10年前のインフルエンザの流行期、夫が突然40度の発熱! しかしそれはインフルエンザではなく、今まで聞いたことのない国指定の難病だったのです。病名が判明するまでの過酷な日々と、心身ともに疲れ果てた看病の体験をお話しします。いきなり41度の発熱!今から10年前、夫と私が35歳のときの話です。当時インフルエンザが大流行中だったので、夫婦で「そろそろワクチンを打ったほうがいいかな?」 と話していました。そんな夫婦の会話をあざ笑うかのように、その日の夜に夫が「寒けがする……」 と言いだしたのです。熱を測ってみると、なんと41度! 「これはインフルエンザだな」 とは思っていたものの、あまりにも夫がしんどそうだったので、夜間の救急医療機関を受診することにしました。病院でインフルエンザの検査をすると、結果は陰性。翌日の診療時間中に再度詳しい検査をすることになり、夜間の診察は終わりました。しかも「熱の原因がわからないから解熱剤は出せない」と言われ、その日は薬を処方されることもなく病院を後にしたのです。帰宅後、頭痛と腰痛を訴え、嘔吐する夫。しかし解熱剤もないので、保冷剤でおでこや脇の下を冷やしながら、夜が明けるのをひたすら待ちました。ふと夫の首元を見ると、リンパの部分が腫れていたのを覚えています。日替わりでさまざまな検査をした結果…翌日、意識ももうろうとする夫を連れて総合病院へ行きました。最初に医師が下した診断は伝染性単核球症の疑い 。その後即入院となり、抗生剤の点滴が開始されました。点滴をしながら血液検査、CT検査、胸部X線検査、尿検査を実施。しかし、血液検査では炎症反応と肝機能数値が高いものの、他の検査はまったく異常なしでした。この間も夫の熱は38~40度をいったりきたりでかなりつらそうでした。入院2日目、ウイルス検査はすべて抗体ありの結果が出たため、「ウイルス性の感染症の可能性は消えた」 と主治医に言われました。その後、結核菌の感染を調べるツベルクリン反応、悪性腫瘍検査、HIV検査と日替わりでさまざまな検査がおこなわれたのですが、すべて結果は陰性。とにかく早く原因が判明してほしい、と祈るような気持ちでした。そして入院から3日目、膠原病(こうげんびょう)に詳しい先生の診察を受け、ついに病名がはっきりしました。夫の疾患は「9割の確率で成人スチル病だろう」 とのこと。先生いわく「成人スチル病は、発熱や関節痛、発疹などの症状が見られる。発熱の原因として考えられる疾患をすべて除外して初めて診断できる病気」 とのことでした。治療がスタートし、夫は回復したものの…病名もはっきりしたので、1日40mgのステロイド内服薬「プレドニン」 を服用することになった夫。治療を開始するにあたり主治医から、ステロイド治療の副作用についての説明がありました。主な副作用は、免疫力の低下、食欲増進、うつ症状など。病室は大部屋から個室へ移動となり、家族以外は面会謝絶。私も病室に入るときは、マスクを着用することになりました。ステロイド治療を始めてから5日後。血液検査の結果、炎症反応も順調に下がっていたので2週間に5mgのペースで減薬していくことになりました。薬をゆっくり減らしていく理由は、量を減らすペースが早いと、症状が再発する恐れがあるからだそうです。ステロイド治療を始めてからおよそ1カ月で症状は改善。自宅療養できるまでになりました。「ようやく良くなった……」 とホッとしたのもつかの間。自宅療養開始から数週間たつと、夫が精神的に不安定になってきました。ささいなことで激怒したり、「俺なんかもう必要のない人間だ」 と泣きだしたり。かと思えば、深夜にネット通販で「探偵グッズ」 「昭和のテレビゲームカセット」 など、明らかに不要なものを次々と注文したり。思い余って主治医に相談すると、「ステロイド誘起性うつ病だろう」 とのこと。「あまりに症状がひどいのなら安定剤を出しますよ」 と言われましたが、夫がかたくなに拒否したので薬の処方はされませんでした。その後、薬の減量と共に次第に元の夫に戻り、安心したのを覚えています。自宅療養から2カ月後、夫は仕事に復帰し、半年程度でステロイド治療も終了しました。しかし、成人スチル病は国指定の難病。夫の成人スチル病発症から2年後に妊娠・出産したのですが、子どもの学資保険に夫名義で加入しようとしたら、「成人スチル病の既往歴があるから」 と加入を断られてしまいました。また、成人スチル病を発症した人のうち、約半数の人が再発を繰り返すとのこと。あれから10年、幸いにも夫は再発していませんが、今でも風邪をひいて発熱すると、「もしかして……」 とドキッとしてしまいます。まとめある日、夫が突然発症した「成人スチル病」という難病。検査結果が出るまでの不安な日々と、ステロイド治療が始まってからの過酷な毎日は本当につらいものでした。しかし、一番しんどかったのは、病気を発症した夫。どうか今後再発することなく元気に過ごしてほしいと願っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/サトウユカ著者/もりはなこ(46歳)高齢出産した娘の育児に毎日奮闘しつつ、迫りくる更年期の陰に怯えるアラフィフです。
2024年04月17日春といえば「紫外線ダメージや日焼けに注意」と聞くこともあると思いますが、真夏になってからしか日焼け対策をしていない、という人も多いはず。実は日焼け対策は、真夏になってからでは遅いんです。今回はエステティシャンの筆者が、春の日焼け対策についてご紹介します。春からジワジワ日焼けしています!紫外線は1年中降り注いでいて、1年の中でも春ごろから紫外線量が高まり、7月~8月にかけて紫外線量がピークとなります(※1)。また、紫外線は晴れの日だけでなく、くもりの日も降り注いでいるので注意(※2)。ガラスやカーテンを通過するため、屋内で過ごしていても紫外線の影響を受けるとされています。気候の良い春になると、公園や行楽地などに出かけたり、お花見などの屋外イベントに参加したりと、外出頻度が増えますよね。そうすると、“いつの間にか日焼けしていた”と感じることも多くなるでしょう。紫外線はジリジリと肌内部のコラーゲンを分解したり、肌の乾燥を加速させたりするといわれています。その結果、将来のシワ、たるみ、くすみ、シミなどの原因にもなることも。夏から始めても遅いので、3月~5月もしっかりと紫外線対策をおこないましょう。冬の乾燥ダメージのまま春を迎えるのは危険!冬は気温や湿度の低下から肌が乾燥しやすく、表面にある角質が乱れていたり、外的刺激から守るバリア機能が不安定になっていたりすることがあります。角質やバリア機能が不安定なまま春を迎えると、紫外線、花粉、大気汚染物質のダメージを受けやすく、肌荒れ、肌トラブル、将来の肌悩みを加速させることにもなりかねません。日々の保湿ケアで乾燥対策をしたり、バリア機能を整えたりすることはもちろん、日焼け止めをきちんと塗って、紫外線や花粉、大気汚染物質が直接肌に触れないようにすることが大切です。日焼け止めは毎年買い替えて!1年前に購入した日焼け止めがまだ残っているからと、引き続き今年も使う人が多いですよね。しかし、化粧品は一度開封すると空気に触れて酸化したり、菌が繁殖しやすくなったりするので、開封したら半年~1年以内に使い切るのがおすすめです。余っていてもったいないと感じるかもしれませんが、肌のためにも新しいものを購入するようにしましょう。日焼け止めにはSPF(数字)とPA(+)が表記されています。紫外線はUV-AとUV-Bに大別され、SPFはUV-Bを防ぐ指標、PAはUV-Aを防ぐ指標です(※3)。春は特にUV-Aが多いとされるためPA(+)が高いもの、夏はUV-Bも多くなるといわれるので、SPF(数字)が高いものを選ぶのがおすすめです。腕、デコルテ、首、顔、頭皮を守ろう腕や顔には塗るけれど、デコルテ、首、頭皮の対策はしていないという人も多いです。紫外線は窓ガラスや衣類などを透過するとされているので、隠れているからと気を抜かないようにしましょう。腕、デコルテ、首、顔にはジェル、ミルク、クリームタイプがおすすめです。頭皮や髪は、スプレーやミストタイプの日焼け止めで紫外線から守りましょう。いかがだったでしょうか?夏しか日焼け対策をしていなかった、なんとなく日焼け止めを選んでいた、という人も多いはず。記事を参考にして、今年の春からしっかり紫外線対策を始めてみてくださいね。【参考】※1 気象庁.紫外線の性質※2 気象庁.雲と紫外線※3 環境省.紫外線 環境保健マニュアル 2020©kapinon/Adobe Stock ©tamayura39/Adobe Stock筆者情報寒川あゆみ大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty文/寒川あゆみ
2024年03月03日女優の広田レオナが5日に自身のアメブロを更新。股関節が壊死して手術の覚悟を決めるもインフルエンザに感染したことを明かした。この日、広田は「今年は後厄なんだよねぇ」というタイトルでブログを更新し「今日の朝8時から手術のはずだった」と述べつつ「延期…仕切り直しになりました」と報告。「去年の暮れに股関節痛くて寝れないのでレントゲン撮ったんですけど結構壊死していて…骨が」と説明し「こりゃ手術しないとあかんだろなぁと覚悟を決めました」とつづった。一方で「先月20日頃にヒロム氏が鼻水垂らしていて 私も移って鼻水垂れ子になって…だけど私だけ熱がどんどん上がっていって40°超え」と発熱したことを明かし「病院に行ったらインフルA型」とインフルエンザに感染したことを告白。「インフルの予防接種受けたのに何でこんな重症になるの~」と述べ「ヒロムは何で鼻水だけなの~」とつづった。また「喘息の発作も治らず」だったそうで、医師から「これでは全身麻酔かけられないから仕切り直ししましょう」と言われたことを明かし「てなわけで、来月になるのかなぁ」とコメント。最後に「人工股関節入ってリハビリ頑張って治ったらダンス動画あげるねぇ~」とつづり、ブログを締めくくった。
2024年02月05日お笑いコンビ・NON STYLEの石田明の妻・あゆみさんが29日に自身のアメブロを更新。長女がインフルエンザに感染したことを報告した。この日、あゆみさんは長女について「発熱から12時間以上たったので」と述べ「小児科で検査してきました」と病院を受診して検査を受けたことを報告。「結果は、、インフルエンザA型でした」と長女がインフルエンザに感染したことを告白し「朝から高熱だったし症状や苦しみ方の表情が10月次女がインフルになった時とかなり似ていたので、、そうかなとは思ってたけど」と明かした。続けて「起き上がるのすら辛いのに病院行ってくれて、ちゃんと検査頑張ってくれて、長女ちゃん偉かったよ」と述べ「辛かったね」とコメント。「水分もたくさん摂ってくれて薬も飲んでくれてる」といい「後は熱が下がるまで頑張ってもらいたい!!」とつづった。また「6歳になったので粉薬を卒業して錠剤に」と明かし「あとはイナビル吸入剤」と処方された薬の写真を公開。「粉薬から錠剤になった」「これだけでも母としてはとても楽になったし成長を感じる」と述べ「頑張ってくれててありがとう。早く良くなりますように」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「ゆっくり休んでね」「早く良くなりますように」「お大事にしてください」などのコメントが寄せられている。
