現代を代表する画家のひとり、デイヴィッド・ホックニーの日本では27年ぶりとなる大規模個展『デイヴィッド・ホックニー展』が7月15日(土) より東京都現代美術館でスタートした。11月5日(日) まで開催されている。1937年にイギリスで生まれたデイヴィッド・ホックニーは、ロンドンの王立芸術院在学中からその才能が注目されていたアーティスト。86歳の現在に至るまで60年以上、現代美術の第一線で活動を続けている。同展は彼の道のりを120点以上の作品で辿っていく、日本では実に27年ぶりとなる大規模個展だ。展覧会はラッパスイセンを描いた2点の作品から始まる。エッチングで制作された作品は1969年、iPadで描かれた作品は2020年、2点には約60年の時間差がある、この展覧会の象徴的な作品だ。左:《花瓶と花》1969年東京都現代美術館蔵右:《No.118、2020年3月16日 「春の到来 ノルマンディー 2020年」より》2020年作家蔵「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockneyロンドンで活動していたホックニーは、20代でロサンゼルスへ移住。当時普及し始めたアクリル絵の具を用いた明るい画風で一躍トップアーティストへの座へと駆け上がった。ふたりの人物で画面を構成した「ダブル・ポートレート」は彼の代表的シリーズのひとつ。単なる肖像画の枠を超え、静謐な画面のなかに恋人や家族、親子などの二人が構築した関係性や信頼関係なども描き出すことを試みている。ほかにも、自画像を含めバラエティ豊かな人物の肖像画が展示されている。左:《両親》1977年テート蔵、右:《ジョージ・ローソンとウェイン・スリープ》1972〜75年テート蔵「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockney左:《クラーク夫妻とパーシー》1970〜71年テート蔵、右:《2022年6月25日、(額に入った)花を見る》2022年作家蔵「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockney手前:《自画像、2021年12月10日》2021年作家蔵「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockney1980年代に入ると、ホックニーはピカソとキュビスムに強い関心を寄せ、複数の視点で画面を構成する手法を試み始める。「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockneyまた、ホックニーは、同じ場所の写真を少しずつピントを合わせる位置を変えて何百枚も撮影し、大量の写真を用いたコラージュを制作することもあった。《スタジオにて、2017年12月》は、その延長線上とも考えられる作品で、室内を細かく撮影し、その画像を統合して制作したものだ。手前:《スタジオにて、2017年12月》2017年テート蔵 「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockneyホックニーは、近年になると戸外の風景も描くようになる。《ウォーター近郊の大きな木々またはポスト写真時代の戸外制作》はイギリスのヨークシャー地方の風景を描いたもの。また、《春の到来、イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》は同じくヨークシャー地方を描いたもので、1枚の大型の油彩画と、iPad作品12点からなる大作。油彩であっても、iPadであってもその表現は揺らぐことのないことが見て取れる。《ウォーター近郊の大きな木々またはポスト写真時代の戸外制作》2007年 テート蔵「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockney《春の到来、イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》2011年ポンピドゥー・センター蔵「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockney《春の到来、イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》2011年ポンピドゥー・センター蔵「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockney展覧会は、全長90メートルにおよぶ超大作《ノルマンディーの12か月》でフィナーレを迎える。本作は、ホックニーが2019年に移住したフランス北西部、ノルマンディー地方の四季を、新型コロナウィルスによるロックダウンのなかで、iPadを駆使して描いた作品だ。観客は、その長い長い作品のまわりをぐるりと1周歩きながら、移ろいゆくノルマンディーの四季の風景に入り込むように鑑賞することができる。フランス最古にして全長70mに及ぶタペストリー《バイユーのタペストリー》にもインスパイアされているという。《ノルマンディーの12か月》(部分) 2020〜21年作家蔵 「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockney《ノルマンディーの12か月》(部分) 2020〜21年作家蔵 「デイヴィッド・ホックニー展」展示風景、東京都現代美術館、2023年(C)David Hockney油絵や写真、版画、そしてiPadと手法を変えながらも、精力的に制作を続けているホックニー。彼の作品をまとめて見ることができる貴重な機会を見逃さないようにしよう。取材・文=浦島茂世<開催情報>『デイヴィッド・ホックニー展』2023年7月15日(土)~11月5日(日)、東京都現代美術館にて開催
2023年07月28日デイヴィッド・ホックニーは現代で最も魅力ある画家の一人。2018年のオークションで存命の画家としては史上最高額(現在は2位)で作品が落札された一方、86歳を迎えた今も精力的に作品を発表している。描く喜びと観る喜びが出合う、巨匠の挑戦を見届けて。「デイヴィッド・ホックニー展」は日本で開催される27年ぶりの大規模個展。“ホックニー・ブルー”と称されるプールやスプリンクラーをテーマにした作品や、友人たちを描いたポートレートなどの初期作から日本初公開の大型風景画までを網羅的に展示する。そしてホックニーの現在を知るなら2004年に故郷の英国・ヨークシャーに拠点を移して以来、描き続けている風景画に注目したい。今、なぜ風景画を?「ホックニーは自分の目で見たものを描く画家。目の前の世界をありのまま、どう絵画に置き換えられるかを考え続けてきたのです」と、本展を企画した東京都現代美術館・学芸員の楠本愛さん。ホックニーは従来の一点透視図法に限界を感じ、ピカソの自由な絵画、特にキュビスムにヒントを得て一枚の絵に複数の視点を持ち込む独自の遠近法を編み出している。こうした手法で世界の広がりを描き留めることに熱中しているようだ。例えば、〈春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年〉は幅10mの油彩とiPadで描いた51点の絵を組み合わせたシリーズの作品。「春の風景に包み込まれる感じを体感できます。油彩画には風が吹き、若葉が舞っている様子が、とても美しく表現されています」ロックダウン中に現在住むフランス・ノルマンディーで描いた《ノルマンディーの12か月 2020‐2021年》は、春夏秋冬をテーマにした長さ90mに及ぶ絵だ。これを途切らせず一挙に展示することは一つの挑戦でもあったと楠本さん。「この作品を歩きながらじっと眺めていると、まるで絵巻物の中に入り込んで、ノルマンディーの庭を歩いているような感覚になります」ここにも長年絵巻物を研究したホックニーならではの描き方が。現代美術には多様な役割があるなか、ホックニーの絵は純粋に楽しむことができると楠本さん。絵を観る純粋な喜びを、ぜひ会場で味わって。《スプリンクラー》 1967年 東京都現代美術館©David Hockney《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年(5月31日 No.1)》 2011年 デイヴィッド・ホックニー財団©David Hockney《ノルマンディーの12か月 2020‐2021年》(部分) 2020‐21年 作家蔵©David Hockney《クラーク夫妻とパーシー》1970‐71年 テート©David Hockneyデイヴィッド・ホックニー1937年、英国生まれ。王立美術学校を卒業後、ロサンゼルスに移住。現在はノルマンディーを拠点に活動。2017年にはロンドン、パリ、NYで回顧展を開催。