フランスの彫刻家フランソワ・ポンポンの日本初回顧展「フランソワ・ポンポン展」を名古屋市美術館にて11月14日(日)まで開催しております。名古屋市美術館にて11月14日(日)まで開催中!オルセー美術館にある実物大の巨大彫刻《シロクマ》を作り、その他多くの動物をモデルに彫刻を生み出したフランソワ・ポンポンは、20世紀初頭のアール・デコ期に人気を博した動物彫刻家です。彼の作品の特徴は、鳩や猫、犬など身近な動物から豚や牛など農場でみる家畜、キリンやヒグマ、シロクマなど動物園でみることが多い異国の動物まで、その生態を詳しく観察し、極限まで細部をそぎ落としシンプルでなめらかな造形にした点です。大部分の作品が18cmから28cmと比較的小型で愛らしさを兼ね備えています。ユーモラスなオラン・ウータンの表情、茶目っ気のあるペリカン、太陽の下であくびをするカバなど、幸福さをたたえたポンポンの彫刻は生きる喜びを体現していて見る人に幸せな気持ちと微笑みをもたらします。展示作品はおよそ90点、ポンポンの本国フランス、パリのオルセー美術館、ポンポンが建築と彫刻の基礎を学んだ美術学校がありポンポン最大の支援者であったディジョン市のディジョン美術館、出生地ソーリューにあるフランソワ・ポンポン美術館から来日する作品と国内随一のポンポンコレクションをもつ群馬県立館林美術館の作品によって構成されています。ポンポンの初期作品から、1922年にサロンで大絶賛を受けた代表作《シロクマ》を生み出し、名声を確立していくまでの作家の生涯と作品の魅力に迫ります。【見どころ】■日本初のフランソワ・ポンポン回顧展ポンポンが彫刻家として認められたのは、晩年の1922年、67歳の時です。サロン・ドートンヌにて長さ2.5mの大きな石膏の《シロクマ》を出品、しなやかで力強い生命感と、堂々とした安定感をもったこの作品は初めて高く評価されました。また、愛好者向けに作られた卓上サイズの《シロクマ》がアール・デコ様式の室内に調和する動物彫刻として、注文が舞い込むようになります。本展では無名時代の初期作品から、評価された晩年に至るまでの作品を総合的に展示し、ポンポン作品の全貌を日本で初めて見ることのできる展覧会です。■《シロクマ》だけではない、ポンポンの動物彫刻の世界ポンポンは、シロクマの彫刻だけではなく自ら飼っていたペットの猫や鳩、別荘のあったノルマンディー地方の田舎で見たアヒル、ガチョウ、牛や豚、またパリの動物園で観察したキリン、カバ、ペリカンや鹿などを多数彫刻にしています。ポンポンの観察眼、動物の特性を生かした美しいシルエットも見どころです。■ポンポンのアトリエから寄贈された作品を所蔵するディジョン美術館からの初出品ポンポンゆかりの地、ディジョン。彼が通った美術学校が創設されたのは1766年。美術館はその付属施設として、1787年美術学生のために作られました。ディジョン美術館はルーヴル美術館開館よりも早い、フランス最古の美術館の一つです。本展覧会ではこの館が誇るコレクションの一つ、1948年にポンポンのアトリエから寄贈された貴重な作品の数々を出品、本邦初公開です。■常盤貴子さんの音声ガイドで、作品がもっと身近に女優の常盤貴子さんが、展示中の24点の作品について、穏やかな語り口でわかりやすく解説します。作品が制作された背景や、見落としがちな細部の見どころを知ることで、一層作品の理解が深まります。*音声ガイドの貸出料金は1台600円【開催概要】展覧会名 : フランソワ・ポンポン展会期 : 2021年9月18日(土)~11月14日(日)開館時間 : 午前9時30分~午後5時金曜日は午後8時まで(入場は閉館30分前まで)休館日 : 月曜日会場 : 名古屋市美術館〒460-0008 名古屋市中区栄2-17-25TEL:052-212-0001/FAX:052-212-0005 主催 : 名古屋市美術館、中京テレビ放送株式会社後援 : 名古屋市立小中学校長会協力 : 群馬県立館林美術館企画協力 : 美術デザイン研究所公式サイト: Twitter : Instagram : 観覧料 : 一般1,600円、高校・大学生1,000円、中学生以下は無料・障害のある方、難病患者の方は、手帳または受給者証の提示により本人と付添者2名まで当日料金の半額でご覧いただけます。・障害者等割引券(お取り扱いはチケットぴあのみ)を購入された方は、当日受付で証明(障害者手帳など)をご提示ください。ご提示いただけない場合には、差額をお支払いいただきます。・名古屋市交通局発行の「ドニチエコきっぷ」「一日乗車券」を当日利用して来館された方は100円割引。・「名古屋市美術館常設展定期観覧券」の提示で当日券から200円割引。・いずれも他の割引との併用はできません。・同時に多くの方が入場することを避けるため、団体割引は行いません。・「フランソワ・ポンポン展」の観覧券で常設展もご覧いただけます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月21日開発、デザイン、製造。全てが長野県で行われたMADE IN JAPANプロダクトのオゾン発生機「RoomiAir Deux」を2021年9月21日に発売いたします。RoomiAir Deux「RoomiAir Deux」 2020年に起きた世界的な変化は、これまで当たり前だった社会生活を大きく変え、その影響は2021年も続くことになりそうです。マスクと消毒を徹底し、人との距離を取りながら密を避ける生活様式が普及。飲食店やホテルなどの人が集う場は、これまでにない程の衛生管理を徹底することを強いられ、営業そのものが困難になっています。さらに家庭内でも感染リスクの不安を感じながら送る生活は、人々に大きなストレスを与える要因にもなっています。<ウイルスによる社会不安を緩和させる光>こうした不安やストレスを少しでも取り除くべく、ウイルスを除去し安全な空間を作り出すデザイン家電が、新たに発売されることとなりました。空気中のウイルスや菌の除去、悪臭などを分解することが可能なオゾン(O3)の力を使い、水洗いすることのできないスポーツ用車椅子や医療機器などの洗浄用に開発された、株式会社ORC製作所の独自技術「Pure O(ピュアオー)」テクノロジー。通常のオゾン発生器で発生してしまう有害な窒素酸化物(NOx)を生成することなく光で純粋なオゾンのみを生成することができるこの技術は、同社の業務用オゾン発生器として、衛生管理が厳格な医療現場などで活躍してきました。その「Pure O」テクノロジーを家庭環境でも生かせるよう、洗練されたデザイン家電として開発したのが「RoomiAir」シリーズです。2019年にデビューしたオリジナルRoomiAirに続き、モビリティー性能や照明としての機能をアップデートさせた第2弾が、このRoomiAir Deux(ルミィエール・ドゥ)です。<窒素酸化物(NOx)を含まないオゾンが、ウイルスを除去>「Pure O」によって発生させたオゾンがウイルスや細菌の細胞膜、臭気性物質に作用し、細胞膜を破壊。室内に漂うウイルスや菌を除去することができます。付着した物質を直接攻撃するため、耐性菌を作らせることもさせません。オゾンは元々空気中に存在する物質で、特別な原料を必要とすることなく発生させることができ、そのまま酸素へと変化するため、残留することもありません。<開発、デザイン、製造。全てが長野県で行われたMADE IN JAPANプロダクト>長野県・諏訪地域で生まれたこの製品は、地元の木材を使い、地域の職人によって一つ一つ手作りで仕上げられています。調光によってガスランプのような温かみを演出できるこの製品は、お部屋の空気を清浄化し、空間に落ち着きを与える灯火として、あなたの生活空間を守ります。空間に合う洗練されたデザイン●FEATURE(1) 手作りのウッド&ガラスを用いたモダンなスタイリング地元の職人によって手作業で仕上げられた、長野県産のウッドボディーとガラスフレームを組み合わせたモダンなデザインは、寝室や客間、リビングの空間に洗練さをもたらします。(2) 空間を温かく演出する調光可能なLED主電源を兼ねたLEDライトは、ボディー上部をひねることでガスランプのように点灯。空間に応じたお好みの明るさに調光できます。(3) シンプルな操作パネル前面に配置された金属ボタンに触れるだけで、オゾン発生時間を選択できます。「1時間」、「2時間」、「4時間」、「無限」の4段階で動作します。(4) 部屋を自由に移動できるモバイル性RoomiAir Deuxはバッテリー駆動により機動性が向上。フル充電で最大4時間駆動し、利用したいお部屋へ自由に持ち運ぶことができます。企画から開発、デザイン、製造まで全て諏訪・八ヶ岳エリア(長野県)で行われたこの商品には、コワーキングスペース「富士見 森のオフィス」(長野県富士見町)に集うクリエイターが集結。株式会社ORC製作所独自のオゾン技術と個々のクリエイターのスキルとセンスが合わさることにより、他に類を見ない商品を生み出しました。<除菌やマスクと並ぶ、清浄な生活空間を保つ新たなスタンダードへ>世界各地で続く様々な感染や環境問題など、社会不安の源となる要素は依然として我々の前から消えることはありません。これらの諸問題に適応していくためにも、除菌やマスクなどの生活習慣に加え、生活空間を清浄し、正常な状態を保つことが、社会生活におけるスタンダードとなっていくと考えています。いま、感染の不安でストレスを感じながら過ごす皆様の生活環境を、まるで八ヶ岳の澄んだ空気と森に包まれているような、安らぎのある清潔な空間に変えたい。そんな想いを込め、創り上げたのが、RoomiAir Deuxです。<開発チーム>●全体デザインRoute Design合同会社、MATSUDA SHOJI DESIGN LLC商品コンセプト、ハードウェアデザイン、操作方法を含むUXデザイン、ネーミングは、津田 賀央(Route Design)と松田 裕多(MATSUDA SHOJI DESIGN LLC)が担当。広告コミュニケーションからサービスデザイン、ハードウェア設計などをバックボーンに持つ彼らは、コワーキングスペース「富士見 森のオフィス」(長野県・富士見町)の運営を通じ、同スペースに集う様々な職種の人々と共にプロジェクト型のワークスタイルを実践している。●機構設計・開発株式会社D.R Pocketハードウェアの機構設計及びプロトタイプの開発は、D.R Pocketの今井 照明、松本 宇音が担当。CADを使った設計モデリングや3Dプリンターなどを駆使したプロトタイプ開発など、様々な企業の製品開発をサポートしている。■発売概要商品名 :RoomiAir Deux商品型番:ARV-O3RA2価格 :198,000円(税込)【スペック】サイズ :直径φ107×高さ209mm本体重量 :約565g消費電力(充電時) :約9W消費電力(満充電時) :約3W内臓電池 :リチウムイオン電池オゾン発生方式 :特殊無水銀UVランプ方式使用温度範囲 :0~40℃(結露なきこと)充電温度範囲 :5~40℃使用時間(内臓電池使用時):約4時間充電時間 :約3時間繰返し充電回数 :約500回【同梱品】・ACアダプタ入力:AC100-240V 50/60Hz出力:DC5V/2A重量:約70g・USBケーブルケーブル長:約1m【製造国】日本製造元:株式会社ORC製作所( ) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月21日中京テレビ放送は、名古屋市美術館とともに主催する「フランソワ・ポンポン展」を名古屋市美術館にて9月18日(土)より開催します。フランソワ・ポンポン展フランスの彫刻家フランソワ・ポンポン(Francois Pompon,1855-1933)の日本初回顧展。オルセー美術館にある実物大の巨大彫刻《シロクマ》を作り、その他多くの動物をモデルに彫刻を生み出したフランソワ・ポンポンは、20世紀初頭のアール・デコ期に人気を博した動物彫刻家です。彼の作品の特徴は、鳩や猫、犬など身近な動物から豚や牛など農場でみる家畜、キリンやヒグマ、シロクマなど動物園でみることが多い異国の動物まで、その生態を詳しく観察し、極限まで細部をそぎ落としシンプルでなめらかな造形にした点です。