前回は、長女のヤキモチや嫉妬がひどかった理由を考えたのですが、今回はわが家の2番目、次女にスポット当ててみました。真ん中の子(中間子)の性格真ん中の子(中間子)の性格は、「協調性が高い」と言われていて、小さい頃から上と下に挟まれて、ある時には上をやり、ある時には下をやるので、上も下もどっちにも合わせれることができる人が多いんだそうです。次女は二つ上の姉と二つ下の弟に挟まれていて、親である私は正直あまり記憶がないくらい忙しい毎日でした。長女はママを赤ちゃんに取られた焼きもちでキーキーしていましたし、赤ちゃんはお世話しないといけないし、真ん中の子である次女は私に甘えたくてもなかなか難しい。そんな中自分を見てほしいがためなのか、もともとの気質なのか、次女は幼いころからとても周りをよく見ていて気がきくしっかりした子でした。真ん中の子あるあるなのでしょうか?次女が中学生になると、任せられることも増えて、ずいぶん助かりました。そして、高校生になると、もう大人と同じくらいの目線で会話ができます。普通に女同士の「女子トーク」です(笑)ママ友の愚痴を外で話すのは危険ですよね…そういうことは家の中で話す形ができあがっていました。私としては娘とのコミュニケーションのつもりで、身の回りの出来事や、他の家族の話とかいろいろしていました。次女も楽しく聞いているものだとばかり思っていたのですが、気が付けば次女の反応が薄い日が続きました。そして、ある日のこと真ん中の子(中間子)でしっかりしていた次女を頼りすぎた…このセリフを言われた時、何も気が付いていなかった私はとてもショックでした。子どもに子どもである部分をだいぶ我慢させてきてしまったんだと。ちょっと頼りすぎてしまっていたようです。でも良かったのは、その気持ちを娘が言葉にして伝えてくれたこと。娘が親に不満を言える関係性は築けていたので、そこから私が反省し、これまで以上に良い関係になれたと思います。2人の娘が成人した現在は、ときどき夜中にお酒やおつまみを用意して女子会を開催しています。女子同士のおしゃべり…楽しいです(笑)
2020年02月12日長子、中間子、末っ子にひとりっ子。それぞれの特徴をとらえて活かすことで、子どももママもよりハッピーに過ごすことができるようになるかもしれません。それぞれの「あるある」を心理カウンセラーの筆者が紹介する、第2回は「中間子」。相手に「とらえどころがない」と感じさせてしまうこともあるようで、ママの中にも対応に悩むという声が少なくない中間子の性質と関わり方を紹介します。しつこくてトラブルになりがち最初の中間子「あるある」は、そのしつこさ!中間子は自分の主張と相手の主張が食い違った時、自己主張を曲げることができずに、きょうだいやお友達とトラブルを起こしがちです。ただし、こだわりが強いように思われがちな中間子のしつこさですが、しつこくする目的は、相手を自分の思うとおりに動かすことによって、自分が相手から愛されていることを実感したいだけ。自分の主張について「こうでなければ許せない」というほどのこだわりはありませんので、ちょっとしたキッカケで言うことが180度変わることも。基本的に、理性が働き親から認められやすい長子と、年齢が幼く何でも許されがちな末子に挟まれ、中間子は「自分の主張が認められない」という経験をたくさん積んでしまいがちです。相手から認められたい気持ちが中間子のしつこさを作り上げています。やればできるのにやらない中間子は、「やればできるのにやらない」子になってしまうことがよくあります。長子や末子と同じく、中間子にも、努力次第でどれだけでも羽ばたける素質は備わっています。むしろ、初めてのチャレンジで失敗しがちな長子をよく見てきただけに、長子よりも要領よくこなす力を持っている中間子も多いはず。にも関わらず中間子がチャレンジを嫌がることがあるのは、親の期待を感じにくいきょうだい順だからかもしれません。自分よりも学力や生活力のある長子を見ると、中間子は「年齢が違うから当たり前」とは思えず、「自分はできない子だ…」と劣等感を覚えてしまうことがあります。