第96回キネマ旬報ベスト・テン表彰式が1日に都内で行われ、各賞の受賞者が登場した。大正13年から続き、96回目を迎えた日本最古の映画賞となる同イベント。司会は笠井信輔アナウンサーが務めた。新人女優賞に選ばれたのは、映画『マイスモールランド』で女優デビューを飾った嵐莉菜。「たくさんの方々に評価していただけたこと、このような素晴らしい賞をいただけたことは大変光栄です。ありがとうございます」と受賞の喜びを語り、「まさかいただけるとは思っていなくて……」と受賞の一報に驚いていたことを明かした。また、同作には嵐の父と妹、弟が家族役で出演しており、「(家族も)自分のことのように喜んでくれました!」と嬉しそうに思い出す嵐。司会の笠井アナから「デビュー作にご家族が出演するのは恥ずかしくなかった?」と聞かれると、「家族全員オーディションで受かっていて……(笑)」と告白し、「恥ずかしさもありましたが、全力でやり切りました」と笑顔を見せた。続く、主演女優賞は、映画『ケイコ 目を澄ませて』や『犬も食わねどチャーリーは笑う』、『神は見返りを求める』、『やがて海へと届く』の4作品で存在感を見せた岸井ゆきのが受賞。『ケイコ 目を澄ませて』では、生まれつき耳の聞こえないプロボクサーを演じた岸井。同作を振り返り、「トレーニングだったり、増量だったり、手話の練習だったり、体の痛みというのは、自分だけのものだと思ってしまう瞬間もあった。現場のみんなで、せーので一歩を踏み出せるような現場で、主演できたことをとても光栄に思います」とスタッフやキャストに感謝した。セリフがほとんどない役での表現の難しさについて、笠井アナから質問されると、岸井は「私はスポーツなどでルールを知らなくてもなぜか感動してしまうことがある。言葉がなくても感じられるものがあることを、みんな知っているという信頼があったので、そこに存在することができたら伝わるんじゃないかと思いました」と回答。これを受け、笠井アナは「手話の話になったら目黒(蓮)さんに聞かないといけないですね」「ドラマ『silent』で同じく手話を使ったお芝居をされましたが、今の岸井さんのお話しを聞いて納得する部分はありましたか?」と新人男優賞を受賞した目黒に話しを急に振り、目黒は驚いた表情を見せながらも「すごくありました!」と共感を示した。なお、映画『ケイコ 目を澄ませて』は、岸井の主演女優賞のほか、日本映画作品賞、三浦友和が助演男優賞、三宅唱監督が読者選出日本映画監督賞を受賞し、4冠を達成。三宅監督は「ケイコ(岸井)さんと会長(三浦)と一緒にこんなところに立てるとは想像もしていなかったのでただただ嬉しいです」と喜びをにじませた。岸井も「こういった賞を4つもいただけたということを、このトロフィーを持って感じています。この映画はまだスクリーンで観ることができるので、ぜひ劇場で見ていただければ嬉しいです」とアピールした。■第96回キネマ旬報ベスト・テン 受賞・登壇者一覧助演女優賞:広末涼子※花束ゲスト…廣木隆一監督助演男優賞:三浦友和外国映画作品賞:『リコリス・ピザ』定井勇二氏、宇都宮誠樹氏外国映画監督賞:『パラレル・マザーズ』ペドロ・アルモドバル監督※代理…大谷洋氏読者選出外国映画監督賞:『コーダ あいのうた』シアン・ヘダー監督※代理…水野貴夫氏読者選出日本映画監督賞:『ケイコ 目を澄ませて』三宅唱監督文化映画作品賞:『私のはなし 部落のはなし』満若勇咲監督読者賞:連載「映画を見ればわかること」川本三郎氏特別賞:小林信彦(コメント映像での出演)新人女優賞:嵐莉菜新人男優賞:目黒蓮※花束ゲスト…廣木隆一監督主演女優賞:岸井ゆきの主演男優賞:沢田研二(コメント映像での出演)日本映画脚本賞:『夜明けまでバス停で』梶原阿貴氏日本映画監督賞:『夜明けまでバス停で』高橋伴明監督日本映画作品賞:『ケイコ 目を澄ませて』※登壇者…福嶋更一郎プロデューサー
2023年02月02日アイドルグループ・Snow Manの目黒蓮が1日、都内で行われた「第96回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」に出席し、新人男優賞を受賞した。今回、目黒は映画『月の満ち欠け』、映画『おそ松さん』で新人男優賞を受賞。「すごく心臓がバクバクしています。去年、1年間を通してたくさんの経験をさせてもらいました。そこで出会ったキャストの皆さん、スタッフの皆さんに愛のある指導をしていただき、支えてくださった皆さんあっての受賞だと思います」と受賞の喜びを語った。緊張した様子の目黒に、司会・笠井信輔アナウンサーから「言いたいことは言えましたか?」と質問が飛ぶと、「8割ぐらい……?」と返答して笑いを誘った。Snow Manメンバーの反応を聞かれると、「素直におめでとうと言葉にしてくれる人もいれば、向井康二、深澤辰哉、佐久間大介は全身で、喜びを分かち合ってくれました」と笑顔に。