大部分の作品が18cmから28cmと比較的小型で愛らしさを兼ね備えています。ユーモラスなオラン・ウータンの表情、茶目っ気のあるペリカン、太陽の下であくびをするカバなど、幸福さをたたえたポンポンの彫刻は生きる喜びを体現していて見る人に幸せな気持ちと微笑みをもたらします。展示作品はおよそ90点、ポンポンの本国フランス、パリのオルセー美術館、ポンポンが建築と彫刻の基礎を学んだ美術学校がありポンポン最大の支援者であったディジョン市のディジョン美術館、出生地ソーリューにあるフランソワ・ポンポン美術館から来日する作品と国内随一のポンポンコレクションをもつ群馬県立館林美術館の作品によって構成されています。ポンポンの初期作品から、1922年にサロンで大絶賛を受けた代表作《シロクマ》を生み出し、名声を確立していくまでの作家の生涯と作品の魅力に迫ります。【みどころ】(1) 日本初のフランソワ・ポンポン回顧展ポンポンが彫刻家として認められたのは、晩年の1922年、67歳の時です。サロン・ドートンヌにて長さ2.5mの大きな石膏の《シロクマ》を出品、しなやかで力強い生命感と、堂々とした安定感をもったこの作品は初めて高く評価されました。また、愛好者向けに作られた卓上サイズの《シロクマ》がアール・デコ様式の室内に調和する動物彫刻として、注文が舞い込むようになります。本展では無名時代の初期作品から、評価された晩年に至るまでの作品を総合的に展示し、ポンポン作品の全貌を日本で初めて見ることのできる展覧会です。(2) 《シロクマ》だけではない、ポンポンの動物彫刻の世界ポンポンは、シロクマの彫刻だけではなく自ら飼っていたペットの猫や鳩、別荘のあったノルマンディー地方の田舎で見たアヒル、ガチョウ、牛や豚、またパリの動物園で観察したキリン、カバ、ペリカンや鹿などを多数彫刻にしています。ポンポンの観察眼、動物の特性を生かした美しいシルエットも見どころです。(3) ポンポンのアトリエから寄贈された作品を所蔵するディジョン美術館からの初出品ポンポンゆかりの地、ディジョン。彼が通った美術学校が創設されたのは1766年。美術館はその付属施設として、1787年美術学生のために作られました。ディジョン美術館はルーヴル美術館開館よりも早い、フランス最古の美術館の一つです。本展覧会ではこの館が誇るコレクションの一つ、1948年にポンポンのアトリエから寄贈された貴重な作品の数々を出品、本邦初公開です。(4) 常盤貴子さんの音声ガイドで、作品がもっと身近に女優の常盤貴子さんが、展示中の24点の作品について、穏やかな語り口でわかりやすく解説します。作品が制作された背景や、見落としがちな細部の見どころを知ることで、一層作品の理解が深まります。*音声ガイドの貸出料金は1台600円【開催概要】展覧会名 : フランソワ・ポンポン展会期 : 2021年9月18日(土)~11月14日(日)開館時間 : 午前9時30分~午後5時金曜日は午後8時まで(入場は閉館30分前まで)休館日 : 月曜日(9月20日は開館)、9月21日(火)会場 : 名古屋市美術館〒460-0008 名古屋市中区栄2-17-25TEL:052-212-0001/FAX:052-212-0005 主催 : 名古屋市美術館、中京テレビ放送後援 : 名古屋市立小中学校長会協力 : 群馬県立館林美術館企画協力 : 美術デザイン研究所公式サイト: Twitter : Instagram : 観覧料 : 一般1,600円(1,400円)、高校・大学生1,000円(800円)中学生以下は無料・障害のある方、難病患者の方は、手帳または受給者証の提示により本人と付添者2名まで当日料金の半額でご覧いただけます。・障害者等割引券(お取り扱いはチケットぴあのみ)を購入された方は、当日受付で証明(障害者手帳など)をご提示ください。ご提示いただけない場合には、差額をお支払いいただきます。・名古屋市交通局発行の「ドニチエコきっぷ」「一日乗車券」を当日利用して来館された方は100円割引。・「名古屋市美術館常設展定期観覧券」の提示で当日券から200円割引。・いずれも他の割引との併用はできません。・同時に多くの方が入場することを避けるため、団体割引は行いません。・「フランソワ・ポンポン展」の観覧券で常設展もご覧いただけます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月13日フランソワ・オゾン監督が新鋭俳優を迎えた最新作『Summer of 85』。この度、俳優・磯村勇斗がナレーションを務めるミュージックビデオが解禁となった。今回解禁となったのは、アレックスとダヴィドが過ごした、かけがえのないひと夏を劇中歌に合わせてふり返る特別映像。不慮の事故でダヴィドを失い傷つきながらも、心の中の彼の存在を確かめるように、ゆっくりと思い出を辿るアレックス。嵐の海での出会いからの恋のはじまり、2人きりで過ごした幸せな日々、愛するほどに湧き上がる“満たされない気持ち”など、美しい初恋の記憶を思い巡らす写真の数々には、アレックスが初めて経験した濃密な6週間が凝縮されている。初恋の喜びや痛みに溺れる無垢な少年アレックスの繊細な心情を、甘く切ないナレーションで彩るのは磯村勇斗。2014年の俳優デビュー以降、数多の話題作で頭角を現し、最近では大河ドラマ「青天を衝け」や映画『東京リベンジャーズ』に出演するなど、いまや映画・ドラマ界でひっぱりだこの磯村さんだが、今回初めて映画のナレーションを務める。収録後、「慣れていないからドキドキした」と明かした磯村さんは、「普段は全身を使って芝居をしていますが、繊細なニュアンスを声だけで表現することはとても難しかった」と述懐。オゾン監督こだわりの16mmフィルムで撮影された本作の映像美に触れ、「オレンジ色の夕日のあたる海岸や、ヨットから見る一面の青い海、80年代を彷彿とさせるフランスの景色がとてもきれい。フィルムならではのざらざらとした質感や滲んだ色味によって、人物の表情がより豊かに繊細に感じられて、本当に美しかったです」と魅力を語り、「美しく切り取られた、アレックスとダヴィドの初恋を邪魔したくないと思いながら臨みました」とナレーションに込めた想いを明かした。磯村さんは本作について、「少年たちの恋が始まっていく過程がとてもピュアで、心を掴まれました」と語り、「彼らの物語が、皆さんにとっても自分の青春時代を思い出すきっかけになってほしいと思います」とコメント。「観終わった後に、心が素直に、前向きになれる映画です」と語っている。『Summer of 85』は8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Summer of 85 2021年8月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINÉMA–PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES
2021年08月05日フランス映画界の巨匠フランソワ・オゾンの最新作『Summer of 85』(8月20日公開)より、俳優の磯村勇斗がナレーションを務めるミュージックビデオが5日、公開された。本作は、少年たちの瑞々しい刹那の初恋を描く、儚くも美しいラブストーリー。英作家エイダン・チェンバーズによる青春小説『Dance on my Grave』(おれの墓で踊れ/徳間書店)を原作に、17歳で本小説と出会って以来映画化を熱望していたオゾン監督が、約35年の時を経て映像化。1985年夏、北フランスの海辺の町を舞台に、16歳のアレックス(フェリックス・ルフェーヴル)が、運命的に出会った 18歳のダヴィド(バンジャマン・ヴォワザン)との愛に溺れ、永遠の別れを知るまでの、生涯忘れられない“6週間の青春”が描かれる。今回公開となったのは、アレックスとダヴィドが過ごしたかけがえのないひと夏を、劇中曲にあわせて振り返る特別映像。不慮の事故でダヴィドを失い傷つきながらも、心の中の彼の存在を確かめるように、ゆっくりと思い出を辿るアレックス。嵐の海での出会いからの恋のはじまり、2人きりで過ごした幸せな日々、愛するほどに湧き上がる“満たされない気持ち”など、美しい初恋の記憶を思い巡らす写真の数々には、アレックスが初めて経験した濃密な6週間が凝縮されている。初恋の喜びや痛みに溺れる無垢な少年アレックスの繊細な心情を、甘く切ないナレーションで彩るのは、映画でのナレーションは今回が初挑戦となる磯村勇斗。収録後、「慣れていないからドキドキした」と明かした磯村は、「普段は全身を使って芝居をしていますが、繊細なニュアンスを声だけで表現することはとても難しかった」と述懐。オゾン監督こだわりの16mmフィルムで撮影された本作の映像美に触れ、「オレンジ色の夕日のあたる海岸や、ヨットから見る一面の青い海、80年代を彷彿とさせるフランスの景色がとてもきれい。フィルムならではのざらざらとした質感や滲んだ色味によって、人物の表情がより豊かに繊細に感じられて、本当に美しかったです」と魅力を語り、「美しく切り取られた、アレックスとダヴィドの初恋を邪魔したくないと思いながら臨みました」とナレーションに込めた想いを明かした。磯村はまた、「少年たちの恋が始まっていく過程がとてもピュアで、心を掴まれました。きっと誰もが“初恋”を経験していると思う。彼らの物語が、皆さんにとっても自分の青春時代を思い出すきっかけになってほしいなと思います。観終わった後に、心が素直に、前向きになれる映画です」と語った。(C)2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINEMA-PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES
2021年08月05日フランス映画界の巨匠フランソワ・オゾン監督が新星俳優を抜擢し、原作と出会ってから約35年の時をへて映画を実現した『Summer of 85』。この度、儚い初恋の行方にさらに迫った第2弾予告編と新場面写真が解禁された。第2弾予告編では、主人公のアレックス(フェリックス・ルフェーヴル)がタイプライターに向かい、あの夏、ダヴィド(バンジャマン・ヴォワザン)と過ごした日々を回想するシーンが映し出される。無垢な16歳のアレックスにとって、野性的で自由奔放な18歳のダヴィドは眩いほどの魅力に溢れていた。「待つ必要はない、人生は短い」と微笑むダヴィドの強引さに惹かれ、次第に恋愛感情を抱くアレックス。バイクの2人乗りも、クラブでのダンスも、この胸の高鳴りも、アレックスにとっての“初めて”を全て教えてくれたのは、ダヴィドだった。このまま幸せな瞬間が永遠に続くと思っていた矢先、突如訪れたダヴィドとの永遠の別れ。生きる希望を失ったアレックスだったが、ある夜に交わした「どちらかが先に死んだら、残された方は墓の上で踊る」という誓いに突き動かされる。そして彼は、心の痛みと向き合いながら、かけがえのない“6週間の青春”の物語を書き綴っていく。原作は、英作家エイダン・チェンバーズが82年に発表した青春小説「Dance on my Grave」(おれの墓で踊れ/徳間書店)。当時17歳で原作と出会い、「いつか長編映画を監督する日が来たら、第一作目はこの小説だ」と深く感銘を受けたオゾン監督が、約35年の時を経てついに映像化。「10代で初めて感じるパッション、どうしても湧き上がる感情を綴った、世代や時代を問わない愛の物語」と語る原作者チェンバーズの想いを忠実に汲み、「少年2人の恋愛に皮肉を一切加えず、世界共通のラブストーリーにした」と語るオゾン監督。初恋の衝動を圧巻の映像美と巧みな演出で表現し、少年たちが織りなす瑞々しい刹那の恋の物語を紡ぎ出した。併せて公開された場面写真には、アレックスが絶望に暮れ涙を流す姿や、ダヴィドの“死”と向き合うことを決意し、自らの物語を書き始める姿などを捉えた計5点。フィルム撮影による色鮮やかな映像と共に、アレックスの言葉によって蘇る2人の大切な時間が、美しく切り取られている。なお、バイクで疾走するダヴィドと、彼に頬を寄せ愛を噛みしめるようなアレックスの姿をメインにした劇場版ポスタービジュアルが、本日7月9日より全国の上映劇場(一部地域を除く)にて掲出開始された。『Summer of 85』は8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Summer of 85 2021年8月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINÉMA–PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES
2021年07月09日世界三大映画祭の常連であるフランソワ・オゾン監督の最新作『Summer of 85』が、8月20日(金)より全国公開。英作家エイダン・チェンバーズによる青春小説「Dance on my Grave」(おれの墓で踊れ/徳間書店)を原作に、フランスの海辺の町で運命的に出会った2人の少年の美しくも儚い初恋を描いた本作で、キャスティングを重要視したオゾン監督は脚本が完成する前からオーディションを開始、フェリックス・ルフェーヴルとバンジャマン・ヴォワザンという2人の原石を見出した。「リヴァー・フェニックスのよう」期待の新星、フェリックス・ルフェーヴル17歳で原作小説と出会って以来、映画化を熱望していたオゾンにとって、主人公のアレックスを演じるキャストは適役を見つけられなければ映画製作そのものを諦めようとしていたほど重要な存在。そんな中、オゾンに「これぞアレックスだ」と言わしめ、主演に抜擢されたのがフェリックス・ルフェーヴルだ。本作の主人公アレックスは、進路に悩むシャイな高校生。アグレッシブで刹那的な生き方をしているダヴィドと運命的な出会いを果たし、ひと夏の間に初めての恋と永遠の別れを経験することになる。そんなアレックスを演じたのは、TVドラマシリーズ「ル・シャレー 離された13人」(18/Netflix)、映画『スクールズ・アウト』(18)などへの出演歴はあるものの、ほぼ無名の新人であったルフェーヴル。「童顔で笑顔も子供のように愛くるしくて、生命感に溢れている。それでいて目にはどこか哀愁があり、80年代人気だったリヴァー・フェニックスの雰囲気がある」とオゾンにひと目見て絶賛され、オーディションから大抜擢された。実は、ルフェーヴルはキャスティングディレクターによるアレックス役のオーディションに臨んだものの、その場で渡されたシーン以外は何も情報もなく、アレックスが主役だということも知らなかった。それでも、オゾンに主役をできるかと訊かれたときには迷わず飛び込んだ。「もし1年か2年前の僕だったらちょっと戸惑ったでしょうね。だけど僕ももう大人になっていたし、『自分のやりたいことをやる、絶対に尻込みはしない』と、ずっと前に決めていたので、問題はありませんでしたよ」。その後、見事に主役の座を射止めたルフェーヴルは、脚本を読み「よく練られた、美しいドラマだなあ」と感じたとふり返る。「出会った頃のぎこちなさ、歩み寄り、初恋、成長、自己の解放……アレックスは人生の大事なことを一夏で経験します。経験した喜びと悲しみから、人生を前進させる力をもらい、成長していく」と読み解き、役作りに臨んだようだ。役作りでは、オゾン監督がアレックスのキャラクターの参考にしたというJ.D.サリンジャーの小説「ライ麦畑でつかまえて」を読んだり、『ラ・ブーム』(1980)、『スタンド・バイ・ミー』(1987)といった80年代当時のヒット映画を徹底的にリサーチ。「のちに作家になるアレックスには知性があります。飲み込みも早く役に対して意欲的だったフェリックスなら、その信ぴょう性を醸し出せると思いました」という監督の予想通り、知的なアプローチでアレックスのイメージを完成させていったルフェーヴル。役を演じることでひと皮剥けていく自分自身と重ね合わせて、内気な少年が人生を揺るがすほどの初恋とその喪失を経て成長していく様を全身全霊で表現した。海外でも公開後、「フェリックス・ルフェーヴルに心を奪われた」「完璧な美しさだ」とその知性を秘めた存在感が注目を集め、ダヴィド役のバンジャマン・ヴォワザンと共に、第46回セザール賞で有望若手男優賞にノミネート。「ロマンティックな作品の祭典」といわれるカブール映画祭でも新人男優賞を受賞している。「2021年注目の新人」に選出、危険な香り漂うバンジャマン・ヴォワザン一方、ルフェーヴル演じる主人公・アレックスが恋に落ちる、自然体で自信に満ちた少年・ダヴィド役に抜擢されたバンジャマン・ヴォワザンは、ジュリエット・ビノシュ、イザベル・ユペールらを輩出したフランス国立高等演劇学校出身で、俳優だけでなく脚本家としても活動する、フランス映画界きっての若手注目株。フランスを代表する2大俳優カトリーヌ・ドヌーブとジェラール・ドパルデューが共演したコメディドラマ『ホテル・ファデットへようこそ』(17)や、アイルランドの作家オスカー・ワイルドの知られざる晩年を描いた伝記ドラマ『さすらいの人 オスカー・ワイルド』(18)などに出演。近年では、ユニフランスが発表した「2021年注目の新人10人」に選出。今後は、第51回カンヌ映画祭で短編パルム・ドール受賞のグザヴィエ・ジャノリ監督作で、グザヴィエ・ドランら並び主要キャストとして出演する『Comedie humaine』(21)や、『燃ゆる女の肖像』のノエミ・メルランが監督を務める『Le bal des folles』(いずれも原題)など注目作が待機しており、まさに今後の活躍に期待が高まる俳優だ。そんな彼が本作で演じたのは、純朴な16歳のアレックスとは真逆の魅力を持つ、自由奔放で常に自信に満ち溢れている18歳の少年ダヴィド。颯爽とバイクを乗り回し、ヨットの操縦も得意なダヴィドが放つ、野生動物のような荒々しさとカリスマ性にアレックスは魅了され、次第に2人は深い関係で結ばれていく。しかし、そんな幸せな日々も長くは続かなかった。愛すれば愛するほどに湧き上がる“満たされない気持ち”。「ほんの一瞬も離れたくない」と願うアレックスを待ち受けていたのは、ダヴィドとの突然の別れだった――。これまでの作品では、か弱くてシャイな役ばかりを演じてきたヴォワザンだったが、本作では短期間で筋肉を厚くするハードなトレーニングに挑戦。身体を鍛え上げ、ワイルドなダヴィドのイメージを作り上げた。さらに、父親を亡くし、学校に通わず母親が切り盛りする船具店で働いているダヴィドは、人生を謳歌していながら、どこか生き急いでいるような刹那的な雰囲気が漂う一面もある。「(オーディション合格から)数週間は、はっきりとダヴィドという人物が分かりませんでした」と明かすヴォワザンは、オゾン監督と何度も話す中で“ダヴィド像”を掴めたという。「僕が目指すのは、サソリになることだと分かりました。『いい奴そうじゃないか』と思ってちょっと顔を上げてみたら、しっぽが見えて今にも襲い掛かろうとしている。最初にチラっと笑う瞬間から危険な匂いをまとっていなきゃいけない。どこか破壊的な一面を感じさせるためにね」と語っており、観る者をたちまち魅了する、甘いマスクの奥に潜んだ危うさを見事に自分のものにしている。『Summer of 85』は8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Summer of 85 2021年8月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINÉMA–PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES
2021年07月06日19世紀を代表する哲学者、経済学者カール・マルクスの末娘エリノア・マルクスの激動の半生を描いた『ミス・マルクス』が、9月上旬より公開決定。男女平等の実現を目指し、女性や子どもたちのために声を上げ続けた彼女の生き様が見えてくる予告編と日本版オリジナル・ポスターが解禁された。カール・マルクスの3姉妹の末娘であり、社会主義とフェミニズムを結びつけた草分けの一人であり、時代を先駆けたエリノア・マルクス。女性や子どもたち、労働者の権利向上のため生涯を捧げ、43歳の若さでこの世を去った女性活動家エリノアの、知られざる激動の半生を初めて映画化した本作。監督・脚本を手掛けたのは、前作『Nico, 1988』(原題/17)でヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門作品賞を受賞したイタリア出身のスザンナ・ニッキャレッリ。2020年ヴェネツィア国際映画祭でワールド・プレミアを迎えた本作は、同映画祭コンペティション部門でFEDIC賞、ベストサウンドトラックSTARS賞の2冠に輝き、2021年のイタリアのアカデミー賞ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞に11部門ノミネート、3冠受賞を果たしている。この度、解禁された日本版オリジナル・ポスターでは、激しく踊るエリノアの姿が目を引く疾走感のある鮮烈なビジュアルだ。エリノアを演じるのはフランソワ・オゾン監督『エンジェル』(07)の主演に抜擢されて以来、『つぐない』や『未来を花束にして』など話題作に出演してきたロモーラ・ガライ。本作の演技で「控えめながら、文句なしに人の心を打つ演技」(英・ガーディアン紙)と世界的に大絶賛を浴びた。また、解禁となった予告編は、革命家カール・マルクスの死から幕をあけるが、最愛の父の死を悼みながらも「自分の人生を生きたい」と宣言するエリノアの姿が映し出される。時代を先駆けた女性活動家として活躍し、大衆を前に男女平等の実現、労働者の権利向上を力強く訴えかける。しかし、その陰で、「クイーンズ・ギャンビット」パトリック・ケネディ演じるエドワード・エイヴリングへの、苦悩に満ちた愛と政治的信念の狭間で引き裂かれていく姿が明らかとなっていく。アメリカの気鋭パンクロック・バンド「ダウンタウン・ボーイズ」によるカバー曲「インターナショナル」も登場し、クラシック×パンクロックの音楽が紡ぎだす本作の魅力が垣間見える予告編となっている。『ミス・マルクス』は9月上旬よりシアター・イメージフォーラム、新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ミス・マルクス 2021年9月よりシアター・イメージフォーラム、新宿シネマカリテほか全国にて公開©2020 Vivo film/Tarantula
2021年06月18日『愛しき人生のつくりかた』のジャン=ポール・ルーヴ監督が、『真実』(是枝裕和監督)にも出演したリュディヴィーヌ・サニエを主演に迎えて贈る映画『ローラとふたりの兄』の日本公開が決定。併せてシーン写真も到着した。フランス西部の都市・アングレーム。弁護士のローラには、眼鏡士のブノワと解体業者のピエール、ちょっと変わった2人の兄がいる。三兄弟は、死別した両親の墓参りで毎月一度は集まることが習慣になっている。ある日、ブノワの3度目の結婚式、大遅刻をしてきたピエールの失礼なスピーチが原因で兄弟喧嘩が始まる。そんな中、離婚調停の依頼人だったゾエールと恋をするローラだったが、病院である事実を告げられる。ピエールは深刻な仕事のトラブルを抱え、ブノワは心の準備なしに父親になることに…。ルーヴ監督の4作目となる本作は、家族だからこそぶつかり、分かり合えることがある、そんな世界共通の家族“あるある”を描く、人間同士の付き合いが疎遠になりがちないま、改めて近くにいる人の存在の尊さを感じられる物語。作家であり脚本家のダヴィッド・フェンキノスと再タッグを組み、人々の日常を精妙かつユーモラスに描いて観る者の共感を誘うと同時に、プチ・ブル(中産階級)たちの生活を捉えるカメラは、明確に階層化された皮肉なフランス社会の明暗をも浮き上がらせる。主人公で弁護士のローラを演じるのは、『8人の女たち』『スイミング・プール』などフランソワ・オゾン監督のミューズとして輝かしいキャリアを築いたリュディヴィーヌ・サニエ。個性的な兄たちを母のように世話する、常識人の末っ子を等身大のキュートさで演じている。そんな兄たち、職人気質で不器用な次男・ピエールを、『ボン・ボヤージュ家族旅行は大暴走』『マダム・ハイド』のジョゼ・ガルシア。ロマンチストで神経質な眼鏡士である長男・ブノワは、ルーヴ監督が務め、ほかにも、ローラの恋人役でラムジー・ベディア、ブノワの妻役でポーリーヌ・クレマンらが参加している。『ローラとふたりの兄』は12月10日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ローラとふたりの兄 2021年12月10日よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2018 NOLITA CINEMA - LES FILMS DU MONSIEUR - TF1 DROITS AUDIOVISUELS - FRANCE 2 CINEMA
