美咲さんの義母は極度の心配性。第一子の陣痛中から、美咲さんと赤ちゃんを心配して、大量のメッセージを送ります。子どもが生まれたあとも義母からの連絡は止まりません。母乳・発育・外出のことなど、メッセージで過剰に心配してくるように。義母相手にブロックもできず、美咲さんは返信することに疲れてしまい…。■前回のあらすじ義母からのメッセージを放置していると、心配した義母から夫に連絡が入ったという。それを聞いた美咲は、育児の合間にメッセージを返信する大変さを訴えるが、夫は「一言でいいから返してあげて」と相変わらず楽天的だった。そんな中、1ヶ月検診の日を迎えて…。初めての育児でわからないことだらけの私は、お義母さんに子どもの発育を心配されて、もしかして何か問題があるのかも…?と自分まで不安になってしまいました。病院リストが送られてきたときはさすがに衝撃でした。まさかここまでとは…!結局は取り越し苦労だったことがわかり一安心ですが、お義母さんに振り回され、私は身も心も疲れていきました。次回に続く(全13話)毎日更新! ※この漫画は実話を元に編集しています原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・高尾/イラスト・ マスハタ
2023年10月22日ユーミーどうぶつ病院を運営する株式会社ねこのては、猫の不治の病である猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療に、ヒトで承認されたCovid-19の薬であるモルヌピラビルを使用して良好な結果が出たことを発表させていただきましたので、報告いたします。ヒトで認可されたモルヌピラビルがFIPの治療に使用された報告は世界で初めて※です。※当社調べ本研究結果は、8日付けの米国獣医内科学会誌Journal of Veterinary Internal Medicineに掲載されました。「Molnupiravir treatment of 18 cats with feline infectious peritonitis: A case series」従来の治療費の約3割でFIPを発病した18頭への投与により14頭が寛解に■背景猫の不治の病で伝染性腹膜炎(FIP)という病気があります。ここ数年世間を騒がせているCovid-19と同じコロナウイルスにより引き起こされます。1歳前後の比較的若い猫の発病が多く、その死亡率はほぼ100%。近年、ヒトでも動物でも認可されていない高額で粗悪な薬物を使用した治療が広がり、その金銭的な負担により治療を諦める飼い主、または治療費を工面するために、クラウドファンディングを利用するなど社会問題となっています。確立した治療が存在しないが故に、積極的な治療を躊躇する獣医師も多数存在し、さらに獣医大学も研究に消極的であり、FIP治療の事情は複雑化していました。■研究結果について本院獣医師が飼い主の了承を得て、FIPと診断された18頭の猫に対し、ヒトでのCovid-19の治療に使用されるモルヌピラビルを投与しました。そのうち14頭は、寛解にいたりました。いままでの高額な治療費の3割ほどの負担で治済み、より多くの猫の命を救える一助となります。またこの研究の可能性は、言論プラットフォーム「アゴラ」にも掲載されました。Covid-19の研究がネコの命を救う --- 佐瀬 興洋(2022年3月17日)(画像はプレスリリースより)【参考】※詳細URL
2023年08月22日「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」(※以下、IBS)ではグローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を定期的に発信しています。今回は、英語学習の動機づけの研究をされている明治大学の廣森友人教授に、「やる気が英語学習にどのように影響するか?」「日本の環境でやる気を高めたり維持したりするためには、どのような学習方法や授業が効果的か?」についてお話を伺いました。<インタビューサマリー>1、やる気は、英語学習の成果に大きな影響を与える要因の一つ。「やる気がどれくらいあるか」(強さ)、「やる気がどこを向いているか」(方向性)は、学習の認知プロセスや学習の継続、学習方法等に影響する。2、「英語を学びたい」(内発的動機づけ)を育てるためには、「自律性」、「有能感」、「関係性」という三つの心理的欲求をバランス良く満たすことが大切。3、 ペアワークやグループワークには、「やる気の伝染」という効果が期待できる。■ やる気と学習方略、学習スタイルは密接に絡むいろいろな個人差が「学習成果」の散らばりをどのくらい説明できるか(説明率)などを調べた先行研究によると、「言語適性」(言語を習得するために重要な認知的能力)は24%(Li, 2016)、「動機づけ」は14%(Masgoret & Gardner, 2003)。つまり、言語適性に次いで動機づけが学習成果に強く影響する個人差要因であることがわかっています。廣森教授は、変化する可能性がより高い学習動機や学習方略などの要因に注目して研究を始めたとのこと。