綾辻行人の傑作ミステリーを実写映像化した「十角館の殺人」より新ビジュアルと場面写真が解禁された。タイム誌が選ぶ【史上最高のミステリー&スリラー本】オールタイム・ベスト100にも選出され、映像化不可能と言われた「館」シリーズ、記念すべき第1作目「十角館の殺人」をドラマ化した本作。名だたるミステリー作家や著名人から賞賛のメッセージが寄せられ、配信前から注目が集まる中、ついに、先週3月22日午前“十”時にHuluで独占配信がスタート。週末の3月23日は、Hulu総合視聴ランキングで第1位(Hulu調べ)を獲得した。全5話を一気見する視聴者も続出し、SNS上には絶賛コメントが溢れている。この度、天才建築家・中村青司が設計した“十角館”の平面図の各部屋にミス研メンバーを演じる望月歩、長濱ねる、今井悠貴、鈴木康介、小林大斗、米倉れいあ、瑠己也それぞれの姿が描かれた、新ビジュアルが解禁。さらに、場面写真も一挙解禁。すでに解禁されていた江南(奥智哉)、島田(青木崇高)と同様、いくつもの表情を見せるミステリ研究会のメンバーたちが捉えられている。合宿のために訪れた十角形の館を舞台に、彼らを襲う連続殺人…。その犯行は果たして、メンバーによる凶行なのか、外部による犯行か、それとも?物語の最後に訪れる、想像を超えた衝撃の結末をぜひ見届けてほしい。そして、3月30日(土)26時10分~(3月31日(日)深夜2時10分~)に放送の「&Hulu」では、十角館を訪れるミス研メンバーの撮影の裏側を捉えた特集の放送が決定。(日本テレビ系、関東ローカル)。貴重なキャストインタビューやメイキング映像をふんだんに盛り込んだ内容となっている。Huluオリジナル「十角館の殺人」はHuluにて独占配信中(全5話)。(シネマカフェ編集部)
2024年03月29日「U-NEXT」はこの2月に映画『ミステリと言う勿れ』『リボルバー・リリー』を独占配信する。本日より配信が始まった『ミステリと言う勿れ』は、田村由美の同名人気漫画の映像化。菅田将暉、柴咲コウ、松下洸平、町田啓太、原菜乃華ら注目の俳優陣が集結し、広島を舞台に、再び整がシリーズ最大級の謎に挑む。興行収入は47億円を突破し、観客動員数300万人を越える大ヒットを記録、2023年の実写邦画興収第3位にランクインした本作。狩集汐路役の原さんは、本作で「第47回日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞した。2月14日(水)より配信となる『リボルバー・リリー』は、行定勲監督初のアクションムービー。1924年の東京を舞台に、史上最強のダークヒロインを綾瀬はるかが熱演。「第47回日本アカデミー賞」優秀主演女優賞および「第48回報知映画賞」主演女優賞を受賞した(※報知映画賞は本作と『レジェンド&バタフライ』での受賞)。加えて、『ゆとりですがなにか インターナショナル』も2月の注目作品。岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥が出演する、宮藤官九郎脚本の社会派コメディドラマが、劇場版としてカムバック。こちらは2月28日(水)より配信がスタートする。<「U-NEXT」2月の注目の作品>『ミステリと言う勿れ』【配信開始日】2月9日(金)0:00配信予定【価格】550円(税込)/視聴期限:2日間『リボルバー・リリー』【配信開始日】2月14日(水)12:00配信予定【価格】レンタル:399円(税込)/視聴期限:2日間購入:2,750円(税込)『ゆとりですがなにか インターナショナル』【配信開始日】2月28日(水)0:00配信予定【価格】600円(税込)/視聴期限:2日間(シネマカフェ編集部)■関連作品:リボルバー・リリー 2023年8月11日より全国にて公開©2023「リボルバー・リリー」フィルムパートナーズミステリと言う勿れ 2023年9月15日より全国東宝系にて公開Ⓒ田村由美/小学館Ⓒ2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社ゆとりですがなにか インターナショナル 2023年10月13日より全国にて公開©2023「ゆとりですがなにか」製作委員会
2024年02月10日丁寧なストーリー運びによって生まれた、胸を突く美しき怪異譚。北沢 陶さんによる『をんごく』をご紹介します。「大正末期の大阪市はまわりの町村との統合が進み、関東大震災で人口も流入して、活気のある面白い時代だったと知りました。それが2018年ごろ。この作品を書き始めたのもそのころで、ストーリーやキャラクターより先に、大正大阪を書いてみたいというのが出発点でした」数々のプロットや、3年にも及ぶ執筆のブランクなど、紆余曲折を経て完成した北沢陶さんの『をんごく』。2023年を飾るベストホラーミステリーのひとつとして、各方面から高い評価を得たデビュー作だ。語り手を務める画家の古瀬壮一郎は、大阪・船場で代々続く呉服屋の倅。関東大震災のケガがもとで亡くなった新妻・倭子(しずこ)への未練から、密子という巫女に降霊してもらうのだが、巫女は不穏な警告をする。〈気をつけなはれな〉〈奥さんな、行んではらへんかもしれへん。なんや普通の霊と違てはる〉。やがて、壮一郎も倭子の気配に気づき始める。死んだ妻が成仏できず、この世に留まっているのには理由があるはず。その謎を解くミステリーであり、その霊がもたらす厄災を防げるかというホラー要素も詰まっている。「私も身の回りの人を亡くした経験があって、私自身はまだちょっと割り切れてないところもあるんです。ただ、作中の壮一郎の苦悩を無駄にしたくなかったので、再生の希望を持つまでの心理的な変化をどう描くかには腐心しました」その面白さに拍車をかけるのが、〈エリマキ〉の存在だ。特定の顔がなく、だが、見る者の意識が転写された姿が顔となる不思議な生態を持ち、死を自覚していない霊を喰って腹を満たしている。そんなエリマキが壮一郎の相棒として、倭子の霊と対峙し、秘められた謎を追っていく。「私自身が、エリマキに対して理解しきれていないというか、『あいつ、何なの?』て思ってます(笑)。怪物、化け物、あやかし、妖怪…どの呼び名もしっくりこなくて、〈何か〉としか言いようがないですし。でも赤い襟巻きをしているというイメージだけは最初から強烈に浮かんでいました。小説であっても映像的なところというか、たとえば映画『シャイニング』の双子の出てくる場面のように、読者に忘れがたいインパクトを残すシーンがあるのが理想形だと思っています。そんな物語をこれからも書いていきたいですね」『をんごく』影響を受けた作家は江戸川乱歩や澤村伊智だそう。選考委員の辻村深月さんも激賞した扇が並ぶ場面は、本書のクライマックスの一つ。KADOKAWA1980円きたざわ・とう作家。大阪府出身。英国・ニューカッスル大学大学院英文学・英語研究科修士課程修了。2023年、本作で横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉〈読者賞〉〈カクヨム賞〉を総なめ。※『anan』2024年1月31日号より。写真・中島慶子(本)取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2024年01月31日小島秀夫の右脳が大好きなこと=を日常から切り取り、それを左脳で深掘りする、未来への考察&応援エッセイ「ゲームクリエイター小島秀夫のan‐an‐an、とっても大好き」。第8回目のテーマは「“ヒデミス”と“推し活”」です。この冬、全国の書店では、その年のベスト作品をセレクトした恒例のミステリー・フェアが催される。有名なものは、文藝春秋の「週刊文春ミステリーベスト10」、宝島社の「このミステリーがすごい!(このミス)」、原書房の「本格ミステリ・ベスト10」、早川書房の「ミステリが読みたい!」など。1年間に出版された国内外のミステリーのお薦め新刊リストが出揃う。もはや冬の恒例行事だ。埋もれてしまう“物語”をもう一度、人の眼に触れさせる貴重な機会となる。“僕の身体の70%は映画でできている”と、公言してきたが、“身体の70%は読書でもできている”と、言い換えていいほど、僕は本が好きだ。手軽なエンタメが日常にいくらでも散らばっているSNSやサブスクの時代に、読書人口は激減している。果たして、それでいいのだろうか。本を好きになればわかる。読書は、僕らの人生や未来を間違いなく、豊かにしてくれるのだ。本を読む習慣をつけるにはどうすればいいのか?まず、本屋に出向くこと。交通費も手間も時間もかかる。帰宅時には、荷物にもなる。そのリスクと負担があってこそ、慎重に本をセレクトできる。注意点は3つ。必ず自分の財布で購入する。買う本は自分で選ぶ。買った本は興味を失う前に読む。本はナマモノ、興味を失うと積み本というただの置物に変わってしまう。星の数ほどもある本の中から、自力で“当たり”を引くことができれば、必ず次の読書へと繋がる。重要なのは、“当たり”を見極める経験を積むことだ。小説やノンフィクションは、あくまでも人が書いたものだ。だから、その9割は“ハズレ”ばかり。しかし、残りの1割には至極の“当たり”が潜んでいる。では、“当たり”はどうやって引けばいいのか?雑誌や電子書籍ではない紙の本は、年間7万冊(部数ではない)も出版されている。7万種類の新種が書店で産声を上げている。毎年、デビューする7万人の推し候補の中から、自分の推しを如何に見つけ出すのか?それにはフェアが最適だ。出版社の人、書店員、書評家たちは、この世で一番、本を読んでいる。本に厳しく、愛してもいる。彼らがセレクトし薦めている本に間違いはないはずだ。その中から、自分が選ぶ。これなら、難しくはないだろう。コロナ禍の2021年、早川書房の塩澤編集長(現シニアエディター)から、提案があった。「小島さんが選んだ本のフェアを、出版社を超えてやりませんか?」と。以前にも僕が選んだハヤカワ文庫のブックフェアをしたことがある。コロナ禍でもあったので、本で人を助けたい!と思い、快諾した。そうやって誕生したのが、“ヒデミス”だ。正式名称は、「ヒデミス! 小島秀夫が選んだミステリー・ゴールデン・ダズン」。“ダズン”なので12作品。今年で3回目になる。コロナ禍前は毎日、本屋に通っていたが、コロナ禍後は週末に本屋を数軒回るくらいにまで減った。それでも旧刊の買い直しも含め、1年に150冊くらい(漫画や画集、ムック本は除く)は購入する。献本や、コメントや解説用のプルーフやゲラも、毎日のように届く。本には困らないが、全てを読むわけにはいかず、半分くらいが倉庫入り。積み本が“罪本”になる。心の痛むところだ。昔は、待ち合わせや電車の移動などのちょっとした隙間の時間に読書をしたが、今ではスマホに余暇を奪われる。特に今年は、海外出張が頻繁にあったので、読めたのは100冊程度だった。例年に比べるとかなり少ない。書評家や書店員、作家たちと比べると圧倒的に少なく、精度は低くなってしまう。辞退しようかとも考えたが、塩澤さんの励ましもあり、続ける決意をした。そんなこともあり、今年は13作にさせてもらった。“ヒデミス”の常連作家もいるが、純粋なミステリーだけではなく、文学系の作品やSF、ホラー、ハードボイルドなどを含む、広い意味での“ミステリー”をバランスよく選択したつもりだ。この中から選ぶのはあなただ。誰の意見も聞かず、自分で決めて欲しい。ハズれても気にしない。“当たり”を引くまで読み続ける。“当たり”があれば、読書はあなたの生活の一部となるはずだ。すると、13冊では足らなくなる。もっと面白い、自分だけの本が読みたくなる。その経験をもとに、自分の好きな本を選んでみよう。他のブックフェアや帯コピーなどを参考にしてもいい。膨大な量の本の中から、自分だけの“好き”を見つける。その出逢いは、偶然ではない。それが本と出逢うということだ。そして、面白かった本は、家族や友人たちに薦め、SNSで推してみるといい。読書とはまた異なる喜びが得られるはずだ。これがヒデオのミステリーだ。「ヒデミス! 小島秀夫が選んだミステリー・ゴールデン・ダズン」選出リスト1、『ミン・スーが犯した幾千もの罪』トム・リン2、『真珠湾の冬』ジェイムズ・ケストレル3、『踏切の幽霊』高野和明4、『頰に哀しみを刻め』S・A・コスビー5、『わたしたちの怪獣』久永実木彦6、『卒業生には向かない真実』ホリー・ジャクソン7、『生存者』アレックス・シュルマン8、『怪獣保護協会』ジョン・スコルジー9、『8つの完璧な殺人』ピーター・スワンソン10、『トゥルー・クライム・ストーリー』ジョセフ・ノックス11、『ナイフをひねれば』アンソニー・ホロヴィッツ12、『グレイラットの殺人』M・W・クレイヴン13、『この密やかな森の奥で』キミ・カニンガム・グラント※リストは発売日順今年の選出リストがこちら。小島監督が“ヒデミス”を語る配信がトーハンのYouTubeチャンネル「出版区」で配信中。今月のCulture Favorite映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズなどでおなじみの俳優、イライジャ・ウッドとのツーショット。西島秀俊さんとの一コマ。二人が並んだ姿は、SNSで大きな話題を呼んだ。こじま・ひでお1963年生まれ、東京都出身。ゲームクリエイター、コジマプロダクション代表。’87年、初めて手掛けた『メタルギア』でステルスゲームと呼ばれるジャンルを切り開き、ゲームにおけるシネマティックな映像表現とストーリーテリングのパイオニアとしても評価され、世界的な人気を獲得。世界中で年間最優秀ゲーム賞をはじめ、多くのゲーム賞を受賞。2020年、これまでのビデオゲームや映像メディアへの貢献を讃えられ、BAFTAフェローシップ賞を受賞。映画、小説などの解説や推薦文も多数。ゲームや映画などのジャンルを超えたエンターテインメントへも、創作領域を広げている。「The Game Awards 2023」にて発表した、最新作『OD』の公式ティザートレーラーが、KOJIMA PRODUCTIONSの公式YouTubeチャンネルで公開中。次回は、2380号(2024年1月10日発売)です。※『anan』2023年12月13日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)(by anan編集部)
