韓国映画界を代表するハン・ソッキュとソル・ギョングのダブル主演で贈る、予測不能の超一級サスペンス・ノワール『悪の偶像』が公開されることが決定。併せて、ポスタービジュアルが解禁となった。■ストーリー市議会議員のミョンヒは、ある夜息子ヨハンが飲酒運転中に人をひき殺してしまったことを知る。政治家の危機に直面したミョンヒは、密かに揉み消し工作を実行するが、被害者の新妻であるリョナという女性が事故現場に居合わせ、行方不明になっていることが判明。事実が明るみに出るのを恐れたミョンヒはリョナを見つけ出そうとする。一方、小さな工具店を営む被害者の父ジュンシクは、リョナが妊娠していると知り、何としても彼女を捜し出すことを心に誓う。かくして別のルートで“消えた目撃者”の行方を追うふたりの父親は、耐えがたい葛藤に胸を引き裂かれながら、後戻りできない“罪”の闇に足を踏み入れていく…。■ハン・ソッキュ&ソル・ギョング、“加害者の父”と“被害者の父”役でダブル主演本作は、ある“ひき逃げ事件”をきっかけに交錯していく“加害者の父”と“被害者の父”の運命をスリリングに描き、予測不能のストーリー展開に人間の業と結びついた濃密なエモーションを持ち合わす超一級サスペンス・ノワール。第69回ベルリン国際映画祭で大喝采を浴びたほか、ファンタジア国際映画祭で作品賞、主演男優賞を受賞した。監督は『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』のイ・スジン。同作品で第43回ロッテルダム国際映画祭タイガー・アワードを受賞し、巨匠マーティン・スコセッシ監督から絶賛された気鋭監督が、満を持してオリジナル脚本に基づく長編第2作を完成させた。ダブル主演を務めるのは、『シュリ』『ドクター・ポン』のハン・ソッキュと、『オアシス』『力道山』のソル・ギョング。韓国映画界を代表する俳優2人が演じる父親像に注目が集まる。今回解禁されたポスタービジュアルでは、悲しみの表情を浮かべながら相手をにらむソル・ギョングと、その視線を避けようとするハン・ソッキュの複雑な表情が全面に描き出される。「ある“ひき逃げ事件”が運命を狂わす―」というキャッチコピーと、ポスター全体が不穏な雰囲気を醸し出し、2人に襲いかかった事件に立ち向かう相反した態度が導く衝撃の展開に期待が高まるビジュアルに仕上がっている。『悪の偶像』は4月17日(金)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年01月22日第70回カンヌ国際映画祭特別招待作品として上映され、各国のジャーナリストから大絶賛された、『マイPSパートナー』のビョン・ソンヒョン監督作『不汗党』(原題)が、『名もなき野良犬の輪舞』の邦題で5月5日(土)より日本公開されることが決定した。あらすじ犯罪組織でナンバー1に成り上がるという野望を持つ受刑者のジェホ(ソル・ギョング)は、刑務所へ入所してきた野心的な新入りヒョンス(イム・シワン)と出会う。ジェホはこれまでの人生で一度も他人を信じたことはなかったが、ヒョンスが奇襲からジェホを救って以降、2人はお互いに信頼しあい、一緒に働くことを誓う。出所後、彼らはチームを組んで犯罪組織を乗っ取ろうとするが、次第にそれぞれの秘めた動機が現れ始める。彼らの信頼の下に潜む真実が姿を現すとき、2人の関係は哀しきものへと変わっていく――。主演を務めるのは、『力道山』『監視者たち』のソル・ギョング。今回彼の演技が高い評価を得、数々の主演賞を獲得。本作は、彼の最高傑作といっても過言ではないようだ。ソル・ギョング演じるジェホと一緒に働くことを誓うヒョンスには、『弁護人』のイム・シワン。今作では、いつもの好青年の印象とは真逆な暴力的な男を演じ、話題を呼んだ。2人のほかにも、『アジョシ』で強烈なインパクトを残したキム・ヒウォン、『王の運命-歴史を変えた八日間-』のチョン・ヘジン、さらに韓国映画界の重鎮ホ・ジュノが特別出演している。