家族や彼から指摘されて初めて気づく、睡眠中の「歯ぎしり」。歯ぎしりは、こすり合わせて音がなるものや、上下の歯を食いしばるもの、カチカチと素早く噛みしめるものなどがありますが、いずれにしても、恥ずかしい癖ですよね。 今回は、睡眠や入浴など夜のケアで、多くのプチ不調や美のお悩みを解決してきた、ナイトケアアドバイザーの小林麻利子が、歯ぎしりの対策をご紹介します。文・小林麻利子【小林麻利子の美人の作り方】vol. 109アラサー女子は、意外と悩んでる!?20~30代のanan総研40名に調査したところ、23%、約5人に1人が歯ぎしりに悩んでいるという結果になりました。歯ぎしりの原因のひとつに「眠りの浅さ」歯ぎしりは、ブラキシズムと呼ばれ、成人の5~10%の方が発生する睡眠関連運動異常症のひとつです。歯ぎしりの原因は多岐にわたり、例えばストレスや遺伝、飲酒、服薬、歯の噛み合わせ不良などが挙げられています。そんななか注目したいのは、「眠りの浅さ」です。歯ぎしりが出現するのが、浅いノンレム睡眠中であることがわかっています。中途覚醒や朝の寝起きが悪い方は要注意!通常、健常者の睡眠は、寝入り後徐々に眠りが深くなっていき、約1時間半以内に最も深いノンレム睡眠が出現し、その後徐々に浅くなっていき、レム睡眠を経て、再度浅いノンレム睡眠→深いノンレム睡眠へと移行し、その後は、起床にかけて浅い眠りの出現が多くなります。しかし、日中や就寝前の過ごし方に課題がある現代人は、寝入り後約1時間半以内に深い眠りが得られず、その影響で、朝方まで浅い眠りが出現しやすくなるため、必然的に歯ぎしりをする時間が長くなると考えられます。例えば、睡眠中に何度か覚醒してしまったり、朝の寝起きが悪い方は浅い眠りになっている可能性があります。先述した、現在考えられている歯ぎしりの原因であるストレスや飲酒などは、深い眠りを妨げるものでもあるため、こうした理由からも、深い眠りを得ることが歯ぎしりを防ぐことに繋がると言えますね。この連載『美人のつくり方』過去記事をご覧いただき、質の高い眠りを手に入れてください。過去記事はこちらをどうぞ。歯ぎしりチェック家族と同居していない方は、以下のような症状がないか確認してみましょう! もし当てはまる方は、歯ぎしりをしている可能性があります。・朝起きたとき、顎や奥歯にだるさや痛みがある。・常時、肩こりや首こり、頭痛などがある。・歯が削れている。(歯医者から指摘されることも)・日中も気づいたら、歯を食いしばっている。対策歯の欠けや歯周病の悪化、肩こり頭痛、そして周りの人の睡眠妨害にもなる厄介な「歯ぎしり」ですが、歯科医院での治療としては、マウスピースを使用したり、歯のかみ合わせを治すことです。ですが、そもそも、睡眠中だけでなく、日中から歯を食いしばっている方が多くいらっしゃることも事実で、またストレスが原因の1つと考えられていることからも、日中からその歯の食いしばりを解く習慣を行うことで、睡眠中の歯ぎしりを予防できる可能性があります。以下は、当教室で効果が高かった、ご自身でできる生活習慣です。以下の対策を「毎時00分になったら行う」などと、時間と行動をリンクさせることで習慣化しやすくなるので、ぜひ行ってみてください。対策1:舌の位置を定める日中から歯の食いしばりがある方は、舌の位置を「前歯の内側のくぼみ」に添えるようにしてみましょう。そこに舌があることで、口周りの筋肉をホワッと柔らかくすることができるので、上下の歯の噛みしめのストッパーとなり、幾分か抑えることができます。対策2:顎の筋肉をほぐす凝り固まっている顎の筋肉をほぐす習慣を作りましょう。ほぐれることで、歯を食いしばる癖を自覚することもできます。方法は、握りこぶしを作り、指の関節で優しい力で、(1)耳や耳の周り(2)耳の付け根から顎のライン(3)首から鎖骨のライン、にかけてほぐします。同時に、首や肩もまわしましょう。対策3:舌を出して小刻みに全身揺れる全身の力のこわばりをすぐに解く習慣を行います。方法は、舌を出して口周りの筋肉をダランと弛緩させ、頭、首、肩、ウエスト、腰、脚を左右に小刻みにユラユラと揺れます。日中のイライラや憂鬱なストレス感情が頭をよぎったときに行い、ストレス反応を放置しないようにしましょう。自分にあった枕を使うことも大切筆者が熟睡のための講演会を行うたびにお客様に確認していることは、「自分に合った枕を使っているかどうか」。挙手で何度か調査していますが、最適な枕を使っている自覚がある方は、ほんのごくわずかです。枕を使っていなかったり、自分の首のラインに合っていない枕を使用していれば、顎に余分な力が入り、歯ぎしりや食いしばりが起こる可能性があります。また、合っていない枕で横向き寝をしたときに、上下の歯のかみ合わせが悪くなる可能性もあるので、ご自身の体と敷きマットとの隙間を埋めるため、そして、ご自身の体にぴったり合った枕を使うようにしましょう。枕の選び方は当連載『美人のつくり方』過去記事をどうぞ。最適な枕をご用意くださいね。ぜひ、みなさんも試してくださいね!【関連リンク】「小林麻利子の美人の作り方」まとめ PROFILE 小林麻利子睡眠改善インストラクター、温泉入浴指導員、ヨガインストラクター、アロマテラピーインストラクター、食生活管理士、上級心理カウンセラー。「美は自律神経を整えることから」を掲げ、生活習慣改善サロンFluraを主催。睡眠や入浴など日々のルーティンを見直すことで美人をつくる、「うっとり美容」を指導。のべ約1000名の女性の悩みを解決し、現在は4か月先まで予約待ち。講演活動やWeb連載のほか、テレビ・雑誌でも活動中。著書『美人をつくる熟睡スイッチ』(G.B.)が好評発売中! HP: blog: 著書『美人をつくる熟睡スイッチ』:
2017年12月07日寝る前のスマホやTV。良くないとわかってはいるけれど、どうしてもやめられず、毎晩の不眠を生じさせている方は多いのではないでしょうか。 今回は、睡眠や入浴など夜のケアで、多くのプチ不調や美のお悩みを解決してきた、ナイトケアアドバイザーの小林麻利子が、スマホ依存から抜け出して熟睡を得る方法をご紹介します。文・小林麻利子【小林麻利子の美人の作り方】vol. 108約半数が、寝る前のスマホ利用が不眠の原因だと思っている20~30代のanan総研40名に睡眠がうまく取れない理由を調査したところ、約半数の45%の方が「寝る前にスマホやテレビを見ている」と答えています。しかし、自覚があるのにも関わらず、睡眠の問題がある方は、なんと82%。わかっているのに課題を放置しているなんて、大変もったいない! 危険度を知ったうえで、具体的な対策を行っていきましょう。100ルクスほどの小さな光でも睡眠の弊害に自宅居間の照度は約300~500ルクスですが、例え100ルクスという薄暗い光でも、10ルクスのような小さな光と比べて、入眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌量に影響があることがわかっています。パナソニック電工株式会社の調査では、100ルクスを20-24時に照射したとき、10ルクス未満の照射よりも、メラトニン量が減少し、24時の時点で10ルクス未満の方がメラトニンの量が約1.76倍増えたことがわかっています。至近距離でスマホを見たり、例えテレビから距離が離れていても、天井の照明からの光の刺激などから毎晩私たちは、睡眠に必要なホルモンの分泌が減少し、それによって、毎日の睡眠の質や量が低下している可能性があるのです。参考論文:戸田 直宏,他 実生活を想定した光曝露条件による夜間メラトニン分泌抑制効果(照明研究部会)日本生理人類学会誌Vol. 16 (2011) No. 1 2011光も危険だが「脳活動量の増加が問題」電子機器の光刺激も深刻な問題ですが、それよりも寝る前の脳活動量の増加が問題視されています。例えば、ただPCを眺めているよりも、PCのゲームを行う方が脳活動量が増加し、それが入眠を妨げた報告があります。同様に、SNSのネットサーフィンで、人の投稿と自分を比較して、悲しくなったり嫉妬したりして、心がかき乱された結果、良い眠りに繋がらないことも考えられます。私だけ「いいね!」の数が少ない……幸せそうで羨ましい……。そんな感情の時の自分の顔はというと、きっとへの字口になっていることでしょう。光を妨げる工夫はとても大切ですが、加えて、寝る前にゲームで興奮したり、SNSで否定的な気分になったりと心の均衡を保てない行動は寝る前にすべきではありません。暗い寝室で見るスマホは刺激が強い特に、寝る前に枕もとでスマホを触る方は要注意。睡眠だけでなく、視力低下や眼精疲労からくる肩こりや頭痛の可能性が高くなります。真っ暗の空間でスマホを見ると、光源が直接視神経を刺激し、明るい場所で見るときよりも刺激が強くなります。最近では、若くてもスマホ老眼とも言われるように、ピントを合わせる筋力の低下による眼精疲労が問題視されています。30代以下の方はあまり自覚がないのですが、早くて40代から目の不調を抱える女性が多くなります。しかし、年齢が若いときからこのような目を酷使するような生活習慣を行っていれば将来どうなるのか末恐ろしいですね。今のうちから、目は大切にしたいものです。スマホ依存症の方はスマホを物理的に自分の体から離す2016年のMMD研究所の553人を対象にした研究では、71.4%の方がスマホ依存の自覚があることがわかっています。読者の皆さんも該当する方は多いのではないでしょうか? そんな方は、せめて夜寝る前だけ「スマホ断ち」をしてみましょう! 筆者の教室で効果があった方法を一部ご紹介すると、玄関にスマホを置いたり、鍵のついた箱への収納です。夜は、理性的な脳が低下し、感情的な脳が目立ちやすくなるため、寝る前に対策をとるよりも、例えばお風呂に入る前など、事前に準備をすることをおすすめします。1日10分からスマホ断ちを始めてみよう荒治療のように、がっつりとスマホ断ちを行って成功する例も確かにありますが、深刻なスマホ依存者にとっては苦痛そのもの。筆者の教室では、生活習慣を根本から改善する指導を行っていますが、スマホ断ちやお酒断ちなど、悪習慣を改善する指導の中でも、効果の高い「行動変容」がおすすめです。スマホ断ち行動変容の一例1.1枚のA4用紙をご用意いただき、一番左側一列に日付を書きます。2.1週間の目標を決め、毎日その達成度を0~2点満点で定量的に自己評価していきます。例えば、今週は「就寝10分前からスマホを使わない」と目標を立て、達成したら2点、少しだけ取り組めたら1点、全くできなかったら0点と採点し、日付の右隣りに書きます。3.2点だった日は、自分にどんな良い影響があったのか肯定的なことを書き、0点ならどのような工夫をしたら、0点から1点に点数を増やすことができるかを右隣りに書き記します。このように毎日自分自身を客観的に評価していくことで、少しずつスマホ依存を克服する方法があります。無理のない範囲で行ってみてください。食後は部屋の照明を欧米のホテルのような空間へシフトスマホだけでなく、部屋の照明の光にも気を付けてみましょう。先述のように、できる限り暗い居間のほうが、メラトニンの分泌が正常になります。日本は世界的に見て、居間が明かるすぎることが以前から問題視されていますが、よい眠りを得るためにも、例えば欧米のホテルのようなラグジュアリーな環境を作ってみましょう。天井の豆電球よりも、テーブルランプや、フットライトなどを。照明の色は、白っぽい色よりも、色温度の低い電球色を選択。ムーディーな音楽や落ち着くアロマを焚いたりして、心からうっとり過ごせば、きっと良い眠りが得られることと思います。夜は暗いものと習慣づけてしまえば、自然とスマホやTVの光が明るすぎると感じるようにもなるものです。みなさんもぜひ、試してみてくださいね!【関連リンク】「小林麻利子の美人の作り方」まとめ PROFILE 小林麻利子睡眠改善インストラクター、温泉入浴指導員、ヨガインストラクター、アロマテラピーインストラクター、食生活管理士、上級心理カウンセラー。「美は自律神経を整えることから」を掲げ、生活習慣改善サロンFluraを主催。睡眠や入浴など日々のルーティンを見直すことで美人をつくる、「うっとり美容」を指導。のべ約1000名の女性の悩みを解決し、現在は4か月先まで予約待ち。講演活動やWeb連載のほか、テレビ・雑誌でも活動中。著書『美人をつくる熟睡スイッチ』(G.B.)が好評発売中! HP: blog: 著書『美人をつくる熟睡スイッチ』:
2017年11月21日<専門家インタビュー>身体のさまざまな部分で本来の動きができない状態があると、夜眠っていても疲れが十分に取れず、不眠の原因につながることもあるそうです。百年整体葛西院の院長である高橋和之先生に、実際に身体の歪みをチェックしていただき、凝り固まった身体を眠れる状態に調整する手技を体験させていただきました。【高橋和之先生】百年整体葛西院院長アイセラピスト専門学院葛西校講師身体の歪みをどうやってチェックするのか教えてくださいそれでは実際に身体の状態をチェックしてみましょう。足を肩幅ぐらいに広げた状態で、まず全体的なバランスをチェックしていきます。まず足の両方が外側に体重が乗りやすい状態となっています。これは男性に多くみられます。次に土踏まずのアーチの度合いなどを見てみると、やや少ないかなというところです。この部分のアーチが少ないと、足が疲れやすいといった症状が出ることがあります。骨盤の左右を見てみると、右のほうが上がって高い位置にあるという状態ですね。そして全体的にみると、骨盤の右側が前に出るような形でねじれが入っている状態になっています。股関節の位置をみると、股関節の位置は左のほうが上に上がっているというような形で、かなりズレが出てきています。横から見てみると、やはり気持ち顔が前に出ているので、首や肩が凝りやすい状態になっています。では一度、前屈をやってみてください。こうするとどこか突っ張っていたり、張るような感じがあると思います。では、続いて施術用のベッドの端に一度お掛けください。全体的に前に出てきて浅く腰掛けましょう。両足をくっつけて揃えてみてください。今、左右の足を揃えていただいていますが、これを上から覗き込んでいただくと膝頭の位置がずれているのがわかると思います。座っているときも骨盤がずれた状態で座ってしまっているということです。これは簡単に調整することができます。まず、短くなっているほうの脚を上にして脚を組みます。そのまま背筋を少し伸ばして、長いほう脚の膝頭のところで手を組み、その状態で左右に揺らします。簡単にできるので、骨盤に対して自分でできるセルフケアとしてやってみるといいでしょう。自分で足を揃えて座り、左右の膝頭のどちらが前に出ているかをチェックして脚を組んで揺らしてあげるだけですが、揺らしているうちにだんだん骨盤のずれが調整されます。たとえば朝晩など、定期的にチェックしておくといいと思います。骨盤が良い状態をキープできていると脚にかかる負担も軽くなりますし、骨盤の上には背骨が乗っているので、上半身の負担も減らすことができます。では、立っていただいて、足を軽く肩幅ぐらいに広げた状態でもう一度前屈を同じようにやってみてください。さっきより動かしやすいというのが感覚としてお分かりになると思います。このように骨盤が良い状態を作れたら、あとはもっと全体的にみて身体が正しく動く状態を作って調整していきます。整体をするうえで重要な部分はどこですか腰というのは文字どおり人間の身体の中で「要」になるところなので重要です。当院がもうひとつ特に大事にしているのは「脚」です。それはなぜかというと、骨盤を支えてくれているのが脚だからです。脚と骨盤は股関節で繋がっているので、単に骨盤だけではなく下半身を大切にしています。下半身にとって「歩く」ということは大事なのでしょうか歩くことは大事です。しかし、どこかが痛いままで歩きすぎることはあまりよくありません。ですから、まずちゃんと良い状態で歩ける身体を作らなければなりません。水の中は浮力があって関節の負担が少ないので、膝や脚が痛い方はプールなどで歩いていただくことをお勧めしています。痛いときは無理せず、できる範囲でやっていくということが大切です座っていて脚を組みたくなるというのは、どういう状態でしょうかまずひとつの要因として、猫背であるから脚が組みたくなるということがあります。脚を組むということは、座ったときに背中を丸くして前かがみになるから脚が組むことができるのです。疲労がたまっていると、人は自然に猫背になりやすいです。たとえばマラソンで走った後のランナーなどが、ゼイゼイ息を切らしながら丸くなっているようなイメージがあると思いますが、それと同じように身体の不調や疲れが出ていると猫背にならざるを得ないということがあります。そのほかには、誰しも骨盤や股関節の歪みはどうしてもあるため、ねじれていると脚を組んでいるほうが一時的には楽だという場合があります。しかし、結局それを繰り返していると、腰や股関節が痛くなったり、脚に症状が出やすくなってしまいます。脚が組みたくなるというのは、身体が疲れている、もしくは身体が歪んでいるというサインのひとつにはなります。寝ている状態でも歪みをチェックするのでしょうか立っている状態、座っている状態、寝ている状態でそれぞれ身体の歪みが変わる場合があります。どの状態でも骨盤がよい状態にあるというのが理想です。寝ている状態での歪みをチェックしていきましょう。まず仰向けで枕に首をしっかりのせていただいて、骨盤の歪みや腰の浮き具合などをチェックします。腰の右のほうがちょっと浮いていて、左はしっかりと下についています。片側が浮いているということは、ねじれが入りやすい状態になっているということになります。骨盤を触って高さもチェックしてみましょう。骨盤の左側が上にねじれています。身体の前後では、右が前、左が後ろにねじれています。あとは足の開き具合、肩の浮き具合などもチェックします。つま先の左右どちらが開いているのかというところをみたり、肩とベッド面の間に隙間があるかどうかなどをみていきます。本来であれば仰向けに寝ているときは肩がベッドについているのですが、少し浮いているということはつまり、寝ているときに猫背になっているということであり、睡眠の妨げのひとつの要因となります。整体で調整をすると浮いていた肩がスッと下がって全身のバランスが変わっていきます。身体がよりリラックスした状態を作れると睡眠の質を上げることにつながります。横向きで寝る癖は、良くないのでしょうか横向きで寝ることはあまりよくないのですが、基本的にはご自分がよく眠れる姿勢でかまいませんので、まずは睡眠を優先していただくようにしています。その上で少し調整をしながら、最終的には仰向けでも寝られる状態にすることを目指します。また、横向きだけでなく。うつ伏せが寝やすいという方も中にはいらっしゃいます。この場合も睡眠を優先していただいて、調整しながら自然に仰向けで寝られるように、身体のバランスをしっかり変えていきます。整体は痛くはないのでしょうか整体というと施術の際に関節がボキボキ音を立てるとか、あるいは痛みを伴うようなイメージがあるかもしれませんが、当院では基本的には痛みを伴うような調整は行なっていません。たまに関節をボキボキ鳴らすような施術を好む方もおられるので、まれにご要望にお応えすることもありますけれど、基本的にはそういったことはやっていません。私は本来、整体というものは痛くないのが本当なのだろうと考えています。ただし、基本的には痛くない手技であっても、ときどき痛みを感じる方がいらっしゃいます。痛いということはそれだけ身体が固まってしまっているから痛く感じるのであって、私たちが行っている手技そのものは固さがなくなっていれば痛くないものであると思います。実際の調整の方法をいくつかみせていただけますかうつ伏せになっていただいた場合には、まずは脚の長さをチェックします。今みたところでは、右脚が少し短めになっているという状態です。また、ここでも骨盤の歪みはしっかりチェックします。手技としては、骨盤のねじれを取るときにはまず顔を右に向けていただき、右脚を横に広げていきます。手は左右とも同じように顔の横に置きます。これは猫背のときに肩まわりをゆるめる姿勢でもあります。猫背だと肩が前に出て背中が丸くなっているので、それを広げてやるため調整をかけていきます。この状態で少し揺らしながら骨盤などの歪みを調整していきます。腰だけでなく背中や肩など、揺らしてみて固いところを探りながらその部分の固さをとっていきます。私はこういった揺らす手技を主に使っています。どこか固いところがあると、揺れ方として均等に揺れてくれないのですが、関節が正常に動くように調整していきます。固いところは最初は揺れが小さいのですが、固さがとれてくると、揺れがどんどん大きくなっていきます。固いところをチェックしながら揺らして、骨盤が正しい位置に戻るようにしていきます。今度は左右反対向きで、先ほどと同じように姿勢を作っていただいて、反対向きでも同じことを行います。あとは仰向けになった状態でもいろいろなところを揺らしてみて、全身のケアをしながら施術を進めます。リラックスした状態を作れると身体が落ち着いてきますので、ただ単にこうして揺らしてリラックスする状態を作り出すだけでも不眠にも効果があります。身体の調整は心の持ちようで変わってくる身体の症状もやはり気持ちが前向きな人のほうが治りやすいということはあると思います。たとえば肩が痛くて今までは水平ぐらいまでしか腕が上がらなかったとして、それが施術して45度ぐらいまで上がるようになったというところで「これだけ上がるようになった」ということを喜べる人と、「まだ上まで上がらない」と考える人とでは、よくなるまでの時間、スピードという点でも違いがあるように思います。心と体というのは密接に関わるところがありますので、いろいろなお話をさせていただきながら考え方を変えていくということも大切です。不眠についても、1日24時間まったく眠れないというようなケースはまずないので、「眠れない」ということをあまり深刻にとらえる必要はないと思います。眠くなったら自然に寝られますから大丈夫ですよ、ことさら「寝ないといけない」なんて思わなくてもいいんですよ、ということをお伝えすることも多いです。夜眠れない方は、日中に短時間でも横になることが有効また、自律神経の不調で不眠になっているような方に対しては、日中に少しでもいいので横になる時間を作りましょうというアドバイスをすることがあります。専業主婦の方などにしばしばいらっしゃるのですが、ご主人が外で働いておられるのに自分が昼間にごろ寝をしたりすることがなんとなく申し訳ないと思っておられるようです。しかしそうなると、自律神経のうちで起きているときに働く交感神経が優位になっている状態が日中ずっと続くことになります。本来は夜になって眠るときには副交感神経が優位になるのですが、日中、交感神経がずっと興奮した状態なので、夜になっていざ寝ようとしても寝られないということが起こります。ですから、そういった方は特に日中、少しでもいいので寝転がる時間を作るということをお勧めします。少し横になってごろごろするだけでも副交感神経が優位になり、バランスを取ることができるようになっていきます。1分でも10秒でもかまいませんので、ときどき寝転がる時間を作ってあげることで、スイッチの入れ替わりをするということにつながります。一日中ずっと何かしていて、常に活発に動き回っているような方は、ほんの少しでもいいので寝転がって心身をリラックスさせることが大切です。