廣森教授によると、学習は、特定の情報への「気づき」→「理解」→「内在化」→「統合」というプロセスで進み、情報が長期記憶として蓄えられることでいつでも使える知識となります(廣森, 2015)。この「気づき」のプロセスにモチベーションが関係することが明らかになっています(Schmidt, 2012)。さらに、日本で英語を学ぶ場合、英語を話せなくても生活できる環境にあるため、英語圏で学ぶ場合よりもモチベーションの重要度が高いことを指摘。実際に、モチベーションを低下させる要因(demotivation)を調べる研究において、日本は世界のトップを走っているとのことです。また、モチベーションの違いによって学習方法や学習スタイルが変化することもあれば、逆に、特定の学習方略を使うことで勉強がうまくいった成功体験がその後のモチベーションに影響を与える、と話す廣森教授。どのような動機づけが効果的な学習方法につながるか、という疑問については、「教科だけではなく、コミュニケーションの道具として使うという動機を持てると、アウトプットにも目が行き、インプットとアウトプットのバランスが取れた効果的な学習方法につながるのではないか」という見解をいただきました。■ 「やる気の伝染」というペア/グループワークの可能性廣森教授がいま関心を持って取り組んでいるのが「英語学習における『やる気の伝染』メカニズムの解明」という研究です。周りの人の行動を観察しながら、自分の価値観を内在化する「代理学習」は、英語学習でも起こるのではないかという発想がヒントになっています。「日本は、良くも悪くも同調圧力が強い社会なので、ほかの文化圏と比べて周りの影響を受けやすいのではないかと思います。この社会的・文化的な特徴をうまく使って、例えば、周りに良い影響を与えられる学習者をクラスやグループの中に意図的に配置することで、グループ・ワークを活性化することができるか、ということを調べています。」(廣森教授)英語の授業中にグループワークをする際、リーダー役の存在によって取り組みやパフォーマンスがどう変わるかを調べる実験を実施。結果、グループダイナミクス(集団力学)やグループのパフォーマンスに、ある程度の効果がある可能性が示されました(Hiromori et al., 2021)。「従来は、いかに一人の先生が30〜40人の生徒のモチベーションを高めるかということを考えてきましたが、もし、学生同士がお互いにモチベーションを高め合える方法がわかってくれば、『やる気が高まる教室』が実現するのではないかと考えています。」(廣森教授)。しかし、リーダー役にその役割を実際に果たしてもらうにはどうすればよいか、学習者のモチベーションや英語力をどのように組み合わせてグループ分けをするかなど、実験をデザインするうえで多くの課題が残っています。このようなグループワークの研究は、変数が増えて複雑になるため、世界的に見ても研究数は多くありません。「おそらく、親御さんにしても先生にしても、同じような感じで同じように教えているけれど、出てくる成果はまったく違う、ということはありますよね。私も、同じ学年で同じような英語力の学生に同じ授業を教えていても、『がんばろう』という雰囲気がクラスによって違うので、とてもおもしろい研究テーマだと思っています。」(廣森教授)。■ おわりに:日本の教育現場に寄り添う「やる気の伝染」の研究日本では、2025年までに小学校の学級規模の標準を従来の40人から35人に引き下げることが決まりました。少人数学級とICT活用の両輪で「個別最適な学びと協働的な学び」を実現しようとする計画です(文部科学省, 2022)。一人の教師が大人数の生徒を相手に一斉授業を行う教育から、一人ひとりの個人差に合わせた学習、生徒同士が学び合う学習を重視する教育が強く求められるようになったことが伺えます。「やる気が出ない」「やる気が低い」といった課題は、これまで本人の学習方法や教師の指導方法を変えることで解決しようとする考え方が主流でした。しかし、「やる気の伝染」の仕組みが明らかになれば、生徒たちの個人差をポジティブに捉えてうまく活用し、あらゆる教師があらゆる教室でやる気が高まる授業を実現することができるのではないでしょうか。廣森教授が取り組む「やる気の伝染」に関する研究は、英語教育に限らず、教師にとって現実的な解決策を提案してくれる可能性を秘め、今後ますます注目が高まることが考えられます。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)【Profile】廣森 友人 教授(明治大学 国際日本学部・国際日本学研究科)専門は、応用言語学、心理言語学、第二言語習得研究。言語習得に影響を与える学習者要因(学習動機、学習方略、学習スタイルなど)について調査・分析し、より効果的な第二言語(外国語)学習のあり方について具体的な示唆を得ることを目標として研究を行う。 ※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。