また、「アイドルと俳優とで仕事への向き合い方に違いはあるか?」という質問には、「アイドルのときは、ステージ上でどれだけ自分の魅力を出せるか」と話した一方、「俳優のときは自分を消すようなイメージ。その中で自分だったらどうするかということを意識しています」と違いを明かした。さらに、『月の満ち欠け』の廣木隆一監督が花束とともにサプライズ登壇。「ちゃんと自分がどこに立つとかを考えられる役者です」と目黒の印象に触れ、「これからが楽しみです」とさらなる飛躍に期待を寄せる。目黒も、「『現場に気持ちだけを持ってきてくれればいい。それを繋げるのが僕の仕事』と声をかけてくださったのが印象的」と監督から伝えられたことを思い出し、「この言葉をいただいて、毎回家から現場に気持ちを持っていこうと、それだけを意識して臨みました」と撮影時を振り返っていた。■第96回キネマ旬報ベスト・テン 受賞・登壇者一覧助演女優賞:広末涼子※花束ゲスト…廣木隆一監督助演男優賞:三浦友和外国映画作品賞:『リコリス・ピザ』定井勇二氏、宇都宮誠樹氏外国映画監督賞:『パラレル・マザーズ』ペドロ・アルモドバル監督※代理…大谷洋氏読者選出外国映画監督賞:『コーダ あいのうた』シアン・ヘダー監督※代理…水野貴夫氏読者選出日本映画監督賞:『ケイコ 目を澄ませて』三宅唱監督文化映画作品賞:『私のはなし 部落のはなし』満若勇咲監督読者賞:連載「映画を見ればわかること」川本三郎氏特別賞:小林信彦(コメント映像での出演)新人女優賞:嵐莉菜新人男優賞:目黒蓮※花束ゲスト…廣木隆一監督主演女優賞:岸井ゆきの主演男優賞:沢田研二(コメント映像での出演)日本映画脚本賞:『夜明けまでバス停で』梶原阿貴氏日本映画監督賞:『夜明けまでバス停で』高橋伴明監督日本映画作品賞:『ケイコ 目を澄ませて』※登壇者…福嶋更一郎プロデューサー
2023年02月01日俳優の和田庵が2日、都内で開催された第95回キネマ旬報ベスト・テン表彰式に出席し、映画『茜色に焼かれる』で新人男優賞を受賞した。和田は、8歳から芸能活動を開始するも2018年にカナダに留学。帰国後、同作で本格的に俳優活動を再開した。同作では、理不尽な事故で夫を亡くした母子を尾野真千子と演じた。表彰式に登壇した和田は、「この度はキネマ旬報ベスト・テンというとても栄誉ある賞をいただき本当に心から嬉しく思います。そして、僕を純平役に選んでくださった石井監督に心から感謝いたします。撮影中は真夏だったんですけど、コロナ渦ということもあり、スタッフさんもマスクを付けながら大変だったと思います。そんな中、苦労してみんなで作り上げた作品でこういった栄誉ある賞をいただけて本当に光栄です。ありがとうございました」と喜びと感謝の気持ちを述べた。また母親役で共演した尾野も主演女優賞を受賞。尾野は“親子受賞”に関して、「それが一番嬉しいです。自分もそうですけど。とても嬉しいですけど。こうやって親子で取れるってね、なかなかない。母親じゃないですけど、本当の母の気持ちのように一番喜びました」と感激をあらわにした。和田も「尾野さんと一緒に親子受賞させていただけるなんて、本当に夢にも思ってなかったので、本当になんて言っていいのか、本当に嬉しいです」と語り、“親子”の絆の深さをうかがわせた。コメントは以下の通り。■和田庵キネマ旬報ベスト・テン新人男優賞という栄誉ある賞をいただき、信じられないくらい嬉しいです。僕を選んでくれた石井監督に感謝の気持ちでいっぱいです。そして、主演の尾野真千子さんと一緒に親子受賞出来たこと、一緒に登壇出来たことが何よりも嬉しいです。(C)2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
2022年02月04日第95回キネマ旬報ベスト・テン表彰式が10日に都内で行われ、三浦透子、鈴木亮平、濱口竜介監督、原一男監督、 立川志らく(コメント映像)、佐藤忠男(コメント映像)、河合優実、和田庵、尾野真千子、役所広司、大江崇允が登場した。『茜色に焼かれる』で主演女優賞を受賞した尾野は、同作で新人男優賞に輝いた和田から「感情爆発させるシーンでは、尾野さんが怒鳴った後に神社にいたカラスが一斉に飛び立った」という逸話を披露されるほどの演技。自身も「何年ぶりだろうというくらいに、憑依した。憑依しないでおこうという気持ちが強かったけど、久しぶりにそんな感情を味わって気持ち良かったです」と振り返る。コロナ禍の状況での受賞について聞かれると、尾野は「映画がまともに観れない、外に行けないという中で、こうやってこんなに地味な映画を観てくれる。それだけでも私たちがやったことが間違いではなかったなと思いますし、こうやって賞をいただけたということは、少なからず気持ちがちゃんと伝わっているんだなということを感じます」と涙ぐむ。