生田斗真が11月17日(火)、主演映画『グラスホッパー』のヒット御礼舞台挨拶に瀧本智行監督と共に登壇した。伊坂幸太郎の人気小説の実写化で、殺された恋人の復讐を心に誓った元教師の鈴木、眼力で相手を自殺させる能力を持つ殺し屋の鯨、同じく殺し屋で孤独を抱えた若きナイフ使い・蝉の3人を軸に、壮絶な殺し合いが展開していく。生田さんと瀧本監督はこの日、生田さんがくじ引きで引いた博多の劇場で舞台挨拶を行い、その後、すぐに東京行きの飛行機に乗り、本作のキャンペーンの最後の舞台挨拶の地である新宿ピカデリーに駆け付けた。生田さんは「いま着いたばかりで、着替える間もなく私服です(笑)。間に合ってよかった」とホッとした表情。福岡が大雨で、飛行機が遅れたとのことだが、思わぬハプニングのおかげで私服姿の生田さんを拝めたファンは大喜びだった。本作では『脳男』に続いて、瀧本監督とのタッグとなったが、もしもさらにもう1作撮るなら?という質問に生田さんは「『脳男』で演じた役が鈴木で、今回の『グラスホッパー』も鈴木だったので、もう1作、鈴木を主人公にした作品で“鈴木三部作”を完結させたい!」と意欲を見せる。瀧本監督は「これから色気が増すと思うので、40代、50代の生田斗真も撮りたい。どんどん大きくなっていくと思うので、その伴走ができれば…。ただ僕が『出てよ』と言っても、『いまロスで撮影してます』とか、スケジュールが取れないような、世界を舞台にする俳優になってもらわないと困ります!」とハリウッド進出をも含んだワールドワイドな活躍への期待を口にした。この日は、観客からの質問にも答えたが、今回演じた役は弱々しく頼りない男ということで「オーラを消すための工夫は?」という問いに、生田さんは「こういう場では衣裳や照明もあって、みなさんの力を借りて立ててますが、家では僕はグチャグチャです。髪はボサボサで、メガネをかけてますが、目がかなり悪いので、(レンズが分厚くて)目が小さく見えます。そういう自分を見ると『(サエない役も)いけるな!』と思います。普段の自分を盛り込んだ作品です」と自虐を込めて意外な素顔を明かし、会場は笑いと驚きに包まれた。また、この日は劇場で本作を鑑賞した観客が書いたメッセージカードの一部(約千枚)を貼り付けた巨大なボードがお披露目されたが、メッセージの数、その熱い内容に生田さんも監督も感激!真剣にその1枚1枚のメッセージを見ていたが、生田さんはそのうちの1枚について「生田斗真の“真”が“馬”になってる!」と目ざとく誤字を発見し「誰だ(笑)!生田斗真の“真”は“真心”の“真”です!」とアピール!「(間違える人が)まだいるのかぁ…。たまにいるんだよなぁ(苦笑)」と意外に引きずっている様子を見せ、会場は再び笑いに包まれた。『グラスホッパー』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:グラスホッパー 2015年11月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年11月17日夭折の作家・伊藤計劃の小説3作を劇場アニメ化していく企画「Project Itoh」。細谷佳正主演『屍者の帝国』を皮切りに、第2作目『ハーモニー』が本日11月13日(金)より公開されるが、この度、制作中断・公開延期となっていた『虐殺器官』の制作継続が決定。本作チーフプロデューサー山本幸治が新スタジオ「ジェノスタジオ」を設立し、制作再開するという。「ゼロ年代最高のフィクション」と称えられ、宮部みゆきや伊坂幸太郎らも絶賛した伊藤氏の鮮烈のデビュー作「虐殺器官」を、中村悠一、石川界人、梶裕貴、小林沙苗、櫻井孝宏ら人気声優陣を迎え映像化する本作。当初の予定では、「Project Itoh」第2作品目として公開されるはずだったが、9月末に起きた株式会社マングローブの経営破綻より、制作の中断と公開延期を余儀なくされていた。今回、本作のチーフプロデューサー山本氏が作品の英語タイトル「GENOCIDAL ORGAN」にちなみ、新スタジオ「ジェノスタジオ」を設立。スタッフ陣には、本作の村瀬修功監督ほか、メインスタッフが続投。11月中に正式に設立した後、速やかに本作の制作に取り掛かり、2016年内の完成を目指すという。現時点では公開時期は未定だ。村瀬監督は今回の出来事について「誰も予想できない事態が起こってしまいましたが、こうして制作継続が決まったのは、伊藤計劃さんが与えてくれた好機のようにも考えることができます」と伊藤氏への想いに触れつつ、「山本チーフプロデューサーが立ち上げてくださった“ジェノスタジオ”には、主要スタッフも再び集まってくれています。皆さんの期待に応え良い作品を作るため、スタッフ一同制作に邁進する所存です」とコメント。また、新スタジオを設立した山本氏は「お客さんの期待を裏切らずに済んだことが何よりです。その責任を果たしたいという意志を示してくれたフジテレビをはじめ製作委員会各社に感謝いたします」と喜びを述べたうえで、「一方で、今回のマングローブの問題は業界全体の問題であり、他人事ではないと感じています。『虐殺器官』をきっかけに生まれたスタジオが、業界を変えていく最前線になればと思っています」と強い想いを語った。「Project Itoh」は、本日より『ハーモニー』が公開スタート。また明日、14日(土)には、メインキャストを務める沢城みゆき、上田麗奈、洲崎綾、そしてなかむらたかし監督らが登壇する本作の舞台挨拶が予定されており、その模様はニコニコ生放送にて上映される予定だ。さらに、10月2日に公開された『屍者の帝国』のパッケージ化が決定。こちらは2016年2月3日(水)よりブルーレイ&DVDにてリリースされる。『ハーモニー』は11月13日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:屍者の帝国 2015年10月2日より全国にて公開(C) Project Itoh & Toh EnJoe / THE EMPIRE OF CORPSESハーモニー 2015年11月13日より全国にて公開(C) Project Itoh / HARMONY
2015年11月13日「ぴあ」調査による2015年11月6日、7日のぴあ映画初日満足度ランキングは、伊坂幸太郎の同名小説を生田斗真主演で映画化したサスペンス『グラスホッパー』がトップに輝いた。2位に韓国で起こった実在の事件を基に労働者の過酷な状況を描いた人間ドラマ『明日へ』、3位に難病の筋委縮側索硬化症(ALS)を発症した女性と、介護人となった女子大学生の友情を描いた感動ドラマ『サヨナラの代わりに』が入った。その他の写真1位の『グラスホッパー』は、『ゴールデンスランバー』や『重力ピエロ』など映像化作品が相次ぐ伊坂幸太郎の大ヒット小説を、『脳男』の瀧本智行が映画化したエンタテインメント作品。すでに多くのファンを獲得している作品だが、出口調査では「原作に忠実で期待を裏切らない作品」「伊坂作品ならではの伏線の描き方が上手く映像化されていた」「人間模様もきちんと描かれていた」「交差点のシーンは映像化されてさらに印象に残った」「映画ならではの世界観も広がっていた」など、高い満足度を集めたようだ。本作では、渋谷のスクランブル交差点で殺された恋人の復讐のため、裏組織に潜入した生田演じる鈴木と、別の目的でその事件に関わる2人の殺し屋“鯨”と“蝉”が織り成す壮絶な人間模様が描かれる。人の心を狂わせる眼力を持つ自殺専門の殺し屋“鯨”を浅野忠信、人を殺すことで生を感じる孤独な殺し屋“蝉”を山田涼介が演じているが、「殺し屋ふたりのキャラが違っていて掛け合いも楽しめた」「鯨が渋くてかっこよかった」「浅野忠信が殺し屋になりきっていて怖かった」「明るい役が多い山田涼介の殺し屋役は新境地で、怖いと思うほど素晴らしかった」など、ふたりの殺し屋に注目した観客が多く見られた。またアクションも見ごたえがあったようで、「最初のアクションシーンから引き込まれた」「目が離せない」「迫力があって鬼気迫る感じ」「鯨と蝉のアクションシーンが見どころ」などの感想も寄せられた。(本ランキングは、11/6(金)、7(土)に公開された新作映画10本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)『グラスホッパー』公開中
2015年11月09日2015年11月7日、8日の全国映画動員ランキングは、西島秀俊主演の『劇場版 MOZU』(全国322館)が初登場で首位を飾ったほか、上位3作品が入れ替わる結果となった。その他の画像/映画動員ランキング『劇場版 MOZU』は、逢坂剛の原作に基づき、『海猿』シリーズの羽住英一郎が演出を務めたテレビドラマの劇場版。西島のほか香川照之、真木よう子が続投し、彼らに対峙する敵役として松坂桃李、伊勢谷友介、ビートたけしら豪華キャストが参戦する。ふたつの大規模テロを追う公安警察官・倉木と、一連の事件の黒幕“ダルマ”との死闘が繰り広げられる。2位は伊坂幸太郎の同名小説を生田斗真主演で実写化した『グラスホッパー』(全国314館)、3位は豪華キャストで登山家たちの挑戦を描く『エベレスト 3D』(全国225館)が入り、2週連続で首位を飾った『ギャラクシー街道』(全国314館)は6位になった。そのほか、週末に封切られた新作では、ジョージ・クルーニーが製作・監督・脚本・主演を兼任したエンタメ大作『ミケランジェロ・プロジェクト』(全国152館)が10位につけている。『劇場版 MOZU』公開中
2015年11月09日伊坂幸太郎の人気小説を映画化した『グラスホッパー』が11月7日に全国で封切られ、主演の生田斗真をはじめ、浅野忠信、山田涼介(Hey! Say! JUMP)、麻生久美子、菜々緒、村上淳、佐津川愛美、瀧本智行監督が東京・有楽町の丸の内ピカデリーで初日舞台あいさつに立った。『グラスホッパー』舞台あいさつ/その他の写真生田が『脳男』の瀧本智行監督と再タッグを組んだ本作。ハロウィンの夜、交通事故で恋人を失った鈴木(生田)が、その裏に隠された陰謀を暴くため、裏社会の組織に潜入し、人の意識を導く力を宿す自殺専門の殺し屋・鯨(浅野)を、驚異的な身体能力を持つ殺し屋・蝉(山田)と運命を交錯させる。この日は、ドッキリを仕掛けられた生田がたった1人でステージに登壇。その様子を、浅野ら他の登壇者が客席から見守るサプライズ演出が行われ、まんまとだまされた生田は「おかしいと思ったんだよな…。みんな、早く(ステージに)来て」と慌てた表情を浮かべた。一方、浅野は「リアクションがめちゃくちゃ面白い!」、事務所の後輩にあたる山田は「先輩の平静を保とうとする表情が見られた」と思わずニンマリ。生田は、山田に対し「あとで楽屋来い!」とおどけて命令し、会場の笑いを誘った。そんな生田が、役柄について「弱さのなかに強さがあり、意志も固いところに憧れる」と語ると、山田は「弱さあります? 常に男らしい先輩というイメージ」と今度は尊敬の念。山田自身にとっては、本作が初の映画出演(公開は『暗殺教室』が先)で、「新境地に踏み込んだ作品」と胸を張った。『グラスホッパー』公開中取材・文・写真:内田 涼