2023年12月16日マーベル初の本格ミステリー・サスペンス映画『マダム・ウェブ』が、2024年2月23日(祝・金)に公開へ。主演はダコタ・ジョンソン。マーベル初の本格ミステリー・サスペンス映画『マダム・ウェブ』の主人公は、原作コミックで未来予知やテレパシーでスパイダーマンを救う重要なキャラクターであるマダム・ウェブ。マーベルの他のヒーローがフィジカルな特殊能力を持つこととは異なり、目には見えないパワーを持つことから注目を浴びてきた。そんなマダム・ウェブの誕生の物語を描くのが本作『マダム・ウェブ』だ。生死を彷徨う事故をきっかけに、未来予知の能力を手にした、のちのマダム・ウェブで救命士のキャシー・ウェブが、自らの出生の秘密と共に壮大な運命の糸に巻き込まれていくミステリー・サスペンスとなっている。突如覚醒した未来予知の能力に戸惑いながらも、キャシーは偶然出会った3人の少女が、謎の男に殺される悪夢のような未来を見たことで、その男から少女たちを守ることに。少女たちに隠された“重要な秘密”と、同じ予知能力を有する謎の男の目的とはいったい何なのか。マダム・ウェブ役にダコタ・ジョンソン主人公マダム・ウェブを演じるのは、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』シリーズや『サスペリア』のダコタ・ジョンソン。また、『ユーフォリア/EUPHORIA』のシドニー・スウィーニー、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』や2024年公開の『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』にも出演するセレステ・オコナーらが揃う。主人公・マダム・ウェブ(キャシー)...ダコタ・ジョンソンニューヨークで救命士として働く。ある日、救命活動中に巻き込まれた生死を彷徨う大事故をきっかけに、未来予知の能力を手にする。未来を予知するだけでなく、自分の意思で未来を変えられる力を持つ。3人の少女に隠された「重要な使命」を知り、彼女たちを助けることに。エゼキエル・シムズ…タハール・ラヒムキャシーと同じ予知能力を持ち、少女たちを執拗に狙う黒いマスクの男。ジュリア ・コーン ウォール…シドニー・スウィーニーアーニャ ・コラソン…イザベラ・メルセドマティ ・フランクリン…セレステ・オコナー未来に重要な使命を持つという、偶然に出会った3人の少女。黒いマスクの男に追われており、黒いマスクの男に殺されるという悪夢のようなビジョンを見てしまう。さらに、『トランスフォーマー/最後の騎士王』のイザベラ・メルセド、『モーリタニアン 黒塗りの記録』や2023年12月1日(金)に公開の『ナポレオン』のタハール・ラヒムなど、豪華俳優陣が名を連ねている。日本版声優に大島優子、潘めぐみ、伊瀬茉莉也など日本版吹替え声優として、主人公のマダム・ウェブことキャシーは大島優子が担当。また偶然キャシーと出会った3人の少女のうちジュリア役を、アニメ『ハンター×ハンター』や『【推しの子】』の潘めぐみ、アーニャ役を『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』など話題作への出演が続くファイルーズあい、マティ役を『ハンター×ハンター』や『チェンソーマン』の姫野役などの伊瀬茉莉也が務める。このほか子安武人や荻原聖人、坂本真綾らも吹替えを行う。監督はS・J・クラーソン監督は、『マーベル/ジェシカ・ジョーンズ』や『コラテラル 真実の行方』を手掛けたS・J・クラーソン。「全ての運命が彼女から始まる」と意味深な言葉を残しており、これまでにないマーベル映画を期待できそうだ。映画『マダム・ウェブ』あらすじ生死を彷徨う事故をきっかけに、未来予知の能力を手にしたのちのマダム・ウェブことキャシー。ある日、キャシーは偶然出会った3人の少女が、黒いマスクとスーツに身を包んだ謎の男に殺される未来を見たことから、それが未来に起きる出来事だと確信したキャシーは、少女たちを守ることに。助けることを決意。未来が見えるという不思議な力を使い何度も危機を回避するが、謎の男はどこまでも追ってくる。男の目的は一体?そして、少女たちの使命とキャシーの能力の秘密が明らかになっていく。【作品詳細】映画『マダム・ウェブ』公開日:2024年2月23日(祝・金)監督:S・J・クラーソン出演:ダコタ・ジョンソン、シドニー・スウィーニー、セレステ・オコナー、イザベラ・メルセド、タハール・ラヒム、エマ・ロバーツ、アダム・スコット日本版吹替えキャスト:大島優子、潘めぐみ、ファイルーズあい、伊瀬茉莉也、子安武人、萩原聖人、坂本真綾配給・宣伝:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント原題:MADAME WEB
2023年11月19日マーベル初の本格ミステリーサスペンス『マダム・ウェブ』が2024年に公開されることが決定。併せて予告映像が公開となった。マダム・ウェブは、原作コミックで未来予知やテレパシーでスパイダーマンを救う重要なキャラクターとして描かれ、フィジカルな特殊能力をもつ他のヒーローとは異なる存在として注目を浴びてきた。今回公開された予告映像に映るのは、マダム・ウェブの若かりし姿。ニューヨークで救命士として懸命に人の命を救ってきたキャシー(のちのマダム・ウェブ)は、生死を彷徨う事故をきっかけに、‟未来予知”の能力を手にする。突如覚醒した能力に戸惑いながらも、キャシーは未来を予知するだけでなく、自分の意思で未来を変えられることにも気づく。ある日キャシーは偶然出会った3人の少女が、黒いマスクとスーツに身を包んだ謎の男に殺される未来を見たことから、図らずもその男から少女たちを守ることに。‟重要な秘密”を持つとされる少女たちは一体誰なのか、キャシーと同じく未来が見える黒いマスクとスーツの男はどこからやって来たのか。やがてすべては、キャシー出生の秘密とともに、壮大な“運命”の糸で結びついていく。主人公マダム・ウェブを演じるのは、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』シリーズや『サスペリア』などで知られるダコタ・ジョンソン。さらに『ユーフォリア/EUPHORIA』でブレイクしたシドニー・スウィーニー、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』や2024年公開の続編『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』にも出演のセレステ・オコナー、『トランスフォーマー/最後の騎士王』のイザベラ・メルセド、『モーリタニアン 黒塗りの記録』や12月1日(金) 公開の『ナポレオン』のタハール・ラヒム、『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズのエマ・ロバーツ、『セヴェランス』のアダム・スコットといった面々が出演する。監督は『Marvel/ジェシカ・ジョーンズ』『コラテラル 真実の行方』のS・J・クラークソンが務める。併せて公開されたダコタとクラークソン監督がキャラクターについて語る特別映像では、ダコタは「知性こそがマダム・ウェブのスーパーパワー」だと断言。クラークソン監督も、空を飛べるスパイダーマンとも、変身できるヴェノムとも違い、「マダム・ウェブのパワーは目に見えないもの」と語る。突然手にした予知能力をキャシー自身も最初は信じられないでいるが、監督は「すべての運命が彼女から始まる」と意味深な言葉を残している。さらに本作についてシドニー・スウィーニーは「今までとは全く異なるヒーロー映画になる」(米・Variety)、エマ・ロバーツも「これまでにない切り口のマーベル映画」(米・Collider)と語っている。『マダム・ウェブ』予告映像『マダム・ウェブ』特別映像<作品情報>『マダム・ウェブ』2024年公開公式サイト: TM 2023 MARVEL
2023年11月16日10月27日(金)、28日(土)、29日(日) の全国映画動員ランキングは、先週2位に後退した『ミステリと言う勿れ』が首位の座を奪還した。先週1位だった『ONE PIECE FILM RED』は2位をキープ。3位は、初登場の『ドミノ』がランクイン。主演のベン・アフレックと、『シン・シティ 復讐の女神』のロバート・ロドリゲス監督がタッグを組んだエンタテインメント。愛する娘が行方不明になり、その行方を追う刑事は、銀行強盗に関する通報を受け現場に急行し、そこで娘の写った写真を発見する。そして彼の前に現れた謎の男。この男が娘の行方を知っているのか? 刑事は男を追うが、この男は“相手を思うままに操る”恐ろしい人物だった。共演はウィリアム・フィクナー、アリシー・ブラガら。公開2週目の『ザ・クリエイター/創造者』は、1ランクダウンで4位に。先週5位だった『アナログ』は変わらず順位をキープした。そのほか『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』が初登場6位に。2000年に放送された『デジモンアドベンチャー02』を映画化した作品で、デジモン史上最大の危機に大人になった大輔たちが再びチームで出動する。また、『ONE PIECE FILM RED』とともにランキングに返り咲いた『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ』も、先週に引き続き8位とTOP10内を堅守している。今週は『ゴジラ−1.0』『おしょりん』『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』『火の鳥 エデンの花』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『ミステリと言う勿れ』2位『ONE PIECE FILM RED』3位『ドミノ』4位『ザ・クリエイター/創造者』5位『アナログ』6位『デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING』7位『おまえの罪を自白しろ』8位『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ』9位『ゆとりですがなにか インターナショナル』10位『映画プリキュアオールスターズF』
