劇団ミリー(代表:Kano)主催、劇団ミリー旗揚げ公演『サロメ』が2023年12月1日 (金) ~2023年12月3日 (日)にキーノート・シアター(〒116-0013 東京都荒川区西日暮里1丁目1-1 パレスいしかわB1F)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式ホームページ 公式X コロナ禍の影響で2022年から活動を休止していた劇団Kalium。この度「劇団ミリー」と名前を改め、旗揚げ公演となる舞台『サロメ』を上演します。演出は、劇団ミリー主宰でもあるKanoが務め、翻訳はKano・澤井みのりによるオリジナル版を使用します。オスカー・ワイルド作の戯曲『サロメ』は、今年出版130周年。今作の演出にあたり、着想を得たのは、能の作劇法として知られる「夢幻能」。劇団ミリーは、夢幻能の力を借りて、この【悲劇】を【祝祭劇】としてよみがえらせます。美しくエネルギッシュなサロメの生き様を、ぜひ劇場でご覧ください。<劇団ミリー 主宰・演出Kanoコメント>悲劇のヒロインを「かわいそうな人」で終わらせない。劇団ミリーの演出家として、私が心に決めていることです。彼女たちの【悲劇性】ではなく【生き様】に目を向け、そのエネルギーと輝きを伝えたいと考えています。『サロメ』を初めて読んだ時、戯曲からあふれ出る彼女の熱い想いに圧倒されました。彼女の熱はきっとお客様の心にも火をともし、明日を生きる活力となる。そう確信しています。美しく力強いサロメの生き様を、是非、劇場で見届けてください!劇団ミリー演出家のKanoが代表を務める劇団。2016年に前身となる、「劇団Kalium」発足。2023年、「劇団ミリー」と名を改めて再始動。戯曲重視の姿勢は変わらず、台詞カットは一切なし。名作の普遍性を追求し続けます!劇団ミリー(X):@milis_milis_劇団ミリー(Instagram):@milis_theatre<代表プロフィール>Kano演出家読書会ファシリテーター劇団ミリー代表/MILIS BOOK CLUB代表明治大学文学部演劇学専攻卒業。大学在学中に劇団ミリーの前身となる劇団Kaliumを旗揚げし、全作品で演出を務めた。また、明治大学シェイクスピアプロジェクトでは4年間学生翻訳グループに所属。その経験から『サロメ』では翻訳も担当している。2022年からはMILIS BOOK CLUBの代表として読書会も開催。戯曲の読書会では、劇団と観客がリアルでつながる場を提供し、好評を得た。公演概要劇団ミリー旗揚げ公演『サロメ』公演期間:2023年12月1日 (金) ~2023年12月3日 (日)会場:キーノート・シアター(〒116-0013 東京都荒川区西日暮里1丁目1-1 パレスいしかわB1F)作:オスカー・ワイルド 訳:Kano(劇団ミリー)、澤井みのり(劇団ムガル)演出:Kano(劇団ミリー)<あらすじ>月の美しい晩、ヘロデ王の宮殿では宴が催されていた。参加者の注目の的はサロメ姫。その美しさに皆が目を奪われていた、継父であるヘロデさえも。しかし、サロメが惹かれたのは預言者のヨカナーン。ヘロデと妻のヘロディアを侮辱した罪で、水溜に囚われている男だった。ヨカナーンにくり返し愛を伝えるサロメサロメからの愛を頑なに拒絶するヨカナーンサロメの初恋の結末とは……?■出演者市原麻帆、創雪院銀仁朗(劇団ガラパゴス)、宇佐美、丹野武蔵、大月健三、岡本珠実、harry、富山華佳、馬田めぐみ■公演スケジュール12月1日(金)14:00開演/19:00開演12月2日(土)14:00開演/19:00開演12月3日(日)13:00開演/17:00開演※受付開始及び開場は、開演の30分前※上演時間は90分を予定■チケット料金一般:4,000円高校生以下:2,000円(※入場時要証明書)(税込・全席自由席)【チケット販売ページ】・TMステージ Powered By カルテット・オンライン ・カンチケ(観劇三昧) ・カンフェティ ■スタッフ演出・舞台監督:Kano(劇団ミリー)演出補:澤井みのり(劇団ムガル)舞台監督補佐:伊藤セナ(名前はない劇団)照明:田中知之(キーノート・プランニング)音響:増田基生衣裳:Kano・澤井みのり・はりー工房メイク:椿凰web制作:大木夏子宣伝美術:せんか映像撮影:創雪院銀仁朗(劇団ガラパゴス)撮影:松本しゅりか(息切れカメレオン)制作:臼田菜南(劇団ミリー)、田村光(劇団ユニットスターチス)票券:TMステージ制作協力:演劇ユニットスターチス主催:劇団ミリー 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年11月21日「皆様に笑顔をお届けいたしますわ!」と優雅なお嬢様言葉で配信を行う、壱百満天原(ひゃくまんてんばら)サロメ様。YouTubeチャンネル開設からわずか14日で登録者数100万人を突破し、日清食品ともコラボレーションをするなど快進撃が続く。その華麗な足跡を尋ねた。壱百満天原サロメ――デビューから1年半。振り返ってみていかがですか?壱百満天原サロメ様(以下、サロメ):嵐のようでしたわ!あっという間に竜巻に呑み込まれて、まるで『オズの魔法使い』。でもわたくしの場合、怖い魔女の国ではなく、素晴らしい世界に飛ばされちゃった!という感じですわね。――昨年YouTubeチャンネル登録者数100万人突破VTuber最速記録を打ち立てた時は、どんな感想を?サロメ:竜巻の中にいたので、えっ、何何何!?が正直な感想かもしれませんわね。VTuberの先輩方の土台があり、スタッフ様のお力添え、そして視聴者の皆様の応援で達成できたと思っておりますわ。――ひときわ独自性を感じました。サロメ:でも、お嬢様的なVTuberってわたくしが初めてではなくて、他にもいらっしゃったと思うんですのよ。ただ時の運もございましたでしょうし、ひとえに皆様が「面白いお嬢様っぽいのがいるぞ」と広めてくださった、その伝達の凄さですわよね。100万という数字でなく、お一人ずつの「いいね」が積み重なった結果ですわ。――胃カメラの画像を公開した自己紹介配信も衝撃的でした。サロメ:視聴者の皆様と仲良くなるには、文字通り内面をよく知っていただくのがよろしいかなと。その後、別の配信ではMRIとCTスキャンで脳や臓器もご覧いただいて。医療にお詳しい方なら、わたくしの健康状態もおわかりなはず。全てを見せた仲ですので、皆様方とわたくしは今、とても、仲がいいはず!自負しております。――(笑)。サロメ様のワードセンスはどう鍛えられたのでしょうか。サロメ:ゲームしたりテレビを見たりしながら、よくベラベラ喋っていたんですのよね。クイズ番組を見るなら、答えを言わないと気が済まないタイプですのよ。――どんな時も言葉遣いが崩れないのも素晴らしいですね。サロメ:稀に関西出身ゆえの地元のお言葉が出てしまうこともございますが、罵倒する時であっても美しい言葉遣いを心がけております。――どんなカルチャーに影響を受けていらしたんですか?