女優の土屋太鳳が、17日に都内で行われた映画『マッチング』(公開中)の感謝御礼舞台挨拶に佐久間大介(Snow Man)、内田英治監督とともに登壇した。同作は内田英治が監督・脚本を務めるオリジナル映画。ウェディングプランナーとして仕事が充実している一方で、プライベートでは恋愛に奥手な輪花(土屋)は、同僚から新しい出会いを勧められてマッチングアプリに登録する。新たな出会いに期待をして、初デートに向かう輪花だったが、そこに現れたのはプロフィールとは全くの別の暗い男・吐夢(佐久間)。アプリ婚をした利用者を狙った連続殺人事件が起こり、吐夢が捜査線上に浮上するが、事件は意外な方向へと発展し、魔の手は輪花にも迫る。○■土屋太鳳、クローバーをイメージした緑色の衣装で登場劇中に登場するキーアイテムであるクローバーをイメージした深緑色の衣装で登場した土屋。また、佐久間のコートにも図らずも緑が入っており、「たまたま俺も選んだ衣装に緑が入っていた。ちょうど“マッチング”してますね」と笑顔を見せた。イベントでは、監督・キャスト陣が感謝の手紙を用意に。内田監督は「公開まで長い長い時間を、季節の移り変わりをこの『マッチング』とともに歩んでくれましたね。等身大の女性像である主人公・輪花を演じるにあたり、想像を絶するほどに身を削ったことでしょう。俳優が映画にとってどれほど大事なのかを日々険しくなっていく太鳳ちゃんを見ながら教えられた気がします。同時にカメラの外での俳優の重要さも太鳳ちゃんから学びました。一つの家族とも言える映画の現場。長い共同時間と過酷な創造性が求められる撮影において、やはり主演俳優が与える安心感が、『マッチング』という家族を支えたのだと思うのです」と読み上げる。さらに「スタッフへの心遣い、現場の100人近い人間のモチベーションのキープ、自らの役づくりが大変な中、太鳳ちゃんの存在は本当にありがたかったし、感謝しかありません。良い演技だけでは良い映画は作れない、疑似でしかない家族に血を巡らせることこそ、映画における一番難しい部分であり、それを率先してやってくれましたね」「土屋太鳳が作ってくれた家族は、俳優の結束を生み、作品を生み、たくさんのお客さんを巻き込み、今や大家族となりました。映画が持つ力を見せてくれてありがとう。そして公開までの間に太鳳ちゃん自身にも新しい家族ができたこともなんとも喜ばしく、我が身のように嬉しい気持ちでいっぱいです。また、いつの日か再び土屋太鳳の元気とパワーで、私の映画に血を巡らせてくれる日を心待ちにしています」とメッセージ。土屋は「感動しちゃいました……」と涙で目を潤ませ、「この手紙を家宝にします!」と内田監督に伝えていた。内田監督は、土屋が差し入れたという「『マッチング』どら焼き」も持参し、壇上で見せる。「スタッフが一丸になるのは難しいことなので、本当に感謝しています」と土屋の心遣いで現場が一致団結したことを明かし、改めて感謝を口にした。
2024年03月17日Snow Manの佐久間大介が、5日に都内で行われた映画『マッチング』(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶に土屋太鳳、金子ノブアキ、内田英治監督とともに登壇した。同作は内田英治が監督・脚本を務めるオリジナル映画。ウェディングプランナーとして仕事が充実している一方で、プライベートでは恋愛に奥手な輪花(土屋)は、同僚から新しい出会いを勧められてマッチングアプリに登録する。新たな出会いに期待をして、初デートに向かう輪花だったが、そこに現れたのはプロフィールとは全くの別の暗い男・吐夢(佐久間)。アプリ婚をした利用者を狙った連続殺人事件が起こり、吐夢が捜査線上に浮上するが、事件は意外な方向へと発展し、魔の手は輪花にも迫る。○■佐久間大介、自身が演じた吐夢の魅力「だんだん人間味があふれてくる」先日、佐久間とともに劇場に足を運んだという内田監督は「さっきゅん(佐久間)さんと実際に映画を観に行ったんですが、ちゃんといっぱいお客さんがいました。学生さんとかいっぱいいた」と話す。佐久間も「男性が多かったですよね。男性1人で観に来てくれている方も結構いて」と振り返っていた。また、今回のイベントでは、SNS上に寄せられた感想コメントをスクリーンに投影しながらトークを展開。「普段とのギャップがありすぎる佐久間くん、すごかった」という感想が届くと、佐久間は「ありがたいな~。(スクリーンを指さしながら)この中では吐夢はすごい静かですけど、吐夢の中ではいろんな感情が動いていて、だんだん人間味があふれてくる。そこが素敵だなと思います」と自身の役柄の魅力を語る。金子から「あっち(吐夢)が本当の(佐久間くん)……?」と問いかけられ、内田監督からも「かもしれない。人間はわからないから」と言われると、佐久間は「確かに確かに……今が偽っている俺かもしれないですもんね」と乗っかりつつも「監督、この間一緒に飲みに行ったんだからわかってるでしょ! 俺の性格!」とツッコミを入れ、笑いを誘っていた。
2024年03月05日前田敦子、成海璃子、塩野瑛久が共演する「かしましめし」第7話が5月23日放送。塩野さん演じる英治の“告白”に「目に吸い込まれそう」「表情に何だか涙がでた」など、塩野さんの演技に絶賛の声が集まっている。美大卒業後、同級生の自死をきっかけに再会したアラサー男女3人が、人生に悩みながら一緒に暮らして“おうちごはん”を囲む姿を描いていくという本作。「FEEL YOUNG」連載中のおかざき真里による同名原作の映像化となる。美大卒業後、夢だったデザイン事務所に就職するも上司のパワハラで退職。その後デザイナーの仕事を再開した千春を前田さん。美大卒業後は化粧品メーカー宣伝部に勤務し、交際している同僚とケンカ中のナカムラに成海さん。現在は広告代理店の営業担当で、大学時代の同級生・瀬川のことが好きな英治に塩野瑛久。ナカムラの彼氏・田口祐也には倉悠貴。英治が想いを寄せる写真家・瀬川榮太郎に若林拓也。3人の美大予備校時代の講師で画家の蓮井亮史に渡部篤郎といった顔ぶれも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回のエピソードでは千春が蓮井から絵のモデルを頼まれる。どうしたらいいのか…と悩みながらも「気がついたらOKしてた」と話す千春は、モデルを頼まれたことが嬉しかったという。そんな千春は自身のデザインが賞にノミネートされる。しかもデザイン事務所時代の上司も同じ賞にノミネートされており、ノミネートを祝福するナカムラと英治に、「勝てたらいいなと思ってる」と笑顔を見せる。一方、英治は瀬川からイラストを見せて欲しいと言われる。「たいしたもんちゃうねん。人様に見せられるようなものちゃう」と遠慮し、「あんなもん描いてもしゃあないねん」と話す英治に瀬川は「描きたいって気持ちになったなら、その気持ち否定しなくてもいいんじゃない?」と答え、英治の中から出てきた気持ちを大事にしたほうがいい、と助言する。瀬川から蓮井と千春が仲がいいことを指摘され、それを気にしないのかと問われた英治は、千春と付き合っていることがウソだと明かし、「僕な、榮太郎のことが好きやねん」と、ついに瀬川に告白。するとそんな英治に瀬川はカメラを向けシャッターを切り、「めっちゃきれい…今の表情めちゃくちゃ魅力的だった」と言うとさらにシャッターを切り続ける。そんな英治の告白に「告白前後の英治の表情に何だか涙がでた」「エイジの告白、良かった。エイジの目に吸い込まれそう」「英治は告白して、「榮太郎が自分をどう思ってるか」を聞けてスッキリしたのかな」といった声が上がる一方、「英治が自分の気持ちにケジメつけるために一世一代の覚悟で告白したのに、それをシャッターチャンスとか言って1人盛り上がって撮り続ける榮太郎、不誠実すぎじゃない???」など、瀬川の行動に疑問の声も上がっている。【最終回あらすじ】千春の部屋に母親が突然現れ「ここで一緒に暮らそうかと思って」と告げる。ナカムラから「どうしたいの?」と問われた千春は、3人で一緒に住みたいと言いつつ「でもこのままいちゃいけないと思う」と続け、「2人の幸せを願えなくなっちゃう」と涙ながらに語る…。「かしましめし」は毎週月曜23:06~テレビ東京にて放送中。(笠緒)
