女優の高畑充希(28)が1月19日、自身のInstagramを更新。芸能界の友人と結成した“ブス会”が10年目を迎えたことを明かし、集合写真を公開した。ブス会とは、’10年に放送された日本テレビ系ドラマ『Q10』で共演した高畑、前田敦子(28)、柄本時生(30)、池松壮亮(29)の集まりのこと。ドラマをきっかけにプライベートでも親交を深め、食事会の様子をたびたびSNSで公開。ファンの間でも知られている仲良しグループだ。高畑は今回、「#ブス会10年目もよろしくお願いします#カワイイは正義#ブスだって正義」というコメントとともに、4人が鍋を囲む写真をアップ。ほかにも高畑が撮影したと思われる池松、前田、柄本のソロショットも投稿されている。同投稿には約15万件の「いいね」が押され、ファンからは《メンツ最強》《参加したい!》《永遠に続いてほしい4人》《ブス会投稿最高です》と4人の友情を喜ぶコメントが寄せられている。
2020年01月20日音楽、テレビ、演劇、アニメ、漫画など、それぞれの世界に刺激を与えている面々の仕事ぶりに迫りました!今回はNHK制作局ドラマ番組部の上田明子さん。昨年、NHKのよるドラ枠で放送され、話題を呼んだドラマ『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』の創り手。LGBTQを題材に、世間が無自覚に押し付ける“普通”になれず、苦しむ人たちの姿を、切実に丁寧に描いた作品だ。これを企画したのが上田さん。“テレビドラマとして描くことで、少しでも生きやすい社会になれば”「企画を立ち上げたのは、私が妊娠中のこと。ちょうどその時、局で立ち上げに動いていた企画があって、みんなで話し合いを進めていたんです。でも、妊娠がわかった途端、周りに善意から『子供を大事にして』って言われるようになったんですね。私にとっては、仕事も生まれてくる子供と同様に大事なものなのに、それがなかなか理解してもらえない。男性は“子供も仕事も両方大事”が許されるのに、なぜ女性が両方を選んだらいけないんだろうと思ったんです。そんな時に読んだのが、浅原ナオトさんの原作『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』です。主人公の純くんは、ゲイで同性の恋人がいますが、結婚して子供を作るという“普通”の幸せも手に入れたいと願う。彼の、なぜ全部を欲しがっちゃいけないのか、という叫びにすごく共感したんです」自分をごまかさず、懸命に“空気”に抗う主人公たちの姿に魅了され、「このことをドラマにすることでもっと多くの人たちと考えてみたいと思った」そう。「これをテレビドラマにすることで、ある種の生きづらさや息苦しさを感じている人に、自分自身でいいんだと少しでも思ってもらえればと。そして、少しでも生きやすい社会に変わればと…。実際、放送が始まるとSNSを中心に多くの方に盛り上がっていただけたんですよね。なかにはこちらの意図していなかった深いところまで読み取って発信してくださる方もいて、視聴してくださる方々と一緒に番組を育てていくことができたような気がしています」じつはNHK入局当初は、ドキュメンタリー制作を志望していたそう。しかし、地方局に在籍中にオーディオドラマの制作に携わったことで、本当にやりたかったことに気がついたという。「もともと物語を読むのが好きでしたし、学生時代は演劇部でお芝居を創ったりもしていました。結局好きだったんですよね」ドラマ制作に携わるいま、NHKという公共放送のプロデューサーであることは意識しているとも。「みなさまからいただく受信料で制作されているわけですから、創るならば、ちゃんと社会的に意味のあるものをと思っています」そんな上田さんがいまプロデューサーとして携わっているのが、2月より放送開始のドラマ『伝説のお母さん』。RPGの世界に生きる伝説の魔法使い・メイ(前田敦子)が、専業主婦となりワンオペ育児に奮闘するという内容だ。「企画したのは、先輩の男性ディレクターなんです。とにかく忙しいドラマ制作の現場にいて、どちらかといえば仕事人間。その彼が、お母さんたちにとって切実で、共感の詰まった原作を、ドラマにしたいというのが面白いと思ったんです。これが、個人的体験をリアルに描いた作品だったとしたら、きっと彼は興味を持たなかった気がするんです。ファンタジーの世界を通すことで届くものがあるということですよね。子育て世代のお母さん方に見ていただきたいのはもちろんですが、子育てなさってない方たちにも見ていただけたらと思っています」うえだ・あきこNHK制作局第4制作ユニット(ドラマ)プロデューサーNHK甲府放送局在籍時にオーディオドラマ『祖父と手紙と僕と』の演出を手がける。その後、東京に移り現在の部署へ。連続テレビ小説『まれ』、大河ドラマ『真田丸』助監督、ドラマ10『この声をきみに』などで演出を務める。2月1日放送開始のよるドラ『伝説のお母さん』よりプロデューサーに。※『anan』2020年1月15日号より。写真・土佐麻理子取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年01月13日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、ツイッターで話題になり、書籍化されたコミックス『伝説のお母さん』をご紹介します。■『伝説のお母さん』かねもと著(KADOKAWA)発売中。来年2月1日からNHK総合よるドラにて、前田敦子主演でドラマ化決定主人公は、魔王を封印し、伝説の魔法使いとあがめられた女性。今は専業主婦になり、赤ちゃんと夫の3人で平凡な日々を送っていました。そこへ、魔王が復活したから戦いに出てくるようにと招集が……。お母さんは思わず叫びます「保育所空いてないんですよ!!」。勤め先をクビになった夫に専業主夫になってもらうものの、家事も育児も任せられない状況で、5時には家に戻り、翌日また戦いに挑む日々。ロールプレイングゲーム(RPG)の世界を出た後も、別の戦いが家で待っていて、まさにキャリアママのリアル日常が描かれています。記者も預けられずに子連れで取材した経験者なので、ついうなずいてしまいました。お母さんをはじめ、RPGのキャラクターのセリフがシュールで、しかも4コママンガ風に構成されているので、サクサク読めます。最初は全く協力的じゃなかった夫が次第に変わっていくところもほっこり。本作の続きが「ダ・ヴィンチニュース」で毎週金曜に更新され、記者は今これにハマっています。作者の「かねもと」さんは、出産後、漫画家になる夢をあきらめていたけれど、この作品で夢をかなえた方で、そういう意味でも記者は勇気をもらいました。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2020年01月05日フジテレビでは“新春3夜連続木村拓哉SP”と題して木村拓哉主演作を連続オンエア。初日となる1月3日(金)は、木村さんが長澤まさみと初共演し昨年1月に公開され大ヒットした映画『マスカレード・ホテル』を本編ノーカット、地上波初放送する。本作は東野圭吾の小説のなかでも屈指の人気を誇る「マスカレード」シリーズの第1作「マスカレード・ホテル」の映画化作品。都内の高級ホテル・コルテシア東京を舞台に、連続殺人を阻止すべく潜入捜査のためにホテルマンとなり、宿泊客の“仮面”をはがそうとする警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介を木村さんが、一方でお客様を信じ、その“仮面”を守ろうとするホテルマンの山岸尚美を長澤さんが演じ、水と油ともいえる価値観を備えた2人が、ホテルという非日常の特殊空間で巻き起こる屈指の難事件に挑むというもの。新田とともに捜査にあたる刑事たちには小日向文世をはじめ、梶原善、泉澤祐希、篠井英介、渡部篤郎といった面々。尚美と同じく彼らの捜査に協力することになるホテル側の人間として、石川恋、東根作寿英、鶴見辰吾、石橋凌らが出演。新田たちが疑いの目を向ける“ホテルを訪れる素性の知れない宿泊客たち”には濱田岳、前田敦子、笹野高史、高嶋政宏、菜々緒、宇梶剛士、橋本マナミ、田口浩正、勝地涼、生瀬勝久、松たか子といったキャストが揃った。都内で3件の殺人事件が発生。事件現場には不可解な数字の羅列が残されており、警視庁捜査一課のエリート刑事・新田浩介はそこから次の犯行場所がホテル・コルテシア東京であることを突きとめる。犯人の手掛かりが一切ないことから、警察はコルテシア東京への潜入捜査を決断。新田はホテルのフロントクラークとして犯人を追うことに。そんな彼の教育係に任命されたのが、コルテシア東京の優秀なフロントクラーク・山岸尚美。次々と現れる素性の知れない宿泊客たちを前に「犯人逮捕が第一優先」と、刑事として利用客の“仮面”を剥がそうとする新田と、「お客様の安全が第一優先」と、ホテルマンとして利用客の“仮面”を守ろうとする尚美が、当初は衝突しつつも、共にプロとしての価値観を理解しあうようになっていき、2人の間には次第に不思議な信頼関係が芽生えていく。そんななか事件は急展開を迎え、警察とホテルは追い込まれていく…というストーリー。映画『マスカレード・ホテル』は1月3日(金)21時~フジテレビ系で本編ノーカット、地上波初放送。続いて4日(土)・5日(日)は木村さん主演のSPドラマ「教場」が21時~二夜連続放送される。(笠緒)■関連作品:マスカレード・ホテル 2019年1月18日より全国東宝系にて公開Ⓒ 2019 映画「マスカレード・ホテル」製作委員会 Ⓒ 東野圭吾/集英社
2020年01月03日前田敦子主演のよるドラ「伝説のお母さん」より、役衣装を身に着けたビジュアルが到着。共演者も発表された。かつて闇の力で世界を支配しようとした魔王を撃退し、世界の平和を取り戻した伝説の勇者一行。この戦いに参加した伝説の魔法使い・メイ(前田敦子)は、訪れた平穏な日々の中、めでたく第1子を出産。専業主婦としてワンオペ育児に奮闘する日々であった。そんなある日、魔王の封印が解かれ復活したという知らせが届く。国王は伝説の一行に魔王討伐の命を下す。しかし「無理です、だって…保育所が空いてないんです!!」果たして、メイは数々の障壁を乗り越えて「育児」と「世界平和」の両立を実現することができるのか…。物語の舞台は、RPGを彷彿とさせる世界。そこに生きる“伝説の魔法使い”メイは、8か月の赤ちゃんを育てる新米ママ。前田さんが家事に育児に冒険に奮闘するメイを演じ、待機児童にワンオペ育児、問題山積みの子育てをファンタジーに、そしてリアルに描く。「魔法が使える役は初めて」と喜ぶ前田さんは、「こんな非現実的な設定の中で、今、現実に起きている社会問題を扱っていて、小さなお子さんがいるお母さん達の代弁をしつつ、前向きにコミカルに描かれているのが素敵だなと思いました」と物語の印象を明かし、「メイの奮闘ぶりは他人事だとは思えません。今だからこそ挑戦したいです。皆さんにも是非楽しみにしていただければ嬉しいです!」とコメントしている。さらに、メイの夫・モブ役に多くの舞台で活躍する玉置玲央、国王に仕える若き士官・カトウ役に「義母と娘のブルース」「集団左遷!!」の井之脇海、伝説の勇者・マサムネ役に『クローズZERO』シリーズや大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」の大東駿介。伝説のシーフ(盗賊)・ベラ役にMEGUMI、伝説の戦士・ポコ役に片山友希、僧侶・クウカイ役に前原瑞樹、メイたちの国を統治する王さま役に大倉孝二らの出演も決定した。「伝説のお母さん」は2020年2月1日より毎週土曜日23時30分~NHK総合にて放送(全8回)。(cinemacafe.net)
2019年12月23日「連続ドラマの主役をやったことのない僕を、新春ドラマの主演に選んでくださって、本当に感謝しかないです」’20年、年明けに3夜連続で放送されるドラマ『破天荒フェニックス』(テレビ朝日系・’20年1月3日、4日は23時15分〜、5日は23時10分〜※一部地域を除く)で連ドラ初主演を務める勝地涼(33)。本作で共演する升毅(64)は、プライベートでも交友する仲で、ともに喜びを分かち合ったという。「10代のころからお世話になっていますが、念願の共演の目標がかなって、『勝地が主役をやる作品でがっつり組めてうれしかった』と言ってくださった。その言葉がすごくうれしかったです」彼が演じたのは、倒産寸前のメガネ会社を買収し、再起を懸けて奮闘する新社長・田村雄司。原作は実話を基にしたビジネス小説だ。「1つピンチを乗り越えたらすぐにまた壁が立ちはだかって、それでも絶対に諦めず前へ、前へと進んでいく。そういう姿勢は見習いたいし、こんなふうに熱く生きたっていいじゃないか!と思いました。僕自身も熱くなりやすい性分なので(笑)」役に自分を重ねてこう続けた。「いいものを作りたいと思うと、妥協はしたくないんです。20年くらい役者をやっていて、その思いは絶対失わないようにと思ってきたし、この先40代、50代になっても失いたくなくて」自由すぎる雄司に振り回されながらも、金策に奔走する奥田吉弘を演じるのは伊藤淳史(36)。息の合った会話の応酬は最大の見どころだ。「セリフ量が膨大ですし、脚本のスピード感を大切にしたいと思って、伊藤さんら共演者となるべく空いている時間にセリフ合わせをするように心がけました。今までの作品のなかでいちばん練習したんじゃないかな」タイトルにちなみ、破天荒なところはあるかと尋ねると……。「20代前半、めちゃくちゃ飲み歩いていたときは破天荒だったかも(笑)。回りくどいのが嫌で、すぐに本題に入るから、“もっと酒を楽しんでからしてくれよ”ってよく注意されました(笑)」今年は、妻で女優の前田敦子(28)との間に長男が誕生。何か変化は?「神経質なところがあったけれど、悩んでもしょうがないって思うようになったかもしれないです。それも妻のおかげです。どんな局面でも物事の捉え方が柔軟だから。コミカルな役が多すぎるとか考えることももちろんあります。でも、とにかく今は目の前にあるものに必死に食らいついてやっていこうと思います」「女性自身」2019年12月24日号 掲載
