「かわいすぎて思考が止まる♪」「絶対会いに行く、添い寝したいくらい」など日本中がメロメロ。アフリカなどに生息し、“砂漠の天使”と呼ばれるスナネコの雌の赤ちゃんが4月27日、日本で初めて栃木県の那須どうぶつ王国で誕生した。スナネコは成猫でも2~3キロほどの世界最小級の野生猫。赤ちゃんは体重わずか59グラムで誕生したが、242グラムに成長(5月18日現在)。今は人工保育で飼育員さんからもらうミルクをゴクゴクと飲んでいる。公開日は未定だが、人気者の父・シャリフと母・ジャミールとともに、このモフモフを間近で見られる日が待ち遠しい。「女性自身」2020年6月9日号 掲載
2020年05月29日国籍や文化に関係なく、恋愛の始まりはいつも突然訪れるもの。そこで、オススメする映画とは、ひと目惚れから始まった珠玉のラブストーリー『細い目』。完成から15年の時を経て、ついに日本で劇場公開を迎えます。そこで、いまなお色褪せない魅力を放つ本作に関わりの深い方々にお話をうかがってきました。写真・大内香織(シャリファ・アリヤ、シャリファ・アマニ、シャリファ・アリシャ、シャリファ・アリアナ)シャリファ四姉妹!【映画、ときどき私】 vol. 267監督・脚本を手掛けたのは、2009年に51歳という若さでこの世を去ったマレーシアが誇る女性監督のヤスミン・アフマド監督。没後10年ということで、それぞれヤスミン作品に出演経験のあるシャリファ四姉妹に集まっていただきました。写真左から、長女のアリヤさん、次女のアマニさん、三女のアリシャさん、そして四女のアリアナさん。なかでもアマニさんは、『細い目』、『グブラ』、『ムアラフ―改心』の3作品で主演を務め、さらに『タレンタイム〜優しい歌』では、サード助監督も務めたほど、ヤスミン監督と強い絆のある方です。そこで、ヤスミン監督から受け継いだものや、いまだから話せる思い出について、姉妹で語り合っていただきました。―今回、四姉妹そろって来日したのは初めてということですが、いまのお気持ちから聞かせてください。アリヤさん実は、私にとってはこれが初来日。普段マレーシアにいるときは、お母さんのような役割をしていますが、日本ではみんなについていくだけで、まるで赤ちゃんのようです(笑)。妹たちと一緒にいられることはもちろん、そういう意味でもこの滞在は最高ですね。そして、日本のみなさんとも家族の一部ともいえるヤスミンの映画を共有できることは、本当に愛にあふれていることだと感じています。アリヤさんアマニさん私はラッキーなことに、何度も日本には来ていますが、いつもひとりで舞台挨拶や取材を受けていたので、心細く思うこともありました。なので、今回はみんなで一緒に来たいという気持ちがありましたし、やはりヤスミンと私との関係性を一番わかってくれる姉妹たちとこういう瞬間を分かち合えるのは特別なことです。ヤスミンも私たち姉妹の関係に特別なものを感じてくれたからこそ、映画でとらえてくれたんだと思っています。アリシャさん私たち姉妹は本当に仲が良いんですが、これまではなかなか4人揃って旅行できる機会がありませんでした。みんなでマレーシア国外に行くのは、私が5歳のときにバリへ行った以来なので、21年ぶりのこと。それもあって、今回こういう機会をいただけたことに感謝しています。映画の上映やみんなと過ごせることはもちろんですが、特にホテルにある大浴場での経験は一生忘れられない素晴らしい経験になりました。―ちょっと話が逸れますが、ちなみに大浴場で何があったんですか?アリヤさんマレーシアでは、人前で裸になることは恥ずかしいし、怖いことでもあるんです。アリシャさんだからこそ、文化的におもしろいと感じた瞬間でした。というのも、私にとっては、日本人の女性はシャイで、マレーシア人女性のほうが声は大きくて活発という印象でしたが、お風呂のなかでは真逆。私たちが恥ずかしそうにコソコソしていたら、「なんでそんなに恥ずかしがってるの?」みたいに見られてしまいました(笑)。アリヤさんでも、5分も経たずに羞恥心はなくなりましたけどね!アマニさんそうそう、「フリーダム!」という感じでした(笑)。みんなで監督のレガシーを引き継いで伝えていきたい―日本のお風呂を満喫していただいて何よりです。では、アリアナさんは日本に対してどのような印象ですか?アリアナさん以前日本に来たときはまだ12歳で、しかも映画祭に参加するのが初めての経験だったので、とにかく圧倒された記憶があります。出演した『ムクシン』について取材もたくさん受けましたが、まだ幼かったので、作品に込められた意味についても自覚がありませんでしたし、難しい質問にも「何のこと?」