また、80年代の香港映画やヨーロッパ映画のような古典的でスタイリッシュな映像は、既存の韓国ノワールとは一線を画すハードボイルド映画として、昨年のカンヌでの上映を皮切りに、第54回大鐘賞映画祭、第37回韓国映画評論家協会賞、第38回青龍映画賞など、主要な韓国の映画賞を席巻した話題作だ。『名もなき野良犬の輪舞』は5月5日(土)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2018年01月25日『監視者たち』『ソウォン/願い』『力道山』のソル・ギョングが主演を務め、共演に『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』『無頼漢 渇いた罪』のキム・ナムギルが出演する映画『殺人者の記憶法』が、来年1月27日(土)より日本公開されることが決定した。アルツハイマーになった元連続殺人犯の男ビョンス。接触事故で偶然出会った男テジュから異様な雰囲気を感じたビョンスは、彼も殺人犯であることを直感する。警察にそれを告げるが、実はテジュこそが警察の人間であり、誰もビョンスの話を信じない。ビョンスは自らテジュを捕らえようとするが、アルツハイマーによる記憶の喪失とも彼自身闘わなければならなかった。そうしてまた始まった連続殺人事件…これはやつの仕業なのか――?本作は、韓国のベストセラー作家キム・ヨンハの小説「殺人者の記憶法」を映画化したもの。アルツハイマーになった元連続殺人犯が、新しい殺人犯の登場によって忘れていた過去の殺人の習慣が蘇って繰り広げられるクライム・アクションだ。監督は『サスペクト 哀しき容疑者』『セブンデイズ』の迫力のあるアクションシーンやスタイリッシュな映像で注目されるウォン・シニョンが務めた。そして主演を務めるのは、青龍映画賞、大鐘賞など数々の映画賞を獲得してきた名優ソル・ギョング。カメレオン俳優でも知られる彼が今回本作で演じるのは、アルツハイマーにかかった元連続殺人犯。撮影には大幅な減量をし挑戦している。また、ソル・ギョング演じる主人公のかつての殺人の記憶を呼び起こす謎の男を、『無頼漢 渇いた罪』でカンヌ国際映画祭に初参加したキム・ナムギルが演じる。さらにほかにも、人気ガールズグループ「AOA」のメンバーで『江南ブルース』などにも出演、女優としても注目が集まるソリョンが主人公の愛娘役、『暗殺』『ベテラン』『国際市場で逢いましょう』など数々の大ヒット作品に出演してきたベテラン俳優オ・ダルスが派出所の所長役を演じている。『殺人者の記憶法』は2018年1月27日(土)よりシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2017年08月24日ド派手な衣装に身を包んだ小林幸子さんが、4年ぶりに『NHK紅白歌合戦』に復活する。昨年、そのニュースが流れて歓喜の声をあげたのは、お茶の間からネット住民まで、幅広い人たちだった。実は彼女、紅白での出で立ちから、ネット界で“ラスボス”という呼び名で愛されるようになり、2013年には自ら歌う動画をニコニコ動画に投稿。さらにはコミケに現れてCDを手売りするなど、オタク界に降臨。久しぶりの出場となる紅白で披露した曲は、ネット上でカリスマ的人気を誇るボーカロイドのオリジナル曲『千本桜』だった。――大晦日に紅白で歌う小林さんの姿を見て、“これでやっと年が越せる”という気持ちになりました。オファーが来たときの心境は、いかがでしたか?小林:キタ――――(゜∀゜)――――!!ですね、ネットの言葉だと(笑)。「やっと、さっちゃんが見られる」と言ってくださる人が多かったですし、公私ともに私の兄貴分であるさだまさしさんに伝えると「やっちゃいなー!」って(笑)。