テート・ブリテンでは入場者数の記録を更新し、約50万人が来場。ノルマンディーにて2021年4月1日©David HockneyPhoto:Jean-Pierre Goncalves de Limaデイヴィッド・ホックニー展東京都現代美術館 企画展示室1F/3F東京都江東区三好4‐1‐1開催中~11月5日(日)10時~18時(7/21・28、8/4・11・18・25は~21時。入場は閉館の30分前まで)月曜(9/18、10/9は開館)、9/19、10/10休一般2300円ほかTEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)※『anan』2023年7月26日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2023年07月23日2023年7月15日(土)より、東京都現代美術館では、『デイヴィッド・ホックニー展』が開催される。1930年代にはポップアート運動にも参加し、60年以上にわたって美術表現の可能性を追求してきた生ける伝説ホックニーの、日本では27年ぶりとなる大規模な個展だ。2010年代には、ロンドンやパリで個展を開催し、それぞれ約60万人以上の来場者を記録するなど、未だ世界的な人気を誇るデイヴィッド・ホックニー。1937年、イングランド北部のブラッドフォードに生まれた彼は、ロンドン王立美術学校に在学中に、イギリスのポップ・アートムーヴメントを牽引し、64年、ロサンゼルスに移住すると、南カリフォルニアの陽光ふれる情景を描いた絵画で人気を博した。その後もピカソのキュビスムや中国の画巻から生み出した「フォト・コラージュ」などを考案。2019年からはフランス北西部、ノルマンディーに住み、今もなお、日々に制作に励んでいる。そんな彼の初期から新作まで約120点を紹介する同展でとくに注目したいのは、今回が日本初公開となる幅10m、高さ3.5mもの油彩画《春の到来、イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート2011》(2011年)。ホックニーの故郷、イギリスのヨークシャー東部の自然を、2010年、発売と同時に購入したタブレット型端末iPadを使って描いた「春の到来」シリーズの中の1点で、豊かな色彩感覚により、芽吹きの季節をダイナミックにとらえた会心作だ。またコロナ禍、世界中が一時停止するなか、ノルマンディー地方の自然や季節のうつろいを真摯に見つめ続けた、全長90mの大作《ノルマンディーの12か月2020-2021年》や、世界初公開となる自画像なども見逃せない。現在86歳となった巨匠の作品から、測り知れない豊かなメッセージを受け取ることができるだろう。<開催情報>『デイヴィッド・ホックニー展』会期:2023年7月15日(土)~11月5日(日)会場:東京都現代美術館企画展示室 1F/3F時間:10:00~18:00、7・8月の金曜は21:00まで(入室は閉館の30分前まで)休館:月曜(7月17日、9月18日、10月9日は開館)、7月18日(火)、9月19日(火)、10月10日(火)料金:一般2,300円、大学・65歳以上1,600円、高中1,000円展覧会公式サイト:
2023年07月13日6月初旬、渋谷・キャットストリートに「チューダー ブティック 渋谷」をオープンしたスイスの時計ブランド、チューダー。国内6店目のブティックの誕生を祝し、チューダーのグローバルアンバサダーであるデイヴィッド・ベッカムが来日、オープン直後の新店舗を訪問しました。また、夜には渋谷のエネルギーとチューダーのインテンシティが出逢う空間で、ゲストたちと熱気が高まるひとときを過ごしました。Courtesy of TUDORCourtesy of TUDORCourtesy of TUDOR日本最大規模を誇る「チューダー ブティック 渋谷」には、2フロアにわたり国内で取り扱うすべてのチューダー ウォッチコレクションがゆったりと展示されています。店内の階段を上がったデイヴィッドを驚かせたのは、幅4メートルを超える大型LEDビジョン。ここにはブランドフィロソフィーである#BornToDare(挑戦者の精神)を体感できる映像が常時映し出されています。3連のフィックス窓からふんだんに採光される2階に設置された、バーカウンターを彷彿させる“ウォッチバー”では、カジュアルな会話を楽しみました。Courtesy of TUDORチューダーのアンバサダーとして初来日したデイヴィッド・ベッカムはその夜、渋谷ならではのナイトスポットでVIPゲストやセレブリティ、インフルエンサーたちに迎えられ、チューダーと共有する大胆なスピリットや腕時計愛について語り、人々とのコミュニケーションを堪能。ゴスペルにルーツを持つ女性シンガーや、視覚・音色のいずれにおいてもカラフルなDJによるパフォーマンス、そしてさまざまなバックグラウンドを持つゲストで彩られた時間が流れた会場の外壁には、チューダーを象徴する#BornToDareのタグラインが掲げられ、渋谷の中心地にチューダーの存在感が示されました。Courtesy of TUDORCourtesy of TUDORCourtesy of TUDORチューダー ブティック 渋谷 (TUDOR BOUTIQUE SHIBUYA)〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-17-20 1F/2F TEL 03-6419-3500営業時間 11:00~19:00 定休日 水曜日ブティックウェブサイト: of TUDORTUDOR IS #BORNTODAREチューダーが掲げる #BornToDareの精神。これはブランドの歴史と今日のチューダーの存在意義の双方を反映し、陸海空ときには氷上でチューダーの腕時計を身に着け、類まれなる偉業を成し遂げてきた挑戦者たちの物語そのものだ。 そこには極限の環境に耐え、挑戦し続ける人々のために腕時計を作った創立者ハンス・ウイスルドルフの想いが宿っている。それは今日に至るまで脈々と受け継がれる、チューダーの腕時計づくりにおける変革者としての証明といえる。チューダーの革新は常にスポットライトを浴び、#BornToDareの精神はなるべくして変革者となったアンバサダーたちにより体現され、デイヴィッド・ベッカムもその一人である。ABOUT TUDORチューダーは独自の価値とともに洗練されたスタイルと、確かな信頼性を約束する機械式時計を提供するスイスの時計ブランドである。チューダーの起源は1926年にまで遡り、この年ロレックスの創立者ハンス・ウイルスドルフの代理で、スイスの腕時計メーカーが「チューダー(The Tudor)」を初めて登録。その後1946年、ハンス・ウイルスドルフはロレックスの品質と信頼性を有し、先駆性を備えた腕時計を製造するために、モントル チューダーSAを設立、自身の名義で再登録した。チューダーの腕時計はその歴史において、最も果敢に活動する冒険家や熟練のプロフェッショナルたちに選ばれてきた。ブラックベイ、ペラゴス、ヘリテージ、レンジャーといった象徴的なモデルをラインアップし、2015年以来、多様な機能を搭載した機械式マニュファクチュールムーブメントモデルを世に送り出している。
2023年06月12日新作Netflix映画『The Killer』(原題)の公開が控えるデヴィッド・フィンチャー監督の全作品を網羅した初のコンプリートブックが発売。ポン・ジュノ監督が序文を寄せている。本書籍は、『エイリアン3』から『Mank/マンク』まで、フィンチャー監督による全11本の長編映画および、ヒットドラマシリーズ「マインドハンター」を充実の図版とともに論じたファン待望の決定版(限定2,000部)。また、マドンナの「ヴォーグ」、「ローリング・ストーンズ」の「ラヴ・イズ・ストロング」ほか、ミュージック・ビデオやコマーシャル監督時代の作品も論じる。さらに、『ファイト・クラブ』『ソーシャル・ネットワーク』などで組んできた撮影監督ジェフ・クローネンウェス、「マインドハンター」でFBI特別捜査官ビル・テンチ役を演じている俳優ホルト・マッキャラニーなど、フィンチャー作品の共同制作者たちのインタビューも併録。テイクを何度も重ねる“完璧主義者”といわれる監督の真意と実像に迫っていく。序文:ポン・ジュノフィンチャー作品は「直線的」なタイプの映画の限界を超え、カミソリの刃のような正確さで私たちの目と心を切り裂く「デヴィッド・フィンチャーマインドゲーム」は2月17日(金)発売予定。定価:本体4,500円+税発行元:DU BOOKS発売元:株式会社ディスクユニオン(text:cinemacafe.net)
