サッカーキャンプに行かせてみたいけど、うちの子でも大丈夫かな......、など、参加を迷っているご家庭や、勇気が出ないというお子さんのために、サカイクキャンプ参加者のエピソードを大公開。今回お話してくれたのは、すでに3回参加しているリョウヘイくん(小4)とお母さんです。リピートの理由や、繰り返しの参加で感じられたリョウヘイくんの変化をご紹介します。(取材・文:小林博子)サカイクキャンプでトレーニングに励むリョウヘイくん<<臆せずチャレンジできる雰囲気の中で自己効力感が大幅アップ!たった3日でサッカーの自信がついた理由■「楽しい」から参加したい/させてあげたい と親子で即答!小学4年生にして、すでに3回キャンプに参加しているリョウヘイくん。何度も参加する理由を聞くと「楽しかったから!」と即答でした。楽しかった理由は、友達ができたこと、サッカーの上達が自分でもよくわかったこと、普段の練習だけでは出会わなかったであろう他府県のサッカーが上手な子と一緒にサッカーができたこと、など、いくつでも挙げられる様子。たくさんの良い思い出が3回のキャンプに溢れているようです。とはいえ、楽しいだけでそう何度も参加させるのは躊躇してしまうという親御さんは多いはずです。そこで、実際のところはどうなのかをリョウヘイくんのお母さんに伺ってみたところ......「確かに楽しいようなので、まずは本人がまた行きたいと言うのであればできる限り行かせてあげたいと思っています。最終日に迎えに行ったときのいきいきとした表情を見ると、参加させてあげてよかったと毎回思います。今しかできない経験は貴重です。『楽しい』が最大の理由であることに、私たち親も賛成しています」と、目を細めて話してくれました。■親はついコスパを求めがちだが、大事なのは子どもの「楽しい」という心親としては、学びがなければ、上達がなければ......、など、ついコストパフォーマンス的なことをついつい考えてしまいがちですが、子ども時代の思い出という観点では「楽しかった」が大切であることに気付かされたお答えでした。コロナ禍で制限が多かったここ数年間の子どもの生活を考えても、「楽しい」を最優先に子どもの希望を叶えてあげたいと思う親心には共感できますよね。サカイクキャンプは、サッカーや日常生活のスキルが上がるキャンプです。そしてその土台は子どもたちが楽しくサッカーをし、寝食を共にしながら非日常体験ができるという、とにかく楽しい3日間であることは確かです。「楽しそう」「楽しかったからまた行きたい」それだけが参加理由でも、もちろんOKです。むしろそれが最も大切なことかもしれません。■リピーターだからこその経験や成長もキャンプの間、リョウヘイくんを見守ってきた柏瀬コーチによると、回を追うごとに周りの子どもたちへの接し方に変化が出ていたと言います。小3の冬だった初回の参加時、リョウヘイくんは不安そうな表情を浮かべるシーンも。それが、2回目には頼もしい顔で初参加の子たちに声をかけて場を和ませたり、3回目では練習時にチームをひっぱる声がけができるようになったそう。二人組になって行う練習や話し合いがあるときも、自分から「僕とやろう」と話しかけるなど、初回の不安そうな表情や態度からは想像できないほど頼もしくなりました。キャンプでは前向きな気持ちで過ごし、「プラスの声がけ(=ポジティブな声がけ)」の大切さについても子どもたちにしっかり伝えています。「5つのライフスキル」について座学で学ぶ時間のほか、サカイクサッカーノートへの記入や、練習時のコーチとの会話など、何度もそれについて考え、実践します。1回目の参加時に、リョウヘイくんがわからなかったことや不安だった経験があるからこそ、2回目以降に同じ立場になった参加者の気持ちがよくわかるのでしょう。繰り返し参加することで、身につけたコミュニケーションやリーダーシップのスキル、相手を思いやる心を発揮するシーンが増えていきました。そしてそれを見守り評価してくれるコーチたちがいることで、より自信につながるはずです。自分で考えて行動する力がつくサカイクサッカーキャンプとは>>■参加するごとに我が子が凛々しくなるのを感じるサカイクキャンプでトレーニングに励むリョウヘイくんその変化はお母さんも感じていて、「どんどん凛々しくなる様子が顕著です」と話します。