2016年本屋大賞に輝く同名小説を映画化した『羊と鋼の森』の完成披露試写会が5月20日(日)、都内で行われ、主演を務める山崎賢人をはじめ、共演する鈴木亮平、上白石萌音、上白石萌歌、橋本光二郎監督、ピアニストの辻井伸行が登壇した。■辻井さんのピアノ演奏に、山崎さんは思わず…数々の映画で主演を務め、今年は初主演ドラマ「トドメの接吻」で新たな魅力を放った山崎さん。本作では、北海道に暮らす高校生・外村直樹が、ピアノの調律師との出会いをきっかけに、自身も同じ道を歩もうと奮闘する姿を繊細に演じている。「役者として仕事をしながら感じることを重ね合わせれば、調律師を目指す外村がリアルになると思った」と山崎さん。ステージ上で辻井さんがモーリス・ラヴェル作曲の「水の戯れ」、久石譲作曲の映画エンディングテーマ曲「The Dreams of the Lambs」を生演奏すると、山崎さんは「力強さと気持ちで弾いていることを感じました。すごく元気をもらいました」と感激しきり。さらに「今日は来てよかった」と主演作の舞台挨拶にも関わらず、観客気分で感想を述べ、客席を笑いに包んでいた。■上白石萌音&萌歌姉妹が、ふたり揃って初めての映画イベント!大河ドラマ「西郷どん」に出演中の鈴木さんは、外村にアドバイスを送る“兄貴分”柳伸二を演じており、「この美しい小説をどうやって映像化するのか、最初は不安もあったが、出来上がった作品を見て、涙がこぼれました。本当にすばらしい作品になっています」と自信のコメント。尚樹が出会う高校生の姉妹ピアニスト、和音と由仁を、女優の上白石萌音さん(『君の名は。』)&萌歌さん(『未来のミライ』)姉妹が演じ、初共演が実現した。この日はふたり揃って初めての映画イベント登場となり、姉の萌音さんが「混乱される方もいらっしゃると思うので、お話しておくと、私のほうが背が低いんですけど、私が姉です」と自己紹介。「初めて妹と共演できた、私の人生にとって大切な1本」とふり返り、妹の萌歌さんは「こうして私も大好きな作品が、皆さんにお届けできるのがうれしいです!」と喜びを語っていた。『羊と鋼の森』は6月8日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:羊と鋼の森 2018年6月、全国東宝系にて公開ⓒ 2018「羊と鋼の森」製作委員会
2018年05月20日まとふ(matohu)が国内外の刺激的なアーティストを招いて紹介するシリーズの第10弾として、陶芸家・中村譲司の「うつわの現在形」展を6月1日から10日まで、まとふ表参道本店にて開催。日本の焼き物の伝統の地、京都の清水五条坂でロクロを回し続ける若き陶芸家、中村譲司。まとふの茶箱展でもコラボレーションし、近年その才能が高く評価されている。異形のアート作品を作りだす感性と、職人としてロクロ仕事で鍛えた確かな技術でつくられるうつわは、独特の形といい、美しい釉薬の色といい、まさに「うつわの現在形」だ。今回はまとふのために、お茶のうつわなどを中心に制作。まとふゲストアーテイストシリーズでは初めての陶器の展覧会となる。【展覧会情報】matohuゲストアーティストシリーズ Vol.10 George Nakamura −「うつわの現在形」展会期:6月1日~10日会場:matohu表参道本店住所:東京都渋谷区神宮前5-9-25 1F時間:11:00〜20:00
2018年05月11日TBS日曜劇場にて7月から放送が始まる「この世界の片隅に」キャスト発表取材会が5月3日(木)、緑山スタジオにて行われ、ヒロイン北條すずを演じる松本穂香、すずの夫・周作役の松坂桃李が舞台となる古民家のオープンセット前に登場した。呉市から移築した古民家に「再現度がすごい!」74年前の佇まいを忠実に再現するため、呉市に実在していた古民家を、わざわざ緑山スタジオの敷地内に移築したという気合いの入りよう。絶賛建築中の古民家を前に、ふたりは「すごかった!」と声を合わせた。松本さんは「オープンセットを初めて見ました!本当に家、住める家!」と感激の様相。松坂さんも、「原作の家の作りとか、木の植え方とか、段々畑とか…再現度がすごかった。作品への愛情の注ぎ方が細かいところに出ていて、こっちにも伝わってやばい、頑張ろう、と(笑)」と決意新たにしていた。「この世界の片隅に」は、累計120万部を超えるこうの史代の同名漫画の連続ドラマ化。太平洋戦争の最中、広島の江波から呉に嫁いだすず(松本さん)が、嫁ぎ先の北條家で暮らす、かけがえのない日常を丹念に描いていく。物資が不足し、家族や友達が戦場に送られていくという不安と戦いながらも、前向きに健気に生きるすずや北條家の暮らしを通して、自分の隣にある幸せに気づけるような内容となっている。ヒロイン決定に「正直“うれしい”とかよりも“ポカーン…”という感じ」一次審査からオーディションに参加し、並み居る強敵3,000人の中から見事すず役を勝ち取った松本さん。決まったときの気持ちについては、「正直“うれしい”とかよりも“ポカーン…”という感じ。事務所の方にも“よかったね”と言われるんですけど、あまり入ってこない、信じられない気持ちでいっぱいです」と、心境を吐露。しかし「オーディションの時点から、すずさんをもっと知りたいし、本当にやるんだという気持ちで受けていました。後からじわじわと、すずさんになれるんだっていううれしさが(こみ上げ)、すごく大きかったです。すずさんのように明るく前向きに精いっぱい楽しんで、最後まで頑張りたいと思います」と松本さんは熱い想いを明かした。ふたり以外の主な出演者として、周作の姉役に尾野真千子、周作の父に田口トモロヲ、母に伊藤蘭と演技派が構える。脚本は「最後から二番目の恋」の岡田惠和、演出とプロデュースは「カルテット」で組んだ土井裕泰と佐野亜裕美が名を連ねており、強力なスタッフ陣が集結。さらに、音楽を担当するのは民放連続ドラマ登板は24年ぶりとなる久石譲と、これ以上ない布陣。松坂さんの本音「“どんなもんじゃい”というプレッシャーも感じている」期待が高まるチームについて、松坂さんは「岡田さんとは5~6年ぶり、土井さんも7年ぶりで、本当に久しぶりです。すごくお世話になっていて好きな方で、このタイミングで呼ばれてご一緒するのは、すっごくうれしい」と爽やかな笑顔を見せつつ、「けど、すごく緊張すると言いますか。この歳月の中で“どんなもんじゃい”というプレッシャーも感じながら、いい緊張感でお芝居をしながら作品をしっかりと届けていきたいと思います」と高い志を掲げた。松本さん&松坂さん、初共演の印象は?なお、松本さん&松坂さんは初共演。互いの印象を聞けば、松坂さんは「衣装合わせのとき、僕の前に(松本さんの)写真が置いてあって、見たときに雰囲気がすずさんにぴったりだなって。ちょいちょい“緊張します”と言うんですけど、その感じが見えなくて肝が据わっている女性だと感じています」と隣に座る松本さんに微笑むと、松本さんは「ありがとうございます」とソワソワ。松本さんは「周作さんにしか見えないというか。“周作さん、誰だろう?”と思ったとき、本当に松坂桃李さんが絶対に合うと勝手に思っていたんです。本当に、お母さんと話していて」と現実に叶ったことを伝えると、松坂さんは「キャスティングしていただいて、ありがとうございます(笑)」と御礼を告げ、雰囲気を和ませていた。「この世界の片隅に」はTBS7月期日曜劇場にて放送開始予定。(cinamacafe.net)
2018年05月05日山崎賢人が主演を務め、「火花」「君の膵臓をたべたい」などを抑えて2016年「本屋大賞」を受賞した小説(著者:宮下奈都)を映画化する『羊と鋼の森』。このほど、本作の本予告映像が到着、日本が誇る世界的音楽家・久石譲とピアノ奏者・辻井伸行によるエンディング・テーマもお披露目された。山崎さんがドラマ「トドメの接吻」のホストから一転、調律師としてひたむきにピアノと向き合い、迷い悩みながらも周囲の人々に支えられ成長していく主人公を演じる本作。このたび、作曲・編曲を久石さん、ピアノ演奏を辻井さんが担当したエンディング・テーマ「The Dream of the Lambs」が、本予告映像とともに公開された。世界で活躍する音楽家のタッグが“相思相愛”で実現!久石さんといえば、スタジオジブリ作品や北野武作品、アカデミー賞受賞作『おくりびと』などの音楽を担当したことで知られ、国内、国外問わず数々の賞を受賞。作曲家、ピアニスト、指揮者と様々な面で活躍し続けており、世界中で愛され続けている音楽家。また、辻井さんも世界トップクラスのピアニストであり、2009年、アメリカで開催されたヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人として初めて優勝して以降も、数々の賞を受賞。作曲家としても『神様のカルテ』「美の巨人たち」などの映画やテレビ番組の音楽も担当し、コンサートも日本のみならず世界中で開催してきている。原作「羊の鋼の森」は「本から音が聴こえてくる」という感想が出たほど、表現力豊かに描かれた物語。その世界観、そして“ピアノ”の魅力を最大限に活かせるテーマ曲を考えた映画制作陣は、優れた表現力で世界的に有名な音楽家である2人に制作を依頼。もともと原作に親しみ、その世界観に強く惹かれた両名がオファーを快諾したことにより、今回の豪華すぎる“夢”のタッグが実現した。曲の収録は昨年夏、コンサートホールにオーケストラを集め、久石さん自らタクトを振って行われた。この日、初対面となった2人は互いに「お会いできて光栄です」と挨拶。事前に打ち合わせをした後に本番収録となった。息の合った演奏をした2人は、終わった後も「本当に楽しかった」と嬉しそうな笑顔を見合わせ、その姿はまるで相思相愛!ピアノの調律に真摯な思いをぶつける本作に相応しいエンディング・テーマが完成した。久石譲「調律師は求める音を表現してくれる、本当に大事な存在」本作で山崎さんをはじめ、鈴木亮平、三浦友和が演じる調律師の役割について、久石さんは「ピアノによってタッチがそれぞれすごく違います。調律師は求める音を表現してくれる、本当に大事な存在で、音は出さないけど立派な音楽家だと思います」と断言。「そんな調律師を描いた原作を、オファーをいただく前に読ませていただきました。成長譚の美しくてとても良い話。だからこそ、綺麗なだけで終わらないように、映画の奥行を出せるように、シビアなミニマル的な部分とメロディアスな部分の交差する曲を作るように意識しました」とエンディング・テーマに込めた思いを明かす。「その曲を辻井くんと一緒に作ることができて嬉しく思います。古典的なスタイルをとりつつ、現代的な曲を作ったのですが、見事に弾いてくれました。辻井くんは本当に素晴らしいピアニストで、特にリズム感が凄い」と絶賛を贈り、「演奏をしていて、とても楽しかったです。辻井くんとはまた是非一緒に演奏させていただきたい」とも語っている。辻井伸行、大ファン・久石譲との“共演”は「本当に光栄」また、世界的ピアニストである辻井さんも、調律師について「ピアニストは演奏するときは1人ですが、調律師さん、観客の皆さんと一緒にコンサートを作り上げていると思っています。国内外の様々な場所で調律師さんと出会うのですが、いろいろなタイプの調律師さん、そして会場のピアノと出会えるのは楽しいですね」とコメント。さらに「久石さんとご一緒させていただけたのは本当に光栄でした。久石さんの大ファンで、素晴らしい曲をずっと聴いていたので、本当に嬉しかったです」とその喜びを語り、「楽譜をいただいたときに、どのような気持ちで作曲されたのか想像し、また映画のイメージを自分の中で膨らませて、できる限りのことをしようと思って練習し、本番に挑みました。お会いするまでは緊張しましたが、本当にお優しい方で、合わせやすく、またいろいろと勉強させていただきました。この曲は感動的で、美しく、弾いていて本当に楽しかったですし、収録があっという間でした」とふり返っている。そんな両名を引き合わせた本作プロデューサーは、「どんな化学反応が起きるのだろうという期待もありオファーしたところ、原作がお好きという運命もあり初タッグが成立しました。調律師の主人公の成長を見守るような久石さんの楽曲と、その調律師を讃えるような辻井さんのピアノの音色は、『羊と鋼の森』に太鼓判を押していることを物語っています」と手応えを込めてコメント。そんなエンディング・テーマを使用した本予告映像には、山崎さん演じる主人公・外村をはじめ、ピアニスト姉妹を初共演で演じる上白石萌音、上白石萌歌姉妹など、ピアノと向き合う人たちのそれぞれの悩みと葛藤、そして成長の姿が映し出され、「The Dream of the Lambs」の美しい旋律が物語に深い奥行をもたらしている。『羊と鋼の森』は6月8日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:羊と鋼の森 2018年6月、全国東宝系にて公開ⓒ 2018「羊と鋼の森」製作委員会