2023年02月17日デヴィッド・フィンチャーとティム・ミラーが製作総指揮を務める「Netflix」の短編アニメシリーズ「ラブ、デス&ロボット」のシーズン3が、5月20日(金)より配信スタート。この度、本作のダークで奇妙な世界観が垣間見える予告編と新場面写真が公開された。独創的なアイディアと枠に捉われない自由な表現の“大人向けの新感覚アニメ”「ラブ、デス&ロボット」。これまでエミー賞で通算11部門で受賞を果たし、2019年と2021年にはアニメーション賞短編アニメーション部門を受賞、世界中から注目を集める。9つの新作エピソードから成るシーズン3。公開中の予告編では、そんな9つの新たなエピソードが次々に映し出され、ファンタジー、ホラー、SFなど、様々なジャンルの世界観を一挙に堪能することができる。謎の巨大生物、無数にひしめく奇妙な生物など、恐怖と美しさが融合したダークな世界に期待が高まる。今シーズンでは、フィンチャーがアニメーション監督としてデビュー。手掛けた「最悪な航海」は、帆船を襲う甲殻類のような謎の巨大生物と船員たちが対峙する物語となっており、不気味な生物たちの登場とともに、反乱、裏切りなどが描かれていく。ほかにも壮大なSFを思わせるような異星での旅や、ネズミやクマロボットとの戦い、シーズン1で人類が絶滅した後の世界をブラックユーモアたっぷりに描いた“ロボット・トリオ”の続編も登場する。Netflixシリーズ「ラブ、デス&ロボット」シーズン1~2は独占配信中、シーズン3は5月20日(金)より独占配信開始。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年05月10日映画『アメリカン・ユートピア』がTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイント他にて近日公開。デイヴィッド・バーンのアルバム「アメリカン・ユートピア」が原案映画『アメリカン・ユートピア』の原案となったのは、元トーキング・ヘッズのフロントマンでグラミー賞受賞経験のあるデイヴィッド・バーンが2018年に発表したアルバム「アメリカン・ユートピア」。同作品のワールドツアー後、2019年秋からブロードウェイのショーとして再構成された舞台がスタートした。監督にスパイク・リーそんなブロードウェイ・ショーの映像化の可能性を考えたデイヴィッド・バーン自身が『ブラック・クランズマン』の監督 スパイク・リーに声を掛け、映画化が実現。バーンのライブ映画は、トーキング・ヘッズ時代にも『ストップ・メイキング・センス』が作られたが、今回は全く新しいスタイルのライブ映画が完成した。劇中のステージに現れるのは、様々な国籍を持つ11人のミュージシャン。アルバム「アメリカン・ユートピア」の収録曲やトーキング・ヘッズ時代の代表曲など全21曲を披露しながら、現代社会におけるあらゆる問題について問いかける。作品詳細『アメリカン・ユートピア』公開日:近日公開※2021年5月7日(金)~TOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイント他にて公開予定だったが延期。※一部劇場では公開日が異なる場合あり。監督:スパイク・リー製作:デイヴィッド・バーン、スパイク・リー出演ミュージシャン:デイヴィッド・バーン、ジャクリーン・アセヴェド、グスタヴォ・ディ・ダルヴァ、ダニエル・フリードマン、クリス・ジャルモ、ティム・ケイパー、テンダイ・クンバ、カール・マンスフィールド、マウロ・レフォスコ、ステファン・サンフアン、アンジー・スワン、ボビー・ウーテン・3世2020年/アメリカ/英語/カラー/ビスタ/5.1ch/107分/原題:DAVID BYRNE`S AMERICAN UTOPIA/字幕監修:ピーター・バラカンユニバーサル映画配給:パルコ宣伝:ミラクルヴォイス
2021年04月22日デヴィッド・フィンチャーとティム・ミラーが製作総指揮を務める、愛と死がテーマの短編アニメーションNetflixオリジナルシリーズ「ラブ、デス&ロボット」のシーズン2より、予告編と場面写真が公開された。世界各国の才能溢れる監督が集結し各エピソードを手掛け、SF、ファンタジー、アドベンチャー、ホラー、コメディなど、あらゆるジャンルを横断して描かれる本作は、1話平均約10分、時間の枠に縛られることなく、愛や死をテーマに紡ぐ“大人向け新感覚アニメ”。シーズン1は、自由な発想から生まれた展開が世界中で話題となり、収録作の「目撃者」はエミー賞のアニメーション賞短編アニメーション部門を受賞。シーズン2では、フィンチャーとミラーはもちろん、『カンフー・パンダ2&3』の監督も務めたジェニファー・ユー・ネルソンが総監督として参加。前作を超えるスケールの多彩な物語を描くべく、指折りのクリエイターが世界中から集結している。ミラーは「シーズン1への反応は、これ以上にないほど嬉しいものでした。デヴィッド(・フィンチャー)と私が長年渇望し、でも実現することはないだろうと言われ続けてきた、ファンからの熱烈な支持を得ることができたんです」と前作の反響の大きさを語っている。そして到着した予告編では、各エピソードの映像が次々と映し出される。宇宙でのアクション、犬のフンを処理するために動く個性的なロボットの登場、未来感溢れる街並みなど、本作のジャンルの幅広さを存分に堪能できる。さらに早くも、2022年にシーズン3(全8エピソード)の配信も決定した。Netflixオリジナルシリーズ「ラブ、デス&ロボット」シーズン1は独占配信中、シーズン2は5月14日(金)より独占配信開始。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年04月20日元「トーキング・ヘッズ」のフロントマンのデイヴィッド・バーンと『ブラック・クランズマン』のスパイク・リー監督がコラボレーションした映画『アメリカン・ユートピア』。この度、「トーキング・ヘッズ」の人気ナンバーでもある「Once In A Lifetime」の演奏シーンが解禁された。今回解禁された本編映像では、マリオネットのように踊るデイヴィッド・バーンのパフォーマンスで幕を開ける。イントロが流れると観客は湧き上がり、カメラはスポットライトを浴びながら語りかけるようなデイヴィッドの姿を映し出す。そしてサビに入ると11人のミュージシャンたちが合流し、1列に並んで迫力のパフォーマンスと美しいハーモニーを披露する。ステージの真上や後方からノリノリの観客の様子も映し出され、会場が一体となったグルーヴ感溢れる映像に仕上がっている。この「Once In A Lifetime」は、NMEが選ぶ「史上最高の曲500」で30位に選ばれた楽曲。1980年に発表されたブライアン・イーノがプロデュースした「トーキング・ヘッズ」の4thアルバム「リメイン・イン・ライト」に収録されている。このアルバムはローリング・ストーン誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」(2020年)で39位に選出され、日本でもマイ・フェイバリットに選ぶミュージシャンも多い。故・今野雄二氏が「原始と原子の火花散る出会い」と評したニューウェイブとアフリカンミュージックが融合した、時代を超えて愛される1枚だ。『アメリカン・ユートピア』は5月7日(金)よりTOHO シネマズ シャンテ・渋谷シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アメリカン・ユートピア 2021年5月7日よりTOHOシネマズ シャンテ・渋谷シネクイントほか全国にて公開©2020 PM AU FILM, LLC AND RIVER ROAD ENTERTAINMENT, LLC ALL RIGHTS RESERVED