2015年11月07日俳優の生田斗真が11月7日(土)、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われた主演作『グラスホッパー』(原作:伊坂幸太郎)の初日舞台挨拶に、共演する浅野忠信、山田涼介、麻生久美子、菜々緒、村上淳、佐津川愛美、瀧本智行監督とともに登壇した。同日、有楽町エリアでは本作に加えて、西島秀俊主演の『劇場版 MOZU』、佐藤浩市主演の『起終点駅 ターミナル』の初日舞台挨拶も実施されており、生田さんは「たくさんの映画の中から選んでいただき、ありがとうございます」とファンに感謝の意。「40代代表の西島さん、50代代表の佐藤さんと同じように、僕が30代を代表する俳優として、ここに立たせてもらえているならうれしい」と同日公開される作品にも言及し、ライバルに塩をおくった。ハロウィンの夜、渋谷で発生した交通事故で恋人を失った鈴木(生田さん)は、事故が意図的に仕組まれたものだと知り、復讐のため裏社会の組織に潜入するが…。生田さんが瀧本智行監督とタッグを組むのは『脳男』以来。人の意識を暗黒に導く力を宿す「自殺専門」の殺し屋・鯨(浅野さん)や、鯨を追う驚異的な身体能力を持った殺し屋・蝉(山田さん)ら個性的なキャラクターが勢ぞろいしている。この日は何も聞かされていない生田さんがたった1人でステージに登場。その様子をひと足先に会場入りした浅野さんら他の登壇者が、客席から見守るというサプライズ演出が行われ、まんまとだまされた生田さんは思わず苦笑い…。「リアクションがめちゃくちゃ面白い!」(浅野さん)、「先輩がちょっと平静を保とうとした顔が見れて…」(山田さん)、「ちょっと、あとで楽屋来い!」(生田さん)と丁々発止のやりとりで、会場を盛り上げた。『グラスホッパー』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:グラスホッパー 2015年11月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年11月07日「あんなに情けない生田斗真くんはよそでは見れないです」――。尊敬の念を込めて山田涼介が発した言葉が映画『グラスホッパー』における生田斗真の変身の全てを表している。独特の色使いとライティングによるスタイリッシュかつクールな映像世界と裏腹に、生田斗真がカッコ悪いさまをさらけ出す。工夫を重ねて生み出したという、追われる際の必死の走り方からして、もういろいろダメな感じがにじみ出ている。変身と言うなら、山田さんもまた本作で見事なまでにアイドルグループ「Hey! Say! JUMP」としての従来のパブリックイメージを裏切り、孤高の若きナイフ使いの殺し屋・蝉(せみ)を演じている。原作はベストセラーを連発する伊坂幸太郎の同名小説であり、ファンの間でも根強い人気を誇り、伊坂さん自身もお気に入りの自著に挙げている、疾走感あふれる作品。恋人を殺された復讐を誓う元教師の鈴木、他人を自殺させる力を持つ殺し屋・鯨、そしてナイフ使いの蝉の3人を中心に、巻き込み、巻き込まれつつの怒涛の物語が展開する。生田さんにとっては『脳男』に続いての瀧本智行監督とのタッグ。同じ監督に立て続けに主演として呼ばれること――それが俳優にとって幸せでないはずがない。「前作があった上で『また生田斗真で』と思っていただけたということで信頼されている部分もあるけど、前回のハードルを超えないといけないというプレッシャーもありました」と語る。『脳男』では桁外れの知能と身体能力を持ちつつも感情を失った常人とはかけ離れた男を演じたが、同じ瀧本作品でも、本作で演じる鈴木は、恋人を亡くしたということ以外はごく平均的な、いや、弱々しささえ感じさせる男。“生田斗真史上最弱の役”というのは決して大げさではない。「いろんなことに巻き込まれていく役なので、その場の驚きや新鮮さを大切にしたいという思いがあり、あまり『このシーンはこういう感情で』と準備せずにポンッと現場に行った感じだった」と撮影を振り返る。「鈴木というのはお客さんに寄り添わなきゃいけないし、ある意味、殺し屋がいっぱいの世界に映画を見るお客さんを引き連れていく役どころ。観客と同じ目線で驚いて怖がっていく感覚は大事にしました。自分以外はナイフ使いに狂気的な大男で、普通の人がいないので(笑)、無理に“普通”を意識しなくても差別化は難しくはなかったですね」。一方、山田さんにとっては本作が生まれて初めて体験する映画の撮影現場。蝉という役について「やはり、世間で思う山田涼介に対するイメージというのは自分の中にもあるので最初は『この役、おれでいいのかな?』という不安はありました」と偽らざる胸の内を明かす。単にイメージの問題だけではなく、アクション、内面の心情を含め、蝉という役は決して簡単な役ではなく、映画全体を左右するキャラクターと言える。撮影前には生田さんの誘いで、格闘技の稽古に足を運び、ナイフの練習もした。「ナイフを振るだけでしょ?と思うかもしれないけど、実際にどの角度で切り付けると人が死ぬのかとか“人間を壊す方法”を教わって『これからおれは人間を壊すのか…』とそこで感じられました。それも尋常じゃない集中力で臨まないとできなくて、ひとつ教わり、ナイフを一振りするだけで汗だくになってました」。「人を殺す」というアクションそのものが蝉という人間の内面をも作るヒントになった。「人としての孤独感というのは普段、そこまで味わうものでもないし、特に(「Hey! Say! JUMP」の)メンバーといつも一緒にいるので、最初は蝉の気持ちが全く理解できずに悩みました」と振り返るが、クランクインしてすぐに試練はやってきた。「冒頭で次々と人を殺すシーンがクランクインしてすぐの撮影だったんです。『何でこのシーンから?』と思ったんです。自分が蝉という役に入りきる前のような気がして。でもやってみたら『(蝉に)なれるな』と感じました。蝉がそこで成立した。それが自分の中ですごく面白かったです。あのシーンの前と後で全く(気持ちが)違いました」。そんな山田さんの存在は先輩である生田さんの目にどのように映ったのか?実は映画の中で2人がシーンを共にしている時間はごくわずか。撮影現場でもあまり言葉を交わす機会もなかったそうだが、先述のナイフの練習のエピソード然り、実は山田さんのことをよく見ている…?このインタビューでもたびたび、自身のことはそっちのけで山田さんについて語っていた。「カッコよかったですよ、蝉。オープンセットの渋谷のスクランブル交差点のシーンで、ジュニア(=鈴木の仇)が車にひかれたのを見て、菜々緒ちゃんに『追いかけなさい!』と怒られて、そこで蝉とぶつかるシーンがあるんですけど、その時の冷たい目や佇まい、死体を見慣れている眼がカッコいいなって感じました。『グラスホッパー』の蝉をやりたいという役者は本当にたくさんいて、実際、映画化が決まった後に『誰がやるの?』といろんな人に聞かれました。そんな同世代の同業者が嫉妬するような蝉に仕上がっていると思います。映画が公開されて『山田涼介、いいね!』という声はより大きくなると思いますよ」。生田さんの言葉の通り、“役者・山田涼介”に対する「いいね!」という声は近年、確実に高まっている。そして山田さん本人もまた俳優業に特別な思いを抱いている。特に今回、映画という新たな挑戦の場を経験し、その思いを強くした。「正直、いま一番楽しいと感じるのが俳優業ですね。自分じゃない自分を探しに行く作業がすごく好きなんです。新しい発見を常にできる場であり楽しいです。特にTVではどうしても(描写に)限度がある中で今回、こうやって蝉という役を与えていただいて、 これまで見たことのない自分を見られた気がしています」。もちろん、生田斗真という、ジャニーズ事務所にあって俳優業を突き詰めてきた先輩と同じ作品でメインキャストを張ったことがもたらした財産も計り知れない。「こうやって言うのは恥ずかしいんですが、僕にとっては理想像と言える存在です。やはり俳優やっていても、どうしても『ジャニーズだから』と見られる部分はあると思うんです。でも斗真くんに関しては、高校時代にクラスで斗真くんの話をしたら『え?生田斗真ってジャニーズなの?』と言われたんです。ジャニーズ所属という以前に“俳優”として見られていて、自分の実力で進化していくという意味でも理想であり、いろんな色に染まれる俳優さん。僕は、瀧本監督とは初めてのお仕事でしたが『脳男』は何度も見ていたので、撮影初日に監督から『脳男』の時の斗真くんと目が似ていると言われてすごく嬉しかったです」。「いい後輩ですね」と照れくささを隠すようにおどけた口調で語る生田さん。改めて、今回、二度目の瀧本監督の現場で得た発見、新たに手にしたものは?「すごく感じたのは、僕が瀧本さんの作品が大好きなんだということ。1本一緒にやったからこそ、一を言われただけで十のことが分かる阿吽の呼吸が生まれてきた感覚もある。長い付き合いになるなという予感があります」。瀧本作品の何がそこまで特別なのか?その答えからは俳優・生田斗真の生き方、スタンスまでもが見えてくる。「コアで、ややマニアックなところが好きなんだけど、それでいてきちんとエンターテイメントとしてお客さんが見やすいものにしていく感覚を持っている。『脳男』も『グラスホッパー』もマニアック過ぎる部分があり、ともするとそういう作品になってもおかしくないけど、例えば『グラスホッパー』では原作の“ある交差点”を渋谷のスクランブル交差点に置き換えたりしてます。やりたいことをやりつつ、『わかる人にだけわかればいい』というスタイルではなく、いろんな人に見てもらおうという姿勢がすごく共感できるんです」。そこに心地よさを感じるのは、まさに先ほどの山田さんの言葉にもあるように、ジャニーズ事務所所属のアイドルという立場にありつつも、そのイメージをいい意味で常に超えていこうとする意欲と、絶妙のバランス感覚を生田さん自身が持ち合わせているがゆえではないだろうか?9つ年齢の離れた先輩から後輩へ。言葉にしなくとも、共演シーンは少なくとも、この映画一本が確実に伝えるべき思いを伝えている。(text:Naoki Kurozu)■関連作品:グラスホッパー 2015年11月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年11月04日映画『グラスホッパー』のハロウィン試写会が27日、東京・品川clubEXで行われ、キャストの生田斗真、浅野忠信、山田涼介、菜々緒、村上淳が出席した。11月7日に全国公開する本作は、伊坂幸太郎の同名小説を実写化したサスペンス。ハロウィンの夜に殺された恋人の復讐のため、裏組織に潜入した元教師・鈴木、別の目的で事件を追う自殺専門の殺し屋・鯨(浅野)、孤独な若き殺し屋・蝉(山田)の運命が交錯していく――というストーリーで、監督を『脳男』の瀧本智行が務める。会場はハロウィンの仮装をした女性客で埋め尽くされ、主演の生田は開口一番、「うれしいけど、血が出てて気持ち悪い」と辛口ジョーク。一方、「楽しそう! 見てたらやってみたくなった。メイドさんの格好とかしてみたい」と言う浅野に、村上も、「僕もミニスカとか履いて女装したい」とノリノリ。続けて、菜々緒が、「友だちとクリスマスにセーラームーンをやったことがある」と仮装エピソードを明かすと、生田は、「じゃあ今年はみんなでセーラームーンをやろうよ!」と息巻いた。また、劇中の衣装で登場した浅野を横に、山田は、「僕も蝉の格好で来るべきだった。頭にポンポンつけてる場合じゃなかった」と反省すると、女性客たちからは、「可愛い~!」の大歓声。その様子を見た事務所"先輩"でもある生田は、「血糊はイチゴ味なんですよ。涼介のキスは何味なんだ~?」と"後輩"イジリを始め、「撮影中にエキストラの女の子たちに手を振ったら『キャー!』って言われたけど、涼介は『ギャー!!』って言われてた。『半端ねー! ジャンプしてるぜ!』って思った」と山田の人気ぶりに感嘆していた。
