女優の市川実日子が15日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで行われた第71回毎日映画コンクール表彰式に登場した。市川は、大ヒット映画『シン・ゴジラ』尾頭ヒロミ役で女優助演賞を受賞。「総監督の庵野(秀明)さん、樋口(真嗣)監督、ゴジラさん」と順番に感謝を述べると、会場からは笑いが起こった。ふだんの話し方は「すごいゆっくりなんです」という市川だが、今回の作品では流れるように専門用語を述べる理系女子役に挑戦。監督からは「テキパキ話してください、あと早口でということを言われましたね」と撮影を振り返り、「九官鳥のように、道を歩きながら、家にいる時も繰り返していました」と苦労を語った。また、作品がこれだけの支持を受けた理由については「ゴジラが美しかったこと」と分析。さらに「現実対虚構ということですけど、今の日本、東京で住む方々が日常レベルで感じているようなことが描かれていたんじゃないかなあと、私は思っています」と、持論を展開した。また、同作は日本映画大賞、美術賞も受賞し、合わせて三冠となり、ゴジラがお祝いに駆けつけた。会場に現れた樋口監督は、60年前にゴジラというキャラクターを作った先達の志を受け継ぐため「本気で考えて、本気で作って、本気でみんなでやってみました」と作品への思いを語る。樋口監督は改めて、『シン・ゴジラ』は「ドラマのない中で、出てる人たちのキャラクターで紡いでいく」物語で、市川にも助けられたと感謝した。そして、もともとはTBSのアナウンサーになりたかったことを明かし、「ならなくてよかった」と苦笑していた。■受賞一覧<作品部門>日本映画大賞:『シン・ゴジラ』日本映画優秀賞:『この世界の片隅に』外国映画ベストワン賞:『ハドソン川の奇跡』<監督賞・脚本賞>監督賞:西川美和『永い言い訳』脚本賞:向井康介『聖の青春』<俳優部門>男優主演賞:本木雅弘『永い言い訳』女優主演賞:筒井真理子『淵に立つ』男優助演賞:香川照之『クリーピー 偽りの隣人』女優助演賞:市川実日子『シン・ゴジラ』スポニチグランプリ新人賞:毎熊克哉『ケンとカズ』スポニチグランプリ新人賞:中条あやみ『セトウツミ』田中絹代賞:松原智恵子<スタッフ部門>撮影賞:斉藤幸一『64 ロクヨン』美術賞:林田裕至・佐久嶋依里『シン・ゴジラ』音楽賞:コトリンゴ『この世界の片隅に』録音賞:白取貢『聖の青春』<ドキュメンタリー部門>ドキュメンタリー映画賞:『桜の樹の下』<アニメーション部門>アニメーション映画賞:『君の名は。』大藤信郎賞:『この世界の片隅に』<TSUTAYA映画ファン賞>TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『君の名は。』TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『ズートピア』<特別賞>特別賞:島村達雄(白組社長)
2017年02月15日1946年に開催されて以来、今回で実に71回目を迎える「毎日映画コンクール」の受賞作品・受賞者が決定。庵野秀明監督の『シン・ゴジラ』が日本映画大賞、助演女優賞(市川実日子)ほか3冠。片淵須直監督の長編劇場アニメ『この世界の片隅に』が実写作品を抑えて日本映画優秀賞、音楽賞(コトリンゴ)ほか3部門で受賞し、北米公開も決まった新海誠監督『君の名は。』がアニメーション映画賞と映画ファンの投票で選ばれるTSUTAYA・Filmarks映画ファン賞日本映画部門とのW受賞、同外国映画部門に『ズートピア』が選ばれた。戦後間もない1946年に産声をあげ、その歴史はカンヌ国際映画祭より古く、国内では「キネマ旬報ベスト・テン」に次ぐ「毎日映画コンクール」。その年を代表する俳優たちの演技、作品はもちろん、撮影や美術、録音などの映像スタッフ、日本映画史を代表する女優・田中絹代の名を冠する賞など、幅広い部門を設け、顕彰を続けてきた。ドキュメンタリー部門、アニメーション部門の賞を設けているのも特徴的だ。栄えある第71回の日本映画大賞に選ばれたのは、「エヴァンゲリオン」で知られる庵野監督がアニメーション映画だけでなく、実写映画で才能を発揮したことが評価された『シン・ゴジラ』。日本映画優秀賞には、2016年に健闘が目立ったアニメーション作品の中でも小規模ながら根強い興行を見せている『この世界の片隅に』が選出。外国映画ベストワン賞には、クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演の『ハドソン川の奇跡』が選ばれた。監督賞には、自身の直木賞候補作の小説を映画化した『永い言い訳』の西川美和監督、そして『おくりびと』以来8年ぶりの主演作となった本木雅弘が、『中国の鳥人』(’98)に続く2度目の男優主演賞に。女優主演賞には、第 69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した深田晃司監督『淵に立つ』から筒井真理子、男優助演賞には黒沢清監督『クリーピー 偽りの隣人』から香川照之。キャストたちの熱演やキャラクター像が従来のファン層以外にも受けた『シン・ゴジラ』の市川実日子が女優助演賞を受賞した。また、田中絹代賞は、『ゆずの葉ゆれて』で第1回ソチ国際映画祭主演女優賞を受賞するなど、海外でも評価される女優としての功績を称え、松原智恵子に贈られる。なお、表彰式は2月15日(水)にミューザ川崎シンフォニーホールにて開催。