2024年01月30日これは、3歳と5歳の子どもが初めてのインフルエンザで熱せん妄(発熱に伴う異常な行動)を発症し、対応に追われたいもみさんの体験談です。事の始まりは1月末、子どもたちがそろってインフルエンザに罹患したことでした。3歳の息子がインフルエンザと診断された夜、「椅子が飛んでる! 大きいボールが飛んできた!」と叫び、突然現れた幻覚症状に、とにかく氷枕と保冷剤で首や脇などを冷やすことで対応したいもみさん。翌日、続けて熱を出した5歳の娘もインフルエンザと診断されます。その夜、今度は娘が遠くを見つめながら口を開閉して「ポッポッポッ……」と音を出す異常な状態に。数分後、娘は気が付いたかと思うと、昨夜の息子と同じように幻覚を見て大声で叫び始めたのでした。「椅子が近づいてくる!」と急に起き上がった娘。いもみさんは幻覚が見えている娘の症状を見守り……。 娘と息子の症状の違いに理由はある? 近づいてくる椅子だけでなく、壁を小さい人が登っている幻覚まで見始めた娘。おでこを触ると、昨夜の息子と同じように熱が上がっています。いもみさんは氷枕や保冷剤を用意し、体を冷やすことに。後日、先日とは違う小児科を受診。子どもたちの様子について聞いたところ、先生から「熱せん妄は高熱からなるものもあるし、インフルエンザ自体がそういう症状を引き起こしやすいとも言われている」と説明を受けました。 いもみさんは、姉弟にあらわれた症状に納得したのでした。 なにはともあれ、いもみさんの子どもたちが元気になってよかったです。高熱時やインフルエンザのときは熱せん妄が起こるかもしれないと知っておけば、いざというときも慌てずに対処できますよね。おかしいと思ったら病院を受診したり、夜間の場合は緊急外来に相談したりと落ち着いて行動したいですね。監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年01月28日これは、3歳と5歳の子どもが初めてのインフルエンザで熱せん妄(発熱に伴う異常な行動)を発症し、対応に追われたいもみさんの体験談です。事の始まりは1月末、子どもたちがそろってインフルエンザに罹患したことでした。なんとか子ども2人を寝かしつけたいもみさん。3歳の息子のうなされるような声で目を覚ますと、顔を真っ赤にして「椅子が飛んでる!大きいボールが飛んできた!」など幻覚を見て怖がっています。慌てて氷枕と保冷剤で首や脇などを冷やし、熱が下がった息子は再び眠り、いもみさんはホッとしたのでした。眠ってくれたとはいえ、息子の氷枕はすぐにぬるくなります。いもみさんは何度も取り替えながら夜を過ごし……。 嘘でしょ!?今度は娘の様子が…※発熱の際、熱を下げる効果はそれほどありませんが、頭を冷やすことで気持ちよく休めるようになり、結果的に症状の改善に繋がりやすくなることになります。 ※腿の付け根→ももの付け根 子どもたちが眠りにつく中、いもみさんはスマホで息子の幻覚について検索。“冷やす”という判断は間違っていなかったことにホッとしました。翌日、息子に続いて熱を出した5歳の娘を連れて病院へ。息子と同じくインフルエンザと診断されましたが、寝る前に薬をきちんと飲んで氷枕も使い就寝。今夜は娘がつらいだろうと予想しながら添い寝していたいもみさんでしたが、聞きなれない音に目が覚めます。音の発信源は隣で寝ている娘。遠くを見つめながら口を開閉し「ポッポッポッ…」と音を出していたのでした。いもみさんは必死に娘に呼びかけますが、何かにとりつかれたように音を出し続ける娘……。数分後、急に気が付いたかと思うと、昨夜の息子と同じように娘も幻覚を見て叫び始めたのでした。 高熱がでるのは体がウイルスと戦っているからですが、発熱に伴う異常な行動=熱せん妄を目にすると慌ててしまいますよね。監修の松井先生によると、熱せん妄では2階から飛び降りるといった異常行動が見られることもあるそうです。発熱時は子どもの様子に注意し、異常があれば気付けるようにしておきたいですね。>>次の話監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年01月27日俳優の原田龍二の妻・愛さんが24日に自身のアメブロを更新。インフルエンザに感染したアメリカに留学中の息子を心配する様子をつづった。この日、愛さんは「今日は久しぶりに巣鴨仲間のサッカーママ達とランチへ行ってきました!」と述べ「美味しいもの食べながら色々と話しながら」「サッカーママの時間て長いよね~なんて話していました」とランチでの様子を報告。一方で「息子から熱がどんどん上がったという連絡もきたりして」と息子から発熱したという連絡が届いたことを明かした。続けて「ヒヤヒヤと、、心ここに在らずみたいにスマホを気にしてしまったりもした」といい「みんなが本当に励ましてくれて本当にありがたいなぁって幸せな気持ちで過ごしていました」とコメント。息子については「コーチが病院へ連れて行って下さり検査待ち中!と連絡が入り」と明かし「4時間経ってやっとインフルエンザだったと連絡がありました」と報告した。また「ひとまず原因がわかって一安心できました」と安堵した様子で述べつつ「物凄い時間がかかって待たされていたようです」と説明。「高熱の時はつらいですよね、、がんばりました」と息子を労い「その後どうなったのか、また連絡がないのでわからないのですが」「ひとまず、もうしばらくは安静にですね」と心配そうにつづった。最後に「ただの心労かと思っていましたが、、原因がわかるだけでホッとしました」と述べ「早く良くなりますようにと祈るばかりです」とコメント。原田について「神社へ祈願してから帰ってきたと言っていたので心配だったようです」と明かし「外国での病院。ほけんなどは入っていますが少しどうなるのかそちらもドキドキ、ひやひやしますね」とつづり、ブログを締めくくった。
2024年01月25日空気が乾燥し、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症が流行しています。つらい感染症、かかりたくないですよね。どんな対策をすればより効果的なのでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、体の中から体調をコントロールするための食薬習慣と、危険なNG習慣を教えてくれます!感染症対策、しっかりできていますか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 249最近、インフルエンザや新型コロナウイルス、咽頭結膜熱など様々な感染症や体調不良に悩まされる人が増えてきていますよね。乾燥した冷たい空気の中、体調不良が長引きやすい時期だと思います。さらに、忙しく時間を捻出することに集中し、食事の時間や睡眠時間を削った毎日になってはいないでしょうか。感染症が流行る時期だけでも、体を休めることを考えていきましょう。休めるというのは、時間的な問題だけではなく、食事による内臓にかかる負担を軽減するということも一つだと思います。ということで、今週は体の内側から体をいたわり、感染症対策をしていくための食薬習慣を紹介していきます。今週は、感染症対策となる食薬習慣身の回りで体調を崩している人はいないでしょうか?最近、不調の声、増えてきましたよね。ただ、耳にしたときには、可哀そうだな…と思いながらもどこか他人事にしてしまうことが多いと思います。ですが、この乾燥した空気のなか、感染症にかかってしまうことは、誰にでもあり得ることですよね。そして、一度体調を崩すと、喉や胃腸の不調を長期的に引きずり、体調が治りそうだと思った頃に再び違う風邪をひき…と春まで何かしらの体調不良に悩まされる人も少なくありません。どんなに忙しくとも、この時期の体調管理はとても重要です。漢方医学では、防御機能が低下している状態を『衛気』の不足と考え、粘膜が乾燥し炎症を起こしやすい状態を『陰虚』と考えます。そこで、『気陰』を補いバリア機能を強化していくことが必要だと考えられます。さらに、胃腸や血糖コントロールに負担となる食事は『気』を消耗し、夜更かしは『陰』を消耗します。そのため、胃腸や解毒機能である肝臓に優しい食事を腹7~8分目程度に取り入れ、22~24時くらいには眠りにつくような生活をベースとしていくことがおすすめです。今週食べると良い食薬は、【キャベツと鶏ひき肉のジンジャースープ】です。逆にNGな習慣は、血糖値の乱高下をもたらしたり、腸内にダメージを与える【菓子パン・総菜パン】を食事の代わりにすることです。食薬ごはん【キャベツと鶏ひき肉のジンジャースープ】まず、生姜は生と加熱したもので効能が異なります。加熱すると体を温める働きが高まります。味噌汁や煮物やスープに山盛りに入れても意外とおいしく食べられます。そして、消化を助けたり、腸内環境を整えたり、抗菌作用のあるキャベツと、乾燥してバリア機能が低下しやすい粘膜全般を強化するビタミンAを含む鶏肉と合わせたスープで、体の中から優しく感染症対策を行っていきましょう。<材料>生姜を大量に入れるのがポイントです。ひき肉250g水400ml醤油大さじ1みりん小さじ2生姜4片(みじん切り)キャベツ200gくらい(千切り)塩胡椒お好みで<作り方>良く煮込んだら完成。NG行動【菓子パン・総菜パン】体が弱っている時、忙しい時、疲れている時などには、食べる気力も低迷し、何か作業をしながらでも簡単に食べることができる菓子パンや総菜パンなどに頼る人も多いですよね。ただ、菓子パンや総菜パンは食事の代わりとしては、ちょっと弱い食品です。栄養バランスが悪いだけではなく、バリア機能の強化に欠かせない腸内環境を乱したり、集中力やメンタルのコンディションを乱す血糖値の乱高下を起こすことがあるからです。今は、体調を崩すことができない!と強く願うときには、控えるようにしてみましょう。体調管理が難しい時期です。体調を崩してから、あの時もっと養生しておけば…とならないようにしておきたいですよね。また、養生に関する意識を日ごろから持っておくことで、感染症対策になるだけではなく、日ごろの疲れ対策やメンタルのコントロール、生活習慣病対策などにもつながります。不調を感じる前から行動していきましょうね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Dzianis Vasilyeu/Adobe Stock文・大久保愛
2024年01月19日インフルエンザとはインフルエンザとは、インフルエンザウイルスを病原とする感染症のことです。症状として38度以上の高熱、全身倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛などが比較的急速に表れるのが特徴です。また、それらの症状に続いて、咳やのどの痛み、鼻汁などのいわゆる風邪と同様の症状も表れてきます。インフルエンザウイルスに感染してから1~3日程度の潜伏期間ののちに症状が表れ、通常は1週間程度で軽快していくという経過をたどります。インフルエンザにはA型、B型、C型という種類があり、流行するのはほとんどの場合がA型とB型です。一般的にA型は高熱や呼吸器症状がより激しく出ることが多く、B型はおう吐や下痢などの消化器症状が出やすいといわれていますが、A型インフルエンザでも消化器症状が出ることがあります。インフルエンザは毎年のように流行をしていて、日本では例年12月から翌3月頃にかけて流行することが多くなっていますが、近年は季節を問わず流行が見られるようになり、注意が必要です。インフルエンザにかかると、高齢の方や免疫力の低下している方の場合には、二次的に肺炎を伴うこともあるほか、子どもの場合には急性脳炎を伴い重症化する可能性もあるため、早期に適切な治療を行うことが大切です。インフルエンザの治療薬にはタミフルやリレンザなどの「抗インフルエンザ薬」があり、症状の表れた時期や程度などによって医師の判断で処方されます。基本的には発症から48時間以内に服用を始めた場合は、発熱期間の短縮や重症化を予防する効果も認められています。また、インフルエンザは予防が大切ともいわれています。主な予防方法として、・ワクチン接種(※)・外出後に手洗い&うがいをする(いずれも30秒程度するのが望ましい)・普段からこまめにお茶などで喉を潤すことが重要・適切な湿度を保つ(ウイルスは乾燥に強いため)・バランスの取れた栄養摂取(特にビタミンの補充を心がける)・人混みへの外出を控える(どうしても人混みへ行くときにはマスクの着用を心がける)などがあります。※特にワクチン接種にはインフルエンザが発症する可能性を減らすと共に、発症したとしても重症化を防ぐという効果があります。ワクチン接種は流行が始まる前に行なうことが重要で、13歳未満の子どもの場合は2回の接種が望ましいといわれています。参考:インフルエンザQ&A|厚生労働省参考:インフルエンザとは|国立感染症研究所インフルエンザで処方されるのはどのような薬?インフルエンザにかかってしまった場合、治療に用いられる薬にはいくつか種類があります。ここでは、それぞれの薬の用法や副作用などをご紹介します。タミフルはドライシロップ(水に溶かす粉薬)やカプセルで処方される抗インフルエンザ薬で、一般名はオセルタミビルリン酸塩です。子どもに使われることが多く、ドライシロップの場合、幼児と小児では体重1kgに対して2mg(最大で1回に75mg)を水に溶かして1日に2回、合計5日間服用します。新生児と乳児の場合は体重1kgに対して3mgを水に溶かして1日に2回、合計5日間服用します。カプセル剤は通常、成人と体重37.5kg以上の小児に処方され、1歳未満の乳幼児へは安全性などの面から処方されません。1回75mgを1日2回、5日間服用します。副作用として吐き気や嘔吐、出血などが起きる可能性があります。ゾフルーザとは錠剤と顆粒タイプがある抗インフルエンザ薬で、一般名はバロキサビル マルボキシルです。2018年から製造販売承認を受けている比較的新しい抗インフルエンザ薬です。12歳以上の場合は20mgの錠剤を2錠、または顆粒4包を一度だけ服用します。体重80kg以上の方は、20mg錠を4錠または顆粒8包を服用します。12歳未満の場合は体重40kg以上であれば20mgの錠剤を2錠または顆粒4包、体重が20kg以上40kg未満の場合は20mgの錠剤を1錠、または顆粒2包を一度だけ服用します。イナビルは吸入するタイプの粉末剤で、一般名はラニナミビルオクタン酸エステル水和物です。新生児や乳児以外で吸入が可能な方に対して用いられる抗インフルエンザ薬です。用法は10歳以上の場合は40mgを単回(一度だけ)吸引し、10歳未満の場合は20mgを単回吸引する形で使用します。副作用として気管支への影響が指摘されており、呼吸器への基礎疾患がある方への使用は慎重にすべきとされています。また、乳蛋白を含む乳糖水和物を含有しているため、乳製品への過敏性がある方への使用にも注意が必要です。リレンザは吸入するタイプの粉末剤で、一般名はザナミビル水和物です。5歳以上の吸入が可能な方に対して使用される抗インフルエンザ薬です。用法は10mgを1日に2回吸入し、計5日間用いられます。年齢によって量に変化はありません。イナビルと同様に、副作用として気管支への影響が指摘されており、呼吸器への基礎疾患がある方への使用は慎重にすべきとされています。