「私達が頑張っていることはやっぱり間違いじゃなかったんだなと思わせてくれた。大変なことがあったし、私たちみたいな仕事は特にいろいろ大変なことがたくさんあるなと思うんですけど、でも、こうやって伝えられる、伝わる。必要なことだなと胸を張ってこの仕事をいろんな人に伝えて、いつかこういう仕事が夢ですと言ってくれる人が増えたらと思います」と語った。また主演男優賞の役所は、これまでにも様々な賞を受賞していたが、キネマ旬報ベスト・テン で主演男優賞に輝くのは、1996年の『Shall we ダンス?』、1997年の『うなぎ』『失楽園』で2年連続受賞して以来23年ぶりだったという。役所は「23年間、別にサボってたわけじゃなくて、一生懸命いい芝居をしたいと思って頑張ってきたんですけど。やっぱり2年連続でいただいたので、あれでも僕の運も尽きたのかもしれないなと思いつつ、それでも頑張ってきました。おかげで帰って来れたこと、幸せに思ってます」と笑顔に。『すばらしき世界』の西川美和監督も登場し、花束で役所を祝った。○第95回 キネマ旬報ベスト・テン 受賞一覧日本映画作品賞 『ドライブ・マイ・カー』外国映画作品賞 『ノマドランド』文化映画作品賞 『水俣曼荼羅』主演女優賞 尾野真千子(『茜色に焼かれる』『ヤクザと家族 The Family』により)主演男優賞 役所広司(『すばらしき世界』により)助演女優賞 三浦透子(『ドライブ・マイ・カー』『スパゲティコード・ラブ』により)助演男優賞 鈴木亮平(『孤狼の血 LEVEL2』『燃えよ剣』『土竜の唄 FINAL』により)新人女優賞 河合優実(『由宇子の天秤』『サマーフィルムにのって』『偽りのないhappyend』により)新人男優賞 和田庵(『茜色に焼かれる』により)日本映画監督賞 濱口竜介(『ドライブ・マイ・カー』『偶然と想像』により)外国映画監督賞 クロエ・ジャオ(『ノマドランド』『エターナルズ』により)日本映画脚本賞 濱口竜介、大江崇允(『ドライブ・マイ・カー』により)特別賞 佐藤 忠男(70年以上の評論活動を通して日本の映画文化の発展に貢献をされた功績に対して)読者選出日本映画監督賞 濱口竜介(『ドライブ・マイ・カー』により)読者選出外国映画監督賞 クロエ・ジャオ(『ノマドランド』により)読者賞 立川志らく(連載『立川志らくのシネマ徒然草』により)
2022年02月03日2019年 第93回「キネマ旬報ベスト・テン」の表彰式が11日、東京・文京シビックホールで行われ、受賞者の瀧内公美、池松壮亮、池脇千鶴、成田凌らが出席した。映画誌『キネマ旬報』が主催する「キネマ旬報ベスト・テン」は、今年で93回目の開催。その年を代表する日本映画、外国映画をそれぞれ10本挙げるほか、主演男優賞や主演女優賞、新人男優賞、新人女優賞などを、映画評論家や映画記者らが選出する。日本映画ベスト・テン第1位となった荒井晴彦監督の『火口のふたり』で柄本佑相手に激しい濡れ場を披露した瀧内公美が主演女優賞を獲得。瀧内は「この作品は、私が今までお世話になっていた事務所を退所してフリーになった時に声をかけていただいた作品です。こうれからどうしようと思っていた時にこういう作品をいただけたので、やってみようと思いました。(所属事務所の)社長に『思いっきりやるんだよ』と背中を押してもらいました」とオファー当時を振り返った。続けて、「色んな人に感謝したいんですが、この作品はほとんど(柄本佑と)2人の映画で、お相手役をしてくださった柄本さんがいたから今日があるんだと思っています」と感謝し、荒井監督についても、「こういう場所に連れて来てくれたのは荒井さんです。(撮影中は脚を)しならせるんだとよく言われました。毎日湿布を貼って首と腰が痛くなった作品ですね(笑)」と濡れ場における演出の厳しさに身体も悲鳴をあげていたそうだが、「荒井監督はお話を聞いてくださる方だったので、すごくやりやすかったです」と印象を語った。主演男優賞には、『宮本から君へ』で主演を務めた池松壮亮が選出。「僕が演じた宮本というキャラクターは、正しくないことに対して声を出し続ける男です。みんなが鼓舞されて何とかやり遂げることができたと思います。みんなで戦った日々の勲章としてこの賞をいただけたとともに、池松から宮本へこの重みの賞を捧げることができたらと思います」と受賞を喜び、「多分今日は(トロフィーを)抱きしめて寝ると思います」と喜んだ。また、日本映画脚本賞を受賞した阪本順治監督の『半世界』に出演した池脇千鶴が助演女優賞を獲得。「キネマ旬報ベスト・テン」は、第73回(1999年度)に『大阪物語』で新人女優賞を受賞して以来となる。「基本男3人の映画なんですが、阪本監督が1人の女として妻として母として人間としてきちんと描いてくださいました。