2023年10月30日これまでに数多くのベストセラー小説を生み出してきた人気作家の湊かなえさんが、2019年に作家生活10周年の節目として書き下ろしたミステリー長編「落日」。湊さんの”令和最高傑作”とも名高い本作の映像化は、北川景子さんや竹内涼真さんをはじめとする豪華キャスト陣の熱量高い演技に“心震える究極の一作”と話題で、現在WOWOWオンデマンドで全話配信中です。そこで、物語のカギを握る重要な役どころを演じたこちらの方にお話をうかがってきました。竹内涼真さん【映画、ときどき私】 vol. 607新進気鋭の映画監督と新人脚本家が15年前に小さな町で起きた一家殺害事件の真相に迫っていく本作で、事件の犯人である立石力輝斗を演じている竹内さん。30歳を迎えて最初の作品で、自身初となる死刑囚役に挑んでいます。今回は、役作りで意識したことや共演者との忘れられない瞬間、そして人生のヒントを見つける方法などについて語っていただきました。―以前からこういった役を演じてみたいと思われていたそうですが、お話があったときはどのようなお気持ちでしたか?竹内さん配役というのは年齢や見た目によって決まってくるところもあると思いますが、実は昔からこういう役にも挑戦したいと思っていました。でも、僕にそういうイメージがなかったのか、挑戦する機会がなかったんですよ。そんななかで、30歳というタイミングでこういった薄暗い陰のある役に巡り合えて、自分に任せていただけるんだということが純粋にうれしかったです。―ご自身でこういう役ができると感じていらっしゃったのはなぜですか?竹内さん誰にでも陰と陽の部分があると思いますが、そういう意味で感覚的にできるんじゃないかなというのがありました。それに、人が隠したいと思うところを表現するのが俳優の仕事だと思うので。あとは、自分のなかでもいまだったら陰の部分を出せるタイミングだったのかもしれないです。妹がいなければ、違う力輝斗になっていたかもしれない―今回は非常に難しい役どころだったと思いますが、どのような準備をして挑まれたのでしょうか。竹内さんまずは、台本をすごく読み込みました。この作品において、ミステリーの肝となるのは、彼がなぜ死刑を選んだのかということ。ただの殺人鬼ではないので、そのあたりは自分のなかで筋を通しておきたいと考えました。あとは、服装や髪型だけでなく、佇まいにいたるまでいろんなアイデアを出し合いながら作り上げました。―確執のある劇中の兄妹とは違って、実際の竹内さんは妹さんと仲が良いイメージですが、同じ兄としての立場や感情が生かされたところもあったのではないかなと。竹内さん確かに、自分にも妹がいることがどこかでリンクしていた部分はあったかもしれません。でも、意識的にしていたことではないので自分ではわからないですが、もし僕に妹がいなかったら違う力輝斗になっていた可能性はあると思います。北川さんとは、本気で心のぶつかり合いができた―事件の真相を追う映画監督役を演じられた北川景子さんとのクライマックスシーンは、本作において非常に大きな見どころでしたが、現場の様子について教えてください。竹内さん実は、北川さんとはそのシーンを撮るときに初めてお会いしました。でも、お互いに本気で心のぶつかり合いができたので楽しかったですし、感慨深かったです。短い時間ではありましたが、しっかりとコミュニケーションができましたし、全力を出せたと思います。―相手が北川さんだからこそ刺激を受けたり、引き出されたりした部分もあったのかもしれませんね。竹内さん北川さんはとても気さくで、自分のパーソナルスペースをオープンにしてくださる方なので、会った人はみんな好きになりますよ。相手を緊張させずに、フレンドリーに入り込んできてくださるので、そういうのって大事だなと。だからこそ、長年いろんな作品に出られたり、たくさん主演を務めたりされているんだろうなと改めて感じました。あと印象に残っているのは、北川さんの肌がキレイすぎてびっくりしたこと。ピカピカに光っていたので、「すっごいキレイだな」と思いながら見ていました(笑)。大事なのは、つねにアンテナを敏感に張っておくこと―確かに、画面越しでもその美しさは伝わってきました。今回ご一緒された内田英治監督とは3年振りとなりますが、監督は竹内さんの成長ぶりに驚いたとか。30歳になったこともあるかもしれませんが、ご自身で振り返ってみても変化を感じる部分はありますか?竹内さんいろんなことに対する考え方は、だいぶ変わりましたね。といっても、別に30歳になったからというわけではなく、自分としては自然と変わっていくタイミングに従っているだけという感覚です。でも、20代のときに比べたら生活も、食事も、朝起きる時間も、物事への取り組み方もまったく違いますね。すべてにおいて、意識する次元が変わったんだと思います。―年齢や経験を重ねていくなかでご自分なりに変わっていったのか、それとも周りからの影響ですか?竹内さん自分で気づくこともあるし、相談した人からの言葉に救われることもあるので、両方ですね。人生のヒントはいつどこにあるかわからないので、つねにアンテナを敏感に張っておくのは大事だなと感じています。すべて自分の捉え方次第ですからね。あとは、一生懸命だけでなく真面目にやっていかないと成功しないと思うので、求める真面目さのレベルも変わってきました。かっこつけているわけじゃないんですけど、「周りを変えたかったら自分が変わるしかない」と考えています。というのも、僕は周りが自分の鏡だと思って生きているので、物事がうまくいかないときは、自分に問題があるんだなと思うほうです。そこはつねに意識しているかもしれないですね。ネガティブでいる時間はもったいない―過去には自分のネガティブ思考がうまくいかない原因だと考えて、意識的にポジティブになる癖をつけてご自身を変えたこともあったとか。竹内さん変わるまでに1年くらいかかりましたが、そうしないと人生がいい方向にいかないことに気がついたんです。時間を大切にしようと思ったら、ネガティブになってモジモジしている時間はもったいない。自分が幸せになれる物事の捉え方をしていかないと、自分が行きたい方向に最短距離では行けませんから。そのためには、普段からだらけていてはダメなので、ポジティブな思考にするためにも自分をいい状態にすることが大事だと考えるようになりました。そこから起きる時間や生活も変わっていったんだと思います。―そんななかで、竹内さんを癒してくれる時間といえば?竹内さんそれは親友と夜中までいろんな話をしたり、家族や友達とおいしい物を食べたりしているときです。ほかにいろんな趣味もありますが、コーヒーにこだわったりと、好きなことはとことん追求するタイプですね。オフのときはそういうところに時間を使ってバランスを取るようにしています。自分で自分の可能性を決めつけてはいけない―いま思い描いている今後の夢についても、お聞かせください。竹内さん目標というのは、大きいのも小さいのもどちらも大事ですが、つねに自分の心とカラダと相談しながら、上に向かって設定しています。最近は配信によって世界各国で視聴できる時代なので、世界で戦える作品に参加していきたいというのが、いまは自分のモチベーションになっています。―以前からマーベル作品の大ファンであることも公言されているので、海外を目指す可能性もあるのではないでしょうか。竹内さん海外に行ってみたいというよりも、自分が好きな作品を作っている人たちと仕事をしてみたいとか、日本とは規模が違う現場で世界を見てみたいという気持ちはあります。もちろん、日本にも良さはありますが、それだけでなく各国のいいものをたくさん自分のなかに取り入れていきたいです。―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。竹内さんまず大事なのは、自分の可能性を自分で決めつけないこと。僕もまだ30代なので偉そうなことは言えませんが、“成功のヒント”みたいなものは意外と身の周りに転がっていて、それをキャッチできる状態かどうかが大切な気がしています。いまは何でもすぐ調べられる便利な時代でもあるので、なりたい自分でいたいと思うことは、誰にでもできることだと思っています。インタビューを終えてみて…。本作では、いままでのイメージを打ち壊すような新たな一面を見せている竹内さん。映像からだけでなく、言葉や表情からもこれまで以上に高い意識で役と向き合っているのが伝わってきました。俳優としても、人としても魅力を増していく竹内さんがどのような30代を過ごされるのか楽しみなところです。魂の叫びに、胸が締めつけられる!事件の裏に隠された真相とそれぞれの思いが交錯し、観る者をどんどんと引き込んでいく衝撃のミステリー。心を揺さぶる真実が明かされたとき、そこに差し込む“希望の光”を誰もが感じずにはいられないはずです。取材、文・志村昌美スタイリスト・徳永貴士(SOT)ヘアメイク・佐藤友勝カメラマン・福岡諒祠(GEKKO)ストーリー初監督作品で国際的な評価を得た新進気鋭の映画監督・長谷部香(北川景子)。注目を集めるなか、新人脚本家の甲斐真尋(吉岡里帆)に映画の脚本の相談を持ちかける。物語の基となるのは、真尋の生まれ故郷でもある笹塚町で15年前に起きた“笹塚町一家殺害事件”。引きこもりの男性・立石力輝斗(竹内涼真)が高校生の妹・沙良(久保史緒里/乃木坂46)を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた事件だった。真尋の師である人気脚本家の大畠凜子(黒木瞳)は、真尋の背中を押すいっぽうでこの事件に興味を示し始める。この事件を追うことは、香と真尋それぞれが抱える“ある過去”とも向き合わなければならないことを意味していた。事件を調べていくうちに、2人は衝撃の真実にたどり着くことに…。引き込まれる予告編はこちら!作品情報「連続ドラマW湊かなえ『落日』」WOWOWオンデマンドにて全4話配信中
2023年10月18日映画『ミステリと言う勿れ』が公開中だ。原作は、田村由美の同名人気コミック。2022年1月クールに連続ドラマとして放送され、大きな話題を呼んだヒット作が、スクリーンに舞台を移し、さらにスケールを増して帰ってきた。その中で、新たな出演者のひとりとして名前を連ねるのが俳優の松下洸平だ。キーパーソンを演じる松下に、公開後の今だから話せる役への想いを聞いた。※この記事は、本編の核心に迫るネタバレが含まれています。未見の方はご注意ください。朝晴には、愚かで、ちょっと情けない人でいてほしかったシリーズ最大級の新たな謎と呼び声が高い通称“広島編”。代々、遺産をめぐる争いで死者さえ出るといういわく付きの名家・狩集家。その因縁を証明するかのように、汐路(原菜乃華)らの親を乗せた車も崖下に転落、命を落とした。はたしてこの遺産相続事件の真相はどこにあるのか。久能整(菅田将暉)の辿り着いた答えは、150年前から受け継がれてきた呪いのバトン。そこでキーパーソンとなるのが、代々、顧問弁護士として狩集家に仕えてきた車坂義家(段田安則)の孫・朝晴(松下洸平)だった。自分の重ねてきた罪を告白する朝晴は、愚かで、哀れで、だけど吸い込まれるほど無垢だった。松下洸平はこの難役にどのようにアプローチしていったのだろうか。「代々信じ継がれてきたことを遂行したまでだ、だから自分がやったことは悪いことではないというのが彼の言い分ではあります。でもはたして本当にそれだけなのかな、と台本を読んだときに思ったんです。人を殺めることが罪になることくらいは、彼も当然わかっている。彼の中にも罪悪感や後ろめたさは絶対にあって、だからあの場でジタバタあがこうとしたんだろうなと」松下洸平は、まるで役との距離を冷静に測るように、そう話しはじめた。「整くんも『悪事と思っていないなら隠すことはないはずです』って言ってますよね。あそこで朝晴は『そうだ、自分は悪いことはしていないんだ』とハッとする。あれも100%本心でそう言っているというよりは、どこかでそう自分に言い聞かせているところが絶対にあるはずで。、そのせめぎ合いをしっかりと表現したかったんです。朝晴には、愚かで、ちょっと情けない人でいてほしかったから、その塩梅についてはたくさん考えました」家同士の宿命に取り憑かれた狂人ではない。あくまで、生身の人間として朝晴を生きようとした。「事件が起きたことを汐路のせいにするのも、そうすることで自分がやったことから逃げ切りたいという気持ちがあった気がするんですよね。朝晴が単純なサイコパスに見えないように、というのは意識して芝居に臨みました」汐路にとって、朝晴は初恋の人。その好意につけ込むように、朝晴は彼女の心に呪いの言葉を残していく。「朝晴は汐路に『僕に嘘をつくなんて悲しいよ』と言う。あの言葉も汐路を傷つけるための言葉であったと同時に、本心で悲しんでいると思ったんですよね。朝晴が犯行について語る場面は、本編の中ではたぶん10分くらいだと思うのですが、その10分の間に、いくつもの顔を見せたいと思っていました」(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社言葉にならないものを目と目でぶつけ合った見せ場となる自供シーンでは、久能整役の菅田将暉をはじめ、町田啓太、原菜乃華、萩原利久、そして柴咲コウと実力者たちと対峙した。