2019年12月16日第11回TAMA映画賞授賞式が、17日に中央大学 多摩キャンパス クレセントホールで行われ、受賞者が登壇した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。映画『愛がなんだ』で注目を浴びた岸井ゆきの、成田凌はそろって最優秀新進女優賞・男優賞に。当日は今泉力哉監督がサプライズで駆けつけ、2人に花束を渡した。今泉監督は「素直に嬉しいです。今日はなんの受賞もしてないんですけどのこのこ現れました」と照れ笑い。岸井は「あまり成田凌くんと話さないようにしていて。できるだけ(成田が演じた)マモちゃん以外の情報を入れたくないというか。それでちょっと個人的なことをきかないようにしたりしてたんですけど、成田くんは気づいていなかった」と撮影を振り返り、会場を笑わせる。成田は「『この映画がヒットしなかったら日本はおかしい』と思ったくらいだったので、ほっとした、というのはあるかもしれません」と、作品への熱い思いを語った。また、『嵐電』で最優秀主演男優賞に輝いた井浦は「生まれ育った多摩、完全なる地元。中大の裏側で生まれ育って、中大をみながら通ってたので、感慨深いです」と会場にしみじみ。同作は最優秀作品賞にも選出され、フレッシュなキャスト一同がずらりと並んだ。井浦は「ここに並んでる若者たちの名前と顔をどんどん覚えて帰ってください。きっとここに立ってる人たちが、これから今、新進賞をとった成田凌くんたちを突き上げていく若者たちになっていくと思います」と紹介する。『嵐電』鈴木卓爾監督は、「京都にずっといて、学校の先生をやっているので、次にいつ映画を撮るのかわかりません。誰か仕事ください」とアピール。さらに「『嵐電』はきっともう1回観たくなる人も多いと思います。なぜなら、ストーリーがよくわからないから。途中でこの映画はストーリーがよくわからなくなるので、みなさま、あまりストーリーを追いかけないで観てください。でも、映画はぐいぐいいきます。何言ってるのかわからないかもしれないですけど、そうやって観ていただけたらと思います」とたたみかける。最後には「11月22日から公開される中村義洋監督の『決算! 忠臣蔵』という映画に、キャストの1人と私が赤穂浪士の役で出てるので、よかったらぜひ見つけてください」と他の映画の宣伝もするなど、自由なスタイルで会場を盛り上げていた。○受賞一覧■最優秀作品賞『嵐電』 (鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)■最優秀男優賞山﨑努 (『長いお別れ』)井浦新(『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)■最優秀女優賞蒼井優 (『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)前田敦子 (『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)■最優秀新進監督賞山戸結希監督 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』)奥山大史監督 (『僕はイエス様が嫌い』)■最優秀新進男優賞成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか)清水尋也 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)■最優秀新進女優賞岸井ゆきの (『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』)シム・ウンギョン (『新聞記者』)
2019年11月18日第11回TAMA映画賞授賞式が、17日に中央大学 多摩キャンパス クレセントホールで行われ、最優秀女優賞に輝いた女優の前田敦子が登壇した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。黒沢清監督の『旅のおわり世界のはじまり』ではウズベキスタンロケを行い、帰国後、石井裕也監督の『町田くんの世界』で学生役に挑戦した前田。「『27歳で制服を着ます』と黒沢監督に行ったら、すごい笑われて。『楽しみにしてます』と言われたので、頑張ろうと思って入ったんですけど、同い年の高畑充希ちゃんだったり、年上の岩田(剛典)さんも学生として参加すると聞いたので、それはすごく心強くて」と振り返る。石井監督からは「『映画の中で進行役になってください。あなたの役は重要です』と言われたので、がんばるしかない、制服云々言ってる場合じゃないなと思いました」と同作への思いを表した。現在は一児の母でもあるが、前田は「映画の世界って、夢が詰まっていて、『なんてわくわくするんだろう』と、やればやるだけ思える。映画の世界の前向きさ、ひたむきさが尊敬できるし大好きなので。これからどういうペースでやるかはゆっくり決めながらではあるんですけど、がっつり映画の世界に携われる日がきたらいいなと。そのためにすべてをしっかりがんばって直向きにやっていきたいと思います」と語った。○受賞一覧■最優秀作品賞『嵐電』 (鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)■最優秀男優賞山﨑努 (『長いお別れ』)井浦新(『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)■最優秀女優賞蒼井優 (『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)前田敦子 (『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)■最優秀新進監督賞山戸結希監督 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』)奥山大史監督 (『僕はイエス様が嫌い』)■最優秀新進男優賞成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか)清水尋也 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)■最優秀新進女優賞岸井ゆきの (『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』)シム・ウンギョン (『新聞記者』)
2019年11月17日第11回TAMA映画賞授賞式が11月17日(日)、中央大学多摩キャンバスクレセントホールにて開催され、最優秀女優賞を受賞した蒼井優と前田敦子が登壇。蒼井さんは結婚、前田さんは出産と2019年、新たなスタートを切ったが、女優業に向けての熱い思いを吐露した。■蒼井さん「新しい一歩を踏み出す時期にこういう賞をいただけたことは光栄」TAMA映画賞は、明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰するもの。蒼井さんは『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』において、多岐にわたる役柄を演じ分け、観客の脳裏に鮮烈に焼き付けたという評価で最優秀女優賞を受賞した。どの作品も非常に勉強になった現場だと語った蒼井さんだったが、なかでも「塚本晋也監督とご一緒した『斬、』の現場では、ものづくりの美しさを身体の底から体感させてただきました」とかけがえのない経験ができたことに感謝を述べていた。さらに蒼井さんは、塚本監督から得たことを胸に映画作りに励んでいくことを誓うと「新しい一歩を踏み出す時期に、こういう賞をいただけたことは非常に光栄でした。ある種の叱咤激励だと思って、これからも真面目に取り組みたいです」と今後の更なる飛躍を誓っていた。また『長いお別れ』で共演した名優・山崎努さんとの現場も味わい深いものであったと述べると「ご共演してまた好きになっちゃいました」と笑顔を見せる。続けて「画面に映らないようなシーンでも、アドリブを入れるんです。あれだけのキャリアを持つ方でも、常に挑戦する姿を目の当たりにすると、自分ももっと大胆に挑戦しなければいけないなと学ばせていただきました」と語っていた。■前田さん「映画の世界には夢が詰まっている」一方の前田さんは、主演を務めた『旅のおわり世界のはじまり』で演じた女性像が、前田さんの女優としての資質・魅力にシンクロして、稀有な存在感を放ったということでの受賞となった。2019年を振り返った前田さんは「これまでで一番映画に参加させていただいた年」と定義づけると「やっぱり映画の世界は夢が詰まっていると感じました。やればやるほどワクワクするんです」としみじみ語る。さらに前田さんは「映画の世界にいる方々のひさむきさが尊敬できるんです」と述べると「まだどういうペースでやっていけるのかは決めてはいませんが、またガッツリと映画の世界に携われる日がくるといいなと思っています」と未来に思いを馳せると「これからもしっかりと毎日ひたむきに過ごしていきたいです」と抱負を語っていた。第11回TAMA映画賞受賞作品、受賞者●『嵐電』 (鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)●『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)●新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)●藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)●山崎努 (『長いお別れ』)●井浦新 (『嵐電』『こはく』『赤い雪 Red Snow』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)●蒼井優 (『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)●前田敦子 (『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)●山戸結希監督 (『ホットギミックガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』)●奥山大史監督 (『僕はイエス様が嫌い』)●成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか)●清水尋也 (『ホットギミックガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)●岸井ゆきの (『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』)●シム・ウンギョン (『新聞記者』)(text:cinemacafe.net)