<第71回(2016年)毎日映画コンクール 受賞結果>日本映画大賞『シン・ゴジラ』庵野秀明監督日本映画優秀賞『この世界の片隅に』片淵須直監督外国映画ベストワン賞『ハドソン川の奇跡』クリント・イーストウッド監督監督賞西川美和『永い言い訳』脚本賞向井康介『聖の青春』男優主演賞本木雅弘『永い言い訳』女優主演賞筒井真理子『淵に立つ』男優助演賞香川照之『クリーピー 偽りの隣人』女優助演賞市川実日子『シン・ゴジラ』スポニチグランプリ新人賞毎熊克哉『ケンとカズ』/中条あやみ『セトウツミ』田中絹代賞松原智恵子撮影賞斉藤幸一『64 -ロクヨン』美術賞林田裕至・佐久嶋依里『シン・ゴジラ』音楽賞コトリンゴ『この世界の片隅に』録音賞白取貢『聖の青春』ドキュメンタリー映画賞『桜の樹の下』アニメーション映画賞『君の名は。』大藤信郎賞『この世界の片隅に』TSUTAYA×Filmarks映画ファン賞日本映画部門『君の名は。』/外国映画部門『ズートピア』(text:cinemacafe.net)■関連作品:この世界の片隅に 2016年11月12日より全国にて公開(C) こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
2017年01月19日佐賀県・御船山楽園にて、桜やつつじ、大藤が開花する「花まつり」が2017年5月7日(日)まで開催される。佐賀県武雄市にある御船山楽園は、170年もの歴史と15万坪もの広い敷地を持つ大庭園だ。佐賀県で初の国登録記念物に指定されている。園内には、「ソメイヨシノ」「大島桜」「八重桜」など2000本もの桜の木や、20万本ものツツジ、推定樹齢170年の大藤があり、初春から初夏にかけて花々のリレーが繰り広げられる。「花まつり」のはじまりは桜から。2017年は4月1日(土)か9日(日)頃が開花の見ごろとなる。昼は庭園の広い敷地が薄紅に染め上げられ、夜には九州最大規模の桜ライトアップイベントが、4月14日(金)まで行われる。また、庭園の池のほとりにある「萩野尾お茶屋」では、昼は「粉茶と串団子セット」、夜は「粉茶とぜんざいセット」が販売される。雰囲気のある茶屋で、池越しに眺める桜はまた格別。桜が散ってしまうと、今度はツツジの開花がスタート。4月20日(木)ごろから見ごろを迎えるツツジは、すり鉢状の「つつじ谷」に、まるで色とりどりのつつじで織られた絨毯を敷き詰めたように咲き誇る。4月15日(土)からはツツジのライトアップが開始するので、夜の時間帯も美しい絶景を楽しむことができる。さらに、4月下旬から咲き誇る「樹齢170年の大藤」も当園の人気スポットだ。1.5m以上にもなる花房が風に揺れ、たおやかに香る。白と紫の花弁が奏でるハーモニーは、見る人の心に和みを与えてくれる。【開催概要】「御船山楽園 花まつり」期間:2017年3月17日(金)~5月7日(日)時間:昼の入園時間 8:00〜18:30、夜の入園時間 18:30〜22:00住所:佐賀県武雄市武雄町大字武雄4100TEL: 0954-23-3131アクセス:JR佐世保線「武雄温泉」駅からJRバス「嬉野温泉行き」で約12分、「御船山楽園」バス停下車すぐ■ライトアップ期間:・3月17日(金)~4月14日(金) 桜のライトアップ・4月15日(土)~5月7日(日) ツツジ・大藤・春もみじのライトアップ時間:18:30〜22:00■萩野尾お茶屋 ※期間限定公開営業時間:9:30~17:30、18:30~21:00<入園料>・3月17日(金)~4月14日(金)大人600円、小学生250円 (昼夜・各)・4月15日(土)~5月7日(日)大人700円、小学生300円 (昼夜・各)※大人は中学生以上、子供は小学生まで。 ※開花は天候等により前後する場合がある。※日程は開花状況により変更する場合がある。【問い合わせ先】御船山観光ホテルTEL:0954-23-3131
2016年04月21日第70回「毎日映画コンクール」のオープニングセレモニーと授賞式が16日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで行われ、各賞を受賞した綾瀬はるか、長澤まさみ、塚本晋也、加藤健一、野田洋次郎、藤野涼子、桃井かおりらが出席した。今年で70回目を迎える同賞は、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。一般客が見守る中、受賞者の一部がミューザ川崎内「光のブリッジ」を歩くオープニングセレモニーが行われた後、各賞の表彰式が行われた。是枝裕和監督の『海街diary』から、長女役の綾瀬はるかが主演女優賞、次女役の長澤まさみが助演女優賞を受賞。綾瀬は「チャキチャキしていて明快な役でしたので、優柔不断な私とは真逆で難しいと思いましたが、撮影が始まって新しい発見もありました」と振り返り、「改めて是枝監督をはじめ支えて下さったスタッフやキャストの皆さん、映画を見て下さったお客様に感謝しております」と受賞を喜んだ。この日も登壇した次女役の長澤に「現場で1番みんなをまとめてくれました」と感謝の言葉をかけ、長澤も「綾瀬さんと喧嘩するシーンが多かったんですけど、綾瀬さんが同じ場所で次女を受けてくれたからその関係性が出来たんじゃないかと思います」と応えた。その長澤は本作で自慢の美脚を披露するなどセクシーな次女を熱演しているが「監督からは『エロスの部分を担って欲しい』と言われたので、エロスを担当しました(笑)」と笑顔で振り返っていた。監督賞と主演男優賞には、『野火』の塚本晋也監督が受賞。まさかの主演男優賞に「監督賞より最初に主演男優賞を伺ったものですから、そこですか?という感じでした」と戸惑った様子で「絶句して、その夜は三國連太郎さんや緒形拳さんという歴代の受賞者を見てますます実感が湧きませんでしたね。本当にすみません…。老後の楽しみにさせてください」と観客を笑わせた。なお、監督賞と主演男優賞のダブル受賞は、1946年のスタート以来、70年という長い歴史の同賞でも塚本監督が初めてとなる。