6月1日(土)、6月15日(土) に落語家・柳亭こみちプロデュース『この落語、主役を女に変えてみた~こみち噺スペシャルII~』が開催される。「落語の登場人物を女性にしたらどうなるの?」と柳亭こみちが作り始めた「こみち噺」。『死神』のおじいさん風死神をおばあさんに変えたり、『そば清』の清兵衛さんを清子さんに変えたり、という風に古典落語の女性版=「こみち噺」をこれまで約30席作ってきた。昨年8月には、「こみち噺」をもっと広めたいとの思いから、ほかの女性落語家も交えた『この落語、主役を女に変えてみた~こみち噺スペシャル~』を開催。会場の日本橋社会教育会館は満員札止めとなった。今回の公演では、あらたに「こみち噺」を初めて男性演者が演じる「男子の部」も開催。「女子の部」は、今最も注目される若手講談師のひとり、田辺いちかが『井戸の茶碗~母と娘編~』、二ツ目・古今亭佑輔が『厩火事~お松とお崎~』、新二ツ目で、古典落語も新作落語も楽しく演じる鈴々舎美馬が『死神婆』を口演。「男子の部」は、柳家一門のエース柳家三三が『崇徳院~お嬢様編~』、上方落語の笑福亭べ瓶が『壺算~大阪のおばちゃん編~』を高座にかける。柳亭こみちは両日ともトリを務め、演目は当日の「お楽しみ」となっている。<公演情報>『この落語、主役を女に変えてみた~こみち噺スペシャルII~』「女子の部」6月1日(土)「男子の部」6月15日(土)会場:日本橋社会教育会館 8階ホール【演目】■女子の部(1日)田辺いちか『井戸の茶碗~母と娘編~』古今亭佑輔『厩火事~お松とお崎~』鈴々舎美馬『死神婆』柳亭こみち『お楽しみ』■男子の部(15日)柳家三三『崇徳院~お嬢様編~』笑福亭ベ瓶『壺算~大阪のおばちゃん編~』柳亭こみち『お楽しみ』【チケット料金】前売・当日ともに:3,500円※全席指定・税込■一般発売2月9日(金) 10:00~
2024年01月23日寄席演芸会をプロデュースする有限会社宮岡博英事務所(所在地:神奈川県横須賀市、代表:宮岡 博英)は、『究極のバレ噺6』を2024年1月20日に東京都台東区の浅草木馬亭で開催します。イベント詳細: 究極のバレ噺6 チラシ■究極のバレ噺6 開催の背景寄席の世界で艶笑ものを「バレ」と申しますが、これは「破礼」(礼を破る)に由来するとも言われております。艶笑落語=バレ噺をテーマに2019年1月に催しました第一回の「究極のバレ噺」は、この手の噺の愛好家は少なくないと見えまして、日本全国津々浦々からその世界の好事家が集い、熱気あふれる会場はお陰様で満員御礼となりました。もともと艶笑と言っても寄席で登場する噺は猥談やエロ噺からは程遠い粋で人間の偽らざる機微を扱った洒脱なものです。今回は紅灯の巷、廓噺特集です。■究極のバレ噺6について開口一番イントロダクションは故三遊亭圓楽師匠最後の弟子で、師匠没後は三遊亭萬橘門下に移った楽太さん。圓生を崇拝する若者で、将来が楽しみな存在。その次は、上方から桂八十八師匠をお招きします。前名の桂宗助の頃から師匠の桂米朝師匠の芸風をもっとも色濃く継承している名手。良い声、端正な佇まいはいわゆる安心して観ていられる芸です。米朝師匠が発掘した珍しいネタの『釜猫』を東京でご披露いただきます。立川龍志師匠には『付き馬』。吉原が舞台の江戸落語の典型的な廓噺です。自らに厳しい龍志師匠は「若い時分にやりましたが……」と躊躇われておりましたが、準備期間も十分ということで新たに磨きなおして久々に高座に掛けてくれることになりました。仲入りを挟みまして、活動弁士の鬼才坂本頼光先生。「サイレント映画で廓を描いたものって意外とないんだよなあ」とぼやかれましたが、必ずやあっと驚くものを見せてくれるでしょうと、そこまで信用しきっております。トリは三遊亭圓橘師匠。『木乃伊(ミイラ)取り』は三遊亭圓生十八番で吉原が舞台の廓噺。登場人物も多岐にわたり、人物の距離移動も多い難しいネタ。三遊亭の直系である圓橘師匠にとっては自家薬籠の作品です。ご期待ください。新年の艶笑いは是非当会へ、ところは吉原もほど近い浅草木馬亭でございます。お金を払って御来場のお客様だけがお楽しみいただける秘密の世界。ご期待下さい。ご来場をお待ちしております。三遊亭圓橘(主任)立川龍志桂八十八坂本頼光■開催概要イベント名: 究極のバレ噺6開催日時 : 2024年1月20日(土)午後1時開演、午後3時半終演予定会場 : 浅草木馬亭 (〒111-0032 東京都台東区浅草2-7-5)入場料 : 前売 3,500円(税込)、当日 4,000円(税込)定員 : 130名主催 : 有限会社宮岡博英事務所公式サイト: <お問い合わせとご予約>有限会社宮岡博英事務所 Tel : 046-876-9227email: hana-ni-awan@oct.email.ne.jp チケットぴあ:取扱い僅少《Pコード:522-915》 ■会社概要商号 : 有限会社宮岡博英事務所代表者 : 代表取締役 宮岡 博英所在地 : 〒238-0006 神奈川県横須賀市日の出町1-12-8A602設立 : 2002年8月事業内容: 演芸公演のプロデュースURL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】有限会社宮岡博英事務所Tel : 046-876-9227email: hana-ni-awan@oct.email.ne.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月27日2023年10月2日(月)18:30、東京都北区王子の北とぴあつつじホールにて、『スペシャ寄席 其の四〜フラカン 全開の噺 編〜』が開催された。『スペシャ寄席 其の四~フラカン 全開の噺 編~』配信チケット情報はこちら!()スペースシャワーTVによる落語と音楽のイベントで、今回で四度目の開催。出演はフラワーカンパニーズと桂雀太と笑福亭笑利。MCはFM802の樋口大喜が務めた。この『スペシャ寄席』が行われるのは、2021年7月19日大阪・umeda TRAD、2022年2月16日東京・北とぴあつつじホール、2022年8月28日『SWEET LOVE SHOWER 2022』GOOD VIBES エリア特設ステージに続き、これで4度目。樋口大喜これまでの3回は、弾き語りのアーティスト落語が共演する「語り×語り」のステージだったが、今回は初めてバンドの生演奏&生歌と落語の「語り」が共にステージに上がる、という企画になった。今回のスペシャ寄席にテーマがあるとするなら、「人間一生夢の如し」。人生というのは夢のように儚い、泥くさくて美しい、そういったテーマが今日はぴったりだと思う。この板の上一枚、泥くさく輝きを放つ、人間物語をぜひご堪能ください──樋口大喜は前説をそう締めくくり、トップの笑福亭笑利を呼び込んだ。笑福亭笑利フラカンの機材が並び、ミスター小西のドラムセットと竹安堅一のギターアンプの間に、赤い布で覆われた高座がしつらえられ、その右にはめくりが用意されたステージに、笑福亭笑利が登場。座布団一枚あればできる商売であるゆえに、とんでもないところで落語をやる羽目になることもある、たとえば──というマクラで、客席を「あっためる」を超えて「沸かせる」状態まで持っていってから、ネタに入る。演目は『いらち俥』。俥屋、つまり人力車で急いで大阪駅まで行きたいが、一台目はボロい上に俥屋が病弱で遅くて話にならず、次に拾った俥は、一度走り出したら止まらなくて、危なっかしくて往生する、という噺である。後半、その止まらない俥屋が、このまま行ったら市電に衝突する──というあたりで、フラカンの4人がそっとステージに現れ、鈴木圭介がハープでその市電の汽笛を表すと、竹安堅一がボトルネックでアコースティック・ギターを奏で始め、続いてグレートマエカワのベースとミスター小西のキックが加わり──「夢の列車」という曲のイントロと、笑利の噺が、じわじわとミックスされていく。噺がクライマックス→オチを迎えると、笑利が去り、本格的に曲が始まり、フラカンの時間がスタート。2曲目は最新アルバムから「行ってきまーす」、そして先頃リリースされたばかりのニューシングルの2曲=「気持ちいい顔でお願いします」と「セミ・ロング」。落語からシームレスに始まったこともあり、オーディエンスは座ったままだが、腕を振り上げたり、ハンドクラップをしたりして、4人の演奏に応えている。「フラカン、北区、初登場じゃない?」「噺家さんと一緒にやるのも初めて。今日、決め事がけっこうあったから、こんなに緊張する『夢の列車』は初めてだった」などと、最初のMCで言い合うグレートマエカワと鈴木圭介。高校の時、落語研究クラブに入っていて、1年の最後に一席やらないといけなくて、『時そば』をやった、と圭介。「あんなきついことはなかった、今までの舞台でいちばん厳しかったです」とのこと。そこから「履歴書」と「この胸の中だけ」と、圭介がアコースティック・ギターを弾きながら歌う2曲を経て、MCに入ると笑福亭笑利を呼びこみ、改めて紹介する。笑利は紙切り芸ができる、ということで、この場で披露することになるが、「普段はソデで、太鼓と三味線で音を鳴らしてもらったりするんですけど、せっかくなんで──」というリクエストで、フラカンの4人がアドリブでジャンプ・ブルース調のインストを奏で始める(圭介はハープ)。笑利、それに乗せて、しゃべりながら紙切りを始めるが、バンドの音がどんどん大きくなってその声をかき消し、「でかいでかいでかい!」と演奏を止める。というふうに、演奏が紙切りを妨げて、笑利がつっこんで音を止める──というコラボコントを、このあとさらに二回繰り返した。しかも毎回違う曲調で。客席、大笑い&拍手。三度目のトライで完成した、笑利による切り絵は、「グレートマエカワの似顔絵」。見事な出来栄えで、客席、また大拍手、グレート本人も「最高、すごい!」と称賛する。その切り絵は終演後、ロビーに飾られ、観客みんな、帰り際に写真を撮っていた。なお、このブロック、決め事ゼロの完全アドリブだったそうで、グレート「スリリングだった! でも息ぴったりだったもんな、さすがだよ!」と、また笑利を称賛した。そのコーナーの途中で笑利が「お客さん、後半は立って盛り上がっていただければ」と、呼びかけたこともあって、そこからはオーディエンスみんな、立ち上がってライブを楽しむ。