また、乳蛋白を含む乳糖水和物を含有しているため、乳製品への過敏性がある方への使用にも注意が必要です。ラピアクタは点滴タイプの抗インフルエンザ薬で、一般名はペラミビル水和物です。低出生体重児、新生児に対しては安全性が確立しておらず基本的に使用されません。小児へは1日1回体重1kgに対して10mgを15分以上かけて点滴静注します。通常は単回ですが、症状によっては連日反復投与(量を変えず投与する)も可能です。成人に対しては一般的に1回300mg用いられ、重症の場合は連日反復投与をする場合もあります。そのほかにも熱を下げる解熱剤や漢方薬などが処方されることがあります。解熱剤にはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれるものと、それ以外のものがあり、一部のNSAIDsにはインフルエンザ脳炎・脳症に影響を与えることが指摘されています。インフルエンザの処方薬の副作用は?発症から48時間過ぎても効果はある?飲まないでも治るの?医師QAインフルエンザに罹患した患者が、異常行動を起こす場合があることが知られています。過去に、抗インフルエンザ薬の服用と異常行動に関連があるのではないか?とニュースで取り上げられたこともあり、心配な方もいらっしゃると思います。ここでは、抗インフルエンザ薬の副作用や効果に関する疑問について、小児科医の鈴木直光先生に伺いました。(質問)インフルエンザの処方薬には副作用がありますか?(回答)インフルエンザに罹患し処方薬を服用後、療養中に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動が以前報告されました。また、異常行動の結果、マンションなどから転落して死亡するという事例も極めてまれですが報告されています。一部の薬と関連づけて報道されたこともありましたが、これまでの調査の結果、抗インフルエンザ薬と異常行動の因果関係は分かっていません。また、インフルエンザにかかった時は、服薬していなくても異常行動が見られることがあります。そのため、お子さんがインフルエンザに罹患した場合には、抗インフルエンザ薬を服薬するか否かにかかわらず発熱から少なくとも2日間は異常行動へ注意するようにしましょう。例としては、窓など転落の危険がある場所の近くでは寝かせないことや、鍵をかけることなどが挙げられます。Upload By 発達障害のキホン(質問)インフルエンザの発症から48時間過ぎても、抗インフルエンザ薬の効果はありますか?(回答)抗インフルエンザ薬は効果の点から48時間以内に使用することが原則といわれています。しかし、重症化のリスクが高い場合には48時間を経過していても処方されることがあります。Upload By 発達障害のキホン(質問)インフルエンザは抗インフルエンザ薬を飲まなくても治りますか?(回答)インフルエンザは自然に治ることも多い病気で、抗インフルエンザ薬の使用自体は必須ではありません。ただし、小さな子どもや基礎疾患があって重症化のリスクが高い方の場合は使用することが推奨されています。また、抗インフルエンザ薬に限らず、熱があれば解熱剤を、咳があれば咳止めを、喉が痛ければ喉の薬を飲むといった対症療法だけでも症状は緩和されます。Upload By 発達障害のキホン(質問)抗インフルエンザの薬のなかには10代の子どもには処方しない薬もあるのでしょうか?(回答)抗インフルエンザ薬のタミフル(オセルタミビルリン酸塩)は、以前は10代の患者への使用が原則として差し控えられていましたが、平成30年(2018年)から解禁されました。平成19年(2007年)、インフルエンザに罹患しタミフルを服用した中学生が、異常行動により転落死する事故が複数発生し、タミフルの服用と異常行動などの因果関係が不明だったためです。約10年に及ぶ研究や調査が行なわれた結果、タミフルの服用と異常行動との明確な因果関係があるとはいえないことが確認され、処方されるようになっています。Upload By 発達障害のキホンインフルエンザの薬について知り、万が一の感染時にも慌てずに対処をインフルエンザは日本では毎年12月~翌3月頃にかけて流行する感染症です。発症すると38度以上の高熱や全身の倦怠感などの症状が表れるほか、子どもや高齢者、基礎疾患がある方の場合は重症化のリスクが高い病気でもあります。インフルエンザで処方される薬は発症から48時間以内に服薬することが効果的といわれています。もしお子さんにインフルエンザのような症状が見られた場合は、外出を控え学校なども休んで早めの受診を心がけるようにしましょう。服薬も大切ですが、十分な休養と睡眠、そして栄養と水分補給も重要です。参照:市販の解熱鎮痛薬の選び方|厚生労働省抗インフルエンザウイルス薬の添付文書| 厚生労働省
2023年12月29日冬の感染症の大御所!息子がインフルエンザにかかってしまいましたUpload By 丸山さとこ今年は秋に入ってから、全国的にインフルエンザがかなり流行っているとは知っていましたが……ついに息子のコウがかかってしまいました。家庭内での感染拡大を防止するため、1週間の間、コウにはリビングへの進入禁止とマスクの着用を徹底してもらいました。Upload By 丸山さとこ「リビングに入るのはダメ。用があれば私に言って。部屋から出たら、廊下に置いたアルコールですぐに手を消毒して。マスクは必ず部屋のゴミ箱に捨てること」……と繰り返し注意を促すうちに、コウは少しずつ感染拡大防止に対する意識を持つようになっていきました。彼は花粉アレルギーがあるので、「今、全身に花粉がついていると思ってね」という指示はイメージしやすかったのかもしれません。コウとリビングの仲介役をすることで、だんだんと私が疲れてヨレヨレに……ASDとADHDがあるコウには、日常から私は何度も同じことを繰り返し声かけしている傾向があります。インフルエンザにかかってから、コウが感染対策を意識して動けるようになるまでは、私はいつも以上にコウの行動に気を払い続けていました。そのため、コウがインフルエンザにかかってからの1週間は予想以上に疲れました。Upload By 丸山さとこまた、コウとリビングの仲介役をすることで小まめな作業が増えたことも、地味に大きな負担になりました。食事の提供・食器洗い・洗濯・浴室清掃などを、不規則に寝起きするコウのペースに合わせて行った結果、家事の量が倍増してしまいました。感染防止に加えて「私の疲労防止」も意識するようにしました「このままでは私が感染しそう」と思うくらいヨレヨレになった私は、「感染拡大だけでなく、私の疲労防止も大切にする必要があるな……!」と強く思いました。まず、コウが普段通りの食事をとれるようになってからは、私の部屋に朝食用の総菜パンやおにぎりを用意しておくようにしました。コウと私の部屋は隣同士なので、これだけでも移動の負担がかなり軽くなりました。Upload By 丸山さとこまた、昼食や夕食を渡す際に「お腹が空いたら食べてね」とパンやお菓子を添えることで、コウからの「小腹が空いた~。何かない?」に対応する手間も省けるようにしました。食事はできるだけワンプレートにまとめて、洗い物の量も減らしました。それらの小さな工夫の積み重ねで私の負担はかなり軽くなり、精神的にも肉体的にもかなり楽になりました。日常の小さな負担を見直すきっかけになりましたそうこうしているうちにコウの出席停止期間も終わり、私と夫への感染も何とか防ぎきってわが家のインフル騒動は終結しました。インフルエンザに振り回された数日間を振り返ると、「感染そのものよりも、病み上がりの状態で行っていた『コウとリビングの仲介役』が一番大変だったな」と思います。その分、負担を見直すことの大切さを実感する機会にもなりました。短期間だからできる対応や、長期間になると省けない要素があることは意識した上で、「日常生活の中で減らせる負担はないかな?」と考えていきたいと思いました。執筆/丸山さとこ(監修:新美先生より)インフルエンザのサポートお疲れ様でした。感染対策をしながら看病をするのはただでさえ大変なうえに、お子さんの特性にも留意するとさらに大変ですよね。衝動性が高いお子さんですと、感染防止のためにお願いしたルールをうっかり忘れて行動してしまったり、狭い部屋の活動に飽きてきてしまったりすることがあるかもしれません。感染防止対策をする理由を丁寧に説明して分かってもらえるようにすることは大事ですね。見えるところにお願い事項を貼っておくのもいいかもしれません。またやり取りにはICT機器(古いスマホをWi-Fiで使うなど)を活用するなどもありかもしれません。看病する保護者さんの手間がかかりすぎると大変なので、記事にもあるように、できるだけまとめて対応、ワンプレートなど手間を最小限にできる工夫はいいですね。ディスポーザブル製品を積極的に使うのもオススメです。こうした非日常の対応がきっかけで、時には日常に活用できるヒントが見つかることがあるかもしれません。なんにせよ、家族感染が予防できて、日常が戻ってきたようでよかったです。コウくんもご家族もみなさま、おつかれさまでした。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年12月19日11月28日、秋田県は県内の高齢者施設でインフルエンザの集団感染が発生し、そののち90代の患者2人が死亡したと発表した。「昨年までコロナの影響で落ち着いていたインフルエンザが、今シーズンは猛威を振るっています。国立感染症研究所が発表している11月29日現在の報告によると、定点当たりの報告数は28.30となり、前週の報告数の21.66よりも増加。この1週間の患者数は約95万人に上ると推測されています」(全国紙記者)全国各地で学級閉鎖を余儀なくされ、医療現場ではインフルエンザ患者が後を絶たないという。こうした流行下で“複数回感染”を懸念する声が上がっている。竹内内科小児科医院(東京都大田区)の院長・五藤良将さんが解説する。「すでにインフルエンザに罹患してしまった患者さんのなかには“免疫があるから、今シーズンは感染しない”“もうワクチン接種の必要はない”と考えている人もいるかと思います。しかし、インフルエンザにはさまざまな型があり、一度感染しても、別のインフルエンザの型に感染することは、例年でもありえること。今年は流行期が長いので特に注意が必要です」たとえば東京都の場合、東京都健康安全研究センターが発表するインフルエンザ情報によると、コロナ禍前の’19年は前年12月から患者が増加を始め、1月に入り急増して中旬ごろにピークを迎え、2月中旬くらいまでに収束している。だが今年は8月中旬から流行が始まり、10月初旬にピークを迎えたものの下降線はなだらかで、11月にもまた上昇線を描き始め、いま全国の保健所管轄区域で警報レベルを超えている区域は249か所(44都道府県)、注意報レベルを超えている区域は250か所(44都道府県)となっている。「複数回感染のリスクが高まっているのは、こうした流行期間が長いことに加え、この数年、インフルエンザが流行しなかったため、免疫力が低下していること、そしてコロナが5類に引き下げられ、感染対策も緩くなってきていることなどが要因です」■A型B型あわせて3回感染する危険性もでは、現在はどのような型が流行しているのだろうか。「季節性インフルエンザといわれるA型が流行していますが、A型H1とA型H3が5:5の割合。それぞれ免疫が異なるため、どちらかに感染しても、もう一方の型に感染する可能性があるのです」専門家のなかには、今年は流行の開始が早かったので、収束も早いという楽観的な見方も。「仮にそうだとしても、例年、A型の流行が収まると、年間を通して散見されるB型が目立ってきます。12月、1月にB型がはやりだすと1シーズンに3回も感染する危険性があるのです」そもそもインフルエンザは、高齢者や子供にとっては高いリスクのある病気だ。「高齢者の場合は、インフルエンザを発症することで体の抵抗力が弱まり、肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などによる細菌性肺炎を引き起こしてしまうことがあります」’20年には、アメリカでインフルエンザによる死者は1万人を超えたほど。甘く見るのは危険なのだ。「子供で注意すべきはインフルエンザ脳症です。インフルエンザに罹患して脳が炎症を起こし、けいれん、異常行動、人の名前がわからなくなるなどの意識障害をもたらしてしまいます。死亡率が30%、後遺症が残る可能性が25%と高いため、要注意です」インフルエンザに複数回感染すれば、それだけ肺炎などを起こす可能性は高まる。「また、感染後、抵抗力や免疫力が落ちているときに、連続して別の型のインフルエンザに感染すれば、重症化するリスクは高くなると考えられます」一度、感染したからといって安心できないのが、今シーズンのインフルエンザ。複数回感染を防ぐためにも、予防が求められる。「もっとも重要なのは、ワクチンを接種すること。今年のワクチンは、現在、流行しているA型H1やA型H3、B型など4種類に対応しています。その効果に関して、たとえばアメリカのCDCは、ワクチン接種で医療機関に受診するリスクを40〜80%減少させると報告しています。また’21年に発表された論文でも、ICUの入室リスクを26%、死亡リスクを31%抑制するという結果でした。重症化を防ぐ効果があるのです。ワクチン効果は5カ月ほど続きます。今年はワクチン数が潤沢なので、まだ間に合うはずです」費用はクリニックなどで3千500円から5千円ほど。自治体によって、65歳以上は無料となったり、子供は1千円ほどの補助金が出る場合もある。■予防でタミフルやイナビル服用でウイルスを増やさない「インフルエンザに感染した場合は、早めに医療機関を受診すること。タミフルやイナビルという薬がありますが、基本的にはウイルスを撃退するのではなく、ウイルスの数を増やさない効果があるもの。つまり、ウイルスが増殖する前に治療することが肝心です。しかし、インフルエンザの検査は発症後8時間くらいたたないと陽性反応は出ません。心配な場合は、予防として服用するのも選択肢。ただし、予防の場合は自由診療(10割負担)なので、7千〜1万円と高額になってしまいます」もちろん、コロナ禍と同様、手洗いやマスクなど、日々の感染対策も忘れてはならない。家族に感染者がいれば、床などにウイルスが付着した飛沫が飛んでしまう場合もある。「床に直接座る生活スタイルの人もいるかと思いますので、定期的に床掃除をすることも、感染対策につながるはずです」とくに今冬は、全国的に咳止め薬や痰切りの薬が不足している。「処方箋を書いても薬局から『在庫がありません』と連絡がきます。複数回感染となれば、長期間つらい症状をがまんすることに」新型コロナの時ほどの感染対策を取っていない今、忘年会や帰省など、感染リスクが高まる年末年始に向けて、2度、3度と繰り返し感染し重症化する前に、できる対策を。
