2022年9月20日 13:00
RADWIMPS×陣内一真、新海誠作品史上最強の音楽体制が実現 『すずめの戸締まり』主題歌の歌い手は十明
<陣内一真>
『君の名は。』と『天気の子』での新海監督とRADWIMPSさんのタッグは、とても良い親和性を既に感じていましたので、『すずめの戸締まり』でお声かけいただいた時は正直驚いたのと同時に、「なぜ自分に声がかかったのだろうか」と素直に疑問が湧いていました。顔合わせミーティングで新海監督と川村プロデューサーのお話を伺った時、自分の役割は音楽を通して新海ワールドの体験を一歩先へ後押しする役割なのだと感じました。RADWIMPSさんのすばらしい音楽と共存できる空気感や躍動感を見つける工程はとてもエキサイティングで緊張感がありましたが、この作品に求められる音楽として1つの形を示せているのではないかと感じています。
作品を俯瞰した時、ふたりがそれぞれ独自にメロディを次々と作っていくとテーマ性が薄れてしまいます。洋次郎さんが担当されたシーンにも、私が担当したシーンにも、それぞれ音楽的なテーマが必要でした。洋次郎さんの楽曲をアレンジさせていただく機会もありましたが、ビジュアルとメロディが自然と目的地へ連れて行ってくれるような感覚でした。こちらのアイデアにもとてもオープンに接していただき、音楽的なキャッチボールができたことは、作品の色を決める過程で重要な作業になったと感じていますし、今後の可能性も見えてくるような瞬間でした。