2017年07月11日わが子を授かり大きな喜びに包まれているプレママには、おなかの子どもの成長とともに、次々と体調とメンタルに変化が訪れます。今回は、いよいよ出産の日が近づいてくる「妊娠後期(妊娠8ヶ月~妊娠10ヶ月)」の睡眠について紹介します。ある研究では、プレママ486名のうち71%が睡眠習慣の変化を感じており、51.2%が不眠症であったという結果が出ています(※1)。また、ほとんどのプレママが夜中に目が覚めてしまう「中途覚醒」を経験しているといった報告もあり、実際に主観的評価だけでなく、ポリグラフを用いた客観的評価からも、出産に近い時期の睡眠は浅くなっていることが明らかになっているのです(※2)。※1 (出典)Insomnia in pregnancy and factors related to insomnia. Kizilirmak A, Timur S, Kartal B. Scientific World Journal. 2012;2012:197093.※2 (出典)Sleep patterns and sleep disturbances across pregnancy. Mindell JA, Cook RA, Nikolovski J. Sleep Med. 2015 Apr;16(4):483-8.■プレママの安眠を支える「シムスの体位」妊娠後期は、子宮がどんどん大きくなり、みぞおちの位置まで上がってきておなかはマックスに大きい状態なので、仰向けでの寝姿勢はかなり苦しい状態です。横になるときは、抱き枕やクッションなどを足の間に挟み、体の左側を下にして横向きに寝る「シムスの体位」がもっとも楽で、大きくなったおなかに優しい姿勢となります。このとき、上になった足は軽く曲げるようにしましょう。腕は楽な位置でかまいません。右側を下にしてしまうと「大静脈」が圧迫されて、心臓へ向かう血行が悪くなって寝苦しさを感じてしまうので、左側を下にするようにしてください。■寝室空間づくりで気をつけるべきポイント妊娠後期には夜間頻尿の訴えが増え、睡眠が妨げられます。尿意は生理的現象なので仕方がないのですが、ただでさえプレママは体が重くつまずきやすいので、夜間に目が覚めたときに転倒しないような、安全な寝室づくりを心がけてください。まずは、寝室の出入り口、あるいは寝室からお手洗いに通ずる廊下に、コンセントに差し込むタイプのセンサー型の小さな照明(足元灯)や、暗めの優しい光で廊下と足元を照らしてくれる照明器具を設置すること。さらに、フローリングの場合は毛足の短い絨毯(じゅうたん)を敷く、床になるべく物を置かない、寝室出入り口やお手洗いへの導線上に、延長コードや電気コードなど足に絡みやすいものは置かない、足のサイズにきちんと合ったスリッパを履く、などの項目をクリアした空間を整えましょう。■ワクワクのおまじない「アファメーション」いよいよ臨月に入り出産が近づいてくると、不安や興奮が入り混じり、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする夜が増えるでしょう。出産には体力が必要なので、なるべく良い睡眠をとり、来るべき日に備えましょう。不安を喜びや期待に変える簡単な方法としておすすめしたいのが、就寝前の「アファメーション」の実践です。アファメーションは自分の潜在意識に訴えかけ、自己実現をかなえるおまじないのような行いですが、ここでは不安を取りのぞいて赤ちゃんに会える喜びで心を満たす効果を感じていただきたいと思います。<やり方のポイント3つ>・一人称をつける・現在形で、すでに実現していることとして言う・肯定的な言葉で言い切るたとえば、「赤ちゃんの元気な産声を聞いて、最高に幸せ!」「赤ちゃんを抱っこしたぬくもりに感動してパートナーと笑顔でいる」など。言葉だけでなくワクワクしたうれしい感情ものせると、感情と結びついたイメージが強力に潜在意識に刻み込まれていくので効果は絶大ですよ。赤ちゃんを迎える準備で忙しいプレママもいらっしゃるかと思いますが、疲れたらシムスの体位で体を休め、体と心の負担を常に軽くするよう心がけましょう。
2017年06月22日妊娠中はつねに疲労を感じやすい状態に陥るにも関わらず、妊娠中期には睡眠障害の頻度が初期よりも増加し、睡眠の質にも変化が起こりやすくなります。大きくなった子宮によってもたらされる腰背部痛や関節痛、動悸(どうき)、鼻閉などが睡眠の質を低下させ、さらに下肢のこむらがえりや「むずむず足症候群」といった睡眠障害が安眠を妨げてしまうのです。今回は、そんな「妊娠中期(妊娠5ヶ月~妊娠7ヶ月)」の睡眠について紹介します。■妊婦が気を付けたい「むずむず足症候群」ってなに!?まだ一般的には聞き慣れていない方が多いと思いますが、「むずむず足症候群」はベッドに入っていざ眠ろうとすると、ふくらはぎや足の裏など、膝から下の部分がむずむずしたり、火照るような感覚がしたりして不眠を引き起こされてしまうという睡眠障害のひとつです。脚の皮膚の表面というよりも、足の中、つまり骨などに蟻などが這うような感じがあったり、チクチクと痛いような感じがあったりするので、その不快感からなかなか寝付けません。やっと寝付けても目が覚めてしまうことがあり、日中の疲労感や強い眠気につながってしまいます。脚を動かすと症状が緩和されますが、じっとしているとまた不快な感覚に襲われてしまうので、アメリカでは「じっとしていられない」という意味から「レストレス・レッグス症候群」と呼ばれているのです。このむずむず足症候群は妊娠3ヶ月頃から8ヶ月頃に発症頻度が高くなる傾向があるとされ、国内外の報告では11.9~29.9%の罹患率(りかんりつ)だといわれています。鉄不足や脳内の神経伝達物質ドーパミンの変化の関連が指摘されているので、積極的に鉄分を摂ることを心がけると同時に、プレママは既に気を付けている方も多いと思いますがカフェインの摂取や激しい運動、お酒、タバコは控えることが大事です。気になるときは医師に相談することはもちろん、軽いウォーキングやストレッチ、就寝前の入浴や足湯もおすすめなので、取り入れてみてくださいね。■妊娠中期に適した寝具とは?妊娠中はさまざまなマイナートラブルに見舞われますが、規則的な就寝は、便秘、肩こり、冷え、腰痛などの体質起因身体症状の苦痛度軽減につながることが示唆されています。規則的な生活リズムに加え、体を支え続けてくれる寝具も適切に選ぶことで睡眠の質もより向上するでしょう。妊娠中期はおなかがせり出すので体の重心がずれ、背中や腰に痛みを感じやすくなる時期。妊婦の7割が腰痛を経験するともいわれているので、就寝時の腰痛対策はマストです。妊娠中期からは体が沈み込みすぎないよう、高反発のマットレスを用いることをおすすめします。おなかが大きくなってくるとちょっとした動きや寝返りにも大きなエネルギーが必要とされるので、動きやすい状態が維持できる高反発マットレスを使うことで腰痛の痛み軽減にも効果が期待できるのです。また、睡眠の質を保つため、頭に熱がこもらないように通気性を重視した枕を選ぶこともポイント。通気性が抜群な枕の中素材といえばパイプです。パイプなら枕の丸洗いも可能なので衛生面も保てて安心・安眠につながります。この時期、胎動を通じて赤ちゃんが「いま起きているな」「いま寝ているな」などのサイクルが分かるようになるプレママも多いでしょう。まずは赤ちゃんのお手本になるべく、プレママ自身が規則正しい睡眠生活リズムを送るよう、心がけてくださいね。
2017年05月30日不眠さん必見!?寝る前に泣く「涙活」が快眠に効果的!?みなさま、最近、眠れていますか。あまりの寒さに、夜中に目を覚ますなんて方もいらっしゃるのでなないでしょうか。もちろん、寒さ以外にもいろんな理由で、不眠に悩まされている方もいるでしょう。快眠方法のひとつに、涙活という方法があるのはご存知でしょうか。※涙活とは、1ヶ月に2、3分、能動的に涙を流すことで、心のデトックスを図る活動をいいます。不眠症で悩まれる方は、ひとつ涙活を睡眠時の習慣として、取り入れてみることをオススメします。「涙を流すためには、どうすればいいの?」という方は、寝る前に感動する映画を見たり、泣ける本を読んだりして、思い切り涙を流してみてください。 寝る前に泣くと、自律神経を整いリラックスして眠れる!?人は涙を流すと、自律神経が、緊張やストレスを促す交感神経から、リラックスを促す副交感神経が優位な状態へ切り替わります。脳や身体が、非常にリラックスした状態になるので、眠りに入りやすくなります。だからこそ、なかなか眠れない方に「涙活」がおすすめなのです。「寝る前に泣くと、目が腫れるのでは?」と不安になる方もいると思います。ですが、それは泣くことが原因ではなく、目をこすってしまうからです。目をこすらず、涙を流しっぱなしすると、そんなに目は腫れないのです。よく眠れないという方は、寝る前に泣くことを試してみてください。 寝る前の「涙活」におすすめの泣ける映画!<今月のおすすめの泣ける映画紹介>今月は、バレンタインデーもあった2月にぴったりの1990年の恋愛映画「ゴースト/ニューヨークの幻」をご紹介します。この映画は、銀行員の主人公と陶芸家のヒロインの物語です。暴漢に襲われ運悪く命を落としてもなお、ヒロインを守ろうと懸命に努力する主人公の一途な愛に感涙必須です。泣いてぐっすり眠りましょう!感涙療法士/吉田英史
2017年02月17日ベッドでだらだら過ごすのって気持ちいいですよね。でも、それは不眠の習慣に繋がる可能性があります。ベッドを睡眠以外で使っていると、脳が無意識のうちに「ここは寝る場所ではない」と記憶付けることがあると言われているからです。そんな悪い習慣を招かないように、みなさんも今回ご紹介する「レコーディング快眠法」を実践してみてください!不眠は生活リズムの乱れから?生活スタイルが比較的固定されている会社員であれば「夜は何時に寝て、朝は何時に起きる」というリズムが決まっている、という方は多いと思います。でも、自営業やフリーランスの方、日勤と夜勤が交代の仕事をしている看護師の方などは、なかなかそうはいかないものですよね。不規則な生活リズムが日常のものになると「まぁ、だいたい6~8時間眠れればそれでいいや」と、就寝時間や起床時間を、だんだん気にしなくなってしまうものです。でも、それが不眠を招く原因かもしれません――。生活リズムが乱れると、体内時計も乱れ、なかなか寝付けなかったり、変な時間に目が覚めたりと、睡眠に悪影響をもたらすと言われています。レコーディング快眠法って?不眠を解消したかったら、まずは生活リズムの見直しからスタートしてみましょう。そのためのとっておきの方法を今回はご紹介します。それは「レコーディング快眠法」というものです。記録を付ける「レコーディング快眠法」とは、その名の通り、記録(レコーディング)して快眠を得るという方法です。「睡眠日誌」と呼ばれることもあり、何時にベッドに入り、何時に寝付き、何時に起きたのか……といった睡眠に関係することを毎日記録することで、生活リズムを見直します。不眠に悩む人は、レコーディング快眠法で、自分の睡眠を“見える化”することからはじめてみましょう。グラフなどにすることで、自分でも気付かなかったことを発見できるかもしれません。認知行動療法の応用この方法は、認知行動療法を応用しています。認知行動療法とは、うつ病などの治療の際に用いられる心理療法で、欧米諸国では不眠症に対して、最初に用いられる治療法として知られています。レコーディング快眠法のいいところは、自宅で簡単にはじめられる点です。手頃なノートを買ってきて、日付や睡眠時間などを毎日記録していけばいいだけなので、難しいことはありませんよね。不眠の悩みで睡眠外来へ行く際も、この記録ノートをもっていき、医師に見せるとより具体的で効果的なアドバイスを得られることもあります。不眠を客観視できるレコーディングしてみると「こんなにも長い時間、寝付くまでベッドの中にいるんだ」などの発見があると思います。じつは高齢の方によく見られる不眠の悩みに、寝床に入ってもなかなか寝付けないことがあります。睡眠も年齢とともに老化するので、若い頃のように簡単に寝付けないのは当たり前のことですが、本人はそうは思わないものです。こういったことを冷静に客観視するためにも、レコーディング快眠法は効果的な方法と言えるでしょう。みなさんも、お気に入りのノートを買うところからはじめてみてくださいね。あなたの睡眠効率を計算してみようレコーディング快眠法で、自分の睡眠を“見える化”したら、ぜひやってみていただきたいことがあります。それはあなたの「睡眠効率」を知ることです。下記の計算式で睡眠効率を求めることができます。睡眠効率(%) = 睡眠時間 ÷ ベッドにいた時間 × 100たとえば、0時にベッドに入り、1時に寝付き、朝8時に起きたとしましょう。その場合、睡眠時間は7時間で、ベッドにいた時間は8時間になります。上記の式に当てはめると、7 ÷ 8 × 100 = 睡眠効率87.5%となります。いい睡眠効率の目安は85%以上と言われているので、これであればひとまず問題なしと考えることができます。単純計算で、10時間ベッドにいて、7時間しか寝ていなければ、睡眠効率は70%になるので、これは「ベッドにいる時間が長すぎる」ということです。ぜひ、みなさんもチェックしてみてくださいね!photo by acworks