2021年04月19日元「トーキング・ヘッズ」のフロントマンで、グラミー賞受賞アーティストのデイヴィッド・バーンと『ブラック・クランズマン』でオスカーを獲得したスパイク・リー監督がコラボレーションした映画『アメリカン・ユートピア』。この度、新たな場面写真とともに、2人の対談の模様が明らかになった。▼「互いに憧れの存在だった」1986年の出会いから2020年、初のコラボへHBO公式YouTubeチャンネルにて配信されたデイヴィッド・バーンとスパイク・リーの対談動画で、2人は出会いについて語っている。ともにニューヨークを拠点に活動してきたが、出会いについては「よく覚えていない」ものの、「互いに憧れの存在だった」という。スパイク監督は「初期のアルバムからのファン」だそうで、デイヴィッドにとっては「『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』が私にとって大きなインスピレーションになりました」という。それから数年後、デイヴィッドはスパイク監督の『ドゥ・ザ・ライト・シング』のプレミアに招待される。「これが『今』だ、と思いました。この映画はこの時代そのものだと。私たちは何度もすれ違っていますが、今回の『アメリカン・ユートピア』を映像化することを考えた時に、スパイクに連絡を取ることは決して突飛なことではなかったんです」と、80年代のニューヨークでの出会いから長い時間を経て、今回初のコラボレーションに至るまでを語った。一方、ブロードウェイの「アメリカン・ユートピア」の映像化を打診され、デイヴィッドに招かれてショーを見たスパイク監督は「ステージ上で脳みそを持つあなたをみて『なんだこれ!?』と思いましたよ(笑)」と言う。「そしてミュージシャンたちがステージに上がってくるのを見ました。振り付けがすごい!参加したいと思いました」と初見の衝撃を語っている。▼ライトを当てれば飛び出すミディアムグレーのスーツ――アメリカン・ユートピアのスタイルとは全員揃いのスーツに裸足という印象的なスタイルがこのショーの特徴だが、「私は照明デザイナーのところへ行き『スーツの色は何色にする?』と尋ねました」とデイヴィッドはふり返る。「すると『ミディアムグレー。照明を消せば消えてしまう。ライトを当てれば飛び出す色』ということで最終的には決まりました。それを見て、“このバンドにビジネスシューズは似合わないな”と思い、“よし、裸足になろう!”と言ったんです」。配線を廃した、“何もない”舞台セット。そうすることで人間の肉体がフォーカスされ、照明演出も相まって舞台芸術の極みへと誘う。「そういえば聞いていませんでした、『デイヴィッド・バーンのアメリカン・ユートピア』このタイトルの意味は?ユートピア、平和と愛。つまり魔法の世界」とスパイク監督が尋ねると、デイヴィッドは「そう。でも明らかに私たちはユートピアには住んでいません。しかし、私はこれを実現できるという証拠を示しているのです。スピーチする必要はない、ただ見てくれればいい」と応じている。▼インディペンデント映画の出現「それは私にとってとても刺激的なことでした」「あの頃はエネルギーに溢れていました。僕の2年先輩にジム・ジャームッシュがいて、NYUの映画学科で『ストレンジャー・ザン・パラダイス』を撮りました」とスパイク監督が語ると、「そう、ジムの映画。そしてあなたの『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』。大きな刺激を受けました。この人たちは何か新しいことをやっていて、更に自分たちの手でやっている。商業システムではなく『私は映画を作るつもりだ、そして私が思い描くようにやるつもりだ』と言ったのです。それは私にとってとても刺激的なことでした」とデイヴィッドが続ける。さらに、「NYUではジムが2年先輩、同じクラスにはアン・リーがいました。ジムが『ストレンジャー・ザン・パラダイス』をヒットさせたときには『これはいける』と思いました。彼がやったことは全て『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』でやりましたね。カンヌに行ったり、映画祭に参加したり。インディペンデント映画監督になるための基礎を築いてくれた」とスパイク監督。「わたしにとってニューヨークの素晴らしさとは、アーティストたちでした。でも今日、彼らはニューヨークに住む余裕がない」とも明かす。デイヴィッドもかつて300ドルの家賃の家に3人で住んでいたそうだ。「最初のアルバイトは東34丁目の映画館。この街に来たばかりでしたが気に入っていたし楽しかった。たまに映画を会社に届けることもありました。次の週の映画のフィルムを取りにいくんです。客はこれにお金を払っているが、わたしは給料をもらっている。そして給料をもらいながら、このニューヨークを見ることができる。ありがたかったですね」と、同時代に過ごしたニューヨークでの青春に思いを馳せていた。『アメリカン・ユートピア』は5月7日(金)よりTOHO シネマズ シャンテ・渋谷シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アメリカン・ユートピア 2021年5月7日よりTOHOシネマズ シャンテ・渋谷シネクイントほか全国にて公開©2020 PM AU FILM, LLC AND RIVER ROAD ENTERTAINMENT, LLC ALL RIGHTS RESERVED
2021年04月05日デビッド・フィンチャーが、次に『The Killer』を監督することになった。マイケル・ファスベンダーが主演の交渉をしている。原作はグラフィックノベル。優れた腕前を誇る暗殺屋が、客からの需要が絶えない中で良心に目覚め、苦しむという設定。製作は、フィンチャーの最新作『マンク』も配信するNetflix。撮影はこの秋スタートする予定。フィンチャーは2007年からこの映画を作りたいと願っており、一時はフィンチャーが『ファイトクラブ』で組んだブラッド・ピットが主演を検討していた。このアワードシーズン、大健闘している『マンク』とはがらりと変わった作品になることは間違いなしだ。文=猿渡由紀
2021年02月25日12月4日(金)からNetflixで独占配信される、デヴィッド・フィンチャー監督、ゲイリー・オールドマン主演の映画『Mank/マンク』の予告編とキービジュアルが公開された。本作は、映画史に燦然と輝くオーソン・ウェルズ監督・製作・主演の名作『市民ケーン』でアカデミー賞脚本賞を受賞した脚本家“マンク”ことハーマン・J・マンキーウィッツを主人公に描く物語。アルコール依存症に苦しみながらも、社会を鋭く風刺し続けた脚本家のマンク(ゲイリー・オールドマン)は、のちに不朽の名作となる『市民ケーン』の脚本の仕上げに追われていた。依存症の問題を抱えながらも、機知と風刺に富んだマンクの視点から、1930年代のハリウッドを新たな角度から描き出す。監督を務めるのは、『セブン』『ファイト・クラブ』などの名作を生み、近年では『ゴーン・ガール』、ドラマ『マインドハンター』で知られ、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー賞監督賞ノミネート歴も誇る巨匠デヴィッド・フィンチャー。脚本家“マンク”を演じるのは、『レオン』『ダークナイト』「ハリー・ポッター」シリーズなど幅広い作品に出演し高い人気と知名度を誇り、『裏切りのサーカス』でアカデミー賞主演男優賞にノミネート、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』では圧倒的な演技力でアカデミー賞主演男優賞受賞を果たした名優ゲイリー・オールドマン。アマンダ・セイフライドやリリー・コリンズ、チャールズ・ダンス、タペンス・ミドルトン、トム・ペルフリー、トム・バークなどの演技派も脇を固める。公開となった予告編は、1930年代の映画の雰囲気を思い起こさせるモノクロームの映像とレトロなサウンドで構成され、名作誕生に至るまでの紆余曲折と、華やかなハリウッド黄金期の光と影が描かれる。脚本の仕上げに追われるマンクは、様々な個性豊かな登場人物たちの介入によって、奇妙で複雑な展開へ。果たして、脚本は無事に完成するのか。『市民ケーン』へのオマージュもあらゆる箇所に散りばめられており、作品に対する厚いリスペクトも随所に見られる本作は、フィンチャーファンでなくとも必見だ。なお、日本では11月20日(金)より一部劇場での公開も予定されている。Netflix映画『Mank/マンク』12月4日(金)より独占配信開始
2020年10月22日英国の画家デイヴィッド・ホックニー(81)の絵画が米国時間15日、ニューヨークのクリスティーズでオークションにかけられ、9030万ドル(約102億3135万円)で落札された。これは、存命中の画家の作品としては史上最高額だとUSA TODAYが報じている。ホックニーはプールを題材とした絵画を多く手がけている。今回クリスティーズに出品されたのはそのうちの一つで、1972年に描かれた「芸術家の肖像画 – プールと2人の人物 – [Portrait of an Artist (Pool With Two Figures)] 」というタイトルの作品。USA TODAYはクリスティーズの戦後・現代美術部門のチェアマンであるアレックス・ロッターが「人々がホックニーの絵に望む全ての要素が、この作品には存在しています」と9月にコメントし、推定落札価格を8000万ドル(約90億円)としていたことも報じている。
