ムロツヨシが主演で、吉良上野介とその弟の二役を演じる時代劇『身代わり忠臣蔵』が2月9日、全国公開される。大ヒットし、日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した『超高速!参勤交代』の土橋章宏による同名小説を映画化した作品。大石内蔵助役は、ムロとは『サマータイムマシン・ブルース』(2005) 以来の共演となる永山瑛太。赤穂浪士に討ち入りされた吉良上野介は、実は身代わりの影武者だった! という破天荒なコメディなのだが、なるほどと、おとなが観ても納得でき、十分楽しめるエンタテインメントになっている。『身代わり忠臣蔵』製作統括と配給は東映。昭和の東映時代劇黄金時代には、大作といえばオールスターの『忠臣蔵』が鉄板だったが、1978年に萬屋錦之介が大石内蔵助を演じた『赤穂城断絶』(監督:深作欣二)以来、なんと45年ぶりに手がけた忠臣蔵映画という。忠臣蔵は、今から250年前の江戸中期、五代将軍綱吉治世におきた「赤穂事件」が元。幕府の公式行事の運営をまかされた浅野内匠頭がノウハウを持つ上役吉良上野介のいじめに耐えかね、江戸城で斬りつけ、とり押さえられて切腹。そのため、お家取り潰しとなった赤穂藩・浅野家の家来たちが雌伏ののちに、仇討ちに成功する……。いまの言い方でいえば実話のドラマ化だが、歌舞伎、講談、浪曲、落語……映画では外伝などの関連ものをいれると100本はあるという強力コンテンツだ。最近みかけない理由は、お金がかかるわりに、それほど受けないというコスパの悪さかと思う。もちろん、耐えて忍んで「主君のために仇討ち」といったテーマが現代人のメンタリティにあわなくなっているのも作られないもうひとつの要因。だが、忠臣蔵、あなどってはいけない。江戸城松の廊下での刃傷沙汰から討ち入りまで。どこをとっても話の膨らませどころが多く、登場人物も多種多様。大作が無理ならアイデアで勝負。本作は嫌われ者の悪役、吉良上野介に着目した。この手は前代未聞ではないか。しかも、上野介は江戸城で斬られたダメージが大きく、わりとあっさり他界してしまい、よく似た末弟が、影武者となるなんて、意表をついた設定だ。これは金勘定の視点から描いた『決算! 忠臣蔵』(2019) の上を行く発想だ。上野介が、幕府の儀式などを司る高家筆頭という職を利用して、賄賂をとるごうつくばりで、意に沿わない大名をサディスティックにいじめぬくというキャラはこれまでと同じ。一方、末弟の孝証はなまぐさ坊主で、金の無心にきては上野介にうとまれている。五人兄弟のなかでもことのほか姿形がよく似ていて、旅暮らしの苦労で顔もくたびれていて、髪を整え、ちゃんとしたみなりにすればうり二つ。だが、兄貴と違って、ちゃらんぽらんだが、人にやさしく、おつきの女中・桔梗(川口春奈)に恋い焦がれるという純な一面もある。浅野内匠頭(尾上右近)の江戸城での刃傷で、赤穂・吉良両家は、将軍綱吉(北村一輝)、側用人柳沢吉保(柄本明)にとってはともに不快な存在。実力者上野介がいなくなれば、赤穂家同様、吉良家も断絶の可能性がある。危機をのりきろうと上野介の側近斎藤宮内(林遣都)が考えたのが、身代わり作戦というわけだ。この二役にムロツヨシを持ってきたところが、大正解。企画・プロデュースの橋本恵一は初めて企画書を書いた段階から主演はムロツヨシに決めていた。「ムロさんって、すごくムカつく役をやられても、なぜか愛される不思議なオーラがある。本作は吉良上野介というイヤな奴と、孝証という最初はダメだけど変化していく奴の二面性、いや三面性が必要。それにはムロさんしかいなかった」という。ムロツヨシが演じる、身代わりとなった孝証の「間違えたら謝ればいいじゃん」といったりする現代的な感性、いい加減さ、軽快さが、ドラマを思いもかけぬ方向へ引っ張っていく。さらに大胆なのは、この身代わり上野介が、こともあろうに、大石内蔵助と顔見知り、どころか、親友といってもいい関係だったというのが、2番目のぶっとびどころ。せしめた身代わり料で、遊郭に繰り出し、どんちゃん騒ぎをする孝証は、なんとその店で、これまた大宴会中の侍と出会う。偽名を名乗り、おたがいの実の姿を知らないで意気投合。後日、ふたりは再会し……。ここからは、とんでもない展開、と申し上げておきましょう。荒唐無稽! でもありえるかもと思わせるストーリーだ。永山瑛太が大石内蔵助、ときいて、ちょっと若すぎなのではと思った。永山は41歳。が、調べてみると、大石は諸説あるようだが、討ち入りのときは、44歳前後のようで、それほど無理はない。古くは長谷川一夫とか、萬屋錦之介、三船敏郎といった、大御所で、貫禄たっぷりの俳優が映画やテレビで演じた役なので、もっと年をとっていると思い込んでいた。吉良上野介は61歳。ムロツヨシは48歳になったばかりだが、二役で演じる吉良家五人兄弟の末弟ということなので、こちらもわりと自然。ともに、カジュアルでのりもいい。特にムロツヨシは、登場するだけで何かやらかしてくれそうなわくわく感を感じさせる。永山の大石も、主君の仇討ちに命を賭けるという悲壮さよりも、路頭に迷って行き場のない家来たちの行く末を考えての、行動というところが、これまでとちがう大石像だ。できた映画は、さすが時代劇の東映製。京都撮影所最大のスタジオに建てられた江戸城松の廊下、吉良邸セットは立派。京都各地の寺社、風景を活用したロケ地選びも、撮影所スタッフの持つノウハウを駆使したもの。衣装や小道具、大道具など、まさにアナログ映画技術、職人技の魅力がつまっている。そのクライマックスは討ち入りシーン。永山瑛太の大石内蔵助はじめ、浪士には、森崎ウィンの堀部安兵衛、廣瀬智紀の片岡源五右衛門、濱津隆之の奥田孫太夫……。吉良側では、寛一郎の清水一学、本多力の堀江半右衛門……。若い出演陣のチャンバラと、意表をつくアクションシーン、そして東京スカパラダイスオーケストラのエンディングテーマまで、軽快にぶっとんだまま突っ走る。監督はNetflixドラマ『全裸監督』や映画『総理の夫』の河合勇人。文=坂口英明(ぴあ編集部)(C)2024「身代わり忠臣蔵」製作委員会
2024年01月29日体験型アート展「江戸東京あかり展 produced by 日本あかり博」が、東京・神田明神文化交流館の「EDOCCO STUDIO」にて、2020年2月9日(日)まで開催される。“あかり”テーマの体験型アート展「江戸東京あかり展」は、“あかり”をテーマに、アート作品にアトラクション要素を組み合わせた“体験型”展覧会だ。会場は、“あかり”が灯る7つのエリアで構成。日本を代表する悪役として知られる吉良上野介の声とともにストーリーが展開され、来場者は妖怪がひしめく奇妙な“あかり”の空間を進むことになる。光と鏡が鮮やかな空間を織りなす「神田明神の地下」から始まる展示には、ネオンの光で彩られる「異界の門」や、妖怪絵師・満尾洋之らの妖怪アートが広がる「百鬼夜行」など、不思議な“あかり”に照らされた空間が次々に現れる。最後に待ち構える「決断の間」では、来場者の呼びかけに呼応する「青森ねぶた」などの巨大作品が登場。来場者の選択によりストーリーが進むシーンもあり、答えにより異なる結末が待ち受ける演出も見どころの1つだ。アートとともに楽しむカクテルバーもさらに会場内には、サントリーとのコラボレーションによる「あかりのクラフトカクテル バー(BAR)」が期間限定でオープン。切り絵作家・早川鉄兵による繊細な切り絵アートに包まれながら、スピリッツやリキュールを使用したカクテルを楽しむことができる。概要「江戸東京あかり展 produced by 日本あかり博」会期:2019年12月7日(土)〜2020年2月9日(日)時間:月〜木 10:00〜19:00(最終入場 18:30)、金〜日 10:00〜20:00(最終入場 19:30)※2020年1月1日(水)〜3日(金)および祝日は20:00閉場(最終入場は19:30)会場:神田明神文化交流館 地下1階「EDOCCO STUDIO」住所:東京都千代田区外神田2丁目16-2入場料:一般 1,500円(前売り 1,300円)、小中高校生 1,000円、未就学児 無料■あかりのクラフトカクテル バー期間:2019年12月7日(土)〜2020年2月9日(日)時間:月〜木 15:00〜19:00(L.O. 最終入場まで)、金〜日・祝 14:00〜20:00(L.O. 最終入場まで)展開メニュー例:六ソーダ、白モスコミュール、山崎焙煎樽熟成梅酒ソーダ 各500円(税込)