2016年07月28日初夏になって、新生活も落ち着いてくるころ。生活のペースはつかめてきても、どこかまだ緊張していてなかなか寝つけないことはありませんか? 眠れなくてつらいときは、漢方が役に立つかもしれません。■夢を見たり眠りが浅い人には…「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」夢をよく見る人は眠りが浅く、睡眠時間を長くとっても疲れがとれないことがあります。寝不足状態なので昼に眠くなり、日常生活に支障をきたすことも。こうした悩みをもつ人には、「柴胡加竜骨牡蛎湯」が適しているといいます。高血圧による不眠や、精神的に不安を抱えて眠れない人にも効果的。緊張が続いて動悸がするときにも役立ちますが、虚弱体質の方は避けた方が良いでしょう。■疲れやすい体質の人には…「加味帰脾湯(かみきひとう)」疲れやすいタイプや、食欲がなく顔色が悪い人には、「加味帰脾湯」を。ニンジンやショウガのほか、「竜眼」というフルーツが使われていて、神経を鎮める作用があるのだとか。ブルーな気持ちになってしまったり、イライラが原因で寝つけないといった不眠症状にも効果的といわれています。 ■不安や焦りが原因の不眠には…「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」「抑肝散加陳皮半夏」は、子どものひきつけなどに用いる漢方(抑肝散・よくかんさん)に、サトイモ科の植物「半夏」と、ミカンの皮である「陳皮(ちんぴ)」をプラスしたもの。半夏には鎮静、陳皮にはリラックス作用があり、虚弱体質の人に処方されます。服用することで感情をコントロールしやすくなり、“神経が高まって眠れない”という不安や焦りが原因となる不眠症に役立ちます。筋肉のこわばりをほぐす作用もあるので、足腰のだるさ解消にも期待できるそう。なお、もとになった「抑肝散」も不眠症に効果があり、緊張を和らげる「茯苓(ぶくりょう)」という生薬が含まれています。■寝汗や、体が熱く感じる人には…「黄連阿膠湯(おうれんあきょうとう)」「黄連阿膠湯」には、解熱作用がある「黄連」という植物が含まれています。寝汗をかいたり、体が熱く感じる、顔がほてるなどの症状によって寝付けない人におすすめです。こうした症状は、冷え性や乾燥肌の女性に多く見られるそう。そのため、体を温めたり、肌にうるおいを与えたりすることも大切です。「ただ眠れないだけなのに、薬を飲むのはよくない」と考えるかもしれませんが、どうしてもつらいときには頼ってもいいと思います。不眠を解消すれば、子どもの前でも笑顔でいられるはず。家族にとってなにが幸せなことなのかを考えて、選択していきたいですね。
2016年06月13日太陽が沈んだとき、火しか明かりがなかった時代とくらべ、圧倒的にたくさんの光に照らされている現代人。光には覚醒効果があると言われているので、不眠に悩む人が増え続けているのは当然のことかもしれません。そんな現代に、テクノロジーを駆使し不眠を治す方法を研究している人がいます。そこで今回は、不眠とテクノロジーの関係に迫ります。睡眠の世界にもテクノロジーが進出テクノロジーの発達が目覚ましい現代で、アナログからデジタルへの進化は様々な分野において見ることができます。睡眠の世界も、その例外ではありません。たとえば、最近では「睡眠を最適化するマスク」なるものを海外の企業が発表しました。マスクを装着して寝ている利用者の睡眠状況をデータ化して、最も目覚めやすい時間を導き出すというもの。具体的には、脳波と睡眠に関わりのあるホルモンのメラトニンの分泌量を計測し、十分に睡眠がとれたと判断したときに光によって起こしてくれるのだそうです。こんなマスクが出現するなんて、一昔前には考えもしませんでしたよね。でも、このマスクに限らず、現在はさまざまなハイテクノロジー商品が睡眠の世界にも出てきているのです。不眠とテクノロジーの関係今後は、ますますテクノロジーが睡眠の世界に進出すると予測されています。その理由のひとつは、日本は不眠大国と呼ばれるように、不眠に悩む人が多いからです。日本人は睡眠薬をたくさん飲んでいる!?みなさんは睡眠薬を飲んだことがありますか? 不眠大国と呼ばれるだけあって、日本人は睡眠薬の処方量が諸外国と比べても多く、アメリカの6倍と言われることもあります。これには、アメリカと日本の睡眠薬に対する認識の違いがあるという説があります。アメリカでは睡眠薬はできるだけ使用しない方針の病院が多いそうですが、日本の病院はそんなことはありません。「薬物療法」という言葉がある通り、日本では必要と判断されれば、適宜、睡眠薬が処方される背景があります。不眠治療のソフトウェアそのような背景がある一方で、「睡眠薬と違って臨床試験の必要がない」などの理由で、不眠治療ができるソフトウェアを開発しようという流れも見られるようになりました。まだ、現段階では開発中のようですが、将来的には睡眠薬を用いることなく、テクノロジーの力で不眠症を治療する方法が確立されるかもしれませんね。そうなったら、医師が処方するのは睡眠薬ではなく「Aタイプのマシン」というようになるのでしょうか。まさにSFの世界のようですが、現代の技術力からいくと意外と近い将来に実現するかもしれません。快眠系のアプリも身近な話でいえば、今は睡眠を誘うスマホアプリが出ていますよね。睡眠サイクルを記録・分析してくれるものや「おやすみ」「そろそろ朝だよ」などと友達とメッセージのやり取りができるものなど、さまざまなものがあります。目覚まし時計のアプリは入れているけれど、快眠系のものがあるのは知らなかったという人もいるのではないでしょうか。効果のほどは個人差があると思いますが、睡眠で悩んでいる方は一度利用してみるといいかもしれません。テクノロジーで不眠になる人もテクノロジーが不眠治療に役立つかもしれない――期待が膨らむ反面、テクノロジーが人に不眠をもたらしているところがあるのも事実です。その代表的な存在とも言えるのが「スマホ」です。ある調査によると、寝る直前までスマホを使っている若者の7割以上に不眠の疑いがあることがわかったそうです。スマホはブルーライトを発するので、光を見ると体を活発にする交感神経が優位に働く私たちは「目が覚めてしまう」と言われています。就寝前にスマホを見ることが不眠の原因になるのは当然です。現在は「スマホ依存症」と呼ばれる、終始スマホを手放せない人が増えているため、これは多くの日本人が抱える深刻な問題と言えるでしょう。テクノロジーは不眠を治すか、不眠をもたらすか。近い将来に明確な答えが出るのかもしれません。photo by サンサン
2016年06月01日赤ちゃんにとって睡眠は健康な脳と心、そして身体を育むとても重要な行いです。同時に、ママにとっても睡眠はストレスの緩和や心身の健康維持に欠かせない大切な習慣といえます。赤ちゃんが安心して気持ちよさそうにスヤスヤ眠っている寝顔が見られれば、ママも安心してぐっすり快適な眠りが得られますよね。今回は親子で安らげる眠り空間をつくるためのポイントを3つご紹介します。その1. 「紐」をぶらさげない赤ちゃんを事故から守るためには寝室空間内を取り巻く危険をしっかり把握し、事前にそれらを取り除いておくことがマスト。東日本大震災以降、寝室内に大きな家具は置かないようする、あるいはどうしても置く場合にはストッパーをつける配慮をするなどのリスクマネジメントができているご家庭が増えています。こういった心がけに加えてもう1点、赤ちゃんの安全を守るために気を付けたいのが紐のぶら下がりです。ブラインドのコードやカーテン・照明の紐など、首に巻き付く可能性のあるものは短くまとめるなどして、怪我や事故が起こらないよう常に確認をしましょう。赤ちゃんも4ヶ月が経つ頃には寝返りがうてるようになったり、手に届くものを掴むようになったりするので、紐やコードだけでなく、ぶつかったら痛いもの、誤って口に入れたら危険な小さめのおもちゃなどは、すべて赤ちゃんの眠るエリア内に置かないよう、くれぐれも注意してください。その2. 「ホワイトノイズ」をかける通常、快眠を得るためには図書館並の静けさが必要だといわれており、45デシベルを超えると覚醒反応が引き起こされるといわれています。しかし、赤ちゃんの場合、静かすぎる環境はかえって熟睡を妨げることがあるといわれているのです。実は、赤ちゃんは「ホワイトノイズ」と呼ばれる「ザー」という大きな音をお母さんのお腹のなかで聴き続けていたため、大人にとっては雑音でも赤ちゃんにとっては心地よく安心できる音色だといわれています。最近ではホワイトノイズを再現するCDなども販売されているので、3歳頃までは赤ちゃんの安心感を高めてあげる方法のひとつとして活用することがおすすめです。タイマーをセットして1時間くらいで切れるようにすると良いでしょう。その3. 徐々に明かりを暗くする赤ちゃんにとってもママにとっても就寝前の明るい光は快眠を妨げる大きな要因になります。生後4ヶ月を過ぎると生体時計も徐々に整ってくるので、明るい昼と暗い夜のメリハリをつけることがとても重要になるのです。とはいえ、いきなり就寝のタイミングで真っ暗になると怖くなってしまう赤ちゃんもいると思うので、就寝1時間前から少しずつ少しずつ明かりを落としていきましょう。明かりが暗くなっていく過程が、赤ちゃんの中で「ねんねの時間がきた」という認識として確立されれば、眠りがとてもスムーズになります。さらに赤ちゃんが安心して眠れるように、ボディタッチをしたり、優しくささやいてあげたりしてママの愛情をフルに届けてあげてください。今夜のぐっすりが赤ちゃんの、そしてママの明るい明日へとつながります。寝室を心安らぐ空間へと近づけて、快適な眠りと快適な目覚めを手に入れてくださいね。
2016年05月09日子どもの頃は1日12時間でも、14時間でも熟睡できていたのに、今はあまり眠れないなぁと悩んでいる人はいませんか? もしそれで「不眠」と感じているのであれば、それは勘違いかもしれません。今回は誤解を解くべく、睡眠と年齢の関係を考えてみたいと思います。不眠と不眠症は違う?眠りたいのに眠れない「不眠」は私たちにとって大きなストレスになります。不眠で悩む人は多いと言われていますが、その問題が一向に解決しない理由は、原因が多岐にわたっているからかもしれません。生活習慣の乱れ、環境の急激な変化、睡眠環境。不眠を解消するためには、まず「原因がどこにあるのか」を突き詰める必要があるのです。ちなみに世間では、「不眠」と「不眠症」が一緒くたに使われていますが、このふたつは別のものです。不眠症は不眠を伴う疾患の1つにすぎず、不眠を伴う疾患にはほかに自律神経失調症やうつ病、更年期障害もあります。そのため、不眠の状態が続いたときに「自分は不眠症だ」と判断をして、自己流の対処法を実践するのはやめましょう。早めに医師に相談することをおすすめします。睡眠と年齢の関係「睡眠は加齢とともに老化する」と言われています。肌や髪の毛が老化するのは自分でも確認できますが、睡眠は目に見えないため、この事実を知らない人が多くいます。「まさか睡眠までが老化し、不眠になるなんて」と驚かれる人もいるでしょう。そこで今回は睡眠と年齢の関係に迫りたいと思います。寝てばかりいる赤ちゃんの不思議生まれたばかりの赤ちゃんは寝てばかりいます。ところが大人になると、「たくさん寝てもいい」と言われたとしてもそんなに寝ることができません。それは年齢ごとに必要とされる睡眠時間が異なるからです。目安としては、赤ちゃんの頃は1日約15時間、3~5歳で約12時間、14~25歳で約8時間、さらに上の年代になると少しずつ減っていきます。