前編 後編 ************************************** ■ワールド・ファミリーバイリンガル サイエンス研究所(World Family's Institute of Bilingual Science)事業内容:教育に関する研究機関HP( )Twitter( )所 長:大井静雄(東京慈恵医科大学脳神経外科教授/医学博士)所 在 地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設 立::2016年10 月 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月08日てんのすけを救うプロジェクト事務局は、FIP(猫伝染性腹膜炎)と闘う11ヶ月のエキゾチックショートヘア「天乃助(てんのすけ)」を救うためのクラウドファンディングを、2022年8月31日(水)までREADYFORにて実施しています。クラウドファンディングサイト: てんのすけ(1)【天乃助(てんのすけ)について】「天乃助(てんのすけ)」は、オスのエキゾチックショートヘアで11ヶ月になります。3歳になるオスのポメラニアン「太郎丸(たろまる)」と同じ飼い主の元で過ごしています。おっとりしていてとても甘えん坊の天乃助は、先輩犬の太郎丸とも相性がよく、ようやく暮らしが落ち着き始めた矢先に、天乃助にFIP(猫伝染性腹膜炎)の病気が見つかりました。FIPの検査をしていく中で、天乃助には新たに「皮膚糸状菌症」という皮膚の病気も発覚しました。内服薬は副作用の可能性もあるので、塗り薬で併用治癒しています。この病気も、完治には数ヶ月かかり、人にも移る可能性があります。2つの病気と戦う天乃助に、どうか力を貸してください。たろまるとてんのすけ(1)【プロジェクト実施までの経緯】5月中旬頃から天乃助にくしゃみと鼻水の症状が出始め、かかりつけの動物病院を受診。「風邪」と診断され、1週間分のお薬を処方してもらったものの、薬を飲み終えても良化傾向が見られず、更に元気と食欲も低下。その後、知り合いに勧められた動物病院で検査を重ねた結果、「FIPの可能性が非常に高い」という診断が出ました。検査を重ねる中で、胸水は心臓のすぐ近くにまで来ていて危ない状態だということで、すぐにFIP治療を行うために入院をすることにもなりました。現在は、週に1回、近くの病院での血液検査とレントゲン検査を行い、月に1回、大きな病院での血液検査とレントゲン検査を行っています。入院初日のてんのすけ【このプロジェクトで実現したいこと】どんどん痩せていく天乃助を見る度に、何もしてあげられない不甲斐なさに打ちひしがれています。治せる方法が1%でもあるなら、やれることは全てやってあげたい。絶対に治してあげたい。もうそれだけです。大変お恥ずかしながら、2匹を育てて生活しているのがやっとの経済状況で、高額な治療費を払うのがとても厳しい状況です。その薬で完治した猫ちゃんがたくさんいることを知り、何とかその治療をして完治させてあげたいです。天乃助の病気が完治するために、やれることはやれるだけ全力を尽くします。皆様の温かいご支援・ご協力をお待ちしております。【リターンについて】500円 :感謝のメール1,000円 :感謝のメール・天乃助の写真3,000円 :感謝のメール・天乃助の写真3枚5,000円 :感謝のメール・天乃助の写真5枚10,000円:感謝の直筆お手紙・天乃助の写真1枚30,000円:感謝の直筆お手紙・天乃助の写真2枚・天乃助アクリルキーホルダー1個50,000円:感謝の直筆お手紙・天乃助の写真3枚・天乃助アクリルキーホルダー2個【最後に】ご支援いただいた資金は、天乃助の治療費・薬代に全額充てたいと思います。私も天乃助の完治のために、やれることは全力でやります。勝手なお願いではございますが、どうか、皆様のお力を貸して下さい。天乃助を救って下さい。◆天乃助の治療中の経過については、随時更新させていただきたいと思います。Instagram ID : @maru_nosuke13172URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月26日■前回のあらすじ以前娘を乗せたまま自転車を倒して以来、自転車に乗ることを封印した真由美。しかし5歳になる娘が自転車で幼稚園から帰宅する友だちをうらやましがっているのを知り、何とかしてあげたい気持ちはあるものの…。 >>1話目を見る 自転車での幼稚園送迎に憧れる娘。過去の事故から勇気が出せない私は、思い切って夫に相談してみると…。「歩きで恥ずかしかった」という娘の本音を聞いて、さすがにショックを受けました。でも一番の問題は…!?自転車を倒してから何度か娘には「ママ、自転車乗らないの?」「自転車でお迎えに来てくれないの?」と聞かれていました。でもそのたびに、「ママの自転車だと危ないから」「ママ、自転車乗るのが怖くなっちゃったの」と答えてきました。そうして娘は、私に自転車について聞いてくることはなくなったのですが…。知らず知らずのうちに私は、娘に「自転車は怖い」を植え込んでしまったのかもしれません…。次回に続く!(全5話)毎日15時更新!※この漫画は実話を元に編集していますイラスト・ ユキミ