2015年10月28日映画『グラスホッパー』の試写会が10月27日(火)、映画の冒頭シーンに合わせて観客がハロウィンの仮装をするという形式で開催され、生田斗真、浅野忠信、山田涼介、菜々緒、村上淳、瀧本智行監督が来場した。伊坂幸太郎の作品群の中でも“問題作”と言われる同名小説を映画化。恋人の復讐に全てを懸ける元教師の鈴木、孤独な殺し屋・蝉、相手の目を見ることで自殺に追い込む能力を持つ鯨という3者を中心に事件が展開し、それぞれの思惑が交錯していく。映画の冒頭、ハロウィンの日に渋谷のスクランブル交差点でのお祭り騒ぎの中に暴走車が突っ込んでいくという全ての発端となる衝撃的シーンがあり、これにちなんで「ハロウィン試写会」の開催となった。会場となった円形のステージとランウェイがついたホールの客席には、悪魔や囚人、魔女、血まみれのナースなど多様なコスプレに身を包んだファンが詰めかけた。歓声に包まれて登場した生田さんは、客席を見渡し「とってもありがたいけど…気持ち悪い(笑)!」と本音をズバリ。山田さんも血まみれや傷メイクを施したファンたちに驚いた様子で「みんな、どうやって帰るの(笑)?」と首をかしげていた。そんな山田さんに「かわいい!」と歓声が飛ぶが、山田さんは「それは知ってるから」とクールなリアクション。菜々緒さんは「さっき、山田さんと話してて『かわいい』と言われるのは抵抗ないのか?と聞いたら『イヤだ』って言ってたので、今日は『かっこいい』と言ってあげて」と呼びかけ、途端にあちこちから「かっこいい!」という声がわき起こった。村上さんは血糊に関して「テンションが上がります」と語り、映画の撮影で使われる血糊が実は「イチゴ味」であることを明かす。これに生田さんはノリノリで山田さんに向かい「涼介のキスは何味なんだ?」と尋ねると山田さんは「イチゴ味」と応じ、会場は今度は悲鳴のような歓声がこだました。この日は、観客からの質問に登壇陣が答えたが、今年のハロウィンの予定やコスプレの希望について質問が出ると、浅野さんは客席を見渡し「みんなを見てたらやってみたいなと思う。楽しそう。メイドの格好とか(笑)」と意欲を見せ、村上さんも「僕も女装してミニスカはきたいです」と中年組2人がノリノリ。菜々緒さんはハロウィンではなく、過去にクリスマス時期に「セーラーマーズになりたい」という友人の希望を叶えるため「セーラームーンの格好をしたことがあります」と少し恥ずかしそうに告白。これを聞いた生田さんは「じゃあ、今年はみんなでセーラームーンやりましょう!」と語り、爆笑に包まれた。ちなみに、映画冒頭の渋谷駅前のスクランブル交差点のシーンの撮影についての質問も出たが生田さんは、してやったりという表情で「僕らは渋谷の交差点に行ってません。千葉の山奥に渋谷の街を作ってロケしました。実寸大で測って、某コーヒーショップやレンタルビデオ屋も作って、中にお客さんも入れました。誰が見ても(偽物と)分からない自信があります」と明かし、会場は驚きに包まれる。さらに生田さんはそこでのエピソードとして、エキストラで来たファンに、撮影後に、お礼の思いを込めて手を振ったところ「『キャー』ってなったんですが、涼介に『涼介、お前も手を振ってあげな』と言って、涼介が振ったら『ギャー!!!!』となって…。半端ないな。JUMPしてるぜ!と思いました(苦笑)」と後輩に負けた苦い経験を口にし、再び会場は笑いに包まれた。『グラスホッパー』は11月7日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:グラスホッパー 2015年11月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年10月27日伊坂幸太郎の原作を主演・岡田将生で映画化した『オー! ファーザー』で商業映画監督デビューを果たした藤井道人の最新作『7s/セブンス』。このほど、斎藤工も友情出演を果たしている本作の予告編が解禁、公式ホームページには俳優の染谷将太や青木崇高、武田梨奈ほか、新進気鋭の映画監督などからも多くのコメントが寄せられていることが分かった。売れない映画監督のサワダは、大学の同級生と一緒に作った自主映画でインディーズ映画祭のグランプリを獲得し、さらに大きな映画を作ろうと意気込む。ある日、アルバイト先で出会った小劇団のメンバーたちと意気投合し、サワダの作品に出演してもらうことに。彼が書き上げた脚本は『7s』というタイトルで、7人の天才詐欺集団が世のため、人のために詐欺を行うという映画だった。映画『7s』はクランクインし、序盤の撮影は順調そのもの。しかし、徐々にその空気に暗雲が立ち込める。俳優の遅刻、スタッフ内の喧嘩、制作部の失踪、キャストの突然の降板…。ついには、これまで撮影したデータが丸々消えてしまうという事件が勃発。資金も底をつき、映画『7s』は未完のまま撮影がストップしてしまう。それから3年、スタッフ、キャストはバラバラになり、『7s』の話をする者は誰もいなくなっていたのだが…。『オー! ファーザー』の藤井監督が、自身の映画制作の経験に基づき、夢を追う若者たちの苦悩、葛藤、友情、裏切り、挫折を通して描いた、等身大の“大人の青春映画”となる本作。解禁された予告編では、完成しなかった1本の映画が結ぶ若者たちの等身大の姿が描かれていく。また、友情出演として、斎藤さんやヒップホップユニット「餓鬼レンジャー」、シンガーソングライターのHeartbeat(ハービー)が登場していることにも注目。映像の最後には、「『7s』は不安定な積み木達を美しくきりとっている。1つ1つのピースに素敵な魅力がつまっている。その1つ1つがみる側に触れてくる。ヒリヒリさせられザワザワさせられた」という染谷さんのコメントが目を引く。公式サイトには、『百瀬、こっちを向いて。』の耶雲哉治監督や「SLUM-POLIS(スラムポリス)」の二宮健監督、俳優・監督の前野朋哉、歌手の新山詩織などからも称賛のコメントが寄せられているのでチェックしてみて。『7s/セブンス』は11月7日(土)より新宿武蔵野館にてレイトショー、大阪第七藝術劇場ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年10月15日伊坂幸太郎の最強傑作が、生田斗真、浅野忠信、山田涼介ら超豪華キャストにより待望の映画化となった『グラスホッパー』。その公開に先駆け、10月11日(日)、大阪・なんばパークスシネマにて特別試写会が行われ、その舞台挨拶に生田さんと、朝ドラ「あさが来た」も好評の波瑠、瀧本智行監督が登壇。映画出演の感想や撮影秘話、意外な大阪話などが飛び出し、ファンと一体となった大盛り上がりのイベントが開催された。死んだ婚約者の復讐に燃える元教師の鈴木、相手の目を見ることで自殺に追い込むことができる殺し屋の鯨、ナイフ使いの孤高の殺し屋・蝉の3人を中心に、彼らとその周囲の人間の人生が交錯し、巨大な殺しの渦が展開していく本作。この日、満席の会場から、キャストの登場が待ちきれない観客から黄色い声援が起こる中、MCの呼び込みにより主人公・鈴木役の生田さん、鈴木の婚約者・百合子役の波瑠さん、瀧本監督が登場すると、1万8,000通の応募の中から66倍の確率で選ばれた270名の観客が一斉に沸いた。それを受けて、生田さんが「キャーキャー、言っていただいて気持ちいいです。ここなんばパークスシネマに、生田斗真と“あさ”が来ました!」と現在、波瑠さんが大阪で撮影する朝ドラのタイトルをもじって挨拶し、会場は一層ヒートアップ。映画完成後、大阪開催だからこそ初めて一緒に立つことが実現した舞台挨拶で、波瑠さんも会場の熱気に圧倒されながら、嬉しそうに笑みを見せていた。映像化が相次ぐ伊坂作品、しかも140万部のベストセラーという原作の映像化にあたり、瀧本監督は「どうしようかな?というプレッシャーの中で最後まで悩みながら撮影した。撮り終えても、編集でもさんざん悩み、出来上がった段階でやっとホッとしている」といまの心境を語ると、監督とは2度目のタッグとなった生田さんは、前作『脳男』の撮影後、監督から「今度は真逆の生田斗真を撮ってみたい」と言われていたことを明かした。それが本作の“虫も殺せないような”鈴木という役どころを演じることで実現したことを告白。さらには『脳男』で自ら上げたハードルを自ら超えていかなければいけない不安もあり、プレッシャーもあったが、「やり遂げられたのでは」と自信をのぞかせた。また、鈴木という役柄は「生田斗真史上、最弱なのでは?」という司会者の問いに、「生田斗真史上、最弱と言っても過言ではない」と答えると、鈴木の気弱さを際立たせる演出として、劇中かけているメガネを毎日、いじり、レンズを曇らせていたエピソードを披露。これから本篇を観る観客に「ぜひ、注目を!」とアピールした。そんな生田さん演じる鈴木に寄り添ってきた雰囲気を出すことが出来るかを悩んだと明かした波瑠さんは、「頼もしい座長のような生田さんに助けられた」と撮影当時をふり返る。そのように語る波瑠さんには、監督、生田さんともに「ほんわかした中に、凛としたものがスクリーンに表れている」と絶賛。「ただ先ほど、間違って僕の楽屋に入ってきましたけど(笑)」と抜けている一面があることも生田さんが明かし、会場の笑いを誘った。最後のメッセージでは、「温かく迎え入れてくれる大阪の皆さんが大好きだなと思います!色んな方に薦めてほしいです!」と生田さんが語ると、会場から再び黄色い歓声と拍手が巻き起こり、「スリル満点で見どころ満載で盛り沢山な面白い映画です」と波瑠さんが笑顔で映画をアピール。最後に、「生田君ファンは最後にちょっと泣いちゃうと思います。(生田さんと指さしながら)いい男なんです!コレが!その辺りをぜひ注目していただけたらと思います!」