CoRich 舞台芸術!プロデュース【名作リメイク】『イノセント・ピープル 〜原爆を作った男たちの65年〜』が、2024年3月16日(土) に東京・東京芸術劇場シアターウエストで初日を迎えた。ステージ紹介ポータル「CoRich 舞台芸術!」が初めてプロデュースする本公演は、2010年に劇団昴で上演された『イノセント・ピープル』をリメイクして再上演する試み。脚本は渡辺源四郎商店の畑澤聖悟、演出は劇団チョコレートケーキの日澤雄介が務める。出演者は、山口馬木也、川島海荷、池岡亮介、川田希といったキャストが名を連ねた。日澤は本作について「原爆が投下された1945年から2010年までの65年間を、山口馬木也さんをはじめ16名の俳優が心と身体を駆使して旅を続けます。その先にあるものは我々の時代であり、これから起こるであろう未来です。お客様も一緒に旅を楽しんでいただければ幸いです」とコメント。また「俳優陣の力をお借りして名作リメイクの名にふさわしい全く新しい作品が立ち上がりました。劇場でお待ちしています」と呼びかけた。『イノセント・ピープル 〜原爆を作った男たちの65年〜』は、3月24日(日) まで同所で上演される。■演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ) コメント無事に初日を迎えられたことにまずはホッとしております。原爆が投下された1945年から2010年までの65年間を、山口馬木也さんをはじめ16名の俳優が心と身体を駆使して旅を続けます。その先にあるものは我々の時代であり、これから起こるであろう未来です。お客様も一緒に旅を楽しんでいただければ幸いです。畑澤聖悟氏の脚本は色褪せることなく現代を照射し続けております。なかなかに手強い戯曲ではございましたが、俳優陣の力をお借りして名作リメイクの名にふさわしい全く新しい作品が立ち上がりました。劇場でお待ちしています。■山口馬木也 コメント無事に初日を迎え、お客様にも喜んでいただけた感じがしていて、安心しています。初日を生みの親である畑澤さんが見にきてくださってすごく良かったとお言葉をいただき、それでまた安心して次に向かっていけるかなと思います。今回は、脚本に丁寧に書かれている部分を演出の日澤さんが、たぶん日澤さんご自身は清水の舞台から飛び降りる覚悟で、新しい解釈の舞台セットや演出を作ってくれました。勇気がいることだったと思いますが、その覚悟が実を結んだ初日を終えることができたと実感しています。ぜひ劇場に足をお運びください。■川島海荷 コメント実際、皆様の前でこの作品を上演するにあたり、少しの抵抗がありました。やはり、基本がアメリカ人の役なので、アメリカからみた日本ということで日本への侮辱だったり、罵倒するシーンがあるので、劇場に入るとお客さんに見られているという意識が生まれ、稽古場とは違う雰囲気を感じました。ただ、カンパニーのみなさんが一丸となって作り上げた『イノセント・ピープル』は、現代の皆様の心に何かのメッセージを残してくれるのではないかと思っています。たくさんの方に届くことを願っています。■池岡亮介 コメントカンパニー全員で、粘りに粘って試行錯誤を重ねたこの作品の幕が無事に上がったこと、とても嬉しく思います。客席の皆様がどう受け止めてくださったのか、どのような肌触りを感じていただけたのか。千穐楽を終えてからも問い続けるであろうこの作品を、ぜひ多くの方々に観ていただきたいです。■川田希 コメントこの戯曲を初めて読んだ時の衝撃、そしてこの作品が紡ぐ65年の歳月を劇場でお客様と共有できた事をとても嬉しく思います。初演は14年前の作品ですが、今も強く深く私たちの心に響く作品ですし、演じれば演じる程、新たな発見をする作品です。千穐楽までお客様と共に沢山の発見をしていけることを楽しみにしています。撮影:保坂萌<公演情報>CoRich 舞台芸術!プロデュース【名作リメイク】『イノセント・ピープル 〜原爆を作った男たちの65年〜』脚本:畑澤聖悟(渡辺源四郎商店店主)演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)【出演】山口馬木也、川島海荷、池岡亮介、川田希、小日向春平、森下亮(クロムモリブデン)、堤千穂(演劇ユニット鵺的)、三原一太(はらぺこペンギン!)、水野小論(ナイロン100°C)、内田健介、安川摩吏紗、阿岐之将一、大部恵理子、神野幹暁、花岡すみれ、保坂エマ2024年3月16日(土)~24日(日) 東京・東京芸術劇場シアターウエストチケット情報:()公式サイト:
2024年03月18日NPO法人原爆先生(所在地:東京都西東京市、理事長:池田 眞徳)は、都内小学校および東京近隣の中高校2,000校以上でヒロシマ原爆の特別授業を実施しています。このたび、NHK・BBC・Getty・広島平和記念資料館等の協力と映像・画像の提供を得て、現在の対面授業を映像化し、全国津々浦々の学校に「原爆先生の特別授業 7000℃の少年」を2023年12月よりホームページにて映像配信いたします。助けを求める被爆者/爆心地の煙■映像配信の背景特別授業のリピート率は70%以上に至っています。しかし、3年以上に及ぶコロナ禍により私共の実施校が激減しましたが、他方、日本の全学校は激変しました。リモート授業が常態化したのです。加えて、児童生徒の映像嗜好は(YouTube等により)大人が想像できないほどに向上しました。私共はこのような変化に応じ、このたび映像配信をすることといたしました。都市に所在する学校は勿論、これまで講師の派遣が不可能であった遠隔地や離島の学校でも、教師を補助する指導教材として、また児童生徒の学習教材として自由自在にご活用いただけます。日本初(※当法人調べ)の、学校リモート化に対応した原爆・戦争補助教材の映像配信です。■前半内容 原爆を模擬体感 ハラハラドキドキ、緊張の40分ヒロシマに原爆が投下された1945年の世界の時代背景、および戦争末期の日本陸海軍の盛衰と原爆の開発投下経緯を10分間の映像にまとめました。ノルマンディ昭和19年、広島県江田島に15~19歳の少年兵による特別幹部候補生隊がありました。