2023年12月07日落ち着いてきたと思っていたコロナウイルスですが、再び猛威を奮っている様子。さらにインフルエンザの流行もあり、感染症対策はこの冬の課題になってきそう。そこで、anan Beauty+ clubに所属する女性たちに「感染症にかからないためにしていること」について調査を実施。回答者の中で、今年インフルエンザにかかった人数はなんと…!?今年インフルエンザにかかった割合は?※anan Beauty+ club…美容・健康・エコ好きな女性たち約100名が集まるanan Beauty+の読者組織。ここ最近、インフルエンザなどの感染症が大流行中。そこでanan Beauty+ clubのメンバーに「今年インフルエンザにかかりましたか?」と聞いてみたところ、なんと回答者全員が「NO」と回答。これだけ流行っているにもかかわらず、とてもすばらしい結果となりました!感染症対策、何してる?そんな健康意識の高い女性たちに、普段している感染症対策について聞いてみたところ、グラフのような回答が得られました。最も多かったのは「手洗い」という回答。次いで多かったのが「換気」「密集回避」と、基本の対策をしっかりと押さえているようでした。コロナウイルスの流行により、感染症対策が生活に根付いているのかもしれませんね。上記に加え、「感染症にかからないコツ」として以下のようなコメントもいただきました。「ウイルスは咽頭で繁殖したりするので、こまめに水分補給をして菌を流してしまうようにしています!」(31歳・専門職)「体力をつけること。なるべくたくさん歩いて、家でも軽い運動をする」(31歳・会社員)「免疫力を上げるために温活や、食事、睡眠、運動に気をつけています」(47歳・自営業)「うがいで本当にかからなくなった。予防接種もしなくなった!」(40歳・専門職)「たくさん睡眠をとる」(34歳・主婦)みなさんさまざまな角度から感染症対策への意識を高めているよう。自分の中で「これをしておけばかからない!」と思える、鉄板の感染症対策があると気持ち的にも楽かもしれません。筆者は手洗いうがいがとても大切だと感じているので、どんなに短時間の外出でも帰ったらまずは手洗いうがいを徹底。香りのいいハンドソープやハンドクリームを常備しておいて、モチベーションをなんとか保っています。逆に、やらなくなってしまったことも…一方で、「コロナ禍の数年前はしていたのにやらなくなってしまった感染症対策」についても聞いてみました。最も回答数が多かったのは「マスク」。着用が個人の判断に委ねられるようになり、徐々にマスク人口が減ってきたような気がします。とはいえ夏の暑い時期が重なったので、寒くなるとまた少しマスク着用人数が増えるかもしれませんね。逆に「換気」は冬になると億劫になりそう。空気清浄機などを使って、なるべく空気の循環は意識したいところです。「その他」と回答してくれた方のコメントも見てみましょう。「アルコール消毒は、スーパーとかだとしない日もある」(40歳・専門職)「人との距離をあまり気にしなくなった」(47歳・自営業)アルコール消毒に関しては、お店などではまだほとんどのところが設置しているものの、使っている人が少なくなった印象。筆者は見かけたら使おうと思っているのですが、以前よりもひっそりと置かれていて気づかないことも多くなりました。また、以前は「密」という言葉がトレンドになるほどでしたが、最近はめっきり聞く機会が減りました。通勤や帰宅の電車もすっかり人が戻り、密にならざるを得ない状況も多いようです。対策しておいて損はなし!女性たちの感染症対策についてご紹介しました。今回のアンケートに回答してくれたメンバーは全員、今年はまだインフルエンザにかかっていないとのこと。そんな元気な女性たちが行っている感染症対策はとても説得力があるように感じました。筆者はうがい手洗いだけなんとか続いているものの、その他への意識が薄れ気味。これを機にしっかりと感染症対策をして、元気に冬を越したいと思います!筆者情報比嘉桃子1992年生まれのフリーライター。化粧品検定1級を保有しており、美容ジャンルを中心に執筆中。いち消費者としてもコスメやスキンケアを愛する美容オタク。(C)Jasmina/Adobe Stock文・比嘉桃子
2023年11月17日例年12月後半頃から流行するインフルエンザですが、今年はすでに流行が始まっています。毎年感染症にかかってしまう人や免疫機能の低下が気になる人は、今すぐ対策を始めることをおすすめします。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、インフルエンザに感染する原因となるNG習慣と、すぐにできる対策を教えてくれます!免疫機能の低下が気になっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 239コロナ渦の3年間は、インフルエンザに感染する人はかなり減っていましたが、今年は非常に増えてしまっていますよね。それに加え、また新型コロナウイルスに感染する人が増えてきてしまったら、免疫機能が低下している人は何度も様々な感染症にかかってしまうかもしれません。そうなれば、つらい日々を過ごすことになり、心も体も疲弊してしまうでしょう。そうならないようにするためには、体の基礎作りがとても重要です。もうインフルエンザにかかってしまった人も、毎年感染症にかかってしまう人も、食事・睡眠・運動のレベルをワンランクアップしていく必要があるのではないでしょうか。ということで今回は、インフルエンザにかかりやすいタイプ、そして、その対策について、食事の観点から解説し、効果的な食薬習慣を紹介していきます。今週は、インフルエンザ対策のための食薬習慣例年であれば、年明け頃からインフルエンザが流行するとされていますが、今年は一足早く流行が始まっています。また、インフルエンザは経験されているかたも多いと思いますが、ワンシーズンに何度もかかってしまうかたもいらっしゃいます。その一方で、一度もかかったことのないかたも一定数いますよね。あなたはどちらでしょうか。この違いは免疫機能の違いですが、漢方医学では『気虚』や『腎虚』の人が感染しやすいとされています。たとえば、朝、昼の食事を適当に済ませ、夜だけがっつり食べたり、ストレスが多く、日中クッキーやスナック菓子や菓子パンなどを食べたりしている人、また、毎日晩酌で気分転換したり、会社やスーパーの往復など最低限の運動量で毎日過ごしていたり、深夜までSNSや動画などを見ている人などがこれに当たります。自身の食事・運動・睡眠・ストレスなどの状態に配慮しておらず、自己管理ができていない人が『気虚』や『腎虚』になりやすく、インフルエンザにかかりやすいタイプと考えられます。ということで、今回は『補気』と『補腎』のために役立つ食薬をおすすめします。今週食べるとよい食薬は、【牡蠣と玉子のチゲスープ】です。逆にNGな習慣は、腸内環境を乱す【気分転換のクッキーやスナック菓子】です。食薬ごはん【牡蠣と玉子のチゲスープ】『腎』や『気』のサポートとなる亜鉛やマグネシウムなどミネラルを豊富に含む牡蠣の料理を取り入れましょう。そして、体を温めるカプサイシンを含み、免疫の要となる腸内環境を整える発酵食品であるキムチを合わせ、アミノ酸スコア100のフワフワ玉子を加えることで『補気』できるスープがおすすめです。<材料>トマト1個(さいの目)キムチ60g豆腐半丁(スプーンですくって一口大)水400ml牡蠣6個味噌大さじ1~2すりゴマ大さじ1溶き玉子2個<作り方>味噌と溶き玉子以外の材料をお鍋に入れ、ひと煮たちさせる。味噌をとき、溶き玉子を加え、玉子が固まったら完成。NG行動【気分転換のクッキーやスナック菓子】市販のクッキーやスナック菓子は、砂糖や異性化糖、人工甘味料×小麦粉×酸化した油などでできているものが多いです。習慣が体を作ることは、皆さんご存じだと思いますが、毎日の気分転換やストレス発散として、そういったものを食べる習慣を身に着けていたら、健康から遠ざかってしまうことはイメージしやすいのではないでしょうか。これらは、免疫機能を整える上で大切な腸へのダメージを与える食材です。そのため、口内炎やヘルペス、ものもらい、カンジダ膣炎などになりやすく、最近免疫が低下しているのではないか…と考える人は、控えることがベターです。人の往来が増え、忙しい年末年始へと向かっていきます。ウイルスと出くわす機会も多く、生活習慣が乱れる機会も多くなる時です。自分の体は自分で守ることができるように、家庭でのご飯は、体をいたわるご飯になるようにしたいですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©akaricream/Adobe Stock文・大久保愛
2023年11月10日9月21日に、東京都が過去最速でインフルエンザの「流行注意報」を出した。小池都知事は、「4週間以内に大きな流行が発生する可能性が高い」と発表。また、全国でインフルエンザでの学級閉鎖も相次いでいる状態だ。インフルエンザはこの数年間、激減していた。新型コロナウイルスの影響でマスクや消毒などの対策が行われ、’21~’22年シーズンには報告数0.3万人と低い水準を保っていたが、いったいなぜ、今年になって大流行の兆しを見せているのだろうか。この傾向について、内科医の久住英二先生(ナビタスクリニック立川)はこう話す。「今年は流行が例年よりも早く、実は初夏ごろから当クリニックでもぽつぽつインフルエンザの患者さんは出ていました。それが、9月に入ってから急激に増えたのです。特に、高校生以下にインフルエンザが急増。大学生以上はコロナウイルス罹患者が多くなっています。若者の間で流行し、中高年や、重症化リスクの高い高齢者に感染する危険もあるので、すべての世代で要注意です。昨年まで減っていたインフルエンザが急増した理由としては、インフルエンザワクチンを受ける人が減っていたことが影響しているでしょう。さらにコロナが5類移行したこともあり、この夏に今まで自粛傾向だった移動範囲が拡大したことなどが挙げられます」また、ここ数年で、私たちのインフルエンザへの免疫がかなり低下していた、と指摘する。「コロナの影響で、数年間インフルエンザが流行せず、ウイルスにさらされなかったことで、インフルエンザに対する免疫が低下しています。同様のことは、手足口病やプール熱など、さまざまな感染症で起きています。そして今や免疫の低下した人類を狙って、多くのウイルスが次々に襲いかかってくる、いわば感染症戦国時代です」(久住先生)従来は11月くらいから増加するインフルエンザが、すでに猛威を振るう今年。そんななか、予防として有効なのが「ビタミンD」だという。日本生活習慣病予防協会の発表によると、「ビタミンDが呼吸器感染症を予防する」そうだ。たとえば、東京慈恵会医科大学が行った臨床試験では学童を対象としたビタミンDのサプリメントの投与でインフルエンザA型の発症リスクが42%減少したという報告も。また、海外での試験では、ビタミンDの投与で、インフルエンザ症状の早期回復、ウイルス量減少などの働きが示された。このようにインフルエンザ対策として注目されているビタミンDだが、その不足が今、世界的な課題ともなっている。欧米では、食品への強制添加も行っているほどだ。「ビタミンDには免疫機能を調整する働きがあります。体内にウイルスが侵入したときに、不要な免疫反応に抵抗して必要な免疫機能を促す役割があり、インフルエンザはもちろん、ほかには風邪、コロナウイルスなど感染症への効果が期待されているのです。ビタミンDは太陽の光を浴びれば体内生成することができるという特徴があり、本来ならそれで足りるのですが、夏から晩夏には日焼け止めを塗ったり、日傘などで日光を遮ることが多く生成量が不足しがち。