学校法人工学院大学(理事長:後藤 治、所在地:東京都新宿区/八王子市)は、工学院大学附属中学校・高等学校の次期校長に、現職の中野 由章校長を再任しました。任期は2024年4月1日から2027年3月31日です。次期校長(再任)が決定した、中野 由章 工学院大学附属中学校・高等学校校長<再任にあたって・中野 由章からのコメント>工学院大学附属中学校・高等学校は、工学院大学八王子キャンパスに隣接し、生徒達は大学の充実した施設・設備を利用しています。加えて、中学生・高校生が大学生・大学院生と一緒にモノづくりに取り組み、大学の教授陣から直接ご指導いただく機会にも恵まれています。このように中高大院が連携する環境で、生徒のポテンシャルを最大限発揮する学校づくりを引き続き任じられたことは、光栄の極みです。「最新の工学院が 最高の工学院」であり続けるよう、学校での生活を楽しみながら職務に邁進したいと決意を新たにしています。<略歴>中野 由章(なかの よしあき)1965年12月15日生(57歳)1990年 3月 芝浦工業大学大学院修了1990年 4月 日本アイ・ビー・エム株式会社大和研究所(1993年4月まで)1993年 4月 三重県立高等学校(2004年3月まで)2004年 4月 千里金蘭大学(2011年3月まで)2011年 4月 大阪電気通信大学(2013年3月まで)2013年 4月 神戸市立高等学校(2021年3月まで)2021年 4月 工学院大学附属中学校・高等学校 校長就任(現在に至る)2022年 4月 学校法人工学院大学 理事就任(現在に至る)<社会的活動>・情報処理学会 初等中等教育委員会 委員長、情報科教員・研修委員会 幹事、情報入試委員会 委員・情報オリンピック日本委員会 理事・JABEE 審査員工学院大学附属中学校・高等学校ホームページ: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月29日幼いころに癇癪を頻発し、自分として生きる大変さや自分の内面に悩み続けたすみかさんが、幼少期の記憶をたどります。学校ではみんなとおしゃべりできず、運動があまり得意でないすみかさんにとって、チームワークが必要とされる体育は苦手な授業でした。クラスメイトから「やる気あるの?」と言われたことをきっかけに、 やっていないと思われないよう自分のなかで独自のルールを考案します。マイルールをクリアできるか!?ゲームをしている感覚で参加すると体育が少し楽しめるように。ただ、日々の学校生活ではまだまだ悩むことも多く……。学校にいるときのすみかさんは常に緊張状態。給食の時間も早食いはダメ、きれいに食べなきゃといろいろ考えてしまいます。ある日の給食ですみかさんのお箸が折れてしまい、それを見た先生が「困っている子がいるのにどうして無視するんだ!」とクラスの子を叱りました。私のせいで怒られてまた嫌われてしまう……と落ち込みます。学校ではクヨクヨしがちなすみかさんですが、果たして家での様子は!? 学校でたまったストレスを家で発散!? 学校では思った事を言えないすみかさんですが、家ではお父さんに対して「ウザッ」と言ったり、物を乱暴に扱ったりと癇癪は治っていませんでした。むしろ学校で自分を抑えている分、家で感情を爆発。お母さんには「学校では大人しいフリをしているんでしょ!ほんとは喋れるくせに」と心ない言葉を言われます。自分の気持ちは誰にもわからない……。暴言を吐くと怒られるので、見つからないよう自分の学習机をペンなどで傷つけてストレスを発散させていました。 小学3年生になってお父さんイヤイヤ期を迎えますが、親子仲は良かったすみかさん。お母さんは怒ることもありますが、すみかさんの誕生日には毎年決まって生まれたときの話をしてくれました。お父さんとお母さんに望まれて産まれてきたことを確かめ、安心するすみかさんでした。 しつけに厳しいお父さん、感情表現豊かなお母さんに育てられたすみかさん。自身の生誕話を聞き、自分が生まれてきてよかったと思えるって素敵ですよね。親としては、聞きたいことを恥ずかしがらずに聞けるという環境作りを心がけたいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター すみか自身の体験をもとにエッセイ漫画を描いている主婦です。
2023年08月05日神奈川県鎌倉市・一般社団法人木和堂は、2023年5月から開始する「鎌倉みんなのけんちく学校」3期目の参加者を2023年5月25日まで募集します。「鎌倉みんなのけんちく学校」は、小・中・高校生を対象に「日本の小さな木の家づくり」を通して、超一流の職人の技を「手」と「五感」でフル体験できる贅沢かつ貴重な全8回のワークショップです。テーマは「本物の『木』に触れる。本物の『手』に触れる」。鎌倉市外在住の方も大歓迎です。プログラムが進むうちに、1つのチームのようになっていきます。チェーンソーの音、振動を体感。鎌倉には歴史的建造物が数多く残っており、自然豊かな緑があります。歴史的建造物を支えているのは「木」=「森林・林業」です。林業は日本の文化を支えています。「子どもたちに、森の恵みを伝える」活動の柱として、木和堂は「鎌倉みんなのけんちく学校」を開催しています。 ■2023年度プログラム鎌倉みんなのけんちく学校【たててみよう!小さな木のおうち】第1回(5月27日) 小さなおうちを体験しよう第2回(6月10日) 設計のわざ第3回(7月22日) 小さなおうちをつくるわざ第4回(8月19日) とびらのわざ第5回(9月9日) 森のわざ/製材のわざ第6回(10月14日) 壁のわざ第7回(10月28日) 組み立てのわざ第8回(12月10日) 小さなおうちを組み立てようますは模型をつくるところから。■講師陣日影良孝氏(日影良孝建築アトリエ)唐木俊氏/唐木淳氏(唐木建具店)江原久紀氏(江原官塑)笹原美香氏(諸戸林業株式会社)大山哲生氏(株式会社大山材木店)田中龍一氏(田中大工店)木村亮介氏(キムラ建設)■開催概要開催日 : 5月~12月の土曜日(月1回)※最終回は日曜開催対象 : 小学3年生~参加費 : 55,000円(全8回・税込)お問合せ : pj.kamakura@gmail.com お申し込みはこちら: 主催 : 一般社団法人木和堂 ■『鎌倉みんなのけんちく学校』の魅力建築家や職人と一つ一つプログラムを作り上げてきました。私たちが考える『鎌倉みんなのけんちく学校』の魅力をご紹介します。1. 五感とからだをフルに使って感じる『鎌倉みんなのけんちく学校』では、人が植え、長い年月をかけて丹念に育ててきた森に入り、林業の現場を体験・見学します。森で働く人の話を聞きながら、森の空気感やスギ・ヒノキの匂い、倒されたばかりの切株の湿り気など、自分の五感とからだで森を感じてほしいと思っています。また、倒された木が乾燥、製材、加工されていく中で、どのように木の硬さや手触りが変わっていくのか、木片からどんな香りがするのか。木造の空間はどのような居心地がするのか。全回を通して、子どもたちはさまざまな形で木に触れていきます。それら全ての体験が子どもたちの記憶に刻まれていくのです。2. 歴史と文化を支え続けてきた職人の仕事を間近に法隆寺からつながる日本の木造建築文化。『鎌倉みんなのけんちく学校』の講師の皆さんは、木造建築の第一線で活躍されている方ばかりです。自ら仕事を選び、研さんを積まれ、さらに素晴らしい技を目指して、未来を見据えながら日々お仕事をされています。言葉は少なくとも、自らの仕事に対する厳しい姿勢、道具への愛着、職人としての矜持と向上心を持った背中は、職種を超えて、子どもたちに働くことの本質を伝えてくれます。3. 自らの手と道具を使った本物のものづくりを体験『鎌倉みんなのけんちく学校』では、自らの「手」を使うことを大切にしています。パソコンソフトや3Dプリンターなどが発達し、どんなに便利になっても、自分の感覚がものづくりの原点だからです。そして、自らの手を使うものづくりに欠かせないのが道具です。限られた資源を無駄なく使いながら、美しく、理想とするものを作るために、脈々と受け継がれた知恵の結集が、今の道具なのです。けんちく学校には子ども用のものはなにもありません。道具も素材も、プログラムの中で子どもたちが講師と一緒に作り上げるものも、すべて職人さんが扱う本物です。「簡単ではないからこそやりがいがある」これは講師の大工さんの言葉です。4. 日本の自然を活かす技と工夫への気づき日本には北の亜寒帯から南の亜熱帯まで、そして海抜ゼロメートルから3千メートル級の山岳地まで、世界でもまれにみる多彩で豊かな自然があります。このような風土の中で培われてきたのが、日本の木造建築の技でした。また、雨風を防ぎ、地震に耐え、湿度を逃がすために、素材の特徴を知り抜き、適材適所で活かし、組み立て方に工夫が凝らされています。それはいわば、自然を相手にしたチャレンジの連続でもありました。今ある資源を最大限に生かし、目の前の課題に対してできることは何か。『鎌倉みんなのけんちく学校』で学ぶ職人さんの技と知恵は、これからの社会を生きる子どもたちに、自ら解決策を考えていくことの大切さも示してくれます。5. 連続講座を通してもたらされる自分自身の発見『鎌倉みんなのけんちく学校』は連続講座となっており、1回ごとの参加はできません。森で木を育てるところから、家を建てるまでにはさまざまな職人さんが関わっています。誰一人、抜けても成立しません。それぞれが役割を担うことで素晴らしい建築が出来上がるのです。そして、職人さんは自分の得意なこと、好きなことを生かして仕事をしています。家を建てるまでのさまざまなプロセスを経験することは、子どもたち自身が、「自分は何が好きなのか」「何に興味があるのか」に気づくきっかけにもなるのです。だからこその連続講座です。そうして、一人一人の多様な“好き”があるからこそ、協力して豊かな社会が成り立っていることに気づいてほしい。それも私たち、『鎌倉みんなのけんちく学校』の願いです。■一般社団法人木和堂 代表理事・鈴木直子より今、子どもたちに、かっこいい大人の背中や職人技を見せていくことが重要だと思っています。地に足をつけ、自分の手で何かを生み出す力。自分の仕事・技術に誇りを持った大人達の生き様に触れると子どもたちの心は動きます。目が輝きます。そして、講師陣もそんな子ども達の目に触れ、元気をもらい、活動を続けて3年目に入ります。「子どもたちに、森の恵みを伝えたい」と同時に、大切にしている思いです。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月25日高等学校の運営を行う学校法人浪工学園(所在地:大阪府摂津市、理事長:阿部 賞久)は、国産ドローンの操縦・点検を行える人材育成を目的とした専門学校設立に向け、VFR株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:湯浅 浩一郎、以下 VFR)、株式会社理経(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:猪坂 哲、以下 理経)と、企業連携を開始いたしました。また、VFR・理経の2社と共同で、2022年6月21日(火)~23日(木)に幕張メッセにて開催の「Japan Drone 2022」に出展し、国産ドローン「SOTEN(蒼天)」がバーチャル上で災害現場などの飛行体験が可能となる「SOTENバーチャルトレーナー」、VFR製トイドローン「VFRee-T01」の展示を行います。画像1■ドローン専門学校について(1)設立(準備中)の背景ドローン操縦ライセンスには、民間機関で取得可能な国土交通省認定の資格がいくつかあり、一般的には座学講習(オンライン講習を含む)・実技講習および試験で取得が可能になっています。ただし、講習での操縦時間は1~7日程度しかなく、2022年12月からは、国家資格も導入される予定ではあるものの、仕事でドローンを活用する技術を身につけるためには操縦時間が十分とは言えません。また、緊急着陸等のあらゆるシチュエーションでの操縦経験が不足しているという課題もあります。これらの背景を踏まえ、学校法人浪工学園はドローン専門学校(2023年4月開校)の設立に向けて準備を進めています。【想定される今後の各機関での目的】〇民間の資格認定機関:資格取得および基本的な操縦技能の習得。(趣味や仕事での限定的な活用等)〇専門学校:専門分野での即戦力となる人材の育成。(レベル4相当の飛行が可能な人材や、機体の点検・メンテナンス等を行える人材)(2)企業連携について日本やアメリカをはじめとする多くの国々が、中国製ドローンに対し情報漏洩など安全性に関して、懸念を示し始めています。これらの現状を踏まえ、日本政府は「セキュリティが担保されたドローンに限定して調達」し、「既存導入されているドローンについても速やかな置き換え」を実施する方針を公表し、政府がドローンを購入する場合には計画書を内閣官房に提出し審査を通すことが必須となりました。この流れを受け、学校法人浪工学園はドローン専門学校の設立に向け、国産ドローンに携わる企業2社との連携を開始いたしました。(3)国産ドローンが操縦可能なパイロットの育成特にセキュリティ面が懸念されてる公共事業の点検現場などで、国産ドローンの操縦が可能な技術の高いパイロットの需要が高まっている背景を受け、国産機に特化した操縦・点検ライセンス創設の準備を進めています。即戦力として社会に貢献できる人材の育成を行うため、VRシミュレータの導入や、一般のスクールには無い国産ドローン実機を使用した専門的なカリキュラムも新設予定です。またVFRでは、製造ラインやデモ現場での実務体験が可能なインターンシップや、就職先としての受け入れ態勢も構築いたします。(4)VRシミュレータ「SOTENバーチャルトレーナー」VFR・理経が開発したVRシミュレータは、国産ドローン「SOTEN」と同様のユーザインターフェースを再現し、バーチャル上での飛行訓練を可能にするSOTEN訓練トレーナーです。火事の現場など、再現が困難な実務を模した環境での訓練が積めるため、実務ならではのヒヤリハット(※1)やトラブルの経験が得られます。SOTENと同様の機体性能やユーザインターフェースを再現しているため、カメラ撮影などもトレーナー内で訓練することができ、課題となっている操縦経験の向上にも役立ちます。※1 ヒヤリハット:重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の意。(5)今後の展開大阪を皮切りに、全国に展開するドローン関連コースを保有する専門学校での資格取得運用を目指していきます。ドローンの専門的技術・知識を身につけた若者の市場価値は、今後ますます高まっていくとともに、社会を牽引する存在となっていくことが予想されます。国産ドローンの操縦・点検を行えるスペシャリストを育成し、各業界、全国そして世界に輩出していきます。■「Japan Drone 2022」出展について画像2画像3日程 : 2022年6月21日(火)~23(木)10:00~17:00主催 : 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)場所 : 幕張メッセ入場料 : 2,000円※事前登録者、招待状持参者は無料事前来場登録: 内容 : 学校法人浪工学園による「星翔高等学校ドローンスクール」のご紹介国産ドローン「SOTEN(蒼天)」展示「SOTENバーチャルトレーナー」体験ブース【学校法人浪工学園】学校法人浪工学園は、工業技術系(機械工学科、電子機械工学科、電気工学科、コミュニケーションシステム工学科)の4工学科と普通科(アドバンス、キャリアコース)・国際科(スポーツコース)をもつ総合学園です。また、JUIDA高校初の認定スクールとして、「星翔高等学校ドローンスクール」を開校し、在学中にドローン操縦に関する資格取得が可能となっています。さらに、日本初のドローン専門学校開校に向けて準備を進めております。画像4星翔高等学校 : 専門学校関西ドローン大学校: ※設立準備中【VFR株式会社】VFRは「技術と情熱で、人と社会の可能性を切り拓く」をビジョンに掲げ、VAIO 株式会社の子会社として設立。ドローン事業者、サービサー、エンドユーザー向けにソリューション提供を行っています。またドローン産業に関わる全ての関係者の方とオープンでフラットに対話を行うことで、ドローン産業の発展のためのエコシステム構築に貢献していくことを目指しています。 【株式会社理経】株式会社理経は1957年設立のIT及びエレクトロニクス業界のソリューションベンダーです。システムソリューション、ネットワークソリューション、電子部品及び機器の分野で、世界の最先端技術・先進的な製品を核とした多彩なソリューションを提供しています。VR開発においては実空間と同等のVR空間を生成する技術開発に注力し、自動車メーカーなどで本技術が採用されています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月20日大人気マンガシリーズ、今回はcandle(@candle.jp00)さんの投稿をご紹介! 「彼が好きなのは私の姉だった」第32話です。幼馴染が帰宅してから、楽しかったなぁと思い出しながら彼氏と幼馴染を重ねていたあおい。もしも記憶はそのままであの頃に戻れたら…?彼のことを考えながら眠りにつき、翌日…出典:instagramみんなの前では普通に接してくる彼氏出典:instagramふたりきりにはなろうとしない…出典:instagram付き合ってる意味って…出典:instagramひとりで帰るあおい出典:instagram気づくと頭の中には…出典:instagram少し期待して…出典:instagramあおいと彼氏の関係はよくわからない状態になっていました。あおいは少し期待しながらまた駅へ…。次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@candle.jp00)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年05月24日皆さんの周りに、ちょっと厄介なママ友さんは居ませんか?そんなママ友とは距離を取って接したいですよね…。 今回は実際に募集したママ友トラブルエピソードをご紹介します!「娘の友達」娘の友達のママさんから言われたことです。パパさんがすごく大きな世界的企業にお勤めで「学校のお友達はみんなアホだから、遊んじゃだめ。いいよね、みんな普通の習い事で」と…。また、その子どもまで「私はみんなよりいい塾に通ってるの!」と言う始末。しかし娘が「学校で先生に当てられても全然答えられてないよ!しかもすっごく意地悪!」と教えてくれました。ちょっと、ニヤッとしてしまいました。(42歳/自営業)「子どもの名前」大卒のママ友に子どもの名前を聞かれたので教えると「学のない人ほど変わった名前つけがちだよねぇ。」と言われました。(33歳/主婦)価値観は人それぞれだと思いますが、他人にそれを押し付けてくる人とは距離を置いて接したいですね…。狭いコミュニティだからこそ、付き合う人は選びたいと思えるママ友トラブル体験談でした。次回の「トラブル体験談エピソード」もお楽しみに♪※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。"
