2012年10月29日 17:00
第25回東京国際映画祭、グランプリは『もうひとりの息子』 仏映画が2年連続の受賞
アジア最大級の映画祭、第25回東京国際映画祭(TIFF)が28日に閉幕し、東京・六本木ヒルズでクロージングセレモニーが行われた。全15作品が選出されたコンペティション部門の最高賞「東京サクラグランプリ」には、中東問題を描いたフランス映画『もうひとりの息子』が決定。メガホンを執ったロレーヌ・レヴィ氏が最優秀監督賞も受賞し、2冠を達成した。
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本作は兵役のための検査の結果、両親の実子でないことを知ったイスラエル人の青年を主人公に、イスラエルとパレスチナふたつの家庭のアイデンティティと信念とが大きく揺さぶられる事態を通して、根深い憎しみからの解放を探るヒューマンドラマ。レヴィ監督は、受賞結果に驚きの表情を見せながら「最高の一日です。この賞をイスラエルとパレスチナの子どもたちに捧げます」と喜びのあいさつ。クロージングセレモニーの後に行われた受賞者会見では、「映画監督として、さまざまな面で男女差があるのは事実。それでもすべての女性が勇気をもって前進するしかない」と女性監督としての決意を新たにしていた。
フランス映画が「東京サクラグランプリ」に輝くのは、昨年の『最強のふたり』に続き2年連続。