2021年06月16日フランソワ・オゾン監督の待望の最新作『Summer of 85』。先日公開された第1弾予告は、16mmフィルム撮影による鮮やかな色使いや80年代の楽曲が醸し出すエモーショナルな雰囲気がSNSを中心に絶賛され、今夏の注目作として早くも期待が高まっている。この度、本作から美しい世界観を切り取った場面写真全9点が解禁された。颯爽とバイクで風を切るダヴィド(バンジャマン・ヴォワザン)の肩にちょこんと顎を乗せ、初恋の喜びを噛みしめるように頬を寄せるアレックス(フェリックス・ルフェーヴル)の姿や、美しい夕日を眺めながらのバックハグ。クラブやジェットコースター、セーリングを楽しむデートシーンなど、ティーンエイジャーならではの無邪気さと2人だけの親密な空気が漂う、ときめきに満ちた恋の瞬間が写し出されている。「青春映画の約束事に沿って撮影すること」を重要視したオゾン監督映画化にあたり、「青春映画の約束事に沿って撮影することが、私にとって重要だった」と語るオゾン監督。「少年2人の恋愛に皮肉なんか一切加えず、古典的な手法で撮って、世界共通のラブストーリーにした」と語り、原作の青春小説に感銘を受けた当時の感情を投影しながら、誰しもに訪れる初恋の衝動を圧巻の映像美と巧みな演出で鮮やかに映し出す。そして、「大事なのは2人の信頼関係を見せること、僕が10代の頃に感じたことを表現することだからね」と語っている。『Summer of 85』は8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Summer of 85 2021年8月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINÉMA–PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES
2021年05月20日フランソワ・オゾン監督が瑞々しい刹那の初恋を描いた最新作『Summer of 85』から、第1弾予告とビジュアルが解禁となった。予告編では、「THE CURE」の1985年発表の名曲「In Between Days」に合わせて、アレックスが初めて抱くダヴィドへの破裂しそうなほどの恋の衝動が映し出される。ノスタルジックな雰囲気漂うフィルムによる撮影で美しく切り取られた、色鮮やかな青春の数々。しかし、そんな幸せな日々も長くは続かなかった。愛すれば愛するほどに湧き上がる“満たされない気持ち”。「ほんの一瞬も離れたくない」と願うアレックスを待ち受けていたのは、不慮の事故によるダヴィドとの突然の別れだった――。併せて解禁された第1弾ビジュアルは、永遠の別れが訪れることなど知る由もないアレックスが、ダヴィドとの愛を噛みしめるように頬を寄せる姿が描かれている。「あの夏の君を、心に刻んだ」というコピーに込められた、アレックスの儚い感情。刹那の恋の終わりを感じさせる、エモーショナルな仕上がりに。ガス・ヴァン・サント監督の『マイ・プライベート・アイダホ』を彷彿とさせ、セーリングのシーンはアラン・ドロン主演の『太陽がいっぱい』を思い出させる。いずれもオゾン監督がオーディションで見出した新鋭フェリックス・ルフェーヴル(アレックス役)とバンジャマン・ヴォワザン(ダヴィド役)のフレッシュな才能も眩しい。第73回カンヌ国際映画祭でオフィシャルセレクションに選出され、第15回ローマ国際映画祭で観客賞を受賞する等多くの映画人を魅了してきた本作。「オゾンの独創性を改めて教えてくれる」(Variety)、「病的なまでにロマンチック」(The Guardian)、「スタイリッシュ且つ繊細」(Times)、「若さのスリルと初恋の駆け引きを見事に捉えた」(EMPIRE)、「激しくも感動的な物語」(Screen International)など、海外誌からも絶賛が相次いでいる。原作は、英作家エイダン・チェンバーズが1982年に発表した青春小説の金字塔「Dance on my Grave」(おれの墓で踊れ/徳間書店)。17歳で原作と出会い感銘を受けたオゾンが、約35年の時を経て「世界共通のラブストーリー」として映像化。当時の感情を投影しながら、初恋の衝動を圧巻の映像美と巧みな演出で表現し、“愛の原点”に辿り着いた。『Summer of 85』は8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Summer of 85 2021年8月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINÉMA–PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES
2021年04月22日映画『Summer of 85』が2021年8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国の劇場で順次公開される。少年たちの人生を変えた“ひと夏の初恋物語”1985年夏のフランス、進路に悩む労働者階級の16歳の少年アレックス(フェリックス・ルフェーヴル)は、自然体で飄々とした18歳のダヴィド(バンジャマン・ヴォワザン)と出会い惹かれ合う。アレックスにとってはこれが初恋だった。互いを愛おしく想い合う中、ダヴィドの提案で「どちらかが先に死んだら、残された方はその墓の上で踊る」という誓いを立てることに。しかし、ダヴィドの不慮の事故によって恋焦がれた幸せな日々は突如終わりを迎える。悲しみと絶望に暮れ、生きる希望を失ったアレックスだったが、ダヴィドと交わした誓いが彼を突き動かす──。監督・脚本はフランス映画界の巨匠フランソワ・オゾン映画『Summer of 85』の監督・脚本を務めるのは、世界三大映画祭の常連にして、世界中から新作を待ち望まれているフランス映画界の巨匠フランソワ・オゾン。同作品は、オゾン自身が17歳の時に出会い、深く影響を受けたというエイダン・チェンバーズの小説「Dance on my Grave」(おれの墓で踊れ/徳間書店)を映画化したものだ。オゾンは、本作映画化にあたり、「⻘春映画の約束事に沿って撮影することが、私にとって重要だった。少年2⼈の恋愛に⽪⾁なんか⼀切加えず、古典的な⼿法で撮って、世界共通のラブストーリーにした」と語っている。原作に感銘を受けた当時の感情を投影しながら、誰しもに訪れる初恋の衝動を映像美と巧みな演出で鮮やかに映し出す。オゾン自らがオーディションで見出した新鋭俳優を起用刹那の恋に燃える美しき少年2人には、オゾン自らオーディションで見出した注目の新鋭俳優が起用された。主人公・アレックス(=フェリックス・ルフェーヴル)主人公のアレックスは、進路に悩むシャイな16歳の少年。ダヴィドと運命的な出会いを果たし、ひと夏の間に初めての恋と永遠の別れを経験することになる。そんな人生を揺るがす初恋に喜び、悶え苦しむ純真な少年を演じるのは、フェリックス・ルフェーヴル。オーディションで「彼こそアレックスだ」とオゾンに言わしめた彼の演技に注目だ。ダヴィド(=バンジャマン・ヴォワザン)ダヴィドを演じるのは、俳優だけでなく脚本家としても活動する若手俳優のバンジャマン・ヴォワザン。当初アレックス役としてオーディションを受けるも、オゾンによってダヴィド役に抜擢された。ダヴィドは、母親が切り盛りする船具店で働く18歳。アレックスとは対照的に、アグレッシブで刹那的な生き方をしている。彼とは深い愛情で結ばれるも、不慮の事故で命を落としてしまう。ケイト(=フィリッピーヌ・ヴェルジュ)アレックスが海辺で知り合う21歳の女性。明るく親しみやすい性格だが、やがてアレックスとダヴィドの関係に亀裂が生じるきっかけとなってしまう。演じるフィリッピーヌ・ヴェルジュは、ベルギーとイギリスにルーツを持つ若手女優。<その他キャスト>ゴーマン夫人(=ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ):夫が残した船具店を営むダヴィドの母。息子の“親友”アレックスを気に入り、可愛がっている。ロビン夫人(=イザベル・ナンティ):家庭を守るアレックスの母。ダヴィドと出会い次第に変わっていく息子を、心配そうに見守っている。ルフェーヴル先生(=メルヴィル・プポー):アレックスの進路指導の先生。悩める彼をサポートすべく優しく寄り添う。作中の音楽には80年代を代表する名曲の数々劇中には、THE CUREの「In Between Days」など80年代を代表する楽曲が使用されている。特に、往年のロックスター、ロッド・スチュワートによる名曲「Sailing」が響く、クラブで激しく踊りあかす2人ワンシーンは、本作の印象的な場面のひとつであり、オゾンが“映画のコア”と語るシーンだ。オゾン監督こだわりのフィルム撮影による映像美とともに、少年たちが織りなすひと夏の恋を彩る数々の楽曲にも注目したい。世界の名だたる映画祭で高い評価を獲得色鮮やかでノスタルジックな映像美とTHE CUREの「In Between Days」を始めとした80年代のヒットソングが彩りを添える本作は、世界の名だたる映画祭で高い評価を獲得。第73回カンヌ国際映画祭ではオフィシャルセレクションに選出され、第15回ローマ国際映画祭では観客賞を受賞、さらに第46回セザール賞では作品賞や監督賞など12部門にノミネートされた。作品詳細映画『Summer of 85』公開日:2021年8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開監督・脚本:フランソワ・オゾン出演:フェリックス・ルフェーヴル、バンジャマン・ヴォワザン、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、メルヴィル・プポー配給:フラッグ、クロックワークス【PG-12】原題:Ete 85/英題:Summer of 85<映画『Summer of 85』ストーリー>セーリングを楽しもうとヨットで一人沖に出た16歳のアレックス。突然の嵐に見舞われ転覆した彼を救助したのは、18歳のダヴィド。二人は急速に惹かれ合い、友情を超えやがて恋愛感情で結ばれる。アレックスにとってはこれが初めての恋だった。互いに深く想い合う中、ダヴィドの提案で「どちらかが先に死んだら、残された方はその墓の上で踊る」という誓いを立てる二人。しかし、ダヴィドの不慮の事故によって恋焦がれた日々は突如終わりを迎える。悲しみと絶望に暮れ、生きる希望を失ったアレックスを突き動かしたのは、ダヴィドとあの夜に交わした誓いだった─。