2021年09月25日長男が3歳だったとき、仕上げ磨きをしようと口の中を見ると、下の前歯の歯茎が丸く腫れ、茶色っぽい膿のようなものがたまっているのを見つけました。長男に痛みはあるか聞くと「ちょっと痛い」という回答。かかりつけ医に診てもらうと、原因は思ってもみないものでした。 転んだのが原因かも……と不安に膿を見つけたのは日曜日の夜。日中、長男は夫と2人で公園へ出かけていました。膿の原因に心当たりがあるか夫に聞くと「公園で転んだが、口をぶつけたのは気付かなかった」と言います。 それ以外に思い当たる原因がなかったので、私は「転んで口を打っていたのなら、ひどい傷なのかも。歯の神経にも影響していたらどうしよう……」と焦り始めました。下手に膿を触って悪化すると困るので、その日は膿の部分に歯ブラシが当たらないようにして、うがいを丁寧にさせました。 保育園の先生にも連絡膿を発見した夜は歯医者の業務時間外だったので、翌朝電話をすると午後なら診られるとのことでした。その日、私は仕事があったので、一旦長男を保育園へ預け、歯医者の予約時間に合わせて早退することに。 保育園の先生にも膿があることを伝え、「園では歯磨きをしないで軽くうがいだけさせてほしい」とお願いしました。先生も心配した様子で、「何か異変があったらすぐ連絡します」と言ってくれました。 原因は昨日のおやつ!?午後、歯医者へ行くと、長男の口内を見た医師から「最近ポップコーンを食べさせましたか?」と思わぬ質問。前日、家で長男に初めてポップコーンを食べさせたことを伝えると、医師は「これは膿ではなく、ポップコーンの皮がくっついていただけですね」と言いながら、茶色くて丸い形の皮をピンセットでつまんで見せてくれました。 私は絶句。その後、恥ずかしくなり「申し訳ありません! 」と謝りました。その声が大きかったようで、周りの視線を集めてしまい、さらに赤面。お騒がせして申し訳なく思いながらも、一安心しました。 結局、長男が感じていた痛みの原因はポップコーンの皮が歯茎に当たっていただけでした。翌日、保育園の先生にも結果を伝えると、先生は笑ってくれました。それ以来、ポップコーンを見るたびにこの出来事を思い出します。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:土田えり子2人の男児の母。元記者で、現在はフリーランスとして企業のリリース記事や、自身の子育て体験談などを執筆中。
2021年04月10日ウキウキした気持ちって日々の生活のモチベーションがあがりますよね。そんな幸せの雰囲気は周りの人をも幸せにしてしまうんです。幸せはさざ波のように伝染する恋愛が上手くいっていると、それだけで気持ちがほんわか温かくなりますよね。特に周りの人に特別優しくしているわけではないけれど、なんとなく周りの人の雰囲気が柔らかく感じたりすることはありませんか。自分が幸せだから周りの人に対しても寛容になっているのかな、とか私ってちょっと浮かれすぎているのかな、どこか自分をけん制してみる、なんて人も中にはいるようです。そんな人は必見、実は幸せは伝染するのです。友だちの嬉しい話しを聞くこと海外の医学誌によると、幸福感は人に伝わりやすく友人などにさざ波のように広がる、との研究結果が発表されています。なるほど、と納得してしまうくらい幸せな人が側にいると、まるで幸せをお裾分けしてくれているかのような、そんな気持ちになった経験を持つ人は少なくないようです。よく「友だちの嬉しい話しを聞くと、こっちまで嬉しくなるよね」なんて話しを一度は聞いたり、感じたりしたことはありませんか。幸せな姿が周囲に幸せをもたらす効果が広がっていくのなら、あからさまに惚気ることも自分も周囲も面白がる程度であれば、いいのではないのでしょうか。TPOをわきまえる自分が幸せであれば周囲も幸せになる、という研究結果がでていることは先にも触れましたが、それは物理的な距離が近い人ほどいえます。では職場の人にはどのような影響があるのでしょうか。結果として職場の仲間が幸せだからといって、自分も幸せになるわけではありません。置かれている状況により、抑止力が働くからといわれています。確かに職場は仕事をする場所、とわりきっている人が多くみられますし、TPOをわきまえることで周囲との調和がとることが出来るのです。自分のことのように喜んでくれる人の幸せを自分のことのように喜んでくれる人は、心から相手のことを思ってくれる人、そんな広くて綺麗な気持ちを持っている人だからこそ、人の敏感な心の動きをキャッチしやすいともいえます。自分が幸せになりたいと思うのであれば、まずは人の幸せを喜ぶことが出来る人になる、と普段からそんなふうに心がけたり、自分磨きをすることで幸せをキャッチしやすくなるのかもしれません。
