え、これ全国共通じゃないの?「方言だと思ってなかった方言」コレクション

2017年3月17日 19:30
 

「方言」って、その地域ではあまりにも当たり前に使われている言葉ですから、方言を取り扱う番組を見たり、もしくは違う地域に住んでいる友人と話して指摘されるまで、それが「方言である」ということに気づかないことがままあります。

たとえば私の例で恐縮ですが、宮城と山形出身の両親を持ち、主に宮城県で高校生までを過ごしました(幼稚園までは東北各地を何回か引っ越ししました)。
仙台市の高校に通い、「仙台って方言が全然ないんだよね~」と思っておりましたが、大学進学を機に上京してあらびっくり。今まで自分が「全国共通の標準語」だと思い込んで話していたものは、かなり方言だったのです。

 

たとえば有名どころで言えば、「ごみを捨てる」ことを「ごみを投げる」と言うこと(学校の掃除タイムのあとに誰がごみを捨ててくるかを“ごみ投げじゃんけん”で決めていました)。

靴下に穴が空いていることを「おはよう靴下」と呼ぶこと。

そして、同意(=だよね!)の意味で「だから!」と言うこと。

おはよう靴下,宮城,方言


どれも、それが方言だなんて、1ミリも思っていませんでした。

ある日友人に「ねぇ、いつも“だから!”って言うけど、怒ってるの?その先に何が続くの……?」とおそるおそる尋ねられ、「え?」と判明したり、テレビ番組を見ていたら方言であることが発覚したり……。

そんな「方言と思っていなかったけれど、ある日方言だと判明した方言」を、10~50代の女性118名に調査しました。「あるある!!」な方言コレクション、地方別にざっくり分けてご紹介します!

【全国共通じゃないの?「方言だと思ってなかった方言」コレクション】

まずは、北海道・東北地方からスタート!

◆北海道・東北

つっぺ,北海道,方言


「つっぺ」=「鼻血などを止めるときに使う詰め物」(北海道)

意図しないことが起きてしまったときの「~しちゃった」というニュアンスで「~ささる」を使います。書かさる、押ささるとか……(北海道の方から多数、青森県も)

「かちゃましい」。「やかましい」とか「軽くうざったい」の感覚(青森県)

「でかす」。「仕事を終わらせないといけない」というときに「仕事をでかさないといけない」などと使います(秋田県)
「ありがとう」を「もっけだの」、「かわいい」を「めっこい」、「冷たい」を「はっこい」、「くすぐったい」を「こちょばったい」などなど…(山形県)

「とても・すごく」を「いきなり」と言う。たとえば「これいきなりかわいい!」とか。でも普通に「突然」の意味でも「いきなり」を使います。難しいと言われました(宮城県)

早速、他の地方から見ると「え、むしろそれを方言と思っていなかったの?」と思う言葉のオンパレードです。ありがとうございます。
それにしても方言って、「え、そんなピンポイントな言葉にわざわざ単語が当てられているの?」というもの、ありますよね。今回で言えば「つっぺ」。ティッシュなどではなく、また別に「詰め物」としての単語が与えられている……と聞くと、もしかして北海道の人は鼻血を出す機会が多いのか?といらぬ想像をしてしまいます。

ちなみに若干宮城出身の私が言い訳すると、先ほど私が方言だと思っていなかったとご紹介した、「ごみを投げる」「“同意”のだから」「おはよう靴下」、そして今回出てきた「いきなり」。宮城人が方言だと思っていなかった方言って、一応標準語にもある語彙じゃないですか……?(だからこそ逆に気づきにくいのかもしれませんが)

それでは次に北陸と関東甲信越あたりをまとめて見ていきましょう。

 

◆北陸

「あたる」。「もらう・配られる」の意味。学校で友達に「プリントあたった?」と聞いたときに、みんなに変な顔をされて気づきました……(富山県)

「こそがしい」=「くすぐったい」。あと音楽(曲)の1番、2番を「1題目、2題目」(石川県

 

◆関東甲信越

「もやい」。「ダサい」の意味です(茨城県)

「ずるこみ」。「割り込み」のこと(千葉県)

「掻く」の意味で「かじる」。たとえば「蚊に刺されてかじったら血が出てきちゃった」みたいな感じで使います(山梨県)

「無理やり」を新潟では「やれもか」と言います。父が新潟の下越地方出身で、家で日常的に聞いていたので、それが新潟弁と思わずに、仕事で後輩と話しているときに使ったら「なにそれ」と返されて方言だと気がつきました(新潟県)

「そろっと」。「そろそろ」の意味なんですが、東京の子に「そろっと行こう」と言ったら「スロット?」と聞き返されました(新潟県)
 

標準語にもある言葉半分、そして聞いたこともない言葉が半分といった感じですね。

気になるのは、石川県の方の「1題目、2題目」ですね。なぜそう呼ぶようになったのでしょうか……。ちなみにちょっとずれるかもですが、山形県では、①を「まるいち」ではなく「いちまる」と呼ぶそうです。こういったちょっとした単位などにも地方ごとの特徴が出てくるって、どうしてなのでしょうね……謎が残ります。

次は中部。今回はなぜか静岡・愛知の方からの回答が非常に多かったため、豊富に集まりました!

