クアラルンプールの北の外れにチョウキット(Chowkit)という街があります。
KLセントラルからクライアントとホテルのある中心地ブキッビンタン(Bukit Bintang)に行くにはLRTとモノレールを乗り継がなくてはならないのですが、モノレールの方向を間違えてしまったのに気づいた駅がたまたまチョウキットでした。
そのときはそのまま逆方向に乗り換えてブキッビンタンへ向かったのですが、最終日の夜、気がつけば足がチョウキットに向かっていました。
そのワケは、車窓から見えたバンコクのヤワラーにも似たローカルな街の風景。
チョウキットの駅を降り立ったのはもう夕刻すぎ。
世界のどこのどの建造物を並べても圧勝するカッコヨさのペトロナス・ツインタワーをモノレールのホームから眺めるとこんなカンジ。

改札を抜けると、なにやら歓声が聞こえます。
それは北京五輪のバトミントンが映し出された食堂のテレビに群がる現地のみなさんでした。

翌日、マレーシア唯一のメダルである銀メダルをもたらした英雄リー・チョンウェイ選手でした。
コワいくらいの熱気の中、ぼくはこの食堂でゴハンを食べることを決意。

中に入るとみんなぼくをジロジロ見つめるなか、英語もまったく通じないこのお母さんに、「ここでなんか食べたい。あとビール。」なんて言ってて出てきたのがコレ。

どう考えてもミロです。
チョウキットはイスラム教徒のマレー人の街なのでビールなんてないのです。
画像がブレているのは、ちょっとビビっているため。笑
「ごちそうさん」して街を歩いてみました。
まずスーパーマーケットに入ってみました。
た、大量のミロ!!

スーパーを出てテクテク歩いているといい音楽が聞こえてきます。
そう、ダンドゥット!
ダンドゥットはマレーシア人やインドネシア人、特に下層階級の人たちが大好きなダンスミュージック。
ご多分に漏れず、ぼくも90年代に多いにハマった音楽でもう胸が高まってました。

コッチ見てるのは、店のお母さんとその二人娘。
もうこの三人(特にオレンジのシャツのコ)がかわいくて、キャッキャ言っていろいろ尋ねてくる。
もちろんマレー語なんで全然わからないんだけど、「ロマ・イラマ」「エルフィ・スカエシ」「イチェ・トリスナワティ」「ザレハ・ハミッド」と知ってるシンガーの名前を言うとみんな大喜びしてくれる。


そしてファーミー・シャハブの"Kopi Dangdut"をいっしょに歌ったりしてたら、まわりにローカルのオッサンたちが集まってきたりして…。
このお店に1時間くらいいて、CDVを5枚ほど購入しました。
ちなみにダンドゥット道の師匠、Dr.Cintaさんのブログはこちら。
▼ダンドゥット列伝
http://dangdut.at.webry.info/このダンドゥット屋の先にはだだっ広いマーケットがありました。
この頃ようやく気づいたのですが、ここ歩いている外国人、いや非マレー人はぼくだけでした。


アロー通りよりもブレードランナーな気分で通り抜けると、目の間には静かな舗装道路が現れ、喧噪から静寂へ。
遠くからコーランの声が聞こえてくる暗い道の両端にお店が並んでいます。
なぜかどの店もこのオバケみたいな豆をよくみました。

そして、コーランの流れているモスクにたどりつきました。

門の外から覗き込んでいると、一人のじいさんが近寄ってきて、なにかを話しかけてきました。
なにを言っているのかわからないながらも、「アッラーがどうのこうの」とか言っているのはわかりました。
で、結局のところは「ハラがへっているからカネをくれ」ってことでした。
テキトーにサイナラして歩を進めました。
延々とコーランが鳴り響くマレー人の住宅地を歩いていました。
ペトロナス・ツインタワーを目指して歩いているつもりでしたが、この下町からアップタウンへ出られる道が見つかりません。
知らない地で言葉も通じない孤立無援状態の街を歩いていると、冷や汗のようなものと偏頭痛、そして「おれこのままどうなるんやろ? ここで死んだりして!笑」という漠然とした不安感に襲われてきます。
しかし、これこそ旅の醍醐味!
なんとかなるもんです。
4時間ほど歩いてようやくツインタワーに到達。

ここまで来たら後はなんとかなるもの。
Pラムリー通りのThai Clubというバーで飲んだタイガーは格別でした!


ところで、Pラムリー通りってマレーシア音楽の神様の名前ですよね?
旅で一番おもしろいのは、異文化のフツーの人とフツーにふれあうこと。
KLにきたらぜひチョウキットへ!
ぼくにとってはペナンやランカウィよりもコッチのほうが楽園です。