実際、放映中のツイッターでの反応件数は、私に対するものがいちばん多かったそうで、国民のみなさんが、私に興味を持ってくれていることが、素直に嬉しかったですね。――衣装や、ニコ生風の演出はもちろんですが、ボーカロイド曲という選曲に驚きました。小林:ボーカロイドというのは、簡単に言うと作り手が自分で作ったメロディと歌詞をソフトに入力して、機械に歌わせるというものなんですね。だから、突然、音階が4~5オクターブ飛んでも平気だし、120小節、息継ぎなしで歌うこともできる。私たち歌手からすると、本当にとんでもないですよ。でもね、プロの歌い手として歌えないのが悔しくて、なんとかできないかと挑戦したくなるの。歌いこなすポイントは、日本語の置き方にあるんです。たとえば、“さようなら”という歌詞があるとして、機械は“サヨーナラー”と平坦に息継ぎなく歌う。でも私は人間だから、“さよう…なら…”と、“う”と“な”の間で間をとって音を置くことで、ブレスする時間を見つけるわけです。そうやって、機械からの挑戦状を勝手に受けて、闘うのが面白いんですよ。――これまでに歌ってきた楽曲とは全く違うものに挑戦することに、抵抗はなかったですか?小林:自分の歌ったものを聴いてみて、ダメだと思えば辞めればいいだけですから。私ね、新しいことを始めることも、辞めることも、恥ずかしくないの。どちらの垣根もピョンと飛び越えちゃうんですよ。ある人に教えてもらった“思い込みを捨て、思いつきを拾う”という言葉が好きで。変な思い込みがあると、“自分は何歳で、こういう大学を出て、だからこういうことをするのは恥ずかしい!”というような、プライドをはき違える可能性がある。するとね、新しいものが何も入ってこなくなってしまうんですね。だから、自分の思い込みは、どんどんはがしてフラットにならないと。もちろん、ネットに足を踏み入れていると“ババァ”とか書かれることだってありますよ。でもね、そういうときは“いやいや、君だっていつかはジジィになるんだから。何言ってるの”とスルー。そうしていろいろと挑戦していくうちに、誰かが面白がって、新しいお仕事が生まれますから。――とはいえ、新しいことなら何でも挑戦する、というわけではないですよね?小林:もちろんです。私はまず“面白ければオッケー”というスタンスです、基本的には。たとえばニコ生もそうで、私は全く知らなかったんですけど、仕事を持ってきたマネージャーに「それって面白いの?」と聞いて、「面白いです」と言われたから「じゃあ、やるわ」って。私が出ているゲームを最初に見たときも、目からはビーム、口からは音符爆弾が出ていて笑っちゃった。人を傷つけるわけではないので、面白ければいいんですよ。でもね、もちろん俯瞰の視点は忘れません。周りの人が面白がっているのを見て、“面白がっているな。じゃあ、今の小林幸子はどうする?乗っかったほうが面白いか。よし、やろう”って決めるんです。自分勝手になることも、何でもやることも違いますから。でもね、さすがにプロレスの話がきたときは驚きましたよ。だって、私が知ってるプロレスラーって力道山くらいだもん(笑)。――面白ければいいというスタンスにたどり着いたのはなぜですか。小林:私は新潟にある小さな商店街の精肉店の娘で。コロッケとかお惣菜を売っている母が、いつも「おまけしておきます」と言うんですね。すると、お客さんのほとんどは主婦の方だから、ものすごく喜ぶの。そんな“オマケ精神”を持つ母の背中を見ていたからかもしれないですね。だから、歌を歌うことに加えて、何か喜んでもらうことをしたいという気持ちがあるんでしょう。紅白の衣装もそうだし、飼っているネコにウケることを考えるのもそう。お笑いの人たちのそれとは少し違うけれど、ウケるかどうか、ということが何よりも大事なんですよ。◇こばやし・さちこ1953年12月5日生まれ、新潟県出身。1964年に『ウソツキ鴎』でデビューし、“美空ひばりの再来”と話題に。