『さらば、わが愛覇王別姫』、『始皇帝暗殺』などで知られる中国の巨匠チェン・カイコーによる日中合作映画『空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎』のジャパン・プレミアが1月15日(月)に開催され、チェン監督をはじめ、主演の染谷将太、阿部寛、チャン・ロンロンらが出席した。■中国で5万スクリーンで上映!夢枕獏による小説を全編中国ロケで壮大なスケールで映画化。唐に渡った若き僧侶・空海が詩人の白楽天と共に宮中における皇帝の変死事件の謎を解き明かしていく。既に中国では公開を迎えており、約5万スクリーンで上映され、90億円を超える興行収入を記録している。■火野正平、日本で撮影かと思いきやまさかの中国行きで…空海役で海外映画初主演を務めた染谷さんは「企画は10年前から始まり、6年前から東京ドーム8個分の敷地にセットが建てられはじめ、やっと今日という日があります。ここに立ち会ってくださり、ありがとうございます」とようやく日本でのお披露目の日を迎え、万感の思いを口にする。中国語での演技については「全てが大変でした」と述懐。「触れたことのない言語で、感情をどう乗せていいのか?体と気持ちがリンクしない状態でした…」とその難しさを語る。この日、来日予定だった白楽天役のホアン・シュアンは別作品の撮影のために来日がかなわなかったが、染谷さんは、その不在を残念がり「相方のホアンがサポートしてくれて、部屋にまで来てセリフを教えてくれました」と劇中のみならず“相方”として助けてくれたホアンへの感謝を口にした。阿部さんは世界的巨匠の現場について「緊張感がある撮影でした」と振り返る。阿部仲麻呂を演じたが、玄宗皇帝に仕えながら、皇帝が愛する楊貴妃に恋心を抱くという役どころであり「難しかったです」と明かす。「撮影に入る前に監督と1時間ほど話す時間を設けていただいたんですが、(どう演じるか)質問していいものか?と思いつつ、結局、緊張して聞けなかったんですが(苦笑)、それが仲麻呂の皇帝への心情とリンクしていて、緊張感をもって臨めたと思います」と語った。また、空海の日本での師を演じた火野さんは、空海を唐へと送り出す役どころとあって「日本で撮るんだと思っていた」とのことだが、撮影は中国で敢行。「天候が悪かったり、飛行機が来なかったりで3泊4日で行って、撮影は1時間ちょっとでした(笑)」とボヤキ気味に語り、会場は笑いに包まれた。■チェン・カイコー監督の言葉に原作者・夢枕獏、大感激!10年前に初めて小説を読み、企画を始動させ。2年かけて当時の唐の都の城をデザインし、さらに4年かけて施工。撮影にも5か月を費やし、1年に及ぶポストプロダクションを経てようやく映画を完成させたチェン監督。「よく『あなたにとって映画とは?』と聞かれますが、素晴らしい映画とは満開の花のようなもの。風が満開の花を揺らして花粉を飛ばし、いずれそれが種になって心ある人に届き、またそこで満開の花を咲かせます。この映画が風となり、種となり、みなさんの心に届くことを願っています」と呼びかけた。原作者の夢枕獏先生は「原作の取材のために中国を訪れたのは35年前。まさかこういうことになるとは…」としみじみ。完成した映画を見て何度も涙したそうで「監督に『いいか獏、お前の読者が何人いるか知らないけど、この作品を千回読んだの俺だけだ。お前のことを世界一わかってるのは俺だ』と言われて『どうにでもしてください』とお任せしようと思いました」と明かしていた。『空海 -KU-KAI- 美しき王妃の謎』は2月24日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2018年01月15日歴史的出来事も占いで決められていた?そんな世界に残る伝説を、手相占い芸人の島田秀平さんに聞きました。信じるか信じないかは、あなた次第。実は、偉人たちは占い好きだった!?「昔から、大きな決断を迫られる人は占いに頼りがちでした」と、島田さん。権力者と占いにまつわる逸話は、数々あるそう。「そもそも政治のことを『政(まつりごと)』といいますが、その中には占いという意味も含まれています。邪馬台国の女王・卑弥呼も、占いなど呪術を使って国を治めていたといわれていますよね。秦の始皇帝は、占いで旅先を決めていたとも。歴史の一部は、こうして占いによって作られているんです」さっそく島田さんのナビゲートのもと、偉人にまつわる占い世界史を見ていきましょう!紀元前300年代:アレクサンドロス大王は“夢占い”で敵地攻略を予知!?「ギリシャの英雄・アレクサンドロス大王は、父親譲りの夢占い信者。そもそも父のフィリッポス2世が見た夢を、お抱え夢占い師のアリスタンドロスが『獅子のように勇ましい子が生まれる』と解釈し、誕生したのがアレクサンドロス大王だったといわれています。