原爆投下直後の爆心地で、彼らは死体の収容や焼却という壮絶な任務を遂行します。兵隊の義三■後半内容 非日常の原爆知識を知る、驚きと感動の40分広島市が原爆投下都市に選ばれた経緯や、B29爆撃機エノラ・ゲイの軌跡、原爆の三大威力、などを客観的に解説します。驚きの知識が満載です。投下候補三都市リアルな原爆投下映像(BBC提供)や元特幹船舶兵(物語の主人公)の証言などの秘蔵映像を挿入しています。エンディングの広島before/afterは圧巻です。老年の義三■まずは、誰もが無料で全映像を視聴できる「お試し視聴」をご覧ください!(1) 原爆先生のホームページ( )を検索(2) バナーをクリックホームページ最上部のバナーをクリックし、右記「配信説明ページ」をご覧ください。(3) 予告編と「お試し視聴」お試し視聴の手順■NPOの案内正式名称: 特定非営利活動法人原爆先生理事長 : 池田 眞徳(いけだ まさのり)設立 : 2009年3月所在地 : 〒202-0014 東京都西東京市富士町4-13-25-1105URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月11日人気インフルエンサーの原爆資料館に関する投稿が波紋を広げている。9月23日、大阪・北新地ナンバーワンキャバ嬢でインフルエンサーのひめか氏がInstagramを更新。広島の原爆ドーム、平和記念資料館(原爆資料館)を訪れての感想を投稿した。《8月真夏の暑い日に原爆ドームと資料館に行ってきました私は、いつも何か大きな悩みができても振り出しに戻って、五体満足に明日のご飯に困らないんだからそれだけで超幸せじゃんってマインドで生きてるんだけどそのマインドがさらに強くなった大切な人たちと話せて当たり前に生きてるだけで幸せ》投稿には、広島平和記念資料館をバックに頬を膨らませ、両手を顔に添えたポーズを決めたひめか氏自身の写真も添付されていた。この投稿に対し、X上では“感想の論点がズレている”という指摘や、“平和記念資料館の前でかわいいポーズをして写真を撮るのは不謹慎ではないか”との批判が殺到、炎上する事態に。(25日16時の時点でひめか氏のInstagramは非公開となっている)《自分をアピールする場所じゃありません他でやって下さい》《《普通》って言葉で括るのは間違いかもだけど 本当に普通は原爆資料館の前でキメッキメの自撮りして載せたりしなくない…?流石に…》《原爆資料館前でポーズ決めて自撮りする人初めて見た》《映える場所じゃねーし生きたくても生きれなかった時代に翻弄された方々の前で五体満足飯食えて幸せって言うか?》《文章下手なのか環境比較して見下してるのか知らないけど一旦置いといてこの場でふざけた表情して自撮り出来るの怖すぎる、本当にここで原爆について学べたの…?》その結果、9月25日の深夜、ひめか氏は自身のInstagramストーリー上で、炎上した写真とともにこの投稿について謝罪。投稿の真意を説明した。《昨日の投稿にご指摘のメッセージを何件かいただいてるんですけど伝えたかったのは 五体満足じゃないと幸せじゃないとか馬鹿にしてる見下してるとかそうゆうことじゃなくて、なにか悩んでる人に、【今、健康に平和に生きていることが当たり前じゃないしそれだけで十分幸せって感謝を感じながら過ごすことができれば悩んでることも少し軽くなるよ】って伝えたかったです私の拙い言語力で誤解の生む表現をしてしまってごめんなさい》平和記念資料館の前での写真撮影や、感想について謝罪に追い込まれたひめか氏。一方で、今回の件についてはどちらの件についても“そもそも謝る必要があることなのか?”とひめか氏を擁護する声も上がっている。《僕は広島出身ですけど、別に原爆資料館前で自撮りしても良いと思いますし、インフルエンサーが拡散してくれることは、非常に価値あるものだと思います》《まあ批判したいのも分からんでもないけど、言ってしまえばあそこは公園だし別に映え写真撮ってもいいよ誰にも迷惑かかってないし。私は涼しい時期ベンチでお昼ご飯食べる場所にしてるし。それよりも歪みまくった後ろの資料館のが気になる》《彼女の文章を見る限りでは、別に謝ることでも何でもなく、むしろ褒められても良いくらいのことを言っているように思うけどなあ》
2023年09月25日1941~1945年に起こった太平洋戦争は、各地で幾度となく戦闘が行われ、多くの人が命を落とした悲しい歴史。また、日本への原子爆弾(以下、原爆)の投下も、忘れてはならない出来事として刻まれています。1945年8月6日に広島県、そして同月9日に原爆によって多くの人が命を落とし、日本は実戦による唯一の被爆国となりました。終戦から78年が経過した2023年現在も、原爆が投下された日になると、各県で犠牲者を追悼し、平和を祈る式典が行われています。日本人妻が、アメリカ人夫に勇気を出して戦争の話を切り出した理由アフリカ系アメリカ人の夫であるボビさんと結婚し、2人の間に生まれたジョセフくんを育てている、日本人のチコ(chiko_0913.2022)さん。チコさんは、長崎県に原爆が投下された8月9日を迎えるたびに、あることを考えるといいます。それは、「もしかしたら、自分はこの世に生まれていなかったかもしれない」ということ。祖父らは、原爆の投下候補地であった福岡県北九州市周辺の出身でした。もし北九州市に原爆が投下されていたら、チコさんは生まれていなかった可能性があるのです。チコさんは、ある想いからボビさんに太平洋戦争、そして原爆についての話を切り出すことにしました。戦時中、チコさんの祖父とボビさんの大叔父は、軍に所属して敵対する身でした。両者ともに、戦時中は異なる信念を持っていたはず。そして、直接戦争を経験していないチコさんとボビさんも、同じ歴史を学びながらも、国によって異なる価値観を持っていることでしょう。それをよく分かっていたため、夫婦間でこの話をすることに、勇気を要したというチコさん。しかし、あえて歴史について話すことにしたのは、息子のジョセフくんのためでした。「日本とアメリカ両方の血を引くからこそ、息子にはお互いの国の歴史観を教えていかないと」まだ幼いジョセフくんも、勉強に励むことで、いつか戦争のことを知る日が来るでしょう。