サロメ:国内外を問わず小説を嗜んでまいりました。そしてわたくし……あのわたくしは、い、インターネットで育ったインターネット女であることは否めません……!特にX(旧Twitter)様やニコニコ動画様には大変お世話になりました。――ちなみにananのことはご存じでした?サロメ:もちろんです。大人な雑誌という印象ですわね。コーヒーを飲みながらページをパラ、みたいな。――もし誌上で企画を作るなら?サロメ:このゲームにはこのお菓子とお茶を一緒にいかが?みたいな企画ですかしら。お悩み相談もいいですわね。お嬢様になるためのコラムもやってみたいですわ。――トレンドはどのようにキャッチされていますか?サロメ:やはりX様ですわね。関心あるポストをサジェストしてくださるので、ごはん系、ファッション系、美容系とアカウントを分けて、情報を集めやすくしていますわ。――VTuber界のトレンドはどうなると予想されますか?サロメ:「VTuberの番組」だけでなく一般の番組に出演する機会が増えた印象があるんですのよね。わたくしもお日清様やおヤクルト様のCMに出演いたしましたし、よりエンタメに近づくのだろうなと。――サロメ様が考える、今後流行るものといえば?サロメ:これは、ボケたほうがよろしいのかしら。それとも真面目に?――ではボケのほうをぜひ。サロメ:(キッパリ)人間ドックでございます!「今日お腹が痛いから検査してもらおう」って、スタバに行く程度のノリで行けるようになるといいですわよね。流行れ!――胃カメラ画像を公開したサロメ様が言うと説得力が(笑)。サロメ:なんといっても高齢化社会ですから。今後わたくしたちが考えるべきは、健康寿命をいかに延ばすか。これは流行るに違いない!流行れ!ボケたつもりでしたが、わりと真面目な回答になってしまいましたわ。――サロメ様の今後の抱負は?サロメ:VTuberを知ってもらうために、様々なエンタメに挑戦していきたいですわ。連載を持つのもいいですわね…おanan様、ご連絡お待ちしておりますわ!わたくしのトークを味わう入門向け動画ですわ~!【初配信】壱百満天原サロメですわ!!!【ですわ】デビュー時の初配信。視聴者との距離を縮めるべく、自身の胃カメラ画像や履歴書、住民票、マイナンバーカードを晒した。なお、のちに逆流性食道炎と表層性胃炎であることがわかった。【KATE】コスメ案件ですわ! おKATE様と#サロメの生ラメ コラボですわ~!【エレクトリックショックアイズですわ】「おKATE様」ことKATEとのコラボレーション配信。アイシャドウ「エレクトリックショックアイズ」の新色発売にともない、コスメ案件に熱量高く取り組んだ。勝手に同僚夏コーデバトル!!【樋口楓/壱百満天原サロメ/にじさんじ】〈にじさんじ〉所属の先輩・樋口楓さんと、ライバーごとの夏のファッションコーデを勝手に提案する企画。二人でアパレルショップで服を買い、考案したコーデをマネキンに着せて発表した。全て自腹。ひゃくまんてんばらさろめ2022年5月にデビュー。一般家庭で育ち、いつか壱百点満点のお嬢様になることを目指して日々活動中。デビュー1周年を記念してオリジナル曲「壱百満点パクスサロメーナ」を発表した。※『anan』2023年11月15日号より。文・飯田ネオ©ANYCOLOR, Inc.(by anan編集部)
2023年11月13日新国立劇場の《サロメ》(R.シュトラウス)が5月27日(土)に幕を開ける。舞台リハーサルを取材した。劇場の開場2シーズン目の2000年に新制作上演された故アウグスト・エファーディング演出の舞台は、再演を繰り返している人気レパートリーで、これが7度目の上演。劇場を代表するプロダクションのひとつだ。ヘロデの宮殿はタマネギ・ドームの巨大テント。ヨハナーンが幽閉されている井戸も巨大で、ロープで引き上げて開閉する蓋がついている。舞台装置はほぼこの2つだがインパクト大。圧倒的な主役であるサロメ役は、新国立劇場初登場のブルガリアのソプラノ、アレックス・ペンダ。ドラマティックで強靭な声を持つ16歳の王女というキャラクターが要求される難役だ。強いけれどもしなやかさも併せ持ったペンダの声は、小柄な体躯とあいまって、16歳とはいかないまでも、サロメの若さを感じることができた。しかしそれ以上に共感できたのは、リアルタイムで進む1幕100分のドラマの中で、少女が狂気の魔女に刻々と変貌していく様子を、説得力のある表現で演じていたこと。官能的な「7つのヴェールの踊り」のあと、ヨハナーンの首を所望する無表情な歌と演技にはぞっとした。一方の主役とも言えるヨハナーン役はこちらも新国立劇場初登場のトマス・トマソン。話題を呼んだ昨秋の東京交響楽団の演奏会形式の《サロメ》でも同役を好演していたが、やはり舞台上演の面白さは格別。井戸から声だけが聴こえていた彼が姿を現して歌う時の威厳や精悍さには、サロメならずとも魅了されるはず。アメリカのスター歌手ジェニファー・ラーモアがサロメの母ヘロディアスを歌っているのにも注目だ。いかにも憎々しい悪女ぶりを見せつける。なお、このプロダクションではヨハナーンの生首の造形がとてもリアルで怖いのだが、今回は客席からはあまり見えないような演技プランに変わっていたのでちょっと安心。演奏はシュトラウスなどドイツ・オペラを得意とするコンスタンティン・トリンクス指揮の東京フィルハーモニー。4管超の巨大オーケストラを3管編成に縮小した版での上演。音楽が濃厚なので、一度聴くとなかなか抜けない。帰り道、作品に登場するいくつもの動機が、頭の中にヘビロテで渦巻き続けた。新国立劇場の《サロメ》は6月4日(日)まで全4公演。新国立劇場オペラパレスで。文:宮本明新国立劇場オペラ「サロメ」のチケット情報はこちら■新国立劇場オペラ「サロメ」※東京公演後、札幌にて上演2023年5月27日(土) ~ 6月4日(日)新国立劇場オペラパレス (東京)管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団2023年6月11日(日)・13日(火)札幌文化芸術劇場hitaru (北海道)管弦楽:札幌交響楽団