そんな大王が、テュロス(現レバノン)を攻略しようとしてなかなかできず、数か月過ぎたある夜、夢に見たのがギリシャ神話の半神半獣・サテュロス。これをアリスタンドロスはテュロス陥落の前兆とし、その直後に実現したとか」1500年代:武田信玄には敵を欺くための“手相影武者”がいた!?「その時代、風水や陰陽五行説が流行っていた中、武田信玄が注目していたのは手相占い。証文に使われる敵将の手形を取り寄せて、手相が観られる軍師に線の様子を読み解かせ、『この相手は運が強いから味方につけましょう』『こっちは弱っているので今が攻め時です』と助言を受けていたよう。また、信玄に仕える武将の中から一番手相のいい者を呼んで、自分の“手相影武者”にしていたという話もあります。そうやって敵を牽制したり、混乱させたりして情報戦を制していたんでしょうね」1600年代:徳川家康は“陰陽道”を駆使して江戸の町を作っていた!「徳川家康が江戸の町を守るため、北東の鬼門に寛永寺と神田神社を、南西の裏鬼門に増上寺と日枝神社を建てたというのは有名な話。その根拠とされたのが、陰陽道です。ただ、これは家康のアイデアではなく、南光坊天海というお坊さんの進言によるもの。この人は、武田信玄などにも仕えた実績の持ち主だったんですね。そもそも江戸の土地を風水の観点から『アリ』と判断したのも天海。江戸城設計の仕掛け人なんていわれますが、長年続いた江戸時代の泰平の立役者ともいえるのでは?」1800年代:ナポレオンは“ファラオの占い”で連戦連勝を達成!?「フランス革命後の混乱を収めて、軍人からフランス帝国の皇帝にまで上り詰めたナポレオン。その躍進の陰に、ある占いの書があったといわれていることをご存じですか?その書とは、古代ファラオの占いを伝えるパピルスの書で、ナポレオンのエジプト遠征の際に、同行した学術調査団が発見したとされています。のちにこれは『運命の書』と呼ばれ、人生を左右する大きな決断を下すときに、彼は必ずこの書を用いたとか。ところが戦いのどさくさで失くしてしまい、その後、失脚しています」島田秀平さん手相占い芸人。これまで1000人以上の芸能人の手相を鑑定。新書『島田秀平が3万人の手相を見てわかった!「ご縁」のつかみ方』(SB新書)が2018年1月6日に発売!※『anan』2017年12月27日号より。写真・土佐麻理子イラスト・沼田光太郎取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2017年12月23日坂口健太郎、菅田将暉、綾野剛…と、昨今女性たちのハートをつかんでいるのは、あっさりとした顔の魅力的な“塩顔男子”。実は、中国でも“塩顔”イケメン俳優ホアン・シュアンが大ブレイク中ということで、今回は彼が出演するドラマ「ミーユエ 王朝を照らす月」のDVDリリースに合わせて、ホアン・シュアンに注目してみた。1985年生まれ32歳のホアン・シュアンは、演技派俳優として評価されているだけでなく、「ディオール(Dior)」のアンバサダーを務め、ファッション誌のグラビアを飾るなど、スタイリッシュなカッコよさでも人気を集める存在。子どもの頃、マイケル・ジャクソンに憧れてダンスを始めたという彼は、北京舞踏学院という名門校の出身。チャン・イーモウ監督の映画『王妃の紋章』で王子役に抜擢されたが、脚本の変更で王子の年齢が19歳から14歳に引き下げられると、降板を余儀なくされるホアン・シュアン。しかし、10年後にリベンジが叶いイーモウ監督の米中合作映画『グレートウォール』に出演しマット・デイモンと共演も果たす。また彼の転機が訪れたのは2014年。盲目のマッサージ師を演じた映画『ブラインド・マッサージ』がベルリン国際映画祭の銀熊賞を受賞し、台湾のアカデミー賞・金馬奨で6冠に輝き、ドラマ版「紅いコーリャン」では中国のエミー賞・国劇盛典のブレイクスルー男優賞も獲得した。そして、彼がさらに注目を浴びることとなったのは、「宮廷の諍い女」の名女優スン・リーが主演を務め、2016年中国No.1大ヒットドラマとなった「ミーユエ 王朝を照らす月」への出演。史上初の中華統一を成し遂げた秦の始皇帝の高祖母にあたる宣太后・ミーユエ。本作は、中国史上初の女性政治家として秦の礎を築き上げた彼女の波乱万丈の生涯を描く物語だ。そんな本作で彼が演じたのは、スン・リー扮する秦の始皇帝の高祖母・宣大后の初恋の相手で、彼女を一途に愛する黄歇役。高貴な出身で高い志をもちながら悲しい運命に翻弄される役どころは “塩顔”イケメンの彼にとってはまり役で、時代劇衣装を美しく着こなす姿も視聴者をうっとりさせた。また来年には、日中合作映画『空海-KU-KAI-』の公開を控え、今後日本でもブレイクも期待されるホアン・シュアン。ついにトップスターの仲間入りを果たし、いまでは主演ドラマや映画を次々と成功させている彼の魅力をぜひ「ミーユエ 王朝を照らす月」で確認してみて。「ミーユエ 王朝を照らす月」DVDは発売・レンタル中。(cinemacafe.net)