反対に、幼く、親から面倒を見てもらえたり、小さなことでも褒められる末子を見ては、「同じことをしても自分は褒めてもらえない」とやはり劣等感を覚えます。結果として、「自分は親に期待されてないんだ…」と勘違いをしてしまうことも多く、中間子は「やればできるのにやらない」子になりがちです。周囲の空気を読みすぎる中間子には周囲の空気を読みすぎるところがあるようです。相手が望んでいることを叶えようとするあまり、自分の意見を定めず相手に従うことを優先させてしまいます。この性質は、時として「相手によって態度や意見を変える」という性質にあらわれてくることがあります。本人には悪気はなく、むしろ相手にとって都合の良い自分でいたいと思うあまりの行動なのですが、八方美人とか、意見が一貫していないと評価されてしまうこともあるでしょう。その根底にある心理は、やはり相手に気に入られたい、認められたい、相手にとって一番の人になりたい…という欲求です。中間子がしつこく振る舞っているうちは、なかなか八方美人にはなりません。しつこくすることで親から怒られる経験を重ねると、今度は相手の言うことを聞くことで好印象を勝ち取ろうという発想の転換が起こってしまうのです。「あなたはあなたでいい」と伝えて中間子の基礎になるのは、ママやパパの関心がほしい!という欲求です。もちろんより幼い子に手が掛かるのは仕方ありませんが、一番下の子がいるにしても、中間子に毎日、一定の気持ちを割くことを決して忘れないでください。そして無理をしなくても、ありのままのあなたを愛していること、あなたの頑張りに期待していることを伝えましょう。見てくれている、期待されていると感じることで、中間子は自分の実力を余すことなく発揮します。そして他人の意見を尊重しつつも、左右されることなく自分自身で判断できる大人へと成長していくことでしょう!
2019年01月21日「長女っぽい」とか「末っ子っぽい」など、他人を見ていてなんとなく感じたり、逆に、他人から自分自身のことを指摘されたことがある、なんて方はとても多いのではないでしょうか? 「生まれ順」は性格に影響する共通パターンがある――そんなところに目をつけて研究をしたのが、作家・心理カウンセラーの五百田達成さんです。五百田達成(いおた・たつなり)さん作家・カウンセラー。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て独立。サラリーマンとしての実体験と豊富なカウンセリング実績を生かした、人づきあいやコミュニケーションに関する実践的アドバイスが好評を得ている。執筆や講演の主なテーマは「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。テレビや雑誌などメディア出演多数。主な著書に、35万部を超えるベストセラー「察しない男 説明しない女」シリーズ(ディスカヴァー)、13万部突破の「特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ」(新潮文庫)などがある。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。著書: 『"生まれ順"でまるわかり! 中間子ってこんな性格。』 (五百田達成・著/ディスカヴァー・トゥエンティワン ¥1.080 (税込)HP: 五百田達成オフィシャルサイト 老若男女あらゆる人たちにインタビューを重ねた結果、性格は親ときょうだいとの関係性で決まる、との結論に至ったと言います。そこから独自のメソッドを導き、分類したのが、「長子(きょうだいの一番上)」「末子(きょうだいの一番下)」「中間子(3人以上のきょうだいの「長子」と「末子」以外)」「一人っ子(きょうだいがいない)」の4つの「きょうだい型」。 ・「『きょうだい型』あなたはどのタイプ? 子育てのモヤモヤ・イライラの答えがここに」【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第1回】 ・「長子」はどんな性格? 