2019年11月17日第11回TAMA映画賞授賞式が、17日に中央大学 多摩キャンパス クレセントホールで行われ、受賞者が登壇した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。最優秀新進男優賞を受賞した清水尋也は「人生で初めての映画賞。光栄です」と喜びを表す。出演した『ホットギミック ガールミーツボーイ』では同世代との共演となったが、「特に今回は板垣瑞生。前に共演して、その子とまた共演できたことが僕にとってすごく大きくて、少しでも成長した自分を見せたかったし、映画を通して彼と高めあえたらと思いました。彼の存在はすごく大きかったですし、同世代と共演できたことは僕にとっても大きかったです」と振り返った。同作のメガホンをとった山戸結希監督も、最優秀新進監督賞を受賞。山戸は清水について「天才」と語る。「天才って誰でもできる役をやっても意味がなくて、地球上で清水さんしかできないんじゃないかという役をやっていただくのがいい。これからもどんどん、清水さんにしかできなかったな、という役をやっていただきたいです。才能の塊だと思うので、ゴリゴリと進んでほしいです」とエールを送った。清水は「嬉しいです。役者にとって、『あなたにしかできない役だ』と言われるのは、これ以上嬉しいことはないので」と喜びつつ、「今ぐっと気持ちが引き締まりました。こんな大勢の前で天才と言っていただいてすごく緊張しています。変な汗をかいています」と照れ笑いを浮かべた。○受賞者一覧■最優秀作品賞『嵐電』 (鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同)『長いお別れ』(中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『天気の子』)藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『新聞記者』)■最優秀男優賞山﨑努 (『長いお別れ』)井浦新(『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか)■最優秀女優賞蒼井優 (『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』)前田敦子 (『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか)■最優秀新進監督賞山戸結希監督 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』)奥山大史監督 (『僕はイエス様が嫌い』)■最優秀新進男優賞成田凌 (『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか)清水尋也 (『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』)■最優秀新進女優賞岸井ゆきの (『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』)シム・ウンギョン (『新聞記者』)
2019年11月17日女優の前田敦子が30日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた「第32回東京国際映画祭」Japan Now部門出品作品『旅のおわり世界のはじまり』のイベントに登場した。ウズベキスタンで全編ロケ撮影された本作は、観客も一緒に異郷を旅しているようなシルクロードの美しい風景の中で描かれる旅の物語。“舞台で歌う”という夢への情熱を胸に秘めたテレビリポーターの主人公・葉子(前田)が、番組クルー(加瀬亮、染谷将太、柄本時生)と取材のためにウズベキスタンを訪れ、異国での様々な出会いによって成長していく姿を描く。前田はウズベキスタンで出会った人たちについて、「みんなすごいいい人なんです。お芝居でぶっきらぼうにするのが申し訳ないくらい、みんなすっごい優しいんですよ。警察の人たちもみんな『イエーイ!』って」と人柄を紹介。スタッフにも多くの現地の人たちが参加したが、「すごい頭いい人たちがたくさん。弁護士を目指しているという方たちが多くて、そういう方たちは日本語ペラペラだったんです。だからあんまり壁を感じなくて、むしろ『日本知ってるよ』、『ローソンでバイトしてた!』っていう方が多かったです」と、日本のことを知ってくれている人が多かったという。さらに、「すごい日本人の女性がモテました。スタッフさんの女性の方たちがけっこう求婚されていました」と笑いながら話し、自身についても「私はおじいちゃんに(求婚)されました」と明かした。
2019年10月30日元AKB48の篠田麻里子(33)が10月23日、ハワイでの結婚式の様子をインスタグラムに投稿した。篠田といえば、今年2月に3歳年下の実業家男性との電撃“玄米婚”で一躍話題に。コメントではお互いに玄米が好きという共通点などがあり、交際0日で結婚に踏み切ったことなどが明らかに。そのため、ファンからは驚きの声が上がっていた。この日の投稿では、マーメイド型のウェディングドレスの花嫁姿を披露。そんな美麗写真に、半日でコメントは1,000件を突破。《たまには浮かれた写真失礼します》と結ばれた本人の言葉に、感嘆と祝福の声が集まっている。《先日身内だけでハワイで挙式を行いました》とも述べた篠田の式には、元AKB48で絶大な人気を博した前田敦子(28)や高橋みなみ(28)をはじめとした“元祖神7”メンバーも集結。前田のインスタグラムにはドレスアップした楽しげな姿も投稿されており、大人になったアイドルたちの晴れ姿も注目されている。そんなおめでたいニュースが続き、ファンは喜びの悲鳴を上げている。《麻里子様本当におめでとうございます!》《どんな式になるか楽しみにしていたので投稿嬉しい、幸せになってね》《(窓辺に立つ篠田の写真を受け)ドレスを着た背中が絵画のように綺麗》《AKBのみんな続々結婚してて時の流れを感じる……》また同日には、篠田の第一子妊娠も各スポーツ紙などで報じられた。前田に続きママになるメンバーは神7では2人目。来週頃出産予定とのことで、篠田は今後も体調に注意しながら仕事を続けていくという。報道を受け《赤ちゃんも楽しみ!体に気をつけてね》とのコメントも多数寄せられている。今後も、麻里子様の明るいニュースが続きそうだ。
2019年10月23日国内映画賞のトップバッターとして注目を集める「第11回TAMA映画賞」の受賞作品及び受賞者が決定。『長いお別れ』と『嵐電』が最優秀作品賞に選ばれ、『天気の子』『新聞記者』が特別賞を受賞、『愛がなんだ』で共演した成田凌と岸井ゆきのがそれぞれ最優秀新進男優賞・女優賞に選ばれた。毎年晩秋に開催されている映画ファンの祭典「第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM」が今年も開催。併せて、多摩市及び近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰するTAMA映画賞も発表された(2018年10月~2019年9月に劇場公開された作品が対象)。映画ファンを魅了した事象を表彰する特別賞に選ばれた『天気の子』は、「少年・少女が緻密に描かれた東京の街並みから壮大な天空に放たれた開放感は、言葉に表せないほどの映像体験を観客にもたらした」、そして『新聞記者』は「昨今の政治的題材に取り組みながら苦悩する個人に光を当てたドラマを作り、終演で拍手が起こる『新聞記者現象』を引き起こした」との受賞理由。『嵐電』『こはく』などに主演した最優秀男優賞・井浦新には「経験に裏打ちされる思慮深さ、知性と品、色気を自在に調節し作品のカラーに溶け込む、映画界になくてはならない存在」、『長いお別れ』で認知症が進行していく父親を演じた山崎努には「一瞬みせる敬愛される家族の長としてのお父さんの姿は、俳優・山崎努の凄みを感じさせた」との声が寄せられた。最優秀女優賞を受賞した蒼井優には「『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』において、多岐にわたる役柄を演じ分け、観客の脳裏に鮮烈に焼き付けた」、同じく前田敦子には「『旅のおわり世界のはじまり』で演じた女性像は、女優・前田敦子の資質・魅力と鮮やかにシンクロし、稀有な存在感を放った」とのコメント。『愛がなんだ』から『人間失格 太宰治と3人の女』まで多彩な作品で大活躍を見せた成田凌には「身近にいそうな自然な佇まいで役に溶け込む一方、他方では誰もが持つ弱い部分を丁寧に演じ、多彩な表現力で観客を魅了した」、同じく『愛がなんだ』で主演をつとめた岸井ゆきのには「ヒロインを大胆な立ち居振る舞いと繊細な眼差しで体現し、リアルな恋愛群像劇のなかにキュートな魅力をもって立ち上がらせた」との受賞理由が寄せられ、『新聞記者』で松坂桃李とW主演をつとめたシム・ウンギョンも、「真実を追い続ける真剣な表情・確かな演技力は、観るものを強烈に作品に引き込み、初出演の日本映画で鮮烈な印象を残した」と最優秀新進女優賞を受賞した。<第11回TAMA映画賞 受賞作品・受賞者>最優秀作品賞[本年度最も活力溢れる作品の監督及びスタッフ・キャストに対し表彰]『嵐電』 鈴木卓爾監督、及びスタッフ・キャスト一同『長いお別れ』中野量太監督、及びスタッフ・キャスト一同特別賞[映画ファンを魅了した事象に対し表彰]新海誠監督、及びスタッフ・キャスト一同 『天気の子』藤井道人監督、及びスタッフ・キャスト一同 『新聞記者』最優秀男優賞[本年度最も心に残った男優を表彰]山崎努 『長いお別れ』井浦新 『嵐電』『こはく』『赤い雪』『止められるか、俺たちを』『宮本から君へ』ほか最優秀女優賞[本年度最も心に残った女優を表彰]蒼井優 『長いお別れ』『宮本から君へ』『斬、』『ある船頭の話』『海獣の子供』前田敦子 『旅のおわり世界のはじまり』『葬式の名人』『町田くんの世界』ほか最優秀新進男優賞[本年度最も飛躍した男優、もしくは顕著な活躍をした新人男優を表彰]成田凌 『愛がなんだ』『チワワちゃん』『さよならくちびる』『人間失格 太宰治と3人の女』『翔んで埼玉』ほか清水尋也 『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』最優秀新進女優賞[本年度最も飛躍した女優、もしくは顕著な活躍をした新人女優を表彰]岸井ゆきの 『愛がなんだ』『ここは退屈迎えに来て』『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」Season風』シム・ウンギョン 『新聞記者』最優秀新進監督賞[本年度最も飛躍した監督、もしくは顕著な活躍をした新人監督を表彰]山戸結希監督『ホットギミック ガールミーツボーイ』『21世紀の女の子』奥山大史監督 『僕はイエス様が嫌い』「第11回TAMA映画賞授賞式」は11月17日(日)、中央大学 多摩キャンパス クレセントホールにて開催。「第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM」各種上映プログラムは11月23日(土・祝)~12月1日(日)、東京都多摩市内の3会場にて開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:長いお別れ 2019年5月31日より全国にて公開(C)2019『長いお別れ』製作委員会愛がなんだ 2019年4月19日よりテアトル新宿ほか全国にて公開©2019映画「愛がなんだ」製作委員会新聞記者 2019年6月28日より全国にて公開©2019『新聞記者』フィルムパートナーズ天気の子 2019年7月19日より全国東宝系にて公開(C)2019「天気の子」製作委員会
2019年10月03日大阪府茨木市を舞台に、奇想天外な高校の同級生のお通夜を体験する人々を描く映画『葬式の名人』。今回は、前田敦子が演じるシングルマザー・雪子の奮闘っぷりを垣間見ることができる本編映像と場面写真が到着した。前田さん演じる雪子は、町工場で働き、慎ましい暮らしに苦労しながらも息子・あきお(阿比留照太)と幸せな日々を送っている。町工場での仕事は、流れてくるビンの形、ラベルをチェックし、箱につめるという単純作業。生活のため懸命に働く雪子も、ついつい心は上の空に。上司から注意を受けると慌てて、作業に気を入れる。でも、「家賃が3万円。どないしよ」と、つい家賃のことを考えてしまう雪子。再び上司から注意を受け、慌て作業するも、「そうや! ブログの広告代が今日振り込まれるんや!」とニンマリと口角が上がる。形のそぐわない容器を見つけると、「これかわいい、あきお(息子)の鉛筆立てにええな」と嬉しそうに手に取る姿も。かと思えば、次の瞬間「さっ!保険料払わなあかん」と気持ちを引き締める雪子。ぎりぎりの生活でも、小さな喜びを大事にしながら愛する息子のことで頭がいっぱい。そんな息子への愛が伝わってくる雪子の奮闘っぷりにも注目だ。『葬式の名人』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:葬式の名人 2019年9月20日より全国にて公開、8月16日茨木市先行(C) “The Master of Funerals” Film Partners