それが映画に反映されての評価なのかなと思っています」と自分なりに分析しつつ、「小さめの映画で私の出番もあまり多くありませんでしたが、こうやって評価していただけて、映画の神様は見てくださっているのかなと思います」と笑顔。初めて組んだ阪本監督については「もっと怖そうな印象がありました」と本音を明かしつつ、「接するとダジャレを言ってくれますし、ものすごく愛の深い監督さんでした。すごく厳しいんだけども、キャストを見つめてくださって楽しかった思い出がいっぱいありました」と撮影を振り返っていた。○第93回「キネマ旬報ベスト・テン」受賞一覧日本映画ベスト・テン第1位『火口のふたり』(荒井晴彦監督)外国映画ベスト・テン第1位『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)文化映画ベスト・テン第1位『i-新聞記者ドキュメント-』(森達也監督)読者選出日本映画ベスト・テン第1位『半世界』(阪本順治監督)読者選出外国映画ベスト・テン第1位『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督)日本映画監督賞:白石和彌監督『ひとよ』『凪待ち』『麻雀放浪記 2020』日本映画脚本賞:阪本順治監督『半世界』外国映画監督賞:トッド・フィリップス監督『ジョーカー』主演女優賞:瀧内公美 『火口のふたり』主演男優賞:池松壮亮 『宮本から君へ』助演女優賞:池脇千鶴『半世界』助演男優賞:成田凌『愛がなんだ』『さよならくちびる」』ほかにより新人女優賞:関水渚『町田くんの世界』新人男優賞:鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』『決算!忠臣蔵』読者選出日本映画監督賞:阪本順治『半世界』読者選出外国映画監督賞:トッド・フィリップス『ジョーカー』読者賞:ライムスター宇多丸、三沢和子 連載『2018年の森田芳光』特別賞:和田誠(映画の素晴らしさや愉しさを広く伝え、多くの映画ファンを育てた功績に感謝をこめて)
2020年02月12日映画雑誌「キネマ旬報」が主催する「2017年 第91回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」が2月12日(月・祝)、文京シビックホールにて行われ、受賞した蒼井優、菅田将暉、田中麗奈、ヤン・イクチュン、石橋静河らが登壇した。「キネマ旬報ベスト・テン」は、アメリカのアカデミー賞よりも長い歴史を持つ映画賞で、その年を代表する作品や映画人を多面的に選び出している特徴を持つ。年齢や所属の幅も広い映画を多く観ている選出者が、当年の映画界の実勢を反映することから、最も中立的で信頼に足る映画賞という評価を業界内外からも受けている。菅田さんは『あゝ、荒野』、『火花』、『帝一の國』、『キセキ -あの日のソビト-』とそれぞれジャンルも役柄も全く異なる作品で主演としての魅力を開眼し、堂々の主演男優賞を受賞。およそ5キロ弱あるという重いトロフィーを手に、菅田さんは「まだまだ知らないこともたくさんありますし、何ができるかもわかりませんが、真摯にワンカット、ワンカット、俳優部として一生懸命やっていきたいと思います。本当にありがとうございました」と感謝を込めた。作品を観るときに思い出すことについて、「一番に出てくるのは現場の時間」という菅田さんは、「ヤンさんとの試合シーンを観ていると、その頃の記憶がいろいろよみがえってきて、熱くなれたな、とか体温みたいなものを思い出しましたね」とふり返ると、同作品で助演男優賞を受賞したヤンさんもニコニコと拍手を送った。ヤンさんは自身の受賞について、「最近、映画というものは早い速度で消費されて消えてしまっている気がします。映画という文化を記録して100年近くになるキネマ旬報から賞をいただけて、本当にうれしく思っています」と喜びを語った。そして、作品内で固く絆を結び、ゆくゆくはライバルとなった菅田さんについて、ヤンさんは「本当に菅田さんは動物的なところがあるんですね。脱いだ姿も拝見したんですけど、とても野性的な体と感性を持っている!」と絶賛し、菅田さんを呼び寄せてはチューをするふりをしつつ抱き合い、カメラマンに大サービスしていた。『彼女がその名を知らない鳥たち』で主演女優賞を受賞した蒼井さんは、下品な年上の男と暮らしながらも、8年前に別れた男の面影をいじいじと追っている自堕落な十和子を演じ、新境地を踏んだ。『フラガール』ほか(2006年度)で助演女優賞を受賞した以来の受賞となった蒼井さんは、「11年前からどれのくらい成長しているのか、なりたい役者像の何%まできたんだろうと考えていたとき、正直2%くらいだと思ったんです。