2019年12月02日年末の風物詩として「忠臣蔵」を思い浮かべる人もいると思いますが、今回ご紹介するのは、お金という視点から描いた新感覚の時代劇『決算!忠臣蔵』。いつの時代もお金に関する問題は興味深いところですが、本作で新たな挑戦を経験したというこちらの方に、見どころを教えていただきました。写真・黒川ひろみ(濱田岳)実力派俳優の濱田岳さん!【映画、ときどき私】 vol. 278映画やドラマでは話題作への出演が続き、唯一無二の存在感で愛されている濱田さん。本作では、堤真一さん演じる大石内蔵助に仕える大高源五という役を見事に演じています。そこで、個性豊かなキャストが揃った現場での思い出や現場で学んだことなどについて語っていただきました。―今回の源五というキャラクターは、どのようにして作り上げていきましたか?濱田さんまずは、中村義洋監督が忠臣蔵を解釈するとこういうふうになるんだなと思いました。いままで描かれてきた四十七士のなかで、源五のように遊郭に行きたくてしょうがないという男の描写はどの先輩も撮っていないですよね(笑)。しかも、長い歴史のなかで源五を好きな方もたくさんいると思うので、そういう意味でも、これだけ誇張した役を演じること自体が僕にとってはチャレンジでした。ただ、初めて赤穂浪士をするにあたって、中村組で、堤さんをはじめとするこのキャストとできたことは本当に誇りに思っています。―今回、中村監督の演出で印象に残っていることはありましたか?濱田さん監督から「源五は女性にモテたいと思っているときは帽子をかぶっていて、その気持ちが落ちているときは帽子を脱いでいるから」と言われたんです……。正直言って、最初は「なんだその演出?」と思いました。でも、僕にとっても源五を生きさせるなかではすごくわかりやすいなと思ったので、吉原を眺めているときはしっかりとかぶってますし、行けないと諦めているときはハゲた頭をがっつり出したままにしています(笑)。そんなふうに、監督とはいつも通り現場で冗談を言い合いながら笑って過ごしていました。―これまでの作品でも、中村監督とはつねに現場でアイディアをお互いに出し合いながら進めていくことが多いですか?濱田さん監督の現場でお芝居するときは、事前にうかがうのはナンセンスなこと。というのも、台本をもらって、衣装合わせをしたときに役柄についてはある程度話をしているので、テストのときには自分の“宿題”を持っていくという感じなんですよ。なので、まずは自分でやってみて、それを見た監督とイメージのすり合わせをするようにしています。ただ、今回の作品に関しては、自分で言うのも恐縮ですが、もしかしたら以前よりも僕が成長した部分があったのか、楽しいすり合わせが多かった気がしました。それはどこで帽子をかぶるかとか、ここでどういう表情をするかとかですが、最後に吉原を眺めているシーンでは、どうしても吉原に行きたいのにそれが叶わない男の表情というのをしたんです。NGもなく、1回でOKをもらったんですが、監督に「あんな顔して、俺は恥ずかしいよ」とは言われました(笑)。でも、それは褒めてくれているんだと思っています。源五の素直な部分が演じていても好きだった―中村監督がそうおっしゃるのもわかるくらい、濱田さんの表情はどれも秀逸でした。演じていて、ご自身が源五と重なる部分を感じることはありましたか?濱田さんまあ、源五は僕といえば僕なんですよね。というのも、自分のなかにあるものでしかできないので、僕から出た“何か”を監督に調理していただいた感じだと思います。でも、大勢が集まるシーンでいきなり発言する源五の勇気は僕にはないところなので、憧れるところもありました。ただ、あんなにやる気がないのに、吉原に行きたいという気持ちだけでずっとみんなと一緒にいるのも不思議ですが、いろいろな意味で素直な男なので、そこは好きな部分ですね。源五のことを大事に思ってあげられるのは僕しかいないですから。―そのなかでも、お気に入りのシーンなどはありますか?濱田さんいくら浪人になったとはいえ、大石内蔵助は現代で言ったら役員クラスの偉い方。それなのに、その人に対して「お前のせいで俺は一生童貞なんだ!」という怒りを込めてにらみつけるなんて、なかなかできないことですよね(笑)。なので、あそこは僕の好きなシーンですし、一生懸命に演じた記憶はあります。―確かに、源五にしかできないシーンだと思います。その大石内蔵助を演じた堤さんとの共演で思い出に残っていることはありますか?濱田さん堤さんとは『本能寺ホテル』でも主従関係だったので、堤さんの背中を見て、懐かしいものがありました。その経験があったからこそ、自然と上司と部下のようになれましたし、堤さんの人柄のお陰で現場でも楽しくいることができたと思います。―では、勘定方の矢頭長助を演じた岡村隆史さんはいかがでしたか?濱田さん僕もみなさんと同じように、最初は芸人さんとしてのパブリックイメージしかなかったですが、台本に対してすごく真摯に向き合われていて、まじめで誠実な方なんだというのを再認識しました。それから、年下の僕にも謙虚な姿勢でいてくださるくらい優しい方なんです。ただ、監督と僕のやりとりを見て、すごくビビっていたみたいですね。というのも、僕たちには長年やってきた関係性と2人だけに通じる冗談があるので、たとえば「悲しさ2、喜び3、憎しみ8の顔でやれ!」と監督が言っても、僕なり何となくわかるので処理できるんです。でも、それを見ていた岡村さんは「映画の現場ってそんな言い方されるんですか?」と震えている感じでした(笑)。「そんなことないですよ」とは言いましたが……。―その岡村さんをはじめ、今回は芸人さんも多い現場でした。現場の雰囲気はいつもと違うところもありましたか?濱田さんまず、一つの場所に侍があんなにギュウギュウに集まっているというだけでもありえないことですが、ましてやそれがみなさん大先輩。なかなかすごいところにいるなと思いましたし、そんななかで発言するというのは、役だとわかっていても緊張しました。自分の出番までは、みなさんのやりとりをずっと見ていましたが、関西弁の時代劇を見るのが初めてだったこともあり、東京出身の僕にとっては、まるで新喜劇を見ているような感覚でしたね(笑)。脚本だけでもおもしろさは伝わっていましたが、先輩方が動くとこうなるんだというのが見られて楽しかったです。結局は一生懸命やるしかないと学んだ―そういう意味でも、いつもの現場とは違う部分もあったと思います。ハプニング的なことはありませんでしたか?濱田さん最初に西川きよし師匠が出るシーンで、岡村さんと僕の間を抜けていくというのがありました。そのときに僕たちが気づいたんですが、なんときよし師匠がガムを噛んだままだったんですよ(笑)!―さすがきよし師匠ですね(笑)。濱田さんで、それを岡村さんが直前に止めてくれたんですが、ガムをどうしたのか僕らも本番中に気になっていたので、師匠に聞いたら、「飲み込みました!」と……。そのあとも「ガムは飲んだらダメですよ」みたいなやりとりをした思い出があります。でも、これがあのきよし師匠なんだなと納得しました。これまでもきよし師匠の話は、芸人さんたちがネタで言っていると思っていたんですけど、本当にそういう方なんだなと知ることができてすごくおもしろかったです。とはいえ、きよし師匠も時代を作った大スター。その方とお芝居ができたことはうれしいことでしたし、ドラマや映画の現場でお会いできない方とご一緒できたのは楽しかったです。―芸人の方からコメディの演じ方など、学んだ部分もありましたか?濱田さん今回は芸としてではなく、映画の役として挑まれていたので、気持ちの面では一緒だったと思います。ただ、人を笑わせるということに関してはみなさんプロフェッショナルなので、芸人さんたちがどういうふうにコメディ映画を演じるのかは参考になるかなと思って見ていましたが、狙いに行くのではなく、結局は一生懸命やるしかないんだということを知りました。特に僕の役は狙うチャンスも多かったんですが、そうではないんだということを先輩たちの背中から教えてもらったと思います。とはいえ、最後まで“本気で吉原に行きたい顔”がどんなものかは、僕にもわからなかったですけどね(笑)。―この作品では、お金という観点から見た忠臣蔵というのが非常に興味深いところでしたが、濱田さんにとっても発見はありましたか?濱田さんそうですね。たとえば、「そばが14文」と言われてもいくらかわからなかったので、歴史の勉強という意味でも、驚くことはたくさんありました。昔はもっと安いと思っていましたが、大した長屋じゃなくても家賃が7万円とか、江戸はすごく高くていまと同じような感じなんですよね。あとは、赤穂浪士の討ち入りといえばドラは象徴でもありますけど、あれもあんなに高いとは思わなかったです。