2018年3月22日 18:00
【住宅ローン】変動金利で予算アップは禁じ手?「あとちょっと」の予算増は慎重に
購入予算の設定を考える際、同じ毎月返済額でも金利によって借入額が大きく変わります。これは金利が低ければ低いほど借入金が増えるということでもあります。一般に金利が低いのは変動金利です。「じゃあ金利の低い変動金利のローンを利用すれば予算が増やせるのでは?」と考える人もいるでしょう。はたしてそれは正しい考え方なのでしょうか。
1.変動金利の分かり過ぎるほど明確なリスク
将来の毎月返済額を見通せない変動金利や固定金利期間選択の金利を使って購入予算の設定はしづらいものです。しかしながら予算設定の際の使用を推奨したい全期間固定金利と変動金利では、金利にして0.7~0.8%程度の差があります(※1)。仮に毎月返済額を10.0万円とした場合、金利の低い変動金利で設定すれば、借入額は440万円近く増える計算です(※2)。
机上で金利をちょこっと変えるだけで労せずして購入予算が増やせるこの方法は、一見すると非常に魅力的に映ります。しかし、いったん金利が上昇し始めると、この方法が悪魔のささやきであったことに気がつきます。変動金利が上昇した場合の毎月返済額シミュレーションしてみましょう。※1フラット35(借入期間:21年以上35年以下・融資率:9割以下)