2023年05月23日前田敦子、成海璃子、塩野瑛久が共演する「かしましめし」の第4話が5月1日放送。塩野さん演じる英治の言葉に「わかる」「心当たりがある」など数多くの反響が上がるとともに、「幸せになって」といった声援の声も送られている。美大を卒業後、同級生の自死をきっかけに再会したアラサーの男女3人が、それぞれの人生に悩みながらも、みんなで集まっては賑やかな“おうちごはん”を囲み、やがて一緒に暮らしていくようになる様を描く本作。キャストは人の為に料理をするのは好きだが、独りの時はコンビニ食だという千春に前田さん。古風で堅い家庭で育ったため「結婚はするもの」という価値観が強いナカムラに成海さん。自死した同級生の元カレで、今は恋人の浮気を知りながらそれを心のうちに秘めている英治に塩野さん。英治に秘密で浮気している恋人の辰也に吉村界人。千春にパワハラした有名デザイナー・沢渡に田村健太郎。写真家で千春たちの美大の同級生・瀬川榮太郎に若林拓也。3人の美大予備校時代の講師で画家の蓮井亮史役で渡部篤郎といった顔ぶれ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。英治は大学時代の同級生・瀬川の写真展に行き作品に感銘を受ける。するとそこに瀬川が現れ英治を抱きしめ、英治は彼に想いを抱き始めることに。そんな瀬川が千春たちの部屋に招かれ、ともに食事をすることに。緊張気味の英治の腕をつかんだ瀬川は、一緒にごはんを食べようと言う。会話が弾む中で千春は瀬川にも「一緒に住む?」と同居を提案。英治が千春かナカムラのどちらかと付き合ってるのでは?と問う瀬川に、英治はぎこちない口調で、千春と付き合ってる、と解答。千春も話を合わせる。その後、英治がマッチングアプリで出会った男性と一緒にいるところに辰也が現れ男性と一触即発の状態に。その場から逃げようと走り出した英治は階段から転落し、ケガを負ってしまう。辰也の部屋でケガの手当てを受ける英治は、「俺が無神経で傷つけた」と浮気を告白し謝罪する辰也に“やっと自分のために感情を動かして変わってくれたと思ったが全然嬉しくなかった。もう自分は辰也のことが好きじゃない”と返答する…というのが今回の物語。エピソードのなかで英治が千春たちに語った「笑うのってゆっくりとした自殺みたい」というセリフに「笑って大丈夫なふりして追い詰められるってなんかわかるなぁ」「英治の言う「ゆっくりとした自殺」をしてしまう瞬間、心当たりがある」といった声が上がる。辰也と決別したあと、瀬川に呼び出された英治は笑顔で店に向かうのだが、そこには女性も同席していた…というラストシーンには「英治まだまだ苦しいことありそうだけどがんばれ」「英治くん…幸せになってほしい………」など、声援も送られている。【第5話あらすじ】蓮井を招待した日の夜、ナカムラは蓮井から千春と再会した夜の出来事を聞く。その中で自分たちが一緒にいることは千春にとってよくないのでは…と思い始めるナカムラ。その頃英治は、瀬川の仕事上のパートナー・土屋(坂東希)の希望に満ち溢れた夢の話を聞いて、自分も絵を描きたいと決意するが、その矢先、車が飛び出してきて…。「かしましめし」は毎週月曜23:06~テレビ東京にて放送中。(笠緒)
2023年05月02日前田敦子、成海璃子、塩野瑛久共演「かしましめし」第3話が4月25日放送。巻き寿司を楽しむ千春とナカムラと英治…3人がしているヘアピンに多くの視聴者が注目。また3人の友人役で出演したサーヤの演技にも高い評価が集まっている。「FEEL YOUNG」で連載中のおかざき真里による同名原作を映像化。美大卒業後、同級生の自死をきっかけに再会したアラサー男女3人が、それぞれ人生に悩むなかで一緒に暮らし、“おうちごはん”を囲む姿を描く本作。自死した同級生の元カノで、上司のパワハラでデザイン事務所を退職。人の為に料理をするのが好きで、最近デザイナーの仕事を再開した千春役に前田さん。美大卒業後化粧品メーカー宣伝部に勤務。「結婚はするもの」という価値観で生きてきたため結婚願望が強いにも拘わらず、同じ部署の婚約者から突然婚約破棄されてしまうナカムラに成海さん。自死した同級生の元カレで美大卒業後、広告代理店でデザイナーをしていたが営業に回されてしまい、自分のやりたいことがわからなくなってしまった英治に塩野さん。また、千春たちの美大の同級生で世界で活躍する現代アーティストのキクヨ役でサーヤさん(ラランド)。浮気していることを英治に気づかれていないと思っている恋人の辰也役で吉村界人。3人の美大予備校時代の講師で画家の蓮井亮史役で渡部篤郎といった俳優陣も出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。3話では英治がデザイナーから営業に不本意に異動させられたり、辰也の浮気に気づいてるが気持ちを抑えてガマンして生活する姿や、ナカムラが社内のやっかい者を集めた部署に異動、千春は新たな仕事を受注するも、打ち合わせ先でパワハラ現場を目撃しトラウマが蘇る様子などが描かれた。千春とナカムラと英治が巻き寿司を楽しむのだが、その際、3人がしていたヘアピンに多くの視聴者が注目。「手巻き寿司美味しそう! 3人が、おかめ・ひょっとこ・祭、の髪留めしてるのかわいい!」「みんなのヘアピン!ナカムラは「祭」、千春は「おかめ」、英治は「ひょっとこ」祭りだ祭りだ~」「にしてもお祭りヘアピンお揃いかわいいなんなのこの3人うらやましい」「3人のことがどんどん愛おしくなってくる。みんながつけてたお祭りヘアピンほしーい!!」などの声が続出。そんななか、3人がキクヨが表紙を飾る雑誌を見ていると、なんとキクヨ本人が訪ねてくる…という展開に。視聴者からはサーヤさんんに「サーヤちゃんの演技自然すぎ」「サーヤさんの演技自然で全く違和感なく見れる」などの反応が上がる。「サーヤ異星人のように入って来たけど3人の空気感にすんなりマッチ」などの感想も送られている。【第4話あらすじ】英治は大学時代の同級生・瀬川榮太郎(若林拓也)の写真展に行き、その作品に感銘。そこに現れた瀬川は英治を抱きしめる。蓮井は千春のことを「張りつめて生きている」と語る…。「かしましめし」は毎週月曜23:06~テレビ東京にて放送中。(笠緒)