2018年03月06日小説『羊と鋼の森』が山﨑賢人主演で映画化。2018年6月8日(金)に全国ロードショーとなる。ピアノの調律に魅せられた青年の成長物語原作は、『火花』『君の膵臓をたべたい』などの話題作を抑え、2016年「本屋大賞」を受賞した宮下奈都の小説『羊と鋼の森』。「2016年 キノベス第1位」、「2015年 ブランチブックアワード大賞」も受賞し、史上初の三冠受賞を達成。さらに直木賞にもノミネートされるなど、2016年最も話題になった小説といっても過言ではない。物語の主人公は、ピアノの調律に魅せられた1人の青年・外村直樹だ。彼は、北海道の高校に通う外村は調律師・板鳥と出会い、ピアノの調律師として生きていくことを決意する。そして、調律師、板鳥宗一郎がいる江藤楽器で働き始めるのだった。ピアノと繋がる多くの人と出会い、調律師としての自分を探し求める、そんな彼の成長物語を描く。主人公・外村直樹に山﨑賢人主人公・外村直樹を演じるのは、『四月は君の噓』、『斉木楠雄のΨ難』などで主演を務めた若手俳優・山﨑賢人。外村の人生を導いていく調律師・板鳥は三浦友和が演じる。また、上白石萌音と上白石萌歌姉妹が、外村の調律師人生を大きく変えることになるピアニスト姉妹として起用される。外村の勤める江藤楽器のピアノ調律師であり、一番年齢の近い先輩である兄貴分・柳伸二役には、『海賊と呼ばれた男』『忍びの国』、そして2018年の大河ドラマ「西郷どん」で主演の鈴木亮平。今まさに大活躍中の彼の演技にも注目したい。そのほか、堀内敬子、仲里依紗、城田優、森永悠希、佐野勇斗らも出演する。久石譲×辻井伸行のエンディング・テーマ「The Dream of the Lambs」映画のラストを飾るエンディング・テーマは「The Dream of the Lambs」。スタジオジブリ作品や北野武作品の音楽で知られる、日本を代表する作曲家の久石譲が作曲・編曲を手掛け、ピアノ演奏は世界トップクラスのピアニストである辻井伸行が担当している。豪華な音楽家同士のタッグによって生まれた、感動の1曲に注目だ。辻井伸行による特別コンサートもまた、映画公開を記念して、辻井伸行による特別コンサートが、6月13日(水)に東京・サントリーホールにて開催される。チケットは4月28日(土)より発売。コンサートでは、『羊と鋼の森』の劇中に登場するピアノ曲が演奏される他、スペシャルゲストとして久石譲も登場する。久石譲はエンディング・テーマの指揮を担当し、ステージ上で辻井伸行との初共演を果たす。ストーリー「羊」の毛で作られたハンマーが、「鋼」の弦をたたく。ピアノの音が生まれる。生み出された音は、「森」の匂いがした―。将来の夢を持っていなかった外村は、高校でピアノ調律師・板鳥に出会う。彼が調律したその音に、生まれ故郷と同じ森の匂いを感じた外村は、調律の世界に魅せられ、果てしなく深く遠い森のようなその世界に、足を踏み入れていく。調律師の先輩たち、高校生姉妹、引きこもりの青年、意地悪なバーのオーナー。ときに迷い、悩みながらも、ピアノ関わる多くの人に支えられ、磨かれて、外村は、調律師として、人として、逞しく成長していく。【詳細】『羊と鋼の森』公開日:2018年6月8日(金)原作:宮下奈都著「羊と鋼の森」(文藝春秋刊)監督:橋本光二郎脚本:金子ありさ音楽:世武裕子出演:鈴木亮平、山﨑賢人、三浦友和、堀内敬子、仲里依紗、城田優、森永悠希、佐野勇斗、光石研、吉行和子エンディング・テーマ:「The Dream of the Lambs」作曲・編曲 : 久石譲、演奏 : 辻井伸行製作:「羊と鋼の森」製作委員会■映画『羊と鋼の森』公開記念 辻井伸行 特別コンサートスペシャルゲスト:久石譲日時:2018年6月13日(水)19:00開演(18:15開場)場所:サントリーホール住所:東京都港区赤坂1-13-1チケット料金:全席指定 S 9,000円、A 7,000円、B 5,000円※4月28日(土)10:00よりチケット発売、価格は全て税込。
2017年12月12日「警官の血」「廃墟に乞う」など数々の警察小説を手掛けてきた直木賞作家・佐々木譲の初の法廷小説「沈黙法廷」が、9月よりWOWOWにて連続ドラマ化されることがこのほど決定。WOWOWで佐々木譲作品を映像化するのは今回が初。数々の社会派ドラマやミステリー作品などを手掛けてきた連続ドラマWにとっても新たな挑戦となる。東京都北区の赤羽で一人暮らしの老人が絞殺体で発見された。赤羽署の刑事たちは、警視庁と組み捜査を開始する。付近住民によると、被害者宅には時折、ある女性が出入りしていたという。個人営業の家事代行業者をしているという山本美紀という女だ。彼女の自宅マンションの前には、別の埼玉県警の警察車両も訪れていた。なんと彼女の仕事先では、ほかにも複数の不審死が発生していたのだ――。連続殺人犯としてマスコミの報道は過熱する。彼女は一体、何者なのか?何が真実なのか!?警察、マスコミ、彼女を信じる者…。三者三様の視点から、美紀の人生が徹底的に炙り出されていく。彼女は悪女か、それとも淑女か――。これまで江口洋介、吉岡秀隆、伊藤英明出演の「警官の血」や、内藤剛志主演の「制服捜査」など様々な作品がドラマ・映画化されてきた佐々木譲作品。今回WOWOWがドラマ化するのは、昨年刊行された“刑事・法廷ドラマ”が融合した傑作ミステリー「沈黙法廷」。佐々木氏が「警察小説では書きにくい逮捕後のドラマを描けると思いました」と語るように、裁判員制度導入後の法廷劇は見事なまでに緻密に描かれている。そして法廷劇だけではなく、警視庁と埼玉県警によって繰り広げられる緊迫の逮捕劇も魅力のひとつ。さらに、事件を過熱報道し世論を誘導するマスコミや、貧困が生み出す現代社会の実態など、多くの社会的要素を盛り込んでいる。今回のドラマ化について佐々木氏は「『沈黙法廷』は、わたしにとって最初のリーガル・サスペンスだ。お年寄りの殺人事件から始まる警察捜査小説にプラスして、被疑者が起訴された後の裁判の、その劇的な対立も描いた。被告席に立つ者は、無罪か、それとも有罪か。判決はどう出るのか?この法廷に生まれるドラマは濃密で、何度も何度も攻守は交代する。原作のその読みどころを、ドラマはどのように描いてくれるのだろうか。被告・山本美紀の人生を、どのように照らしてくれるのだろうか。楽しみだ」とコメントしている。本作の脚本は、連続テレビ小説「梅ちゃん先生」の尾崎将也、連続ドラマW「社長室の冬」の三浦駿斗。監督は連続ドラマW「誤断」村上牧人、「水族館ガール」の東田陽介が務める。「連続ドラマW 沈黙法廷」(全5話)は9月24日(日)より毎週日曜日22時~WOWOWにて放送(第1話無料放送)。(cinemacafe.net)
2017年07月06日長野市発の大音楽祭、「アートメントNAGANO 2017」が7月8日(土)に開幕します。「日常に、芸術を。」をテーマに、とっつきにくいイメージのあるクラシックを親しみやすいエンタテインメントに進化させるArt'ment。世界を舞台に活躍する演奏家が長野に集結します!日常に、芸術を。アートメント Art'mentとは?アートメントは、とっつきにくいと感じられがちなアートを、親しみやすいエンタテインメントに進化させる試みです。「アートメントNAGANO 2017」では、クラシック音楽を気軽に楽しめるよう、ワンコインで楽しめるコンサートも用意されています。しかし、ワンコインだからと侮るなかれ!世界レベルの演奏が楽しめるプログラムがそろっているんです。また、参加者が一緒に楽しめる多彩なプログラムも用意されています。気軽に、しかし世界に名だたる演奏家のパフォーマンスが楽しめる、それが、「アートメントNAGANO 2017」です。●ナガノ・チェンバー・オーケストラ Nagano Chamber Orchestra(NCO)久石譲を芸術監督に、長野市芸術館を本拠地として2016年に誕生したNCO。久石譲指揮のもと、日本で、世界で活躍するトップクラスの演奏家たちが集結した夢のオーケストラです。●Music Future in Nagano現代音楽の一つであるミニマル・ミュージックを素材に「Music Future in Nagano」を県下初演奏します。観客が理解しやすいよう、久石譲芸術監督みずからレクチャーする、希少な参加型コンサートです。イベント詳細名称:アートメントNAGANO 2017会期:2017年7月8日(土)~7月17日(月)会場:長野市芸術館(メインホール/リサイタルホール/アクトスペース)所在地:長野市大字鶴賀緑町1613番地公式サイト:
2017年07月06日「第40回モントリオール世界映画祭」にて“最優秀芸術賞”を受賞し、海外でも話題となっている本格時代劇映画『たたら侍』。この度、本作の台湾プレミアが4月19日(現地時間)に実施され、「劇団EXILE」の青柳翔、「EXILE」のAKIRA、錦織良成監督が登場。AKIRAさんは「みんなに会えて嬉しいです!」と流暢な北京語で挨拶すると、現地ファンからは黄色い大歓声が響き渡っていた。プレミアの会場となったのは、台湾のシンボル「台北101」に隣接する台北最大級の映画館、台北信義威秀影城(ヴィショー・シネマズ)。レッドカーペットが敷かれた会場には400人のファンが詰めかけ、青柳さんとAKIRAさんは時間をかけてサインに応じるなど、ファンとの触れ合いを楽しんでいた。今回2度目の訪台となった青柳さんは、「『たたら侍』がこうして台湾で上映されることを嬉しく思いますし、多くの方々が来場してくれて嬉しかった」と現地の反応を喜んでいた様子。プレミア上映では220席が即完売となり、会場は満席に。上映後の舞台挨拶では、司会者が客席に「みなさん、映画は面白かったですか?」と呼び掛けると、「イェイ!」「素晴らしい!」と絶賛を浴び、日本の文化や歴史に興味を持った現地ファンから多くの質問が飛び交っていた。そして、イベントを終えたAKIRAさんは、「色んな捉え方で『たたら侍』を楽しんでくれているのを肌で感じましたし、日本の文化や歴史に大変興味を持ってくれているのを感じた」と手応えを口にし、「改めて『たたら侍』を通じコミュニケーションを図ることによって、台湾と日本に通ずる精神や魂が生まれたら嬉しい」と願った。台湾では、「EXILE」は「放浪兄弟」と称され人気を集め、昨年末にはEXILE HIROが企画プロデュースを手掛ける総合エンターテインメント・プロジェクト「HiGH&LOW」も公開されている。現地の映画関係者は、「先日台湾で公開された『HiGH&LOW』シリーズなど、EXILE TRIBEが出演する映画は台湾の若い子たちにも人気があります」とコメントするように、この日も取材に現地メディアが20媒体以上集まるなど、台湾でも注目の高さが伺えた。なお、本作は5月19日から台湾配給も決定している。『たたら侍』は、戦国時代中世の奥出雲の村を舞台に、伝統を継承し守ることを宿命付けられた青柳さん演じる青年が、葛藤や挫折を通して真の「侍」へと成長していく姿を描いた、原作なしの本格時代劇映画。青柳さん、AKIRAさんのほかにも、「EXILE/三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」の小林直己、さらには津川雅彦、奈良岡朋子、笹野高史、宮崎美子といった豪華俳優陣が集結。主題歌はEXILE ATSUSHI×久石譲が約3年ぶりにタッグを組んだ楽曲「天音(アマオト)」が起用されている。『たたら侍』は5月20日(土)より新宿バルト9、TOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年04月21日13回目を迎える真夏のクラシック音楽祭「フェスタサマーミューザKAWASAKI」は、首都圏のプロ・オーケストラが一堂に会して競演するという、ありそうだけれどここでしか体験できない音楽祭。3月29日、JR川崎駅前のミューザ川崎で概要の発表会見が開かれた。今年も首都圏の10楽団が中心となり、ミューザ川崎シンフォニーホールを主会場として7月22日(土)から8月11日(金・祝)まで全21公演が行なわれる。キャッチコピーは「気分奏快!」。「フェスタサマーミューザKAWASAKI」チケット情報音楽祭のオープニングはいきなりシェーンベルク《浄められた夜》とストラヴィンスキー《春の祭典》というスタイリッシュなプログラム(7/22(土)・東京交響楽団)。20世紀を代表するふたりの大作曲家だが、もはやこれらを現代音楽だと感じる人は少ないだろう。それどころか、こんなヴィヴィッドな作品こそクラシック入門にふさわしいはず。官能と興奮で今年の「サマーミューザ」が幕を開ける。チェコの若き巨匠ヤクブ・フルシャが振る祖国の魂、スメタナ《我が祖国》(7/26(水)・東京都交響楽団)と、マエストロ・チョン・ミョンフンによるベートーヴェン(7/27(木)・東京フィルハーモニー交響楽団)というクラシックの王道名曲プロは、マニアも初心者も必聴。日程中盤に組まれた、ミュージカル界の歌姫・新妻聖子も登場するNHK交響楽団のポップス・プログラム(7/29(土))、名アレンジャーとしても名高い渡辺俊幸が指揮する映画音楽集(8/1(火)・読売日本交響楽団)は、夏フェスらしい肩肘張らない洗練されたお楽しみ。最終週に入って、古楽アプローチを介して名曲の新しい顔を聴かせてくれる鈴木秀美の振るメンデルスゾーンとハイドンは大注目(8/6(日)・神奈川フィルハーモニー管弦楽団)。そして炎のマエストロ小林研一郎の代名詞ともいうべき十八番、ベルリオーズ《幻想交響曲》(8/9(水)・日本フィルハーモニー交響楽団)を聴き逃しては今年の夏が終わらない。フィナーレは秋山和慶&東京交響楽団によるラフマニノフ・プロ(8/11(金・祝))。話題のピアニスト反田恭平がピアノ協奏曲第3番を弾く。他にも特別参加の井上道義&オーケストラ・アンサンブル金沢とゲルギエフ&PMFオーケストラ、久石譲&新日本フィル。川崎市内にキャンパスを置く昭和音楽大学と洗足学園音楽大学のオーケストラ。さらにミューザ川崎のホールアドバイザーを務める、小川典子(ピアノ)、佐山雅弘(ジャズ・ピアノ)、松居直美(オルガン)らの出演などなど、さまざまな趣向の注目公演が目白押しだ。今年の夏も川崎が熱い。取材・文:宮本 明
2017年03月30日真の侍となることを目指し、旅に出る主人公を青柳翔(劇団EXILE)が演じるほか、『沈黙-サイレンス-』にも出演するAKIRA(EXILE/EXILE THE SECOND)、dTVオリジナルドラマ「医師 問題無ノ介」の小林直己(EXILE/三代目J Soul Brothers)らが共演する映画『たたら侍』。このほど、先日発表になったEXILE ATSUSHIと映画音楽界の巨匠・久石譲の約3年ぶりのタッグによる、主題歌「天音(アマオト)」が彩るティザー映像が解禁となった。300年の時を経て今日まで伝わる、唯一無二の鉄「玉鋼」を生み出す技「たたら吹き」。戦国時代、伝説の地・奥出雲でその伝統を守ることを宿命づけられた男が、侍にあこがれて旅に出た。のちに人はその若者を、「たたら侍」と呼んだ――。本作は、EXILE HIROが映画初プロデュースを手掛けたオリジナルストーリー。戦乱の世を舞台に、ある未熟な青年が過ちを繰り返しながら生きる道を探し続ける物語で、日本伝統の匠の技と気高い精神を継承することの大切さを、美麗で雄大な映像と共に描き出す。今回公開されたティザー映像では、ATSUSHIさんが作詞とボーカルを務め、久石さんが作曲を担当した楽曲「天音(アマオト)」が、葛藤や挫折を通して真の侍へと成長していく1人の若者の模索の旅を彩っている。今作のために曲を書き下ろしたATSUSHIさんは「すごく責任を感じましたが、同時に使命感みたいなものを感じ制作させていただきました」とその心境を明かし、「平和への願いを込めさせていただきました」と歌詞に込めた想いを語っている。また、監督の錦織良成は「ATSUSHIさんの透明感のある歌声と、久石さんの楽曲から繰り出される不思議に落ち着く世界観が映画の世界観を見事に表現しており、究極のコラボレーションによって素晴らしい楽曲が誕生しました」と自信をのぞかせる。映像には、田畑智子、石井杏奈、宮崎美子、早乙女太一、津川雅彦、奈良岡朋子といった脇を固める注目俳優や名優たちがずらり。AKIRAさんと対峙する主人公・青柳さんの姿や鬼気迫る真剣勝負に向かうような様子もとらえられている。昨年9月、カナダ「モントリオール世界映画祭」では「最優秀芸術賞」を受賞し、11月にインドで開催された映画祭「ディレクターズ・フォートナイト・コルカタ」ではグランプリにあたる「金の女神賞」を受賞するなど海外からも高い評価を受けている本作。その全容を目にする日が、ますます楽しみになる映像となっている。『たたら侍』は5月20日(土)より新宿バルト9、TOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年01月25日EXILE HIROが映画初プロデュースを手掛けた、原作なしのオリジナルストーリーで描く『たたら侍』。この度、本作の主題歌にEXILE ATSUSHIが作詞とボーカルを務め、久石譲が作曲を担当した楽曲「天音(アマオト)」が決定した。本作は、戦国時代の島根・奥出雲の村を舞台に、伝統を継承し守ることを宿命付けられた主人公が、葛藤や挫折を通して真の「侍」へと成長していく姿を描いた本格時代劇映画。キャストには主演の青柳翔(劇団EXILE)を始め、小林直己(EXILE/三代目J Soul Brothers)、AKIRA(EXILE)のほか、津川雅彦、奈良岡朋子、笹野高史、甲本雅裕、宮崎美子ら豪華俳優陣も出演している。また本作は、昨年9月にカナダで開催された「モントリオール世界映画祭」にて「最優秀芸術賞」を受賞し、11月にインドで開催された映画祭「ディレクターズ・フォートナイト・コルカタ」ではグランプリにあたる「金の女神賞」を受賞するなど海外からも高い評価を受けており、映画祭の審査員からは「世界に通用する作品」「この映画のアプローチは素晴らしいし綺麗」などと数々の称賛を浴び早くも注目を集めている。今回主題歌に決定した楽曲「天音」は、本作のために書き下ろされたもので、ATSUSHIさんと久石さんが共に制作に取り掛かるのは、2013年10月に発売した「懺悔」以来、約3年3か月ぶり、2度目のタッグとなった。ATSUSHIさんは「以前、『懺悔』という作品でご一緒させていただいたときの衝撃が、いちアーティストとして胸の中にずっと残り続けていて、今回『たたら侍』の映画の主題歌のお話をいただいたときにまたもう一度、久石さんとご一緒させていただけたら、良いものができるのではないかという想いでお願いすることになりました」と今回の楽曲制作の背景を語る。そして映画を観る人たちへ向け、「色々なものが便利になった世の中で、僕たち人間たちが、肌で感じて、どんな想いで行動するべきなのか、それを考えなければならない時代が来ているのかもしれないということを、少しでも感じていただけたら、これ以上の幸せはありません」と思いを述べた。また楽曲を聞いた錦織良成監督は、「初めて聴いたとき、繰り返し聴いていたい素晴らしい主題歌だと思いました。ATSUSHIさんの透明感のある歌声と久石さんの楽曲から繰り出される不思議に落ち着く世界観が出雲の景色にとてもマッチし、映画の世界観を見事に表現していただいていると思います」と絶賛している。『たたら侍』は5月20日(土)より新宿バルト9、TOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年01月23日1960年代よりスティーヴ・ライヒらと並んでミニマル・ミュージックという潮流の中心にあり、次々と作品を発表。さらには映画音楽においても『コヤニスカッツィ』『めぐりあう時間たち』など多くの作品を手がけているのが、2017年に80歳を迎えるフィリップ・グラス。この6月、注目すべき公演『ギンズバーグへのオマージュ』のために来日するが、別の日には彼のピアノ曲をじっくりと聴くコンサートも開催される。全20曲の「エチュード」を3人のピアニストが演奏するという『ザ・コンプリート・エチュード』は、作曲者自身の演奏も聴けるという貴重な機会。そして、ピアニストのひとりに指名されたのが作曲家の久石譲だ。学生時代よりグラスの音楽に傾倒し、自らもミニマル・ミュージックの手法を駆使したオーケストラ曲などを多数書いている。【チケット情報はこちら】「敬愛するグラスさん直々のご依頼ですから、これほど光栄なことはありませんけれど、実はピアニストとして彼と同じステージに立つという現実を前に戦々恐々としています。グラスさんはミニマル・ミュージックについて『繰り返しを聴かせるのではなく、そこに生まれる音楽のズレこそが魅力だ』ということをおっしゃっていて大変に共感しましたし、実は僕もそうした手法で作品を書いています。ご自身が弾かれている『エチュード集』も聴きましたが、同じ音型を淡々と弾くという機械的な演奏ではなく、想像以上にエモーショナルで自由度の高いものでしたから非常に感銘を受けました。それでいて彼の知性がしっかりとバックボーンにあり、どう弾いても枠組みが崩れないという構成力には感服するばかり。シンプルなリズム・パターンや音型を重ねていながら、ちょっとした音の配置の違いで世界観ががらりと変わってしまうという奥深い作品です」一般的には映画音楽などで知られる久石だが、この5月より芸術監督を務める長野市芸術館においても自身のコンサート用作品を指揮する予定があり、一方ではミニマルやポスト・クラシカルなど新旧世代の注目すべき作曲家を紹介するコンサート・シリーズ『MUSIC FUTURE』もプロデュースしている。「グラスさんが素晴らしいのは、ご自身も演奏者として聴衆に接していること。今回は僕もピアニストではなく作曲家という視点で楽譜を読み、演奏したいと考えていますから、自分なりの解釈をお聴かせできると思います」もうひとりのピアニストである滑川真希は「エチュード集」の初演者でもあるため、今回の公演は最高の顔ぶれとなる。グラスの新伝説をお聴き逃しありませんよう。パルコ・プロデュース「THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ」は6月4日(土)、フィリップ・グラス、久石譲、滑川真希が出演する「THE COMPLETE ETUDES」は6月5日(日)にそれぞれ東京・すみだトリフォニーホール大ホールで上演。取材・文:オヤマダアツシ(音楽ライター)
