歌手の前川清(75)、俳優の藤山直美(65)が17日、大阪・新歌舞伎座で行われた開場65周年記念『前川清・藤山直美』公演(6月1日~25日)の発表会見に出席し、息のあった“夫婦”トークで盛り上げた。第一部の芝居『だいこん役者』は、しがない旅芸人一座が巻き起こす、笑いあり、涙ありの人情劇。「川上恋次郎一座」の座長でありながら“だいこん役者”と呼ばれる川上恋次郎を前川、恋次郎をフォローして一座を引っ張る女房・唄子を藤山が演じる。前川は、自身の役柄について「まだわかっておりません。一応台本を読ませていただきまして、いつもながら、ぼおっとした、いるのか、いないのかわからないような、そんな役」とテキトー回答。実際、台本に「あとは適当に」と指示があるとぶっちゃけ、「まあ雰囲気によってなんとなく明るく楽しい舞台になるんじゃないかな」と、爆笑をさらった。さらに「長いセリフはダメ」という前川は、リアル“だいこん役者”状態。「(セリフが)ほとんど1行程度で終わっている。もうちょっとあってもいいんじゃないか(笑)」「(ストーリーの)きっかけ(セリフ)は与えられません。誰かがきっかけをだして、私が、うん、うんという(笑)」とボケ倒していた。藤山は「隣の人どうしましょう…(笑)。好きなことしゃべってますけどね」といいながら、何度も共演があるだけに絶妙にツッコミ。前川の好きなところを聞かれると「いま質問があったように、この方の“嫌いなところ”は…」と切り返し、前川の「存在」の大きさを絶賛していた。第二部は『前川清オンステージ』で楽しませる。このほか、田畑智子、山田まりや、米原幸佑、岸本加世子が出席した。
2024年04月17日歌手の前川清(75)が、きょう12日にインスタライブを実施する。「フォロワー 20000人記念」を祝うもので、「いつも応援してくれる皆様に感謝の気持ちを込めて」午後8時からスタート。「ストーリーズにて本人への質問を受付けます聞いてみたいことなどどんどんお送りください※時間等の関係で全ての質問にお答えできない場合があります。ご了承ください」と呼びかけている。シンガー・ソングライター紘毅(38)、Dire Wolfのヴォーカル・前川侑那(32)がMCを務め、親子共演となる。ファンからは「楽しみです」「絶対見ますー」「しっかり観たいと思います!!」と期待が寄せられている。
2024年04月12日劇作家の前川知大と世田谷パブリックシアターが4年ぶりにタッグを組んだ新作公演『無駄な抵抗』が、11月11日(土) に東京・世田谷パブリックシアターで初日を迎えた。古代ギリシャの叙事詩、ホメロスの『オデュッセイア』を原典とした新たなスケールのストーリーに挑戦した2019年の『終わりのない』に続き、今回前川が選んだテーマは、ホメロスの後に登場した古代ギリシャ悲劇。オイディプス王のように、神々と別れ、世界という巨大な力“運命”に抗おうと、自らの意志を信じて生き始めた人たちを描く。出演者は、イキウメ公演ほか数々の前川作品に出演し独自の存在感を発揮する池谷のぶえ、2018年『ゲゲゲの先生へ』以来5年ぶりの前川作品出演となる松雪泰子、イキウメ公演のほか『終わりのない』から続けての出演となる清水葉月、また今回が前川作品初出演となる渡邊圭祐、穂志もえかが集結。また、劇団「イキウメ」の俳優、安井順平、浜田信也、盛隆二、森下創、大窪人衛が脇を固める。『無駄な抵抗』は、11月26日(日) まで同所で上演後、12月9日(土)・10日(日) に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演される。■作・演出:前川知大 コメントいい初日になりました。いくつか超えなくてはならない問題を抱えていたのですが、俳優たちの集中力は素晴らしく、本番で見事にやって見せてくれました。これからステージを重ねることで、どう進化していくのか楽しみです。■池谷のぶえ コメントお稽古のことを語るのも野暮ですが、今回の作品ほど樹海を彷徨った作品はありません。それは時に苦しくも、豊かな時間でもありました。そして目指す光を探すために、カンパニー全員で無駄ではない抵抗をしながら創り上げた作品を、やっとお客様と共有できることに喜びを感じています。前川さんの作品を観ると、なぜか魂が救われ、浄化される感覚があります。悲劇と言われる「オイディプス王」を基にした今回の作品ですが、前川さんの魔法によって、終幕後には救いの光を感じて頂けるものになったのではないかと思っています。■渡邊圭祐 コメント深い森をかき分けて前に進もうと足掻き始めた稽古序盤、進むにつれて見えてきたのはどでかい山でした。麓で果たして登頂できるのかという自分への問いに対しての答えがようやく素敵な形で返ってきた気がしています。千穐楽までにまだまだ他のルートを見つけられる可能性に溢れる今作の無限大さに、無駄な抵抗を続けて良かったですし抵抗し続けたいです。とにかく楽しく充実した時間を最後まで噛み締めて生きたいと思います。稽古場で議論を重ねた全員の抵抗が、観に来ていただいた皆様の元に明るいモノとして届くことを願います。■松雪泰子 コメント無駄な抵抗、初日を迎えました。作品の世界を言葉を紡いで、繋げていくその先に体感するものは何かを模索し続け、この日を迎えました。運命とは何か。人間の自由意思とは。抵抗とは何か。最後に広がる景色に何を思うのか。劇場にて体感してください。お待ちしております。撮影:田中亜紀<公演情報>『無駄な抵抗』作・演出:前川知大【出演】池谷のぶえ 渡邊圭祐 安井順平 浜田信也穂志もえか 清水葉月 盛隆二 森下創 大窪人衛松雪泰子【公演日程】東京:11月11日(土)~26日(日) 世田谷パブリックシアター兵庫:12月9日(土)・10日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールチケット情報:公式サイト:
2023年11月13日イキウメの前川知大と世田谷パブリックシアターが4年ぶり、5度目となるタッグを実現。ギリシャ悲劇の『オイディプス王』をベースに、“運命”と“自由意志”をテーマにした新作を発表する。主人公の山鳥芽衣を演じるのは、4度目の前川作品となる池谷のぶえ。また芽衣の運命に大きく関わるホストの鈴木理人役を、3度目の舞台出演となる渡邊圭祐が演じる。稽古も中盤に差しかかったある日。前川、池谷、渡邊の3人のもとを訪れ、ここまでの稽古の手応えや作品に寄せる想いなど、たっぷり語り合ってもらった。稽古の日々は樹海のよう。昨日まであった道が……――構想段階でお話はされていましたが、思っていた以上に『オイディプス王』をベースにした作品になっていて驚きました。前川僕自身、そこまで『オイディプス王』のことを考えてはいなかったんです。ただどうも抽象的なテーマばかりが浮かんできて、思い切って近親相姦とか、捨て子とか、父殺しみたいなことをごそっと持ってきたら、すごくはっきりして。そこからはするする書き進められた感じですね。ただ今回、(池谷)のぶえさんと松雪(泰子)さんは本当に大変だと思います。ほかの登場人物は今起きていることを演じますが、ふたりに関しては過去に起きたことをひたすら掘り下げていく。そしてそれを言葉でお客さんに渡していかなければいけないので。――そのおふたりには、稽古の中でどんな演出をつけられているのですか?前川なにも出来ていないというか、まずはおふたりにやってもらっていて……。池谷声が小っちゃくなってる(笑)。前川(笑)。いやなんか自分で書いておきながら、見るのが辛いなってところもあるんですよ。あとは実際にやってもらうことで、どういうものとして立ち上がってくるのか、わかる部分もあって。特に池谷さん演じる芽衣が、運命に対してどんな戦い方をしていくのか。それを自分自身が気づいていく、というのが前半までの稽古だったかなと思います。――稽古開始から1か月弱が経過しましたが、ここまでの感触、手応えのほどは?池谷なかなか難しい作品です。前川さんがおっしゃったように、芽衣は“語る”ことがメインなので、感情を使ってなにかを進めていく、といったこととはまた違う表現が必要になってくるんですね。とても大変ですが挑戦のしがいがある、そしてすごく豊かな稽古時間だなと思います。渡邊役者としては、こんなに悩めるなんて嬉しいことではないかと思います。『オイディプス王』を下敷きにしつつ、それを現代に置き換え、劇的ではないリアルへと向かいながら、それを舞台上でやる。その演劇的な部分とリアルな部分との狭間、グレーなところを行ったり来たりしている感覚で。のぶえさんがX(旧Twitter)で「樹海のごときお稽古」と投稿されていましたが、まさにその通りで、どうにか道を探しながら進んでいる感じです。――その道の先に光は見えてきていますか?渡邊なんとなく見えたかなと思っても、次の日にはその道がなくなっていたりします(笑)。前川・池谷(笑)。――おふたり演じる芽衣と理人について、稽古を通じてどんな人物が立ち上がりつつありますか?前川芽衣には本当にいろいろ試してもらっています。でもラストが出来て、ようやくわかってきた感じはありますね。理人は当初わりとホスト寄りに見えていたんですが、だんだんその看板の後ろにある理人っていう人間が見えてきて。すごく面白くなってきました。池谷実は台本の序盤に書かれていることが自分の人生にもかぶることが多くて、ほぼほぼ演技をしないでいこう、と思ってスタートしたんです。まぁ結局ゴリゴリに演じてるんですが(笑)。前川・渡邊(笑)。池谷でも一度そこを通ったからか、時々なにも演じていない時が不思議とあって。それっていつもであれば怖いことだと思うんですが、そこにあまり罪の意識を感じていない(笑)。だから役を作らなければ、ということをちょっと放棄して、自分の人生と芽衣の人生を行き来しながらやっている感覚はあります。渡邊理人は子供のまま大人になった真っすぐな子です。登場人物は皆いろいろな過去を背負って立っていますが、逆に理人は背負っているのに背負っていない、みたいな立ち方をしている。あと理人と生い立ちが重なる、りさ役の(清水)葉月さんから見つけることも多いです。池谷それで言うと私は、松雪さんがとても頼りになりますね。本当に感度の高い方ですし、思いもよらない考え方をされるので、すごく刺激的です。『無駄な抵抗』キャスト撮影:伊藤大介(SIGNO)主人公の芽衣と観客とを繋ぐ“コロス”という存在――近年の前川さんの作品では、コロスなどギリシャ劇的な表現を用いることで高い効果を上げています。本作に関してはいかがですか?前川使っていますね。やっぱり“過去を語る”という時に、コロスの存在はすごく重要で。時に舞台上にいるお客さんにもなれば、時に共感したり、反発したり、直接やり取りもしたり。芽衣の話の聞き手は松雪さん演じる桜ですが、その桜の後ろにはコロスのようにみんながいて、芽衣の話を受け取っている。そしてコロスを通し、観ている人にも繋げていく。