みたいな感じでした(笑)。なので、私にとっては、「早く大人にならないと」と促されたような記憶があります。でも、今回はお姉ちゃんたちと一緒ということもあり、気持ちのうえではまったく違いますし、赤ちゃんのように甘えられるのはうれしいです!アリヤさんダメダメ。今回赤ちゃんでいられるのは、私だけなんだから(笑)。―(笑)。みなさんがこうして日本で楽しく勢ぞろいしている姿を見て、ヤスミン監督もきっと喜んでいらっしゃることと思います。アマニさんそうですね。ヤスミンと映画を撮ったときは、まだみんなすごく若かったですが、大人になったいま、4人ともが映画に携わった仕事をしています。それは、私たちがヤスミンから受け継いだものですよね。今回はそれを思い返す機会にしたかったですし、どうしたら彼女の“レガシー”をこのまま引き継ぎ、そして日本のみなさんにも影響を与えられるのか、ということを考えたいと思いました。私はこの四姉妹のひとりであること、そして映画の作り手としてここまで成長できたことを誇りに思っています。アマニさん―ヤスミン監督との出会いでみなさんが得たものがたくさんあると改めて感じましたが、もし自分しか知らない彼女との思い出があれば教えてください。アマニさんそれはすごくいい質問ですね。というのも、私はヤスミンの作品に一番出演していて、一緒にいた時間も長いですが、お互いのことをすべて共有してきたわけではないので、ぜひ私もほかのみんなのエピソードを聞きたいです。アリヤさん私は、以前ヤスミンと一緒にあるブランドのCMを撮影したことがありました。内容としては「不完全であることを称えよう」といった方向性で、撮影もすごく楽しく進んでいたにもかかわらず、なぜか私は突然セットで泣き出してしまったんです。アマニさんどうして?アリヤさんそれが、どうしてなのかまったく覚えていないんだけど、とにかく泣いてしまったのです。普段の私は、寂しいシーンでも目薬の力を借りないと泣けないタイプなんですけどね(笑)。そこで私は、「ごめんなさい」と何度もヤスミンに謝ったんですが、それに対して彼女は「いいのよ、これがあなたの強みなのよ」と言ってくれたんです。つまり、「不完全な部分もいい面であり、それを自分で認めて受け入れることが大切」ということだと思います。信頼している彼女の言葉のおかげで自分の強さを認識することができましたし、いまになって思い返すと「なるほど」と思えます。答えを求めて東京に戻ってきている―ステキなお言葉ですね。アマニさんはいかがですか?アマニさん私は彼女とさまざまな経験をさせてもらったので、本当に恵まれていたと思いますが、せっかくなので、東京での思い出について話したいと思います。彼女の次回作となるはずだった『ワスレナグサ』のロケハンをしていたとき、ちょうど桜が満開のシーズンでした。彼女は自然に心を寄せる人だったので、桜が象徴する美しさを非常に気に入っていたのです。ただ、桜は時期が過ぎてしまうとすぐに散ってしまう刹那的なところがありますよね?でも、彼女は桜の美しさを永遠にとらえたくて、いきなり花びらを食べたんです。みんな驚きましたよ(笑)。でも、そんなおもしろいことがあった日、私はあることを彼女に打ち明けました。―どのようなことをお話されたんでしょうか?アマニさんそれは、「私も映画監督になりたい」ということです。とはいえ、それまでに彼女には何度もその話をしてはいましたが、「まだ若いし、観客にストーリーを伝えるためには、まず人生でいろいろと経験しないとね」といってまったく真剣には受け止めてくれませんでした。でも、そのときに初めて、私のほうをしっかりと見て、「わかった。じゃあ、私が教えてあげる」と言ってくれたのです。ただ、彼女はその翌年に亡くなってしまったので、残念ながら教えてもらえるチャンスはありませんでしたが、だからこそ、まだやり終えてないことがあるという思いと答えを求めて東京に戻って来ているんだと思います。アリヤさんじゃあ、あなたも次は桜の花びらを食べないとね(笑)。アマニさんだから、次回は4月にまた来ることにします!アリシャさん―いつでも東京でお待ちしています。アリシャさんは、撮影中のことなどで思い出すことはありますか?アリシャさん彼女のことを考えるたびに思い起こされるのは、『ムアラフ』の現場でリハーサルをしていたときのこと。車の中のシーンで、アマニともうひとりの共演者が前に座っていて、私が後ろの座席に座っていると、ヤスミンが車の中に入ってきて、私を膝枕で寝かせくれました。