生死を越えた愛を描き、世界的ヒットを記録した1990年公開の映画『ゴースト/ニューヨークの幻』を元に、2011年のイギリスでミュージカル化された『ゴースト』。原作映画でアカデミー賞脚本賞に輝いたブルース・ジョエル・ルービン本人が脚本を、ポップス/ロック界の巨匠と謳われるデイヴ・スチュワート(ユーリズミックス)とグレン・バラードが音楽を手がけ、ウエストエンドとブロードウェイ進出も果たした作品だ。日本への初上陸は2018年。ウエストエンドやブロードウェイ版のレプリカではなく、『ミス・サイゴン』2012・14年公演のアソシエイト・ディレクターとして日本に新演出版を定着させた立役者、ダレン・ヤップが新たに演出を手がけた。映像やイリュージョンが多用された海外版とは一線を画す、キャラクター一人ひとりの心情にスポットを当てたヤップ版は、キャストの好演も相まって大きな感動を呼んだ。本日3月5日(金)、桜井玲香や水田航生ら新キャストを加え、シアタークリエでその再演の幕が開く。舞台はニューヨーク。銀行員のサム(浦井健治)は、陶芸家の恋人モリー(咲妃みゆ/桜井)と歩む幸せな未来を思い描いていた。仕事も順調で、同僚のカール(水田)との関係も良好。だがある日、暴漢がふたりに襲い掛かり、サムはゴーストになってしまう。襲って来た男の正体に気付き、モリーの身にも危険が迫っていることを悟ったサムは、自分の声を聞くことができる霊媒師オダ・メイ(森公美子)の力を借りてモリーに接触しようとするのだが……。冒頭でサムとモリーが希望に満ちた“今”を歌う「今ここで」、森オダ・メイのソウルフルな歌声が弾ける「信じる準備は?」、恋人の死から立ち直ろうとするモリーによる二幕の「夜は必ずあける」など、ふたりの巨匠が手がけた楽曲は名曲揃い。またもちろん、“ゴーストと言えば”のあの名曲、「アンチェインド・メロディ」も健在だ。2年半の時を経て蘇る、浦井サムの甘い歌声に再び酔いしれたい。文:町田麻子ミュージカル『GHOST』劇作・脚本・作詞:ブルース・ジョエル・ルービン音楽・作詞:デイヴ・スチュワート&グレン・バラード演出:ダレン・ヤップ出演:浦井健治咲妃みゆ・桜井玲香(Wキャスト)水田航生森公美子ひのあらた / 松原凜子 / 栗山絵美 / 松田岳 / 西川大貴 / 小川善太郎 / 染谷洸太 / 宮野怜雄奈 / 山野靖博 / 吉田要士 / 上田亜希子 / 國分亜沙妃 / 華花 / 湊陽奈 / 元榮菜摘2021年3月5日(金)~2021年3月23日(火)会場:東京・シアタークリエ全国ツアースケジュール【愛知公演】2021年4月4日(日)会場:愛知県芸術劇場 大ホール【大阪公演】2021年4月9日(金)~2021年4月11日(日)会場:新歌舞伎座
2021年03月05日