2023年3月現在、多くの人が利用しているフードデリバリーサービス。外食するのが面倒な時や、仕事で手が離せない時などに活用されています。ぺこたぺちか(@PPechka)さんはフードデリバリーサービスを利用した際の出来事を、Twitterに投稿しました。配達経験のない高齢男性が担当に…ある日のこと、投稿者さんはアプリを使い、ハンバーガーの配達を注文します。一般的なデリバリーサービスのアプリでは、どんな人が配達をするのかが事前に分かる仕組みです。今回、投稿者さんにハンバーガーを運ぶことになったのは、配達経験が一度もない高齢の男性でした。未経験者の配達員だと、無事に届くのかどうしても不安を抱いてしまいますよね。しかし、その高齢の配達員はスピーディーにお店から商品を回収し、投稿者さんがいる場所の近くまでやって来ました。※写真はイメージ順調に配達が終わりそうに思えた時、トラブルが発生します。なんと、配達員が迷子に!投稿者さんはアプリで配達員の現在地を確認しながら道案内を試みるも、配達員は目的地からどんどん離れていってしまいました。結局、40分ほどやり取りをしましたが、商品はキャンセルすることになったそうです。配達を担当していた高齢の配達員は、電話で「初めてでうまくできず、ごめんなさい」と投稿者さんに謝りました。配達員の謝罪を聞いた投稿者さんは「挑戦すれば最初はうまくいかないものです。挑戦しようとしただけでも、すごく偉いです!」といったような励ましをしたそうです。動けないからuber頼んだら配達回数0回のお爺ちゃんが担当になって結局迷子になっちゃって向こうからの申し出でキャンセルしたんだけど、電話口で「初めてで上手くできずごめんなさい」と凄く謝ってたから、挑戦すれば最初は上手くいかないものだし凄く偉いよ!みたいな事を沢山言った…本当偉いよ…— ぺこたぺちか (@PPechka) March 22, 2023 注文品が届かなかったにも関わらず、怒ることなく配達員を励ました投稿者さんの姿に、胸を打たれる人が続出していました。・胸がきゅーってなった。・助け合いや思いやりであふれた世の中であってほしいなぁ。・優しい世界だなぁ。おじいちゃん、頑張れ!・イライラしない投稿者さんもすごく偉いよ。投稿者さんのような人が増えたら、社会はもっと優しくなりそうですね![文・構成/grape編集部]
2023年03月29日みなさんは緊急時、冷静に状況を判断し、正しい対応を行うことができますか。想定していない出来事が急に起これば、誰しも不安と焦りを感じるでしょう。みくるべ(mikurube_manga)さんは、ある時、踏切で遮断棒に引っかかっている高齢の男性を見つけ、焦ったことがありました。その時に感じたことを、漫画に描いています。『とっさの判断』すぐさま男性を救出した、みくるべさん。無事に救出できたのでホッとしたものの、後から「自分の対応は正しかったのか」と不安に思ってしまいます。いわゆる『緊急事態』が自分の目の前で発生する場面は、そこまで多くないもの。慣れない行動に不安を感じるのは当然でしょう。みくるべさんは男性にお礼をいわれ「無事でよかった」と思うと同時に、この出来事をきっかけに「冷静に対応できる大人になりたい」とも感じたそうです。人や車が踏切内に取り残されるなど、少しでも異常があれば『迷わず非常ボタンを押すこと』が推奨されています。ただ、みくるべさんが経験したケースのように、すぐに脱出できる状況であれば、真っ先に助けることが大事なのかもしれません。それこそ『とっさの判断』が必要になりそうですね。投稿には、さまざまなコメントが寄せられていました。・後から「ああしておけばよかった」と考えてしまいますよね。とっさの判断、お見事だと思います!・最近は手助けも叱責を受けることがありますが…この行動は、ナイスですよ!・おじいさんが無事で本当によかったです。本当に、どこで何が起こるかは分からないですよね。『緊急事態』は、いつどこで起きるかが分からないもの。たとえ実践する機会がなかったとしても「こういう時にはどうすればいいのか」という知識をつけておくことが大切だと、改めて感じさせられますね。[文・構成/grape編集部]