2023年05月26日リヒャルト・シュトラウス作曲のオペラ『サロメ』が、5月27日(土)から新国立劇場オペラパレスで開幕する。本作は、オスカー・ワイルドの耽美的で退廃的な戯曲を、リヒャルト・シュトラウスが極彩色の音楽でオペラ化した傑作。その衝撃的な内容は初演されるや大反響を呼び、シュトラウスのオペラ出世作となった。約100分の上演時間に豊麗で甘美な旋律と大胆な不協和音が凝縮されており、緊張感あふれる濃密なドラマが描かれる。新国立劇場の『サロメ』は故アウグスト・エファーディングの演出で、2000年の初演以来、再演を繰り返し、今回が7回目の上演となる人気レパートリーだ。注目のサロメには、バロックからヴェルディ、ヴェリズモ・オペラで活躍するアレックス・ペンダ(アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ)。ヨハナーンはワーグナーやロシア作品をレパートリーに著名劇場で大活躍するトマス・トマソン、サロメの義父ヘロデはヘルデンテノールのベテラン、イアン・ストーレイ。へロディアスは新国立劇場『イェヌーファ』コステルニチカで大評判となったジェニファー・ラーモアと、世界の実力派が揃う。また、サロメに恋するナラボートを演じる鈴木准、ヘロディアスの小姓役の加納悦子ら、国内からもオペラファンを魅了する実力派が出演。リヒャルト・シュトラウスを得意とするコンスタンティン・トリンクスが指揮を務める。新国立劇場 2022/2023 シーズンオペラリヒャルト・シュトラウス『サロメ』全1幕(ドイツ語上演/日本語及び英語字幕付)5月27日(土) 14:005月30日(火) 14:006月 1日(木) 19:006月 4日(日) 14:00新国立劇場 オペラパレス※予定上演時間 1時間40分(休憩なし)【指揮】コンスタンティン・トリンクス【演出】アウグスト・エファーディング【美術・衣裳】ヨルク・ツィンマーマン【サロメ】アレックス・ペンダ【ヘロデ】イアン・ストーレイ【ヘロディアス】ジェニファー・ラーモア【ヨハナーン】トマス・トマソン【ナラボート】鈴木 准【ヘロディアスの小姓】加納悦子【5人のユダヤ人1】与儀 巧【5人のユダヤ人2】青地英幸【5人のユダヤ人3】加茂下 稔【5人のユダヤ人4】糸賀修平【5人のユダヤ人5】畠山 茂【2人のナザレ人1】北川辰彦【2人のナザレ人2】秋谷直之【2人の兵士1】金子慧一【2人の兵士2】大塚博章【カッパドキア人】大久保光哉【奴隷】花房英里子【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団■チケット情報
2023年03月25日女優の内田有紀とVtuberの壱百満天原サロメ(ひゃくまんてんばら さろめ)が出演する、ヤクルト・ソフールの新CM「おヨーグルト」編が、23日より放送される。新CMでは、同商品と同じ1975年生まれの内田が登場。天の声として出演する壱百満天原から、「そちらただのおヨーグルトではございませんわ」と話しかけられ、戸惑いながらも掛け合いを披露する。撮影は、内田が監督から「突然天の声が聞こえてきて話が始まります。あとはご自身の間で返して掛け合いをしてください」と説明されると早速本番に。壱百満天原の特徴的な声とお嬢様口調が聞こえてくると、内田は笑みをこぼしながらも、アドリブで撮影を楽しんだ。また、実食シーンでは「ほんとにおいしいですぅ~」と壱百満天原風にコメントし、笑いを誘った。■内田有紀インタビュー――今回ソフールのCMに出演した感想を教えてください。ソフールと私が同級生だと聞き、同じ時代を歩いてきたんだなと思うとより親近感が湧いています。私は撮影前に自分でヨーグルトジュースを作って飲んだりしていたので、(CMに出演することとなり)なんて縁があるんだろうと思いました。今日は天気もいいですし、最高な気持ちで撮影に来ました。楽しかったです。――撮影で印象に残ったことを教えてください。共演者の方がいらっしゃるんですけれど、全然姿が見えない天の声さんだったんですね。はじめはサロメさんの特徴的な声にちょっと笑ってしまって、「あ、こんなに高い声で言われると(思わず)ちょっと笑っちゃうんだな」って思ったんですけど、監督さんが「リアルな感じでリアクションしてくださって構いません」っておっしゃったので、本当に自分の素の状態でお芝居させていただいて……お芝居というよりほとんど“私”ですね(笑)。芸能のお仕事を始めて30年が経ったのですが、初めて素の気持ちでここ(スタジオ)に立てたという感じでした。――内田さんは毎朝ヨーグルトを食べているとのことですが、それ以外に内田さんが心がけていることはなんですか?今まで人の目を意識して生きてきている部分が少しあったんですけど、40歳を超えたあたりから人の目を気にせずに自分の気持ちに素直に従って歩いていきたいなと思うようになってきたんです。(今までは)友達と何かを食べに行ったとき、1人が注文したものに「じゃあ私もそれ!」ってあまり自分の意見を言わずにきたんですけど、私は全然違うものが食べたいと思ったときにそれを言ってみようと思ったんです。人と合わせるだけではなくて自分らしく自分の食べたいものを言えるようになろうって思って、最近はそれをモットーにしているというか、人と合わせるだけじゃなくて自分が思うことに素直に従おうと思っています。――内田さんが変わらずに続けてきたこと、大切にしていることはなんでしょうか?うちの祖母が国語の先生だったんですね。言葉をすごく大切にする人だったんです。その祖母が「いつも心に太陽を」っていう言葉をとっても大事にしていました。この言葉をいつも私は胸に抱きながら今日まで来ていると思います。人生ってうまくいくばかりじゃないじゃないですか。突然起きるつらい出来事や悲しい出来事が当たり前のようにあるから、そんなときでも必ず「いつも心に太陽を」と思いながら今日まで来ました。そうすると自分のことも照らせるし、こういう職業柄、やっぱり見ている方がなにか優しい光だったり輝いているもので心が少しでも救われたりとか……なんてできたらなって思って、うちの祖母の言葉を私の中では大切に日々を過ごしています。――CMで召し上がっていた「ソフール プレーン」の感想を教えてください。今日もCMで「ソフール プレーン」を口に入れたんですけど、あの香りがすごくホッとするんですよね。仕事で疲れたときもそうなんですけど、小腹が減って夜あんまり「がっつり食べるのはなぁ」という時にソフールを食べるんです。においに癒されてほっこりするので、ここ最近の私の夜のブームで。夜ヨーグルトいいんじゃないかなと思ってます。朝に飲んだり食べたりもするんですけど、帰ってきて疲れたときに食べるのもリフレッシュになります。――あわせて「ソフール レモン」を一足早く召し上がっていただきましたが、いかがでしたか?そんなソフールがさらにレモン味になったということで。私は子供のころに牛乳とレモンを合わせたらおいしいんじゃないかって思ってやってみたら、分離しちゃったんですね(笑)。なんかうまくできないんだなと思ってたんですけど、「ソフール レモン」はこれがうまくマッチしていて、食べていてフレッシュなレモンの味がするんですよ。さっぱりするのとほっとするので夜のブームのヨーグルトの中にこれが入りそうです。みなさんが朝「元気つけたい」っていうときもいいんですけど、夜「疲れをとってさっぱりしたい」ときもレモン味はすごく良いと思います。
