絶世の美男子の恋物語を綴った「源氏物語」。
平安時代から読み継がれるこの物語には、いつの時代も変わらない悩み多き男女の恋愛模様が描かれています。
そんな源氏物語を支えるのが源氏が恋に落ちる個性豊かな姫君達です。
源氏から愛された、その"愛され力"を彼女達から学んでみましょう♪
自分を貫く女「藤壺」
源氏が生涯をかけて誰よりも愛した女性…それが藤壺です。
藤壺は父親の若い後妻、源氏の継母にあたる存在です。
生母に似たその女性に少年の源氏は初恋をします。
その後、成人してもなおその恋心は消えることなくむしろ強くなる一方…。
その思いを何とかして遂げようと、実家に帰っているところに押し掛けついに一夜を共にします。
禁断の関係…許されざる恋心…そして、不義の子…と、現代の不倫ドラマに負けず劣らずのドロドロっぷりなんですが…そんな中でも藤壺はずっと魅力的な存在でい続けます。
それは、自身のプライドを守る為に絶世の美男子と謳われた源氏からのアプローチを頑なに拒み続ける姿があったから。
女性に拒否権がないこの時代、身体は許しても心は決して許さない、そんな藤壺の意思を貫く姿に、源氏は諦めるどころかどんどん思いを強くしました。