2019年09月28日女優の前田敦子が20日、都内で行われた主演映画『葬式の名人』の公開初日舞台挨拶に登壇し、胸元がざっくり開いたロングワンピース姿を披露した。本作は、大阪府茨木市で生まれ育った川端康成の作品群をモチーフに、同市を舞台に奇想天外な高校の同級生のお通夜を体験する人々を描いた物語。大阪・イオンシネマ 茨木で先行公開され、たった1館の上映ながらすでに動員1万2,000人、興行収入1,500万を突破している。舞台挨拶では、前田、高良健吾、白洲迅、尾上寛之、中西美帆、奥野瑛太、佐藤都輝子、樋井明日香、樋口尚文監督が豪華集結。女手一つで息子を育てる渡辺雪子役で、母親役と関西弁のせりふに初挑戦した前田は、胸元がざっくり開いたロングワンピース姿で登場した。そして、「やったねー尾上さん」「やったよ」と、ロケ地である茨木市出身の尾上と喜び合い、「撮影した場所で受け入れてもらえるのが一番うれしいですし、みなさんにも見に来てもらえて本当にうれしいです」とメッセージ。また、「本当に前向きな明るい気持ちで終われる清々しい映画です。“夢の世界へ行ってらっしゃい”って感じですかね」と独特な表現で魅力をアピールし、「でも寝ないでください」と付け加えると、会場から笑いが起こった。
2019年09月21日女優の前田敦子が20日、都内で行われた主演映画『葬式の名人』の公開初日舞台挨拶に登壇。AKB48を牽引していた10年前の多忙ぶりを振り返り、「そのスケジュールうらやましいって思いました。すごい頑張ってたんだなって」と話した。本作は、大阪府茨木市で生まれ育った川端康成の作品群をモチーフに、同市を舞台に奇想天外な高校の同級生のお通夜を体験する人々を描いた物語。前田は、女手一つで息子を育てる渡辺雪子役で、母親役と関西弁のせりふに初挑戦した。なお、大阪・イオンシネマ 茨木で先行公開され、たった1館の上映ながらすでに動員1万2,000人、興行収入1,500万を突破している。舞台挨拶では、高校時代のクラスメートが10年ぶりに再会し、思い出話に花を咲かせる“一夜限りの同葬会”から巻き起こる物語にちなんで、それぞれ10年前の自分がどうだったか思い出話で盛り上がった。前田は、マネージャーが10年前の9月20日のスケジュールを調べてくれたそうで、「レコーディングして、握手会して、ソロのグラビア撮影がありました」と紹介。さらに、「次の日から3日間かけて地方6カ所巡って、その4日後にニューヨークに行っていました。たぶんアニメのイベントで。その2週間後にはハワイに行っていました」と怒涛のスケジュールを明かした。そして、「そのスケジュールうらやましいって思いました。すごい頑張ってたんだなって」と懐かしそうに話し、「『そのときの頑張りの体力のおかげで今すっごく元気だよ』って言いたいです」と当時の自分にメッセージ。ハードスケジュールすぎて「どこ行っても何も覚えていない」と言い、「『今だったらもっと楽しめるよ』とも言いたいです」と笑った。
2019年09月20日「嵐」櫻井翔と有吉弘行が司会を務める「櫻井・有吉THE夜会」。9月19日(木)今夜放送回のゲストに、女優の前田敦子が出演。先日第1子を出産した前田さんが最新プライベートを明かすほか、「Perfume」あ~ちゃんも登場する。2005年、AKB48のメンバーに選ばれ立ち上げ期からグループをリード。ブレイクの立役者となると、女優としても「毒島ゆり子のせきらら日記」や「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」などでその演技力が高く評価され、今年に入ってからも『マスカレード・ホテル』『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』『町田くんの世界』『旅のおわり世界のはじまり』と精力的に出演を続ける前田さん。今回は先日出産した前田さんが“食べて痩せる”衝撃の産後ダイエット法など、令和に入ってからの最新プライベートを大公開する。また2005年にメジャーデビュー、「ポリリズム」でブレイクすると「セラミックガール」「love the world」などが立て続けにヒット。日本だけでなく海外でも活躍し、いまや世界的なアーティストとなった「Perfume」からメンバーのあ~ちゃんが登場。今回はあ~ちゃんの自宅で起きた(秘)事件をメンバーが暴露。またSNSで話題の技に愛犬のぽぽたんが挑戦する。今夜のゲスト、前田さんが主演を務める映画『葬式の名人』は9月20日(金)より全国にて公開。大阪府茨木市で生まれ育った川端康成の作品群をモチーフに、奇想天外な高校の同級生のお通夜を体験する人々を描く同作で、前田さんは女手一つで息子を育てる渡辺雪子を演じる。雪子ら同級生を不思議な一夜に巻き込む豊川大輔を高良健吾が演じるほか、『HiGH&LOW THE WORST』も期待の白洲迅も出演する。「Perfume」は初のベストアルバム「Perfume The Best "P Cubed"」が好評発売中。「櫻井・有吉THE夜会」は9月19日(木)今夜22時~TBS系で放送。(笠緒)
2019年09月19日日本テレビ系「衝撃のアノ人に会ってみた!」の2時間スペシャルが9月18日(水)今夜放送。スペシャルゲストとして「嵐」櫻井翔と俳優の舘ひろしを迎えるほか、フィギュアスケート界から高橋大輔、女優の浜辺美波、俳優の白洲迅、タレントの小島瑠璃子らもゲスト出演する。本番組はテレビやSNSの衝撃動画、新聞などで話題となった“衝撃のアノ人”を探し出し「今だから話せる真実」「隠されたエピソード」、さらにはその後の人生も描くヒューマンドキュメントバラエティ。今回は20日(金)から開催される「ラグビーワールドカップ2019日本大会」の応援団長を務める舘さんと、スペシャルサポーターの櫻井さん、応援マネージャーを務める小島さんが登場。舘さんがニュージーランドへ赴き憧れの人と初対面する。またオリンピックメダリストで世界王者にも輝いたフィギュアスケート選手、高橋さんのアメリカ合宿に密着。ビヨンセの振付師との超ハードな練習をテレビ初公開する。そのほか妻夫木聡主演で大ヒットした『ウォーターボーイズ』のモデルとなった川越高校水泳部に密着。今年のシンクロ公演までの42日間を追う。櫻井さんと舘さん、小島さんが応援団として盛り上げる「ラグビーワールドカップ2019日本大会」は9月20日(金)より開幕。初戦となる日本対ロシア戦は同日19時45分より日本テレビ系で放送。11月2日(土)まで熱戦が繰り広げられる。高橋さんが出場する「木下グループpresents カーニバル・オン・アイス2019」は10月5日(土)、さいたまスーパーアリーナで開催。浜辺さんは劇場アニメ『HELLO WORLD』で声優に挑戦。北村匠海、松坂桃李らも声優を務め、2027年の京都を舞台に内気な男子高校生・直実(北村さん)の前に、10年後の自分・ナオミ(松坂さん)が突然現れ、事故で命を落とすことになる瑠璃(浜辺さん)を救うため、子どもの直美と大人のナオミ、奇妙なバディが誕生する…という物語。白洲さんは映画『葬式の名人』に出演、前田敦子主演、高良健吾、尾上寛之らの共演で、大阪府茨木市を舞台に、奇想天外な高校の同級生のお通夜を体験する人々を描く。劇場アニメ『HELLO WORLD』は9月20日(金)より全国東宝系にて公開。映画『葬式の名人』は9月20日(金)全国にて公開。「衝撃のアノ人に会ってみた!2時間SP」は9月18日(水)19時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2019年09月18日いま映画やドラマに引っ張りだこの若手俳優・白洲迅が出演する最新作『葬式の名人』がもうすぐ公開。この度、公開に先駆けて、今作でなんと“遺体役”に挑戦した白洲さんの場面写真がシネマカフェに到着した。大阪府茨木市を舞台に、奇想天外な高校の同級生のお通夜を体験する人々を描く本作。茨木市で生まれ育った川端康成の作品群をモチーフに、茨木市にてオールロケを敢行。前田敦子が女手一つで息子を育てる渡辺雪子、雪子ら同級生を不思議な一夜に巻き込む豊川大輔を高良健吾が演じている。そして、主人公たちの同級生で中心的人物である吉田創役を白洲さんが務めている。『BACK STREET GIRLS -ゴクドルズ-』では主演を務め、「僕はまだ君を愛さないことができる」ではW主演。現在放送中の「刑事7人」にも出演し、刑事・野々村拓海役で活躍。『HiGH&LOW THE WORST』「ハル~総合商社の女~」など待機作にも注目が集まる白洲さん。今作で演じる吉田は、高校生の頃、甲子園を目指す野球部のエースだったが、怪我により野球部はもといクラスメートのもとからも去ってしまう。到着した場面写真では、そんな去ったあとから10年後、再び母校を訪れた吉田の姿が。吉田は校門前で遊ぶ子どもからの球を受けると「ええ球や」と爽やかスマイル。取りにきた野球部の中には、母校の教師となり、野球部顧問、さらに吉田とバッテリーを組んでいた豊川が…。また、当時のエースの面影感じる見事な投球モーションを披露する吉田。豊川はそこで目の前にいるのがかつてのバッテリー吉田だと気づき、まさかの再会もつかの間、驚きの展開に発展していく――。最後は、吉田のクラスメートであった雪子、息子・あきお(阿比留照太)、そして豊川らがあることがきっかけで高校時代に入り込んでしまうシーンでの1枚。昔と同じように応援団として太鼓を叩く姿があり、3人に気づき「俺を見てくれ!」と言わんばかりの表情を見せている。突然去り、再び現れた吉田。本作では、全く読めない行動を起こす彼中心でストーリーが進む、重要なキーパーソンとして登場している。『葬式の名人』は9月20日(金)より全国にて公開。※8月16日(金)茨木市先行(cinemacafe.net)■関連作品:葬式の名人 2019年9月20日より全国にて公開、8月16日茨木市先行(C) “The Master of Funerals” Film Partners
2019年09月12日アイドルから女優に転身し、時には役に体当たりで挑みながら、お芝居の実績を積んでいる前田敦子さん。アイドル時代と同様、現在もオファーは途切れない。私生活では結婚、そして出産とハッピーな報告が続き、相変わらず注目の人だ。そんな前田さんが、初めて母親役を務めた主演映画『葬式の名人』が公開される。「樋口(尚文)監督から出演のオファーを受けた時、達筆すぎて読めないぐらいの情熱的なお手紙をいただきました(笑)。監督には数年前から映画のことについていろいろ教えてもらっていて、その“映画オタク”ぶりから、一緒にお仕事したら楽しいだろうなぁと思って、ぜひやらせてくださいってお返事しました」舞台は大阪府茨木市。前田さんが演じるのは、小学生の息子を一人で育てている雪子。ある日、高校時代の同級生だった吉田(白洲迅)が突然死んでしまうところから物語は始まる。同じ野球部で、吉田とバッテリーを組んでいた豊川(高良健吾)が葬儀屋と喧嘩したことで、彼らは母校で吉田のお通夜を行うはめに。なぜか消えた棺を捜して野球部の部室にたどり着いた雪子と同級生たちは、棺とともに一夜を明かすことになるが、いつの間にか寝てしまう。「目を覚ますと、有馬稲子さん演じる“見知らぬ女性”がいて、そのあたりから突然ファンタジー要素が濃くなってくる感じがすごく楽しくて、好きなシーンです。カメラの長回しで撮るシーンが山ほどあって撮影中は苦労したんですが、第三者からの目線のように撮っていたことを後から知って、そのうえで完成作品を観た時に納得。映画オタクの人たちが作った作品を、私も素直に面白い!と思えたことがうれしくて、興奮しました。すべての辻褄が合って、キレイに成立させる必要はない。映画ってこれでいいんだよな、映画らしいな、って腑に落ちて、すごく気持ちよかった。いい作品に関わることができて幸せだと思いました」25歳の時、一人の女性として考える時期があり、自ら初めて1か月の休暇をもらったという前田さん。「結局何もすることがなくて暇で、すぐにお仕事がしたくなった。それで、小さな役でも何でもいいからお芝居がしたいって事務所にお願いして。その結果、今年公開の出演映画は5本にもなりました。休暇は、何にも囚われずにその時もらった役をやるというスタイルは性に合っているかもしれない、と思えた、いいきっかけでした。私もオタクなのかも(笑)。これからも、映画らしい作品にどんどん関わっていきたいです」『葬式の名人』高校時代の同級生・吉田の訃報が届き、集まった友人たち。熱血漢の豊川が、最後に吉田を母校に連れていきたいと提案し、みんなで棺を担いで母校へ向かうが…。出演/前田敦子、高良健吾ほか9月20日より全国公開。©2018“The Master of Funerals” Film partnersまえだ・あつこ1991年7月10日生まれ、千葉県出身。AKB48の中心メンバーとして活躍し、2012年に卒業。今年は『コンフィデンスマンJP ‐ロマンス編‐』『旅のおわり世界のはじまり』含め5本の出演映画が公開。※『anan』2019年9月18日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Ayaka.kヘア&メイク・熊谷美奈子インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年09月11日日本が最もエネルギッシュだったといわれ、“バブル”経済に沸いた80年代。