2022年03月23日大人気マンガシリーズ、今回はマミヤ(@mamiyang83)さんの投稿をご紹介! 「娘が学校のトイレに行きません」第2話です。何故か学校のトイレを怖がるしぇーちゃん。理由を聞いてみるとそれは意外な理由だった…!?【#2】<娘が学校のトイレに行きません>出典:instagramトイレに行ったら…出典:instagram「何で!?」出典:instagramどうやらしぇーちゃんは前の人が流し忘れたところに出くわしてしまったみたい…。気持ちは分からなくもないですが…。次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@mamiyang83)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年02月26日大人気マンガシリーズ、今回はマミヤ(@mamiyang83)さんの投稿をご紹介! 「娘が学校のトイレに行きません」第1話です。ある日、家に帰るなりトイレに駆け込むしぇーちゃん。学校でトイレに入らないのかと聞くと驚きの返事が…!?【#1】<娘が学校のトイレに行きません>出典:instagram2学期になってから…出典:instagram「学校のトイレが怖くて入れないの…」
2022年02月25日株式会社オルカ総合会計(福岡市中央区、代表取締役:原口 智架誌)は、11月から公式LINE「みんなのマネび舎」をリリースいたします。159のコンテンツがあり、すべて無料にて学ぶことができます。 ■3つの特徴基本1. お金の基本歴史と人物、役割と種類、経済の仕組み、基本の五原則、攻めの三本柱、守りの四文法豆知識2. お金の豆知識税金と節税、社会保険と民間保険、資産運用の基本、お金の稼ぎ方、お金の守り方、お金の使い方投資3. 投資の基礎知識投資用不動産、株式と投資信託、生命保険と共済、仮想通貨、高級時計、その他投資■誕生の背景日本は他の先進国に比べて金融教育が遅れています。金融リテラシー調査によると金融知識に自信がある人の割合は下記のとおりです。・日本:12%・米国:76%経済協力開発機構(OECD)が行った調査でも「金融知識の正解率、望ましい行動、考え方」の項目で、英国、ドイツ、フランスに対し、すべて日本が下回るのが現状です。その中で2022年より高等学校にて金融教育がスタートしますが、知識としての幅が足りておらず、金融教育を受けていない世代にとっては学習する機会がありません。会計事務所としては、その現状を受けて何かできることはないかと考えてお金の学校を無料で開校することを決めました。■ターゲット・金融教育を受けていない世代・中高生以上の学生・子供に金融教育を教えたい親世代キャラクター1キャラクター2QR【会社概要】会社名 : 株式会社オルカ総合会計所在地 : 福岡市中央区赤坂1-10-23-6F代表者 : 原口 智架誌URL : 事業内容: 会計事務所、経営コンサルティング【お客様からのお問い合わせ先】《公式LINE「みんなのマネび舎」の件》TEL : 092-409-9516e-mail: haraguchi@akkc.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年11月01日その人がいると、みんなが集まってきて、雰囲気が明るくなる……という女性はいませんか?学校や職場などで、みんなを引き付けるような存在になれたら、素敵ですよね。今回は、女性の星座×血液型の組み合わせで、みんなから愛されキャラの女性を3位から順にご紹介します。■ 3位:おとめ座×O型の女性おとめ座×O型の女性は理想を大切にし、それに向かって努力していく傾向があります。「こうありたい!」という思いが周囲にも伝わるため、周囲の人もそのひたむきな姿を知っているはず。みんなから尊敬される愛されキャラでしょう。■ 2位:いて座×O型の女性いて座×O型の女性は、なんでもポジティブに取り組む、チャレンジ精神を持っている人が多いです。前向きでいつも楽しそうなので、周囲の人もほほ笑ましく感じることがあるでしょう。みんなをほっこりさせる愛されキャラなのです。■ 1位:うお座×AB型の女性うお座×AB型の女性は、癒やし系の雰囲気が特徴的なタイプです。その柔らかい印象から、周囲も声をかけやすいと思っているはず。少し天然なところもあるようですが、そこに親しみやすさがあるのでしょう。まさに癒やし系の愛されキャラですね。■ みんなに愛される女性を目指そう異性だけでなく、同性からも愛される女性は、本当に魅力がある女性なのかもしれませんね。男女ともに愛される、素敵な女性を目指しましょう。(脇田尚揮/占い・心理テストクリエーター)(恋愛メディア・愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年10月26日広島テレビ放送株式会社(本社:広島市東区、代表取締役社長:飯田政之)は、今月18日(月)から、「学校では教えてくれない!みんなの防災教室2」を広島テレビアプリで限定配信します。番組は気象予報士の資格を持つアイドル、Snow Manの阿部亮平さんを学級委員長に、いつどこで起こるかわからない自然災害から命を守る行動をとるための知識・意識が身につく教養バラエティー第二弾として10月15日(金)午後6時55分から放送したものです。今回のテーマは、「近年の大雨災害」。発生の仕組みや注意点などを楽しくわかりやすくお伝えするほか、最新の防災グッズやバリエーション豊富な非常食も取り上げています。番組は、開局60年記念事業「いま動こう!みんなで防災PROJECT」の取り組みの一つで、この機会に多くの方にご覧いただければと思います。番組代表カット■番組名:「学校では教えてくれない!みんなの防災教室2」■出演者:阿部亮平(Snow Man)・朝日奈央・小林正寿(気象予報士)くぼてんき(気象予報士/防災士)・石原慶幸(広島テレビ野球解説者)・塚原美緒(広島テレビ気象予報士)■出演者コメント阿部亮平(Snow Man)さん「防災というと固いイメージがあるが、日常から楽しく学ぶ大切さがしっかり伝わる番組になったと思う。和気あいあいとした教室のいい雰囲気も出せたかなと。是非ご家族でご覧ください!」■配信期間: 2021年10月18日(月)~12月31日(金)■配信 : 広島テレビアプリで限定公開■URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月18日幼稚園時代は、毎日の送迎で先生と話したり、1日の様子が書かれた連絡帳などで、離れていても子どもの様子がうかがい知れました。しかし小学校になると一転、プリントと子どもの話、たまにある授業参観だけが様子を知ることができる最大の機会になります。子どもがトラブルを抱えたとしても、「モンスターペアレンツ」と思われてしまうのではないかと、先生にすぐに相談するハードルは正直とても高く感じています。しかし、息子が学校で怪我をしたことで、私たちも対応を考えざるをえませんでした。文房具を振り回したりするぐらいは、子どもだったらするだろうな…という思いと、それでもこれ以上怪我しないように注意してもらった方がいいのか…。と、モヤモヤしながらも、この時は学校には何も連絡せずにいました。しかし、私はこのことを後悔することになるのです。ある日、学校でもっと大きなトラブルが起こってしまったのです。息子は元気なタイプでこれまでも転んだり、すりむいたりして帰ってくることはしょっちゅうありました。学校には病院に連れていくことに承諾し、取るものもとりあえず私も駆け付けました。そこで衝撃的なことを聞かされたのです…!次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです【監修弁護士】小澤 亜季子(おざわ・あきこ)弁護士事業再生・倒産を主力業務とする法律事務所に入所。実弟の突然死や自身の出産・育児などを経て、2018年退職代行サービスを開始。労使双方の立場から、労働トラブルを取り扱っている。育休プチMBA認定ファシリテーターとして、育休取得者の支援も行う。原案: 文房具振り回す「危ないお友達」からのケガ 「謝罪じゃ気が済まない」親ができること (弁護士ドットコム)脚本:ウーマンエキサイト編集部/イラスト: 小夏ゆり
2020年10月22日子どもがちっとも言うことを聞かないと嘆く前に、子どもとの信頼関係が築けていることが大切と語るのは、カリスマ的な人気がある映画「みんなの学校」の舞台となった大空小学校の初代校長である木村泰子先生と、子育てスキルの解説に定評がある高山恵子先生。そう言われても、そもそも「子どもに信頼してもらう大人」になるのが難しい! どうしたらいいですか? 引き続き、木村泰子先生と高山恵子先生の対談から筆者が探ります。 「子どもが言うことを聞かないのは、ママとの信頼関係に問題があった!」 の続きです。■大人が画一的な価値観を押しつけない―子どもが信頼できる大人になるためには、何から始めれば良いでしょうか?木村泰子先生(以下、木村):自分が子どもに信頼してもらえているのか? それは、いわば、子どもにとって自分が安全基地になれているのか? という問いです。言い換えれば、この問いは、「子どもにとって、自分が安全基地になるためには、どうしたらいいのか?」ということです。これについて、私は何段階かに分けて考えました。いろいろと考えた結果、最終的に、子どもにとって自分が安全基地になるためには、大人が持っている『限られた画一摘な価値観』を、子どもに一方的に押しつけないということなんだと思い至りました。高山恵子先生(以下、高山):自分が受けてきた過去の教育や、自分の親の育て方が正しいと信じている方は多いですよね。木村:そう、そこが問題の「核心」とも言える点なんです。いま、自分がやっている子育てが、自分がもっている「画一的な価値観」を押し付ける行為になっていないか? そこに対して、ママは主体的に自分の頭で考えてみて欲しいのです高山:たしかに。そこを考え始めてみることが、今、一番大切なことですね。■子どもにどんな人になって欲しいですか?―主体的に自分の頭で考えてみる…。なかなか、ハードルが高いですね木村:この話をしていたら、ある県の教員研修会に呼ばれた時のことを思い出しました。そのときは、大きな体育館に先生方が集まって、映画「みんなの学校」の上映後、「何かお話しをしてください」と言われていました。高山:どんなお話しをされたのでしょうか?木村:新任の先生が最前列に座っていらしたので、新任の先生方に向かって、「ご自身がどんな先生になりたいか、言えますか?」と聞いてみました。みなさん、意気揚々と「僕に当ててください!」「私が話したいです!」という顔をされていました。そこで、私は言いました。「そんなん、どうでもいいんです。自分が、どんな先生になるかなんて、どうでもいいんですよ。では、どんな子どもを育てたいですか? はい、どうぞ!」と、言ったんです。そうしたら、誰も手を挙げませんでした。高山:ああ、本当に先生と気が合います。私は講演会の最初によく、「みなさんは、子どもにどんな人になってほしいですか?」という質問から始めるんです。■家でも学校でも、教育の目的はたったひとつだけ―「子どもにどんな人になってほしいか?」…ですか?木村:たとえば、教員になる人たちは、教員養成課程で「自分がどんな先生になりたいか?」ばかりを勉強させられています。「子ども理解ができて、授業がうまくてなんとかかんとか…」と。そうしたら、自分がそういう教員になることが、すべての「目的」になってしまい、子どもは目的を達成する「手段」になってしまうんです。「目的」と「手段」が逆になってしまっているんです。高山:家庭でも、同じことが起きています。木村:「どんな親でありたいか、どんな教員になりたいか」ではなく、「自分は、どんな子どもを育てたいのか」ということだけを考えていればいい。もっと、言ってしまえば、「家庭や学校での教育の目的とは何か?」という話です。家庭や学校での教育の目的は、その子がその子らしく育つこと。それ以外にありません。高山:おっしゃるとおりだと思います。私は、アメリカの大学院で、教授法には「教師中心法」と「生徒中心法」があると学びました。「教師中心法」は、文字通り、教師中心の教授法で、従来の日本の一斉教育のイメージですね。一方で、生徒中心法は、子どもありきの教授法です。この「生徒中心法」の考え方が、これからの教育で、非常に大切なのだと私も思います。■親が変われば子どもも変わる―大空小学校には、保護者の方、ボランティアで来て下さる地域の方など、たくさんの大人がたくさんいました。学校に多様な大人がいて混乱はありませんでしたか?木村: 私たち教職員がすごく大事にしていたのは、「私らが子どもを一番見ていて、わかってへんかったら、給料返さなあかんで」ということです。「この子にとっていい関わりか? いい関わりでないか?」。そこを判断するのは、教員の仕事です。授業中に、地域の方がその子にとってプラスにならないような関わりをするときは、やっぱりキッチリ言わないと。専門家である私たちが、「いま、ちょっと邪魔やねん」と言う。それが教員の仕事です。高山:「この子にとっていい関わりか? いい関わりでないか?」を判断すると思えば、親も自分の感情に流されることは減るかもしれませんね。でも、そこまでキッパリ言って、気を悪くされる方はいらっしゃいませんでしたか?木村:そういうこともあるでしょう。「邪魔やねん」と言われて、「そんなん言われたし、もう行かへん」と思われる方は、それ以後、自らいらっしゃることはないでしょうね。一方で、「邪魔やねん」と言われたときに、「あ、そうか。いまの私の関わり、あかんかったな」と学んでくださる方は、それ以後、同じような関わりはされません。高山:なるほど。その方自身を否定するのではなく、その方の言動がNGなのですから、そこを変えればいいのですね。木村:自分の意思で学びつづけようとする。そういう人が増えて、そういう方が、どんどん学んでいってくだされば、家庭や学校、ひいては地域全体の「学びの場」としての空気が変わっていくわけです。ですから、大空の校門には、こんな看板をかけていました。●大空小学校の校門の看板木村:大人が「主体的な深い学び」を行えるようになってくれば、子どもたちも自然に「主体的な深い学び」を獲得していきます。親が変われば、必然的に子どもも変わっていくんです。高山:本当にそうですね。それにしても、木村先生は、行動の人ですよね。木村:「誰が、いつやるか?」というだけの話なんです。私の話を聞いて、「いいのはわかっているんですが、私の現実はそうではないんです」ではなく、「そうするためには、どうしたらいいですか?」なんです。「自分自身を、まず変えようよ!」と。自分自身を変えることからしか、何も始まらないのです。■今、自分自身を変えることから始めよう!いかがでしたか? 筆者は、「私の生きづらさは、どこからくるのだろう?」 そんなことをよく考えます。私が子どもだった頃、「その子がその子らしく育つこと」を最優先に考える大人に囲まれていたのなら、「私は、私であっていい」と、力みなくストンと思えたのかもしれません。そう思うのであれば、いま、自分が、そんな大人になればいい。「その子がその子らしく育つこと」を保障できる大人に、自分がなればいい。そんなふうに、考えるようになりました。下記の対談本は、筆者が取材・執筆を担当しました。取材を通じて、木村・高山両先生と多くの時間を過ごさせていただくなかで、実践してきた人しか持ちえない、「言葉の力」を体感しました。本書を通じて、それが少しでも読者さまに伝わるとうれしいです。<親の意識を変えるポイント>1)自分が持っている画一的な価値観を子どもに押しつけていないかセリフチェックを!2)教育の目的は、その子がその子らしく育つこと。それ以外には、ない3)大人が主体的な深い学びを獲得すれば、子どもも自然とそれに続く■参考文献 『「みんなの学校」から社会を変える: 障害のある子を排除しない教育への道』 (木村泰子・高山恵子 著/小学館刊 本体800円(税))●木村泰子(きむら・やすこ)先生文部科学省特別選定にもなったドキュメンタリー映画「みんなの学校」は、2015年2月に封切られてロングラン、今もなお全国の自治体などで自主上映され続けています。木村泰子先生は、この映画の舞台である大阪市立大空小学校の初代校長。2015年に退職後は、全国各地で公演活動を行っています。》 「『みんなの学校』流「生き抜く力」の育て方」 ●高山恵子(たかやま・けいこ)先生NPO法人えじそんくらぶ代表。保育所・幼稚園などへの巡回指導を通じて、子育ての現場支援に携わっています。著書に『しからずにすむ子育てのヒント(高山恵子/Gakken)』など、子育てのスキルをのわかりやすい解説に定評があります。「ママのストレスを少しでも減らしたい!」が、活動の原動力。》 「ママのためのアンガーマネジメント」