江戸時代といえば、戦国時代が終わって、豊かな時代の象徴みたいなところもありますが、実は結構シビアで世知辛い世の中だったのかなと思いました。だからこそ、落語みたいな人情劇が生まれたのかもしれないですよね。―お金に対する見方も変わる部分があったかと思います。劇中では、お金に無頓着なグループときちんと倹約しているグループにわかれていましたが、濱田さんはどちらのタイプですか?濱田さん僕も使うときは使いますけど、どちらかというとケチなほうですかね。ただ、今回の場合、彼らにとっては武士の一文というか、自分の死に装束をどうかっこよくするかということでもあるので、無駄使いとは思ってないんですよ。なので、両方の気持ちがよくわかりました。いま決算したいと思っていることは?―ちなみに、堤さんと岡村さんにとって、人生で一番の無駄遣いはおふたりともオーダーメイドの高い棚だったそうですが、濱田さんは何かありますか?濱田さん洋服とか小さなものは当然ありますけど、基本的には、ほしいから買うという感じなので、僕はないかもしれないです。―では、人生で一番大きい買い物といえばなんですか?濱田さんそれは、車ですね。そのときはさすがに、「よっしゃ行くぞ!」と覚悟を決めて買いに行きました(笑)。―タイトルにちなんで、濱田さんが決算したいと思っていることはありますか?濱田さんいままでやってきたお仕事に対して恥ずかしいと思ったことはないですし、ここまでなるべくしてなったという感じなので、決算したいことは特にないですが、強いて言えば、健康ですかね(笑)。別に具合が悪いわけではないんですが、こういう職業ですし、30歳も過ぎたので、一度調べておきたいなとは思います。―ananwebではちょうど2年前にも取材させていただいており、当時は29歳だったので、30歳で挑戦したいことをお伺いしました。そのときは「企画をもらえればバンジーでも」とおっしゃっていましたが、実際に30代に実際突入してみて、いまやってみたいことはありますか?濱田さんまだバンジーは飛べていないですけど、仕事でもプライベートでも足りていないものはないので、そう考えてみると、すごく満足のいく人生を送れているなと思います。唯一、最近でわがままを言ったとすれば、「ドラマ『ノーサイド・ゲーム』にどうしても出たい!」と言ったくらいですね。あとは不満を感じることも全然ないです。だからこそ、健康診断は受けておきたいんですよ(笑)。それに、この仕事をしていると、赤穂浪士もチャレンジだし、ドキュメンタリーを撮っていればアフリカやアマゾンにも連れていかれますし、半ば強制的にいろいろと経験させられますから。そういう意味では、これからもずっとチャレンジし続けなければいけないなとは感じているところです。インタビューを終えてみて……。役作りのこだわりから裏話まで、おもしろいお話で取材を盛り上げてくださった濱田さん。劇中では、観客を一瞬で虜にする絶妙な表情で笑いを巻き起こしており、どのシーンも必見です。ぜひ、帽子などの小道具にも注目しながら、楽しんでみてください!いつの時代もお金の話はおもしろい!これまでの「忠臣蔵」では、決して描かれることのなかった知られざる一面を描いた本作。普段は時代劇をあまり見ないという女子でも、「時代劇ってこんなにおもしろいの?」と思うほど、笑いあり涙ありを満喫できるはず。新しい年を迎える前に、あなたも今年1年を決算してみては?ストーリー赤穂藩藩主の浅野内匠頭が吉良上野介に斬りかかって即日切腹してしまったために、筆頭家老の大石内蔵助は幼馴染の勘定方・矢頭長助の力を借りてひたすら残務整理に追われていた。そんななか、お家復興の道が閉ざされた彼らは、宿敵である吉良邸への討ち入りを決意する。ところが、討ち入りをするにもお金が必要で、使える予算は9500万円のみであることが発覚。生活費、旅費、家賃など、どんどんと出費がかさむなか、赤穂浪士たちは予算内で1回きりの討ち入りを成功することができるのか……。抱腹絶倒の予告編はこちら!作品情報『決算!忠臣蔵』11月22日(金)全国公開出演:堤真一、岡村隆史、濱田岳、横山裕、妻夫木聡、荒川良々、竹内結子、西川きよし、石原さとみ、阿部サダヲ配給:松竹©2019「決算!忠臣蔵」製作委員会
2019年11月22日大石内蔵助が実際に残した決算書を基に、討ち入り計画の実像をお金の面から描いた東大教授・山本博文による著書「『忠臣蔵』の決算書」を、堤真一と岡村隆史をW主演に迎え映画化した『決算!忠臣蔵』から、本予告映像と本ポスターが解禁となった。今回解禁された本予告映像は、阿部サダヲ演じる赤穂藩藩主・浅野内匠頭が「この間の遺恨、覚えたるか!!!」という叫びとともに、吉良上野介を斬りつけるシーンから始まる。堤さん演じる赤穂藩の筆頭家老・大石内蔵助は、殿の命日に「吉良を討つ!」と豪語するも、討ち入り資金が持たないことが発覚。予算がどんどん減っていき、大石以下赤穂浪士が右往左往する模様がコミカルに描かれる。岡村さん演じる勘定方・矢頭長助に「でくの坊」呼ばわりされ、大石が憤慨する場面も。ついには町民たちからもまだ討ち入らないのかとバカにされメンタルもボロボロ…。果たして赤穂浪士たちは予算内に討ち入りという一大プロジェクトを決算することができるのか!?史実に基づく裏話を描いた、まさにいままで観たことのないまったく新しい「忠臣蔵」に期待の高まる予告編となっている。堤さんが関西弁で「なんでやねん!」と突っ込みまくる姿も必見だ。本予告映像と同時に解禁となった本ポスターには、これから討ち入りに向かうかのように険しい表情を浮かべる浪士たちの姿が。一方で、先頭の大石には「討ち入り、やめとこか!」というコピーが添えられ、その手には空の千両箱を抱えている。浪士たちが掲げるのぼり旗をよく見ると「節約上等!」「経費削減!」「外食禁止!」などの文字が。奥には「ちゃんと仇討ちしてくれるよね?」と阿部さんが顔をひょっこり覗かせており、笑いの要素もたっぷり詰まったポスターに仕上がっている。また、第32回東京国際映画祭のオープニング・イブ作品として本作が上映されることが決定。10月28日(月)~11月5日(火)の会期前日の10月27日(日)にレッドカーペットイベントと併せてワールドプレミアが行われ、今年の東京国際映画祭を彩る。9月27日には、全国の劇場にてムビチケの発売が決定。さらに、脚本・監督の中村義洋監督が手掛ける本作のノベライズが映画と同名の「決算!忠臣蔵」として、新潮文庫より9月28日(土)に発売となる。『決算!忠臣蔵』は11月22日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:決算!忠臣蔵 2019年11月22日より全国にて公開(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会
2019年09月13日鶴屋南北の怪談物の代表作、通し狂言『東海道四谷怪談』が9月の南座に登場。片岡愛之助、中村七之助、市川中車の豪華初共演で、関西では26年ぶりの上演となる。「南座新開場記念 九月花形歌舞伎」チケット情報初演は文政8年(1825年)、江戸中村座。当時は赤穂義士討ち入りの時代物『仮名手本忠臣蔵』の外伝として互いのエピソードを交互に上演することで、より時勢に翻弄される人間ドラマが浮き彫りとなり、階級社会の不条理や人間の業が際立つ効果をもたらした。その上で、『東海道四谷怪談』は毒を飲まされたヒロインお岩が、櫛で髪をすくたび毛が抜け落ちる有名な「髪梳き」の場面、戸板に縛られた男女ふたりの遺体をひとりの演者が早替えで見せる「戸板返し」、さらに恐怖をあおる演出「提灯抜け」など、歌舞伎ならではの仕掛けがたっぷり。エンタテインメント性溢れる歌舞伎入門編としても、今日まで不動の人気を集めている。「非常に生々しい人間の思いが描かれた、鶴屋南北ならではのキャラクター。七五調に流されない台詞も独特で、言葉から役の真意が伝わってくる」とは、ヒロインを邪険にする夫、民谷伊右衛門役の愛之助。塩谷判官(浅野内匠頭)の元藩士の娘お岩と結婚しながらも、後に藩取り潰しの背景もあり、敵対する高師直(吉良上野介)の家臣の孫娘お梅と再婚。刹那的に己の欲に生きる悪役だ。「同時にお梅が惚れるような素敵さも必要になってくる代表的な色悪。見得や立廻りではなく、存在自体で魅せるような重要なお役なので難しい」。一方、夫が犯人とは知らず、伊右衛門に父親殺しの仇討ちを頼み献身的に尽くすお岩役の七之助は、前半の役作りが肝になると言う。お岩は100%伊右衛門を愛していた。