2023年03月09日2022年の出生数が80万人を割ったことで「少子化」に対して、さらなる関心が高まっています。少子化対策の一環として、2023年1月から対象家庭に向けた制度の実施が各自治体でスタートしていますが、全国のママたちは「出産・子育て応援交付金」をどのように受け止め、どのように活用しようと考えているのでしょうか。2022年12月19日(月)~12月23日(金)の期間、ベビーカレンダー会員のママ881名を対象に、意識調査を行いました。2023年2月28日に厚生労働省が発表した人口動態統計の速報値によると、2022年の年間出生数は79万9728人。1899年の統計開始以降、初めて80万人を割り、過去最少の出生数となったことが話題となっています。岸田文雄首相は2023年1月4日におこなった年頭記者会見において、日本政府が取り組むべき大きな課題のひとつに、「異次元の少子化対策」を掲げ、改めて少子化への強い危機感を示しました。そして、政府が掲げる子ども・子育て支援の一環として2022年11月に決定したのが「出産・子育て応援交付金」の制度です。2023年1月から対象家庭に向けた制度の実施が各自治体でスタートしていますが、全国のママたちは「出産・子育て応援交付金」をどのように受け止め、どのように活用しようと考えているのでしょうか。 「出産・子育て応援交付金」とは 特徴は「伴走型相談支援」と「経済的支援」の一体化支援 核家族化が進み、地域とのつながりも希薄になるなか、孤立感や不安感を抱く妊婦・子育て家庭は少なくありません。こうした懸念を背景に、妊婦・子育て家庭が安心して出産・子育てができる環境整備の一環として創設されました。特徴は、「伴走型相談支援」と「経済的支援が」一体になっている点です。伴走型相談支援は、妊婦や特に0歳から2歳の低年齢期の子育て家庭に寄り添うための取り組みです。具体的には、出産・育児等の見通しを立てるための面談や、継続的な情報発信等がおこなわれます。また、経済的支援としては、妊娠届や出産届を提出した妊婦等に対し、出産育児関連用品の購買助成や子育て支援サービスの利用負荷軽減を図る、計10万円相当の「出産・子育て応援ギフト」を支給。2022年4月以降に出産された方を対象に実施されます。 伴走型相談支援のひとつに面談がありますが、「妊娠届出時」「妊娠8カ月前後」「出生届出時から乳児家庭全戸訪問までの間」の計3つのタイミングにおこなわれます。また、経済支援については、「妊娠届出時」および「出生届出時から乳児家庭全戸訪問までの間」に面談を受けたことを条件に、2回に分け、各5万円相当=計10万円相当の「出産・子育て応援ギフト」の形で支給されます。外部リンク:妊婦・子育て家庭への伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施(出産・子育て応援交付金)※厚生労働省サイト制度実施のスタート時期に自治体ごとのズレがあり、ママに対する周知不足も明らかに!各地方自治体による「出産・子育て応援交付金」は、2023年1月にスタート。しかし、開始時期は各地方自治体ごとに異なっているのが現状です。 そこで、ベビーカレンダー会員のママに「出産・子育て応援交付金」を知っているかどうかを尋ねたところ、「はい」63%、「いいえ」37%という結果に。「知っている」と答えた人が「知らない」と答えた人を上回ったものの、回答者の3分の1以上が「知らない」ということが明らかになりました。 アンケート回答者のうち、制度の対象となる「2022年4月〜12月に出産された方」は484名、「2023年1月以降に出産予定の方」は183名で、全体の約76%。制度が始まることに対しては「ありがたい」「助かる」「うれしい」といった好意的な意見が多く見受けられました。 好意的な意見の中には、「うれしいが…」と前置きしながら「10万円相当がもらえたとして今後の育児への不安は消えない」「この制度があるからといって、子どもを産みたいとは思えないのでは」というママの声も。 2023年4月からは、出産育児一時金の支給額が42万円から50万円に引き上げられることが決定していますが、昨年ベビーカレンダーが会員ママに向け「子ども1人の出産に対する理想の支援額」を調査したところ、理想額は80万円という結果になりました。「出産・子育て応援交付金」を、「出産育児一時金」とあわせたとしても、まだまだママたちの理想とする金額とは乖離があると言えます。また、「自分が住むところでは結局いつ始まるのかわからない」、「内容が二転三転して、よくわからない」「知らない人がたくさんいそう」といった回答もあり、制度の対象に当てはまるママたちでさえ、正しく情報を受け取れていないことがわかりました。そして、「乳児のみ対象では不公平」といったような回答もあり、制度の対象が2022年4月以降の出生に制限されることへの不満もうかがえました。 