2019年11月18日毎日、子育てをしていて、何となく不安…。それは、もしかしたら「子どもを育てる土台」が整っていないからなのかもしれません。では、子どもを育てる土台とは、何なのでしょうか? カリスマ的な人気がある元小学校校長の木村泰子先生と、子育てスキルの解説に定評がある高山恵子先生の対談から筆者が探ります。●木村泰子(きむら・やすこ)先生文部科学省特別選定にもなったドキュメンタリー映画「みんなの学校」は、2015年2月に封切られてロングラン、今もなお全国の自治体などで自主上映され続けています。木村泰子先生は、この映画の舞台である大阪市立大空小学校の初代校長。2015年に退職後は、全国各地で公演活動を行っています。》 「『みんなの学校』流「生き抜く力」の育て方」 ●高山恵子(たかやま・けいこ)先生NPO法人えじそんくらぶ代表。保育所・幼稚園などへの巡回指導を通じて、子育ての現場支援に携わっています。著書に『しからずにすむ子育てのヒント(高山恵子/Gakken)』など、子育てのスキルをのわかりやすい解説に定評があります。「ママのストレスを少しでも減らしたい!」が、活動の原動力。》 「ママのためのアンガーマネジメント」 ■「子どもが言うことを聞く」ために必要なこと―子どもが全然言うことを聞きません! そんな時、どうしたらいいですか?木村泰子先生(以下、木村):子どもへの関わり方は、「手法」ではありません。子どもが「この目の前の大人は、自分のために言っているよな」と感じるときは、「うるせぇな」などと表面的にどれだけ悪態をついていようが、必ず自分の身体のなかに、その言葉をトンと沁み込ませています。子どもは、目の前の大人が、「本当に自分のために言ってくれている」と感じたときは、必ず大人を信用します。これはすべての子どもがもっている「本能」なんです。高山恵子先生(以下、高山):子どもに言うことを聞いてもらうには、まず信頼関係が基本です。「教える」という土台には、人間同士の信頼関係が大切です。「自分のことをわかってくれている人だ」と子どもが感じられることが基本なんです。■子どもが信頼できる大人の条件とは?―では、子どもと信頼関係を築くには、どうすれば良いのでしょうか?木村:子どもが本当に困ったとき、「信頼できる大人の条件」って、どんなことだと思われますか? これについて、大空小学校の校長をしているときに「そこなのね?」と、衝撃的に学んだ事実があるのです。高山:ぜひ、伺いたいですね。木村:(他人を信頼していなかった子どもが校長である木村先生だけ信頼した理由を)「だってな、校長先生は最後までずっと横にいとってくれる」と、言ったんです。それだけです。「ただ、横にそっとおるだけや」という話です。助けてくれるわけでも、ためになる話をするわけでもないけれど、最後の最後まで横にいる。高山:たしかに「寄り添う」ということ、とても大事ですね。大人は、頭では理解をしていると思うんです。ただ、じつは、「子どものかたわらに、ただいる」って、すごく難しいですよね。子どものかたわらにただいるということが、「すごく難しいこと」になってしまっているのは、ママたちが「この子を、自分が正しく導かなければならない!」という使命感をもっていらっしゃるからなんだと思うんです。―毎日、「子どもにやらせるべきToDo」に追われています高山:子どもに対して、いろいろなことをやらなければいけないという思いが強くて、ママたちは、なかなか「まず寄り添う」という気持ちになれないと思います。だからこそ、「寄り添う」ということを「意識して、やっていこう」という気持ちが、大切だと思います。そうするうちに、だんだんと子どもに自然と寄り添い、評価せずにただ話を聴くことができるようになって、信頼関係も生まれていくのだと思います。■子どもと信頼関係を結ぶために知っておきたいこと―おっしゃることはわかります。でも、なかなか、そう切り替えられません。高山:子どもが大人の言うことを聞く、つまりは子どもがスムーズに学ぶためには、子どもの心身が安定していないと難しいんです。これに関して、私はよく「マズローの欲求階層図」のお話しをしています。難しい理論のように聞こえるかもしれませんが、これは大学の教育系学部では必ず学ぶ、教育のベーシックな知識なんですよ。●マズローの欲求階層図高山:アメリカの心理学者マズローは、人間には基本となる欲求が5つあり、それは階層になっていて、下から順に満たされると良いと考えました。(上記の図参照) ここでのポイントは、「欲求には優先順位があり、下から順に満たしていくことが大切」という点です。どういうことかというと、人はまず図の①から④までの欲求が満たされてから、⑤の「自分の能力を発揮して何かを成し遂げたいという気持ち(自己実現欲求)」が起こる、という考え方なんです。つまり、ママが子どもと信頼関係を結ぶことができれば、「②(安全欲求)」「③(所属・愛情欲求)」、「④(自己承認欲求)」が満たされます。そうして初めて、「子どもが言うことを聞く耳を持つ」状態になるんです。この理論が頭に入っていると、急がば回れ、子どもが言うことを聞くためには、「親子関係の土台づくりから」という気持ちになりませんか?いかがでしたか? ママは、溢れかえる育児情報の中で、ついつい「アレもコレも」と思ってしまいがち。けれども教育学の知識が少しあるだけで、情報を「間引き」するヒントになりそうです。<親の意識を変えるポイント>1)子どもは、信頼関係が築けている大人の言うことは聞く2)子どもと信頼関係を築くには、「寄り添う」ことが大事3)マズローの欲求階層図で、「子どもが言うことを聞く耳を持つ」までの過程を理解する■参考文献 『「みんなの学校」から社会を変える: 障害のある子を排除しない教育への道』 (木村泰子・高山恵子 著/小学館刊 本体800円(税))
2019年11月17日福岡市にある高取保育園。玄米、みそ汁、納豆を中心とした、和食の給食を取り入れていることで知られ、全国から教育者が視察に訪れる園です。また、ドラマや映画化された『はなちゃんのみそ汁』のはなちゃんが通った保育園としても有名です。そんな高取保育園の一年間を描いたドキュメンタリー映画『いただきます~みそをつくる子どもたち』が、2017年10月7日(土)より、渋谷アップリンクをはじめ全国の劇場で公開されます。かわいくて、心がほっこり温まる、そして子育てのヒントがたくさん詰まった作品です。■玄米、みそ汁、納豆…「和食」給食を出す保育園 高取保育園の子どもたちは、朝から元気いっぱい。裸足で園庭を駆け回ったり、竹馬を乗りこなしたり、まるで毎日が運動会のよう。その元気のパワーのもとになっているのが、伝統的な和食の給食です。日本の伝統的な「食養生 医食同源」に基づいた同園の給食は、玄米が主食。それに、みそ汁、納豆、旬の野菜を中心にした和食の献立です。高取保育園の開園は1968年。西福江園長は、まだアレルギーや食育という言葉がない当時から、アレルギー疾患の子どもたちを受け入れ、その解決策や食のあり方を模索してきました。試行錯誤を続けるなかで、先人たちの技や知恵が息づく「和食」へと帰り着いたそうです。■5歳児たちが毎月100キロの味噌を仕込む 映画のタイトルのとおり、高取保育園では全園児200人分のみそ汁のみそ100kgを、毎月5歳児クラスが仕込んでいます。作るときは、心をこめて、もったいないから「こぼさない」ように、つばが入ってしまうから「しゃべらない」で作ります。さらに、梅ぼし、沢庵、高菜漬けづくりにも、子どもたちが参加します。みそは日本人の食べ物の要。映画では、発酵学の第一人者である小泉武夫先生が、みその抗酸化作用などを詳しく解説してくれます。和食には、興奮ホルモンをおさえる働きがあるという学説もあるそうで、たしかに映画に出てくる子どもたちは、とても穏やかです。■「子どもは和食が苦手」は大人の思い込み映画を観ていて、一番印象的なのが、子どもたちが本当においしそうに給食を食べていること。なんとなく「子どもは和食が苦手」というイメージがありますが、おいしかったら、ちゃんと食べるんですね。しかも高取保育園の子どもたちは、朝から体をたくさん動かしているので、お昼にはおなかがペコペコ。給食の食べ残しは、毎日ほぼゼロです。「いただきます!」と元気にあいさつをしたあとは、みんな静かになって食べることに夢中。なかにはお皿までペロペロなめる子も。その食べっぷりの良さは気持ちがよく、見ていて幸せな気持ちになります。映画では、30年前から和食給食を取り入れている神奈川県の麦っこ畑保育園も紹介されています。こちらの園でも子どもたちは食欲旺盛。なかには3杯もごはんを食べる子もいて、「大人以上に食べます。おかわりをストップさせるのに苦労するくらい(笑)」と同園の大島貴美子園長。「どちらの保育園の子どもたちも、自分の意思で食べているから、イキイキしてる。普通はお皿をなめると、お行儀が悪いなんていわれますが…。子どもの遊び心が食につながっているんだなあと思います」というのは、映画『みんなの学校』で注目を集めた大空小学校の元校長であり、映画にも登場する教育者の木村泰子さん。ちなみに木村さん、この映画をきっかけに、毎回の食事にみそ汁を欠かさないようになったのだとか。■食べたものが子どもの命になるよく動き、よく食べて、よく眠る高取保育園の子どもたち。そのキラキラ輝く姿を見ると、食の力を感じずにはいられません。子育てのノウハウはいろいろあるけれど、私たちが親として、まず子どもにしてあげるべきことは、毎日の食を整えて、子どもたちの体と心の健康を保ってあげることなのだと、あらためて気づかされます。さすがに毎日完璧な手作りの和食を用意するのは難しいかもしれません。でも「ごはんと具だくさんのみそ汁だけの食事でも、みそ汁をおかずだと割り切ってしまって、みそ汁には、旬のものをどんどんいれていけばいい」とオオタヴィン監督がいう献立だったら、真似できるのではないでしょうか。映画の最後には、「食べたものが、わたしになる」というメッセージがを出てきます。「本当にそのとおりだと思っています。自然の恵みに感謝して喜んでいただくというのが基本だと思ってやってきました」と麦っこ畑保育園の大島園長。子どもたちの「いただきます」には、野菜の命や魚の命に感謝する気持ちが詰まっているのですね。坂本美雨 with CANTUSさんが歌うやわらかなエンディング・テーマ「星めぐりの歌」を聞くころには、心がほんわか温かくなっているはず。子育ての本質を考えたり、家庭の和食力を見直したり、いろいろなきっかけをくれる映画です。映画『いただきます~みそをつくる子どもたち』 2017年10月7日(土)より、渋谷アップリンクほか全国順次公開公式サイト: ●映画『いただきます~みそをつくる子どもたち』イベント情報公開を記念して、10 月7 日(土)から9 日(月・祝)まで、初回の10:30の回は、なんと振る舞いみそ汁付きで上映!さらに、上映終了後には日替わりゲストとオオタヴィン監督とのトークイベントも。日本の食養生の歴史や、みそをより深く知ってもらうための食文化についてなど、興味深いトークが連日繰り広げられます。また劇場では、ロングライフデザインをテーマに、日本各地の個性を物販・飲食などを通して紹介するD&DEPARTMENTが手がける「d47 食堂」セレクトのみそや玄米、みそや発酵にまつわる書籍なども販売され、多角的に和食の世界を楽しめます。<公開記念イベント 上映後 オオタ監督アフタートーク>●10月7日(土) 10:30の回の上映終了後 小倉ヒラク(発酵デザイナー)●10月8日(日) 10:30の回の上映終了後 川口恭(川口糀店9代目)●10月9日(祝) 10:30の回の上映終了後 服部みれい(文筆家)※上記イベントは要予約。予約は10/4(水)朝10時にオンライン/窓口ともにチケット発売スタート。詳細について: ※このほか、毎週水曜日、午前中の回はお子さんと映画を楽しめる「親子上映会」を実施。足下が見えるくらいの薄明かりのなかで、通常より小さめの音量で上映するので、小さいお子さん連れも安心です。
2017年10月03日「みんなの学校」の木村先生をお招きしてパネルディスカッションを実施Upload By 発達ナビ編集部大阪府大阪市住吉区に公立小学校「大空小学校」という学校があります。この学校は2006年にできた新しい学校で「みんながつくるみんなの学校」を合言葉にしており、特別支援学級は設けず、発達障害や知的障害のある子どもたちもみんなと同じ教室で学んでいます。障害がない子どもたちも、様々な個性を持った子どもたちと一緒に過ごす中で多くのことを学ぶことができます。そんな大空小学校ですが、不登校の子どもはゼロ。まさに地域の「みんなの学校」なのです。今回発達ナビでは、この大空小学校の初代校長であった木村泰子先生(現在はご退職)とのパネルディスカッションイベントを開催しました。Upload By 発達ナビ編集部パネルディスカッションのテーマは「みんなの社会をいかに生きてはたらくか」。「障害のない社会をつくる」をビジョンとして掲げ、障害者への就労支援サービス、子どもの可能性を拡げるソーシャルスキル&学習教室、そしてこの発達ナビの運営などを行っている株式会社LITATLICOより、発達ナビ編集長の鈴木悠平と学校での教員経験もある社員・木村彰宏の2名が、障害のある方の社会への参加・参画に向け共生社会の実現を目指し、障害者雇用にも重点を置く特例子会社 薬樹ウィル株式会社(薬樹株式会社)代表取締役の吉澤靖博さんがパネラーとして参加し、木村泰子先生とともに4名でディスカッションを行いました。木村先生、冒頭から「そもそもあんたらの言う障害って何なん?」という問題提起を行い、波乱の幕開けです。会社が主語になってるうちは、その会社の本当の目的は達成されないUpload By 発達ナビ編集部木村先生:まず先にひとこと言いたいんですけど、皆さん自己紹介でね、いろいろむつかしいこと言ってましたけど、なんでそんなん考えてから行動するんかなと思うんですよ。私には子供たちから教えてもらった「事実」しか自分の中にありません。もちろんいろんな研究から学びたい気持ちはあるから勉強はするんですけど、生徒と向き合って目の前で起こる出来事って、9割は勉強したこととちゃうんですよね。木村彰宏:なるほど…では今日のパネルディスカッションでは「みんなの社会をいかに生きてはたらくか」について話をしていきたいと思っているんですが、まず子供たちの行きつく先として、「仕事」や「会社」について、先生はどのような考えを持っていますか。木村先生:そうですね、ふつうでええんちゃいますか、ふつうの会社で。逆にね、「とてもええ会社やね」と言われてしまうような会社やと、世間と遠くなってしまうんですよ。みんなの学校もそうです。「ええ学校やね」と言われることでふつうの学校ではなくなってしまうんです。Upload By 発達ナビ編集部たとえば、大空小学校では教育委員会に加配の先生は要求しなかったんです。というのも、支援のプロの先生がいると子供を分断してしまうんですね。どういうことかというと、「私は支援担当やから」って加配の先生が対象の子どもにぴったりひっついてまうと、その子は他の子どもから分断されてまうんです。そうなると大空の他の子どもたちは、私に「あの先生おかしいから教えたり」「じゃま」「校長先生出番やで」って言うてきますわ。じゃあこの加配の先生が、どうして対象の子どもにぴたっとひっついてしまうか。それは先生自身が「主語」になってもうてるからですね。つい自分が働いたという成果をつくりたがってしまうんです。だけどね、先生が頑張ってようとサボってようと、子どもが貧困であろうと障害があろうと、目の前の子どもたちが安心して地域の学校で学んでいる。この事実をつくるということが、私らの目的です。つまり、主語は先生じゃなくて子供なんですよ。主語を子供に変えたら、私らがやるべきことは何かおのずから見えてきたんです。この共通認識が出来てから、仕事はスリムになりましたし、チームはブレなくなりましたね。だから言いかえると、「会社」が主語になってるうちは、その会社の本当の目的は達成されないんじゃないんじゃないでしょうかね。障害って何?ほんまに分かって言うとる?Upload By 発達ナビ編集部鈴木:「特別支援の担当なんです」ってことで、障害のある子どもを道具にして自分の居場所や仕事をつくってしまわないようにってことですね。木村先生:あとね、そのあんたらの言う「障害」って何やと思って言ってます?今日ここに来てる皆さんはどう思てます?来場者:障害は個性…木村先生:じゃあ個性ってなに?会場:沈黙木村先生:あのね、私大空小学校を退職してから2年なんですけど、この2年間、知らんことや知りたくなかったことばかり知るんですよ。もうね、やさしく綺麗事を言ってる時間ないんですよね。学校に行けない子どもやその家族がものすごくたくさんいて苦しんでいることを知ってしまったから。障害って何?って聞かれたときに、答えることが出来る自分がいないなら障害を語るべきじゃないんじゃないでしょうか。だいたいね、インクルーシブとかいいながら特別支援教育をすすめていくことで、余計分断が起こってるでしょ。大空小学校では障害という言葉は使ったことないです、意識して使わないようにしてたんじゃなくて、使う必要がなかったんです。「ユウトにほんまに障害があるんですか?」Upload By 発達ナビ編集部木村先生:大空小学校にね、ユウト(仮名)っていう子がいるんです。彼は発達障害の診断があって、手帳も持っていて、入院していて大空小学校に来るまでは院内学級で過ごしていたんですね。そんなユウトが担任の先生に、学校の運動会に誘われたんです。彼はお母さんとわくわくしながら運動会に行きました。するとね、学校の子どもに「お前なにしに学校来てん。学校来たかったら頭ブチ割って脳みそ交換してからこいや」って言われたそうなんですよ。その日はユウトとお母さんは帰りました。そんなユウトが大空小学校に来てね、他のお友達、もちろんお友達が出来て、みんなで日々ドッジボールをして遊んだりして過ごす日ようになったんですよ。でもある日、ドッジボールでアウトかセーフか、他の子どもと揉めたんです。大空小学校の子どもたちは、困ったら職員室に行って相談したらなんとかなると思ってます。だからその日もユウトたちは職員室に来たんですね。そしてユウトは言うたんです、「校長先生、こいつらに俺は障害者や言うてくれ」って。「健常の人間は障害のある俺に譲るべきや」って。Upload By 発達ナビ編集部私は言いました、「分からん」って。そしたらユウトが言うんです、「校長のくせに障害もわからんのんか。勉強しろや。校長クビや」って。だから私は言い返してやりました、「じゃあユウトは障害って何か分かっとんか、あんたが説明しいや」と。そしたらね、ユウトは「俺の主治医は病院の副院長や。そいつが障害者やって言って俺は手帳を貰ったんや。だから俺は障害者や、障害のある俺は守られるんや」って言うんです。「私はそんなん信じへん」って言うたりました。そしたらね、ユウトは「医者が言ったんや、俺は校長より医者を信じる」って言うんですよ。もうね、私、「じゃあ私が副院長に会いに行って障害って何か聞いてくるわ。」って半分以上ハッタリで言うたんです、もうええ分かったってユウトも引くかなって。そしたらユウトは「ほんまに行けよ」って言うんです。もうね、私副院長のところ行ってきましたよ。もちろん本来は校長が病院に行っても、個人情報ですから色々話を聞くことは出来ません。でもユウトの場合は、支援の方針を考える「ケース会議」を開く対象になっているので、会議を開いてもらい、関係者の一人として会議に参加させてもらってきました。で、黙って会議で話を聞いてたんですよ。でも納得できない話ばっかりだったので、思わず最後に口から出てしまったんですね。「先生、ユウトにほんとに障害があるんですか」って。本当の意味で「違い」を理解するということUpload By 発達ナビ編集部木村先生:「ユウトにほんまに障害があるんですか?」って聞いたとき、主治医の方は一瞬は怒ってました。でもね、失礼なこと言ってるのは分かるけど、これ聞かなユウトとの関係が繋げへんから。私は続けて言いました、「私はユウトを見ていて彼を障害があると思えません。彼にもし障害があるというレッテルが貼られるのであれば、彼以外の子供たちほとんどみんなにレッテルが貼られなあかんと思います」ってね。そしたら主治医の先生は「個人的な見解を述べれば、彼に障害があるとは思いません。でも彼は生まれてから成長するにつれて、毎年毎年、彼が生きている周りの環境から常にバッシングを受けて、確実に二次障害が生じている子供です」っておっしゃられたんです。社会が、学校という本来みんなに開かれている場が変わらない限り、二次障害を受けている子供が発達障害という診断を受け、インクルーシブといいながら特別支援教育が取り入れられることで、子どもたちがどんどん分断されていく。その流れのものすごい加速が起こっている。「障害」という言葉で、ひとりの人が生きている毎日の営みをひとくくりにしてスルーしている間は、本当の意味の「違い」を理解するのはむつかしいんちゃうやろかって思います。