2016年05月19日狂言師・野村萬斎や歌舞伎役者・市川猿之助らが出演する、生け花に焦点を当てた初の映画『花戦さ』が2017年に公開されることが6日、発表された。萬斎と猿之助が共演するのは今回が初となる。原作は、文禄3年(1594年)に池坊専好が豊臣秀吉に前田利家邸で披露したといわれる「大砂物」(全幅7.2メートル、高さ3.5メートルに及ぶ立花)から生まれた伝説に着想を得て、新たな物語とした鬼塚忠氏の小説『花いくさ』。初代・池坊専好という花の名手と千利休の友情や、京都の町衆である六角堂にいる花僧が、権力者・豊臣秀吉の乱心に、刃でなく花をもって相手をあだ討ちするストーリーに感銘を受けた製作側が、映画化を企画し実現に至った。そんな専好を演じるのが、萬斎。劇中での専好が持つ天真らんまん、奇想天外というイメージからオファーを受けた。萬斎は演じるに当たり、クランクイン前に華道の指導も受け、細かい所作にもこだわる徹底ぶりを見せているという。専好と対立する天下人・秀吉役を務めるのが、猿之助。「温厚だった秀吉が後年、嫡男・鶴松を失って狂気に陥っていく様を演じられるのは猿之助しかいない」との理由から抜てきされた。萬斎は、専好を「戦乱の時代の中で、花で世に語りかけ、花と共に生きた人」と説明。その上で、「命あるものにさらなる命を吹き込む、純粋(ピュア)な存在として演じたい」と意気込みを話す。2度にわたったという生け花の所作の稽古から、多くを学んだようで、「特有の所作に、私なりの動きを生かせれば」と自身ならではの演技ももくろんでいる。また、専好は「伝統を受け継ぐだけではなく、常に時代の空気を感じながら、"その時々の花の美しさ"を追求する」とし、「その姿勢は世阿弥も言っていることであり、われわれの狂言の世界と相通ずるものがある」と共感も覚えている様子だ。さらに、専好と深い友情と信頼を築き共に美を追い求めた茶人・千利休役として佐藤浩市、織田信長役として中井貴一、前田利家役として佐々木蔵之介といった俳優らが出演。『山桜』(08年)や『小川の辺』(11年)などを手がけてきた篠原哲雄監督がメガホンを取り、脚本を『包帯クラブ』(07年)などの森下佳子氏が執筆。音楽は、スタジオジブリ作品などで知られる久石譲が担当する。なお本作は、時代劇の中心地として名高い京都・太秦の映画人たちの手によって製作。撮影も大覚寺、妙心寺、鹿王院、仁和寺、南禅寺、梅宮大社、随心院など京都を代表する場所でも敢行されており、4月10日クランクイン、5月下旬のクランクアップを予定している。
2016年04月06日鬼塚忠の小説『花いくさ』が野村萬斎、市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市ら豪華キャストの出演で映画化されることが決定した。戦国時代を生きた花僧・池坊専好の物語が描かれる。その他の情報本作は、1594年に池坊専好が豊臣秀吉に前田利家邸で披露したといわれる“大砂物(幅7.2メートル、高さ3.5メートルある立花)”の伝説に着想を得た物語を描くもので、池坊専好が権力者・豊臣秀吉に刃ではなく“花”をもって立ち向かう姿が描かれる。池坊専好を演じる野村萬斎は「専好は華道において“中興の祖”とも言われていますが、伝統を受け継ぐだけではなく、常に時代の空気を感じながら、“その時々の花の美しさ”を追求する。その姿勢は世阿弥も言っていることであり、我々の狂言の世界と相通ずるものがあると思っております」とコメント。撮影を前に、華道の指導も受け、細やかな所作にもこだわって演じる準備を整えたという。また、市川猿之助が豊臣秀吉を、佐藤浩市が千利休を、中井貴一が織田信長を、佐々木蔵之介が前田利家を演じる。『小川の辺』の篠原哲雄が監督を、ドラマ『ごちそうさん』の森下佳子が脚本を、久石譲が音楽を手がける本作は今月10日から撮影を開始し、2017年に公開になる。『花戦さ』2017年公開
2016年04月06日「JIN-仁-」「ごちそうさん」「天皇の料理番」など数々の名作ドラマを生んだヒットメーカー・森下佳子と<a href="">『起終点駅 ターミナル』</a>や「山桜」「小川の辺」など、時代劇でもその手腕をみせた篠原哲雄監督がタッグを組む映画『花戦さ』の製作が決定。この度、本作のキャストが発表され、主演に野村萬斎、共演に市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市と狂言・歌舞伎・日本映画界のトップが集結していることが分かった。十六世紀。戦乱に荒れ果てた京の都に、花を生けることで世の平穏を祈り、人々に生きる希望を与えんとする、「池坊」と呼ばれる僧侶たちがいた。やがて織田信長による天下統一を前に、戦国の世も終わりを告げようとする頃、「池坊」の中でもその生ける花がひときわ異彩を放つ池坊専好は、信長の所望で「大砂物」なる大がかりな生け花を披露するため、岐阜城へと向かう。そこで専好は、千宋易という不思議な男に出会うが、巨大な松を中央に据えた大砂物は思わぬ失態を招き、信長の怒りを買う。しかしそのとき、軽妙に事態を取り繕い、専好を救ったのは、信長に仕える若き武将、木下藤吉郎だった。それから十二年。信長は本能寺の変によってすでにこの世を去り、天下はかつての木下藤吉郎、豊臣秀吉の手に委ねられていた。そんなある日、豊臣秀吉の茶頭として、利休を名乗る宋易と再会する。専好は利休によって、自らが求める「花」の心をようやくつかみ始めるのだった。しかし天下を握ってから人が変わったように驕り高ぶる秀吉に対し、諌めるように自らの茶を貫き通そうとした利休が、その頑なさゆえに、秀吉に命じられ、自害に至った。さらに秀吉の乱心は嵩じ、罪もない街の者たちまでが、次々と命を奪われていく…。時の最高権力者太閤秀吉に戦いを挑む専好。かけがえのない友、利休の仇討のため、彼が手に取ったのは、刃(やいば)ではなく「花」だった。それこそが、専好にしか成しえない「戦さ」であった…。文禄3年(1594年)、池坊専好が豊臣秀吉に前田利家邸で披露したといわれる「大砂物」(全幅7.2m、高さ3.5mに及ぶ立花)から生まれた伝説に着想を得て、新たな物語を作り上げた鬼塚忠の小説「花いくさ」(2011年発表KADOKAWA刊)を映画化した本作。音楽をスタジオジブリ作品、北野武作品などを中心に手がけてきた映画音楽界の巨匠・久石譲が担当する。花を生けることで、戦乱に生きる人々の心を救う花僧・池坊専好を演じるのは狂言界のトップスター・萬斎さん。専好と対立することになる天下人・豊臣秀吉には、歌舞伎界の若き大看板・猿之助さん。ジャンルは違えども同じ日本を代表する伝統芸能の継承者である2人が共演するのは、今回が初めてのこと。萬斎さんは今回の役柄について「池坊専好は、戦乱の時代の中で、花で世に語りかけ、花とともに生きた人。命あるものに更なる命を吹き込む、純粋(ピュア)な存在として演じたいと思っております」と意気込みを語り、“生け花”についても「二度にわたる生け花の所作の稽古では、花鋏の使い方など華道の基本はもとより、ためる(枝などを曲げた状態にする)、葉の形を変える等の細かい技術や、力技を必要とする男性的な大作に至るまで、幅広く教わりました。生け花特有の所作に、私なりの動きを活かせればと思います」と自信を覗かせた。「専好は華道において“中興の祖”とも言われていますが、伝統を受け継ぐだけではなく、常に時代の空気を感じながら、“その時々の花の美しさ”を追求する。その姿勢は世阿弥も言っていることであり、我々の狂言の世界と相通ずるものがあると思っております」と自身との共通点も明かした。そのほか萬斎さん演じる専好と深い友情と信頼を築き、美を追い求めた茶人・千利休には佐藤浩市。織田信長役には中井貴一、前田利家役には佐々木蔵之介が抜擢され、現在の日本映画界を代表する俳優陣が物語を盛り上げる。『花戦さ』は2017年、全国にて公開(text:cinemacafe.net)
2016年04月06日『レッドクリフ』2部作で世の男性のみならず、女性たちをも魅了したリン・チーリンが主演を務める、“幻になりかけた” 恋愛映画『スイートハート・チョコレート』。3月26日(土)より待望の日本公開が決定した本作から、いまの季節にぴったりな雰囲気のポスタービジュアルと場面写真が一挙に解禁となった。一面の銀世界が広がる北海道・夕張。上海から来た留学生のリンユエはレスキュー隊員の守と出会い、恋に落ちる。それから10年、上海に戻ったリンユエは亡くなった守の遺志を継ぎ、チョコレート店を開く。彼女が一粒一粒心を込めて作るチョコレートは、食べた人をしあわせにすると大人気に。だが、彼女自身は、守が作ってくれた“特別な味”を忘れられず、人生を前に進めることができないでいた。また、守の兄貴分であり、リンユエに想いを寄せていた総一郎も上海に渡り、一番の友人として彼女を見守り続けていた。狂おしいほどにせつない、この大人の恋の行方は…?本作は、2012年の第25回東京国際映画祭「アジアの風」部門にて上映されたものの劇場公開が叶わず、2014年「お蔵出し映画祭」にてグランプリを獲得したことを機に待望の公開が実現した、“幻になりかけた”作品。美しい雪の夕張と上海の街並みを舞台に、10年に渡る一途な想いを優しく描いた日中合作のラブストーリーだ。1人の男性を10年間思い続けるピュアな主人公・リンユエには、『レッドクリフ』や日本のドラマ「月の恋人~Moon Lovers~」などで注目を集めた台湾の人気女優リン・チーリン。守と総一郎という2人の男性の間で揺れ動くヒロインを好演する。また、リンユエが10年越で愛する男・星野守を演じるのは、シンガポール・台湾・中国とアジアで活躍する新星・福地祐介。さらに、リンユエを10年間見守る男・木場総一郎には、ブルース・リーの師匠を描いた香港映画『イップ・マン 序章』などへの出演で海外の評価も高い池内博之が扮している。夕張の町に魅了された上海の気鋭プロデューサー、ミッシェル・ミーが本作を企画、監督は長編デビュー作『月とキャベツ』から最新作『起終点駅 ターミナル』まで、男女の機微とヒューマンドラマに定評がある篠原哲雄。さらに、日本映画音楽の第一人者、久石譲が音楽を担当し、チョコレートのように甘くせつない情感をいっそう盛り上げている。