そんな見せ方をしています。――今回はプロデュース公演ながら、前川さんが主宰する「イキウメ」のメンバーも全員参加しています。池谷やっぱり前川作品のプロですから(笑)。思いもよらぬ角度からの視点を持っていますよね。コロスとしての居方もいくつもパターンがあって、いろいろ提案してくださるのでとても頼りになります。渡邊イキウメ内でしか通じない言語もあるのですが、それを安井(順平)さんや盛(隆二)さんがあえて前川さんに聞いてくださるんです。それによって噛み砕かれた状態で僕らに降りてくるので、本当にありがたいです。――では最後に、この作品を通して、お客様にどんなものが届けられるのではないかと思いますか?渡邊僕は前川さんの作品に対して、いろいろなところを通った結果、すごくどでかいシンプルなメッセージがドンっと伝わる、みたいなイメージがあって。今回もそんな作品になるのではないかと思います。池谷私は前川さんの作品を観ると、なぜか心癒される、浄化されるような感覚があるんです。今回のお話もなかなか重い内容ではありますが、ラストに向かう過程はとても温かいものがあると思いますので、観た方の気持ちが少しでも軽くなったらいいなと思います。前川僕はこの作品にふたつのメッセージを込めていて、ひとつは「抵抗し続けようぜ」ってことと、もうひとつは「運命もそんなに悪くはないよ」ってこと。それを見せてくれるのが芽衣であり、その芽衣を通して見える自分自身やいろいろな人に対して、優しく肯定出来るような作品になればなと思います。取材・文:野上瑠美子撮影:源賀津己<公演情報>『無駄な抵抗』作・演出:前川知大出演:池谷のぶえ / 渡邊圭祐 / 安井順平 / 浜田信也穂志もえか / 清水葉月 / 盛隆二 / 森下創 / 大窪人衛松雪泰子【東京公演】2023年11月11日(土)~11月26日(日)会場:世田谷パブリックシアター【兵庫公演】2023年12月9日(土)・10日(日)会場:兵庫県立芸術文化センター阪急 中ホールチケット情報:公式サイト:
2023年11月10日劇作家の前川知大と世田谷パブリックシアターが4年ぶりにタッグを組んだ新作公演『無駄な抵抗』が、11月から12月にかけて東京・兵庫で上演されることが決定した。古代ギリシャの叙事詩、ホメロスの『オデュッセイア』を原典とした新たなスケールのストーリーに挑戦した2019年の『終わりのない』に続き、今回前川が選んだテーマは、ホメロスの後に登場した古代ギリシャ劇。オイディプス王のように、神々と別れ、世界という巨大な力“運命”に抗おうと、自らの意志を信じて生き始めた人たちを描く。出演者は、イキウメ公演ほか数々の前川作品に出演し独自の存在感を発揮する池谷のぶえ、2018年『ゲゲゲの先生へ』以来5年ぶりの前川作品出演となる松雪泰子、イキウメ公演のほか『終わりのない』から続けての出演となる清水葉月、また今回が前川作品初出演となる渡邊圭祐、穂志もえかが集結。また、劇団「イキウメ」の俳優、安井順平、浜田信也、盛隆二、森下創、大窪人衛が脇を固める。なお公演スケジュールおよびチケット情報は後日発表となる。■作・演出:前川知大 コメント世田谷パブリックシアターとの創作では、劇団でのオリジナル作品とは少し違う地点から作品を立ち上げることができるのが魅力と思っています。今回は前回『終わりのない』から続き、ギリシャがスタート地点にあり、ギリシャ劇の大テーマである「運命」を描きます。舞台は現代で、私たちの日常から始まります。例えばそれは、人生を大きく左右する選択であったり、自分ではどうにもならないことにどう対処するのか、といった誰もが人生で経験することに自由意志と運命が、どう拮抗するのか、そういうところに迫っていけたらと思っています。■池谷のぶえ コメント運命について――私にとって運命は、なるべく身を委ねる方を選択してきた。しかしその解釈も、「運命」という、いったい何に操られているかわからないもののせいにしてしまった方が楽だと感じているからかもしれない。別の運命の可能性のことを考えてしまうことも、既に運命の中に組み込まれてるとしたら、そのことを考えている時間が悔しい…と、考えてしまう時間すら運命だと言われるのでしょうから。信頼できる座組の皆さんと、なんだかとても太刀打ちできない巨大なものに挑もうとしている、静かな唸りを感じます。どんな運命になるのか、してやろうか、それこそが無駄な抵抗なのか……楽しみです。■渡邊圭祐 コメント前川知大さんの作品に参加できるという喜びと世田谷パブリックシアターの舞台に再び立てることを嬉しく思います。運命について、現在と自由、あらゆる可能性、すべてはこうなる、この言葉だけで心が踊らされてしまっています。どのような作品を作り上げていけるのか、私自身今からワクワクしております。観に来ていただいた方と思いを共有できるよう、時間をかけて磨きたいと思います。■松雪泰子 コメント前川さんの元、新たな創作に関われる事に喜びを感じております。これから立ち上がる世界を丁寧に積み上げていきたいと思います。無駄な抵抗 どんな世界になるのか楽しみながら、創作していきたいと思います。<公演情報>『無駄な抵抗』作・演出:前川知大『無駄な抵抗』チラシビジュアル【出演】池谷のぶえ 渡邊圭祐 安井順平 浜田信也穂志もえか 清水葉月 盛隆二 森下創 大窪人衛松雪泰子【公演日程】東京:2023年11月 世田谷パブリックシアター兵庫:2023年12月 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
2023年06月30日5月16日に開幕した「イキウメ」の2年ぶりとなる新作『人魂を届けに』。作・演出の前川知大に、作品誕生の経緯や稽古の手応えについて訊いた。昨年パリでも上演した『外の道』で、コロナ後の世界を強く意識した作品を発表したイキウメ。今回の新作は、その延長線上に当たる作品になると言う。「もともと前回はすごくシンプルに、“解脱する”みたいな話を作ろうと思っていたんです。ただその解脱した、つまりそれまでの自分の社会から飛び出した先がハッピーかと言えば、全然そんなことはなくて(笑)。結局また現実に戻らなくちゃいけない、そこにはまた違った困難があるだろうなと。そんな人たちのことを想像しながら書き進めました」『人魂を届けに』というのがまた非常に印象的なタイトル。「現実の社会問題をことさら意識して書いたつもりはないですが、どうしてもそちらに寄ってしまうところはあったと思います。だからこそ逆に、フィクション度の高い“人魂”みたいなものをドンと真ん中に持ってきました。あと『魂を届けに』だとスピリチュアルな感じが強く出てしまうのですが、『人魂を届けに』だと、どうしても水木しげるが浮かぶ(笑)。そのちょっととぼけた雰囲気が立ち上がってくるのも面白いと思ったんです」劇中にはその“人魂”も実際に登場するが……。「見えないものを完全に物質化して扱うというのも、水木しげる的かなと(笑)。あと人魂ってやっぱり、白くてふわふわしたものであって欲しいですよね。でもここでは真逆の、重くて黒いものにしています。その人の生き方によって、魂の色も重さも変わっていくのかもしれません」ある政治犯の人魂を届けに、刑務官が森深くに住む彼の母親のもとを訪ねるところから物語は始まる。その母親を演じるのが、イキウメ初参加の篠井英介。「この家には魂が傷ついた人たちが集まって来るのですが、彼らがだんだん浄化され、宗教的に澄んでいく感じになるといいなと思っていて。で、そういうところを担ってくれるのが英介さん。英介さんにひと言『大丈夫?』と言われただけで泣く、みたいな(笑)。いわゆる聖母というか。あとちょっと寓話っぽい雰囲気もある話なので、そこも英介さんが一気にジャンプさせてくれる気がします」さらに作品のキーを握る人物として、同じくイキウメ初参加の藤原季節も出演。前川が「これが今書きたい、イキウメにとっての最新」と自信を持って贈る新作。東京公演は6月11日(日)まで、シアタートラムにて。その後、6月15日(木)~18日(日)に大阪・ABCホールにて上演。取材・文:野上瑠美子撮影:田中亜紀「観た人の魂に響く体験になれば」前川知大 開幕時コメント2年ぶりの新作は『外の道』に続く、コロナ後の社会を反映した作品であり、演出的にも今のイキウメだからできるチャレンジが詰め込まれています。稽古場は最後まで試行錯誤の連続で、なんとか間に合ったという感じですが、本番を重ねながら、確実に進化しているのを感じます。千秋楽までどう育っていくのか楽しみです。観た人の魂に響く体験になれば嬉しいです。(前川知大)『人魂を届けに』人魂(ひとだま)となって、極刑を生き延びた政治犯は、小さな箱に入れられて、独房の隅に忘れもののように置かれている。耳を澄ますと、今もときどき小言をつぶやく。恩赦である(捨ててこい)、と偉い人は言った。生真面目な刑務官は、箱入りの魂を、その母親に届けることにした。森の奥深くに住む母は言った。この子はなにをしたんですか?きっと素晴らしいことをしたのでしょう。そうでなければ、魂だけが残るなんてことがあるかしら。ところで、あなたにはお礼をしなくてはいけませんね。母はベッドから重たそうに体を起こした。魂のかたちについて。<公演情報>イキウメ『人魂を届けに』【東京公演】2023年5月16日(火) ~2023年6月11日(日)会場:シアタートラム【大阪公演】2023年6月15日(木) ~18日(日)会場:ABCホールチケット情報