1979年に『おもいで酒』が大ヒットし紅白歌合戦に初出場。以来、33回連続で出場し、歌唱力と衣装で国民の注目を集める。趣味はスキューバダイビング。◇昨年の大晦日、ついに小林幸子さんが『NHK紅白歌合戦』に帰ってきた!最近ではネット住民や若者からの支持を得るなど新たなファンを獲得中。進化の秘密に迫ります。◇紅白で歌った『千本桜』が収録されている、一昨年にコミケで限定販売されて即完売したアルバム『さちさちにしてあげる♪』に問い合わせが殺到し、現在、全国で一般発売中。また、演歌歌謡界としては初となる、ボーカロイドの声を担当したソフトウェア「VOCALOID4 Library Sachiko」(ヤマハ)が登場し話題に。現在、全国ツアーを実施中。※『anan』2016年2月10日号より。写真・内田紘倫インタビュー、文・重信 綾
2016年02月04日電子書店パピレスが運営する電子貸本サービス「Renta!」は、計5作品の電子書籍が無料で読めるキャンペーンを実施している。キャンペーン期間は10月13日まで。作品を読むには会員登録が必要となる。ラインナップは、『男の星座』『銀のニーナ』『奇妙なお花屋さん』『浦安鉄筋家族』『暁のヨナ』の計5作品。○男の星座『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社刊)で連載されていた梶原一騎氏の遺作『男の星座』は、『巨人の星』や『あしたのジョー』、『タイガーマスク』など、梶原氏の代表作の母胎ともよぶべき自伝的コミック。本作は、1954(昭和29)年12月22日に行われた、力道山対木村政彦による伝説の"プロレス巌流島の決闘"から始まる。そして、力道山や大山倍達、アントニオ猪木などさまざまな男たちが登場し、プロレス界や芸能界の知られざるエピソードが明かされる。
2014年10月03日ニコニコ生放送:Qが、11月17日(土)から30日(金)までの14日間、アクション、ホラー、パニックなど複数ジャンルの中から、登場人物が“だいたい30人前後殺される”映画をセレクトして上映するという特集企画を実施している。その他の情報本企画で上映される映画の中には、30人を大幅にオーバーして殺されている映画もあり、「だいたいの範囲が広い」、「2人しか死んでないじゃね~か」というユーザーからの突っ込みにも頷けるため、そのアバウトな企画の意図と反響などを担当者に聞いてみた。「そもそもなぜ30人なのか?」と質問したところ、「30という数字に特に意味はありません」としれっと回答。特にこだわりはない様子で、「ユーザーの皆様が今まで知らなかった映画や、普段ひとりでは絶対に見ないような埋もれた名作(迷作?)を知っていただきたいのと、何よりみんなでワイワイ言いながら映画を見るという映画本来の楽しみ方をニコニコを通じて体感してもらえれば」と真面目なコメントが返ってきた。さらに、ワイワイみんなで見るイメージを例えて、「昔、東京オリンピックや力道山の試合を街角のテレビでみんなで見ていた光景」を挙げ、力説していた。途中経過での反響を聞いたところ、27日(火)現在の10日間で、累計来場者数346,790と30万人以上が視聴しており、累計266,270のコメントが書き込まれているという。ユーザーからのコメントとしては「運営GJ」、「コメント付きで見ると楽しい」、「8888888888」など好意的なコメントも多く、ユーザーニーズをつかんでいる様子だ。“だいたい30人殺される”映画特集は、30日(金)までに以下の4作品を上映する。普段なら手を伸ばさないような作品でも、コメント付きでみんなと楽しんでみるのはいかがだろうか。ニコニコチャンネル“だいたい30人殺される”映画特集映画『人喰殺人鬼』(R15)鑑賞会日時:27日(火)21:30~映画『アドレナリン:MAX』鑑賞会日時:28日(水)23:30~映画『ホステージ・オブ・エネミーライン』鑑賞会日時:29日(木)22:30~映画『30デイズ・ナイト』鑑賞会日時:30日(金)22:00~