2017年10月10日マット・デイモンと中国映画界を代表する巨匠チャン・イーモウのタッグで贈る超大作『グレートウォール』。オーディションで本作の重要なポストを勝ち取った中国の若手女優ジン・ティエンは、コン・リーやチャン・ツィイーなどに次ぐチャン・イーモウの“NEWミューズ”として注目を集めている。建造に約1700年、長さ2万1196.18kmを誇る、人類史上最大の建造物「万里の長城」。この地を舞台にした伝説の戦いが、ハリウッドの最新技術を駆使した映像で表現され、アクション超大作としてついにスクリーンに登場する。万里の長城をめがけて襲い来るのは、おぞましい怪物たち。それに立ち向かう“禁軍”を率いる若く美しい女性司令官リン・メイを演じているのが、ジン・ティエンだ。本作を筆頭に国際舞台での活躍がめざましく、トム・ヒドルストン主演『キングコング:髑髏島の巨神』や、ジョン・ボイエガが主演を務める『パシフィック・リム』の続編『Pacific Rim: Uprising』(原題/18年2月公開予定)とハリウッド大作に続々出演を果たしている彼女は、本作への出演をオーディションで勝ち取った。アメリカ映画デビューとなり、初めて英語での演技に挑むとあって、オーディション時にはあまり高くなかった英語力を伸ばすため、彼女は3か月間アメリカに滞在。スタッフの知らないところで英語教師を雇い、1日12時間の英語訓練を敢行したという。これには主演のマットも、「彼女は最高だったよ。撮影前に、彼女はロスに越して英語を本当に一生懸命勉強していたんだ。大人になってから全く違う言語を勉強し、発音もマスターして完璧に話せるようになるためには多大な努力が必要だけど、彼女はその大きな挑戦を引き受け、素晴らしい結果を出した」と称賛を惜しまない。「食事も、トレーニングも、英語のレッスンも、役を全うするために全てにおいてものすごく努力をしていた。映画での彼女のパフォーマンスには圧倒されるよ。彼女は素晴らしい仕事をしたね」と語る。また、イーモウ監督も、中国語と英語をともに流暢に話す重要な役どころに挑んだ彼女の並々ならぬ覚悟を受け止め、「若手女優だが、主要キャラクターを演じる責任の重さを理解していた。アメリカで語学を中心としたトレーニングをこなし、私が要求した基準を満たしてくれたよ。彼女は最初から非常に努力していたね」と大絶賛を贈る。一方のジン自身は、「チャン・イーモウ監督の作品に出演できて本当に光栄だったわ。皆が知っての通り、彼は世界最高の監督の一人。私にチャンスを与え、私のことを信じてくれたの。いつか仕事をしてみたいと願ってきた監督だったから、夢が叶ってうれしいわ。チャン・イーモウ監督は中国映画界の誇りなのよ」と、監督への尊敬と感謝に力を込める。実は奇遇なことに、ジンとイーモウ監督の2人はともに北京電影学院の卒業生であり、さらに秦の始皇帝陵で有名な西安の出身。始皇帝は「万里の長城」の大増築を行ったことでも知られることから、その地で人類を守るために戦う本作は、2人にとって運命に導かれたような出会いを果たした作品であるといえる。『紅いコーリャン』(’87)のコン・リー、『初恋のきた道』(’99)のチャン・ツィイーらに続くチャン・イーモウ監督の“NEWミューズ”の誕生を予感させるジン・ティエンの活躍に注目だ。『グレートウォール』は4月14日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年03月20日今週10月30日(日)放送の「情熱大陸」に、コミック売り上げ累計2,600万部突破、日本中に旋風を巻き起こし、山崎賢人が主演を務めた連載10周年実写化プロジェクトも話題を呼んだ「キングダム」の原作者、漫画家・原泰久が登場する。「週刊ヤングジャンプ」で10年もの長きにわたって連載が続いている歴史漫画「キングダム」。累計2,600万部を超える単行本は、2015年の青年コミック売上げ1位、第17回手塚治虫文化賞受賞、お笑い芸人やスポーツ選手など著名人の間にも熱烈なファンが多いことでも知られる大人気作品だ。物語は、2,300年前の中国・春秋戦国時代が舞台。大将軍を目指す貧しい少年・信と、後の始皇帝となる秦国の若き王の成長と友情を軸に、“天下統一”へ向けて駆け上がっていく若者たちのアツい人間ドラマや緻密な軍略の駆け引きを、中国の歴史書「史記」を基に描き出していく。