と監督が締めくくると、会場はいっそう熱い拍手に包まれていた。『グラスホッパー』は11月7日(土)より新宿ピカデリー、なんばパークスシネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:グラスホッパー 2015年11月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年10月13日大ヒット中の『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』に『キングスマン』、さらに『コードネーム U.N.C.L.E.』(11月14日公開)、そして『007 スペクター』(12月4日公開)と、2015年はスパイ映画が目白押し。その一方、日本映画は、東出昌大主演『GONIN サーガ』、西島秀俊のハマり役『劇場版MOZU』、生田斗真×浅野忠信×山田涼介の『グラスホッパー』と、イケメン俳優たちが見せるバイオレンス・アクションが相次いで公開される。たっぷりすぎる男の色気とともに送る、硬派でハードボイルドな作品に迫った。まず、先日、連続ドラマの「MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~」がドラマ界の栄誉ある賞「国際エミー賞」にノミネートされたばかり、シリーズ完結編となる『劇場版MOZU』(11月7日公開)。西島さんは、シリーズを通じて妻の死や国家ぐるみの犯罪の裏に隠された真実を追う主人公・倉木役を好演。スタートしたばかりのドラマ「無痛~診える眼~」では、犯罪者を見抜くことができる“眼”を持つ医師の役ながら、早くも、おにぎりをほおばる姿などに“萌える”人が続出中だが、本作では徹底的に身体を作り込み、常にたばこを燻らしながら、ストイックに目的を果たそうとするアツい男を演じている。そのほか、刑事・大杉役の香川照之、女性公安警官・美希役の真木よう子に加え、長谷川博己が異様な雰囲気で倉木の行く手を阻む元公安の東として、また、ドラマシリーズのラストで生死不明となっていた殺し屋“百舌”こと新谷役の池松荘亮らが、クセの強い役柄を引き続き熱演。その“温度”は、放送当時から連続ドラマの枠を凌駕しているといわれていたが、ついに劇場版が公開。劇場版から参加する松坂桃李は、感情すら感じさせない残虐非道な暗殺者となり、池松さん演じる新谷とのスピード感あるバトルを披露する模様。さらに、犯罪ブレーンとして暗躍する伊勢谷友介や、“ダルマ”役のビートたけしの存在感も見逃せない。それぞれが体を張ったアクションを惜しみなく見せる本作は、これまでのストーリーやキャラクターの関係性をふり返ることができる特別版が予定されているというから要チェックだ。また、伝説的バイオレンス・アクションの続編『GONIN サーガ』(公開中)で、男気たっぷりのハードボイルドに挑戦しているのが、東出さん。先日は、初参戦となったカナダ・バンクーバー国際映画祭の興奮も冷めやらぬ中、杏さんと東京・愛宕神社で挙式したことが報じられたばかり。夫婦揃ってお酒をたしなむのが好きといわれているが、自身初のアルコールCMとなるサントリーウイスキー「トリス <クラシック>」で、名実ともに大人の俳優へと変身しつつある。今回、『GONIN』の石井隆監督が再びメガホンをとった本作は、前作から19年後、佐藤浩市、竹中直人ら死闘を繰り広げた男たちの“子ども世代”が、それぞれの思いを胸に復讐に身を投じていくことになる。東出さんが演じるのは、前作で命を落とした五誠会系大越組の若頭・久松の息子で主人公・久松勇人。父を失いながらも誠実に生きようとする青年から一転、復讐の鬼と化していく。勇人と同じ目的を持った、桐谷健太演じる大越組長の遺児・大輔、土屋アンナ演じる秘密を抱えた元アイドル・麻美、柄本佑演じる19年前の事件を追うルポライター・森澤という4人の前に立ちはだかるのは、久々の映画出演で圧倒的な大人の色気(と情けなさ)を見せつける、安藤政信演じる五誠会3代目・誠司だ。しかも、東出さん演じる勇人たちに“GONIN”(5人)目として加わるのは、前作の襲撃事件で生死の境をさまよった元刑事・氷頭。演じたのは、2010年に俳優引退宣言をしたものの、石井組常連という縁から本作かぎりの復帰を果たした名優・根津甚八。東出さん自身も、そんな根津さんとのやりとりには込み上げるものがあったと明かしているだけに、激しい夜の雨の中で繰り広げられる激闘では、そんな東出さんたちの情念が乗った熱演を目にすることができる。復讐劇といえば、伊坂幸太郎原作120万部突破のベストセラーの映画化『グラスホッパー』(11月7日公開)。主演の生田さんが『脳男』の監督・瀧本智行との再タッグで描くのは、世界有数の人口過密都市・東京で凶暴化した人間たちの中に身を置く、「元中学校教師」鈴木の物語。彼は殺された婚約者・百合子(波瑠)の復讐の相手、“裏社会のドン”の息子・寺原Jr.に近づくが、寺原Jr.が“押し屋”と呼ばれる殺し屋・槿(吉岡秀隆)に始末されたことから、事態は一変。鈴木が槿を追う一方、浅野さん演じる相手を自殺に追い込む「憂える自殺屋」鯨、山田さん演じるナイフ使いの「若き殺し屋」蝉と、それぞれの運命が交錯していくことに。『脳男』の最強ぶりとはまるで真逆、生田さん演じる気弱で心優しい、凡人の草食男・鈴木が最も“らしくないこと”に挑む中、彼をそこまで震え立たせた愛には胸アツに!加えて、浅野さんの鯨と山田さんの蝉との、これまた体格も戦法も対極的な者同士のクールなアクションにはため息必至。この2人を突き動かすものは何なのかにも、ぜひ注目してほしい。さらに特筆すべきは、それぞれの作品で、男性陣のために堪え忍ぶどころか、むしろ共闘する紅一点の美しき女性たち。『劇場版MOZU』の真木さんの信念の強さ、『GONIN サーガ』の土屋さんの覚悟と達観はもちろん、裏社会の女ヤンキーセレブで妖艶すぎる狂気を見せた『グラスホッパー』の菜々緒のハマりっぶりもまた必見だ。(text:cinemacafe.net)■関連作品:GONIN サーガ 2015年9月26日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開(C) 2015『GONIN サーガ』製作委員会劇場版 MOZU 2015年11月7日より全国東宝系にて公開(C) 2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C) 逢坂剛/集英社グラスホッパー 2015年11月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年10月09日伊坂幸太郎の小説の映画化『オー!ファーザー』で商業映画監督デビューを果たした藤井道人の最新作『7s/セブンス』。この度、11月の公開に先立ち、“7”を強調したアーティスティックなキーアートが解禁された。売れない映画監督のサワダは、自主映画でインディーズ映画祭のグランプリを受賞する。賞金をもとにさらに大きな映画を撮ろうと決意。居酒屋で意気投合した小劇団のメンバーとともに、7人の天才詐欺師集団が主人公の映画「7s」の制作を開始する。しかし、俳優の遅刻やスタッフ同士のケンカ、制作部の失踪、突然のキャスト降板、更には撮影のデータが消えてしまう。そしてついには、制作資金が底をつき、未完のまま撮影が中断してしまう。それから3年、バラバラになったスタッフ、キャストは誰も「7s」の話をすることはなくなっていたが…。本作は、岡田将生主演で映画化された『オー!ファーザー』や『幻肢』で脚本・監督を担当した藤井さん自身の映画制作の経験に基づき、夢を追う若者たちの苦悩や葛藤、友情、裏切り、そして挫折を通し、等身大の“大人の青春映画”を描く物語となっている。今回解禁となったポスターは、堂々と“7”を強調し、上には「これは、完成しなかった一本の映画と、関わったすべての人の物語」と書かれたアーティスティックな仕様となっている。見るものを惹きつける独特のカラーもとても印象的だ。キャストには『新宿スワン』『みんな!エスパーだよ!』の深水元基、「S-最後の警官」や話題となった「昼顔」の淵上泰史、「仮面ライダー龍騎」の須賀貴匡らイケメン俳優が出演。また、斎藤工、「餓鬼レンジャー」、シンガーソングライターの「heartbeat」も友情出演することでも話題を呼んでいる。キャストに俳優だけでなく、音楽で活躍するアーティストも出演する本作品。まだ謎が多い内容に期待が膨らむ。『7s/セブンス』は11月7日(土)、新宿武蔵野館にてレイトショー、大阪第七芸術劇場ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2015年10月05日伊坂幸太郎のベストセラーを映画化した『グラスホッパー』の完成披露試写会が9月29日(火)に開催され、主演の生田斗真をはじめ、浅野忠信、山田涼介(Hey!Say!JUMP)、麻生久美子、菜々緒、村上淳、吉岡秀隆、瀧本智行監督が舞台挨拶に登壇した。死んだ恋人の復讐に燃える元教師の鈴木、相手の目を見ることで自殺に追い込むことができる殺し屋の鯨、ナイフ使いの若き孤高の殺し屋・蝉の3人を中心に、彼らとその周囲の人間の人生が交錯し、巻き込み巻き込まれて巨大な殺しの渦が展開する。この日は“グラスホッパー(=トノサマバッタ”にあわせて会場にはグリーンのカーペットが敷かれ、観客が緑色のサイリウムを振る中を登壇陣は入場した。登壇陣も各々に緑色をポイントに入れたコーディネートだったが。生田さんは緑に輝くスーツ!これには生田さん自身も「緑強すぎでしょ!バッタみたい。着替えたい…」と苦笑していた。生田さんにとっては『脳男』に続く瀧本作品であり、前作で演じた最強の男とは正反対の生田斗真史上最弱とも言えるキャラクターを演じたが「『脳男』が終わった頃に『真逆の生田斗真が撮りたい』と言ってもらえて嬉しかった」と本作への思いを語る。山田さんにとっては、撮影自体は本作の方が『暗殺教室』より先であり、まさにこの現場で映画の撮影を初めて体験した。初めての映画とは思えない激しいアクションを披露しているが「山田、頑張りました!」とニッコリ。客席からは「かわいい」と歓声が飛んだが、“先輩”生田さんが「『かわいい』じゃねーよ!おれにも言え!!」と後輩への歓声にまさかの嫉妬!?山田さんは生田さんとの交流について聞かれ、撮影を前に「斗真くんから『この映画はお前にかかっている』とメールが来た(笑)」と先輩からの圧力についても告発!生田さんは「先輩という風を吹かせてみました(笑)」と明かし、ここでも「この映画は観客のみなさんと山田にかかってます」と後輩にじわじわとプレッシャーを掛ける。村上さんからは「そうやって芽を摘んでいくんだ~(笑)」と感心する(?)声も飛び出し、会場は笑いに包まれた。