後半ブロックは「右脳と左脳」「人は人」「NUDE CORE ROCK’N ROLL」「三十三年寝太郎BOP」の4曲。ラストの「三十三年寝太郎BOP」の、最後の一音が消えないうちに、桂雀太がスッと高座に上がり、噺が始まる。自分や樋口大喜や笑福亭笑利などで始めた『CLUBHOUSE寄席』が当たって、スペースシャワーTVからこのイベントの話が来て、いろいろあって、今日のこの日を迎えている──と、まず、このイベントの成り立ちを説明する。そして「免疫力を高めるナチュラルキラー細胞は、笑うと活性化する」という導入のマクラで、何度も客に笑い声を上げさせてから披露したのは、江戸落語では『芝浜』の名で知られる、東でも西でも多くの大物噺家が得意にしてきた大ネタ、『夢の革財布』。「おもしろい」「笑わせる」で留まらない、「鬼気迫る」とはまさにこのこと、と言いたくなる、聴く者を噺の世界にぐいぐい引き込む大熱演で、ここにいる皆をがっちりつかんだ。その『夢の革財布』の後半のヤマ場で、もとの噺にはない「生きていてよかった」というセリフが織り込まれる。そして、下げを迎え、大きな拍手の中、雀太が頭を下げて高座を下りると、登場したフラワーカンパニーズが噺を締めるように「深夜高速」を演奏し始めた。噺家とミュージシャンが、落語と歌が共演する、というだけでなく、それぞれの表現が有機的に絡み合って新しい何かになる、本来の意味での「コラボレーション」を生み出していく、ということが、この『スペシャ寄席』が目指すところなのだろう。バンド編成での演奏だったことや、噺家とバンドの呼吸の合いっぷりが見事だったことなどが、すべていい方向に出て、過去最高の化学反応を起こしていたのが、この夜だったのではないか。「深夜高速」のあと、最後に来場者への挨拶として、出演者全員でのトークの時間がちょっと設けられた。そこで桂雀太はこう言った。「全国回れるんちゃうか?」笑福亭笑利は、それにかぶせてフラカンに言った。「ほな、最近買ったハイエース、乗してもうていいですか?」この日のステージの模様は、10月6日(金)18:00から、PIA LIVE STREAMで配信される。Text:兵庫慎司<イベント情報>『スペシャ寄席 其の四~フラカン 全開の噺 編~』10月2日(月) 北とぴあつつじホール【出演】フラワーカンパニーズ、桂 雀太、笑福亭 笑利MC:樋口大喜(FM802 DJ)【チケット料金】配信視聴チケット:2,500円(税込)※販売は10月13日(金) 21:00まで、配信は10月13日(金) 23:59までチケット情報:()
2023年10月06日10月2日(月) に北とぴあつつじホールで開催される『スペシャ寄席 其の四~フラカン 全開の噺 編~』の模様が、10月6日(金) 18時より配信されることが決定した。『スペシャ寄席 其の四~フラカン 全開の噺 編~』チケット情報はこちら!()『スペシャ寄席』は、落語と弾き語りを交互に披露する今までにない斬新なスタイルで開催されてきたイベント。4回目となる今回は、34年以上のキャリアを誇る不動のロックンロールバンド・フラワーカンパニーズ、コトバを巧みに操る噺家・桂 雀太、笑福亭 笑利の3組が出演。スペシャ寄席初の試みとなる、弾き語りではなく通常ライブセットと落語の異種格闘技戦が実現する。MCは、スペシャ寄席でお馴染みの樋口大喜(FM802 DJ)が務める。また、開催直前を記念して、『スペシャ寄席 其の二』より笑福亭笑利落語とヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)弾き語りによる「冷めない夢」がYouTubeで期間限定公開された。『スペシャ寄席 其の二』※期間限定公開<イベント情報>『スペシャ寄席 其の四~フラカン 全開の噺 編~』10月2日(月) 北とぴあつつじホールOPEN 17:30 / START 18:30【出演】フラワーカンパニーズ、桂 雀太、笑福亭 笑利MC:樋口大喜(FM802 DJ)【チケット料金】座席指定:6,000円(税込)配信視聴チケット:2,500円(税込)※配信期間は10月6日(金) 18:00~10月13日(金) 23:59までとなります。チケット情報:()
2023年09月07日『九雀の噺~in いたみ~』が2023年10月21日 (土)にAI・HALL(伊丹市立演劇ホール)(兵庫県伊丹市伊丹2丁目4-1)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて9月8日(金)9:00より発売開始です。カンフェティにて9月8日(金)9:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 「九雀の噺」が伊丹に帰ってくる!噺家・桂九雀が考案した、落語と、落語的手法を用いた芝居「噺劇(はなしげき)」が楽しめる「九雀の噺」を、伊丹で2年ぶり2回目の開催。今回も噺家・桂九雀の落語や、関西で活躍するベテラン俳優たちが出演する「噺劇」をお送りします!落語と噺劇の両方が楽しめる「九雀の噺」。にぎやかで楽しいひとときをどうぞお楽しみください。【番組】「落語」桂九寿玉「落語」桂九雀噺劇「転宅」《中入り》「落語」桂九ノ一噺劇「井戸の茶碗」(落語の演目は当日のお楽しみ)★噺劇(噺劇)とは「落語」と「演劇」の特性を活かし、落語の演目を芝居として上演する桂九雀の企画。2005年より継続的に開催されており、『文遣い』『芝浜』などの多くのレパートリーがある。多数の登場人物を一人で演じる落語とは異なり、噺劇では複数の役者が複数の登場人物を演じる。俳優は着物で演じ、使う小道具は扇子と手ぬぐいのみ。また、舞台装置や照明変化はなく、音楽・効果音は三味線・鳴り物の生演奏で行われる。公演概要令和5年度AI・HALL主催事業『九雀の噺~in いたみ~』公演日時:2023年10月21日 (土)13:30開場/14:00開演会場:AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)(兵庫県伊丹市伊丹2丁目4-1)■出演者嶋田典子、雪乃美玲、珠雲、国木田かっぱ、や乃えいじ、西田政彦桂九雀、桂九ノ一、桂九寿玉■スタッフお囃子:岡野鏡技術:エスエフシー宣伝美術:下東英夫■チケット料金全席指定:3,500円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年08月31日2023年の春も、鶴瓶噺の季節がやってくる。「日常で起こる本当の出来事が一番おもしろい」と語る男が、日々残しているメモからチョイスしていたのは285個の鶴瓶噺の素。2022年のエピソードからの厳選した数である。あらゆる出来事があっという間に過去になるスピード狂の時代に、笑福亭鶴瓶は焦らずゆったりと今日も自然体だ。2022年を振り返って、真っ先に思い浮かんだというキーワードも“らしい”ものだった。「2022年は……友達が増えました。『A-Studio+』とか『鶴瓶の家族に乾杯』といったテレビの仕事は、たくさんの人と出会うでしょ。すると、友達が増えていく。2022年はドラマや映画もあったから、そっちでもそうなんです。『しずかちゃんとパパ』というドラマでは、耳が聞こえない父親役で全編手話だったんですね。その現場では手話を教えてくれた人たちと仲よくなれてうれしかったんですけど、とにかく厳しかったんです、うちのマネージャーが。同時進行で映画の現場も入っていてヘトヘトなのに『手話、練習しましょう!』と。『いいけど、俺、死ぬよ』と小声で言いましたからね(笑)。じゃあ、映画の現場はどうだったかといえば、マイナス14℃で。極寒のなか、コートもなんもなしにタキシード1枚で逃げ惑うという役でした。自分でもよう生きてるなぁと思います(笑)」2022年を振り返って「友達が増えた」と真っ先に口にできる人生。そもそも、70歳をすぎて友達が増える人がいったいどれほどいるのか。漢字なら唯一無二、英語ではワン&オンリー。そんな芸人の冠番組ならぬ冠芸である鶴瓶噺に、弱点などあるのだろうか。「昔、落語のことを聞かれて『笑福亭鶴瓶<落語』と答えたことがあるんです。やっぱり、長い歴史と深い伝統がある落語という存在はとてつもなく大きい。でも、こっちは『笑福亭鶴瓶=鶴瓶噺』で完全にいっしょ。鶴瓶噺と僕はイコールなんです。だからこその強みもあるとは思うんですけど、落語と違って型がないでしょ?型のない芸って、続けないとダメなんです。仮に、型のない芸を無手勝流と呼ぶのならずっとやり続けているからこそ無手勝流であって、やめた途端に無手勝流とすら呼ばれなくなると思うんです。鶴瓶噺だって、今年が最後となったらその瞬間は笑ってもらえるかもですけど、すぐに色褪せてしまうはずですから」鶴瓶噺は、点ではなく線でこそ楽しみが増すのか。30年後の100歳での鶴瓶噺を想像しながらの2023年版は、必見にして必聴の予感がする。取材・文:唐澤和也
2023年03月24日2022年4月4日、『MBSらくごスペシャル 春蝶・吉弥と一之輔 三人噺』がシアタードラマシティで初開催された。出演は次代の落語界の担い手と嘱望される東西の実力派3人。上方落語家の桂春蝶、桂吉弥と、江戸落語の春風亭一之輔が、それぞれ渾身の一席で満員のドラマシティを沸かせた。『春蝶・吉弥と一之輔 三人噺 2023』チケット情報まずはトークコーナーからスタート。一之輔は「みんなありがとー!」とコンサートのような掛け声で盛り上げる。作り込まれた手描きの舞台美術にも「めちゃめちゃすごい」と吉弥は感激。春蝶も舞台美術に仕込まれた演出に感心している様子だ。トップバッターを務める吉弥は『愛宕山』を披露。「今日は2挺といって、三味線のお師匠さん二人に来てもらいました」と音曲効果の"はめもの”も豪華だと話す。マクラでは『愛宕山』の解説もし、桂吉朝に入門後、桂米朝の家に住みこみで修業していたころの芸者にまつわるエピソードなども明かした。本編では、春爛漫の京都・愛宕山の風情をたっぷり詰め込み、旦那や太鼓持ち、芸者たちなど登場人物を巧みに活写。にぎやかで華のある高座で盛り上げた。続いては春風亭一之輔が『青菜』を口演した。真夏のひと時を描いた『青菜』、一之輔のさっぱりした口調が暑さを吹き飛ばすようだ。優雅でずっしりとした存在感のある旦那に、やや品性が欠けるものの愛嬌たっぷりの植木屋、歯に衣着せぬ物言いで気風の良い植木屋の妻など、キャラクターを際立たせ、真夏の江戸の情景をシアタードラマシティに浮かび上がらせた。最後は春蝶で『浜野矩随』。事前の取材で春蝶は「(この噺には)自分がかつて二世として情けないと思ってきたことをオールインしてみた。そうすることによって、自分なりの『浜野矩随』になっていくのかなと思う」と話していたように、セリフの一つひとつに気を込める。亡くなった父を超えられない息子が苦悩を独白する場面では、子を思う母を切々と演じ、ぐっと引き込む。一方で、「私がこれをやりたいだけ」と好きな映画のオマージュも取り入れ、場を緩める。最後は、「母親の愛は深いものだと今は分かるような気がする。この一席だけはちょうどひと月前に亡くなった母に捧げたい」と締めくくった春蝶。大きな拍手に包まれて、幕を閉じた。第二回となる2023年は4月28日(金)、大阪市中央公会堂 大集会室にて。夜の部(18:00開演)が完売につき、追加公演として昼の部(13:45開演)の開催が決定した。さらに、昼の部の演目はそれぞれ、春蝶『二階ぞめき』、吉弥『親子酒』、一之輔『子別れ』に決定。夜の部は昼の部とは違う演目になるそうで、後日発表されるのでお楽しみに。追加公演のチケットは先行(抽選)受付中。取材・文/岩本