2023年04月25日株式会社ミリオンコンサート協会(所在地:東京都港区、代表取締役:小尾晋之介)は、2023年7月13日(木)、東京文化会館小ホールにて、ヴァイオリニスト荒井英治のソロによる「第2回 無伴奏の世界」を開催いたします。荒井英治は、長く東京フィルハーモニー交響楽団のソロコンサートマスターを務め、現在は日本センチュリー、名古屋フィルハーモニー両交響楽団の首席客演コンサートマスター。東京シティフィル特別客演コンサートマスターとして、オーケストラ、指揮者から厚い信頼と尊敬を得る王道のヴァイオリニストとして活動するほか、弦楽四重奏団、モルゴーア・クァルテットのメンバーとして、知られざる作品を紹介、ELPのキース・エマーソンとも交流をもち、プログレッシブ・ロックを自らの編曲による迫真性に満ちた演奏で聴衆に衝撃を与え続ける鬼才としての顔ももつ稀有なヴァイオリニストです。「第2回 無伴奏の世界」では、時代を超えた多面的な作品から、荒井英治がヴァイオリン一挺で限りない音楽宇宙を描き出します。荒井英治 ヴァイオリニスト【開催概要】公演名 :第2回 無伴奏の世界 荒井英治(ヴァイオリン)日時 :2023年7月13日(木)19:00開演(18:30 開場)会場 :東京文化会館小ホール(東京・上野)演奏曲目:ペンデレツキ:無伴奏ヴァイオリンのための『ラ・フォリア』(2013)J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 BWV1004ストラヴィンスキー:無伴奏ヴァイオリンのための『エレジー』(1944)イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ作品27より 第4番 第5番 第6番入場料金:全席自由 4,000円(税込)【チケット取り扱い】ミリオンコンサート協会 TEL:03-3501-5638ミリオンチケット|検索| ←(オンライン・チケットサービス)※Webサイトからのお申込みはセブンイレブンでのお引き取り東京文化会館チケットサービスTEL:03-5685-0650チケットぴあ Pコード:239833 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年03月24日内田英治監督・脚本、土屋太鳳主演の完全オリジナル劇場映画『マッチング』の製作が発表され、特報が解禁。コメントも到着した。ウエディングプランナーとして仕事が充実している一方で、プライベートでは恋愛に奥手な輪花(土屋太鳳)は、同僚から新しい出会いを薦められてマッチングアプリに登録する。ある男性とマッチングが成立し、やり取りが始まる。新たな出会いに期待をして、初デートに向かう輪花。しかしそこに現れたのはプロフィールとは全くの別人だった…。見た目は平凡だが、どこか異様な雰囲気に違和感を感じる輪花。時を同じくして、アプリ婚をした利用者を狙った連続殺人事件が起こる。出会った男が捜査線上に浮上するが、事件は意外な方向へと発展し、ついに魔の手は輪花にも迫るのだった…。恋人探し、婚活など、現代人に最も身近なツールとなったマッチングアプリ。気軽さも手伝ってその普及率は年々増加の一途をたどっている。しかし同時に、ユーザー間でのトラブルも多数報告されており、やって来た相手がプロフィールとは全くの別人だったり、さらに深刻な事件に発展するケースも。本作では、マッチングアプリを通じて他人と気軽に出会えるようになった現代だからこそ起こる<身近に潜む恐怖>を、追い詰められていく主人公とともにジェットコースターに乗ったかのようなスリルと、予測不可能なストーリー展開で描く。監督・脚本は、『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞、その他Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」など多数の作品を手掛ける内田英治。自ら脚本も務め、誰もが共感できる身近な題材をテーマに、二転三転する予測不可能な完全オリジナルサスペンス・スリラー映画に挑む。主人公の輪花役は、様々な映画・TVドラマで活躍する実力派、土屋太鳳。マッチングアプリでの出会いをきっかけに、次々と襲い掛かる先の読めない恐怖に見舞われる主人公を体当たりで演じる。内田監督は本作、そして主演の土屋さんについて「私自身いつかやりたいと思っていた映画のジャンル、スリラーに挑戦しました。本作は人と人とのつながりの溝に生まれる恐怖。その恐怖が増大する様が描かれています。土屋さんのとことんイメージを裏切ってくる極限の表現をぜひ見てほしいです」とコメント。土屋さんは「本当に愛の深い現場でした。内田英治監督はじめ内田組の全て、輪花と共に生きた全ての役、その役を演じた全ての方々、そして輪花に、心から心から心から、感謝しております」とコメントを寄せた。また、土屋さんの起用についてKADOKAWA二宮直彦プロデューサーは「可憐さと芯の強さを併せ持つ土屋さん以外に考えられませんでした。映画を観る方に土屋さん演じる輪花を通じてこの誰も予測できない展開と結末をご用意します」と語っている。撮影は関東近郊で今年9月中旬よりスタートし、10月20日にクランクアップしたばかり。2023年の劇場公開を控える。広く普及したマッチングアプリによる出会いから始まる恐怖、ジェットコースターのようなノンストップの展開。この時代だからこそ引き込まれる設定とストーリーで贈る、本作に期待が高まる。内田英治監督コメント私自身いつかやりたいと思っていた映画のジャンル、スリラーに挑戦しました。本作は人と人とのつながりの溝に生まれる恐怖。その恐怖が増大する様が描かれています。主演には土屋太鳳さんをお迎えしました。土屋さんのとことんイメージを裏切ってくる極限の表現をぜひ見てほしいです。どんでん返しに次ぐどんでん返し。ジェットコースターに乗っているような感覚で楽しめる作品でございます。土屋太鳳コメント幸せの探し方は一つではありません。でも、だからこそ、幸せを探しているつもりが違うものを掴んでしま うこともあって、その原因は欲かもしれないし本能かもしれない。輪花と一緒にどう生きるべきだったのか、その時間を通して何を伝えるべきなのか…撮影を経て今になっても、私はまだ整理出来てないんです。 どの役に対しても「何か少しでも伝わって欲しい」と願いながら取り組んできた私にとって、この日々は恐怖でした。でも一つだけ、はっきりしていることがあります。本当に愛の深い現場でした。内田英治監督はじめ内田組の全て、輪花と共に生きた全ての役、その役を演じた全ての方々、そして輪花に、心から心から心から、感謝しております。KADOKAWA 二宮直彦プロデューサーコメント昨年、内田英治監督から「こんな企画があるんですけど、」と概要伺ったのが本作のスタートでした。現代的で予測不可能な展開はオリジナル作品故に強みとなって脚本でさらにツイストがかかって企画が立体的に練られていきました。そして決定打となったのが主演となる輪花役の土屋太鳳さんです。可憐さと芯の強さを併せ持つ土屋さん以外に考えられませんでした。映画を観る方に土屋さん演じる輪花を通じてこの誰も予測できない展開と結末をご用意します。どうぞご期待下さい。『マッチング』は2023年、公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:マッチング 2023年公開予定©2023『マッチング』製作委員会
2022年10月28日10月21日、テレビ朝日の『大下容子ワイド!スクランブル』でMCを務める大下容子アナ(51)が番組で起きた不適切演出について謝罪した。問題があったのは、月曜から木曜日までの番組終了間際に放送される「視聴者からの質問にお答えするコーナー」。ここで2021年3月以降、番組側の用意した質問を視聴者からのものとして放送していた事例が見つかったという。大下アナは「この時間に視聴者の皆様から番組にお寄せいただいた質問をご紹介してまいりました。その質問内容を番組スタッフがあらかじめ用意し、視聴者の皆様からの質問であるかのように放送していたケースがありました。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪し、頭を下げた。番組での説明やテレビ朝日広報部の発表によると視聴者からの質問は番組ホームページとFAXで受けつけていたが、40代の男性チーフディレクターが放送前に想定質問案を用意していたという。それが先週末に番組内スタッフからの指摘で発覚し、テレビ朝日に報告されたのだ。ネット上には、批判の声が相次いだ。《面白おかしくなくていいから、この番組の報道は信じられるという番組は無いもんかね》《あんなものいくらでも捏造できるし、証拠も視聴者にはわからない》《マスコミが絶対にやってはいけないことは、虚偽を事実であるかのごとく放送すること》《「再発防止策を徹底して…」って言うけど、策もなにもズルしなければ良いだけで…》『大下容子ワイド!