かつては敵対していた国に生まれた2人が結ばれ、ジョセフくんが生まれたのは、平和あってのもの。だからこそ、チコさんは祖父の想いや、こうして家族が巡り合うまでの歴史を伝えていきたいと思ったのです。国際結婚をしたチコさん一家ならではのエピソードに、漫画を読んだ人からは「涙が出た」「戦争というものについて、考えさせられる」といった声が寄せられています。「原爆だけでなく、戦争で亡くなったすべての人たちが、少しでも安らかに眠れますように」という世界平和の願いを込めて、漫画を描いたチコさん。1945年に幕を下ろした太平洋戦争以降、幸いなことに日本では戦争が起こっていません。しかし、平和な日々がいつまでも続く保証はないでしょう。過去をしっかりと学び、次の世代に語り継いでいくこと。それが、私たちにできる平和を守るための努力ではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年08月10日第二次世界大戦中の1945年、8月6日に広島県、そして9日に長崎県へ原子爆弾(以下、原爆)が投下され、日本は実戦による唯一の被爆国となりました。ロシアとウクライナの情勢に不安が募る、2023年8月現在。ロシア軍が侵攻を開始して以来、日本国内からは「日本は最後の被爆国でなくてはならない」と平和を願う声が相次ぎました。そんな中、海外のSNSで広まっているネット上のムーブメント(以下、ネットミーム)が日本国内で議論を呼んでいます。原爆を揶揄した、海外の『ネットミーム』に日本国内から非難の声SNSでは海外ユーザーの間で、ある行動が流行しています。それは、原爆によって発生するキノコ雲をポップなデザインにした画像を作成することでした。同年7月21日にアメリカで公開された、『原爆の父』と呼ばれるロバート・オッペンハイマーが主人公の映画『オッペンハイマー』と、世界で人気のドール『バービー人形』がモチーフの映画『バービー』。方向性がまったく違う、同日に公開される2本を同時に観ることが、ネット上で『Barbenheimer(バーベンハイマー)』と呼ばれ始め、2つの作品をコラボレーションしたファンアートが投稿される流れになりました。その結果、各主人公のオッペンハイマーとバービーがキノコ雲を背景に笑顔で決めポーズをとる絵や、2人でピンク色のポップなキノコ雲を眺めるなどのファンアートが、SNS上に続出することになったのです。中には、日本への原爆投下後の写真をコラージュしたものや、実際のキノコ雲の写真を使用したものも。こういったネットミームに対し、日本国内からは「あまりにも不謹慎ではないか」「原爆を軽く見ないでほしい」といった怒りの声が上がっています。ネットミームに英語版『バービー』アカウントが便乗し、日本語版が謝罪これらの行動は、あくまでもインターネットの一般ユーザーが行っていたものです。しかし同月下旬、『バービー』の英語版SNSアカウントが、そういったファンアートに「思い出に残る夏になりそう!」と述べるほか、キノコ雲を髪形に見立てたコラージュに対して「ボーイフレンドのケンは素敵なスタイリストだね」といったコメントを投稿。映画側が、原爆を揶揄する行動に肯定的な反応を示したことで、日本国内からはさらに強い怒りの声が上がるようになりました。It's going to be a summer to remember — Barbie Movie (@barbiethemovie) July 21, 2023 This Ken is a stylist — Barbie Movie (@barbiethemovie) July 21, 2023 同年8月11日には、日本での公開を控えている『バービー』。今回の件を受け、ワーナーブラザースジャパン合同会社は、同年7月31日に『バービー』の日本語版アカウントを更新し、謝罪文を掲載しました。ワーナーブラザースジャパン合同会社は、ネットミームの『Barbenheimer』はファン間での活動であり、あくまでも非公式のものであることを表明。『バービー』英語版アカウントの行動については、「極めて遺憾」とし、アメリカ本社へしかるべき対応を求めているといいます。 pic.twitter.com/2SYdD6Bxva — 映画『バービー』公式 (@BarbieMovie_jp) July 31, 2023 なお、同月8年1日12時時点で、『バービー』の英語版アカウントから声明は発表されていません。原爆のネットミーム化に対する日本人の反応は、謝罪を求めるものよりも、「原爆という悲劇を繰り返さないためにも、過去を振り返り、学んでほしい」という意見が大半。78年前の8月、たった2発の原爆によって、多くの人の命が失われました。広島県広島市の、広島平和記念公園内にある原爆死没者慰霊碑には「過ちは繰返しませぬから」と刻まれています。亡くなった人たちに対するこの誓いを守り続けるには、原爆の恐ろしさ、そして悲しさを語り継いでいく必要があるのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年08月01日2023年6月10日(土)10時45分~放送株式会社広島ホームテレビ(本社:広島市中区)は、テレメンタリ-2023「原爆資料館閉ざされた40分~検証 G7広島サミット~」を2023年6月10日に放送します。覆われた原爆資料館史上初めて被爆地で行われたG7サミット核保有国3カ国を含むG7首脳が広島に集まるという歴史的な瞬間が実現した。戦禍のウクライナからはゼレンスキー大統領も訪れ、西側諸国の結束を世界にアピール。岸田総理は平和公園で成果を強調した。しかし被爆者からは否定的な声が相次いだ。「要望がほとんど聞き入れられなかった」「何のために広島で開いたのか」、さらには「大変な失敗だった」・・・首脳たちの資料館視察はなぜ隠されたのか多くの疑問の声が上がったのが「完全非公開」とされた原爆資料館の視察。首脳たちが滞在した時間は40分。なぜ隠されたのか。そして首脳たちは何を見て、何を感じたのか。