「台本を読んで朝晴についていろんなことを考えましたが、実際にみなさんと対峙することで、溢れてくる感情がたくさんありました。中でもいちばん強く心を動かされたのは目です。キャストのみなさんの目から出てくるエネルギーをたくさん感じさせていただきました。その分、僕も負けじと目で訴えかけた。言葉にならないものを目と目でぶつけ合うシーンになったと思います」強い結びつきを持つ狩集家と車坂家。そこで育った汐路らと朝晴は、限りなく身内に近い。これまでの長い関係性を壊すものだということを微塵も感じていないような顔で。「朝晴は汐路たちを裏切ったとすら感じてないんだと思います。やってはいけないことをやっているので、責められて当然であることは本人も自覚しています。だけど、こちらにはこちらの言い分があるというのが彼の理屈です。あなたたちにわからない、僕にしかわからないものがあるんだよという気持ちを込めて、理不尽な目で僕も彼らを見つめ続けました」松下洸平の声はウェットだ。どこか泣いているようにも聞こえる、繊細な音。それが、聞く者の琴線を震わせる。哀れな朝晴の言葉が、いつまでも消えない跡のように、鼓膜に残り続ける。「狩集家の人々に責められた朝晴は最後に『君らにはわからないよ』と言う。あれがなんとも悲しくて、個人的に好きな台詞です。もっと家柄や血筋のようなものから自由になれたらよかったのにと、僕は思います。でも、そういう信念にすがらないと生きていけない性分であることも理解できる。僕だって、自分で自分を鼓舞するために、根拠のない思い込みや自己暗示みたいなもので言い聞かせるときはあります。そうでもしないと立っていられないんです。朝晴のしたことは決して許されることではないけれど、そういう面では共感できるところはあるかもしれません」(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社母のおかげで自分の感性を信じることができた家の伝統というものは、時に個人を押し潰す。しきたりめいた言い伝えに、朝晴はずっと縛られてきた。だが、松下自身は画家の母親の下、のびのびと育てられたと言う。「うちはフリーダムな家族です。そのフリーダム精神を僕自身、色濃く受け継いでいる感じがします。そういう家庭で育ったから今の僕があるのかなと思います」そう言って、こんなエピソードを明かしてくれた。「僕は小さい頃、絵を描くことが好きな子どもでした。放課後も教室の隅っこでずっと絵を描いていて。ただ、周りの子が人気の漫画のキャラクターを描いているのに対して、僕が描いているのは現実のもののスケッチでした。決してバカにされたわけではないんですけど、あるとき『子どもらしくない絵だね』って言われたことがあります」他の人にはない感性や視点を、人は「個性」と呼ぶ。だが、そうした「個性」は必ずしもありがたかられるわけではない。時には「異端」となり、奇異な視線を向けられることもある。「そう言われたときに、自分は人とは違うのかって一瞬疑っちゃったんです。でもこれが自分の好きな絵だから変えることはできないし、絵を描くことをやめるなんてできない。だからこそ、人と違うことに悩んだ時期もありました」だが、自ら「フリーダム」と称する家族や、信頼できる友人たちが松下洸平の感性を育ててくれた。「母は、人と違うことを決して止めませんでした。そのおかげで、自分の感性を信じることができたと思います。」28、9歳の頃は、この仕事に向いていないと思っていた謎解きの面白さもさることながら、世の中の矛盾や違和感に光を当てた言葉の数々が突き刺さる『ミステリと言う勿れ』。本編に登場する「自分が下手だってわかるときって、目が肥えてきたときなんですよ」という台詞もまた多くの人の胸を突く言葉だ。「自分ができないと気づいた瞬間こそが本当のスタートだと思います。」松下洸平も少し懐かしそうに微笑んで頷いた。「どんな仕事も人間関係も自分の好き嫌いがはっきりした瞬間って、自分ことを理解した瞬間でもあると思っていて。なんでも最初は見えるものすべてが面白そうだし、キラキラしているものだと思います。でも、長く続けていくと、自分の趣味嗜好みたいなものがわかってくる。そこで、自分はこういうものが好きなんだとか、嫌いなんだというのがわかってくるのかなと思っています」今や出演作品が引きも切らない売れっ子俳優だが、自分自身の才能の壁にぶち当たったこともあった。「28、9ぐらいのときに、この仕事に自分は向いていないのかなと思ったこともありました」かつて人と違う個性に悩んだ少年・松下洸平を救ったのは、周りの人だった。そして、才能の壁にもがく俳優・松下洸平を救ったのもまた人だった。「それでも僕がこの仕事を続けられているのは、そんな僕に声をかけてくれる方々がいてくださったからです。『次はこういう作品をやるから出てみない?』『何か一緒にやろうよ』――そういう言葉の一つひとつが、僕の俳優人生をつないでくれています。そうこうしているうちに30を過ぎて、そこからはちょっと吹っ切れたというか、やるしかないと腹を括れたところはありました」演劇の世界でその才能を見出された松下は、多くの演出家の下で研鑽を積んだ。自分の未熟さを突きつけられた場面は数え切れない。それでも自分を信じて、周りで支えてくれる人を信じて、道なき道を突き進んできたから、今の松下洸平がある。「演劇の世界には厳しい人もたくさんいらっしゃるので、下手くそとストレートに言われることも時にはあります。そのたびにもうここまでかと心が折れそうにもなったし、逆になにくそと気持ちを奮い立たせることもできた。今振り返ってみれば、どの言葉も言ってもらってよかったと思えるし、そういう厳しい言葉が僕を成長させてくれたんだと思っています」現在36歳。その落ち着きのある物腰は、「円熟」という言葉すら想起させる。だが、当人は決して経験にも評価にもあぐらをかかない。「基本的に、もっとああしておけばよかったと反省することしかない。しかも厄介なのが、この仕事は正解がないんですよね」キャリアを積めば、時にこれまで積み上げてきたものが、自分の成長を妨げることもある。自信は、他人の意見やアドバイスを拒む殻になる。松下洸平が30代半ばを迎えた今も瑞々しく見えるのは、そうした殻をまるで感じさせないからだろう。「作品づくりは自分ひとりの力ではなにもできません。いろんな人の力が合わさることで良い作品が出来上がると思います。自分が絶対に譲りたくない部分は大事にしつつ、周りの声をしっかり受け止めて考えてみることが大切だと思っています」この謙虚さ、この素直さが、松下洸平が愛される理由だ。人から認められ、人から求められることで、自分を奮い立たせてきた感性の人は、これからもたくさんの人の支えを借りながら道なき道を歩いていく。取材・文:横川良明撮影:木村直軌<作品情報>映画『ミステリと言う勿れ』全国公開中(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社
2023年09月22日映画『ミステリと言う勿れ』公開記念として、本日9月9日に放送された「ミステリと言う勿れ特別編」が、Blu-ray&DVD化。来年2月21日(水)にリリースが決定した。2022年1月期に放送された菅田将暉主演の連続ドラマ「ミステリと言う勿れ」。主人公・久能整が、膨大な知識と独自の価値観による持論を淡々と述べているだけで、登場人物たちが抱える様々な悩み、事件の謎までも、いつの間にか解きほぐされてしまう新感覚ミステリー。ある一族の遺産相続の謎に巻き込まれる“広島編”を描く映画の公開に先駆けて放送された特別編は、連続ドラマのepisode1に一部新撮を加えたリブート版と、原作コミックス11巻で描かれている通称“タイムカプセル編”で構成。待望の初登場となる、志尊淳演じる相良レンにも注目だ。「ミステリと言う勿れ特別編」Blu-ray&DVD商品情報2024年2月21日(水)Blu-ray&DVD発売(同日DVDレンタル開始)・Blu-ray[1枚組]価格:¥5,170(税込)品番:PCXC-50173・DVD[1枚組]価格:¥4,180(税込)品番:PCBC-52767発売元:フジテレビジョン販売元:ポニーキャニオン(C)田村由美/小学館(C)フジテレビ▼ストーリー久能整(菅田将暉)は大学の同級生・寒河江健が遺体で発見された事件で殺人の疑いをかけられてしまう。大隣警察署の風呂光聖子(伊藤沙莉)巡査、池本優人(尾上松也)巡査、青砥成昭(筒井道隆)警部、そして薮鑑造(遠藤憲一)警部補から聴取を受けることに。一方、相良レン(志尊淳)は大学内で刑事たちに話を聞かれる。天達春生(鈴木浩介)は、自分のゼミ生である整、レンを心配していた。事件解決から数日後、レンから日当1万円の変なバイトに誘われた整。最初は断る整だったが、「何かあっても整くんなら何とかするよね」と無邪気に笑うレンに観念し、しぶしぶ参加することに。バイト当日、数年前まで学校として使用されていたという旧校舎に集合。主催者の坂巻洋子(篠原涼子)と秘書の桐江(塚地武雅)が大勢の参加者を教室で出迎え、坂巻から「30年前に埋められたタイムカプセルを探して欲しい」とバイトの真の目的が明かされる――。『ミステリと言う勿れ』は9月15日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)
2023年09月09日謎解きって面白い!そう改めて思わせるのが米澤穂信さんの新作『可燃物』だ。群馬県警の葛(かつら)警部が不可解な事件に挑む短編集である。「最初に“凶器は何か”という謎を思いつき、雑誌のミステリー特集に『崖の下』という短編を書いたのがきっかけでした」「崖の下」では群馬県のスキー場で遭難事故が発生、崖の下で刺殺体が見つかる。犯人は一緒に見つかった怪我人の青年と思われたが、凶器が見当たらない。情報を集め熟考を重ねた葛警部が意外な真相に辿り着く。「掲載後、編集者の方にシリーズ化しませんかと言っていただいた時、本当にいいんですか、という気持ちでした。というのもここまでストイックな本格ミステリーがはたして読者に喜ばれるのか、と思いまして」いやいや、これが実にスリリングで夢中にさせる展開。米澤さんが警察ミステリーを書くのは珍しいが、「今回は嵐の山荘などのミステリー空間ではなく、現実社会の事件を書いたので、謎解き役に法的手続きをとって調査する警察官を置くのが自然なことでした」深夜の交通事故、バラバラ殺人、街の連続放火、立てこもり…葛が対峙する事件にはどれも奇妙な点がある。都合のよい目撃証言に飛びつかず逆に不信感を抱くなど、葛の経験に基づいた判断力が冴えわたる。事件を解決しようと執念を燃やす葛がとにかく渋く、格好いい。「かつてヒラリー・ウォーのミステリー『失踪当時の服装は』で、事件を解決しようとする警察署長の不屈さに魅せられました。そこが葛に反映されているかもしれません」今回は、あくまでも捜査に焦点を当てた話運びを選んだ。「葛の私生活などは、あえて書きませんでした。人柄は仕事ぶりから立ち上がってくるのではないかと考えたからです」雑音を排しているからこそ読者も推理に集中できる。その際の“わかりそうでわからない”塩梅が絶妙だ。「“自分も推理できる”というのもミステリーの楽しさのひとつです。どの短編も、読者も考えれば真相が分かるよう、手がかりはすべて書きました。『崖の下』を発表した時、担当編集者の中で一人だけ真相を見抜いた人がいたんです。それはつまり、読者に分かるように書けたということなので、嬉しかったですね」米澤穂信『可燃物』群馬県警捜査一課の班長、葛警部が不可解な事件の捜査にあたる短編集。葛の捜査に集中する姿、鮮やかな推理で魅了する警察ミステリー。文藝春秋1870円よねざわ・ほのぶ2001年『氷菓』で角川学園小説大賞の奨励賞を受賞しデビュー。『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞、『満願』で山本賞、『黒牢城』で山田賞、直木賞、本格ミステリ大賞を受賞。※『anan』2023年8月30日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2023年08月29日スペシャルドラマ「ミステリと言う勿れ特別編」と映画『ミステリと言う勿れ』の放送・公開を前に、キャスト陣が見どころを語る映像がYouTubeにて公開された。田村由美による漫画を、菅田将暉主演で実写化とした本シリーズ。天然パーマがトレードマーク、カレーをこよなく愛する大学生・久能整が、膨大な知識と独自の価値観による持論を淡々と述べるだけで、事件の謎が解かれていく新感覚ミステリー作品だ。特別編では、連続ドラマのepisode1に一部新撮を加えたリブート版と、原作11巻の“タイムカプセル編”を。映画では、広島を訪れた整が、狩集家の一族の遺産相続の謎に巻き込まれる、原作コミックス2巻から4巻で描かれている通称“広島編”を描く。今回公開された映像は、第1話再放送内で紹介されたもの。撮影の様子とともに、菅田さんをはじめ、松下洸平、町田啓太、原菜乃華、萩原利久、柴咲コウのインタビュー映像が登場している。SNSでは「公開がますます楽しみになりました!」、「公開初日に観に行きたい」、「絶対見に行きます」と公開を楽しみに待つファンが多く見られる。土曜プレミアム映画公開記念「ミステリと言う勿れ特別編」は9月9日(土)21時~フジテレビにて放送。『ミステリと言う勿れ』は9月15日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ミステリと言う勿れ 2023年9月15日より全国東宝系にて公開Ⓒ田村由美/小学館Ⓒ2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社