いま再び注目を集める時代の日本を舞台に、少しノスタルジックでどこか懐かしい気分を味わえる作品をピックアップした。女性はソバージュに肩パット入りのボディコンスーツに身を包み、男性はダブルスーツに革のセカンドバックでキメる。高級住宅や高級車、高額のゴルフ会員権が飛ぶように売れ、テーマパークやリゾート地、ディスコは超満員。クリスマスには高級ホテルでデート、プレゼントはブランド品が定番など、まるで華やかな夢物語のような毎日に「あの時代はよかった…」と語る経験者も。昭和から平成へ、平成から令和に移り変わったいまもなお、思いを馳せる時代を描いた作品は数多く作られている。固定概念を打ち崩せ!時代のギリギリを攻めまくる!「全裸監督」1980年。会社は倒産、妻に浮気され絶望のどん底にいた村西とおる(山田孝之)は黎明期だったアダルトビデオに勝機を見出し、仲間のトシ(満島真之介)、川田(玉山鉄二)らとともに殴り込む。一躍業界の風雲児となるが、商売や警察の妨害で絶体絶命の窮地に立たされる村西たち。そこへ厳格な母の元で本来の自分を押し込めていた、女子大生の恵美(森田望智)が現れ…。ふたりの運命的な出会いは、社会の常識を根底からひっくり返していく――。“裸で生まれてきたのに、裸になって何が悪い。撮りたいものをただ撮るだけ”という村西が貫き通した信念のごとく、豪華キャスト陣の体当たりの演技とスタッフの熱い思いが1つとなり企画・映像化に至った本作。これまで堂々と描くことすらタブー視されてきたアダルトビデオ業界を舞台に、昭和の最後を駆け抜けた“放送禁止のパイオニア”村西とおるの半生を描いた文字通り型破りな作品は、この令和の時代にこそ観るべき1本。時代を変えたチーム村西の物語は、閉塞する現在こそ胸に突き刺さること間違いなし!いつの時代も想いは同じ…どこか可笑しくちょっと寂しい青春の1ページ『横道世之介』80年代後半、長崎の港町から大学進学のために上京した青年・横道世之介(高良健吾)。頼みごとを断りきれないお人好しの世之介は、お嬢様育ちのガールフレンド・与謝野祥子(吉高由里子)、入学式で出会った倉持一平(池松壮亮)、パーティガールの片瀬千春(伊藤歩)、女性に興味を持てない同級生の加藤雄介(綾野剛)など、多くの人を惹きつける。劇中で世之介が身につけているペイズリー柄のネクタイや、チェック柄のシャツ、女性たちのクルっと立ち上がった前髪なども懐かさを感じさせる。長崎に帰省した際に浜辺まで祥子を乗せて走る車は初代日産・パルサーもまた、この時代の最先端。そんな世之介と彼に関わった人々が過ごした青春時代から16年後、全員が世之介を思い出すある出来事が起きる…。愛しい日々と優しい記憶の数々が、鮮やかにそれぞれの心に響きだす。切なくも甘ずっぱく、どこか可笑しい気持ちで満たされる1本。点と点が線になる、愛の大どんでん返し劇!映画『イニシエーション・ラブ』バブル真っただ中、80年代後半の静岡。友人から合コンに誘われ、乗り気ではなかったが参加することにした大学生の鈴木(松田翔太)は、そこで歯科助手として働くマユ(前田敦子)と出会う。華やかな彼女にふさわしい男になろうと、髪型や服装に気を使って鈴木は自分を磨く。静岡で2人仲良く過ごす毎日を送ってきた鈴木だったが、就職して東京本社への転勤が決まり、週末に東京と静岡を往復する遠距離恋愛を続けるが、同じ職場の美弥子(木村文乃)と出会い、心が揺れ始め…。劇中には、「オフコース」の「Yes-No」、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」、寺尾聰の「ルビーの指環」など80年代に流行った名曲の数々が使用されており、観る者は一気にタイムスリップ。やがて平凡な男女のラブストーリーはラスト5分、誰も予想だにしなかった衝撃の展開へ…!?観終わった後、もう一度観返したくなる、大どんでん返しに目が離せない!“バブル”という時代が生んだ人間たちの生き様は多種多様だが、どの主人公も常にエネルギッシュにその時代を謳歌している。作品を通して見えてくる、全力で生きる姿にきっと胸打たれるに違いない。Netflixオリジナルシリーズ「全裸監督」は8月8日(木)よりNetflixにて全世界独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2019年07月31日東野圭吾原作映画『マスカレード・ホテル』のBlu-ray&DVDが8月にリリース。今回、そのリリースに先立ち、本作で初共演となった木村拓哉と長澤まさみのインタビュー映像が到着した。累計355万部突破の東野作品屈指の人気を誇る「マスカレード」シリーズの第1作「マスカレード・ホテル」を実写映画化した本作。連続殺人事件を解明するためにホテルに潜入するエリート刑事・新田浩介を木村さん、共に事件の真相に迫る一流ホテルマン・山岸尚美を長澤さんが演じ、立場も性格も正反対な2人が難事件に挑む!2人のほかにも、小日向文世、梶原善、泉澤祐希、濱田岳、前田敦子、笹野高史、菜々緒、生瀬勝久、松たか子、渡部篤郎などなど、豪華俳優陣が登場している。今回到着した映像は、撮影の舞台裏に密着したメイキング映像の一部で、木村さん演じる新田が初めて本編に登場するホテルのロビーでのシーンが切り取られている。新田と山岸(長澤さん)が一画面に収まる初共演シーンは、“まだ2人は出会わない”という秀逸な場面だが、監督も興奮の息の合ったコンビネーションを披露。また、撮影序盤にお互いの印象について語るインタビューでは、お互いへの信頼が表れている。このほかにも、新田の登場シーンでアイスコーヒーを持つアイディアが生まれた場面や、豪華キャストとの共演シーンの舞台裏など、撮影の裏側が90分以上収録されている。加えてBlu-ray&DVDの豪華版には木村さんと長澤さん、そして鈴木雅之監督による豪華ビジュアルコメンタリ―など、ここでしか観られない貴重な映像も収録される。『マスカレード・ホテル』Blu-ray&DVDは8月7日(水)リリース。(cinemacafe.net)■関連作品:マスカレード・ホテル 2019年1月18日より全国東宝系にて公開Ⓒ 2019 映画「マスカレード・ホテル」製作委員会 Ⓒ 東野圭吾/集英社
2019年07月30日前田敦子は「追いつめられ俳優」である。「追いつめられ俳優」とは追いつめられればられるほど圧倒的な力を発揮し、追いつめられる様まで最高のエンターテインメントにしてしまう俳優のことで、前田敦子のほかには藤原竜也、長谷川博己、戸田恵梨香などがいる。前田敦子はかつて、言わずとしれたAKB48のセンターとして活躍したトップアイドル。「過呼吸」になるほど自分をギリギリまで追いつめるパフォーマンスに定評があった。アイドルを卒業して俳優になってからも、監督は彼女を追いつめたいと思うのか、山下敦弘監督は『苦役列車』(12年)で土砂降りの中で追いつめ、中田秀夫監督は『クロユリ団地』(13年)で絶叫させていた。だが俳優としてキャリアを積むにつれ、アイドル時代のイメージに頼るだけではない面も出て来て、逆に追いつめる前田敦子を描いたのが黒沢清監督である。前田敦子の歌「セブンスコード」のイメージビデオ的に企画されたものが映画になった『Seventh Code』(14年)は、前田敦子演じる女が日本で会った男(鈴木亮平)をウラジオストクまで追いかける。思い込んだら一直線のちょっと危うい女性を演じているかと思ったら話はもっと壮大でのっぴきならず、男がまさに地獄まで追いつめられていく流れに。彼女のアクションが凄いのだが、冒頭のキャリーケースを引きずりながら猛ダッシュする前田敦子のパワーも見どころだ。追いつめようが追いつめられようがいずれにしても前田敦子の出る作品は体力勝負で身体的に負荷がかかるものが多い。華奢な体のどこからそんな力が湧き出てくるのか……とまばたきできないほど観客が見入ってしまうような状況をどれだけ用意できるかが監督に課されているような気さえする。それが堤幸彦監督の場合は、ちょっとひねって『イニシエーション・ラブ』(15年)にて真綿で男の首を締めるような前田敦子を描いた。とりたてて何もせずニコニコしているだけにもかかわらず強大な磁場ができあがるという前田敦子の蟻地獄的な“圧”だけを恋愛映画に取り入れたすばらしい企画であった。○非日常があっという間に収束するすごさ現在公開中の黒沢清監督作品『旅のおわり世界のはじまり』はまわりまわって追いつめられ俳優の面目躍如なところがある。中央アジアのウズベキスタンが舞台で、ドキュメンタリーというか旅に関するバラエティー番組のレポーターとして働いている主人公・葉子(前田)は海外の旅バラエティーといえば過酷なロケがつきものとばかり、体を張って様々なことにチャレンジさせられるのだ。とりわけものすごく危険そうな遊具に乗る場面を堂々とこなすところは涙なくしては見られない。誰もかばってくれず、やるしかない状況を淡々と引き受けていく葉子。もともと歌を歌いたかったのがなぜかレポーターで糊口を凌ぐしかなくて、このままでいいのかいけないのか悩んでいるところ、たまたま迷い込んだすばらしい劇場で歌ってみたことで彼女のなかで何かが動き出す。歌は前田にとって得意ジャンルであるはずだが、この映画では彼女を追いつめる。なぜなら、「愛の讃歌」という激しい愛を歌った普遍的な名曲である。エディット・ピアフが歌い、日本では越路吹雪や美輪明宏、大竹しのぶが歌っている歌だ。それを前田敦子が歌うのだ。相当精神的にも技術的にも追いつめられたはず。見た目に凄い状況ではなく静かに凄い状況で追いつめられたときどう出るか、前田敦子はこの映画でまた前進した。私はこの映画の前情報をほとんど入れずに見たので、前田敦子が首都タシケントにある由緒あるナボイ劇場というオペラ劇場で歌う場面がネタバレではなく、むしろ売りになっているらしきことを後で知った。たとえば、黒沢清監督と出演者の加瀬亮の対談の掲載された『文學界』では「闇に響いた前田敦子の歌声」というタイトルが堂々とついていた。この映画は「日本・ウズベキスタン国交樹立25周年」の記念プロジェクトで、全編ウズベキスタンロケでナボイ劇場を登場させるというのはお題だったそうだ。なるほど、そういう課題に、日本の歌姫でもあった俳優・前田敦子は生きる。この派手な部分ももちろんすばらしい。だが、絶叫マシーンに挑む表情、埃っぽい街を小走りに行く姿、ホテルでケータイの電波を探して窓を開けて風に吹かれたりホテルの屋上に上がったり、そういうほうも素敵に感じた。前田敦子はスポットライトがバーンっと当たったときよりも、その後が魅力的な稀有な人だと思うのだ。以前、私は前田敦子の笑顔の滞空時間が短いことについて書いたことがあるが、満面の笑顔や絶叫という非日常があっという間に収束して、ものすごく冷静な顔になるのが前田敦子の本当の凄さ。非日常の仮面を必死でかぶり続けることで俳優や歌手という特別なものでいられるものだという認識をさらりと破るのが前田敦子なのである。葉子は過酷なミッションを淡々とこなすと、たったひとりで食べ物を買いに遠くの繁華街に出かけていく。場所もわかりにくく言葉も不慣れで、ちょっと危険そうな目にあっても、はじめてのお使いに行く子供が誇りをもって口をへの字につぐんで弱音をはかず黙々と歩いていくような、プリミティブな強さがある。はじめてのお使いの子供を追った映像は目が離せなくて、ずっと見てしまうように、観客は葉子の行動を追いかけることで、ウズベキスタンのささやかな冒険を体験した気持ちになる。冒険が終われば、たちまちホテルで小さく丸まって座ってケータイいじって彼氏に連絡しているふつうな女の子に戻る。それはまるでわずか3分間しか変身できないウルトラマンのような、3分間の小さな魔法。前田敦子は、ふだん家でごろごろして、買った服の値札の紙の部分だけ手でちぎって、プラスチックの紐部分だけ残すような怠惰な生活を送るような(以前、前田がこういことをやると発言していたことに共感した)ふつうの人間が、ある瞬間、ものすごく劇的な追いつめられ体験をして、スターやヒーローになれる夢をひととき見せてくれる。次回作『葬式の名人』(樋口尚文監督)はシングルマザーの役だとか。どんな劇的体験を見せてくれるだろうか。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、ノベライズ『隣の家族は青く見える』『コンフィデンスマンJP』 など。5月29日発売の蜷川幸雄『身体的物語論』を企画、構成した。