原さんはいまでこそ“超売れっ子”だが、30歳で漫画を本業にした、いわば遅咲き。大学在学中に手がけた2作品が「ちばてつや賞」ヤング部門期待賞と準大賞を受賞するも、大学院卒業後にはシステムエンジニアとして働き始める。しかし、漫画家になる夢を諦めきれず27歳で脱サラ。その後、歴史物の読み切り漫画「覇と仙」が「第23回MANGAグランプリ」にて奨励賞を受賞し、その3年後に「キングダム」連載が決まる。同時に、「スラムダンク」「バカボンド」の超人気漫画家・井上雄彦の下で4か月間アシスタントを務めたという経歴の持ち主。その社会人・アシスタントの経験があったからこそ、“大人の格好よさ”を肌で感じ、それが現在の作風に繋がっているという。「キングダム」連載開始にあたり、「これまで誰も描いていない中国の春秋時代をテーマにしても読者の関心を集めないのでは?」と編集者から反対されたというが、「真っ白い雪の上に一歩踏み出したい」という強い思いで突き進んだ結果、若者だけでなく大人もハマる稀代のメガヒット作品が誕生することになった。本番組では、連載10周年実写プロジェクトが始動して大きな注目を集め、ストーリーのターニングポイントを迎えた「キングダム」の創作に悪戦苦闘する、原さんの5か月間に密着!原さんは、毎週18ページもの連載を届けるため、福岡県の仕事場でまさに“不眠不休”で原稿を描き続けたかと思うと、〆切の合間を縫って博物館に足を運び情報収集したり、サラリーマン時代の同僚の飲み会にも律儀に顔を出したり…という多忙ぶり。“一度読めば必ず虜になる”ともいわれる壮大なスケールの物語で読者の心を掴み続ける超人気漫画家の原点に迫っていく。「情熱大陸」(出演:漫画家・原泰久) は10月30日(日) 23時 ~MBS/TBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2016年10月29日「美容」と「健康」って密接に結びつくものですよね。やたら痩せている人より、ヘルシーで笑顔が素敵な女性のほうがキレイに見えるし、実際モテます。見た目だけでなく、体内が元気だと生活の中で我慢をする必要がないので、人に優しくなれるのも大きいかもしれません。それって、恋にもその他の人間関係にも重要なファクター。とはいえ、健康ってどうすれば手に入るのか…具体的に思い浮かぶ人は少ないのではないでしょうか。サプリを摂ればいいの?野菜を食べればいいの?ココロニプロロが今オススメするのは、「漢方」。そこで今回、広尾で漢方サロンを開いている国際中医師の諸井由美子さんに、漢方のイイ話をいろいろ伺ってみましたので、何回かに分けてご紹介していきます。初回はまず、「漢方とは?」の話から。そもそも漢方ってどういうもの?中国における伝統医学、中医学。中医学の歴史は深く、秦の始皇帝が中華を統一した後、不老不死の為に使っていたものとも言われています。日本へは、仏教と一緒に伝来したと考えられており、漢の時代の医術(医方)ということで、「漢方」と呼ばれるようになりました。「陰陽五行説」がベース漢方(中医学)は、古代中国に起源を持つ思想である「陰陽五行説」という考え方をもとにしています。陰陽とは、自然界のあらゆるものを関連しながら対立する「表裏の関係」として分けます。たとえば太陽⇔月、男⇔女など。そして五行は、万物を木・火・土・金・水の5つの要素に分類して、それらの関係を説く理論です。漢方では人体の働きをこの5つの要素に対応させ、それらが循環することにより成り立っているとします。一つひとつの器官は独立して機能しているのではなく、「経絡(けいらく)」というネットワークにより全て関連し合っていると考えるのです。5つの要素には、臓器・色・季節・感情・味など、いろいろなものが当てはまります。漢方の考え方と効果漢方(中医学)は、「バランスの医学」であることが大きなポイントです。わかりやすく述べると、西洋医学が「痛い」←「痛み止め」という対症療法をとるのに対し、中医学では体全体のバランスを整えていくことを主眼に置きます。そのため、中医学では個体差を非常に重視しており、同じ症状でも原因はそれぞれ異なると捉えます。たとえ出ている症状が同じでも、人それぞれ性別や体質、生活習慣、社会環境、心理状態などが異なるため、その人に合わせた治療をするのです。また、心(感情)は体に影響し、その逆も然りです。漢方によりバランスを整えることで、女性特有の体の不調(PMS等)がなくなったり、もしくは軽くなったりして、より生き生きと女性らしく、何よりあなたらしくなれるのです。中国における漢方中医学を勉強するにあたり、訪れた中国。日本では一般的に敷居の高いと捉えられている漢方薬ですが、中国ではより生活に根差した光景を多く目にし、薬剤師として衝撃を受けました。