2021年03月28日世界三大映画祭の常連であり、世界中から新作を待ち望まれているフランソワ・オゾンの最新作『Summer of 85』が8月20日(金)より日本公開されることが決定。ティザー映像が解禁となった。本作は、オゾン監督自身が17歳の時に出会い深く影響を受けたエイダン・チェンバーズの小説「Dance on my Grave」(おれの墓で踊れ/徳間書店)を映画化。描かれるのは、運命的な出会いを果たした美しき少年たちの、初めての恋と永遠の別れ。原作小説に感銘を受けた10代当時の感情を投影しながら、少年たちの忘れられないひと夏の恋物語を鮮やかに映し出し、爽やかで瑞々しい極上のラブストーリーを誕生させた。1985年夏のフランス、進路に悩む労働者階級の16歳の少年アレックスは、自然体で飄々とした18歳のダヴィドと出会い惹かれ合う。演じるのは、いずれもオゾン監督自らオーディションで見出した注目の新鋭フェリックス・ルフェーヴルとバンジャマン・ヴォワザン。色鮮やかでノスタルジックな映像美と、80年代ヒットソングの数々で彩られた、少年たちの美しくも儚い夏のひと時を、普遍的な思春期の初恋の形として描き出した本作は、世界の名だたる映画祭で高い評価を獲得。第73回カンヌ国際映画祭でオフィシャルセレクションに選出、第15回ローマ国際映画祭で観客賞を受賞、第46回セザール賞では作品賞や監督賞など12部門にノミネートされ、多くの映画人や観客を魅了している。映像では、「THE CURE」の1985年リリースの「In Between Days」を聴きながら、憂いを帯びた表情でダヴィド(バンジャマン・ヴォワザン)との初めての恋を思い出すアレックス(フェリックス・ルフェーヴル)の哀愁漂う姿が映し出されている。ダヴィドがアレックスにとってこの夏の全てだったと感じさせる幸せな瞬間、悔やんでも悔やみきれない嫉妬に狂い彼に対し憎悪を浮かべた瞬間。狂おしいほど愛した彼の存在を確かめれば確かめるほど、言葉にならない感情が溢れ出すエモーショナルな映像となっている。最後には彼への想いを押し込めるように静かに目を閉じ、そっとその存在を心に刻んでいるようにも感じられる。またフィルムで撮影された映像は、アレックスとダヴィドの存在をその体温が伝わるほど艶めかしく映し出し、アレックスの初恋の衝動と共にダヴィドの面影が残るものとなっている。『Summer of 85』は8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Summer of 85 2021年8月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINÉMA–PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES
2021年03月25日フランス映画界の巨匠フランソワ・オゾン監督最新作『Summer of 85』が8月20日(金)に日本公開されることが決定。あわせてティザー映像が公開された。本作は、オゾン自身が17歳の時に出会い深く影響を受けたエイダン・チェンバーズの小説『Dance on my Grave』(おれの墓で踊れ / 徳間書店)を映画化したラブストーリー。描かれるのは、運命的な出会いを果たした美しき少年たちの初恋と永遠の別れ。原作小説に感銘を受けた10代当時の感情を投影しながら、少年たちの忘れられないひと夏の恋物語を鮮やかに映し出す。これまでにオゾンが描いてきた過激な恋愛描写は封印し、爽やかで瑞々しい極上のラブストーリーに仕上がっている。物語の舞台は1985年夏のフランス。進路に悩む労働者階級の16歳の少年アレックスは、自然体で飄々とした18歳のダヴィドと出会い惹かれ合う。演じるのは、いずれもオゾン自らオーディションで見出した注目の新鋭フェリックス・ルフェーヴルとバンジャマン・ヴォワザン。色鮮やかでノスタルジックな映像美と、80年代ヒットソングの数々で彩られた、少年たちの美しくも儚い夏のひと時を、普遍的な思春期の初恋の形として描き出した本作は、世界の名だたる映画祭で高い評価を獲得。第73回カンヌ国際映画祭でオフィシャルセレクションに選出、第15回ローマ国際映画祭で観客賞を受賞、第46回セザール賞では作品賞や監督賞など12部門にノミネートされ、多くの映画人や観客を魅了している。公開された映像ではTHE CUREの『In Between Days』を聴きながら、憂いを帯びた表情でダヴィド(バンジャマン・ヴォワザン)との初めての恋を思い出すアレックス(フェリックス・ルフェーヴル)の哀愁漂う姿が映し出されている。ダヴィドがアレックスにとってこの夏のすべてだったと感じさせる幸せな瞬間、悔やんでも悔やみきれない嫉妬に狂い彼に対し憎悪を浮かべた瞬間。狂おしいほど愛した彼の存在を確かめれば確かめるほど、言葉にならない感情が溢れ出すエモーショナルな映像となっている。最後には彼への想いを押し込めるように静かに目を閉じ、そっとその存在を心に刻んでいる様にも見える。『Summer of 85』8月20日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開
2021年03月25日“水の精ウンディーネ”の神話を現代のベルリンを舞台に映画化した『水を抱く女』。この度、主人公ウンディーネを演じ、第70回ベルリン国際映画祭・銀熊賞(最優秀女優賞)とヨーロッパ映画賞・女優賞に選ばれたパウラ・ベーアから日本公開にむけてのオフィシャルインタビューが到着した。前作『未来を乗り換えた男』に続き、フランツ・ロゴフスキ、そして名匠クリスティアン・ペッツォルト監督との仕事になったことについて、パウラは「彼ら二人と働くのが大好きです」と語る。「すでにお互いを知っているということは、『水を抱く女』の撮影に確かに大きなアドバンテージがありました。知っている人と一緒に働いて、しかも彼らを深く信頼しているとき、それは作品作りに大いに役立ちますし、新しいことを色々と試すのがとても簡単になるのです」。さらに、「私たちは皆、非常に異なるバックグラウンドから来ているので、同じ物事に対して異なる視点を互いに持っています。それによって常に新しいことを学べるので、彼らと一緒に働くと、決して退屈になることはありませんでした」と撮影をふり返っており、3人の関係性の良さが伝わってくる。また、天才たちを魅力し、数多くの物語のモチーフになった“水の精ウンディーネ”については、オーストリアの詩人・小説家インゲボルク・バッハマンが1961年出版した「ウンディーネが行く」でのイメージが気に入っていると言うパウラ。「その中で“彼女は彼を涙で死に至らしめた”と書かれていて、それがウンディーネという女性を完璧に表現しているので大好きですね。彼女はとても敏感で、素朴で、本当の愛を信じていますが、一方、彼女のもとを去っていき、その心を傷つけるあらゆる人を殺してしまうよう呪われているのです」と解説。本作のおける役作りの一端が垣間見られた。これまで本作のペッツォルト監督だけでなくフランソワ・オゾン監督やフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督ら、錚々たる名匠からオファーされているパウラ。実は、オゾン監督が『婚約者の友人』のラッシュ映像をペッツォルト監督に見せたことが縁で『未来を乗り換えた男』のヒロインに抜擢されたという。そんな彼女にそれぞれの監督の演出の違いを問うと、「各監督の演出というのは、筆跡のように皆とても違うと思います。誰もが自分の解釈、焦点、作業ルーティン、好みを持っています。演出とは監督個人のキャラクターに非常に関連していて、類似点を見つけることが逆に難しいため、どれが、という風にピックアップすることはできません。彼らは皆、映画や物語が大好きです。そして、彼らは物語を語る正しい方法を見つけることに情熱を注いでいます。そこにたどり着く方法は、想像つく限り無限のバリエーションがあります」と興味深い答えが返ってきた。このコロナ禍においては、「日々些細なことに気づき、その美しさに目をやることをさらに学んだと思います。毎日健康であることを幸せに、光栄に思うようにしています」と個人的な変化を語るパウラ。いよいよ公開を迎える日本の観客に向けて「Vielen Dank!(ありがとうございます!)」とメッセージを送ってくれた。『水を抱く女』は3月26日(金)より新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:水を抱く女 2021年3月26日より新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国にて公開© SCHRAMM FILM / LES FILMS DU LOSANGE / ZDF / ARTE / ARTE France Cinéma 2020
2021年03月22日劇団NLTがプロデュースする舞台「『しあわせの雨傘』〜Potiche ポティッシュ〜」が4月27日(火)〜29日(木)の期間、東京・博品館劇場にて上演される。本作は、1980年にパリで上演され、2010年に『8人の女たち』のフランソワ・オゾンによって映画化もされたピエール・バリエ&ジャン=ピエール・グレディによる戯曲「Potiche ポティッシュ」を原作としたフレンチコメディ。70年代後半のフランスを舞台に、地方の傘製造会社の、社長夫人の変貌をコミカルに描いている。翻訳は「演劇を大衆化するには喜劇から見てもらうのが一番」が持論の佐藤康、演出は文化庁在外研修をパリで行なった、日本演劇界を牽引する演出家の一人である鵜山仁。そして、“飾り壺”と思われている、社長夫人・シュザンヌを賀来千香子。シュザンヌは従順な妻であり、家庭を大事にしている母でありながら、隠れた実力と知られざるアバンチュールを秘めた女性だ。また、無骨な労働者出身の共産党市長を永島敏行、独善的な社長である夫を井上純一。社長の愛人なのに、シュザンヌの経営手腕に魅かれていく秘書を遠野なぎこが演じる。可愛いだけではない優れた女性を物語の展開で見せていくことで、今も昔も変わらない女性と社会の関係を描いた痛快なコメディ「『しあわせの雨傘』〜Potiche ポティッシュ〜」に期待してほしい。チケットの前売りは、現在各種プレイガイドで受付を開始している。【公演概要】NLTプロデュース『しあわせの雨傘』〜Potiche ポィッシュ〜作:ピエール・バリエ&ジャン=ピエール・グレディ訳:佐藤康 / 演出:鵜山仁シュザンヌ(ピジョル夫人):賀来千賀子ジョエル(ピジョル家の娘):越千帆ローラン(ピジョル家の息子):小泉駿也アボカド(秘書・ローランと二役) / ロベール(その夫):井上純一モーリス・ババン(市長):永島敏行ナデージュ(ロベールの秘書):遠野なぎこ日程:4月27日(火)〜29日(木) 全3回会場:博品館劇場(東京都中央区銀座8-8-11)料金:全席指定 6,500円前売開始日:3月3日(水)<チケット取り扱い>・博品館 1F TICKET PARK:03-3571-1003・チケットぴあ:0570-02-9999 ・イープラス: ・Confetti(カンフェティ):0120-240-540 / <お問い合わせ>博品館劇場:03-3571-1003(11:00〜20:00)NLT:03-5363-6048(平日11:00〜17:00)/