○第70回「毎日映画コンクール」受賞一覧作品部門日本映画大賞:『恋人たち』日本映画優秀賞:『岸辺の旅』外国映画ベストワン賞:『バードマン』監督賞・脚本賞監督賞:塚本晋也『野火』脚本賞:原田眞人『駆込み女と駆出し男』俳優部門男優主演賞:塚本晋也『野火』女優主演賞:綾瀬はるか『海街diary』男優助演賞:加藤健一『母と暮らせば』女優助演賞:長澤まさみ『海街diary』スポニチグランプリ新人賞:野田洋次郎『トイレのピエタ』スポニチグランプリ新人賞:藤野涼子『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』田中絹代賞:桃井かおりスタッフ部門撮影賞:藤澤順一『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』美術賞:原田哲男『日本のいちばん長い日』音楽賞:坂本龍一『母と暮らせば』録音賞:小川武『恋人たち』ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞:『沖縄 うりずんの雨』アニメーション部門アニメーション映画賞:『百日紅~Miss HOKUSAI~』大藤信郎賞:『水準原点』TSUTAYA映画ファン賞TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『幕が上がる』TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』特別賞特別賞:橋本忍(脚本家)、櫛桁一則(「シネマリーン」支配人)
2016年02月17日今年で70回目を迎える「毎日映画コンクール」の表彰式が2月16日(火)に開催され、最高賞の日本映画大賞が橋口亮輔監督の『恋人たち』に贈られたほか、塚本晋也が『野火』で監督賞、男優主演賞の2冠を達成した。先日行われた「キネマ旬報ベスト・テン」での日本映画第1位の栄誉に続き、70年の歴史を誇るこの毎日映画コンクールでも最高賞に輝いた『恋人たち』。壇上でトロフィーを受け取った橋口監督はこの日、会場に到着するもスタッフから一般の観客と間違われ「整理券を受け取ってください」と言われ、受賞者だと伝えると「『受賞者?』と2回聞かれました(笑)」と自虐気味に明かし笑いを誘う。前作『ぐるりのこと。』は、同コンクールで日本映画優秀賞を受賞したが「その時の大賞は『おくりびと』で、滝田洋二郎監督に『すいませんね』と言われて『いえいえ』と答えましたが、内心は悔しかったです。映画人ならだれでも憧れる賞であり、名誉に感じています」と喜びを噛みしめた。本作はワークショップで募った無名の俳優を中心に低予算で制作されており、公開規模も大きいとは言えないが、各地の劇場で満席が続出するなど口コミで大きな話題に。橋口監督自身の経験を主人公に反映させており「(自身が)どんな目に遭ったかを話すと3時間かかりますが(笑)、お金を一千万以上盗まれまして、『何だこの国は…』と思い、その後、震災も重なって、心の中にいろんな思いを抱えて、表に出せずに耐えている人がいっぱいいるはずで、そんな人に見てもらえたらと思い、作りました」と語った。この日は、主演の篠原篤、成嶋瞳子、池田良をはじめ、キャスト陣も駆けつけ、橋口監督と共に壇上に上がり、喜びを分かち合った。塚本晋也監督は自身がメガホンを握り、主演まで務めた『野火』で監督賞、男優主演賞の2冠を獲得!こうした形での2冠は初の快挙だが、塚本監督は男優主演賞の授与の場で「僕ですいません。ホントにすいません、申し訳ないです!」と不祥事でも起こしたかのように謝罪を連発!過酷な戦地での日本兵の姿を描いた本作は「20~30年前から作りたかった映画」というが「戦争に行った人がどんどんなくなっていく中で、いま作らなければ作るチャンスがない」と考え、私費を投じて制作した。これまでも自作を含め、俳優としても活動している塚本監督だが「自分で出れば交通費を出さなくていいから(笑)。カメラ持って、自分で(現場に)行こうという発想」と低予算ゆえの苦肉の策だったと明かし「想像を絶するものが来た(笑)」と思わぬ受賞に困惑…。最後まで「すいません!」と謝り通しだった。また男優助演賞は、舞台を中心に活動し、山田洋次監督作『母と暮せば』で27年ぶりに映画出演を果たした加藤健一が受賞。久々の映画出演の経緯について「下北沢の劇場の楽屋に山田監督がいらっしゃって『出なさい』と言われ、そのひと言で『はい、出ます』と」と明かした。男優賞には渋い面々が並んだが、女優賞では『海街diary』で4姉妹の長女、次女を演じた綾瀬はるかと長澤まさみが女優主演賞、女優助演賞を受賞!また一般のファンの投票による「TSUYATA映画ファン賞」は日本映画部門で『幕が上がる』が受賞し、主演の「ももいろクローバーZ」の5人がそろって登壇し「喜びを全身で表現した」(百田夏菜子)というド派手な衣装とフェイスペインティングで会場をわかせた。スポニチグランプリ新人賞には人気バンド「RADWIMPS」のボーカルで、『トイレのピエタ』で映画に初めて主演した野田洋次郎と宮部みゆきのベストセラーの映画化『ソロモンの偽証』で役名を女優名として襲名し、女優デビューを果たした藤野涼子が選ばれた。【第70回毎日映画コンクール】受賞一覧日本映画大賞:『恋人たち』日本映画優秀賞:『岸辺の旅』外国映画ベストワン賞:『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』監督賞:塚本晋也(『野火』)脚本賞:原田眞人(『駆込み女と駆出し男』)男優主演賞:塚本晋也(『野火』)女優主演賞:綾瀬はるか(『海街diary』男優助演賞:加藤 健一(『母と暮せば』)女優助演賞:長澤まさみ(『海街diary』)スポニチグランプリ新人賞:野田洋次郎(『トイレのピエタ』)スポニチグランプリ新人賞:藤野涼子(『ソロモンの偽証前篇・事件/後篇・裁判』)アニメーション映画賞:『百日紅~Miss HOKUSAI~』大藤信郎賞:『水準原点』ドキュメンタリー映画賞:『沖縄 うりずんの雨』TSUTAYA映画ファン賞【外国映画部門】:『ミッション・インポッシブル/ローグネーション』TSUTAYA映画ファン賞【日本映画部門】:『幕が上がる』田中絹代賞:桃井かおり(text:cinemacafe.net)