2023年05月26日映画『山女』が、2023年6月30日(金)より全国順次公開される。主演は、山田杏奈。監督は福永壮志。柳田國男『遠野物語』から着想のオリジナルストーリー映画『山女』は、柳田國男の名著『遠野物語』から着想を得て紡がれたオリジナルストーリー。たくましく生きる主人公・凛の生き様を通して、人間の脆さと自然への畏敬の念、そして貧困や差別などの社会問題を浮き彫りにする。大飢饉に襲われた18世紀後半の東北を舞台に映画『山女』の舞台となるのは、冷害による大飢饉に襲われた18世紀後半の東北の村。先代の罪を負った家の娘・凛は、人々から蔑まされながらも逞しく生きている。ある日、飢えに耐えかねた父の伊兵衛が盗みを働いてしまう。父の罪を被った凛は、自ら村を去り、禁じられた山奥へと足を踏み入れる。そこで、伝説の存在として恐れられる“山男”と出会うのだった。主演は山田杏奈主人公の凛を演じるのは、『樹海村』『ひらいて』『彼女が好きなものは』など話題作への出演が相次ぐ山田杏奈。運命に翻弄されながらも、ひたむきに生きる姿を等身大で表現した。主人公・凛…山田杏奈父親・伊兵衛が事件を起こしてしまうが、家を守るため、村人達から責められる父をかばい、村を去る。決して越えてはいけないと言い伝えられる山神様の祠を越え、山奥へと足を踏み入れる凛は、伝説の存在として恐れられる山男と出会う。山男…森山未來伝説の存在として村人たちから恐れられる。白い⻑髪と髭をたくわえた男。伊兵衛…永瀬正敏生活に苦悩する凛の父親。ある日、飢えに耐えかねた伊兵衛が盗みを働いてしまい、村人たちが家に押しかけてくる。泰造…二ノ宮隆太郎村人。凛に思いを寄せる駄賃付け。凛に「おめえは、外さ出で、色んなもんが見れでいいな」と言われる。春…三浦透子村人の一人。福永壮志が監督・脚本、共同脚本に⻑田育恵映画『山女』の監督・脚本は、『リベリアの白い血』『アイヌモシリ』で民族やルーツに注目し続けてきた福永壮志。共同脚本には、NHK連続ドラマ「らんまん」を手掛けた長田育恵が名を連ねる。尚、映画『山女』は、第35回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され話題を呼んだ。映画『山女』あらすじ18世紀後半、東北。冷害による食糧難に苦しむ村で、人々から蔑まされながらも逞しく生きる凛。彼女の心の救いは、盗人の女神様が宿ると言われる早池峰山だった。ある日、凛の父親・伊兵衛が村中を揺るがす事件を起こす。家を守るため、村人達から責められる父をかばい、凛は自ら村を去る。決して越えてはいけないと言い伝えられる山神様の祠を越え、山の奥深くへと進む凛。狼達から逃げる凛の前に現れたのは、化け物なのか人間なのかもわからぬ不思議な存在であった…。【作品詳細】映画『山女』公開日:2023年6月30日(金)出演:山田杏奈、森山未來、二ノ宮隆太郎、三浦透子、山中崇、川瀬陽太、赤堀雅秋、白川和子、品川徹、でんでん、永瀬正敏監督:福永壮志脚本:福永壮志、⻑田育恵
2023年04月15日《前川清さんと哀川翔さんが歌う宴!豪華すぎる!》《宴会で前川清の歌。贅沢~~。》10月13日のNHK朝ドラ『舞いあがれ!』の放送後、SNS上にはこんな声があふれた。前川清(74)演じる五島列島の医師・谷久也が、船大工・木戸豪(哀川翔・61)とともに宴会で地元の民謡を披露したのだ。「同日、前川さんはゲスト出演した『あさイチ』で、当初自身は歌わないと思っていたと明かしました。現場でスタッフに促され、哀川さんとの“デュエット”が実現したのです」(NHK関係者)6日の初登場で出演がサプライズ発表となった前川。自身も「突然のオファーでビックリ!」と話しているが、実は今回の出演オファーには裏事情があったという。「もともと、前川さんの役はドラマの舞台である長崎・五島列島出身の榊英雄さん(52)が演じる予定だったのです。しかし今年3月、榊さんによる複数の女性への性加害が報じられ、『舞いあがれ!』はクランクイン直前に降板に。代役探しに頭を抱えた制作陣が白羽の矢を立てたのが、佐世保市出身の前川さん。起死回生策として断られる覚悟で、“長崎を代表する前川さんにご出演いただけないか”とオファーしたといいます」(前出・NHK関係者)しかし前川は、出演を決める前は“映画やドラマにはもう出ない”と考えていたようだ。「“演技に自信がない”と前川さんは以前から公言しています。今年2月の舞台で共演した藤山直美さん(63)は『前川さんはセリフを2行以上しゃべれない』と冗談めかして言っていました(笑)。九州なまりも気にしていましたが、今回は長崎人の役ということが出演の後押しになったそうです」(スポーツ紙記者)オファーを受けたのにはもう一つ理由があるようで……。「前川さんの役はダジャレ好きで、熱を出したヒロインの岩倉舞が体温計を差し出して『39度です』と言うと、『サンキュー』とダジャレを返すおちゃめなキャラクターです。昔からバラエティでも活躍してきた前川さんにとって、ボケキャラは演じやすい役柄だったのかもしれません」(前出・NHK関係者)前川が榊の代役として出演したことについて、NHKに問い合わせると「制作過程についてはお答えしていません」との回答だった。「ダメ元のオファーを受けてくださった前川さんに、制作陣は足を向けて寝られませんね」(前出・NHK関係者)代役として以上に活躍した長崎のスター。『舞いあがれ!』の好調なテークオフに一役買ったようだ。
2022年10月17日大阪・新歌舞伎座、東京・明治座で主演する前川清と藤山直美が法善寺での成功祈願法要後に合同取材に応じた。過去様々な作品で名共演を重ねるふたり。「いつもお客さんに聞かれるんです『今度はいつふたりでやりはるの?』って。共演すると評判をいただくので嬉しいですね」と藤山。今回は人情芝居と歌謡ショーの豪華2本立てでお届けする。「前川清・藤山直美公演」チケット情報第一部『恋の法善寺横丁』で、前川は救世主のごとく現れた腕利きの板前 徳三を演じ、藤山は父の遺志を継ぎ、小料理屋の女将として店の再建に奔走する辰子を演じる。前川は「のめり込んで読める台本というのが嬉しいですね。直美さんと僕とそれぞれの役の立場が分かって、その通り稽古でやってみると、今度はそこには大阪の皆さんもいて。やっぱりいいな」と久々の舞台の感触をしみじみ語る。料理人役は初めてという前川に藤山は「『風流深川唄』という小料理屋の娘と花板の恋仲を描いた芝居があるんです。観てるとね、板前を演じるには新鮮なお造りを切ってるように見えるかどうかが難しい。人によっては半分生臭そうに見えたりね。やっぱりその方が持っている人間性、清潔感やと思うんですよ。前川さんは板場に立っても新鮮な鯛を切ってるように見える」と太鼓判を押す。ご褒美みたいな大人の恋模様を描いた本作は、仕事や育児など、長年自分の“役目”を務めてきた人々の癒しにも繋がるはず。「何かひとつでも身に覚えがある、こんな感情を持ったことがあるとかリンクしていただけたらいいですね」と藤山。とりわけ“春の訪れ”を感じさせる、花見のシーンは見どころのひとつだ。前川も「徳三が“家族”になれる大事な場面」と強調する。藤山は「辰子も亡くなったお父さんが作ってくれた彼女にとっては派手な着物姿でね。でもそこからまた展開があって」と、話の続きは観てのお楽しみだ。第二部の歌謡ショーは前川の名曲&爆笑トークで綴る。選曲に難航中の前川に藤山は「一部日替わり」を提案。「今日は『噂の女』をやめて『流木』歌おうとか。お客さんも嬉しいですやん」。ファンクラブ会長を自称するだけに、次々とアイデアが飛び出す。「ジャズバージョンの『長崎は今日も雨だった』が良いんです。皆さんも動画サイトで1回見てください」とマネージャーさながらに猛烈アピール。前川も「そのアイデアいいですね」と応じ、日替わり選曲に期待を持たせた。最後に芝居の神髄の一端を語ってくれた藤山。「私はいつも作家さんにお願いするんです。きれいごとではなく、人間の奥底のどろッとしたホンマのもんを書いてくださいと。お客さんは、本当はそれを観に来たいと思ってはるんです」。心揺さぶられる劇体験をぜひ。公演は1月4日(火)から31日(月)まで大阪・新歌舞伎座、2月18日(金)から3月13日(日)まで東京・明治座にて。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2021年12月20日池田エライザと田口トモロヲがW主演する、“建築×グルメ”をテーマにした新ジャンルのドラマ「名建築で昼食を」が、スペシャルドラマとして帰ってくることが分かった。建築、旅、暮らしなどを題材に独自の世界観で多数執筆している作家・甲斐みのりの「歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ」を原案に、7月クールに放送・配信された本作。今回のスペシャルは、連続ドラマのその後を描いた60分の拡大版で放送。久しぶりに千明(田口さん)から横浜の名建築巡りの誘いの連絡が入るところから始まる。ロケ地は、ホテルニューグランドをはじめ、神奈川県立音楽堂、神奈川県立図書館、横浜市開港記念会館、コーヒーの大学院。また、劇中では謎に包まれていた建築模型士・千明の過去が明かされる。藤役の池田さんは「春野藤として帰ってくることができて嬉しいです」と今回の放送を喜び、「美味しいグルメはもちろん、西洋東洋が艶やかに混ざったホテルニューグランドの美しい色彩や、神奈川県立図書館のスタイリッシュさ等、盛り沢山です。トモロヲさん演じる、いつもは頼もしい植草千明師匠が、今回はなんだかシュンとしているのも見所です」と今回の物語について語る。一方、田口さんは「日本の街中に存在する宝石のような建物達。その世界でお茶や食事を味わいおっとりする至福の時。市井の人のささやかな贅沢を再び皆さまと共有出来ることを楽しみにしています。こういう大変な時期ですから、名建築という名湯に心身ともに浸かって穏やかな瞬間を過ごして頂ければ嬉しいです」とコメントを寄せている。そして、謎多き建築模型士・千明の過去と密接に関係する重要な役として加藤登紀子も出演。「大好きな横浜です。しかも私には特別の思い出もあるホテルニューグランドでの撮影。本当に楽しい時間でした」と撮影をふり返り、「田口トモロヲさん、池田エライザさんとのドラマに出演させていただくなんて、みんなに自慢したい、素敵なプレゼントです。皆様もドラマの中の空間と時間を、どうぞ楽しんで下さい」とメッセージ。なお、ドラマで訪れた名建築の魅力を原案の甲斐さんが解説する番組オフィシャルブックが12月18日(金)発売。藤、千明のInstagramに掲載されたノスタルジックな乙女建築写真、インテリアに注目が集まった藤の部屋、絶品ランチやお土産情報などドラマの世界観を凝縮している。<あらすじ>藤(池田エライザ)と千明(田口トモロヲ)は仕事が忙しく最近連絡を取っていない。と、そこへ久しぶりに千明から横浜の名建築巡りの誘いの連絡が入る。向かったのは、日本を代表する建築家・前川國男が手掛けた神奈川県立図書館と音楽堂。前川の師匠コルビジェ譲りの美しい色彩でデザインされた壁や、太陽光の取り込みを綿密に計算した外壁のブロックなど、戦後を代表するモダニズム建築を堪能する。横浜の名建築巡りをしている中、千明が横浜へやって来た本当の目的を察した藤は、千明をホテルニューグランドへ誘う。そこで千明を待っていたのは、気品のある女性、宇野依子(加藤登紀子)。渡したいものがあると彼女が差し出したのは、建築家であった父・幸一による手書きの設計図であった…。「名建築で昼食を」スペシャル 横浜編は2021年1月23日(土)テレビ大阪にて13時25分~、BSテレ東/BSテレ東4Kにて12時~放送。ひかりTVにて1週間先行配信。(cinemacafe.net)