睡眠中に大量に分泌される成長ホルモンによって、肌や髪の毛、臓器が成長していきます。そのため、子どもにはたくさんの睡眠が不可欠なのです。50歳を境に急増する不眠の悩み50歳を境に不眠の悩みは急増するそうです。その理由のひとつは、上記にあげた年齢による必要な睡眠時間の変化にあります。50代は1日6.5時間、60代以降は6時間程度の睡眠で十分と言われています。ところが、「睡眠が老化する」「必要な睡眠時間が減る」という事実を知らない人は、「昔と比べて眠れなくなった! これは不眠症だ」と悩んでしまうことがあるのだとか。でも、子どもの頃と比べて眠れない(たくさん眠る必要がない)のは当たり前のことなのです。そのため、そんなに悩む必要はありません。自然の摂理と捉えましょう。昼寝が不眠の原因に?定年になると、さらに不眠で悩む人が出てくるという話もあります。これは睡眠の老化に加えて、日中に自由な時間ができることで、家で昼寝をする機会が増えるからだそう。15分程度の昼寝であれば夜の睡眠に大きな影響はないと言われていますが、暗い部屋で30分~2時間も寝てしまっては、夜に眠れなくなるのは当然のことです。「16時間」を覚えておこう「夜中に眠れず、朝方になってようやく眠れる」という悩みを抱えている人もいます。このような人に覚えておいていただきたいのは、「起床時間が就寝時間を決めている」ということです。私たちの睡眠は体内のメカニズムによって成り立っています。具体的には、起きてから光を浴びると体内時計がリセットされ、その16時間後に睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌がはじまります。朝8時に起きて光を浴びると、その16時間後、つまり夜0時にメラトニンが分泌され、眠くなるというわけです。昼間や夕方に起きて光を浴びた人が、夜に眠れないというのは当たり前のことなんです。睡眠ホルモンが分泌されていないわけですから。夜にちゃんと寝たいという人は生活スタイルを見直してみるといいかもしれません。photo by Huskyherz
2016年04月11日一般的に妊娠初期は、眠気が出るといわれていますが、人によっては不眠になることもあります。これは、妊娠を維持するために増加したプロゲステロンのしわざ。妊娠に対する漠然とした不安などがプロゲステロンで増強され、眠りにつけなくなったり、妊娠したことであがった体温がほてりとなって入眠の邪魔をしたり、大きくなった子宮で圧迫された膀胱が送る尿意などで眠りにつけなくなったりするのです。不眠の症状もつわりの一種とされています。妊娠中期~後期になると、大きくなったおなかで、今まで仰向け寝やうつぶせ寝だった人が今まで通りの入眠姿勢が取れなくなることも、不眠の原因のひとつに加わります。 対処法としては、まず、基本的に寝る数時間前からテレビやPC、スマホなどを見ないようにして、交感神経を休めましょう。液晶画面から出る強い光は交感神経を刺激し、体を緊張状態にするため、眠りにつきにくくなります。睡眠を促す成分に、セロトニンがありますが、これをうまく活用しましょう。牛乳の中には、トリプトファンという、体内でセロトニンを増やしてくれる働きのある成分があります。つまり牛乳を飲む事でセロトニンが増やせるのです。また、セロトニンは砂糖を入れることでも増加しますので、牛乳に砂糖を少し入れると更に効果が期待できます。このとき、人肌のホットミルクにするのがコツ。冷たい牛乳はNGです。と、いうのも、身体を冷やすと寝つきが悪くなるからです。また、横向き寝がしやすくなるように、抱きまくらなどを試してみるのもいいでしょう。そのときは、ひざを曲げて丸まったシムスの体位がおすすめです。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日一般的に、妊娠初期には、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が妊娠黄体を刺激し、エストロゲン、プロゲステロンを産生させることで、プロゲステロンの働きから眠気が出ると言われています。ただ、このプロゲステロンは、眠気だけではなく、作用としてだるさ、頭痛、吐き気、ほてり、むくみ、便秘、肌荒れ、ニキビ、乳房痛、イライラ、憂鬱、無気力、利尿作用などを生じさせます。妊娠という現象に対する漠然とした不安感などがプロゲステロンで増強され、眠りにつけなくなる、また高温相の体温による身体の熱、ほてりが入眠の邪魔をし、利尿作用が更に眼を覚まさせてしまうなどということがあります。不眠の症状もつわりの一種とされています。対処法としては、基本的に寝る数時間前ぐらいからはテレビやPC、スマホなどを見ないようにして、交感神経を休めることが大切です。TV、PC、スマホの画面などの強い光は交感神経を刺激します。交感神経が刺激されると体が緊張状態になるため、眠りにくくなります。人肌の温度のホットミルクには不眠症解消作用があるそうです。なぜなら、睡眠を促す成分に、セロトニンというものがありますが、牛乳にはトリプトファンという、体内でセロトニンを増やしてくれる働きのある成分が入っていて、飲む事でセロトニンが増やせるのです。また、セロトニンは砂糖を入れる事でも増加しますので、ホットミルクに砂糖を少し入れると更に効果が期待できます。ちなみに、身体を冷やすと寝つきが悪くなるので、冷たい牛乳はNGです。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日一般的に、妊娠期には妊娠を維持するために産生されるホルモンの働きによって眠気が出やすくなります。ただ、このプロゲステロンというホルモンは、眠気だけではなくイライラなど精神的な不安定さを引き起こす場合もあり、これが不眠につながっていることもあるでしょう。妊娠中期には、だんだんとおなかが大きくなることで、今までうつぶせや仰向けで寝ていた人が、自分が快適な睡眠姿勢が取れなくなることも原因のひとつです。横向き寝がしやすくなるように、「抱きまくら」などを試してみましょう。最近は、産後には授乳枕として長く使える妊婦さん用の抱き枕が人気です。妊娠中の不眠の対処法としておすすめなのは、交感神経を休めるために、TV、PC、スマートフォンなどを睡眠前数時間は使わないこと。こういった機器から出る強い光は交感神経を刺激します。交感神経が刺激されると体が緊張状態になるため、眠りにくくなります。ベッドでスマホを見ていると眠れなくなる「スマホ不眠」の妊婦さんは、ちょっとスマホを我慢して、彼やお腹のベビーと話したりして、のんびりした時間を作ってみては?また、牛乳には不眠症解消作用があるそうです。睡眠を促す成分にセロトニンというものがありますが、牛乳にはトリプトファンという体内でセロトニンを増やす働きのある成分が入っているためです。身体を冷やすと寝つきが悪くなるので、ホットミルクがおすすめです。みんなどうだった? 妊娠中期の「不眠」の体験談・一日中眠いのに、いざ寝ようと思うと寝れず不眠気味でした。(36歳)・お腹が大きくなるにつれ7か月ころから、何よりも背中が凝り不眠になりましたが、ヨガで無事解消しました。(29歳)・昼間は仕事中など、とても眠かったのですが、夜は胎動が気になったり、腰痛がひどくて眠れないことがよくありました(28歳) 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日妊娠・出産は人生の大きなライフイベント。自分自身の心身健康維持のためにはもちろん、ママとして、生まれてくる赤ちゃんを守るために知っておきたいことや実践すべきことは山ほどあると思います。なかでも、命が宿った瞬間から人生最後の瞬間まで私達の人生と切っても切り離せない習慣である「睡眠」に関しては、身体・心・脳へ与える影響が非常に大きいことが明らかになっているのです。また、出産の高齢化や勤労妊婦の増加により、今後ますます妊婦期から出産・育児を支える正しい睡眠情報が求められると考えられています。■母体の睡眠リズム乱れは、胎児にも影響が現代の24時間社会は夜型人間を生み出す社会でもありますが、すき好んで一晩中起きている人だけではありません。労働環境的に夜間起きていることを強いられている方も少なくないのです。実際、厚生労働省が実施する労働安全衛生特別調査(労働者健康状況調査)と総務省が実施する労働力調査を基に、産業医科大学医学部公衆衛生学の久保先生が行った深夜交代制勤務者数(2014)の推計では、平成9年で13.3%、平成19年で17.9%、平成24年で21.8%と一貫して増加していることが分かっています。しかし、公益財団法人精神・神経科学振興財団、睡眠健康推進機構機構長大川匡子先生の「胎児・新生児の眠りの発達」によると、母体の睡眠リズムは胎児に伝わり、胎児に影響を及ぼすという驚きの研究結果が報告されているのです。妊娠中に夜間勤務を行う看護師や、勤務中に時座ボケを体験する国際線の客室乗務員ではサーカディアンリズム(生体時計)が乱れ、出生時の赤ちゃんの体重減少や、早産になる可能性が増えたり、また流産しやすくなるということも指摘されており、いかに妊娠中から睡眠覚醒のリズムを整えておくことが重要か理解できます。 ■母乳にも含まれる 快眠ホルモン「メラトニン」さらに、授乳も新生児の生体時計に影響を与える要素であるという研究報告も。通常、夜になると脳の中で夜の快眠を促すホルモンのメラトニン、別名「睡眠ホルモン」が分泌されるのですが、これは母乳にも含まれているため、「メラトニン」がたっぷりと含まれたお母さんの母乳を飲んで育った新生児は、ミルクで育てられた新生児よりも、夜間の睡眠が促進されることが明らかになりました。不規則な生活リズムが胎児に悪影響を及ぼすと理解したところで、いきなり労働環境を変えるということは非現実的なことかと思います。とはいえ、大事な命を育むことは本来母親1人だけの責任や役割ではなく、家族はもちろん、社会全体で取り組むべきことなので、ひとりで抱え込まず助けや支えが必要なときは思い切って声をあげましょう。少し勇気がいることかと思いますが、そういった声のひとつひとつが、未来の妊婦さんが安心して働ける・出産できる・子育てできる社会の実現につながると思っています。
2016年04月04日不眠と不眠症の定義または違いを説明することができますか? 不眠が続いたら不眠症? 残念ながらそれは違います。「自分は不眠症で……」と思い込んでいる人も、ただの不眠かもしれませんよ。不眠と不眠症「不眠」と「不眠症」――現在、世間ではこの2つの言葉がごちゃまぜになって使われているようです。そこで今回は、不眠と不眠症の違いについてまとめてみたいと思います。不眠とは辞書を調べると「眠らないこと。また、眠れないこと」。一方で不眠症は、厚生労働省の定義では「入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害などの睡眠問題が1ヶ月以上続き、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気」とされています。また、1.長期間にわたり夜間の不眠が続く、2.日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する、この2つが認められたときに不眠症と診断されるという説明も。一過性か長期性かつまり、不眠とは一過性の状態のことで、ストレスや心配事といった、睡眠を妨げる障害がなくなれば解消するものを指し、不眠が続き、日中の生活に支障をきたすようになったときに初めて不眠症と診断されるのです。試験の前日や大事なプレゼンの準備に追われて……など、理由はさまざまだと思いますが、一時的に眠れなくなることはありますよね。これが不眠です。そして、それが続いて、日中の仕事や家事に悪影響が出ている場合、「不眠症」という立派な病気の可能性が出てきます。もし思い当たる節がある方は、できるだけ早急にお医者さんに相談したほうがよいでしょう。悪循環を断ち切る不眠の状態が続くと「今日も眠れないかもしれない。自分はもしかしたら不眠症なんじゃないか」といった不安が生まれることも。この不安がかえって不眠症を引き起こす原因になりかねないと言われています。これは「不眠恐怖」と呼ばれていて、寝床に入るだけ、または寝室に入るだけで緊張してしまい、憂鬱になるそうです。こうなると眠れない→不安になる→もっと眠れないという悪循環に陥りかねませんそんなときは、1.日中にできるだけ活発に動くこと、2.眠れないときは寝床から出て眠くなるまで起きていると割り切ること、などが効果的なのだそうです。