生田さんは撮影では吉岡さんと一緒のシーンが多かったが「失礼かと思って言わなかったんですが…」と前置きし「実は子供の頃から吉岡さんが好きなんです(笑)」と撮影現場で言えなかった吉岡さんへの思いを告白。北海道出身とあって、「北の国から」でいつも吉岡さんを見ていたようで「現場で映画やドラマの話になって『昔、邦さん(=田中邦衛)がね…』と仰って、『邦さん』って呼んでるんだ!と興奮してました!!」と熱く語り、再び会場は笑いに包まれた。『グラスホッパー』は11月7日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:グラスホッパー 2015年11月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年09月29日米国の3人組ブルース・ロックバンド、ザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン(以下ジョンスペ)が、俳優・生田斗真主演の映画『グラスホッパー』(11月7日公開)の挿入歌として、新曲「don’t wanna live like the dead」を書き下ろしたことが24日、明らかになった。本作は、作家・伊坂幸太郎氏による120万部を突破した同名小説を原作に、生田と『脳男』(2013年)以来のタッグとなる瀧本智行監督がメガホンを取った作品。殺された婚約者への復讐のため、裏社会に身を置く元中学教師・鈴木を生田が演じ、対象者を自ら死に追い込む"自殺屋"鯨役を浅野忠信、孤独な若き殺し屋・蝉を山田涼介が演じる。このほか、麻生久美子、波瑠、菜々緒らが出演し、鈍く交わっていくサスペンスを3人の男たちが彩る。原作および劇中で、蝉の相棒・岩西(村上淳)が敬愛してやまない架空のロック・アーティストのジャック・クリスピン。ジョンスペは、そのジャックの歌う曲として新曲を書き下ろした。これは原作の伊坂氏がかねてよりバンドの大ファンであったことから実現。歌詞には同作のキーワードがちりばめられ、ミディアムテンポなバラードに仕上がった。ジョンスペ側は、「架空のアーティストとして楽曲を提供するという企画オファーを受けたのは初めての経験だったよ」と振り返り、「面白い試みだと思ったし、自分にとってとてもチャレンジングな仕事だと思った」と意欲的に取り組んだ様子。「台本と、ジャック・クリスピンの曲が流れるシーンで登場する岩西と蝉の関係性についての資料、2人が登場している2~3分の映像を見て、それらを参考に作詞作曲をしていった」と制作秘話を明かす。また、ジャックについて「参考にしたのは、自分自身にとってのクラシック・ロック・アーティスト。例えば、ローリング・ストーンズのような」と解釈しつつも、それ以上に「蝉と岩西の関係性」を重視。「上司と部下のような関係性なのか、先輩と後輩なのか、それとも友だちなのか、実は全く違うのか…」とイメージを膨らませ、「そういう2人の葛藤を映像から感じ取ったから、それをそのまま形にした」と説明した。さらに本作を鑑賞した上で、「蝉と鯨の関係、ライフスタイルはとてもファンタジックだった」と述べ、「逆に鈴木は誰もが共感できるキャラクター」と分析。「蝉は少し若いキャラクターだけどロックンロールで、ロックな部分は少し分かる気がする」と共感を示した。一方で、「一番想像つかなかった」存在だったのが鯨。そこからくみ取ったキャラクター像を「ブルース・ウィリス的な"超"人間的なものを感じた」と表現している。原作の伊坂氏は、「映画サイドから『ジャック・クリスピンのイメージは?』と聞かれた時、ジョンスペが好きなので名前を挙げた」と今回の企画の裏側を語る。しかし、「まさかジョン・スペンサーさん本人が引き受けてくれるとは」と驚きを隠せなかったようで、「あまりのうれしさに、それを知った時、大声出しちゃいました」と感激の瞬間を振り返った。瀧本監督には、「当初は気難しい人でないかとドキドキしていました」という懸念もあった。ところが、ジョンスペの好意的な姿勢に「作品の内容や設定をよく理解し、度重なる細かいリクエストにも丁寧に応じてくださいました」と感謝。楽曲については「こちらのイメージ通りのクールな古典的ロックで、細かいこだわりが随所に感じられ、尺も映像にピタリとあっていました。実に職人的で完璧な仕事ぶり」と絶賛している。ジョンスペは、1990年までノイズ・ロックバンドのプッシー・ガロアとして活動していたフロントマンのジョン・スペンサーを中心に1991年、ニューヨークにて結成。プッシー・ガロアの時期からあったパンク・ロックやオルタナティヴ・ロックからの影響とブルースを組み合わせ、大都会的なブルース・ロックを創り上げた。1994年にリリースしたサード・アルバム『オレンジ』で現地や日本の音楽誌などにも絶賛され、高い評価を獲得した。なお、映画に際して海外のバンドが架空のアーティストを担当するという例は、過去に『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005年)内でパルプのジャーヴィス・コッカーやレディオヘッドのジョニー・グリーンウッドらによるウィアード・シスターズなどがある。(C)2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年09月25日140万部を突破した伊坂幸太郎原作のベストセラーの映画化となる『グラスホッパー』。11月の公開を目前にして、本作の挿入歌が伝説的ロック・バンド「ザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン」による書き下ろし楽曲「don’t wanna live like the dead」に決定した。ここは世界有数の人口過密都市東京・渋谷。真っ黒に染まった凶悪な街の住人たちは、渋谷スクランブル交差点で起きた事件をきっかけに気弱で心優しい草食男を一斉に標的とする。「元中学校教師」鈴木がこの場違いな黒社会に身を置く目的はたったひとつ。殺された婚約者の復習。組織に追われながら、あの夜の真実に迫っていく鈴木。そこに自らも精神を病む自殺専門の「憂える自殺屋」鯨と驚異的身体能力を持つ孤独な「若き殺し屋」蝉、圧倒的な力を持ちがら闇の中でもがく彼らの生き様が交錯する――。原作は、「重力ピエロ」や「ゴールデンスランバー」など数々の名作を世に出している伊坂幸太郎の“最強傑作”ともいわれる同名小説。主人公・鈴木に『予告犯』でも主演を務めた生田斗真を迎え、「憂える自殺屋」鯨には国内外で幅広く活躍する演技派俳優の浅野忠信、「若き殺し屋」蝉に主演作『暗殺教室』が大ヒットするなど若手注目株の山田涼介。他に麻生久美子、菜々緒、石橋蓮司ら豪華キャストで多彩なキャラクターを熱演する。読者には馴染みの深い架空のアーティスト“ジャック・クリスピン”。蝉の唯一の親友である岩西(村上淳)が敬愛してやまない伝説のロック・ミュージシャンだが、ジャック・クリスピンが歌う劇中挿入歌を書き下ろしたのが「ザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン」だ。伊坂さんが兼ねてから本バンドの大ファンだったことから実現。蝉と岩西の友情が感じられるミディアムテンポのロックバラードの歌詞には、作中のキーワードが散りばめられ、本作の世界観を見事に映し出した楽曲に仕上がっている。今回のオファーにあたって「ザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロモージョン」は「依頼が来たときは面白い試みだと思ったし、自分にとってもチャレンジングな仕事だと思った。台本とジャック・クリスピンの曲が流れるシーンで登場する岩西と蝉の関係性についての資料、二人が登場している2~3分の映像を見て、それらを参考に作詞作曲をしていったんだ」と作詞作曲の経緯をコメント。さらに「蝉と鯨の関係、ライフスタイルはとてもファンタジックだった。逆に鈴木は誰もが共感できるキャラクターだね。フィルムノワールの典型的な主人公というか、ごく普通の人生を歩んでいた人間がひょんなことから人生を狂わされてしまうわけだからね。蝉は少し若いキャラクターだけどロックンロールで、ロックな部分は少し分かる気がするよ。一番想像つかなかったのは鯨だ。ブルース・ウィリス的な“超”人間的なものを彼から感じたからね」と本作の感想を語った。また今回の企画の実現にあたって伊坂さんは「映画サイドから『ジャック・クリスピンのイメージは?』と聞かれた時、ジョンスペが好きなので名前を上げたんですが、まさかジョン・スペンサーさん本人が引き受けてくれるとは。あまりの嬉しさに、それを知ったとき大声出しちゃいました」と驚きと喜びを語った。生田さんを始め、若手からベテランまで様々な顔ぶれが揃う本作。ストーリーをさらに盛り上げる挿入歌の歌詞にもぜひ注目してみて。『グラスホッパー』は11月7日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:グラスホッパー 2015年11月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年09月25日夭折の作家・伊藤計劃のオリジナル長編小説3作品を劇場アニメ化する「Project Itoh」。中村悠一、梶裕貴、櫻井孝宏ら人気声優陣を迎え、「ゼロ年代最高のフィクション」と称えられ、宮部みゆきや伊坂幸太郎らも絶賛した伊藤氏の鮮烈のデビュー作を映像化する、本企画第2作目『虐殺器官』からメインビジュアルが解禁。物語の鍵を握るキャラクターを演じた櫻井さんのコメントも到着した。9.11以降、テロとの戦いを経験した先進諸国は、自由と引き換えに徹底的なセキュリティ管理体制に移行することを選択し、その恐怖を一掃。一方で後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加。世界は大きく二分されつつあった。クラヴィス・シェパード大尉率いるアメリカ情報軍特殊検索群i分遣隊は、暗殺を請け負う唯一の部隊。戦闘に適した心理状態を維持するための医療措置として「感情適応調整」「痛覚マスキング」などを施し、さらには暗殺対象の心理チャートを読み込んで瞬時の対応を可能にする精鋭チームとして世界各地で紛争の首謀者暗殺ミッションに従事していた。そんな中、浮かび上がる一人の名前。ジョン・ポール。数々のミッションで暗殺対象リストに名前が掲載される謎のアメリカ人言語学者だ。彼が訪れた国では必ず混沌の兆しが見られ、そして半年も待たずに内戦、大量虐殺が始まる。そしてジョンは忽然と姿を消すという。彼が、世界各地で虐殺の種をばら撒いているのだとしたら…。クラヴィスらは、ジョンが最後に目撃されたというプラハで潜入捜査を開始。ジョンが接触したとされる元教え子ルツィアに近づき、彼の糸口を探ろうとする。ルツィアからジョンの面影を聞くにつれ、次第にルツィアに惹かれていくクラヴィス。