例えば、スーパーマーケットや市場には、肉や野菜と同じように生薬が販売されています。各家庭では、その日の家族の体調に合わせて、食事の中に生薬を取り入れることにより、病気になりにくい体質作りを試みているのです。病気になってから始める治療ではなく、予防医学である漢方は、考え方としてもとてもポジティブです。ゴテゴテと飾り立てたり、本来の自分のバランスを崩すようなダイエットで見た目を繕うのは、年を重ねるほどに辛くなってくるもの。特に女性には女性のサイクルもあるので、無理は禁物です。でも漢方を上手に取り入れられるようになれば、きっと自分のありのままの魅力を最大限に伝えられるようになります。そのほうが、毎日がうまくいくはずですよね。ぜひ漢方美人、目指してみてください。次回は、具体的に漢方から自分の体を知る方法についてご紹介していく予定です。お楽しみに♪取材協力諸井由美子薬剤師・国際中医師・介護支援専門員。病院・薬局等で薬剤師として勤務する中、沢山の薬を持ち帰る患者さんや検査結果は問題ないのに調子が悪くいろんな医療機関を受診している患者さんに違和感をおぼえる。そんな中で勉強し始めた中医学(漢方)に希望を感じ、「日常に取り入れられる中医学」を伝えるべく、オリエンタルハーブカフェを立ち上げ。ワークショップなども開催しており、親しみやすい人柄と分かりやすい講座が大人気。
2016年07月28日○世界遺産データ「始皇帝陵と兵馬俑坑」(文化遺産)。中国。1987年登録。1974年の「20世紀最大の考古学的発見」をご存知ですか? 干ばつがひどい土地で農民が井戸を掘り始めたところ、陶器の破片のようなものが出てきたのです。これが中国の西安郊外にある「兵馬俑坑」発見のきっかけでした。兵馬俑坑がある場所から1.5km離れたところに始皇帝陵がありますが、兵馬俑坑は始皇帝陵の副葬品として、8,000体近くの等身大の兵士や馬の俑(「俑」とは粘土を焼いた焼き物)が埋められたものです。始皇帝といえば、紀元前221年に史上初の中国統一を成し遂げた人物として知られています。不老不死を切望し、その薬を探す使者は日本にもやってきたと言われています。現在、東京国立博物館で開催されている「始皇帝と大兵馬俑」展(2016年2月21日まで開催。その後は福岡と大阪を巡回)では、始皇帝や秦王朝に関する貴重な史料や、本物の兵馬俑を見ることができます。とても充実した展示ですし、間近でみる兵馬俑はとても迫力があるのでオススメです!そうそう、大発見した農民のおじさんのその後ですが、わずか数百円程度の報償(?)をもらっただけでしたが、博物館の「名誉館長」との身分を与えられました。字が書けなかったので特訓して、売店で売っている写真集にサインをしているとか。兵馬俑はおじさんの人生をも一変させたのでした。○筆者プロフィール: 本田 陽子(ほんだ ようこ)「世界遺産検定」を主催する世界遺産アカデミーの研究員。大学卒業後、大手広告代理店、情報通信社の大連(中国)事務所等を経て現職。全国各地の大学や企業、生涯学習センターなどで世界遺産の講義を行っている。○世界遺産検定とは?世界遺産の背景にある歴史、文化、自然等の理解を深め、学んだことを社会に還元していくことを目指した検定。有名な観光地のほとんどは世界遺産になっているため、旅の知識としても役立つと幅広い世代に人気。主催:世界遺産アカデミー開催月:3月・7月・9月・12月(年4回)開催地:全国主要都市受検料:4級2,670円、3級3,900円、2級5,040円、1級9,250円、マイスター1万8,510円、3・4級併願6,060円、2・3級併願8,220円解答形式:マークシート(マイスターのみ論述)申し込み方法:インターネット又は郵便局での申し込みその他詳細は世界遺産検定公式WEBサイトにて
2015年12月14日東京・上野の東京国立博物館で、10月27日から『特別展始皇帝と大兵馬俑』がはじまります。中国の歴史上でもっとも有名な人物のひとり、秦の始皇帝。天下統一を果たし、中国最初の皇帝となった始皇帝は、度量衡の統一やインフラの整備を行って支配体制を確立し、絶大な権力を誇りました。本展では、秦王朝の軌跡と始皇帝の実像、そして始皇帝が夢見た「永遠の世界」を貴重な出土品を通して紹介しています。秦初期の歴史を伝える鐘や、秦の高度なインフラ技術をしめす陶製の水道管、さらには始皇帝の住んでいた宮殿を飾った壁画の一部など、壮大な歴史を感じさせてくれる品を多数展示。歴女でなくてもワクワクします。そして、一番の見どころは、兵馬俑です。秦始皇帝陵の副葬品として埋められていた陶製の軍団「兵馬俑」は、ほぼ等身大のつくりで、兵士の顔や髪型はひとつずつ異なり、階級にあわせた格好をしています。