それはサッカーでも家庭でも発揮している変化で、「自分のことは自分でやる」「言葉にして思いを伝える」といったキャンプで学んだことを意識して過ごせている様子なのだとか。「前向きな気持ちを大切にして、それを表現するスキルを身につけたリピーターの子どもがいると、チームの雰囲気に良い影響があり、周りの子どもたちも前向きになるという、プラスのリレーが生じます。サカイクキャンプでそういう子どもが増えることはとても嬉しいし、サッカーだけでなく子どもたちの将来にも役に立ててもらえると思えることにやりがいを感じます」と柏瀬コーチ。リョウヘイ君が3回のキャンプで身につけたそんなスキルは、サッカーや日常生活に、そしてこれから大人になって社会に出ても、きっと強みになるはずです。■「考えるサッカー」 に共感。少しずつそのフレーズを体現できるようにリョウヘイくんが最初にサカイクキャンプに参加するきっかけを与えてくれたのはお父さんでした。お母さんもサカイクが提唱する「考えるサッカー」に共感し、体験してほしいとの思いからだったそうです。キャンプでは、サカイクサッカーノートを使って、サッカーをはじめさまざまなことについて考える時間が設けられています。コーチたちは、子どもが思っていたことや感じていたことを自分の言葉にするためのサポートを行い、子どもたちはそれを自分で書くことで思いや考えを言語化するという体験をし、思いや気持ちを認識していきます。家庭でお母さんが「凛々しくなった」と思えるのは、発する言葉や意識の面から、その「言語化」ができている様子が垣間見られるからだそう。思考が深くなり、より考えることができるようになっているのでは、と成長を感じています。ご両親が共感してくれている「考えるサッカー」に必要なノウハウも、キャンプで無理なく楽しく身につけていることに「参加させた意味がある」と話してくれました。最後にリョウヘイ君は「次も参加したい」とにっこり。彼にとって、よほど楽しいキャンプなのでしょう。「参加させてあげたいけれどうちの子は大丈夫かしら」と心配な親御さんもいらっしゃると思いますが、不安を感じている初回参加者をあたたかく迎え入れてくれるリョウヘイ君のようなリピーターキッズもたくさんいるので安心してお子さんを預けてみてはいかがでしょうか。3日間を過ごして帰ってくる頃には、とびっきりの笑顔を見せてくれるはずです。自分で考えて行動する力がつくサカイクサッカーキャンプとは>>
2023年03月16日FC市川GUNNERSでは、夏休み期間中にFC市川GUNNERSのコーチによる、短期集中サッカーキャンプを開催します。コロナ対策として今年は全てのキャンプは泊まりではなく日帰りで設定しています。ドリブル、シュートなど基礎的なテクニックの向上から、シュートブロック、チャレンジ&カバーやクロスの攻防など実践的なトレーニングまで学べるキャンプです。ストライカーキャンプGKキャンプ小学1年生から中学3年生までの男女を対象とした各種キャンプがありますので、下記より詳細をご覧いただき、お申し込みください。開催スケジュールチャイルドキャンプ日時:8月10日(火)~11日(水) 通い2日間対象:小学1年生~2年生(男女)定員:30名参加費:1セッション3,000円(税別)、4セッション10,000円(税別)ジュニアキャンプ日時:8月10日(火)~11日(水) 通い2日間対象:小学3年生~4年生(男女)定員:30名参加費:1セッション3,000円(税別)、4セッション10,000円(税別)GKキャンプ日時:8月2日(月)~3日(火)通い2日間対象:小学4年生~6年生(男女)、中学1年生~3年生(男女)定員各10名参加費: 7,000円(税別)、1日のみ4,000円(税別)ストライカーキャンプ日時:8月2日(月)~3日(火)通い2日間対象:小学4年生~6年生(男女)、中学1年生~3年生(男女)定員:各10名参加費:7,000円(税別)、1日のみ4,000円(税別)開催場所:北市川フットボールフィールド(千葉県市川市柏井町4-294-5)TEL:047-712-0070各キャンプの詳細は「ニュース&イベント情報」にて詳しい内容&申し込み先はこちら>>