母国アメリカを敵に回し、追跡を逃れ続けている「虐殺の王」ジョン・ポールの目的は一体何なのか。ついに対峙の瞬間、クラヴィスはジョンから「虐殺を引き起こす器官」の真実を聞かされることになる――。今回解禁されたメインビジュアルは、キャラクター原案を務めた「redjuice」による描き下ろし。手前に主人公クラヴィス・シェパード大尉、奥には彼が追う男ジョン・ポールの姿が描かれ、交わることの無い視線が2人の運命の対峙を表現している。本作の鍵を握る重要なキャラクター、ジョン・ポールを演じるのは、ノイタミナムービー『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』で槙島聖護というキーマンを熱演し話題となった櫻井さん。「作品中の重要人物で、『虐殺器官』を提唱した謎の存在。感覚でしか認識できない、捉えられないものを言葉にできる怖い人でした。なんというか…悲しい人だった気がしています。殺伐とした、死を扱うプロたちの世界での物語で、死の匂いがタバコの煙のように漂っている…そんな印象でした。息苦しさはないのですが、深く呼吸できない緊張感がありました」と、独特の役柄について語った。海外にも熱狂的なファンを持ち、日本屈指の演出家であり卓越したアニメーターでもある村瀬修功が監督を務め、自ら脚本も担当した本作。村瀬監督の手によって、リアルで鮮烈な戦闘シーンと、内省的で繊細な心理描写の両面が共存し、映像と文芸が合流し結実するアニメーションとしての『虐殺器官』に期待が高まる。『虐殺器官』は11月13日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月17日伊坂幸太郎の“最強傑作”と評される小説を、満を持して映画化した『グラスホッパー』。先日、生田斗真、浅野忠信、山田涼介に続き、麻生久美子、波瑠、菜々緒、吉岡秀隆ら豪華共演者が発表された本作の主題歌を、歌手・YUKIが手掛けたことが明らかになった。殺された恋人の復讐のため、裏組織に潜入した元教師・鈴木(生田斗真)。人を絶望させる力を持ち、自らも精神を病む自殺専門の憂える殺し屋・鯨(浅野忠信)。驚異的な身体能力を持つ、孤独な若き殺し屋・蝉(山田涼介)。ハロウィンの夜、渋谷スクランブル交差点で起きた事件をきっかけに、心に闇を抱えた3人の男の運命が交錯する…。生田さんを筆頭に、若手注目株からベテラン俳優まで多彩な顔ぶれが勢ぞろいする本作をより盛り上げるのが、アーティストとして息の長い活躍を見せながらも、常にフレッシュな魅力を放つYUKIさんが書き下ろした楽曲「tonight」だ。闇のような世界の中で亡き婚約者の復讐だけを願う、生田さん演じる“鈴木”の再生への一歩に光を当てるドラマティックな楽曲となっている。今回の主題歌決定に当たっては、「どこか孤独な世界観を持つこの映画の最後に、孤独と乾きの先にある“何か”を皆さんに感じてもらえる様な楽曲を」という水上プロデューサーを始めとする製作側の強い願いがあり、原作者である伊坂さんにもアイディアを求めたうえで、YUKIさんへのオファーを出したそう。YUKIさんは、楽曲依頼を受けた当時の心境を「原作を読んで、男たちのハードボイルド物語と理解していましたので、本当に私でいいのかと思いましたが、そこを変化球で来たのには何か理由がありそうだぞ!面白そうだぞ!と思い、喜んでお引き受けいたしました」とふり返るとともに、「生きていてもいなくても、哀しくて辛そうな人たちばかりがスクリーンにいたので、もう辛い時は過ぎたよ、終わったんだよ、雨はもう上がったんだよ、と肩を抱いてあげるような気持ちを込めて作りました」と、楽曲・歌詞に込めた想いを語っている。主題歌が入った本作を改めて観賞した伊坂さんは、「YUKI さんの音楽を聴いていると、優しい気持ちに包まれて、むしろ僕はそれに怖さすら感じてしまうのですが、この映画は物騒で怖いことばかりが起きるので、最後にこの歌が流れることで、本当に救われた気持ちになりました」と絶賛。「最後のYUKI さんの曲まで含めて、この映画という作品なんだと感じましたのでそこまで聴いてもらえれば」と、映画の魅力を十二分に後押しする名曲に満足している様子が伺えるコメントを寄せた。YUKIさんの伸びやかな歌声が響く「tonight」が収録された新予告映像&新ビジュアルも、公式サイトにてお目見えとなった本作。見るものすべてを映像の中へ引きずり込むという、“巻き込まれ型”の一大エンタテインメントの公開が待ち遠しいばかりだ。『グラスホッパー』は11月7日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月02日シンガーソングライターのYUKIが、俳優・生田斗真主演の映画『グラスホッパー』(11月7日公開)の主題歌として、新曲「tonight」を書き下ろしたことが1日、明らかになった。本作は、作家・伊坂幸太郎氏による発行部数120万部を突破した同名小説を原作に、生田と『脳男』(2013年公開)以来のタッグとなる瀧本智行監督がメガホンを取った作品。殺された婚約者への復讐のため、裏社会に身を置く元中学教師・鈴木を生田が演じ、対象者を自ら死に追い込む"自殺屋"鯨役を浅野忠信、孤独な若き殺し屋・蝉を山田涼介が演じる。このほか、麻生久美子、波瑠、菜々緒、吉岡秀隆、村上淳、宇崎竜童、石橋蓮司らが出演し、鈍く交わっていくサスペンスを3人の男たちが彩る。このたび発表された主題歌「tonight」は、亡き婚約者の復讐だけを誓い、希望を失いかけた鈴木の再生への道のりをドラマチックに表現。黒い闇の世界で悲しみを背負った3人の男たちの情感を、優しいメロディーで奏でる。YUKI自身は、「生きていてもいなくても、哀しくてつらそうな人たちばかりがスクリーンにいたので、もうつらい時は過ぎたんだよ、終わったんだよ、雨はもう上がったんだよ、と肩を抱いてあげるような気持ちを込めて作りました」と語る。また、KADOKAWAの水上繁雄プロデューサーは、「とても優しいんだけれど、どこか寂しげな感じ。一人になった時、聴き込んでしまうところが非常にすてきで、映画にぴったり」と太鼓判を押している。YUKIは楽曲依頼を受けた際、「伊坂幸太郎さんの作品は読んでいましたので、とてもうれしかったです」と明かし、「原作を読んで、男たちのハードボイルド物語と理解していましたので、本当に私でいいのかと思いましたが、そこを変化球で来たのには何か理由がありそうだぞ!面白そうだぞ!と思い、喜んでお引き受けいたしました」と回想。映画を鑑賞した上で「個人的に、岩西(村上淳が演じた役)がとても良い空間を作っていたなぁと思いました。ずっと辛そうだった鯨と蝉が最後に戦う時は、一番楽しそうで、印象的でした」とコメント。岩西については「踊っているみたいでした」とも形容した。原作者の伊坂氏は、YUKIが主題歌を手がけると聞いた際には、「引き受けていただけるとはまったく思っていなかったので、本当に驚きました」とうれしい悲鳴を上げたそうで、完成した楽曲を「共感というよりは、ただ、すごくいいなと思いました」と称賛。劇中で同曲を耳にした時の心境を「YUKIさんの音楽を聴いていると、優しい気持ちに包まれて、むしろ僕はそれに怖さすら感じてしまうのですが、この映画は物騒で怖いことばかり起きるので、最後にこの歌が流れることで、本当に救われた気持ちになりました」と感慨深げに話した。あわせて、YUKIは新ビジュアルも公開。白を基調とした背景とスタイリングで、少しうつむき気味にこちらを見つめる。映画主題歌となる29枚目のシングル「tonight」は、11月4日にリリースされる。(C)2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年09月02日8月1日(土)から9日(日)まで、福島・猪苗代湖畔で開催されるイベント「オハラ☆ブレイク ’15夏」の最終参加アーティストが発表された。【チケット情報はこちら】出演が決定したのは、8月8日(土)に山口一郎/サカナクション(DJ)×真鍋大度/Rhizomatiks(VJ)。また、Rhizomatiksが常設展として『新しい風が生まれる場所に希望の芽は育つ。』を展示する事が決まった。同イベントは、忌野清志郎氏のオハラ☆ブレイクによる特別な絵画展や、美術家、写真家たちにより湖畔の森に創られる大自然の展覧会、ミュージシャンたちによる猪苗代湖に響く、贅沢なアコースティックコンサート、小説家伊坂幸太郎氏によるオハラ☆ブレイクのための描きおろし小説のプレゼントなど、ここに来た人たちにしか体感できない特別な企画が多数行われる。チケットは発売中。■「オハラ☆ブレイク ’15夏」8月1日(土)~9日(日)猪苗代湖畔天神浜(福島県)
2015年07月24日俳優の生田斗真が主演を務める映画『グラスホッパー』(11月7日公開)の追加キャストが8日、発表された。本作は、作家・伊坂幸太郎氏が手がけ、発行部数120万部を突破したベストセラー小説が原作。殺された婚約者への復讐のため、裏社会に身を置く元中学教師・鈴木を生田が演じ、対象者を自ら死に追い込む"自殺屋"鯨役に俳優の浅野忠信、孤独な若き殺し屋・蝉を山田涼介が演じることがすでに発表されている。映画では、裏の世界でもがく彼らの姿が描かれる。今回発表された配役では、鈴木を追う裏社会のヤンキーセレブ・比与子役に、女優としての活躍も目覚ましいモデルの菜々緒。そして、謎の主婦・すみれ役を麻生久美子、鈴木の婚約者・百合子役を女優の波瑠が務めることが明らかに。さらに、鯨、蝉に続くもう一人の殺し屋"押し屋"槿(アサガオ)役を吉岡秀隆、ニヒルな裏社会の交渉人・岩西役に村上淳、鯨の父役に宇崎竜童、裏社会のドン・寺原会長役に石橋蓮司、寺原会長の息子で"イカれた二代目"寺原Jr.を金児憲史が演じる。メガホンをとるのは、『脳男』(2013年)に続き生田とタッグを組む瀧本智行監督。脚本を『あなたへ』(2012年)で知られる青島武氏が務める。(C)2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年07月08日伊坂幸太郎の120万部突破したベストセラーの映画化『グラスホッパー』。このほど、すでに発表されていた主演の生田斗真、浅野忠信、山田涼介に加え、麻生久美子、波瑠、菜々緒、吉岡秀隆ら豪華追加キャストが発表された。グラスホッパー(=トノサマバッタ)は密集して育つと、黒く変色し、凶暴になる。人間もしかり…。ここは世界有数の人口過密都市、東京・渋谷。真っ黒に染まった凶悪な街の住人たちは、ある事件をきっかけに気弱で心優しい草食男を一斉に標的とする――。「元中学校教師」鈴木。鈴木がこの場違いな黒社会に身を置く目的は、たったひとつ。殺された婚約者の復讐のためだった――。組織に追われながら、あの夜の真実に迫っていく鈴木。そこに鯨と蝉、圧倒的な力を持ちながら闇の中でもがく彼らの生き様が交錯する。果たして鈴木は、目的を果たし、この世界から抜け出せるのか?