スクランブル』では2019年に“パワハラ”疑惑が報じられたこともあり、局内からも番組や局の対応を疑問視する声が聞こえてくる。「昔から『ワイド!』は、ウチの子会社であるテレビ朝日映像所属のスタッフが現場を支えています。局員は、チーフプロデューサー(CP)やプロデューサーくらいしかいません。今回の“想定質問案”を作っていたチーフディレクターも、テレビ朝日映像所属のスタッフです。同社は実質的に社長や役員はテレ朝局員が“天下る”形となっていて、受ける仕事の多くはテレビ朝日関連。つまり、テレ朝に意見なんてできる立場にはないわけです。テレ朝は“チーフディレクターがコーナーを仕切っていて、番組CPやプロデューサーが演出を把握していなかった”と説明していますけど、それは“子会社のせいにしている”ともいえます。局員のCPやプロデューサーでも、番組の具体的演出や企画立案に意見を加える人はいますからね。責任ある立場に局員がいるなら、筋から言えばもっと番組の演出にコミットすべきだったはずです。予算管理だけが、プロデューサーの仕事ではないと思います」(テレビ朝日局員)番組に関わる局員が少ないと、いざ問題が起きたときに他の局員を不安にすることも……。「ほとんど局員が絡まない番組ですから、どういう人がどんな企画に絡んでるかなんてわかりませんよ。不適切演出の問題も、局の発表があって初めて知りました。自分の会社なのに、何が起きているのかわからない。報道を担う会社であるはずなのに、なんとも情けない話です」(中堅局員)テレビ朝日では2019年にも、夕方の報道・情報番組「スーパーJチャンネル」でスーパーの買い物客としてスタッフの知人を仕込む演出が発覚。テレビ朝日は謝罪する騒動があった。「この“仕込み”に関わったディレクターも、テレビ朝日映像所属のスタッフでした。子会社は局員よりも少ない給与で、長時間労働も常態化した過酷な制作現場で働いています。そうした状態で局から常に“視聴率を上げよう”とハッパをかけられていれば、いつか問題が起こるに決まっています。この『Jチャン』や『ワイド!』の問題は、テレ朝の“子会社丸投げの悪癖”が生んだ構造的なものです。演出に関わったスタッフばかりを責めるだけでは、根本的な問題解決にはならないと思います」(制作会社関係者)小手先の謝罪や再発防止策では、失った信頼を取り戻すことは難しそうだ――。
2021年10月22日阿部寛が主演し、『ミッドナイトスワン』の内田英治監督が手掛ける映画『異動辞令は音楽隊!』の製作がこのほど決定。8月上旬からクランクインを予定しているという。犯罪捜査一筋の鬼刑事・成瀬司は、部下にやたら厳しく、犯人逮捕のためなら法律すれすれの捜査も辞さない男で、一人娘・法子とも、捜査を理由に約束を守らないような仕事バカ。高齢者を狙った「アポ電強盗事件」が相次ぐ中、勘だけで疑わしい人間を令状も無くパワハラ捜査をしていたが、そのコンプライアンスを無視した行動が仇となり、突然上司から異動を命ぜられる。刑事部内での異動だろうと高をくくっていた成瀬だったが、異動先はまさかの警察音楽隊だった――。本作は、内田監督がYouTubeで偶然目にした警察音楽隊のフラッシュモブ演奏の映像から着想を得たオリジナル脚本の映画。捜査一課で仕事一筋の鬼刑事・成瀬司を阿部さんが演じ、そんな成瀬が行き過ぎた捜査の結果、最前線の刑事から広報課に属す音楽隊への異動を命ぜられるという、青天の霹靂から物語は始まる。今作は、わき目もふらずに一心不乱に働いてきたミドル・エイジたちの奮闘と生き様を、その警察音楽隊のメンバーにイメージを重ね合わせ生まれた、ヒューマンドラマとなっている。今回初タッグとなる内田監督と阿部さん。「今までと違った自分が引き出される現場になる予感がしていて、撮影現場に入る事がとても楽しみです」と期待を寄せる阿部さんは、「今回は楽器も演奏することになり、これまで演じてきた刑事役とはまた一味違った役どころですのでそういった意味でも新鮮さをもって挑んでいきたいと思います。まだ撮影に入る前ですが、皆様に元気をお届けできる作品になると感じています」と意気込む。そして内田監督は「私自身が挫折しそうになったとき、音楽に救われた過去があるのですが、今回はそんな想いを映画にしました」と語り、「主演は阿部寛さん。初めてお会いしたときに『この役にぴったりだ』と手を叩きそうになりました。ひとつの価値観が一瞬にして崩れると人はどうなるのか。中年が持つ危機感と悲哀を見事に演じてくれるはずです。みなさま、どうぞご期待ください」とコメントしている。『異動辞令は音楽隊!』は2022年夏公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:異動辞令は音楽隊! 2022年夏、公開予定(C)2022 『異動辞令は音楽隊!』製作委員会
2021年06月30日アイドルグループ・NEWSの加藤シゲアキが9日、都内で行われた「令和2年度・3年度 吉川英治賞贈呈式」に出席した。著書『オルタネート』(新潮社)で「第42回吉川英治文学新人賞」を受賞した加藤。「(発表されてから)このひと月、本当にたくさんの方から『おめでとうございます』と言われて、あまり小説を読まないような知人からも『すごいね』とたくさん言われて、賞の偉大さを身に染みて感じています」と語った。デビュー小説『ピンクとグレー』のときの編集者や装丁を手がけた作家からも連絡をもらったことを明かし、「ここから10年経ったんだな。頑張ってきたなと、少し自分を褒めたくなりました」としみじみ。「僕個人ではなく、編集関係者、装丁の方、本当に多くの方が関わってくださっているんだなと改めて思い出し、作家活動に関わってくださったすべての皆さんにお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます」と感謝の思いを述べた。また、「『オルタネート』はちょうど2年前くらい前に書き始めて、そのときはまさかこの作品が文学賞の候補になり受賞できるとは思っていませんでした。今、自分がここに立っているのが夢のようだなと思っています」と心境を告白。さらに、「『加藤シゲアキ、作家やっていいんだよ』と慰めていただいた感覚もあります。ここからも頑張って書き続けていきたいと思いますし、吉川英治文学新人賞は僕にとって心強い味方になりました」とも話した。『オルタネート』は、高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須となった現代が舞台に、SNSの存在に翻弄されていく若者たちの姿を、繊細かつエモーショナルな筆致で表現した作品。加藤にとって3年ぶりの新作長編で、「第164回直木賞」、「2021年本屋大賞」にもノミネートされた。