2020年12月17日月刊誌『JUNON』(主婦と生活社)が主催している「第33回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」が22日、都内で行われ、北海道出身の中学3年生・前川佑さん(14歳)がグランプリに輝いた。若手俳優の登竜門的なコンテストとして1988年にスタートした「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」。過去には武田真治や菅田将暉など数々のスターを世に送り出し、ファンはもちろん芸能関係者からも高い注目を集めている。33回目の今年は、1万7,158人が応募。段階的に審査を行い、勝ち残った15人のファイナリストがこの日の最終選考に臨み、グランプリに前川さんが選ばれた。なお、準グランプリには北海道出身の青山凌大さん(19歳)、審査員特別賞には京都府出身の伊藤佑晟(14歳)、フォトジェニック賞には千葉出身の関隼汰さん(21歳)、明色美顔ボーイ賞には群馬県出身の金井丈留さん(19歳)、ミュゼボーイ賞には岐阜県出身の北村一貴さん(21歳)が選出された。司会は飯尾和樹(ずん)が担当。溝端淳平、ゆきぽよは審査員として参加した。
2020年11月22日前川知大演出、亀梨和也主演舞台『迷子の時間』 -「語る室」2020-の全キャストが決定し、メインビジュアルが公開された。本作は、作・演出家の前川が、2015年に自身が主宰する劇団イキウメで上演された「語る室」をベースに、『抜け穴の会議室』以来10年ぶりの登場となるPARCO劇場のオープニングシリーズに相応しい2020年版として新たに手がけた一作。2015年の蜷川幸雄演出の音楽劇『靑い種子は太陽のなかにある』以来、5年ぶりの舞台出演となる亀梨が主演を務める。主演の失踪した子供の叔父で奇妙な幻覚に悩む警察官を、ストレートプレイ初となる亀梨。そして、警察官の姉で、失踪した息子の母親役を、映画、ドラマ、舞台と多くの作品に出演し、18年の現代能楽集Ⅸ『竹取』以来2年ぶりの舞台出演となる貫地谷しほりが務める。さらに、父の死を知り実家を目指すヒッチハイカーを、時代劇からコメディまで幅広いジャンルで活躍する浅利陽介、帰ることのできない未来人を、『恐るべき子供たち』『ねじまき鳥クロニクル』で好演し、目覚ましい活躍を見せる松岡広大、奇跡を信じて嘘をつき続ける霊媒師を、平田オリザや松井周演出作品に多く出演する古屋隆太、浅利演じるヒッチハイカーの妹で遺品から亡き父の秘密に迫ろうとする娘を、舞台を中心に活躍の幅を広げている劇団モダンスイマーズ所属の生越千晴、幼稚園送迎バスの運転手で失踪した弟の帰りを待ち続ける兄を、さまざまな作品で印象を残し続ける忍成修吾が演じる。また、本公演は配信されることも決定。詳細は後日、公式ホームページにて案内される。『迷子の時間』 -『語る室』2020-【東京公演】公演期間 : 11月7日(土)~11月29日(日)会 場 : PARCO 劇場入場料金 : 12,000 円(全席指定・税込) ※未就学児入場不可前売開始 : 10月24日(土)チケット取扱い : チケットぴあ (P コード:502-971)ローソンチケット (L コード:33877)イープラス ※各プレイガイドでのチケット取扱いは Web のみとなります。お問い合わせ : パルコステージ 03-3477-5858【大阪公演】公演期間 :12月8日(火)~12月13日(日)会 場 : サンケイホールブリーゼ入場料金 : 12,000 円(全席指定・税込) ※未就学児入場不可前売開始 : 10月24日(土)チケット取扱い : チケットぴあ (P コード:503-099)ローソンチケット (L コード:53472)イープラス プレイガイド ※各プレイガイドでのチケット取扱いは Web のみとなります。お問い合わせ : キョードーインフォメーション 0570-200-888 (11:00~16:00 ※日・祝を除く)
2020年09月01日池田エライザと田口トモロヲがW主演する真夜中ドラマ「名建築で昼食を」のメインビジュアルが到着した。本作は、アドリブを交えながら名建築を巡る、ドキュメンタリー要素のある新感覚ドラマ。ノスタルジックで可愛らしい“乙女建築”にフォーカスをあて、フランク・ロイド・ライト、前川國男、安藤忠雄…後世に残したい名建築が続々と登場する。今回完成した本作のメインビジュアルは、田口さん演じる千明が追いかけているノスタルジックで可愛らしい“乙女建築”の世界観をイラストで表現。イラストと実写を組み合わせた1枚に。新進気鋭のデザインユニット「LABEL A」による制作だ。また、池田さんが演じる広告代理店勤務の春野藤の親友・綾子役を、若手女優の小川紗良が、千明いきつけの喫茶店マスター役を、日本を代表するフォークロックシンガーであり、詩人、俳優としても活躍する三上寛が演じることも決定。小川さんは「同い年の池田さんとのセッションを楽しみながら、そして何より健康第一で、心安らぐドラマにしていきたいと思います」と意気込み、三上さんは「音楽の現場に身を置きながら、演技の世界に対する興味を失う事ができないのは、たくさんのスタッフと共に仕事する、音楽でいうならオーケストラのようなそれは、実は、『孤独の領域』を維持する事だからだろう。私はこの人物の事を、こういう風に捉えますということは、『貴方は誰ですか』という問い掛けになるからだと思っています」とコメントしている。なお、本作のオープニング&エンディングテーマ曲も発表。オープニングテーマ曲は「Gi Gi Giraffe」の「Picture」。エンディングテーマ曲は、浦上想起の「未熟な夜想」に決定した。第1話「アンスティチュ・フランセ東京」あらすじ春野藤(池田エライザ)は、「乙女建築」なる写真をSNSでアップしている植草千明(田口トモロヲ)とメッセージを交わす中、一緒に名建築でランチをすることに。訪れたのは、1952年にフランス語学校として設立されたアンスティチュ・フランセ東京。千明と一緒に乙女建築を巡り、独特の建築の見方の楽しさや、千明の人となりに触れることによって藤は、次第に「乙女建築」に惹かれていく。そして、友人綾子(小川紗良)とカフェ開業に向けて話し合い、決意を強めるのであった――。第2話「自由学園明日館」あらすじ藤が元カレから預けられたぬか床を悶々とした気持ちで混ぜていると、千明(田口トモロヲ)から「女子高でランチしませんか?」とのお誘いが…。向かったのは、世界的建築家フランク・ロイド・ライトが設計した自由学園明日館。100年前に建てられた女子高の中に数々の「乙女建築」を発見する。増築された講堂など「名建築の時代を経ての変化」を目の当たりにし、千明の言葉から自分も変わらなければと感じた藤。色々な悩みから少し前向きな気持ちに――。真夜中ドラマ「名建築で昼食を」は8月15日放送開始(テレビ大阪は毎週土曜日深夜0時56分~、BSテレ東/BSテレ東4Kは毎週土曜日深夜0時~)。ひかりTVにて1週間先行配信。(cinemacafe.net)
2020年08月08日教会を思わせるアーチ窓が美しい杉並区内の静かな住宅街に建つ染織作家の高見由香さんのお宅。1階には念願のアトリエを構えた。設計は『佐藤・布施建築事務所』 。「幼い頃から渡辺篤史さんの『建物探訪』が大好きでずっと見ていました。素敵だなと思った建物は『佐藤・布施建築事務所』 が手がけていたり、雑誌を開いていいなと思えば『佐藤・布施建築事務所』だったりと、いつか自分で家を建てることになったらぜひお願いしたいと思っていました」作家として独立する以前は、美大でインテリアデザインを学び、内装設計の仕事をしていた高見さん。木や石の素材感やデザインなど、自分の住まいへのイメージはしっかりとあったのだそう。建築家との打ち合わせには、自作のファイルを持参した。1階と2階の窓際には吹き抜けを設け、内側にアーチ型のデザインの開口を作った。「建築家が写真を見せてくれた海外の教会の窓のイメージです。壁の厚みを生かし、テーパーをとることで光の変化が感じられる、美しい窓になりました」家族は3人。プロダクトデザイナーの荒川正之さん、そして7歳のいおりちゃん。「アトリエと家族の住まいの両方をどう実現していくかが課題でした」3階建てを建てられる土地を探し、1階にアトリエ、2階に個室と洗面とバスルームをまとめ、視界が開ける3階をリビングとダイニングキッチンにした。外から見ると格子の窓は、内側から見ると吹き抜けをはさんで美しいアーチを描く。1階がアトリエ、2階に寝室や水回りなどのプライベート空間、3階が眺めの良いリビングダイニング。下見張りにしたレッドシダーのエントランスが物語を感じさせる。経年変化が楽しみだ。植栽も美しい。1階は手動の織機のあるアトリエ。「織機は畳むこともできるので、1Fのスペースを広く使い、展示会を開くこともできます」ピーター・アイビーの照明は、ぜひ使いたいものだったそう。アプローチから室内へと連続する床のトラバーチンはあえて磨いていない裏面を表にして張り、ナチュラルな表情を楽しむ。正面の棚の裏側はウォークスルークローゼットになっている。右側の仕事場からグルリと回遊できる。「糸巻きのサイズに合わせて、戸棚の幅を決めたので、無理なくきれいに収まります」収納やドアのハンドルは『千sen』の真鍮金物を使っている。素材感と機能を両立漆喰の壁、トラバーチンの床、オークの階段、真鍮の把手と、ひとつひとつの素材感を大切にした高見邸。光の美しい家に仕上がった。アトリエの正面の棚の下段には、作家の作品を並べる。「間合いを大切にしながら飾っています。時々レイアウトを入れ替え、楽しんでいます」一方で、使い勝手のよい動線や収納にもこだわっている。ウォークスルークローゼットはグルリと回遊できるように設計され、予め何を収納するか決めて作った棚はピッタリと無駄なくモノを収納できる。壁に飾られているのはカシミアを使い立体的に織られた作品。アーチ状の開口部の奥が仕事場。手前のアームチェアはフィン・ユールの「No.45」。左官の壁と木のバランスがとても美しい。作業台は壁付に。棚の間に玄関を伺える小窓をつけた。作業場の奥には染色に使うコンロとシンク、染めた糸を干すバーを設置。少しだけグレーを混ぜた左官の壁。オークの床材は、土足で歩く部分は荒目、靴を脱いで上がる段から目を整えている。ウォークスルークローゼットはグルリと回遊できるようになっている。2階へ上がる階段の手前で靴を脱ぐ。見晴らしのいい3階リビング3階は広々としたワンルームのリビング&ダイニングキッチン。周囲は2階建ての建物が多い住宅街のため、屋根越しに視界が開ける。リズミカルに連続する窓が美しい。「実はアルミサッシなのですが、内側に木製の方立をつけてくださいました」リビングの一角には、テラスのグリーンを眺めながら籠もれるデイベッドも設えた。天井高もたっぷり。継ぎ目のない天井材が美しい。ダイナミックな変形の切妻天井。見晴らしがよく、船にいるかのような気分になる。オークのダイニングテーブルはstudio fujinoの藤崎均さんが制作。「家族が3人が座りやすいように脚を3本にしていただきました」。フォールディングチェアはデンマークのモーエンス・コッホ。階段の壁は一部ガラスにすることで、リビングからも照明器具の明かりを楽しむことができる。「飛松灯器のペンダントライトは、ぽっかりと浮かぶお月さまのようで気に入っています」ガラス作家の大室桃生さんにオーダーしたペンダントライト。