これまでにもその著作の多くが映像化されてきた伊坂幸太郎の“最強小説”とされる原作を、『脳男』の監督・瀧本智行、『あなたへ』『ツレがうつになりまして。』『東京難民』の脚本・青島武といった布陣で映像化に挑む本作。新たに発表となるキャストは、謎の主婦・すみれ役に、TV ドラマ・映画と幅広く活躍する女優、麻生久美子、生田斗真演じる鈴木の婚約者・百合子役を後期NHK連続テレビ小説「あさが来た」のヒロイン役も控える波瑠、鈴木を追う裏社会のヤンキーセレブ・比与子役に、モデルとしての活躍や「ふたがしら」などドラマや映画で女優としても才能を発揮する菜々緒、そして浅野忠信と山田涼介が演じる殺し屋たちに続くもう一人の殺し屋・“押し屋”槿(アサガオ)役には吉岡秀隆と、豪華なキャスト陣が名を連ねている。さらに、ニヒルな裏社会の “交渉人”岩西役に『ソレダケ / that’s it』『新宿スワン』と出演作が続く村上淳、“亡霊”鯨の父役に宇崎竜童、裏社会のドン“寺原会長”役に石橋蓮司、寺原会長の息子、“イカれた二代目”寺原Jr.に金児憲史が扮する。今回の追加キャストでさらに豪華さを増したキャスト陣がどんな“伊坂ワールド”を展開するのか?今後の続報にも期待がかかる。『グラスホッパー』は11月7日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月08日8月1日(土)から9日(日)まで、福島・猪苗代湖畔で開催されるイベント「オハラ☆ブレイク ’15夏」の第2弾参加アーティストが発表された。出演が決定したのは浅井健一、ACIDMAN(Acoustic Set)、ウクレレジプシー(キヨサク from MONGOL800)、TOSHI-LOW(BRAHMAN/OAU) 、宮本浩次(エレファントカシマシ)、吉井和哉、美術家の奈良美智など23組。奈良はDJとして出演する。また、吉井和哉は、すでに出演が発表されていたあがた森魚と「あがた森魚 feat. 吉井和哉」として、このフェスだけのコラボライブを披露する。同イベントは、来場者が思い思いの楽しみ方で過ごせる、「大人の文化祭」を目指して開催。伊坂幸太郎が、開発ユニット「AR三兄弟」とコラボした書き下ろし掌編を展示するなど、音楽だけでなく、舞台、美術、写真、映画、小説、ファッション、食などをテーマに様々な催しを実施する。チケットの一般発売は6月28日(日)午前10時より。なお、一般発売に先がけてセブン-イレブンWEB抽選先行実施中。受付は6月24日(水)午前11時まで。■「オハラ☆ブレイク ’15夏」8月1日(土)~9日(日)猪苗代湖畔天神浜(福島県)参加アーティスト:【音楽】outside yoshino / 青谷明日香 / あがた森魚 / 浅井健一 / ACIDMAN(Acoustic Set) / 新谷祥子 / 安藤裕子 / ウクレレジプシー(キヨサク from MONGOL800) / 大木温之(Theピーズ) / 大島花子 / 大友良英 / おおはた雄一 / Caravan / コトリンゴ / ゴンチチ / サニーデイ・サービス / 世武裕子 / 高田漣 / 田島貴男(ORIGINAL LOVE) / トータス松本 / TOSHI-LOW(BRAHMAN/OAU) / 奈良美智 / つじあやの / 寺尾紗穂 / ハナレグミ / ましまろ / MANNISH BOYS / 宮本浩次(エレファントカシマシ) / 憂歌兄弟 / 吉井和哉 / YOK. / LOVE PSYCHEDELICO / Rei / 麗と蘭(仲井戸麗市・土屋公平)【小説】伊坂幸太郎【美術】忌野清志郎 / ZAZZU / 千葉英明 / TOMOVSKY / 中川和寿 / はじまりの美術館 / ピクニカモンスターズ / manic / MIMURI / 百世 / 吉野有里子 / 渡辺孝行【技術】AR三兄弟【写真】中村ハルコ / 野口勝宏×「福島の花」プロジェクト【演劇】ペテカン
2015年06月23日女優・竹内結子が、「十二国記」シリーズで知られる作家・小野不由美氏原作の映画『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』(2016年1月30日公開)で主演を務め、女優・橋本愛と初共演することが20日、発表された。撮影はすでに終え、10月ごろの完成を予定している。本作の原作『残穢』は、小野氏いわく「一生で一度しか使えないアイデア」を用いた、渾身の本格ホラー小説。読者から「あまりにも怖くて最後まで読めない」との声が上がるなど話題になり、第26回山本周五郎賞を受けた。「住んでいる部屋で奇妙な音がする」という女子大生からの手紙をきっかけに、その謎の調査をはじめたミステリー作家の「私」。調べを進めると、過去の住人たちが自殺や心中、殺人など、数々の事件を引き起こしていたことがわかり、やがて「私」たちは驚愕の真実を知ることになる。「私」を竹内が、手紙を送ってきた女子大生・久保を橋本が演じ、中村義洋監督がメガホンを取る。今回のキャスティングについて制作サイドは、「『私』役は、受け身で感情を表面に出さずに物語を推進する難しい役どころなので、かなり高等な演技スキルが要求されます。そういう中で、中村監督が一番初めに提案されたのが竹内さんでした」と竹内の起用理由を明かす。また、久保役については、当初「若くして、竹内さんと真っ向勝負ができる存在感があって、リアルに怪異現象を目の当たりにした人を演じきれる女優はいそうでいない」と難航していたが、「たまたま資料を整理していたら、3年前に発行された雑誌『ダヴィンチ』の原作『残穢』特集号が目にとまり、驚きました。なんとその表紙が橋本愛さんだったのです」と作品と橋本が偶然リンクしていたことを発見。「これは運命だ」という直感に加え、「以前より彼女のリアルな演技に魅了されていた」ことから、オファーした。これまで、湊かなえ原作『白ゆき姫殺人事件』(2014年)、伊坂幸太郎原作『ゴールデンスランバー』(2010年)、海堂尊原作『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009年)など、多くの実写映画でヒットを連発してきた中村監督。「昔は直球で『怖がらせる』ということに照れがあったのかもしれません」と振り返りながらも、「とても背後を気にせずには読めない小野さんの原作を受けて、今回は真っ向勝負。全力でお客さんを怖がらせようと思いました」と意気込んでいる。さらに、「脚本を、超絶怖がりの竹内結子さんが、読み始めては挫折するというのを数週間繰り返した」と明かし、「そしてそんな結子さんと橋本愛ちゃんの美し過ぎる2ショットをモニターで見て、すでにこの映画の成功を確信しています」「こんな美しい2人があんな目に遭うなんて…お楽しみに!」と自信満々に呼びかけた。一方、その中村監督が手がけたOVA『ほんとうにあった呪いのビデオ』(2001年)、『絶対恐怖 Booth ブース』(2005年)のファンだという原作者の小野氏は、「『映画化したいですね』と編集さんに言われたとき、『中村監督ならねー』と夢物語で応じたら、なんと実現してしまいました」とコラボを喜ぶとともに、「それもうれしいけど、中村監督が久々にホラーに戻って来られたのがさらにうれしい。幸せです」とファンならではのコメントで結んだ。(C)「残穢-住んではいけない部屋-」製作委員会
2015年06月20日8月1日(土)から9日(日)まで、福島・猪苗代湖畔で開催されるイベント「オハラ☆ブレイク ’15夏」の第1弾参加アーティストが発表された。【チケット情報はこちら】同イベントは、「ARABAKI ROCK FEST.」を主催するARABAKI PROJECTが中心となり開催。世界中のどこにもないカラフルで穏やかな空間で、来場者が思い思いの楽しみ方で過ごせる、「大人の文化祭」を目指し、音楽だけでなく、舞台、美術、写真、映画、小説、ファッション、食などをテーマに様々な催しを行う。実際にライブを披露する音楽枠には、安藤裕子、サニーデイ・サービス、田島貴男(ORIGINAL LOVE)、トータス松本、ハナレグミ、ましまろ、MANNISH BOYS、LOVE PSYCHEDELICOなど20組の出演が決定。音楽枠のほかにも、展示など様々な形でイベントに参加する小説枠、美術枠、演劇枠などのカテゴリが設けられており、小説枠で伊坂幸太郎、技術枠でAR三兄弟などの参加が発表されている。チケットの一般発売は6月28日(日)午前10時より。なお、一般発売に先がけて、オフィシャルホームページ先行を実施中。受付は6月1日(月)23:59まで。■「オハラ☆ブレイク ’15夏」8月1日(土)~9日(日)猪苗代湖畔天神浜(福島県)参加アーティスト:【音楽】outside yoshino / 青谷明日香 / あがた森魚 / 新谷祥子 / 安藤裕子 / 大木温之(Theピーズ) / 大島花子 / コトリンゴ / ゴンチチ / サニーデイ・サービス / 田島貴男(ORIGINAL LOVE) / トータス松本 / つじあやの / ハナレグミ / ましまろ / MANNISH BOYS / 憂歌兄弟 / YOK. / LOVE PSYCHEDELICO / 麗と蘭(仲井戸麗市・土屋公平)【小説】伊坂幸太郎【美術】忌野清志郎 / MIMURI / 百世 / 渡辺孝行【技術】AR三兄弟【写真】野口勝宏×「福島の花」プロジェクト【演劇】ペテカン
2015年05月28日注目のイットガールが登場する新連載。第3回のゲストは、公開中の映画『ソロモンの偽証』の主役に約1万人の候補から抜擢された藤野涼子さん。実はこの芸名、同作で演じた役名そのままだといいます。「この映画に出るまで演技経験がほぼなかったんです。だからこそ、作品を通して得たものが大きかった。その収穫と、支えてくれた人たちのことを忘れないためにも、この名前を頂くことにしました」。実生活では、この春から高校生に。「この前、学校終わりに初めてひとりで映画を観に行きました。気楽でいいですね、ひとり映画って。趣味のひとつになりそうです!」◇ふじの・りょうこ2000年生まれ。宮部みゆき原作の2部作映画『ソロモンの偽証』で本格デビュー。初主演とは思えない落ち着いた演技が話題。趣味はヒップホップダンス、テニス。◇DVDのコレクション。「成島出監督から頂いた『ローマの休日』が特にお気に入りです」◇小説も大好き。「伊坂幸太郎さんや山田悠介さんの作品にハマリ中。ミステリーが好き」◇高校に入ってコスメにも興味を持つように。お気に入りは『ロクシタン』。※『anan』2015年5月27日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子