“閉ざされた40分”の取材を進めてゆくと、巨大なサミットに翻弄された被爆地の姿が見えてきた。首脳と対話した被爆者 小倉桂子さん■番組概要テレメンタリー2023[テレビ朝日系列全国ネット]「原爆資料館閉ざされた40分~検証 G7広島サミット~」▶広島県の放送日時2023年6月10日(土)午前10時45分~▶制作広島ホームテレビナレーション:増田俊樹ディレクター:斉藤俊幸プロデューサー:立川直樹テレビ朝日系列の全国24社が共同で制作するドキュメンタリーです。週替わりでテレビ朝日系列の各局が制作を担当し、独自の視点で制作しています。系列局の放送時間はこちら : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年06月02日5月19日、主要7カ国首脳会議(G7サミット)が広島市で開幕した。核兵器保有国の米英仏3カ国を含むG7首脳たちは平和記念公園で原爆資料館を視察した後、原爆慰霊碑に献花した。G7首脳一同が揃って原爆犠牲者に祈りを捧げる歴史的な瞬間を多くの人々が見守るなか、SNSでは“ある迷惑動画”が物議を醸している。問題視されているのは、チャンネル登録者数 4600人の外国人男性YouTuberによるライブ配信動画。18日ごろからTwitterに転載され、拡散している。このYouTuberは日本を訪れていたようで、電車内で座っている乗客に英語で「ヒロシマ、ナガサキを知ってるか?」「なぜ(原爆で)日本人が死んだかわかるか?真珠湾攻撃のせいだよ」と質問し始めたのだ。YouTuberが座っていた場所の窓には「牛込神楽坂」と駅名が反転して映っていたことから、乗っていた電車は都営大江戸線と推察される。その後もYouTuberは他の乗客をカメラで映しながら、大きな声で「ヒロシマ、ナガサキ」「また原爆を落としてやるぞ」などと言い放っていた。そんななか、YouTuberから執拗に話しかけられていた男性が、かけていた眼鏡を外し立ち上がる。すると一連の様子を見ていた別の男性が間に割って入り、YouTuberに「どこの出身?」「態度が酷すぎるよ」などと話しかけ諫めたのだった。本動画はすでにYouTuberのチャンネルから削除されているが、Twitterで最も拡散している動画は289万件以上のインプレッションを集めており、侮辱的な行為をしたYouTuberに批判が殺到している(19日15時現在)。《これは酷い》《純粋に怒りが湧いてくる許せない》《ここ日本だよね…?なんでわざわざ来るのかな》《これは日本人へのヘイトですね。許せません》なお本動画が配信された日時は不明だが、アメリカからやってきたというこのYouTuberは約1カ月前にチャンネルのコミュニティ欄に《明日、東京に飛びます!》と投稿。そして、9日前から日本滞在の様子を投稿し続けている。また、拡散している動画の電車内にある中吊り広告には、5月11日から始まっている春の全国交通安全運動のポスターが映っていることから、最近のものであることが伺える。だが数々の批判を受けてか、彼のYouTubeチャンネルでは日本で過ごす様子を映した動画は全て削除されている。その一方で、動画サイト「Kick」には日本の飲食店で食事をしたり、東京ディズニーランドなどを訪れたりする動画が多数投稿され、現在も更新されている。
2023年05月19日日本は、実戦による唯一の被爆国。第二次世界大戦中の1945年に広島県と長崎県に原子爆弾(以下、原爆)が投下され、多くの人が命を奪われました。「戦争や原爆の恐ろしさを忘れてはならない」という想いから、終戦からおよそ77年が経過した2023年現在も、経験者の残した話や作品によって語り継がれています。『はだしのゲン』が広島の『平和教育プログラム』から削除に広島県広島市出身である漫画家の中沢啓治さんが、自身の被爆体験を元に描いた漫画『はだしのゲン』。同年2月17日、広島県広島市立の小中高校が取り組む『平和教育プログラム』の教材から、『はだしのゲン』の掲載がなくなることが分かりました。故・中沢啓治さん産経ニュースによると、同作が教材から削除されるのは、市教育委員会が「漫画の場面だけでは被爆の実相に迫りにくい」と判断したためとのことです。市教育委員会は、今回の変更について「継承と発信を大事にし、よりよい教材にするために改訂した。『はだしのゲン』を遠ざけるつもりはない」とコメント。令和5年度からの新教材では、原爆で家族を失った女性と、その体験を語り継ぐ娘について取り上げるといいます。『はだしのゲン』削除にネットから疑問の声同プログラムは、小学生から高校生を対象にした4冊で構成される教材を使い、被爆の実相を伝えるためのものです。図書館や学校の図書室の本棚に並ぶ『はだしのゲン』を通して、子供の頃に戦争や原爆の恐ろしさを知った人は、少なくないでしょう。だからこそ、ネット上では『はだしのゲン』が教材から削除されることに対し、疑問を抱く人が声を上げています。また、Twitterでは『#はだしのゲンをなくすことに抗議します』というハッシュタグが作成され、多くの抗議の声が寄せられました。・『はだしのゲン』は確かに描写が怖いけれど、絵を通してその恐怖を伝えてくれる素晴らしい作品だと思う。・子供の頃に読んで、衝撃を受けた作品。未来の子供たちにも伝えていくべきではないか。・よりによって広島県の教材から削除だなんて。あんなにも被爆の実相に迫りやすい作品はないだろう。『はだしのゲン』を出版する株式会社汐文社によると、今回の報道によって多数の問い合わせや、単行本の注文が寄せられたとのこと。同社は「直接作品に触れ、戦争と平和について考えるきっかけにしていただけますと幸いです」とコメントを掲載しています。終戦からおよそ77年が経過し、戦争を体験した人が徐々に少なくなっている現代。だからこそ、平和を守っていくためにも、先人が遺した想いを受け継いでいくのが大切ではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年02月19日明治学院大学国際学部付属研究所では2022年度2回目の公開セミナーとして、「原爆と植民地化を経験した街からデモクラシーを考える」を開催いたします。