これからも、できれば素敵な方々とお会いして、たくさんの方に手を差し伸べていただいて、しっかりその手を信じてあと98%を頑張りたいです」と、瞳を輝かせた。田中さんは、初主演作『がんばっていきまっしょい』(1998年度)で主演女優賞受賞して以来、母の強さや女のズルさまで出しきった奈苗を演じた『幼な子われらに生まれ』で助演女優賞に輝いた。田中さんは「主演の浅野忠信さん、娘役のおふたりと、家族皆で頑張ったで賞ということで、いただけたと思っています。家族皆で分かち合いたいと思います!」と笑顔を見せた。また、日本映画作品賞、日本映画脚本賞、新人女優賞の3冠に輝いたのは『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』で、登壇した石井裕也監督と微笑みを交わした石橋さん。「これからは役を全うできるような役者になりたいと思っています」と石橋さんが受賞のコメントを伝えた。そのほか、表彰式には、日本映画監督賞の大林宣彦監督、文化映画作品賞の伏原健之監督、読者選出日本映画監督賞の岸善幸監督、キネマ旬報読者賞の立川志らくも出席した。大林監督が力強く、「あと30年は映画を作るぞ。がんごときで誰が死ぬか!」と言えば、観客からもこの日一番の大きな大きな拍手が贈られた。(cinamacafe.net)
2018年02月12日米国アカデミー賞よりも歴史が古く、世界一の歴史を誇る映画雑誌「キネマ旬報」が1924年より主催してきた映画賞「キネマ旬報ベスト・テン」。この度、「2016年第90回キネマ旬報ベスト・テン」が決定!栄えある日本映画第1位は『この世界の片隅に』、外国映画第1位は『ハドソン川の奇跡』が選ばれ、各個人賞も発表された。1919年の創刊以降、映画ファンに親しまれ続け、現在でもなお続く映画雑誌「キネマ旬報」。本雑誌が開催する「キネマ旬報ベスト・テン」は、選出者の年齢・所属の幅が広く、また人数も多いことから高い信頼を得ている。その年を代表する「日本映画」「外国映画」「文化映画」がそれぞれ10本選出されるほか、「日本映画」と「外国映画」には読者選出部門を設け、それぞれの10本を挙げ、「日本映画監督賞」「外国映画監督賞」「日本映画脚本賞」「日本映画主演女優賞」「日本映画主演男優賞」「日本映画助演女優賞」「日本映画助演男優賞」「日本映画新人女優賞」「日本映画新人男優賞」「読者選出日本映画監督賞」「読者選出外国映画監督」「キネマ旬報読者賞」と、その年の称賛すべき作品や映画人を多面的に選出する。2016年度のベスト・テンで90回目を数える本賞。個人賞には2016年のスクリーンを彩った顔ぶれがズラリ揃った。日本映画監督賞には『この世界の片隅に』の片渕須直。日本映画脚本賞には、『シン・ゴジラ』の庵野秀明。主演女優賞には、『湯を沸かすほどの熱い愛』の宮沢りえ。主演男優賞には、2004年度『誰も知らない』で新人男優賞を受賞し、『ディストラクション・ベイビーズ』主演の柳楽優弥。助演女優賞には、『湯を沸かすほどの熱い愛』で宮沢さんの娘役を好演、今年も『無限の住人』など出演作が控える杉咲花。助演男優賞には、『永い言い訳』の“ネクストブレイカー”竹原ピストル。新人女優賞には、『溺れるナイフ』『ディストラクション・ベイビーズ』ほかで幅広い役を演じきった小松菜奈。新人男優賞には、『ディストラクション・ベイビーズ』ほか、テレビドラマでも注目を集めた村上虹郎。また『ハドソン川の奇跡』のクリント・イーストウッドが8度目の外国映画監督賞に輝いた。そして“日本映画ベスト・テン”で見事1位に輝き作品賞と受賞したのは、片渕監督の大ヒット作『この世界の片隅に』。興行収入は10億円を突破し、上映劇場もますます増え、海外公開も控える本作の勢いは2017年も止まりそうにない。そして2位には脚本賞に輝いた庵野氏の『シン・ゴジラ』、3位にカンヌ国際映画祭・ある視点部門で公式上映された『淵に立つ』。4位には主演男優賞&新人男優賞を輩出した『ディストラクション・ベイビーズ』、5位に本木雅弘主演、西川美和監督の『永い言い訳』、6位に岩井俊二監督作で、黒木華が主演を務めた『リップヴァンウィンクルの花嫁』、7位には主演女優賞・宮沢さんと助演女優賞・杉咲さんが共演した『湯を沸かすほどの熱い愛』、8位には西島秀俊&竹内結子の夫婦役に、香川照之の怪演が話題となった『クリーピー偽りの隣人』、そして9位に佐藤泰志三部作の最終章を映画化した『オーバー・フェンス』、10位には渡辺謙を主演に迎え、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、宮崎あおい、妻夫木聡ら豪華俳優陣が集結した『怒り』。“外国映画ベスト・テン”では、『ハドソン川の奇跡』が1位を獲得。