2017年10月1日 21:40
野球観戦中にボールが当たってケガ…責任を取るのは誰?
実際に裁判になった事件として、平成22年8月21日、札幌ドームで日本ハム対西武戦を1塁側内野席で観戦していた女性がファウルボールの直撃を受けた事案があります。
被害者は、試合を主催し札幌ドームを占有していた日本ハムファイターズ、指定管理者として札幌ドームを占有していた札幌ドーム、札幌ドームを所有していた札幌市に対し裁判を起こしていました。
この事案において、被害女性は、プロ野球の試合に小学生を招待するという球団運営者の企画によって、座席を確保し観戦していました。
札幌高裁は、札幌ドームの安全設備等に欠陥があったとは認められないが、球団運営者には、野球や野球観戦に不慣れな者に対して危険性の低い座席のみ選択できるようにするか、危険性の高い席と低い席があることを知らせる義務があったとし、それにもかかわらずそうしなかったとして球団運営者の責任を認めました(平成28年5月20日札幌高裁判決)」(冨本弁護士)
球場運営・管理者の場合は、実際に責任をとるよう求める判決が出ているようです。
プロ野球などで使われている硬式ボールは非常に固く、打ちどころが悪く死に至った事例もあります。