2023年02月28日真打とは落語や講談などで秀でた技量を持つ最高位をいう。『あかね噺』は、その真打を目指す桜咲朱音(おうさき・あかね)の奮闘を追う芸道マンガ。17歳にしてすでに6年修業を積んでいる朱音は、未熟なところもありつつ努力家で、今後どんなふうに才能を花開かせていくのかが楽しみだ。「女の子が落語家を目指すという設定は一見異色かもしれませんが、友情や師弟愛、努力や才能を武器に頂点へ駆け上がるのは『少年ジャンプ』的には王道。落語をめちゃくちゃカッコよく描きたいという気持ちがあったので、朱音も、りりしい表情の似合う感じにしよう、前髪やピアスで左右非対称にして落語をする時どちらを向いているか分かりやすくなるようにしよう、と決まっていきました」(作画・馬上鷹将さん)「メインテーマは、落語に魅せられた少女が真打という高みを目指す成長譚。最初は、ズバズバものを言う今より勝ち気な性格で構想していましたが、礼節を重んじる落語というジャンルの空気感を損なわないよう調整し、今のようなキャラクターになりました」(原作・末永裕樹さん)主人公の朱音はもちろん、彼女を取り巻く師匠や弟子たちそれぞれの個性が立っているのが、本作の面白さに大きく貢献している。「落語は、演者の人となりが芸に色濃く出る側面もあります。キャラクターを練る際は、それぞれのキャラなりの哲学や行動原理は何かなど、核になる部分を意識して作っていきます。キャラクターの言動や考え方については、実在する落語家の方のエッセンスを取り入れている部分もありますが、作画の馬上先生にキャラクターデザインそのもので『誰々っぽくしてほしい』と要望したことはありません。とはいえ、落語好きな方なら、誰がモデルなのかを予想しながら読むのも楽しいと思いますね」(末永さん)ちなみに、好きな噺家に、末永さんは春風亭一之輔や柳家花緑、馬上さんは三遊亭歌武蔵を挙げた。高座の場面がちょくちょく出てくるが、声と身振りの芸事をマンガで見事に表現しているのも読みどころ。寄席にいるような臨場感がある。「画(え)では勢いや緩急、表情の面白さを意識しますね。キャラクターの心情が伝わるように、フキダシの形や描き文字も、見やすさと迫力のバランスを工夫しています」(馬上さん)2巻では、朱音の「学生落語選手権大会」への挑戦が始まる。「朱音には一つの一門に縛られず広い世界を知って成長してほしいと願っています。今後も、歴史から現代の落語家たちがどんな活動をしているのかについてまでどんどん発信したいです」(末永さん)また、朱音の父親が破門された理由も大きな謎としてストーリーを牽引する。3巻以降に乞うご期待。末永裕樹 原作馬上鷹将 作画『あかね噺』2二ツ目だった朱音の父親は、理由も明かされずに師匠の兄弟子・阿良川一生に破門された。朱音は父の悲願だった真打になれるのか。待望の3巻は、10/4発売予定。集英社484円©末永裕樹・馬上鷹将/集英社すえなが・ゆうき1990年、熊本県生まれ。26歳で『週刊少年ジャンプ』原作者向け漫画賞「ストキンPro」に応募、準キングに。以後、原作者として活躍。もうえ・たかまさ1991年、東京都生まれ。2016年『週刊少年ジャンプ』にて「オレゴラッソ」で連載デビュー。’21年に同誌の読切作で末永氏と初タッグ。※『anan』2022年9月28日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2022年09月27日噺伝承の会主催、『鳴り物噺と寄席ばやしの会』が2022年10月8日 (土)に全生庵(東京都台東区谷中5丁目4-7)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式Twitter 寄席の三味線とお囃子の世界をご堪能いただきます。【公演内容】林家正雀「怪談乳房榎~十二社の瀧~」「親子茶屋」寄席囃子実演:太田その・柳沢きょう(解説:林家正雀)紙切り:林家楽一林家彦三「猫の皿」(笛:柳家花ごめ前座:金原亭駒平)開催概要『鳴り物噺と寄席ばやしの会』開催日時:2022年10月8日 (土)13時30分開場/14時開演会場:全生庵(東京都台東区谷中5丁目4-7)■出演者林家正雀 / 林家楽一 / 林家彦三 / 金原亭駒平 / 太田その / 柳沢きょう / 柳家花ごめ■スタッフ山口忍■チケット料金全席自由:3,000円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年09月08日株式会社いがぐみ(東京都豊島区)主催、『《噺小屋in池袋》水無月の独り看板林家きく麿』が2022年6月22日 (水)に東京芸術劇場シアターウエスト(東京都豊島区)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ ちょっと不思議な人たちが登場して繰り広げられる会話にただただ呑み込まれ、お腹を抱えて笑ってしまうきく麿新作落語。コロナ禍も乗り越えて継続中の4年目となる東京芸術劇場シアターウエストでの独演会、今回は自作の人気シリーズ「スナックヒヤシンス」4のネタ下ろしが決定!ライブならではのコーフンと熱気を今年もぜひお楽しみください。今年のゲストはアコる・デ・ノンノン。ゴージャスな姿でアコーディオンを弾きながらタップに大道芸にと魅せてくれます。きく麿師の新作落語のパワーをどっぷり浴びにいらしてください。クセになりますぞ‼︎開催概要『《噺小屋in池袋》水無月の独り看板林家きく麿』開催日時:2022年6月22日 (水)開場18:00/開演18:45会場:東京芸術劇場シアターウエスト(東京都豊島区西池袋1丁目8番1号 )■出演者林家きく麿/他ゲスト: アコる・デ・ノンノン■チケット料金全席指定:3,700円U-25チケット:2,000円(すべて税込)※U-25チケット:6〜25歳・当日証明書提示・取扱いはいがぐみ、イープラスのみ。※未就学児入場不可主催・企画制作:いがぐみ 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月02日株式会社いがぐみ(東京都豊島区)主催、『《噺小屋》水無月の三枚看板 雲助・一朝・小里ん くもいっちょこりん』が2022年6月16日 (木)に国立演芸場(東京都千代田区)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ 一昨年「雲一里」のバトンを受け、《噺小屋》シリーズに新登場となったお三方。キリリと江戸前で、渋くてカッコいいお三方なので敢えてネーミングは可愛らしく「くもいっちょこりん」でお迎えしました。手練れの3人五街道雲助(紫綬褒章受章)、春風亭一朝(芸術選奨受賞)、柳家小里んが一席ずつ申し上げます。シビレル声と確かな芸と絶妙な軽さで魅了されること間違いなし。今年も熟練の軽くて濃〜い時間をお楽しみください。開催概要『《噺小屋》水無月の三枚看板 雲助・一朝・小里ん くもいっちょこりん』開催日時:2022年6月16日 (木)開場18:00/開演18:30会場:国立演芸場(東京都千代田区隼町4-1)■出演者五街道雲助 / 春風亭一朝 / 柳家小里ん/春風亭いっ休■チケット料金全席指定:3,700円U-25チケット:2,000円(すべて税込)※U-25チケット:6〜25歳・当日証明書提示・取扱いはいがぐみのみ※未就学児入場不可主催・企画制作:いがぐみ 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月02日俳優としてテレビ番組などで活躍している村杉蝉之介(むらすぎ・せみのすけ)さん。妻・まきさんと結婚したことが、ファンの間で話題になりました。そんな村杉蝉之介さんが出演した大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(NHK)でのエピソードや、俳優・ムロツヨシさんに似ているといわれていることなど、さまざまな情報を紹介します!村杉蝉之介の妻は『まき』さん!宮藤官九郎は「結婚するならバンド解散」村杉蝉之介さんは2015年7月に、かねてより交際していた一般女性『まき』さんと結婚しました。この報告は、村杉蝉之介さんが所属する『グループ魂』のアルバム『20名』の発売記念生放送にて行われ、ファンの間で大きな話題に。というのも、この時、同バンドのメンバー・暴動こと宮藤官九郎さんが「バンドメンバー全員が妻帯者なんてありえない。村杉蝉之介が結婚をやめるっていわない限り、解散するから」とコメント。メンバー内では結婚か、バンド解散かが話し合われ、ファンを終始ハラハラさせました。最終的には、村杉蝉之介さんが結婚してもバンドは続けるということになり、多くの人から祝福の声が寄せられています。村杉蝉之介は『いだてん』の神回に出演!村杉蝉之介さんは2019年1~12月にかけて放送された『いだてん~東京オリムピック噺~』の第39話『懐かしの満州』に出演しています。この回は、同作の脚本家である宮藤官九郎さんが「もっとも書きたかったところ」と語る、重要なエピソード。