2021年04月09日阿部寛が偏屈でプライドが高すぎる独身男を演じる「まだ結婚できない男」の第8話が11月26日オンエア。英治の結婚式で主賓スピーチをすることになった桑野の飾らない率直な言葉に、視聴者から感動の声が集まっている。2006年に放送された「結婚できない男」の続編となる本作。前作から13年を経ていまだ偏屈で独善的で皮肉屋、そして独身のままの建築家・桑野信介に阿部さん。13年前は桑野のアシスタントだったが今や事務所の共同経営者となった村上英治に塚本高史。桑野の妹の中川圭子に三浦理恵子、義弟の良雄に尾美としのり。また今作から弁護士の吉山まどか役で吉田羊、桑野行きつけのカフェの店長・岡野有希江役で稲森いずみ、桑野のマンションの隣の部屋に引っ越してくる女優の戸波早紀役で深川麻衣。中川の娘で桑野の姪・ゆみ役で平祐奈といったキャストが出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。式に向けて準備を始める英治は、桑野に結婚式に出席してほしいと伝えるも、桑野はあいまいな返事ではぐらかす。そんななか、ゆみがメイドカフェでバイトしていることを知った中川と圭子は、桑野を呼び出し、ゆみにバイトしている理由を聞きだして、辞めるよう説得してほしいと頼んでくる。渋々了承した桑野は一人でメイドカフェに潜入、ゆみが留学の資金のためバイトしていることを聞き出す。その後、ようやく結婚式に出席することになった桑野に英治は主賓スピーチをお願いする。まわりは反対するが英治にとって桑野は恩人。自分と桑野の間に“絆”があると信じていた英治だが、桑野から否定的な発言をされ失望。結局まどかが原稿を書いてスピーチすることになるが、まどかの原稿が気に入らない桑野は、結局自分で原稿を書くことにする。だが結婚式当日になっても原稿はできておらず、しかも登壇直前にスピーチのメモを落としてしまう――というのが今回のストーリー。周囲が心配するなかスピーチが始まるのだが、桑野が自分の言葉で語った率直な想いに英治や桜子(咲妃みゆ)、まどかも涙する。前作の回想シーンも挟みつつ進む桑野渾身の“名スピーチ”に「みんなに反対されながらもずっと信じてスピーチお願いした英治くんがいかに桑野さんを信頼してるのがわかるしあのスピーチは桑野さんの本音で泣ける」「飾り気のない言葉こそ、人の心を動かすものだと思う」「桑野さんのスピーチ聞いて(見て?)だめだ涙が止まらない、なんて良いドラマなんだ」などの声が続々とSNS上に上がっている。(笠緒)
2019年11月26日草彅剛主演、映画『ミッドナイトスワン』が、2020年9月25日(金)に公開。Netflix作品「全裸監督」の内田英治監督によるオリジナル作品となる。切なき疑似母子のラブストーリー映画『ミッドナイトスワン』は、新宿を舞台に生きる、トランスジェンダーの凪沙(なぎさ)が主人公。今夜もメイクを施して、孤独な仲間たちとともにステージに立つ凪沙。そんな彼女のもとに、ひょんなことから育児放棄にあった親戚の娘・一果(いちか)が一緒に暮らし始める。理解しあえるはずもない2人だったが、いつしか一果は凪沙の孤独をとかしてくれる存在に。そしてこれまでにない“母性”という感情が凪沙の心に芽生えたとき、“命をかけて一果を守る”と決意するのだった──。登場人物(キャスト)物語を彩る登場人物を紹介。『台風家族』に続き主演を演じる草彅剛をはじめ、厳しいオーディションをくぐりぬけた実力派俳優の顔ぶれにも注目だ。凪沙(なぎさ)役/草彅剛トランスジェンダーとして日々身体と心の葛藤を抱え新宿を舞台に生きる。一果との出会いで母性が芽生え、生活が困窮するも、バレリーナになるという一果の夢を応援する。トランスジェンダーという難しい役どころを演じる草彅は、“今までにない大挑戦”と意気込みをみせると同時に、「この作品は“人の愛、エネルギーにすごくあふれていて国境や性別を超える力があり、皆さんに楽しんでいただけると思います。難しい役ですが“変えられない運命”“逃れられない運命“の悲しみ、切なさといったものは人が誰しも抱えていると思うので、それを作品のなかで表現できたら」と、本作についての意気込みを語っている。一果(いちか)役/服部樹咲母親からネグレクトを受け、遠い親戚である凪沙の元にやってきた少女。バレエダンサーを夢見ている。講師・実花役/真飛聖家庭環境に恵まれないもののバレエに憧れる一果の類い希な才能を見いだし、愛情をもって育てようとするバレエ講師。早織役/水川あさみまた、若くして一果を産み、水商売で生計を立てながらも日々酒に飲まれ育児放棄とネグレクトに走ってしまった母。洋子ママ役/田口トモロヲ凪沙が日々働くショーパブ「スイートピー」のママ。性の偏見も多かった昭和の時代から力強くトランスジェンダーとして生きてきた心優しい女性。脇を固めるキャストそのほか、凪沙と共に「スイートピー」で働く面々には、田中俊介や吉村界人といった若手俳優が抜擢。また一果の同級生であり同じ教室のライバルでもあるりん役に上野鈴華、そしてりんをバレエのプロダンサーとして育てる事に必死な母親を佐藤江梨子、父親を平山祐介、さらにトランジェンダーとして生きる凪沙を素直に受け止める事が出来ない凪沙の母を根岸季衣が演じる。監督に内田英治監督を務めるのは、「全裸監督」で2019年一躍注目を集めた内田英治。草彅の配役については、「内面的な演技が要求されるこの難しい役を演じるのは、誰もが知っている方でないと意味がないと思っていたところ、草彅さんが演じていただけるということで本当にうれしく思います」とコメント。さらに本作について、“人間ドラマ”であると同時に普遍的なエンターテイメント作品であると語りながら、「多様化の時代における一つの愛の形として受け止めていただければ」と述べている。小説『ミッドナイトスワン』も発売9月の劇場公開に先立ち、7月8日(水)には内田英治監督による同名小説も発売。劇場版だけでは知ることのできない、登場人物たちの知られざるバックグラウンドや新エピソードが描かれているため、より作品の理解を深めることができる。【詳細】映画『ミッドナイトスワン』公開日:2020年9月25日(金)TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー出演:草彅剛、服部樹咲、田中俊介、吉村界人、真田怜臣、上野鈴華、佐藤江梨子、平山祐介、根岸季衣、水川あさみ、田口トモロヲ、真飛聖監督:内田英治配給:キノフィルムズ<ストーリー>故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立ち、ひたむきに生きるトランスジェンダー凪 沙。ある日、養育費を目当てに、育児放棄にあっていた少女・一果を預かることに。常に片隅に追いやられ てきた凪沙と、孤独の中で生きてきた一果。理解しあえるはずもない二人が出会った時、かつてなかった 感情が芽生え始める。
2019年11月03日30年前、“平成”の2文字を掲げた小渕恵三官房長官が約10年後に首相となったように、菅義偉内閣官房長官(70)にも次期首相の芽が出てきたと語るのは作家・大下英治氏。「30年前も、小渕さんが未来の総理になるとは誰も思っていませんでした。菅さんはこれまで、本人が総裁選に出る気持ちはまったくないということでした。ですから派閥も持っていません。しかし、この“令和”の雰囲気のなか、地方票も期待できる機運になっていることは確か。安倍さんの細田派と、40人以上を擁する幹事長の二階派に候補者はなく、この2派が応援するとなれば、名官房長官の誉高い菅さんの芽は十分に出てきました。安倍さんが院政を敷くこともできますしね」横浜市議時代からの盟友・田野井一雄氏(78)は、菅官房長官の素顔を豪快にこう笑い飛ばした。「以前、菅さんの悪いところはないかって聞きに来たメディアもあったけど、秋田男なのに酒が一滴も飲めない。あとは早飯ってことくらいしかないかな」一方で大の甘党でもあるという。「秋田の郷土菓子の落雁『やましな』が大好きでした。相撲で大関までいった清國さんが作った『清国まんじゅう』も本当によく食べていた」(小中高の同級生・由利昌司氏)こうじて一時は太っていた時期もあったと、政治部記者は説明する。「大学時代、57キロだった菅さんですが、10数年前は最大76キロまで太ってしまった。それで朝にスープカレーと黒豆入りヨーグルトを食べ、昼はそば、夜はどうしても会食が2~3件入るため量を減らし、帰りも1時間歩いて帰宅。1カ月で62キロまで一気に14キロのダイエットに成功したんです。久しぶりに横浜の自宅に帰ったら、インターホンのカメラで奥様に『見たことない人がいる』と間違われたことがあるそうです」菅には3人の息子たちがいる。後援会関係者は言う。「そのうちの1人が秘書をしていたのは10年も前のこと。“政治には興味がない”ということで辞めて、今は3人とも民間企業で働いています。このときに菅が思ったのは“政治で世襲制はよくない”ということでした」前出・田野井氏も言う。「すでにお孫さんも2~3人いるはずです。菅さんは社会人の息子たちを政治家にさせるつもりはないようです」2世議員である安倍首相の側近ながら、「政治家の反世襲」こそ、“令和おじさん”の確固とした「令(おきて)」のようだ――。