今回来日したのは、房飾りつきの立派な鎧を着た「将軍俑」や、弓の準備をととのえ半身に構えている射手をモデルにした「立射俑」など、バラエティ豊かな兵馬俑たち10体。しかも、会場では、兵馬俑が出土した巨大な発掘現場「兵馬俑坑」を本物そっくりのレプリカで再現しています。死後もずっと皇帝として君臨することを夢見ていた始皇帝。その「永遠の世界」を圧倒的なスケールで体感できます。館内には記念撮影コーナーも設置されているので、兵馬俑と一緒に写真を撮ってみるのも楽しいかも。古代中国の世界にタイムスリップできる展覧会は、2016年2月21日まで開催。どうぞお見逃しなく。イベントデータ:『特別展始皇帝と大兵馬俑』会期:2015年10月27日(火)~ 2016年2月21日(日)※休館日は月曜日(ただし、11月2日(月)、11月23日(月・祝)、1月11日(月・祝)は開館。11月4日(水)、11月24日(火)、1月12日(火)は休館。)時間:9:30 ~ 17:00(12月18日までの金曜日、10月31日(土)、11月1日(日)・2日(月)は9:30~20:00)※入館は閉館の30分前まで会場:東京国立博物館料金:一般 1,600円/大学生 1,200円/高校生 900円/中学生以下無料画像クレジット:兵馬俑(右から)跪射俑/軍吏俑/将軍俑/歩兵俑/立射俑秦始皇帝陵博物院蔵@Shaanxi Provincial Cultural Relics Bureau, Shaanxi Cultural Heritage Promotion Center, EmperorQin Shihuang’s Mausoleum Site Museum1号兵馬俑坑秦始皇帝陵博物院蔵@Shaanxi Provincial Cultural Relics Bureau, Shaanxi Cultural Heritage Promotion Center, EmperorQin Shihuang’s Mausoleum Site Museum※画像無断転載禁止
2015年10月14日かわうそのけなげな奥さんぶりに思わずほっこり(c)『かわうそは僕の嫁』(街子マドカ/新書館 ウィングス・コミックス・デラックス)既刊1巻突然ですが私、猛烈に結婚したくなりました。前にもSoftBankの白犬おとうさんに胸焦がして、おとうさんと結婚したいと思ってたことがあるんですが、今、結婚したい相手はかわうそです。かわうその嫁が欲しいです。そんなステキな気持ちにさせてくれたのが『かわうそは僕の嫁』です。まんま、かわうそが妻という話です。夫はカフェの店長さんで、人が良さそうな眼鏡のイケメンです。かわうそは小さな身体で、お買い物に行ったりコーヒーを運んだりして夫の仕事をお手伝いしてます。おうちに帰るとお料理をしてくれます。ホットケーキは食べたことがないようだけど、けっこう料理上手そうです。でも、かわうそはときどき、人間としての知識が足りないときがあります。河原育ちなので、雑誌やマンガはエッチなものだと思っているふしがあるようです(一級河川の河原にはエロい雑誌が捨ててあるから)。むきゅっとしたW型の口元がおバカだけど、素直で頑張り屋さんで、もうかわいい、かわいいよ、かわうそ!! 『伝染るんです』に騙されてた自分が憎い。また、かわうそは社会に溶け込んで生活しているので日本語をしゃべります。ネコ語もカラス語もハト語もわかるそうです。かわうそのお父さんは長生きしたら日本語が喋れるようになったそうなので、かわうそは妖怪の一種かもしれません。かわうそは人間界のことはよく知らないけど、自然界のことはとっても詳しいです。そんなことでマスターとかわうそは、お互い新鮮な情報を交換し合ってます。かわうそは主人公なのに名前がなくて、「妻」と呼ばれてます。夫も「マスター」とか「あなた」とか呼ばれてて、名前が出てきません。でも2人はとっても仲がいいんです。いつでもいっしょで、お互いを尊重してて、相手のことが大好きなんです。もう理想の夫婦です。動物とだから描けるピュアな理想の夫婦像さて、ここで大人として「かわうそと人間が結婚して、夜の夫婦生活はどうするんだ?」と気になる人はいますでしょうか。この漫画のいいところは、妻がかわうそだってことで「エロが一切ない」という安心感があることです。変に避けるでもなく、しないことにいいわけをするでもなく、当たり前のようにお色気シーンがありません。「夜の生活は」なんて考える方が薄汚れてる気になってきます。まあ、『かわうそは僕の嫁』というタイトルを見て、エロを期待して買う人はものすごいマニア以外にはいないと思うけど、「シュールでおもしろい」って感覚はもちろん、「理想の夫婦像」という疑似恋愛感覚でも楽しめる作品です。