2015年09月12日男女雇用機会均等法が制定され、今年で30年目。今では、仕事の現場で性別はほとんど関係なくなってきています。そんななか、不眠で悩む女性も急増していると言われています。そこで、今回は、ストレス・不眠・女性ホルモンの3つの相関関係に迫ります。不眠と女性ホルモンの関係とは?ストレスと不眠、そして女性ホルモンには切っても切れない関係があると言われているのをご存知でしょうか。一般的に、睡眠の質が落ちると女性ホルモンのバランスが乱れると言われていて、さらにこのホルモンバランスの乱れが、不眠の原因になることもあるそう。そこにストレスが加わることで、ますます睡眠の質は低下し……、とまさに悪循環に陥ってしまうと言われているのです。睡眠には脳と身体を休める働きと、ネガティブな記憶を取り除く働きがあるそうです。そのため、不眠になると、いつまでも嫌な記憶が頭に残り、日中イライラしたり、落ち着かなくなったりしやすくなるとか。「私は短時間睡眠でも大丈夫!」と自信をもっている人も、この機会に一度、睡眠の役割と、それが体にもたらす影響を学んでおきましょう!女性ホルモンの司令塔は脳一般的に女性ホルモンと呼ばれる物質、エストロゲンとプロゲステロンは卵巣から分泌されます。しかし、これらはただ分泌されればいいというものではなく、そのバランスが大切と言われています。女性ホルモンの分泌は、卵巣が自己判断で行っているのではなく、脳からの指令が出てはじめておこなわれるもの。脳が女性ホルモン分泌の司令塔となり、量が多すぎるときは分泌を抑制し、少なすぎるときはもっと多く出すようにと、コントロールしているそうなのです。つまり、脳がちゃんと働いているからこそ、女性ホルモンは正常なバランスを保つことができるというわけです。ストレスとダイエットがより脳を疲れさせるしかし、睡眠がきちんととれていないと、脳は正常に働いてくれません。誰しもいつまでも走り続けることはできないように、日中にフル回転で判断や記憶といった働きをしている脳にも休息が必要。そのため、夜にきちんと睡眠をとって休ませてあげることが大切なのです。そして、脳にとっては睡眠不足だけでなく、多大なストレス、無理なダイエットも大敵だと言われています。仕事でストレスもたまるし忙しすぎて睡眠不足になりがち、さらにはダイエット中なんていう状態は、脳にしてみれば最悪の状況というわけです。少しでも脳の環境をよくするためには、質のよい睡眠をとれるように睡眠状況を改善すること、生活習慣を見直すこと、またストレス解消のための適度な運動、十分な栄養補給などを心掛けるのが大切と言われています。photo by pixabay
2015年07月13日不眠で悩んでいる方は、一度、食生活を見直してみるとよいかもしれません。というのは、マグネシウムが不足することで睡眠に悪影響が出ることがあると言われているからです。今回は、マグネシウムと睡眠の関係に迫ります。不眠の原因はマグネシウム不足?人によって不眠になる原因はそれぞれ。ストレスで眠れない、心配事があって眠れない、環境が変わって眠れない……など。これらはよく耳にする不眠の原因ですが、それだけではありません。実は、マグネシウムが不足して不眠になるというちょっと変わったケースもあるのです。マグネシウムは脳の中枢神経の働きにとって重要な存在だと言われていて、「精神安定に欠かせないミネラル」と呼ばれることもあります。例えば、不安を感じやすくなったり、心配事が増えたり、これらはマグネシウム不足によって引き起こされる悪影響の一部です。マグネシウムとチョコレートの関係マグネシウムが不足すると、精神が不安定になるので、夜中に目が覚めたり、睡眠の質が低下したりといった、眠りへの悪影響が起こる可能性もあると言われています。最近、ちょっと落ち込み気味だな、心が落ち着かないなと感じながら不眠に悩んでいる人は、もしかしたらマグネシウム不足が原因なのかもしれません。また、「最近やたらとチョコレートが食べたくなる」、そんなときもマグネシウム不足のサインかも。というのも、チョコレートはマグネシウムが豊富な食べ物で、1かけのダークチョコレートに、1日に必要なマグネシウム量の1/4が含まれているそうなんです。マグネシウムを摂取するには?チョコレートのほかにもさまざまな食品にマグネシウムは含まれています。たとえば、あさりやハマグリ、ビーフジャーキー、パルメザンチーズ。また、乾燥させた大豆やアーモンド、いりごまや焼き海苔といった植物性の食品。そして、インスタントコーヒーやココアといった飲み物にも。このようにマグネシウムは実に多くの食品に含まれています。そのため、きちんと健康的な食事をしていれば不足することはほとんどないはず。裏を返せば、マグネシウムが不足している人は、食生活がかなり乱れているということです。マグネシウム不足による不眠に悩む方は、自らの食生活を見直してみてはいかがでしょうか。photo by Andy Rogers
2015年06月22日まわりを見渡したとき、寝つきのいいタイプ、悪いタイプ、色々な人がいますよね。不眠で悩んだ場合は、すぐに睡眠薬を服用するのではなく、こういったタイプを調べることがとても重要なのだそうです。その理由とは何なのでしょうか?不眠の原因は何?眠れない日が続くと、「何が原因だろう?」と考えてしまいますよね。でも、ある医師によると不眠の原因は1つに絞れないことが多いそうです。専門知識のない私たちは、「眠れない=とりあえず睡眠薬を服用」と考えてしまいがちですが、薬を飲む前に、まずは不眠の原因について考えてみましょう。というのは、睡眠薬を服用しても効果が得られないとされている『一時性睡眠関連疾患』が原因の場合もあるからです。例えば、一時性睡眠関連疾患のひとつであるレストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群:足に違和感を覚え、睡眠を妨げる)の場合は、睡眠薬を服用すると、さらに症状が悪化することもあると言われています。治療法を探るためには、不眠症の発症様式をチェック不眠を訴える患者に対しては、とにかく『問診』が重要なのだそうです。不眠症の発症様式とその経過、生活習慣、服用している薬剤、嗜好品などをつぶさに確認して、患者の状態を系統的に把握する必要があると言われています。もうひとつ大切なことは「不眠の素因」のチェックだそうです。不眠の素因とは、場所が変わってもすぐに眠れるタイプか、心配事があると睡眠に影響が出るタイプかなど、いわばその人の性格とリンクする部分のこと。これはまさに十人十色。不眠の素因が強いタイプの人は非薬物療法で治療することは難しいと言われているそうです。不眠の素因でこんなに違う!非薬物療法とは、睡眠薬を使わずに生活習慣を改善したり、認知行動療法(カウンセリングや運動など)によって症状を改善する治療法。不眠の素因が強い人の場合は、これらのことをしても、もともとの性格とリンクしている部分が多いので効果が得られにくいそうです。一方で、不眠の素因がない人の場合は、非薬物療法を積極的に進めることで効果が現れやすいと言われています。不眠に悩む人の「不眠の素因」を調べることがいかに重要なのかわかりますよね。眠れなくなったらすぐに睡眠薬を飲めばよい!という考え方は改めて、まずはお医者さんに相談して、不眠の素因などをよく調べてもらったほうがよいかもしれませんね。photo by mikael altemark
2015年06月21日ベッドに入っても、いつまでもスマートフォンを握りしめてはいませんか? 今回、紹介する「テクノストレス不眠」はそのスマートフォンが発症の一因になっています。気づかないうちにあなたも……なんてことがあるかもしれません。テクノストレス不眠の原因は?最近、「テクノストレス不眠」に悩む人が急増していると言われています。テクノストレスとは、スマートフォンやパソコンなどを長時間利用することで起こる、脳に過度の負担がかかって起こる不眠のこと。特にスマートフォンは、ベッドや布団のなかでも利用することができるので、知らない間に「依存状態」になってしまう恐れがあると言われています。ある女性は、数年前からスマホのSNSで友人とやり取りをするようになり、その結果、1日3~4時間しか眠れなくなってしまったそうです。SNSに夢中になっているとあっという間に時間が経ってしまうので注意が必要です。心の病の原因にもテクノストレス不眠の厄介なところは、進行すると心の病に繋がる可能性があるという点です。実際に、上記で紹介した女性は、日中の仕事に集中することができなくなり、休職し、病院へ行ったところ「うつ病」と診断されたそうです。女性は、「まさか自分がうつ病になるとは思わなかった。スマートフォンに依存しているという自覚もなかった」そう。テクノストレス不眠は自覚症状がいところも注意点かもしれません。そうは言っても、現代人はもはやスマホやパソコンなしの生活には戻れないでしょう。それなら、テクノストレス不眠というものがあることを知って、対策を練ることが必要です。企業も始める不眠症対策ある企業で、社員に対して睡眠調査を行ったところ、「睡眠に満足している」と答えた社員は約3割しかいなかったのだとか……。その企業に限った話ではありませんが、現在、不眠対策を始める企業が増えているそうです。企業にとっては、満足に睡眠を得られていない状態での勤務は集中力低下、パフォーマンスの低下にも繋がるので、何としても改善したいところでしょう。現在は、手首に装着することで、睡眠の質を可視化することができる専用の器具やリストバンドがあるそうで、社員の睡眠の向上に用いている企業もあります。photo by pixabay
2015年06月15日お茶やコーヒーを嗜むのが日課という方もいると思いますが、飲み過ぎは身体によくありません。カフェイン中毒になってしまうと、不眠や体の倦怠感を始め、さまざまな症状が。特に妊婦さんや産後のママは悪影響が大きいので気をつけましょう。カフェイン中毒で入院のリスクがある!?コーヒーは眠気覚ましの定番アイテムですが、飲みすぎると眠れなくなったり胃が痛くなったりと、さまざまな症状を引き起こすと言われています。これらはカフェインの過剰摂取が原因なので、同じくカフェインが含まれている緑茶を大量に飲んだときも同じようなリスクが発生します。さらに、コーヒーやお茶を飲み過ぎた場合、カフェイン中毒になってしまうことも。コーヒーを約5杯から10杯、毎日飲み続けると、不眠、倦怠感、痙攣、不整脈といった症状に陥る可能性があるそうなんです。症状がひどい場合とカフェイン中毒で入院しなければならないケースも。健康に害を及ぼすリスクがあるので、飲み過ぎには注意しなければなりません。授乳中のママのカフェイン摂取量は300mgまで!妊婦さんや産後のママの場合、一般の方以上にカフェインの過剰摂取に注意しなければなりません。ママがカフェインを摂り過ぎたことにより、赤ちゃんがカフェイン中毒になることがあるからです。日本小児科医会総会フォーラムで取り上げられた例をみると、コーヒーと緑茶(またはほうじ茶)を1日にそれぞれ2杯ずつ飲んでいたママの母乳が原因で、生後2か月の赤ちゃんがカフェイン中毒になってしまったというケースが。カフェイン中毒になってしまった赤ちゃんは、ほかの赤ちゃんにくらべ、四肢の動きが多くなり、睡眠時間も短くなっていたといいます。ママがコーヒーやお茶を飲むのを辞めたところ、再び母乳での育児が安心してできるようになりました。授乳中のカフェイン摂取量は300mgまでとされていますが、極力控えるようにしたほうが安心ですね。不眠がちにならないよう適度に楽しもう眠気がつらいとき、お茶やコーヒーを飲むと、カフェインが脳に働きかけ一時的に目が覚めます。妊娠中・出産直後のママは、普段にくらべ眠気に襲われたり寝不足になりがちなので、ついカフェインに頼ってしまうかもしれません。しかし、カフェインを摂りすぎてしまうと、反対に不眠になってしまうこともあります。育児は体力勝負。赤ちゃんの夜泣きで目が覚めたりと、ママの生活はただでさえ睡眠時間が削られがちです。眠れるときに、すぐ眠れるようにカフェインの摂取は控えめにしておきましょう。 photo by Adriano Aurelio Araujo