2012年11月27日映画大国・インド発、アメリカやイギリスなどで公開され興収100億円を超えるメガヒットを記録しているアクション大作『ロボット』の大ヒット祈願イベントが、5月10日(木)に都内にて開催。ゲストとして登壇した元プロレスラーのアントニオ猪木からおなじみの掛け声と共に、本作に闘魂が注入された。インドが誇る“スーパースター”ラジニカーントを主演に迎え、国内史上最高額となる37億円の製作費をかけた国内史上最高のヒットを記録している本作。人間の女性に恋をしたロボットが、失恋の傷心から街で大暴走する姿を描いたラブロマンス・コメディ、さらにダンスにハリウッド最新VFX技術を駆使した奇想天外なアクションが展開する。おなじみのリング入場曲で登場した猪木さんは、開口一番「元気ですか!」と集まった取材陣に闘魂を注入、試合さながらのテンションで会場は一気に熱気に包まれた。司会者にキラキラな銀色の衣裳について指摘されると「恥ずかしいんだよ…」と照れ笑いを見せる猪木さん。本作で暴走するロボットをすっかり気に入ったようで「いいですねぇ、日本の国の政治もぶっ壊してほしい」と不安定な日本政治の再生を願いつつエールを送った。過去には力道山らとの数々の名勝負を経て、日本の国民的スターとなった猪木さん。インドの“スーパースター”であるラジニカーントについて聞かれると、「“カレー(彼)”は素敵」とインドにちなんだジョークも飛び出した。そして、最後に「1、2、3、ダーッ!」とおなじみの掛け声で映画に闘魂を注入。「迷わず行けよ、観れば分かるさ」と本作をPRし、イベントは興奮冷めやらぬうちに幕を閉じた。『ロボット』は5月12日(土)より渋谷TOEIほか全国にて公開。■関連作品:ロボット 2012年5月12日より渋谷TOEIほか全国にて公開© 2010 SUN PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED.
2012年05月10日究極の異種格闘技戦の模様をおさめた映画『TOURNAMENT』(トーナメント)が2月25日(土)より公開になることが決定し、ポスター画像が解禁になった。その他の写真本作は、空手をはじめ、柔術、キック、忍術、軍隊格闘技、剣術、ケンカなどの流儀を持った本物の格闘家たちが、ルール無し、審判なしで、命を懸けて戦う異種格闘技戦の模様をおさめた作品。「最強の格闘技は何なのか?」「誰が一番強いのか?」を決めるべく、“己のプライド”を懸けた熾烈な戦いが繰り広げられる。本作には、全日本空手道選手権を三連覇中の現役選手、杉澤一郎や、全国トップの空手家からK1ファイターに転向した大渡博之、柔道三段で柔術・サンボで全国実績のある藁谷浩一、実戦武術の倉本塾師範である児玉秀人、世界トップクラスのイギリス人空手家、リチャード・ヘセルトンのほか、本物の格闘家や武道家が多数出演。『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』の著者・増田俊也氏も、「総合格闘技が隆盛になってスポーツ化してしまった今だからこそ、異種格闘技戦のひりつく緊張感をもう一度体験したいと思っていた。そしてあの時代を知らない若い格闘技ファンにも追体験してほしい」とコメントを寄せており、期待がかかる。『TOURNAMENT』2月25日(土)より、新宿バルト9、梅田ブルク7、T・ジョイ京都で2週間限定レイトショー公開