秋から冬にかけては日照時間も短くなります。ですから、ビタミンD欠乏が起こりうるのです」(久住先生)■マイタケには豊富なビタミンDがインフルエンザ対策のために、食事から積極的にビタミンDを補おう。食のアドバイザーで栄養士の成田和子さんはこう話した。「ビタミンDといえば、含有量が多いのが、きのこ類や魚類です。なかでもマイタケは、ダントツでビタミンDの含有量が多いのです。ぜひ積極的に食べてほしい食品です」(成田さん)マイタケを手軽においしく食べられるレシピを、今回3つご紹介。毎日、マイタケ料理を作るのも大変なので、作り置きできるおかずを成田さんに提案してもらった。いずれも5日~1週間は冷蔵庫で保存できる。アツアツご飯の上にかけて食べるもよし、電子レンジであたためたり、そのまま食べるのもよし、の3品だ。■「マイタケ漬け」【材料】マイタケ…200gしめじ…100gゆで汁+水…1/4カップA:酢…大さじ4、砂糖…大さじ1、塩…小さじ1/2、醤油…大さじ1赤とうがらし…1本【作り方】〈1〉マイタケを半分に切り、さらに8等分ぐらいに切る。しめじは石づきを切り、小房に分ける。〈2〉〈1〉をビニール袋に入れ600Wの電子レンジで3分30秒加熱する。〈3〉具材をざるにあげて汁には水を足す。〈4〉〈3〉の汁にAと半分に切った赤とうがらしを入れて煮立たせる。〈5〉〈3〉の具材に〈4〉をかけて冷ます。■「マイタケとえのきたけのしょうが煮」【材料】マイタケ…300gえのきたけ…100gしょうが…20g赤とうがらし…1本A:醤油…大さじ2、砂糖・酒…各大さじ1、塩…少々酢…大さじ1ごま油…適量【作り方】〈1〉マイタケは食べやすい大きさに切る。えのきたけは石づきを落とし、半分に切り、石づきに近いほうをほぐす。しょうがは千切りにする。〈2〉赤とうがらしは半分に切り、種を出す。〈3〉〈1〉〈2〉を鍋に入れ、Aを入れて混ぜ、中火で汁がなくなるまで10分ぐらい煮る。最後に酢とごま油を加えてひと混ぜする。■「マイタケとエリンギの焼きマリネ」【材料】マイタケ…300gエリンギ…100g玉ねぎ…(小)1個にんにく…2片オリーブ油…大さじ2~3A:酢…大さじ2、白ワイン…大さじ2、塩…小さじ2/3、こしょう…少々ようじ…3~4本【作り方】〈1〉マイタケは食べやすい大きさに切る。えりんぎは半分から四半分に切る。玉ねぎは輪切りにして中心部に向けてようじを刺す。にんにくは薄切りにする。〈2〉〈1〉をボウルに入れてオリーブ油をかけて軽く混ぜる。〈3〉フライパンに〈2〉を並べて火をかけ、焼き色がつくように両面を焼く。〈4〉焼き上がったら別のボウルに入れてAをかけて軽く混ぜる。「マイタケは秋になると最もうま味が増し、価格も安くなります。多めに買っておいて、冷凍して使うのもよいでしょう。そして、調理時には凍ったまま使うのがコツです。炒めても、スープにしても煮物にしてもおいしくいただけます。栄養素的には、1日に半パック(50~70g)くらいの量を食べるのがおすすめです。なお、サケなどもビタミンDが豊富なので、紹介したレシピ以外にこの季節はマイタケとサケのホイル焼きもおすすめですね」日々の食事で、大流行しそうなインフルエンザから身を守ろう。
2023年10月16日インフルエンザ脳症とは?原因も解説インフルエンザ脳症とは、インフルエンザウイルスに関することによって引き起こされる脳症で、「意識障害」「けいれん」「異常言動・行動」などの症状が表れる病気のことです。主に子どもが発症する場合が多いといわれています。そもそもインフルエンザとは、通常の風邪とは異なりインフルエンザウイルスに感染することで発症し、38℃以上の発熱や全身の倦怠感、頭痛、筋肉痛などの症状が見られる病気です。インフルエンザは1週間程度で症状が落ち着いてくるといわれていますが、子どもの中にはインフルエンザに伴った急性脳症を発症することがあり、これをインフルエンザ脳症と呼んでいます。インフルエンザ脳症がなぜ起こるのかは現在までのところはっきりと分かっていませんが、いずれにせよインフルエンザウィルスの感染がきっかけとなっているため、まずはインフルエンザウィルス感染を予防することが大事と考えられます。インフルエンザ脳症の割合ですが、2019年から2020年にかけてのインフルエンザの患者数は約729万人で、そのうちインフルエンザ脳症は254例報告されています。(2020年第 14 週までの暫定値)このデータをもとに計算すると、インフルエンザにかかった方のうち、約3万人に1人がインフルエンザ脳症も発症していることになります。ただ、こちらは全年齢の調査なので、子どもに限った場合はインフルエンザ脳症にかかる確率は先程挙げた割合より高くなると考えられます。インフルエンザ脳症にかかった場合は意識障害などの症状が表れ、治療後も後遺症が残る場合もあるため、早期に医療機関を受診することが大事です。インフルエンザ脳症の初期症状とは?後遺症の割合や症状も解説インフルエンザ脳症の初期症状として、「意識障害」「けいれん」「異常言動・行動」が挙げられます。その中でも意識障害はインフルエンザ脳症を判断する際に最も重要な症状といわれています。意識障害とは、刺激を与えたり呼びかけをしたりしても反応がない、または鈍い状態のことで、インフルエンザ発症時に意識障害が見られた場合はインフルエンザ脳症の可能性があり、救急にて受診する必要があります。意識障害以外のけいれんと異常言動・行動は通常のインフルエンザに伴って表れることもある症状のため、それだけではインフルエンザ脳症とは判断できません。異常言動・行動も短時間のものは経過観察となる場合があり、1時間以上を目安に長時間続く場合などはインフルエンザ脳症の可能性が高いと考えられています。異常言動・行動には、・保護者のことが分からなくなる・突然大きな声で歌いだす・幻覚が見えるようになる・意味不明なことを話すなどがあります。ただ、けいれんと異常言動・行動が両方表れている場合は、インフルエンザ脳症の可能性が高くなるため病院に受診することになります。インフルエンザ脳症を発症したあとは、無治療の場合は死亡率が約30%でしたが、その後の研究などにより、10%以下にまで下がってきます。ただ、治療後も後遺症が残る場合があり、その割合は25%程度ともいわれています。後遺症としては身体障害や精神障害が残る可能性があります。身体障害が残ることは少ないですが、四肢麻痺が残る場合もあるといわれており、精神障害が残る場合は知的障害、てんかん、高次脳機能障害が多いです。後遺症が残った際は、症状に合わせて運動機能やコミュニケーション訓練などのリハビリテーションが行われます。それとともに、突然障害が生じたことへの子ども、家族双方の精神的なケアも並行して行っていくことが多いです。また、インフルエンザ脳症の後遺症の影響により、学校生活や勉強で困ることも考えられるため、スクールカウンセラーや先生などと連携してフォローアップしていくことも大事とされています。子どもは高熱が出たときに、意味不明な発言をしたり、突然大声を出すといったことがあり、この状態は熱せん妄と呼ばれています。熱せん妄とインフルエンザ脳症の異常言動・行動は共通している部分も多く、正しく診断するためには鑑別が必要です。厚生労働省の発表しているインフルエンザ脳症のガイドラインによると、①おおむね1時間以上続く②明らかに意識状態が悪いという条件を満たす場合に、インフルエンザ脳症の可能性が高いとしています。ただし、1時間以上などの条件はあくまで目安のため、状況によっては専門的な医療機関で検査することが必要とも記載されています。また、同時にけいれんが見られる場合にもさらなる検査が必要とされています。後悔しないために。子どものインフルエンザ脳症の予防法、治療法インフルエンザ脳症を防ぐには、まずインフルエンザにかからないような対策が有効といえます。インフルエンザの予防法としては、・流行前のワクチン接種・外出後の手洗いやアルコール消毒・50~60%程度の湿度の維持・室内でのこまめな換気・バランスの取れた栄養摂取と休養・人混みなどへの外出の自粛などがあります。ただ、充分に予防していてもインフルエンザにかかることはあると思います。その際は、先ほど挙げた意識障害やけいれん、異常言動・行動が見られた場合はすぐに医療機関を受診するようにしましょう。インフルエンザ脳症は症状の進行が早い疾患です。そのため、早期に診断を受けて治療を開始することが重要といわれています。インフルエンザ脳症の治療法としては、主に対処療法や特異的療法があります。対処療法とは患者の状態をより良く保つことを目的とした治療法で、インフルエンザ脳症では心肺機能を安定させる措置や、けいれんに対しての投薬などがあります。特異的療法では、高サイトカイン状態と呼ばれる、炎症を引き起こす特定のたんぱく質が過剰に産生されている状態を鎮静化させることを目的に行われます。具体的には抗ウイルス剤を用いた薬物療法や、メチルプレドニンゾロンパルス療法、ガンマグロブリン大量療法と呼ばれる点滴治療などがあります。インフルエンザ脳症では高熱を伴うことが多く、体温が40℃を超える状態が続くことで治療やその後の状態への悪影響も考えられるため、解熱剤が用いられる場合があります。インフルエンザ脳症の解熱剤としては、アセトアミノフェン(総称名:カロナール)が推奨されており、体重1kgあたり10mgの割合で投与されます。通常は空腹時の服用を避けて4~6時間以上の間隔で経口摂取し、年齢などにもよりますが一日体重1kgにつき60mgまでを限度としています。アセトアミノフェンは副作用が少ない薬として知られていますが、服薬することで何か症状が表れた場合は医師に相談することが大事です。また、解熱剤の中でアスピリン、ジクロフェナク、メフェナム酸はインフルエンザ脳症では禁忌といわれており、基本的には用いられません。子どものインフルエンザ脳症を防ぐためにインフルエンザ脳症はインフルエンザを原因とする脳症のことで、「意識障害」「けいれん」「異常言動・行動」などの症状が見られる病気です。インフルエンザ脳症は主に子どもが発症することで知られており、治療後も約25%の方に何らかの後遺症が残るといわれています。インフルエンザ脳症を防ぐためには、まずは予防接種や手洗い、アルコール消毒、換気などインフルエンザ自体の予防法を徹底することが大事です。インフルエンザ脳症は早期の診断と治療が重要といわれており、もしインフルエンザにかかった場合に、意識障害などが見られたらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。参考:インフルエンザ脳症ガイドライン|厚生労働省参考:令和4年度インフルエンザQ&A|厚生労働省参考:インフルエンザ2019/20シーズン|国立感染症研究所参考:インフルエンザ脳症の新しい治療法について|国立感染症研究所
2023年08月28日『物価の優等生』といわれ、一定の価格を保ち続けてきた卵。しかし、2023年2月現在、ウクライナ情勢などにより鶏のエサや光熱費が上昇し、さらには鳥インフルエンザの感染拡大が追い打ちをかけ、卵不足による価格高騰が続いています。一般家庭はもちろん、飲食店業界に与える影響も甚大です。『焼きたてチーズケーキ』などを販売する菓子店『りくろーおじさんの店』は、同月19日、卵の原料不足を理由に、一部商品の販売を休止するほか、販売個数の制限を発表しました。なお、販売個数が制限されるのは、『焼きたてチーズケーキ』。1人2個までの購入となり、新幹線改札内店では1個までの制限が設けられています。この度、鳥インフルエンザ流行の影響による鶏卵の原料不足のため、当面の間一部商品の販売を休止、及び販売個数の制限をしております。また、鶏卵の入荷状況により、早くに売り切れる場合もございます。お客様にはご迷惑をおかけいたしますが何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。りくろーおじさんの店ーより引用『りくろーおじさんの店』の『焼きたてチーズケーキ』は、大阪土産としても人気の商品。日によっては売り切れてしまうこともあり、購入できなかった客からは悲しみの声も寄せられています。・初めて鳥インフルエンザがにくいと思った。・なんてことだ。だから、行列ができていたのか…。・買いに行ったら、1時間近く待ったんだけど、そういうことか。『りくろーおじさんの店』も、今回の決定は苦渋の決断であり、それを客側も理解していることでしょう。実際に大阪府内の『りくろーおじさんの店』を訪れた人からは、一部店舗では大行列ができているといった報告も。改めて、『りくろーおじさんの店』の人気ぶりがうかがえます。[文・構成/grape編集部]