2015年06月04日睡眠不足は、仕事の能率やモチベーションの低下を招きます。そのため上司は、部下が不眠に悩んでいないかを見ておきたいところ。とはいえ、何を見ればいいかわからない方もいますよね。ここでは、部下の不眠をサポートする方法をご紹介します。一緒に気持ちよく働くためにも、そのポイントをしっかりおさえておきましょう!部下が不眠かも……そのサインは?一緒に働いている仲間が「なんとなくやる気がないな」と感じるのはどんな瞬間でしょうか?眠そうにしているとき、返事が曖昧なとき、仕事がなかなか終わらないときなど、さまざまありますよね。ただ、単に仕事にやる気がない人と不眠の人とを見分けるのは難しいもの。近年は、成人の5人に1人は不眠の症状を持っていると言われる時代です。一人ひとり観察していても、その変化にはなかなか気付けないかもしれません。それでは、どうすればいいのでしょうか?大事なのは、その症状が1日だけなのか長期的に続いているのかを見てあげること。仕事中にボーっとしている人が、数日経っても同じ状況だった場合には、不眠の可能性が考えられるのです。不眠に悩んでいたらどうすればいい?部下の中に不眠と思われる人がいたら、どうすればいいのでしょうか?まずは、そのことに気付いて声をかけてあげられるかがポイントです。「最近どう?」といった簡単な言葉でもいいので、声かけをしてあげましょう。ただ、不眠で悩む方の中には、責任感が強く真面目な方も少なくありません。そうした方に、さらに責任を負わせるようなことを言っては逆効果ですので、注意しましょう。不眠といった精神的な症状を理解するために、メンタルヘルスの基礎知識を学べるセミナーへ参加するのもひとつ。場合によっては、クリニックへ依頼して社内でメンタルヘルスチェックを受けるなど、会社全体でカバーすることも必要かもしれません。上司は、部下をサポートしてあげること!不眠は、仕事の非効率化を招くだけでなく、うつ病を発症してしまうなどの危険性も秘めています。不眠がうつ病を招き、さらにその症状が不眠を加速させる、という悪循環になってしまうことも……。そうならないためにも、早めの対策が必要です。とはいえ、上司はカウンセラーではありませんから、すべての悩みを解決するのは難しいですよね。それでも、声をかけて話を聞いてあげるといったちょっとしたサポートが、不眠解消の一歩につながることもあります。上司は、部下の様子をできるだけ見るように心がけ、不眠の症状が出ていないかをチェックし、できる限りのフォローをしてあげましょう。Photo by kev-shine
2015年05月18日不眠と一言でいっても、実はその症状はさまざま。あなたが不眠だと感じている症状がどんなものかで、その対処も変わってきます。不眠をその状態ごとに分類し、対処方法を探っていきましょう。自分がどんな不眠の症状に当てはまるかを知ることが、改善へ向かっていく第一歩となります。不眠の状態別分類を知ろうあなたは入眠障害?中途覚醒?熟眠障害?不眠と一言でいっても、その症状は多様です。症状から、自分はどんな不眠に当てはまるのかを解明しましょう。≪不眠の種類≫・入眠障害一般的な不眠に対するイメージはこちらかと思います。これは、ベッドに入ってから、30分以上寝付けない症状のことを指します。ベッドに入るとかえって目が冴えてしまうなどの状態もこれに当てはまるでしょう。・中途覚醒いったん寝入ることができても、目標起床時間までに複数回目が覚めてしまう症状です。トイレに行きたくて目が覚める、怖い夢を見て目が覚めるなど、理由はさまざまありますが、全てをひっくるめて中途覚醒と呼びます。・早朝覚醒目標起床時間よりも早く目覚め、それ以降寝付けない状態をいいます。少しの早起きであれば、むしろ朝の時間を有効に活用できて良い場合がありますが、2時間以上早く目が覚める場合には不眠症状の一つだと考えてよいでしょう。・熟眠障害十分な時間眠っているものの、すっきりと目覚められなかったり、熟睡感が得られなかったりする症状を指します。また、これらの症状を同時に併発することもあります。自分がどのような不眠状態に悩まされているのかを把握できましたか? 続いては、その対策を見ていきます。今日から始められる症状別の対策法を紹介!各不眠状態に対して、どのように対処していけばよいのか紹介していきます。・入眠障害への対処法眠る前の自身の習慣を見直してみてください。就寝直前に、飲酒をしたり熱いお風呂に入ったりしていませんか? 体温が1度下がった時に、人は入眠します。そのため、体温が逆に上がってしまうような行動は控えるべきなのです。・中途覚醒と早朝覚醒への対処法トイレに行きたくて睡眠途中や早朝に目が覚めてしまう人は、就寝前に飲む水分の量を見直しましょう。ゼロにしてしまうのはかえって身体に良くない場合があるので、自分に適した分量を探っていくことが大切です。また、アルコールを摂取する習慣がある方はそれをやめることで問題がクリアになる場合もあります。・熟睡障害への対処法ストレスや疲労から、睡眠時にきちんと休息できていない可能性があります。寝る時には、ストレスを解消することを意識しましょう。リラクゼーション音楽やアロマなどの力を借りていく方法も有効です。不眠全般に効く対策とは? 睡眠力を底上げしようこれら4つの不眠状態は、睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシーなど睡眠障害に起因している場合も少なくありません。睡眠外来などに行くことで、疾病が原因かどうかがわかってきます。ひどい状態が続くようであれば、一度診察を受けてみるとよいでしょう。また、下記の方法は良好な睡眠リズムをつくること全般に有効です。・「寝ながらスマホ」の習慣をやめる・昼間、太陽光を浴びる時間をもうける・夜は23時台にはベッドに入る・夕方以降、カフェインの摂取を控える簡単な方法でありながら、不眠の対処法として有効なのでぜひ試してみてくださいね。徐々に快眠へ向かっていく足がかりになるはずです。Photo by Chris Suderman
2015年05月16日仕事が終わらず、毎日遅くまで残業している方もいるでしょう。こうした不規則な生活習慣は、不眠の症状を引き起こしてしまうこともあります。現在では、そんな不眠に関する悩みを抱えた社員の負担を軽減すべく、職場環境改善に向けたさまざまな取り組みが行われているんですよ。具体的にどんなものなのかご紹介します!柔軟な勤務スケジュール不眠で悩む方への取り組みのひとつとして、勤務時間のスケジュール調整があります。これは、出勤時間を自由に決められるというもの。不眠の症状を持った方の場合、決まった時間に起きて出勤するのが難しいこともあります。それを踏まえて、このような取り組みが行われているんですね。これにプラスして、昼休みの休憩時間をずらすといった取り組みもされています。必ずしも1時間休憩をとるのではなく、10分単位で区切って何回か休憩することも可能です。時間に融通がきかせられるので、軽く仮眠をとるなどして自分のペースで不眠を解消させていくことができるでしょう。仮眠もOK!不眠改善のための柔軟な仕組み夜はなかなか寝付けないのに、仕事中は眠くなってしまう……不眠になると、そんな症状が出ることも多いようです。強烈な眠気に襲われると、仕事を続けるのは難しいもの。そうしたときには、仮眠を自由な時間にとれることになっているところもあります。時間はとくに決められておらず、長めにとることも可能ですが、その代わりに終業時間を遅らせるなどして調整します。不眠の症状がある場合、無理に寝ようと思うとそれがかえってストレスになってしまうものだそうです。「早く寝なければ」「今日も眠れないかもしれない」といった「不眠恐怖」にかられてしまうことも。この悪循環に陥ってしまう前に、できるだけリラックスして眠れる環境を作っていくことが大切だといわれています。職場環境を改善して健康的に働く1日の多くを過ごすことになる職場の環境は、自身の身体にも大きく影響してくるもの。とくに、残業が多い会社だと生活が不規則になりがちなため、不眠を起こしやすくなります。集中力の低下やめまい、倦怠感などの症状を引き起こす不眠は、働く側にとっても雇う側にとっても厄介なもの。そのため、症状が起こらないような環境作りと、実際になってしまったときの柔軟な対応が必要となるでしょう。不眠の症状を持った社員が、快適に働けるような環境作りを行うことはとても大切です。社内での対応を柔軟にすることで、早めの解消につながることでしょう。Photp by Adam Grabek
2015年05月07日出張が重なり不眠に陥る方は少なくありません。なかには新幹線に乗っている間に眠りたいのに眠れない、新幹線移動後はなんだか寝つきが悪い……そんなふうに感じている方も多いよう。新幹線が人間の睡眠に及ぼす影響とは、どういったものなのでしょうか?北陸新幹線の開通で、新幹線の利用者も増えそうです。新幹線の旅を快適に過ごすためにも、おさえておきましょう!新幹線で寝にくい理由はなに?新幹線はその速度ゆえに、身体に圧が加わります。人によって、この圧への耐性が異なるため、新幹線では寝にくく感じる方も出てくるのです。具体的には、耳が聞こえにくくなって不快感を覚えたり、胃に負担を感じて気持ちが悪くなったりする方がいるようです。脚のむくみがひどくなったり、コリが悪化したりするように感じるのもこうした圧力に一因があるようです。これにより、眠気があっても眠れないという状態に陥ってしまうのです。さらに、新幹線は夜でも煌々と電灯をつけて、走行しています。飛行機は、夜の便になると暗くして、自然な眠気を感じられるようにしています。最近では、太陽光のような強い光でなくとも、身体の睡眠リズムを崩すということがわかってきました。新幹線は、途中乗降車したり、トイレに立ったりするのに安全なように車内は明るさを保っています。残念ながら、そうした新幹線の配慮があるからこそ、寝つきが悪くなってしまう方も出てくるようです。新幹線で眠るための秘訣とは?眠りは、さまざまな要因によって決定づけられます。新幹線の中でも、「眠りたい!」と思った場合には一つ一つ眠りのための要因をクリアしていく必要があります。いくつか秘訣を紹介しましょう!・明かりをシャットアウトする明かりは神経を覚醒させてしまうので、アイマスクなどをして暗さを作り出しましょう。・身体に解放感を与える身体が緊張している状態では良質な睡眠は得られません。ネクタイを外す、靴を脱いでスリッパに履き替えるなどの一工夫で随分身体がリラックスするものです。・適温にする車内がどんなに寒かったり暑かったりしても、なかなか「設定温度を変えてください」とは言いにくいものではないでしょうか。そのため、自分で温度をコントロールできる備えをしていくとよいでしょう。寒さ対策としては、ストールや風呂敷など出張先や旅行先でも使えるようなアイテムが◎。新幹線で寝過ごさないための方法とは?新幹線の中で快適な眠りを得られるようになったら、続いて心配になるのが「目的の駅できちんと降りられるか」ということです。言わずもがなですが、新幹線を乗り過ごしてしまうと大変な時間のロスになります。携帯アラームをセットするなどして乗り過ごし防止策を講じておく必要性があるでしょう。ただし、音は周囲に配慮して、バイブ機能か小音に設定しましょう。イヤホンをするのも一つの手です。起きられるか?という不安がなくなれば、安心して眠れるようになるものです。Photo by S. H.