では、制度の対象であるママは、支給される計10万円をどのように活用したいと考えているのか、複数回答形式で尋ねたところ、結果は回答の多かった順に「育児に関する用品(ベビー用品)などの購入」95.6%、「子育て支援サービスなどの費用」18.4%、「産後ケアに関する費用」15%、「家事支援サービスなどの費用」11.1%。 なお、制度の対象ではないママにも同様の質問をしたところ、最も多かったのは制度対象のママと同様に、「育児に関する用品(ベビー用品)などの購入」86.4%という結果になりました。 わかりづらさがネック? リアルかオンラインか、面談方法への評価は五分五分先述したとおり、「出産・子育て応援交付金」の特徴は「伴走型相談支援」と「経済的支援」が一体となっている点であり、経済的支援を受け取るには、伴走型相談支援のひとつである面談を受ける必要があります。具体的には、妊娠届を提出した際や妊娠8カ月ころ、出生届を提出した際に、ママやパパが保健師や助産師などと一緒に子育てガイドを確認し、出産や育児の見通しを立てることが目的とされています。なお、伴走型相談支援と経済的支援を一体化した背景には、出産や育児に関する悩みや不安を打ち明けるための機会と環境を整備し、出産・子育て支援の実効性を高める狙いがあります。 制度の対象であるかどうかにかかわらず、会員ママ881名を対象に、伴走型相談支援に期待することを複数解答形式で尋ねたところ、回答の多かった順に「出産/育児に関する相談に乗ってもらいたい」61.1%、「保育園の入園に関する相談に乗ってもらいたい」48.2%、「出産時、産後の支援について教えてほしい/一緒に手続きを確認してほしい」46.4%、「出産/育児についての見通しを一緒に立ててほしい」30.9%などという結果になりました。 一方、「出産・子育て応援ギフト」の支給に際し、不安を感じていることを複数解答形式で尋ねると、解答の多かった順に「給付条件がわかりにくい」59.8%、「面談をおこなわないといけない点が手間」44.3%、「とくにない」18.3%という結果に。全体の4割のママが、面談に対する不安を抱いていることが明らかになりました。 なお、面談の実施方法は各地方自治体の判断に委ねられ、面談の実施者と被面談者が互いに顔を見られることを前提に、対面だけでなく、SNSやアプリ等を用いたオンライン面談も可とされています。そこで、制度の対象であるかどうかにかかわらず、会員ママ881名を対象に、面談を受ける場合、直接の対面とオンラインのどちらがいいと感じるかを尋ねたところ、「直接会っての面談がいい」57.3%、「オンラインでの面談がいい」42.7%という結果になりました。また、それぞれの理由について尋ねたところ、「直接会っての面談がいい」と答えた人には「直接のほうが細かいことも伝えやすく、相談しやすい」「実際に子どもを見てもらいながら話したい」「オンライン接続の環境に不安がある」といった回答が多く、「オンラインでの面談がいい」と答えた人には「感染症対策のため」「面談場所まで行く、もしくは自宅に面談者を招き入れるのが大変」といった回答が多く見られました。 今回の調査から、「出産・子育て応援交付金」に関する周知が不十分であることが浮き彫りになった一方、制度の実施に対しては、好意的に受け取るママが多いことが明らかになりました。また、岸田首相は「出産・子育て応援交付金」について、今後、恒久化を目指すことも検討している、と伝えられています。ほか、2023年4月から、出産育児一時金がこれまでの原則42万円から50万円へと引き上げられることも決定し、少子化対策に対し、現政府がより力を注いでいく姿勢がうかがえます。 ベビーカレンダーでは引き続き、助産師などの「専門家から直接アドバイスを受けられる」という当社の強みを生かし、全国のママたちはもちろん、「赤ちゃんを産みたい」と思っている人たちに向けてのサポートをおこなっていきます。また、メディアでの情報発信を通して各制度の現状をわかりやすく、かつ詳細に伝えていきます。<調査概要>調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2022年12月19日(月)〜12月23日(金)調査件数:881件※集計結果は100%にならない場合がございます。