2023年02月28日登場人物■ほにゅ:2018年2月生まれ。泣くのが得意な男の子。薄毛。飽き性。笑顔で母をノックアウトできる。■ねむ:2020年7月生まれ。よく寝る女の子。■つぶみ:ほにゅ&ねむの母。すぐムリって言う。一応一生懸命取り組む。■ぺー:ほにゅ&ねむの父。効率的に動きまくる。優しい。声がでかい。つれ去りダンス。編集後記インフルエンザにかかってしまい寝込むほにゅくん(5歳)の看病をしていたつぶみさん。そこへ元気いっぱいでご機嫌なねむちゃん(2歳)がひょっこり登場!焦るつぶみにさんに対して、言葉を発することなく「さそう踊り」でねむちゃんをいざなう神パパなのでした(笑)。「おいで!」「こっちよ」と呼んで連れ戻しそうになるところですが、寝ているほにゅくんを起こすことなく、踊りで興味をひきつけてつれ去るとはお見事です!いざというときのために覚えておきたいですね。ねむちゃんがパパの動きをきちんとマネしながら、ついていくところにもご注目ください(笑)。ままのて編集部つぶみさんの二人目妊娠のマンガはこちらままのて公式SNSアカウントままのてのTwitter・Instagramをフォローすると、最新マンガの更新情報をご確認いただけます。ぜひフォローしてください!つぶみさんが描く漫画が動画になりました!ままのてで大人気の育児漫画が動画でも楽しめるようになりました。今後もつぶみさんの漫画動画を随時更新していく予定です。その他の育児漫画や育児に関するお役立ち情報、生活の知恵がたくさん配信されていますよ。どの動画にも字幕が付いているので、赤ちゃんや子どもが寝ているときでも音声なしで楽しんでいただけます。ぜひチャンネル登録してみてくださいね。過去のエピソード著者情報
2023年02月22日全国の小中学校でインフルエンザによる学級閉鎖が相次ぎ、3年ぶりに大流行が懸念されている。インフルエンザは子供や高齢者、基礎疾患を持つ人は悪化しやすい。そんななか、インフルエンザ撃退に効果があるとされるのが、紅茶だ。三井農林お茶科学研究所は、紅茶にはインフルエンザを無力化(細胞への感染を阻止)する働きがあると発表した。風邪にいいとされる乳酸菌飲料、ビタミンC飲料はウイルスを無力化する能力は低めというデータがある一方、濃いめの紅茶は飲んで15秒で効果があるとの報告も。これについて栄養士で食のアドバイザーである成田和子さんは語る。「緑茶に含まれるカテキンは、紅茶として酸化発酵すると、それ同士が結合して新たなポリフェノール成分・テアフラビンとなります。これがインフルエンザに有効なのです」ちなみに、三井農林お茶科学研究所で実施した試験(試験管)では、紅茶にはインフルエンザウイルスを30秒間で99・96%無力化する効果があることがわかった。そして、飲み物の飲用習慣とインフルエンザ発病に関するアンケート(369人に実施)では、紅茶の飲用頻度が高いほど、インフルエンザ発病率が低いという結果も出ているのだ。■紅茶のテアフラビンにウイルスが細胞に吸着する力を奪う作用が「インフルエンザウイルスの表面は突起状のタンパク質で覆われています。ヒトに感染するとき、突起が呼吸器粘膜の表面に吸着、侵入するのです。紅茶のテアフラビンはこの突起に付着し、ウイルスが細胞に吸着する能力を奪う作用が強いため、ウイルス感染を阻害し、無力化すると考えられます」(成田さん、以下同)驚きの紅茶パワーだが、これにしょうがをプラスすればダブルでパワーを発揮する。「しょうがに含まれるジンゲロールも抗ウイルス効果の高い成分。ジンゲロールはウイルス感染時に粘膜上皮細胞を刺激してインターフェロンを生産し、自然免疫系を活性化させる働きがあります。さらに、胃腸の粘膜を刺激して血流を促し、体の熱を作り出す作用も。しょうが紅茶にすれば、インフルエンザと冷えに大きな効果があるでしょう」紅茶にしょうがパウダーや乾燥しょうが(砂糖漬けでもよい)を少量入れて飲むだけでOKだ。この冬はこれで家族を守ろう!
2023年01月27日インフルエンザなどの感染症に負けないために、日ごろから栄養のある食生活を心がけ、免疫力をつけておきたいところ。美容アンチエイジング専門医で予防医学や栄養学に長ける黒田愛美先生によると「免疫力を高めるための食事のポイントは、(1)ビタミン、ミネラル、たんぱく質などの栄養をバランスよく取る。(2)腸内環境を整える食材を選ぶ。(3)抗酸化力の高い食材を選ぶ」の3つになるそう。そこで、身近な食材で黒田先生がおすすめするベスト3を挙げてもらった。【1位】サケ免疫力アップに必要な栄養素の宝庫「ビタミンDが豊富なうえに、そのほかのビタミンバランスにもすぐれた食材。これひとつでタンパク質や抗酸化作用のあるアスタキサンチンまで摂取できます。また、皮にはビタミン、ミネラルだけでなく、コラーゲンや免疫に役立つEPAなどの栄養があるので残さず食べて」【2位】納豆毎日手軽に摂取できる腸活食材「腸内環境を整える作用のほか、タンパク質やビタミンなどの栄養素も含みます。納豆特有の善玉菌である納豆菌は熱に強く、加熱調理しても生きたまま腸に届いて乳酸菌の働きをサポート。大豆の皮を取り除いて作られるひきわり納豆は、粒納豆よりも消化がよく、おすすめです」【3位】ブロッコリー&ブロッコリースプラウト豊富なビタミンCで免疫力を強化「ビタミンCがたっぷりなだけでなく、ビタミンDの吸収を高めてくれる効果も。ビタミンCは水溶性のため、ゆでずに蒸すか、電子レンジで加熱する、もしくは汁ごと食べられるスープなどに。ただし、ブロッコリースプラウトは生食で。消化吸収がされにくいので細かく切って食べましょう」どの食材も1年を通して手に入るものばかりなので心強い。さらに、玉ねぎ、きのこ、パプリカ、キウイなどもいいとのこと。そこで、最後に1位のサケと玉ねぎ、キウイを使った手軽なレンチンレシピをご紹介。おいしく食べて元気に冬を乗り切ろう!■玉ねぎ入りサケ団子のキウイだれ【材料】2人分生サケ…1切れ<A>玉ねぎ(みじん切り)…1/8個片栗粉…大さじ2塩、こしょう…各適量<B>グリーンキウイ(すりおろす)…1個レモン汁…大さじ1白だし…小さじ1にんにく(すりおろす)…1/2片塩、こしょう…各適量【作り方】(1)サケは皮と骨を取り、包丁で叩く。ボウルに入れて<A>を加え粘りが出るまで混ぜる。(2)(1)をスプーンで丸めて耐熱皿に並べ、電子レンジ600Wで2分加熱する。(3)皿に盛り、混ぜ合わせた<B>をかける。
2022年12月12日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、秋冬に流行するインフルエンザについて教えてくれました。子どもがかかった時の受診のタイミングや、市販のお薬を飲ませてもよいの?など、対処法にお悩みのママやパパはぜひ参考にしてくださいね。インフルエンザが流行する時期になりました。インフルエンザにかかった乳幼児は、重症化することもあり受診のタイミングやおうちでの看病は悩むことが多いかと思います。そこで今回は、受診のタイミングや家で看るポイントなどについてお話ししていきます。 インフルエンザ感染時の受診のタイミングは?一般的に、風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。一方、インフルエンザの主な症状には発熱があります。特徴としては、40度近い高熱が出ることがあります。その他にも頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。 インフルエンザは発熱してから、12時間以上経過した後の検査が望ましいとされています。あまり早すぎると、ウイルス数が少ないために、陰性にでてしまうことがあります。ただし、発症後48時間以上経過すると、抗インフルエンザ薬の効能が下がるといわれています。できるだけ12時間以上48時間以内に検査を受けるようにしてください。 また、家族内にすでにインフルエンザ感染者がいる場合には、感染している可能性が高いため早めの受診でも良いかもしれません。受診前に一度かかりつけ医に相談してみましょう。インフルエンザにかかった時の子どもの治療法は?インフルエンザはワクチンがあり、日本小児科学会では生後6ヶ月から接種可能とし、13歳未満については2〜4週間をあけての2回接種を推奨しています。ワクチン接種をしても必ずしもかからないわけではないのですが、重症化を予防できるとされています。子どものインフルエンザは、小児科医によっては自然治癒を待つこともあります。 インフルエンザの薬には、タミフル(粉薬、カプセル)、リレンザ、イナビル等がありますが、リレンザやイナビルは吸引タイプのため、小さい子どもには服用が難しいケースが多いので、タミフルの粉薬が処方されるケースが多いようです。薬の効能は、インフルエンザ発症後からの時間や症状によって異なるため、使用するかしないかは医療機関の判断で決まります。 解熱剤に関しては、市販薬などで自己判断せずに処方された薬を指示通りのタイミングで使用するようにしてください。 再度受診するべき?家で看る時のポイントは?時間外でもすぐに受診を!①痙攣②呼びかけても反応しない、ぐったりしている(意識障害)③呼吸が苦しそう④顔色が青白い、土色、唇が紫色⑤水分を摂れずに脱水症状がみられる(半日以上排尿がない)⑥(幼児であれば)暴れる、意味不明な言動がみられる ※これ以外でも様子がおかしいと思ったら受診を! 一度、受診した方がいい症状①元気はあるが熱が3日間下がらない②唇や肌が乾燥している③排尿量が少ない 家で様子をみて良い場合①元気がある②熱が下がってきた③食欲がある④水分をしっかり摂れている まとめ乳幼児は発熱があっても、元気に動き回っていることが多いです。自分で不調を訴えられない為に、気づかないうちに急に悪化することもあります。いつもと違うなという様子があれば、注意深くみていくことが大切です。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年11月10日10年前のインフルエンザの流行期、夫が突然40度の発熱! しかしそれはインフルエンザではなく、今まで聞いたことのない病気だったのです。原因不明と言われるこの病気の名前は「成人スチル病」 。今回は、病名が判明するまでの過酷な日々と、心身ともに疲れ果てた看病の体験をお話しします。★関連記事:夫の軟骨に腫瘍が。神経まひも残り病気も進行する中、私が願うこととは【体験談】いきなり41度の発熱!今から10年前、夫と私が35歳のときの話です。当時インフルエンザが大流行中だったので、夫婦で「そろそろワクチンを打ったほうがいいかな?」 と話していました。そんな夫婦の会話をあざ笑うかのように、その日の夜に夫が「寒気がする……」 と言いだしたのです。熱を測ってみると、なんと41度! 「こりゃインフルエンザだな」 とは思っていたものの、あまりにも夫がしんどそうだったので、夜間の救急医療機関を受診することにしました。病院でインフルエンザの検査をすると、結果は陰性。翌日の診療時間中に再度詳しい検査をすることになり、夜間の診察は終わりました。しかも「熱の原因がわからないから解熱剤は出せない」と言われ、その日は薬を処方されることもなく病院を後にしたのです。帰宅後、頭痛と腰痛を訴え、嘔吐する夫。しかし解熱剤もないので、保冷剤でおでこや脇の下を冷やしながら、夜が明けるのをひたすら待ちました。ふと夫の首元を見ると、リンパの部分が腫れていたのを覚えています。日替わりでさまざまな検査をした結果…翌日、意識ももうろうとする夫を連れて総合病院へ行きました。最初に医師が下した診断は伝染性単核球症の疑い 。その後即入院となり、抗生剤の点滴が開始されました。点滴をしながら血液検査、CT検査、胸部X線検査、尿検査を実施。しかし、血液検査では炎症反応と肝機能数値が高いものの、他の検査はまったく異常なしでした。この間も夫の熱は38~40度をいったりきたりでかなりつらそうでした。入院2日目、ウイルス検査はすべて抗体ありの結果が出たため、「ウイルス性の感染症の可能性は消えた」 と主治医に言われました。その後、結核菌の感染を調べるツベルクリン反応、悪性腫瘍検査、HIV検査、と日替わりでさまざまな検査がおこなわれたのですが、すべて結果は陰性。とにかく早く原因が判明してほしい、と祈るような気持ちでした。そして入院から3日目、こう原病に詳しい先生の診察を受け、ついに病名がはっきりしました。夫の疾患は「9割の確率で成人スチル病だろう」 とのこと。先生いわく「成人スチル病は、発熱や関節痛、発疹などの症状が見られる。発熱の原因として考えられる疾患をすべて除外して初めて診断できる病気」 とのことでした。治療がスタートし、夫は回復したものの…病名もはっきりしたので、1日40mgのステロイド内服薬「プレドニン」 を服用することになった夫。治療を開始するにあたり主治医から、ステロイド治療の副作用についての説明がありました。主な副作用は、免疫力の低下、食欲増進、うつ症状など。病室は大部屋から個室へ移動となり、家族以外は面会謝絶。私も病室に入るときは、マスクを着用することになりました。ステロイド治療を始めてから5日後。血液検査の結果、炎症反応も順調に下がっていたので2週間に5mgのペースで減薬していくことになりました。薬をゆっくり減らしていく理由は、量を減らすペースが早いと、症状が再発する恐れがあるからだそうです。ステロイド治療を始めてからおよそ1カ月で症状は改善。自宅療養できるまでになりました。「ようやく良くなった……」 とホッとしたのもつかの間。自宅療養開始から数週間たつと、夫が精神的に不安定になってきました。ささいなことで激怒したり、「俺なんかもう必要のない人間だ」 と泣き出したり。かと思えば、深夜にネット通販で「探偵グッズ」 「昭和のテレビゲームカセット」 など、明らかに不要なものを次々と注文したり。思い余って主治医に相談すると、「ステロイド誘起性うつ病だろう」 とのこと。「あまりに症状がひどいのなら安定剤を出しますよ」 と言われましたが、夫がかたくなに拒否したので薬の処方はされませんでした。その後、薬の減量と共に次第に元の夫に戻り、安心したのを覚えています。自宅療養から2カ月後、夫は仕事に復帰し、半年程度でステロイド治療も終了しました。しかし、成人スチル病は国指定の難病。夫の成人スチル病発症から2年後に妊娠・出産したのですが、子どもの学資保険に夫名義で加入しようとしたら、「成人スチル病の既往歴があるから」 と加入を断られてしまいました。また、成人スチル病を発症した人のうち、約半数の人が再発を繰り返すとのこと。あれから10年、幸いにも夫は再発していませんが、今でも風邪をひいて発熱すると、「もしかして……」 とドキッとしてしまいます。まとめある日、夫が突然発症した「成人スチル病」という難病。検査結果が出るまでの不安な日々と、ステロイド治療が始まってからの過酷な毎日は本当につらいものでした。しかし、一番しんどかったのは、病気を発症した夫。どうか今後再発することなく元気に過ごしてほしいと願っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著者/もりはなこ(46歳)高齢出産した娘の育児に毎日奮闘しつつ、迫りくる更年期の陰に怯えるアラフィフです。