解禁となったポスタービジュアルでは、リン・チーリン演じるリンユエと、彼女を巡る2人の男性との楽しく過ごした青春の一コマが切り取られ、3人の微妙な関係性が表現されている。場面写真からも、透明感あふれるリン・チーリンのせつない感情が伝わってくる。10年の歳月をかけて描かれる、チョコレートのような、ほろ苦くてピュアな大人の純愛物語を楽しみにしていて。『スイートハート・チョコレート』は3月26日(土)よりシネ・リーブル池袋ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月03日シネマカフェがおすすめするサウンドトラック紹介。大作の公開に沸く12月、2015年を締めくくりに、日本が誇る巨匠による一枚と、話題の新星映像作家の初作品のサントラをご紹介。■『母と暮せば』山田洋次監督の最新作『母と暮せば』。来年には『家族はつらいよ』の公開も控え、ほぼ毎年のように作品を発表し続ける山田監督にとって83作目となる本作では、坂本龍一が音楽を手がけている。『男はつらいよ』や『学校』、『虹をつかむ男』など、これまでのシリーズ作などにおいては山本直純、池田勝、冨田勲といった巨匠がスコアを手がけ、近作『東京家族』『小さいおうち』では久石譲が音楽を担当。山田監督のフィルモグラフィーを見渡すと、常に一貫して実力派の作曲家を起用しているのが見て取れ、今回の坂本龍一は納得であり、満を持しての起用に多くに期待が寄せられたのではないだろうか。映画音楽家として国内外の数多くの作品を手がける坂本龍一は、大島渚監督作『戦場のメリークリスマス』では英国アカデミー賞作曲賞を受賞、『ラストエンペラー』においてはアカデミー作曲賞、『シェルタリング・スカイ』においてはゴールデングローブ賞にノミネートされ、来年公開のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督最新作『レヴェナント:蘇えりし者』では、本年度ゴールデングローブ賞へのノミネートが報じられたばかり。日本が誇る映画音楽家の受賞には、期待感が募るばかりだ。坂本氏の起用が発表された際に山田監督が「ぼくの頭の中にはすでに坂本龍一の美しい音楽が鳴り始めています」と語った通り、全編を通して響く氏の旋律はどれも美しく、優しくも悲しい本作の叙情性をドラマチックに盛り上げている。坂本龍一の凜とした水気を含んだピアノの音色が、陰翳を強く感じる美しい画に染み渡り、流れるような力強いストリングスの旋律は観るものの涙を誘う。「核のない世界を望んでいるぼくとしては、これはやるしかありません」と坂本氏が語るように、冒頭のB29のシーンなど、胸が張り裂けそうになるようなトラックも収録され、氏の力強い意思を感じるのも本作の大きな魅力だ。ほかにも、ノスタルジックな小松亮太のバンドネオンが響く楽曲や、印象的なラストシーンの鎮魂歌など聴きどころは満載。本年度邦画作品の映画音楽の中でも屈指の力作としてあげられる一枚だろう。■『COMET/コメット』スパイク・ジョーンズ、ミシェル・ゴンドリーを彷彿とさせる注目株として話題のサム・エスメール監督作『COMET/コメット』。惹かれ合い、やがて離れていくふたりの6年間を、パラレルワールドのように描く本作は、かつての『エターナル・サンシャイン』や『(500)日のサマー』のような、音楽と映像で魅せるユニークなラブストーリーとして独自の存在感をもつ作品だ。映像作家出身の監督による映画の多くのサントラが魅力的であるのと同じく、本作においてもダニエル・ハートによるサウンドトラックは、夢を見ているような感覚にさせる劇中を美しく演出している。透明感と濁りを同時に感じさせるような映像に色を足すストリングスやピアノの響きは、「Sigur Ros」や「The Album Leaf」といったアーティストを彷彿とさせ、アンビエント的なシンセサイザーの旋律は、不思議さと不気味さを同時に感じさせるシーンを見事に彩っている。ほかにも、電車の中でデルがキンバリーの手を引く印象的なシーンでかかるSharon Van Ettenの「Love More」のカバーや、パリのホテルで流れるノスタルジックな味わいのワルツ「Ma Patite Livellule」といったボーカルトラックも聞き応えがあり、音楽自体が強い存在感を発揮している曲ばかり。今後が期待できる新鋭によるサウンドトラックとして、ぜひおすすめしたい。(Text:Toshihiro Horiai)■関連作品:母と暮せば 2015年12月12日より全国にて公開(C) 2015「母と暮せば」製作委員会
2015年12月18日1985年10月に放送がスタートした「金曜ロードSHOW!」の放送30周年を記念して、10月2日(金)、9日(金)の2週間連続でスタジオジブリ作品を放映する「秋のジブリ」が放送される。1週目の今夜は『ハウルの動く城』、そして2週目には待望のテレビ初放送となるスタジオジブリ最新作『思い出のマーニー』が放映され、番組冒頭ではスタジオジブリが手掛けた懐かしのオープニング映像も復活するという。まず放送される『ハウルの動く城』は、美しく弱虫な魔法使いハウルと、魔女がかけた呪いで90歳の老婆に変えられてしまった少女ソフィーを中心に、大きな動く城で奇妙な共同生活を送る火の悪魔・カルシファーやハウルの弟子のマルクル、荒地の魔女たちが登場し、生きることの素晴らしさや戦うことの愚かさを描いた感動ファンタジー超大作。少女の時代から90歳のおばあちゃんの年齢まで、ひとりでソフィーの声を務めたのは、映画『男はつらいよ』シリーズで主人公車寅次郎の妹・さくら役を演じ人気を不動のものにした倍賞千恵子。美しい魔法使い・ハウル役には、国人的アイドル「SMAP」のメンバーであり、今夏は主演を務めるシリーズ最新作『HERO』が大ヒットを記録した木村拓哉が配役。ハウルはジブリ作品の中でも“イケメン”と称されるキャラクターで、劇中に登場する「ようやく守らなければならないものができたんだ。…君だ」というセリフは、木村さんのイケメンな演技と相まって、物語を盛り上げるセリフとして人気が高い。さらに、荒地の魔女役には唯一無二の存在感を放つ美輪明宏、マルクル役には『バクマン。』の公開を控えた神木隆之介、かかしのカブ役に『千と千尋の神隠し』『思い出のマーニー』に出演した大泉洋、カルシファー役に我修院達也、サリマン役に加藤治子、犬のヒン役に原田大二郎、国王役に大塚明夫と超豪華俳優陣が名を連ねた。超大ヒットを記録した『千と千尋の神隠し』に続く宮崎駿監督最新作として、公開時、世界中から注目を集めた本作。公開後はベネチア国際映画祭コンペティション部門に日本アニメとしては初めて出品されオゼッラ賞を受賞、さらにアメリカのアカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされるなど、世界中から高い評価を得た。また、本日の放送では、スタジオジブリが手掛けた懐かしのオープニング映像が限定で復活!久石譲作曲の、ついつい口ずさんでしまうメロディーと、映写機を回す可愛いキャラクターは当時のことを知るファンは必見。初めての方は番組の歴史に思いを馳せながら観てみてほしい。2週目には、テレビ初放送となる『思い出のマーニー』を放映。『借りぐらしのアリエッティ』を手掛けたた米林宏昌監督の最新作で、北海道の海辺の町を舞台に、心に傷を負ったふたりの少女が、本当の“愛”と“自分”を見つけていく感動のファンタジー作品だ。「金曜ロードSHOW!」『ハウルの動く城』は、10月2日(金)より21時から35分拡大ノーカットで放送。(text:cinemacafe.net)
2015年10月02日植物に音楽を聞かせると成長が早まるとか、牛や豚は品質が良くなる、味噌や麹に聞かせるといい……こんな話を耳にしたことはありませんか?これらは全て癒しパワーの影響。有機物に働きかける音楽の効果は医療現場でも注目され、リハビリなどに音楽療法を取り入れる病院も増えています。ってことは恋愛で傷ついたときに音楽を聞くと、気分の問題ではなく本当に癒される?古代エジプトでは「魂の薬」と捉えられていたという音楽の秘密について探っていきましょう。≪ヒーリングミュージックに癒される≫波の音や小川のせせらぎを集めたヒーリングミュージックをご存知の方も多いでしょう。これらの音には安心感を与えて緊張をほぐす作用があり、聞くだけで心がフワッと軽くなるような気がします。睡眠不足の解消にも期待大!質の良い睡眠をとればお肌やホルモンバランスが整い、プチ不調も改善。目覚めた瞬間からスッキリしていたら、1日のやる気もアップするはず。≪歌うことでキレイ&健康に!≫カラオケでストレスを発散する人ってたくさんいますよね。あれは科学的にも効果アリなのだとか。例えば、懐かしい曲を歌うと当時の出来事を思い出し、気持ちが蘇ります。これが認知症予防につながるのだそう。もちろん腹式呼吸で腹筋を使ったり、カラダがリズムを取ったりするので全身が活性化!普通に1曲歌うと約10kcal消費できるそうですから、踊ったりシャウトしたりしながら何曲も歌えば、スポーツ並みにカロリーを消費できるかも?また、大声を出すと悪い運気が退散し、体内が浄化されると言われています。≪どんな音楽がいいの?≫「モーツァルト効果」という言葉をご存知ですか?これはモーツァルトをはじめとするクラシックを聴くと頭が良くなる、赤ちゃんの発育にもいい、などとする考え方。でもクラシックだけでなく、自分が聴きたい!と思う曲でも良い作用は得られるそうです。選び方のコツは…◆「私と同じ」と思える曲を自分の気持ちを代弁している曲を選ぶこと(同質の原理と言います)。悲しい気持ちのときは無理に元気な曲をかけるより、悲しい曲をかけたほうが癒されると言います。特に女性は共感を求める傾向があるので、歌詞を聞いて「私と同じ人がいる」と思うだけで安心できます。ホッとしたり涙したりすることで、心が軽くなるでしょう。例えば失恋したら、CHARAの『タイムマシーン』や西野カナの『会いたくて 会いたくて』など、女性が歌う切ない失恋ソングに浸るといいかもしれません。◆曲の種類を変えていくとても落ち込んでいるときは、まず癒される曲を聴き、そこから徐々に楽しい音楽に変えていくと、自然に元気が出るようです。癒しの曲ってどんなの?という場合は、とりあえずエンヤ、平原綾香、元ちとせといった、耳に心地よい歌声を持つ女性ボーカルの曲を選んでみてはいかがでしょうか。坂本龍一、久石譲、葉加瀬太郎などのCDもおすすめです。◆知らない曲を聴いてみる新しい曲は新鮮な運気を呼び込んでくれます。いつも同じ曲ばかり聴いているなと思ったら、たまに新しい曲を取り入れてリフレッシュしましょう。曲に背中を押され、新たなことに挑戦したくなったり、マンネリ気味のカレとの関係がまたラブラブに戻ったりする可能性も。◆ヒット曲に耳を傾けるヒット曲は多くの人を幸せな気持ちにしたからこそ人気を集めています。聴いていて不快になる曲はヒットなんてしませんよね。なので、売れている曲を聴くのも一つの方法。みんなの「いいね!」も詰まっているので、パワーがあります。開運にはもってこい!最近パッとしないな、とか、気分が落ち込み気味、顔が疲れてる……というときは、ぜひ音楽のパワーを活用してみてください!あっという間に生き生きとして、全身に力がみなぎってくるかもしれません。重苦しいムードを払いのけて、魅力的な自分を引き出しましょう。そうすれば、恋も人生も楽しくて仕方なくなるはず!(文=くらげ)【プロフィール】占いライター、恋愛コラムニスト、心理カウンセラー。もうすぐ訪れる、人生最大級の奇跡【無料占い】