街での生活者がどのようにマイノリティの声を表現し、具体的な制度の中で反映させることができるのか、原爆と植民地化を経験した街での実践に注目し、その条件について考える機会としています。【本セミナーのポイント】(1) 原爆の経験を経て平和都市であることをアイデンティティとしてきた広島と、植民地化問題と向き合う北海道、沖縄を事例に選挙と立憲主義について考えます。(2) それぞれのテーマについて関係者が登壇。テーマに深く切り込みます。【プログラム登壇者】<司会者>浪岡 新太郎(明治学院大学国際学部付属研究所 所長)第1回 3月13日(月) 小田 博志(北海道大学大学院教授/人類学)「北海道の脱植民地化とアイヌ民族の遺骨の帰還」第2回 3月17日(金) 大井 赤亥(広島工業大学非常勤講師/政治学)「広島から現代政治を考える―平成年間の政治対立軸とその展望」第3回 3月20日(月) 楾 大樹(弁護士)「広島における立憲主義の実践と困難」第4回 3月23日(木) 花谷 史郎(石垣市議会議員)「戦争に加担しない」【プログラム詳細】■2022年度公開セミナーII「原爆と植民地化を経験した街からデモクラシーを考える」■日時2023年3月13日(月)・17日(金)・20日(月)・23日(木)、全4回、18:30~20:00■開催方法Zoomウェビナーによるオンライン開催(定員100名)■参加費無料■要申込(下記アドレスからお申込みください) ※参加申込みは公開セミナー最終日まで可能です。■登壇者のプロフィールなど詳細は以下をご覧下さい。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月02日YouTuberで少年革命家のゆたぼん(13)が、10月23日にアップした「原爆ドームは胸が痛かった」と題する動画が波紋を広げている。クラウドファンディングで資金を募って用意した専用車「スタディ号」に乗って、“自分と同じ不登校の子どもたちに元気や勇気を与えたい”との目的で日本全国を一周しているゆたぼん。本動画が撮影された日は広島県を訪れていたようで、広島平和記念資料館を見学した感想を沈痛な面持ちでこう述べていた。「原爆が落ちる前は、あの、もうすごい、あの、みんな平和だったし。平和だったのに、原爆が落ちた後はもうホント、バラバラになったりとか、人がお亡くなりになったりとかして、お亡くなりになった人たちの死体とかそういうのを見てるとホントに胸が痛くなるし、初めての経験でホント、そういうのを見てるとフラフラしたりとか胸が痛くなったりとかするなと思って。初めての経験ですごく悲しいし、あの、原爆とか戦争ってホンマに怖いなって思いました。そういうことがホンマにあったんやなって学べたと思います」さらに、原爆ドームも見学したゆたぼんは、案内板の写真を紹介しながら「原爆が落ちる前はもうすごい平和やったのに、原爆が落ちた後はこんな感じで焼け野原になって、あの、何もかもがなくなってしまって。いまで77年ですけど、77年経って、いまこんな感じでこうしている(残っている)っていう感じで、ホントにすごいなと感じます」とコメント。そして最後に、「原子爆弾は第二次世界大戦中の1945年8月6日に、あの、アメリカが日本の広島県と長崎県に原爆を落としたんですね。で、まぁ、それで20万人以上の人がお亡くなりになられて。で、その原爆の跡がこの原爆ドームなんですよ」と言及。続けて、「ホントに戦争ってやっちゃいけないことだし、こういうことはホントに覚えとかなくちゃいけないなって思いましたね。で、この原爆ドームがこういうことを伝えてくれてるんじゃないかなって思います。まぁ、みんなも広島県に来たらこの原爆ドーム見たりとか、あとは、広島平和記念資料館に行ったりしてみてください」と呼びかけていた。ゆたぼんの動画に、Twitterでは《原爆ドームに足を運ぶのとかすごくいいと思う これからいっぱい勉強しよう!》《絶対やってはいけないことを、次の世代に引き継いでね》といった反響が寄せられた。しかし、ゆたぼんの「原爆が落ちる前は平和だった」や「1945年8月6日にアメリカが日本の広島県と長崎県に原爆を落とした」といった発言に対して、《平和なわけあるか戦時中だぞ》《長崎は9日なのだが》と誤り指摘する声が相次ぎ“炎上”する事態に。ネット上での批判を受け、ゆたぼんの父で実業家の中村幸也氏は25日にTwitterを更新し怒りを滲ませた。《まだ13歳のゆたぼんに対して言葉の粗探しをして揚げ足取りしてる奴らって本当に終わってるな。しかもクソみたいなメディアもそれに乗っかってPV稼ぎとか。子どもが間違ったことを言うだけでネットで集団でいじめてる奴らは学校で何を学んできたんだ?これが日本の義務教育を受けた奴らの成れの果てか》騒動の余波が広がるなか、ゆたぼんに救いの手を差し伸べた人物が。それは、以前からコラボするなど親交が深い“元迷惑系YouTuber”の「へずまりゅう」こと原田将大氏だ。ゆたぼんは21日にも、へずまの地元・山口県で再会を果たした様子をTwitterで報告していた。ゆたぼんの原爆をめぐる発言が物議を醸していることを察知したのか、へずまは25日に《ゆたぼんが炎上しちょるな 心配すんな将来はきっと俺みたいな素晴らしい人間になれるからの》と2ショットを添えてツイート。ゆたぼんはへずまのツイートを引用し、絵文字を添えて《ありがとうな!人生は冒険だ!!》とリプライしている。いっぽうへずまの擁護に対して、《めっちゃ煽りますやん》《これって皮肉?》といった声も上がっている。へずまの“援護射撃”がゆたぼんに及ぼす影響は、果たして――。