2023年01月19日4月9日(土)・10日(日)、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて『サロメ奇譚』が上演される。「サロメ奇譚」チケット情報オペラ、バレエ、映画、舞台など、あらゆる芸術のモチーフとなり、今なお人々を魅了するオスカー・ワイルドの傑作「サロメ」。本公演では、この名作を現代の家族の物語として捉えなおし、新たな視点で描く。脚本をペヤンヌマキが、演出を文学座の稲葉賀恵が手掛け、主演のサロメ役を、芸能生活30周年を迎えた朝海ひかるが演じる。共演には、サロメの母へロディアに松永玲子(ナイロン100℃)、預言者ヨカナーンに牧島 輝、サロメの義父ヘロデをベンガルが演じる。誰もが知る、サロメの「悲劇」がどのように生まれ変わるのか、実力派キャストでおくる新しいサロメにご期待ください。大阪公演の開幕を直前に控え、朝海ひかる、松永玲子、牧島輝、ベンガルからのコメントが到着!◆出演者コメント朝海ひかる『サロメ奇譚』いよいよ大阪公演が始まります。9日、10日と二日間ですが、お客様に楽しんでいただける様、キャスト一同精一杯勤めて参ります。関西のお客様がどの様に反応してくださるか今はとても興味深いです。是非新しい「サロメ」を覗きにいらしてください 。松永玲子俳優が知っている『サロメ奇譚』は稽古場で自分の出ていないシーンだけです。この作品は、セットと照明が大いに世界観を創っているようなので、私には永久に『サロメ奇譚』がどういう作品なのかは解りません。客席からご覧になる方が一番知ることのできる作品です。既に東京公演を終えているとはいえ、主催の梅田芸術劇場にとっても大阪出身の私にとっても、大阪公演こそがホームです。この摩訶不思議な演劇を精一杯務めます。どうぞご覧ください。牧島輝オスカー・ワイルドの「サロメ」を現代に近い世界観で描いたこの作品。年代が違うだけでかなり解釈の幅が広がったり、ギャップのある作品になっていると思います。東京公演を終えましたが、様々な捉え方ができるだけに、『サロメ奇譚』はまだまだ成長していると感じます。是非劇場でその変化を楽しんでいただければと思います。ベンガルあの伝説の「サロメ」を現在の日本に設定を置き換えた、多分初めての試みだと思います。東京で練り上げられたこの舞台を千秋楽の大阪で更なる高みへと持っていければ嬉しいです。
2022年04月08日『サロメ奇譚』が、3月21日に東京・東京芸術劇場 シアターイーストで開幕した。脚本を手掛けるのは、主宰する演劇ユニット「ブス会*」を始め、近年ではTVドラマの脚本にも活躍の場を広げ、現代を生きる女性を独自の観察眼で描き出すペヤンヌマキ。演出は、文学座に所属し2013年に初演出以降、多くの劇団内外作品にて演出を担当する新進気鋭の稲葉賀恵が手掛ける。主演のサロメ役は、1991年に宝塚歌劇団月組公演『ベルサイユのばら』で初舞台を踏み、芸能生活30周年を迎えた朝海ひかる。宝塚歌劇団退団後は、ミュージカルのみならず、ストレートプレイや映像作品など活躍の場を広げてきた朝海の30周年から次の31周年目の芸能生活に向けて一歩を進みだすスタートの作品となる。共演には、サロメの母親に、劇団「ナイロン100°C」に所属し、舞台を中心に映像やナレーション、コラムニストとしても幅広く活躍している松永玲子、地下牢に幽閉されている預言者には、近年2.5次元ミュージカルで注目を浴びストレートプレイや朗読劇など新たなジャンルで活躍の幅を広げる若手俳優の牧島輝、ユダヤの王でありサロメの義父を演じるのは、テレビドラマや映画を中心にコミカルな役どころから味のある名脇役として活躍するベンガルと実力派キャストでお届けする。東京公演は3月31日(木)まで。大阪は梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて4月9日(土)、10日(日)上演。また、舞台『サロメ奇譚』アーカイブ付ライブ配信がPIA LIVE STREAMにて決定。3月26日(土)17時公演を生配信し、アーカイブ視聴も3月28日(月)23:59まで可能。詳しい購入方法は以下より。舞台『サロメ奇譚』出演者コメント■サロメ役朝海ひかる『サロメ奇譚』いよいよ幕が開きます。この一ヶ月、脚本家のペヤンヌさん演出家の稲葉さんはじめスタッフの方々、そしてキャスト全員で作り上げてきました。オスカーワイルド版『サロメ』のビターな所は残しつつ、現代の私達にも共鳴できる作品になっていると思います。是非劇場へ足をお運びください。お待ちいたしております。■へロディア役松永玲子(ナイロン 100℃)ちょうど2年前、最初の緊急事態宣言直前に私はこの東京芸術劇場シアターイーストでの公演が初日前日に自粛要請で中止になりました。カンパニーや作品は違えど、この劇場に再び立つことができるのは、喜び一入と同時に身の引き締まる思いです。あの日、まさか2年後もこんな状況だとは思わなかったし、世界はより深刻な方向へと進んでいます。暗いニュースの多い中、お客様を違う世界へお連れすべく精一杯つとめます。■ヨカナーン役牧島輝今回は預言者ヨカナーンという役を演じる上での課題の一つとして、魅力というものについてずっと考えていました。現れただけで空気を変える存在感。幻想的で魅惑的な声。ある人には希望を、ある人には絶望を、そんな影響を与えられる人はどんな人なんだろうとずっと考えていました。正直答えは出ていないです!!笑 探し続けています!!ただ、何者なのか分からないこともヨカナーンの魅力の一つなんだと思います。どんなヨカナーンを演じるのか、あなたの目にはヨカナーンがどう映るのか、楽しんでもらえたら嬉しいです!■ヘロデ役 ベンガルあの世界的に有名な悲劇「サロメ」を今をときめくペヤンヌマキさん・稲葉賀恵さんが作・演出を手掛け、設定を現代の日本に置き換えてお送りする画期的な意欲作です。悲劇の中に必ず存在する喜劇的要素を楽しんで頂けたら最高です。
2022年03月28日舞台『サロメ奇譚』の公開舞台稽古が東京・東京芸術劇場シアターイーストで行われ、朝海ひかる、松永玲子、牧島 輝、ベンガルらが登場した。同作は時代を超えて上演され続けるオスカー・ワイルドの不朽の名作『サロメ』を現代に置き換え、とある一家での一晩の出来事を描く。主宰する演劇ユニット「ブス会*」を始め、近年ではTVドラマの脚本で も活躍するぺヤンヌマキが脚本を手掛け、現代を生きる女性を独自の観察眼で描き出す。文学座に所属し、2013年の初演出以降、劇団内外作品にて多くの演出を担当する稲葉賀恵が演出を手掛けた。ほか、東谷英人、伊藤壮太郎、萩原亮介が出演する。東京公演は東京芸術劇場シアターイーストにて3月21日〜3月31日、大阪公演は梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて4月9日〜10日。また3月26日17時公演のアーカイブ付ライブ配信が決定し、詳細は同作の公式サイトより確認できる。○朝海ひかる コメント『サロメ奇譚』いよいよ幕が開きます。この一ヶ月、脚本家のペヤンヌさん演出家の稲葉さんはじめスタッフの方々、そしてキャスト全員で作り上げてきました。オスカーワイルド版『サロメ』のビターな所は残しつつ、現代の私達にも共鳴できる作品になっていると思います。是非劇場へ足をお運びください。お待ちいたしております。