デイベッドの張り地はデンマークのKvadratのもの。木枠は板の中央に目地を入れて細いピッチにした。見晴らしの良いコの字型の造作キッチン。「シンクはシャープなエッジにこだわって作っていただきました」ライムストーンを細かく砕いて貼った壁が美しい。アントニン・レーモンドの戦前の建築として名高い東京女子大学の礼拝堂の鐘楼が見える位置を確認しながら小窓を作った。2階には個室と水回りを「寝室と娘の部屋、クローゼットと、バスルームや洗面の水回り、それらを限られた面積の中でどう収めるかに頭を悩ませました」狭さを感じさせないよう、洗面台の下はあえて空間を開けるなど、工夫をこらしている。前川國男邸でも使われているテクスチャーが美しい葛布クロスを引き戸に使っている。「今は廃番になっているそうで、建築家が大切に保管していた貴重なクロスを使わせいただきました」2階の寝室にもアーチ型の開口部。「吹き抜けのカーテンは1階までの長さがあります。キレイな透け感のある生地を探し、自分で縫いました」。手前はリネンのカーテン。クローゼットの引き戸は寝室側と廊下側の両方から開くことができるので、風通しが抜群。「普段は娘の部屋側の引き戸も開け放ち、風を通しています」両サイドは葛を織り込んだ表情豊かなクロスの引き戸。右側が寝室のクローゼット、左側がいおりちゃんの部屋のクローゼット。バスルームの扉は木で造作。グレーのタイルが美しい。シャワーはグローエ社のもの。「浴室乾燥の機能があるので、ここで洗濯物も干します。ハンガーバーはデザイン性にこだわり、あえて角型のものにしました」洗面ボウルは台から浮き上がったようなフォルムが美しいDuravit社のもの。棚の小口を斜めにカットすることで、軽やかなイメージに。大理石のモザイクタイル。細やかな仕事が美しい。荒川邸設計 佐藤・布施建築事務所所在地東京都杉並区 構造木造規模地上3階 延床面積102㎡
2020年07月22日舞台を中心に、映画やテレビ、小説と活躍の場を広げている人気劇作家・演出家の前川知大と世田谷パブリックシアターがタッグを組む新作舞台『終わりのない』が今秋上演される。前川と世田谷パブリックシアターは、これまでも“日本”をモチーフとした「奇ッ怪」シリーズを立ち上げ3作を発表してきたが、今作はホメロス作『オデュッセイア』を原典としたSF作品になるという。「奇ッ怪」シリーズ全作品に出演し、今回も参加する仲村トオルに話を訊いた。『終わりのない』のチケット情報「小泉八雲作品も『遠野物語』もそれぞれに共通していたのは、『人々の口から口へ伝えられていった話』だったということ。でも今回は、ギリシャで神様とお話しをしていた人たちの物語。ちょっと古い話すぎて(笑)どうするのこれ!?と」古代と未来を往還するような日常と宇宙を繋げる旅を描いた『オデュッセイア』の壮大な物語をどう立ち上げるのか。数々の作品で重要な役どころを担ってきた仲村も、とまどいを見せる。「でも多分、“昔の人には見えたもの”があったんでしょうね。古代のギリシャにも、神様が見えたり、神様の声が聞こえてしまう人たちがいたというか、もっと神々の領域と人間の領域の境界線が曖昧だったんじゃないか、と思うんですよ。じゃあ現代の僕たちは何を失ったから、聞こえなくなり、見えなくなったんだろうかと……。そう考えると、これまでの『奇ッ怪』シリーズと通じるものがあるような気がします」共演には前川作品初参加となる山田裕貴、奈緒らが顔を揃える。前川作品のベテランとしては、稽古場でポジション的に負うところが大きいのでは?と尋ねると「まったく大丈夫だと思いますよ。特に山田君は前川さんの世界がとにかく好きみたいですし。あと『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』の時に出演してた瀬戸康史君もそうだったんですけど、前川さんは本当に、その物語に“最適な人”を連れてくる。これに関しては、何度も『凄いな』と思うことがありましたから」と、演出家・前川知大の采配に全幅の信頼をおいている様子。「前川作品に関わっている時は、なぜか“人の縁”みたいなものが急速に近づいてくると言うか、不思議なことがたくさん起こるんです。稽古場に行く途中で思わぬ人に会ったり、不思議なところで人の縁が繋がったり。今回もそうなんでしょうね」そう言って笑う仲村。舞台という“どこでもない空間”を通じて、この作品の彼方にある“失った何か”の片鱗を掴み取れるのかもしれない。『終わりのない』は、10月29日(火)から11月17日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターで上演。チケットは発売中。取材・文:川口有紀ヘア&メイク:宮本盛満スタイリスト:中川原寛(CaNN)撮影:山本祐之
2019年09月09日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の前川歌音さんです。上京したての関西ガール。初のドラマ出演にわくわく!今年高校を卒業し、上京した前川さん。「高校は歌や舞台芸術を学ぶコースで、毎日踊っていました。その頃からお仕事で東京に通っていたので、一人暮らしもへっちゃら」。出演中のドラマでは、“腐女子キャラ”を演じる。「メガネとお団子がトレードマークで、普段の自分とは全然違う!知り合いにリサーチしたり、共演者と話し合ったりして役づくりをしています」。今後も個性的な役に挑戦したいとやる気満々。「極めがいがありますよね。小悪魔キャラやいじわるな役も演じてみたいです!」物心ついたときからトゥイーティーが好き。似ているみたいで、あだ名も「トゥイーティー」でした(笑)。嬉しい~ドラムを叩くとスッキリするんです。最初は趣味だったけど、今では番組でバンドを組むほど本格的に…!グレープフルーツは常にストックジュースやゼリーなど、グレープフルーツなら何でも好き。毎日食べます。まえかわ・かのん2001年生まれ。バラエティ『青春高校3年C組』(テレビ東京系)をきっかけにデビュー。ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)に滝山七海役で出演中。※『anan』2019年5月29日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)#恋愛について、もっと深く知る
2019年05月26日「伊庭靖子展 まなざしのあわい」が、東京都美術館 ギャラリーA・B・Cにて、2019年7月20日(土)から10月9日(水)まで開催される。眼とモティーフの“あわい”(間)伊庭靖子は、画家の眼とモティーフの“あわい”(間)にある世界に魅せられ、触れたくなるようなモティーフの質感やそれがまとう光を描くことで、“あわい”の世界を表現し続けてきたアーティスト。自ら撮影した写真をもとに、空間や風景を生かした絵画や版画などを制作している。「伊庭靖子展 まなざしのあわい」は、伊庭靖子が美術館で開催する、10年ぶりの個展。東京の美術館では初の個展となる。新作や近作に繋がる作品を中心に、東京都美術館で撮影した写真をもとにした絵画や版画を紹介する他、新たな試みとして、映像作品も発表する。人の眼と見る対象との間にある、光、大気、雰囲気など、様々なものに対する関心を、「立体視」を用いた作品で表現する。会場となるギャラリーには、建築家・前川國男が設計した吹き抜けの大きな空間が広がっている。前川國男がこだわった、つり壁やぶら下がりの天井照明、打ち込みタイルなどが独特の空気感を演出。雰囲気も相まって、伊庭靖子の、光に満ちた静かな作品をより感覚的に楽しめそうだ。【詳細】伊庭靖子展 まなざしのあわい会期:2019年7月20日(土)~10月9日(水)場所:東京都美術館 ギャラリーA・B・C住所:東京都台東区上野公園8-36休室日:月曜日、8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火)※8月12日(月・休)、9月16日(月・祝)、9月23日(月・祝)は開室開室時間:9:30~17:30 ※入室は閉室30分前まで夜間開室:金曜日 9:30~20:00 ※入室は閉室の30分前まで※ただし、7月26日、8月2日、9日、16日、23日、30日は9:30~21:00観覧料:一般 800円/団体(20名以上) 600円/65歳以上 500円/大学生・専門学校生 400円※高校生以下無料■サマーナイトミュージアム割引7月26日(金)、8月2日(金)、9日(金)、16日(金)、23日(金)、30日(金)の17:00~21:00は、一般600円、大学生・専門学校生無料(要証明)※7月20日(土)、21日(日)、8月17日(土)、18日(日)、9月21日(土)、22日(日)は、「家族ふれあいの日」により、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住、2名まで)は、当日一般料金の半額(要証明)※8月21日(水)、9月16日(月・祝)、18日(水)は「シルバーデー」などにより、65歳以上は無料(要証明)。当日は混雑が予想される。※10月1日(火)は「都民の日」により、誰でも無料※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳持参者とその付添い(1名まで)は無料(要証明)※都内の小学・中学・高校生に準ずる者とその引率の教員が学校教育活動として観賞するときは無料(要事前申請)■アーティスト・トーク日時:2019年8月3日(土) 11:00~11:45/2019年8月24日(土) 11:00~11:45登壇者:伊庭靖子場所:展覧会会場内※聴講無料。ただし、本展観覧券が必要。【問い合わせ先】TEL:03-3823-6921