2022年10月26日10月23日、YouTuberで少年革命家のゆたぼん(13)が広島県を訪れたとして「原爆ドームは胸が痛かった」と題する動画をアップ。現在、クラウドファンディングで資金を募って用意した専用車「スタディ号」で、“自らと同じ不登校の子どもたちに元気や勇気を与えたい”との目的で日本全国を一周中だ。広島平和記念資料館を訪れたゆたぼんは、「ここでは原爆についてとか、あとは原爆でお亡くなりになってしまった人たちの服とかが置いてたりするんですね。まぁ、俺もねYouTubeで、日本の広島県に原爆が落とされたってYouTubeで見たことあるんで、今からね、見に行こうと思います」とコメント。その後、資料館から出てきたゆたぼんは、沈痛な面持ちで感想をこう述べた。「なんていうか、ホンマに、原爆って……。あ、最初、原爆が落ちる前は、あの、もうすごい、あの、みんな平和だったし。平和だったのに、原爆が落ちた後はもうホント、バラバラになったりとか、人がお亡くなりになったりとかして、お亡くなりになった人たちの死体とかそういうのを見てるとホントに胸が痛くなるし、初めての経験でホント、そういうのを見てるとフラフラしたりとか胸が痛くなったりとかするなと思って。初めての経験ですごく悲しいし、あの、原爆とか戦争ってホンマに怖いなって思いました。そういうことがホンマにあったんやなって学べたと思います」次に原爆ドームに移動し、「ひとつの爆弾によって20万人以上の人々が亡くなられたっていう、ホント悲しいなって思います」とコメントしたゆたぼん。じっくり見学をした後、案内板の前に立って、「原爆が落ちる前はもうすごい平和やったのに、原爆が落ちた後はこんな感じで焼け野原になって、あの、何もかもがなくなってしまって。いまで77年ですけど、77年経って、いまこんな感じでこうしている(残っている)っていう感じで、ホントにすごいなと感じます」と写真を紹介しながら語った。ゆたぼんは最後に、「原子爆弾は第二次世界大戦中の1945年8月6日に、あの、アメリカが日本の広島県と長崎県に原爆を落としたんですね。で、まぁ、それで20万人以上の人がお亡くなりになられて。で、その原爆の跡がこの原爆ドームなんですよ」と改めて紹介。続けて、「ホントに戦争ってやっちゃいけないことだし、こういうことはホントに覚えとかなくちゃいけないなって思いましたね。で、この原爆ドームがこういうことを伝えてくれてるんじゃないかなって思います。まぁ、みんなも広島県に来たらこの原爆ドーム見たりとか、あとは、広島平和記念資料館に行ったりしてみてください」と呼びかけ、原爆ドームに向けて手を合わせ深々と頭を下げたのだった。現在までにこの動画は7000回以上再生されており、《原爆ドームか…日本人なら一度は行くべき場所ですね》《ゆたぼんさん。今まで以上に真面目です。真剣さが伝わって来ます》《ゆたぼんが珍しく、それも悲しそうにスタディしてる…。資料館行ったことあるけど衝撃的だよね…》などの声が寄せられた。いっぽう、ゆたぼんが動画内で「1945年8月6日にアメリカが日本の広島県と長崎県に原爆を落とした」と説明していたことから、ネット上では《長崎県は8月9日なんですが》といった指摘も上がっている。
2022年10月25日8月6日、広島に原爆が投下されて77年目の「原爆の日」を迎えた。同日、広島市の平和記念公園で開かれた平和記念式典には、被爆者や遺族をはじめ岸田文雄首相(65)や海外の代表者ら約2800人が参列した。だが、原爆で亡くなった人々に鎮魂を捧げる日に、すぐ近くで行われたデモの“過激な内容”が物議を醸している。産経新聞によると、反戦・反核を訴える団体が平和記念公園で、若者から高齢者まで200人以上が集まるデモ集会を開催。「人間の鎖」ともいえる人垣のなかから、男性がマイクで「安倍(晋三元首相)は殺されて当然だ!」と叫んでいたという。他にも、「国民の戦争動員への道アベの国葬反対!」と書かれたカードを、若者たちが掲げる姿もあったと報じられている。原爆投下時刻である8時15分に行われた黙祷の際は、沈黙していたというが、黙祷後はデモ行進を開始。岸田首相の挨拶中にも、大きな声で「岸田は帰れ」などと連呼したという。このデモの主催者は、労働組合などで構成される「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」。同委員会は岸田政権に対して、憲法改正や核ミサイル配備などの反対を訴えており、公式サイト上でも次のように批判している。「岸田首相は『核なき世界の実現』と口先ではいいながら、その実ウクライナ戦争への参戦からアメリカと一緒に中国に対する戦争に突き進もうとしています」「来年のG7広島サミットも被爆地で核戦争の会議をあえて行い、ヒロシマを黙らせ、反戦反核運動を圧殺することをねらっています」「安倍元首相の国葬決定も戦争の政治を進めてきた安倍の政治を引継ぎ、安倍が悲願としていた改憲を有無を言わせず強行することをねらったものです」同委員会による騒音を伴うデモ活動は毎年行われており、昨年は五輪開催や菅義偉元首相(73)の広島訪問に対する抗議デモを実施。一昨年も、改憲を進める安倍元首相の広島訪問を反対するデモを行なっていたという。全国紙記者が言う。「広島市は’19年に団体による拡声器の音を規制する条例を検討するなど、式典の静粛が保てないとしてこのデモを問題視しています。中國新聞によると、同年に広島市民を対象に実施したアンケートでは、『条例で規制すべき』とする意見が69%にものぼったといいます。そもそも式典の趣旨は、原爆死没者の霊を慰めることと世界の恒久平和への祈念。今年は3年ぶりに一般参列者席が設けられ、新型コロナの影響で大幅に縮小された昨年の4倍にあたる約3200人が参列しました。式典は声高に政治批判をする場ではありませんし、ましてや安倍元首相の命を奪った銃撃事件を肯定するような主張はもってのほかです。静かに鎮魂を捧げようと集まった人々を妨害するような行為は、批判されても仕方がありません」毎年のように平和記念式典で物議を醸す抗議デモに、ネット上では苦言を呈する声が相次いでいる。《思想信条に関係なく、死者を冒涜したり鎮魂の場を荒らすようなのは駄目だね。如何なる理由があろうとも、到底賛同できるものではない》《「安倍は殺されて当然」って何なんだよ?安倍元総理のせいで身内が亡くなったとかなら別だけど、ただ「安倍がムカつく」って理由だけで、日本のために頑張ってきた人に対して「殺されて当然」って発言は本当に理解できない》《戦争で亡くなった人たちを慰霊する日に「安倍は殺されて当然」なんて発言をする人たちが平和を主張するって全く理解できない…》《戦争反対と言うなら犠牲者を静かに鎮魂しろよ。安倍総理だけじゃなく犠牲者も蹴り続けるのは許せない》