困ってるときは助けがほしいUpload By 発達ナビ編集部木村(彰):大空小学校のような、職員間や地域の方との間など、仕事で困ったときに頼れる人がいるネットワークがある職場ってどうやって実現出来たんですか?僕も悩んでいるのですが…木村先生:その質問は正直私には答えられないんで、一緒に働いていた教員が今日客席にいるので彼女に答えてもらいます。塚根先生(大空小学校・元教員):そうですね…正直大空小学校に赴任して子どもたちと出会う前は、これまでの経験という引き出しで子どもたちに対応出来ると思っていたんです。でもね、現実はどうしようもなかった。自分には出来ないと思った。そしたら、自分には出来ないと思っている先生は私だけじゃなかったんです。どん底に落ちはしましたが、周りと共有することで、「どうせ上手く出来へんのやったら笑って帰ろかー」みたいな、開き直りがうまれました。それにね、教員みんな、大空小学校では困ってたんで。新任の先生とも上下関係じゃなくていっしょのスタートになったのがよかったですね。「家でむしゃくしゃしているよりは、学校行ったほうがいい」って感じで同僚同士繋がっていったし、困ってるときは助けがほしいじゃないですか。そうやって地域の人とも繋がっていきました。木村先生:一回ね、「この中で本当に辞められる人間はおるか」って話をしたんですよ。ひとりだけいました、その人はローンがなかったんですね(笑)辞められへんのに辞めたい辞めたい言って、先生が苦しい顔しとったら、そんな学校子供は楽しいと思えます?辞められるんなら辞めてもええけど、辞められへんのやったら自分を変えるしかない。どっちかやなって。Upload By 発達ナビ編集部主語はだれ?目的はなに?Upload By 発達ナビ編集部司会:来場者の方からの質問です。企業はカスタマーが主語になっているでしょうか。社員が主語になってはいませんか。吉澤さん:いい質問ですね。ただ顧客と企業はサービスと対価を循環させる関係ですので、お客さま至上主義を第一としている会社もそれはそれであやしいと僕は思っています。何が第一かじゃなくて、全部大事。木村(彰):今のお話を聞いて、学校現場で子供を主語にすることで先生の不満もどこかに出てくることもあるのかなとは思いました。木村先生:子供を主語にして、すべての子どもが自分の働く学校で前を向いて安心して学んでいるという事実を見て、その職場が嫌になる先生いますか?いませんよね。子供が主語になっているという事実が、すべての教職員の幸せにつながるんです。そもそも今のような質問が出るっていうのが衝撃で、「みんなの社会をいかに生きてはたらくか」が今日のテーマだったかと思うんですけど、私ちょっと企業の皆さんに質問してもいいですか?皆さん障害者の就労支援や障害者雇用に力を入れてる企業で働いているとのことでしたが、じゃあ障害者雇用の目的って何ですか?と私は問いたいです。Upload By 発達ナビ編集部鈴木:僕は障害者雇用制度は制度的な経過措置に過ぎないと思っています。わざわざ障害者と健常者、枠を分けなくてもいっしょに働ける環境がつくれたらいいと思います。木村先生:じゃあ、障害者と健常者が一緒に働く職場をつくるその目的は何ですか?鈴木:ひとつは障害者健常者関係なく、働きたい人が働けるということ、そのことが当たり前に権利として保障されていることが大前提だと考えています。そしてもうひとつは、あえて健常者とでこぼこが大きい人たちとで分けて考えたときに、その両方が一緒に働く社会のほうが単純により面白いサービスや価値がつくれると思っています。木村先生:通常の雇用と障害者の雇用、そもそもは働くことでひとりの人が幸せになれるんだよってところに共通点があるじゃないですか。ひとりの人が幸せになる手段として障害者雇用がある。この目的と手段さえ混同されなければ問題はないんですよ。だけど制度があるから障害者を雇用せなあかんという、雇用すること自体が企業にとって目的になると、むつかしさが生まれる。学校現場も全く同じなんですよ。今ってインクルーシブ教育をせなあかんということで、インクルーシブ教育が目的で、子どもたちが手段になってますよね。そうじゃなくて、ひとりの子どもが安心出来る学校現場をどうつくるか、ひとりの人が安心して暮らせる出来る社会をどうつくるかが大切なことだと思っています。どこにも正解はないし、そんなたいそうなこと私にはわからないんですが、私の考えとしては、答えを人に求めないで自分自身が変わることが大事だと思っています。学校現場も社会と見れば、例えば、学校があかんだの、家庭があかんだの、地域があかんだの、他をあかんって言うのは簡単なんですよ。でも、それぞれ立場の違いはあるかと思いますが、学校、家庭、地域、どの立場にいても子どもにとってはひとりの大人であるということは共通してるんですね。人に求めないで、自分はどうしたらいい?って考えて、自分で出来ることをやって、ひとりで無理なら他の人頼って。まずは自分で動くこと、これは誰にでも出来ることだと思います。そこからじゃないですかね。あなたも子どもからみたらひとりの大人「私には時間がない、学校に行けない子どもやその家族がものすごくたくさんいて苦しんでいることを知ってしまったから。」そうおっしゃる木村泰子元校長の、ヒリヒリとした切迫感をどう受け止めるか。「まずは自分が動くこと」を最前線で動いている木村元校長に提示され、それぞれ立場は違えど子どもにとっては大人は大人であるという事実を再確認させられたのでした。あなたは何をしますか?何からはじめますか?9月のイベントのお知らせ: 発達ナビ保護者会(東京・神奈川・埼玉・千葉)発達ナビ会員のうち、保護者の方々を対象とした情報交換会・茶話会が開催決定!保護者さん同士で集まり情報収集の場をつくることで、お子さんとの生活をより良くするきっかけを得てもらうことを目的としています。「“発達が気になる子どもの子育て”の悩みを話せる人がいない。」「辛いとき、他の人はどうしているのだろう?」「通所支援施設はどうやって選べばいいの?」など、悩みや困っていることを話してみませんか?ぜひお気軽にご応募ください!「発達ナビ保護者会〜地域資源活用セミナー〜」日時・会場:以下、応募フォームをご参照ください。9月は、東京・神奈川・埼玉・千葉にて開催予定です。募集人数:30名程度参加費用:500円(お茶菓子付き)募集締切:各回、開催日の前日まで*プログラム予定*・講義: 地域資源や支援施設の選び方、活用方法について・講義: 保護者を取り巻く環境・困りごとについて・グループワークを通した情報交換・フリートーク・活用できる支援機関の紹介など※ 参加費お支払い方法は後ほどご案内いたします。※ 応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。※ 参加可否につきましては、お申込み後1週間以内にご連絡します。
2017年09月04日みなさんの中で、子どもに間違ったことをしたときに、自分から子どもに謝ることができる人はいるでしょうか?「誰でも絶対間違うことがある」と話すのは、子どもたちとのたったひとつの約束「自分がされていやなことは、人にしない、言わない」を実践し、教師はもちろん保護者とも一緒に「学ぶ」ことを実践した小学校の校長を務めた木村泰子先生です。木村先生が校長を務めた大空小学校の姿がドキュメンタリー映画『みんなの学校』となって公開され、2年がたちました。そしていまなお自主上映会が開催され続けています。この映画の中で木村先生は、「やり直し第1号はわたし」と話しています。木村先生は、自分が間違ったと感じたとき、どうしたのでしょうか?そして、問題が起こる学校現場で、親はどうしていけばいいのか。親が学校の先生に意見をすると嫌な顔になったときに、一発で効く印籠を木村先生は授けてくれました。はたして守りに入った先生に効く印籠とは…。※本連載は、木村先生との「学びの会」を抜粋したものです。記事内に登場する参加者は、「学びの会」に出席した方々となります。■「一生懸命やっている」価値観は大人失格木村:私は思ったことしか言わないので、「バカやろ」「バカたれ」と、子どもたちによく怒りました。でも、「4つの力(※)」を大切にしながら関わっていれば、子どもは絶対に離れないんです。自分の想いが相手に通じないと、「これだけ一生懸命やっているのに、何で通じないの?」と言う大人もいます。そういう人は、大人をやめた方がいい。そんな気持ちと態度でいたら、「子どもの前に立つ大人」としては失格です。なぜなら、「これだけ一生懸命やって、なんで通じへんの?」というのは、100%大人サイドの物の見方だからです。子どもの立場になってみることが、何よりも重要なんです。「自分が子どもやったら、どうかな?」。これは、「人を大切にする力」です。「子どもやったら、どうかな?」と思ってみると、「大人が勝手にやってことに対して、何で言うこと聞かなあかんの?」という気持ちになるのではないでしょうか? 「本当に大人は、勝手やな」という気持ちに子どもがなるような行為を大人がしているのです。参加者:でも、なかなか、そんな気持ちで子どもと関わることができません。※4つのちから:「人を大切にする力」、「自分の考えを持つ力」、「自分を表現する力」、「チャレンジする力」のこと。この4つの力があれば、子どもたちは、これからの多様な国際社会で「なりたい自分になっていけるよ」と、木村先生は話します。■大人サイドで物事を考える教員はアウト木村:もちろん、そういう現実はあります。ここで、みなさんに質問させてください。子どもに対して間違えた行動をとってしまったとき、「ごめんなぁ。どうしたらよかったと思う?」と、すぐ言えますか? そんな自分を確立できていると思う人。では、そういう自分を、まだ確立できていない人は? どうもありがとうございます。確立できていない人が大半ですね。問題は、そこなんです。教員はお給料をいただいているから、大人サイドで物事を考えていたら、本来はアウトです。けれども、アウトであることを伝えれば伝えるほど、学校現場では、守りに入る教員が多いのが現実です。守りに入ってしまった教員をどう変えるか。自分の4つの力を使って、その教員に対して「教師も学校も子どもから学んでほしい」と表現するんです。それは理屈じゃありません。■保護者が意見をして機嫌が悪くなる教師への対応は?参加者:私は、小学校の支援学級(通級)の教員をしています。学校現場にいる者として発言させていただくと、教員の専門性を、教科指導(国語・算数・理科・社会といった「勉強」を教えること)だと思っている教員は多いのです。そんな教員に対して、通級指導の教員である私たちですら食い込むのが難しいのに、保護者が食い込むのは、もっと難しいと思うのです。木村:保護者が意見をすると機嫌が悪くなる先生は、たくさんいます。残念なことですが、それが現実です。その現実に対しては、水戸黄門の印籠を出すんです。「これが目に入らぬか!」と(笑)。そのセリフを、今日はお伝えしましょう。私は、文部科学省の上層部の方から、「教員の仕事は、教科を教えることではない。教員の仕事は、その子が学びたいと思う学びを、その子が安心して学べる、そのための学ぶ力をつけることです」と教えてもらってきました。いまは、このセリフ(言葉)を知らない教員が多すぎます。ですから、これからの社会に役立つような資質を持った子が、いまの学校現場では、排除されてしまうことも、現実的には多いんです。いまの学校は、4つの力を使わない方が、居場所を作ることができるからです。たとえば、自分の考えを持ちさえしなければ、先生に文句を言うことはないでしょう。自分を表現しなければ、先生に怒られることもありません。自分の意見を言う、文句を言う、「イヤという」、こういった自分を表現するということは、教員側から見ると「自分の好きなようにわがまま言っている」と見えることも多いわけです。人を大切にするといっても、子ども本人が大切にされていないのに、どうやって人を大切にできますか? そんな環境で、どうしてチャレンジをしようなんて気持ちになれますか? でも、悲しいことに、いま、学校現場は、そんな場所になっているのです。■学校が「すべての子どもに規則を守らせる」場となる恐ろしさ参加者:でも、子どもに好き勝手なことをさせていたら、現実的には、困ることも多いのではないかと思うのですが…。木村:その発想が、最初から大人が子どもを信用していない発想だと思うんです。「子どもは、悪いことをする」と思っている大人がいるから、そんなふうに期待されてしまった子ども(悪いことをするだろうと思われた子ども)は、悪いことをするんです。学校が「子どもに規則を守らせる」場になってしまうのは、ありえないと思いませんか?参加者:だから、うちの子は悪いことするのか…(笑)。大空小では校則はなくて、「自分がされてイヤなことは、人にしない」という、たったひとつの約束があるだけ、と聞きました。それを破ったときは、みずから校長室にやり直しをしに行くと。木村:校長とやり直しをするのではないんです。やり直しをする場所が、校長室なだけです。これも、子どもたちが決めたことです。みなさん、「校長にざんげに行く」と思っていらっしゃるようですが、私にざんげに来られても、どうしたらいいかわかりません(笑)。なぜなら、大空小でいちばん最初にやり直しをしたのは、私だからです。そんな人間にざんげされても、困ります。■「この子さえいなければ」木村先生が、大空小で「やり直し第1号」になるシーンを、ご著書の中からご紹介します。大阪市立大空小学校は、新設の小学校として2006年4月に開校しました。その、開校初日、始業式のシーンです。「絶対、良い学校にしよう」始業式の朝。私はもちろん、教職員の誰もが意欲をかき立てられました。引き継ぐ伝統も何もないゼロからのスタートです。(中略) 「わーっ、ぎゃーっ」ひとりの男の子が講堂に入ってくるなり、大声を出しながら走り始めました。転校してきたばかりの6年生でした。始業式に転校を知らされたばかりで、私たちも会ったのはこの日が初めてでした。(中略)「良い学校をつくろうと思っているのに、なんでこんなすさまじい子が入ってくるんや」「この子さえいなければ、良い学校をつくれるのに」(中略)そう思ったのです。開校当初は、とてもいやな校長として、私は子どもたちの前に立っていました。校長という立場以前に、大人として失格です。出典: 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子/小学館)この彼は、その後も、教職員を振り回し続けますが、ある日、彼を追いかけて足をすべらせ尻もちをついた女性教師のそばに寄りそうようにしゃがみ込みました。そのときに彼が取った行動を木村先生は、黙って見守ったあと、全校朝会で、こう切り出します。「彼な、逃げられたのに、戻ってきて、痛いね、痛いねって先生をさすってあげたんやで。私はそんな彼のことをちっともわかってへんかってん」出典: 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子/小学館)【『みんなの学校』流「生き抜く力」まとめ】●「一生懸命やっているのに、何で通じないの?」と言う大人は、「子どもの前に立つ大人」として失格●子どもに対して間違えた行動をとってしまったとき、謝ることができない教師はアウト●自分の考えを持たなければ、先生に何か意見を言うこともない。自分を表現しなければ、先生に怒られない。本人が大切にされていないのに、人を大切にできない。そんな環境でチャレンジしようという気にはならない木村先生の言葉には迫力があって、毎回、痛快なドラマを見たときのような気持ちになります。けれども、一方で、あまりに斬新な発想(言われてみれば『本当にそうだ』と思うのですが…)に、まだ気持ちがついていかない部分もあります。 ドキュメンタリー映画『みんなの学校』を作った真鍋俊永監督は、映画のパンフレットでの中で、こんなふうに言っています。この映画の「みんな」が指しているものは、「児童と教職員と地域の人」を飛び越えた「すべての人」の事であり、私たち一人一人にとっての学校である「社会」を、「みんなで一緒に作り上げていきませんか」という、そんな思いを込めた作品を作り上げたので、映画を見られる方たちも自由に何かを感じ取ってほしい出典: 映画『みんなの学校』 (パンフレットより) この記事がひとつのキッカケとなり、社会にみんなで学び合えるような雰囲気が広がっていくことを心から願っています。■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)
