2023年12月31日 21:40
ボロボロの旅館を継いだ私が社長令嬢と結婚⇒「親のために結婚しただけですから」花嫁の正体は
笑顔を絶やさない彼女への印象が変わった私でしたが、今も寝室は別。手も握ったことのない仮面夫婦でした。同じ旅館で働く同僚の関係でしかありません。
そんなとき、事件がぼっ発します。なんと私たちの旅館が倒産寸前というウワサが出ていて、食材や備品の業者が次々と契約を切ると言ってきたのです。代金回収の見込みがないから取引をやめたほうが良いという話が流れているそうで……。事実はまったく逆なのに、一体誰が?
私が頭を抱えると、妻が言いました。「ウワサの出どころには心当たりがあります。
私が何とかしますから、しばらく待っていて」
それから数日後……。彼女は、本当にウワサを流した犯人をひっ捕まえて連れてきたのです。
開発業者と結託していた犯人は?
妻が連れて来たのは、なんと私の幼なじみでした。「お、お前がウワサ元!? なんでだよ?」と問い詰めた私に、彼は逆ギレ。「お前たちがいつまでたっても開発業者に売ろうとしないからだよ!」
なんと彼は、ウチをつぶして土地が開発業者の手に渡ったら成功報酬を受け取る予定だったというのです。どうやら、他の旅館も経営難に追い込み売却をそそのかしていた様子……。さらに、冷たい目で彼を見下ろしながら妻が言い放ちました。