オリンピックと落語の2層構造で描いてきた本作の伏線が回収され、『神回』として話題になりました。村杉蝉之介はムロツヨシと似てる?村杉蝉之介さんは「ムロツヨシさんに似てる」と、たびたび話題になります。ネットでは、こんな声が…。・村杉蝉之介とムロツヨシがそっくり!・村杉蝉之介がどう見てもムロツヨシにしか見えない…。ムロツヨシさんは村杉蝉之介さんと同じく俳優として活躍しており、数多くの舞台やドラマ、映画に出演しています。実際に、2人の写真を見比べてみると…。村杉蝉之介さん村杉蝉之介ムロツヨシさん今日のLIFEのコント衣装より、 pic.twitter.com/752ZJZF6m3 — ムロツヨシ (@murotsuyoshi) September 22, 2018 確かに、雰囲気は似ているかもしれません。村杉蝉之介はどんなテレビ番組に出演した? 経歴は?村杉蝉之介さんは27歳の時に、劇団兼芸能事務所『大人計画』の舞台で宮藤官九郎さんの芝居を観て、役者の仕事に興味を持ちます。その後、28歳で『大人計画』のオーディションに合格。強烈な個性を放つ劇団員たちに囲まれ、戸惑いつつも自身のキャラクターを確立していきます。役者以外にも、同劇団メンバーで結成したロックバンド『グループ魂』に参加。ここでは『バイト君』と呼ばれ、主要メンバーの1人として活動しています。そんな村杉蝉之介さんは、ドラマや映画では主に脇役として存在感を発揮。2018年放送のドラマ『ラブリラン』(日本テレビ系)では主人公たち行きつけのBarのマスター・前島悟郎を演じ、作品を陰で支えています。そして2013年に放送された朝の連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK)では、アイドルオタクのカメラ小僧・ヒビキ一郎役をコミカルに演じ、話題に。同ドラマのインタビューでは「朝ドラ出演が決まって嬉しい」と喜び、役の印象について語っています。朝ドラは出演が決まって嬉しかったですね。実家の親がすごく喜んでくれましたし、地元でも評判が良かったです。僕が演じたヒビキ一郎はご当地アイドルを追っかけているカメラ小僧だったのが、いつの間にかアイドル評論家みたいになっているという面白い役でした。最初のころは、小泉今日子さんが演じられた春子から「変態、変態」と言われていたんですけどね(笑)。あの役は、宮藤官九郎さんが僕にあて書きしてくれたのかなと思っています。NHKアーカイブスーより引用また、映画では2002年に公開された『TRICK トリック 劇場版』に昌三役で出演。同作はドラマ版も人気だったことから、大ヒットとなりました。さらに2018年には映画『空飛ぶタイヤ』や『EVEN~君に贈る歌~』といった話題作に出演。後者では主人公たちが所属する事務所の社長・柿生を個性たっぷりに演じています。『EVEN~君に贈る歌~』予告編今や『名バイプレイヤー』の仲間入りを果たしている村杉蝉之介さん。さらなる活躍に期待です!村杉蝉之介 プロフィール本名:村杉友一生年月日:1965年9月7日出身地:群馬県所属事務所:大人計画28歳の時に劇団『大人計画』に参加し、以降はさまざまな作品で存在感を発揮。主な出演作に、ドラマ『ラブリラン』や連続テレビ小説『あまちゃん』、映画『空飛ぶタイヤ』、『EVEN~君に贈る歌~』などがある。俳優業のほかにもロックバンド『グループ魂』のメンバーとして精力的に活動し、マルチな才能で今後の活躍が期待されている。[文・構成/grape編集部]
2020年06月05日鶴瓶噺の魅力を剣豪にたとえるなら、一見隙がありそうなのになぜか打ち込めない自然体ということ。「うぉりゃー」などと雄々しく叫ばずに「この間ね」と静かなトーンで、すっとしゃべり始める。「日常を描きたいんです」と語る笑福亭鶴瓶が、本番を2か月前に控えたこの日までにセレクトした噺の素は643個。まずは、噺の素との出会い方から話を聞いた。【チケット情報はこちら】「ふだんから、おもしろいことがうまれろなんて一切考えたことがないんです。正月なんて家族と一緒にぼーっとしていたいし、1年の目標を立てたこともないし(笑)。でもね、なぜか出会ってしまうんですよ。正月のハワイのホテルでも、ものすごくかわいらしい赤ちゃんが気になって。隣りのお母さんもキレイな人で、ふっとその横を見たらボクシング4階級制覇王者の井岡(一翔)やったんですよ。彼とは仲がいいから言えるんですけど“お前が1番目立ってないわ”って(笑)。自分でも不思議なんですけど、なにかが起きる時って、こっちが自然にしているよなぁとは思います」興味深い鶴瓶の休日だが、鶴瓶噺のトピックスは有名人から大阪のおばちゃんまでと幅広いのが魅力。さらにラストは、しゃべりと映像のコラボで締めくくられる。「今回のラストは、落語の世界の師弟や弟子同士の関係性がテーマになりそうです。落語の世界って、人間国宝にもなられた桂米朝師匠が、ご自身の師匠から言われた言葉がすべてだと思うんですけど“芸人になった以上、末路哀れは覚悟の前”ですから。なのに、いまの時代はパワハラってすぐに言われるでしょ?その言葉、落語家には無縁というか、ほっといてほしい(笑)。僕も師匠から怒られましたし、弟子には怒る。嵐の晩もあるから平和な1日がありがたいわけで、むしろ、思いっきり怒られたほうが向上するんです。うちにも怒られて1回クビになって戻した“べ瓶”という弟子がいます。戻す前は築地の市場に勤めたり観光バスの運転手をやったりしてたんですけど、そういう経験のおかげもあって、最近はかなりおもしろい。ただ、アホですけどね。関西弁で、最下位やビリのことを“べべ”と言うんですけど、“師匠、ひらがなで“べべ”ってどうですか?”なんて平気で言うんです。お前は誰の弟子やねんと。鶴瓶の瓶はいらんのかって(笑)」自然体で、すっとしゃべり始めてラストまで疾走する約2時間。剣豪的べしゃりの達人は、刀を抜く代わりに観客を笑顔にする。公演は4月1日(水)から5日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて、4月15日(水)から19日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。2月15日(土)午前10時より一般発売開始。取材・文:唐澤和也
2020年02月14日大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(NHK総合)の最終回が12月15日に放送された。スポニチアネックスによると、同回の平均視聴率は8.3%。全47話を通した平均視聴率は8.2%で大河ドラマ史上初の1桁台だというが、ネットではその作品性を讃える声が相次いでいる。《私にとっては『独眼竜政宗』や『篤姫』さえ越える最高の大河でした。笑いあり、涙あり、日本のスポーツの歴史のお勉強になり、最高じゃんねえ。もう『いだてん』ロス》《本作を完走させたことは、NHK製作陣にとっては誇りになるでしょうし、日本のドラマ界にとっても貴重な財産になったことでしょう》《視聴率に意味はあるのか。テレビはこのまま視聴率と心中するつもりなのか。今年が時代の変わり目であり、いつか「あれが分岐点だったな」と言われる作品になったと思う》ピエール瀧(52)の逮捕や徳井義実(44)の税金申告漏れと、俳優陣に不祥事の相次いだ「いだてん」。そのいっぽうで名演はもちろん、脚本や演出を絶賛する声が後を絶たない。「キャストを揃えるだけでなく、撮影にもお金と手間をかけました。舞台セットも、250回作り直したんです。エキストラの数はのべ1万5千人。脚本を務めた宮藤官九郎さん(49)との打ち合わせは1年間で150回にも上ります。そのお陰でスタッフと出演者の結束も固まりましたし、『より良いものを!』という気持ちが生まれていました」(ドラマスタッフ)「いだてん」で主演を務めた中村勘九郎(38)は10月に開かれた打ち上げで「やっぱり1年間は長かったです。個性的な演出陣も多くて、たいへん苦労しました」とコメント。宮藤の作品に出ることが初めてである上に座長でもあったため、プレッシャーに苛まれたとも告白した。しかし、そんな彼を支えたのが妻の存在だったという。「打ち上げで勘九郎さんは『やっぱり、家族の支えがいちばんでした』と一言。そして『実は、今日は妻の誕生日なんです!』と明かしたんです。前田愛さんは梨園妻として、慣れない大河の現場で奮闘する夫のことを献身的に支えてくれたといいます。勘九郎さんはそのことに感謝しきりでした。最初はガヤガヤしていた会場の人たちも、次第に勘九郎さんの夫婦愛に耳を傾けるように。そして『愛ちゃん、おめでとう!そして、ありがとう!』と勘九郎さんが涙ながらに叫んで挨拶を結ぶと、会場からはこの日いちばんの拍手が送られました」(芸能関係者)また宮藤にとっても苦労の絶えない作品となったようだ。「『いだてん』は宮藤さんの持ち込み企画だったそうです。かなりの重圧を感じていたようで、実際に彼は今年だけで2回も胃カメラの検査を受けたと聞きます。数字だけを見ると残念な結果ですが、宮藤さんの作品は後になって評価されることのほうが多い。最終回の感想を見る限り、再放送やDVD販売で評価がさらに高まりそうです」(前出・ドラマスタッフ)視聴率の振るわなかった「いだてん」。しかし出演者やスタッフが全力を尽くしたこともあり、作品の素晴らしさはきちんと視聴者に伝わったようだ。