2023年03月07日「高齢者は、老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」(2021年12月「ABEMA Prime」)こんな過激な持論を繰り返してきたのは、コメンテーターとしてもすっかりおなじみになった経済学者でイェール大学のアシスタント・プロフェッサーの成田悠輔氏(38)だ。今、こうした成田氏の発言が国内外で注目され、批判を浴びているのだ。2022年1月にネットで公開された堀江貴文氏らとの座談会では、前述の主張だけではなく、“強制的な安楽死”の必要性にまで言及している。「優生思想ですね。衆議院議員の杉田水脈さんも『LGBTは生産性がない』と言って批判された。つまり、“生産性”がないから、高齢者や障がい者に価値がないと勝手に決めつける。ナチスと同じ発想です」そう指摘するのは、社会保障法などを専門としている鹿児島大学の伊藤周平教授だ。ナチスはユダヤ人をはじめとする特定の民族の虐殺だけではなく、精神障害や身体障害のある人々を“強制的な安楽死”させたことでも知られている。成田氏の主張に厳しい批判が集まる一方で、近年、高齢者を敵視する同様の意見が、若年層の間で広がっているのだ。《老害たちの社会保障費に、若者の金がとられている。自分勝手な老人が日本をダメにしている》《寝たきりの老人を延命させるために、若者が犠牲になっている。コロナで死ぬのは寿命だろ》いずれもネット上で、よく見られる主張だ。■“政府公認”の高齢者たたき「深刻な不況のなか、特定の悪者を作ってバッシングすることで、自分たちの責任を転嫁するというのは古くから権力者がやってきた手法です。日本では今、高齢者が敵にされている」そう指摘するのは経済評論家の森永卓郎さんだ。「財務省や与党の政治家は、高齢者からの税収は少ないのに、年金や医療などの莫大な社会保障費がかかっているから、財政健全化ができないと言い続けてきました。そのために、増税も必要だし、少子化対策もできないと。そうやって、世代間の対立をあおり、責任転嫁してきた。その一方で、防衛費は大幅に増やすわけです」成田氏ほど“あからさま”でないものの、こうした高齢者蔑視発言は、与党自民党からも、たびたび発せられてきた。その急先鋒が、麻生太郎元首相だ。総理大臣時代の2008年、「(同窓会で再会した友人たちが)よぼよぼしている、医者にやたらにかかっている者がいる」と発言。2016年にも、テレビで見た高齢者を例に、「『いつまで生きているつもりだよ』と思った」などと言い放った。また、自民党の若手のホープ・小泉進次郎元環境大臣も、「(子どもに比べて)あまりにも高齢者を優遇しすぎ」「高齢者に配るお金はあるが、少子化対策のお金はないというのはおかしい」と、雑誌の座談会で発言している。テレビや新聞では、元官僚や政権に近い言論人が同様の意見を展開。成田氏の発言は、こうした土壌のもとされたものだった。■「高齢者はコロナで死んでも構わない」一方、岸田首相はどうだろうか。高齢者を含む“全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会を目指す”と所信表明演説で語ってはいたが……。「大手メディアはあまり報じませんが、新型コロナの第8波だけで東日本大震災の死者数を超える2万人超が亡くなっています。その約9割が70代以上の高齢者です。にもかかわらず、岸田政権はなんの対策もとらず、逆に5類への引き下げを決定しました。つまり、実際に政府は、『高齢者は死んでも構わない』という政策を実行しているんです」(森永さん)さらに、政府が進めるのは医療費の削減だ。前出の伊藤さんはこう解説をする。「厚労省はこれまで、人口減少と高齢化を見越して全国で公立・公的病院の統廃合を進め病床を削減してきました。コロナ禍で病床がひっ迫している中でも進めていた。多くの高齢者が入院できずに亡くなったのは、その影響も大きいでしょう」一方で、高齢者の負担はうなぎのぼりだ。昨年10月から、年収200万円以上の後期高齢者の医療費窓口負担が2割に。65歳以上が負担する介護保険料も導入当初から2倍超の月額平均約6千円になっている。さらに2024年度からは、介護保険サービスの利用料の自己負担額が引き上げられる可能性が高い。「安倍政権と違って、岸田首相は財務省の言うことは何でも聞く政権なんです。高齢者の切り捨ては、岸田政権で間違いなく加速していくでしょうね」(森永さん)■日本は高齢者も若者もみな貧しい「そもそも“恵まれた高齢者VS貧困な若者”という図式がまちがっている」と伊藤さんは指摘する。「日本は世界的に見ても、高齢者の貧困率が高い。貯蓄も年金も少ないためです。裕福な高齢者は一握り。実は高齢者も若者も貧困状態にあるのです」OECDの最新のデータによると、高齢者の貧困率はG7の中ではアメリカに次いで2番目に悪い水準。18~65歳も、イタリア、アメリカに続き3番目に悪い。「日本は高齢者人口が多いので社会保障費の全体は多いのですが、1人あたりでみると、先進国のなかでは少ない水準です。そもそも、社会保障にあてると言って上げた消費税の大部分は国の借金の返済と、実質的に法人税引き下げの穴埋めに使われている。誤った世代間対立に乗せられていないでしょうか?」最後に森永氏はこう指摘する。「結局、高齢者を悪者にしているのは、30年間日本だけ成長できず、賃金を上げられず、少子化の対策もできなかった政府の責任をごまかすためです」誰もが年をとり、いずれ高齢者になる。若者よ、本当の敵は未来の自分自身ではない。