2021年07月15日今年の夏もサカイクキャンプがスタートします。そこでサカイクでは、今年の春に開催したキャンプの参加者に参加してみてどうだったか、子どもにどう変化があったか、参加者であるお子さんとその親御さんそれぞれに感想を聞いてみました。今回お話を伺ったのは、関西会場に参加してくれた森本侑吾くんとそのお父さんです。キャンプに参加してお子さんがどう成長したのか教えていただきました。「サカイクキャンプに興味があるし参加してみたいけど、どうしようかな」と悩んでいる親御さん、お子さんはぜひ参考にしてみてください。(取材・文:鈴木智之)サカイクの春キャンプに参加してくれた森本侑吾くんとお父さん。キャンプに参加してどう変わったか、それぞれの感想をお聞きしました<<「失敗もいい経験、自分で考えて行動するにはいい機会」たった3日で親が感じた子どもの成長■サッカーだけでなく人間性を育てるキャンプに惹かれた小学3年生の侑吾くんは、春のサカイクキャンプに初めて参加しました。なぜ、数あるサッカーキャンプの中から、サカイクキャンプを選んだのでしょうか?お父さんは、その理由をこう語ります。「サカイクキャンプに惹かれた理由は、子どもたちの自主性を伸ばすなど、サッカー以外に人間性の教育にも力を入れていたことです。他のキャンプはサッカーのプレー面がメインだったので、それ以外にもアプローチしているところがいいなと思いました」侑吾くんはお父さんから「サカイクキャンプに行ってみる?」と聞かれたところ「行きたい!」と即答したそうです。「ほかのキャンプはあるけどサカイクキャンプには行ったことがなかったから、すぐに行きたいと思った」(侑吾くん)■たった3日間のキャンプでたくましくなった侑吾くんは初めてのサカイクキャンプで周りに積極的に声をかけ仲良くなったと言います(写真はサカイクキャンプより)お父さんは「小学1年生からサッカーを始めて、もっとうまくなるためにキャンプに行かせたいと思っていました」と話し、こう続けます。「以前は人見知りで、争いごとがあったら周りの子に譲ってしまう子でした。でもサッカーを始めてからは、コミュニケーション能力をつけたくて、いろんなイベントなどに積極的に参加するようにして少しずつ冒険させていきました。そうしたらある時『友達の作り方がわかった』と言い出して。知らない子たちと触れ合う体験させているうちに、いつの間にか人見知りが治っていました」と、うれしそうに話をしてくれました。そして小学3年生になる今年の春、サカイクキャンプに参加しました。お父さんは、キャンプから帰ってきた時の様子を振り返ります。「ライフスキル講習を受けた日だと思いますが、キャンプから帰ってきてすぐに『いつもありがとう』と言われました。感謝の心について学んだことで、本人の中で何か気づきがあったのでしょう。その後も、私が疲れている時に『疲れてない?』などと気遣ってくれるようになりました」「サッカー面では、初めて会う子たちに積極的に声をかけ仲良くなったようで、キャンプ中ずっと楽しめたようです。たった3日間の経験でしたけど、たくましくなったんだなと思いました」侑吾くんに「どうやって友達を作ったの?」と聞くと「遊ぼうとか、一緒にやろうぜと言うと、友達ができる」と教えてくれました。■プレー中、よく声を出すようになったサカイクキャンプではサッカー以外に「ライフスキル」を身につけることにも力を入れています。ライフスキルには5つの項目があり、考える、リーダーシップ、感謝の心、チャレンジ、コミュニケーションです。侑吾くんはライフスキルについて、キャンプ中に書いたサッカーノートを見ながら、次のように感想を話してくれました。「コーチに『サッカーはチャレンジすることが大事』と言われた。チャレンジしてできたら、またやろうと思うし、うまくできて褒められるとうれしい。そうしたら、もっとやってやろうという気になる」サカイクキャンプでライフスキルを学んだことで、侑吾くんの様子に変化が現れたそうです。お父さんは言います。「サカイクキャンプから帰ってきて、サッカーも日常生活も『困った人がいれば助ける』『リーダーシップをとる』といったことをよく言っていました。実際にチームでもそうしています。プレー中はよく声を出して、それ以外のところでは積極的に手を挙げて発言するようになってきました。