2022年08月08日毎年8月6日は、忘れてはならない日の1つ。1945年のこの日、8時15分に広島市で原子爆弾(以下、原爆)が投下されました。数多くの負傷者を偲び、また、戦争や原爆の恐ろしさと悲しさを伝えていくため、広島市の平和記念公園で広島平和記念式典が行われます。広島平和記念式典での、子供の『平和の誓い』が話題に広島平和記念式典では、広島市内の小学6年生を対象とした『こどもピースサミット』の受賞者2人が代表となり、『平和の誓い』をスピーチします。2021年の式典でも、広島市の小学6年生2人が登壇。「被爆者の思いや願いを聞き、考え、平和の尊さや大切さを世界中の人々や次の世代に伝えなければならない」と、原稿を読み上げました。被爆者の気持ちや平和への願い、未来への希望が詰まった、『平和の誓い』。その中のメッセージが多くの人の心に響き、ネットで話題になっています。本当の別れは会えなくなることではなく、忘れてしまうこと。私たちは、犠牲になられた方々を決して忘れてはいけないのです。私たちは、悲惨な過去をくり返してはいけないのです。2021年で戦後76年を迎え、戦争を体験した人は徐々に少なくなっています。今は自らの体験を元に、戦争の悲惨さを伝えてくれる人がいますが、いつか伝える人がいなくなった時、人は同じ過ちを繰り返してしまうかもしれません。子供たちが発した「本当の別れは、忘れてしまうこと」という言葉は、テレビやネットを通して多くの人たちをハッとさせてくれました。世界中の人がこの悲しい過去を忘れず、二度と同じように苦しむ人を出さないよう心に誓わなくてはなりません。【平和の誓い全文】私たちには使命があります。あの日、広島で起きた悲惨な出来事。そのことを知り、被爆者の方々の思いや願いを聞き、考え、平和の尊さや大切さを、世界中の人々や次の世代に伝えなければならないのです。昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分。赤く燃え、真っ黒に焼け焦げてボロボロになった広島の町。「兄が死ぬより、わしが死んだ方がよかった」大切な人が亡くなった悲しみと、生き延びた者の苦しみには終わりがありません。心に深く傷を負った被爆者は、それでも前を向き、「僕ら若人の力によって、きっと平和な世界を築き上げてみせる」と決意しました。悲しみや苦しみを抱えながらも、被爆者の方々は生きることを決して諦めず、共に支え合い、広島の町の復興に向け立ち上がりました。本当の別れは会えなくなることではなく、忘れてしまうこと。私たちは、犠牲になられた方々を決して忘れてはいけないのです。私たちは、悲惨な過去をくり返してはいけないのです。私たちの願いは、日本だけでなく、全ての国が平和であることです。そのために、小さな力でも世界を変えることができると信じて行動したい。誰もが幸せに暮らせる世の中にすることを、私たちは絶対に諦めたくありません。争いのない未来、そして、この世界に生きる誰もが、心から平和だと言える日を目指し、努力し続けます。広島で育つ私たちは、使命を心に刻み、この思いを次の世代へつないでいきます。[文・構成/grape編集部]
2021年08月07日多くの人が戦い、心身が傷付けられたり命を奪われたりする戦争。2020年現在も、世界のどこかで戦いが繰り広げられています。日本は第二次世界大戦で深い傷を負い、尊い多くの命を失いました。私たちは歴史から戦争の悲しさを学び、平和な日常を守らなくてはなりません。第二次世界大戦末期である1945年には、広島県と長崎県に核兵器が投下。数日後に日本は終戦となりました。もし、広島の原爆投下時にSNSがあったら…1945年8月6日は、『原爆の日』です。今から75年前の8時15分、アメリカ軍が世界で初めて核兵器を使い、広島県に落としました。NHKは、「もし、75年前にSNSがあったら…」というアイディアを元に、3つのTwitterアカウントを作成。当時、広島市に住んでいた3人の日記を元に、『シュンくん』『やすこさん』『一郎さん』のツイートをリアルタイムで更新しています。中学1年生・シュンくん昭和六年山形県生まれ、八歳より廣島で過ごす十三歳。廣島高等師範学校附属中学校一年北組の副級長。七月二十日から、母、父の暮らす廣島市を離れ、賀茂郡原村に農村出動中。北組の皆と教順寺にて共同生活をしている。よく絵を描き、時には漫画を描く。 #ひろしまタイムライン #広島 — シュン@ひろしまタイムライン (@nhk_1945shun) August 4, 2020 妊娠中の主婦・やすこさん26歳主婦,結婚2年目,初めての妊娠中女子学習院卒,東京大久保生まれ→結婚で京都左京区→廣島の緑井(夫の実家)に疎開中。軍医の夫つぐおは福岡の折尾に出征。絵を描くことや刺繍が好き、甘いものも好き。宝物は7歳から続ける日記。毎日を丁寧に。日々の記録をつづっています。 #ひろしまタイムライン — やすこ@ひろしまタイムライン (@nhk_1945yasuko) July 31, 2020 新聞記者・一郎さん中国新聞記者。廣島県庁等で地方行政および軍政を取材。六月、大手町から府中町へ疎開。妻と義姉と三人暮らし。趣味はクラシック鑑賞、俳句。ただ最近は句を詠む気持ちになれない。 記者として世の中を冷静に見ているつもりだが、時にはひと言物申したくなることも…。 #ひろしまタイムライン pic.twitter.com/rnQKkVJuEe — 一郎@ひろしまタイムライン (@nhk_1945ichiro) June 14, 2020 原爆投下当日の投稿も、リアルタイムで更新広島県に原爆が投下された8時15分以降も、3人のアカウントはツイートを続けています。帰省のために広島市に戻ろうとしていたところ、寝坊して難を逃れたシュンくん。妊娠中でありながら、負傷者のために治療を手伝うやすこさん。ジャーナリストとして広島の街に繰り出した一郎さん。3人は今後もツイートを更新していくことでしょう。【1945年8月6日】ああ…なんで、どうしてどうしたんです、廣島で何があったんです聞きたいが聞けない。