2017年07月28日いまの学校教育が抱えた問題によって、学校に通えなくなってしまう子どもがいるという現実。そんな現実に、ごく普通の公立小学校が「不登校0」を実現して、世間に衝撃を与えました。その模様はドキュメンタリー映画『みんなの学校』で描かれ、現在でも自主上映会が全国で開催されています。その学校の初代校長を務めた木村泰子先生。マニュアルを見ながら、子どもに関わろうとする大人を、子どもは信用しないといいきります。そんな中、子育て中のママの「あるある」ネタにも、木村先生は「ママがマニュアルで考えている」と、厳しい言葉がかけられました。※本連載は、木村先生との「学びの会」を抜粋したものです。記事内に登場する参加者は、「学びの会」に出席した方々となります。■どうしてもマニュアルを探してしまう大人木村:「子どもに関わるとき、『過保護や過干渉』なのか? それとも『教育』なのか?」がわからなくなってしまったとき。それは、「自分が大人として目の前にいる子どもに、どう関われば良いのか?」を迷っているときです。そういうとき、大人は、何かしらのマニュアルを見ながら判断しようとします。大人がマニュアルを探しながら、「どっちかな?」といった態度で関わると、子どもは信用してくれません。マニュアルを見ないで、「目の前の子どもだけを見て関わろう」とする大人の態度は、子どもにもちゃんと伝わります。もちろん、結果として「やっぱり、あなたに対して過保護、過干渉だった」と反省することもあるでしょう。でも、その反省は、すべて未来につながります。「あなたに対して過保護、過干渉だった。ごめんなさい」と、きちんと謝ることができる大人が、子どもは大好きです■子どもの気持ちまでマニュアルで見ている木村:ここで大切なのは、子どもと関わるときに、「マニュアルを見ないで、目の前の子どもだけ見て関わろう」と自分で決めることです。参加者:子どもは「イヤだ!」としか表現できないとしても、そこにある気持ち、モヤモヤしている気持ち、そういうものを、大人が感じてあげるということですか?木村:それは、大人の嗜みですね。子どもに関わるときに、大切なのは「教えること」ではないんです。その子の心の中をわかろうと努力する。それが、大人の嗜みです。参加者:たとえば、お友だちと一緒のとき、うちの子がわがままを言ったとします。「わが子の心の中をわかろうとする」という行為は、そのとき、その場で、お友だちがいる前でした方が良いのでしょうか? それとも家に帰ってきてから、ゆっくりした方が良いのでしょうか?木村:そう考えてしまうこと自体、マニュアルを見ようとしているのかもしれませんね。キツい言い方かもしれませんが、「みんなの中でやった方が良いのだろうか? それとも家に帰ってきてからの方が良いのだろうか?」と考えるのは、その子だけを見ていない行為です。その場、その場、その子、その子によって、状況はすべて違います。■大人は、成功を狙って子どもに関わろうとする木村:「友だちの前で注意したことを後悔した」と思うことも、絶対あるでしょう。そんなことは、誰にでも絶対にある。でも、失敗したら、やり直せばいいんです(※)。子どもに、「ごめんね、みんなの前で言わない方が良かったね」と言えば、子どもは「いーよ、別に」と言ってくれるかもしれない。けれども、「あなたが間違ったことをするのを、注意してあげたんだから!」という気持ちでいたら、子どもは、心を開くことはないでしょう。「絶対、もう俺の気持ちなんて言わない」と思います。子どもが間違ったことをしたときに、大人は、「もう二度と失敗が起こらないためにどうしたらよいか?」を、自分(大人側の論理)で考えて「これが上手くいく方法よ」というものを提示しようとします。でも、本当のところを言えば、親は、「(提示した方法が)成功する可能性なんて、100%ない」と思っておいた方が良いくらいの話なのです。※やり直し:木村先生の教育観の大きな柱のひとつ。「人が生きていれば、必ず間違いは起こる。そのときに素直に謝って、やり直せばいい」と、木村先生。■「大人サイドの価値観」で物事を考えないようにするには参加者:「100%ない」というのは、1%すらないってことですか?木村:そうですね(笑)。「うまくいったら、めっけもん」くらいの気持ちで、子どもと関わるということです。そう思って、関わらないと、うまくいかなかったときの落ち込みも激しくなってしまう。大人に勝手に関わられて、勝手に落ち込まれていたら、子どもは、やっていられませんよね。親も教員も、よっぽど気をつけていないと、常に「大人サイドの価値観」で考えてしまうものなのです。私も相当なダメ教員でしたが、子どもたちにズタズタに鍛えてもらったことで、随分と変えてもらいました。子どもとの関わりを、大人サイドで考えない。これを実行できるようになるには、ある一定の訓練と、失敗経験が必要だと思います。【『みんなの学校』流「生き抜く力」まとめ】●大人が目の前の子どもをマニュアルで判断しようとすると、子どもにも伝わる●大人も絶対間違う。でも間違ったときに謝る大人を子どもは大好きだ●叱って二度とトラブルが起きないという「成功」を狙って子どもに関わっても、100%成功しない●大人サイドの価値観で物事を考えないためには訓練が必要次回は、「自分を表現すると嫌われる学校の現実。守りに入る教員をどう変える?」です。■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)
2017年07月27日大ヒットしたドキュメンタリー映画『みんなの学校』。「人を大切にする力」、「自分の考えを持つ力」、「自分を表現する力」、「チャレンジする力」の4つの力を育てることに尽力をしたのが、初代校長を務めた木村泰子先生です。木村先生は、この「4つの力があれば、子どもたちは未来を生きていける」と言います。しかし、いまの学校現場では、見過ごせない問題が起きているとも…。不登校になってしまった娘を抱えるママからの話をもとに、どうして学校に通うことに苦しむ子どもが出てしまうのかを考えます。※本連載は、木村先生との「学びの会」を抜粋したものです。記事内に登場する参加者は、「学びの会」に出席した方々となります。■子どもが育つ学校現場で見過ごせないことが起こっている木村:大空小が地域の新しい学校として開校したのは、2006年4月1日です。いまから約10年前に、「10年後って、どんな世の中になっているのかな? いまより、もっと日本には入り混じった人たちがたくさんいる。そんな世の中で生きていくために、子どもたちが身につけなければいけない力って、何だろうね?」と、考えました。あれから10年たったいま、映画『みんなの学校』に注目してもらえるのは、10年先取りでやってきてことが、いまになって、ニーズを感じていただいているのかな? と、思っています。いまの学校現場では、「子どもが育つ環境」という視点でみると、「見過ごしてはいけない」ということがたくさん起こっているのが現実です。でも、そんな地元の学校に行かざるを得ない子がたくさんいる。そして、学校にどうしても行けなくなってしまう。そんな苦しんでいる子、保護者は、たくさんいます。■「不登校」が増えている理由は?木村:ここ2、3年で、学校現場は「いかに子どもに規則を守らせるか」という方向に、急速に傾いています。その結果、どんなことが起こっているか?たとえば、ある都道府県では、ここ2,3年で「学校に行けなくなった子」の数が2倍強に増えたという報告がありました。それは、その地域に限った話ではなくて、全国的にその傾向が強まっています。参加者:4年生の娘が不登校です。どうして学校に行けなくなったかというと、担任の先生が「○○しなさい」「○○、しなくてはいけない」という先生なんです。過保護な母親のように、手とり足とり教えてくれることが、うちの子にとっては窮屈だったみたいで。娘のクラスでは、娘が不登校になっただけではなく暴力的になってしまう子など、いろいろな「症状」が出始めています。木村:一教員が、急激に意識を変えるというのは、現実的には難しいかもしれませんね。もし、それで変われる資質がある先生なら、もともと、そうはなりませんからね。ある意味、その担任の先生の姿は、典型的ないまの学校の姿です。参加者: 正直言って、「過保護や過干渉」と、「教育をきちんとする」の線引きがわかりません。どうやって見極めたらよいのでしょうか?■「過保護や過干渉」なのか? それとも「教育」なのか?木村:子どものある行為に対して、「これについて干渉することは『過保護や過干渉』となるのか? それとも『教育』なのか? 大人として、目の前にいる子どもに、どう関われば良いのか?」。大空小でもやまほど悩みました。たとえば、子どもが「イヤ!」と言って、いうことを聞かない。「このイヤは、この子のわがままなのか? イヤということを認めたらいいのか? イヤというのを、やめさせないといけないのか?」。大人は、そこで選択したくなるものです。でも、それを決めるのは子どもです。大人は「言うことをきかせるべきか」とか、「甘えさせるべきか」と考えてしまう。けれども、その視点でモノを考えている大人は、子どもに関わる場合に、自分の法則で考えようとしているんです。言ってみれば、子どもを、「どうにかしなければいけない」というリーダー性を大人が持たないといけないと思っている。■何で、この子は「イヤ!」と言っているのか参加者: 「どうにかしなければいけないというリーダー性」とは、どういうことですか?木村:たとえば、「これを、やりましょう!」と言って、「イヤ!」と言う子は、いくらでもいます。「イヤ!」という子に対して、大人がまず考えるのは、「どうやって、『イヤ!(NO)』を『YES』に変えようか?」ということではないでしょうか?ここで、先にお話した4つの力のうち、ひとつの大事な力が抜けています。この子が、「イヤ!」と言ったら、大人は4つの力の中の、「人を大切にする力」を使ってほしいのです。大人が「この子の、『イヤ!』をやめさせよう」と思うのは、上から目線の関わり(どうにかしなければいけないと考えるリーダー性)なんですよね。「やめさせることが、この子にとって幸せにつながる」と、思っているんでしょうけれど、それは、子どもにとっては、おおきなお節介です。「これについて干渉することは『過保護や過干渉』となるのか? それとも『教育』なのか?」。この問が自分の中に生まれたら、まず、「この話に、唯一無二の正解などない。ケースバイケースで、答えはそれぞれにまったく異なる」ということを思い出して欲しいのです。子どもの「イヤ」に対して、「過干渉なのか過保護なのか、それとも教育なのか」と考える前に、まずは目の前の子どもを「感じてみる」ということが大切なのだと思います。「学校に行きたくない」という子がいたとしたら、「なんで、『学校に行きたくない』って言っているか?」を、まずは考えてみるんです。「なんで、この子はイヤと思うのだろうか?」ということを、大人がきちんと考えてみるということです。【『みんなの学校』流「生き抜く力」まとめ】●いまの学校現場では、不登校の増加など、見過ごせない問題がたくさん起きている●子どもが「イヤ」と言ったときに、「いうことをきかせる」のは大人が上から目線になっている●子どもの「イヤ!」の理由は、子どもなりの「自分の意見」。大人はその気持ちを大切にする力を持つ必要がある次回は、「マニュアル子育ては見抜かれる! 大人の論理「あなたのため」は通じない」です。■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)
2017年07月26日大阪市にある、ごく普通の公立小学校である大空小学校は、不登校児が0人。それは、それぞれの子に、それぞれの居場所があるから。ドキュメンタリー映画『みんなの学校』は、大空小学校の日常を丹念に描いて大ヒットし、商業映画館での上映は終わったものの、2016年度の自主上映会は全国で800回以上におよび今年も昨年以上の勢いで広がっています。映画で輪の中心にいるのは、初代校長を務めた木村泰子先生。自分が受けてきた教育をベースにした「学校観」に引きずられ、子どもを「良い子」「悪い子」の枠にはめがちなママたちと、これからの子育てに必要な「生き抜く力」についての勉強会が開催されました。※本連載は、木村先生との「学びの会」を抜粋したものです。記事内に登場する参加者は、「学びの会」に出席した方々となります。木村 泰子先生プロフィール大阪市出身。大阪市立大空小学校初代校長として、「みんながつくるみんなの学校」を合い言葉に、すべての子どもを多方面から見つめながら、全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに情熱を注ぐ。その取り組みを描いたドキュメンタリー映画 『みんなの学校』 が話題に。2015年に退職後、現在は、全国各地で講演活動を行っている。木村先生については、 「『みんなの学校』流 親子関係のつくり方」 「ママのプロになる!」 もぜひご覧ください。■多様な国際社会で、「なりたい自分」になるには?木村先生(以下、木村):最初に、「大空式」の自己紹介からお話しましょう。大空小学校(以下、大空小)では、「自己紹介をする」という人との関わりの中で、4つの力を高めることを意識しています。<大空小で大切にしてきた4つの力>・「人を大切にする力」・「自分の考えを持つ力」・「自分を表現する力」・「チャレンジする力」この4つの力があれば、子どもたちは、これからの多様な国際社会で「なりたい自分になっていけるよ」と、大空小の子どもの周りにいる大人は考えました。■人と違うから「自分の考え」になる木村:1つ目の「人を大切にする力」が、簡単なようで難しいのは、なんとなくおわかりかと思います。2つ目の「自分の考えを持つ力」。みなさんは、自分の考えを持っていますか? 「夫が、言うから」「ママ友が、言うから」「会社の上司が、言うから」と、流されてしまう自分が、いらっしゃるのではないでしょうか?隣や上を見ないで、「まず自分で考えてみよう」という習慣を、大空小の子どもたちはいつも心がけています。この「自分の考え」というのは、人と違ってあたり前。だからこそ、「自分の考え」なんです。ひとりの子が自分の考えを持ったら、その自分の考えは、「間違いなんてないよ」というまわりの空気が必要です。■自分を表現できなければ置いていかれる木村:3つ目は、「自分を表現する力」。いくら人を大切にして、自分の考えを持っていても、これからの時代は、自分を表現しなかったら、置いていかれてしまうことでしょう。「これはイヤだよ」「こうしたいよ」「こう考えているよ」ということを、自然に言えること、これも大切にしたい力です。もちろん、表現の仕方は、いろいろあります。たとえば、緘黙(かんもく)症(※)で、自分から言葉を発したことがない子。そういう子は自分なりの表現方法、文に書いたり、顔で表現をしたりができますから、まわりはその子を見ていれば、表現を受け取ることができます。※緘黙(かんもく)症:発声器官の器質的障害がなく、言語の習得に問題がないのに、特定の場面でずっと声が出ない状態のこと。たとえば家では普通に話ができるのに、学校や幼稚園に行くと一日中声が出ない状態が何ヶ月、何年間も続く症状4つ目は、「チャレンジをする力」。「こういうことを、やってみたい」「こういうことを、やろう」とチャレンジする気持ちは、「未来を作っていく」と思うんです。■「教員の仕事」は、「人間でないとできないこと」をやること木村: この4つの力を、小学校にきて「おはよう」を言ってから、「さようなら」を言うまで、どれだけ子どもたちが獲得できたのか? それを考えることが、私たち、子どものまわりにいる大人のやるべきことだと思って、仕事をしてきました。めちゃくちゃシンプルです。「分数の計算の仕方を教える」。これはあと数年したら、教員がやらなくても機械がやってくれるでしょう。「では教員の仕事は何?」と言ったら、「『人間』でないとできないことをやろうね」と、大空小の教職員で話し合いをして決めました。【『みんなの学校』流「生き抜く力」まとめ】●「人を大切にする力」、「自分の考えを持つ力」、「自分を表現する力」、「チャレンジする力」があれば、未来を生きていくことができる●「自分の考え」は、人と違ってあたり前●教員の仕事は、人間でなければできないことをやること次回は、「不登校で苦しむ子。「過保護」と「教育」の線引はどこにあるのか?」です。■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)
2017年07月25日「みんなの学校」の元校長・木村泰子先生と教育を考える、スペシャルな一週間出典 : みなさんは、「みんなの学校」という映画をご存知ですか?「みんながつくるみんなの学校」を合言葉に、そこに通う子どもや先生はもちろん、地域の人一人ひとりが「自分の学校」をつくりあげた、大阪市立大空小学校の日々を追ったドキュメンタリー映画です。2015年2月に映画が公開されるとたちまち話題となり、公開が終了した今なお、この映画を一人でも多くの人にいてほしいと願う人たちによって、毎週のように全国どこかで自主上映が行われています。大空小学校では、発達障害や知的障害のある子どもたちが、みんなと同じ教室で学んでいます。そのため、障害がない子どもたちは、様々な個性を持った子どもたちと一緒に過ごすことで、多くのことを学ぶことができます。一方で、私たちが暮らす社会には今なお、たくさんの問題を抱えているように思います。それにもかかわらず、多くの人がこの社会を自分がつくっていると自覚することなく、日常に追われています。「みんながつくるみんなの学校」があるのであれば、「みんながつくるみんなの社会」がなければなりません。そのような問題意識から、大阪市立大空小学校、元校長の木村泰子先生と、同元教諭の塚根洋子先生をお招きし、これからの「みんなの学校・みんなの社会」のあり方について、共に考え学ぶ場が企画されました。題して、「みんなの学校」元校長・木村泰子先生と学ぶ夏休みスペシャルウィーク8/6-8/10の間、一つでも多くの学校が「みんなの学校」になるように、そして私たちの社会が「みんなの社会」となるよう、たくさんの学びや行動のきっかけを届けることを目的に、教育・仕事・デザイン・マイノリティ・メディア、様々なテーマのイベントが催されます!ご興味のあるイベントにぜひ参加してみてください。Upload By 発達ナビニュース木村泰子(キムラヤスコ)大阪市出身。武庫川学院女子短期大学(現武庫川女子大学短期大学部)卒業。「みんながつくるみんなの学校」を合言葉に、子ども、保護者、地域住民、教職員一人ひとりがつくる大阪市立大空小学校の初代校長を9年間務めた。「すべての子どもの学習権を保障する学校」として、その取り組みを描いたドキュメンタリー映画「みんなの学校」が話題となった。2015年春に退職し、現在は全国各地での講演活動、教員研修、執筆などで多忙な日々を送る。著書に『「みんなの学校」が教えてくれたこと』(小学館)『不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる21世紀を生きる力』(水王舎)などがある。Upload By 発達ナビニュース塚根洋子(ツカネヨウコ)38年間の教職生活で大空小学校の9年間を終え卒業。在職中トリプルPファシリテーターの資格習得。退職後アートセラピストの資格を習得し、少しでも子どもや大人の心に向き合えるようにと学び中。モットーは「変わる自分 変われる自分 いいねぇ」。現在、木村泰子さんと共に、大阪にて毎月「みんながつくるみんなの学集会」の講師を務めるとともに講演活動も行っている。8/8(火)は「みんなの学校」 × LITALICOの対談イベント!Upload By 発達ナビニュース今回のスペシャルウィークでは、発達ナビの運営会社であるLITALICOと「みんなの学校」のコラボが実現!木村先生とのトークセッションを開催します。発達ナビの運営会社であるLITALICOは、「障害のない社会をつくる」をビジョンとして掲げ、障害者への就労支援サービス、子どもの可能性を拡げるソーシャルスキル&学習教室、ものづくりに特化した教育を行うIT×ものづくり教室などを運営しています。コラボイベントのテーマは、「みんなの社会をいかに生きてはたらくか」ゲストは、「大阪市立大空小学校」元校長の木村泰子先生と、同元教諭の塚根洋子先生障害のある方の社会への参加・参画に向け共生社会の実現を目指し、障害者雇用にも重点を置く薬樹ウィル株式会社(株式会社薬樹特定子会社)代表取締役の吉澤靖博さんLITALICOからは、「LITALICO発達ナビ」編集長の鈴木悠平学校での教員経験もある社員・木村彰宏の2名が登壇します。また、当日は冒頭、参考映像としてドキュメンタリー版「みんなの学校」(45分/関西テレビ)を上映します。【開催概要】日時:8月8日(火)18時~22時(18時から映像上映、19時よりセッションスタート)場所:LITALICOセミナールーム(中目黒)〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GTタワー16F参加費:無料主催:みんなの学校みんなの社会(任意団体)協力:株式会社LITALICO/薬樹ウィル株式会社協賛:株式会社クリックネット【お申込み方法】下記申し込みフォームよりお申し込みください。当日の対談の様子は、発達ナビのFacebookページでもライブ配信します!遠方でご参加が難しい方は、以下のページから中継をお楽しみください。発達ナビのFacebookページはこちら「みんなの学校」夏休みスペシャルウィークのイベントを一挙にご紹介!