2019年04月12日7月放送のテレビ東京系ドラマ24では、ムロツヨシ主演「Iターン」を放送することが決定。『下衆の愛』の内田英治監督が全話の脚本と監督を担い、日本で最も不幸なサラリーマンの物語を描く。ストーリー中堅広告代理店・宣告社に勤める狛江光雄は、45歳にして左遷同然の人事で本社から地方の支社へ。妻と娘を東京に残し、ヤクザが牛耳る“修羅の街”へ単身赴任することに。社員2名の貧弱支店の支店長になった狛江は、「業績アップしなければ即閉鎖・即解雇!」と無理難題を押し付けられる。そんな中、新規でチラシの制作を請け負った会社から突然、電話が。これが悪夢の始まりだった…。怒り心頭の社長・竜崎が手にするのは狛江が担当したチラシ。そこにはとんでもないミスが。しかも、その会社は「竜崎組」というヤクザの会社だということが発覚。狛江は絶体絶命のピンチに陥る。さらに、追い打ちをかけるように「岩切組」の親分・岩切も怒鳴り込んでくる。突然2人の組長に挟まれ危機的状況の狛江。さらに、岩切は無理やり狛江を舎弟として岩切組の一員に!?広告マンとヤクザ、危険な二重生活がスタートする――。続刊も発売予定! 福澤徹三の小説をドラマ化「侠飯」「東京難民」などが映像化されている人気小説家・福澤徹三の同名小説が原作。第3回エキナカ書店大賞受賞作品で、6月には続刊「Iターン2」が発売予定となっている。ムロツヨシ、普通のサラリーマンだったのに…主演を務めるのは、ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」で戸田恵梨香と大恋愛を繰り広げ、大反響を呼んだことが記憶に新しいムロさん。テレビ東京ドラマ初主演となる今作では、不幸の無限ループに陥る冴えない中年サラリーマン・狛江光雄を演じる。個性の強い2人の組長の間で、毎話究極の選択を迫られる姿に注目だ。先に原作を読み、そして脚本を読んだというムロさんは「映像で説明しづらいところも内田監督らしい演出になっていて、おもしろいなと思いました。ドラマでは、岩切と竜崎というタイプの違うヤクザのバチバチ感や、僕が演じる狛江と岩切と竜崎の妙な三角関係がより濃くなっているなと。僕はこの2人にやられ放題なんですけど、『やられてみようかな』とすんなりと思いこめる脚本だったなと思います」と印象を語っている。また今回演じる狛江役については「30代前半の頃は“やられる”役が多かったですが、最近は“やられる”よりも、コメディで人に笑ってもらえる役が多かったので、自分の中に潜んでいるMの心が久々に出てきました。僕自身、SとM両方持っていると思うのですが、今回はMを全面にだしたほうがいいなと思って演じています」とコメント。さらに「僕が憧れていた俳優さん、嫉妬するくらい、いいお芝居をするなぁと思っていた俳優さんたちと、なかなかこういう関係性と役で『会話』ができることはないので、その『会話』を楽しみにしていただきたいです。また、これからどんどんドラマや映画で見ていくであろう俳優さんたちも多く出ていますので、是非そこは注目してほしいと思います」とまだ発表されていないキャストについて明かしている。内田英治監督コメントえ、いいの?本作のお話をいただいたときの感想である。普段は単館系映画界隈で細々と映画を撮っている私に、ドラマの話である。しかも12話全話の監督脚本をやらせていただけるという。さすがドラマ24。自分で言うのもなんだが、マニアックである。題材はサラリーマンとヤクザの相棒モノ。さすがテレ東、一ミリも時代と融合していないぞ。こんなムチャな企画に勇敢に挑戦するのはムロツヨシさん。撮影をご一緒した今だから言うが、すごく人格者だ。演技も繊細だ。多くの裏方と同じように、瞬時に大好きになってしまった。本作には私からムロさんへの愛情が溢れているはず。作品の雰囲気としては往年の角川映画のような作品を目指しました。映画とテレビの融合する場、ドラマ24だからこそ出来たドラマ、「Iターン」は間違いなく面白くなっております。ほかにも素晴らしい出演者が集まってくれました。どうぞお楽しみに。ドラマ24「Iターン」は7月、毎週金曜日深夜0時12分~テレビ東京系にて放送予定。(cinemacafe.net)
2019年03月29日元SMAPの香取慎吾が11日、自身のインスタグラムを更新。テレビ朝日系バラエティ番組『SmaSTATION!!』で共に司会を務めた大下容子アナウンサーとの2ショットを公開し、話題を呼んでいる。香取は「みなさん.こんばんは香取慎吾です!11月11日土曜日.現在ここ東京の天候は曇り.気温の方は13度」と、『SmaSTATION!!』の冒頭あいさつ風にコメント。「久々に大下さんと会えて.お食事しています!」と2ショット写真を添えて報告し、「大下さん愛してます!」とつづった。この投稿に、「スマステコンビ復活!!」「スマステコンビは永久不滅」「大下さ~~ん!! 嬉しすぎます」「やだ、泣ける」「スマステー素敵な2ショット久しぶりに見れてよかったー」「最高です」「慎吾も大下さんも大好き」「わぁ!!泣ける!!」などと感動の声が続出。「スマステ復活して欲しいです!!」「スマステ復活待ってまーす」と復活を願う声も上がっている。
2017年11月11日テレビ朝日の大下容子アナウンサーが、15日の同局系情報番組『ワイド!スクランブル』(毎週月~金曜10:30~)の生放送に出演し、解散を発表したSMAPの香取慎吾の心境について、「心が動かなくなってしまったのかな…」と、声を震わせながら推察した。大下アナは、香取と同局系バラエティ番組『SmaSTATION!!』で、14年にわたって共演。今回の解散は、香取が決断が大きかったと伝えられているが、大下アナは「そういう面もあるんでしょうけど、香取さんはSMAPのことが本当に大好きで、いろんなSMAPのこと考えてこられていたのを私は存じ上げています」と強調した。また、香取の性格を、ビジネスマンであると同時に芸術家肌でもあることから「心で動く方だと思うんです」と表現し、そんな中で「SMAPという作品を作っていく上で、一緒に作り上げてきたマネージャーさんの存在もあるでしょうし、プレイヤーでありプロデューサーの面もお持ちの方なので、やはり今、心が動かなくなってしまったのかな…」と、長年コンビを組んできたパートナーの思いを想像した。ただ、今回の解散という決定については「全てのメンバーが、誰よりもSMAPのこと、ファンのことを考えて出した結論ですので、本当に寂しですけど、尊重したい」との考え。「これからの皆さんを応援したいと思います」と、今後の活躍に期待を示した。今回のSMAP解散は、13日の『SmaSTATION!!』生放送が終了してから1時間弱で発表。同番組は、タイトルにSMAPから取った「Sma」が入っていることから、解散後の継続等の動向に注目が集まっている。