以下、2位に『キャロル』、3位に『ブリッジ・オブ・スパイ』、4位に『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』、5位に『山河ノスタルジア』、6位に『サウルの息子』、7位に「第88回アカデミー賞」にて作品賞&監督賞に輝いた『スポットライト 世紀のスクープ』、8位に『イレブン・ミニッツ』、9位に『ブルックリン』、10位に「第88回アカデミー賞」にてブリー・ラーソンが主演女優賞に輝いた『ルーム』がランクイン。“文化映画ベスト・テン”第1位には、監督・佐々木聰の『ふたりの桃源郷』が輝いた。なお、本賞の第1位映画鑑賞会と表彰式は、2月5日(日)に東京都内にて開催予定。(text:cinemacafe.net)■関連作品:この世界の片隅に 2016年11月12日より全国にて公開(C) こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
2017年01月10日皆が憧れるステージで活躍する大人って、どんな子ども時代をすごしたのでしょうか? 夢を叶えた大人はどんな風に育てられたのか、人生まだまだヒヨっこのちゃずがインタビュー!第2回はアニメーターの松原秀典さんにインタビューにいきました。松原さんは今話題の映画『この世界の片隅に』のキャラクターデザインと作画監督を担当された方。他にも『ああっ女神さまっ』『サクラ大戦』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』等の作品も手がけられたベテランのアニメーター(キャラクターデザイナー、イラストレーター)さんです!松原秀典プロフィールアニメーター、キャラクターデザイナー、イラストレーター1965年生まれ。富山県出身。株式会社カラー所属。ガイナックスに入社後、『ふしぎの海のナディア』『新世紀エヴァンゲリオン』などに参加。『サクラ大戦』『ああっ女神さまっ』ではキャラクターデザイン、作画監督を務める。映画『とある飛空士への追憶』でもキャラクターデザインとして参加。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズでは作画監督、デザインワークス、原画として参加。最近では映画『この世界の片隅に』でキャラクターデザイン、作画監督として参加している。■『この世界の片隅に』は、見たら結婚したくなる作品!?ちゃず─大ヒット中の『この世界の片隅に』。ヱヴァンゲリヲンなどとは全く違うテイストでご苦労はなかったですか?松原─この作品が始まった当初、前にやっていたカッコいいアニメの絵柄が手に染み付いていたので、監督には「もうちょっと下手に描いてくれ」なんて言われたりしましたよ(笑)。僕自身、こういうやわらかい絵柄はあまりやったことがなかったので、少しテイストを合わせるのに苦労した部分もありました。ちゃず─作画監督というのは、具体的にどういうお仕事になるんですか?松原─ひと言で簡単に言ってしまえば、線画の段階での「全体の絵柄の統一」です。ちゃず─私、すずちゃんの目が時々漫画的な表現になるところが好きです!松原─あれのおかげで、この作品の世界観ができたようにも思います。原作の漫画でもそういう表現になっているのですが、あれを採用するかしないかで、作品の幅が変わったんじゃないかなと。あと僕がちょっと気をつけたのが、ご飯のシーン。子どもに「お箸をちゃんと持ちなさい」と教えている以上、ちゃんと絵でも表現しなくちゃなと。ちゃんと持ち替えるキャラクターと、適当にやっているキャラクターと、意識して描き分けています。子どもがいると、どうしてもそういうこと考えてしまいますよね。いろんな方に、感覚的に想像させられる作品にはなったのかなと思っています。ちゃず─場面場面で違ったタッチが入ってくるのも、すごく作用しているように拝見しました。松原─原作のこうのさんが、ありとあらゆる実験的な描き方にチャレンジしてらっしゃったので。漫画自体は黒と白の線画なのですが、それに近いもの、それに代わるものとしてどんな表現があるかを監督は色々考えられたようです。すずちゃんが絵を描いているシーンが結構あるのですが、「絵の中で絵を描いている」という二重構成なんですね。現実と虚構が両方とも絵だと境界が曖昧になってしまうので、ちょっと不思議な表現を監督は入れようとしたのかな、と。「この鳥は本当にいたのか?」と思えてくるようなところとか。ちゃず─そういう曖昧さが想像力につながっているのかもしれませんね! すずちゃんの大人の女性っぽい表情も気になりました!松原─二人きりの世界とパブリックな世界で見せる顔は皆違うよね。その感じを出そうとすると、表現が細かくなるのかもしれません。僕は作品の内容を管理する側で、アニメーターにシーンを割り当てる時に、「このシーンは女性のあの人に描いてもらおう!」なんて考えて割り振って。「どんなのを描いてくるかな?」