2015年09月07日タレントの小島瑠璃子が19日(日)、都内で行われた『思い出のマーニー』特別上映会スペシャル・トークショーに出席した。本イベントは、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンが(株)文芸春秋と共同で、7月17日(金)より“ジブリがいっぱいCOLLECTION×文春ジブリ文庫サマーキャンペーン”を実施することを記念して開催。「祖父母の経営するペンションの大きなスクリーンで『天空の城ラピュタ』を観たことがきっかけで、ジブリ作品の大ファンになった」という小島さん。司会者から夢を聞かれると、「私はゴリゴリのバラエティ班で演技をしたことがないので、素のままで明るくできるヒロイン役の声優をしてみたい!」と恐縮しながらも、大きな夢に目を輝かせた。そんな小島さんが真のジブリファンなのかをジャッジをするため、スタジオジブリ制作業務部取締役部長の野中晋輔さんが登場!野中さんといえば、「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」ジブリ支局でおなじみの、「スタジオジブリの生き字引」と言われるほど。「ナウシカで原作のみに出てくるのは誰?」という質問や、「『パンダコパンダ』のミミ子の元となった作品は何?」というファンでなければ解らない3択問題が5問投げかけられ、見事すべて正解!野中さんから真のスタジオジブリファンに認定された。「実は『もののけ姫』の歌詞は、宮崎駿さんが久石譲さんに音楽をお願いする際に、イメージを言葉にして渡したもの」「高畑勲監督を口説き落とすのに実は1年半もかかった」など、野中さんから裏話を含めた解説に目を丸くしながら耳を傾けていた小島さん。「この肩書きに恥じぬよう、これからも知識を深めていこうと思います」と気持ちを新たにした。『思い出のマーニー』『セロ弾きのゴーシュ』『パンダコパンダ』など、すべてのスタジオジブリ関連作品のブルーレイディスク・DVDを購入すると、その場でプレミアムグッズ「文春ジブリ文庫:ジブリの教科書〈特別編〉」がもらえる。プレミアムグッズには立花隆さん、岩井俊二さん、山田洋次さんらの原稿を集めた全3冊ならびに、風吹ジュンさんのインタビューが収録。キャンペーンは2015年7月17日(金)~プレミアムグッズがなくなり次第終了となる。(text:cinemacafe.net)■関連作品:思い出のマーニー 2014年7月19日より全国東宝系にて公開(C) 2014 GNDHDDTK
2015年07月19日今夜5月15日(金)放送の音楽番組「ミュージックステーション」にて、現在公開中のディズニー映画『シンデレラ』で話題となっている高畑充希と城田優が歌う日本版エンドソング「夢はひそかに(Duet version)」が披露されることが決定。併せて高畑さんと城田さんの見事なデュエットが初披露されたイベントの映像がシネマカフェに到着した。アニメーション版『シンデレラ』でも使用されたディズニーの不朽の名曲を、シンデレラ役と王子役がデュエットして歌うのは、世界各国で日本だけ。ワルツのリズムと夢心地なメロディーに乗せて、シンデレラの前向きで純粋な心情と、愛する人を一途に想う王子の優しさが表現されている。本楽曲の作詞を務めたのは、作曲家の久石譲さんを父に持つ歌手の麻衣。小さい頃、暗記するほど「シンデレラ」をお母さんに読み聞かせしてもらったという彼女だが、完成版の楽曲を最初に聴いたときのことを「清々しい雰囲気のなかにロマンチックが詰まっていて素敵な気分にさせていただけました」とふり返る。また、「作品のイメージは絶対に崩さないように、長年受け継がれた歌詞のように、この新しい日本語詞でまた歌い続けてもらえるようにという思いで書きました」と、日本版エンドソングとして新しく生まれ変わった本楽曲に込めた思いを語っている。日本語版声優のシンデレラ役の高畑さんと王子役の城田さんの美しい歌声はもちろんのこと、誰でも口ずさめる歌詞の中には、“たとえ辛いことがあっても勇気をもって信じていれば愛する人に出会える”といった、純粋にお互いを愛する思いが込められた歌詞が聞くものの心に響く本楽曲。「ミュージックステーション」でのお披露目は生放送ともあって、PV映像とはまた違った雰囲気のロマンティックな本楽曲の魅力を感じさせてくれそう。ぜひ、放送をチェックしてみて。「ミュージックステーション」は5月15日(金)20時~テレビ朝日にて放送。『シンデレラ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シンデレラ 2015年4月25より全国にて公開(C) 2015 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
2015年05月15日ディズニーの実写版『シンデレラ』の日本語吹き替え版でシンデレラと王子の声を担当する高畑充希と城田優が3月24日(火)、日本版エンドソング「夢はひそかに」のデュエットバージョンを報道陣と観客の前で初めて披露した。「夢はひそかに」はアニメ版『シンデレラ』でも使用されたディズニーの不朽の名曲だが、今回の実写版では世界で唯一、日本語版だけでデュエット・バージョンが実現!久石譲の娘でミュージシャンの麻衣が日本語の作詞を担当し、互いに愛する人を想う気持ちが表現されている。この日のステージは、シンデレラが靴を落としてしまう階段を思わせる大階段で行われたが、真っ赤なカーペットが敷かれたこの階段を城田さんが高畑さんをエスコートして登場。シンデレラのドレスと王子の衣裳に身を包んだ2人の美しい姿に観客席からはため息が漏れる。高畑さんは城田さんのエスコートについて「安定感バツグンでした!」と笑顔を見せ、会場は笑いに包まれた。高畑さんは「夢はひそかに」を自身が歌うことについて「単純に嬉しかったです。歌えることもそうだし、デュエットバージョンは日本だけということで、例外を認めてもらえることも嬉しかったです」と語る。2人ともミュージカルに出演し、演技だけでなく歌声も磨いてきたが、高畑さんは「舞台の城田さんを客席から拝見してきたので嬉しかった」とデュエットの相手が城田さんであることへの喜びも口にする。城田さんは、世界で唯一の例外としてシンデレラのデュエットのパートナーを務めることに「いいのかな?と思いつつ、ひとりでは聴こえないハーモニーを聴いていただければ」と語る。初めてスタジオで2人で合わせて見た時の様子について、高畑さんは「2人でハモるところがあり、そこは目を見合わせて歌うように、私たちの希望でそうさせてもらったんですが、いざカメラの前でやってみると想像以上に恥ずかしくて照れました(笑)」と述懐。それでも城田さんは「シンデレラと王子としてスッと入れて、ピッタリと合ってそんなに大変ではなかったです。城田優としてではなく、王子さまが歌っている気持ちで歌ってます!」と胸を張った。共に日本語の歌詞にも強い思い入れがあるようで高畑さんは「同じ瞳もつあなたを夢みる」という部分が特に印象に残っているそう。「(劇中でも)アップや目が潤む映像が多くて、声を入れる側もドキドキしました。シンデレラと王子のピュアで真っ直ぐな瞳がお互いを見つめている絵が浮かんで印象的でした」とふり返る。城田さんは「いつか必ず出会う私の光」と言う部分に触れ「(シンデレラは)苦しく悲しい思いをしてやっと王子さまと出会うというのは周知のことですが、僕自身も“光”を探している者であり、暗闇から抜け出して一筋の光を見つけるんだという思いは共感できるし、いい意味でスッと力が抜けるような気がします」と強い思いを口にした。そしていよいよ本番。2人は時折、互いを見つめ合いながらあふれんばかりの愛情を力強い歌声に乗せて響きわたらせ、観客は2人の熱唱にウットリ。歌い終えると割れんばかりの拍手と歓声が2人に贈られた。『シンデレラ』は4月25日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月24日ディズニー最新作『シンデレラ』の日本語吹替えキャストを務める高畑充希と城田優が3月24日に、都内で行われた日本版エンドソングの初お披露目イベントに出席し、主題歌『夢はひそかに(Duet Version)』をデュエット。美しいハーモニーを響かせたが、「尋常じゃないほど緊張した」(高畑)、「手汗がすごい」(城田)と緊張を隠しきれない様子だった。その他の画像誰もが知るディズニー・クラシックを、英国演劇/映画界の巨匠ケネス・ブラナーが初めて実写化した本作。誰もが知る物語をベースに、どんな苦境に立とうとも、「勇気と優しさを忘れないで」という亡き母の言葉を胸に、自ら運命を切り開こうとする等身大のシンデレラ像を描く。劇中では高畑がシンデレラ、城田が王子の声を担当している。久石譲の娘でミュージシャンの麻衣が訳詞を手がけた『夢はひそかに』は、日本版のみデュエットヴァージョンが製作され、城田は「オリジナルはシンデレラひとりが歌っているので、王子としてお邪魔しますという感覚。この曲のデュエットは世界で唯一なので、ぜひハーモニーを聞いていただきたい」と誇らしげ。高畑も「日本だけデュエットという例外を認めていただき、嬉しい限り」と喜びを語った。ともにミュージカル経験があり、「ハモりながら、ふたりがまっすぐに見つめ合う姿がイメージできた」(高畑)、「いざ歌ってみると、『意外に合うよね』って。王子のポジティブな心にも共感できる」(城田)と手応えを示した。本編では新鋭リリー・ジェームズが美しくて愛らしいシンデレラを演じるほか、ケイト・ブランシェットが恐ろしいまま母を、ヘレナ・ボナム=カーターがカボチャを一瞬にして馬車に変えるフェアリー・ゴッドマザーを演じる。また、王子役には大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のロブ・スターク役でブレイクしたリチャード・マッデンが起用されている。『シンデレラ』4月25日(土) ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2015年03月24日東京都・六本木ヒルズのアリーナで12月23日、24日の2日間、クリスマスコンサート「Roppongi Hills Christmas Concert2014」が開催される。同施設ではオープン以来、毎年クリスマスコンサートを開催している。今年も2日間にわたり、多様なジャンルの音楽が楽しめるコンサートを実施。12月23日はポピュラーミュージックのコンサートで、元NHK東京放送児童合唱団(現NHK東京児童合唱団)の卒団生により結成された女性コーラスグループ「リトル・キャロル」が登場する。その他、音楽家である久石譲を父に持つアーティスト・麻衣さんや、「栗コーダーカルテット」「ビューティフルハミングバード」が出演する。時間は15時~(リトル・キャロル)、17時~(麻衣さん)、19時~(栗コーダー&ビューティフルハミングバード)。12月24日は、日本を代表する音楽家3名による本格派クラシックコンサートを開催。佐野成宏さん(テノール)、鈴木玲奈さん(ソプラノ)、田中健さん(ピアノ)が登場する。時間は19時~。会場は六本木ヒルズアリーナ。両日とも観覧は無料。