2019年05月13日プールなど、他人との接触が多くなる夏。前回の「水いぼ」に続いて、今回は「とびひ」の話です。≫ 「子どもの「水いぼ」治療は痛いのか!? ママのNG行動に反省…」 生まれたころからアレルギーがあり、なにかとお肌の荒れやすい息子。冬は乾燥からくるかゆみに、夏はあせもに悩まされ、一年中、皮膚科通いと日常のお肌のケアが欠かせません。去年の7月ごろのことでしょうか。翌日にかかりつけの皮膚科に診てもらうと… 普通のあせもだと思い、「まぁそのうち治るでしょ」と気軽に考えていましたが、そうではなかったようでした。ひざの裏が一番ひどく、赤くただれたようになっていましたが、その予備軍みたいにジュクジュクしかけの部分が、腕や首にも多数点在していました。患部を綿棒のようなものでこすり取って検査に出してもらい(結果は1週間後)、保湿剤と抗菌の塗り薬、かゆみ止めの飲み薬を処方してもらいました。でも、半月後にまたかかってしまったので、夏は要注意ですね。そして、早めの皮膚科の受診がキモだとも思いました。自然に任せて放置していると、うちのパターンのように、どんどんひどくなる場合もあるとのことなので。先生からは、「あせもからとびひになることもありますよ。適度なクーラーやこまめなシャワーもしっかり行うように」と言われました。当時(去年)は、未就園児だったためそこまで弊害は感じなかったですが、とびひがあるとプール禁止の園も多いので、今年はならないといいなぁ。(みんながプールに入ってるのに自分だけ入れないのは、かわいそうなので)楽しいこといっぱいの夏、すてきな思い出がたくさんできるといいな。※この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。※「とびひ」にかかった場合の登校・登園・プールの許可についても各園によって方針が異なりますので、必要な場合にはお子様が通われている園にご確認いただけますようお願いいたします。
2018年07月20日こんにちは、ライターの佐原チハルです。みなさま、『とびひ 』はご存じでしょうか。「聞いたことある!」という人、きっと少なくないですよね。“とびひ”という言葉自体は耳にすることが多いため、身近に感じられますが、その分罹患した際の苦労についても小さく見積もられがち。子どもがかかってしまったら、子ども自身も、ママ・パパも、結構な苦労をしてしまうものです。そこで今回は、“とびひ”についてポイントをまとめてみました。●“とびひ”ってどんな病気?“とびひ”という名前は、実は通称。正しくは、『伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん) 』という病名がついています。虫刺されやあせも、肌に傷を負ったときなど、そこに細菌が感染することで起こります 。“とびひ”という通称は、感染した場所をかいてしまうことで、症状があっという間に他の部位に広まってしまうことからつけられました。“とびひ”には、2種類があります。水ぶくれのできる『水泡性膿痂疹』と、かさぶたのできる『痂皮性膿痂疹』です。“とびひ”の大半は前者で、原因は“黄色ブドウ球菌”と呼ばれる細菌 です。目・鼻・口の近くからできはじめ、水膨れやかゆみが全身に広がります。基本的には夏にかかることが多いですが、暖房の効かせすぎなどにより、冬に見られることもあります。●“とびひ”の予防法は?“とびひ”の予防法としては、やはり“皮膚を清潔に保つ ”ことが一番のようです。手はしっかりと洗う、爪は短く切る、ひどく汗をかいた場合はシャワーを浴びる、などです。またお子さんが小さいと、“鼻をほじる”ことも多いと思います。しかし、鼻の中には“とびひ”の原因になる細菌が多いとのこと。注意したいところです。●“とびひ”にかかってしまったら、どうしたらいい?“とびひ”は、名前のとおり、広まってしまうのがとても早いです。注意していても、かかってしまうことはあるでしょう。ひどい症状になってしまうのを防ぐためには、“すぐに皮膚科に行く ”のが一番です。小児科でも薬がもらえることはありますが、皮膚科の方が確実です。実は筆者は昨年、子どもが“とびひ”にかかり、全身に広めてしまいました。小児科には通っていたのですが、症状がおさまらず、皮膚科に紹介状を出してもらう事態になりました。“とびひ”は、患部を覆ってさえいれば、保育園など休む必要はありません。ただ、うちの子はあまりにも全身に広まりすぎてしまったため、2週間ほど通園ができなくなってしまいました。そうなるまで、本当にあっという間でした 。プール遊びもできずじまいで、かわいそうなことをしてしまったと後悔しています。筆者の子もそうなのですが、アレルギー体質・アトピーのお子さんの場合は、皮膚のバリア機能が低くなっているため、“とびひ”になりやすいそうです。子ども自身の予防や、子どもから家族や友達に感染することを防ぐためにも、“患部をこすらない”“タオルや衣服は共用しない”などの対策が必要とのことです。お子さんの年齢や体質によっては、“とびひ”を防ぐのは、とても困難なことでしょう。しかし、日頃からしっかりと予防策を講じておくことで、また早期発見・早期治療を行うことで、軽い症状ですませることができるかもしれません。夏を満喫して楽しむためにも、気をつけてあげたいですね。【参考リンク】・「とびひ」ついて詳しく知ろう | maruho()●ライター/佐原チハル(フリーライター)