2021年03月12日ドイツを代表する名匠クリスティアン・ペッツォルト監督最新作『水を抱く女』から、ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞したパウラ・ベーア演じる主人公ウンディーネの凛とした美しさ、フランツ・ロゴフスキ演じるクリストフとの甘い瞬間を切り取ったカットなどの新場面写真8点と、黒沢清監督ほか各界からの絶賛コメントが到着した。“水の精・ウンディーネ(オンディーヌ)”の神話を、現代に大胆に置き換えて映画化した本作。「愛する男に裏切られたとき、その男を殺して、水に還らなければならない」という切ない宿命を背負った女性の物語を、現代都市ベルリンに幻想的に蘇らせ、第70回ベルリン国際映画祭・銀熊賞(最優秀女優賞)と国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)をW受賞した。妖艶なウンディーネを演じたのは『婚約者の友人』(フランソワ・オゾン監督)や『ある画家の数奇な運命』(フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督)などのパウラ・ベーア。ベルリン国際映画祭が2021年より性別による賞を廃止したため最後の“最優秀女優賞”受賞者となった。今回解禁となった場面写真でも彼女の存在感が際立つ。ペッツォルト監督の前作『未来を乗り換えた男』でも共演したフランツ・ロゴフスキとの相性については、「彼らの相互作用には大きな信頼がある。これは今までに他の俳優コンビの間では感じたことはありません。彼らのあらゆる触れ合い、あらゆる視線、すべてが信頼と尊敬と信じられないほどの解放感に満ちています」と、監督が賛辞を贈るほど。さらに黒沢清監督は「ドイツ製ダーク・ファンタジーだ。ベルリンの地縛霊が忽然とよみがえり、官能も恐怖も申し分なし。こんなのがあったんだ」とコメントし、『スパイの妻』でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した際の審査員だったペッツォルト監督最新作に驚きの声を寄せる。また、『淵に立つ』や『よこがお』を手掛ける深田晃司監督は、「パウラ・ベーアの視線に導かれベルリンがミクロの街角からマクロの歴史へと展げられていく快感。しかし、そこにあるのはひとりの女性への呪いだった。呪いをかけたのは誰か。巨大な悲しみをこの映画は私たちへと投げかける」と語る。そして劇画家・声楽家の池田理代子は、「チャイコフスキーに『ウンディーネ』を、ドヴォルザークに『ルサルカ』を作らせ、アンデルセンに『人魚姫』を書かせた、魅惑に満ちた『水の精』の神話。永遠に人々を魅了してやまないウンディーネ(オンディーヌ)の物語が、二人の名優を得て、現代を舞台の映画として登場した。水の中に消えていく彼女の姿が、恐ろしくも愛しく魅力的で、忘れることが出来ない」と絶賛。英国スコティッシュバレエ団でプリンシパルを務めた世界的なバレエダンサーで、かつて「オンディーヌ」を演じたことがある下村由理恵は「『宿命』とは切なく、悲しい。私自身、舞踊化されたオンディーヌを演じた時に感じたこの感情。終盤になるにつれ、どんどん引き込まれ、見終わった感覚は、今迄にないものでした」とコメントを寄せている。『水を抱く女』は3月26日(金)より新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:水を抱く女 2021年3月26日より新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国にて公開© SCHRAMM FILM / LES FILMS DU LOSANGE / ZDF / ARTE / ARTE France Cinéma 2020
2021年03月04日ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)を受賞した『東ベルリンから来た女』や、『あの日のように抱きしめて』『未来を乗り換えた男』などで知られるドイツの名匠クリスティアン・ペッツォルト監督の最新作『Undine』が邦題『水を抱く女』として、2021年3月26日(金)より公開が決定した。■天才たちを惹きつけた魅惑的な“水の精”の神話がモチーフドイツの激動の歴史を描き続けてきたペッツォルト監督の新作は、「愛する男に裏切られたとき、その男を殺して水に戻る」という宿命を背負った美しき“水の精・ウンディーネ(オンディーヌ)”の神話がモチーフ。この魅惑的な神話は、古くから多くのアーティストたちにインスピレーションを与えてきた。アンデルセンは童話「人魚姫」を書き上げ、チャイコフスキーはオペラ、ドビュッシーは楽曲を創作した。また、ゲーテが「ドイツの真珠」と絶賛したロマン派のフリードリヒ・フーケが発表した傑作小説「ウンディーネ」は、現代でも読み継がれている。近年、再評価されている三島由紀夫の「仮面の告白」にも登場している。■ベルリン国際映画祭&ヨーロッパ映画賞で女優賞神秘的なウンディーネを妖艶に演じたのは、フランソワ・オゾン監督『婚約者の友人』や、フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督『ある画家の数奇な運命』などの注目作に出演している若き実力派パウラ・ベーア。本作でベルリン国際映画祭とヨーロッパ映画賞にて女優賞受賞という快挙を成し遂げた。心優しい潜水作業員のクリストフ役にはダンサーや振付師としても活躍する『希望の灯り』のフランツ・ロゴフスキ。この主演のふたりは、ペッツォルト監督の前作『未来を乗り換えた男』にも出演しており、稀有な才能の親密な再タッグが、濃密な映像世界へと観客を誘引。 ベルリンでは銀熊賞(女優賞)と国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞をW受賞した。■ストーリーベルリンの都市開発を研究する歴史家ウンディーネ。彼女はアレクサンダー広場に隣接する小さなアパートで暮らし、博物館でガイドとして働いている。恋人のヨハネスが別の女性に心移りし、悲嘆にくれていたウンディーネの前に、愛情深い潜水作業員のクリストフが現れる。数奇な運命に導かれるように、激しく惹かれ合うふたり。幸せで無垢な新しい愛を大切に育むも、彼女が必死に何かから逃れようとしているような違和感をクリストフが感じとったとき、ウンディーネは再び自分の宿命と直面することになる…。『水を抱く女』は2021年3月26日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年12月24日現代フランス映画界を代表するセドリック・クラピッシュ監督最新作『パリのどこかで、あなたと』で主演を務めるフランソワ・シヴィルとアナ・ジラルド、クラピッシュ監督のコメントが到着した。パリの隣り合うアパートメントでひとり暮らしをしているレミーとメラニー役で今回W主演を務めたフランソワとアナは、クラピッシュ監督の『おかえり、ブルゴーニュへ』で姉弟役を演じた経験を持つ。再度クラピッシュ監督作品へ出演が決定したときの心境について、日本でも注目度上昇中のフランソワは「前作の撮影が終了した際、彼の作品であれば何でもやると彼に伝えていたので、僕に電話をかけてきてくれたとき本当に嬉しかったです」とふり返る。フランソワは、仕事に悩みやストレスを抱えながらも、前向きに生きようともがくひたむきな男性レミーを演じているが、「レミーのような豊かなキャラクターを提案してくれるのは俳優としてすごく喜ばしいことだと思いました」と話している。同じく前作からの再タッグとなったアナは、マッチングアプリで一夜限りの恋を繰り返し、ありのままの自分をさらけ出すことができずに悩む女性メラニーを演じた。アナは「セドリックにこの役をもらえるかずっと不安でした」と言いつつも、「でもどこかで、この役は私が演じるに違いないとも思っていた気もします」と出演を熱望していたという。そんな2人についてクラピッシュ監督は「レミーについては、おとなしい性格のキャラクターのため、はじめは明るくて健康的なイメージのあるフランソワにするのか悩んでいました」と明かしたが、「前作で彼の演技を見た際には、彼しかいないと感じました。反対にメラニーは、最初からアナ以外の他の人を考えたことはありません。本作は2人のために書かれているようなものです」と起用理由について説明した。パリに暮らす不器用な男女の出会いを描いた本作。パリで生まれ育ったフランソワは「まるで僕が毎日見ていたものを彼が撮影したようです。少しユニークで、リアルで、多くのパリジャンが慣れ親しんだ景色が映し出されていました」とクラピッシュ監督が映すパリの印象を語る。そして「現代のパリを描きたかった」と言うクラピッシュ監督は、「長い間パリを舞台にした作品を撮っていませんでしたが、その間に大きく変わっていました。私の知らない新しいパリを映し出したいと思いました」と思いを述べている。『パリのどこかで、あなたと』は12月11日(金)よりEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:パリのどこかで、あなたと 2020年12月11日より全国にて公開© 2019 / CE QUI ME MEUT MOTION PICTURE - STUDIOCANAL - FRANCE 2 CINEMA
2020年11月18日ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞したフランソワ・オゾン監督最新作『グレース・オブ・ゴッド告発の時』が7月17日(金)より全国公開。この度、フランソワ・オゾン監督の貴重なインタビュー映像が解禁となった。「実在の関係者にあって映画化の意思を伝えると、最初に出た言葉は『フランス版“スポットライト”』だ」とオゾン監督は語る。「きっかけは偶然だった。男性のもろさを描く作品を描きたい」と思っていた監督は、「題材を探す中でロビー団体のサイトを見つけた。多くの証言の中にアレクサンドル(本作の主人公)のものもあった。カトリック教徒の彼は幼少期に自分に性的虐待し、未だ活動を続ける神父を告発したという。連絡をとって彼に会うと大量の資料を見せてくれた。すぐに事件に引き込まれたよ」と当時をふり返る。現実の出来事に最大限に忠実であろうとしたオゾン監督は、「リアリティを重視して、語り手が変わっていく構成になっている。まずアレクサンドルが沈黙を破り、教会に訴える。フランソワが引き継ぎ、記者会見を開きメディアに訴える。そして3人目が法的手段に訴える。3人の話が次から次へと切り替わることで、連鎖反応が起こり、ドミノ効果が生まれる」と、人々が連携していく姿を描きたかったという意図を明らかにした。最後に、「本作を作った目的は問題提起だ。ある質問で終わることで人々に考えてもらい、物事を変える議論をしてもらいたい。小児異性愛や性的虐待にある沈黙の掟を変えてもらいたい」と本作への強い想いを語り、締めくくったオゾン監督。フランスでは連日テレビやラジオで報道され、誰もが知る「プレナ神父事件」を基にした本作は、公開されるやいなや91万人を動員する大ヒットとなった。オゾン監督は実際にあった事件のあらましだけではなく、その内部に観客を導き、心揺さぶるヒューマンドラマとして魂を吹き込む。最後に映し出された男性たちの瞳の中にある、監督からの鋭い問いかけと深いメッセージを劇場で確かめてほしい。『グレース・オブ・ゴッド告発の時』は7月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年07月17日映画『グレース・オブ・ゴッド告発の時』が、2020年7月17日(金)より全国公開される。ヨーロッパを震撼させた事件に基づく衝撃の実話『グレース・オブ・ゴッド告発の時』は、ヨーロッパを震撼させた神父による児童への性的虐待事件「プレナ神父事件」の真相に迫った物語。20年、30年経ってもなお虐待のトラウマに苦しむ男たちが、告発するまでの葛藤に苦しみ、告発したことによる周囲との軋轢という代償を背負いながらも、告発によって確かに生まれた希望を紡ぎ出す様子を、実話を基に繊細に描いていく。2016年1月に捜査が開始された「プレナ神父事件」。ある一人の告発がきっかけで、80人にも上る証言が集まり、プレナ神父は担当する教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性的暴力を働いていたという驚くべき事実が白日の下にさらされた。2020年3月の一審で、プレナに禁固刑5年が求刑されている。なお、事件の裁判は現在も係争中で、渦中の神父から本作の上映差し止めを訴えられるという、前代未聞の事態へと発展した。監督はフランスの“鬼才”フランソワ・オゾンメガホンをとるのは、フランスの“鬼才”フランソワ・オゾン。自身初となる実話に基づいた本作は、ベルリン国際映画祭において、審査員グランプリにあたる銀熊賞を受賞している。ストーリー妻と子供たちと共にリヨンに住むアレクサンドルは、幼少期に自分を性的虐待したプレナ神父が、いまだ子供たちに聖書を教えていることを知り、家族を守るため過去の出来事の告発を決意する。最初は関りを拒んでいたフランソワ、長年一人で傷を抱えてきたエマニュエルら、同じく被害にあった男たちの輪が徐々に広がっていく。しかし、教会側はプレナの罪を認めつつも、責任は巧みにかわそうとする。アレクサンドルたちは沈黙を破った代償─社会や家族との軋轢とも戦わなければならなかった。果たして、彼らが人生をかけた告発のゆくえは─?詳細『グレース・オブ・ゴッド告発の時』公開日:2020年7月17日(金)監督:フランソワ・オゾン脚本:フランソワ・オゾン出演:メルヴィル・プポー、ドゥニ・メノーシェ、スワン・アルロー、ジョジアーヌ・バラスコ、エレーヌ・ヴァンサン提供:キノフィルムズ配給:キノフィルムズ/東京テアトル G