2023年03月02日昨年10月に一定以上の所得がある後期高齢者の医療費窓口負担が1割から2割に引き上げられたばかりだが、今度は年収が153万円を超える後期高齢者の医療保険料が上がることになる。2月10日に閣議決定された健康保険法などの改正案によると、今年4月から50万円に引き上げられる「出産育児一時金」の財源を、現役世代だけでなく、75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度からも捻出するという。「医療費の負担をめぐり、現役世代に負担が偏っている点が問題視されてきました。今回の改正を政府は『全世代型社会保障法案』と呼んでいます。後期高齢者にも保険料を負担してもらいますよ、という意味ですが、高齢者の年金収入が減ることにつながるので問題です」そう警鐘を鳴らすのは、淑徳大学の結城康博教授(社会福祉学)。新制度に移行後は、最終的に後期高齢者の約4割(700万人)が対象になる。厚生労働省の資料によると、出産一時金を47万円(5万円引き上げ)と仮定して試算すると、一時金全体の7%を後期高齢者が支援する仕組みになる。具体的に収める保険料の上限は、年収200万円の人は3千900円増の年9万700円、年収400万円は1万4千200円増の年23万1千500円となる(令和6年度)。「食料品や物の値段だけでなく、光熱費も上がり続けるなか、年金収入が減ることは後期高齢者の子どもの世代にあたる40、50代が負担を強いられることにつながります」(結城教授・以下同)年金収入だけでは生活が成り立たないという高齢者は多い。生活が苦しく、病気にかかったときの医療費や介護の費用を子どもが負担せざるをえない状況になると、子ども世代の貯蓄が減って、生活がひっ迫しかねない。このほかにも、国民年金の保険料を支払う期間を40年から45年に延長、介護保険料の自己負担2割の対象を拡大するといった社会保険の負担増が検討されている。「高齢者の『収入』をターゲットに保険料負担や自己負担の割合を引き上げても、財源への効果は限定的です。むしろ、子ども世代にしわ寄せがいくだけなのでマイナスです」人生100年時代、老後が延びたことで生活費が足りなくなる“長生きリスク”の人が続出することにもなりかねない。またしても国民に十分な説明がないまま、生活に関わる大事な法案が強行突破されようとしている。
2023年03月01日倍賞千恵子主演、早川千絵監督作『PLAN 75』のBlu-rayとDVDが4月26日(水)に発売されることが分かった。少子高齢化社会が一層進んだ近い将来の日本で、75歳から生死の選択権を与える架空の社会制度<プラン75>に関わる人々を描き、大きな話題となった本作。監督・脚本は、是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画『十年 Ten Years Japan』で本作の出発点である短編『PLAN75』を撮った早川千絵。2022年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式出品、カメラドール特別表彰という快挙を達成した。夫と死別し、長年一人で暮らしてきた主人公・角谷ミチを演じるのは倍賞千恵子。<プラン75>の施設で働く若い世代のヒロムと瑶子を『ヤクザと家族 The Family』(21)の磯村勇斗、『由宇子の天秤』(21)の河合優実が演じ、たかお鷹やステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美らが顔を揃える。この度発売されるBlu-ray&DVD映像特典には、作品の見どころを紹介した公開記念ナビ番組(ストーリー編/キャスト×監督スペシャルトーク)を収録。スペシャルトークでは、この物語を描いたきっかけや、脚本を読んだときの印象などが、監督やキャストより語られる。