2023年08月24日映画『ミステリと言う勿れ』の公開に先駆けて放送される「ミステリと言う勿れ特別編」に、志尊淳が相良レン役で出演することが分かった。連続ドラマepisode1リブート版と、新作の“タイムカプセル編”で構成されるこの特別編。大学の同級生が遺体で発見され、整が殺人の疑いをかけられてしまうepisode1の事件に、新たな視点を加え、その中で原作ファンを中心に高い人気を集める“整×レン”の知られざる出会いのエピソードが描かれ、その後のエピソードとして、レンから変なバイトに誘われた整が、30年前に埋められたタイムカプセルを探し出す物語が、タイムカプセル編となっている。志尊さんが演じるレンは、整と同じ東英大学の同級生で、天達春生(鈴木浩介)准教授ゼミの仲間。カチューシャでかき上げたヘアスタイルがトレードマークで、底抜けに明るい性格で誰にでも気さくに話しかけ、自然と自分のペースに巻き込んでいく高いコミュニケーション力を持っている。連続ドラマ放送時には「レンはいつ出るの?」「ドラマでも“整×レン”を見たい!」というリクエストが数多く寄せられていたが、今回待望の初登場となる。秋ドラマ「フェルマーの料理」で高橋文哉とW主演を務めることでも注目を集める志尊さん。今作への参加について「正直、お話を頂いた時は、僕に務まるんだろうか、とたくさん考えました。ですが、その旨をお伝えした際に、(松山博昭)監督をはじめとしたチームの皆さんがとても熱い気持ちでこの作品に向き合う姿を見て、自分にできることがあれば、全力でやらせて頂きたいと思いました。この作品に参加することができ、うれしい気持ちでいっぱいです」と語り、「伏線、伏線、伏線の物語。どういう展開になっていくのか。ドキドキハラハラしながら見てもらえると思います。この作品が、そして相良レンが1人でも多くの人に愛されますように」と視聴者へメッセージを寄せている。菅田さんと志尊さんは、菅田さんが主人公・赤場帝一を、志尊さんがその右腕・榊原光明を演じた『帝一の國』で初共演し、「トドメの接吻」以来、約5年半ぶりの共演。「人としても俳優としても尊敬している菅田くんと、またご一緒できた時間はとても刺激的でした。今回から参加させて頂く僕を、懐深く受け入れて下さいました。この作品を背負い、この作品に向き合う姿を近くで見させてもらったことで、作品に対する熱意をひしひしと感じることができました。菅田くんとの共演は、ただただ楽しかったです」とふり返っている。そのほか、整やレンと共にタイムカプセル探しに参加する尾形芽衣を内田慈、鈴木を山脇辰哉が演じる。土曜プレミアム映画公開記念「ミステリと言う勿れ特別編」は9月9日(土)21時~フジテレビにて放送。『ミステリと言う勿れ』は9月15日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)
2023年08月11日ワンショット・ミステリー映画『メドゥーサ デラックス』が、2023年10月14日(土)に公開される。“ヘアコンテスト”で起きた変死事件を描くワンショット・ミステリー映画『メドゥーサ デラックス』は、ヘアコンテストを舞台にしたカリスマ美容師の変死事件を“ワンショット撮影”で映し出すミステリー。ヘアコンテストの裏側で何が起きたのか、なぜカリスマ美容師が死ななければならなかったのかを、事件後にささやかれる関係者の噂話に耳を傾けながら探っていく。コンテスト会場の廊下をメドゥーサの蛇のごとくうねりながら進み、部屋から部屋へと、関係者たちの間に広がる混乱と真相を映し出す映像は、瞬きすら惜しいほどの美しさと緊張感でいっぱいに。 物語の時間軸と同時進行で観客も謎を辿っていく、新感覚の展開に注目だ。ヘアスタイルはレディ・ガガも手掛けたユージン・スレイマンが担当また、劇中に登場する華やかなヘアスタイルも要チェック。劇中のヘアスタイルを手掛けたのは、レディ・ガガのヘアメイクを手掛けるなど、“最も独創的なヘアスタイリスト”と称されるユージン・スレイマンだ。シャネル、ルイ・ヴィトン、イッセイ ミヤケ、 ケンゾーといったブランドのランウェイのヘアや、エルメス、バレンシアガ(BALENCIAGA)、ヨウジヤマモトの山本耀司、ヴィヴィアン・ウエストウッドなどとのコラボレーションも過去に手掛けている。美容院で育ったトーマス・ハーディマンによる監督・脚本監督・脚本を務めたのは、トーマス・ハーディマン。美容師の親を持ち、自身も美容院で育った経歴を持つ。『メドゥーサ デラックス』は、トーマス・ハーディマンにとって初の長編作品。自身のルーツとしても特別な想いのある“髪”をテーマに、マーダーミステリーを構築した。尚、『メドゥーサ デラックス』の北米配給権はA24が獲得。世界中の映画祭でも話題を呼んでいる。撮影監督は『女王陛下のお気に入り』のロビー・ライアン世界で絶賛されたワンショット撮影を務めたのは、ヨルゴス・ランティモスの『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞候補にもなった撮影監督ロビー・ライアン。ケン・ローチの『わたしはダニエル・ブレイク』『家族を想うとき』や、マイク・ミルズが監督を務めた『カモン カモン』など数々の話題作を手掛けてきた名手だ。映画『メドゥーサ デラックス』あらすじ年に一度のヘアコンテスト開催直前、優勝候補と目されていたスター美容師 ・モスカ が変死を遂げた。担当モデルが席を外したわずか数分のうちに、奇妙にも頭皮を切り取られた姿で発見されたのだ。会場には、ライバルの美容師3人と、それぞれが担当するモデルたち4人。さらにコンテストの主催者やモスカの恋人、警備員を巻き込みながら、彼女たちは事件や人間関係に関する噂をひそひそと囁きはじめる。「私たちの中に殺人鬼が潜んでいるのかも」「モスカは報いを受けるべきだった」「彼女はコンテストに勝つため不正を働いている」「あなたが殺したの?」【詳細】映画『メドゥーサ デラックス』公開日:2023年10月14日(土)監督:トーマス・ハーディマン撮影:ロビー・ライアンヘアスタイリング:ユージン・スレイマン音楽:コアレス出演:アニタ・ジョイ・ウワジェ、クレア・パーキンス、ダレル・ドゥシルバ、デブリス・スティーブンソン、ハリエット・ウェッブ、カエ・アレキサンダー、ルーク・パスカリーノ原題:MEDUSA DELUXE
2023年07月14日映画『ミステリと言う勿れ』の本ポスタービジュアルが公開された。本作は、天然パーマがトレードマークで友だちも彼女もいない、カレーをこよなく愛する大学生の主人公・久能整(菅田将暉)が、時に優しく時に鋭い魔法のようなお喋りで、いつの間にか登場人物たちが抱える様々な悩みも、事件の謎までも解いてしまうという新感覚ミステリー。今回舞台となるのは、原作でも人気の高いエピソードの通称“広島編”。広島を訪れた整が、代々、遺産を巡る争いで死者さえ出るといういわく付きの名家・狩集家(かりあつまりけ)の遺産相続事件に巻き込まれる。今回公開となったのは、【この謎が、僕を放さない。】というコピーとともに、何者かにマフラーを引っ張られ、振り返る愛らしい整の姿が目を惹く最新ポスタービジュアル。さらには、通称“広島編”に登場する、狩集家遺産相続の関係者たちが、神妙な表情を浮かべ、それぞれの交差する想いが垣間見える仕上がりとなっている。併せて新キャストとして、原菜乃華演じる汐路の母親・狩集ななえ役で鈴木保奈美、汐路の父親で8年前に起きた交通事故で命を落とした狩集弥(わたる)役で滝藤賢一、そして汐路たちの亡くなった祖父・幸長の従妹の鯉沼鞠子役で松坂慶子、狩集家の顧問税理士・真壁軍司役で角野卓造、松下洸平演じる車坂朝晴の祖父で狩集家の顧問弁護士を務める車坂義家役で段田安則が出演することが発表された。<作品情報>映画『ミステリと言う勿れ』9月15日(金) 公開(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社関連リンク映画公式サイト:公式Twitter:公式Instagram:
2023年06月29日すれ違う友情が切ない余韻を残す、息もつかせぬホラー×ミステリー。新名智さんの『きみはサイコロを振らない』をご紹介します。〈呪われたゲームがあるんだって。遊ぶと死ぬ、とか〉。同級生でガールフレンドの霧江莉久(きりえ・りく)に、都市伝説めいたゲームを探そうと誘われた高校生の志崎晴(しざき・はる)。実際に3人の男性がプレイした後で亡くなっており、噂のゲームが混入したソフトの山は、ある因縁があって、雨森葉月(あめもり・はづき)の住まいに運び込まれていた。葉月は莉久が心を許している無二の存在で、呪いについて研究している大学院生。半信半疑だった3人だが、あるときから晴は〈黒い影〉を見るように。かくて、晴、莉久、葉月は問題のゲームを探さなくてはいけなくなる。死を招くゲームはどれなのか。その呪いは解けるのか。新名智さんの『きみはサイコロを振らない』はそんなぞくぞくする設定で描かれる。「ゲームをテーマにしたいと前から考えていました」呪いのゲームを特定しようと始まった推理は、呪いが発動するには条件があるのではないか、実はいくつもあるのではないか…等々、一種のロールプレイングゲームのよう。晴たちが向き合わなくてはいけない課題が変遷していき、それがゲームというものの本質にも迫っていく。「ゲームをテーマに書くなら、単に、主人公たちがゲームを遊ぶとかゲームの中に入り込む話ではなく、“ゲームとは何か”を分析的に解き明かす話にしようと思っていました。そのときには、ちょっとアドベンチャー的な要素も入れて、主人公たちががんばって新しい道を開いていくみたいな感じを出したいなというのもありました」実は晴には、心にのしかかっている出来事がある。中学時代の友人・雪広(ゆきひろ)が死ぬ前に会ったのが自分だったからだ。ゲームに疎かった晴を誘い、その楽しさを教え、〈人生なんて、しょせんはゲームだ〉とうそぶいていた雪広。彼の死の真相が呪いのゲーム探しのパラレルなストーリーとして走り、読者を揺さぶる。「晴がゲームを追いかける理由が必要だなと考えていて、雪広という存在が出てきました。ふたりの関わりを見ても、現実社会でのゲームの盛り上がりを見ても、ゲームって人と人とをつなぐものというか、人の間にあって初めて意味が出るものなのだなとあらためて感じましたね」晴だけではなく、莉久も葉月も癒えない傷を抱えている。少しずつ変わる彼らを見届けてほしい。『きみはサイコロを振らない』ゲームは現代のものと思われがちだが実は神話にも通じる世界。古典とのつながりを葉月が語る、新名さんらしい考察部分も興味深い。KADOKAWA1815円にいな・さとし1992年生まれ、長野県出身。大学時代はワセダミステリクラブに所属。2021年「虚魚」が横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉を受賞し、デビュー。他の著作に『あさとほ』。撮影・鈴木慶子※『anan』2023年6月28日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2023年06月25日2023年9月15日に公開予定の、映画『ミステリと言う勿れ』の追加出演キャストが発表されました。