写真家・四方花林による2年ぶりの個展「水の反映」が、2022年1月8日(土)より、GALLERY ROOM・Aで開催される。四方花林はベルリン在住。湖や森で自然が作り出す動きや光、その残像を捉えた作品を撮り続けている。ベルリンで出会った音楽家やダンサーからも、作品のインスピレーションを得て、他ジャンルのアーティストとのコラボレーションなども多く行い、ベルリン、パリ、ロンドン、アムステルダム、東京などで展示を開催してきた。またアムステルダムにあるギャラリー“THE ART OF SEPTEMBER” のディレクター兼キュレーターとしても活動している。■四方花林コメントドイツ、ベルリンに住んで6年。海は無くても、美しい湖がある街。森の近くに住み、自然がすぐそこにあるこの環境は、私の写真を大きく変えました。光を纏い音の様に広がる波紋、揺れる木漏れ日…自然が作り出す揺らめきを撮り続ける日々の中で、私は“目を退化させて見る世界”の美しさを知りました。色々見え過ぎているこの世界で、ぼやけたり、ぶれたり、ぼけたりしているからこそ、想像出来ることもあるのかもしれません。展示のタイトルは、作品のインスピレーションとなった曲、ドビュッシーの映像第1集の第1曲“水の反映”より。彼の音楽は絵画的で、美しい情景を思い浮かべることが出来、私も音楽を写真で奏でてみたいと思うきっかけとなりました。2年振りの個展。掛軸アーティスト上野亮と制作した掛軸の展示をメインに、写真作品を展示します。■展示情報四方花林 写真展「水の反映」2022年1月8日(土)〜2月6日(日)まで営業時間8:00〜23:00休館日:会期中無休観覧料:無料公式サイト: ※展示作品は、1月8日(土)8:00よりArtSticker限定で販売。
2021年12月16日ダンス、テクノロジーアート、音楽など、ジャンルを越えて活躍するアーティスト梅田宏明が、Hiroaki Umeda+Somatic Field Project『1-resonance』公演を行い、2009年初演の『1.centrifugal』と、タイトル未定の新作、そして自身の2015年初演のソロ『Intensional Particle』の3作を上演する。【チケット情報はこちら】「約3年前、僕が開発したメソッドを日本の若いダンサー達と共有するために『Somatic Field Project』というプロジェクトを始めたんです。1度それを公演という形で、日本でお見せしたいと考えました」と梅田は語る。『1.centrifugal』は、フィンランド人と日本人ダンサー達によって日本で初演されたもの。梅田にとって初めて自身以外に振り付けた作品で、踵と骨盤と胸の3点を軸にバランスを取る彼独自のメソッドを活用し、遠心力を意味するタイトル通り、回るような動きで構成している。「僕のメソッドはダンスのテクニックではなく、いかに無駄なく動けるかという、身体の使い方。まずは力を抜くことから始め、次に踵での床の立ち方、そして骨盤、胸……と力のかけ方を訓練していくんです。2009年以降、色々な国や身体の人に使い、非常に有効だと感じてきました。『1.centrifugal』はこのメソッドの“基本編”です。これに対して新作は、跳ねるような動きなど色々な質感を加えながら、音楽を奏でるように動く“発展編”。ダンサーには、自分を人間だと思わないでほしいと言っています。社会生活で培った人間的な動きを排除し、マテリアルとして動いてもらいたい。個性を押し出すのではなく、抑えたところからにじみ出るものを拾いたいからです」上記2作には出演しない梅田を観ることができるのは、ソロ『Intensional Particle』だ。目がくらむような音と映像の洪水の中、切れ味鋭い驚異的な梅田の動きが展開する。「将来的に僕は、身体を越えたところで振付を扱えないかと考えているのですが、そのプロセスとして、踊りと映像を極めて近い存在として振り付けていこうというコンセプトで創りました。映像には自然な力の流れみたいなものを表したかったので、よく物理などで使われる、力を表現する数式を使ってグラフィックを描いたり、センサーを使って僕の筋肉の動きをデータにし、映像に反映させたりもしています」海外では、ダンスだけでなく音楽など様々なフェスティバルで引っ張りだこの梅田。「僕にとって日本は、実験し、自分のアートを育む場所。最近、振付家のワークショップなども始めました。一方、海外には、マーケットも価値基準も広く色々なものが受け入れられやすいという長所がある。僕はダンスというよりトータルで観客の感覚に訴え、それがどのような体験になるかを重視しているので、日本の観客にも自由に感じに来てほしいです」本公演は、6月30日(土)・7月1日(日)に東京・あうるすぽっとにて。取材・文:高橋彩子