2018年11月16日ロエベ(LOEWE)より、アメリカ人アーティスト デイヴィッド・ヴォイナロビッチの作品をフィーチャーした限定版Tシャツが登場。2018年6月初旬より、カサ ロエベ 表参道店、ロエベ 銀座店、ドーバーストリートマーケット銀座店、ロエベ公式オンラインにて発売される。作家、映画制作者、活動家、芸術家…と、生前マルチな分野に身を投じたデイヴィッド・ヴォイナロビッチ。エイズと診断された後の彼の作品には、"エイズ危機"をテーマとした挑戦的なアートが描かれ、当時は多くの物議を醸し出した。今回展開されるTシャツに選ばれたデザインは、そんなデイヴィッド・ヴォイナロビッチが晩年に制作した4つの作品。モノトーンのグラフィックから、写真を取り入れたアートデザインまでが、高級コットンのクルーネックTシャツとそのパッケージにもプリントされる。なおTシャツの売上は、「ビジュアル・エイズ」に全額寄付される。【詳細】ロエベの限定チャリティTシャツ発売時期:2018年6月初旬取扱店舗:カサ ロエベ 表参道店、銀座店、ドーバーストリートマーケット銀座店、ロエベ公式オンラインショップ価格:14,455円(税込)※世界400枚限定販売【問い合わせ先】ロエベ ジャパン カスタマーサービスTEL:03-6215-6116
2018年06月04日映画『デイヴィッドとギリアン 響きあうふたり』が2018年3月上旬より、シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。『デイヴィッドとギリアン 響きあうふたり』は、伝説的なピアニストでアカデミー賞受賞映画『シャイン』のモデルとなったデイヴィッド・ヘルフゴットと、彼を深く理解し、愛して寄り添う妻ギリアンの深い愛を描くドキュメンタリー作品となっている。デイヴィッドは、小さい頃から厳格な父からピアニストになるべく英才教育を受け神童と言われる天才的ピアニストとして讃えられていたが、精神病を患ったことをきっかけに、11年もの歳月をピアノから離れて過ごす。デイヴィッドのピアニストとしてのキャリアは終わったかと思われたが、妻となるギリアンとの出会いが人生の転機となる。ギリアンの助けや愛を得て、デイヴィッドはコンサートの舞台へのカムバックを成功させていく。ドイツ、シュトゥットガルト交響楽団のヨーロッパ・コンサートツアーで、彼は情熱的な演奏を披露し、観客に大きな感動をもたらした。『デイヴィッドとギリアン 響きあうふたり』では、監督を務めたコジマ・ランゲが、デイヴィッドのシュトゥットガルト交響楽団とのヨーロッパ・コンサートツアーに密着。デイヴィッドの個性と感情に溢れた演奏の魅惑的な世界観を映し出すとともに、デイヴィッドの人間像や妻ギリアンの深い愛情を描き出す。【概要】天才ピアニストでアカデミー賞受賞作『シャイン』のモデルとなったデイヴィッド・ヘルフゴットは、幼少期より神童とうたわれ、その才能を発揮。数々のコンクールで入賞し、世界屈指の音楽大学、英国王立音楽大学に特待生として入学。音楽の殿堂ロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートを大成功させるも直後に精神病に陥る。ピアノなしで11年もの間を精神病院で過ごした彼のピアニストとしてのキャリアは終わったかと思われた。しかし音楽の力と、妻ギリアンの深い愛と助けにより、再び人生とコンサートのステージにカムバックを果たす。映画『デイヴィッドとギリアン響きあうふたり』は、そんな天性のピアニスト、デイヴィッドと彼を深く理解し、愛して寄り添う妻ギリアンの間の深い愛についての映画である。 【詳細】映画『デイヴィッドとギリアン 響きあうふたり』公開時期:2018年3月上旬 シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー監督/脚本:コジマ・ランゲ撮影:ユトゥ・フロイント編集:インゲ・シュナイダー音楽:マグヌス・プフリューガー出演:デイヴィッド・ヘルフゴット、ギリアン・ヘルフゴット配給:ユナイテッドピープル©UteFreund
2018年01月14日デイヴィッド・シュリグリー「アーティスト」2012 アニメーション 2分24秒 / Courtesy: Artist and Stephen Friedman Gallery, Londonイギリス人現代美術家であるデイヴィッド・シュリグリー(David Shrigley)の日本初大規模個展「ルーズ・ユア・マインド―ようこそダークなせかいへ」が、10月14日から18年1月21日まで水戸芸術館 現代美術ギャラリーにて開催される。1968年イングランド北部マックルズフィールドに生まれたデイヴィッド・シュリグリー。イギリス人もしくはイギリス在住作家に贈られる名声高いターナー賞に2013年にノミネートされ、2016年にはイギリスで最も重要なパブリックアートの一つとされる「第4の台座」プロジェクト(ロンドン、トラファルガー広場)に、異様に長い親指を突き立てて「いいね」のしぐさを示す7メートルのブロンズ彫刻「リアリー・グッド」が選出されて話題となった。それらの作品は、ブラックユーモアを取り込んだアイロニーさがあり、中でも日々の生活を題材としたウィットに富んだドローイングが人気を博し、雑誌やTシャツ、バッジ、グリーディングカードなどの商品にも起用されている。「Lose Your Mind(ルーズ・ユア・マインド)」という、「気が狂う」などを意味する熟語の命令形で正気を失うよう促す挑発的なタイトルの同展では、人気の高いドローイングを圧倒的なボリュームで展示。加えて、思わず笑いがこぼれるようなアニメーションや、剥製の彫刻、芸術を揶揄するコンセプチュアルな作品などを目にすることができる。さらに、2016年秋からロンドンのファルガー広場にて展示され、話題を呼んでいるパブリックアート「リアリー・グッド」のバルーン版が制作され、世界に先駆けて初公開される。【展覧情報】「デイヴィッド・シュリグリー『ルーズ・ユア・マインド-ようこそダークなせかいへ』」会期:10月14日~18年1月21日会場:水戸芸術館 現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8時間:9:30~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜(18年1月8日は開館)、12月27日~18年1月3日、9日入場料:一般800円(600円)、中学生以下・65歳以上・障害者手帳をお持ちの方と付き添い1名無料※()内は前売、20名以上の団体料金
2017年09月24日「ハウス・オブ・カード 野望の階段」でドラマ界に一大センセーションを巻き起こした鬼才デヴィッド・フィンチャーが手がける、Netflixオリジナルドラマの最新作「マインドハンター」。本作の配信日が10月13日(金)に決定し、合わせて予告編と場面写真が公開された。本作は、FBI連続殺人課に所属し、連続殺人鬼や強姦犯などを追う中で犯罪者プロファイリング手法を編み出した、ある捜査官の姿を描いた戦慄のスリラードラマ。拘留された連続殺人鬼を取り調べていくことになった2人のFBI捜査官は、この取り調べにより、未解決事件の謎と背景を紐解いていくことになる。これまで、『セブン』『ゾディアック』『ドラゴン・タトゥーの女』『ゴーン・ガール』など、ショッキングな連続殺人犯や猟奇的スリラー作品を数々手がけ、目の肥えた映画ファンを唸らせてきたフィンチャー監督らしい1本。元FBI特別捜査官ジョン・ダグラスによる同名の回顧録が原作となる。このたび、解禁された場面写真と予告編では、独特の映像美とともに緊張感あふれるショッキングなシーンが連続。「シリアルキラー」という“新しい用語”が登場し、予告映像の最後は「狂気を知らずに狂人に勝てるか?」という意味深なセリフが…。観る者の心理を揺さぶり、不穏な世界へと引き込む、これぞ“フィンチャー節”ともいえるドラマに仕上がっている様子だ。気になるキャストには、「glee/グリー」のジェシー役や『アナと雪の女王』のクリストフの声、大ヒットミュージカル「ハミルトン」出演などで知られるジョナサン・グロフと、『ファイトクラブ』や『ハドソン川の奇跡』などのホルト・マッキャラニーがFBI捜査官を演じ、「FRINGE/フリンジ」のアナ・トーヴらが出演。製作総指揮には、フィンチャー監督とともに女優のシャーリーズ・セロンも共同で名を連ねている。「マインドハンター」は10月13日(金)よりNetflixにて全世界同時配信。(text:cinemacafe.net)
2017年08月02日東京・八丁堀のアートギャラリー・プラグマタが11月15日まで、ジュリアン・デイヴィッド(JULIEN DAVID)の旗艦店(東京都渋谷区神宮前2-7-15)でポップアップインスタレーションを実施している。プラグマタのインスタレーションは、同店では2回目のこと。今回は漫画やアニメにインスピレーションを受け展示タイトルを「グラフィック・ストーリー」と題し、陶芸家の田中啓一と島田篤の陶芸作品を見せている。日常の生活で使われるものということを常に意識して作品制作を行っているという田中啓一の作品では、昔の民家や農家の壁に道具や民具がかかっている風景をイメージして制作された花器や、日々の食卓で使われることを考え使いやすさや料理を盛ったときの見栄えなどが意識された食器、15世紀から16世紀頃にヨーロッパで盛んだったファイアンスの柔らかく滑らかな質感を意識した白い釉薬の器などが展開される。
