お汁粉を拵えるとき、最後にちょっと塩を加えると、とたんにグッと甘みが増すというのと同じ要領である」。また、オリジナルの物語に登場するナークに説教を授けるお坊さんが本作ではいないことが「このシリーズにおいて最初のことであり、新解釈だといわざるをえない」と語る。
四方田はさらに「これがもっとも重要なことなのだが、物語のラストで描かれる寛容の哲学である。それは実のところ、今日の世界がもっとも必要としているものだ」といい、「寛容の哲学に共感していればこそ、タイの観客たちは映画館に足を運び、このフィルムを大ヒットさせたのである」と分析する。タイの観客を魅了した“誰もが知っている新たなドラマ”が日本の観客にどう受け入れられるのか気になるところだ。
『愛しのゴースト』
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