意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「Quad(クアッド)」です。インド太平洋地域の平和のため連携し中国に対抗。「Quad」とは、日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4か国が軍事的、経済的に連携をしていこうという枠組みです。インド太平洋地域で強引な海洋進出を繰り返している中国に対して、包囲網を作りたいという思惑があります。それぞれ中国との間には難しい課題を抱えているのです。日本は尖閣諸島問題。中国は「海警法」を施行し、日本の海上保安庁にあたる中国海警局が武器を持てることになりました。そして、しばしば日本の領海に侵入し、プレッシャーをかけています。アメリカは中国との経済対立が鮮明。厳しい貿易折衝を続けています。また、自由主義と中国共産党のイデオロギーの対立も激しさを増してきました。オーストラリアも中国との貿易摩擦が激しく、中国の買い手市場になっており、対等な関係を築くことを望んでいます。中国と国境を接しているインドは常に緊張関係にあり、国境付近では小さな衝突が続いています。Quadのもとになったのは、2006年に当時の安倍首相が提唱した、「日米豪印による戦略対話」でした。日本もアメリカも後任の政権がその意思を引き継ぎ、バイデン大統領の呼びかけで、3月12日にQuad初の首脳会合が開かれました。自由や民主、法の支配を共通の価値として共有することを大きな目的にしています。Quadの規模を数字で見てみると、人口は中国の14億人に対して、Quad4か国の合計は18億人。GDPは中国が14兆ドルなのに対して、Quadは30兆ドル。軍事費は年間2600億ドルの中国に対して、Quadは8700億ドルになります。対抗といっても、戦争をして領土を奪うという話ではありません。あくまで経済的な覇権争いです。中国の経済パワーは強大ですから、完全に敵に回すことなく、うまく商売をしたいという思いもあるため、複雑なんです。しかし、いかなる理由であれ、人権や人道を逸脱する行為は認められませんし、ルールに基づいた貿易をするということは大前提であるべきです。自由主義国がまとまって、中国やそれに追随する諸国に対して、自由と民主の価値を見せ続けることが大事だと思います。堀潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。新しい朝の報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX平日7:00~8:00)が放送中。※『anan』2021年5月5日-12日合併号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年05月10日働き方改革や女性の社会進出が注目を集める昨今。パパがもっと早く帰宅して、家事や育児に協力できたり、ママが仕事をしやすい環境を整えたりなど、パパ・ママと社会の関わり方が重要視されています。企業がどのような制度を設けているのかも気になるポイントですが、他にももっと身近なところでは、家庭の家事の分担も気になる存在。最近の調査では、家事を分担している夫婦ほど、パートナーのことを「好き」だと感じていることもわかっているんです。日本、韓国、アメリカ、ドイツ、デンマークで調査その調査とは、リンナイ株式会社が2018年2月8日に発表した『【熱と暮らし通信】世界5カ国の「共働き」に関する意識調査』です。同調査は、日本、韓国、アメリカ、ドイツ、デンマークの共働き夫婦の既婚者の男女500名を対象に実施したもの。そのなかで、家事分担をしている人としていない人それぞれに、「あなたは、配偶者(パートナー)のことが好きですか?」と質問しており、結果は以下の通りに。【家事分担別 配偶者が好き集計】(左:分担している、右:分担していない)・日本…67.9%40.9%・韓国…72.4%30.8%・アメリカ…95.7%71.4%・ドイツ…85.7%82.6%・デンマーク…97.6%81.3%結果を見ると、家事分担をしている人ほど、パートナーのことを「好き」だと感じていることがわかります。ということは、夫婦円満のためには、家事分担が有効である可能性があります。しかし、同調査では、ちょっと残念な結果もでているんです…。家事分担の割合 5カ国中、最下位は日本パートナーのことを「好き」と思えるためには、家事分担が重要そうですが、実際に家事分担をしている夫婦は、日本が最下位という状況です。Q.あなたは、配偶者(パートナー)と家事を分担していますか?・アメリカ…93.0%・韓国…87.0%・デンマーク…84.0%・ドイツ…77.0%・日本…56.0&もっとも家事分担をしているのは、アメリカで93.0%。一方で最下位の日本は56.0%と、大きな差が生まれています。そんなアメリカと日本の家事効率化を比べると、アメリカでは75.0%の人が「機能性の高い家電を使っている」のに対し、日本では38.0%と少なめ…。ロボット掃除機や食洗器、乾燥機付き洗濯機など、現在は家事負担を軽減できる家電製品が販売されていますよね。家事分担をして、夫婦円満度を高めるためには、これらを上手に使ってみるのもひとつの方法なのかもしれません。(文・山手チカコ/考務店)
2018年02月16日トラベル・ブーメランJTB法人東京とブーメランイット・ジャパンは、旅行先での忘れ物や落し物を回収するサービスを受けられる『トラベル・ブーメラン』を販売開始しました。ブーメランイット・ジャパンが展開している落し物回収サービス「マイブーメラン」をベースに、旅行中の忘れ物や落し物を回収する目的でカスタマイズしたサービスです。ホームページで旅行前に購入したトラベル・ブーメランのラベルナンバーと切な所持品を登録し、忘れ物をした場合は専用サイトに紛失物を報告します。発見時はラベルデータで照合と確認をしたうえ、回収の手配をして所有者に返還します。商品はキーホルダータイプシールタイプがセットとなり、価格は 1,050 円(税込)、サービスは登録日より開始、有効期間は翌月から起算して1年間有効になります。現段階では、 法人・団体向けに販売し2011 年度で 10,000 個の販売を目指としています。あくまで紛失物の返還を100%保証するものではなく、見つかった場合に戻ってくる保険のようなサービスです。
2011年01月28日