2020年07月16日フランソワ・オゾン監督が、フランスでは誰もが知る児童への性暴力事件「プレナ神父事件」を映画化した最新作『グレース・オブ・ゴッド告発の時』。この度、性被害者のひとり、フランソワ役のドゥニ・メノーシェとエマニュエル役のスワン・アルローの貴重なインタビュー映像が公開された。ひとりの勇気ある告発者から端を発した児童への性的虐待事件は、結果的に80人以上もの被害者が名乗りをあげ、プレナ神父が教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性暴力を働いていたという事実が白日の下にさらされた。この度解禁されたインタビュー特別映像では、本作で描かれた3人の被害者のうちの2人、フランソワ役のドゥニ・メノーシェとエマニュエル役のスワン・アルローが本作への思いを語っている。メノーシェ演じるフランソワは、教会側に宣戦布告するなど闘志あふれる被害者。オゾン監督はキャスティング理由として「彼のエネルギー、目に見える力強さがフランソワにぴったり」と語る。本作で描かれた性的虐待と信仰について、「聖職者による事件が明るみになった時、別の地域や国でも同じ事例が判明した。真実が語られることを願っている。宗教を重んじる人にとって信仰はとても重要だ。信仰とは世界をよくするもの。問題があるなら議論すべきだ」とあくまで本作の意義は断罪ではなく、問題について議論していくことだという。また、『危険なプロット』に続いてのオゾン監督作への出演に「見事な脚本だった」と賛辞を惜しまない。本作の、声を上げた被害者から次の被害者へとバトンを渡していくような構成には「人から人へ物語が手渡されていく。彼らが何をやりたいのかがよく分かる。事態が変わるかはわからないが、議論の場には上がるだろう」と希望を込めて語っている。続いてオゾン監督が、『ブラッディ・ミルク』を観て「感性の豊かさと脆さがぴったりだと思った」と配役理由を語るスワン・アルローは、肉体的にも精神的にも虐待のダメージを深く負ったエマニュエルを演じている。役柄について「自分が演じる(実在の)人物には会わなかった。会えば真似をしたくなる。“脚本を元に演じてほしい”と、監督は強く願っていた」と、事実の綿密なリサーチの上に執筆した脚本を信じ、劇映画としてイマジネーションの広がりを俳優に託したオゾン監督の思惑を明かした。本作については「(事件について)テレビやラジオで聞くことは単なる情報にすぎない。当事者の人生をよく知ることで、本当の苦しみが見えてくる。その役割を本作が果たすことを願う」と、自身の願いを語った。フランスでは連日テレビやラジオで報道され、誰もが知る「プレナ神父事件」を基にした本作は、公開されるやいなや91万人を動員する大ヒットを記録した。事件のあらましだけではなく、その内部に観客を導き、心揺さぶるヒューマンドラマとして魂を吹き込んだ2人の熱演を劇場で確かめてほしい。『グレース・オブ・ゴッド告発の時』は7月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年07月03日フランソワ・オゾン監督最新作『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』の公開を記念して、監督の旧作を一挙上映する「鬼才フランソワ・オゾンの世界」をシネ・リーブル池袋にて開催することが分かった。ジャンル、テーマ、作風が作品毎に変幻し、挑発的なサスペンスから生々しいエロティシズムまで、ジェンダーの垣根を越えた強烈な映像美とストーリーテラーで観客を幻惑してきたオゾン監督。今回は最新作公開直前の1週間、監督の近年の代表作6作品を一挙上映!カトリーヌ・ドヌーヴ主演、真っ赤なジャージ姿が話題となった『しあわせの雨傘』(’10)をはじめ、人間が持つ毒と日常に潜む狂気を、ユーモアを交えて炙り出す極上の大人サスペンス『危険なプロット』(’12)。名門校に通いながら売春に手を染める17歳の少女の大きく変化していくセクシュアリティ『17歳』 (’13)。普通の主婦が“特別な女ともだち”と出会ったことで、刺激と興奮に満ちた人生へと変わっていき、女性としての輝きを増していく様を描く『彼は秘密の女ともだち』 (’14)。『イヴ・サンローラン』のピエール・ニネ、『ルートヴィヒ』のパウラ・ベーアが出演する、カラーとモノクロで描くミステリー『婚約者の友人』 (’16)。そして、中身は正反対の双子の兄弟を巡る、エロティック・心理サスペンス『2重螺旋の恋人』(’17)といったラインアップとなっている。オゾン監督最新作『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』は、実際にあった“神父による児童への性的虐待事件”を取り扱い、初めて実話に挑戦した映画。ベルリン国際映画祭では銀熊賞(審査員グランプリ)の栄誉に輝き、本国フランスで公開されるや、心を震わせるヒューマンドラマとして絶賛され、91万人を動員する大ヒットを記録した本作が、ついに日本公開を迎える。「『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』公開記念鬼才フランソワ・オゾンの世界」は7月10日(金)よりシネ・リーブル池袋にて開催。『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』は7月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:しあわせの雨傘 2011年1月8日よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿ピカデリーほか全国順次公開© Mandarin Cinema 2010危険なプロット 2013年10月19日よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2012 Mandarin Cinéma-Mars Films-France 2 Cinéma-Foz17歳 2014年2月15日より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開© MANDARIN CINEMA – MARS FILMS –FRANCE 2. CINEMA - FOZ彼は秘密の女ともだち 2015年8月8日よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2014 MANDARIN CINEMA – MARS FILM – FRANCE 2 CINEMA – FOZ婚約者の友人 2017年10月21日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開© Mandarin Production - FOZ - X FILME Creative Pool GmbH - Mars Films - France 2 Cinéma - Films Distribution ©2015 MANDARIN PRODUCTION-X FILME-MARS FILMS-FRANCE 2 CINEMA-FOZ-JEAN-CLAUDE MOIREAU
2020年06月29日およそ2カ月にわたるロックダウンが5月11日より部分的に解除されてからも、いまだ機能停止が続いていたフランスの映画界が、6月に入りようやく動き始めた。撮影やポストプロダクションなどが復活し、映画館も6月22日より再開することが決定した。ヨーロッパではドイツ、スペインが5月下旬から地域別に映画館を順次再開、イタリアは6月15日から開く中、フランスは比較的遅めで慎重だった。映画制作の現場に関しては、撮影の衛生・安全・労働条件のための中央委員会(CCHCST)が認めたガイドラインを、労働組合と映画・視聴覚組合が合意したものが用意された。たとえば、●セットの定員は50人をリミットとすること●新型コロナの専門家のカウンセラーと介護師、さらにすべてのプロップの衛生管理専門のスタッフを用意すること●食堂ではトレーなどを共有しないこと●送迎車を必要とするキャストとメインスタッフは個々につけること●ヘアメイクや衣装などを俳優が自宅で準備できない場合は、それぞれのスタッフはマスク着用のこと●ロケの場合は期間中、外部の者を立ち入り禁止にし、毎日開始前と終了後に消毒すること、それができない場所は使用不可とするなどといった細かい指示がおよそ40ページにわたって書かれている。最大の困難は、ラブシーンなど親密な場面の撮影だが、脚本から削除できず、また俳優がマスクを着用するのが不可能な場合(それがほとんどだろうが)、毎回撮影前に検診および体温測定をすることが望ましい(ただし義務ではない)としている。あとは俳優自身の自己管理に任せるとあるものの、このあたりに関しては共演者同士が同意するかしないかという問題もあるので、微妙なところだ。またこれらのケアは当然ながら、撮影コストの負担も招く。たとえば、今夏撮影を予定しているフランソワ・オゾンの新作のプロデューサーは、少なくとも全体のバジェットの15パーセント増しになると見ている。もちろんこの他にも、ロックダウンの影響で中断を余儀なくされ、コストが膨らんだ作品は少なくないが、保険会社はパンデミックの影響による賠償を認めていない。こうした事態を受けて、政府の管轄にあるCNC(フランス国立映画映像センター)は、総額50ミリオンユーロ(約61億円)の援助を約束した。具体的には各作品の予算によりケース・バイ・ケースだが、最大20パーセントまでを負担するとされている。この他にもCNCは、ロックダウン中に休館を余儀なくされた映画館とインディペンデントな映画館への特別援助、審査を前提にした配給会社への援助、興収税の控除などを実施している。フランスの場合、CNCのような国立の機関があることと、“文化的例外”として、そもそも映画を含む文化や芸術活動がその他のビジネスと区別されているという背景が、さまざまな援助を迅速にもたらす結果となっていることは忘れられない。一方、映画館が再開したら以前のように人が戻ってくるのか、という見通しについては、大方の業界関係者は楽観的なようだ。館内の衛生管理に関する具体的な発表はまだないものの、おそらくすでに公共交通機関で実施されているとおり、密集を避けるために利用できる座席を減らしたり、上映ごとに換気を設けるといった工夫がされるだろう。その限りにおいて、特に映画人口が多く、映画館で映画を観ることが大衆の娯楽に根づいているフランスの場合、ストリーミングの影響はそれほど深刻にはならないのではないかと考えている関係者が少なくないと思われる。たしかに、すでに再開したカフェのテラスが盛況なのを見るにつけても、“ライフ•イズ•バック”を待ちわびていた人々が多く、以前と同じように娯楽を楽しみたいと考えていることが、肌で感じられる。むしろ6月22日以降、夏のバカンスシーズン突入までの期間が短いことの方が、興行関係者は懸念しているようだ。いずれにしろ、再開してからの状況を見守りたい。文:佐藤久理子(パリ在住・文化ジャーナリスト)Photo:AFLO