2014年11月20日女優・玄里が匠の素顔に迫る!対談インタビュー番外編となる今回登場してくれたのは、世宗大王の治世を新たな視点でとらえたミステリー時代劇「根の深い木‐世宗大王の誓い‐」のチャン・テユ監督。東京で開かれた国際ドラマフェスティバルにて特別賞を受賞した本作が、韓国で大ヒットしたのはなぜなのか?授賞式のため来日したチャン監督がその理由について聞かせてくれた。玄里:韓国でも視聴率がとても良かったと聞きましたが、今回はそれによる受賞でしょうか?チャン:視聴率がもっといいドラマもありましたが、このドラマは人々に歴史的な意味を与えた作品だったんです。視聴率よりも価値が評価されたんだと思います。今回は有名な作家が台本を書いてくれたんです!ドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」のキム・ヨンヒョンさんです。そのキムさんを筆頭に、映画『JSA』の原作者で映画シナリオ作家として有名なパク・サンヨンさんも書いてくれました。映画『高地戦』のシナリオも書いた人です。この2人がタッグを組み、さらにその下に3人のアシスタントがいました。この5人がチームを作って、私が準備に着手する前から準備を始めていました。玄里:「チャングムの誓い」と言えば、日本ではみんな知っていますよ。チャン:韓国で一番有名な時代劇作家なんです。「根の深い木」の前には「善徳女王」を書いています。玄里:父がよく見てました!チャン:その作品も大ヒットして、その年のドラマ賞を独占しました。2年に一度のペースで作品に入られるんですが、そのタイミングが私とピッタリ合ってこの作品をやってくれたんです。玄里:監督もこれまで様々な作品を撮っていますよね?例えばどのような作品がありますか?チャン:「不良主夫」や日本の「101回目のプロポーズ」もリメイクしました。玄里:本当ですか?一度、ぜひ見てみたいです。チャン:それから漫画が原作の「銭の戦争」というドラマも私です。「根の深い木」の前は「風の絵師」というドラマでも演出を担当しました。キム・ホンドとシン・ユンボクという絵師の話です。玄里:いつからこのお仕事を始めたんですか?チャン:プロデューサーになったのは1998年です。14年前ですね。演出をやらせていただくようになったのは2005年です。まだ7年程度ですね。玄里:その間にもう有名作品を4つも手がけられたんですね。もともと演出家になりたかったんですか?チャン:私は美大で視覚デザインを専攻していたんです。その当時は、CMの監督になろうと思っていました。そして映画監督へと夢が変わり、いまではドラマの監督をしています。ストーリーテリングのある映像を作るのが夢だったからです。玄里:監督はどういうときに一番のやりがいを感じますか?撮影時ですか?準備中ですか?それとも賞をもらったときですか?チャン:撮ったものが放送されて、見た人が「良かった」と言ってくれたときです。放送されたときに視聴者のリアクションが聞こえてきますよね。視聴者の意見とか電話をもらったりして、周りの人が良かったと言ってくれると、自分でも良かったなとやりがいを感じます。玄里:でも、放送している期間は撮影期間と重なっていますよね?チャン:携帯にメールが来るんです。カカオトークやフェイスブックやツイッターなどのSNSが最近はよく使われるので、リアクションに接しやすいわけです。玄里:今回一番嬉しかった言葉は何ですか?チャン:「いいドラマを作ってくれてありがとう」と年配の方から携帯に連絡をいただいたんです。私の父は還暦を過ぎていますが、その父の友人で先生をしている人からでした。幼いときしか会ったことがないのに、携帯にメールをくれたんです。「いいドラマを作ってくれてありがとう」って。本当にビックリしました。玄里:私たち世代からおじいちゃんおばあちゃんまで、みんなで見られるドラマですよね。チャン:その点がやはり視聴率よりも高い評価を受けたようです。特に普通、韓国の男性はあまりドラマを見ません。会社帰りにはお酒を飲みに行ったりすることが多くて、家に居ないから平日のドラマを見られないんです。でも、男性たちがこのドラマをわざわざ見てくれたんですよ。独特の現象でした。玄里:最近、韓国では時代劇が流行しているようですがそれはなぜでしょうか?チャン:おそらく現代物が多すぎるんだと思います。その多い中からいいドラマに出会うのが難しいんです。時代劇はどんなに多いと言っても、現代物のように同時に何作も制作はされません。時代劇はワンシーズンに作品と言えるものが一作出てくる程度です。歴史の話で実在の人物が出てくるから、人々は真剣に受け止めてくれるんです。私たちが新聞を読むのと同じです。政治の話が面白くて新聞を見るのではなく、政治家は実在の人物で、自分の暮らしに影響を及ぼすから関心を持つわけです。韓国の人は政治に高い関心を持っています。歴史の話は一種の政治ストーリーだとも言えて、帝王が権力を握るとか、李舜臣(イ・スンシン)が将軍になるまでを描いた英雄談などが多いです。だから、一度興味を持つと熱心に見てくれるんだと思います。玄里:ただ面白いから見るのではなく、歴史ドラマって自分の日常や人生に影響を与えるものですよね。だからより大きな感動があって、さらに感情移入もできるんですよね。特に日本の人も韓国ドラマと言うと、ラブストーリーとか、ロマンティックコメディなど、非日常的な展開の恋愛ドラマを連想する人が多いですよね。そういうイメージが大きいと思うんですが、このドラマでは恋愛はそれほどの比重はないですよね?チャン:恋愛に関する部分は弱めでした。チェユンとソイが愛し合う関係でしたが、ストーリーの大きな流れは、イ・ドとこのパネルにはいないチョン・ギジュンとの対立だったのでいろいろ悩みました。こちらだけでもドラマが成立しますし、イ・ドの話だけでもドラマが成立するんです。だから軸をどこに置けばいいのかドラマの最初に作家たちと話し合って、結局イ・ドを選択したんです。これはハングル文字誕生を描いたドラマだし、「根の深い木」はハングル文字誕生を巡る過程から話が展開しているので、そこに集中することにして世宗大王の話になりました。むしろ、それが良かったんだと思います。玄里:そこが新鮮でした!チャン:ドラマの放送中に韓国では国会議員を選ぶ総選挙があったんですが、人々が政治に関心をもつ時期に理想的な政治指導者がドラマの中に登場したんです。国民のための政治、民衆と意思疎通を図るためのハングル文字の考案、これを巡って士大夫(サデブ)と争うんです。士大夫とは、現代的に言えば長期に渡って政権を握ってきた与党のようなものです。善良な指導者が巨大な政治勢力と争って勝つところを目にしたわけです。英雄的な政治家の姿が人気を呼んだようです。玄里:日本でもNHKの時代劇がありますが、ご覧になったことはありますか?チャン:私は以前、「女人天下」というドラマの助演出をしていました。全150話のドラマでした。その当時のキム・ジェヒョン監督が日本のドラマをたくさん見ている人でした。お宅に伺うと3千を超えるドラマが書斎にあって、そのうちの80%が日本の時代劇でした。それらを見てたくさん研究されていました。私は韓国ドラマの技術は日本からかなり入ってきていると思うんです。撮影や演出の技法などですね。だからとても参考になりました。玄里:好きな日本のドラマや映画はありますか?チャン:岩井俊二監督の『Love Letter』(’95)は大学のときに何度も観ました。『リリイ・シュシュのすべて』(’01)も観ました。いつか岩井監督のように映画監督になりたいと思っています。岩井監督の感性が大好きなんです。それから日本のドラマや映画の音楽も素晴らしいものが多いです。特に久石譲さんのアニメ音楽はとてもいいですよね。ジブリスタジオで作られたアニメは、名作がたくさんあります。それを見て韓国の時代劇関係者たちは、日本の音楽監督とタッグを組んでお仕事をしたいとよく思っていました。私も久石譲先生や坂本龍一さんに接触を試みたことがあります。2年前の「一枝梅(イルジメ)」というドラマの音楽監督は日本の人でした。玄里:そうなんですね。日韓合作にも関心をお持ちですか?チャン:はい、関心ありますね。SBSも日韓合作のTV映画「ラブストーリー」をやりました。7~8年前の作品だと思いますが後が続かないんです。何か新しい方法や突破口が必要ですね。玄里:私も日韓合作映画に出演したことがあるのですが、言葉が通じないからワンカットに対して時間が2倍かかるんです。だから大変な面もあります。チャン:でも、韓中合作は増えているんですよ。玄里:そうなんですか?チャン:韓国の俳優が中国でスターになるケースがあるんです。韓国ではスターじゃなかったのに、中国ドラマに出演してスターになって韓国に戻ってこない俳優もいます。中国ではいまたくさんのドラマ制作が始まっています。そこから一つの突破口が出てくると思います。そのような形で日本とも作業ができると考えています。日本はドラマをあらかじめ撮っておく事前制作スタイルですよね。そこにも大きな違いがあると思います。玄里:では最後に「根の深い木」を見る日本のみなさんにメッセージをお願いします。チャン:このたび日本で「根の深い木」DVDが発売になり本当に光栄です。多くのみなさんに見ていただいて、韓国のハングル文字や世宗大王について新しい認識が生まれたら嬉しいです。日本のドラマや映画、そして音楽にも傾倒の深いチャン監督。チャン監督の作品に日本人アーティストの音楽が乗せられる日もそう遠くないかもしれない。「根の深い木‐世宗大王の誓い‐」DVD<セル>「根の深い木‐世宗大王の誓い‐ (ノーカット完全版) 第一章 」[DVD]発売中「根の深い木‐世宗大王の誓い‐ (ノーカット完全版) 第二章 」[DVD]発売中「根の深い木‐世宗大王の誓い‐ (ノーカット完全版) 第三章 」[DVD]価格:各15,960円(税込)発売日:11月21日(水)<レンタル>「根の深い木‐世宗大王の誓い‐」Vol.1~4レンタル中Vol.5~8レンタル中Vol.9~1212月4日(火)レンタル開始発売元:フジテレビジョン/ポニーキャニオン販売元:ポニーキャニオン公式サイト:© SBS■関連作品:根の深い木‐世宗大王の誓い‐ [海外TVドラマ]© SBS
2012年11月14日『家族』、『幸福の黄色いハンカチ』、『息子』、『学校』シリーズ、『おとうと』、そして『男はつらいよ』シリーズと、その時代、時代の家族を見つめ続け、先日にはその功績が称えられ、2012年度文化勲章を受章した山田洋二監督による最新作『東京家族』。小津安二郎監督の不朽の名作『東京物語』をモチーフに、山田監督が2012年の東京を舞台に“今の家族”の物語を描いた本作の待望の予告編が遂に解禁となった。2012年5月、瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉(橋爪功)ととみこ(吉行和子)夫婦が上京。東京の郊外で個人病院を営む長男の幸一(西村雅彦)、美容院経営者の長女の滋子(中嶋朋子)、舞台美術の仕事をしている次男・昌次(妻夫木聡)たちは、東京滞在中は両親に楽しく過ごしてもらいたいと世話を焼くが、のんびりとした暮らしをしてきた2人とは、あまりにも生活のリズムが違い、家族の間には少しずつ隙間ができ始める…。山田監督にとって81作目となる最新作で描かれるのは、2012年現在を生きる家族の物語。今回公開となった予告編では、橋爪さん演じる周吉が妻夫木さん演じる昌次に「のう、昌次。母さん、死んだぞ」と言葉をかけ、泣くのをぐっとこらえていた妻夫木さんが思わず涙してしまうシーンからスタートする。上京してきた周吉、とみこに対する反応は同じ家族でも様々。そして平山夫妻を取り巻く家族の風景が、久石譲の音楽と共に丁寧に映し出され、予告編ラストには「親をもつ、子をもつ、すべての人へ―」というメッセージが流れる。小津安二郎監督が家族の絆と喪失を描いた『東京物語』から60年――。これはスクリーンの中の家族の物語ではなく、私たち一人一人の物語でもあるのだ。巨匠・山田洋二が紡ぎ出す、現代の“家族”の姿にあなたは何を思うだろうか?『東京家族』は2013年1月19日(土)より全国にて公開。※こちらの予告編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:東京家族 2013年1月19日より全国にて公開© 2013「東京家族」製作委員会