そこはサカイクキャンプに行って、変わったところだと思います」自分で考えて行動する力がつくサカイクサッカーキャンプとは>>■自分なりに考えて話すようになったその報告を受けると、サカイクキャンプの柏瀬コーチはうれしそうに笑顔を見せ、次のように話します。「キャンプでは『自分で考えたことを発言するのはいいことだよ』という雰囲気作りをしています。そこで、思いついたことを何でも言うのではなく、考えてから発言するように促していきます。子どもたちの発言を聞いていると、明らかにキャンプ開始時とは変わっているのがわかるので、いいチャレンジができていると感じます」侑吾くんのお父さんも、その考えに同調します。「サカイクキャンプに行って、『考えて話すようになったな』と感じる機会が増えました。プレーひとつでも『どうやったらうまくいくんだろう?』と、彼なりに考えているようです。チームメイトやコーチと話しているのを聞いても、『考えて話しているんだろうな』というのは、すごく感じます」■「ドリブル」「リフティング」など単語だけだったのが、文章で書けるようになったサカイクキャンプでは「サカイクサッカーノート」を使って目標を立てたり、一日の振り返りに活用しています。侑吾くんはキャンプ参加前はノートを書いていませんでしたが、キャンプで書き始めたことをきっかけに、その後もノートを続けているそうです。お父さんはノートを見て、侑吾くんの成長におどろいたそうです。「書き始めの頃は、ドリブル、リフティングとか、単語でしか表現できなかったことが、ドリブルを速くする、周りを見てパスをするなど、言葉が増えてきました。『ドリブルを速く正確にやる』と書いているのを見たときは、驚きましたね」いまでは「ケガをしないために、練習前はストレッチをする」「速いドリブルができるようになる」など、小学3年生ながら、具体的な目標を掲げて取り組んでいるそうです。■リアルな目標設定と達成のための意識が芽生えてきたノートを書くことは、サッカーのレベルアップにもつながっているようです。お父さんは言います。「ノートを書くようになって、だいぶ変わりました。1か月前はリフティングが10回しかできなかったのに、ノートに目標回数を書くことで、かなりできるようになりました。目標を設定して、そこに向かってやろうという意識が芽生えてきたんだと思います」サカイクキャンプでたくさんの刺激を得た侑吾くん。お父さんへ感謝の気持ちを表すようにもなったそうです。■大人が思っている以上に子どもの成長を促してくれるキャンプ「大人が思ってる以上に、子どもの成長を促してくれるキャンプなんだと感じました。顔つきも内面も結構変わって帰ってきましたし、2日目の後は、めずらしく『お父さん、いつもありがとう』って言ってきたり(笑)」サカイクキャンプは「サッカーだけでなく、人としての成長もお手伝いできるキャンプにしたい」という考えのもと、コーチみんなが同じ意識で子どもたちに接しています。春キャンプを振り返って「また行きたい!」と元気よく話してくれた侑吾くん。次のキャンプでもきっとサッカーを楽しみながら、それ以外の部分でも成長のきっかけをつかんでくれることでしょう。初心者でも自然と長く書けるようになるサッカーノートとは>>
2021年06月08日今年の夏もサカイクキャンプがスタートします。そこでサカイクでは、今年の春に開催したキャンプの参加者に参加してみてどうだったか、子どもにどう変化があったか、参加者であるお子さんとその親御さんそれぞれに感想を聞いてみました。「サカイクキャンプに興味があるし参加してみたいけど、どうしようかな」と悩んでいる親御さん、お子さんはぜひ参考にしてみてください。(取材・文:鈴木智之)サカイクの春キャンプに参加してくれた古谷虎鉄くんとお母さん。キャンプに参加してどう変わったか、それぞれの感想をお聞きしました<<ライフスキル講習で教えていること自分一人でできる技を磨いても「サッカー」は上手くならない■初めて1人で電車とバスに乗ってキャンプに向かったのもいい経験幼稚園の年長でシンキングサッカースクールに入り、9年間通っていた古谷虎鉄くん。小学6年生の春休みに行われたサカイクキャンプには、ひとりで電車とバスを乗り継いで参加してくれました。