そこを前半でしっかり描くことで、裏切られたと知った後半からの爆発が生きてくる。『恥ずかしい』と泣くのは、武士の娘のプライドだと思います」。悲劇の背景にあるのは、上層部の事件以来一変した生活の貧しさだ。「お岩は産後の病で死にそうだし、子供は泣き叫ぶ。人間強くはないですから。伊右衛門のイライラは現代にも通じるものだと思う。お岩もあの時代、女ひとりが子連れで家を出ればのたれ死ぬほかない。殴られても伊右衛門に頼るしかなかった。その意味では全員に共感できるお芝居かもしれません」。七之助はその他、男女3役を演じ分ける。市川中車との三者初共演も話題の本作。近年、中車とは夫婦か恋人役が多いという七之助は、「目を瞑ってでも芝居のキャッチボールができる。今回は3人でどんな化学変化が起きるのか楽しみ」と笑う。愛之助は3人で物語を日々進化させたいと意気込みつつ、七之助の美貌にも触れる。「美しさと怖さは紙一重。視覚的な怖さはもちろん、人間の精神的な怖さも見どころのひとつです」。公演は9月2日(月)から26日(木)まで、京都・南座にて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年08月27日アイドルグループ・A.B.C-Zの橋本良亮が、堤真一と岡村隆史がW主演を務める映画『決算!忠臣蔵』(2019年冬公開)に出演することが3日、明らかになった。同作は山本博文による『「忠臣蔵」の決算書』をもとに実写化。赤穂藩藩主・浅野内匠頭の切腹とお家断絶により、筆頭家老・大石内蔵助(堤)は、勘定方・矢頭長助(岡村)の力を借り、リストラに励む。さらに、江戸の庶民による討入りの期待を受けるが、討入りするには9,500万の予算が必要だった。橋本が演じるのは赤穂浪士・武林唯七(たけばやし・ただしち)。史実では仇敵・吉良上野介に一番太刀を付けた人物としてもその名を知られている。早くから討入りを主張する浪士きっての過激派で、不義・不正を憎む剛直な性格ながら、大事なところでどこかズレた、おっちょこちょいな部分も持つ、人間味の溢れる人物で、討入りをめぐって右往左往する内蔵助に決断を迫る急進派の1人として、物語の重要な役割を担う。映画への出演は『劇場版 BAD BOYS J -最後に守るもの-』(13)以来2作目となる橋本は、今回で時代劇に初挑戦。撮影前に「A.B.C-Zのセンターとしていいところを見せたいです」と意気込み、豪華共演陣を前に初日から堂々たる演技を披露した。あるシーンでは、納得がいかず20テイク以上重ねる場面もあり、うまくいかない苛立ちに大声をあげ自分自身を奮い立たせるストイックな姿を見せた。本格的な時代劇の緊張感を乗り越えた橋本だが、クランクアップ時には「やっとわかってきたところです。あっという間の1カ月半でした。まだまだ出来ます!」と意欲十分で、「また時代劇をやりたいです」と希望していた。○橋本良亮 コメント今回このような貴重な機会を頂き大変光栄です。初めての時代劇挑戦でしたが、堤さんはじめ、キャストの皆さんスタッフの皆さんに助けていただきながら、とても濃密で幸せな時間を過ごすことができました。事務所の先輩である横山くんの俳優としての姿にもとても痺れました!笑いあり涙ありの内容になっているので、是非多くの方に見てもらいたいです!○中村義洋監督 コメント別にヤッカミじゃないんですけど、イケメンのカッコ悪い様って面白いじゃないですか。橋本くんが演じた武林唯七は年収が170万円ほどで、御家断絶後も浪人となり、さらに困窮しまくる役なので、あの涼しげな橋本くんもどんどん薄汚く、余裕なく、カッコ悪くなっていくわけで……。たまらなく面白かったです!でも本人も楽しそうでしたから、ファンの皆さん、許してください。○池田史嗣プロデューサー コメント橋本さんは初参戦の中村組において監督から細やかな指導を受けつつ、どこまでもまっすぐにその演出に食らいつこうとする懸命な姿勢と、堤さんや事務所の先輩の横山さんをはじめとする、主演級だらけの錚々たる共演者たちとも積極的に言葉を交わし、沢山の刺激を受けている姿が印象的でした。史上初、全編関西弁の『決算!忠臣蔵』において、武林唯七は堀部安兵衛と共に貴重な江戸組メンバー。決して悪い人ではないものの、やる気が空回りして大石内蔵助を困らせてしまう面白い役どころ。劇中ではちょっとやんちゃでどこか憎めない、魅力的な橋本さんの姿をお見せできるかと思います。どうぞご期待くださいませ。
2019年04月03日堤真一と岡村隆史がW主演する、今冬公開『決算!忠臣蔵』に、橋本良亮(A.B.C-Z)の出演が決定。「横山(裕)くんの俳優としての姿にもとても痺れました」と語っている。原作は、大石内蔵助が実際に残した決算書を基に、討入り計画の実像をお金の面で記した東大教授・山本博文による『「忠臣蔵」の決算書』(新潮新書)。大石内蔵助役を堤さん、内蔵助を支える貧乏なそろばん侍・矢頭長助役を時代劇初挑戦の岡村さんが務める。そして今回明らかになったのは、「A.B.C-Z」橋本さんの参加。映画への出演は『劇場版 BAD BOYS J -最後に守るもの-』(‘13)以来2作目、時代劇は初挑戦となる。演じるのは、赤穂浪士・武林唯七(たけばやし・ただしち)。史実では仇敵・吉良上野介に一番太刀を付けた人物としてもその名を知られている。早くから討入りを主張する浪士きっての過激派で、不義・不正を憎む剛直な性格ながら、大事なところでどこかズレた、おっちょこちょいな部分も持つ、という人間味の溢れる人物。討入りをめぐって右往左往する内蔵助に決断を迫る急進派のひとりとして、物語の重要な役割を担う。撮影前は「『A.B.C-Z』のセンターとしていいところを見せたいです」と意気込んでいた橋本さん。その言葉の通り、中村(義洋)組のフレッシュな顔ぶれとして、豪華な共演陣を前に初日から堂々たる演技を披露するも、あるシーンでは納得がいかず20テイク以上重ねる場面も。とはいえ、大声をあげ自分自身を奮い立たせるストイックなその姿は、「素晴らしい共演者の方々といいものを作りたいです」と語っていた橋本さんの真摯な姿勢を裏付けるもの。クランクアップ時には「やっとわかってきたところです。あっという間の1か月半でした。まだまだ出来ます!」と謙虚に答えつつも、物足りなさを感じるほど撮影に没頭していた様子を伺わせ、「また時代劇をやりたいです」と今回の参加に十分な手応えを感じていたよう。橋本さんは出演にあたり「このような貴重な機会を頂き大変光栄です。初めての時代劇挑戦でしたが、堤さんはじめ、キャストの皆さんスタッフの皆さんに助けていただきながら、とても濃密で幸せな時間を過ごすことができました」とコメント。さらに、剣豪として知られた赤穂浪士・不破数右衛門を務めた横山裕について、「事務所の先輩である横山くんの俳優としての姿にもとても痺れました!」とも語っている。中村監督は「橋本くんが演じた武林唯七は年収が170万円ほどで、御家断絶後も浪人となり、さらに困窮しまくる役なので、あの涼しげな橋本くんもどんどん薄汚く、余裕なく、カッコ悪くなっていくわけで…たまらなく面白かったです!」と明かし、「でも本人も楽しそうでしたから、ファンの皆さん、許してください」とコメント。本作の池田史嗣プロデューサーは「史上初、全編関西弁の『決算!忠臣蔵』において、武林唯七は堀部安兵衛と共に貴重な江戸組メンバー。決して悪い人ではないものの、やる気が空回りして大石内蔵助を困らせてしまう面白い役どころ。劇中ではちょっとやんちゃでどこか憎めない、魅力的な橋本さんの姿をお見せできるかと思います」とアピールしている。『決算!忠臣蔵』は2019年冬、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:決算!忠臣蔵 2019年冬、全国にて公開予定(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会
