幼いころ、歌とダンスのレヴュー「スタァライト」に心を奪われ「いつか必ずふたりであの舞台に立とうね!」と約束し合うもはなればなれになったふたりが、華恋の通う“俳優育成科”にひかりが転校してきたことで、運命が動き始める。ひかりの態度に戸惑う華恋と、ライバルが増え動揺するクラスメイト達。そんな中、突然不可思議なオーディションが開催され、“トップスタァ”の座をかけたバトルロイヤルが始まる――。
“舞台に立ちたい”“トップスタァになりたい”という少女たちの夢、その育成学校で巻き起こる出来事を描く本作。椎名へきる演じる学年主任で学校OGでもある走駝紗羽による厳しい教えは、舞台ファンにとっても興味深いもの。観客は、キャラクターたちと共に舞台に立つうえで必要なものをひとつひとつ知ることになり、そこで教えられるものが今まさに舞台上で見えるものと重なる構造が面白い。今作では劇中で何度も“キラめき”というものが問われたが、その中で俳優たちが舞台上で歌い、踊り、激しいアクションを繰り広げながらリアルに放つ“キラめき”を体感できるのが、ミュージカル版ならではの魅力のひとつだろう。新曲『スタァライトシアター』を含む全7曲が披露された2部では、9人全員で歌う曲からユニット曲まで、“少女歌劇”ならではの美しさ、愛らしさ、華やかさが満載。