○松永玲子(ナイロン100C) コメントちょうど2年前、最初の緊急事態宣言直前に私はこの東京芸術劇場シアターイーストでの公演が初日前日に自粛要請で中止になりました。カンパニーや作品は違えど、この劇場に再び立つことができるのは、喜び一入と同時に身の引き締まる思いです。あの日、まさか2年後もこんな状況だとは思わなかったし、世界はより深刻な方向へと進んでいます。暗いニュースの多い中、お客様を違う世界へお連れすべく精一杯つとめます。###牧島輝 コメント今回は預言者ヨカナーンという役を演じる上での課題の一つとして、魅力というものについてずっと考えていました。現れただけで空気を変える存在感。幻想的で魅惑的な声。ある人には希望を、ある人には絶望を、そんな影響を与えられる人はどんな人なんだろうとずっと考えていました。正直答えは出ていないです!! 笑 探し続けています!!ただ、何者なのか分からないこともヨカナーンの魅力の一つなんだと思います。どんなヨカナーンを演じるのか、あなたの目にはヨカナーンがどう映るのか、楽しんでもらえたら嬉しいです!○ベンガル コメントあの世界的に有名な悲劇「サロメ」を今をときめくペヤンヌマキさん・稲葉賀恵さんが作・演出を手掛け、設定を現代の日本に置き換えてお送りする画期的な意欲作です。悲劇の中に必ず存在する喜劇的要素を楽しんで頂けたら最高です。
2022年03月21日オスカー・ワイルドの『サロメ』を原案に、ペヤンヌマキが脚本、稲葉賀恵が演出を手がけ、朝海ひかるが主演を務める舞台『サロメ奇譚』が3月21日に開幕する。サロメはなぜ預言者の首を求めたのか――。新約聖書をもとに書かれた本作を現代に置き換え、とある一家での一晩の出来事として描く本作。出演は、朝海ひかる、松永玲子(ナイロン100℃)、牧島 輝、ベンガル、東谷英人(DULL-COLORED POP)、伊藤壮太郎、萩原亮介。本作にて、預言者ヨカナーンを演じる牧島 輝に話を聞いた。舞台設定や言葉選びが現代に近いので、お客様もきっと観やすいはず――オスカー・ワイルドの『サロメ』を原案に、ペヤンヌマキさんが書かれた脚本を読んでどう思われましたか?原案の『サロメ』を何度か読んだときに、作品の雰囲気や世界観みたいなものは面白く感じられたのですが、正直、何度か読まないとどういうお話なのかわからなかったんですよ。だけどペヤンヌさんが書かれたものは、舞台が現代ですし日常会話にかなり近い言葉選びをされているので、「なるほど!ここはこういうことだったのか!」という面白さがありました。お客様もきっと観やすいんじゃないかなと思います――それを実際にお稽古でやってみて、いかがですか?ひとりで脚本を読んでいるときよりもさらに面白いです。今回共演させていただく皆さんは、伊藤壮太郎さん以外初めての方ばかりなのですが、お芝居を見ていて素で笑っちゃうんですよ。まだ立ち稽古が始まって3日目くらいなのに。――お稽古の中では、皆さんで「家族」について話し合ったりされているそうですね。サロメの家族はいろいろな問題を抱えているので、「こういう気持ち、理解できる経験ある?」という話をしました。皆さん、同じ経験はなくても同じような気持ちになったことがあって、そうやって実体験に置き換えて話ができると、物語も自分に近いところで考えられて、好きな時間でした。ヨカナーンの背景を想像しながら役を作っていく――牧島さんが演じる予言者ヨカナーンについては話されましたか?いえ、でも僕は皆さんに聞いてみたいなと思っていることがあって。ヨカナーンにとっての“神”に当たる存在はいますか?って。僕自身、特定の宗教がないので神についてはわからない部分もあるのですが、何かひとつのものを信じることは“強さ”になると思うんですよね。だから皆さんにもそういう存在がいるのか、聞いてみたいです。――他の登場人物は「王」が「社長」になっていたりなど現代版としてアレンジされていますが、預言者ヨカナーンは「神々しい」と表現されていたり、原作でのキャラクター像が強く残っています。この作品の中でも少し異質な存在ですね。はい。他の皆さんの言葉は現代語なのですが、ヨカナーンは『サロメ』の難しい言葉をそのまま使うような役です。だから、現代でこの言葉遣いをするって、どんなふうに育ってきたんだろう?みたいなことを考えてもいます。そういうところが面白さになると思いますし、僕にとって挑戦になるのかなと思います。――どんな風に育ったらこの言葉遣いをするのかって面白いですね。原作『サロメ』ではヨカナーンは王に囚われるんですけど、『サロメ奇譚』では日本のどこかの社長の家での話ですからね。その規模感とか、ヨカナーンが自らヘロデの家に足を運んでいることとか、脚本に書かれているいろんな情報が、今は僕の中でまだ“点”の状態なんです。その点と点を繋げていく作業をこれからやっていきます。繋がり始めたら早い気がしています。――脚本にヨカナーンは「不思議で魅惑的な声」と書かれていました。そうなんです! ハードルが高い。僕が喋って、サロメは雷に打たれたような感覚になるんですよ!? どうしたらいいんだろうと思って。――(笑)。そこは演出の稲葉(賀恵)さんにも頼って、演劇の力も借りて、やっていきたいです。――稲葉さんとはどんなお話をされていますか?この脚本におけるヨカナーンの存在って結局なんなんだろうね、というようなことを一緒に考えてくださいます。ヨカナーンは他の人たちとは違う言葉を使うので、そのうえでどうコミュニケーションを取るのか、逆に取らないのか。みんなに馴染むのか、馴染まないのか。いろんな選択を「どれがいいんだろう』って今は一緒に考えながら稽古をしています。――これから徐々に像ができていくんですね。はい。稽古は始まったばかりなので、周りの方々のお芝居を見ながらつくっていけたらいいなと思っています。だからあまり焦ってはいないですが、ヨカナーンはみんなに影響をもたらす役なので、早くそれができるようにはしたいです。朝海ひかるさんのお芝居は説得力がすごい――共演者の皆さんのお芝居に「素で笑ってしまう」とおっしゃっていましたが、他にどのようなことを感じられていますか?サロメを演じる朝海ひかるさんのお芝居は、まだ稽古が始まって数日ですけどそれでも、僕はこの先、『サロメ』にまつわる作品に触れる度に必ず朝海さんのことを思い出すだろうなと思います。立ち姿から他の役との絡み方まで、『ああ、こういうサロメなのか』という説得力がすごいです。それに、ヘロディア役の松永(玲子)さんやヘロデ役のベンガルさんもとても個性的で、言葉ひとつとっても、この役が喋っているなってことがわかる。すごいことだなと感じています。――お芝居のことを共演者の方に相談したりもされますか?自分のシーンがまだあまりないので、これから話すことになると思うんですけど。東谷英人さんはよく一緒にお芝居のことを考えてくださいます。「今の話し方だとこういうふうに聞こえる」とか教えてくださるのでとてもありがたいです。――このお芝居で楽しみなのはどんなところですか?