でも、ピュアで一生懸命生きていて、愛嬌とチャーミングさが魅力。あまり面白いことをせずに、真っすぐピュアにかわいく演じられたら。空想家でもあるので、そのシーンは、私が宝塚時代に培ったゆめゆめしい歌い方を発揮したいです。また、新しい歌い方にも挑戦したいですね」。
宝塚時代は、娘役はこうでありたいというイメージが自分の中で強かったという。「じつは関西出身でおしゃべり好きなのですが、取材のときに関西弁でペラペラとしゃべるのはイメージではないと思っていました。部屋のカーテンはピンクで、洋服もフリル、食べ物もショートケーキを食べるなど、宝塚の娘役としてプライベートも徹底していたんですよ」。退団後もそのイメージを保たないと愛されないのではと思っていたが、「今さらですが、ありのままの私のほうが人と深くつながれると気が付きました。
芝居でも生身の私をもっと出していきたいです」。
その一方、退団後は何をしたいのか、悩みもがく日々が続いた。「でも、ある日を境にパーンと『私、やっぱりめっちゃミュージカルがしたい!』とスイッチが入ったんです。今は夢を見つけて、人生の彩りと充実度が全然違います。『レ・ミゼラブル』を見たことも大きくて、本当はジャン・バルジャンを演じたいのですが(笑)