頼られ上手で甘え下手『アナと雪の女王』エルサそのもの【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第2回】 ・「末子」はどんな性格? お調子者の「したたかアイドル」【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第3回】 続く第4回は、「中間子」についてお話をうかがいます。■愛情のエアポケットに陥りがちな「中間子」は“永遠の思春期”―― 3人以上のきょうだいの「長子」と「末子」以外である、「中間子」はどんなタイプなのでしょうか?五百田達成さん(以下:五百田さん):「中間子」の性格をひと言でいうと、“永遠の思春期”です。「中間子」は、はじめは「末子」として生まれチヤホヤされて過ごしますが、ある日突然、その座を新たに生まれた「末子」に奪われます。そして、「長子」と一緒にいる時は下の子として扱われ、ぐいぐいと上から押さえこまれ、「末子」と一緒にいる時は上の子としてのふるまいを求められ、どんどん突き上げられる。まさに“中間管理職”的ポジションになるわけです。そういった環境で育つので、人付き合いのバランス感覚は養われますが、繊細で感受性の強い性格になります。―― なるほど。確かに、一般的に「中間子」には、ちょっと“一筋縄ではいかない人”のイメージがありますね。五百田さん:なんでも一番の「長子」と、無条件に愛される「末子」の間に挟まれ、「中間子」は愛情のエアポケットに陥りがちなんです。実際にインタビューをして、「『中間子』ってこんなにこじらせていたの!?」とビックリしたほどです。多くの「中間子」が、「子ども時代に一番愛情をかけられなかった」とか「普通にしていたら親に気づいてもらえないから、注目されるには激しい自己主張するしかなかった」などと本気で告白しましたよ。「中間子」が親の関心を引くのは並大抵なことではないのですね。―― 愛情のエアポケットとは確かに…。でも、「中間子」には苦労人が多いせいか、社会に出て成功している人も多いですよね?五百田さん:小さい頃から周囲の人間関係に敏感で、相手の気持ちを察して動く「中間子」は、ビジネスでの交渉や政治的な立ち回りが上手なタイプが多いのが特徴です。著名人でいったら、ソフトバンクの孫正義さんやユニクロの柳井正さん。歴代首相の約半数が「中間子」というのもいい例です。また、フィクションでいえば、アニメや映画化もされた少年漫画『キャッツ・アイ』の「来生瞳」。セクシーな姉と元気な妹に比べると、ちょっとキャラクターが薄い「瞳」ですが、自分のお店に刑事の彼氏を連れてくるなど、時としてとっぴな行動をとることがあるのが「中間子」の特徴です。 ■「中間子」には“ほかの子より5割増し”の愛情を注ぐイメージで―― 私の周囲に、男の子3人きょうだいのお母さんがいて、「真ん中の子は、負けず嫌いで自己主張が激しく、一番扱いにくい」とこぼしていました。何か良いアドバイスはありますか?五百田さん:「中間子」は愛情のエアポケットに陥りやすいので、ほかのきょうだいよりも5割増しくらいの愛情を注ぐイメージで接してあげてください。「この子だけちょっとひいきしてあげよう」くらいの比重で愛情を注ぐと、「中間子」はそこで初めて、平等に扱われていると感じられると思いますよ。ほかのきょうだいに比べて、「中間子」はお母さんをひとり占めできる期間が短すぎるんです。だから、時にはお母さんと2人だけで遊びに行ったり、「自分は特別なんだ!」と思えるくらい、べったり過ごしてあげてください。―― 先に言ってしまいますが、この相談者のお母さん、実は同じ「中間子」なんです。先生の理論では、同じ「きょうだい型」は理解しやすいとあり、今までの相談ではまさにその通りでしたが、「中間子」ばかりは、なかなか一筋縄ではいかないのですね…。五百田さん:さまざまな方々にインタビューをしてきましたが、やはり「中間子」が一番むずかしいと感じています。特に、この例は、同性の男の子3人きょうだいなので、ますます「中間子」への関心は薄くなっているはず。こじらせると、「いつも自分だけ割を食っている」という被害者意識を募らせる危険性もあるので、相談者のお母さんはしっかり「中間子」との時間を確保して、甘えさせてほしいですね。