2016年08月16日キス病ってご存じですか? もちろん、お酒を飲むとキスをしたくなってしまう、といったことではありません。キス病とは伝染性単核球症といって、ヘルペスウイルスの仲間のウイルスに感染することで起こる病気です。その名の通り、キスでうつってしまうのです。伝染性単核球症(キス病)のウイルスはヘルペスの仲間伝染性単核球症(キス病)とは、エプスタイン・バーウイルス(EBウイルス)と呼ばれている、ヘルペスウイルスの仲間によって発症します。子ども時代に感染することも多く、小さいころは感染にも気づかず、ほとんど無症状のまま自然治癒することも多く、抗体ができます。大人になって初めてウイルスに感染をすると、抗体のないからだにはさまざまな症状があらわれます。しかし、その場合でも、ほとんどが数週間で自然に治るといわれています。風邪やインフルエンザと似た症状伝染性単核球症(キス病)に感染すると、のどの痛みや発熱、リンパの腫れなどが見られます。潜伏期間は4週間~6週間前後です。発症した後の発熱は、最初はゆるやか。5日前後をピークに高熱に変わってきます。風邪やインフルエンザなどと症状が似ているため、内科を受診することも多いそうです。症状がおさまったように見えても、ウイルスは血液のなかに潜んでいることもあるため、再発には気をつけましょう。まれに感染が広がり、脾臓の腫れなどの重篤な症状につながることもあります。伝染性単核球症(キス病)とは、身近な「キス」で感染してしまう病気です。もしも感染がわかったら、パートナーとのキスはがまんするようにして治療に専念しましょうね。情報提供元:あなたのオンライン婦人科 Rucora[ルコラ]
2016年06月17日【ママからのご相談】21歳主婦です。最近、鼻をかむと黄色いドロッとしたまるで膿(うみ)のような鼻水が出ます。1か月ほど前に風邪を引いてからイマイチ治り切っていない気がしています。 風邪が悪化して何か鼻の病気になってしまったのでしょうか?●A. もしかしたら“蓄膿症(ちくのうしょう)”かもしれません。ご相談ありがとうございます、ライターの渦マキです。「風邪は万病の元」と昔から言われている通り、風邪がもとで何か別の病気にかかってしまうことは良くあることです。筆者は、気管支が弱いので必ずといっていいほど咳がとまらなくなって気管支炎を併発しています。そして、相談者さまが心配されている黄色い鼻水の症状も実は経験があります。医院を受診した結果、ある病名を告げられました。●黄色い膿のような鼻水の原因医師から告げられた病名は、蓄膿症(ちくのうしょう) でした。やはり風邪を引いたことが原因で発症したとのことでした。すぐに耳鼻科を受診、治療で完治しました。●蓄膿症とは?蓄膿症は、別名『副鼻腔炎(ふくびくうえん)』 といいます。人の顔を正面から見て、鼻腔の上に位置する体腔(たいこう)が副鼻腔です。目の周りから頬にかけての骨の空洞部分である副鼻腔は顔の3分の2を占めています。鼻の入口付近が炎症を起こしてそれが悪化すると、その奥にある副鼻腔にも影響を及ぼします。副鼻腔炎がさらに悪化した状態が“蓄膿症”です。【蓄膿症の主な症状】・鼻がつまる・ドロドロした黄色い鼻汁・頭痛や頭重・鼻汁が喉の方に流れる・食べ物のにおいや味が感じられない●蓄膿症の原因蓄膿症は、風邪から引き起こされるパターンが一番多い といわれています。その他の原因として、・花粉症やハウスダストなどのアレルギー・鼻の形状(曲がっているなど)などが挙げられます。●早めに耳鼻科の受診を相談者さまのように“黄色いうみ”のような鼻水が出て来たら、耳鼻科を受診することをおすすめします。一般的には、副鼻腔にたまったうみを吸引したり、霧状の薬剤を口から吸入する治療が行われます。耳鼻科での治療を後回しにしてしまうと、慢性副鼻腔炎を引き起こしてしまう事態にもなりかねません。うみがたまって鼻の粘膜が腫れ上がり、“鼻たけ”とよばれるポリープが発生してしまうと手術に至る場合もある そうです。相談者さまの生活に影響を及ぼす前に、どうか早めに医師の受診をなさってくださいね。【参考リンク】・副鼻腔炎(慢性副鼻腔炎) | 細田耳鼻科()●ライター/渦マキ(フリーライター)
2016年03月23日東京都福祉保健局は6月25日、東京都内で「リンゴ病」とも呼ばれる伝染性紅斑が都の警報基準を超えて流行していることを明らかにし、小児を持つ家庭などに向けて注意喚起をした。同局によると、「ヒトパルボウイルスB19」を原因とする感染症の伝染性紅斑は、患者の約7割が6歳以下の小児だが、成人での発症例もあるという。症状は両ほほに赤い発疹が、体や手足に網目状の発疹が生じる。発疹が出現する7~10日前には微熱など軽度の風邪のような症状が見られることもあり、この時期にウイルスの排出量が最多となる。発疹ができるころには自然と抗体ができ始めていて、1週間程度で消失するケースが多いとされている。福祉保健局によると、伝染性紅斑は年ごとにその発生頻度に差がある疾患だが、昨秋より過去5年間の平均を大きく上回る状況が続いているという。6月15日から6月21日(第25週)の期間中は、都内264カ所の小児科定点医療機関から報告された定点当たり患者報告数(都内全体)が、1.27人/週となった。