いままでにないフリー(無料)の電子書籍版音楽雑誌「ERIS/エリス」第35号は3月17日(木)発行。巻頭は、直枝政広の「ニール・ヤングという巨人、ヒズ・マスターピース私論」を掲載。ニール・ヤング&クレイジー・ホース41枚目のオリジナル・アルバム、ニール・ヤング&クレイジー・ホース「バーン」を昨年12月にリリースしたロック界の巨人ニール・ヤングの数々の傑作を、カーネーションのヴォーカル兼ギターでレコード・ジャンキーとしても知られる直枝政広が自身の歩みとともに語るマスターピース私論。神懸かっていた70年代、迷走の80年代、最強の盟友クレイジー・ホースなど止まることなく活動し続けるニール・ヤングという特異な個性と魅力を解説。必読です。パンチ・ブラザーズの新作「ヘル・オン・チャーチ・ストリート」は、ブルーグラス・ギターのイノヴェイター、トニー・ライス(2020年末急逝)の83年の「チャーチ・ストリート・ブルース」全曲を曲順どおりに、現代にアップデイトした革新的なトリビュート・アルバム。彼らが「このアルバムほど自分たちに大きな影響を与えたものはない」というアルバムを宇田和弘が2本立てライナーノーツで詳説。2月6日、インドの歴史的大歌手ラタ・マンゲシュカルが西部ムンバイの病院で亡くなった。享年92。インドでは国葬が行なわれ、2日間半旗が掲げられた。その功績を偲び、彼女がボリウッドの映画音楽界で注目されはじめた40年代の活躍を北中正和が振り返る。【雑誌概要】タイトル :「ERIS/エリス」第35号( )発行日 :2022年3月17日(年3回発行、2012年創刊)出版社 :エリス メディア合同会社発行場所 :webサービス「BCCKS」( )商品形態 :HPでのメールアドレス会員登録により無料で購読編集人 :萩原健太 (購読登録者数:26,000人)記事内容 :通常の音楽誌が扱う新譜、ライヴ情報などは載せず、個性溢れる著名執筆陣が1万字のボリュームで音楽を熱くマニアックに語ります。音楽を読む楽しさ満載! 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月10日向田邦子による同名ドラマ原作をもとに、その3年後を描くふたり芝居『家族熱』。義母の朋子をミムラが、先妻との長男・杉男を溝端淳平が演じる。ふたり芝居『家族熱』チケット情報ドラマでの共演経験を振り返り、「その時の溝端さんはコミカルさがベースながら、自然と“善意”が伝わってくる役どころを演じられていました。それが若干今回の杉男さんと共通する気がして。あっ、面白そうと思いました」とミムラ。溝端は「いつも笑顔で、柔らかいイメージのミムラさんが、朋子が秘めている女性の“業”“色気”みたいなものをどう見せてくださるのか。今からすごく楽しみです」と期待を寄せる。没後36年経った今も、衰えることがない向田作品の人気。熱烈な向田ファンのひとりでもあるミムラは、「向田さんのファンって今でも熱いですよね。『家族熱』というより“向田熱”みたいな(笑)。ただ個人的には、今まで見たことがない人がこれを機に、向田作品に興味をもってくれたらいいなと思っていて…」と、ファンならではの思いも明かす。ミムラと同様に熱烈な向田ファンであるのが、上演台本・演出を手がける合津直枝。そんなふたりの熱量に溝端は、「若干圧倒されています…」と苦笑い。だがそれだけに「すごく勉強になります」と続け、本作の魅力について、「杉男と朋子ってお互い思いはすごく強いのに、どうしてもそれを言い出すことが出来ない。そこに美しさや切なさ、もどかしさを感じますし、またそれが文学的で素敵だなと思います」と分析する。杉男が小学生の時、実母と入れ替わるように黒沼家に嫁いできた朋子。しかし杉男の父が前妻と通じていたことを知り、朋子は13年過ごした黒沼家を去ることに。本作ではその3年後、杉男の祖父の墓の前でふたりが再会するところから幕を開ける――。「彼女が黒沼家に嫁ぐ前、お墓で再会した時、さらにその先を考えなければと考えています。ストーリーの柱がとても強い分、ちゃんと生きた人をつくらないといけないと思うので」とミムラ。溝端は、「家族になる、他人になるって実はとても複雑な問題を含んでいると思うんです。でも杉男はそれには気づかず、自分の思うがままに突き進んでしまう。その浅はかゆえの姿が、逆に残酷に見えたらいいなと思います」と抱負を述べた。またミムラは「ストレートな恋愛譚にはしたくない」とも。ふたり芝居という濃密な劇空間でこそ生きる、向田作品ならではの恋愛劇がここに。公演は5月29日(火)から6月5日(火)まで東京芸術劇場 シアターウエストにて上演。チケットは3月10日(土)から先着先行プリセールがスタートする。取材・文:野上瑠美子