お母さんは、虎鉄くんがひとりで参加することになった理由を、次のように話します。「自宅からキャンプの会場までは、片道1時間ほどかかります。私も夫も仕事があって、3日間送迎ができなかったので、ひとりで行かせることにしました。それまで、ひとりで電車に乗って遠方に行ったことはありませんでしたが、本人に『ひとりでも行きたい?』と聞いたら『行きたい!』と言うので、良い機会だと思って送り出しました」虎鉄くんは「ひとりで電車に乗って行くのは初めてで、おもしろそうだと思った。不安はあったけど、行きたいと思った」と気持ちを教えてくれました。■自分で考えて行動するにはいい機会虎鉄くんはサカイクキャンプを通して自信をつけ、たくましくなったとお母さんは教えてくれました(写真はサカイクキャンプより)とはいえ、最初からうまくいったわけではありません。初日に会場へ向かう道中では、GPSで位置情報を確認したお母さんが「反対方向の電車に乗っている!」と気がつき、電話で教えたこともありました。サカイクキャンプの柏瀬コーチは「僕らは心配だったんです。無事に来れるのかなって。でも、初日に『間違えちゃった』と言いながらもちゃんと来る様子を見て、えらいなと思いました」と、当時の様子を振り返ります。初日は電車に乗り間違えて1時間遅刻、2日目は10分遅刻。そして3日目はしっかり間に合った虎鉄くん。「乗る電車を間違えたとしても、焦らなければ大丈夫だと思った。バスに乗る時は運転手さんに聞いた」と、ひとりで行動することに自信がついたようです。虎鉄くんの受け答えを隣で聞いていたお母さんは「母親としてはかなり不安でした」と笑みを浮かべながら、こう言います。「サカイクキャンプの理念に『自分で考えよう』があります。何かが起きたときに、自分で考えてどうすればいいかを経験するには、いい機会だと思って実践させました。サカイクキャンプがなければ、ひとりで行かせることはしなかったと思います」その話を聞いた柏瀬コーチは「お母さんがサカイクの理念に共感して、そこまで考えて虎鉄くんを送り出してくれたことは、なによりもうれしいです。サカイクキャンプを成長の場に使ってもらえたこともありがたいですね」と笑顔を見せます。お母さんは虎鉄くんがキャンプから帰ってくる様子を見て、「毎日楽しそうに帰ってきて、余裕を感じました。ひとりで行くことを経験させて良かったです」と、当時を思い出して話してくれました。■子どもが自分で判断するまで口出しを我慢することを学んだ「シンキングサッカースクールやサカイクキャンプは『自分で考えて行動する』ことを大事にしていますよね。でも、それを私が子どもにどう伝えるかが難しくて、上手く伝えられないこともありました。そうなったときに、コーチが助けてくれてありがたかったです」大人は、子どもが失敗しそうな予兆がわかります。先回りして、手を差し伸べたくなりますが、そこをぐっと我慢することが大切なのだと、スクールやキャンプを通じて体感したそうです。「例えば冬は寒いので、親としては『もっと暖かくしたら?』って、上着を渡したくなるんですけど、コーチに『それは子どもが判断することなので、自分で判断するまで待ってあげてください』と言われて、なるほどなと思いました。親が我慢することを教わりました」自分で考えて行動する力がつくサカイクサッカーキャンプとは>>■キャンプで使用するノートは「書きやすい」と子どもも実感サカイクキャンプではサカイクサッカーノートを使い、ライフスキルにもアプローチしています。その様子を見たお父さんが「普段から、サッカーノートを使ってみてはどうだろう?」と虎鉄くんに提案し、キャンプをきっかけにノートを書くようになったそうです。「虎鉄はスクールの他にクラブチームにも通っているのですが、クラブのサッカーで気がついたこともノートに書くようになりました。書いたことを読んでいると、親としてもおもしろいんです」虎鉄くんは「サカイクキャンプのノートは、質問があるから書きやすい」と感想を話してくれました。■失敗から学ぶことは多いキャンプの行き帰りをひとりで経験し、サッカーノートを書き始めるようになるなど、サカイクキャンプに参加したことで、いくつもの変化があった虎鉄くん。その様子を見た柏瀬コーチは、うれしそうに話してくれました。