怖い。聞けない。ああ。こんな中を僕たちだけが、無傷で行くのか #ひろしまタイムライン #広島 #もし75年前にSNSがあったら — シュン@ひろしまタイムライン (@nhk_1945shun) August 6, 2020 【1945年8月6日】トラックには人、人、人。二十名ほどでしょうか。…中に一人だけ、傷のなさそうな少年がいたけれど、すぐに気が狂ったように暴れて死んでしまった。廣島でいま なにがおこってるの…? #ひろしまタイムライン #広島 #もし75年前にSNSがあったら — やすこ@ひろしまタイムライン (@nhk_1945yasuko) August 6, 2020 【1945年8月6日】「アメリカがガソリンまきよった」 「ガスタンクか弾薬庫がやられた」みな言いあっている市内に行かなければ取材しなければ。間違いない、大変なことが起きている。とんでもないことが。 #ひろしまタイムライン #もし75年前にSNSがあったら — 一郎@ひろしまタイムライン (@nhk_1945ichiro) August 5, 2020 投稿は75年前の日記を元にしたものであり、彼らの未来を変えることはできません。しかし、投稿を見守る多くの人が3人に対し「生き延びてほしい」「なんとか逃げて」「助けてあげたい」といった声を寄せています。リアルタイムに更新されることによって、原爆が投下された当時を疑似体験できるこの企画。3人の投稿を読んで、あなたは何を思いますか。[文・構成/grape編集部]
2020年08月06日先日、中日ドラゴンズのファンと思われる男性が、広島・マツダZoomZoomスタジアムの外野席で、「原爆落ちろカープ」などと叫んだ動画を公開し、猛批判を受けました。現在個人が特定されつつあるようですが、警察が動いているなどの情報は入ってきていません。該当者はTwitterアカウントを削除し、逃亡したようです。このような発言に対する怒りは現在も根強いもの。ネット上では、中日球団がこの人物を特定したうえで野球場から永久に出入り禁止にするべきだなどの声が上がっているのですが…。広島県民を侮辱するこの行為、罰することはできないのでしょうか?また、「球場の出入り禁止」をすることはできないのか。法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士にご意見を伺いました。 ■法律的に罰することはできる?「内容として不適切だということができ、また、不快に感じるということも理解できるところですが、これを犯罪行為であるとすることはできません。不適切である、不快である=犯罪ではありません。そもそも、単なる願望を言っているだけで、しかも本当に原爆が落ちて欲しいという趣旨で言っているわけでもないであろうと想像でき、何らかの権利侵害であるということもいえません。したがって、違法ではありません。もっとも、このような内容を規約等で禁じることは可能であり、スタジアム出入りを禁止するということは、規約違反等があるとすれば、何ら問題ありません」(清水弁護士) 「原爆落ちろカープ」という発言が不適切であることは間違いなく、それを動画サイトにアップロードすることは不愉快な行為ですが、法的に見ると「犯罪」とは言えないようです。もちろん、だからといってそのような行為をしていいというわけではありません。スタジアムの出入り禁止等々は法的に問題ないとのことですから、今後同じような行為に対する抑止力とする意味でも、中日・広島に限らず、各球団には一部の過激なファンに対し、厳しく対応してもらいたいものです。スポーツ観戦は、一体感があり、ついついアツくなってしまいますよね。みんなが楽しく応援できるよう、最低限のマナーやモラルを守って観戦しましょう。 *取材協力弁護士:弁護士 清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)「原爆落ちろ」と叫ぶ動画を投稿…この行為は犯罪になる?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。「原爆落ちろ」と叫ぶ動画を投稿…この行為は犯罪になる?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年04月13日創立50周年を迎えた読売日本交響楽団が、世界平和を祈念する特別公演として、原爆忌に広島と長崎で「世界平和への祈り」特別演奏会」を開催する。読響50周年特別公演「世界平和への祈り」の公演情報楽団創立以来、ブリテン作曲「戦争レクイエム」、ペンデレツキ作曲「ルカ受難曲」日本初演、シュニトケ作曲のオラトリオ「長崎」や、1981年ローマ法王ヨハネ・パウロ2世を迎えた「ヤング&ホープ大会」での演奏など、平和への願いを音楽に込めてきた読売日本交響楽団。今回の演奏会は、同団常任指揮者を務めるシルヴァン・カンブルランが「広島・長崎で原爆投下の日に、亡くなられた多くの方に『レクイエム』を演奏し祈りをささげたい」と熱望して実現した。カンブルランは公演に先駆けて、今年5月に長崎市と広島市を初訪問。両市の原爆資料館の見学、長崎平和祈念像や広島原爆死没者慰霊碑への献花を行い、「子どもたちが犠牲にならない戦争はありません。平和への道を願い、祈りを捧げ、生きる希望となるような演奏を行いたい」と力を込めて語っている。読響50周年特別公演「世界平和への祈り」広島特別演奏会は8月6日(月)に上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)で、長崎特別演奏会は8月9日(木)に長崎ブリックホールで開催。カンブルランの指揮で、4名のソリストとそれぞれの地元市民の合唱団とともにモーツァルト「レクイエム」などを演奏。広島では吉川晃司(ミュージシャン・俳優)が、長崎では白石加代子(女優)が「レクイエム」で朗読を行う。各公演ともチケットは発売中。また読売日本交響楽団は、今年10月27日(土)にサントリーホール(東京都)で行う定期演奏会で、細川俊夫作曲「ヒロシマ・声なき声」の演奏を予定している。
2012年07月30日