その上、お勉強要素もあるんです。妻のかわうそは、ニホンカワウソであるようです。カワウソ自体は世界中にいるらしいですが、ニホンカワウソは絶滅してしまったそうです。自然と動物保護の気持ちがわいてきます。ネットで「かわうそ」画像を検索してみてください。漫画のかわうそに負けないくらい、恐ろしく可愛い画像がぼろぼろ出てきます。そして、かわうそは東アジアを中心に「人を化かす妖怪だ」という伝承があるらしいです。「かわうその嫁入り」みたいな話も各地に残ってて、たとえばかわうそが貴族の女性に産ませた子どもの子孫が、清の始皇帝ヌルハチなんですって。スゲー。……と、ほのぼの漫画を読みながら、かわうそのあまりの愛おしさにかわうそ博士になってしまいそうなほど、溺れてます。Text/和久井香菜子
2015年09月10日エイチ・アイ・エスは6月14日から、NHK BSプレミアムで放映しているアニメ「キングダム」を起用し、専用パンフレット及びホームページ内の特集ページでの特別企画商品を発売した。アニメ「キングダム」は中国の春秋・戦国時代を描いた物語で、2人の少年が夢を重ね、中国統一に向けて戦乱の時代を生き抜くストーリー。今年の6月8日からはNHK BSプレミアムでアニメの第2シリーズ放送が開始し、30~60代の男性に加えて女性にも人気のアニメとなっている。同社のオリジナルパンフレットには、作品の舞台となる中国の歴史を巡るコース「H.I.S. キングダム特別企画 秦の始皇帝ゆかりの地を巡る旅」を掲載。秦の首都「咸陽」や難攻不落とうたわれた「函谷関」観光と、西安餃子など10 回の食事が付く西安・咸陽・函谷関の5日間の旅で、価格は8万9,800円~10万4,000円(東京出発。2・3名1室利用)。同プランの出発日は、7月3日~9月19日。利用航空会社は、中国東方航空又は中国国際航空。詳細は、同社公式サイトで案内している。また、6月14日~9月30日の期間中に中国行きのツアーを申し込むと、「キングダム H.I.S.オリジナルグッズ」をプレゼントする(なくなり次第終了)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年06月22日TVアニメ『キングダム』の第2シリーズが6月8日から放送開始に。それに先立ちアフレコ合同取材が行われ、主人公:信(しん)役の森田成一、政(せい)役の福山潤と、第2シリーズから登場する蒙恬(もうてん)役の野島裕史、王賁(おうほん)役の細谷佳正が参加した。『キングダム』は原泰久の人気漫画(週刊ヤングジャンプにて連載中)をアニメ化した作品で、春秋・戦国時代の秦を舞台に、天下の大将軍を目指して戦場を駆ける少年・信と、秦の若き王で後の始皇帝となる政の成長と活躍を中心に描く春秋・戦国大河ロマン。【他のキャストの集合写真、メインビジュアルを見る】第2シリーズに移り、演じるキャラクターや演技面での変化について、森田は「信は、第1シリーズは激情にかられ怒りに任せた行動が多かったが、第2シリーズでは頭を使ったり、感情を抑えることができるようになった。それは己の強さがわかってきたからだと思う。信にとってはもの凄い成長で、そこを見て欲しい。以前は自分の意見を突きつける感じだったが、成長して相手の心を感じて発言しているので、声を太くし低いトーンで話している。ただ太過ぎると大人になってしまうし、荒々しさも失くしてはいけないので、微妙なさじ加減を意識している」と語った。福山は「政は第1シリーズはまだ幼少で、気を張って誰にも心を開かなかったが、第2シリーズでは信といる時は笑ったり、物腰が柔らかくなったりしている。そういう人間らしい少年の顔や、ささやかなニュアンスの変化を出せればいいと思う、そこが僕自身も大きく変わっていくところかな。政の力はまだまだ微々たるものだが、幼い王が今後どう成長していくのか注目して欲しい」と語った。細谷と野島は、第2シリーズからの参加。演じるキャラクターや意気込みについて、細谷は「王賁は偉大な父を持ち、英才教育を受けて育った士族のエリート。将軍にならなければというプレッシャーがあり、自由に生きている信を意識したり、うらやましく思うなど、強固なバリアの中に寂しさや弱い部分がある。第1シリーズからの世界観や時代の空気感を壊さないように気をつけて演じている」、野島は「男臭い作品が大好きだが、蒙恬は意外と男臭くなくて……でもイケメンを演らせてもらえるので嬉しかった(笑)。セリフが現代用語に近いので、作品の世界を壊さないように体に染み込ませていければ。常に死が間近にあった時代で、そんな時代の緊張感を伝えたい」と語った。最後にファンに向けて、細谷「キングダムに関わることができて幸せ。男性に“王賁いいね”って言われるよう頑張りたい」、野島「迫力や熱量が凄い作品。そのウェーブに乗っていきます!」、福山「原作ファン、アニメからの方、どちらからも愛されるよう頑張りたい。実は早く言いたい台詞がある」、最後に森田が「キングダムのテーマ“生き抜く”、そして命の大事さを伝えたい。皆見てくれよな!」と力強く締め括った。『キングダム』第2シリーズは、6月8日(土)よりNHK BSプレミアムにて毎週(土)午後11時45分~放送開始。第1シリーズは4月よりNHK 総合テレビにて毎週(月)((日)深夜)午前1時10分~再放送中。