ただでさえ愛情をいっぱい受けている「長子」と「末子」は、多少放っておいても大丈夫ですから(笑)。―― そうかもしれませんね(笑)。では、そんな難しい気質の「中間子」がうれしくなってしまうような、ほめ言葉はありますか?五百田さん:「中間子」は常に周囲との関係性でものを考えるので、「うらやましい」とほめるのが効果的です。「〇〇ちゃんのママがすごいって言っていたよ」などと、他人を引き合いに出してほめるのも心に刺さります。逆に、単に「すごい」「えらい」などとほめても、客観的な評価は「中間子」にはあまり刺さりません。―― では、叱る時に効果的な言葉は?五百田さん:「もっとできるはず」という言葉です。「中間子」を叱る時には工夫が必要。頭ごなしに叱っても機嫌を損ねるだけで耳に入りません。「あなたには期待しているの。もっとできるはずだから厳しいことを言うのよ」と、お母さんの愛情を込め、自分は期待されているという実感を持たせることが大切です。愛情のエアポケットに陥りがちな「中間子」。常に上と下に挟まれて中間管理職のようなポジションにいるので、時には、お母さんがえこひいきするくらいの感じで接してあげてちょうど良いようです。次回は、「一人っ子」についてうかがいます。取材・文/まちとこ出版社N
2018年04月11日理化学研究所(理研)は11月20日、原子より小さい極微スケールで起こるK中間子崩壊における「CP対称性の破れ」のスーパーコンピュータ(スパコン)を用いた計算に成功したと発表した。同成果は、理研 仁科加速器研究センター 理研BNL研究センター計算物理研究グループの出渕卓グループリーダー、クリストファー・ケリー理研BNLセンター研究員らと、ブルックヘブン国立研究所、コロンビア大学、コネチカット大学、エジンバラ大学、プリマス大学、サウサンプトン大学らで構成される国際共同研究グループによるもの。詳細は米国の科学雑誌「Physical Review Letters」に掲載された。CP対称性の破れは1964年に初めて実験的に観測され、その後、2000年までに欧州原子核研究所(CERN)と米国のフェルミ国立研究所にて、「中性K中間子が直接的にCP対称性を破り、アップクォークとダウンクォークから成るπ中間子に崩壊する現象」が観測されていた。この結果と、小林・益川理論に基づく理論計算の比較が求められていたが、小林・益川理論は日本の高エネルギー加速器研究機構(KEK)や米国のSLAC国立加速器研究所のB中間子の崩壊実験で検証されていたが、K中間子の崩壊過程の理論的な計算は技術上の困難があり今まで不可能であった。今回研究グループは、中性K中間子が2つのπ中間子に崩壊する格子量子色力学に基づく大規模数値計算を行ったという。具体的には、自然界ではK中間子の崩壊により、2つのπ中間子が互いに反対方向の運動量を持つが、それをこれまで計算機上で実現する方法がなく、正確な計算ができなかったが今回、計算機上に表した空間格子の境界条件に工夫を加えることで、K中間子が自然界と同じ運動量を持ったπ中間子へ崩壊する状況を実現したとするほか、クォークの運動方程式の解法を大幅に高速化するアルゴリズムを導入し、計算効率を高めたという。これらをもとに、実際に、理研BNL研究センター、ブルックヘブン国立研究所、アルゴンヌ国立研究所、エジンバラ大学に設置されたスパコン「IBM Blue Gene/Q」を用いて、標準的なノートPCで2000年分の計算量に相当するとされる大規模格子量子色力学計算を行い、小林・益川理論と素粒子の標準理論から導き出されるCP対称性の破れのサイズを計算で示し、実験結果との比較を可能にしたとする。なお、研究グループは今回の理論計算について、実験結果との比較をするにあたって最終的な結論を出すための精度がまだ不足しているとしているものの、直接的なCP対称性の破れの理論計算が可能であることが証明されたとしており、米国で開発が進められている次世代スパコンを用いることで、より高い計算精度を得られるのではないかとしている。
2015年11月20日