2022年10月15日まだまだ続く【雨対策】お済みですか?最近は特に『梅雨』感がすごく雨続きです。ウネリはもちろん、表面のパヤパヤした毛も気になるところ…ある程度全体的にうねりも少なく、表面だけが気になる!そんな方は【表面だけオイル縮毛矯正】をおすすめします^ ^気になる部分だけでも受け付けているのでお気軽にお問い合わせください!感染予防対策をしっかりしてお待ちしております。
2021年07月05日冬は風邪が流行する季節。しかし、わが家では風邪でもインフルエンザでもない3種類の感染症にかかってしまいました。冬のいろいろな感染症が流行する時期にかかると、病気の判別が難しいものです。わが家が冬にかかった感染症体験を予防も含めてお伝えします。 娘2人が突発性発疹! 熱が下がると発疹!わが家の娘2人ともが、たまたま冬に突発性発疹にかかりました。ちょうどインフルエンザの流行期と重なり、症状としても高熱が3日ほど出るという状態でとても似ていました。1人目のときは焦って発熱後2日目の朝に病院へ行き、インフルエンザは陰性だったものの何の病気かわからず、かつ病院でもインフルエンザの罹患者が多かったので院内感染も心配でした。熱が下がって発疹が出てから突発性発疹だとわかって安心できましたが、発疹による不機嫌さに閉口しました。 夫が溶連菌感染症に! 子どもにも感染!夫が「のどが痛くて高熱で調子が悪い」と言って、病院で診てもらうと溶連菌感染症でした。高熱が続くことからインフルエンザの検査を受けに行ったのですが、のどが腫れて耳が痛いということから念のために医師が検査をし、原因が判明しました。その後、私も子どもたちも調子が悪くなり、念のため病院に見てもらうと同じ溶連菌感染症でした。抗生物質を2週間ほど飲み続けなければならず、完治するまでが長くて大変だったのを覚えています。 家族全員が胃腸炎! 感染症の予防法は?ウイルス性胃腸炎は2月ごろにかかりました。子どもたちが最初にかかり、その後夫や私もかかってしまいました。下痢・嘔吐で体力の消耗も激しく、大人もつらかったです。そして、家事や育児などを手伝いに来てくれた祖母にまで感染が広がってしまい、申し訳なく思いました。原因はおむつ処理後の手洗いや、おむつ替えの場所や替え方に問題があったかなと思っています。途中から、子どもたちのおなかの調子が悪そうなときは手洗いを徹底したり、自分も予防のために使い捨てのゴム手袋をするようになりました。そして、感染防止のためにおむつ処理はゴム手袋で、飲食などの際は必ずしっかり手洗いして消毒をするようになりました。そのおかげか、その後は特に大きな感染症にかからず過ごせています。 これらの感染症に家族でかかった結果、予防としてはいずれの感染症もまずはウィルスや菌を体内に取り込まないようにすることが大切だと感じました。わが家では飛沫感染する病気の場合は、感染した人もしていない人もマスクをして、できるだけ別の部屋で生活するようにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:小川かなえ2歳の双子姉妹の母。東京郊外在住。元保育士、不妊治療を経て妊娠出産。子連れハイキングやキャンプなどアウトドアも再開。現在は親子の森のようちえんを運営し、地域や自然とともに子育てをしている。
2021年02月05日"■前回のあらすじわが子のせいでクラス中インフルエンザが流行ったと言われてしまい…。楽しいはずの参観が思いもよらない形になってしまい、私は打ちひしがれていました。気まずそうにしているママ友の加奈子さんの姿を見て、より虚しい気持ちにもなりました。大知が楽しそうならそれでいい、そう思うことで動揺する気持ちを隠そうとしていました。すると一人の男の子が突然私に話しかけて来たのです。クラスのお友達がみんなで大知を歓迎してくれたのです。それはまさに、私が思い描いていた景色でした。そして、担任の先生が保護者に向けて、決定的な一言を言ってくれたのです。今回、子どもが最初に風邪にかかり責められる立場になったことで、とても悲しい思いをしました。みんなで病気の予防に気を付けるのはもちろんですが、息子の大知には体調を悪くしたり、感染症にかかった人の気持ちを考えられる優しい人になって欲しいなと思います。そして家庭内でも親が不安に思ったりストレスを抱えたとしても、相手を傷つけたり貶めたりするような言葉は使わないようにしなきゃと心に誓いました。人として大切にしなければならないことを、子どもに教えられることがあるんだなと思った出来事でした。ちなみに、加奈子さんだけは保育参観が終わったあと謝ってきてくれたので、今でも仲良しです。涼子さんと他のママ友とはその時から一定の距離を保ったお付き合いをしています。※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ まるこ /イラスト・ ぺぷり 【同じテーマの連載はこちら】 その人って本当にママ友ですか? この連載の全話を見る >>
2020年12月16日■前回のあらすじママ友にわが子からインフルエンザを移されたと陰口を言われ…。喜びの登園から一転、地獄に突き落とされた私。担任の先生にも謝り…先生に言われたことで安心した私は、仲の良かった加奈子さんに声をかけたのですが…。そして涼子さんは、さらに私を追い打ちをかけるようにたたみかけてきたのです。私は、加奈子さんや他のママ友が誰もフォローをしてくれないことに打ちのめされました。特に加奈子さんとは良い関係を築けていると思っていたので、ショックも大きく…。ママ友の関係はこんな簡単に崩れるんだと思い知りました。みんな、わが子が可愛いからなのかもしれませんが、先生以外、誰一人として声もかけてくれない状況…。しかし、この時ある園児の一言が私を救ってくれることになろうとは思ってもいませんでした。次回に続く!※この漫画は実話をべースにしたフィクションです原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ まるこ /イラスト・ ぺぷり 【同じテーマの連載はこちら】 その人って本当にママ友ですか? この連載の全話を見る >>
2020年12月15日12月に入り、風邪やインフルエンザが気になるようになりました。今年はさらに新型コロナウィルスもあり、免疫力への関心が高まっています。そこで、呼吸器内科のスペシャリストである池袋大谷クリニックの大谷義夫院長に免疫力のために何をしたらいいのかを聞きました。写真は少年サッカーのイメージ■これからの季節、まずインフルエンザの予防接種を医師である大谷先生は、たくさんの患者さんのために毎日診察にあたっています。そのため、自らが風邪をひいて診療ができなくなっては困ると、様々な体調管理を行っています。特に今年は風邪やインフルエンザに加え、新型コロナウィルの感染予防対策を取った生活をする必要がありますよね。読者の皆さん、お子さんたちに向けたアドバイスをいただきました。これからの時期、どうしても増える風邪やインフルエンザの予防についてお伺いすると、大谷先生は「インフルエンザの予防接種が基本のき」と答えます。例年と異なり、今年は発熱すると新型コロナウィルスを疑い、PCR検査となることもあります。そうすると、風邪やインフルエンザであっても、かかりつけの医者に診てもらえないこともあります。完全に予防することは難しいものですが、体調管理に注意して、かかっても重症化しないよう気を付けることはできます。そのため、まずはインフルエンザのリスクを減らすために予防接種をしておくとよいのだそうです。■免疫力とはそもそもどんな機能なのかマスク、手洗い、消毒に加え、入ってきてしまったウィルスを退治するために免疫を高めることが不可欠です。風邪やインフルエンザ予防でもよく聞かれる「免疫力」とは、ウィルスなどの病原体の侵入や増殖を防ぐ力のことで、じつは身長や体重のように明確に測定できるものではないそうです。この免疫力が下がることで病気が重症化しやすくなるので、体調管理のためには生活習慣などに注意して免疫を維持することが大事なのです。■免疫力をアップするには好きなことを楽しくすることがいい免疫力をアップ、維持するに必要なのはまず睡眠です。大人の睡眠では7時間睡眠に比べて、6時間を切ると風邪の引きやすさが4.2倍になるそうで、先生もそれについて書かれた論文を読んでから睡眠を6時間以上取ることを厳守されているそうです。必要な睡眠時間には個人差もあるので明確な基準や根拠はないのですが、目安として小学生年代は9~11時間程度の睡眠をとる事が推奨されていることが多いようです。さらに15分~30分のお昼寝をすると午後のパフォーマンスを上げることができます。寝ることができなければ、目をつむって脳を休めるだけでもOKだそうです。次に大切なのは食事。3食きちんと食べる事が大事です。どうしてもご飯や麺などの摂取が多くなりがちですが、炭水化物に偏ることなく、たんぱく質もしっかりと摂取してください。バランス良く食べることが大事で、炭水化物を避けるのも良くありません。ヨーグルトなど乳酸菌を摂って腸内環境を整えることも、免疫力アップが期待できる方法のひとつだそうです。そして適度な運動と、ストレスをためないこと。適度な運動の量は、人それぞれです。普段から運動をしている方にとっては15~20分のジョギングは適度な運動かもしれませんが、全く運動習慣がない方にとっては負荷が大きく適度とは言えないので、注意してください。ストレスをためないためには、好きなことをするのが一番。「楽しむことでさまざまな免疫細胞値が上がることがわかっています」と大谷先生。■免疫力キープのための4つのポイント・睡眠をしっかりとる・バランスの取れた食事・適度な運動・ストレスをためないサッカーが大好きな子どもたちにとっては、サッカーをするのが一番のストレス解消かもしれませんが、激しい運動をすると免疫力が下がることも確認されているので、サッカーの後はバランスのいい食事をして、たっぷりと睡眠をとるようにして、冬場の体調管理に努めましょう。後編では呼吸器の専門家でもある大谷院長に、喘息についてお話を伺いましたのでお楽しみに。大谷義夫(おおたに・よしお)医学博士、池袋大谷クリニック院長東京医科歯科大学第一内科、呼吸器科、睡眠制御学講座において21年にわたり内科疾患、呼吸器疾患、アレルギー疾患、睡眠医療に従事。2005年に東京医科歯科大学呼吸器内科医局長に就任。2009年に東京医科歯科大学呼吸器内科兼睡眠制御学講座准教授就任。呼吸器内科の専門医として2009年に呼吸器とアレルギー領域の診療に特化した池袋大谷クリニックを開院。「絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理」「疲れやすい、痩せにくいは呼吸が原因だった」など著書多数。テレビなどのメディアでも呼吸器内科の専門家として医学的知見からアドバイスを送っている。(取材・文:前田陽子)
2020年12月15日ウーマンエキサイトの皆さま、こんにちは! 前回 、娘たちのインフルエンザワクチンの2回目を予約しようとしたところ、「今季分は受付終了」との答えが返ってきました。▼前回のお話 予約激戦!? インフルエンザワクチンの予約が取れなくて焦った話(前編)【ムスメちゃんとオコメちゃん 第94話】 いや、完全に甘くみてました…、リサーチ不足でした。焦って電話するも、すでに受付終了している病院がほとんど。小児科以外の病院は、通院している人限定や、大人のみというところも多かったです。そりゃそうだ…。姉に助けを求めて、穴場の病院を発見! なんとか娘たちの分を確保できました。あぁよかった!その間もずっとぶつぶつ言って落ち込んでいた娘たちでしたが、あと1回、何とか頑張ってもらおうと思います!ちなみに、私もその後無事、違う病院で接種できたのですが、私はなぜか「予防接種を受けた年に限ってインフルエンザにかかる」という法則(ジンクス?)を持っているので、今年は必ず回避して、ジンクスを断ち切りたい! 決意でこの冬を乗り切りたいと思っています! 皆さまもどうかお大事に!!