2019年12月16日12月8日、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(NHK総合)の46話が放送された。女子バレーボール日本代表チームの主将・河西昌枝を演じる安藤サクラ(33)の熱演ぶりに絶賛の声が上がっている。《先週と今日の放送では、安藤さんの演技で涙が出ました》《安藤サクラの鬼気迫る佇まい完全にスポーツ選手のそれ》《監督に思いをぶつけるシーンの安藤サクラにまた泣かされた。 このエピソード自体に何の思い入れもないし、台詞が素晴らしいわけでもないのに、何度見ても自然と涙が出る。演技だけで人を泣かせることができるってすごい》オリンピックまであと3カ月と間近に迫ってきた中、父が危篤のため山梨県に帰省したはずの河西(安藤)は練習場に突如戻ってきた。大松博文監督(徳井義実)から「帰れ、お父さんの側にいろ!」とボールを投げつけられるも、「バレーボールを続けます!でも辞めたくなったらオリンピックの前日でも辞めます!」と涙を流しながら宣言。その4日後、河西の父は亡くなったというあらすじだ。12月1日の放送回でも安藤は、眉間にシワを寄せながら「私たちは青春を犠牲になんかしていない!これ(バレーボール)が青春だから!」と叫ぶ熱演ぶりや回転レシーブを披露。そんな安藤は8日の放送開始前に、インスタグラムを更新。レシーブポーズで“いだてん”風にこうつづった。《今夜はいだてんじゃんねェ私生活でアツいスポーツ経験がほぼ皆無な私はこんなテーピングにテンション上がってしまう。なんじゃこれイケてるじゃんねぇ!と、記念撮影してしまうじゃんねェ》《回転レシーブのとき肩から落ちて傷めないようにぐるぐるまきに保護してました。アツい夏だったなぁ!さて、いだてん最終回まであと2話、ぜひみてください》いっぽう、安藤と共演した徳井義実(44)は今ドラマ放送期間中に合計1億3,800万円の所得隠し及び申告漏れが発覚。そのため、徳井は10月26日に芸能活動の休止を発表。10月1日に本ドラマの全編収録が終了していたため、徳井の出演シーンは撮り直しせずに可能な限り編集した上での放送となった。当初は当該シーンに懸念の声もあったが、安藤の熱演ぶりが一役買ったようだ――。
2019年12月09日チュートリアル・徳井義実(44)が11月3日、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(NHK総合)に登場した。Twitterでは「徳井さん」がトレンド入りするなど、大きな反響を呼んでいる。徳井が申告漏れ・所得隠し問題で活動を自粛しているため、同日の放送回では「編集などで できるだけ配慮をして放送いたします」と告知された。64年の東京オリンピックで金メダルを獲得した女子バレーボール日本代表監督・大松博文役を演じた徳井。主将の安藤サクラ(33)演じる河西昌枝らへの猛練習シーンを中心に、4分ほど出演した。Twitterでは放送中から話題となり「徳井さん」がトレンド入り。さらに《徳井さんすごい良かった、大松監督に似てる!》《徳井さんキャスティングされたの納得…顔がそっくり》《キャストを見つけるセンスが光るいだてんスタッフならではのキャスティングだったわ》とその風貌が「似てる!」と好評だった。またその名演ぶりに、こんな声も上がっている。《大松監督、とても良かった。徳井さんが選ばれた理由も分かった気がする。あの憑かれたような熱意。素晴らしかったです!》《不謹慎かもしれないが徳井の大松ははまり役》《徳井はリアル大松監督にかなり似せてきてるね。凄い意欲を感じるわ》いっぽうで《大松監督役と聞いた時はイメージ違うなって思ったけど、ガンガンまくし立てて、いい演技してたじゃん!!ホント、勿体ない。また違う道が開けたかも知れないのに、間違った方に行ってしまった》《大松監督役はとても合っていたと思う。役者としても活躍して来たしこれからも出来る人だよね。それだけに残念だな…》《徳井の大松監督良かった。本当にもったいない。本当にバカ》と改めて残念に思う視聴者もいるようだ。
2019年11月04日現在放送中の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」より、東京オリンピックに関わる人々16名の新キャストが発表された。中村勘九郎と阿部サダヲの2人がリレー形式で主演を務める「いだてん」は、いよいよクライマックスを迎えようとしている。1964年10月10日東京オリンピック開会式。それは、1940年東京オリンピックの悲劇を乗り越えた日本の悲願であり、「いだてん」のゴールでもある。今回発表された新キャストは、三谷幸喜、松田龍平、井上順、立川談春、井之脇海、カンニング竹山、前野健太、増子直純(怒髪天)、浜野謙太、角田晃広、黒田大輔、平原テツ、須藤蓮、川島海荷、吉川愛、駿河太郎の16名。そんな1964年東京オリンピックの実現のために結集した、夢と希望とパワーに満ち溢れた人たちだ。日本を代表する映画監督の三谷さんが演じるのは、黒澤明監督に代わり、急遽、公式記録映画『東京オリンピック』の監督に就任する市川崑。松田さんは、国立代々木競技場を設計した日本建築界の巨匠・丹下健三。井上さんは、東京オリンピック組織委員会会長・津島寿一を演じる。また、1964年東京オリンピックを首相として見届ける内閣総理大臣・池田勇人役を落語家の談春さん。最終聖火ランナー坂井義則役を、連続テレビ小説「ひよっこ」などに出演する井之脇さん。国立競技場のすぐそばにある食堂「水明亭」の主人役をお笑いタレントのカンニング竹山さんが。ほかにも、東京オリンピックのシンボルマークを制作した亀倉雄策役を前野さん。黒澤明監督役を増子さん。歌手・三波春夫役を浜野さん。聖火リレー踏査隊員役を角田さん。選手村の料理長役を黒田さん。東京オリンピック組織委員会選手強化本部副本部長役を平原さん。国旗のスペシャリストとして須藤さん。通訳役に川島さん。田畑政治の娘役に吉川さん。そして航空自衛隊パイロット役に駿河さんが決定した。また脚本の宮藤官九郎は「まだ出るか! まだ出すか! なんで出るんだ!? という超豪華な顔ぶれに驚きを隠せません」と今回のキャスト発表へコメントし、「そんな最終章を楽しむ最良の方法、それは、現在放送中の幻の東京オリンピックパートをしっかり観みることです。今こそ観なくちゃ。戦前の招致活動とその反省が、1964年東京オリンピックへの布石となって結実する。作者として最も心血を注いだ部分であり、手前みそですが、最も大河ドラマ的な流れを意識した部分です」と熱く語っている。大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は毎週日曜日<総合>20時~、<BSプレミアム>18時~<BS4K>9時~放送中。(全47回)(cinemacafe.net)
2019年09月20日NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』に出演している中村勘九郎が来阪。弟・中村七之助とふたりが中心となり、中村屋一門で行う毎年恒例の全国巡業公演「錦秋特別公演2019」の会見に臨んだ。今回、関西では堺、京都、神戸で上演、全国14か所を巡演する。歌舞伎を観る機会の少ない地方に「自分たちが全国各地に足を運び、たくさんの方に歌舞伎を観てもらおう」とスタート、15周年を迎えた今年で47都道府県制覇となった。「中村勘九郎 中村七之助 錦秋特別公演 2019」チケット情報今回のプログラムは『芸談』から始まり3演目を上演。幕開きは、勘九郎と七之助がスーツ姿で登場し、素顔で語る人気のトークショー『芸談』だ。観客の質問コーナーもあり、芸談からプライベートな話まで楽しく盛り上がる。「初めて歌舞伎をご覧になる方の緊張を少しでも和らげ、リラックスした状態で後の演目をご覧いただきたい」。そして、まずは中村屋の門弟一同でにぎやかに踊る『艶紅曙接拙 紅翫(いろもみじつぎきのふつつか べにかん)』を上演。「江戸の風物詩を織り込み、物売りもたくさん出て来て、さまざまな役が登場する、ビジュアルで楽しんでいただける演目です」。次に『三ツ面子守(みつめんこもり)』。背負った子供をあやすため、子守の娘がおかめ・えびす・ひょっとこの3つのお面を素早くかけ替えて軽妙に踊る。「歌舞伎を代表する舞踊のひとつで、子守の役として踊り分けをするというテクニック的にも難しい踊りです」。この公演でおなじみの中村鶴松が修行を重ね、「うまくなってきました。大抜擢で踊ってもらいます」。最後は、羽衣伝説をもとにした『松廼羽衣(まつのはごろも)』。松の枝にかけられた天女(七之助)の羽衣を取った漁師の伯竜(勘九郎)が、羽衣を返す代わりに舞を所望し、天女は優美に舞いながら天へと帰って行く。「ファンタジーにあふれたお話を、常磐津でしっとり踊ります。常磐津舞踊の中でも本興行でかかることが少ない演目。この公演ではそういうものも大事にしていきたいと、チョイスしました。七之助とふたりでしっかり踊るのは約1年半ぶりなので、楽しみです」。錦秋特別公演をきっかけに、歌舞伎に興味を持ち、南座や大阪松竹座へ足を運ぶようになった人も増えている。「続けてきてよかった」と言いつつも「どの劇場でも、初めて生で歌舞伎を観る方が7割ぐらいいらっしゃるので、まだまだだな、と。今年、15周年を迎えましたけれど、やはり初心を忘れずにやってくことが一番ですね。マラソンランナーの役をやっていたので持久力がつき、体力的には結構上がったんじゃないかな。番組をきっかけに来てくださるお客様も多いと思いますので、いい意味で期待を裏切りたいと思っています」。公演は10月18日(金)大阪・フェニーチェ堺 大ホール、10月19日(土)京都・ロームシアター京都 メインホール、10月20日(日)兵庫・神戸国際会館 こくさいホールにて上演。その他、全国を巡演。取材・文:高橋晴代
2019年09月12日現在放送中、宮藤官九郎脚本の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」に、浅野忠信、徳井義実、安藤サクラの出演が決定した。中村勘九郎と阿部サダヲの2人が、リレー形式で主演を務める今年の大河ドラマ。1912年の「ストックホルム」から1964年「東京」まで激動の52年間を描いていく本作で、第40回(10月20日放送)からは1964年東京オリンピック篇に突入。そこで今回、第41回から登場する、東京オリンピックの開催にあたって、田畑政治(阿部さん)の前に立ちはだかる大物政治家と、日本中を熱狂させた“東洋の魔女”の監督、そして主将を演じる新たな出演者が明らかに。浅野さんが演じるのは、自民党幹事長、初のオリンピック担当大臣として田畑と対立し、田畑失脚の引き金となる川島正次郎。徳井さんが、女子バレーボールの実業団「日紡貝塚」を率い、175連勝という大記録を打ち立てた、東京オリンピック女子バレーボール日本代表監督・大松博文。そして安藤さんが、“東洋の魔女”の異名をとった女子バレーボール日本代表チームの主将・河西昌枝を演じる。ポジションはセッターで、1962年にモスクワで開催された世界選手権で当時無敵だったソ連に勝利。1964年東京オリンピックでも再びソ連を下して、日本中に大ブームを巻き起こした人物だ。「大河ドラマにはなかなか縁がないと思っていた」という浅野さんは、今回の出演を喜び、今回の役については「川島は田畑とは違う視点で『オリンピック』を見ている男です。ナンバー2という生き方や、粋でしたたかな二面性も魅力的で、自分に向いている役だと思っています(笑)」とコメント。また、自身も中学・高校とバレーボールをやっていたという徳井さんは「大松監督を演じられるのはすごく光栄なことだと感謝しています。あの日のバレーボール少年に、『お前は将来、大松監督をやるんやぞ!』って言ってあげたいです」と参加を喜んでいる。さらに安藤さんは「台詞は多くないのですが、現場に行くとその一言に込められている熱量に驚かされ、東洋の魔女の凄まじい覚悟を感じながら撮影しています。バレーボールができて、『いだてん』に出られて、大河ドラマに出られて、ものすごく楽しいです!」と興奮気味に語った。大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は毎週日曜日<総合>20時~、<BSプレミアム>18時~<BS4K>9時~放送中。(全47回)(cinemacafe.net)