この物語はたったひと晩の出来事なので、すごいスピードで展開していくし、登場人物たちの心もグワングワン動きます。そこはやっぱりつくっていくうえでも、観ていただくうえでも、楽しみです。でも正直、この舞台がどうなるのか僕はまだ全然わからないです。だって、脚本を読んだ時の印象と稽古が始まってからの印象も大きく変わっていますから。最終的にどんな雰囲気になるのか、みんながどんな顔をしているのか、まだわからない作品です。――その中で、牧島さんが演じるヨカナーンの面白味で今伝えられることはありますか?誰かの一言で人生が変わることって割とあると思うんです。僕もそういうことはある。この作品でのヨカナーンの一言ってすごく大きなものなんですけど、影響を与えられる人もいれば与えられない人もいるんですよね。つまり、その人の境遇や精神状態で、刺さる刺さらないがある。そこがすごく面白いなと感じています。だから観てくださる方も、刺さる言葉、刺さらない言葉があると思うんです。この作品の舞台は現代ですし、この世界線に自分が生きていると考えながら、ヨカナーンの言葉を感じるのも楽しいんじゃないかと思います。取材・文:中川實穗舞台『サロメ奇譚』■日程・会場・東京公演3月21日(月)~3月31日(木) 東京芸術劇場 シアターイースト・大阪公演4月9日(土)~4月10日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ■出演朝海ひかる、松永玲子(ナイロン100℃)、牧島 輝、ベンガルほか■チケット情報
2022年03月14日朝海ひかるが主演する『サロメ奇譚(仮)』が2022年3月から4月にかけて、東京芸術劇場シアターイースト、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演される。オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』はこれまで多くのアーティストの創作意欲を刺激し、オペラ、バレエ、映画、舞台などの様々なジャンルで上演され、またサロメを原作とした多くの翻案作品が作られてきた。今回脚本を手掛けるのは、主宰する演劇ユニット「ブス会*」を始め、近年ではTVドラマの脚本にも活躍の場を広げ、現代を生きる女性を独自の観察眼で描き出すペヤンヌマキ。演出は、劇団文学座に所属し 2013 年に初演出以降、多くの劇団内外作品にて演出を担当する新進気鋭の稲葉賀恵が手掛ける。王女サロメはなぜ預言者の首を求めたのか。若さゆえの無垢な欲望なのか、心に潜む闇の現れなのか、それとも―。サロメの奇怪な望みを謎解くべく、彼女の生い立ちと彼女を取り巻く家族に焦点をあてながら、リアリティある等身大の女性としてサロメを描く。王女サロメ役は、1991年に宝塚歌劇団月組公演『ベルサイユのばら』で初舞台を踏み、芸能生活30周年を迎えた朝海ひかる。共演には、サロメの母親に、劇団「ナイロン100℃」に所属し、映像やナレーション、コラムニストとしても活躍する松永玲子、地下牢に幽閉されている預言者には、近年2.5次元ミュージカルなどでも注目を浴びた若手俳優の牧島輝。さらにユダヤの王でありサロメの義父を演じるのは、名脇役として活躍するベンガルだ。朝海ひかるを中心とした、実力派キャストで作られる新しいサロメに期待したい。主演:朝海ひかる・コメントこの度、私の芸能30周年記念公演の演目には何が面白いか…演出の稲葉さんにお願いした所、いくつか挙げてくださりその中の一番最初に挙げてくださった戯曲が『サロメ』でした。私も何度か拝見しているこの作品ですが、サロメが「少女」という事もあり、完全に一観客として観劇してました。「今の私」が表現できる『サロメ』を脚本のペヤンヌさんがどう炙り出すか、稲葉さんがどう演出されるか。とても楽しみでなりません。皆様、目撃者となり様々なモノを感じて頂けたら、この上ない周年公演となります。劇場でお待ちしております。脚本:ペヤンヌマキ・コメント朝海ひかるさん芸能生活30周年の記念すべき公演の脚本を書かせていただくことになり、ドキドキしております。題材は『サロメ』とのこと。『サロメ』と聞いて真っ先に思い浮かんだのは生首を持って微笑んでいる女性の姿で、残酷で官能的なイメージだけが強かったのですが、ひとりの等身大の人間として共感できるサロメを描いてみたいと思いました。また、様々な芸術家を魅了してきたサロメと朝海ひかるさんの魅力が重なるような作品にもしたいと構想を練っております。これまで硬派な作品を緻密に演出してこられた稲葉さんとの初めてのクリエイション、個性豊かなキャストの皆さんの肉体を通して、どんな『サロメ』になるのか楽しみです。演出:稲葉賀恵(文学座)・コメント宝塚時代の朝海ひかるさんを印象深く覚えています。男役でありながら、時に少女のように可憐。無垢な瞳をのぞかせたと思ったら次の瞬間妖艶な姿に様変わりする。「耽美」という言葉がとても似合う方でした。数年後こうして一緒にクリエイションする機会を頂き、まず私が提案したのが『サロメ』でした。無垢でありながら残酷で、少女でありながら妖艶。複雑怪奇なあのサロメという役を朝海さんならどう演じるのか、誰よりも私が観客席で観てみたかったのです。今回、翻案にペヤンヌさんが参戦してくださいます。そして共に作品を立ち上げるキャスト陣に、こんな胸躍る方々が集まりました。すでに何かが起こる前触れに武者震いしています。様々な解釈が溢れるこのサロメの登場人物たちを、血の通った等身大の人間にするべく彼らと共にえぐり出して参る所存です。■上演情報『サロメ奇譚(仮)』<東京公演>2022年3月中旬会場:東京芸術劇場 シアターイースト<大阪公演>2022年4月上旬会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ一般発売日:来春チケット一般発売予定公式HP:
2021年06月10日池田純矢が作・演出を手掛ける「エン*ゲキ」シリーズ第4弾『絶唱サロメ』が10月5日に東京・紀伊國屋ホールで開幕。開幕前に囲み取材とフォトコール(マスコミ撮影用シーン公開)が行われ、囲み取材には主演の松岡充、豊原江理佳、納谷健、小浦一優(芋洗坂係長)、吉田仁美、池田純矢、鈴木勝吾、シルビア・グラブが出席した。エン*ゲキ#04「絶唱サロメ」チケット情報オスカー・ワイルド作の戯曲『サロメ』を原案に、池田が“LIVE ENTERTAINMENT”として生み出した本作。開幕を前に池田は「自分が書いて、自分が演出しているのですが、もう自分の手からは遠く離れていて、自分自身が毎日感動に打ち震えています。観たことない、こんなのが観たかった!という作品です」と感慨深く語る。主演を務める松岡も「僕は彼(池田)をクリエイターとして尊敬しているので、一緒に新しい楽しいことができるんじゃないかという期待でこの作品に参加しました。彼は『ちょっと怖い…』って思うくらい(笑)、僕のことをすごくわかっていて。