2020年06月10日「カンヌ2020」のラインナップが発表された。この肩書きは、今年のカンヌ映画祭で上映されたはずの作品56本に与えられるもの。カンヌという尊敬される映画祭のブランドをうたえることで、それらの作品が公開される、あるいは配給を探す上で、強みになるというのがねらいだ。また、これらの作品は、トロント、サンセバスチャン、ニューヨーク、釜山、東京など、今年後半の映画祭で上映することも視野に入れている。56本のうち代表的なものは、ウェス・アンダーソンの『The French Dispatch』、ピクサーのアニメーション『ソウルフル・ワールド』、フランソワ・オゾンの『Summer of 85』、河瀬直美の『朝が来る』、深田晃司の『本気のしるし』、トマス・ヴィンターベアの『Another Round』など。スティーブ・マックイーンは『Lover’s Rock』と『Mangrove』の2本でラインナップ入りをした。スパイク・リーの審査員長の役目は、来年に繰り越される。文=猿渡由紀
2020年06月04日フランスを震撼させた神父による児童への性的虐待事件を、フランス映画界のトップにして最先端に立つフランソワ・オゾン監督が描く映画『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』。この度、本作の公開日が7月17日(金)に決定し、メインビジュアルと予告編が到着した。幼少期にプレナ神父に性的虐待をされたアレクサンドル。その神父がいまも子どもたちに教えているという事実を知る…。今回到着した予告編では、性的虐待のトラウマに苦しむ男たちが告発するまでの「葛藤」、社会や家族との軋轢といった告発したことによる「代償」、そしてそれでも告発によって確かに生まれた「希望」の断片が映し出されていく。“人生をかけた告発”の重みが感じられる映像となっている。また、同時に到着したのは、プレナ神父とアレクサンドルが光の中で向き合う、「沈黙は、捨てた。」というコピーが書かれたメインビジュアル。また、何者かを見上げている少年の姿も捉えられている。『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』は7月17日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年05月25日第69回ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞した、フランソワ・オゾン監督最新作『By the Grace of God』(原題)の邦題を『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』として公開されることが決定した。■ストーリー妻と子どもたちと共にリヨンに住むアレクサンドルは、幼少期に自分を性的虐待したプレナ神父が、いまだ子どもたちに聖書を教えていることを知り、家族を守るため過去の出来事の告発を決意する。最初は関わりを拒んでいたフランソワ、長年1人で傷を抱えてきたエマニュエルら、同じく被害にあった男たちの輪が徐々に広がっていく。しかし、教会側はプレナの罪を認めつつも、責任は巧みにかわそうとする。アレクサンドルたちは信仰と告発の狭間で葛藤しながら、沈黙を破った代償――社会や家族との軋轢とも戦わなければならなかった。果たして、彼らが人生をかけた告発のゆくえは――?■衝撃の実話を描くフランソワ・オゾン監督最新作フランスではいま現在も裁判が進行中の「プレナ神父事件」。1人の勇気ある告発者から端を発した児童への性的虐待事件は、結果的に80人以上もの被害者が名乗りをあげ、プレナ神父が教区を変えながら長年にわたって信者家庭の少年たちに性的暴行を働いていたという驚くべき事実が白日の下にさらされた。フランスのみならずヨーロッパを震撼させたこの衝撃の事件に挑むのは、いまやフランス映画界のトップにして最先端に立つフランソワ・オゾン監督。何十年経ってもなお、虐待のトラウマに苦しむ男たちが告発するまでの“葛藤”と、社会や家族との軋轢など告発したことによる“代償”、それでも告発によって確かに生まれた“希望”を紡ぎ出す。主演を務めるのは、『ミステリーズ 運命のリスボン』『わたしはロランス』のメルヴィル・プポー。共演には、ドゥニ・メノーシェ、スワン・アルロー、ジョジアーヌ・バラスコ、エレーヌ・ヴァンサンらが名を連ね、人生を破壊する性的虐待という暴力の恐ろしさとそこから再生していく人間の力強さ、そしてそれを支える家族の愛が描き出される。『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』は7月、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年04月30日是枝裕和監督の最新作『真実』の主演を務めたカトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュの来日が決定、10月初旬に行われるジャパンプレミアにも参加するという。是枝監督初の国際共同製作となった本作。先日は、日本人監督として初の快挙となるヴェネチア国際映画祭コンペティション部門オープニング作品としてワールドプレミアを飾ったばかり。是枝監督が本作でオファーしたのは、監督が海外で最も尊敬する女優であるという2人。『シェルブールの雨傘』(’63)や『ロシュフォールの恋人たち』(’66)で知られるフランス映画界が誇る至宝カトリーヌ・ドヌーヴは、名匠フランソワ・トリュフォー監督の『終電車』(’80)でセザール賞を受賞、2度目のセザール賞に輝いた『インドシナ』(’92)ではアカデミー賞にもノミネートされ、フランス映画のアイコンとして君臨。近年では、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『8人の女たち』(’02)やセザール賞ノミネートの『しあわせの雨傘』(’10)などフランソワ・オゾン監督作品でも高く評価され、2008年にはカンヌ国際映画祭で特別賞を贈られた。本作では、まるで自身さながらの国民的大女優役に。もともと是枝作品のファンであり、今回監督が書き上げたオリジナル脚本に惚れ込み、出演オファーを快諾したという。また、アメリカで脚本家として活躍する娘役を演じるのは、ジュリエット・ビノシュ。2005年に是枝監督と出会って以来交流を重ね、「いつか一緒に映画を作りましょう」という約束が今回実現。巨匠ジャン=リュック・ゴダール監督の『ゴダールのマリア』(’84)で注目され、レオス・カラックス監督の『汚れた血』(’86)で日本でも高い人気を獲得し、同じく『ポンヌフの恋人』(’91)、アカデミー賞を受賞した『イングリッシュ・ペイシェント』(’96)など、世界でその高い演技力が称賛されている。『トスカーナの贋作』(’10)でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞、『GODZILLA ゴジラ』(’14)、『ゴースト・イン・ザ・シェル』(’17)などハリウッドでの活躍も知られる。構想8年、是枝監督の渾身作ともいえる本作。2人は10月初旬に行われるジャパンプレミアにも参加する予定となっている。『真実』は10月11日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月12日異なる分野で活躍する2人の“達人”がそれぞれの「仕事の極意」について語り合う「SWITCHインタビュー達人達(たち)」。その7月21日(土)放送回に俳優の池松壮亮が出演。池松さんはフランスの映画監督、フランソワ・オゾンと対談する。本番組は単なる対談番組ではなく、番組の前半と後半でゲストとインタビュアーを“スイッチ”して語り合うクロス×インタビューが魅力。2003年、ハリウッド映画『ラスト サムライ』で映画初出演を飾り、2005年公開の映画『鉄人28号』では主人公・金田正太郎役に抜擢、映画初主演を果たした池松さん。その後、『愛の渦』『ぼくたちの家族』『紙の月』などで数々の映画賞を受賞、TVドラマから映画と広がった「MOZU」シリーズや『セトウツミ』『デスノート Light up the NEW world』、そして先日公開の『万引き家族』まで、幅広く活躍する俳優へと成長した。そんな“いま、気になる”俳優の池松さんが対談するお相手は、カトリーヌ・ドヌーヴやイザベル・ユペールらフランスの名女優が集結した『8人の女たち』や、新星マリーヌ・ヴァクト主演で話題を呼んだ『17歳』、妻の死をきっかけに自らの心が女性であると気づいていく主人公を描いた『彼は秘密の女ともだち』などで知られ、先日「フランス映画祭2018」のために来日した映画監督のフランソワ・オゾン。女性の繊細な心理描写に定評のあるオゾン監督に、池松さんが演出について尋ねると「身体はうそをつけない、だから私は俳優の身体に真実を語らせる」と話す。一方の池松さんも演技が「うそ」にならないよう心がけていることなどを語り、カメラの前で俳優はいかに振る舞うべきか、監督は何をすべきか、そしてフランス映画、日本映画の将来まで、2人が互いの人生から映画監督と俳優のあり方までを熱く語り合う。池松さんが主演した『君が君で君だ』は現在公開中。好きな女の子のために池松さんが「尾崎豊」、満島真之介が「ブラピ」、大倉孝二が「坂本龍馬」になりきるという衝撃の完全オリジナルラブストーリーとなり、韓国の実力派女優キム・コッピ、高杉真宙、向井理、YOUらも共演する。オゾン監督の最新作『2重螺旋の恋人』は8月4日(土)より全国にて公開。「SWITCHインタビュー達人達(たち)」は7月21日(土)22時~NHK総合で放送。(笠緒)
2018年07月21日6月21日(木)~24(日)まで、13年ぶりに横浜にもどり開催された「フランス映画祭2018」が好評のうちに閉幕。観客の声から選ばれる「エールフランス観客賞」は、結婚式でのドタバタ人間模様を描いた『セラヴィ!』が受賞した。横浜・みなとみらいホールで行われたオープニングセレモニーでは、フランス映画祭団長の名女優ナタリー・バイと、横浜出身でフェスティバル・ミューズを務めた常盤貴子が開会を宣言。『万引き家族』でカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いた是枝裕和監督、本映画祭の特別協賛である日産自動車のカルロス・ゴーン会長も駆けつけていた。そして、満員となったオープニング作品『セラヴィ!』の上映を皮切りに、日本未公開のフランス映画、長編14本と短編1本が上映。上映会場となったイオンシネマみなとみらいには多くの観客が詰めかけ、会期中には『セラヴィ!』ほか、鬼才フランソワ・オゾン監督が登壇した『2重螺旋(らせん)の恋人』、『夜明けの祈り』『ココ・アヴァン・シャネル』のアンヌ・フォンテーヌ監督がLGBTをテーマにした『マルヴィン、あるいは素晴らしい教育』など6作品が満員御礼!会場は連日、フランス映画ファンの熱気でいっぱいとなった。上映後に行われた各回の来日ゲストによるQ&Aやサイン会も大盛況。今年は、会場での一般客の撮影を規制せず、サイン会に移動する前のロビーでは各回のゲストの撮影時間がとられるなど、観客とフランス代表団の交流の場を設ける形に。13年前の横浜時代を彷彿とさせる、横浜ならではのアットホームな映画祭が実現した。また、若い世代にフランス映画と接する場を作るべく、オープニングセレモニーのみ、横浜市民は500円で鑑賞できる割引サービスを実施。横浜市立大学、東京藝術大学、早稲田大学にて授業の一環として学生を対象としたマスタークラスも開催され、フランス映画の作り手と日本の学生たちが接する場が設けられた。横浜市立大学の学生たちは、ボランティアスタッフとして映画祭の各会場にて活躍したという。そんな中、上映時に配布したアンケートによって選ばれる「エールフランス観客賞」を、オープニング作品の『セラヴィ!』が受賞。日本でも大ヒットした『最強のふたり』の監督コンビによる、ベテラン・ウェディングプランナーをとりまく結婚式での人間模様を描いたコメディが観客の心をつかんだ様子だ。『セラヴィ!』は7月6日(金)より渋谷・シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年06月27日