映画『ミステリと言う勿れ』ドラマレギュラーキャストが続投田村由美さんの同名漫画を原作にした『ミステリと言う勿れ』。2022年に、俳優の菅田将暉さんを主演に迎え、フジテレビ系でドラマが放送されました。映画版では、原作ファンの間で『広島編』と呼ばれ、根強い人気を誇るエピソードが描かれます。また、ドラマ版で大隣警察署の面々を演じた、巡査役の伊藤沙莉さんと尾上松也さん、警部役の筒井道隆さん、シリーズ通してのキーパーソンとなる謎に包まれた男を演じた永山瑛太さんが、映画版にも出演。撮影時の状況を「ドラマから笑いの絶えない現場だったので、今回の撮影でも笑顔が絶えなくて幸せでした」と尾上さんが語ったほか、ほかの出演者も「懐かしくて楽しかった!」とわきあいあいとした雰囲気が伝わります。今回、映画版の場面写真も初解禁されるなど、映画の公開に向けてますます盛り上がりを見せる『ミステリと言う勿れ』。公開日を、多くのファンが指折り数えて待っていることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年05月31日映画『ミステリと言う勿れ』の特報映像が公開された。本作は、天然パーマがトレードマークで友達も彼女もいない、カレーをこよなく愛する大学生の主人公・久能整(菅田将暉)が、膨大な知識と独自の価値観による持論を淡々と述べるだけで事件の謎が解かれていく新感覚ミステリー。今回舞台となるのは、原作でも人気の高いエピソードの通称“広島編”。広島を訪れた整が、代々、遺産を巡る争いで死者さえ出るといういわく付きの名家・狩集家(かりあつまりけ)の遺産相続事件に巻き込まれる。公開された特報映像は、ヒロインとして整を狩集家の遺産相続事件に巻き込んでいく狩集汐路(原菜乃華)の「久能整くん、力を貸して――。」という言葉と力強い表情に戸惑う整の姿から始まる。ドラマでお馴染みの音楽とともに、“広島編”らしく、宮島の厳島神社や原爆ドームなど、広島の名所が映し出されている。何やら物騒な汐路の説明とともに、蔵の鍵、日本人形、遺言書、そして神妙な面持ちで映し出される、狩集家の関係者・赤峰ゆら(柴咲コウ)・車坂朝晴(松下洸平)・狩集理紀之助(町田啓太)・波々壁新音(萩原利久)の姿。登場人物がもれなく全員怪しく見える状況の中、整は川へと落ちてしまう――。また特報の終盤には、激しく洋服を引っ張り合う整と汐路が。「どうして拒否もOKも“結構です”なんだろう日本語って。結構です!本当に嫌なんです!」と、いつもの整ぶしが炸裂するが、汐路から「面倒くさいなぁ……」と言い放たれる展開に。『ミステリと言う勿れ』らしく、軽妙なおしゃべりや微笑ましいやり取りも垣間見え、今後の展開が気になる内容となっている。映画『ミステリと言う勿れ』は9月15日(金) に公開される。映画『ミステリと言う勿れ』特報映像<作品情報>映画『ミステリと言う勿れ』9月15日(金) 公開(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社関連リンク映画公式サイト:公式Twitter:公式Instagram:
2023年04月20日〈辺鄙な片田舎〉の秋祭りでふるまわれたおしるこを食べ、4人が命を落とした。猜疑心と不信感に囚われた〈夜鬼(やぎ)町〉の住人たちは、祭りに参加していた108名の中に毒物を混入させた人間がいると、犯人捜しに躍起になる。『私たちはどこで間違えてしまったんだろう』は、特別な状況下にいると、人はどれほど簡単に同調圧力に流されてしまうかを、まざまざと描き出したミステリーだ。その著者が美輪和音さん。毒物混入事件で疑心暗鬼になる人々。犯行よりもどす黒い思惑が交錯する。「コロナ禍でも強く感じたのですが、恐怖と不安に駆られると、声の大きい方に引っ張られてしまう人は多いですよね。その人はどうにもならない事情を抱えているのかもしれないと、出来事の背景を自分の頭で考えて判断すればそこまでひどい事態は起きないはずなのに。正義や良心が暴走することの危機感を抱きます」有名な心理実験(看守役はどんどん強権的になり、囚人役はどんどん卑屈になったといわれる「スタンフォード監獄実験」)がモチーフになった本作は、閉鎖的な町の様子を監獄に喩えたプロローグから幕を開ける。良くも悪くも人間関係が濃い田舎町だからこそ、過去のトラブルや事件が掘り返され、ちょっとしたなりゆきで容疑者は変転。第一章で毒物混入事件は決着を見たかに思えたが、第二章で様相はがらりと変わり、怒濤のどんでん返しが始まる。「第二章を、第一章の10年後にするのはプロットの段階から決めていました。過酷な状況で育った子どもは、大人になったときにどういう道を選ぶのかを書きたかったので」実際、重苦しいストーリーの中で、語り手の仁美や幼なじみの涼音、修一郎が、終始、優しさや誠実さを失わないことは救いだ。「同調圧力に屈していく大人と対照的な存在として、彼女たちが一種の清涼剤のようになってくれたらと思いました。特に仁美は、不器用な恋愛要素も含めて、一度は自分の弱さに負けてしまうのだけれど、その間違いに気づける人物でもあります」これまでにも実在の事件を下敷きに、いわゆる悪女にフォーカスした作品を書いてきた美輪さん。「社会を揺るがすほどの犯罪が起きると、『なぜこんな事件が起きたのか』と原因や背景が気になってしかたがない。女性が関わっているならなおさら、感情の赴くままに行動できる人物への興味は尽きないです」『私たちはどこで間違えてしまったんだろう』主役級からモブ的な人物まで、描写のリアリティが秀逸。美輪さんがこれまで書いてきたイヤミスとは一線を画する読後感の良さも魅力だ。双葉社1980円みわ・かずね東京都生まれ。青山学院大学卒。2010年「強欲な羊」で、第7回ミステリーズ!新人賞を受賞し、小説家デビュー。『ウェンディのあやまち』『暗黒の羊』など著書多数。撮影・大泉美佳※『anan』2023年4月19日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2023年04月18日ディオール(DIOR)の2023年 サマー メンズ コレクションから、アウトドアブランドのミステリーランチ(MYSTERY RANCH)とのコラボレーションによる新作バッグが登場。ミステリーランチとのコラボバッグが登場過酷な環境下でも耐えうる高い機能性や快適性から、米軍の特殊部隊などに採用される“究極のバックパック”メーカーとして知られるミステリーランチ。今回のコラボレーションでは、ディオールの代表的なバッグにミステリーランチの機能性を落とし込み、アウトドアカルチャーとラグジュアリーを融合したバッグを展開。メゾンの創設者であるクリスチャン・ディオールの、ガーデニングへの愛にインスパイアされたハイブリッドバッグを作り上げた。「パドル」やウォレットなど全4型が展開ラインナップは、DIORを象徴する「サドル」バッグのほか、バックパック、ウォレットやベルトバッグなど全4型。アルミニウム製“CD”バックルが目を引く「サドル」は、アクセサリーの装着が可能なトップバンド付きのショルダーストラップを取り付け、アウトドア仕様にアップデート。また、細かい仕切りを施すことで実用性を高めている。“都会の探検”にふさわしい上質なバックパック「ギャラゲーター」バックパックにも注目だ。Y字型の3ジップクロージャ― システムを採用し、内部の荷物もすぐに取り出しやすい構造に。また、バッグにはいずれも耐久性に優れた高強度ナイロン“CORDURA re/cor ナイロン 6.6”生地を採用。繊細な刺繍ステッチで施された両メゾンのロゴを組み合わせたレザーバッジは、アウトドアデザインに洗練されたアクセントを加えている。詳細ディオール 2023年 サマー メンズ コレクション ミステリーランチ コラボバッグ展開店舗:全国のディオールブティック、公式オンラインブティック価格:・サドル バッグ 462,000円・バックパック 616,000円・ベルトバッグ 330,000円・ウォレット 84,700円【問い合わせ先】クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2023年02月19日2023年サマー メンズ コレクションに向けて、キム・ジョーンズはディオールの自然への情熱にオマージュを捧げ、ミステリーランチと初めて手を組み、その文脈でアウトドアカルチャーとラグジュアリーを融合させました。このコラボレーションから生まれた創造的な交流により、創設者クリスチャン・ディオールのガーデニングへの愛にインスパイアされたハイブリッドバッグが生まれました。ディオールを象徴する「サドル」バッグはアウトドア仕様に再解釈され、さまざまなアクセサリーを取り付けるトップバンドが縫い付けられたナイロンジャカード製ショルダーストラップ、アルミニウム製「CD」バックルが備え付けられました。 都会の探検にふさわしい「ギャラゲーター」バックパックは、このアメリカブランドのシグネチャー。内部の多数の収納スペースにすぐにアクセスでき、Y字型の3ジップクロージャ― システムによって尽きることのないイノベーション精神を反映。また、耐久性に優れた100%リサイクル素材のCORDURA(R) re/cor™ ナイロン 6.6生地を使用し、両メゾンのロゴを組み合わせたレザーバッジが繊細な刺繍ステッチで施されています。DIOR BY MYSTERY RANCH ベルトバッグ 33万円(税込)DIOR BY MYSTERY RANCH GALLAGATOR バックパック 61万6,000円(税込)DIOR BY MYSTERY RANCH SADDLEバッグ 46万2,000円(税込)ジップウォレット 8万4,700円(税込)@Dior @MrKimJones #Dior #DiorSummer23【お問合せ先】クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947
2023年02月17日平成出版G株式会社(所在地:東京都港区、代表:須田 早)は、ミステリー作家 瞬那 浩人氏の次の新作ミステリー小説「家出少女は危険すぎる」を2023年5月(予定)に出版。今回、世界初の試みとして、登場人物の名前をあなた(読者)の名前に、挿絵や写真の公募をクラウドファンディングCAMPFIREで開始いたします。<説明図イメージ>※本文は小説ですネーミングライツ取得に必要な金額【小説にかける思い】女子高生誘拐事件から不可解な殺人事件に発展するミステリー。女子高生の高校時代の先輩で大学生カップルが素人探偵になって事件を追います。昭和の時代、テレビでは二時間サスペンスが大流行していましたが、それを彷彿とさせるような懐かしい設定。楽しんでもらえれば幸いです。また、本編はフーダニット(誰が犯罪を犯したか)形式になっていますので、コアなミステリーファンの方には、ぜひ真相解明に挑戦して欲しいですね。【なぜ今回のクラウドファンディングの企画に乗ったのか?】平成出版社の須田社長から、今回の企画のオファーを頂いた時は、そんなことできるのかな?と思ってました。登場人物に自分の名前を付けて、おもしろいと思ってくれるのか?小説に会社名を盛り込んで、宣伝効果になると思ってくれるのか?ずいぶん悩みましたが、須田社長から「出版前の話題性やPRになるでしょう」と言われて決心しました。まあ、無名の新人作家なんで、失うものもないですから(笑)【著者プロフィール】関西大学大学院修士課程を修了後、セイコーエプソン株式会社に入社。従来のキャッシュレジスターからPOSレジへ転換させたエポックメイキング製品(初代TM-T88シリーズ)を企画、開発。自身が発明者となる特許群を日米欧で多数出願し、登録。商品企画、開発設計から知財管理まで広範囲に従事。初めて小説を書いたのは会社員時代の2013年、小説現代・長編新人賞に応募。その小説が一次選考を通過したのに気を良くして小説家を目指す。2020年、セイコーエプソン株式会社を退職。2022年、「下弦の月に消えた女」で小説家デビュー。【瞬那 浩人からのメッセージ】以前から予告していた重大発表があります!現在、平成出版、およびイベント会社とタッグを組んで、あるプロジェクトを動かしています。たぶん小説家としては日本初(世界初かも)と思います。それは……ジャーン「読者が作家といっしょにミステリー小説をつくって出版するという企画」です。その資金はクラウドファンディングで集めようと考えています。このプロジェクトの、目玉の「リターン」は、・登場人物(主人公や脇役)の「ネーミングライツ」(名前をつける権利)・小説中にスポンサー企業名や商品名を出せる権利・あなたのオリジナル写真や絵(イラスト)を、本のカットに掲載できる権利などです。