僕以上に『松岡充ってこういうところが魅力なんだよ、それをお芝居に当てはめたらこう表現できるんだよ』を計算している。だからあまり目を合わさないようにしています(笑)。俳優人生15年目にして、まだ見ぬところにチャレンジしたいです」と強い意気込みを語った。豊原は「最初に台本をいただいたときから、特別で大好きな作品です」、納谷は「稽古段階から目指す場所に果てがなかった分、初日を迎える不安はありますが、やってきた稽古を信じてがんばりたいです!」、小浦は「僕が演じる首切りナーマンはとにかく(松岡演じる)ヨカナーンをいたぶりつくす役です。お客様を恐怖のどん底におとしいれたいと思います!」、吉田は「劇場におさまりきれない思いを届けられたらと思って、ワクワクで爆発しそうです!」、鈴木は「この役とこの世界のリアリティの中で、お客様に届けられる芝居をできたら」、シルビアは「この劇場のサイズに皆さんがおさまるかが心配ですが(笑)、ぜひぜひ楽しみにしていてください!」とそれぞれコメントした。フォトコールではいくつかのシーンを抜粋して公開。松岡演じる預言者・ヨナカーンがもたらす不思議な力“ヴォイス”を巡るストーリーの中で、松岡をはじめ、豊原や鈴木、そして小浦も歌唱を披露する。和田俊輔が手掛ける音楽、芝居、そして美しい衣裳やセットも含め、本作ならではの『サロメ』。ぜひ劇場で堪能してほしい。エン*ゲキ#04『絶唱サロメ』は、10月13日(日)まで東京・紀伊國屋ホール、10月26日(土)・27日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2019年10月07日歌手で俳優の松岡充が主演する舞台『絶唱サロメ』(10月、東京・紀伊國屋ホールと大阪・サンケイホールブリーゼで上演)のキービジュアルと配役が16日、公開された。俳優の池田純矢が自ら劇作・演出を担い、2015年に立ち上げた『エン*ゲキ』シリーズの第4弾となる今作。松岡は、王女サロメと関係を持つヨカナーンを演じる。また、ヨカナーンとの出会いによって運命が大きく動き出す王女・サロメ役に豊原江理佳、地下牢の門番を務めている若い兵士・ナラボート役に納谷健、国王直属の拷問処刑人・首切りナーマン役に小浦一優(芋洗坂係長)、王妃の側女・ラバン役に吉田仁美、サロメの義父でユダヤの王であるヘロデ役に鈴木勝吾、色欲にぬれた王妃・へロディア役にシルビア・グラブ、そして、ヨカナーンに付き従う謎の男・ガブリエルを池田が演じる。池田は「『絶唱サロメ』各分野のトップクリエイターであるスタッフ陣に力を借り、そしてキャストの皆さんに、さらに深化して頂き、自分の想像を超える素晴らしいビジュアルが仕上がりました。今作のビジュアルで目指したのは、サロメの世界観が持つ妖艶さと耽美さの中に、エン*ゲキシリーズならではのエンタテインメント性を融合させること。狙い通り、視覚的な面ひとつをとってもワクワクした気持ちを彷彿とさせるイメージに、自分自身興奮の坩堝でございます」とコメント。また、「撮影では終始『スゲー!』『ヤベー!』と語彙力を失うほど驚いてしまいました。ファインダー越しに観るキャラクターたちの一挙手一投足は、まるで光を纏うように美しく、本番での演出プランの大きな兆しとなりました。ついにヴェールを脱ぐ『絶唱サロメ』の全貌。どうぞご期待くださいませ!」と呼びかけている。
2019年06月16日注目のオペラ公演が6月5日(水)に初日を迎える。東京二期会オペラ劇場のリヒャルト・シュトラウス《サロメ》。直前の舞台稽古を見た。この《サロメ》は1995年にハンブルク州立歌劇場で制作された、鬼才ウィリー・デッカー演出によるプロダクションで、5月下旬からデッカー自身が来日して稽古をつけている。【チケット情報はこちら】幕が開くと、舞台の間口いっぱいに巨大な階段がそびえる。中央に空いた暗い裂け目が、ヨカナーンの囚われている古井戸だ。30数段はある大階段を、歌手たちは上下左右に激しく動き回り、ときにストップモーションのように静止する。ドラマの流れを演者の動きにタイトにリンクさせて表現するのは、デッカー得意の演出手法だ。その階段や衣装はほぼ白とグレーで統一され、剣やヨカナーンの首が乗せられる銀の皿も含めモノトーンの世界。サロメはじめ登場人物の多くがスキンヘッドなのもインパクト大だ(ただし、サロメ以外はおおむね帽子や王冠などを被って隠している)。この日の稽古は6月5日(水)&8日(土)の出演歌手たちによるもの。序曲なしで始まる冒頭、いきなり歌い出すナラボート(大槻孝志)の力強い声や、古井戸から聞こえるヨカナーン(大沼徹)の朗々とした響きに、すでに好調な舞台の予感が漂う。そしてその期待を裏切らない圧巻の存在感を示すのが、いま最も勢いのあるソプラノのひとりである主役サロメの森谷真里だ。彼女にとってこれが初役。広い音域で強靭な声が求められる難役を見事に演じきっていた。ヘロデの今尾滋とヘロディアスの池田香織も、知的なアプローチを聴かせる。そして新常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレ率いる読売日本交響楽団が特筆もの。フランクフルト歌劇場の音楽総監督でもあるヴァイグレが、リヒャルト・シュトラウスの大編成で濃厚なオーケストレーションを、力強く、また官能的に響かせる。オペラ指揮者としての本領発揮といった風情で、音楽の色彩が舞台のモノトーンと対照をなして映える。演出と指揮、歌手、オーケストラがぴったりと噛み合った充実の舞台。実にかっこいい、見ごたえ十分のリヒャルト・シュトラウスだった。東京二期会の《サロメ》は6月5日(水)、6日(木)、8日(土)、9日(日)。上野の東京文化会館で(初日のみ18時30分開演、ほかは14時開演)。(オペラ《サロメ》あらすじ)紀元30年頃のイェルサレムの宮殿。古井戸に幽閉されているヨカナーン(洗礼者ヨハネ)は救世主(つまりイエス)の到来を予言している。その声に魅了された王女サロメは彼を誘惑するが拒絶され、その欲望は徐々に狂気を帯びる。義父のヘロデ王を官能的な踊りで誘惑してヨカナーンの生首を手に入れたサロメは、それを愛撫し口づけをする。その姿を恐れたヘロデ王は兵士たちに娘の処刑を命じる。取材・文:宮本明