2019年04月19日吉永小百合と天海祐希が出演する映画『最高の人生の見つけ方』に、前川清と満島ひかりの出演が決定。キャラクター写真も到着した。ジャック・ニコルソン&モーガン・フリーマンが主演、余命6か月の2人の男が、棺おけに入る前にやっておきたいことを記した棺おけリストを携えて、生涯最後の冒険旅行に出るハートフル・ストーリー『最高の人生の見つけ方』を原案に、設定を女性2人として新たに生まれ変わらせる本作。人生のほとんどを“家庭”に捧げてきた大真面目な主婦と、人生のほとんどを“仕事”に捧げてきた大金持ちの女社長。出会うはずのない2人が病院で出会い、余命宣告を受けた2人がたまたま手にした同じ病院に入院する12歳の少女の【死ぬまでにやりたいことリスト】を実行するというありえない決断をする――。今年歌手活動50周年を迎えた前川さんが演じるのは、主人公の主婦・北原幸枝(吉永さん)の夫・孝道。妻の幸枝が癌になったことも知らず、家事も任せっぱなし、家ではいつもゴロゴロしていてだらしない生活を送る人物。そして幸枝の娘・美春を、『悪人』『一命』『海辺の生と死』などに出演する実力派女優の満島さんが演じることが決定。美春は、女性誌で働くキャリアウーマンでしっかり者。幸枝から家のことをお願いされるものの、孝道たち家族の面倒は見られないと憤るという役どころだ。吉永さんとは映画では本作が初共演となった前川さんは「まさか映画で吉永さんの夫を演じる日がくるとは、夢にも思いませんでした」と驚き、また今回吉永さんからのご指名だったそうで、「本当に光栄なことです」と喜んだ。一方、吉永さんとは『北のカナリアたち』以来7年ぶり2回目の共演となる満島さんは、「ますます吉永小百合さんを好きになり、ますます前川清さんのファンになりました。おふたりの娘でいられた私は、幸せ者です」と撮影をふり返り、「上手に言えませんが、とても大切な日々でした。今までにない気持ちを、撮影現場でたくさん見つけた感じがしています」充実した撮影であったと話している。『最高の人生の見つけ方』は秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:最高の人生の見つけ方(2019) 2019年秋、全国にて公開予定©2019「最高の人生の見つけ方」製作委員会
2019年03月07日3月3日(日)より大阪上本町の新歌舞伎座で幕を開ける新歌舞伎座開場60周年記念特別企画「前川清 神野美伽 スペシャルゲスト松居直美」。文字通り、ふたりのビッグスターによる夢の共演だ。2018年8月に古希を迎えた前川清。歌手生活も50年という節目の年での二枚看板による座長公演。開幕を前に、意気込みを聞いた。「前川清 神野美伽」チケット情報第一部は司馬遼太郎・原作の短編を舞台化した『大坂侍~恋も忠義も金次第~』を上演する。江戸末期、一家そろって大坂への左遷という憂き目に遭った川同心(下級役人)の鳥居又七(前川清)。武芸の達人だが、その強さは酒に酔ったときのみ発揮される。ある日、材木商の娘・お勢(神野美伽)がゴロツキに絡まれているところに出くわした又七。ふたりはたちまち恋に落ちるのだが…。今は『大坂侍』のことばかり考えていると前川。「台本には難しい言葉もあって、僕が読んでもわからない(笑)。ということは、見ているお客様もわからないと思うんです。お客様には笑いの部分も期待してくださる方もいるので、いかに崩してやるか。まじめな芝居なので笑いどころを増やしたい」と話す。かつては萩本欽一やドリフターズのステージにも出演した。ファンが笑いを期待するのも至極当然だ。第二部は『前川清・神野美伽オンステージ~夢舞台 昭和、平成…そして未来~』をおくる。1969年に内山田洋とクール・ファイブのボーカルとして『長崎は今日も雨だった』でデビューし、その年の日本レコード大賞新人賞を受賞。『NHK紅白歌合戦』にも出場した。1987年にはソロ活動を開始し、歌手生活50年においてヒット曲は枚挙にいとまがない。それでも「自分には歌しかないと思ったのはこの5、6年前から」で、還暦を過ぎてもなお「違う仕事があれば職を変えようと思っていた」と明かした。「ヒット曲があっても歌には自信がありません。そもそも、食うための仕事として選んだのが、どういうわけか歌だったので…」と赤裸々に語るが、70歳になっての心境を尋ねると「歌が売れる売れないに関わらず、好きなことをさせてもらっている。今が一番楽しい」と顔をほころばせる。そして、「70だからこそ歌えて、かっこいいと思われる歌ができたら」と意欲を見せる。夢はサザンオールスターズの桑田佳祐にかっこいいと思われる歌を歌うこと。「桑田佳祐さんはクール・ファイブがお好きだそうですが、あの頃の『そして、神戸』をかっこいいと思われたのだと思います。僕は今の桑田佳祐さんの歌がかっこいいと思う。僕も、今、桑田佳祐さんにかっこいいと思える歌を歌えたら」。平成最後の新歌舞伎座で、芝居に歌に奮闘する。公演は3月24日(日)まで。チケット発売中。取材・文:岩本和子
2019年02月27日展覧会「インポッシブル・アーキテクチャー ―建築家たちの夢」が、2020年1月7日(火)から3月15日(日)まで、大阪の国立国際美術館にて開催される。「インポッシブル・アーキテクチャー」展では、完成に至らなかった建築の構想や、あえて提案に留めた刺激的な建築のアイディアに着目。一口に“未完”=“アンビルト”といっても、実現しないまま残された建築案の数々は、必ずしも無理難題な構想であったわけではない。未来に向けて夢想した建築をはじめ、技術的には実現可能であっても社会的条件や制度により作られなかった建築、実現よりも既存の制度に対して批評精神を打ち出す点に主眼を置いた提案など、豊かな発想で練り上げられた多彩なアイディアを紹介。結果的に“未完”に終わり、不可能と認識されたアイディアに目を向けることで、逆接的に建築における極限の可能性や、ポテンシャルを浮き彫りにしていく。会場では、安藤忠雄やザハ・ハディド・アーキテクツ+設計JV、広島市現代美術館の設計者でもある黒川紀章、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ、岡本太郎、ダニエル・リべスキンドといった約40人の建築家・美術家による「インポッシブル・アーキテクチャー」を紹介。図面、模型、関連資料などを通して、未だ見ぬ新たな建築の可能性を模索する。【詳細】インポッシブル・アーキテクチャー ―建築家たちの夢会期:2020年1月7日(火)~3月15日(日)※会期中に一部展示替えあり。前期 1月7日(火)~2月9日(日)/後期 2月11日(火・祝)~3月15日(日)休館日:月曜日(ただし、1月13日(月・祝)、2月24日(月・休)は開館し、翌日休館)場所:国立国際美術館住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55開館時間:10:00~17:00 金曜・土曜は20:00まで ※入場は閉館30分前まで観覧料:一般 900円(600円)、大学生 500円(250円)※( )内は20名以上の団体料金※高校生以下・18歳未満無料(要証明)※心身障がい者とその付添者1名無料(要証明)※本料金でコレクション展も観覧可能。※夜間割引料金(対象時間:金曜・土曜の17:00~20:00)は一般 700円、大学生 400円。■主な出品作家(アルファベット順)会田誠、安藤忠雄、荒川修作+マドリン・ギンズ、アーキグラム、ヤーコフ・チェルニホフ、ヨナ・フリードマン、藤本壮介、マーク・フォスター・ゲージ、ピエール=ジャン・ジルー、ザハ・ハディド・アーキテクツ+設計JV、ジョン・ヘイダック、ハンス・ホライン、石上純也、磯崎新、川喜田煉七郎、菊竹清訓、レム・コールハース/OMA、黒川紀章、ダニエル・リベスキンド、前川國男、カジミール・マレーヴィチ、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ、村田豊、長倉威彦、コンスタン(コンスタン・ニーヴェンホイス)、岡本太郎、セドリック・プライス、エットレ・ソットサス、スーパースタジオ、瀧澤眞弓、ウラジーミル・タトリン、ブルーノ・タウト、ジュゼッペ・テラーニ、山口晃、山口文象(岡村蚊象)■関連イベント例磯崎新(建築家)×浅田彰(批評家) 対談開催日時:2020年2月15日(土) 14:00~会場:国立国際美術館 地下1階講堂※参加無料、定員130名※要事前申込。往復はがきに「郵便番号・住所/⽒名(1枚につき1名)/電話番号」を記入、返信面に必ず住所・名前を記載の上、下記宛先に応募。抽選となった場合、結果は1月24日(金)頃に復信はがきで通知。応募宛先:〒530-0005 ⼤阪市北区中之島4-2-55 国⽴国際美術館「2⽉15⽇対談」係 ※1月17日(金)締切※消しゴムで消えるボールペン・鉛筆の使用は不可。※その他詳細・イベント情報は国立国際美術館公式ホームページに記載。【問い合わせ先】国立国際美術館TEL: 06-6447-4680(代表)
2019年02月22日インテリアスタイリストの窪川勝哉です。実は私、昭和32年築・前川國男設計のテラスハウスを入手してしまいました!フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエとともに近代建築の3大巨匠と言われる、ル・コルビュジエ。そのル・コルビュジエに師事し、日本のモダニズム建築の旗手と言われた、前川國男。その前川國男が昭和30年代に設計した、三角屋根が特徴のテラスハウスシリーズをご存じでしょうか?■ 昭和32年に建てられた前川國男設計のテラスハウス2軒が一続きになったテラスハウス形式当時は郊外といわれた東京西部の阿佐ヶ谷と烏山と鷺宮に建てられ、なかでも通称「阿佐ヶ谷住宅」は、広大な敷地とコモンと呼ばれた緑地を持ち、著書も出版されるなど、コアなファンに大人気の物件でした。惜しまれつつ2013年に解体された阿佐ヶ谷住宅についての本も出版されています。前川國男の評伝も、読みごたえがあります現在では阿佐ヶ谷と烏山は残念ながらすでに取り壊されてしまい、唯一現存するのはこの3兄弟のなかで最初(昭和32年)に建てられた鷺宮の物件だけに。ゆったりとした敷地はやはり魅力的!■ 物件情報を古い順にソートし、どれだけ古い物件が現存しているかを楽しんでいたら…ところが先日この物件がなんと売りに出ていたのです!!普通の人がインターネット等で物件を探すときは予算やエリアのほか、築年数が新しい順にソートしたりするのが一般的かと思います。ですが、私はいつも古い順に並べ、どれだけ古い物件が現存しているかを楽しむほうでして(笑)。階段まわりは竣工時のまま先日いつものそれを楽しんでいたら、以前から存在を気にしていたこの物件に出会ってしまいました!現状の水回りはこんな感じ最新のスタイルでなく、当時のレトロさを残したスタイルにリノベーションを、と考えていたところ、友人から連絡があり、解体予定の家からレトロで状態の良いキッチンを外したものをプレゼントしてくれました。サンウエーブの琺瑯(ほうろう)製のキッチン。偶然にも今の私の家のキッチンとまったく同じキッチンです!まだまだすべてがまったくノータッチの状態で、室内も要リノベーションなのですが、少しずつ手を加えて完成させていくつもりです。リノベーションの進捗などは、またぜひ報告させていただけたらと思います。窪川勝哉さんインテリアスタイリストとして雑誌、広告、テレビなどで幅広く活躍中。2011年に渡英、2013年から再び拠点を東京に移し活動中。