2020年12月12日新型コロナウイルスの感染が収束しないまま、本格的な冬がまもなく訪れます。これからの時期に心配な感染症の一つが、インフルエンザ。今年は特にどのような対策をとる必要があるのでしょうか。今回は、インフルエンザの対策や予防対策について、書籍 『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』 からご紹介します。■インフルエンザの症状とは?インフルエンザは、年齢を問わず冬に大流行する呼吸器の感染症です。熱は4〜5日続くことが多く、合併症を引き起こすこともあって、重症化しやすいのが特徴。子どもの場合は、いったん解熱した後、数日後に再び発熱することもありますが、ほとんどはその後自然に解熱します。インフルエンザの主な症状には、発熱やだるさ、喉の痛みや頭痛があります。さらに、腹痛やおう吐などの症状が出る場合もあります。■インフルエンザによる合併症インフルエンザは、脳炎や脳症、気管支炎や肺炎など の合併症を引き起こすことがあります。日本では、小児の脳炎の原因としてインフルエンザが最多であり、毎年200〜500人が発症 しています。脳炎は、発熱してから2日以内に起こりやすく、治療しても死亡や後遺症を残してしまう場合があります。また、インフルエンザは、時に異常行動を引き起こすこともあるため、家の中では子どものそばで注意深く見守りましょう。■インフルエンザのおうちケアもし子どもがインフルエンザにかかってしまったら、おうちで下記のようなケアをしてあげましょう。【インフルエンザのおうちケア】1、自宅で水分をしっかりとって安静にする2、抗インフルエンザ薬(タミフルなど)を内服後はおう吐や下痢などの副作用に注意する3、インフルエンザの合併症で、異常行動を起こすこともあるので、注意して見守るインフルエンザは、自然経過で治ることがほとんどなので、安静にすることが一番の治療です。タミフルなどの抗インフルエンザ薬は、発熱後48時間以内に飲めば、1〜2日早く熱を下げる効果がありますが、重症化や脳症を予防できるわけではないとも言われています。内服後は、おう吐や下痢などの副作用にも注意が必要です。■予防接種の効果は?インフルエンザの予防法としては、予防接種があります。予防接種をすることで、病気に対する免疫(抗体)を獲得できます。インフルエンザにかかりにくくなることで、結果的に肺炎や脳症などの合併症の予防効果が期待できます。赤ちゃんは生後6ヶ月以降で接種できるようになり、13歳未満は原則2回接種が必要です。接種後は、2週目から5ヶ月程度効果があります。■【インフルエンザ】教えてドクターQ&A最後に、「教えて!ドクタープロジェクト」にインフルエンザにまつわる悩みにお答えいただきました!――毎年どうしても家族感染してしまいます。防ぐ方法はありませんか?インフルエンザの流行の中心は子どもです。子どもも大人も、できるだけインフルエンザワクチンを接種することが大事です。インフルエンザワクチン接種の有効率は46%とされています(*)。これは、例えばワクチンを打たなければ100人発生した患者数が、ワクチンを打てば54人で済むということです。ゼロにはなりませんが非常に有効なことがわかると思います。なお、ワクチンは、生後6ヶ月から効果があるとされています。また、卵アレルギーがあってもインフルエンザワクチンの接種は可能ですよ。――なるほど、予防接種の重要性がよくわかりますね。それ以外の予防法はありますか?ワクチン以外の予防としては、手洗いと外出時のマスク、すなわち新型コロナ対策はそのままインフルエンザ予防策になります。手洗いは、石けんをつけて20秒かけて、親指やてくび、手のひらなどすみずみまでしっかりと洗うことが大切です。そして洗った後はしっかりと乾かして、夜寝る前にはクリームなどで保湿してくださいね。――インフルエンザと風邪、新型コロナウィルスについて、親が見分けられるでしょうか?医者であっても見分けるのは難しいです。インフルエンザは急激な発熱を伴います。普通の風邪程度では、小中学生にもなるとあまり高熱を出すことはありませんので、風邪との区別はつきやすいかもしれません。ただ、新型コロナウイルス感染症の場合、発熱することもありますので、見分けることは難しいです。今年はインフルエンザの発熱でも、最初は「新型コロナかもしれない」と慌てることがあるかもしれません。だからこそ今年はよりインフルエンザにかかるリスクを減らして、発熱リスクを下げておくことが大切なのですね。※本連載で紹介する情報は、2020年11月時点のものです。(*)PLoS One.2015;10(8):e0136539. 『マンガでわかる!子どもの病気・おうちケアはじめてBOOK』 (佐久医師会 教えて!ドクタープロジェクトチーム/KADOKAWA ¥1,430)赤ちゃん・子どもの病気、ケガ、事故…突然の「どうしよう」この1冊があれば安心!病院に行く? 行かない? こういう時は様子を見ても大丈夫など、子どもの体の心配ごと、 マンガと解説でわかります。突然起こる子どもの病気、ケガで不安になるときに、親が慌てずに対処するための常備本。●「教えて!ドクタープロジェクトチーム」とは?長野県佐久医師会・佐久市による、子どもの病気、ホームケア、地域の子育て支援情報などを発信するプロジェクトチーム。地域の子育て力向上事業としてだけでなく、SNS発信により「医師による確実な情報」を、リアルタイムで全国に発信している。公式HP: 教えて!ドクタープロジェクトチーム
2020年12月01日新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念されている今年の冬は、例年以上にインフルエンザの感染予防が重要になってきます。今回は今シーズンのインフルエンザ予防に関してお話しします。 今年は新型コロナとインフルエンザの同時流行のおそれあり新型コロナとインフルエンザ感染症は、どちらも呼吸器感染症です。症状の程度には個人差がありますが、発熱・咳・息切れまたは呼吸困難・頭痛など似たような症状が出るため、症状だけでは鑑別が難しいとされています。 そのため、これから流行の時期を迎えるインフルエンザと、新型コロナの同時流行に対する警戒感が医療現場でも高まっており、感染対策の強化と検査等の医療体制の備えが進められています。 妊婦さんや乳幼児、そのご家族は予防接種を!インフルエンザの予防といえば、予防接種を思い浮かべる方も多いかもしれません。今年のインフルエンザの予防接種に関しては、厚生労働省から重症化リスクの高い65歳以上の方を優先するよう要請がありましたが、10月26日からは誰でも予防接種を受けることができるようになりました。 インフルエンザに感染した場合、妊婦さんや乳幼児は重症化のリスクがあると言われています。インフルエンザの予防接種は「任意接種」ですが、インフルエンザの感染、万が一感染した場合の重症化を避けるためにも、厚生労働省では妊婦さんや乳幼児は早めに予防接種を受けるようすすめています。 新型コロナの影響がインフルエンザにも!?厚生労働省によると、インフルエンザの発生報告数は昨年の同時期に比べて大きく減少しています。これは新型コロナウイルスの感染拡大に伴なう感染対策がとられたことが影響している可能性があるとのこと。とはいえ、インフルエンザの流行期は11月〜12月ごろのため、引き続き注意が必要です。 感染予防のためには、やはり手洗いと手指衛生の徹底、マスクの着用が基本です。そのほか、3密空間を避けること、換気を図ること、体調が悪いときは医療機関に相談し指示を仰ぐことなど今までおこなってきた感染対策が重要になってきます。 日々増減を繰り返し、一向に収束の兆しの見えない新型コロナの感染。その一方で経済を回すためにさまざまなGo Toキャンペーンがおこなわれ、今の状況に慣れてきている人も多いかもしれません。しかし、これからどんどん寒くなっていくと新型コロナやインフルエンザの感染リスクは高まりますし、それ以外の感染症も増える時期になります。今一度、気を引き締めて感染対策に努めていきましょう。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年10月29日これから寒い季節を迎えるにあたって、インフルエンザの感染も流行期を迎えます。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、インフルエンザの予防は例年より重要性を増しています。今回は、今年の予防接種のスケジュールと助成についてお伝えします。 2020年は例年とスケジュールが変わる厚生労働省の発表によりますと、2020年のインフルエンザワクチンは過去5年間で最大量(約6300万人分)の供給を予定しているとのことです。 今年は新型コロナウイルスの影響もあり、原則として10月1日~10月25日までは、定期予防接種対象者である65歳以上の方(心臓、腎臓、呼吸器機能不全の60~64歳までの方を含む)を優先として予防接種をおこないます。10月26日以降にその他の方(特に妊婦さんや生後6カ月~小学校2年生までの乳幼児・児童)の予防接種をおこなうよう、厚生労働省は協力を要請しています。 しかし、実際は病院・クリニックごとの判断やワクチンの供給状況にもよります。すでにインフルエンザ予防接種の受付・予約をしているところも多く、すでに初期の予約が終わっている病院・クリニックもあるようです。また、クリニックによっては新規の受付はせず、一度は来院した人(診察券を発行されている人)に限定しているところもありました。インフルエンザワクチンが十分な効果を維持する期間は、接種後2週間程度~5カ月程度と考えられていますので、予防接種を希望される方は、早めに確認・予約をおすすめします。 インフルエンザ予防接種の補助についてインフルエンザの予防接種は治療行為でないため、健康保険の適用にはならず、病院・クリニックごとに費用が変わります。多くの場合、1回あたり3000~5000円であることがほとんどです。これを家族の人数分となると、それなりの出費となりますが、補助を受けられるケースもありますので、すべての方に当てはまるものではありませんが、主な助成についてお伝えしてまいります。 1.健康保険組合からの補助加入している健康保険組合(健康保険証に記載のある保険者または交付者)によっては、インフルエンザ予防接種の補助を行っているところがあります。対象者の範囲が被保険者(勤務している本人)限定のところと被扶養者(被保険者の扶養家族)まで対象にしているところ、金額も被保険者・被扶養者が同一の場合と被保険者と被扶養者で異なるところなどありますので、まずは、加入している健康保険組合のホームページや会報などを確認しましょう。 2.自治体からの助成一部の自治体では、乳幼児を中心としたインフルエンザ予防接種の助成をおこなっています。例を挙げますと、世田谷区では1~15歳のお子さんがインフルエンザ予防接種を受けた場合、接種1回あたり1000円の助成が受けられます。また、神戸市では1~12歳のお子さんがインフルエンザ予防接種を受けた場合には接種1回あたり2000円の助成が受けられます。すべての自治体で行っているわけではないので、お住まいの自治体のホームページや広報紙を確認しましょう。 3.その他一部のポイントサイトや、福利厚生のカフェテリアプランでインフルエンザ予防接種の割引や補助を受けることができます。加入しているポイントサイトや福利厚生のサイトを確認することをおすすめします。 なお、確定申告の医療費控除の対象に、インフルエンザ予防接種は該当しません。治療・診療に該当しないことが理由です。医療費控除の計算に含めてしまうと、後日修正を求められる可能性がありますので、注意しましょう。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年10月21日