本当に気持ちが落ち着きましたし、私を気遣っていることが伝わってきたので、安心して思わず寝てしまったんです(笑)。そのとき私は聖書のなかのある1節を言わなければいけなかったんですが、順番が来ると彼女がポンポンと優しく合図をしてくれたのでセリフを無事に言うことができました。偶然にも聖書のなかでも愛を語った部分についてのセリフでしたが、そんなふうに彼女は直接口にしなくても、いろいろなことを教えてくれたんだと思います。あのときはこの出来事がどれだけ重要なものになるかわかっていませんでしたが、私にとっては大切な思い出です。自分がどれだけ美しいかを教えてくれた―監督の優しさが伝わってきますね。アリアナさん私もいろいろな思い出が蘇っているところですが、彼女は私にとっては「どんなに自分が美しい存在か」ということを教えてくれた人でした。東京国際映画祭のプレミアに参加するために、マレーシアの伝統衣装であるケバヤを買ってあげると言われて、一緒にお店にいったときのことです。10代のころの私は本当にボーイッシュな女の子だったので、一番シンプルで柄も色もはっきりしないものを選びました。すると、監督が「そこにある赤いほうがあなたの持っている魅力と釣り合うわよ」と言うので、私は渋々それを着ることにしたのです。当日はお化粧もしてくれて、「ほら、あなたはこんなにきれいなんだよ」と褒めてくれました。そのあとも、彼女とCMを撮ったとき、私が歩くと男の子たちが色めき立つようなシーンで私が居心地悪そうにしていると、「信じなくてもいいけど、あなたは世界で一番美しい女の子なんだからね。だから、気持ちに素直になって歩いてごらん」と何度も言ってくれたのです。そのおかげで、いまでも自分がキレイだと思えないときでも、監督が言ってくれたようにまるで自分が一番美しいかのように歩いて、自分を鼓舞しています。アリアナさん―どれも心が温まるステキなエピソードをありがとうございます。それでは最後にアマニさんから、まもなく公開を迎える『細い目』の見どころなどをメッセージとしてお願いします。アマニさん私自身、大人になってから改めて観てみると、すごく深いセリフが多かったことに気づかされています。なかでも、私が演じたオーキッドの言葉で、「人種が理由でその人を好きになったとしても別にいいじゃない。それよりも、この人種だからその人が嫌いだというほうが問題だと思う」というのが印象的です。といっても、ヤスミンにとって人種問題や異人種間の恋愛を全面に出したかったわけではなく、これはあくまでも若い2人のラブストーリー。ただ、この作品を観たあとに、どんな人でも「もしも違うエンディングがあったなら……」と思ってくれたのなら、それは私たちの目標が達成されたということでもあります。『細い目』はいまだにいろいろな推測や解釈がされている作品なので、そういった部分も含めて楽しんでほしいです。そして、マレーシアの多様性や温かみを少しでも肌で感じてもらえたらうれしく思います。インタビューを終えてみて……。23歳から36歳まで、年齢差はあるものの仲良しのシャリファ四姉妹。それぞれ個性豊かで、全力で変顔をしてくれたりと、とにかくチャーミングな魅力が印象的でした。時折涙を浮かべながらエピソードを話してくれましたが、彼女たちにとっていかにヤスミン監督の存在が大きかったかを感じることができた取材となりました。優しさと切なさが胸に沁みる!誰もが人生で経験する愛や家族の絆、生と死といったものが描かれているヤスミン作品。多民族国家であるマレーシアであるがゆえに複雑な側面はあるものの、だからこそ、そこで描かれる“真実の愛”が持つピュアさに心が揺さぶられるはずです。ストーリー香港の映画スターに憧れるマレー系少女のオーキッド。ある日、露店で海賊版の香港映画のビデオを売っている中国系の少年ジェイソンと出会って、一目で恋に落ちる。民族も宗教も違う2人だったが、デートを重ねるうちに距離を縮めていく。ところがジェイソンには、オーキッドに言えないある秘密を抱えていたのだった……。恋のきらめきが詰まった予告編はこちら!作品情報『細い目』10月11日(金)より、アップリンク吉祥寺、アップリンク渋谷ほか全国順次公開配給:ムヴィオラ