2019年07月23日「最近、このあたりで前田さんをまったく見かけなくなったんです。石原さんの姿は、今でも目撃することがあるのですが……」(近隣の住民)7月9日スタートのドラマ『Heaven?~ご苦楽レストラン~』(TBS系)で主役を演じる石原さとみ(32)。9月には彼女の主演舞台『アジアの女』が始まることもあり、現在は急ピッチでドラマの撮影が進められている。そんな多忙を極めるなか、プライベートに“異変”が起きているという――。昨年4月に「週刊文春」で沖縄デートが報じられ、「SHOWROOM」社長・前田裕二氏(32)との交際が発覚した石原。8月には彼女の引越し先が前田と同じマンションだったことを、本誌がスクープ。彼女は連日、“愛の巣”からドラマ撮影へと向かっていた。そんなひとつ屋根の下で前田氏との仲を深めてきた石原。今回の撮影中も、帰宅するのは件のマンションだった。だが冒頭のように、最近はマンション付近で前田氏の姿を目撃することがなくなっているという。そこには、理由があった。「実は、2人は破局してしまったようです。最近、前田さんが友人に『もう彼女とは別れたんだ』と漏らしていたそうで……」(前田を知る芸能関係者)今年1月時点で、2人は結婚に向けて着々と準備を進めていたはずだった。当時、石原の知人は本誌にこう明かしていた。「実は前田さん、すでに石原さんのご両親への挨拶をすませているんです。その後も何度か会っていて、親睦を深めているとも聞きました。それほど石原さんとの結婚について“本気”ということ。カレの真剣な姿勢に、ご両親もかなり好印象を持っていたようだと聞いています」両親公認の仲となったことで、“結婚秒読み”とも言われていたふたり。だがそこから一転して、“まさかの決別”を迎えていたというのだ。いったい、何があったのか。前田氏を知るIT関係者は「私もすでに別れたと聞きました」と証言。理由について、こう明かした。「いよいよ結婚が見えてきたことで、2人は改めて将来について話し合うようになったそうです。しかし、そこで価値観のズレが出てきたのです。前田さんは “仕事大好き人間”。いっぽうで石原さんは少しでもいっしょの時間を過ごしたいタイプ。話し合いのなかで、そうした違いが鮮明になってきたようです。最終的には前田さんがマンションを出ていくことになったと聞きました。現在は都内にあるほかのマンションで暮らしているそうです」本誌が取材したところ、たしかに前田は引越していた。7月上旬の深夜1時過ぎ、都内にあるマンションへと帰っていった前田氏。話に聞いたとおり、“愛の巣”とは別のマンション。やはり転居していたのだ。石原との破局の真相について聞くべく、本誌は「SHOWROOM」に問い合わせた。だが担当者は「プライベートについてはお答えいたしかねます」と答えるのみだった。
2019年07月09日●前田敦子は他のメンバーと「全然違う」原作に頼らず、果敢にオリジナリティを追求する「オリジナル映画の担い手たち」。インタビュー連載の第9回は、前田敦子が主演を務める映画『旅のおわり世界のはじまり』(6月14日公開)でメガホンを取った黒沢清監督の真髄に迫る。前田演じるテレビリポーター・葉子は、“幻の怪魚”を探すウズベキスタンロケに臨みながらも夢と現実の狭間で葛藤し、彼女を取り巻くスタッフたちも、予定通りに進まない異国ロケにいらだちを募らせ始める。数々のオリジナル作を手掛けてきた黒沢監督は、どのような思いでこのスタッフ心理を描いていったのか。そこには、「本当の仕事」の矜持と、「オリジナル映画の恐怖」が深く関係していた。○■「テーマ」が先にあることはない――日本とウズベキスタン合作映画のオファーで、プロデューサーからは「物語は自由」と言われたそうですね。具体的な条件は、「ウズベキスタンで撮る」「どこかでナヴォイ劇場を入れてほしい」の2つぐらいでした。とは言っても、ウズベキスタンの文化に深く根ざした物語を考えるのは、とてもじゃないけど時間が足りない。日本で詳しい資料が手に入らなかったので、現地で取材すると何カ月……何年もかかるかもしれない。最初は、「どうしようか……」と悩んだのですが、主人公の設定によってはウズベキスタンの現状とリンクしなくても成立するかもしれないと。そこで思いついたのが、バラエティの旅番組でした。――確かに旅番組は、「現地を知らない人」に伝えることも目的ですよね。これまで、映画祭に招待されて海外のいろいろな国に行ったのですが、その国を深く知らなくても、困ったり、面白い出来事があったりするんですよね。そういう経験もあったので、まずはざっと物語を考えて進めてみよう、となったんです。――特にテーマは考えなかったのでしょうか?これまでの映画もすべてそうなんですが、「テーマ」が先にあることはないです。「テーマ」は徐々に見えてくるもの。原作があってもなくても、それは同じです。具体的な場所があって、そこに人物がいて、物語の流れがある。そこにどのような「テーマ」があるのかは、撮影が終わって分かることもあるんですよ。――今回は、どのあたりで見えてきたんですか?脚本が完成した頃には前田敦子さんで撮れそうだと分かっていて、テーマを言葉ではっきり認識していたわけではないのですが……海外にポツンと立った人、仕事場で自分の義務を果たす以外は関係を持とうとしない人、自分の周りに高い塀を築いた人。そんな人間が、いかに壁を乗り越えていくのか。そこは大きなテーマになるだろうと考えました。徐々に見えてきたことなので、それがいつなのか判断するのは難しいですね。○■脚本で「当て書き」をしないワケ――取材に備えて『Seventh Code』(14年)を改めて観たのですが、監督がおっしゃっている通り、前田さんには特有の孤独感が漂っていました。『Seventh Code』で、「やっぱりこういう役が合っている」と確信しました。僕は、AKB48についてはあまり知らなかったのですが、AKB48関係のいろいろな映像やニュース、歌っているところも含めて見た時、あれだけ多くのメンバーが並んでいる中でも他と全然違う。「面白い存在」というのが彼女の第一印象で、女優を目指していると聞いて、チャンスがあれば一度撮ってみたいと。孤高な存在として撮るのが一番彼女に合っていると何となく思って。本人にこれを伝えると、「私、全然そうじゃないですよ」と言われるんですが、そこにこそ個性があると確信していました。――そのような役者さんが背負っているもの、背景は起用する上で重視されていますか?そうですね。でも、前田さんは一緒に仕事をする前からイメージを持っていたので特殊な例だと思います。多くの場合は、やってみないと分からない。撮影前に出演作を見て、「なんとなくこういうイメージかな」と先入観を抱いて仕事をしてみると、「全然違った」ということは結構多い。またそれも面白いんですけどね。オリジナルであれ、原作であれ、向き合い方は同じ。基本的に俳優との出会いは縁、偶然です。こちらがいくら思っていても、別の人に代わることだってある。イメージしていたキャスティングと異なっても、「これはこれでいいね」と切り替えて撮影していくのが監督の仕事です。――撮影に備えて出演作をご覧になるということは、意識的に先入観を作っていらっしゃるのでしょうか?通常、脚本を書く時に「誰が演じるのか」と意識することはありません。ただ、先程も言った通り今回は特殊で、前田さんをイメージしていました。フラットな状態で脚本を書き上げると、プロデューサーとキャスティングを話し合う中で候補者が絞られていく。出演者が決まると代表作を見返してから、ドキドキしながらその方とお会いします。――オリジナルの場合は、脚本を書いている段階で無意識に俳優や知り合いの人物を思い浮かべてしまいそうな気がしますが……?若い頃は、そんなこともありました。近年は、誰でも、どうとでもなるように書いています。極端なことを言うと、20代でも50代でもいいし、性別が違っても構わないくらい。実際に、「女性の方がいいかもしれない」と男役から変更したこともあります。●監督の狙いを大きく曲げる“ある力”――なぜフラットな状態で書くようにしているんですか?書くことは大したことではないんです。書かないと物事が進まない。映画監督としての本当の仕事は、スタッフとキャストが決まって、撮影する行為。その時に持てる力を全部出したい。脚本はそのスタートラインに過ぎないので、「これがどのような人物になるのか」という“お楽しみ”でもあるんです。脚本で出来上がってしまうと、撮影が面白くないんですよ(笑)。自分が撮る映画の脚本ですから、それでいいんだと思います。脚本だけの仕事の場合はそこに思いや狙いを込めるのでしょうが、僕の思いや狙いはずっと後です。――そういえば、染谷将太さんが、「これが一体どんな映画になるのか、自分をどこに連れていってくれるのか、最初はまるでイメージできませんでした。自分の想像力の限界すら感じてしまったほど……要するにそれは、僕にとってとても面白い台本でした」とおっしゃっていましたが、監督も同じ感覚ですか?染谷くんにそう言っていただけるのは、大変うれしいですね。僕自身、脚本を書いた時点でどんな映画になるのか分からない。どんな映画にするのか、それは僕の監督としての仕事、楽しみでもあります。脚本の時点で、それが分かるわけがないというのが本音ですが、あまりワケが分からないものを書いても仕方がない。人に読ませるものですから、ある程度はどのような物語か分かるように書きますが、どのような映画になるのかは僕自身分かってないんですよね(笑)。――(笑)。その「監督の仕事」が始まる現場が、今回はウズベキスタンでした。予め押さえていた場所が、突然撮影NGになったりしたそうですが、いよいよ勝負という時に相当なストレス、負担になるだろうなと今お話を聞いて感じます。まぁ、経験ですね。慣れちゃいました(笑)。前日にNGになったこともあって、「さて、どうしようか」と大変緊張する瞬間でもあるんですが、実は映画作りにおいての良い面でもあって。映画作りは、僕一人でやっているわけじゃない。みんなでやっているものです。「困っていること」はみんな同じなので、「こっちはどうですか?」とかみんなもいろいろ考えてくれるわけです。だから、代わりの場所も自然と見つかる。それが、最初に予定していたところよりも良かったりするんです。――まさに劇中の番組クルーとも重なりますね。そうですね。映画作りも同じで、それが面白いところでもあるんです。――ディレクター役を演じた染谷さんは、監督をイメージして演じたそうですね。自分をそこまで反映させたつもりはないんですが、自分以外のディレクターが何をやっているのか、あまり知らないので(笑)。○■オリジナル脚本で直面する恐怖――監督は、不測の事態に直面しても動じない方だとも聞きました。経験を積んで、次第にそうなっていったんですか?もちろん、経験によるところは大きいと思います。でも、動じていますよ(笑)。結果的にうまく解決されている……といいますか。そうやって何となく、うまくいくもんなんですよね。急遽変更があっても、あとで見返した時に「これはえらくいいじゃないか!」と盛り上がることもあるので(笑)。それを経験すると、どんなことがあってもわりと気楽でいられます。――前田敦子さんは、監督からの指示が「こうしてください」ではなく、「ここは必要ないです」だったことがすごくありがたかったそうです。脚本と同様に、演出もあまり決め込まずに進めていらっしゃるんですか?他の監督は、そんなに細かく言ってるのかなぁ(笑)。でも、全然言わない人もいると聞きますし、自分では平均的だろうと思っています。前田さんのように、どのシーンでも全力を出してくれる俳優さんであれば、「マイナス」していくことで十分成立します。もちろん、すぐに最高の力を出せない方であれば、「プラス」でお伝えすることもあります。――そこは役者さん次第なんですね。さてそろそろお時間です。監督の仕事において、オリジナル映画はどのような位置付けでしょうか?原作映画であろうが、オリジナル映画であろうが、誰かが書いた脚本の映画であろうが、究極的には同じであると考えています。ただ、映画はいろいろな人の力が加わってできているもの。監督の立場では、いろいろな人の才能をうまく使って進めていくのが理想です。現場のスタッフや俳優は最大の力になりますが、時として撮影現場に関係のない“ある力”が働くことがあって、それが監督の狙いを大きく曲げてしまうことがあるんです。これは時にですが、原作者の強い意思が現場で働く場合がある。原作をうまく消化して、ほとんどオリジナルのような気持ちで撮影現場に臨めればいいのですが、その強い意思がマズイ方向に作用する場合があるんですよね。余計な力が働かないという点では、オリジナルの方が整理しやすいと思います。ただ、脚本を完成させる作業でいうと、オリジナルは理想ですが結構リスキーなんですよ。――リスキーといいますと?ちょっとした障害、例えば一言のセリフが思い浮かばないとか、そういう事態に直面した場合は、すべてがゼロになってしまう可能性がある。原作だと、一度は原作に戻って考える拠り所がありますから。オリジナル脚本の場合は、「間違っていたのかもしれない……」とゼロになってしまう恐怖があります。先程も言いましたが、脚本が完成した後が僕の本当の仕事。セリフの1つぐらい、大したことではないんですよ。現場で変えてしまってもいいんですけど、脚本で詰まって進まなくなるということはよくあるんですよね。オリジナルで書いていると、なかなか人任せ、おおらかになれません(笑)。■プロフィール黒沢清1955年生まれ、兵庫県出身。1983年、『神田川淫乱戦争』で商業映画デビュー。『CURE』(97)で世界的な注目を集め、『回路』(00)では、第54回カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。以降も、第56回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『アカルイミライ』(02)、第64回ヴェネチア国際映画祭に正式出品された『叫』(06)など国内外から高い評価を受ける。また、『トウキョウソナタ』(08)では、第61回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞と第3回アジア・フィルム・アワード作品賞を受賞。近年の作品に、第8回ローマ映画祭最優秀監督賞を受賞した『Seventh Code』(14)、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞した『岸辺の旅』(15)、『クリーピー 偽りの隣人』(16)、フランス・ベルギー・日本の合作映画の『ダゲレオタイプの女』(16)、『散歩する侵略者』(17)、ドラマ『予兆 散歩する侵略者』(17/WOWOW)などがある。