「大人が考えている以上に、子どもたちができることはたくさんあります。これはできないだろう、危ないからやめておこうと思うことでも、子どもに任せれば、できることはたくさんあります。子どもはその力を持っていると思うので、サカイクキャンプがそこに目を向けるきっかけになれたのはうれしいです」お母さんは「失敗から学ぶことは多いです。今回、初日に電車に乗り間違えて、失敗してしまいましたけど、それも経験だと思います。命に係わるような危険な失敗でなければ、いくらしてもいいんだと改めて感じました」と話し、虎鉄くんの成長に目を細めていました。これからもサッカーを楽しんで、さらに良い選手になれるよう、成長していってほしいものです。
2021年06月03日今年の夏休みは新型コロナウィルスの影響で短縮傾向と言われてます。短い休みだからこそ、より充実した時間にしませんか?一般的なサッカーキャンプでは技術の向上がメインですが、サカイクキャンプではサッカーの練習だけでなく、子どもたちが成長する際に身に付けたい「ライススキル」をプログラムに導入しています。なかなかチャレンジができなかった子が積極的になって帰ってきたと、親御さんからも好評です。キャンプでチャレンジを促すためにどのような工夫をしているか、サカイクキャンプの菊池健太コーチにお話を伺いました。(取材・文:前田陽子)クーラーボックスに氷を常備、いつでも適温の水分補給ができるよう準備しています<<【熱中症対策】子どもたちを守るためサカイクキャンプが実施する万全の対策-オンザピッチ編-■キャンプに参加すること自体が、子どもたちにとってはチャレンジサカイクキャンプは、初心者でもサッカーを始めて何年か経つ子でも誰でも参加できます。年齢を対象に分かれているので参加してくれる子どもたちのレベルは様々です。保護者の方にキャンプ参加の動機についてうかがうと「消極的でチャレンジができないので、キャンプを通してチャレンジすることを身につけてほしい」という声が多くあります。「キャンプは親元を離れて、まだ知らない友達やコーチ、初めての場所で生活するという大人でも大変なことだと思います。そこに参加してくれるということ自体、子どもたちにとってはチャレンジだと思います」と菊池コーチ。キャンプでは子どもたちの経験値などを見て、キャンプに慣れている子と初めての子にはそれぞれに合ったチャレンジを提案できるようにしているのだそうです。トレーニングでは、個々のキラリと光る部分を見つけてその部分を評価。自分のしたことを認められると、子どもたちはもっとチャレンジしようと頑張ります。最初の段階では得意なプレーを見せてもらい、「こういうこともするといいよね」と提案をしてその子の苦手なことでも取り組めるように促しています。■ミスした経験の少なさが、チャレンジの邪魔をする最近は、やる前から「絶対ムリ」「下手だから出来ない」とチャレンジする前からあきらめてしまう子もたくさんいるという声も聞きます。そうなってしまう要因のひとつは、ミスした経験の少なさです。親が先回りしすぎてミスした経験が少ないので、失敗に対する免疫がなく「どうしよう、どうしよう」という考えが頭の中に先行する子がたくさん見られるのです。チャレンジしてほしいと考えている親が、先回りして子どもがチャレンジする機会を奪っているのはとても残念なことですよね。また、サッカーの現場では指導者が指導をしすぎる点があるようだとコーチは言います。キャンプで練習していると、プレーが終わるたびにコーチの顔を見る子がよくいるのだとか。「指導者はミスを正してあげよう、欠点を補ってあげようとしているんだと思うんです。けれどそれではどうしても子どもたちは窮屈ですし、コーチは次に何を言うんだろうと顔色を見てしまいます。僕たちサカイクキャンプのコーチたちは常に笑顔を見せ、どんなプレーであっても『やるじゃん』という気持ちで子どもたちを見ています。いいタイミングでシュートを打っても入らないことはたくさんあります。シュートを外そうと思って打っている子はいないので、『いいシュートだったね。でもこうするといいよ』とひとつヒントを与えます。そのとき具体的にこうしろとは言いません。そうすると自分で考えて次にいいプレーをしてくれます。そんな声かけからチャレンジが出てくるかなと思います」と菊池コーチは言います。