2019年10月10日英ブランド「ブラック(BLAAK)」が6月13日から7月5日まで、「ヘッド・ポーター(HEAD PORTER)」のコンセプトショップ「-atelier- Head Porter」で国内初となるポップアップショップをオープンする。ロンドンを拠点とする「ブラック」は、アーロン・シャリフ(AARON SHARIF)と岡田幸子が98年にスタートしたブランド。イギリスの伝統的なテイラーリングや卓越したカッティング技術が高く評価されている一方、近年ではそれらを崩したシルエットがコレクションの主流になっている。また、多方面でのコラボレーションワークも行っている。同ショップでは、アーロン・シャリフによるデニム、ジーンズコレクションが展開される。ファッションデザイナーのアーロン・シャリフは、クリスタルヒーリング、占星術、ヌメロロジー(数秘術)、レイキ(霊気)にも精通しており、コレクションではそんなアーロン・シャリフがこれまでに得た知識とファッションが融合された。クリスタルの持つ色や光の周波数を使って治療を行うクリスタルヒーリングをファッションに取り入れたいという思いから、約2年間の構想を経て製作されたコレクションのテーマは“バランス”。体のエレクトロマグネティック(オーラ)フィールドのバランスをとると言われるラピスラズリのスタッズや、エネルギーを守る役割を担い、内に秘められたパワーを持つというティテニアムマトリクスなどのアイテムが随所に使用されている。
2015年06月06日ヤスミン・アフマド監督作品「グブラ」6月に閉館を迎えるアジア映画専門のシアター「シネマート六本木」にて、4月11日(土)~4月19日(日)の9日間に渡って「マレーシア映画ウィーク」が開催される。マレーシアの多彩な魅力に触れるシャリファ・アマニ監督作品「カンポン・バンサー」同イベントは6月14日(日)をもって閉館予定のシネマート六本木が「― 劇終 ― THE LAST SHOW」の一環として開催。近年急速に発展し、8年連続世界で住みたい国 No.1(ロングステイ財団調べ)に選出されるなど人気の高まりをみせるマレーシアの文化に、映画を通して触れてもらうことを目的に、マレーシア映画約20作品が上映され、国内外からマレーシアや映画の専門家が多数集う。更に映画鑑賞の前後には、同時開催中のマレーシア文化講座(ごはん編)や貴重な国内外ゲストとマレーシア文化の専門家による解説セミナーなどのイベントも開催される予定だ。マレーシア映画界の巨匠ヤスミン監督作品も上映!(左)第 18 回東京国際映画祭(2005 年)の最優秀アジア映画賞受賞作品「細い目」も上映。(右)「細い目」のヤスミン・アフマド監督。「マレーシア・ニューウェーブ」をけん引したことで知られる、ヤスミン・アフマド監督の代表作『細い目』(第18回東京国際映画祭/2005年/最優秀アジア映画賞受賞)をはじめ、ホー・ユーハン監督や、新進気鋭の監督によるジャパンプレミア作品なども上映予定。多民族国家の多様な文化や言語、マレーシアの色鮮やかな景色を堪能できる。■上映作品名(予定)ヤスミン・アフマド監督作品「タレンタイム」(1)「タレンタイム」、(2)「細い目」、(3)「グブラ」、(4)「ムクシン」、(5)「ムアラフ 改心」、(6)「黒夜行路」、 (7)「スリードア・ホラーズ 2013」(短編オムニバス)、(8)「スリードア・ホラーズ 2014」(短編オムニバス)、 (9)「心の魔」、(10)「カンポン・バンサー」(短編)、(11)「イヴ」(短編・ジャパンプレミア)、(12)「15 Malaysia」 (短編オムニバス 15 作品・ジャパンプレミア)、(13)「SLIPSTREAM」(ミュージックビデオ)、(14)「HERE IN MY HOME」(ミュージックビデオ)、(15)「盗人の第二の人生」(ジャパンプレミア)、(16)「ノヴァ ~ UFO を探して~」、(17)「破裂するドリアンの河の記憶」、(18)「クアラルンプールの夜明け」>>上映スケジュール詳細はこちら知識を深めるセミナーも同時開催期間中は映画上映の他にセミナーも開催予定。ヤスミン・アフマド監督の代表作『細い目』の字幕制作者による講演や、多民族国家ならではの多様な食文化をひも解く食文化講座など、映画ファンならずとも楽しめる内容となっている。より身近にマレーシアを感じる事のできるマレーシア映画ウィークにぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。マレーシア映画ウィーク日 時 : 2015年4月11日(土)~4月19日(日)会 場 : シネマート六本木参加費 : 前売り1,400 円/当日1,700 円(全席指定)詳細 : photo by ’Malaysian Film Week’
2015年04月01日