2019年08月22日8月11日に放送されたNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」第30話の関東地区平均視聴率が、大河ドラマ史上最低となる5.9%を記録した(ビデオリサーチ調べ、以下同)。同作は第22話で6.7%を記録。それまでの大河ドラマ史上最低視聴率を記録したが、その数字を更新。第6話から第30話まで25話連続で視聴率1桁となってしまった。「大河ドラマはもともと時代劇が多く、長年視聴者に受け入れられていました。しかし、今作は近現代が舞台。テレビ朝日系の『ポツンと一軒家』どんどん数字を伸ばし、日本テレビ系の『世界の果てまでイッテQ!』が相変わらずの高視聴率をキープ。そんな中でどんどん数字がダウンしてしまいました」(芸能記者)視聴者を引きつけることができなかった今作。だが視聴率低迷の要因は、他にもあったようだ。「NHKはPR手法を従来のまま変えていません。たとえば新キャスト登場が決定した際、NHKはマスコミ各社を集めて会見を行うのが慣例となっています。しかし、そのキャストたちが作品内で登場まで時間が空きすぎなのです。登場するころにはすっかり世間では忘れられてしまいますので、視聴率アップにつながっていません。もっと直前にPRすれば、視聴率アップに結びつくような気もするのですが……」(テレビ誌記者)直近では北島康介氏(36)が“フジヤマのトビウオ”と呼ばれた戦後の競泳選手・古橋廣之進役で登場すると、今月9日に同局が発表している。ところが北島氏が作品内に登場するのは、2カ月以上たった10月20日予定となっている。情報が続々と更新される昨今、視聴率UPのためにはこれまでのNHKの慣例を見直す必要があるのかもしれない。
2019年08月15日渋谷ヒカリエにて開催中の「Nスポ!2019-SHIBUYA-」にて、7月21日に現在放送中の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」のプレミアムトークが開催。ゲストに主演の阿部サダヲと脚本家・宮藤官九郎が登場した。事前抽選の着席座席は満席となり、加えて立ち見客も会場に溢れる大盛況ぶりとなった今回のトークショー。この状況に「いだてん」後半の主人公・田畑政治を演じる阿部さんも「こんなたくさん人がいらっしゃるとは思ってなくて、ちょっと鳥肌が立った」と驚きの様子。阿部サダヲ、役を演じる上でのエピソード&苦労を明かす中村勘九郎と阿部さんの2人がリレー形式で主演を務める今年の大河ドラマ。1912年の「ストックホルム」から1964年「東京」まで激動の52年間を描いていく本作で阿部さんが演じる田畑政治は、1964年の東京オリンピックを組織委員会事務総長として成功に導く“オリンピックを呼んだ男”だ。今回この田畑を演じるにあたり、「脚本が宮藤さんなので、絶対的な信頼をしているので、何も考えなかったですね」と言う阿部さんは、「田畑さんは何を言っているのかわからないくらい早口で、とにかく熱い男だと。書いてあるとおりのことをやっています」と台本に忠実に演じているとコメント。一方の宮藤さんも「一回につき5分から10分台本が長いって言われるんですよ。二部からは阿部君だってわかっていたので、(長さは)なんとかなるだろうと」とお互いに信頼を寄せている様子。また、「本当、ほかのキャラクターは全角で、阿部君のセリフだけ半角で書こうかなって思うくらい」と宮藤さん。続けて「だいたい人が田畑さんを評する時に、『(早口すぎて)何を言っているか分からない』『“あれ”や“それ”が多い』と」「実際の田畑さんの映像を見たら、本当に何を言っているか分からないんですよ!」。「ほかにも、手記にあったたばこを逆さに咥えたというエピソードや、口癖、田畑さんのご遺族の『こんなことできる?できないよぉ~!』というしゃべり方は、そのまま生かしています。早口は(阿部さんなら)大丈夫だろうなと思っていました」と忠実に再現されているようだ。一方、大変だったことについては「ロサンゼルスオリンピックのエキシビジョンのシーン」と阿部さん。「4月のプールで本当に寒かった。日本泳法を披露するんですけれど、本当にずっと立ち泳ぎしているんですよ」と言いながら、阿部さんが日本泳法の足さばきを再現!その完成度に会場からは歓声が。今後の見どころは「ショーケンさんに殴られてる」シーン!?そして、ほかのキャストについてもトークが展開。宮藤さんが「松澤一鶴って水泳界ではすごい人なんですよ」と皆川猿時演じる日本泳法の達人・松澤一鶴について話し始め、「田畑は最初から阿部君がやると決まっていたのでそのつもりで書いたんですが、松澤一鶴に関しては途中で皆川君がやると決まったので、不安でしたね(笑)でも、大丈夫なのですごいなと思っています」と言うと、すかさず阿部さんが「それ、実は大丈夫じゃないんですよ。すごい面白いことをやっているんですが、全部カットされているんです(笑)でも、今まで見たことがない皆川さんが見られます」とコメントした。また、今後の見どころについては「田畑さんの第二部に入りましたけど、金栗さんもちょこちょこ出てくるんですよ。主役だった人が途中から脇役になるという新しいパターンです。だんだん可愛らしくなっていくので、そこも楽しみにしていてほしいなと思います。第一回や途中に少しだけ出ていた都知事の松重豊さんや松坂桃李くんが後半は中心になっていきます」(宮藤さん)、「ショーケンさんのシーンは特に見ていただきたいですね。このあと、僕はショーケンさんに殴られてるんですけど、本気で殴られているので。あんまり痛すぎると人って笑うんだな、と」「来年オリンピックが来ますが、みなさんどうやって招致されるかなどの裏方のことは分からないのではと思うので、そういうところを見ていただきたいです」(阿部さん)と答えていた。大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は毎週日曜日<総合>20時~、<BSプレミアム>18時~<BS4K>9時~放送中。(全47回)(cinemacafe.net)
2019年07月24日俳優・仲野太賀と歌舞伎役者の中村七之助が、宮藤官九郎オリジナル脚本による大河ドラマ第58作目「いだてん~東京オリムピック噺~」に出演することが明らかになった。“知られざるオリンピックの歴史”を描いていく本作。6月30日放送の第25回より、本作は第二部に突入し“激動の昭和史”が進んでいく。今回発表された2人が演じるのは、戦争によってその人生を翻弄される、ドラマのキーパーソンだ。先日改名を発表し話題となった仲野さんは、金栗四三(中村勘九郎)の弟子でマラソン選手の小松勝役で出演。四三の著書に感銘を受け、九州一周の途中に四三を訪ねて池部家に。その後、四三と共に上京し、1940年東京オリンピックでのメダル獲得を夢見て昼夜トレーニングに励む。本作へは第32回から登場となる仲野さん。本作制作発表時から出演を熱望していたそうで、「念願叶い、大変うれしく思ってます。人の意志は受け継がれ、それは時代を繋ぎ、愛に溢れている。宮藤官九郎さんの素晴らしい脚本を読むたび、この壮大な人間賛歌に胸を打たれまくってます」と思いを語る。そして「『いだてん』という長いレースで、これまで沢山の方々が必死で走り、僕の手元にも回ってきた襷を次の人へと繋ぐべく、全力疾走で自分の役目を果たしたいと思います」と熱い気合を述べている。また、七之助さんが演じるのは、“昭和の大名人”と称される落語家・三遊亭圓生。端正かつ洗練された語り口が持ち味で、記憶力抜群、持ち噺の数は300を超え、落語史上最多とも言われる。兵士の慰問興行で古今亭志ん生(森山未來/ビートたけし)と共に満州にわたるが、その間に終戦を迎えて悲惨な目に遭う。「宮藤官九郎さんの脚本、そして兄が主役の作品への出演が決まりうれしいです」と出演を喜んだ七之助さんは、今回の演じる役柄に「これは大変だなと思っています。落語家、それも大名人ですし、すぐにおいそれとできる芸ではないので、圓生さんの落語を聴きこみ、試行錯誤を重ねながら稽古をしています」とコメント。また「自分の出演で壊さないよう、一生懸命やりたいと思っています」と意気込んでいる。なお、七之助さんの登場は第39回から。大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は毎週日曜日<総合>20時~、<BSプレミアム>18時~<BS4K>9時~放送中。(全47回)(cinemacafe.net)