2016年10月23日「デイヴィッド・ホックニー版画展」が、10月1日から11月23日まで、東京の町田市立国際版画美術館で開催される。デイヴィッド・ホックニーは現代を代表するイギリスの美術家。1937年にヨークシャーのブラッドフォードで生まれ、1962年にロンドンの王立美術学校を首席で卒業すると、「ポップ・アートの旗手」と評され、華々しくデビューを飾った。その後、活動の拠点をロサンゼルスに移すと作風は大きく変貌し、明るい光と豊かな色彩あふれる優れた作品を次々と制作した。ホックニーの創造領域は絵画のみならず版画や写真、舞台美術などと幅広く、その華麗な展開ぶりは常に注目を集める。とりわけ、版画は10代より継続的に制作した重要なジャンルで、そこには何げない部屋の中の様子、家族や友人たちの肖像、旅先の風景など、人生における一コマ一コマを巧みに表現している。また、自伝的要素を含んだ物語やピカソへのオマージュなど、内省的でありながらウィットに富んだシリーズも制作しているホックニーは、版画工房との多彩なコラボレーションや、さらには、ファクシミリやカラーコピー、コンピューターを用い、伝統的な版画技法をも逸脱した斬新な手法にも取り組んだ。本展では、東京都現代美術館の所蔵品を中心に、ホックニーの版画作品約150点によりその魅力と表現の秘密に迫る。会期中には、講演会や学芸員によるギャラリートークの他、リトグラフの技法に焦点を当て、作品を鑑賞した後、版画工房で簡単に制作を体験出来る講座や、リトグラフを制作している様子が見学出来る関連イベントなどが開催される。詳細は町田市立国際版画美術館のホームページで確認出来る。なお、本展は2017年6月10日から7月17日まで、いわき市立美術館(福島)へ巡回する。【イベント情報】デイヴィッド・ホックニー版画展会場:町田市立国際版画美術館住所:東京都町田市原町田4-28-1会期:10月1日~11月23日時間:火~金10:00~17:00(入館は16:30まで)土・日・祝日10:00~17:30(入館は17:00まで)料金:一般800円、大学・高校生400円、65歳以上400円休館日:月曜(ただし10月10日は開館、10月11日は休館)
2016年08月29日デビッド・フィンチャーが、『ワールド・ウォーZ』続編の監督に決まるかもしれない。主演とプロデューサーを兼ねるブラッド・ピットは、フィンチャーと過去に3度組んでおり、今作で再びコラボレーションをすることを望んでいるようだ。その他の情報2013年に公開された1作目はマーク・フォースターが監督したが、予算オーバーや撮り直しなどトラブルが絶えず、ピットとの関係も悪化して、続編には呼ばれないことが明らかだった。一度は『インポッシブル』のJ・A・バヨナに決まるも、バヨナは『ジュラシック・ワールド』の続編に声がかかり、こちらを降板し、ピットらプロデューサーは、再び監督探しを始めることになっている。続編の北米公開は来年6月9日。このスケジュールを守るのであれば、すぐにでも撮影に入る必要がある。フィンチャーの最近作は、2014年の『ゴーン・ガール』。Netflixの『ハウス・オブ・カード野望の階段』の製作総指揮も務めている。文:猿渡由紀
2016年08月12日ジュリアン・デイヴィッド(JULIEN DAVID)は、パレ・ドゥ・トーキョーを会場に、16-17AWコレクションのショーを行った。日本の劇画の台詞が流れてショーがスタート。ファーストルックは、ホワイトシャツとショーツをまとい、永井豪原作の漫画『UFOロボ グレンダイザー』のお面を後ろに回して装着したモデル。ジュリアン・デイヴィッドは、幼少期にグレンダイザーを観て育ったという。ボンディングデニムの3Dスカートや、ドロップショルダーのボンディングGジャンなど、多くに張りのある素材をあしらい、どことなくロボットのような硬さを感じさせるのが興味深い。ブラックやシルバーメタリックのビニールボンディング素材や、ボルドーのデニムボンディング素材をあしらった、3DスカートやGジャンのバリエーションも登場。ベーシックなフォルムの中に、ギャザーを寄せたり、ラフルを挟み込むなどして細かなアクセントを加えている。グレンダイザーをプリントしたフロックコートやブルゾンは、それぞれがドロップショルダーでオーバーサイズ仕立て。グレンダイザーをプリントしたドロップショルダーのスウェットや、インターシャニットプルも見られ、ジュリアン・デイヴィッドのグレンダイザーへの強い思い入れが感じ取れた。
2016年03月29日女優のルーニー・マーラが、名女優ケイト・ブランシェットと共演した映画『キャロル』で数々の映画賞レースの候補になっている。大作映画の主役に抜擢されるなど近年、注目を集め続けるマーラは、本作によって知名度だけでなく女優としての評価も手に入れたようだ。その他の画像ルーニー・マーラは1985年にアメリカで生まれ、2005年に映画デビューを果たしたが大きな注目が集まることはなかった。転機が訪れたのは2010年。『ソーシャル・ネットワーク』の冒頭に登場する主人公の恋人役で注目を集め、同じデイヴィッド・フィンチャー監督の『ドラゴン・タトゥーの女』の主演に抜擢。強烈なメイクとピアスで全身を飾り、天才ハッカーのリスベット役を熱演。アカデミー賞やゴールデングローブ賞にノミネートされた。その後も、『セインツ 約束の果て』『her/世界でひとつの彼女』など良質な作品や『PAN~ネバーランド、夢のはじまり~』といった大作映画に相次いで出演。愛らしい笑顔と、鋭い視線、物憂げな表情が魅力的な彼女は、幅広い役を演じることのできる女優として映画のジャンル、規模を問わずに活躍できそうだ。そんな彼女が「夢が叶うという感じ」と語るのが、トッド・へインズがメガホンをとり、名女優ケイト・ブランシェットと共演できる『キャロル』への出演だ。本作でマーラが演じるテレーズは、1950年代のニューヨークで暮らす若い女性で、ジャーナリストになりたいという夢を抱いているが志半ばで、恋人がいるが彼の結婚の誘いを心から受け入れることができないでいる。しかし、ある日、アルバイトをしていた高級百貨店で謎めいた女性キャロル(ブランシェット)と出会ったことで、人生に大きな転機が訪れる。謎めいた女性キャロルへの好奇心と憧れ、未知の世界に足を踏み入れることで変化していくテレーズの心情を見事に演じたマーラは、本作の演技でカンヌ映画祭の女優賞を受賞。本年度の米アカデミー賞では助演女優賞の候補になっており、彼女の演技を絶賛する声が高まっている。『キャロル』2月11日(木・祝)全国公開(C)NUMBER 9 FILMS (CAROL) LIMITED / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED
2016年02月02日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。本日は洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Polaroids』デイヴィッド・アームストロング(David Armstrong)ナン・ゴールディンやマーク・モリスロー、ジャック・ピアソンらと共に“ボストンスクール”と呼ばれ、2014年10月末に逝去したアメリカ人フォトグラファー、デイヴィッド・アームストロングの作品集。【書籍情報】『Polaroids』著者:David Armstrong出版社:Morel Books言語:英語ハードカバー/64ページ/200x250mm発刊:2015年価格:5,500円