2012年11月02日日本映画界の巨匠・山田洋次監督の3年ぶりの最新作にして監督生活50周年の記念作品となる『東京家族』で、このほど音楽界の巨匠・久石譲が音楽を手がけることが明らかとなった。夢の初タッグを組んだばかりの2人の巨匠から興奮のコメントが到着!いまなお海外の映画ファンから支持を集める小津安二郎監督の不朽の名作『東京物語』をモチーフに、山田監督が2012年の東京を舞台に“今の家族”の物語を描いた渾身の一作。瀬戸内海の小島で暮らす老夫婦が息子たちに会いに上京し、一時はバラバラだった家族が久しぶりに揃うもその生活の違いから徐々に関係に歪みが生じていくさまを丁寧に映し出す。久石さんは、『風の谷のナウシカ』などのスタジオジブリ作品を始め、北野武監督作『HANA−BI』や『おくりびと』、『悪人』などの作曲を手がけており、その類まれなる音楽センスは海外でも高く評価されている、日本映画界に欠かせない存在。7月半ばに収録が行われた『東京家族』の音楽は、ピアノ演奏が終わった瞬間、山田監督に「ブラボー!」と言わしめるほどの会心の出来に。久石さん自身、山田監督作品の大ファンだそうで「『男はつらいよ』シリーズや、『幸福の黄色いハンカチ』、『武士の一分』、『おとうと』などこれまでいっぱい観てきているので、ぜひ一度参加させていただきたいなと思っていました!」と初タッグの興奮を明かす。レコーディングでは、何度も打ち合わせを重ねながらじっくりと丁寧に収録していったというが、その出来栄えに日本映画界の巨匠の口からは「僕がイメージしていたような、“そんな音楽が聞きたかった”と思っていたようなメロディであり、楽想、音色でありました。大変、満足しています!」と手放しの称賛の言葉がこぼれる。一方、久石さんは「山田監督はすごく芝居を大切にされる方なので、音楽もできるだけ控えめというか、“あまり主張はしないんだけど、後ろでしっかり支える”ような、そういう音楽が書けたらいいなと思って取り組みました」と音楽へのこだわりを明かした。久石さん曰く“しっかり支える”音楽が、どのように山田監督の紡ぐ物語とキャラクターの感情にリンクしていくのか?いまや遅しと完成が待たれる本作は既に撮影を終えており、現在はポストプロダクション中。完成は8月末になるようだ。『東京家族』は2013年1月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:東京家族 2013年1月19日より全国にて公開© 2013「東京家族」製作委員会
2012年08月16日2009年度のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した『おくりびと』の滝田洋二郎監督が、冲方丁の時代小説を映画化した『天地明察』の製作報告会見が15 日、東京・青海にある日本科学未来館内のプラネタリウム「ドームシアターガイア」で開催され、滝田監督をはじめ、主演を務めるV6の岡田准一、音楽を手がける久石譲らが出席した。その他の写真本作は、江戸時代前期を舞台に、それまで800年にわたり使用されてきた暦の誤りを見抜き、日本独自の暦“大和暦”を作り上げた安井算哲(後の渋川春海) の青春物語を、滝田監督の視点で再構築していく。原作は第31回吉川英治文学新人賞、2010年本屋大賞に輝いており、滝田監督は「ビッグな“新星” 冲方丁の原作を読んで、すぐに映画化に向けて手を上げた」と思いも格別な様子。オスカー受賞後初の監督作で「未知なるは天体ではなく人間だと描きたかった。渾身の作品に仕上がった」と自信たっぷりにアピールしていた。主人公・算哲を演じる岡田は「周りに支えられながら、いろいろな困難を乗り越え、偉業を成し遂げた人物。僕自身、スタッフや共演者の皆さんに支えられながら、現場に取り組んだ」と自らを算哲に重ね合わせていた。また岡田は、滝田監督とは初のタッグ。「念願だった滝田組に入れる嬉しさを感じた」と語っており、滝田監督も「“いい人ぶり”を演じるのが難しい算哲を、素晴らしい演技と圧倒的な存在感で演じてくれた。仕事に取り組む姿勢も含めて、やっぱりジャニーズはプロだね」と絶賛した。2012年は、来る5月21日の金環日食をはじめ、マニアが固唾を飲む天体イベントが相次ぐ“当たり年”。主人公・算哲は江戸時代に日食の日付を言い当てた実在の人物とあって、岡田も「こんな年に公開できるなんて、ミラクルを感じる」と興奮しきり。会場となったプラネタリウムにはダイナミックな星空や、金環日食の映像が投影され、本作の神秘的な世界観を再現していた。『天地明察』9月15日(土)全国ロードショー
2012年05月15日2010年本屋大賞に輝いた冲方丁のベストセラー小説を監督・滝田洋二郎×音楽・久石譲の“アカデミー賞コンビ”で、岡田准一(V6)を主演に迎えて映画化した『天地明察』がついに完成。5月15日(火)、天体の動きから暦を作り上げるという物語にちなんで「日本科学未来館」(東京・江東区)にあるプラネタリウムで岡田さん、冲方さん、滝田監督、久石さんが出席しての製作報告会見が行われた。江戸時代前期、多大な困難に向き合いながら天文の動きを計算し、日本独自の新たな“暦”を作り上げた実在の人物・安井算哲(岡田さん)の人生を描いた本作。算哲の妻役の宮﨑あおいを始め、佐藤隆太、市川亀治郎、横山裕に中井貴一、松本幸四郎など各世代の実力派俳優を揃えて映画化された。元々、冲方さんの原作小説を読んでおり、対談したこともあった岡田さんは、算哲役のオファーに「まさか自分にお話がいただけると思わず、びっくりしました。責任の重大さを感じ、多くの人の思いを裏切りたくないという気持ちで臨みました」と明かした。5月21日(月)の金環日食を始め、今年は様々な天文現象が目白押しで“天文ゴールデンイヤー”とも言われる。実際、算哲も江戸時代に金環日食を見たとも言われており、今年のタイミングで公開となることについて岡田さんは「ミラクルですね。すごいときに公開できるんだなと思います」とニッコリ。ちなみに岡田さん自身も算哲を演じたことで「空を見上げる機会が多くなった」と語っており、21日の日食も「たぶん見ます」と頷いた。滝田監督は『おくりびと』が第81回アカデミー賞外国語映画賞に輝き一躍、時の人となったが「熱狂と興奮が醒めた後で、自分らしい作品が撮れるかどうかが問われる。いい時期にこの作品と出会えた」と語る。岡田さんとは初めてのタッグとなったが「素晴らしかったです。算哲役は難しい役で、囲碁打ちであり勝負師で、周りに好かれて争いを好まない男。暦作りに巻き込まれながらも荒波にもまれ、夢を成就していく。その“いい人”ぶりが難しい役ですが、(岡田さんの)仕事に対する姿勢も素晴らしく、ジャニーズはプロだなと思いました」と称賛を送った。算哲について冲方さんは「僕が惹かれたのは、挫折を受け入れて幸福を掴むところ。人を恨まず、他人の助けや思いを素直に背負い、幸福に忠実」とその魅力を語る。岡田さんもその言葉に頷き「真っ直ぐでピュア。(算哲のやったことは)ひとりでできることではなく、たくさんの支えや応援があって、挫折したときも支えてもらっている。その人柄にホレています」と語った。久石さんは“江戸時代”と“天文”という要素を持った本作について「時代劇として捉えることは音楽を作る上でも大事でした。でもどちらかというと一つの夢を追いかける人間の青春ということに焦点を当てたかった」と明かした。冲方さんは福島県福島市で暮らしていたが、昨年の東日本大震災に遭遇。一時、携帯電話が不通になったそうだが「(携帯が)復帰して最初に留守電に入っていたのが滝田監督のメッセージでした」と告白。「『我々は粛々と撮影をします』という言葉にものすごい勇気をもらいました。それと同じ勇気をこの映画がもたらしてくれると確信しています」と、原作者として完成した映画に太鼓判を押した。『天地明察』は9月15日(土)より全国にて公開。■関連作品:天地明察 2012年9月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012「天地明察」製作委員会■関連記事:岡田准一と宮崎あおいが夫婦に!本屋大賞映画化『天地明察』で2度目の共演
2012年05月15日絶対不可能と言われていた、りんごの無農薬栽培。この不可能への挑戦から足掛け11年、不可能を覆したひとりの男の感動の実話「奇跡のリンゴ」(幻冬舎刊)が、阿部サダヲ、菅野美穂を主演に迎え、『ゴールデンスランバー』の中村義洋監督の指揮のもと映画化されることが決定した。学生時代までは機械いじりに夢中で、青森・弘前の一面を覆うリンゴ畑や農業そのものへの興味は皆無だった秋則。しかし、お見合い結婚を機に、秋則はりんご農家・木村家に入ることになる。農業もりんごも初めての秋則にさらなる衝撃が走る。何と農薬の恩恵を受けずして生産不可能な果実、りんごに使用されていた農薬が妻の体を蝕んでいたのだった――。『岳 -ガク-』や『Life 天国で君に逢えたら』の吉田智子と中村監督が共同脚本を手がけた本作。喫茶店で原作本と脚本を読んで号泣したという中村監督は、「あらゆる仕事においてチャレンジを続ける人の普遍的な物語であると感じた」と語る。そんな監督から「劇中の『バカだからなーんもわかんねぇのよ!』というセリフにあるような“底抜けのリンゴバカ”を演じていただくには、この人の持っているワケの分からない力強さしかない」と熱烈ラブコールを受け、主人公・秋則を演じることとなった阿部さん。「あの木村さん(主人公のモデルとなった木村秋則さん)の雰囲気…そう簡単に出せるものではないと思っております。たくさん研究して試して、素敵な『秋則』をつくっていきたいです」と気合十分!また、秋則の妻・美栄子役の菅野さんは、ご両親が岩手県でりんご作りをしているそうで、今回の出演には不思議な“縁”を感じたよう。「津軽魂ではありませんが、東北魂で頑張りたいと思います」と作品への意気込みを語った。2人のほかに山崎努や原田美枝子、池内博之といったベテラン俳優陣の出演もすでに決定している本作は、今月中旬にクランクインし、オール弘前ロケを敢行予定。音楽を担当する久石譲の美しいメロディと、厳しくも美しい青森の大地が奏でるハーモニーにも期待が高まる。最強のスタッフが贈る感動作の公開を楽しみに待ちたい。『奇跡のリンゴ』は2013年、全国東宝系にて公開。■関連作品:奇跡のリンゴ 2013年、全国東宝系にて公開
2012年04月06日