2019年06月28日NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の主役交代たすきリレー会見が6月11日に東京・渋谷の同局で行われ、第1部主演の歌舞伎俳優・中村勘九郎(37)と第2部主演の俳優・阿部サダヲ(49)が出席したと、各スポーツ紙が報じた。勘九郎が金栗四三役を演じる第1部が今月23日放送(第24話)で終了。同30日(第25話)から阿部演じる五輪を日本に呼んだ男・田畑政治が主人公の第2部がスタートする。同ドラマは9日放送回の平均視聴率が大河史上最低の6.7%(ビデオリサーチ、関東地区調べ)を記録。2月10日の放送回から1度も2ケタを記録していない。各紙によると、阿部は視聴率の低迷について「そんなに気にしなかった。(裏番組の)『ポツンと一軒家』がいいって話ですか?」と絶好調の『ポツンと一軒家』に言及。「(ポツンと孤立した)一軒家って、そんなに(全国に)ないでしょ。そろそろ(視聴者も大河ドラマに)帰ってきてほしい」とジョーク交じりに呼びかけたという。「現場で出演者やスタッフが頑張ろうが、肝心の数字がついてこない状態です。今回も会見が終わってみると、逆に『一軒家』をPRする形に。現場からはため息がもれています」(会見に出席した記者)大河といえば毎年、主役1人での発表会見からスタート。その後で主要キャストや追加キャスト、注目されそうなキャストの会見やグループインタビューを行うのが恒例だが……。「毎年のように“慣習”を受け継いでますが、あまりPR効果はありません。そろそろ別の宣伝方法を考えるべき時期に差しかかっているのではないでしょうか」(芸能記者)局をあげて「働き方改革」を推進しているNHKだけに、ほかの部分の改革にも着手した方がよさそうだ。
2019年06月13日三宅弘城(51)が大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(NHK総合)に出演すると3月19日に発表された。麻薬取締法違反の疑いで逮捕されたピエール瀧容疑者(51)の代役を務めるという。瀧容疑者は「いだてん」で、中村勘九郎(37)演じる主人公・金栗四三とともに競技用の靴開発に取り組む足袋職人・黒坂辛作を演じていた。各メディアによると重要な役柄であったため、NHK側はやむをえず代役を立てることになったという。「三宅さんは『いだてん』の脚本家・宮藤官九郎さん(48)と同じ『大人計画』に所属しています。また15年の連続テレビ小説『あさが来た』やEテレの幼児向け番組『みいつけた!』、さらにグループ魂のドラマー・石鹸として05年の紅白歌合戦に出演するなどNHKとも縁が深い。それだけでなく三宅さんは、10年に上演された劇団☆新感線の舞台で主演俳優の代役を急遽務めたことが大きな話題に。10日ほどの稽古のみで演じ切り、見事にピンチを救いました。その実力や信頼感は業界でもトップクラスです」(劇団関係者)そんな“代役請負人”の起用が発表されると、Twitterでは「三宅弘城」「クドカンファミリー俳優」といった関連ワードがトレンド入りするほどの大反響が。また、喜ぶ声も上がっている。《信頼感があってとてもよい。奮え~!奮え~!三宅弘城!!》《ピエールももちろんよかったけど、それ以上に笑える芝居に期待してしまう》《なんだこの安心感。ますます面白くなりそうな予感しかしないけれども!》また三宅は瀧容疑者と“意外な関係”があった。宮藤が脚本を務めた02年のドラマ「木更津キャッツアイ」(TBS系)で共演しており、瀧容疑者演じるチンピラ・シガニー小池を逮捕する警察官役を務めたのだ。そのため《木更津キャッツアイでシガニー小池(ピエール瀧)を逮捕した警察官(三宅弘城)が いだてん 播磨屋の代役ってマジ?転んでもただでは起きないクドカンすき》《ピエール瀧の代役が三宅弘城って……木更津キャッツアイ的にもう笑うやん!こんなん笑うやん! 》《さてはクドカン、わざとやったな??》と、そのキャスティングを絶賛する声も上がっている。多くの期待を集め、代役を務める三宅。低迷する「いだてん」の救世主となるのだろうか。
2019年03月19日温泉につかっているような多幸感のある鶴瓶噺は、観客に緊張感を与えない。ある日のライブでは「寝てていいよ」とさえ本人が言うほどの自由奔放さ。そんな鶴瓶噺のライブでは、選ばれるツッコミの言葉も自由で独特だ。ある後輩落語家に対して独特なツッコミの言葉を選んだそのココロから話を聞いた。【チケット情報はこちら】「長野に向かう電車の中で偶然会った人が“松喬さんって知ってますか?”と聞いてきたんですね。うちの後輩で、七代目笑福亭松喬という落語家ですと答えたら“今度、松喬さんの息子さんとうちの娘が結婚するんですよ”って。えぇっ!?て。そんな偶然、うれしいし驚くじゃないですか。それで、別の機会に松喬本人と会った時にその話をしたら、“あぁ、そうですか”ぐらいの薄っすい反応で、一切会話が弾まなくて。松喬はええやつです。落語もめちゃくちゃおもしろい。でもね、鶴瓶噺のライブではこうツッコまざるをえなかった。“ワクワクせぇや!”って(笑)」鶴瓶噺の原点は、「高校時代のツレとの雑談」。“青春っぽい”そのツッコミにも会場は大爆笑だったが、鶴瓶噺にまったくないのが“大御所っぽさ”。鶴瓶の口癖のひとつでもある「そんなんどうでもいい」が、そのことを代弁している。「まわりが気を使ってくれて、振り返ったらぎょうさん僕を見送ってくれるとか……そんなんどうでもいいんです。外で寒いのにずっと頭下げて見送ってくれるんですけど、全然うれしくなくて、だったら、うちのマネージャーみたいに接してもらえたほうがうれしくて。この間もね、NHKのアナウンサーの女の子に、僕のことを“痩せたでしょ?”と説明してくれていたんです。映画の役作りで8kgぐらい落としましたから。マネージャーは“昔みたいに紐パンをはかなくなりました”って。いや、言わんとしてることはわかる。スウェットのパンツとかってゴムじゃなくて紐でウエストを調整するやつもあるでしょ。でも、それを聞いた女の子は例のパンツだと思うじゃないですか。実際、“え?紐パンだったんですか?”ってすっごい驚かれて。違う違うと(笑)」鶴瓶噺には一切の大御所感がなく、むしろ男子校ノリの青春感が強い。語り部本人は芸能界の大御所のひとりだし、鶴瓶噺の歴史だけでも50年近くあることを考えるとちょっと脅威的ですらあるが、当の本人は「不思議なんやけど、なんで初対面の人が財産分与の話をしてくるんやろ?」と雑談を続けるのだった。「太田胃散 PRESENTS TSURUBE BANASHI2019」は4月10日(水)から14日(日)まで、大阪・サンケイホールブリーゼ、4月17日(水)から21日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて上演。チケットの一般発売は3月16日(土)午前10時より。取材・文:唐澤和也
2019年03月11日浜野謙太(37)が3月3日に放送された大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(NHK総合)に出演。昨年放送された「西郷どん」(同局)と同じく伊藤博文役を演じたことで、話題を呼んでいる。浜野が出演したのは同ドラマの第9回「さらばシベリア鉄道」。放送直前に浜野の公式Twitterは《一瞬なのでお見逃しなく~》と投稿していたが、確かに浜野演じる伊藤博文の登場は銃弾が撃ち込まれるシーンのみだった。そのシーンの終了後、同回の演出を務めた大根仁(50)はTwitterで《ハルピン、ハマケン。以上です》とツイート。まさに一瞬の出演となった。Twitterでは、「西郷どん」から「いだてん」への連携に感激の声が上がっている。《西郷どんからのリレーに感涙!粋な配役ありがとうございますっ!》《熱い西郷どんリスペクトを感じました》《最期を見届けられて何より やっとクランクアップ(違う)》またドラマには、浜野と同じくバンド・SAKEROCKのメンバーであった星野源(38)も出演している。そのため同日「いだてん」の公式Twitterは「一緒のシーンはないけど星野源とハマケンが同じドラマに出演しているのもおもしろいよね」という大根のコメントを紹介していた。2人の共演にTwitterでは《同じ画面に映らなくとも、同じ作品に2人が出演したというだけで、胸いっぱいです》《なんか、大根さん、最高なことやってくれてるよ!!》と感激する声や、《いつかハマケンと源さんが役者として同じ画面でお芝居してほしいな……と思ってる》《一緒の場面があったら、萌え死ぬ。宜しくお願いします!》と同じシーンでの共演に期待する声も上がっている。浜野の出演は一瞬だったが、大きなインパクトを残したようだ。
2019年03月04日1月6日からスタートしたNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」。中村勘九郎(37)と阿部サダヲ(48)のW主演ということで話題だが、さらに“天狗倶楽部”なるグループがネットで大きな反響を呼んでいる。天狗倶楽部は実在した、日本最初のスポーツ同好会。作中では構成メンバーを生田斗真(34)、満島真之介(29)、近藤公園(40)、武井壮(45)といった面々が演じている。スポーツ同好会と聞くと爽やかなイメージだが、天狗倶楽部はどちらかというと“チャラい”グループ。「我らはスポーツを愛し、スポーツに愛され、ただ純粋にスポーツを楽しむために活動する元気の権化、T・N・G!」と叫んだり、肉体を見せてはポーズをキメるなどで盛り上げていた。そのチャラさは脚色かと思いきや、とあるシーンでは「明治の世に、こんなにウザくてチャラい輩がいるわけないと思うでしょうが、残念ながら実在したんです」とのナレーションが。さらに「いだてん」の公式Twitterアカウントは、TNGという略称についても“当時本当にあった”と明かしている。大河ドラマ史上随一のチャラさを誇る天狗倶楽部。Twitterでは登場するなりトレンド入り!さらに、そのチャラさを絶賛する声が上がっている。《みんなすごくいい体してるけど、ノリがふざけた男子小学生みたいでセクシーな感じが皆無なのがいい》《チャラくてうざい(という設定)なのになんか憎めない感じなのは、「騒ぎたくて騒いでる」というより「スポーツが好きすぎて結果的に騒いでる」からかなあ》《惚れたぜ天狗倶楽部……》またその盛り上げぶりから、早速「絶対紅白に出る!」と年末に期待の声も。《今年の紅白歌合戦の白組応援コーナーは天狗倶楽部できまりやな……(気が早い》《センターで踊る生田斗真、巨大メガホンを持って大声をあげる満島真之介が出てきそう笑!》《天狗倶楽部ご出演の流れですかね?そしてまた武田真治さんがサックスを吹く》放送開始早々、話題をさらっていった天狗倶楽部。今後の活躍ぶりにも注目したい!