磯村さんは「最初脚本を読んだとき鳥肌が立って、直感的にこの作品に携わりたい」と感じたと語っている。監督は「最近の日本は社会的に弱い立場の人への風当たりが強い。その憤りを原動力にしてこの映画を制作した。倍賞千恵子さん演じるミチという女性の姿を通して、人が生きることを全肯定する。そんな映画にしたい」と話すなど、本作に込められた深い思いがうかがえるトークが収められている。『PLAN 75』Blu-ray・DVDは4月26日(水)より発売開始。(text:cinemacafe.net)■関連作品:PLAN75 2022年6月17日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2022『PLAN75』製作委員会 / Urban Factory / Fusee
2023年02月28日今回ご紹介するのは、高齢者ドライバーとなった親の運転について悩む、むらいひとみさんの体験談です。高齢者社会に差し掛かっている昨今の日本では、高齢者ドライバーが起こす悲惨な事故が後を絶ちません。そのため、高齢者の運転マナーにも注意が必要です。むらいひとみさんの父も例外ではなく、運転に怪しい部分が見え始め……。★関連記事:「お父さんが職場で倒れて…」突然、知らない番号から電話があり… #預金資産ゼロの父が倒れた話 1ある日、お母さんから「最近お父ちゃんの運転が危ないのよね」と言われたむらいひとみさん。一緒に車に乗ってみると、たしかに危ない運転をしていると思う部分がありました。そこでお父さんに注意したところ「大丈夫や!」と怒鳴られてしまいました。「最近、お父ちゃんの運転が危ない」という母の訴えが事の発端でした。気になった私は父が運転する車に一緒に乗車。すると道路の左に寄ってしまう傾向もあり、たしかに危なっかしい感じを受けました。しかし、それを指摘すると「大丈夫や!」とムキになって怒ってくる父。そんな中、本格的に運転をやめさせたほうがいいと決意する事件が起きます。ある日、ふと車を見ると、ドアミラーはぶら下がり、ボディーも傷だらけのひどい状態!何事かと母に聞いたところ、父がバックで車庫入れしていたときに傷つけてしまったと言います。おまけに「黙っておけ」と口止めまでされていたよう。父にこの話をすると、「ちょっとぶつけただけ」「大丈夫ゆーてるやろ」と聞く耳を持たない始末。私は困って兄に相談すると、やはり運転はやめさせたほうがいいと意見が一致。こうして、私と兄は父と話し合うことを決めました。-----------------昨今では免許の返納制度なども始まり、高齢者の運転マナーにも注目が集まっています。また、高齢者の運転が引き起こす痛ましい事件が後を絶たないのも現実ですね。高齢になると、どうしても判断力や瞬発力が低下してしまうのでとっさの状況に対応できなくなることもあるでしょう。ただ、それを他人に指摘されても納得できない、自分はまだ大丈夫! と過信してしまうことが事故へとつながってしまうのかもしれませんね。むらいひとみさんのお父さんもそんなタイプだったよう。家族に指摘されても、車をぶつけてしまっても、「大丈夫!」と言い張り、運転を控えてくれる様子はないようです。しかし、車の運転ができるということはとても便利なこと。その便利さがわかっているゆえに、運転を自粛するという決断をするのもなかなか難しいのかもしれませんね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/むらいひとみタイが大好きで、幼い頃に住んでいたタイの思い出漫画をインスタグラムとブログにて掲載しています。お笑い番組を見るのが好きです。いつかTV番組「SASUKE」に出てみたい。
2023年02月28日プロ野球における球速の最速記録は2021年、『読売ジャイアンツ』に所属していたビエイラ選手が投げた166キロです。一般的に、球速が速いほど当てるのは至難の業といえます。しかし、プロ野球最速記録よりも速い、200キロのボールに挑戦したのは、日本拳法空手道勇和会の最高師範である、鈴木勇悦(@yuetu_karate)さん。鈴木さんは以前、160キロのボールを斬ることに成功していました。見よ、これが36万いいねのスゴ技だ『爺さんが160キロのボールを斬る』動画に驚愕!今回は、前回より40キロもボールの速度が速いことになります。「高齢者が時速200キロのスピードボールに挑戦しました」とコメントした、その結果は…。