2016年02月17日毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社が主催し、今年70回目を迎える「毎日映画コンクール」の受賞作および受賞者が発表され、最高賞にあたる日本映画大賞を『ぐるりのこと。』の橋口亮輔監督7年ぶりの最新作『恋人たち』が受賞、『野火』の塚本晋也監督が監督賞・男優主演賞の2冠に輝き、綾瀬はるかと長澤まさみが『海街diary』で女優主演賞&助演賞をW受賞、さらに坂本龍一が『母と暮せば』で実に32年ぶりの音楽賞を獲得したことが分かった。毎日映画コンクールは、戦後間もない1946年に開催されて以来、国内で2番目に歴史のある映画賞として、俳優陣の演技、作品はもちろん、撮影や美術、録音などの映像スタッフ、日本映画史を代表する女優・田中絹代の名を冠する賞など、幅広い部門を設けている。第70回となる今回は、2015年の日本映画界を表す多彩なラインアップが決定。『恋人たち』は、リリー・フランキー&木村多江の夫婦役が注目を集めた『ぐるりのこと。』の橋口監督による7年ぶりの長編映画で、監督自らオーディションで選んだ新人俳優を起用し、いま撮りたい題材で自由につくるというオリジナルプロジェクトから誕生。不条理だらけで、理不尽なこの世界に生きる“恋人たち”を描き出す絶望と再生の人間ドラマとして高い評価を受けている本作が、日本映画大賞に輝いた。また、『野火』で監督、脚本、主演をはじめ、1人6役をこなした塚本晋也が監督賞・男優主演賞の2冠を達成。戦争文学の代表作の1つに数えられる大岡昇平による同名小説を塚本監督が自主製作により映画化。敗戦が濃厚となった先の大戦末期、フィリピン・レイテ島で極限状態に追い込まれていく主人公を描き、戦後70年という節目の年に衝撃を呼んだ。さらに、いまをときめく“美人4姉妹”の共演が話題となった是枝裕和監督の『海街diary』からは、しっかり者の長女を演じた綾瀬さんが女優主演賞を、自由奔放な次女を演じた長澤さんが女優助演賞を獲得。そして、米アカデミー賞に最多ノミネートされているレオナルド・ディカプリオ主演作『レヴェナント:蘇えりし者』で音楽を担当し、ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされた坂本さんが、映画音楽制作の復帰作となった山田洋次監督の『母と暮せば』で、なんと『戦場のメリークリスマス』以来、32年ぶりの音楽賞を受賞。スポニチグランプリ新人賞には、『トイレのピエタ』の野田洋次郎(RADWIMPS)と『ソロモンの偽証前篇・事件/後篇・裁判』の藤野涼子が輝いた。なお、表彰式は2月16日(火)にミューザ川崎シンフォニーホールにて行われる予定。<第70回毎日映画コンクール/受賞一覧>【作品部門】■日本映画大賞:『恋人たち』(橋口亮輔監督)■日本映画優秀賞:『岸辺の旅』(黒沢清監督)■外国映画ベストワン賞:『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督)【監督賞・脚本賞】■監督賞:塚本晋也(『野火』)■脚本賞:原田眞人(『駆込み女と駆出し男』)【俳優部門】■男優主演賞:塚本晋也(『野火』)■女優主演賞:綾瀬はるか(『海街diary』)■男優助演賞:加藤健一(『母と暮せば』)■女優助演賞:長澤まさみ(『海街diary』)■スポニチグランプリ新人賞:野田洋次郎(『トイレのピエタ』):藤野涼子『ソロモンの偽証前篇・事件/後篇・裁判』■田中絹代賞:桃井かおり【スタッフ部門】■撮影賞:藤澤順一(『ソロモンの偽証前篇・事件/後篇・裁判』)■美術賞:原田哲男(『日本のいちばん長い日』)■音楽賞:坂本龍一(『母と暮せば』)■録音賞:小川武(『恋人たち』)【ドキュメンタリ―部門】■ドキュメンタリー映画賞:『沖縄 うりずんの雨』【アニメーション部門】■アニメーション映画賞:『百日紅~Miss HOKUSAI~』■大藤信郎賞:『水準原点』【TSUTAYA映画ファン賞】■日本映画部門:『幕が上がる』■外国映画部門:『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』【特別賞】■櫛桁一則(「シネマリーン」支配人)■橋本忍(脚本家)(text:cinemacafe.net)
2016年01月21日第69回毎日映画コンクールの表彰式が10日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで開催され、各賞を受賞した綾野剛、伊藤英明、鈴木京香、三代目J Soul Brothers・登坂広臣らが出席した。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。表彰式にはこのほか、安藤桃子と安藤サクラの姉妹、池脇千鶴、小松菜奈、熊切和嘉監督、呉美保監督らが出席した。『そこのみにて光輝く』で男優主演賞に輝いた綾野は「いやぁ…非常にうれしいです。本当にその言葉に尽きます」としみじみ。こうした賞には「毎回疑っていまして」と半信半疑な部分もあったが、同作は第38回モントリオール世界映画祭の最優秀監督賞をはじめ数々の賞を総ナメにしていることから「少しずつ自分のことを認めることも大事なんだということも同時に教わっています」。司会から受賞が励みになるかどうかを聞かれると、「どこかで敗北感もあるんですよね。