2016年08月15日NPO法人知的資源イニシアティブ(IRI)が企画し、先進的な活動を行う機関に贈られる「Library of the Year2015」で優勝賞に選ばれた塩尻市立図書館。人口わずか6万7,000名の町の施設であるにもかかわらず、開館5年で累計来場者300万名を達成しているというのです。いったい、どんな図書館なのでしょうか?そのあゆみと魅力を、新刊『「本の寺子屋」が地方を創る 塩尻市立図書館の挑戦』(「信州しおじり 本の寺子屋」研究会著、東洋出版)から探ってみましょう。■市民のいこいの場が集約されている塩尻市立図書館は、2010年に開館した「塩尻市民交流センター(愛称・えんぱーく)」内の施設。同センターにはほかにも子育て支援センターや会議室、食育室、ハローワーク、屋上広場など、市民のいこいの場が集約されています。3面ガラス張りで吹き抜けを多用した「えんぱーく」は明るい雰囲気。その中心である図書館には、静かに調べものや読書をするスペースだけでなく、会話可能なスペースやカフェも併設。従来の「私語厳禁」のイメージとは違い、市民のコミュニケーションの場にもなっています。とはいえ、同図書館が人口の数十倍が訪れる“スーパー図書館”として親しまれている理由は、決してそれだけではありません。そこには、とっておきの仕掛け、「信州しおじり 本の寺子屋」の取り組みがあるのです。■作家やジャーナリストが無料で講演「信州しおじり 本の寺子屋」は、2012年7月から同図書館がスタートさせた事業。「本・出版」をテーマに月に1~2回程度、作家やジャーナリストといった出版にかかわる人々を講師に迎え、講演やワークショップなどを無料で行っています。開講第1回目の作家・佐高信氏の講演を皮切りに、これまでに作家の島田雅彦氏や長江朗氏、ノンフィクション作家の柳田邦男氏や大下英治氏、詩人の谷川俊太郎氏、画家で絵本作家のいせひでこ氏らが来館しました。テーマを「本・出版」としたのには、塩尻市ならではの背景もあります。同市は、筑摩書房の創業者・古田晁氏の故郷。太宰治、井伏鱒二といった作家たちと交流を深め、現代の文学思潮に少なからぬ影響を与えた人物で、今なお塩尻市民の誇りの源になっているといいます。同地は歴史的にも“寺子屋”が多かった土地柄でもありました。こうして、書き手をはじめとした「担い手」と「読み手」である市民とが一緒になって本の可能性を考える「本の寺子屋」は出発したのです。2015年度末までの3年8か月間で約50回の講演や朗読会などのイベントが行われ、受講生はのべ5400人にも上っています。■2人のキーマンが本の寺子屋を実現なぜ、いち地方都市の市立図書館がこれほどの企画を継続的に運営できているのか。その陰には2人のキーマンの存在がありました。1人は、2007年から「本の寺子屋」事業がスタートする2012年春まで同図書館の館長を務めた内野安彦さん。28年務めた茨城県鹿島市役所からヘッドハンティングされた内野さんは、鹿島市でも務めた図書館長の職に就任。当初、塩尻についての知識を得るため地元の古書店を巡り、古書店主と相談しながら本をそろえるという、非常にユニークな図書館運営を行っていました。そして、新たなあゆみを始めていた同図書館を、もうひとりのキーマンが訪ねます。長く出版界に身を置き、河出書房新社で季刊誌「文藝」編集長も務めた長田洋一さん。第一線を退き長野に移り住んだ後も、「いい本」ではなく「売れる本」ばかりがつくられる出版界に危機感を抱いていました。そんな2人が塩尻の地で出会い、「本の寺子屋」の構想がスタート。長田さんのもつ出版界での人脈を生かし、さまざまな企画を実現しています。■塩尻市立図書館は本の復権を目指す「本の寺子屋」が目指すものは「本の復権」。本書にはこうあります。「(『本の寺子屋』は)地域に生きる市民の生活の中心にもう一度、本を据え直し、読書を習慣化させるための方策を、書き手、つくり手、送り手、読み手が共同して創り出そうという仕組みである。その根底には、映像や音楽の鑑賞からは得られない、読書のみが与えてくれる知的興奮、喜びがある、との信念がある」貸出冊数を増やすためなら、ベストセラーや人気作家の書籍をたくさんそろえるのが近道。しかし、それでは「本の復権」の理念に反する、というのが塩尻市立図書館の思い。それより、年に1度か2度くらいしか貸し出されなくても「その本が図書館にあって助かった」という利用者を増やすことに予算を使いたい、という思いが根底にあるからです。塩尻市立図書館は、そんな「課題解決型図書館」を目指しているのです。*塩尻市立図書館の取り組みは、地域の活性化にも大きな役割を担っています。本書は、このユニークな図書館のあゆみが関係者の思いに深く寄り添って書かれたノンフィクション。著者グループは「本の寺子屋」の受講生です。「売れる本」ではなく「いい本」の復権を――そんな、図書館の熱い思いに打たれます。読めば図書館に足を運びたくなる、そんな1冊です。(文/よりみちこ) 【参考】※「信州しおじり 本の寺子屋」研究会著(2016)『「本の寺子屋」が地方を創る 塩尻市立図書館の挑戦』東洋出版
2016年05月24日舘ひろし演じる“ダンディー鷹山”と柴田恭兵演じる“セクシー大下”というバディが数々の伝説をつくりあげてきた人気シリーズの完結編『さらば あぶない刑事』。ついに本作から、おなじみのタカとユージの軽妙な掛け合いや、タカのハーレーでのガンアクション、伝説の“ユージ走り”など、見どころ満載の本編の映像が初解禁となった。定年を目前にしたタカ(舘ひろし)とユージ(柴田恭兵)は、かつて2人が壊滅した銀星会の残党を追って、危険ドラッグ・覚せい剤・拳銃の取引がされるブラックマーケットを2人だけで襲撃するなど、まだまだ暴れ放題!だが、そんな2人の前に現れたのは、世界の闇市場を暴力で牛耳り、縄張りを広げる中南米マフィア。その凶暴な彼らの矛先になったのは、2人が守り続けてきた横浜。このままでは横浜は犯罪都市となってしまう!?史上最強の敵を前に、命を賭けた戦いの火蓋が切って落とされる。刑事としてのタイムリミットは残りわずか5日。横浜中の犯罪組織を巻き込んで、刑事人生最後となる死闘に飛び込んでいく2人は、無事に退職の日を迎えることができるのか――。テレビドラマ放映開始から30年、劇場版最新作から10年。今回でついに本当にラスト、最後の「あぶデカ」となる本作。舘さん&柴田さんに、浅野温子、仲村トオルをはじめとする、かつてのレギュラー陣が総出演という奇跡に加え、さらに演技派としても注目される吉川晃司や、“悪女”が代名詞となりつつある菜々緒が参加し、華々しいラストを飾るシリーズ最高傑作が誕生した。届いた映像では、“ダンディー鷹山”と“セクシー大下”というおなじみの自己紹介や、2人の息の合った軽妙な掛け合い、浅野さん演じる薫の奇抜なファッションとぶっとんだ言動はもちろんのこと、タカのハーレー上で両手放しショットガン撃ちアクション、伝説の“ユージ走り”も健在。定年間近とは思えない派手なガンアクションあり、ときおり挟まれるユーモアありで、「あぶデカ」ワールドが全開。「あぶデカ」未体験の人も、思わず「カッコいい!」とときめかずにはいられない予告編となっている。さらに、タカとユージに、薫と透が加わり、レギュラー陣4人がそろったポスタービジュアルも解禁。この伝説的4ショットも本作が見納めとなる。「長く居すぎたな…この街に」(ユージ)、「いつかは別れるときが来るさ…」(タカ)という2人の最後の5日間を、まずはこちらから目撃してみて。『さらば あぶない刑事』は2016年1月30日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年10月28日●組み込みシステム用OSでトップシェアを誇るTRONすべての"モノ"をインターネットにつなげるIoT(Internet of Things)はIT各社が注目し、2014年のキーワードに数えてもおかしくないほど認知度を高めた。そのIoTを実現する可能性の1つにTRON(トロン)プロジェクトがあるのをご存じだろうか。リアルタイムOSの仕様策定を核に、「どこでもコンピューター=ユビキタスコンピューティング環境」を目指しながら、1984年から坂村健氏を中心に続けてきたプロジェクトだ。