2015年05月02日心配ごとがあったり、眠らなければならないと思ったりすると、人は眠れなくなるものです。睡眠というのは本当にやっかいな一面がありますよね。今回は、不眠の要因に迫りたいと思います!不眠症の始まりは体内時計の乱れから昼寝をしすぎた日の夜は眠れないことが多いですよね。これは体内時計の乱れによって起こる一時的な不眠です。ただ、この状態が続くと自律神経が乱れ、元の生活に戻りづらくなると言われています。就寝や起床の時間がまちまちな人は時間を決めて寝起きしましょう。うっかり昼寝をしすぎたり、入眠がスムーズでない日が続いたりしたときは、意識して生活リズムをコントロールすることが大切です。短期的な要因の睡眠不足はすぐに対策を!一時的な睡眠不足でも、継続すると慢性的な不眠になってしまう場合があります。一日くらい…と軽視せず、すぐ解消させましょう。このような短期的な要因にはどんなものがあるのでしょうか。とてもうれしいことがあったり、緊張することがあったりした日の夜はなかなか寝付けないことがありますよね。翌日に大事な会議や試験があるときは、特に寝付くまでに時間がかかるものです。神経の高ぶりから身体は疲れているのに、いわゆる「頭が冴える」状態で眠れないのです。呼吸が浅くなっている場合があるので、深呼吸をしてリラックスすること。それでも睡眠不足に陥ってしまったときは朝、太陽の光を浴びて体内時計をリセットしましょう。長期的な要因の睡眠不足は眠りが浅くなる?慣れない生活環境で暮らしている方や、常に心配事を抱えている人に不眠があらわれることがあります。いつ終わるかわからない不安というのは、やはり睡眠を蝕むようです。このような長期的な要因の睡眠不足はかなり根深い問題を抱えています。この場合、睡眠時間を十分にとっていても身体がだるく、1日中頭がぼーっとする状態が続くこともあります。睡眠には、浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)の2つがありますが、浅い睡眠の時間が多い状態です。夢をよく見るという人も浅い睡眠が癖になっている可能性があります。自分の睡眠状態をしっかり把握して、問題があると思った場合は、すぐにお医者さんに相談するようにしましょう!photo by Lulu Lovering
2015年02月21日「原因はわからないが夜寝付けない日がある」、そんな睡眠ストレスを抱えている方は少なくないようです。自分で不眠の原因を特定できないということが眠れないストレスにプラスして、さらなる精神的負荷にのしかかっている人も多いようです。そうした方にうってつけなのが睡眠日記。その効果と運用法について紹介します。睡眠日記ってなに?不眠解消に効果があるそのメカニズムに迫る睡眠日記は、その名の通り1日の行動を日記的に記録していきます。そして、普通の日記と異なる点は、夜の「ぐっすり眠っていた」「ちょこちょこ目が覚めてしまった」などや、昼間の「居眠りをしてしまった」「眠くて全く頭が働かなかった」なども、その時刻がわかるように記録していくことです。行動、睡眠状況の他に、食事の時間や内容、体調なども記入していくとより多面的なデータにしていくことができます。これを2ヶ月ほど続けると自分の睡眠の特徴が見えてきます。たとえば、「夜22時まで仕事をしていた日は布団に入る時間は同じでもなかなか寝付けていない」「月末になると眠りが浅く、昼間もウトウトしてしまう……あ!生理の時期と重なっている」など、生活と睡眠の因果関係が少しずつ明らかになっていくのです。睡眠日記のより効果的な運用方法の使い方睡眠日記は必ず紙に記録するようにしましょう。日中忙しく働いている人は、帰宅して夕食後などに睡眠日記の記入を始める方も多いはず。21時や22時にパソコンに向かって作業をすることになると、それだけで睡眠の質を下げてしまう可能性があるのです。記録をつけるにあたってポイントなのは、細かく時計を見る習慣をつけるようになるということです。「ウトウトしてしまった時間」や「途中で目覚めてしまった時間」にいちいち何時かを確認はしないでしょう。そのため、慣れるまでは何時にしたことか忘れてしまうケースもあると思います。そんなときは、おおらかな気持ちでだいたいの時間を記入していくとよいでしょう。負担のかけ過ぎに注意して長続きさせよう!睡眠日記をつける際には、いくつか注意するべきことがあります。【睡眠日記運用の注意点】●完璧を求めない。記録をつけることを目的にしない後で見返して自分がわかればOK!くらいの気持ちで記入しましょう。そうしないと三日坊主になってしまいます。●「また何時に起きてしまった」「居眠りばっかりしてしまう……」などと落ち込まない。反省しつつ学ぶこともありますが、ここで必要なのはあくまで客観的な情報です。●「これが原因かも……」と思ったらすぐに改善。改善策は1カ月続けてみる睡眠はどんな影響を受けて変化しているかは人によって異なります。そのため、自分で探し求めていくことが大切です。注意点を踏まえつつ、自分が続けやすい形で睡眠日記を始めてみてはいかがでしょうか。Photo by karin and the camera
2015年02月06日「あーあ、また夜になった。今日も眠れないんじゃ……」と思うことがありますか?不眠症の原因にはさまざまなものがありますが、不眠症の人が共通して経験する、不眠恐怖を断ち切る方法をご紹介します。不眠恐怖はこうして始まる!不眠症の経験がある人なら、誰でも感じたことのある不眠恐怖。それは、どのようにして生じるのでしょうか?次のような考え方が不眠恐怖を引き起こすとされています。夜になると「また、今夜も眠れないのでは……」という思いが頭によぎり、布団のなかに入ってもなかなか眠れない。逆に目が冴える。↓我慢して布団のなかに留まる。「早く眠らなくてはいけない」、「眠れなかったらどうしよう」という考えが、繰り返し頭の中をよぎる。↓結果、今夜もよく眠れなかった。「夜になるのが憂うつ」と感じる。↓それまでなかった過度の緊張や不安、焦りにより、不眠恐怖が生み出される。不眠恐怖のストレスを軽減する秘訣は、考え方にアリ!一旦、不眠恐怖が生じてしまうと、その悪循環を断つのはなかなか難しいようです。でも、軽減する方法がないわけではありません。そもそも不眠恐怖は、心因性のものが多く、無用な緊張や不安を自分自身で生み出している場合が多いからです。ですから、まずはあなたの頭のなかによぎる考えをコントロールしてみましょう。たとえば、「毎晩10時には床について寝なければならない!」とか、「睡眠時間は、毎日8時間は確保しなければならない!」、「眠くなくても、布団のなかにいることは大切だ!」などという、こだわりを捨ててみましょう。むしろ、「人間、どうせいつかは眠くなるのだから、眠くなるまで起きていよう」、「眠くないから、布団に入っておく必要はない」といった考え方をしてみるのはいかがでしょう。これは、いわゆる認知行動療法というもので、このような考え方は、思った以上にストレスを軽減してくれるといいます。タイプ別に不眠恐怖に対処する!また、不眠症の症状には、次のようなタイプがあります。タイプごとにこれまでとは違う考え方をするようにして、対処してみましょう。○入眠困難布団に入っても、なかなか眠れない↓時間になったら布団に入るのではなく、眠くなってから布団に入る。(と考える)○中途覚醒夜中に何度も目が覚め、そのあとなかなか眠れない↓目が覚めても、時計を見ない。(何時かはどうでもいいと考える)○早朝覚醒朝起きようと思う時間より早く目が覚め、そのあと眠れない↓無理して長く布団に入っていないようにする。(早起きは三文の徳と考える)適切な睡眠時間は、年齢や人、状況によっても異なります。また、生真面目な人ほどストレスも受けやすいとのこと。健やかな毎日を取り戻すため、さっそく今日から考え方をコントロールしてみませんか?Photo by Girish Suryawanshi
2014年12月04日睡眠改善委員会は「不眠の日」である11月23日、"睡眠健康"を普及啓発するため、「かくれ不眠」の定義に加え、新たに「快眠」の定義(12項目)を発表した。同委員会は2011年2月3日、健康を維持するための食事や運動などと同じように、睡眠も大切な要素の1つであることを世の中に啓発するため、睡眠の専門家が集まって発足した。そして、睡眠の悩みを抱えていたり、良い睡眠への積極的な対処を行っていないなどの状態を「かくれ不眠」と命名。かくれ不眠には5タイプが存在することを学会で発表するなど、かくれ不眠解消のための正しい情報や知識を発信してきた。ちなみに、2010年12月のエスエス製薬による調査によると、20~40代の男女の約8割がかくれ不眠に該当しているという。今回新たに発表した「快眠」の定義は、良い眠りとはどのようなものか、快眠を分かりやすく指標化したもの。睡眠改善を要する人たちに向けてアプローチする時、「かくれ不眠を回避したい」という予防意識から行動をとる場合と「快眠したい」という気持ちから行動をとる場合の2つの方向性が考えられるという。快眠の定義は、この後者の人たちに対し自分の睡眠状態を客観視する"ものさし"を示すものとなる。今後の活動では、快眠定義のチェックリスト化やタイプ分類、快眠接近に向けてのタイプ別介入支援方法の検討などを予定しているという。
2014年11月27日シソには青ジソと赤ジソの2種類ありますが、生薬(漢方薬の原材料となる天然の草根木皮など)に使用されるのは、主に赤ジソです。斎藤医院院長・斎藤輝夫さんは、不眠の原因に赤ジソが効くことを突き止め、「シソジュース」を考案しました。なぜ赤ジソが良いのか、そして「シソジュース」のレシピについて伺いました。不眠の原因が胃腸の働きにあることも。気の巡りを良くしてグッスリ眠る!シソの薬効は香りにあると古くからいわれてきましたが、これはシソの葉に含まれる揮発性の油」(シソ油)によるものです。香りが良く軽いという性質があることから、漢方的には気(東洋医学でいうところの生命エネルギー)の巡りを良くする作用があると考えられています。このような性質を利用して、漢方では主に胃腸や肺の症状に用いられているそうです。不眠の原因はさまざまありますが、胃腸の働きが悪いことから起こるものも少なくありません。シソは気を巡らせるので、気の滞りを取って、気分がふさぐのを防ぐ作用を持っています。胃腸の働きを正常にする作用とともに、不眠の解消に役立つのです。また、シソは体を温めるため、手足の冷えから寝つきが悪くなる場合にも効果を発揮するのです。生葉をたくさん食べるのは大変!だから「シソジュース」シソは、生葉を食べるのでは一度に摂取できる量が限られてしまいます。そこで、シソジュースにして美味しく効率的に摂取する方法をご紹介しましょう。シソジュースの作り方は以下のとおりです。まず、赤ジソの旬である6~9月のころに出回る生葉を150g用意。これを30分くらい水にさらしてアク抜きをします。また、赤ジソの葉を乾燥させたものが生薬として漢方薬局で市販されていますので、そちらを利用しても良いでしょう。この場合はアク抜きは必要なく、量は10gを用意してください。これを1ℓの水とともに鍋に入れ、強火で煮ます。沸騰したら弱火にして15分くらい煮て火を止めます。長時間煮ると薬効が落ちるポイントは長時間煮ないことです。長時間煮込んでしまうと、香りも飛んでしまい、薬効も落ちてしまいます。シソの葉を鍋から取り出して、その残りの汁に好みでハチミツを適量加え、甘みをつけたらできあがりです。分量としては、1日に200mlほど飲むとよいようです。睡眠によいとされているシソを効率的に摂取できるシソジュースで、質の良い睡眠を手に入れましょう。Photo by Wei Tchou
2014年11月06日