2016年01月31日ハリウッドで活躍するフィルムメイカーが手がけるドラマのブルーレイが次々にリリースされる。ジョエル&イーサン・コーエンが製作総指揮を務める『FARGO/ファーゴ』が10月に、ギレルモ・デル・トロ製作総指揮『ストレイン/沈黙のエクリプス』が11月に、M・ナイト・シャマラン製作総指揮『ウェイワード・パインズ 出口のない街』が12月にリリース。どれも映画に匹敵するクオリティで発売元の20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパンはこれらの作品を“ロング・ムービー”としてアピールしていく。その他の画像10月にリリースになる『FARGO/ファーゴ』は、1996年製作の同名映画を新たに再構築してドラマ化したもの。片田舎で暮す平凡な男が予想外の事件に巻き込まれていく様を描いたもので、『ホビット』のマーティン・フリーマンや『バーバー』のビリー・ボブ・ソーントンらが出演している。その翌月にリリースになる『ストレイン』は、『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロが描くSFサスペンス・アクションで、謎の生命体ウィルスと人類の戦いを描く。12月リリースの『ウェイワード・パインズ 出口のない街』は、シャマランが製作総指揮を手がけたミステリー大作だ。タイトル通り、出口のない街に迷い込んでしまったベテラン捜査官が街の謎に迫る物語で、マット・ディロンが主演を務めている。どの作品も、アメリカの映画界の一線で活躍しているクリエイターが、“ドラマでしか描けない”スケールと構成で壮大な物語を描いている。近年は、デイヴィッド・フィンチャーやウディ・アレン、フランク・ダラボンなど映画人がドラマ業界に積極的に進出しており、上記の作品も海外ドラマ好きだけでなく、映画ファンを魅了するタイトルとして注目を集めそうだ。『FARGO/ファーゴ』10月2日(金) DVDリリース『ストレイン/沈黙のエクリプス』11月6日(金) ブルーレイ&DVDリリース決定『ウェイワード・パインズ 出口のない街』12月2日(水) DVDリリース
2015年07月17日『ドラゴン・タトゥーの女』『ソーシャル・ネットワーク』のデヴィッド・フィンチャー監督最新作『ゴーン・ガール』(公開中)でデジー・コリンズ役を演じ、2015年アカデミー賞の司会にも決定している俳優ニール・パトリック・ハリスが、本作や監督について語るインタビュー映像がこのほど、公開された。『ゴーン・ガール』は、夫ニックの前から妻エイミーが突如姿を消した事件の謎を解いていくサイコロジカル・スリラー。全米では、公開10週連続TOP10をキープし、日本(12月12日公開)とイタリア(12月18日公開)の公開を待たずして、全世界の興行収入累計がフィンチャー監督のこれまでの最高記録『ベンジャミン・バトン数奇な人生』の3億3390万ドルを超え、自身のキャリア最高記録を樹立した。そして、ハリウッド賞レースの幕開けとなるハリウッド・フィルム・アワードで作品賞、脚本賞、音響賞の3部門を受賞、アカデミー賞の行方を占う前哨戦として注目されるゴールデングローブ賞でも、監督賞(デヴィッド・フィンチャー)、主演女優賞ドラマ部門(ロザムンド・パイク)、脚本賞(ギリアン・フリン)、作曲賞(トレント・レズナー、アッティカ・ロス)の4部門でノミネートされ、さらに注目が集まっている。来年のアカデミー賞の司会にも決定したニール・パトリック・ハリスは、本作で、エイミーの失踪に関与した可能性がある容疑者の1人で、高校時代の元彼デジー・コリンズを演じる。ハリスは「とにかく小説に感動して大好きだった。特に脚本で素晴らしかったのは、"全てのキャラクターが最後の最後まで容疑者であるところ"なんだ」と本作への思いを語る。また、「監督のやり方が好きだった。フィンチャー監督の手法は俳優と監督の間に信頼を築く。彼は僕たち役者にシーンを生きることを求めるんだ」と監督の手腕を絶賛。「内容よりもスケジュールを優先させて妥協するなんてあり得ない。個々のシーンをじっくりと見極め、微調整をしていくんだ。数時間かけて10~15テイク撮った後、突然今まで言ってたことと矛盾した指示を出して違う方向へ導くんだ。そして大量のテイクから抜き出したシーンをつなぎ合わせ作品を作っていくのさ」と明かしている。(C)2014 Twentieth Century Fox
2014年12月27日公開中の映画『ゴーン・ガール』の音楽をトレント・レズナーとアッティカス・ロスが手がけている。製作に際し、デイヴィッド・フィンチャー監督はふたりに“安心させてくれるような音楽”をリクエストしたという。妻の失踪からはじまるサスペンスフルな物語にふたりはどのような音楽を提供したのだろうか?その他の画像本作は、結婚5年目を迎え、誰もが幸福だと思っていた妻エイミーが突然、姿を消したことから、事件の容疑者として人々の注目を集めながら妻の捜索を続ける夫ニックの姿と、夫婦の間の秘密を描いた作品だ。トレント・レズナーはナイン・インチ・ネイルズを率いるアメリカの人気ミュージシャン。アッティカス・ロスは英国出身の音楽プロデューサーでレズナーとは何度もタッグを組んでおり、共にハウ・トゥ・デストロイ・エンジェルスとしても活動。フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』『ドラゴン・タトゥーの女』の音楽もレズナー&ロスが手がけている。本作はミステリー的な展開を主軸にしながら、そこにうごめく人々の欲望や絶妙な駆け引き、秘めた想いが渦巻く緊張感あふれる作品だ。しかしフィンチャー監督はふたりに「ふたりの考えるスパの音楽を作ってほしい。マッサージを受けながら耳にするような音楽だ。すべてうまく行くと安心させてくれるような音楽にしてほしい」とリクエストしたという。その理由は「この映画は“うわべ”を描いている。良き隣人、良き夫、良き妻の見かけのことを描いている」からだ。レズナーは「中西部の状況や巨大な邸宅が差し押さえられ、ダウンタウンがゴーストタウン化してしまったアメリカン・ドリームの現状について話し合った。そして、これは彼らが“こうありたい”と願う姿を世界中に示した人々の物語だというアイディアが浮かんできた。そこから、どんな音を集めるのか、どんな楽器を使うのか、そこからどんな色や輪郭が生まれるのかを話し合った」という。『ゴーン・ガール』の音楽の多くは、やわらかい電子音や穏やかなピアノの旋律で構成されている。しかし、ふたりは随所に“ちいさな違和感”を感じさせるようなパルス音やフレーズを挟み込んでいく。時には曲が予想外の方向へと展開し、緊張感が高まるが、再び穏やかなフレーズが訪れる。幸福な夫婦だと思われていたニックとエイミーの“うわべ”と“真実”が音楽で見事に表現されており、映画の密度をさらに高めている。ちなみにフィンチャー監督はふたりに“安心できる音楽”をリクエストしたが、こうもコメントしている。「トレントとアッティカスの音楽が人を安心させてくれるとは思えないね」。穏やかなのに緊迫感のある音楽。『ゴーン・ガール』を観賞する際はふたりの手がけた音にも注目してほしい。『ゴーン・ガール』公開中
2014年12月26日いよいよ今週末12月12月(金)に日本でも公開となり、熱烈なファンの声で前夜の特別上映も決定している、鬼才デヴィッド・フィンチャーの最新作『ゴーン・ガール』。本作で、美しい妻の失踪にメディアや世間から疑惑の目を向けられる夫を好演するベン・アフレックから、インタビュー映像が到着した。5回目の結婚記念日に突如、姿を消した妻エイミー(ロザムンド・パイク)。帰宅したニック・ダン(ベン・アフレック)が、半開きのドアと散らかったリビング・ルームを見て通報する。だが、この瞬間、ニックは幸せな夫からメディアの関心の中心へと公衆の面前で変貌していった。第一容疑者のレッテルを貼られたニックからは、数々の嘘や策略を思わせる不適切な行為が噴出。彼のメディアにおける“人格”は好ましい人物ではなく、失望と憤りのかたまりで、想像を掻き立てるような愚かな秘密をたくさん抱えていたのだ。ニックが、エイミーに手をかけたのだろうか――。フィンチャー監督は、「キャストの組み合わせは、バスケットボールチームのメンバーを決めるようなもので、ニックは攻撃の指示を行うポイントガードだ」とアフレックについて語る。監督は彼の中に、突然メディアや市民の“悪意”を全身に受けてしまう男を演じられるポテンシャルを見出していた。それは、彼が俳優の活動外のプライベートでこれまで受けてきた実体験からなのか、失踪した妻のポスターの前に立ったときに人々の心に波風を立てる、“不自然な何か”を醸し出す能力がアフレックにはあったようだ。そして、「彼の起用に文句をつける人はひとりもいなかった」と話すように、監督以外も満場一致の起用だったことを明かす。また、監督だけではなく、全米メディアからも「アフレックは、尊大なところと好感を抱かせるニック像をちょうどいい具合にとらえた」(ケネス・チューラン/LA TIMES)、 「アフレックが順応性のある、共感を呼ぶ演技を披露」(マノーラ・ダージス/NY TIMES)、「ニック役でアフレックは、今までのキャリアで一番自然な演技を見せた」(クリス・ナシャワティ / ENTERTAINMENT WEEKLY)と、その演技は大絶賛を受けている。アフレックは、「尊敬する監督と仕事ができることが一番の魅力だった。デヴィッドは俳優を見る目が確かだし、撮影が楽しみだった」と、映像ではふり返っている。実際に彼はバットマンを演じる『Batman vs. Superman』(原題)の撮影と自身の監督作の準備を延期して、本作の撮影に臨んだ。本作への意気込みや、フィンチャー監督との撮影の様子は、到着した映像でたっぷりと語られている。全米のみならず全世界の興行収入が、フィンチャー監督の最高記録となる大ヒットとなっている本作。アカデミー賞受賞への期待も高まっており、この冬、日本でもその勢いは加速することになりそうだ。『ゴーン・ガール』は12月12日(金)より全国にて公開。12月11日(木) 、前夜特別上映決定(一部劇場を除く)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゴーン・ガール 2014年12月12日より全国にて公開(C) 2014 Twentieth Century Fox