このままだとこの作品に敗北するというか。これだけの評価を受けると…」と過去作を評価され続けることへの不安を吐露し、「敗北しないように闘っていきたい」と抱負を述べた。『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』で男優助演賞を受賞した伊藤英明は、「内心では飛び上がるほどうれしいんですが、この会場の雰囲気にのまれて」と恐縮。「この役を演じられたこと、この作品に巡り会えたこと。今もこの瞬間もそうなんですけど、大きな経験と幸せになりました」と心境を伝えた。女優助演賞の池脇千鶴は『そこのみにて光輝く』での受賞。1999年公開の『大阪物語』で同コンクールの新人賞を受賞したことに触れ、「あの時は賞の意味も分からず、突然いただいてびっくりして喜んで」と振り返り、「こんなにたくさんの映画があって、たくさんの俳優さんたちがいる中で、またもう一度ここに立てた。きっと奇跡に近いすごいことなんだなと」と喜びをかみしめた。長編デビュー作となる『渇き。』でスポニチグランプリ新人賞を受賞した小松菜奈は、マイクの前で「本当にすてきな共演者の方々の中で、演技させていただける…すみません、緊張しています」と言葉に詰まって照れ笑い。「すごく幸せに思います」とあらためて喜びを語り、「最高のデビュー作になりました」と笑顔を見せた。一方、同じく新人賞の登坂は、こちらもデビュー作の『ホットロード』での受賞。「みなさんのおかげ」と周囲の支えに感謝し、「まだまだ表現者として未熟な部分があるので、こからももっと自分を磨いてこの賞にふさわしい表現者に成長していきたい」と意気込みを語った。■受賞一覧<作品部門>日本映画大賞:『私の男』日本映画優秀賞:『そこのみにて光輝く』外国映画ベストワン賞:『6才のボクが、大人になるまで。』<監督賞・脚本賞>監督賞:呉美保『そこのみにて光輝く』脚本賞:安藤桃子『0.5ミリ』<俳優部門>男優主演賞:綾野剛『そこのみにて光輝く』女優主演賞:安藤サクラ『0.5ミリ』男優助演賞:伊藤英明『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』女優助演賞:池脇千鶴『そこのみにて光輝く』ポニチグランプリ新人賞:登坂広臣『ホットロード』ポニチグランプリ新人賞:小松菜奈『渇き。』田中絹代賞:鈴木京香<スタッフ部門>撮影賞:シグママコト『紙の月』美術賞:林田裕至、佐久嶋依里『喰女-クイメ-』音楽賞:周防義和『舞妓はレディ』録音賞:藤本賢一『永遠の0』<ドキュメンタリー部門>ドキュメンタリー映画賞:『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』<アニメーション部門>アニメーション映画賞:『ジョバンニの島』大藤信郎賞:『澱みの騒ぎ』<TSUTAYA映画ファン賞>TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『アナと雪の女王』<特別賞>特別賞:野上照代(元黒澤映画助手)
2015年02月10日第69回毎日映画コンクールのオープニングセレモニーが10日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで行われ、各賞を受賞した綾野剛、伊藤英明、鈴木京香、三代目J Soul Brothers・登坂広臣らがグリーンカーペットに登場した。同賞は毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社などが主催している映画賞。表彰式を前に、受賞者はグリーンカーペットを歩き、詰めかけた約300人の観客からの声援に応えた。『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』で男優助演賞を受賞した伊藤は、「早く帰りたいなと。この賞をいただくのは本当に光栄なことなんですけども、なんとかトロフィーだけ家に郵送してもらいたいなという気分です」と冗談を交えて受賞の喜びを語り、司会者から「表彰式までまだまだ続きますが」と心配されると、「はい。楽しみます!」と笑顔で答えた。会場で最も黄色い声援を浴びたのが『ホットロード』でポニチグランプリ新人賞を受賞した登坂。「このような名誉ある賞をいただけたのも皆さんのおかげだと思っています」と感謝し、「これからも日々精進してがんばっていきます」と意気込みのコメント。一方、『そこのみにて光輝く』で男優助演賞を受賞した綾野は観客に一礼しながらグリーンカーペットを歩き、「素直にうれしいです」と笑顔。「監督の表情を見て、監督の言葉をよく聞いたのを覚えています」と撮影を振り返った。昨年は加賀まりこが受賞した田中絹代賞には鈴木京香。着物姿で登場し、「とてもとても大きな大きな賞を頂戴したので、正直申し上げますととても驚いています」と恐縮。「この名前に失礼のないようにこれからもっともっといろんな役を演じていきたいと思います。田中さんのような『日本の母親像』を私も目指して少しずつ前に進んでいけたらと思います」と女優としての抱負を語った。■受賞一覧<作品部門>日本映画大賞:『私の男』日本映画優秀賞:『そこのみにて光輝く』外国映画ベストワン賞:『6才のボクが、大人になるまで。』<監督賞・脚本賞>監督賞:呉美保『そこのみにて光輝く』脚本賞:安藤桃子『0.5ミリ』<俳優部門>男優主演賞:綾野剛『そこのみにて光輝く』女優主演賞:安藤サクラ『0.5ミリ』男優助演賞:伊藤英明『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』女優助演賞:池脇千鶴『そこのみにて光輝く』ポニチグランプリ新人賞:登坂広臣『ホットロード』ポニチグランプリ新人賞:小松菜奈『渇き。』田中絹代賞:鈴木京香<スタッフ部門>撮影賞:シグママコト『紙の月』美術賞:林田裕至、佐久嶋依里『喰女-クイメ-』音楽賞:周防義和『舞妓はレディ』録音賞:藤本賢一『永遠の0』<ドキュメンタリー部門>ドキュメンタリー映画賞:『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』<アニメーション部門>アニメーション映画賞:『ジョバンニの島』大藤信郎賞:『澱みの騒ぎ』<TSUTAYA映画ファン賞>TSUTAYA映画ファン賞(日本映画部門):『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』TSUTAYA映画ファン賞(外国映画部門):『アナと雪の女王』<特別賞>特別賞:野上照代(元黒澤映画助手)