平成出版の代表須田氏からオファーを頂いた時は、そんなことできるのかな?と思ってましたが、出版前の話題性、PRになる、と言われて決心しました。まあ、無名の作家なんで、失うものもないですから。既に、出版社、イベント会社、著者の私、三者で数回打合せをしています。キャンプファイヤーでプロジェクトが始まるのは2月中旬で、3月30日までプロジェクト掲載の予定です。面白く盛り立てたいと思いますので、乞ご期待ください!■クラウドファンディング概要タイトル:このプレスリリースと同じになる予定実施期間:2023年2月15日から3月30日(予定)商品名 :ミステリー小説のネーミングライツ価格 :3,000円から7万円まで目標金額:25万円URL :プロジェクト公開後(2月15日以降)に表示可能です。リターン品について:ネーミングライツ、署名入り書籍、イベントへの招待 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年01月30日ドラマ「ミステリと言う勿れ」が映画化。主演・菅田将暉が続投し、2023年9月15日(金)に公開される。田村由美原作、人気ドラマ「ミステリと言う勿れ」が映画化2022年1月のフジテレビ月曜9時枠で放送された連続ドラマ「ミステリと言う勿れ」は、累計発行部数1800万部超の田村由美による人気コミックを実写化したもの。主人公・久能整(くのう ととのう)が、膨大な知識と独自の価値観による持論を淡々と述べるだけで、事件の謎が解かれていく新感覚ミステリーだ。警察でもない探偵でもないただの大学生が、登場人物たちが抱える様々な悩みを、時に優しく、時に鋭いお喋りで解決し、いつの間にか事件の謎までも解読していく。“広島編”を映画ならではのスケールで描くそんな人気ドラマ「ミステリと言う勿れ」がスクリーンに。映画化で描かれるのは、原作ファンからも人気が高い通称 “広島編”だ。広島を訪れた久能整が、狩集家の一族の遺産相続の謎に巻き込まれる...という物語を、映画ならではのスケー ルの大きさで描く。主演・菅田将暉が再び久能整に映画化キャストは、主演・菅田将暉が続投。広島編で描かれる“狩集家(かりあつまりけ)”の渦中の人物は、柴咲コウ、松下洸平、町田啓太、原菜乃華、萩原利久が演じる。また、テレビシリーズから引き続き、永山瑛太、伊藤沙莉、尾上松也、筒井道隆も出演する。主人公・久能整(くのう ととのう)天然パーマがトレードマークで、友達も彼女もいない、カレーをこよなく愛する大学生。「僕は常々思うんですが─」が口癖。主演・菅田将暉は、東京ドラマアウォード 2022にて「ミステリと言う勿れ」で主演男優賞を受賞。赤峰ゆら(あかみね ゆら)…柴咲コウ狩集家の遺産相続候補者の一人。汐路たちのいとこで勝気な性格。専業主婦で幸(さち)という一人娘がいる。車坂朝晴(くるまざかあさはる)…松下洸平汐路の初恋の人で兄のように優しく汐路をサポートしている。車坂家は代々弁護士になり狩集家に仕えていて、自分も弁護士になるために勉強中。狩集理紀之助(かりあつまりりきのすけ)…町田啓太汐路たちのいとこ。狩集家の遺産相続候補者の一人。メガネをかけたインテリなルックスが特徴。病院で臨床検査技師として働いている。狩集汐路(かりあつまりしおじ)…原菜乃華名家・狩集家の相続人候補の一人で高校生。狩集家は代々遺産を巡る壮絶な争いが起こっているが、その遺産相続問題に整を巻き込んでいく張本人。波々壁新音(ははかべねお)…萩原利久汐路たちのいとこで狩集家の遺産相続候補者の一人。ヤンチャな性格だが根は真面目な社会人。犬堂我路(いぬどうがろ)…永山瑛太シリーズ通してのキーパーソンとなる謎に包まれた男。風呂光聖子(ふろみつせいこ)…伊藤沙莉大隣警察署一係で唯一の女性巡査。池本優人(いけもとゆうと)…尾上松也署内のムードメーカー的存在でお調子者の巡査。青砥成昭(あおとなりあき)…筒井道隆冷静沈着で部下からの信頼も厚い警部。狩集ななえ…鈴木保奈美汐路の母親。狩集弥生(かりあつまり わたる)…滝藤賢一8年前に起きた交通事故で命を落としてしまった、汐路の父親。鯉沼鞠子…松坂慶子路たちの亡くなった祖父・幸長の従妹。真壁軍司…角野卓造狩集家の顧問税理士。車坂義家…段田安則車坂朝晴の祖父で狩集家の顧問弁護士。監督・松山博昭が続投監督を務めるのは、ドラマシリーズから引き続き松山博昭。「LIAR GAME」や「信長協奏曲」のテレビドラマシリーズ、その映画化も手掛けてきた松山が、映画『ミステリと言う勿れ』ではどのような演出で観客を魅了するのだろうか。脚本は、『さんかく窓の外側は夜』の相沢友子が担当する。【作品詳細】映画『ミステリと言う勿れ』公開日:2023年9月15日(金)出演:菅田将暉、松下洸平、町田啓太、原菜乃華、萩原利久、鈴木保奈美、滝藤賢一、でんでん、野間口徹、松坂慶子、松嶋菜々子、伊藤沙莉、尾上松也、筒井道隆、永山瑛太、角野卓造、段田安則、柴咲コウ原作:田村由美「ミステリと言う勿れ」(小学館「月刊フラワーズ」連載中)監督:松山博昭脚本:相沢友子音楽:Ken Arai
2022年11月24日江戸川乱歩賞を史上最年少、満場一致で受賞した荒木あかねさんの『此の世の果ての殺人』が話題だ。終末世界で女性2人組が謎を追う。満場一致の江戸川乱歩賞受賞作!小惑星が日本に衝突すると発表され、約2か月後に人類滅亡が確定となった世界。それでも太宰府の教習所に通い続ける小春は、車のトランクに他殺体を発見。教官の女性、イサガワと犯人捜しをすることに…。「教習所に通っていた頃、あまりにも自分の運転が下手で憂鬱で。気持ちを上げるために、教習所が出てくるミステリーを考えようと思いました(笑)」ではなぜ、終末という設定に?「自動車学校の教官と生徒を探偵役にして、女性二人の連帯を書きたかったんです。警察が機能していない状況にする必要があって、人類が混乱に陥っている設定を考えました」閉鎖直前の警察署で、二人は他にも殺人事件が発生していると知る。もうすぐ人類がみんな死ぬのに、犯人はなぜわざわざ殺すのか。「連続殺人にしたのは、不謹慎ですが、最初は次々展開したほうが読者も飽きないと思ったんです。でも犯人の動機などを考えていくうちに、連続殺人事件にした意味が出来上がっていきました」手がかりを求めて自動車で移動する二人には出会いもある。少しでも安全な場所を求めて逃亡を画策する人もいれば、人助けを行い続けている人も。そのなかで、太宰府周辺の実際の土地が登場し、インフラなどの現状も見えてくる。「冒険する話にしたかったんです。地名は具体的にしてできるだけ現実味を出しました。インフラについても、曖昧なままだと読者のみなさんが物語の中に入りにくい気がしたので掘り下げて考えました。携帯電話の電波について調べていくうちに、事件解決に繋がる発想も生まれたのでよかったです」犯人の証拠や新たな謎も次々出てきて飽きさせないなか、極限状況で生きる人たちの姿が見えてくる。新人にしてこんな極上のミステリーを書き上げた荒木さん。執筆を開始したのは、中学3年生の時だという。「有栖川有栖さんの短編『探偵、青の時代』を読んで、面白い、私も推理作家になりたいと思ったんです。新人賞の投稿をはじめたのは大学生になってからでした」そして23歳で見事デビューを果たしたのだ。今後も女性が活躍するミステリーを書きたいと、荒木さん。「私自身が今まで、フィクションの中の連帯する女性たちの姿に勇気づけられてきたんです」ちなみに好きな作品は?「雑誌『文藝』の〈覚醒するシスターフッド〉特集号に掲載されていた作品はどれも好きですが、特に王谷晶さんの『ババヤガの夜』はもう、最高で。主人公が大好きです。自分もあんな作品が書けたら嬉しいです」荒木あかね『此の世の果ての殺人』もうすぐ人類が滅亡する世界。自動車学校の車のトランクに死体を発見した小春は、教官で元警察官のイサガワと犯人捜しをはじめる。講談社1815円あらき・あかね1998年、福岡県生まれ。九州大学文学部卒業。2022年、第68回江戸川乱歩賞を受賞した本作でデビュー。大学卒業後は会社に勤務。現在次回作の構想を練っているという。©森清※『anan』2022年11月2日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2022年10月30日フォーシーズンズホテル丸の内 東京は、クリスチャン ルブタン(Christian Louboutin)とコラボレーションした「ルビ ミステリー(LOUBI MYSTERY)」アフタヌーンティーを、2022年10月6日(木)から11月30日(水)まで7階「メゾン マルノウチ」にて提供する。クリスチャン ルブタン&ヤズ・ブッキーのカプセルコレクションから着想期間限定で登場する「ルビ ミステリー」アフタヌーンティーは、レッドソールのハイヒールやスパイクモチーフのシューズなどで知られるクリスチャン・ルブタンと、パリで活躍するアーティスト、ヤズ・ブッキーがタッグを組んだカプセルコレクション「ルビ ミステリー」からインスパイア。「ルビ ミステリー」は、クリスチャン ルブタン ビューティのリップスティックデザインがヒールになったパンプスや、エキゾチックなモチーフをあしらったシューズ、バッグなどを展開するコレクションだ。“ハイヒール”チョコを飾ったシュークリーム「ルビ ミステリー」アフタヌーンティーでは、トルコ・オスマン帝国時代の宮殿を舞台にしたミステリーボードゲームから着想を得た、プレイフルでミステリアスな「ルビ ミステリー」のムードを、6つのスイーツで表現。主役を飾るのは、ハイヒールのチョコレートがアイキャッチなシュークリーム「シューシュー(Shoe Choux)」だ。ポップなルックスに加え、謎めいた味わいを楽しめる。“短剣”タルトや“バックギャモン”のボードを表現したスイーツもまた、ミニチュアの短剣をあしらったタルト「テーブルの短剣(Dagger on a table)」や、アーモンド、イチジク、シナモン、チョコレートなど豪華なフレーバーで「謎解き」のアイコンを表現したスイーツ「エリクシアカップ(Elixir de Louboutin)」なども登場。加えて、カシスガナッシュのショートブレッド、カシスホイップ、チョコレートムースを重ねてボードゲーム「バックギャモン」の盤を表現した「バックギャモン ショートブレッド(Backgammon Shortbread)」、どんなフレーバーが隠されているのかは食べてからのお楽しみの「ミステリー マカロン(Mystery Macaron)」など、ユニークな遊び心に満ちたスイーツの数々を堪能できる。限定フレグランスギフトさらに、「ルビ ミステリー」アフタヌーンティーをオーダーすると、クリスチャン ルブタンのフレグランスギフトがついてくる嬉しい特典も。ギフトは数量限定のため、気になる人は早めに要チェックだ。【詳細】「ルビ ミステリー」アフタヌーンティー提供期間:2022年10月6日(木)~11月30日(水)場所:フォーシーズンズホテル丸の内 東京 7階「メゾン マルノウチ(MAISON MARUNOUCHI)」住所:東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内時間:11:30~(ラストオーダー16:30)料金:平日 7,600円 / 週末 8,850円 ※サービス料込※メニュー内容は状況により変更になる場合あり。【予約・問い合わせ先】TEL:03-5222-5880