2014年12月09日デイヴィッド・フィンチャー監督の最新作『ゴーン・ガール』でロザムンド・パイクが突然、夫の前から姿を消した妻エイミーを演じ、サテライト賞の主演女優賞にノミネートされるなど、高評価を集めている。本作で彼女が演じたエイミーはどのような人物で、どんな“秘密”を抱えているのだろうか? 本人が語るインタビュー映像が公開になった。インタビュー映像映画は、結婚5年目を迎え、誰もが幸福だと思っていた妻エイミーが突然、姿を消したことから、事件の容疑者として人々の注目を集めながら妻の捜索を続ける夫ニックの姿と、夫婦の間の秘密を描いた作品。すでに公開されている国では大ヒットを記録しており、全世界の興行収入累計が、フィンチャー監督のこれまでの最高記録を超え、キャリア最高記録をたたき出している。本作の基になった小説は、夫ニックの現在進行形の語りと、妻エイミーの日記が交互に登場する構成になっているが、映画では作者自身が脚本を執筆し、夫婦の過去と現在を巧みな構成と描写で描き出した。パイクが「複雑に描かれているけど、同時にとても明確に描写されている」と分析するエイミーは、謎の多い女性で、物語が進むたびに彼女の知られざる側面と、彼女が長年に渡って心におしこめていた感情が明らかになる。「彼女の親が出版していた『完璧なエイミー』という本の主人公は、本物のエイミーよりもずっと優秀な女の子なの。そんな本を与えられたら、誰でも自己分析的になるわ。そして彼女は傷つきやすい心のまま大人になり、常に自信のあるふりをして過ごしている。自分とは違う人間を演じているの」消えたエイミーは少し複雑な環境で育ち、過度なプレッシャーにさらされながら大人になった。しかし、彼女はある日、パーティで素敵な男性に出会い、恋に落ちて、結婚して、幸福になった……と夫のニックは思っている。しかし、事実は違った。妻は消え、妻の両親はニックを責め、警察とマスコミは彼を“容疑者”扱いした。無実なのに……と夫のニックは思っている。それは本当なのだろうか? パイクは「この作品が伝えたいメッセージは“自分のパートナーを本当に理解してる?”ということ」だと分析する。なぜ妻は消えたのか? 夫のニックは本当に無実なのか? 仮に罪であるとして、夫婦間の一体、何が“罪”になるのか? 本作はサスペンスを主軸に、重厚な人間ドラマを描き出している。『ゴーン・ガール』12月12日(金)全国ロードショー
2014年12月03日ルーニー・マーラにアカデミー賞「主演女優賞」ノミネートをもたらした『ドラゴン・タトゥーの女』から3年。世界中の映画ファン待望のデヴィッド・フィンチャー監督最新作『ゴーン・ガール』が、このほど、12月12日の日本公開を前に、これまでの『ベンジャミン・バトン数奇な人生』を抜いて監督自身キャリア最高となる全世界興行収入を記録。監督から、喜びのコメントが到着した。本作は、ベン・アフレックとロザムンド・パイクが初共演で演じる、結婚5周年の記念日に失踪事件を起こした、ある夫婦の物語。アメリカで600万冊以上を売り上げ、「NYタイムズ」ベストセラーランキング第1位を記録したギリアン・フリンによる小説の映画化で、脚本もフリン自身が手掛けている。先日、賞レースの幕開けとなるハリウッド・フィルム・アワードでは、「作品賞」と共にフリンが「脚本賞」を受賞するなど3部門を受賞し、今後はアカデミー賞受賞への注目が集まっている。受賞の影響もあってか、全米では公開9週目となる先週末も、TOP10圏内をキープ。そして今回、日本とイタリア(12月18日より)の公開を待たずして、全世界の興行収入累計が、フィンチャー監督のこれまでの最高記録『ベンジャミン・バトン数奇な人生』の3億3,390万ドルを超え、3億3,470万ドルとなり、監督しては最高記録を達成した。脚本を担当したフリンは、本作について「デヴィッドが監督してくれたら良いのに、と思っていたから、デヴィッドが監督に決まって本当に良かったと思ったの」と言う。彼女の無慈悲なまでの洞察力とフィンチャー監督の圧倒的なストーリーテリングが相乗効果を生み、ダーク・ユーモアが随所に散りばめられた本作を作り上げた“共犯者”として、監督を絶賛。また、全米メディアも、「『ゴーン・ガール』はこれ以上ないほどすごい」(ケネス・チューラン / LA TIMES)、「おもいきり楽しんだ。フィンチャーの最高傑作。それ以上言いようがない。衝撃を覚悟して」(ジョシュ・ロスコプフ / TIME OUT NEW YORK)「デヴィッド・フィンチャーが『ゴーン・ガール』でオスカーに爆弾投下」(HITFIX)など、早くもアカデミー賞の本命として名指しするほど。そんな本作が自身のキャリア最高の全世界興収を挙げたことについて、フィンチャー監督は「作ろうと思っていた映画を作ることができたと思っているから、たくさんの人たちが映画を観に行ってくれて嬉しいよ。僕らが映画を作って、人々がそれを見たいと思うのは、嬉しいからね」と満足気。そして、公開が待たれる日本のファンに「出来るだけ何も知らずに劇場へ行くのをオススメするよ。デートにも相応しいと思うよ。だって、もし僕がデートでこの映画を観に行ったら、楽しいと思う。この映画の内容を巡って、相手と楽しい小競り合いになると思うからね」と、やや意味深なメッセージを送った。現代映画界きっての鬼才が贈る、サイコ・スリラーの大傑作。あなたもぜひその世界観にハマってみて。デヴィッド・フィンチャー監督作『ゴーン・ガール』全米興収$160.8M全世界興収$334.7M『ベンジャミン・バトン数奇な人生』$127,509,326$333.9『セブン』$100,125,643$327.3『ドラゴン・タトゥーの女』$102,515,793$232.6『ソーシャル・ネットワーク』$96,962,684$224.9『パニック・ルーム』$96,397,334$196.4『エイリアン3』$55,473,545$159.8『ゲーム』$48,323,648 $109.4『ファイト・クラブ』$37,030,102$100.9(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゴーン・ガール 2014年12月12日より全国にて公開(C) 2014 Twentieth Century Fox
2014年12月01日『セブン』『ソーシャルネットワーク』のデイヴィッド・フィンチャー監督の最新作『ゴーン・ガール』の日本版予告編映像と、劇中で描かれる事件の“証拠品画像”が公開になった。本作は妻の失踪から始まるミステリーを描いた作品だが、この証拠から導き出されるのは“失踪”の真相だけではないようだ。『ゴーン・ガール』予告編本作は、アメリカだけで600万冊を売り上げたギリアン・フリンの同名小説を、ベン・アフレック、ロザムンド・パイクらをキャストに迎えて映画化したもの。結婚5年目を迎え、誰もが幸福だと思っていた妻エイミーが突然、姿を消したことから、事件の容疑者として人々の注目を集めながら妻の捜索を続ける夫ニックの姿と、夫婦の間の秘密を描き出いていく。このほど公開された日本版予告編で注目すべきは、妻を捜索する夫ではなく、妻のエイミーの視点から描かれていることだ。通常、この種のミステリーは“探す側”に視点があり、捜査が進むに連れて妻の真実が明らかになることが多い。しかし、このほど公開された映像はエイミーの語りで進んでいき、彼女がニックと初めて会った日、ふたりが恋に落ちた日、ふたりの関係に入った亀裂が少しずつ広がっていく過程が描かれる。やがて視点はニックへと移り、消えた妻を捜しながら、マスコミや警察によってニック自身が容疑者にされていくまでが描かれるが、消えたエイミーが何を考えていたかが、物語にとって重要な役割を果たすと考えて間違いなさそうだ。ちなみに同時に公開された証拠品は、女性の下着、カッターナイフ、ニックとエイミーの幸福な瞬間をとらえた写真、エイミーの日記の一部の4点で、写真と日記は焼かれて一部だけが残っている状態だ。この証拠が物語にどのように関係しているのか? 予告映像のラストに登場するコピー“あなたは愛する人のことをどれだけ知っていますか?”は何を意味するのか?本作は妻の失踪事件を扱いながら、単なる犯人探しだけではない“人間関係の謎”を描いた作品になりそうだ。『ゴーン・ガール』12月12日(金)全国ロードショー
2014年11月26日