2019年06月05日オペラ《サロメ》のリハーサルが、都内の稽古場で行われた。このプロダクションは、ハンブルク州立歌劇場と二期会の共同制作で、演出は世界的活躍をみせるヴィリー・デッカー。演奏はフランクフルト歌劇場総監督セバスティアン・ヴァイグレが指揮する読売日本交響楽団だ。ヴァイグレは今年、同楽団の常任指揮者に就任したばかりで、就任後初のオペラとなる。【チケット情報はこちら】まず目に飛び込んでくるのは、舞台全体に敷き詰められたむき出しの巨大な階段だ。無駄なものは一切置かれず、殺風景といえるほどシンプルなステージだが、その威容に圧倒される。この舞台に照明が入って、さらにいかなる変化が起こるのかに期待が膨らむ。また奥行きと高低差が十分にあるため、登場人物の動きが平面的にならず、よりダイナミックな演技が生まれ、目を引きつけた。この日は、6月6日(木)・9日(日)公演キャストによる通し稽古だったが、圧倒的存在感を放ったのが、サロメ役の田崎尚美だ。全編出ずっぱりの彼女は、ヨカナーンとの出会いで生まれた愛情から狂気に至る心情を見事に演じていた。激情が溢れ出す絶唱から一転、冷静にただ状況を見つめる表情、妖艶な〈7つのヴェールの踊り〉など、ひと時も目を離せない。クライマックスの凄唱は、ぜひとも劇場で体感してもらいたい。萩原潤、片寄純也、清水華澄らも好演。演出のデッカーは、次のように語る。「サロメは、非常に退廃的な環境にあって、純粋で悪のない女性。しかし、周りからは放置された存在であり、そのために野生的。高い地位にあり、自身の意志を通せる立場にいるが、愛情や恋というものを感じたことがない。そこに、自分とはまったく次元の違うヨカナーンが現れる。彼は人間を超越した存在を信じ、他の人とは違う神聖さを持っており、サロメが憧れている愛情がすべて彼に注がるようになっていく。彼女の期待を叶えられる唯一の存在であると。だからこそ、サロメをヨカナーンが拒絶したとき、彼女が選べる道は、自分と彼を殺すことしかなかった。それが彼女の希望と絶望をすべて満たす道だった。彼を殺し、首にキスをする。彼を殺すという現実的な次元を超え、精神的な次元での結びつきを達成した。この瞬間に、オペラのキーワードとなっている“愛”と“死”の結合が表される」公演は6月5日(水)~9日(日)まで東京文化会館大ホールにて上演。チケット好評発売中。
2019年05月31日ウィーンが誇る世界最高のオペラハウス、ウィーン国立歌劇場の日本公演が10月14日に開幕。R.シュトラウス作曲のオペラ『サロメ』が東京文化会館で上演された。「ウィーン国立歌劇場 2012年 日本公演」の公演情報4年ぶり通算8度目の日本公演は、新音楽総監督フランツ・ウェルザー=メスト体制下での初来日だが、当初『サロメ』を指揮予定だったメストは右腕の怪我により来日を断念。代わって、今回の来日公演で『フィガロの結婚』を指揮するペーター・シュナイダーがタクトを振る。10月12日夜に行われた記者会見では、ドミニク・マイヤー同劇場総裁、指揮のペーター・シュナイダー、サロメのキャストたちが登壇。ドミニク・マイヤー総裁は「音楽総監督のウェルザー=メストは、毎日治療を続けないと今後の活動にも影響があるような状態。本人も心待ちにしていただけに残念です。ただ『サロメ』の指揮は、幸運にもシュナイダーさんが代役を受けてくれました。これまで我々の劇場で同作を最も多く指揮している“サロメのスペシャリスト”です」と語る。最後の来日となるエディタ・グルベローヴァをはじめ、スター歌手の帯同も注目だが、同総裁は「才能豊かな若い歌手も紹介したい」という。「サロメ役のグン=ブリット・バークミンは、新しい『サロメ』を素晴らしい歌と演技で表現できる人。またヨカナーン役のマルクス・マルカルトは我々の劇場とドレスデン国立歌劇場に定期的に出演しています」と、同劇場の看板演目である『サロメ』に抜擢した歌手たちを紹介した。続いて、ペーター・シュナイダーは「私自身の初来日も1986年のウィーン国立歌劇場の日本公演。ドイツとオーストリア以外だと、指揮回数は日本が一番多いと思います。最近も新国立劇場で『ローエングリン』を振ったばかり。またウィーン国立歌劇場と一緒に帰ってこられて嬉しい」と語る。また急遽代役を務める『サロメ』について「来年2月にもウィーン国立歌劇場で振る予定。ここのオーケストラは私がどう指揮したいか、よく分かってくれるので、リハーサルも非常に上手くいきました」と自信のほどを窺わせる。記者会見の前に行われた『サロメ』公開リハーサルでは、同作がウィーン国立歌劇場の看板演目であることを改めて証明するようなステージに。オペラ界の重鎮シュナイダーによる安定感抜群のタクト、世界最高のオーケストラが奏でる極彩色豊かな官能の響きにのせ、主役のバークミンが常軌を逸した狂気性と純真な少女性を併せ持つサロメを演じ、観客から熱い拍手が贈られた。同劇場の日本公演は11月4日(日)まで残り8公演。『サロメ』を10月16日(火)・19日(金)に東京文化会館で、『フィガロの結婚』を10月20日(土)・23日(火)・28日(日)に神奈川県民ホールで、『アンナ・ボレーナ』を10月27日(土)・31日(水)・11月4日(日)に東京文化会館で上演。また、今回日本初上演のプロダクションで、現地ウィーンで人気のこども向けオペラ「小学生のためのオペラ『魔笛』」を、10月26日(金)にKAAT 神奈川芸術劇場で開催する。
2012年10月15日多部未華子、奥田瑛二、麻実れい、成河らが出演し、5月31日(木)に開幕する新国立劇場の舞台『サロメ』。宮本亜門が演出する本作の稽古場を、5月某日、訪ねた。『サロメ』は、演劇のみならずオペラでも知られるオスカー・ワイルドの名作戯曲。今回の舞台では作家の平野啓一郎が新たに翻訳を手がけた。平野の新訳により、遠まわしの比喩がわかりやすい表現に、また語尾なども徹底して現代にマッチした形に置き換えられており、戯曲全体がスッキリとした印象になっている。さらに宮本の演出で多部扮するサロメを、従来の官能的なイメージから無邪気さゆえに残酷さを持った人物像へとシフトチェンジ。多部の周りを囲む共演者もサロメに首ったけの養父ヘロデ王に奥田、元夫の弟であるヘロデと再婚した母ヘロディアに麻実、ヘロデに幽閉された預言者ヨカナーンに成河と経験豊富な面々を配し、総勢30名で新たなる『サロメ』を作り上げる。訪れたこの日は、サロメがヘロデ王に7つのヴェールを使った踊りを見せるまでの、実に台本の4分の3を通す長丁場。白を基調とした舞台上で、演出の宮本が大勢の出演者に細かい指示を出していく。いざ稽古が始まると、やはり目を惹いたのは主演の多部だった。母ヘロディアを中傷する預言者ヨカナーンに興味を抱いたサロメが、山口馬木也扮する護衛隊の隊長・ナラボートに困った顔をして預言者と会うことを懇願する。しかし、それが叶わぬと知ると「あなたは、わたしのためなら、やってくれるでしょう、ナラボート?」と連呼しながら山口の前に現れ、一歩も引かぬ頑固さで説き伏せてしまう様が、可愛い顔をして手段を選ばない残酷な少女を体現していた。また、「キスさせて、その口唇に」とサロメに欲望のままにじり寄られる預言者役の成河、預言者の雑言に耐えられず、撹乱するヘロディア役の麻実は芝居の要所を締めていた。自分のために踊りを踊ってくれるのなら「お前の欲するものは、何でもやろう、たとえ、わしの領土半分でも」と訴えかけるヘロデ王役の奥田。その奥田へ口元だけ笑って見つめている多部に、うすら寒さすら感じた。このシーンの後、ヘロデ王に預言者ヨカナーンの生首を要求するサロメが、どんな結末を見せてくれるのか大いに期待したい。公演は5月31日(木)から6月17日(日)まで、新国立劇場 中劇場にて。チケットは現在発売中。
2012年05月18日