2018年12月29日東京・丸の内のライブレストラン、コットンクラブのステージに立つ歌手・前川清(70)。この日は「My Favorite Song Live 2018~Oldies~」と銘打ったコンサート。なじみのスーツを脱ぎ捨て、虎の刺しゅうが施されたサテンのシャツにサングラスというロックないでたちで、青春を彩ったエルビス・プレスリーやクリフ・リチャードの名曲を軽快に歌い上げた。前川は、’69年に「内山田洋とクール・ファイブ」のボーカリストとしてデビュー。以来、半世紀もの長きにわたって芸能界の第一線を走り続けてきた。デビュー曲の『長崎は今日も雨だった』以降、『そして、神戸』『東京砂漠』『雪列車』……数多のヒット曲を持つ。「いや~、それにしても藤圭子さん、素敵な女性でした」古いファンなら誰もが知る芸能史の1ページ。デビューして間もない’71年に結婚、翌年すぐに離婚した元妻の名を唐突に挙げたかと思ったら、前川は続けて、マイクに向かって、こうつぶやいた。「娘がねぇ、もし宇多田(ヒカル)さんだったら……いまごろ僕、もう、働かなくていいんですよねぇ」ゴシップを逆手に取った鉄板ネタに、客席がドッと沸いた。涙を流し大笑いするファンを見て、前川も「フフッ」と満足そうに笑みを漏らす。そして……。「これから本物の娘、呼ぼうと思いますけどね、デビューしたころの僕と同じ、バンドのボーカルやってるんですけど、0.1トンもあるんですよ、体重が(苦笑)」ここで一息つくと、前川は神妙な表情になって、客席に向かってこう問いかけた。「しかし、こうして親子で出るってどうなのかなと、僕なんか思っちゃうんですけどね。『仲よくていいね』というお客さんもいらっしゃると思いますけど、なかには『なんだ、乳離れもできてないのか!』と思う方もいると思うんですよ。どうですか?」客席から温かな、万雷の拍手。「ありがとうございます。おい、侑那、ほら、お客さまからお許しいただいたから、出ておいで」父に呼ばれて、丸々とした体を弾ませるように次女・前川侑那(27)がステージに駆け上がった。「どうも~、はじめまして~」。黒い衣装に包んだ大きな体が舞台に映え、堂々として見える。その横で少々照れくさそうな父は、娘のためにモゴモゴと曲紹介。「ビートルズの曲、一応、私も覚えてるんですけど……いや、本当は歌詞見ないと歌えないんですけどね(笑)。それを、侑那も歌ったことあるっていうんで、ちょっと歌わせてみようかと思います」ここで侑那は改めて客席に向かってペコリと頭を下げる。そして前川は、すっかり大きくなった愛娘の背中を、少し後ろから優しく見守っていた。歌謡界の大御所の娘が、父とはまるでジャンル違いのロックバンドでメジャーデビューを目指していると、一部メディアで話題に上がっていた。しかも、体重が100キロ超の“大型”新人と聞きつけ、本誌は早速会いに来たのだ。終演後、本誌はバックステージで父娘のツーショットを撮影。「お疲れさまでした!」。興奮冷めやらぬキラキラした目で、撮影に応じた侑那。その瞳からは、これから芸能界という荒波に身を投じる緊張感も伝わってくる。いまやたくさんの2世が活躍する時代。娘の将来に決して小さくない期待を抱いているはず、と撮影の合間、「娘さん、将来が楽しみですね?」と前川に声をかけた。すると、先ほどの優しいまなざしとは打って変わって、意外なほど、そっけない答えが返ってきた。「まあ、無理でしょ。まず無理だと思います」もちろん、親として娘の夢を応援してやりたい気持ちはある。だからこそ、自らのコンサートで共演するなど機会を与えてもきた。「2世というのは、得な部分と損な部分、両方あるんでしょうね。一般の方よりも最初にもらえるチャンスは多いんでしょう。侑那が今回、記事にしてもらえるのも、やっぱり2世だからでしょ。その代わり、何をやっても親と比べられたり、ちょっとつまずいたら『やっぱり2世はダメだ!』となるでしょ。とはいえ、やっぱりうちの子どもたちは、彼らがどう感じていようと恵まれてると思いますよ。僕とでは、時代が、環境が決定的に違う。子どもたちはシビアさ、ハングリーさをね、もうひとつ持ててない」そして、前川はこう続けた。「侑那は不思議な子でね。歌も悪くはないけど、何より驚くのはステージに上げても緊張しないんですよ。それで堂々と『歌手になる!』でしょ。だからね、そのへんのシビアさが、僕とは決定的に違う。もちろん応援したいですよ。だけど、もう僕も70歳。いつ、かじれるスネがなくなっちゃうかもわからないんだから。本音を言えば、歌に固執せず、食える仕事を見つけてほしいと思ってるんです。それこそ、侑那なんて力仕事でもいいんじゃない(笑)」
2018年09月29日JR東京駅丸の内 北口ドーム内にある東京ステーションギャラリーでは、世界的建築家である隈研吾の展覧会「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」を3月3日から5月6日まで開催。古今東西の思想に精通し、「負ける建築」「自然な建築」などの理念を実践してきた、約30年に及ぶプロジェクトの集大成として展観する。Great (Bamboo) Wall 2002 Photo: Satoshi Asakawa隈研吾が仕事を通じて対話を重ねてきた素材に着目し、建築設計やプロダクトデザインなどの蓄積を時系列ではなく、主要なマテリアル(竹、木、紙、石、土など)ごとに分類・整理することで、“もの”という観点から概観を試みる。“もの”の開放によって、人の感覚や意識、環境を媒介する建築の可能性に迫る。浮庵(フアン) 2007 Photo: Kengo Kuma & Associates模型、モックアップ(実物素材による原寸大の部分模型)、映像や素材サンプルなどの展示を通じて、多角的に隈研吾の仕事を紹介するとともに、隈研吾が考えるこれからの物質と人間の関わり方の未来像を提示。竹の特性を生かした新作のパビリオンや、バルーンと極度に薄い布による茶室「浮庵(フアン)」他、過去に制作された空間体験を楽しめるパビリオンも複数登場する。なお、展示室は一部を除きほぼすべてを撮影可能。ここだけの空間をシェアすることができ、触れることのできる素材も一部展示される。東京ステーションギャラリーにおいて、建築関連の展覧会は「東京駅 100年の記憶」展以来およそ3年ぶり、建築家の個展としては「前川國男建築展」以来じつに12年ぶりとなる。貴重なこの機会に訪れてみては。【展覧会情報】くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質会期:3月3日~5月6日会場:東京ステーションギャラリー住所:東京都千代田区丸の内1-9-1休館日:4月30日をのぞく月曜日開館時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで開館、入館は閉館の30分前まで)料金:一般1,100円 高校・大学生900円 中学生以下無料
2018年01月16日俳優の前川泰之(44)が20日、オフィシャルブログで「今日、実は人に助けていただきました」と明かし、その人物に向けての感謝の言葉を記した。前川泰之タイトルは「感謝。」。「割と家の近くだったんですが、交差点付近で僕の運転する車がエンストしてしまいまして、1車線の先頭にいたので後続の車を止めてしまうことに」と経緯を説明し、「後ろの車に謝ったりあたふたしてると、『押しましょうか?』と通りすがりの男性に声をかけていただき、無事、そして速やかに道の端へ車を移動する事が出来ました」と報告。降車して礼を伝えたところ、「その方は笑顔で手を振って去って行かれました」。「有り難い気持ちと共に、助けていただいたこちらが言うのも何ですが本当に清々しい気持ちになりました」と胸の内を明かし、「自分も困っている人を見かけたら躊躇なく自ら出ていって手を差し伸べられるだろうか。絶対にそういう人でありたいなぁと心に留める機会をいただきました」と前向きな心情をつづった。「手を貸して下さった方、本当にありがとうございました」と"笑顔の男性"に感謝する前川。「こういう素敵な輪が広がって行くように僕自身も日々努力してまいりたいと思います」と決意を新たにし、この日のブログを結んでいる。
2017年12月21日秋の夜長に紅葉狩りはいかが?夜のお楽しみ、紅葉ライトアップ。期間限定で楽しめる、アフターファイブの紅葉狩り。ホテル椿山荘東京では森のように広大な庭園全体が幻想的な光に照らし出され、モミジやハゼノキが艶やかな深紅に染まる。リニューアルオープンしたばかりの東京都庭園美術館の日本庭園も密かな人気スポット。アート鑑賞の後、ここで静かなひとときを過ごすコースがおすすめ。江戸東京たてもの園で園内の建造物がライトアップされるのはこの3日間だけ。武蔵野の雑木林の面影を残す木々が柔らかな照明に浮かび、往時の街並みを偲ばせます。庭園光響曲~秋楽章~江戸川橋ホテル椿山荘東京日没から「庭園光響曲」と題した演出が。例年12月初旬から中旬が見頃。ホテル、レストランの利用と併せて立ち寄りたい。東京都文京区関口2-10-8開催中~12月25日(月)日没~23:00無料TEL:03・3943・1111画像提供:ホテル椿山荘東京夜間特別開館白金台東京都庭園美術館期間中は美術館および館内のカフェも営業時間を延長(別途入館料が必要)。東京都港区白金台5-21-911月23日(木)~25日(土)日没~20:00(入園は19:30まで)庭園入場料100円TEL:03・5777・8600画像提供:東京都庭園美術館夜間特別開園紅葉とたてもののライトアップ武蔵小金井江戸東京たてもの園洋館の暖炉、古民家の囲炉裏に火を入れるイベントも。写真は「前川國男邸」。東京都小金井市桜町3-7-111月24日(金)~26日(日)16:30~20:00(入園は19:30まで)観覧料400円TEL:042・388・3300画像提供:江戸東京たてもの園※『anan』2017年11月29日号より。文・松本あかね(by anan編集部)