2013年05月17日秦の始皇帝も愛用していたといわれる不老不死の薬・丹薬(たんやく)。紀元前200年以前から使われていたほど、永遠の命へのあこがれは根強い。もしも不老不死の薬があったら幸せになれるのだろうか?DNAの損傷、ガン、記憶の欠落におびえ、永久に続く時間を孤独に過ごすことになりそうだ。■自爆する遺伝子人間のからだには約60兆個もの細胞があり、日々それらが寿命を迎えて死んでいる。死んだ細胞は老廃物として体外に追い出され、代わりに新しい細胞が生まれる構造は新陳代謝とも呼ばれている。血液を例にすると、体重60kgの人はおよそ4.5リットルの血液があり、そこに含まれる赤血球、白血球なども新陳代謝を繰り返している。酸素と二酸化炭素を運ぶ赤血球の寿命はおよそ120日、一日の生産量は2,000億個にも及ぶ。体内に侵入したバイ菌や異物を排除する白血球は数日、傷口で固まり血液を止める血小板は10日ほどで寿命を迎えるから、新旧の細胞を入れ替えるだけでも大忙しだ。血液以外も、新しい細胞の供給量が減ればその器官の機能低下は免れず、呼吸に必要な肺胞(はいほう)が減れば肺粗鬆(そしょう)症など、生命を脅かす状態を招く。活発な新陳代謝を持続すれば、不老不死の実現に近づくのだろうが、細胞の寿命はあらかじめ決められているというプログラム説がある。染色体にあるテロメアが細胞の寿命に大きく関係しているのだ。テロメアが長いと長寿に、短くなると短命になるのだが、人工的に短くしても、何世代かあとの子孫にならないとはっきりした差が生じないとのデータもあり、残念ながら完全には解明されていない。DNAの損傷も大きな問題だ。DNAが傷ついたまま細胞分裂すると新たな細胞に正しい遺伝情報が伝わらず、異常細胞が生まれてしまうのだ。これを防ぐのがp53遺伝子で、DNAのダメージを察知すると正常に治るまで細胞分裂をストップし、異常細胞の発生を食い止める。万が一に異常細胞が生まれてしまっても、やはりp53遺伝子が検知しその細胞を自爆させる。ただし、細胞分裂を止めたり新たな細胞を自爆させれば老化が進むので、不老不死にとってp53遺伝子は悪者に他ならない。もしp53遺伝子がなければ不老不死は実現できるのか?たしかに細胞分裂はひたすら続き、自爆することもないから老化は防げるのだろうが、日焼けや放射線でDNAが損傷しても、それを蔓延させてしまう。全身が異常細胞に埋め尽くされ、ガン人間として永遠の余生を過ごすハメになるのだ。ありがとうp53遺伝子。今夜も安心して眠れそうだ。■日々これ勉強新たな細胞を生み出さない細胞もある。代表的なのは神経細胞で、子供のころは活発に分裂して成長するが、成人になるとほとんど活動せず老化への一途をたどるのだ。脳の場合は死滅による細胞の減少や、リポフスチンという色素が付着し、萎縮(いしゅく)し機能が低下する。もし脳細胞が新陳代謝するとどうなるのか?古い細胞が新たな細胞に置き換われば、いつまでも高性能を発揮できるのだろうが、同時に記憶も失われ、すべてを忘れていくことになる。記憶は、ニューロンと呼ばれる神経細胞同士がからみ合い、生み出されるネットワークによって保存されているので、新たな細胞に置き換わってしまうとネットワークも組み直さなければならないからだ。対策は、自分が誰だか忘れないうちに自伝を作り、毎日それを覚え直す以外ない。それでも記憶は日々薄れ、数年たてばオリジナルの記憶や経験は完全になくなる。すべての脳細胞が新旧入れ替われば、自伝に書かれた記録以外に自分を知る手だてはない。自伝を読んで記憶を取り戻すのは、他人のプライバシーをのぞき見るような気分だろう。起源も経験も思い出もなく、ひたすら記憶を記憶し直す。こんな日々を繰り返しながら生き続ければ、やがて自我を失い生き続ける意味も失うだろう。■まとめ丹薬の材料は水銀で、薬どころか毒にすぎない。多くの死亡例があるにも関わらず、17~18世紀にも使用例があるというから恐るべき執念だ。過度な飲酒も脳の萎縮(いしゅく)を早めるそうだから、年末年始も飲み過ぎには注意したい。一足早いが、読者のみなさんが良い年を迎えられるように。(関口寿/ガリレオワークス)
2012年12月23日