2019年04月03日堤真一(54)が来年冬公開の映画「決算!忠臣蔵」(中村義洋監督)で主人公の大石内蔵助を演じると、一部スポーツ紙が報じた。記事によると、映画は江戸時代研究の第一人者で東大教授の山本博文氏による著書「『忠臣蔵』の決算書」が原作。「忠臣蔵」といえば、藩主・浅野内匠頭のあだ討ちを果たすべく吉良上野介に討ち入りした赤穂藩士たちの美談として知られてきた。今作ではその討ち入りにかかった費用に焦点を当てることに。現在の価値にして8400万円もの費用をかき集め、何とか予算内で討ち入りしようとする内蔵助らをコミカルに描くという。「討ち入りまでを描いた話は数知れず。内蔵助以外の藩士にスポットを当てた話も多いですが、内蔵助が自ら金策に奔走する姿を描くのは新たな視点です。シリアスな演技からコメディーまで幅広くこなせる堤さんだけに、これまでにない内蔵助を演じてくれることでしょう」(映画業界関係者)同作もそうだが、実は江戸時代の“お金”にまつわる作品は「ヒットが確実なジャンル」として業界内で鉄板ネタ化されているというのだ。「堺雅人さん主演の『武士の家計簿』(10年)、佐々木蔵之介さんの『超高速!参勤交代』(14年、)阿部サダヲさん主演の『殿、利息でござる!』(16年)は藩の財政にスポットを当てた作品ですが、いずれもヒットしています。老若男女いずれも安心して楽しめるので集客しやすいと、映画界でも注目されています。今後も、こうした作品は増えるでしょうね」(映画担当記者)
2018年12月14日『殿、利息でござる!』や『忍びの国』などの監督で知られる中村義洋の最新作、『決算!忠臣蔵』の公開が2019年冬に決定。また、主演に堤真一、「ナインティナイン」岡村隆史の共演が発表された。■あらすじ元禄14(1701)年。赤穂藩藩主・浅野内匠頭は、高家である吉良上野介の悪行に堪え兼ね、江戸城松の廊下で吉良に斬りかかった。幕府は内匠頭に即日切腹を言い渡し、浅野家はお取り潰し、赤穂藩士たちは突如路頭に迷うこととなる。事態に嘆く暇もなく、筆頭家老・大石内蔵助(堤真一)は勘定方・矢頭長助(岡村隆史)とともに、藩士のリストラに励む日々。一方世間では、赤穂藩士による吉良上野介への仇討ちが熱望されていた。しかし、討入りに必要な予算はなんと8400万!果たして、大石内蔵助は“予算内”で討入りを成功させることができるのか…!?■“忠臣蔵”の裏側が描かれる!原作は東大教授でもある山本博文による話題作「『忠臣蔵』の決算書」(新潮新書)。監督は、『殿、利息でござる!』や『忍びの国』など時代劇映画を続けてヒットさせている中村義洋。本作で描かれるのは、あの誰もが知る“忠臣蔵”の裏側。これまでに“忠臣蔵”を元に数々の創作作品が生み出され、その数は映像化だけでも300を超えるという。『決算!忠臣蔵』では、いままで誰も知らなかった“忠臣蔵”の裏話が明らかとなる。■関西弁の”忠臣蔵”!?主人公である赤穂藩筆頭家老・大石内蔵助を演じるのは、中村組初参加となる堤真一。日本を代表する名俳優が、新たな大石内蔵助を見せてくれるだろう。また、大石内蔵助を支える勘定方・矢頭長助をナインティナインの岡村隆史が演じる。『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』(2014)以来、約5年ぶりの映画出演、初めての時代劇となる。赤穂藩は現在の兵庫県ということもあり、全編関西弁の本作。関西出身のふたりのナチュラルな関西弁も見所のひとつだ。■キャスト&スタッフからコメントも到着!大石内蔵助役・堤真一映画では初めての「忠臣蔵」、そして「大石内蔵助」役に挑みます。中村義洋監督とは初めてですが、お話をいただき、あまりにも面白い脚本ですぐお受けすることにしました。誰もが知る有名な物語ではありますが、立場によって見方は変わり、あの時代に命をかけて忠義を尽くしただけの話ではなかったのです。面白いだけではなく繊細な一面もお持ちの岡村さんと一緒に、関西弁で、誰も見たことのない「忠臣蔵」を皆さまにお届けいたします。ご期待ください。矢頭長助役・岡村隆史また映画に出たいとずっと思っていました。普段はなかなかお会いできない役者の皆さんとご一緒する、緊張感のあるプロフェッショナルな現場が好きです。今回僕が演じるのは、貧乏なそろばん侍。減量し、小4でやめてしまった嫌いなそろばんも頑張ります!なので、2020年の日本アカデミー賞では僕に、スピーチのリベンジをさせてください。応援よろしくお願いします!中村義洋監督まさか自分が忠臣蔵を!?というのが最初にお話を頂いた時に思った率直なところです。かつて作られてきた映画、ドラマなど、あまたの『忠臣蔵』(三百本!?)の名に恥じぬよう、と思うとあまりのプレッシャーに脚本が一文字も書けなくなってしまったので、決して構えず、極力軽やかに、と心がけていたら、いつのまにか赤穂浪士は関西弁になり、「それ、なんぼ?」が口癖になった大石内蔵助をあの手この手で困らせることに夢中になっておりました。撮影に入っても堤さんと岡村さん演じる赤穂藩経理担当の面々を困らせ、追い込み、右往左往させていきたいと思います。これまで忠臣蔵モノをご覧になってこられた方々も、そうではない皆様も、そんな赤穂浪士を「はよ討入らんかい!」とツッコミながら応援して頂けたら嬉しいです。池田史嗣プロデューサー今も昔も、予算は大事。誰もが知る忠臣蔵の、誰も知らないお金の話を良質なコメディとして描けるのは「殿、利息でござる!」でご一緒した中村義洋監督しかいないと思い立ち、そのオファーに応えてくれた監督が自ら書き上げた面白過ぎる脚本のもと、堤真一さん、岡村隆史さんという理想的な芸達者お二人が揃いました。共に関西出身の二人による凸凹コンビぶりは爆笑必至。女好きでボンボン育ちの大石内蔵助、ワーキングプアで神経質な矢頭長助。全くキャラの違う二人の丁々発止の掛け合いが、この作品の肝になります。このチームなら、新しい国民的エンターテイメントとして“誰も見たことがない忠臣蔵“を皆様にお届けできるはず。どうぞご期待くださいませ。『決算!忠臣蔵』は2019年冬、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年12月14日NHK総合で現在放送中の土曜時代劇『忠臣蔵の恋』(毎週土曜 18:10~ 全20回)の第11回「吉良の顔」の試写会が29日、東京・渋谷の同局で行われ、主演の武井咲をはじめ、福士誠治、三田佳子が出席した。同ドラマの第9回で、大石内蔵助(石丸幹二)がいよいよ討ち入りを決意し、主人公のきよ(武井咲)が同志となり、吉良上野介(伊武雅刀)の奥方・富子(風吹ジュン)の住む上杉家下屋敷へ潜入し、第11回以降から討ち入りに向かって新しい展開を迎える。主演の武井は「何とかきよを演じながら自分自身も成長している気がします。三田さんとも初めてで緊張しかなくてご迷惑をおかけしていますが、現場で一つ一つ見て真似するところがたくさんありました。お芝居でも『こうした方がいい』というお言葉をいただいて本当に心強く、きよのような気持ちでした」と三田に感謝した。一方の三田は「咲ちゃんはこの通り魅力的で私も緊張しました」といい、「私はキャリアを積みすぎちゃって邪魔な存在にそろそろなりかけています。だから若い人とやれる自分をおろそかにするとただのおばちゃんか古い人になっちゃいますね。咲ちゃんばっかり撮られることがなく、私も撮っていただけるように頑張っていきたいと思います」と女優としてのプライドものぞかせていた。また、武井は「何より私の家族がこの作品を本当に気に入ってくれています。8話の時にすごく好きだと言ってくれて、何度も見てくれたのがうれしかったです」と笑顔を見せながら「うちの両親は何かを言ってくるタイプではないのでちょっと驚きもありましたが、それだけ家族が喜んでくれたので、私はこの作品をやって良かったなって思っています」と満足げだった。
2016年11月30日フリーアナウンサーの古舘伊知郎が、「忠臣蔵」の吉良邸討ち入りドラマを実況するテレビ朝日系バラエティ特番『古舘トーキングヒストリー~忠臣蔵、吉良邸討ち入り完全実況~』が、12月に放送されることが16日、明らかになった。これは、古舘が現在に伝わる「忠臣蔵」の事実を検証し、新たな視点で実況を加えながら、討ち入りの瞬間を本格的なドラマでよみがえらせるというもの。このほど、東京国際映画祭のイベントで、「忠臣蔵」のスピンオフ的なサイレント映画『血煙高田の馬場』(1928年)の弁士を務めたが、今回の特番では実況だけでなく、現場レポート、司会・進行まで、話し手の役割を一手に引き受けるという。古舘は、出演する役者に対して「うるさいだろうなー申し訳ないなー」という不安があったものの、「未知の分野だから『面白いかな』という好奇心があった」と感想。それでも、前例のない取り組みのため、「リスクを背負ってでもやっていかないとと思います」と決意を示した。このドラマパートは、東映京都撮影所に吉良邸を再現し、最新のCGも駆使して新撮。現代のスーツ姿で屋根の上から古舘が実況する中、四十七士の先頭に立つ大石内蔵助を緒形直人、率いられる志士の1人・原惣右衛門を笹野高史、彼らが狙う吉良上野介を西村雅彦が演じる。20年前に連続ドラマで浅野内匠頭を演じている緒形は「あの時の無念を晴らす(笑)」と、大石役へ意気込み。笹野は「芝居を脇で流暢に説明してもらうと気持ちがいい(笑) えも言われぬ恍惚感!」と、"古舘節"にご満悦で、西村は「違った視点からみた『忠臣蔵』と、今回の思い切った企画に参加できて幸せに思います」と喜びを語っている。