2015年02月10日毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社が共催する、日本で最も歴史ある映画賞のひとつ「第69回毎日映画コンクール」。1月21日(水)、受賞作品並びに受賞者が発表され、最高賞にあたる日本映画大賞を熊切和嘉監督の『私の男』が受賞。さらに綾野剛・主演作『そこのみにて光輝く』が男優主演賞を含め最多4部門を受賞した。毎日映画コンクールは、映画業界団体、映画配給会社、映画評論家の投票によって決定するもので、俳優たちの演技や作品はもちろん、美術や照明や録音などの映像スタッフ、故人の名を冠する賞など、幅広い部門を設け顕彰を続けてきた。今回大賞に輝いたのは、桜庭一樹による直木賞受賞のベストセラーを熊切監督によって映画化された『私の男』。「第36回モスクワ国際映画祭」コンペティション部門で最優秀作品賞と最優秀男優賞(浅野忠信)をW受賞。さらにその後「ニューヨーク・アジア映画祭」では、二階堂ふみがライジング・スター賞を受賞するなど日本のみならず海外からも注目を集めた。また最多部門となったのは呉美保監督が手がける『そこのみにて光輝く』。日本映画優秀賞、監督賞(呉美保)、男優主演賞(綾野剛)、女優助演賞(池脇千鶴)と数々の賞を総なめにした。そのほか女優主演賞に『0.5ミリ』の安藤サクラ、男優助演賞に『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』の伊藤英明が受賞する中、スポニチグランプリ新人賞に輝いたのは、先日発表された「第38回日本アカデミー賞」でも新人賞を獲得した登坂広臣。「三代目J Soul Brothersrs from EXILE TRIBE」で活躍し、映画『ホットロード』では能年玲奈と共演し銀幕デビューを果たした。また、中島哲也監督の劇薬映画『渇き。』で“天使と悪魔の顔を持つ女子高生”という難役に挑んだ小松菜奈が受賞。その後も山下智久と『近キョリ恋愛』共演、さらに今年公開を控える実写映画化作品『バクマン。』でもヒロイン役を演じるなど今後のブレイク女優として注目を集める新人女優だ。表彰式は、2月10日(火)川崎市のミューザ川崎シンフォニーホールにて行われる予定。<第69回毎日映画コンクール/受賞一覧>■日本映画大賞:『私の男』(熊切和嘉監督)【作品部門】■日本映画優秀賞:『そこのみにて光輝く』■外国映画ベストワン賞:『6才のボクが、大人になるまで。』【監督賞・脚本賞】■監督賞:呉美保(『そこのみにて光輝く』)■脚本賞:安藤桃子(『0.5ミリ』)【俳優部門】■男優主演賞:綾野剛(『そこのみにて光輝く』)■女優主演賞:安藤サクラ(『0.5ミリ』)■男優助演賞:伊藤英明(『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』)■女優助演賞:池脇千鶴(『そこのみにて光輝く』)■スポニチグランプリ新人賞:登坂広臣(『ホットロード』):小松菜奈(『渇き。』)■田中絹代賞:鈴木京香【スタッフ部門】■撮影賞:シグママコト(『紙の月』)■美術賞:林田裕至、佐久嶋依里(『喰女 -クイメ-』)■音楽賞:周防義和(『舞妓はレディ』)■録音賞:藤本賢一(『永遠の0』)【ドキュメンタリ―部門】■ドキュメンタリー映画賞:『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』【アニメーション部門】■アニメーション映画賞:『ジョバンニの島』■大藤信郎賞:『澱みの騒ぎ』【TSUTAYA映画ファン賞】■日本映画部門:『るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編』■外国映画部門:『アナと雪の女王』【特別賞】■野上照代(スクリプター)(text:cinemacafe.net)■関連作品:私の男 2014年6月14日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014「私の男」製作委員会そこのみにて光輝く 2014年4月19日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2014 佐藤泰志 / 「そこのみにて光輝く」製作委員会渇き。 2014年6月27日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開(C) 2014「渇き。」製作委員会ホットロード 2014年8月16日より全国にて公開(C) 2014「ホットロード」製作委員会 (C) 紡木たく/集英社
