2024年4月23日 07:00
藤原喜明「佐山(聡)のタイガーマスクは最高」 受け継がれる“猪木イズム”
「彼の試合は、誰が見ても面白い」って。
【佐山】猪木さんは、控室のドアを少し開けて見ていたらしいですね。でも、タイガーマスクをやりながらも、猪木さんと山本(小鉄)さんの目が怖かったですよ。若手の頃から、変な試合をしたら怒られるというのがあったので。空中殺法とか派手な技をやる時は、ビクビクしながら試合をしていました。
【藤原】お前、ビクビクしてたの?
【佐山】変なことをやっちゃいけないと思ってましたから。
【藤原】でも、一回転したりずっと変なことしてたじゃん(笑)。
【佐山】理にかなってないことはやってないから。
「ここまでは大丈夫だ」っていう技しかやってない。だから、新しい技はいくらでもできたけど、少しでも理にかなってない技はやらなかった。
──これまで見たことがない技を次々と出して「四次元殺法」と呼ばれてましたけど、それでも佐山さんはご自分を縛っていたわけですね。
【佐山】縛ってましたね。これ以上やっちゃいけないって。猪木さんの目があったから。
【藤原】つまり猪木さんのプロレスというのは、本物からちょっとぐらいはズレるのはいいけど、離れたことはするな、ということだよな。それが要するに「プロレスとは闘いである」