2019年06月27日シルクロードを舞台に黒沢清監督が描く、日本×ウズベキスタン初の合作映画『旅のおわり世界のはじまり』。現在公開中の本作では、主演・前田敦子の衣装にぜひ注目してほしい。本作で前田さんが演じているのは、舞台で歌うという夢への情熱を胸に秘めながらも、TVリポーターの仕事を続ける主人公・葉子。劇中では、理想と現実のズレに違和感を感じる葉子が、番組クルーと共に取材でウズベキスタンを訪れる。ウズベキスタンに約1か月滞在しロケを敢行した本作では、日本では見られない雄大なシルクロードの風景からバザールの雑踏など現地の空気を感じられ、まるでウズベキスタンを旅しているような体験ができる。そんな旅好きも必見の本作。今回はTVリポーターという職業柄、海外を飛び回る葉子の服装に注目!旅する国に合わせて服をチョイス! 「エスニックな服とストール」劇中では、タシケントにあるウズベキスタン最大のバザールなど、現地の人が実際に生活している場所へ足を運んで取材をするシーンも登場しており、葉子も街の雰囲気に馴染むようなエスニック調の花柄チュニックやワンピースを着ている。また、旅する国の雰囲気に合わせるのもいいが、その土地の気候も要チェック。ウズベキスタンは昼夜の気温差が激しく日差しも強いため、葉子は大判のストールを日除けに使ったり、羽織ったり。万能さを発揮してくれるストールは、旅のお供の必須アイテムかも。おしゃれしたいけど荷物は軽くしたい…着まわしのきく「デニムジャケット」荷物がかさばるのは嫌だけど、せっかくの旅先だからシーンに合わせたおしゃれも楽しみたい…と悩む人も多いはず。劇中で葉子は、どんな服とでも合わせやすく着まわしのきくデニムジャケットを持参。ワンピースの上に羽織ったり、夕食を求めて街を散策する際には、ラフなTシャツとショートパンツに合わせてみたり。変わりやすいウズベキスタンの気温対策もバッチリだ。動きやすさが一番! 「スニーカー」そしてたくさん歩く旅の足元は、歩きやすいスニーカーがマスト!ワンピースやショートパンツを履いている葉子は、靴下もおしゃれ。赤色のワンピースに黄色の花柄に合わせた黄色い靴下がワンポイントで映えている。おしゃれだけど動きやすい、まさに旅にはピッタリのファッション!魅力が満載の葉子の旅ルックにも注目しながら、彼女と一緒に「心の冒険」に出てみてはいかが。『旅のおわり世界のはじまり』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:旅のおわり世界のはじまり 2019年6月14日よりテアトル新宿、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開Ⓒ2019「旅のおわり、世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO
2019年06月16日『岸辺の旅』『散歩する侵略者』の黒沢清監督の最新作『旅のおわり世界のはじまり』が本日から公開されている。本作は海外ロケにやってきたレポーター・葉子が主人公の物語を描いているが、黒沢監督は「脚本を書いている初期の段階から、主人公には歌ってもらおうと思っていました」と振り返る。なぜ、本作で主人公は異国の地で歌うのだろうか?彼女が歌う時、そこにはどんな状況が出現するのだろうか?バラエティ番組のロケ撮影のためにウズベキスタンにやってきたレポーターの葉子(前田敦子)は、異国の地を散策して迷子になったり、将来の夢について考えたり、遠く離れた恋人と連絡を取り合ったりしながら、淡々と日々の仕事をこなしている。やがて彼女はいくつかの出来事を経験し、自身の新しい扉を開くことになる。全編をウズベキスタンでロケ撮影することになった黒沢監督は、主人公の葉子が異国の地で徹底的に“孤独”になっていくように物語を紡いでいる。撮影隊との関係は“仕事限り”のもので、ひとりの時間になっても周囲と言葉は通じず、行く先は知らない場所ばかりだ。「そうなるのは僕の中では必然でした。撮影隊が主人公の物語にはいろんなパターンがあると思うんですけど、自分も撮影する側にいるので分かるのですが、スタッフ同士で衝突が起こったり、ドラマが起こるようなことは普通はないんです(笑)。もちろんドラマがあってもいいんですけど、あくまでも仕事ですから、やるべきことをやって、終わったら自分だけの世界に帰っていく。それが僕にとってのリアルです。だから主人公が撮影隊の中にいることでますます孤立した状況になることは分かっていましたし、葉子が他の人とあまり交わらず、たったひとりですべてを解決していくことは最初から決めていました」振り返れば、葉子だけでなく、過去の黒沢作品でも多くの主人公が孤独な状況に置かれてきた。「意識的に孤独をテーマにしているわけではないんですけど、魅力的な主人公や、ある人間がある状況に陥ってそれを何とか乗り越えていくような物語を考えた時に、自然と主人公は“たったひとり”になってしまう……なぜなんでしょうね。僕自身はいろんな人の力を借りていて、とてもひとりではやっていけないんですけど(笑)、映画の中の登場人物、それも魅力的な主人公は“ひとり”であらゆる状況を乗り越えていくことに魅力を感じます。それに主人公が何かしらの大変な目に遭うとなった場合に、ハリウッドのように予算があれば宇宙人が攻めてきたりするんだと思いますが、そんな突飛なことが起こせない環境で主人公がツラい目に遭うにはどうするのか考えると……まずは“孤独な状況”になるのが一番わかりやすくてリアルなドラマづくりなのかもしれません。この映画はホラーではありませんが、主人公は何かにおびえ、警戒し、ある種のサスペンスの中に置かれている……そういう映画しか思いつかないんです(笑)。でも僕にとって映画とはそういうものです。スピルバーグだってどんな題材であっても主人公が大変な状況に陥るところから始まりますよね。映画をつくる人間はみな、そういう考えになってしまうのかもしれません」日本から遠く離れた場所で、葉子は孤独な状況に置かれ、さらに黒沢監督の言葉を借りると“大変な目”に遭うことになる。それでも彼女は前へ進むことをやめない。これまでの黒沢作品がそうであったように、どれほど状況が厳しくても、仮に世界が終わってしまったとしても、主人公は孤独なまま前へと進んでいく。そしてその結末には何らかの“希望のようなもの”が待っている。「今回の作品でも当然のようにそうなりました。いま改めて思ったことですが、脚本を書いている初期の段階から、主人公には歌ってもらおうと思っていました。ミュージカルという言い方だとちょっと違うんですけど、ただ歌っている人を撮っているのとも少し違う。どこからか音楽が流れてきて、それに合わせて主人公が歌いだす。僕はこういうシーンが大好きで、なぜ音楽に合わせて登場人物が歌いだすことが、こんなにも気分の高揚を生むのか考えていたのですが、ひとつ言えるのは、流れてくる音楽というのは本来は観客にしか聞こえていない映画音楽で、主人公のいる場所では流れていないものです。ですが、それに合わせて登場人物が歌うということは、登場人物にもその音楽が聞こえていることになります。つまり、その瞬間、前田敦子がいる“あちらの世界”と劇場で観ている観客とが共通の音楽を聞いていることになる。ふたつの世界が結ばれるわけです。それが何ともいえない感銘を生むと思うんです。たぶん、音楽が聞こえてきて主人公が歌う瞬間、主人公も観客も“私は孤独ではない”と思うのかもしれません」孤独な状況に置かれた主人公が数々の出来事を経験し、危機的な状況をひとりでくぐり抜けて最後に歌いだす時、主人公の葉子と、それを観ている観客は孤独な状況からそっと抜け出し、そこに希望のようなものが出現するのではないだろうか。ちなみに本作では希望のようなものを“世界のはじまり”と呼んでいる。『旅のおわり世界のはじまり』公開中
2019年06月14日●うまい旅レポは『ふしぎ発見』イメージ「今まで自分の中で考えすぎてしまって。(役者の現場で)どういうふうにいたらいいのかとか。グループ時代の自分は、『そこから来ている自分』という先入観がありました。その場にどう居ていいのか分からない。去年はその感じから抜け出すことができたんじゃないかなと思います」今から4年前の取材で、自らをこのように客観視した前田敦子。ウズベキスタン全編ロケの主演映画『旅のおわり世界のはじまり』(6月14日公開)は、そんな前田自身の姿とも重なり合う。“舞台で歌う”という夢への情熱を胸に秘め、理想と現実の狭間で葛藤するテレビリポーター・葉子。ウズベキスタンの人々と文化は、彼女をある境地へと誘う。2012年、AKB48卒業後から演技の世界に没頭する一方、私生活では2018年に結婚、翌年に出産という大きな変化が訪れた。「アイドル時代」よりも「女優時代」が長くなった今、「そこから来ている自分」をどのように受け止めているのか。愛息への溢れ出る思いからも、前田の“世界のはじまり”を強く感じる。○■ウズベキスタンで「結婚式やってるからおいでよ」――旅レポのうまさが際立っていた作品でした。どのような準備をされたんですか?ありがとうございます。初めて言われました(笑)。監督としては、旅番組というよりも、『世界の果てまでイッテQ!』をイメージしていたそうです。『イッテQ』……とても難易度が高いなと(笑)。台本にはないおもしろ要素を自ら作り出すのは難しいので、『世界ウルルン滞在記』や『世界ふしぎ発見!』をイメージしながら明るく、分かりやすく伝えればいいのかなと思いながら撮影していました。――食レポもセリフとは思えないほど自然でしたよ。プロフ(ウズベキスタンの炊き込みご飯)を食べるシーンでは、劇中にカンペがあって、そこに書かれている通りではあるんですけど、一応、事前に頭の中には入れていました。ウズベキスタンで撮影するのは初めてで、実はゲリラ撮影も結構あったんです。――異国の地でのゲリラ撮影はハラハラしそうですね。ウズベキスタンの方々はみなさん心が広くて。家の前で撮影していても、クレームを言われることもないですし、むしろ「大変ね」「うちで休んでいったら?」みたいに労ってくださるんです。ちなみに家の中は、そこですべてのことが完結できそうな空間。あまり家から出ないそうで、庭がすごく広くてそこでテレビを観たりしてくつろぐそうです。――スタッフさんが現地の人に招かれて行った場所が結婚式だったというびっくりエピソードも聞きました。ウズベキスタンは寛容な国民性なんですね。私にもそういう出来事がありました。宿泊したホテルのカフェに行きたくて、(柄本)時生と2人で探してたんですが、そこでパーティーが開かれていて。「結婚式やってるからおいでよ」と誘われたんです(笑)。――えー! 日本ではあり得ないですね。ウズベキスタンの人たちは、より多くの人を呼ぶことが祝福になるそうで、招待する人は誰でもいいみたいなんです。――そういえば劇中の葉子は、最初警戒してましたね。私も葉子と同じように何も知らないままウズベキスタンに入ったんですが、怖い場所もなくて。映画ではそういうシーンもありますが、実際にはあまりないので監督も苦労したそうです。――先日行われた観光大使のイベントでも、苦労話よりも思い出を楽しそうにお話されていましたね。そうですね。大変なことはたくさんありましたけど、それはどんな撮影でも同じなので。ウズベキスタンには日本語を話せる方がたくさんいて、それは「勉強をしていろんなことを学ぶことが将来の自分の稼ぎにも繋がる」というシンプルな思いからだそうです。だから、勤勉な方が多いみたいですよ。――葉子がバスで男性から席を譲られるシーンがありますよね。女性に席を譲る文化なんですか?それは分からないんですけど、水を回し飲みすることはあるみたいですよ。見ず知らずの人でも「水欲しい」と言われたら、「いいよ」とシェアするのが普通らしくて。バスでも、前から回ってきた水を飲んで「ありがとう」と返すのも日常風景らしいです。――信じられない(笑)。