■サッカーはミスが多いスポーツ。キャンプではミスしてもいい雰囲気を意識サカイクキャンプでは最初にサッカーはミスが多いスポーツだということを子どもたちに伝えるのだとコーチは教えてくれました。先述したように、普段の生活の中で失敗経験の少ない現代の子どもたちは、チャレンジしようとすると「失敗したらどうしよう」という気持ちが先に立ってしまいます。コーチたちもその気持ちは理解しているので、キャンプでは「ミスしていいよ」という雰囲気を作るようにしているのだそうです。指導者はどうしても、パスが通らなかった、シュートが入らなかったという結果に着目してしまいますが、サカイクキャンプでは結果だけでなく過程も見ているといいます。「たとえシュートが決まらなくても、その子なりのちょっとしたチャレンジに良かったよと、Goodサインを出してあげるととてもいい笑顔を見せてくれます。そうやって過程を認めてあげることを続けていると自己肯定感が高まり、キャンプ2日目、3日目になると、僕らもびっくりするくらいいいプレーをしてくれるんです」と菊池コーチ。菊池コーチは、子どもたちのサッカーは上手い下手ではなく、経験が多いか少ないかだと考えているそう。「どうせ下手だから出来ない」ではなく、いろいろなことをやってみる。経験が積み重なってサッカーは上手くなっていきます。リフティングの出来る回数が3回から5回になった。そいういう経験をしてほしい。ボールを取られたら、取り返せばいい、シュートを外したら次に入れればいい。サッカーとはそういうスポーツだとコーチは語ります。■キャンプの主役は子どもたち。短期間でも必ず成長して帰りますご自身もサッカー少年の親でもある菊池コーチ。親の視点でもサカイクキャンプの魅力を語ってもらいました。「サカイクキャンプの主役は子どもたちです。子どもたちのことは、様々な面をしっかり見ていますが、大人が必要以上に手を出すことはしません。道具の忘れ物などちょっとした失敗が予想できる場合も先回りはせず、こういう失敗もするだろうなと見守っています。そうやって失敗してみて気づくことがあったり、次回から注意しようと意識するようになるので」と、子どもたちが失敗できる環境を用意しているのも成長を促すきっかけになっているといいます。もちろん、大きな失敗にはならないように、これ以上は危険だなという時には声をかけています。例えば水筒を忘れてずっと飲料がないのは危険なので、練習に入る前に声かけをします。その時も「水筒忘れているだろう?」とは言わずに、「何か心配なことない?」と気づきを促します。そして一緒に取りに行きながら、こんな会話をするそうです。「荷物の準備はいつも誰がしているの?」「お母さん」「そうか、今回は自分で準することができたね。いい経験になったね」水筒を忘れたことをダメなことにせず、サッカーの準備を自分ですることを意識するような会話にしているのだそう。そういう経験を経て、人間的にも成長できるといろいろなことにチャレンジできる。自己肯定感を高めてあげることも必要だと思っているとコーチは教えてくれました。サカイクキャンプでは熱中症だけでなく新型コロナウイルス感染予防の対策を徹底して行っています。キャンプは数日ですが来れば、間違いなく何かきっかけをつかんでもらえるはずです。子どもたちにとってキャンプに参加してくれることが大きなチャレンジ。親御さんにも子どもをキャンプに行かせるというチャレンジをぜひしてください。帰ってきた子どもはキラキラしているはずです。<<【熱中症対策】子どもたちを守るためサカイクキャンプが実施する万全の対策-オンザピッチ編-
