5月に長年のパートナーでミュージシャンのトーマス・マーズと婚約したソフィア・コッポラの結婚式が8月27日、イタリアで執り行われることが決まった。場所はイタリアのベルナルダにある19世紀のヴィラ、パラッツォ・マルゲリータ。ソフィアの父親、フランシス・フォード・コッポラ監督所有のヴィラは数か月かけて大規模な改修を行っていたが、愛娘の結婚式が改修の記念すべきものになるという。コッポラの甥にあたるガエタノ・ルッソは「WWD(ウーマンズ・ウェア・デイリー)」の取材に対し「挙式はパラッツォの改修工事を記念するものです。その後はリゾートとして一般向けにオープンします」とコメントしている。2003年にスパイク・ジョーンズ監督と離婚しているソフィアにとって2度目の結婚となる。トーマスはフランスのバンド「フェニックス」のメンバーで、最新作『SOMEWHERE』はもちろん、これまでのソフィアの監督作の音楽を手がけていて、ソフィアとの間に2人の娘、現在4歳になるロミーと1歳のコジマをもうけている。(text:Yuki Tominaga)© Everett Collection/AFLO■関連作品:SOMEWHERE 2011年4月2日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2010 - Somewhere LLC■関連記事:キアヌにデル・トロ。40代独身大物俳優たちの身辺に変化の兆しがあなたは憧れる?『SOMEWHERE』“セレブ願望”診断テストスティーヴン・ドーフ インタビューS・コッポラが導いた新境地は“優しい人”S・ドーフ&エル・ファニングの父娘姿にキュン!『SOMEWHERE』TVCM到着セレブ中のセレブ、ソフィア・コッポラが描く“父娘”
2011年08月08日食にファッションにサッカーと、様々な文化で我々を魅了するイタリアから、家族のあり方を問いかけつつ、温かい感動をもたらしてくれる映画が到着した。現代イタリアを代表する監督のひとり、プーピ・アヴァーティが故郷のボローニャを舞台に、ある家族の姿を描いた『ボローニャの夕暮れ』。すっかりゴールデンウィークの風物詩となったイタリア映画祭で昨年上映され、大きな反響を呼んだ本作がついに劇場公開となる。本作でヴェネチア国際映画祭の主演男優賞を受賞した、イタリアでは知らぬもののいない名優シルヴィオ・オルランドが作品への思いやイタリアの家族について語ってくれた。物語で描かれる時代は1930年代から50年代。父と母と娘の3人が、互いにわだかまりを持ちつつも取り繕い、つつましくも幸せに暮らしていた。だが、ある殺人事件と忍び寄る戦火をきっかけに、平穏に見えた生活が少しずつほころびを見せていく。最初にこの物語に触れたときの印象を尋ねると「力強く、そして重要な意味を持つ作品だと感じた」という答えが返ってきた。「私が演じた父・ミケーレ。この役を演じることで、自分のキャリアにまた新たな風を吹き込ませることができると感じたんだ。物語に流れる空気に、舞台の匂いを感じたしね」。シルヴィオは、当時と現代のイタリアにおける家族や父親の存在について言及しつつ、この物語ならではの家族の関係の面白さをこう語る。「やはりこの物語の時代は、父親こそが一家の長たる存在。法律上、離婚が認められておらず、夫を裏切った妻に対する刑罰まであったわけで、当然、現代とは違う。みなさん、いろんな映画などを観てご存知でしょうが、現代のイタリアでは家族の中心にいるのは“ママ”だからね(笑)。でも、30年代から50年代を描いているにもかかわらず、ここで描かれる一家では、父親が母親としての役割を果たしたり、母親が父性を発揮したりしています。この逆転現象が面白いところだね」。ちなみに、娘のジョヴァンナ役のアルバ・ロルヴァケルの起用を監督に提案したのはほかならぬシルヴィオなのだとか。「そう、この役には若さと確実な実力が必要でした。実際に現場で彼女の才能を目の当たりにした人々は、みんな驚いていたよ。彼女とは、似たフィーリングを分かち合うことができて、現場を離れても非常に良い関係を保つことができたんだ」。と、ここで「“いい関係”と言っても、別に付き合ってるわけじゃないよ」と加えるところがさすが、イタリア男(?)。ちなみに、自身が考える父と娘の理想的な関係は?との質問には少し困ったようにこう答えた。「両親が常によい見本を示し続ける…と言いつつ頭で考えていることを実践することほど難しいことはないけどね(苦笑)。たとえ、笑顔で会話をしていても、何を考えているのか読み取るのは難しい…それは日本の家族だって同じでしょう?」「映画を観て、ステレオタイプではないイタリアの姿を見てほしい」と異国のファンに向けたメッセージも。「イタリア人というと、どうしてもにぎやかで、信用できないといったイメージを持つ方が多いでしょう(苦笑)。逆に日本について緻密な技術を持ち、東洋におけるスタンダードを確立した国、というイメージを我々が持っているようね。でも、映画を観てステレオタイプの先にあるものを見つけて、『もっと知りたい』という好奇心が生まれてくれたらこんなに嬉しいことはありません」。「美しくない国で美しい映画を撮ることはできないのだから――」。最後に優しくこう付け加えた。■関連作品:ボローニャの夕暮れ 2010年6月26日より渋谷ユーロスペース、銀座シネパトスほか全国にて順次公開© 2008 DUEA FILM・MEDUSA FILM
2010年06月26日