2016年5月19日 23:00
なぜフリーの眼科医は無報酬で1万人以上を失明から救ったのか?
その怒りが、「こんな医者が世の中にはびこっていては、世の中は良くならない。だったら僕がいい医者になってやる。そして病気で苦しんでいる人を救いたい」という思いにつながったということ。
そして結果的には、1万人以上のベトナム人を、無報酬で失明から救ってきたというわけです。
父親の遺書には「お母ちゃんを大切にしろ。人に負けるな。努力しろ。人のために生きろ」と書かれていたそうですが、その約束を守ったことになります。
■大切なのはいまこの瞬間!
そんな著者が尊敬しているのは、マザー・テレサ。少しでも彼女に近づきたいと思ってきたそうですが、それでもまだ半人前だと、ストイックに自身を評価しています。
しかしそれでも、暗く沈んだ顔をした患者さんや、その家族の人たちに笑顔が戻る瞬間に立ち会えることが、最高の幸せなのだといいます。
患者さんたちのこれからの人生に関わっていくことはできないけれど、ただ、この瞬間のために活動しているのかもしれないとも。
大切なのは、いま、この瞬間。ひとりひとりが、それぞれの場所で、「いまできること」を精一杯やること。
著者だけではなく、どんな環境で、どんな立場にいようとも、すべての人にとってそんな姿勢が大切だという考え方です。