2016年11月16日今年3月に東京で上演された『歴タメLive~歴史好きのエンターテイナー大集合!』の大阪公演が、10月15日(土)・16日(日)に開催される。舞台で活躍中の人気俳優たちがコントや歌で歴史の面白エピソードを表現するライブイベント。染谷俊之、杉江大志ら俳優陣に加え、Co.慶応や金田哲(はんにゃ)らも出演。出演者の鈴木拡樹と井深克彦に話を聞いた。【チケット情報はこちら】舞台、ライブと2014年から続く本シリーズ。鈴木は「もうホームな感じがしますね。集まったときに『この座組で作る』というよりも『この家族で作る』感じがあります」、井深も「ほんとにその意識はある!それだけ相手のことを信頼できているので、例えばハプニングが起きても、それをバネにしてよりいいものを作れるような。みんなで助け合ってやっていけることは自信にもつながります」東京公演から半年ぶりのライブだが、井深は「このカンパニーのキャストは面白いことが好きだったり、サービス精神が旺盛な方が多いので、大阪向けのアドリブシーンとかも入れてくる人がいるんじゃないかなと思って。僕は逆にそれに怯えてます(笑)」。大阪が地元の鈴木は「自分が長く関わってる作品を地元の大阪に、自分としては“持ち帰れる”みたいなところもあるんですけど、そうなるのはすごく嬉しくて。だからこそ関西方面のお客様にも楽しんでいただきたいし、知っていただいて、続く舞台も観てもらえるようになったらいいなって。ひとつ勝負所だなと感じている部分もあります」大阪では新作コントも披露予定。コント初参加となる細貝圭の役柄を聞いてみると「聞いて即笑っちゃったんだけど…ペリーです」(鈴木)。「ピッタリですよね。海外で生活していた期間が長くて、日常生活で突然英語使ったりするようなちょっと風変わりな方なので(笑)。新しい風を起こしてくれるんじゃないかなと思います」(井深)さらに今回は、初の公式グッズも発売。そのひとつが、キャスト陣が扮した歴史上の人物の“うちわ”。うちわを振って応援できると聞いた井深は「それ、(自身演じる)吉良上野介がいない…みたい感じになりかねないじゃないですか!吉良のうちわを買ってください!(笑)」「前作観ていただいた方も今回観ていただく方も同じように大盛り上がりできるようにパワーアップさせなきゃいけない」(鈴木)とキャスト達が取り組む公演は、10月15日(土)・16日(日)に、大阪・松下IMPホールにて。取材・文:中川實穗
2016年09月23日作家・演出家の西田大輔が主宰する「ディスグーニー」の第2弾舞台公演「ジーザス・クライスト・サムライスター ~殿中でござる!~」が初日を迎えた2月24日(水)、西田さんをはじめ、出演する和田琢磨、柾木玲弥、北村諒らが記者発表を行った。「ジーザス・クライスト・サムライスター ~殿中でござる!~」は元禄15年12月14日、赤穂浪士の討ち入りの日を舞台にしたコメディタッチの物語。主君の大義のために命がけの行動を起こした大石内蔵助と赤穂の四十七士の仇討話を、逆サイドの吉良上野介の視線から描き出す。ついにやってきた初日に、登壇した12名は気合い十分。一言ずつコメントを語る中、和田さんは「2時間の中にいろいろな要素が詰まった作品です。よろしくお願いします」、柾木さんは「一生懸命やりますので、たくさんの方に見ていただきたいです」、北村さんも「全員でお客さまを巻き込んで、どこにも負けない作品にしたいと思います」と、ほとばしる気合いを入れていた。作・演出を務める西田さんは、舞台「戦国BASARA」シリーズ、LIVE ACT「青の祓魔師」など人気舞台を手掛けてきた実力派として知られる。演出家からの見どころについて、西田さんは「コメディとは言ってるんですが、追い込まれた人たちは間違いなくリアルな感情だと思いますので、必死に生きている12人の疾走劇なんです」と、人の生きざまが現れていると思いを込めた。今回チケットを購入した人を対象に、ホワイトデー企画と称し出演者ひとりから当選者ひとりに、3月14日にプレゼントが郵送されるという。応募が多そうな俳優を予想した西田さんは、「ひとつ言えるのは…、白塗りの歌舞伎役者でないことは確かですね。気持ち悪いですもんね(笑)」と、佐久間祐人さんをやり玉にあげた。本命については「諒くんなんじゃない?」と出演者もぶつぶつつぶやく中、西田さんが「本当は皆『俺だぞ』と思っていると思いますよ(笑)」と、登壇陣を煽っていた。ほか、記者発表には谷口賢志、村田洋二郎、小谷嘉一、竹内諒太、平山佳延、阿部英貴、一内侑、窪寺昭が登壇した。舞台「ジーザス・クライスト・サムライスター ~殿中でござる!~」は2月24日(水)から2月28日(日)まで全労済 ホール/スペース・ゼロで上演。(cinamacafe.net)
2016年02月24日東京都・原宿の太田記念美術館は、実在した悪人から物語に登場する架空の人物まで、浮世絵に描かれた悪人たちに焦点をあてた企画展「江戸の悪」を開催する。会期は6月2日~6月26日(月曜休館)。開館時間は10:30~17:30。入館料は一般700円、大高生500円、中学生以下無料。同展は、さまざまな悪人たちが描かれた浮世絵から、江戸を生きた人々を魅了した「悪」を探る展覧会。現代でも、テレビドラマや映画、小説などで、悪役は時に主人公を凌ぐほどの魅力をはなつことが少なくないように、江戸の人々もすでにこの「悪」の持つ底知れぬ魅力に気付いており、例えば、世間を騒がせた大盗賊が市中引き回しになると、その姿を一目見ようと街道は群衆で埋め尽くされたという。また、元禄赤穂事件などの大事件が起きると、すぐさま事件は芝居に移され、吉良上野介は悪の権化としてのイメージを定着させていく。幕末には、盗賊や小悪党が主人公の舞台が人気を呼んだということだ。同展では、石川五右衛門、鼠小僧次郎吉などの大盗賊、幡随院長兵衛などの侠客、吉良上野介などの歴史上の人物、悪女、小悪党、悪の妖術使いなど、実在した悪人から物語に登場する架空の人物まで、江戸の人々が好奇心を抱き、時に酔いしれた様々な「悪」の浮世絵が展示される。また、「見どころの一点」として、三代歌川豊国「東海道四谷怪談」が挙げられている。歌舞伎を見たことのない人でも一度は耳にしたことのある、「東海道四谷怪談」の一場面を描いており、悪人中の悪人として、産後の肥立ちの悪い妻お岩に容貌の醜くなる毒薬を飲ませ、戸板に縛り付け、川に流したという「東海道四谷怪談」の主役にあたる民谷伊右衛門が紹介されている。また、関連企画として、展覧会の見どころを担当学芸員が解説するスライドトークが開催される。開催日時は6月3日、13日、19日の各日14:00から40分程度。申込不要、参加無料だが、同美術館への入場券が必要となる。
2015年05月28日昨年夏に"怪獣たちの街ブラ特番"として話題となった『ウルトラ怪獣散歩』が、視聴者からの熱烈なラブコールに応えて、5月22日よりCS放送フジテレビONEにてレギュラー番組化されることが決定した。『ウルトラ怪獣散歩』は、人気特撮TVドラマ『ウルトラマン』シリーズに登場する人気怪獣たちが「街の人々と触れ合いながら、地球のグルメレポートや人気スポットを訪れる」という番組。昨年放送された特番『~東京下町ぶらり作戦~』では、メフィラス星人、ダダ、ザラブ星人の3星人が東京の下町を散策し、メフィラス星人がMCを務めながら、柴又駅・帝釈天参道・矢切の渡し・浅草・吉良上野介邸跡地などを旅番組さながらに紹介していった。都内でロケが敢行されると、瞬く間にSNSなどで「怪獣がロケしてる!」「ダダが街ロケ中!!」などの情報が拡散され、米大手のソーシャルニュースサイト『ハフィントンポスト』でも取り上げられるほどの話題に。前回から引き続き、人気お笑いコントユニット「東京03」の3人(豊本明長、飯塚悟志、角田晃広)が怪獣たちの声を演じており、絶妙かつ軽快なトークはハマリ役となっている。初回放送は5月22日24:00~24:30で、毎月一回新作が放送される(全12回予定)。5月の放送回は、横浜・鎌倉周辺をウルトラ怪獣がぶらり旅する。(C)円谷プロ