なんてちょっとワクワクしたりもしています。ちゃず─史実に関しては、忠実に再現をされたのですか?松原─忠実というより忠実風、ですね。資料がカラーで残っていない以上、完璧というわけにはいかないので。地域や性格、職業なんかによっても、戦争の受け取り方は違っていただろうし。服などに関しては調べるだけ調べて、かといって何もかもリアルに描くのではなく、ふんわりと原作に合わせて描きました。ちゃず─モンペにしていた着物も華やかでかわいかったです!松原─昔の写真を見るとね、びっくりするくらい派手なんですよ。戦争前の女学生の服なんて、今の女子高生のスカートより短かったくらい。既製品の使い回しという意味では、派手な着物をモンペにしているので、生地は派手だったりもしてね。ちゃず─どのくらいの期間、この作品に携わっていたのですか?松原─監督たちは準備から完成まで6年かかったそうですが、僕は2年半くらい。作画に関しては、がっつり取り組んでいたのは1年半くらいで、その間は毎日描いていました。監督は「見たら結婚したくなるような作品」を目指していたらしいですよ(笑)。 ■東京は海外のような場所だった!? 夢を叶えるまでの道ちゃず─松原さんがこの仕事を始めたきっかけは?松原─僕は富山出身なのですが、僕が若い頃は、東京は夜行で何時間もかけてやってくるような場所で、海外とあまり変わらないような感覚だったんです。でもアニメーションや漫画みたいな仕事は都会にしかないものだったので、やりたいとなると行くしかない。でもかなり遠い。だから夢だと思っていました。田舎で普通に暮らしていくための仕事も考えていました。ちゃず─この職業に就くハードルを感じてらしたのですね…。松原─はい、ものすごく。なので、一段クッションとして、まずはアニメ系の専門学校に行きました。そこからフリーのような形で、委託で仕事を始めて。ちゃず─最初から社員ではなかったんですね? 大変じゃなかったですか?松原─大体皆そうなんじゃないかな? 作品ごとに集められて、スタジオのなかに入るんだけど、その作品が終われば、また次の作品へ行く、という形です。腕が上がると色々と声がかかるようになって、あちこち移動するようになっていく。人のつながりで助けたり、助け合ったりしてきたという感じです。苦労とか頑張ったとかあんまりないですね。皆、頑張ってるじゃないですか。どんな仕事をやっていても、大抵の人は努力していると思うので。■パパとしての日常ちゃず─松原さんが育った家庭は? どんな子どもだったんですか?松原─うちは放任に近かったです。親が離婚して、教育的な環境下にはなかったんですよ。上京も自分で決めました。コミュニケーションほぼゼロの家庭だったので、結果的に自分の好きにできる環境だった、というか。僕は堅実な性格なので、そういう状況でなかったら地元にいたと思うのですが、家庭という土台がなくなっていたので、だったら東京でも同じかなと思い。小さい頃にそろばんと習字を一瞬かじったくらいで塾にも大学にも行っていないので、自分の子供の習い事のことも正直よくわからないんですよね。ちゃず─お子さんに絵を教えられることはあるのですか?松原─まだしていないですね。英才教育をしたいとも全く思いませんが、一個だけ、英語が話せたらすごくいいな、というのはありますね。奥さんが話せる人で。話せるとどこでも行っちゃえるので、あれはうらやましいです。思うだけで、やらせてはいないのですが(笑)。ちゃず─それもひとつの方法ですね! 最後に十年後へのお子さんへのメッセージをいただけますか?松原─僕はもういい歳(51歳)ですが、上の子は5歳、下の子3歳なので、最低でも17年後までは頑張らなくちゃな、なんて思いますね。普通に育ってくれればいいし、それだけで十分有難いです。ただ、今のところ子供たちのなかで、父親は家にいないことになっているだろうな、と。将来的にその影響出てきちゃうのかな…なんて思うと気にかかっています。でも正直、この仕事だと普通なんですよね。今作でもピーク時は半年間、2〜4日に1回しか家に帰れませんでした。朝バタバタするなかで一瞬、顔を見られるくらいで。子どもからすれば、僕は「たまに朝いるだけの人」で。どんな感じに見えているんだろうな…。ちゃず─お休みは全然ないんですか!? 松原─普段はあるんですけどね。この半年間はなかったです。作品によっては追い込まれることも多々ある、という。本人はつらいと思ってないのですが、周りから見るとそう見えるかもしれません。少ないですが、休みのときは必ず家族と行動していますよ。ちゃず─お子さんには、どんなふうに接しているんですか?松原─その時その時をかみしめるような感じですかね(笑)。いつも一緒にいられるわけじゃないので、「抱っこ」と言われたら必ず抱っこしてあげるとか。すぐ大きくなっちゃうし、そのうち重くなったらできなくなっちゃうし。