2012年02月03日「お湯に浸かったような気分にさせてくれた」――。共演した吉高由里子はそんな独特の言葉で彼を評し、メガホンを握った行定勲監督はカメラマンが現場でつぶやいた「彼の何を撮っても映画になる」という言葉に唸った。徹底した役作りで知られ、幅広い作品に出演する韓国の名優、ソル・ギョング。釜山を舞台にしたオムニバス映画『Camellia カメリア』の一篇「Kamome」では、昔気質の映画カメラマンの男を演じ、ひょんなことから出会ったかもめという名の不思議な日本人の少女と夜の街をさまよう。行定組の感想は?吉高さんとの共演は?彼の体から発せられる、ふと身を任せてしまいたくなるような自然体で安心感を誘うオーラの秘密は?映画の公開を前に来日を果たしたソル・ギョングに話を聞いた。行定監督は、まさか本当に彼が出演してくれるとは思っておらず、ダメ元でオファーを出したそうだが、ソルはオファーが届くとすぐに出演を即決した。「脚本が素晴らしかったし、何より行定監督からのオファーだったのですぐにOKしました。断る理由はなかったですね」。過去に日韓共同制作の『力道山』に主演し、日本人の俳優と共演経験はあるが、日本人監督との仕事は初めて。「ときめくような時間を過ごすことができた」と撮影をふり返る。「最近の韓国映画は、作品も撮影もとってもスピーディーで、じっくり映画について考えるヒマもないんだ。でも今回、行定監督は私に十分な時間をくれた。流れに身を任せるように現場に溶け込んでいくことができたし、撮影が始まってもデジタルではなく、フィルムが回るカタカタという心地よい音と共に、とても長い息づかいの中で芝居をすることができた。それは役者にとっては最高に興奮する瞬間なんだ」。どこか煮え切らない思いを抱えたカメラマンのパクと、裸足で冬の釜山を歩く少女・かもめ。街の喧騒と2人の静かな心の営みを幻想的に描いたこの作品が持つ、韓国映画にはない独特のセンスをこう説明する。「『Kamome』は日本的な情緒を感じる作品だと思います。韓国映画はストレートで、伝えたいことを直接表現することが多いけれど、幻想的な雰囲気、儚い情緒を持っており、舞台は釜山だけれども、日本の良さを感じる作品です」。さらに吉高さんについて「強烈な“匂い”を持った女優」と語る。「“香り”じゃなくて“匂い”。彼女の撮影期間は5日間だけだったけれども、すぐにスタッフやキャストの心をわし掴みにしたんだ。そして撮影が終わってしまうと彼女が演じたかもめのように、忽然と姿を消した。私たちは彼女の残した足跡から寂しさを強く感じたよ。言葉は通じなくてもハートでコミュニケーションをとれる素晴らしい女性だと思う」。最後にソル自身について。文芸作品から娯楽まで幅広い作品で全く異なる役柄を演じ分けるが、自然に役柄に入り込み“変身”してしまう秘訣は?「俳優として普段から特別に心がけているということは特にないんです。毎日学習しているつもりでも、なかなか上手くいかない自分に苛立ちを感じたり、辛くなったりすることもある普通の人間です。でも、『平凡であろう』と努力はしているかもしれないな。あなたの隣に住んでいる人を自然に演じるために…。だからみんなに混じって、街の屋台でビールを飲んだりしているんですよ(笑)」。ソル・ギョングが体現する“自然”と吉高由里子が日本から持ち込んだ“非日常”。海辺の街で混じり合った2つの風が物語をどこへ運んでいくのか見届けてほしい。(photo:Kim Hongki)特集『Camellia カメリア』■関連作品:Camellia カメリア 2011年10月22日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 BALCON/SIDUS FNH■関連記事:本仮屋ユイカ、寝顔は残念?「良くないって評判です」来年こそは行ってみたい?ココだけの釜山国際映画祭の楽しみ方を伝授!吉高由里子×行定勲監督インタビュー“放し飼い”から生まれた“風”のような一篇韓国の名優ソル・ギョング、吉高由里子の第一印象は「中学生くらいかな?」吉高由里子、韓国で行定勲監督に「放し飼いにされました」
2011年10月26日