2015年03月30日JR東日本は東京都港区の田町~品川間に新駅を作ると発表した。駅名は未定で、公募の可能性もあるという。新駅付近には都営地下鉄と京急電鉄の「泉岳寺駅」がある。ならば、「新駅も泉岳寺で……」と思うけれど、この駅名はいわく付き。駅名の由来となった泉岳寺から、使用差し止め訴訟を起こされた過去がある。泉岳寺といえば由緒あるお寺だ。演劇やドラマなどで有名な『忠臣蔵』で登場する。日本史では、「元禄赤穂事件」と呼ばれている。赤穂藩主の浅野内匠頭が上野国長官の吉良上野介に辱められ、逆らって刃傷沙汰を起こしたため切腹を命じられる。この件で浅野を慕う赤穂浪士(元赤穂藩士)たちが江戸に向かい、吉良を切って主君の敵を討つという話。この赤穂浪士と浅野内匠頭の墓があるお寺が泉岳寺だ。泉岳寺は曹洞宗のお寺だ。赤穂藩主浅野家の菩提寺であった。1612年に徳川家康が今川義元の菩提を弔うために創建した。当初は桜田門外、いまの霞ヶ関周辺にあった。しかし、1641年の寛永の大火で消失し、高輪に移転した。鉄道ファンには1900(明治33)年に作られた『鉄道唱歌』に登場するお寺としても知られている。2番に「右は高輪泉岳寺 四十七士の墓どころ 雪は消えても消えのこる 名は千載の後までも」と歌われている。この泉岳寺の最寄り駅はもちろん「泉岳寺駅」だ。泉岳寺へ行くなら泉岳寺駅で降りれば良い。参拝客にはわかりやすいし、泉岳寺にとっても駅名に採用されたから、良い宣伝になっているはず……。ところが1993年、泉岳寺は東京都に対し、駅名の使用差し止めを求めて裁判を起こした。泉岳寺駅開業から25年後だ。東京地方裁判所は翌年に却下。泉岳寺側は東京高裁に控訴したものの、1996年に敗訴。さらに控訴して最高裁判所まで争った。それでも訴えは認められなかった。○駅名に使われるデメリットとは?地名や施設名が駅名になるなんて、一般的にはとても名誉なことだ。東京メトロ銀座線の三越前駅は、建設時に三越が費用を負担し、その代わり駅名に三越の名を入れた。北海道新幹線の新駅名となった「新函館北斗」は、北斗市が駅名に採用されるようはたらきかけていた。近年ではいすみ鉄道が大多喜駅の命名権を販売し、「デンタルサポート大多喜駅」としている。お金を払ってでも駅名に採用されたいと考える企業もあるわけだ。では、なぜ泉岳寺は「泉岳寺駅」が不服だったか? 泉岳寺側が訴えた根拠は、不正競争防止法第二条一項の一である。泉岳寺の名を勝手に使うことは泉岳寺の商標権を侵害している、という主張だった。第二条 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。第二条一項の一 他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為(この条文は平成5年改正後)本来ならメリットがある駅名採用だけど、泉岳寺にとっては違った。駅名採用を不服と訴えた背景には、「泉岳寺に列車の運行情報や忘れ物を問い合わせる電話が多く、業務に支障があった」「泉岳寺という地名はないにもかかわらず、駅名にあるというだけで泉岳寺マンションなどの建物が増える。それらがすべて泉岳寺の経営と混同される恐れがあった」などが挙げられるようだ。宗教法人が不動産ビジネスで儲けているような印象を与えかねない、という判断もあったらしい。これに対し、裁判所の判断は、「泉岳寺駅は東京都の地下鉄事業であることは明らかであり、泉岳寺の経営と混同される恐れはない」だった。泉岳寺と都営地下鉄はビジネスで競争関係にないから、東京都が泉岳寺の商標権を侵害したとは言えないという。駅名に使われた結果、実際に泉岳寺駅は迷惑を被っただろうから、泉岳寺には気の毒な結果になってしまった。しかし裁判所の判断は、「東京都は鉄道事業として駅名を使っているから、不動産の商標権の侵害とは筋違い」ということだろう。一般的に鉄道事業がお寺を経営することはなく、お寺が鉄道事業を行うこともない。ただし、裁判所からは、「泉岳寺マンションとなれば話は別」との意見もあったという。お寺が不動産収入を得る事例は多いから、建物名は商標権の侵害になりうるといえそうだ。
2014年07月19日日本の史実「忠臣蔵」をベースとし、迫力のCG映像で映画化した3Dアクション大作『47RONIN』が、世界に先駆け、12月6日から3D・2D同時公開される。忠臣蔵を題材にした作品は数多くあるが、本作は、大石内蔵助率いる赤穂浪士47人とともに、キアヌ・リーブス演じる架空の浪人・カイが吉良上野介と死闘を繰り広げる、というオリジナルの要素をプラス。その内容に加え、日本を代表する豪華キャストが勢ぞろいするとあって早くから話題となっていた。本作のPRで5年ぶりの来日を果たしたキアヌと、カイが愛する浅野家の姫君ミカを演じ、本作でハリウッド・デビューを飾った柴咲コウに話を聞いた。――本作で禁断の恋に落ちるおふたりですが、お互いの第一印象はいかがでしたか?キアヌ・リーブス (以下、キアヌ):初顔合わせは、ロンドンだったかな?真田広之さん、カール・リンシュ監督など、全員が集まったんだ。柴咲コウ(以下、柴咲):そうですね。キアヌ:自分の世界を持っている、個性豊かな面々ばかりだった。この時すでに連帯感があったな。特に、彼女は素晴らしかったよ。柴咲:本当ですか(笑)?キアヌ:僕らはラブシーンも演じたけど、撮影中に気がつくと、彼女の演技にほれぼれと見とれてしまう。そんなことがよくあったよ。柴咲:ありがとうございます(笑)――演技はもちろんのこと、柴咲さんの流暢な英語のセリフにもほれぼれ致しました。キアヌさんも本作のために日本語を猛勉強したそうですが、彼のそういう姿は励みになりましたか?柴咲:彼のセリフは英語だから、日本語を覚える必要はないんです。それなのに、彼は日本語を通じて、もっと日本を深く理解しようと考えてくれた。その気持ちが嬉しく思いました。キアヌ:今はほとんど忘れちゃったけどね(笑)――柴咲さんは大胆で勇敢なミカを演じていらっしゃいますが、ご自身との共通点はありましたか?柴咲:私は演じることによって、新しい自分が引き出されるんです。"私、こんな面を持っていたんだ"って、よく気付かされますね。最初、ミカと自分が似ているとは思わなかったけど、彼女が抱える悲しみや不安感、逃れられない運命とか、現代に生きる自分も感じることがあります。"どうして、こういう自分に生まれちゃったんだろう"、みたいな。――キアヌさんはカイに共通点を感じたことは?キアヌ:"アウトサイダー"というところかな。僕はめちゃくちゃに壊れた家庭で育ち、こどもの頃から旅をしていて、転校も多かった。混血児であることを理由に差別を受けるカイに通じるものを感じたよ。――今回、キャストがほとんど日本人だったので、役者として”異文化に飛び込む”という点でも、カイに通じるものもあったのでは?キアヌ:そうなんだ! メソッド演技法(※役柄の感情を追体験することによって、リアルな表現を生み出す演技法)を実践していたよ。(一同爆笑)――メソッド演技だったんですね(笑)キアヌ:だから、ひとりでいても寂しくなかったよ(笑)――メソッド演技を実践していても(笑)、自らの命を捧げるのが名誉という考え方を理解するのは難しかったのでは?キアヌ:そうだね。切腹は、本当に信じられない行為だ。でも、何かに自分を賭け、責任を取って命を捨てる。その強い気持ちは理解できる。犠牲的精神というか。人間にとって、それ以上のものはないからね。まさに究極だよ。ほかに何かあるとすれば……、子どもかなぁ。子どもが1番かもしれないけど、切腹も自己犠牲の一つの形として、ありではないかと思う。主君に対する忠義であれ、良くも悪くも刑罰の一つだったとしても自分なりの形で筋を通すことは、名誉なんじゃないかな。――柴咲さんはいかがですか?柴咲:今は忠誠心を感じづらい時代ですよね。何に対して忠誠を誓うのか。でも、似たような感情はあると思うんです。例えば、パートナーや家族に対して尊敬心がないと、人間関係は成り立たないですよね。血のつながりがあったとしても尊敬心抜きでは難しい。だからこそ、今に生きる私たちでも彼らの忠誠心に共感する部分があると思うんですね。――カイとミカのラブ・ストーリーはとてもロマンチックですよね。生まれ変わっても愛する、という。そういった永遠の愛についてはどう感じましたか?柴咲:限りある命だから、憧れますね。キアヌ:う~ん。永遠の愛を信じるか、信じないか……どちらとも言えないね(笑)。――先日、キアヌさんは初監督し、出演もされた新作映画『Man of Tai Chi』(原題)のPRで、オンラインコミュニティ「reddit」の「AMA(※何でも聞いて、の意味)」コーナーに登場されましたね。その中で、出演作の小道具をキープしていると語っていらっしゃいましたが、本作でも何か持ち帰られたのですか?