以下では、LITALICOとのコラボイベント以外も含めた、スペシャルウィーク全体のイベントをご紹介します!Upload By 発達ナビニュース現役教員、学生、社会人らが共に過ごしながら、これからの社会でどう生きてはたらく力を獲得できるのか、「みんなの学校」をつくってきた木村泰子先生と塚根洋子先生と一緒に考えます。対象:大学生、教員、企業などで教育に関わる方場所: BLR伊東( 〒414-0055 静岡県伊東市岡354JR伊東駅より徒歩 )募集人数:30名参加費(予定):学生18,000円社会人28,000円(宿泊費・食事含む、現地までの交通費は含まず)※2日目の夜(18時)までの参加、2日目午後(13時)からの参加も受け付けます。その場合参加費はそれぞれ8,000円引きとなります。※初日、3日目の遅刻早退も可能ですが、料金は変わりません。※交通費参考東京~伊東JR快速利用(2時間)片道2270円新宿~伊東小田急+JR利用(3時間)片道1550円【1日目】15:00現地集合15:30オリエンテーション・自己紹介ワーク…18:00調理実習~夕食21:00プログラム・ワークショップ【2日目】8:00 朝食9:00 プログラム・ワークショップ12:00昼食13:00プログラム・ワークショップ18:00調理実習~夕食21:00プログラム・ワークショップ【3日目】8:00 朝食をとりながらの振り返り10:00チェックアウト解散【お申込み】参加をご希望の方は下記よりエントリーをお願いします。Upload By 発達ナビニュース立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科の協力による企画です。同大学院に所属する教員と木村先生のパネルディスカッションを行ったうえで、参加者の皆さんも加わったグループディスカッションを実施、これからの社会をいかにデザインしていくかを考えます。【開催概要】日時:8月9日(水)13時~17時場所:立教大学池袋キャンパス参加費:無料主催:みんなの学校みんなの社会(任意団体)協力:立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科【立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科】世紀の市民社会が直面する諸問題に現実的に取り組み、新しい市民的知の結集と協働のネットワークの力によって、“いかに対処すべきか”の具体的な方法論を系統的な理論と実践として探求する、新しいタイプの大学院。NPO/NGOやソーシャルビジネス、企業の社会的責任(CSR)、海外協力団体の運営、企業・自治体から地球レベルに至る危機管理に関する専門知識、方法論、マネジメント能力、グローバルな視野を有し、変化する社会状況に的確に対応できる総合的な判断力を備えた専門家=ソーシャルデザイナーを育成。【お申込み方法】下記申し込みフォームよりお申込みください生きづらさを感じている色とりどりの人たちが車座になって、「私のまぜこぜ・生きづらさ」を、ぶっちゃけトーク。 木村先生と東ちづるさん(予定)と一緒に、笑って泣いて、ワクワクドキドキの2時間です!2017年8月6日(日)~10日(木)の5日間、映画「みんなの学校」で、その教育実践が話題となった大阪市立大空小学校元校長の木村泰子先生と、同元教諭の塚根洋子先生をお招きし、これからの「みんなの学校・みんなの社会」の在り方について、共に考え、学びます。本プログラムの一環として、誰も排除しない「まぜこぜの社会」をめざして、アートや音楽、映像などのワクワクを通じて活動する一般 社団法人 Get in touch(代表:東ちづる)協力。 生きづらさ感じている色とりどりの人たちが車座になって、「私のまぜこぜ・生きづらさ」を、ぶっちゃけトーク。 木村先生と東ちづるさん(予定)と一緒に、笑って泣いて、ワクワクドキドキの2時間です!【開催概要】日時:8月9日(水)19時~21時場所:渋谷董友ビル2Fホール(キユーピー本社ビル内)参加費:1,000円主催:みんなの学校みんなの社会(任意団体)協力:一般社団法人 Get in touch/キユーピー株式会社【お申込み方法】下記申し込みフォームよりお申込みくださいUpload By 発達ナビニュースこれからの社会を生きる力として求められる「メディア・リテラシー」の大切さについての、下村健一さんの特別講座です。下村さんは、TBS報道局アナ(スペースJ、等)を15年、フリーキャスター(筑紫哲也NEWS23、サタデーずばッと、等)を10年務めた後、内閣広報室の中枢メンバーとして約2年半、民主・自民の3政権で首相官邸の情報発信に従事されました。また、東京大学・慶應義塾大学・関西大学で各3~4年の教職を経て、現在は白鴎大学客員教授の他、小学教科書の執筆など、幅広い年代の子ども達のメディア・情報教育に携わっておられます。特別講座の後、「想像力のスイッチを入れよう!」と題し、「他者への想像力」を大切にした教育実践をされてきた木村泰子先生とのミニ対談も開催します。【参考文献(ともに下村さんの著書)】・10代からの情報キャッチボール入門――使えるメディア・リテラシー・想像力のスイッチを入れよう (世の中への扉)【開催概要】日時:8月10日(木)9時30分~11時40分場所:立教大学池袋キャンパス(詳細は参加者の方にお知らせします)対象:どなたでもご参加いただけます参加費:無料主催:みんなの学校みんなの社会(任意団体)協力:下村健一事務所協賛:株式会社クリックネット【お申込み方法】下記申し込みフォームよりお申込みくださいUpload By 発達ナビニュース「すべての子どもが、その子にとって 素晴らしい教育を受けることができる社会の実現」を目指す、認定NPO法人Teach For Japan(以下、TFJ)のフェロー(派遣教師)といっしょに「目の前の子どもひとり一人に私たちはどう関わることができるのか」を考える対話イベントです。当日は、TFJのフェローによる現場での体験スピーチのほか、長年現場で子どもたちに関わってきた木村泰子先生、塚根洋子先生からのエピソードを伺った後、参加者全員で「全校道徳」を行います。※全校道徳とは、大空小学校が毎週月曜日の朝に実践する、1年生から6年生までがグループになり、車座で答えのない問いについて考える会です。【開催概要】日時:8月10日(木)13時~17時場所:立教大学池袋キャンパス(予定。変更の可能性があります)参加費:無料主催:みんなの学校みんなの社会(任意団体)協力:Teach For Japan/立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科(予定)協賛:株式会社クリックネット【お申込み方法】下記申し込みフォームよりお申込みください
2017年07月21日<目次> ■発達障害という名前を変えたら、世の中が変わる ■ママに「子どもを見る力」がないのなら ■「良い子」「悪い子」の枠はママが楽している? ■21世紀を生きる力を考える 【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】 ママになると、とたんに子どもについては「プロ」であることを求められてしまいます。だったら「ママのプロになってしまえばいいのではないか?」そんな風に考えて、この連載企画がスタートしました。「みんながつくる みんなの学校」を合言葉に社会から排除されがちな枠からハミ出てしまう子にも居場所を作り続けたプロ教師歴45年の木村 泰子先生に話をうかがいます。お話を聞くのは、自身が親から「みんなができることがどうしてできないの?」と言われ続け、そしていま「枠からハミ出てしまう子(発達障害)」を育てるライターの楢戸ひかるです。■発達障害という名前を変えたら、世の中が変わる?楢戸:発達障害の日本の第一人者である、「NPO法人えじそんくらぶ」代表の高山恵子先生が、いわゆる「グレーゾーン」のことを、「パステルゾーン」と呼んでいらっしゃいます。※「パステルゾーン」を命名したのは、沖縄の名護療育園の泉川ドクターによるもの。※子どもの個性的な部分は、明るくカラフルだから、グレーゾーンではなく、パステルゾーンと呼びませんか? と提案されています。木村:発達障害って名前を変えたら、世の中、きっと変わると思いますよ。その言葉、見つけましょう。みんなで学びを深めていきませんか? ■ママに「子どもを見る力」がないのなら楢戸:「子どもを見る」というのは、センシティブな作業です。ママは、日々、忙しすぎて、「自分の子どもを枠にはめてしまっているかどうか」なんてことを、いちいち考えている暇がないかもしれませんね。木村:ママ自身に「見る力」がないなら、まずは、「余計なことを言わないでおきましょう」っていうことですね。楢戸:もしかしたら、私たち母親が子どもに言っている大半のことが無駄なんでしょうか。先生の言葉を借りれば、「余計なこと」という気もしてきました…。■「良い子」「悪い子」の枠はママが楽している?木村:ここは、すごく大切なところ。学校でも、何度も、何度も、本当に何度も話してきたの。「子どもを枠にいれて評価したらあかんで」と。たとえば、「良い子のAちゃん」「悪い子のBちゃん」みたいに括ってないですか?って。それは、枠にいれていることになるの。「悪い子のBちゃん」も良いことをするときある。「悪い子のBちゃん」だと思って見てしまうと、「いま、褒めてよ」というときを見逃してしまう。それは、子ども自身の人物評価、つまりは「くくり」で見てしまっているから。楢戸:ママとしては、寄りどころがほしいんです。「この子は良い子」「この子は悪い子」みたいに決めつけてしまった方が楽なんですよ。でも、ママが楽しちゃいけないってことですね木村:自分が楽をすることを選んだママの未来は、苦悩に満ちていると思いますよ。一瞬の楽は、未来の苦悩を呼ぶんですよ。一瞬の苦しみは、未来の幸せにつながる。自分が納得して選べばいいことだから。ママたちは、どちらを選びますか? ■21世紀を生きる力を考える6本に渡ってお送りした「ママのプロになる~映画『みんなの学校』の木村先生がママたちに伝えたい20のこと~」も、そろそろ終わり。木村先生からたくさんのダメ出しをされて、正直落ち込みもしました。でも、これは必要な落ち込みだと思います。「私が受けてきた教育では、これからの時代を生き抜く力はつかないのではないか?」と、漠然と感じていました。でもそれは、「次世代に必要な教育」を見つけられないから、自分が受けてきた教育の価値基準にあわせて、子どもを育ててきたように思います。今後も木村先生と話をしながら、「次世代に必要な教育」の姿を、記事という「カタチ」にしながら、「ママのプロ」になるために自分はどうすればいいのかを考えていきたいと思います。■【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】18. ママ自身に「見る力」がないなら、まずは、ママが子どもに余計なことを言わないこと19. 「良い子」「悪い子」で括ってしまうと、「いま、褒めてよ」っていうときを見逃してしまう。子どもを枠にいれて評価してはダメ20. 子どもを枠に入れて、楽をしたママの未来は、苦悩に満ちている。でも一瞬の苦しみを乗り越えたママの未来は幸せにつながります。≫「木村先生がママたちに伝えたい20のこと」については こちら ■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)木村 泰子先生プロフィール大阪市出身。大阪市立大空小学校初代校長として、「みんながつくるみんなの学校」を合い言葉に、すべての子どもを多方面から見つめながら、全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに情熱を注ぐ。その取り組みを描いたドキュメンタリー映画『みんなの学校』が話題に。2015年に退職後、現在は、全国各地で講演活動を行っている。
2017年05月29日<目次> ■「枠からハミでる子」は、普通のママには異質なのか!? ■「まともな子ども」を評価する社会 ■「発達障害のない子になって欲しい」という気持ちはないか? ■活躍している人は個性的な人が多い 【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】 毎日子育てに悩み、自分の子どもが「普通」になれないことに心を砕いているママがたくさんいます。「素人なのにプロ」を求められてしまうママ業。そこで「どうしたら、ママのプロになれるのか?」を木村 泰子先生にうかがいます。<木村 泰子先生とは>全国で多くの反響をよんだ不登校ゼロをめざした小学校のドキュメンタリー映画『みんなの学校』で初代校長を務める。普通の子と発達障害の子どもを「普通に育てる」ことに悩み続けた3人の子持ちであるライター楢戸ひかるが、木村先生と子育てについて話をします。木村先生が教えてくれる「ママたちに伝えたい20のこと」とは?■「枠からハミでる子」は、普通のママには異質なのか!?「枠からハミ出てしまう子(発達障害)」と「普通の子」を一緒の教室で学ぶことは、はたして本当に良いことなのでしょうか。大人が出す「あの子がいると迷惑」という空気を吸ってしまっている子は、めちゃくちゃ不幸だと木村先生は話します。木村:「枠からハミでた子」と「普通の子」が一緒に育つ良さについて理解するために、『みんなの学校』という映画が存在していると思うの。静かな環境で勉強してつく力と、いつも誰かが動きまわる環境の中、勉強してつく力。どちらの方が、より高い力がつくかを、ママさんたちに問いかけてみたらどう答えると思いますか?楢戸:おそらくいつも誰かが動き回っているうるさい環境で勉強したほうがより高い力がつくと答えると思います。木村:誰が考えても、そういうふうにわかるわけですよね。それだけではダメなの? 楢戸:そういったことを、多くのママたちにどうやって伝えていけばよいのだろうか? と考えています。わが家の場合で言うと、長男は品行方正な普通の子で、次男が発達障害なんです。■「まともな子ども」を評価する社会木村:そうやって、比較されてしまう子どもが不幸なんよ! あなたの次男は、二次障害(被害)、三次障害(被害)を受けているんじゃないかと心配になります。楢戸:でも、普通の子(定型発達の子)と、枠からハミ出た子(発達障害の子)は、「生き物として違うんじゃないか」と思いたくなるときがあるんです。これは実際に育ててみての実感です。木村:本人たちにしか、「自分がまとも」なんてわからないの。いまの世の中は、長男が評価される社会であるっていうだけの話。楢戸:長男は、「俺は、次男みたいなものをもっていないから、次男とずっと暮らしたい」と言っています。長男は、次男のことを、すごく評価しています。■「発達障害のない子になって欲しい」という気持ちはないか?木村:それは、長男がじゅうぶん育っている証拠じゃない。だから、ちゃんと次男を尊敬できる。そうしたら次男は、家庭の中では、絶対に安心して育つ。楢戸:正直に言えば、「長男も次男も安心して家庭で暮らしていられる」というのは、私のコンディション次第、という条件がついちゃうんです。木村:その心の根底にあるのは、発達障害があると診断されている次男に、母として「この子は、発達障害のない子になって欲しい」という気持ちがあるからじゃないの? ■活躍している人は個性的な人が多い楢戸:じつは、意外と、それはないんです。私がマスコミ業界で仕事をしていて、普通の職場でないというのもおおきく影響しているとは思うのですが。私が取材で出会う相手は、みな個性的な人が多いです。だから「あなたの話を聞かせてほしい」と思えるような人は、もしかしたらある意味、発達障害傾向があるんじゃないかと思っています。木村:私も、発達障害あると思いますよ。多動だし。めっちゃ、学習障害だし。みなさん、どう思っているかわからないけれどね。楢戸:ピンで活躍されている人は、普通とはどこかが異なっていると、取材を重ねた実感として言えます。だから、私自身は「発達障害」に対して、あまり悪いイメージはないんです。木村:発達障害という名前を、「素晴らしい能力を持った方々」にするっていうのは、どうでしょうね?次回は、「「この子は良い子」「この子は悪い子」と枠に入れたママの未来は?」 です【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】15. 子ども本人たちにしか、「自分がまともかどうか」なんてわからない。いまの世の中が普通の子が評価されるというだけ。16. 静かな環境で勉強してつく力と、いつも誰かが動きまわって勉強してつく力。どちらの方が、より高い力がつくう?17. 発達障害という名前を、「素晴らしい能力を持った方々」にしませんか?≫「木村先生がママたちに伝えたい20のこと」については こちら ■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)木村 泰子先生プロフィール大阪市出身。大阪市立大空小学校初代校長として、「みんながつくるみんなの学校」を合い言葉に、すべての子どもを多方面から見つめながら、全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに情熱を注ぐ。その取り組みを描いたドキュメンタリー映画『みんなの学校』が話題に。2015年に退職後、現在は、全国各地で講演活動を行っている。
