2024年4月10日 06:00
“品薄”で需要に火を付けた「ニューバランス」&新規層を開拓した「コンバース」のブランド戦略【スニーカー解説】
【限定ライン】New Balance×levi’s M992 GREY
スニーカーをあらゆる側面から解説した『スニーカー学』(KADOKAWA刊)が発売された。著者は、スニーカーショップ「atmos」創設者で、スニーカービジネスの表と裏を知り尽くす業界のキーパーソンとしても知られる本明秀文氏。二次流通、プレ値、SNS消費インバウンド投資NFT真贋鑑定コラボテック系といったキーワードをもとに、スニーカーブームのからくりや、「投資財」としての役割なども解説する。同書から、「ニューバランス」と「コンバース」のブランド戦略について解説した内容を、一部抜粋して紹介する。
■独自の路線を歩み続けている「ニューバランス」と「コンバース」
「ナイキ」は巧みにトレンドに乗りながらプロモーションをおこなっているのに対し、独自の路線を歩んでいるメーカーが「ニューバランス」です。
もともと「ニューバランス」はスティーブ・ジョブズ(※)が愛用していた991やM1300といったヘリテージを愛する本格志向の層に加えて、アジアメイドのMT580をシュプリームのクルーが愛用したり裏原ブランドの「ヘクティク」がコラボしたりといった経緯からストリート層の支持も集めているという、2面性を備えたブランドでもあります。