今年で30周年を迎えるTRONプロジェクトを記念し、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所は、最新の成果を紹介する「TRON Symposium -TRONSHOW-」を、2014年12月10日~12日の期間で開催する(場所は東京ミッドタウンホール)。IoTプラットフォームとなる「T-Kernel」や「μT-Kernel」といった組み込みリアルタイムOS、IoTの基盤となるuIDアーキテクチャ2.0を中心としたユビキタスID技術などが披露されるという。技術協賛として、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)を迎えている。それに先立ちYRPユビキタス・ネットワーキング研究所は、都内で記者会見を開催した。坂村氏いわく「そろそろ東大も"お役御免"になりそうな歳」としながらも、相も変わらずパワフルな発言や、TRONプロジェクトの現状をレポートする。○組み込みシステム用OSでトップシェアを誇るTRONちょうど2014年12月で30周年を迎えるTRONプロジェクト。坂村氏は「感無量。世界を見回しても、ここまで続けたプロジェクトは数えるほどしかない」と、長き渡る月日を振り返りながらも、「日本のコンピューター技術は世界に通用するものが少なく情けない」と吠える。TRONの活躍する場は我々が意識していないだけで、実は身の回りに数多く存在する。有名なところでは、過日(2014年12月3日)に打ち上げ成功した小惑星探査機「はやぶさ2」の制御システム、デジタルカメラのファインダー制御部分などに用いられている。組み込みシステム向けのリアルタイムOSである「ITRON」は、世界的に見ても幅広く使われているのだ。しかし、今やTRONが表舞台に立つことは少ない。PCやスマートフォンのような派手さがなく、組み込み(エンベデッド)システムの世界でTRONは"ネジや釘"のような存在になるため、部品のように扱われてきたからだと坂村氏は語った。だが、この状況が変わりつつあるという。それがIoTやビッグデータという概念・ソリューションだ。"モノ"をインターネットにつないで情報を相互に制御する基盤として、我々が普段使っているWindowsやモバイルデバイス向けのOSは、あまりにも肥大しすぎている(Microsoftは組み込みデバイス向けOSとしてWindows Embeddedをリリースしている)。そこで、当初から組み込みデバイスを対象に設計したリアルタイムOSのITRONが、脚光を浴びることになったそうだ。その結果、これまでTRONプロジェクトを支援した組織や団体の数は、1,023(うち企業は910、学術組織は112)におよぶ。坂村氏は「今年のTRONSHOWで、協賛企業・団体の名前を読み上げようと思ったが、それだけでイベントが終わってしまうので諦めた」と笑いを誘った。また、T-Kernel(T-Engineプロジェクトで生まれた組み込みOSの一種)、および関連ソフトウェアの利用契約締結数も8,236を数える。これはあくまでもT-Engineフォーラムに申請があった数だけであり、坂村氏は「我々の知らないところで使われた例はカウントしていない」と述べる。締結組織の所属国数をカウントすると、世界76カ国で使われているそうだ。坂村氏が今注目しているのは、アフリカ大陸の国々に代表される工業製品の浸透途上国だという。「日本のiPhoneシェアは異常に高いが、世界的に見れば大半はAndroidを使っている。だが、工業製品の浸透途上国では高額なスマートフォンではなく、従来型のフィーチャーフォンが好まれる」(坂村氏)。コスト面の優位性を含め、国内でも多く使われてきたTRONを採用した安価なフィーチャーフォンを、新たに生産する企業が増えていることを明らかにした。●坂村氏、30年間を振り返る○坂村氏、30年間を振り返るここで坂村氏がTRONプロジェクト30周年を記念して、過去のプロジェクト成果物を次々と紹介した。坂村氏は電脳建築学の分野でも名を馳せているが、ここではIT関連に絞って取り上げたい。往年のPCユーザーとって懐かしいのは、やはり「BTRON」だろう。日本のIT産業が世界の流れに乗り遅れないため、新たなオープンアーキテクチャに基づくPCとして、1985年からBTRONの開発プロジェクトが始まっている。坂村氏は今だから語れるエピソードとして、BTRONを取り巻く当時の状況を語った。1986年、文部省(旧)と通商産業省(旧)が作った組織を通じて、BTRONアーキテクチャを"教育用PC"とする流れがあったものの、USTR(米国合衆国通商代表部)が外交貿易障害リストの候補にBTRONを加えた。新聞などで大きく報じられたため、覚えている方も少なくないだろう。「風評的な被害を受け、他国から日本は(BTRONを)やめろという空気が流れた。当時はMicrosoftの圧力だといわれたが、同社は(TRONプロジェクトの)協賛メンバーでもある」(坂村氏)と噂を完全否定。「大人げないため、ここでは語らないが、(発表会で配った雑誌「TRONWARE」を手に)ここで書いた」と述べた。その一文を引用しよう。「実は米国の企業ではなく日本人だということは後年分かったことだ。(中略)孫氏は(中略)TRONつぶしに動いたらしい」と記述している。これは1999年に刊行した大下英治著「孫正義 起業の若き獅子」を元にしたものだ。個人的には日本のIT産業を左右する存在だったBTRONが各方面から支持されていれば……と"たられば"話を頭に描いてしまう。ただ、やはり"たられば"ではあるが、BTRONが日本で発展したとしても、世界的にはいわゆる「ガラパゴス化」した可能性もある。物事には多くの視点があるので、結果としての現状を中立的に受け止めるべきだろう。続く成果物の紹介で「TRONCHIP」が登城すると、「当時からARMと同じことをやってきた。結果的に失敗したのは未来を先取りしすぎた」(坂村氏)と過去を振り返った。当時は大型コンピューターがまだ主流だったため、TRONCHIP上でCOBOLコンパイラをどのように開発すべきか、といったズレた意見が少なくなかったという。T-Engineプロジェクトについても「Raspberry Pi」と比較し、販売戦略の面で後塵を拝したことを認めていた。T-Engineのハードウェアは仕様に沿って各社が販売するため高額になってしまったが、Raspberry Piは数十ドル程度。「クラウドファンディングのように流動的な協力環境がある米国と、ネット時代に即した制度やシステムがない日本では難しい」(坂村氏)と、当時から現在に続くプロジェクトの苦労を改めて振り返っている。筆者には「日本でなければ(T-Engineはもっと)成功したかもしれない」という坂村氏の発言が印象的だった。いずれにせよ30年という長き月日を振り返ると、TRONプロジェクトはすべてにおいて「発表するのが早かった」のだろう。一足早く未来を先取りしても、妨害する人々や制度上の理由で苦難を強いられた例は枚挙にいとまがない。だが、坂村氏の発言は明るい。「ダメだといい続けると本当にダメになってしまう。だからこそ『次』を目指す活動が必要だ」、「プロプライエタリソフトウェアではなく、ソフトウェア開発者自身が社会に役立つことに価値を見いだせるソフトウェアソリューションを目指したい」と語っていた。そんな坂村氏を始めとする各プロジェクトチームは、TRONプロジェクト30周年を記念したWebサイト「TRON PROJECT 30th Anniversary」を公開し、2014年12月10日~12日、東京ミッドタウンホールで最新の成果を紹介する「2014 TRON Symposium」を開催する。坂村氏が目指すTRONの世界を知りたい方は、訪れてみてはいかがだろうか。阿久津良和(Cactus)
2014年12月07日