キアヌ:(ノリノリで、刀を振りかざす振りをしながら)天狗からもらった剣を記念に持ち帰ったよ。――あの剣は、今、キアヌさんの家にあるんですね(笑)?キアヌ:そうだよ。――柴咲さんも何かキープされましたか?柴咲:いえ、何も……。キアヌ:(日本語で)ナ~ニ~(笑)柴咲:ウットリするほど素晴らしい衣装だったので、欲しいと思ったんですけど、何かの機会に展示された方が良いのかなと。それに、私は記念に持ち帰れるようなアイテムがほとんどなかったんですよね。敢えて言えば、あの短剣ぐらいで(笑)――最後の質問です。おふたりは若い頃と変わらず素敵で、"永遠の美しさ"をたもっていらっしゃるように見えます。その秘訣を教えていただけますか?キアヌ:オー・マイ・ガッシュ。先祖のDNAが良かったんだろうね。僕とは関係ない、祖先の血だよ(笑)柴咲:新しいことに挑戦すること。ずっと同じところに留まっているのが嫌いなんです。引越しも年に1回ほどしますし。限りある命だからこそ、挑戦したいし、常に動いていたい。そう思っています。キアヌ・リーブス1964年9月2日生まれ。レバノン、ベイルート出身。映画『スピード』(’94)と映画『マトリックス』3部作の世界的大ヒットにより、ハリウッドを代表するスターとなる。2012年には、ドキュメンタリー映画『サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ』で製作を担当。今年11月には自身主演で中国ロケを敢行した監督デビュー作『Man of Tai Chi』が全米公開され、活躍の場を広げている。柴咲コウ1981年8月5日生まれ。東京都出身。1998年にデビュー後、多くドラマや映画に出演。主演を務めた映画は、『世界の中心で、愛をさけぶ』『メゾン・ド・ヒミコ』『県庁の星』『日本沈没』『どろろ』『容疑者Xの献身』『食堂かたつむり』など。2002年からは音楽活動も開始し、マルチな才能を発揮している。来年も劇団ひとり監督『青天の霹靂』、三池崇史監督『真四谷怪談』といった話題作の公開を控えている。
2013年12月05日3月30日、新橋演舞場で開催される『四月花形歌舞伎』で、『仮名手本忠臣蔵』の通し上演を行うにあたり、出演俳優らが忠臣蔵にゆかりの深い東京・泉岳寺を訪れ、舞台の成功祈願を行った。『四月花形歌舞伎』チケット情報歌舞伎俳優の中村福助、市川染五郎、尾上松緑、市川亀治郎、尾上菊之助、中村獅童は、泉岳寺境内にある浅野内匠頭の墓前での成功祈願の後、四十七士の墓所にもお参りし、公演への思いを新たにしたようだ。参詣後行われた会見では、それぞれ役や公演への思いを語った。「若手の皆さんと忠臣蔵ができて幸せ。良いメンバーで良いチームが出来そうです。忠臣蔵という大きな芝居にみんなでぶつかっていきたい」(福助)。「(自分が演じる)由良之助は忠臣蔵の物語の要となる人物なので、大人の芝居をしたいです」(染五郎)。「目の前に与えられた課題を、自分の中で消化していきたいと思っています」(松緑)。「忠臣蔵は役者にとって基本となる芝居。先輩方の教えを忠実に守って、大切に演じていきたい」(亀治郎)。「日本人の心をとらえて離さない大切な演目なので、大事に務めたいです」(菊之助)。「大先輩が演じてきた大きな役で、それだけの歳になったのかと思う。先輩にご指導いただきたいです」(獅童)。『仮名手本忠臣蔵』は元禄14年(1701年)、江戸城松の廊下で、播州赤穂藩主の浅野内匠頭が吉良上野介に刃傷に及び、浅野家は領地没収の上、お家断絶となった。しかし、国家老の大石内蔵助を含む47人の浪士たちが吉良邸に討ち入りし、主君の仇を討った赤穂事件を題材にした人気狂言のひとつ。歌舞伎での上演回数も多く、赤穂事件の47年後に上演されて以来、歴代の名優たちが父から子、子から孫へと伝承してきた本作。歌舞伎界の次代を担う若手花形俳優たちがどのような芸と技を見せるのか、注目したい。公演は4月1日(日)から25日(水)まで東京・新橋演舞場にて上演。チケットは発売中。尚、チケットぴあではおトクな特典付きチケットも販売している。【配役】中村福助:おかる市川染五郎:大星由良之(大石内蔵助)尾上松緑:高師直(吉良上野介)、寺岡平右衛門(寺坂吉右衛門)市川亀治郎:早野勘平(萱野三平)尾上菊之助:塩冶判官(浅野内匠頭)中村獅童:桃井若挟之助、斧定九郎※()は歴史上の人物で、それぞれの役のモデル
2012年03月30日キアヌ・リーブスに真田広之、柴咲コウ、浅野忠信、菊地凛子ら日米のスターをキャストに迎え、伝統的な「忠臣蔵」を新たに描き出す『47 RONIN(フォーティーセブン ローニン)』の製作、撮影開始が発表され、2月28日(現地時間)に記者会見が行われた。上記のキャスト陣と本作で監督デビューを飾るカール・リンシュ監督が出席。21世紀の新たな忠臣蔵とは――?キアヌがハリウッド版「忠臣蔵」に出演するということは2008年の段階で報じられていたが、詳細については、これまでほとんど明らかにされていなかった。今回、発表された情報によると、物語はまさに「忠臣蔵」をそのままに、大石内蔵助をはじめとする47人の浪人が、主君を殺した仇(かたき)である吉良上野介を討つ、というもの。ただ、そこはハリウッド作品だけあって、大規模かつ激しい戦闘シーンをはじめ、これまでの「忠臣蔵」にない壮大な世界を築き上げ、名誉を取り戻すべく戦う戦士たちの試練に満ちた旅路を描き出すという。気になる配役だが、大石を真田さんが、吉良を浅野さんが演じ、気になるキアヌは47士に力を貸すはぐれ者のカイという役どころを演じる。女優陣では柴咲さんは、主君・浅野の娘であり、カイが想いを寄せるミカを、菊地さんは究極の権力を追い求める吉良から与えられた任務を遂行する、謎の女・ミヅキを演じる。日本人とイギリス人の血を引くカイを演じ、自身もイングランド、ハワイアン、ポルトガル、中国の血を引くキアヌは「このような作品に主演できることは非常に光栄です。愛や名誉など、求めても手に入らないもの、人生において悩むものなどがスペクタクルと共に楽しめる、ファンタジーでありながらリアリティを感じられる作品になるはずです。ストーリー、3D、日本人キャストたちの共演も楽しみです」と語った。真田さんは「日本人の誰もが知っているこのような題材が、ハリウッド超大作としてどのように世界の人々に届いていくのかとても期待しています。(監督の)カールはものすごい映像センスを持っている監督です。誰も見たことのない歴史を刻むすごい作品になるのではないかと思っています」と撮影を前に高揚した様子を見せる。リンシュ監督から「オーディションの際に、“ジャパニーズ オードリー・ヘプバーン”のようなスターの輝きを持っていた」と太鼓判を押された柴咲さんは、本作でハリウッドデビューを飾る。「リハーサルが始まっていて、監督は私の感情を引き出してくれる信頼できる監督だと思っています。正直に、しっかりと役を演じていければと思います」と意気込みを語る。浅野さんは『マイティ・ソー』に続くハリウッド大作への出演となる。「僕は浅野ですが、今回は浅野家の敵・吉良上野介を演じます。浅野家の先祖がやれと言ったような気がします(笑)。自分が子供の頃にわくわくして見た『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のユニバーサルの作品に出られて本当に嬉しい。自分の子供たちにもこの作品で僕が感じたようなワクワク感を持ってもらえたら嬉しいです」と興奮した面持ちで語った。「私の役は特殊でいままで演じたことがないような役でとても楽しみです」と期待を口にするのは菊地さん。「このような作品に出演することは非常に光栄です」と喜びをあらわにする。リンシュ監督は「愛と憎しみ、そして報復は世界中の人々が共感できるもの。日本で誰もが知っている物語だからこそ、西洋から見た視点で新しいものが引き出せると感じている。『忠臣蔵』はモチーフ、全くのオリジナルストーリーとなる。3Dも非常に重要になってくる。いままで誰も見たことのない3Dファンタジーになるはずだ!」と自信のほどをうかがわせるコメント。リドリー・スコットの後継者と言われ、宮崎駿から北斎まで、様々なアートスタイルからヒントを得たというリンシュ監督が、どのような世界を構築するのか楽しみなところ。総製作費2億ドルとも言われ、3月14日から撮影が開始され、ハンガリー、ロンドン、さらに日本でも撮影を予定しているという。『47 RONIN』は2012年冬、世界公開の予定。公式サイト:■関連作品:47RONIN 2012年冬、公開
2011年03月02日