世のお母さんたちからも「小さいときは一瞬しかないから、もっとかわいがればよかった!」なんて証言をよく聞くじゃないですか。会っている時間が短いせいか、僕の中ではまだ小さいイメージなんです。服を着せたり、ボタンを止めてあげたり、靴を履かせたり、奥さんからすれば「それはもう自分でできるのよ」ということでも、やってあげたいんですよね。あまり普段やっていないせいで、そういう小さな手伝いをやりたくて。「うざがられるまではやっていたいな〜」なんて思っています(笑)。ちゃず─こうやってお父さん側の本音を聞かせていただけると、また違う視点が得られるな、と思ったインタビューでした。帰り際には、照れつつも「一番大事にしているのは、奥さんと子どもが笑顔でいることです」という温かいひと言も。忙しい仕事のなかでも、ご家族の存在が何よりも支えになっている様子に感銘を受けつつ、そのあたりの思いが、きっと『この世界の片隅に』の世界観にも反映されているんだな…!なんて思った、ちゃずなのでした!映画『この世界の片隅に』HP: アニメ『龍の歯医者』HP:
2016年12月28日第89回「キネマ旬報ベスト・テン」の表彰式が13日、東京・文京シビックホールで行われ、受賞者の深津絵里、二宮和也、本木雅弘、広瀬すず、篠原篤、橋口亮輔らが出席した。映画誌『キネマ旬報』が主催する「キネマ旬報ベスト・テン」は、今年で89回目の開催。その年を代表する日本映画、外国映画をそれぞれ10本挙げるほか、主演男優賞や主演女優賞、新人男優賞、新人女優賞などを、映画評論家や映画記者らが選出する。『岸辺の旅』と『寄生獣 完結編』の2作品で主演女優賞を受賞した深津絵里は「このような素晴らしい賞に値するような芝居だとは疑問に思いますが」と謙そんしながら「プロデューサーや監督さん、そしてスタッフさん、ともに戦いに挑んだ共演者の皆さんに心から感謝したいと思います」と笑顔。続けて「特に『岸辺の旅』で夫が浅野忠信さんじゃなければあのような空気感、繊細な表現につながらなかったと思います。浅野さんの底知れぬお力のお陰でこの賞をいただけたと思っています」と共演した浅野に感謝しきりだった。一方、『母と暮せば』で主演男優賞を受賞した嵐の二宮和也は「自分がこの作品に出る役割は、応援してくれる若い方々に戦争というものを改めて学んでいただける機会をという責務がありました。それがちょっとでも叶い、しかも素晴らしい賞をいただけて本当にうれしく思っています」と喜びの声。本作で共演した吉永小百合については「テレビで見ているパブリックイメージはありましたが、それを遙かに超越していて、どんな人でも同じ対応をしている懐の広さには驚きましたね」と語った。新人女優賞に輝いたのは、『海街diary』に出演した広瀬すず。「このような大きな舞台に立てることは自分にとって不思議な感覚ですが、日々『海街diary』という思いが強くなってきて、大人になっても是枝裕和監督やお姉ちゃん(共演した綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆)に出会えたことが自分の人生にとって大きいと思っています。これからもお姉ちゃんたちの背中を見ながらこういったところに帰れるように頑張りたいと思います」と更なる活躍に意欲。本作の監督でもある是枝監督とはたまに会う機会があるといい、その度に「ネイルをしたりしているんですけど、『また色気づいちゃって!』とか『大人っぽくなっちゃって!』と言われます(笑)」と明かして会場を湧かせていた。○第89回『キネマ旬報ベスト・テン』受賞者一覧日本映画作品賞『恋人たち』(橋口亮輔監督)外国映画作品賞『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(ジョージ・ミラー監督)文化映画作品賞『沖縄 うりずんの雨』(ジャン・ユンカーマン監督)日本映画監督賞/日本映画脚本賞橋口亮輔監督(『恋人たち』により)外国映画監督賞ジョージ・ミラー監督(『マッドマックス 怒りのデス・ロード』により)主演男優賞二宮和也(『母と暮せば』により)主演女優賞深津絵里(『岸辺の旅』、『寄生獣 完結編』により)助演男優賞本木雅弘(『日本のいちばん長い日』、『天空の蜂』により)助演女優賞黒木華(「『母と暮せば』、『幕が上がる』、『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』により)新人男優賞篠原篤(『恋人たち』により)新人女優賞広瀬すず(『海街diary』により)読者選出日本映画監督賞是枝裕和監督(『海街diary』により)読者選出外国映画監督賞デイミアン・チャゼル(『セッション』により)キネマ旬報読者賞川本三郎(キネマ旬報連載『映画を見ればわかること』により)
2016年02月14日