現地の人とのコミュニケーションを取る上でも、そういう優しさを感じることはありましたか?街中の方でも、無視をされることがありませんでした。まずは笑顔を返してくれますし、片言の英語でも聞き取ってくれます。●本格的な仕事復帰は「ベストかきちんと考えたい」――そんなウズベキスタンの方々も驚くと思いますが、葉子が撮影のために、今にも壊れそうな絶叫マシーンに繰り返し乗るシーンが印象的でした。あれ、日本ではアウトな乗り物ですよね(笑)。――すごくつらそうでした(笑)。実際に乗ったんですよね。はい、本当は連続で乗っちゃいけないみたいです(笑)。係の人もいましたが、「そんなにたくさん乗るものじゃない」とおっしゃっていて。もともと絶叫マシーンは大丈夫なんですが、あれはちょっと危ないと思います(笑)。でも、「やるしかない」と思ってやりました。「早く終われ!」と念じながら(笑)。一緒に乗った加瀬さんは大変そうでしたよ。無口な役なので、必死にリアクションを我慢されていました。――その加瀬さん演じるカメラマン・岩尾に、葉子が「本当にやりたいことから、どんどんずれていっている気がする」と相談するシーンがありました。夢を抱きながら、「このままでいいのか」と漠然とした不安を感じることは誰にでもあることだと思います。前田さんは、このセリフについてどう感じましたか?誰でも絶対に考えますよね。でも、何が理想なのかは分からない。常に変化を求めるのが人間なんだろうなと思うようにはしているんですけど……アイドル時代にそういうことを思っていたかもしれないです。アイドルは立ち止まれないんですよ。握手会やライブ、劇場公演の日程で仕事のすべてが決められている中で、それが延々と続く。だから、止まれない。一人だけが、「ちょっと休みます」とはなかなか言えないので、その時は立ち止まれない自分と向き合うことが多かったような気がします。――AKB48を卒業直後、ニューヨークに短期留学したのも立ち止まる一環だったということですか?そうですね。その他にもいろいろなことをしました。自分の稼ぎで生きるようになってから、「時間を作る」ということをしたことがなかったので。学生時代は何となく過ごしますよね? とりあえず、「時間を作る」ことをやってみよう.。そう思ったのが辞めた直後でした。最初は時間があることにも焦りましたけど、「ちょっと待てよ」「このままの生き方でいいのか」と。アイドルとして生きていた時代も貴重な時間でしたが、それは特殊な時間でもあったんだと。卒業後、そんなことに気づかされました。――アイドル卒業後、役者の仕事をしている時に「ずれているのではないか」と感じることはありましたか?憧れていた山下敦弘監督とご一緒できたのも、運だと思うんです(『苦役列車』・『もらとりあむタマ子』)。「ずれている」というよりも、むしろ恵まれている。会いたい方に会えてお仕事ができているのは今も変わらないので、今のお仕事に関して「ずれている」と感じることはないのかなと思います。○■淡々となる日常で「止まってなんかいられない」――以前の取材では、撮影現場に入った時に「アイドルから来た自分」という思いがどこかにあって気後れすることもあったと。アイドルよりも女優1本の時代が長くなった今、変化はありますか?「仕事だから」というのもあると思うんですけど、いつまでも夢見る自分じゃいられないというか(笑)。生きていくためには現実と向き合わないと。そして、とにかく働かないといけない。年齢を重ねるごとに、そうやって何かが淡々となっていきますよね。十代の頃は夢を追いかけることが生きていくことではあったのですが、今はそんな甘ったるいこと言ってられないなと(笑)。そういう意味ではたくましくなったと自分でも感じますし、十代の頃に抱いていた「言葉にできないようなモヤモヤ」は、なくなっていったのかもしれないですね。たぶん、私だけじゃなくて、みなさんもそうやって生きていらっしゃると思います。周りの友達もキラキラした話をしなくなるんですよね。結婚して子供を産むと、結婚生活や子供とかリアルな話をする機会が増えて、仕事に対する理想論はあまり周りでも聞かなくなりました。そうやって、日常が淡々となっていってるような気がします(笑)。――確かに。私自身も、結婚などを通して自身の価値観が変化していくのを感じます。何事も身をもって経験することって大事なんですね。私も全く同じです。結婚して、妊娠して、出産することは、現実にとことん向き合うことだと感じています。私にとっては、人生の一大事。自分の考えがどれだけ甘かったか知ることができましたが、他にも経験してみないと分からないことはたくさんあるんだと思います。――仕事のモチベーションも、「生きるため」に変わったと。そうですね。だからもっとしっかりしないと(笑)。そういう意味では、キャリアアップしていくことも大切だと思います。いろいろな意味で、止まってなんかいられない(笑)。――働く上で、「お子さんのため」と考えることも多くなりましたか?私は今まで、「とりあえず試してみる」ということができていました。そうやって、これからもいろいろなことに挑戦していけると思うんですけど、自分の子どもにもそういう「道」は作ってあげたいですね。いろいろ挑戦した先にある景色を見せてあげたいというか。生まれた時点で、その子にはその子の人生があって、今はもちろん一緒にいないといけないですが、私ができる限りのいろいろなことを見せてあげたい。最近は、母がついてきてくれるので、仕事の現場にも子どもと一緒に行っています。そこで、いろいろな方にお会いして楽しそうなんですよ。人見知りしなくて、誰に抱っこされても笑ってるんです(笑)。そうやって、息子のいろいろな可能性を試してあげたい。家でずっと一緒にいてママと息子の関係は成立すると思うんですけど、開放的にいろいろな人に会わせることによっていろいろな可能性が広がっていくんじゃないか。そんな、試行錯誤の毎日です。そういう環境に慣れた時、私がお仕事に復帰することがベストかきちんと考えたい。産んだばかりの頃は、大きくなるまではずっとそばにいてあげたいと思ってたんですけど、たまたま公開作品と重なったのでこうして早めに復帰させてもらっていますが、今後はまだ分かりません。でも、このやり方も間違いではないんじゃないかなと思いますし、家族と相談しながらなんですけど、私もいろいろやらせてもらっています。子どもが振り回されるといけないので、何よりも子どもは一番。そうやって、一緒にいろいろな環境を試しています。■前田敦子前田敦子1991年7月10日生まれ。千葉県出身。2005年、AKB48結成時からメンバーとして活動し、2012年8月に卒業。2007年の映画『あしたの私の作り方』で銀幕デビューを果たし、映画初主演作『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(11年)で第35回日本アカデミー賞話題賞(俳優部門)、『苦役列車』(12年)で第4回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞。2019年は、『マスカレード・ホテル』、『コンフィデンスマンJP-ロマンス編-』、『町田くんの世界』が公開され、『旅のおわり世界のはじまり』(6月14日公開)、『葬式の名人』(9月20日公開)の計5作品に出演する。
2019年06月14日旅とグルメをテーマにしたバラエティ「火曜サプライズ」の6月11日(火)今夜放送回に、映画『ザ・ファブル』から岡田准一と木村文乃がゲスト出演。東京の下町・亀戸を巡るアポなし旅を展開。さらに映画『町田くんの世界』から細田佳央太と関水渚も登場する。1995年「V6」としてCDデビュー、俳優としても『SP』シリーズや『天地明察』など数多くの作品に出演。『永遠の0』では日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を、『蜩ノ記』で最優秀助演男優賞をダブル受賞したほか、『散り椿』で第42回モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリを受賞するなど世界的な評価を受ける存在へと成長を遂げた岡田さん。『Paradise Kiss』や連続テレビ小説「梅ちゃん先生」などで注目されると、「明日、ママがいない」や「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」でその演技力が高く評価され、「神の舌を持つ男」「A LIFE~愛しき人~」『伊藤くん A to E』『居眠り磐音』など注目作が続く木村さん。『ザ・ファブル』で共演するこの2人が今回は番組人気のアポなし旅に出演。亀戸の地を舞台に岡田さんが“筋肉コント”を、ヒロミは町工場で得意の金属加工を披露。木村さんは老舗のミソ専門店でこだわりを語ってくれるほか、シュークリーム作りでは芸能界屈指だという料理好きの腕前も披露。一方「出張マミ屋台」には『町田くんの世界』から人気急上昇中の細田さんと関水さんが登場、TV初料理に挑戦。果たしてその出来栄えは!?岡田さんが“普通”の一般人になりたい殺し屋を演じて主演する『ザ・ファブル』は、裏社会で誰もが「伝説」と恐れる存在“ファブル(寓話)”が「一年間、一般人として普通に暮らせ。休業中に誰かを殺したら、俺がお前を殺す」とボスから命令され、ファブルは佐藤アキラという偽名を使い、木村さん演じる相棒のヨウコと共に生まれて初めて一般人として街に溶け込む生活を始めるが、ファブルの命を狙う裏社会の組織やファブルに助けを求める者たちが次々に現れる…というストーリー。映画『町田くんの世界』は、運動も勉強も苦手で見た目も普通だが“人を愛する才能”だけ突出している町田くんを細田さんが演じ、そんな町田くんが関水さん演じる“人が大嫌いな”クラスメイト・猪原さんに出会い、生まれて初めての<わからない感情>と向き合う…というストーリー。岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀、池松壮亮、戸田恵梨香、北村有起哉、松嶋菜々子、佐藤浩市ら超豪華なキャストが脇を固めるなか、細田さん、関水さんがみせるフレッシュな演技にも注目。『ザ・ファブル』は6月21日(金)より全国にて公開。『町田くんの世界』は全国にて公開中。「火曜サプライズ」は6月11日(火)今夜19時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2019年06月11日映画『町田くんの世界』(6月7日公開)の公開記念舞台あいさつが8日、都内で行われ、細田佳央太、関水渚、岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀、池松壮亮、松嶋菜々子、石井裕也監督が登場した。同作は、『川の底からこんにちは』で第53回ブルーリボン賞監督賞を史上最年少で受賞した石井裕也監督の最新作で、安藤ゆきによる同名コミックを実写化。運動も勉強も苦手で、見た目も普通な町田くん(細田佳央太)だが、困った人の事は絶対に見過ごさず、接した人みんなの世界を変えてしまう不思議な力があった。そんな町田くんに訪れた突然の出来事により、優しさに溢れていた“町田くんの世界”がひっくり返る。5回あるという公開記念舞台挨拶を、キャスト・スタッフが持ち回りでMCすることになったという同作。第1回となったこの回は太賀がMCを務め、2回目は岩田、3回目は池松、4回目は石井監督、5回目は北島直明プロデューサーが務める。緊張感あふれる太賀の様子にキャスト陣は笑いが堪えきれない様子。池松は「太賀さんの名司会ぶりに感動してます。昔からいきすぎるくらい優しかったけど、共演者として昔からの知り合いとして、誇らしく思います」と絶賛した。またキャストの「奇跡」エピソードを求め、「記事になりそうなことをお願いします」という太賀に、細田は「まだ記事になるとかわからないので」と慌てつつ、「全世界の人が映画を見るような奇跡が起きたらいいなと思っています」と熱弁。関水は「この作品に出演させていただいたことが今でも奇跡だなと思ってます」と語る。岩田は「この流れで全然映画と関係ない」と苦笑しつつ、「最近嬉しかったことは同じグループの兄貴分のAKIRAさんがご結婚されて、まさかお相手がアジアのスーパースター・林志玲さん。本当に奇跡のような組み合わせでうれしくて、自分ごとのように思っています」と祝福。太賀も高畑も「記事になりそうですね」と納得し、前田は知らなかったようで驚いていた。高畑は「あっちゃん(前田)が出産した次の日に赤子に会いにいったんですよね。19歳くらいでイメージが止まってるので、あっちゃんのお腹から人間が出てくるなんて奇跡だって思いました」と、前田とのエピソードを振り返る。前田は「みっちゃんが我が子に会いにきてくれたときは顔がパンパンだったんですけど、いますごい目が大きくて、私の子でこんな可愛い子が生まれるなんて奇跡だって」と我が子自慢し、めでたい「奇跡」続きの舞台挨拶となっていた。
2019年06月08日