2018年03月09日芥川賞作家・吉田修一の代表作にして大ベストラー小説『悪人』が、ふたり芝居として新たに立ち上がる。殺人を犯してしまった祐一を演じるのは中村蒼。彼との逃避行を決行する光代に扮するのは美波。2016年に、『乳房』『檀』の2作のふたり芝居を手がけて高い評価を得た合津直枝が台本・演出を務める。ふたりだけで演じる舞台ならではの濃密さで見せる『悪人』は、何を伝えるだろうか。舞台『悪人』チケット情報あまり例のないことだが、中村と美波は今回、一度本読みをしてからチラシ撮影に臨んだのだという。芝居の世界観を感じてカメラの前に立ってほしいという合津の希望によるものであり、その成果はしっかりとビジュアルに刻み込まれた。「祐一と光代はふたりとも孤独で、だからこそ惹かれ合ったんだと思います。でも、逃亡の果てに捕まっても、祐一は自分ひとりが悪いんだと、最後まで本当のことは明かさない。その祐一の気持ちを思うと、愛すべき人だと思わずにはいられなかったですね」と言うのは中村。美波も「本を読んでいちばんに思ったのは、祐一は悪くないということ」ときっぱり。「だから、祐一と光代を見ているととてもつらくなるんですけど。でも、見届けることが必要だと思うんです」。『悪人』の舞台化は、光代をもう少しだけ救ってやりたいという合津の思いが発端だった。光代にとってあの逃亡の日々は決して不幸なものではなかったという気持ちで書いた台本に原作者の吉田も共感。実現にこぎつけた。ふたりだけで物語ることになる空間は、その合津の思いをより濃く深く届けることになるだろう。「ふたりだけなので、その分、美波さんとその場の雰囲気とか距離感で演じられるのではないかなと思います。美波さんは自分にはまったくないような感覚を持っている方だなと思うので、それに自分がついていけるかっていうドキドキはありますけど(笑)、すごく楽しみです」という中村に対して、「中村さんは私が何をやっても受け止めてくださる包容力がありそう(笑)」と応える美波。さらには、「劇場が小さいので、その空間自体が物語になっていくと思うんです。だから、観てくださる方たちも証人になるというか。お客様にも責任があると思える空間になったらいいなと思っています。そして、一瞬でもきらめく希望を、みなさんと共有できれば」と力強く語る。最後に中村も「この孤独なふたりを観てくださる人が愛してくれればいいですね」。なぜ『悪人』が人の心を打つのか。劇場だから体感できることがあるはずだ。公演は3月29日(木)からシアタートラムでの東京公演ののち、4月15日(日)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールでも上演。チケットの一般発売は1月14日(日)午前10時より。取材・文:大内弓子
2018年01月11日妻夫木聡や深津絵里出演で映画化され、国内外問わず高い評価を得た『悪人』。この度、原作者・吉田修一のデビュー20周年の年に舞台化されることが決定。中村蒼と美波のふたり芝居で、2018年3月29日(木)より上演されることが分かった。佐賀の紳士服量販店に勤める女・光代は、携帯サイトで知り合った、長崎の港町に住む解体業の男・祐一と恋におちる。ふたりは、つかの間、孤独な魂を寄せ合う。ところが、祐一から殺人を打ち明けられ、ふたりの逃避行が始まる。逃亡の果て、逮捕された祐一は、「逃亡の為に光代を利用しただけ」と語るのだが…。 果たして、ふたりの愛は偽りだったのか?祐一は悪人だったのか?原作は、芥川賞作家・吉田氏の代表作にして、250万部を記録した同名ベストセラー小説。2010年には李相日監督がメガホンをとり、祐一役を妻夫木さん、光代役を深津さんが演じ映画化された。今回台本・演出を担当するのは、昨年「乳房」(出演:内野聖陽、波瑠)、「檀」(出演:中井貴一、宮本信子)と2作のふたり芝居を手掛け、高い評価を得た合津直枝。「光代をもう少しだけ救ってやりたい」という思いで書き上げた上演台本に吉田氏が共感し、舞台化が実現したのだという。舞台化では、“哀しき殺人者”祐一役に「せいせいするほど、愛してる」『HiGH&LOW THE MOVIE 2/END OF SKY』の中村さんが決定。舞台「OTHER DESERT CITIES」での好演も記憶に新しい中村さんは、「初めてのふたり芝居は未知の世界ですが、いまはその不安と期待が入り混じっている感覚です」と心境を語り、「小説、映画共に多くの人に愛された作品で今回の舞台もそれに並ぶ、もしくはそれ以上のものになったらいいなと思っています。美波さんと演出の合津さんとコツコツ作り上げていきます」と意気込みを見せている。なお、本公演のチケットは2018年1月14日(日)より一般発売がスタートする。ふたり芝居「悪人」は2018年3月29日(木)~4月8日(日)シアタートラムにて上演。(cinemacafe.net)
2017年11月09日