 

◆中部



「そうだら?」は「そうだよね?」という意味(静岡県)

「ぶしょったい」=「だらしがない」(静岡県)

「しょろしょろすんな」。「ぐだぐだしてないで」という意味です(静岡県)

「じょんじょん」。「サンダル・草履」(静岡県)

「どしょっぱつ」。「1番最初」の意味です(愛知県)

「放課」。「休み時間」の意味で使われます(愛知県)

「机を運ぶ」という意味で「机をつる」!(三重県、愛知県)

「~しないよね」という意味で「~しやんやん」。他の県の友達と話していて通じなかったときは驚きました(20歳・三重県)

なんだか全体的に「THE方言」という感じで非常にかわいい印象を受けます。そして「ぶしょったい」「しょろしょろ」「じょんじょん」「どしょっぱつ」など、「しょ」やら「じょ」の音が多いのも気になるポイント。

あと、今回で言う「放課」しかり、「休み時間」シリーズもなかなか地方でいろいろな呼び方がありますよね。特に2時間めと3時間めの間のちょっと長い20分休みは、「20分休み」「業間休み」「中休み」など地方で呼び方がかなり割れます。ちなみに私の小学校では「業間」でした。時間割にひらがなで「ぎょうかん」と書かれていて、子ども心ながらに「ぎょうかんってなんだろう」と思っていた記憶があります。

 

◆関西

「いがんでる」。ずれている、という意味です。「いがんでるからなおして(=ずれてるから整えて)」と言ったら関東の友人に伝わらなかった(大阪府)

「~してる」を「~しとう」と言います。関西でも神戸だけみたいです(兵庫県)

関西地方からの回答は少なめ。関西の方の場合、他の地方よりも「常日頃方言を話している」割合が大きく、さらに全国的にも有名な方言が多いため、「方言だと思っていなかった方言」が少ないこともありそうです。

 

◆中国四国

「それでどうしたの?」を「じゃけんどしたん?」(岡山県)

「うったて」。毛筆や硬筆で字を書く場合、それぞれの画を書くときに、最初に力を入れてぐっと筆を置くこと。それぞれの画の出だしがチョンってなってる部分です。「うったてをちゃんと書きなさい」と学校で指導されます。(岡山県)

「水が溢れる」ことを「水がまける」、「お金をおろす」ことを「お金を引く」。方言と知らず、上京したときずっと使っていました(高知県)

「うったて」。


初めて聞きました。これも北海道の「つっぺ」と同じくものすごくピンポイントな何かを指す言葉ですね。岡山の方に追加で聞いてみると「むしろ完全に書道用語で全国共通だと思っていた」という回答が返ってきました。確かに。むしろこの部分、書道の授業のときものすごく重要視されているのにいまいちここを指す言葉がなかった気がするので、標準語に採用してほしい気もします。がんばれ、「うったて」!

 

◆九州



「なおす」。「しまう・片づける」のことなのですが、「何を修理するの?」という顔をされがちです。(福岡県、大分県、宮崎県、鹿児島県など、九州各地の方から超多数)

質問するときに、語尾が「~け?」になります(宮崎県)

「あー、そういうことね」といった意味で「あーね」と(佐賀県)

「せからしか&せからしい」。「うるさい・面倒・鬱陶しい」の意味です(福岡県)

九州で圧倒的に多かったのが「なおす」=「しまう・片づける」の回答。九州地方のたくさんの方から多く寄せられました。確かに「THE方言」というよりは、「標準語にもあるけれど、意味が違う」なので、九州で生活しているとあまりにも普通に使うけれど、それ以外の地方の方が聞くと、「何をなおすの?」となるのでしょう、
そして、今回のアンケートでやたらと集まったのが「疲れた」やら「つらい」やらの言葉でした。最後にまとめてご紹介します。

◆ツライ的な言葉まとめ



「具合が悪くなる、とか、弱る」という意味で「がおる」(宮城県)

「苦しい」を「えらい」と言います(静岡県・愛知県)

「疲れる」を「こわい」(大分県)

「風邪・口内炎・歯ぐきが腫れるなどの疲れからくる諸症状」を「けんびき」と呼んでいます(島根県)

 

などなど、さまざまな言葉が集まりました。それにしても最後に出ましたね、あまりにもピンポイントな何かを指す言葉シリーズ、「けんびき」。今回のアンケートでは「つっぺ」「うったて」「けんびき」に、3大ピンポイントで賞を与えたいと思います。

あなたもこんな「方言と思っていなかった方言」、ありますか?(後藤香織

 

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