また、保健所別の患者報告数が「警報レベル」(伝染性紅斑の場合、保健所単位で定点あたり2.0人/週を超えた警報開始から、1.0人/週を下回った警報終息までの間の状態)となったのは31保健所中8保健所まで増加。警報レベル状態にある保健所の管内人口の合計が東京都全体の人口の30%を超えた(33.3%)ため、東京都として警報を出した。伝染性紅斑は飛沫(ひまつ)・接触感染で、患者のせきやくしゃみなどを介して感染する。そのため、手洗いやうがいなどの予防対策が重要となり、同局は「家庭での手洗いの習慣づけや保育所、幼稚園、学校などでの感染予防の指導にご協力をお願いします」と協力を呼びかけている。今回の東京都の警報発令を受けて、インターネット上では「今度は上のお姉ちゃんがりんご病」「保育園でりんご病流行ってきてた」「友達の子もなってた」など、流行を不安視する声があがっている(コメントは原文)。
2015年06月26日猫がかかる病気には様々なものがあります。今回は、その中から恐ろしい病気の一つであるFIPの基礎的な情報について解説いたします。○FIPとはFIPとは猫伝染性腹膜炎(feline infectious peritonitis)の略称です。猫コロナウィルスの感染が原因とされている、若い猫に発生しやすい致死率が非常に高い病気です。FIPは発症する原因が未解明なこと、確定診断が難しいこと、有効な治療方法がないことから飼い主さんにご説明するのが最も難しい疾患の1つです。今回は、非常に混乱しやすいポイントについて解説します。○FIPの原因FIPは猫コロナウィルスが原因ですが、猫コロナウィルスに感染した猫全てがFIPになるとは限りません。これは動物病院でFIPについて説明される中で、最初に混乱しやすいポイントです。猫コロナウィルスに感染していてもピンピンしている猫は日本に沢山います。なぜなら猫コロナウィルスは本来感染してもほとんど症状がでない、病原性の低いウィルスだからです。しかし、稀に猫コロナウィルスが猫の体内で突然変異を起こし、FIPウィルスに変化することがあります。猫コロナウィルスがFIPウィルスに突然変異してしまった猫のみがFIPを発症します。昔は、猫コロナウィルスとFIPウィルスは全く別のウィルスだと考えられていましたが、最近の研究で猫コロナウィルスが体内で変化してFIPを発症していることが分かりました。○なぜFIPウィルスに変化するか?猫コロナウィルスが、なぜ突然変異を起こすのかはわかっていません。若齢の猫で多いこと、免疫が弱った猫で発症しやすいことから、猫コロナウィルスに対する免疫反応が関係していると考えられています。○よくある症状FIPの症状も、混乱しやすいポイントです。腹膜炎という名前が付いていますが必ずしも腹膜炎の症状がでるとは限りません。FIPは体の様々な場所で炎症を起こすので症状も様々です。よく見られる特徴的な症状としては、お腹や胸に水が溜まる(胸水、腹水)、発熱、神経症状(ふらつきや眼振等)、黄疸、眼の異常などです。しかし、中には食欲不振や、元気がない、痩せてきたなど、他の病気でも一般的にみられる症状しかでないこともあります。腹水や、発熱などの特徴的な症状がなくてもFIPの可能性はあるので注意が必要です。腹水などの水の溜まる症状がでるFIPをウェットタイプ、それ以外の症状しかみられないFIPをドライタイプと呼ぶことがあります。しかし、FIPの猫は多かれ少なかれ両方のタイプが組み合わさった症状がでます。そして、どちらかのタイプはそれぞれ他のタイプに変化することもあります。○FIPの検査FIPは様々な場所で炎症を起こすので、血液検査、レントゲン検査、エコー検査など全身の検査が必要です。これらの検査で、FIPによく見られるような検査結果が多いとFIPの可能性が高まります。また、FIPの診断の助けとなる検査にウィルス検査があります。「抗体価測定」や「PCRによる遺伝子検査」などがそうです。そしてこのウィルス検査が最も混乱しやすい点です。これらの検査は、猫コロナウィルスに感染しているかどうかを調べる検査です。しかしウィルス検査ではFIPウィルスと普通の猫コロナウィルスのどちらに感染しているか区別ができません。ウィルス検査結果が陽性であっても猫コロナウィルスに感染しているだけでFIPとは限らないのです。そして、FIPであってもウィルス検査で陰性のこともあるので注意が必要です。○なぜウィルス検査をするの?ウィルス検査は、診断の補助のために行われます。例えば猫コロナウィルスの抗体価では、抗体価がすごく多いという結果がでると、よりFIPの可能性が高いと言われています。反対に抗体価が少ないのならFIPの可能性が低いと考えられます。ここまでの文章で、ずっと「FIPの可能性が高い」と書いているのは、これらの検査結果がFIPと一致しても、まだFIPと確定診断することができないからです。多くの場合、FIPを診断するには猫ちゃんの年齢や、症状などのプロフィールに全身検査とウィルス検査等の結果を加味してFIPと暫定的に診断しています。○確定診断はできないのか?最も診断精度が高いと言われている検査は組織学的検査です。