2017年05月26日<目次> ■みんなができることが、何でアンタはできないの! ■子ども時代に受け止めてもらえなかったママの子どもは? ■型にはまった教育を受けてきた苦しみ ■発達障害の子は、ママには異質!? 【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】 子どもを生んではじめて、ママとなる。でもママになった瞬間、自分自身もそして周りからも「プロ」であることを求められているような呪縛にとらわれることありませんか?どうしたら本当の「ママのプロ」になれるのか? 木村 泰子先生からプロの極意である「ママたちに伝えたい20のこと」を教えていただきます。<木村 泰子先生とは>ドキュメンタリー映画『みんなの学校』に出演して、不登校ゼロの公立小学校として話題を集めた大空小学校の初代校長。話を聞くのは、「先生の言うとおりにできない自分がダメ」と小学校時代に思いこんで育ちながら、「枠からハミ出てしまう」わが子に対して、「世の中で生きていくためには、フォーマットの中にいれないと」という気持ちにもなってくるライター楢戸ひかる。■みんなができることが、何でアナタはできないの!木村:親の視点で物事を考えているから、自分の価値観にはめよう、はめようとしてしまう。自分が子どもにかけた言葉を、いま振り返ってみてください。楢戸:「ちゃんとして」「何で、そうなの?」「いい加減にして」などです木村:こんな風に言わなかった? 「○○ちゃんをよく見てみなさい。アナタみたいなこと、していないでしょ」「みんなができることが、何でアナタはできないの」楢戸:「みんなができること、何でアナタはできないの」。それ、私も言われていました。木村:みんなができることを、させようとする。ハミ出ている子を、普通にちょっとでも近づけようとする。これって、本人からしたらハタ迷惑な話ではなかった?楢戸:私自身、「みんなができることができない」と言われ続けてきました。私は、「みんなができること」、いわゆる「普通」を目指したのですが、結局、「普通」にはなれなかった。「『普通路線』は無理だ」と思ったので、自分が生き残る道として、得意な書くことを生かしたライターの仕事をすることにしました。■子ども時代に受け止めてもらえなかったママの子どもは?木村:もし30年前に「あなたは、あなたで、いいよ」と、先生や親に言ってもらっていたとしたらどうですか? 「みんなができることができない」で、楢戸さんは誰かに迷惑をかけたと思う? 楢戸:「迷惑をかけている」ということになってしまうんです。先生からは「みんなと同じことができない、あなたが悪い」と言われる。親からも、「学校の先生に怒られたから、あなたは悪い」と言われてしまうんです。木村:それは「親が自分の子どもを丸ごと受け入れて信じろよ!」っていう話でしょ。楢戸:「自分が受け入れてもらってきていないから、子どもを受け入れてやれない」ということに、最近、気がつきました。「息子が普通であって欲しい」と思う根にある問題は、私自身の問題だというところに行きつきます。木村:楢戸さんの話は、「母が変われなかったから、子どもが二次障害(被害)を受けてしまいますよ」ということだと思うの。同じように、このことを集団の場に置き換えて考えてみて。「教員が変わったら、子どもが苦しまない」。もっと言えば、「まわりの子が変わったら、その子は苦しまない」。まったく一緒の仕組みなんですよ。 ■型にはまった教育を受けてきた苦しみ楢戸:「型にはまった教育を受けてきた苦しみ」というものに、みんながそろそろ気がつき始めていると思います。私たちの世代が、心の傷を癒やすことができたのなら、うちの息子のような子も受け入れられていくのではないか? と思うようになってきました。二次障害(被害)を防ぐためには、まずは母である私自身を癒やさないといけないということですね。木村:もし、「自分の子どもとママが世界中で二人だけだったら、苦しまなかった」でしょ?社会の価値観は、化石時代のままなの。だから、ママがこの社会で生きる中、「何が欠けているか?」という理屈に気がついてほしい。そうしたら、「いまのこの瞬間から、人に求めずに、自分が変わろう」ということを考えられるようになると思います。楢戸:「息子と自分が世界中で二人だけだったら、苦しまなかった…」本当にそうかもしれません。■発達障害の子は、ママには異質!?木村:いまだに過去を引きずっている。いまの日本は大間違い。小学校によっては、子どもは分けられて、発達障害の子は別室に連れていかれてしまう。このことは、教室に残される子にとっても、ハタ迷惑な話なの。楢戸:でも、「枠からハミ出てしまっている子」は、大多数のママたちにとって、迷惑な話ではないんでしょうか? 木村:冷静に考えてみて。大人が出している「あの子がいると、迷惑よ」という空気を吸っている子どもは、めちゃくちゃ不幸でしょ。そんなことは、ママさんたちもわかっているんじゃないのかしら。楢戸:でも、木村先生。ママさんたちはわかっていないんじゃないかと思います。大多数のママたちにとって、「枠からハミ出てしまう子(発達障害の子)」と、「普通の子であるわが子」が一緒に育つ良さについて、よく理解していないということを前提に、話をしていただけませんか?次回は、「普通の子が評価される時代。個性的な子どもは「まとも」じゃないの?」 です。■【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】12. 親が自分の子どもを丸ごと受け入れて信じてあげて!13. ママがこの社会で「何が欠けているか?」という理屈に気がついたら、いまのこの瞬間から、人に求めずに、自分が変わろう14. 大人が出している「あの子がいると、迷惑よ」という空気を吸っている子どもは、めちゃくちゃ不幸なの≫「木村先生がママたちに伝えたい20のこと」については こちら ■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)木村 泰子先生プロフィール大阪市出身。大阪市立大空小学校初代校長として、「みんながつくるみんなの学校」を合い言葉に、すべての子どもを多方面から見つめながら、全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに情熱を注ぐ。その取り組みを描いたドキュメンタリー映画『みんなの学校』が話題に。2015年に退職後、現在は、全国各地で講演活動を行っている。
2017年05月25日<目次> ■ベテラン教員でも「保護者」になると迷う ■子どもの味方だけが学校にいる時代ではない ■「良い大学を出ることが幸せじゃない」時代のママの役目は? ■「一般的な子どもになって欲しい」と願う親がすべきこと ■「子どもを、枠にはめること」が教育なのか? 【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】 子どもが生まれて、はじめて「ママ業」を始めるママたち。でも自分自身でも、そしてまわりからも「素人なのにプロ」を求められているように感じていませんか?ママたちの心の中にある「どうしたら、ママのプロになれる?」という気持ちに、少しでもこたえたいと思い、プロ教師歴40年の木村 泰子先生から「ママたちに伝えたい20のこと」をききます。<木村 泰子先生とは>木村先生は、すべての子に居場所のある「大空小学校」の初代校長先生を務め、その様子が映画『みんなの学校』として公開されました。そして今回お話をさせていただくのは、「育てにくい子」とされる息子を持ち、「まわりに迷惑をかけているのではないか」と考えながら子育てを行ってきたライターの楢戸ひかるです。■ベテラン教員でも「保護者」になると迷う前回、木村先生の元同僚であるベテラン教員から、発達障害のある孫の就学前教育相談で、どこまで話すべきか相談を受けたというお話がありました。●木村先生の同僚の教員(Aさん)から受けた相談内容Aさんは、発達障害の子とたくさん接してきたベテラン教員。そんなAさんの孫は、幼稚園で先生の言うことをまったく聞かない子で、Aさんも幼稚園での参観日やお迎えで孫の様子は理解しています。この孫が小学校就学前相談を受けることになります。そこでAさんの娘さんから「就学相談で、息子の現状をきちんと伝えるべきか? 伝えないべきか?」と相談を受けたそうです。どんなに「ベテラン教員」であっても、「保護者(祖母)」となると、どうすればいいのか判断することができなかった。そこで、Aさんは木村先生に相談することに…。木村先生は、どのような回答をAさんに送ったのでしょうか。■子どもの味方だけが学校にいる時代ではない木村:環境が整えば、子どもは育つ。でも、「整っていない環境に子どもを送りこまなければならないとき、保護者は、どうフォローすればいいのか?」というのは大きな課題ですよね。楢戸:「親は手も足も出ない」と、私だったら思ってしまいます。木村先生は、ベテラン教員であるAさんにどのような言葉を返したのでしょうか? 木村:周囲は、「その子は、発達障害なんでしょ」と、決めたがる。Aさんの娘であるママも、「発達障害の診断を受けた方が良いのかな?」と迷う。校長室に行って、「うちの子は、もしかしたら発達障害なんです」と言うほうが良いのか、言わないほうが良いのか、迷う。すごく、迷うと思います。楢戸:わかります。木村:私は、即答でした。「何も言わんとき。一切相談せんとき」って。「相談する相手が信用できる相手か、わかってる? わからんやろ?」って。子どもの味方だけが、学校にいる時代ではありません。「学校の先生は、すべての子どもたちを守ってくれるっていう時代じゃないやろ」って返しました。■「良い大学を出ることが幸せじゃない」時代のママの役目は?楢戸:とても現実に即したお話ですね。木村:「学校は立派」「先生の言うことは聞け」「たたいてでも、先生の言うことを聞かせる」それは化石時代の話。いままでは、ひとつの価値観を信じたら、みんなが幸せになれると信じられた、イケイケ・ドンドンの時代だったでしょ?その当時の学校や学校を取り巻く社会と、いまは、全然違う。そういう世の中から、いま、向かっている世の中は、「良い大学を出ることが幸せじゃないよ」ということに、みんな気がつきはじめた時代だと思うの。 「幸せは、自分がなりたい自分になることだよ。幸せは、人が決めない。自分が決めるものやで」。だからそのフォローは、まわりがしなさいよってこと。それが、これからの教育だと思うの。昔と今では、教育の目指す方向が全然違う。違うのに、過去の価値観だけを引きずっている。楢戸:つまりは、ママの役目は、子どもが決めた幸せをフォローすることですか? もっと言えば、何が幸せかを自分で決められるような子どもを育てることなんでしょうか。何というか、子育てについてコペルニクス的な発想の転換が求められている気がします。■「一般的な子どもになって欲しい」と願う親がすべきこと楢戸:では、「普通からハミ出てしまう子」の母親として、まず、私は何をすべきなのでしょうか?木村:まず、自分の子どもを「発達障害」という言葉で括らないということ。親が自分の子どもを信じないとね。楢戸:「普通からハミ出てしまう子」を育てることは、毎日が戦いなんです。そんな日々の中で子育てをしていると、疲れてきちゃって。「子どもを信じる」ということが、正直、厳しいです。木村:それって、「わが子が、一般的な子どもに近づいて欲しい」って思うからじゃないの?楢戸:そういうことなのかもしれないですね。木村:でもいまは、反省しているんですよね? 楢戸:反省していますね。(はじめて取材で)木村先生にお会いした2016年の7月以降、さほど、子どもを怒らなくなりました。■「子どもを、枠にはめること」が教育なのか?木村:すばらしい! いま、「親の立場」で、「苦しかった」と楢戸さんは言うけれど、子どもの立場になって、そのときのことを振り返ってみたことがある?子どもは、どんな暴れている子でも、芋虫みたいにゴロゴロしている子でも、反抗したくてやっているのとは、違うの! これは、私が子どもから学んだことだから、確信を持って言える。親の価値観は、「何で、私の言うことを聞かないの!」ってことだと思うけど、そうやって、ゴロゴロしている中で、その子は、その子なりの学びの時間をもっている。だからその場所を、安心して「学びの場」にしてあげたら、その子自身、傷つかないでしょ。「みんなはできているのに、どうして、アナタはできないの?」と、「こういう子であって欲しい」という枠に、無理やり子どもをはめないで、子どもを信じることが、とても大切です。楢戸:「子どもを、枠にはめること」。それが教育だと、先生と出会うまで思っていました。次回は、「「みんなができることが、アナタはできないの!」と言ってしまうママへ」 です。■【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】8. 学校の先生は、すべての子どもたちを守ってくれる時代じゃない9. 幸せは、自分がなりたい自分になることだよ。幸せは、人が決めない。自分が決めるもの10. 昔と今では、教育の目指す方向が全然違う。過去の価値観にママは引きずられないで11. 「どうしてアナタはできないの?」という枠に子どもをはめないで。子どもを信じてあげて≫「木村先生がママたちに伝えたい20のこと」については こちら ■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)木村 泰子先生プロフィール大阪市出身。大阪市立大空小学校初代校長として、「みんながつくるみんなの学校」を合い言葉に、すべての子どもを多方面から見つめながら、全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに情熱を注ぐ。その取り組みを描いたドキュメンタリー映画『みんなの学校』が話題に。2015年に退職後、現在は、全国各地で講演活動を行っている。
2017年05月24日<目次> ■「うちの子が迷惑をかけている」と思ってしまう ■「迷惑をかけている」というのはママの思い込み ■失敗体験が続いているから傷つかないようにしている ■ベテラン教員でも「いち保護者」になると迷う 【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】 ママ業は、「素人なのにプロ」を求められる仕事。どうしたら、ママのプロになれるのか? 「ママのプロ」になるために必要な極意「ママに伝えたい20のこと」を教えてくれるのは、プロ教師歴45年の木村 泰子先生。<木村 泰子先生とは>木村先生は、映画『みんなの学校』の舞台となった大空小学校の初代校長。大空小学校は、特別な支援が必要な子が全校児童220人中30人を超えていたが(映画撮影時)、特別支援教室はつくらず、みんなが同じ教室で学び、「不登校児0人」を実現。お話をきくのは、自身が小学校時代に「ダメな子」だと思いながら学校に通った経験があり、いま現在「まわりに理解されにくい子」を育てるライターの楢戸ひかる。「うちの子が周りに迷惑をかけている」と思っているママに送るメッセージです。■「うちの子が迷惑をかけている」と思ってしまうママ前回、木村先生からは、ママである私の価値観が変わっていたら、息子が通常の学級で学んでいたかもしれないというお話までお伝えしました。楢戸:実際には、小学校6年生現在(取材時)、息子は通常学級で学べています。だから、私自身の「ダメ」という気持ちはだいぶ緩和されてきています。でも「うちの子がまわりに迷惑をかけているんじゃないか」といった悩みは、普遍的だと思うので、木村先生のお話を聞かせてください。木村:「自分がやってしまった失敗を、他人に少しでもさせない。自分の失敗を学びに変えて一緒に考えていきましょう」というのが、今回の連載の趣旨だと思っています。楢戸さんの息子さんのような、「まわりには理解されにくい子」がいるとします。そういった子が同じ教室の中にいるのと、いないのだったら、どちらがまわりにいる子は、成長すると思いますか?楢戸:「『理解されにくい子』いる方が成長する」と言える世の中だったとしたら、うちの息子のような子が生きやすくなると思います。でも、実際には普通のママさんたちは、「いると邪魔だ」と思っていると、私自身が思ってしまうんです。本当は、そんなことまわりのママさんたちは思っていないのかもしれないのですが…。■「迷惑をかけている」というのはママの思い込み木村:それよ! それは、楢戸さんの偏見じゃないの?「ほかのママさんたちがそう思っている」っていうのは、事実ではないわけです。そんなふうに思わないと、自分が生きていけないっていう、ママ自身が立ち向かってきた壁。その壁に対して持っている偏見なだけなんですよ。それは結局、ママ自身、楢戸さん自身が持っている偏見なんですよ。楢戸:私自身がこれまで持ってきた自分の傷を見ているだけということですか?木村:自分のことを「まわりに迷惑をかけている存在だ」と思っていると、相手側の方が悪いように感じてきませんか?楢戸:相手のママさんたちを悪いとまでは思わないけれど、「気をつけなければいけない集団」だと思って緊張します。もしかすると、ちょっと恐れているのかもしれないですね。木村:楢戸さんがそんなふうに感じているから、まわりからも「気を使わなければいけない存在」となるわけ。そこがね、そうではないの。「みんなに悪く思われている」と思ってしまっているママに、「まず自分が変わりなさいよ」というメッセージを出してあげないといけないと思います。■失敗体験が続いているから傷つかないようにしている楢戸:枠からはみ出てしまっている子のママからすると、「自分の子どもは、上手に育っていない」という劣等感があると思います。木村:ママが失敗体験を続けてきてしまった。だから自分が傷つかない方法を選んでいるっていうことですよね?楢戸:ママ自身が、「向こう」をシャットアウトしちゃっているっていうことです。木村:そこに至る過程を、少し考えてみて欲しいのです。小学校6年間も大事だけれど、「幼児期にママと子どもの関わりがどうであったのか?」がとても大切で、ママ自身が問わないといけないと思うの。幼児期は、はじめて集団の中に入る時期。そんなときに、ママ自身が子どもに対して、「どんな立場でいてあげるか」を考えることが大切なことです。この「ママの立場はどうあるべきか」を考えるために、ひとつの事例を紹介しますね。じつは、今日、ここに来る前に、親しくしている教員の同僚から「相談したいことがある」とメールがきたんです。■ベテラン教員でも「保護者」になると迷う●木村先生の同僚の教員(Aさん)から受けた相談内容Aさんは、発達障害の子とたくさん接してきたベテラン教員。そんなAさんの孫は、幼稚園で先生の言うことをまったく聞かない子で、Aさんも幼稚園での参観日やお迎えで孫の様子は理解しています。この孫が小学校就学前相談を受けることになります。そこでAさんの娘さんから「就学相談で、息子の現状をきちんと伝えるべきか? 伝えないべきか?」と相談を受けたそうです。どんなに「ベテラン教員」であっても、「保護者(祖母)」となると、どうすればいいのか判断することができなかった。そこで、Aさんは木村先生に相談することに…。楢戸:何だか安心しました。「ベテラン教員」でも、「ひとりの祖母」となるとブレるんですね。だったら、何の知識も経験もない私がブレてしまうのは、仕方がないと思えます。それで、木村先生は、Aさんにどんな回答をされたんですか?木村:聞きたい? 楢戸:もちろん!!!!木村先生が、ベテラン教員にどんなふうに答えたかについては、次回お送りします。次回は、「学校が子どもを守ってくれない時代。「ママの仕事」はなんですか?」 です。■【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】4. 自分がやってしまった失敗を、他人(子ども)に少しでもさせない5. ママ自身が立ち向かってきた壁に対して持っているのは、結局自分の偏見6. 「みんなに悪く思われている」と思ってしまっているママは、「まず自分が変わりなさい」7. はじめて集団の中に入る時期に、ママが子どもに対して、「どんな立場でいてあげるか」を考えることが大切≫「木村先生がママたちに伝えたい20のこと」については こちら ■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)
