2012年6月7日 11:26
マット・デイモンが映画『幸せへのキセキ』出演を決めた理由とは?
特に思春期を迎えた息子ディランとの関係は複雑だ。デイモンは時に父として、時に愛する人を失った“同志”として息子と向き合うベンジャミンを演じている。ちなみにデイモンも私生活では妻と13歳の子のいる身。その経験は本作に大きな影響を与えたようだ。「10年前だったらこの役はできなかったんじゃないかな。ベンジャミンがどれほど奥さんを愛していたか理解できなかったかもしれない。それまでずっと様々なことを一緒に夢見てきた人が不意にいなくなってしまったらどう感じるだろう、と想像してみたよ。幸いなことに彼が経験したようなことは僕には起こってないし、今後も起こって欲しくはないけど、愛がどういうものであるかはわかっているから、理解できたよ」。
近年は『グリーン・ゾーン』や『インフォーマント!』『インビクタス 負けざる者たち』など、身体訓練と準備を要する“作りこんだ演技”で観客を魅了してきたデイモンだが、「本作は喜びとカタルシスについて描いている作品。それが僕の心に残った。今やるにふさわしい作品だと思えたんだ」と語る。『幸せへのキセキ』のデイモンは熾烈なアクションを見せることはないが、自身の経験や想像を存分に活かした“心の動き”で観客を魅了している。『幸せへのキセキ』
6月8日(金)全国ロードショー
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