組織学的検査というのは手術でFIPが疑われる病変を一部摘出して行います。そのため全身麻酔をかける必要があります。しかし、FIPが疑われる猫は、総じて状態が悪いため麻酔のリスクを考えなければいけません。そして、病変が脳や眼など、組織検査に適さない場所にしか現れないこともあります。また仮に、組織学的検査によってFIPと診断されたとしても有効な治療方法がないことから、この検査を希望されない飼い主さんが多いです。こういった事情が重なり、多くの猫はFIPと確定診断することが難しいのが現状です。○FIPの治療FIPの根本的な治療方法は「ありません」。治療の目標としては、症状を緩和させてあげることになります。副腎皮質ステロイド製剤や他の免疫抑制剤が使われます。FIPの猫の多くは1~2カ月で亡くなってしまいます。しかし、中には治療の反応が良く数年間生きる猫も報告されています。そして、高齢でFIPに罹った猫の方が、病態の進行が遅いことが多いです。○本当にFIPの治療はないか?FIPは非常にやっかいな病気なので、世界中で多くの獣医師が西洋医学、東洋医学を駆使してFIPの治療法を研究しています。論文でも、少数の研究でFIPのより良い治療法が報告されています。しかし、症例数が少なかったり、他の研究者が同じ治療法をやってみてもうまくいかなかったりなど、獣医師全体の見解が一致する効果的な治療法は現在のところ報告されていません。しかし、これらの少数の報告から効果的な治療方法がみつかる可能性もあるので、色々な治療法をチャレンジすることは無駄だとは思いません。○「FIPの猫が治ったと聞いたのですが?」「FIPの猫が治ったと聞いたのですが?」。確かに、グーグル等で「FIP治った」と検索するといくつかのページがヒットします。FIPの致死率は非常高いですが、どんな病気でも100%とは断言できないので、治ることもあるかもしれません。しかし、注意点としてその猫は「本当にFIPだったのか」と考えなくてはいけません。なぜなら上記のようにFIPは診断がすごく難しい病気だからです。若齢で、黄疸や腹水などFIPの症状に一致しており、全身検査でもFIPを疑う検査結果が多かった猫がいます。猫コロナウィルスの抗体価も高く、これらの情報から考えるとFIPの可能性が高いですが、その猫は治療で元気になりました。その猫は組織検査をしていませんが、FIPではなくFIPのような症状が重なっていただけだった可能性も十分にあると思います。つまり、FIPの可能性が高いと動物病院で言われても、FIPではないこともあります。FIPの可能性が高いと言われたので治療を諦めてしまうのは、判断が早すぎるのではと思います。○予防猫コロナウィルスに感染しないことができれば、それが一番の予防です。しかし猫コロナウィルスは日本国内にも蔓延しており、ブリーダーさんやキャッテリー等猫が集まる施設では、完全に猫コロナウィルスを根絶することは非常に難しいと言われています。ご自宅の猫がまだ猫コロナウィルスに感染していないのであれば、室内飼育を徹底しウィルスとの接触を避けることが重要です。新しい猫を迎える場合は、その猫が猫コロナウィルスに感染していないかチェックしてから迎えましょう。既に猫コロナウィルスに感染していても、焦ることはありません、猫コロナウィルスに感染している猫の殆どはFIPを発症しません。FIPの発症にはストレスが関係していると考えられていますので、ストレスのかからない生活を心がけましょう。多頭飼育では、FIPの発症率が特に高いことがわかっています。5匹以上の同時飼育は避けた方が良いです。また、猫の飼育頭数の基準の1つに、「部屋の数以上に猫の飼育数を増やさないこと」というものがあります。例えば3LDKにお住まいならば、飼育する猫の数は3匹までになります。猫は生まれもっての単独行動動物なので、どんなに同居猫と仲良しでも1匹で休まる部屋を確保してあげて下さい。○ワクチンはないのですか?FIPは、単純なウィルス感染ではなく免疫が関係した病気であるため、ワクチンの開発に苦労しています。アメリカおよび欧州の数カ国でFIPワクチンが販売されていますが、日本国内ではこのワクチンは未承認です。このワクチンは有効性に疑問があるため、海外でも必ず摂取を推奨されるワクチンではありません。FIPはまだまだ未解明なことが多く「予防、診断、治療」全てが難しいのが現状です。2013年に突然変異したFIPウィルスに関する新しい発見が報告されました。近い将来、組織学的検査を行わなくても診断できる検査や、よりよい治療法が発明されるかもしれません。○その他の執筆記事・猫がいる家でアロマをたくと命にかかわる!?・人用の市販薬を猫に飲ませても大丈夫なのか?・猫にも利き手があるって、本当?・猫にもニキビができるって知ってた? -予防とケアを解説■著者プロフィール山本宗伸職業は獣医師。猫の病院「Syu Syu CAT Clinic」で副院長として診療にあたっています。医学的な部分はもちろん、それ以外の猫に関する疑問にもわかりやすくお答えします。猫にまつわる身近な謎を掘り下げる猫ブログ「nekopedia」も時々更新。
2014年01月14日