2015年05月26日伊坂幸太郎の小説を大須賀めぐみが大胆にコミカライズした異色作、『魔王 JUVENILE REMIX』の舞台版に挑戦する池岡亮介、味方良介、影山達也、Ry☆、細見大輔、ラサール石井に話を聞いた。*pnish* vol.14 舞台版『魔王 JUVENILE REMIX』チケット情報「僕が演じる潤也はいちばん他者と関わり、関わることで兄の死の謎に辿り着きます。僕の動きひとつで相手の姿が浮き上がる役だと思うので、みんなとの関係性を大切に演じたいです」(池岡)。「兄、安藤は潤也を見守り影響を与える存在です。だからこそ真っ直ぐでいたい。お芝居の経験はまだ少ないんですが、とても刺激的でおもしろい舞台に立たせてもらっていると感じています」(影山)。「僕が演じるアンダーソンは情報屋で日系のアメリカ国籍という複雑な存在ですが、安藤さんを慕う気持を持つことで自分が見えるし、いろいろなことに気付きます。なので、その気持を大切に演じたい。これまではミュージカル作品といった『歌』で表現することが多かったので、台詞で感情を出すことはとても難しくて苦しいです。でも、そこに挑むことがとても楽しいです!」(味方)「舞台に立つのは今回が2回目で、前回は得意の踊りがありましたが、今回は踊りはなく、ストレートな演劇に挑戦します。スズメバチという殺し屋として、少しでもこの舞台の力になりたいし、なれるように努力します。今はテンパりながら稽古場で皆さんの姿を見ている日々で、毎日が発見です」(Ry☆)。「僕は殺し屋を斡旋する岩西を演じていて、ともすれば明るくひょうきんな役ですが、そのなかにも香り立つなにか怖さみたいなものを表現したいと思っています。演出の鈴木勝秀さんが『演劇は事件です』とおっしゃっていて、その言葉が自分の中にすごくストンと落ちました。確かに、今、僕らは僕らにしかできないことをやっている、そのことが毎日感じられてすごく新鮮です。舞台は日々変わるものなので、皆さんにはこの事件の目撃者になってほしいと思います」(細見)。「辰美という原作の新市長や政治家といった、いろいろな役をうまい具合にまぜあわせた、いわゆる『大人』の存在を演じています。いい意味で『権力バカ』な側面を見せたいと思います。今、この時代に上演するにはなかなかに刺激的な内容ですが、現政権の批判といったことではなく大きな流れの中で自分はどう抗っていくか?というお話だと感じています」(ラサール石井)。「舞台のキャッチフレーズにも『抗え。』とありますが、ただやみくもに反発すればいいわけではなく、個人が意思を持って抗う、ということが大切だと思うんです。今の時代がどうとか、僕自身がどうこう言える立場ではないけれど、この舞台を観ていただくことで、諦めちゃうのはちがうよ、というメッセージを受け止めてもらえたらと思います」(池岡)公演は4月18日(土)から東京・AiiA 2.5 Theater Tokyo、5月1日(金)から兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて。取材・文:おーちようこ
2015年04月17日佐野大樹、森山栄治、鷲尾昇、土屋裕一の4人からなる演劇ユニット*pnish*(パニッシュ)が3年半ぶりに放つ本公演は、舞台版『魔王 JUVENILE REMIX』。伊坂幸太郎の小説を大須賀めぐみが大胆にコミカライズした物語を舞台化、演出の鈴木勝秀が脚本も手がける。公演初日まで1か月をきった某日稽古場を取材、キャストの話を聞いた。*pnish* vol.14舞台版『魔王 JUVENILE REMIX』チケット情報登場するのは謎の死を遂げた兄・安藤とその理由を追う弟・潤也。自警団を名乗る「グラスホッパー」率いるカリスマ・犬養や暗躍する殺し屋たち―――ユニットメンバーが演じるのは、潤也を巡るさまざまな立場の大人たちだ。「伊坂さんの小説をずっと演りたかったので、今回、実現してうれしいです。僕は蝉(せみ)という殺し屋の役で、殺すことが仕事なので『普通』ではない気配を出したい。ただ、どちらかというと普段はいじめられっ子タイプなので、怖い目線やキリッとした態度とかが難しくて……」(佐野)。「いや、絶対にいじめられっ子じゃないからね!(一同笑い)僕が演じるのは最高峰の殺し屋、槿(あさがお)です。最高峰ということを意識して人格も、どこか浮世離れした空気を湛えることができたらと心がけています」(森山)。「この国を変えようとする政治家の犬養舜二を演じています。とてつもないカリスマ性を持ち、恐ろしく長い演説の台詞があって大変ですが、今の僕だからこそ挑める役だと感じていて、ものすごく楽しんでいます」(土屋)。「僕は緒方という犬養を守る立場で、真っ直ぐゆえに悩み苦しむ役ですが、犬養のパワーに負けてないよう、揺らがない己を表現したいです」(鷲尾)静謐かつスタイリッシュ、緻密な鈴木勝秀の演出は彼らに新たな風を吹き込んでいる。「スズカツさんにお願いしたいと言い出したのは僕です。これまでの*pnish*とはちがった経験ができるかもしれないと思ってのことでしたが、実際に稽古場がとてもクリエイティヴで演劇的で、すごく新鮮です」(土屋)。「僕ら4人だとつい遊んでしまいがちで、それが悪いとは思わないけれど、スズカツさんの稽古は一回、一回がものすごく濃密ですごくドキドキする。この緊張感はとても好き」(森山)。「僕らを細かく見てくれて、ていねいに組み立てていくので、ああ、芝居ってこうやって創るもんだったな、と改めて思える時間を過ごしています。原作を好きな方、漫画を好きな方、どの方向からでも楽しめる舞台になっているので楽しみにしていてください」(鷲尾)。「30代後半を迎え、自分でも変わってきたなと思えるこの年でスズカツさんと出会えたことはとてもうれしくて楽しい。すごくカッコイイ舞台になっていると感じているので観てほしいです!」(佐野)。「舞台は生もので、その日、その瞬間しか観ることができません。だからこそ一回を大切に全力に、今しかできない舞台を届けます」(土屋)公演は4月18日(土)から東京・AiiA 2.5 Theater Tokyo、5月1日(金)から兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて。取材・文:おーちようこ
2015年04月16日“人生の1本に会いに行く”をテーマに、時代を彩る魅力的な人物を館長として招き、その館長自身の“思い入れのある1本”を上映するイベント「原宿シネマ」。このほど、第25回を迎える「原宿シネマ~青春を感じる映画たちvol.2~」では、井上雄彦の「バガボンド」や三田紀房の「ドラゴン桜」、安野モヨコの「働きマン」、小山宙哉の「宇宙兄弟」など超人気漫画を世に送り出してきたエージェント・佐渡島庸平を迎え、ジャン=ジャック・ベネックス監督による傑作『ベディ・ブルー/愛と激情の日々』を上映することが分かった。「原宿シネマ」は、館長が思い入れたっぷりに選んだ人生の1本について、その作品の魅力や味わい方を彼らの“コトバ”で紹介し、その“衝撃”と“高揚感”を参加者と共有していくことを狙った上映イベント。今回のゲスト館長は、講談社「週刊モーニング編集部」時代に「バガボンド」から伊坂幸太郎の小説「モダンタイムス」などまで話題作を数々世に送り出し、退社後はクリエイターのエージェント会社・コルクを立ち上げた稀代の作家エージェント。その佐渡島氏が選んだ1本は、1986年に劇場公開され、日本でも大ヒットロングラン上映された『ベティ・ブルー』。リュック・ベッソン、レオス・カラックスとともにフランス映画に新風を巻き起こした、『ディーバ』『溝の中の月』などのベネックス監督が、1組の恋人たちのあまりにも激しい愛の行方を独創的で圧倒的な映像美と物語とつづった傑作だ。『ニキータ』『キリング・ゾーイ』『王妃マルゴ』など幅広い作品で知られる名優ジャン=ユーグ・アングラード演じる主人公と、彼を翻弄する少女ベティを熱演するベアトリス・ダルによる“究極の愛”は、時を経てもいまだ色あせることのない衝撃と感動を与えている。「ずばりボクを映画の世界に目覚めさせてくれた“青春の1本”」と、佐渡島氏はコメント。「初めて観たのは、たしか高校生のころ。男と女の奔放な恋愛の形を独特の映像美で描いたこの作品は、ボクを映画の世界にドップリとはまらせるキッカッケとなりました」と明かしている。上映後は、日々マンガや小説といった日本のコンテンツづくりに携わっている館長ならではの視点で、映画やコンテンツビジネスをテーマにトークショーを実施。来場者全員にコルクの契約作家、羽賀翔一「ケシゴムライフ」がプレゼントされるという。「第25回原宿シネマ~青春を感じる映画たちvol.2~」は3月31日(火)、原宿・VACANTにて開催。(text:cinemacafe.net)
2015年03月25日4月18日(土)から東京・神戸にて上演する、男性4人組演劇ユニット*pnish*の3年半ぶりの本公演、*pnish* vol.14 舞台版『魔王 JUVENILE REMIX』(小学館刊)(原作:伊坂幸太郎漫画:大須賀めぐみ)。本公演は作:伊坂幸太郎のエンターテインメント小説『魔王』と、今秋映画化が決定しているハードボイルド小説『グラスホッパー』を漫画家:大須賀めぐみにより設定・キャラクターなど、巧みに掛け合わせたコミカライズ版『魔王 JUVENILE REMIX』をベースとした作品。それをミュージカル『Rock Of Ages』『7DOORS 青ひげ公の城』など、数々のエンターテインメント舞台を手掛けてきた鈴木勝秀と結成15年目で40本以上の公演を重ねる*pnish*とで、更に新たなアレンジを加えて上演する。各キャラクターは*pnish*らしく、やや大人設定に切り替えつつ、女性役も男性にアダプトし、コミック第7巻(安藤潤也編)を中心に描くようだ。舞台版『魔王 JUVENILE REMIX』チケット情報『魔王』『グラスホッパー』の作者:伊坂幸太郎は「漫画『魔王JUVENILE REMIX』は、僕の小説をもとに大須賀さんが素晴らしいアレンジをしてくれた作品で、僕はただの一ファンとして楽しんでいるような感じでしたので、舞台化も本当にうれしいです。あの躍動感や迫力をどう舞台で魅せてくれるのか非常に楽しみにしております」。本公演の原作となる『魔王 JUVENILE REMIX』の漫画:大須賀めぐみは「まさかの舞台化です。びっくりしました。何年も前に連載が終了している作品をこうして取り上げていただける事にただただ感謝です。漫画版の魔王は原作『魔王』に『グラスホッパー』のキャラクターを加え、少年漫画仕様にアレンジしたごった煮感満載な作りなので“*pnish*さん、本当にこっちの魔王でいいんでしょうか?”と言う気持ちもあったりしますが(笑)安藤兄弟や殺し屋勢が舞台でどんな風に活躍するのかとても楽しみです」とコメントしている。公演は4月18日(土)から26日(日)までAiiA 2.5 Theater Tokyo、5月1日(金)・2日(土)に新神戸オリエンタル劇場にて。チケットの一般発売は3月15日(日)午前10時より。
2015年03月13日