2020年07月13日今年は新型コロナウィルスの影響で学校が休校になったり、チーム活動の停止でサッカーの練習も思うようにできていないと思いますが、もうすぐ夏キャンプの季節がやってきます。休校の延長などによる運動不足により、身体が暑熱順化できていない上、気象庁の発表では今年の夏は暑いという予報も出ていて、例年以上に熱中症が心配です。保護者のみなさんとしては、大事なお子さんを預けるキャンプでどんな対策をしているのか、気になるものですよね。サカイクキャンプでは、安心・安全にサッカーに取り組めるようにさまざまな熱中症対策を実施していますので、まずは子どもたちがプレーをするピッチ上ではどんな対策をしているのかご紹介します。(構成・文:前田陽子)クーラーボックスに氷を常備、15分に一度を目標に水分補給タイムを設けています■気温の高さだけではない。WBGTを基準に熱中症対策熱中症とは、高温多湿の環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体内の調整機能が破綻して発症する障害のこと。めまいや大量の発汗、こむら返りなどの初期症状(I度)、頭痛・嘔吐・倦怠感などの疲労感(Ⅱ度)、体温調節ができなくなる熱射病(Ⅲ度)の三段階に分かれます。初期症状の段階では日陰やクーラーの効いている部屋へ移動して、着衣を緩め、水分補給をするなどしますが、Ⅱ度以降は医療機関での診察が必要になります。(引用:熱中症環境保健マニュアル 2018「熱中症になったときには」より)消防庁の調べでは、7~9月の熱中症による救急搬送者数は2018年がピークとなっています。2019年の搬送者数は減少していますが、気象庁の発表によると今年は昨年より暑くなると予想されています。また、新型コロナウィルスの影響で暑熱順化できないまま夏を迎えるので、例年以上に注意が必要と言えます。熱中症の予防に活用するのがWBGT(湿球黒球温度)という暑さ指数。気温、湿度、輻射熱などを取り入れて計測するもので、25℃以上になると屋外活動の警戒指数になり、28~30℃になると熱中症の発生、死亡数が多くなります。8月などの真夏はほとんどの日で25℃を超えるので、屋外活動の際には積極的に休憩を取り、充分な水分補給が必要です。■熱中症にならないように、サカイクキャンプのピッチで実施していること1.屋外での練習時間を工夫キャンプ中はWBGT測定器を用い、数値を確認しています。9時から16時まではWBGT(暑さ指数)の数値が28℃を超えることが増えるので、夏のキャンプ時の屋外練習は朝から9時までと、16時以降に実施するように計画。日中の時間は座学などに充てています。数値は随時計測するので、状況に応じて臨機応変にプログラムを変更し、子どもたちが安全に練習できるように工夫しています。2.グラウンドに日陰を設置、帽子の着用サカイクキャンプではテントを持参し日陰の準備をしており、水分補給の際などは、出来るだけテント内(日陰)で行っております。休憩時間や試合の合間には直射を避け、こどもたちの体の負担を軽減しています。また、練習中も帽子の着用をルール化。頭を直射日光から防ぐことにより、10℃前後、頭の温度上昇を防ぐと言われていますので、帽子を推奨しています。ピッチへの散水なども熱中症対策として挙げられますが、これは気化熱効果で地面温度を下げることで、サッカーがしやすい環境造りになるためです。サカイクキャンプでは、速やかに体温を下げられるようにホース、ビニールプールを用意し体調に異常があった選手にすぐに対応できる準備をしております。3.水分補給の時間を確保ジュニア期のラグビー選手の発汗量と飲水量の実態調査(2011年)によると、WBGT21℃の環境でも1時間で1kg当たり12gの水分量が減少することが報告されています。少年野球チームを対象に行った夏期スポーツ活動における発汗量と水分補給量の年齢差(2002年)の調査でも、WBGT31℃で体重当たりの発汗量は4.54%。40kgの選手が1回の練習で1,816mlの水分を失うことがわかりました。これらの調査により、WBGT21℃以下でも練習1時間の間に500mlの水分補給が必須なことが判明しています。WBGT28℃以上では水分喪失量がより多くなるので、サカイクキャンプでは15分に一度250mlの水分補給を目標としています。ピッチの外にはプールを用意しています。※写真は練習が終わった後にプールで楽しむ子どもたちサカイクキャンプでは、上記のような指標をもとに練習メニューをその日の状況に合わせて臨機応変に実施。つねに子ども対の安全に配慮して進行しています。また、コーチをはじめ、スタッフ全員が子どもたちの様子に目を配り、体調の変化をすぐにキャッチできるように努めているので、安心して参加ください。次回は、体重管理やピッチ外での準備についてご紹介します。
2020年06月26日