2022年09月24日真相がわかったあとも読者の胸中で物語が続く。涙を誘うミステリー。芦沢 央さんによる『夜の道標(どうひょう)』をご紹介します。神奈川県警の巡査部長・平良正太郎は、2年前に起きた殺人事件をいまも追っていた。知的障害や情緒障害を持つ子や不登校の子などの学習支援をする塾の経営者・戸川勝弘が殺され、目撃情報からすぐに、元塾生の阿久津弦が容疑者として浮上。ところが阿久津の足取りは途絶えたままだ。その彼と、惣菜屋で働く長尾豊子やバスケットボールに熱中する小学生の仲村桜介、桜介と同い年の練習仲間でバスケの才能にあふれた橋本波留らが関わり、予想し得ない方向へ事態が動いていく。忘れがたい余韻を残すミステリー『夜の道標』の出発点は、匿う人と匿われる人の関係性を考えてみることだった、と芦沢央さん。「匿う豊子と匿われる阿久津。けれど、もし匿われている側が、ずっと隠れていなきゃとか、別の誰かと関わってはダメだとか、考えていないとしたら。もうひとり誰かが加わって状況が変化したら。その力関係はどうなっていくのだろうと」実は、波留の母親は出奔。父親は半ば息子をネグレクトしており、夏休みは食事に事欠く状態だ。しかも、波留は父親から当たり屋を強要されていて、犯罪の一端を担う少年は周囲の大人にも相談できない苦境に立っている。そんな波留と阿久津との接点が物語のギアを上げる。「これまでも長編は書いたことがありますが、本作はいろいろ初めてずくめでした。たとえば、男が半地下の窓から少年に食べものを渡すシーンや少年と殺人犯が車でどこかへ向かっている様子など、書き始める前にたくさん映像が浮かんだこと。それらを絵コンテにして床に並べ、心理や背景などを探りながら展開を組み立てていったこと。自分が物語を作っているというより、既にある物語を掘り出していくような感覚も初めてでした」作家としてさらに高みに到達したと称賛される完成度。「ホワイダニット(なぜやったのか)をめぐる物語ですが、真相に辿り着くことよりも、その先にある光景を見つめることを目指した作品です」動機がわかったときに起きる大きな反転。その後のクライマックスが呼び起こす余韻。やるせなさと切なさ、あえて赤裸々には書き込まなかったという“登場人物の声なき声”が読者に突きつけてくるものとは。それが本書の本当のテーマだ。『夜の道標』殺人事件の真相には、1996年という年が大きな意味を持つ。新聞連載を加筆修正して出版した、芦沢さんの作家生活10周年記念作品。中央公論新社1815円あしざわ・よう1984年、東京都生まれ。2012年、「罪の余白」で野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー。『火のないところに煙は』で静岡書店大賞受賞。『神の悪手』など著書多数。写真:藤岡雅樹※『anan』2022年9月21日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2022年09月20日東京・ホテルメトロポリタンは、参加型推理イベント「ミステリーナイト2022.9 <綾辻行人>の殺人~Reality or NOT~」を2022年9月17日(土)から9月18日(日)まで限定開催する。参加型推理イベント「ミステリーナイト」待望の復活ホテルメトロポリタンの人気イベント「ミステリーナイト」が、約3年ぶりに開催決定。この「ミステリーナイト」とは、ホテル内に隠されたヒントを手がかりに、一晩かけて真相を解明していく参加型の推理イベントだ。ミステリー作家・綾辻行人とのコラボストーリー今回は、ミステリー作家の綾辻行人とコラボレーション。綾辻行人のデビュー35周年を記念して作られた推理ゲーム上で起こる事件に、参加者自身が探偵となって立ち向かう。「ミステリーナイト2022.9 <綾辻行人>の殺人~Reality or NOT~」あらすじ綾辻行人のデビュー35 周年を記念したゲームが、推理ゲームで人気のミステリーナイトゲームス .inc とのコラボで作られることになった。昨今人気のメタバースも採用され、クリエイターチームはテストプレイに明け暮れていた。そんなある日、バグが発生しゲーム内のキャラクターが暴走。リアルとバー チャルをまたぎ、とんでもない事件に発展する! あなたは創られた世界に騙されることなく、事件を解決することができるのか!?【詳細】ホテルメトロポリタン「ミステリーナイト2022.9 <綾辻行人>の殺人~Reality or NOT~」開催期間:2022年9月17日(土)~9月18日(日)※1日につき公演二部制・1泊2日。時間:第一部 15:30~翌日11:00、第二部 16:30~翌日12:30会場:ホテルメトロポリタン住所:東京都豊島区西池袋1-6-1料金:・1泊朝食付 シングル・ツイン 32,000円、ダブル 31,000円、ツイン+エキストラ 29,000円・1泊ミステリーナイトディナー&朝食付 シングル・ツイン 38,000円、ダブル 37,000円、ツイン+エキストラ 35,000円※上記は、1名あたりの料金。※料金には朝食付宿泊料金、イベント参加費、税金、サービス料を含む。(ディナー付はディナー料金を含む)※小学生未満は参加不可。予約:公式サイトよりインターネット予約予約開始日:8月24日(水)16:00~【問い合わせ先】TEL:03-3980-7600<宿泊予約> 10:00~17:30
2022年08月22日誰もが知っている日本の昔話や西洋の童話を、本格ミステリーへと大胆に変貌させたシリーズで人気沸騰。その青柳碧人さんが『ナゾトキ・ジパング』で選んだ題材は、桜やすき焼きなど、いわば「ザ・日本の文化」だ。興味津々。日本文化にちなんだ不可解な事件を、留年生と留学生の凸凹コンビが解決。「日本文化に詳しい外国人が探偵役というのは面白いかなと、まず決めました。あと、エラリー・クイーンの国名シリーズみたいなものを僕も日本の明治以前の国名、つまり藩でやってみたいなと思っていたんですね。伊勢海老とか紀州梅とか地名と名産物が結びついているものが結構あるから。ところが『薩摩芋』で書き始めてみたら、いくらなんでもマニアックすぎた。そこで日本文化にフォーカスすることにしたんです」主人公の長瀬秀次は、やや不出来な留年生だが、男子寮の代表になるほど人望がある。寮で秀次と同室となったもうひとりの主人公ケビンは、日本かぶれと言っていいほどの日本大好きオタク。〈ミョーデス〉と言いながら、深い洞察で数々の難問を解いていく。第1話「SAKURA」は、大学の旧学生会館でOBの遺体が発見され、秀次の後輩が容疑者に。桜に託されたダイイング・メッセージがカギになるミステリー。「この最初の話で、短編で取り上げる題材と結びつく海外の名文などをエピグラフとして提示するという形式にしてしまったので、それを探すのが結構ハードルが高いぞと(笑)、あとから気づきました」収録されているどの短編も、密室やアリバイ等、いくつもの謎とトリックが絡み合って二転三転。そんな本格ミステリーの流儀を踏襲しつつ、文体はポップで軽妙、日本人でも膝を打つような日本文化の再発見ができるのも魅力だ。「コロナ禍に連載していたため、取材などはなかなか進まなかったのですが、第3話に出てくる茶道は、浅草で体験してきました。茶室のにじり口ってトリックに使えるかなあと考えておいたことを確認できたり、それまでぼんやりとした知識しかなかった掛け軸のことや茶道具の棗のことなど、体験したからこそ参考になることも多かったです」事件が解決しても、手放しで喜べない切なさが残る作品が多いのは、青柳さんのミステリーの特徴だが、本作でもその味わいはたっぷり。『ナゾトキ・ジパング』2度目の大学3年生というトホホな長瀬秀次とニッポンが大好きなアメリカ人留学生のケビン・マクリーガルが、コンビで事件の謎に挑む5編。小学館1650円あおやぎ・あいと1980年、千葉県生まれ。早稲田大学卒。2009年、『浜村渚の計算ノート』で講談社「Birth」小説部門を受賞し、デビュー。小説のほか、マンガ原作も手がける。※『anan』2022年8月3日号より。写真・土佐麻理子(青柳さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2022年08月02日誘拐犯の要求は「身代金調達をクラファン(クラウドファンディング)で行え」!?型破りな誘拐劇は、IT企業を巻き込んで事態が二転三転。ページをめくらせるアイデアがぎゅうぎゅうに詰まった『午前0時の身代金』の著者が、京橋史織さん。「クラファンを利用するアイデアは、イスラム国が外国人を拘束して身代金を要求する事件が多発したころに浮かびました。当時スイスに住んでいたのですが、人質事件をめぐる報道の温度が、欧州と日本では全然違ったんです。ヨーロッパの人たちはテロリストに怒っていて、日本では自己責任論が強かった。また、先の米国大統領選でSNSを介して世論の操作が行われ、社会の空気が一変するのも見ました。人にとって、社会にとって、人命がかかったときに何を優先すべきなのか。それが物語の出発点であり、テーマにもなりました」新人弁護士の小柳大樹は、振り込め詐欺に加担させられていた専門学校生・本條菜子から自首したいと法律相談を受けていた。目を離した隙に菜子が拉致されてしまい、深く悔やむ。犯人が犯行声明を送りつけたサイバーアンドインフィニティ社は、大樹の先輩・美里千春が顧問弁護士を務める企業だ。微妙な立ち位置で事件と関わることになった大樹と美里が、事件解決に奔走する。「実はプロットは割と早くできたものの、書く段になって、私自身が法律知識ゼロなことに気づいて(笑)」一念発起し、早稲田大学の法律講座を聴講。執筆に活かした努力家だ。「ITの知識も、一から勉強した身。専門知識にさほど詳しくない人間と同じ目線に立って書いた方が読者にもわかりやすいだろうと思い、生まれたのが大樹です」早々に誘拐犯の目星はつく。だがその情報を、職業上の守秘義務があるため、大樹は警察に漏らせない。「そういうジレンマに葛藤する場面はそれ以外にもかなり盛り込みました。土壇場の踏み絵で何を選ぶか、どう行動するか。そういうシーンこそ、登場人物の人間性が書けると思っているところがあるんです」犯人は誰か。身代金は集まるのか。もっとも、それはこのジェットコースター的ストーリーの入り口だ。この先に待つのは、既存のミステリーでは見たことのない展開。「そうくるか」の連続で、読んで損なし。きょうばし・しおり1972年、徳島県生まれ。第39回創作ラジオドラマ大賞入賞。脚本家として活動したのち、スイスに転居。小説を書き始めて8年目、本作で新潮ミステリー大賞に輝く。『午前0時の身代金』青くさい正義感を持つ主人公の大樹。企業法務中心の「新倉美里法律事務所」でプロボノ(公益性を重んじ社会貢献を行う)部門に配属され…。新潮社1650円※『anan』2022年6月8日号より。写真・北尾 渉中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2022年06月06日“ミステリーの女王”アガサ・クリスティの傑作ミステリーを、ケネス・ブラナー監督が『オリエント急行殺人事件』に続いて映画化する『ナイル殺人事件』。この度、ケネス・ブラナーが創り出す唯一無二の世界観の秘密が明らかとなった。これまで、ディズニーの名作アニメーションを実写化した『シンデレラ』やマーベル作品『マイティ・ソー』、シェイクスピア俳優の真髄を魅せた『ヘンリー五世』『から騒ぎ』『ハムレット』、1818年に出版されたゴシック小説を忠実に映像化した『フランケンシュタイン』など、幾多の世界を描き出してきたケネス。本作でも、ミステリーの女王として文豪史に名を刻む作家アガサ・クリスティが1937年に発表した推理小説「ナイルに死す」の世界を、見事に再現した。ケネスは「セットのスペクタクルや豪華さに加えて、本作のようなミステリーの核となるのは人の心です。ですから、本作のゴールはアガサ・クリスティの世界の中でなるべく自由な演技を取り入れることだと思いました。そのことをクルー全員が理解し、大切にしながら、助け、支えていきました」と、ゴージャスなセットの中で、キャストや製作陣に自由な表現を与える環境づくりを何よりも大切にしたことを明かす。本作で最初に殺害されてしまう美しき大富豪の娘リネットを演じたガル・ガドットは、「ケネスとの仕事は私にとって驚異的に素晴らしい経験でした。彼は準備を整え秩序立っているから、彼がミスを犯す余地なんて少しも残されていませんでした。と同時に演者がやりたいと思ったことを何でも試させてくれる自由をくれるのです」と語り、ケネスの自由な演技へのこだわりを証明する。また、容疑者の1人で、リネットとかつて婚約していた医師ライナスを演じたラッセル・ブランドは、「ケネスはとても優雅に僕らをリードするんです。現場に創造性をもたらし、集中しやすい雰囲気を作りあげながら、とても陽気に振る舞ってくれるんですよ」と語り、監督への絶対的な安心感を明かした。一方ケネスは、本作の世界観を創り上げたキャスト陣について「俳優陣はみな心から素晴らしいと思う役者たちです。彼らと共演したいという思いが実現して、とても光栄です」と絶賛する。監督とキャストたちの信頼関係は、撮影の現場に良い空気を作り、それが作品の世界観にも影響を及ぼす。セットや美術へのこだわりに留まらない、総合的な演出がケネスならではの高い世界観の再現に繋がっているようだ。『ナイル殺人事件』は2月25日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ナイル殺人事件 2022年2月25日より全国にて公開©2020 20th Century Studios. All rights reserved
2022年02月21日