2015年01月21日第68回毎日映画コンクールのオープニングセレモニーおよび表彰式が2月13日(木)、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールほかで開催され、各部門の受賞者たちがレッドカーペットを華やかに彩った。最高賞である「日本映画大賞」に輝いた『舟を編む』の主演・松田龍平さんが男優主演賞を受賞し、「スポニチグランプリ新人賞」には史上最年少9歳での受賞となった『おしん』の濱田ここねちゃん、「女優主演賞」には“世界最高齢での映画初主演女優”としてギネス世界記録に認定された赤木春恵さん(『ペコロスの母に会いに行く』)が選ばれるなど、新たな日本映画史が刻まれる式となった。松田さんは、同役で国内映画賞の数々を総ナメにしており「素晴らしい賞をありがとうございます。なかなか自分が出ている作品を客観的に見られないもので、賞をもらって初めて観てくれた方の反応を知り、喜びを噛みしめている」と挨拶。地味で真面目な主人公“馬締”役を演じ、「辞書を作るという映画なのですが、なかなかその15年の作業は想像を絶するものでした。ただ新しい言葉を見つけるというのは、生まれた頃から誰しもがしていることだと思いながら役を演じました」とふり返った。車椅子で登場した赤木さんは、「一生懸命に自然体で演じさせていただきました。こんな嬉しいことは二度とありません。細やかな残り少ない人生の中で素晴らしい思い出になった」と感無量の面持ちで、会場からは温かい拍手が送られた。久々に“おしん”の衣装に袖を通したここねちゃんは、「1年ぐらい前なので本当に懐かしい。おしんになった気分。これからもおねげえするっす!」とすっかりおしん。初めて親元を離れての長期撮影となったが、「上戸(彩)さんと山形の名物の玉こんにゃくを一緒に食べたことが心に残っている」と思い出話を披露した。昨年6月末からくも膜下出血のため休養していた星野源さんも、『箱入り息子の恋』で演じた内気な35歳の独身男役が高く評価され、ここねちゃんと同じく「スポニチグランプリ新人賞」を受賞。「初めての主演作品でこういう場に呼んでいただけてとても嬉しいです。いまはすごい元気なんですが、(本賞の)知らせを聞いた時はつらい時期だったので、本当に嬉しくて。励みになり、そして力になりました」と感謝の気持ちを述べた。意欲作『凶悪』での味のある死刑囚役で「男優助演賞」を受賞したピエール瀧さんは、「『凶悪』はハッピーな要素がなく、残虐の限りを尽くす非常に重たい映画。ようやく今日になってハッピーなことが訪れました!」とニヤリ。吉高由里子は『横道世之介』のヒロイン役で「女優助演賞」に輝き、「すごく大好きな映画だったので、こんなに人から愛される映画に携われて嬉しい。(不思議な形をしたトロフィーを眺め)私もこんな風に前のめりに生きていけたらいいなと思う」と独特なコメントで会場を笑わせた。<第68回毎日映画コンクール/受賞一覧>■作品部門日本映画大賞:『舟を編む』日本映画優秀賞:『ペコロスの母に会いに行く』外国映画ベストワン賞:『愛、アムール』■監督賞・脚本賞監督賞:石井裕也(『舟を編む』)脚本賞:荒井晴彦(『共喰い』)■俳優部門男優主演賞:松田龍平(『舟を編む』)女優主演賞:赤木春恵(『ペコロスの母に会いに行く』)男優助演賞:ピエール瀧(『凶悪』)女優助演賞:吉高由里子(『横道世之介』)スポニチグランプリ新人賞:星野源(『箱入り息子の恋』)スポニチグランプリ新人賞:濱田ここね(『おしん』)田中絹代賞:加賀まりこ■スタッフ部門撮影賞:今井孝博(『共喰い』)美術賞:原田満生(『舟を編む』)音楽賞:安川午朗(『凶悪』)録音賞:矢野正人(『横道世之介』)■ドキュメンタリー部門ドキュメンタリー映画賞:「映画『立候補』」アニメーション映画賞:『かぐや姫の物語』大藤信郎賞:『海に落ちた月の話』TSUTAYA映画ファン賞 日本映画部門:『風立ちぬ』TSUTAYA映画ファン賞 外国映画部門:『テッド』特別賞:福本清三(俳優)(text:cinemacafe.net)
2014年02月14日世界でも稀なオンラインベースの国際短編映画祭であるCON-CANムービー・フェスティバルが、「第1回 町田CON-CANショートフィルム・フェスティバル」と題し、初のリアル会場上映を行う。2月11日(土・祝)、12日(日)の両日、町田市民フォーラムほかにて。その他の写真CON-CANムービー・フェスティバルとは、2005年にスタートしたオンラインベースの短編映画祭。「作家の魂を世界中の視聴者に届ける」というコンセプトの元、社会的テーマに重点を置いた作品を毎年上映。2009年には、TIME誌にアジアの注目すべき映画祭のひとつとして紹介され、これまでに入選した作品は400本以上、応募作品は世界70か国以上から総数4,000本を超えている。今年は新しい映像文化発信の取組みとして、世界の多様なショートフィルムの魅力をリアル会場でひとりでも多くの人と共有したいという思いから、町田市での開催を決定。今回の開催では、平林勇監督の短編作品『663114』が凱旋上映される。『663114』は、「戦後66年の3月11日に起こった4基の原子力発電の事故」を意味しており、福島第一原発事故後の未来を描いた8分のアニメーション。第62回ベルリン国際映画祭 ジェネレーション部門 短編部門選出、第66回毎日映画コンクール アニメーション部門 大藤信郎賞受賞、サンダンス映画祭上映、クレルモンフェラン国際短編映画祭上映など、国内外問わず様々な映画祭で注目を集めている話題作だ。平林勇監督は今回の会場開催について「CON-CAN(ムービー・フェスティバル)はいつも世界トップクラスの短編映画をセレクションしているので、今回の町田での開催でも、できるだけ多くの人たちに実際に足を運んで見に来て欲しいと思います」とコメントをよせいる。「第1回 町田CON-CANショートフィルム・フェスティバル」は、2月11日(土・祝)、12日(日)の2日間、町田市民フォーラムほかで開催。『663114』は、『Isamu Hirabayashi/平林勇特集』内にて上映。特集上映では、平林勇監督がゲスト登壇し、作品の誕生秘話や映画祭での様子や反応、短編映画の魅力を語るトークコーナーも予定されている。