2019年01月07日中村勘九郎と阿部サダヲの2人がリレー形式で主演を務める、2019年放送の大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」。この度、新たに星野源、松坂桃李、松重豊、小泉今日子、岩松了、永島敏行、柄本時生、大方斐紗子、ベンガル、根岸季衣の出演が発表された。宮藤官九郎オリジナル脚本で“知られざるオリンピックの歴史”を描いていく本作。主演の勘九郎さんと阿部さんのほかにも、綾瀬はるか、大竹しのぶ、生田斗真、役所広司、竹野内豊、杉咲花、満島真之介らが出演することが決定している。そして今回、第4弾出演者として10名が発表!俳優業だけでなく、様々なシーンでマルチに活躍する星野さんが演じるのは、ニューヨーク領事などを歴任後外務省を退官、NHK解説委員になり26年間にわたってニュース解説を行う外交評論家・ジャーナリストの平沢和重役。1964年オリンピックの開催地を決めるミュンヘンIOC総会で最終スピーチの大役を任される。1964年の東京オリンピックを成功に導いた立て役者、日本オリンピック委員会常任委員・岩田幸彰役には、今年は『娼年』『孤狼の血』「この世界の片隅に」の出演が話題となった松坂さん。頭脳明晰、おしゃれに背広を着こなし、いつもきれいな女性に囲まれている色男という役どころだ。さらに、東京都知事・東龍太郎役には、主演を務める人気ドラマ「孤独のグルメ」のSPが今年も放送予定の松重さん。1964年東京オリンピックの開催が決まるや“東京大改造”と銘打って首都高速道路をはじめとするインフラ整備にまい進し、“オリンピック知事”と呼ばれた。ほかにも、志ん生(ビートたけし)の長女・美津子役に小泉さん、第2代大日本体育協会会長・岸清一役に岩松さん、大日本体育協会副会長・武田千代三郎役に永島さん、孝蔵(森山未來)の噺家仲間・万朝役に柄本さん、四三(勘九郎さん)の祖母・金栗スマ役に大方さん、京都帝国大学教授・田島錦治役にベンガルさん、田畑政治(阿部さん)の母・田畑うら役に根岸さんが決定した。「いだてん ~東京オリムピック噺~」は2019年1月6日より毎週日曜日<総合>20時~、<BSプレミアム>18時~<BS4K>9時~放送(全47回)※初回60分。(cinemacafe.net)
2018年12月14日2019年度のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」など、話題作への出演が続く生田斗真。ジャニーズ事務所きっての演技派俳優として役者道を駆け抜けてきた生田さんが、10月7日の誕生日で34歳に!30代も半ばとなるいま、ますます男っぷりに磨きをかけている俳優・生田斗真の魅力に改めて迫りたい。ドラマでブレイク!から「50年に1人の映画俳優」へ1997年にNHK連続テレビ小説「あぐり」で子役デビューを果たして以来、数々の作品に出演してきた生田さん。そんな彼が大ブレイクを果たしたのが、2007年にフジテレビ系で放送された「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」だ。人気少女コミックをドラマ化した本作で、生田さんは同級生の芦屋瑞稀(堀北真希)に恋心を抱く中津秀一を好演。ただし、瑞稀は男子のふりをして男子校に通うワケあり女子で、そうとは知らない中津は大パニックに。この気持ちは友情なのか?それとも自分は同性愛者なのか?悶々とする中津の戸惑いを生田さんがチャーミングに演じ、コメディセンスの高さをうかがわせていた。ドラマ自体も好評価を得る一方、生田さん自身の快進撃が始まることになる。「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」以降も「ハチミツとクローバー」「魔王」などで輝く実力派を映画界が放っておくはずもなく、生田さんは満を持して映画デビュー。2010年、映画初出演にして初主演となる『人間失格』が公開された。太宰治の同名小説を映画化した本作で、生田さんが演じたのは名家に生まれながら酒と女に溺れ、堕ちていく主人公・大庭葉蔵。美しく、濃密に人間の脆さを描く作品世界を生き抜いた生田さんは、役者としての幅の広さをより見せつけることになった。監督を務めた荒戸源次郎は、シネマカフェのインタビューで「生田斗真は50年に1人の映画俳優」と断言している。様々な感情を、観る者と共有できる俳優・生田斗真その後も年に1~2本のスタンスで映画に出演し、映画俳優としての地位を確かなものにしていく生田さん。ラブストーリーからサスペンス、人間ドラマまで、作品や演じる役柄のタイプは多岐にわたっている。言い換えれば、どんな作品世界にもはまる存在だということだろう。『ハナミズキ』や『僕等がいた』で恋に身を焦がせば応援したくなるし、『源氏物語 千年の謎』で世紀の美男子を演じればうっとりさせられる。かと思えば、『脳男』『予告犯』『秘密 THE TOP SECRET』といったサスペンスでスリルを提供することも。『予告犯』公開の半年程前から放送された主演ドラマ「ウロボロス~この愛こそ、正義。」も含め、シリアスでダークな作品世界での生田さんは、苦悩に満ちた役柄を託されていることが多い。これは恋に身を焦がす生田さんを応援したくなるのと同じで、生田さんは観客に痛みを感じさせられる役者だからではないか。彼が苦しければ観ている者も苦しいし、哀しければ哀しい。“過去の罪”を題材にした『友罪』が複雑な味わいの作品になったのも、生田さんの存在あってのことだと言える。2019年度大河ドラマには、どんな生田斗真がいる?苦悩する役にも嬉々として臨み、“演じる”という行為を通して身を削ってきた生田さん。その誠実で真っ直ぐな役者魂こそが、俳優・生田斗真の魅力の一部だ。もちろん、苦悩する生田さんがいくら素敵だからといって、いつも眉間に皺を寄せておいてもらうわけにもいかない。ときには『土竜の唄』シリーズで車にくくりつけられたり、怪しさ満点のジュースを罰ゲームのように飲まされたり、女子のお色気攻撃を受けてフニャフニャになったり。舞台「Vamp Bamboo burn~ヴァン・バン・バーン~」で不老不死のヴァンパイアと化し、おバカでうざいが憎めない愛らしさを炸裂させたり。もう1つ付け加えるなら、生田斗真フィルモグラフィーに実は欠かせないドラマ「うぬぼれ刑事」で美形だが残念な俳優を演じたり。さすがはコメディ演技でブレイクした男の本気を感じたくなることもある。ちなみに、例に挙げた作品はどれも、“コメディでの生田斗真の輝かせ方”を熟知した男・宮藤官九郎が脚本を担当。となると、同じく宮藤さんが脚本を手掛ける「いだてん~東京オリムピック噺~」はどうなるのか?いまから放送が待ち遠しくて仕方がない。そういえば『予告犯』の公開前、30代に突入した頃、シネマカフェのインタビューで「ここ最近、特に思うんですよね。人を喜ばせたいって。この仕事を始めて間もない頃はこんな役を演じたいとか、あんな作品に出てみたいとか、自分の満足度を高めるためというのが大きかった。でも、今はもうちょっと外に向けている感覚があるかもしれないです。以前よりも、観客のことを考えるようになった。ハードな作品ばかりやってもお客さんは飽きちゃうだろうから軽めのラブストーリーも届けたいなとか、この作品を作ったらお客さんはどう思うかな?とかって」と語っていた生田さん。その後の出演作に目を向ければ、有言実行ぶりが分かるというもの。この先もずっと、様々な生田斗真を期待していいはずだ。(text:Hikaru Watanabe)
2018年10月07日2019年放送の大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」に出演する俳優・生田斗真が、5月15日(火)に三重県桑名市にてクランクインを迎え、役所広司らと共演したことが分かった。大河ドラマ第58作目となる本作は、宮藤官九郎オリジナル脚本で“知られざるオリンピックの歴史”を描いていく痛快&壮大なドラマ。中村勘九郎と阿部サダヲの2人がリレー形式で主演を務めるほか、綾瀬はるか、大竹しのぶ、生田斗真、役所広司、竹野内豊、杉本哲太、杉咲花、永山絢斗、さらにビートたけし、森山未來、神木隆之介、川栄李奈ら錚々たるキャストが集結。この度、クランクインしたばかりの生田さんが演じるのは、勘九郎さん扮する金栗四三とともに日本最初のオリンピック選手に選ばれる彼の盟友・三島弥彦役。そして役所さんは、金栗の進学した東京高等師範学校の校長で金栗の恩師となる嘉納治五郎役だ。■クランクイン初日は生田&役所が出会うシーン今回は第1回で放送予定となる、嘉納と三島が初めて出会うシーンを撮影。三島家の要人を招いたパーティーに出席した嘉納は、大隈重信(平泉成)や銀行家の三島弥太郎(小澤征悦)にオリンピックの意義について熱く語る。そこに野球ボールを追って三島弥彦が乱入。さらに弥彦が所属するスポーツの同好会「天狗倶楽部」のメンバーが続々と現れ、会場は騒然となる…というあらすじだ。この日がクランクインとなった生田さんは、「初日から弥彦、そして『天狗倶楽部』の登場のシーンから入れたので、気持ちいいスタートが切れたかな、と思います。初日はいつも緊張してナーバスになるんですけれど、天狗倶楽部のみんなと顔を合わせた瞬間に、そういうものが全部バーンと吹っ飛び、エネルギッシュなシーンが撮れたんじゃないかなと思っています」と初日の手ごたえは上々の様子。一方、熊本で1日撮影済みだが、セリフ有りのお芝居はこの日が初めてとなった役所さんは、「最初は嘉納さんとしてどんな風にしゃべればいいのか、『どんな雰囲気なのか』『これでいいのかな』と探りながらの撮影でした。まだまだ始まったばかりなので、言葉と体がしっくりくるのにはまだ時間がかかるかも知れませんが、頑張ります」と役に関して模索中のようだ。■生田斗真=三島弥彦、ビジュアルそっくり!?また、お互いの印象については、「生田くんは『ジャニーズの俳優部』というか、映画をよくやっている印象があります。すごく楽しみにしていました」(役所さん)、「ご一緒したいな、と思っていてもなかなか今日までできなかったので。ワクワクしますし、ゾクゾクします。すごく嬉しいです」(生田さん)とお互い共演が待ち遠しかったとコメント。さらに役所さんは「きょう遠目で見て、『ひげが似合うなあ』と。(三島弥彦さんの)写真となんとなく遠目で似ている感じがして、『ああ、似てる』と思いました」と絶賛していた。■「ワクワクするようなドラマがつくれたら」そして、クランクインに向けて“短距離選手”という役柄ゆえ、走りのトレーニングと体作りをの準備を行ってきたという生田さん。「とにかくワクワクするようなドラマがつくれたらいいなと思います。このドラマと一緒に2020年のオリンピックが盛り上がっていくような一つの歯車にというか、何かお手伝いができたらなと」と思いを明かしていた。大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」は2019年1月よりNHKにて放送予定(全47回)。(cinemacafe.net)
2018年05月24日