2017年11月27日展覧会「日本の家1945年以降の建築と暮らし」が、東京国立近代美術館にて2017年7月19日(水)から10月29日(日)まで行われる。安藤忠雄、隈研吾、伊東豊雄ら56組による住宅建築を紹介安藤忠雄・西沢立衛・隈研吾他、日本の建築家56組による75件の住宅建築を、400点を超える模型・図面・写真・映像などを通して紹介する「日本の家1945年以降の建築と暮らし」展。2016年秋からローマ・ロンドンを巡回し日本での展示は3都市目となる。1945年以降の日本の住宅建築に焦点を当てて本展は、1945年以降の日本の住宅建築に焦点が当てられている。というのも、1945年は日本の住宅建築におけるターニングポイントであり、世界的に見ても珍しい、高名な建築家の手による個人住宅群が多数日本に誕生するきっかけとなった年だからだ。1945年は終戦の年。戦争が終わり、一面が焦土と化し、住宅が圧倒的に不足したことで、土地を買い持ち家に住むことが政策として推奨されるように。結果として建築家による個人住宅が多く誕生した。この時期に「建築家が個人住宅を手掛ける」文化が定着したことで、のちに多くの建築家が個人住宅を手掛けられる環境が作られた。プリツカー賞受賞建築家による個人住宅も誕生高名な建築家が個人住宅を手掛けることは、建築家の仕事のほとんどが公共建築である欧米の多くの国では非常に珍しい。ゆえに建築界で最も栄誉あるプリツカー賞受賞者など日本を代表する建築家による住宅建築の展示は、非常に驚きをもって迎えられ、ローマ・ロンドン両会場で好評を博した。「家族のあり方」などテーマごとの展示70を超える作品は、「プロトタイプと大量供給」、「大地のコンクリート」、「家族のあり方」など13のテーマごとに展示され、依頼者と建築家双方がどのような考えから作品の造形に至ったのかを分かりやすく展示。一見突飛に見える建築も、そのときどきの最先端の暮らしに合わせていくために作られたものであることがしっかりと理解できる。中に入って楽しめる大型模型など体験型企画も展示だけでなく、体験型のイベントも。中に入れる実物大模型や若手建築家との協働による夏休みに合わせたワークショップなど、建築の面白さを存分に体感できる企画も予定されている。【詳細】日本の家1945年以降の建築と暮らし期間:2017年7月19日(水)~10月29日(日)時間:10:00~17:00(金・土は21:00まで)※入館は閉園の30分前まで休館日:月曜日、9月19日(火)、10月10日(火)※9月18日(月)、10月9日(月)は開館会場:東京国立近代美術館1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園 3 -1料金:一般 1,200(900)円(税込)、大学生800(500)円(税込)※かっこ内は20名以上の団体料金※5時から割引 金・土の17:00以降は一般1,000円(税込)、大学生700円(税込)で観覧可※リピーター割引 本展使用済み入場券提示で二回目以降一般500円(税込)、大学生250円(税込)で観覧可出展建築家一覧:相田武文、青木淳、東孝光、アトリエ・ワン(塚本由晴+貝島桃代)、阿部勤、安藤忠雄、五十嵐淳、生物建築舎(藤野高志)、生田勉、池辺陽、石山修武、伊東豊雄、乾久美子、o+h(大西麻貴 +百田有希)、大野勝彦+積水化学工業、岡啓輔、柄沢祐輔、菊竹清訓、岸和郎、隈研吾、黒川紀章、黒沢隆、金野千恵、坂倉準三、坂本一成、篠原一男、篠原聡子、島田陽、白井晟一、清家清、妹島和世、丹下健三、手塚建築研究所(手塚貴晴+手塚由比)、dot architects(家成俊勝+赤代武志)、中川エリカ、中山英之、難波和彦、西沢大良、西沢立衛、西田司、長谷川逸子、長谷川豪、広瀬鎌二、藤井博巳、藤本壮介、藤森照信、前川國男、増沢洵、宮本佳明、無印良品、毛綱毅曠、山下和正、山本理顕、吉阪隆正、吉村順三、アントニン・レーモンド【問い合わせ先】ハローダイヤル03-5777-8600
2017年05月13日フリーアナウンサーの政井マヤ(40)が22日、自身のブログを更新。夫で俳優の前川泰之(43)との間に第3子を妊娠したことを報告した。政井は「私事ですが、ご報告させてくださいませ。 来春に三人目の子どもが生まれる予定です」と報告。「私も夫も二人きょうだいで育ったので、三人きょうだいは未知の世界なんですが、、メキシコの親戚を見て、大きな家族もいいな、とずっと思っていましたので、今からワクワク、そしてドキドキしています」と喜びをつづり、「仕事もまた新たな気持ちで励んで参りたいと思います。引き続き、よろしくお願い致します」と呼びかけた。前川もブログで「この度、私達夫婦は3人目となる子どもを授かり、来春に生まれる予定です」と報告。「夫婦二人で愛おしい家族が増えることの喜びを強く感じると共に、親としての責任を改めて強く感じています」と心境を明かし、「今後も家族で支え合いながら、仕事にもより一層励んでまいりますので応援よろしくお願いします!!」と決意を記した。2人は2007年に結婚。同年9月に第1子となる長女、2011年3月に第2子となる長男が誕生している。
2016年12月23日『太陽』の映画化も記憶に新しい、劇団イキウメ主宰で劇作家・演出家の前川知大。彼がこの秋、5年ぶりに挑むのが古典を現代の感覚で読み解く「奇ッ怪」シリーズだ。2009年、小泉八雲を題材に生まれた一作目、2011年には「現代能楽集」シリーズとして能・狂言をモチーフに『奇ッ怪 其ノ弐』が上演された。10月より上演される最新作『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』を前に、前川と、このシリーズに欠かせない仲村トオルのふたりに話を聞いた。【チケット情報はこちら】3作目となる今回、テーマに据えたのは柳田国男が著した『遠野物語』。「このシリーズは日本の古典作品のなかから“聞くこと”と“語ること”をテーマにして現代の物語をつくってきました。『遠野物語』はまさに柳田国男が佐々木喜善という青年から聞いた話を集めたもの。そしてその佐々木は自分のおばあちゃんから話を聞いている。“聞く”と“語る”が繰り返されているんですよね」と前川は語る。オリジナル作品を生み出し続ける前川にとって、「奇ッ怪」は「資料を読み込むうちに、これまで自分がつくってきた作品のテーマについて改めて認識したり、それまでの自分を総括するような発見があったりする特別なシリーズ」だという。このシリーズに毎回名を連ねる仲村は、「自分にとっては何よりも前川くんの新作に出られるという喜びが大きい」といい、「SF要素があったりして一見遠くの話に見えても、実は誰にとっても近くにある物語が描かれている」と前川作品の魅力を挙げる。「仲村さんには一作目で死者を、二作目では神様をやってもらった。この作品において、そんなとんでもない役柄でも、仲村さんはすべて受け入れて、そのまま伝えてくれる。神様役と言われても変に演じようとしない。でもなぜか神々しく見えてくる、不思議な存在感があるんです」と前川が話せば、仲村は「神様といっても、全国にかなり数のあるチェーン店の店長くらいの神様とわかったので、気負うことはありませんでした」と笑う。『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』について前川は「『遠野物語』は怪談を集めたものという印象があるかもしれないけど、実は違うんですよね。原作も『すべて事実である』というところからはじまるし、怖いというよりも、身の回りの“へんな話”だと思って、構えずに観に来ていただけたら」と作品のイメージを説明。そんな「奇ッ怪」シリーズに参加するたび、偶然の出会いや不思議な体験が重なるという仲村。今回もすでに思いがけない出来事があったという。「稽古が始まる前、『遠野物語か…遠くの物語だな…』と思っていた頃に、10年以上のお付き合いになるご近所さんが『チケット買います』と言ってくれました。初めてのことで(笑)。聞けば遠野にとてもゆかりがある方で、こんな身近に遠野物語を熱く語る方が! と驚きました」公演は10月31日(月)から11月20日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演。取材・文:釣木文恵
2016年09月15日歌手の前川清が5日、10月2日(13:55~15:20)に放送される九州朝日放送・テレビ朝日系特番『前川清の笑顔まんてんタビ好キ ~南国・沖縄 離島のタビ~』の取材に都内で応じ、番組の見どころを語った。この番組は、前川と、お笑いコンビ・Wエンジンのえとう窓口の2人が、九州を中心に日本各地を訪れ、地元の人たちとふれあっていくという内容で、九州・沖縄・山口の7局ネットで、毎週日曜正午という激戦区で放送。2012年の番組開始以来、2人の珍道中が好評で、最高視聴率は14.3%、年度平均視聴率も11.1%(2014年度)という人気番組だ(ビデオリサーチ調べ)。これまで、2度にわたってゴールデン特番が放送されたが、今回は初の全国ネット。ゲストに加藤茶と、えとうの相方・チャンカワイをゲストに迎え、8月14・15日に沖縄の慶留間島(げるまじま)と阿嘉島(あかじま)を旅した。前川は「全国放送というのは間違っていた。KBC(九州朝日放送)さんと私との間に、ちょっと溝があります(笑)」と冗談めかしながら、今回の旅で最初に出会ったおばあさんの話を紹介。亡くなった夫の話になると「好きで結婚したわけじゃないから寂しくない」「酒ぐせが悪かった」など、終始恨み節だったそうだが、最後に前川が生前の写真を見せてもらうと「絶対に悪そうな人じゃないんですよ」といい、とても印象に残ったそうだ。ほかにも、今回の旅でも多くの出会いがあったそうだが、慶留間島には、子供たちが親元を離れて学習しに来る「留学」という制度があり、それを活用して滞在していた東京の子供とも交流。ここでは、日テレ系『イッテQ』に出演するチャンカワイが大人気だったそうだ。前川は「(相方の)えとう君は、意外と全然人気がなかったんです」とボヤいていた。また、加藤茶が、年の差妻を連れて来ていたことを暴露。今回の番組には登場しないそうだが、「グイグイ引っ張っていく感じ。加藤さんからすると、いい奥さんなんだな」と、おしどり夫婦ぶりをうらやんだ。KBCの渡辺プロデューサーは「本当に仕込みがないので、どうなるか分からない番組。びっくりするような出会いがあるわけではないが、前川さんが自然体で、沖縄の離島の方々とコミュニケーションを取られています」と話している。
2016年09月05日15日深夜に放送されたTBS系バラエティ番組『Momm!!』(毎週月曜24:10~、15日は24:20~)で、歌手の前川清がSMAPの中居正広に、結婚相手として同局の江藤愛アナウンサーを推薦する場面があった。番組では、30歳の女性から寄せられた「アラフォー彼氏が結婚に踏み切らない理由とは?」という悩みから、出演者が結婚についてトークを展開した。中居は、結婚は「無理」と即答し、「したいと思うこともないですか?」と聞かれると「はい」ときっぱり。「結婚しても女の子は幸せじゃないと思う」と話し、前川が「それは決めつけない方がいい」とツッコんでも、「なかなか僕、手ごわいですよ」と返した。堀ちえみも「出会ってないんじゃない? 急に変わるかも」と言うも、「幸せにできるわけないでしょ。『1人になりたい』とかずっと言ってるのよ」と中居。「僕は1人が幸せ。それなのに奥さんがいて、『1人になりたい』『出てってくれる?』って…」と続けると、前川は「つかず離れずの奥さんがいるかもしれない」と言い、堀も「いると思う。子供とかできたら絶対コロッと変わると思う」と予想した。ここで前川が突然、江藤愛アナウンサーに「今お一人ですか?」と質問。江藤アナが「独身です」と答えると、「似合いません? 2人」「どうしてもこの2人が気になる」と江藤アナと中居をくっつけようと試みた。突然の提案に2人は笑い、「この番組で(共演)初めてなんですよ」「初めてなんです、お会いするのも」と説明すると、前川は「ごめんなさい」と謝っていた。
2016年08月16日