2012年02月09日毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社が共催する「第66回毎日映画コンクール」の受賞作品並びに受賞者が1月18日(水)に発表され、御年99歳の巨匠・新藤兼人監督の『一枚のハガキ』が最高賞にあたる日本映画大賞を含め5部門にて受賞。さらに、昨年大ヒットを記録した『モテキ』の森山未來が男優主演賞に輝いた。先日、発表された第35回日本アカデミー賞では優秀監督賞、第36回報知映画賞でも特別賞を受賞した新藤監督は、日本映画界を支えてきた大ベテランの底力を見せつける結果となった。ベテラン勢で言えば、園子温監督作『冷たい熱帯魚』での好演が高く評価された俳優のでんでんが男優助演賞を獲得し、新藤監督同様にほかの映画賞と併せて3度目の受賞を果たした。一方、若手勢では興業収入21億円を突破した大ヒット作『モテキ』の主演・森山未來が男優主演賞を獲得。その年に活躍した若手俳優を称えるスポニチグランプリ新人賞では、現在公開中の『ヒミズ』でヴェネチア国際映画祭にて新人賞にあたる「マルチェロ・マストロヤンニ賞」を受賞し注目を集めている染谷将太(『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』)、『マイ・バック・ページ』でヒロインを演じた忽那汐里がそれぞれ受賞。注目の女優主演賞には『毎日かあさん』の小泉今日子が、熾烈な女の戦いを制し見事受賞。第35回日本アカデミー賞で最多12部門を受賞した『八日目の蝉』は、永作博美の女優助演賞の1部門のみの受賞に留まった。そのほか作品部門の日本映画優秀賞には、邦画でこれまであまり描かれることの無かった“移民”をテーマに生々しい街の姿を描いた富田克也監督の『サウダーヂ』。外国映画ベストワン賞には昨年のアカデミー賞受賞作『英国王のスピーチ』が選出された。また、インターネットによる投票で決める「TSUTAYA映画ファン賞」では、日本映画部門に三谷幸喜監督の『ステキな金縛り』、外国映画部門では昨年シリーズに幕を閉じた人気ファンタジー最終章『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』など個性豊かな作品が並んだ。表彰式は、2月13日(月)に川崎市のシネマコンプレックス、チネチッタにて行われる予定。受賞結果(主要部門)一覧■作品部門・日本映画大賞:『一枚のハガキ』・日本映画優秀賞:『サウダーヂ』・外国映画ベストワン賞:『英国王のスピーチ』■監督賞、脚本賞・監督賞:富田克也(『サウダーヂ』)・脚本賞:新藤兼人(『一枚のハガキ』)■俳優部門・男優主演賞:森山未來(『モテキ』)・女優主演賞:小泉今日子(『毎日かあさん』)・男優助演賞:でんでん(『冷たい熱帯魚』)・女優助演賞:永作博美(『八日目の蝉』)・スポニチグランプリ新人賞:染谷将太(『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』)、忽那汐里(『マイ・バック・ページ』)・田中絹代賞:大楠道代■ドキュメンタリー部門・ドキュメンタリー映画賞:『ショージとタカオ』■アニメーション部門・アニメーション映画賞:『蛍火の杜へ』・大藤信郎賞:『663114』■TSUTAYA映画ファン賞・日本映画部門:『ステキな金縛り』・外国映画部門:『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』『モテキ』<レンタル>3月9日(金)よりBlu-ray&DVDレンタル開始<セル>「モテキ Blu-ray豪華版(2枚組)」価格:7,035円(税込)「モテキ DVD豪華版(2枚組)」価格:6,090円(税込)「モテキ Blu-ray通常版」価格:4,935円(税込)「モテキ DVD通常版」価格:3,990円(税込)発売日:3月23日(金)発売元:テレビ東京・電通販売元:東宝公式サイト:© 2011 映画「モテキ」製作委員会■関連作品:八日目の蟬 2011年4月29日より全国にて公開© 2011「八日目の蟬」製作委員会一枚のハガキ 2011年8月6日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2011「一枚のハガキ」近代映画協会/渡辺商事/プランダスモテキ 2011年9月23日より全国東宝系にて公開© 2011映画「モテキ」製作委員会毎日かあさん 2011年2月5日より全国にて公開© 2011映画「毎日かあさん」製作委員会嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 2011年1月22日より角川シネマ新宿、シネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開© 2010 「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」製作委員会冷たい熱帯魚 2011年1月29日よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開© NIKKATSUヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:第35回日本アカデミー賞発表!女優陣の健闘で『八日目の蝉』最多12部門受賞染谷将太が二階堂ふみの現場でのイタズラ告発するも「覚えてないですね」『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り
2012年01月18日