2018年06月15日いま、お菓子や缶詰、飲料などの身近な食品の多くが値段が変わらないままサイズが小さくなっている。野菜などの高騰で食材の値段が上がっている昨今、さらにサイズダウンが進むと、これまでの献立を維持することが難しくなってしまう。縮小の実態とその背景を探ってみた。 人気の牛乳「明治おいしい牛乳」は、2年前にパッケージを変更してから容器の横幅が約5mm小さくなり、容器は100ml減って900mlに。同じく明治のブルガリアヨーグルトも、’07年には500gだったのが、いつのまにか100g減。いったいなぜなのだろうか――。 「最後までムダなくおいしく飲んだり、食べたりできる内容量を考えてのことです。牛乳の新容器は注ぎやすく、開封まで空気と触れにくい満量充填ができ、牛乳の香りを閉じ込められます。容量変更は、利便性やおいしさといった、新しい価値を提供するためなんです」(明治広報担当者) 企業努力の結果、中身が減ったのだという。 赤い格子縞デザインでおなじみのミートソース缶(キユーピー)も、3年前と比べるとひとまわり小さくなっている。これも担当者によるとマイナスの要因があったからではなく、ライフスタイルの変化に合わせたということだ。 サラダに合うと人気のサラダチキンも小さくなっている。ファミリーマートの「国産鶏サラダチキン」は、’15年8月に価格は据え置いたまま120gから110gにサイズダウン。広報によると「ほかの新フレーバー商品の発売に合わせ、サイズと大きさを合わせたためです」との答えが返ってきた。 これまでは10%から約20%の縮小だったが、よりサイズダウンしていたのが、板チョコレート。いつも変わらないと思っていたロングセラー商品「ガーナミルクチョコレート」が、およそ10年間で3分の2になっていた。その理由についてロッテの広報はこう語る。 「カカオ豆が高騰していて……。コスト上昇分を吸収すべく頑張って対策していますが、自助努力の限界を超えています」 メーカーの企業努力ではどうにもならない苦しさが伝わってくる。 大手総合家庭用品メーカーで長年商品開発に携わっていた、プロダクトリサーチャーの四方宏明さんはこう語る。 「ストレートに値上げをすると、拒否反応がある。人間の脳は、価格に敏感ですが量には鈍感なんです。いつもの価格が100円から110円になると意識しますが、容量10%程度の変化は気づきにくい。苦肉の策という側面もありますが、企業側は、使いやすさ、高級感、ブランド力向上など、サイズダウンに付加価値を付けているんです」
2018年03月22日「ここ最近、おにぎりやパンなどなじみの食品がちょっと減っているなと感じていたんです。お菓子も手に取ったら、がっかりするくらい小さくて……。パッケージが変わったときには、大概小さくなっているんですよね。値段が下がっていないものが多いので、だまし討ちにあった気分」 そう嘆くのは都内在住の主婦(57)。ペットボトルが持ちやすくスリムになったと思えば容量が減っていたり、いつのまにかチーズの中身が小さくなったり、ソーセージの数が減っていたり……。実際いま、お菓子や缶詰、飲料などの身近な食品の多くが値段が変わらないままサイズが小さくなっている。 「ここ20年、円安による原材料費の上昇、賃金値上げや人件費、輸送コストも右肩上がり。一見、価格水準は変わらないものの、これまでと同じように買ってもらうために、企業の涙ぐましい努力で値上げを避け続けてきました。その結果、数年かけて商品が小型化してきているんです」 こう語るのは、大手総合家庭用品メーカーで長年商品開発に携わっていた、プロダクトリサーチャーの四方宏明さん。企業が量を減らして対応する苦肉の策が始まったのは、’05年ごろからと話すのはファイナンシャルプランナーの山崎俊輔さん。 「’08年はバター不足や海外の穀物の高騰など大幅な食料高騰で、多くの企業が量を減らして対応しています。さらにアベノミクスが始まった’13年からも小さくなっています」(山崎さん・以下同) ただ、この縮小もそろそろ限界だという。 「商品を小さくするのも、値上げの印象を与えにくいだけで、実質値上げ。これはインフレの前兆です。原材料が上がるとこのまま値上げを抑えるのは難しい。いつか物価上昇が始まります」 インフレの入口に差し掛かっている今から、家計は厳しく引き締めておくべきだと山崎さんは指摘する。 「そうなると給料が上がったと喜んでも、商品の値段もこぞって上がります。家計を今から引き締めていくことが必要でしょう。食費や日用品がすべて1割減になったと考えれば、これまでと同量を買おうとするとそれだけ負担増になります。サイズダウンに気づかず、家計を回していると、赤字になることも」 取り急ぎ、サイズダウンに対抗する方法はないだろうか。 「まずは、飲み残しや廃棄ロスを減らすこと。コップに注いだジュースを飲み残したまま捨てていることはありがちなことでしょう。容量が減った1~2割の元がとれる計算です。洗剤なども、適量の使用を心掛けるようにしましょう」 小さくなり続ける食品――。それには、家計も縮小して備えることが必要になりそうだ。
2018年03月22日岡山を拠点とするデザイン事務所・シファカ(CIFAKA)が12月23日、岡山県岡山市にある岡山神社に、2017年の干支“酉”をモチーフにした約2m四方の大絵馬を奉納した。シファカは毎年、この岡山神社に大絵馬を奉納しているそう。5回目となる今回は、デザインユニットのCOCHAEとのコラボレーションして大絵馬を制作。“酉”の顔を絵馬いっぱいに描き、くちばしやとさかなどの特徴的な部分を立体で表現した。また、絵馬には約500の線状の穴が開けられており、参拝者は酉年限定に用意された酉をかたどった個人用絵馬を挿し込んで奉納出来る。そのため参拝者が訪れるたび、差し込んだ絵馬が大絵馬の羽になるようにデザインされている。
2016年12月28日