2017年05月23日<目次> ■ママのプロになるために! 極意を教えてくれるのはこんな人 ■「先生の言うことを聞きなさい」とママである私は言うけれど ■わが子が先生の言うことを聞けない子だったら ■「子どもを枠の中に押し込める大人」は、子どもの敵だった? ■自分の中の「排除される要因」を隠せない子が生きにくい世の中 【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】 ■ママのプロになるために! 極意を教えてくれるのはこんな人子どもを産んだら、ママになる。あたり前のことなのだが、「ママ業」は、デビューしたての素人も、「プロであること」を求められる仕事なんだと思います。知識も、経験値もないのに、自分が無意識にイメージしている「ママ」は、じつは「プロレベル」のスーパーママなのではないか? と、気がついたのは、わりと最近のこと。周囲からも、「ちゃんとしたママであること」を求められているような気がして、「そんなの、できるわけないじゃん!」と、叫びたいけど、叫べない。そんな、ひとりのママである私が、プロ教師歴45年の木村 泰子先生と、子育ての話で対談をさせていただきました。木村 泰子先生プロフィール大阪市出身。大阪市立大空小学校初代校長として、「みんながつくるみんなの学校」を合い言葉に、すべての子どもを多方面から見つめながら、全教職員のチーム力で「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」ことに情熱を注ぐ。その取り組みを描いたドキュメンタリー映画『みんなの学校』が話題に。2015年に退職後、現在は、全国各地で講演活動を行っている。木村先生については、「 『みんなの学校』流 親子関係のつくり方 」もぜひご覧ください。今回、この対談を担当させていただくのは、ライターの楢戸ひかる。3人の子持ちの母であり、うちひとりの息子には、発達障害があります。プロ教師の木村先生と、素人ママの私が対談することで、木村先生が教育実践の中で得てきた「プロの極意(知恵)」を、普通のママたちが日常の子育てで使える「ママたちに伝えたい20のこと」としてお届けします。目指せ! ママのプロ!■「先生の言うことを聞きなさい」とママである私は言うけれど楢戸:木村先生は、「学校の授業で正解のあることなんて、6時間の授業があるうち1時間も教えていない」と、おっしゃいました。「学校で教えてもらうことには正解があり、正解を教えてもらうのが学校だ」と思っていたので、とても驚いたのですが…。木村:もし学校が正解だけを教えているとしたら、先生は給料を1千万円くらいもらわないと割にあいません。そんな人間離れしたこと、できるわけないと思いません?それって、じつはママたちが「学校をどう見ているか」という話だと思うんです。ママたちの「学校観」は、ママたちが受けてきた学校教育がベースになっていると思います。「学校で先生の言うことを聞いている子が『良い子』」と、思っている。だから、「先生の言うことを聞きなさい」と、子どもに言い聞かせて、小学校にいれているわけでしょ?■わが子が先生の言うことを聞けない子だったら楢戸:わが子は、「先生の言うこと」をきちんと聞くことができない、つまりは「普通」からハミ出てしまう子です。だから学校生活では、「うちの子が悪い。申し訳ありません」という気持ちでいっぱいになります。木村:では、楢戸さんは小学校時代、本当にすばらしい学びを得たなぁと思っている?楢戸:じつは、1ミクロンも思っていなくて。「小学校」と聞くだけでイヤな気持ちになります。木村:それなのに、何で、自分の子が小学校に行ったら、「うちの子、迷惑かけてすみません」って言うの? そういうものだと思ってしまう根拠はどこにあるの? ■子どもを「枠の中」に押し込める大人は、子どもの敵だった?楢戸:諦めているわけです。「学校なんて、しょせん、そういうところなのだから」と。木村:小学校のときにそう思いながら、乗り越えられたの?楢戸:ただ、ただ、「自分はダメな人間だ」と思いながら、小学校に6年間通いました。木村:「学校なんて、そんなもん」と思ってしまうのは、卒業したあとの価値観でしょ? 小学校生活を送っている6年間は、「何で、こうなんだろう」「学校って、おもしろくない」の繰り返しだったわけでしょ?楢戸:いえ、実際にはもっとダメで。私は「先生の言うとおりにできない自分がダメ」と思いこんでいました。木村:自分が経験したことを、もう1回、自分の子どもにさせたいの?楢戸:そこが大きなジレンマで。「させたくない」。それが本音です。けれども、親としては「世の中で生きていくためには、フォーマットの中にいれないと」という気持ちにもなってくるんです。木村:こういう考え方をする大人が、一番、子どもの敵なの。「普通にやってきた自分」が、異質なものを排除する。その差別する感情を自分自身が持っていないか、省みなければ。■自分の中の「排除される要因」を隠せない子が生きにくい世の中楢戸:「自分は、排除されないようにしよう」。これが、いまの世の中にはびこる空気だと思っています。どんな人の中にも「排除されるようなもの」は、必ずある。でも、自分の中の「排除されるようなもの」を隠さなければいけない。そんな圧力があるのかな、と。木村:それを隠せる子は、いいの。隠せない子が、「育てにくい子」とか発達障害と呼ばれる子になるわけでしょ? 隠せない子が生きにくい世の中でしょ? でも「隠せる子」は、「隠すことで」生きている。そんな世の中、みんなにとって間違っていますよね。楢戸:そうだとは思います。でも、一方で「今日、うちの息子が、学校で迷惑をかけている」という現実もあります。そういう現実と理想の間で、ひとりの母親として戦っていると感じているんです。 木村:卵が先か、鶏が先かの話。息子さんが幼稚園の段階で、楢戸さんの価値観が変わっていたら、息子さんはいま、通常の学級で学んでいたかもしれないですよ。次回は、「自分の子どもがうまく育っていないと劣等感を感じているママへ」 です。【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】1. 学校の授業で正解のあることなんて、1時間も教えていない2. 「普通にやってきた自分(ママ)」が、異質な子どもを排除しようとしている3. 自分の中にある「排除される要因」を隠せない子が、生きにくい世の中になっている。でもそんなの間違っている≫「木村先生がママたちに伝えたい20のこと」については こちら ■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書『 不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力 』木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)
2017年05月22日学校によって異なりますが、持ち込んではいけないものを定められている学校も多く、中には携帯電話の持ち込みを禁止している学校も存在します。最近では、防犯のために携帯電話を持たせるべきだといった議論もあるようで、持ち込みはOKだけれども使用は禁止にしているといった学校もあるようです。さて、このような持ち込み禁止のものですが、生徒の持ち込みが発覚した場合、先生がその物品を没収することもあるようですが、先生には生徒の持ち物を没収する権利はあるのでしょうか?今回は先生にはどんな権利があるのかについて解説していきたいと思います。*画像はイメージです:■先生の懲戒権で可能学校教育法11条は、校長及び教員が児童、生徒、学生に懲戒を行うことができると定めています。法律では、懲戒権としてどこまで具体的な行為が可能かまでは明記されていません。しかし、生徒らの権利を制限する結果をもたらす懲戒権を認めた法律の趣旨は、校内秩序を維持し、教育目的の実現を図ることにあるので、このような懲戒権の存在目的からすれば、当然、教師の懲戒権には一定の限界があることになります。例えば、生徒の身体に対する懲戒行為については、特に禁止される体罰との区別の関係で、文科省が許される範囲についてガイドラインを示しています。これに対し、生徒の所有物を没収するという懲戒行為は、特にガイドラインなどがないようですが、懲戒権の存在趣旨から、学校教育指導に必要な範囲で、かつ、没収の態様、生徒の不利益等を勘案して相当な範囲に限り適法と考えられます。 ■処分はNGの可能性あり学校現場で行われる持ち物没収は、ほとんどの場合、在学中もしくは登校中に一時的に教師が取り上げて預かることをしているのみで、預かった生徒の所有物を学校側が勝手に処分することはありません。校則で持ち込み使用を禁止しているものを没収(一時預かり)することは、少なくとも在学中もしくは登校中に限っては、教育指導に必要であり、生徒の被る不利益も校則違反の制裁としてやむを得ない範囲にとどまっているといえ、懲戒権の行使として適法と考えられます。これに対し、例えば持ち込み禁止・使用禁止の生徒の携帯やゲーム機を預かるだけでなく、学校側が勝手に処分してしまうことは、生活指導として過剰といえ、懲戒権の範囲を超える可能性があります。ただし、タバコやお酒といった未成年禁制品は、学校外でも法律で禁止されている以上、教育指導として処分まで許されると考えてもよいでしょう。下校時間になったから返還、というわけにはいきません。また、没収の態様は、生徒にきちんと告知して取り上げるのが原則です。体育の授業中に生徒不在の教室の荷物の中からこっそり抜き取ることは、そうしないと校則違反の物を発見できない特段の事情がない限り、懲戒権行使の方法として相当性を欠き、違法とされる可能性があります。 ■懲戒権を超えた場合の責任懲戒権を超える没収があった場合は、損害賠償の他、窃盗罪の責任に問われる可能性があります。ただし、教育現場で行われている没収(一時預かり)が懲戒権の範囲を超える事例はほとんどありませんので、生徒学生の皆さんは若気の至りで先生に向かって無駄な抵抗を試みるのではなく、将来のためにも先生のいうことを素直に聞きましょう。 *この記事は2015年2月に掲載されたものを再編集しています。*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*よっし / PIXTA(ピクスタ)
2017年03月26日トラブル発生、親としてわが子にどう向き合うか 「間違ったらやり直せばいい」と、親が言えるか? 「怒られずに済んだ」という成功体験をつくらない 大人は正解を言ってはいけない 自主的に学ぶ子は、こうやってできる の続きです。「親が自分の子どもを見ようとしていないだけ」と、木村先生。そう言われると、「もやっ」とするのは、なぜだろう? それは心当たりがあるからだ…。■その子が思っていることを、その子がわかるように通訳する―― 親は、ついつい、子どもを自分の思う通りに動かしたくなります。「これは、こういうことでしょ」と整理したくなります。それが「教育」だとすら思っています。木村先生(以下、木村):整理というよりも、その子が思っていることを、その子がわかるように通訳することね。整理っていうのは、大人がやってしまうことが多い。でも、大人がやってしまったら、子どもは大人の整理に乗らないといけなくなります。―― 子どもが一番できていないことは、「自分との会話」ということですか?木村:大人が整理して、そこに子どもをのせようとしてしまう。その子だけを見たらいいんですよ。でも親は、周りを見たり、学校を見たりするじゃないですか。―― あと、親自身の価値観というのもありますよね。「この枠内でないとダメ」という思い込みというか…木村:そんな迷惑なことはありません。親の価値観を押し付けられるほどに、子どもは親を信頼しなくなる。信頼しなくなるだけじゃなくて、親のために仮面をかぶって生きようとする。それは 子どもの権利条約 違反。条約違反ですよ?親は自分の価値観を子どもに当てはめたい。でも、親の価値観は、自分がこれまで生きてきた中で培った価値観でしょ?子どもに必要なのは、この先、10年、20年、30年、40年、50年、60年後を生きるための価値観。親の価値観なんて過去の化石や。そんなもん、どれだけ子どもに与えても、子どもは時代を逆戻りするだけです。■親が子に望むべき価値観とは?―― 親が自分の価値観を子どもに押し付けないようにするには、どうしたらいいんですか?木村:勉強してほしい、いい大学に行ってほしい。安定した職業に就いてほしい。親が子どもにこうしたことを願うこと自体は、何も悪くない。でもこれは、親が子どもに望んでいい価値観の2番目です。そんな価値観を持ってはいけないことはない。なんぼでも持っていたらいいんです。でもそれは、あくまでも2番目。―― では、1番目は?木村:その子が「僕は(私は)、これで幸せだ」と思ってくれることでしょう。いい大学に行って、いい会社に行ったとしてもね、何かにぶつかって閉じこもったとしたら?「そこまでは親の価値観を見事に果たしてくれたけど、この先、どうすんねん!」みたいな子が、山ほどいる。―― もしもそうなってしまったら、どうしたらいいんですかね?木村:何かにぶつかったとしても、その子が自ら、「自分がやっていることは、自分にとってためになることなんだ。幸せなことなんだ」と思えば、なんとかなると思います。どんないい大学に行っても、「自分の意志に反している」「やらされている」と思ったら幸せではないはず。大事なのは、子どもが自ら選択するということです。―― 考えとしてはわかるのですが、「そこまでユルくはなれない」という抵抗感があるのですが…木村:親も、ただ子どもを放っておくだけではだめです。子どもが自分でした選択を後悔しないように、いろんなアドバイスをシャワーのように入れてあげる。「大学卒業するのとしないのとでは、変わってくることもあると思うで」「大学で得た経験が、社会に出て役立つこともあるで」と、親は情報のシャワーを浴びせたらいいんです。そして、最後に一言「ま、大学、行きたくなったら、いつでも行けばいいやん」という可能性を言ってあげれば、子どもは迷わず自分の道を選べるでしょう?周りに動かされたわけではなく、すべては自分が決めたこと。それを自分の力でやる。失敗しても落ち込まなくていい。やり直せばいい。この生き方を身につけさせる。それが、学歴がどうのとか会社がどうのとか言う前に、一番大事な力なんです。今回は、ここまで! この記事は木村先生の取材の、ほんの一部分だ。また機会があれば、ぜひこの続きも書いてみたい。■次の世代に必要な教育ところで、この記事を書いている私は今、3人の男児を育てている母親で、長男は高校1年生、次男と三男は小学校6年生の双子だ。彼らを育てながら漠然と「学歴なんて、もはや、ほとんど意味がないのではないか?」とか「これからは生きる力が必要だ。その力って、どうすればつけてあげられるんだろう」そんなことは考えてはいるが、いかんせん「次の世代に必要な教育」の具体的な姿が見えなかった。見えなかったからこそ、「今の教育」にしがみついてしまっていたのかもしれない。けれども今回、木村先生の話を伺って、その姿がようやく見えてきた気がする。木村先生の実践されてきた教育こそ、これからの日本にとって必要な教育だと感じている。たとえるなら、「あっちに、行けばいいんだ!」という未来の灯のようなものだ。今後、この灯りの姿を私自身がもっともっと知りたいし、ほかの親御さんたちともシェアしていきたいと思っている。■今回取材にご協力いただいた木村泰子先生の著書 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子・著/小学館 本体1,500円+税)
2016年11月12日トラブル発生、親としてわが子にどう向き合うか 「間違ったらやり直せばいい」と、親が言えるか? 「怒られずに済んだ」という成功体験をつくらない 大人は正解を言ってはいけない の続きです。「相手に謝ることを目的とする生活指導で問題解決をしようとするから、『いじめた子』『いじめられた子』、その両者が安心できる学びの場が奪われていくわけよ」と、木村先生。でも、わが子がお友達をいじめてしまった場合、とても、とても、そんな気持ちにはなれない。それはつまり、親がわが子に向き会えていないということなのだろうか。■スーツケースに入れるのではなく風呂敷に包む―― 親が「わが子に向き会えてないな」と思ったら、どうしたらよいでしょう?木村先生(以下、木村):「どうして正直に言えないの! そんな育て方をしてないよ!」ではなくて、「この子が正直に何かを言うには、自分はどんな親になるべきなんやろう?」と考えるのがいいです。子どもが怯えずに何でも言える、何を聞いても怒らない、子どもをゆったりと包む、風呂敷のような親になるべきです。でもスーツケースやねん。今の親たちは。―― スーツケース?木村:スーツケースっていうのは、スーツケースの中にしか自分の大人としての正解がない状態です。その中に子どもが入られへんかったら、自分が安心できない。でも、風呂敷だったら、端っこに子どもがコロっとくれば包んであげられるでしょ? その子が風呂敷の中に入ろうとするのは可能でしょ?―― 親は風呂敷になれと。木村:スーツケースと風呂敷って理屈じゃなく、イメージで伝わるはず。それだけのことです。「どうする?」と言って、「どうしたらいいかな? わからん」って子どもが言ったときに初めて、「じゃあさ、自分はどうしたい?」と聞く。たとえば、「自分はどうしたい?」と聞いたら、「怒られたくない」という子がいた場合、ベテランの教員でも「怒られたくない」という子に対して「だって、自分で悪いことしてしまったんだから、怒られたって仕方ないやん」と諭すでしょう。■自主的に学ぶ子は、こうやってできる―― たしかに言ってしまいますね。木村:でも、子どもは「怒られたくない」って言うてる訳でしょ? それは怒られることを拒否しているんやわ。そしたら文字どおり、怒られない子になったらいいのよ。―― え? どういう意味ですか?木村:「本当に悪いことしました」って本気で反省している子どもに、怒る大人はアホや。「怒られたくない」って子どもが言うたら、「オッケー、そしたら怒られないようにする作戦、考えようぜ」と。そんなん、簡単なんです。子どもと私が乗った電車が一緒なんだから。「怒られたくない駅」に到着する電車に一緒に乗るだけです。―― えーっと、思考がついていきません…。木村:難しいことじゃない、簡単なことよ?「怒られたくないなら、どうする?」って言うたら、「俺、あの子に謝るわ」って、ほとんどの子が言います。だって謝らなかったら怒られるって、ほとんどの子は知っている。謝ったら怒られない。だから「怒られない作戦」を立てるとなると、子どもは自ら「自分が怒られない」という目的に向かう訳でしょ? 子どもが嘘をついている原因は、怒られたくないから。怒られないように嘘をつく。でも、怒られたくないなら、そのための手段は嘘をつく以外にいっぱいあります。それを考えて、子どもは自分で動きます。これが、自主的に学ぶ子ということです。―― 道筋を説明してもらえれば、わかりますね。…と思いつつ、何かモヤモヤしますが。木村:納得の話でしょ? 親が自分の子どもを見ようとしていないだけだと思いますよ。■今回取材にご協力いただいた木村泰子先生の著書 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子・著/小学館 本体1,500円+税)
2016年11月11日