高齢者が時速200キロのスピードボールに挑戦しました✌️ pic.twitter.com/ZnRMkV9KoV — 鈴木勇悦 (@yuetu_karate) February 24, 2023 200キロで放たれたボールは、真っ二つに!ボールを斬った鈴木さんは、「力まないことが秘訣」と語ります。しかし力まなかったとしても、ボールが手元に来るタイミングが合っていないと、斬ることはできないはず。鈴木さんが、ボールをよく見えていたことが分かりますね。ネットを通して、「変化球にもあるけど、まさに『カットボール』!」「これが現代の侍か…」と驚きの声が相次いでいます。200キロを投げる投手は、プロ野球だけでなくメジャーリーグにもまだいません。人類史上例を見ない球速のボールを斬った鈴木さんからは、さらなる可能性を感じますね![文・構成/grape編集部]
2023年02月26日〜世界の「異次元すぎる」少子化対策を日本も見習うべきか?〜SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするICTスタートアップのPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)は自社SNS【Surfvote】上で「異次元の少子化対策として最も有効と思われるのは?」について投票を開始しました。(投票〆切:2023年4月30日)投票はこちらから ◆Surfvoteとは?当社が提供しているSNS「Surfvote」は社会にあるさまざまな課題を問題提起し、それについて誰もが簡単に意見を投票できるサービスです。SNS上では「イシュー」と呼ばれる各テーマ(課題)に対して複数の選択肢から自分の回答を選んで投票に参加できます。また他のユーザーのコメントを見たり、評価(いいね)したりすることもできます。 Surfvoteのイシュー◆本イシューの経緯内閣府の調査によると日本は1997年に初めて子どもの数が高齢者人口よりも少なくなり、翌年から「少子化」という言葉が広辞苑にも掲載されるようになりました。このことから日本は既に四半世紀もこの「少子化問題」を抱えていると言えます。岸田首相が名付けた「異次元の(次元の異なる)少子化対策」は極めて優先度の高い政策として位置付けられています。その一方で世界で少子化問題に直面している国は日本だけではありません。そこで今回はユナイテッドピープル株式会社の関根健次氏のもと各国の「本気」が見える少子化対策を例に挙げ、「異次元の少子化対策として最も有効と思われるのは?」というイシュー(課題)を発行し投票を開始しました。 ◆各国の少子化対策例○ハンガリー・4人目の子どもを生んだ女性の所得税が無料に。・3人目の子どもが生まれると、政府から借りられる無利子ローンの借り入れ返済が免除・3人以上子どもがいる家庭は、3万2,260ユーロが支給・25歳までの男女は子どもの有無にかかわらず所得税免除○フランス・「N分N乗方式」と呼ばれる課税方式。日本の所得税は個人に対して課税されるがフランスは世帯単位○カナダ・出産費用ゼロ。○ニュージーランド・幸福予算の導入。幸福予算とは働き方、心身のウェルビーング、子どもの貧困の減少や健康の向上などの目的領域が定められている。◆Surfvoteで選べる選択肢「異次元の少子化対策として最も有効と思われるのは?」◆参加方法(初めてご利用の方)❶Surfvoteをクリック ❷スクロールして選択肢をクリックするとログイン画面へ→簡単な情報を入れて新規登録(約1分で完了!)❸選択肢を選んで、コメント入力(選択肢を選ぶのみも可能です!)そのほか共感できるコメントに「いいね」するだけでも参加可能です!投票結果は適宜、関係省庁や政治家へ提出し報告を行なっています。Surfvoteを通じて自分の意見を投票し、社会をより居心地の良い場所に変えませんか?より多くの方の参加をお待ちしております!◆今回ご協力いただいたオーサー 関根健次氏ユナイテッドピープル株式会社 代表取締役、一般社団法人 国際平和映像祭 代表理事。ベロイト大学経済学部卒。大学の卒業旅行の途中、偶然訪れた紛争地で世界の現実を知り、後に平和実現が人生のミッションとなる。2002年、世界の課題解決を事業目的とするユナイテッドピープル株式会社を創業。2009年から映画事業を開始。2014年より誰でも社会課題・SDGsテーマの映画上映会を開催できる「cinemo(シネモ)」を運営開始。映画『もったいないキッチン』プロデューサー。2021年9月21日、ピースデーにワイン事業「ユナイテッドピープルワイン」を開業。 ◆Polimill 株式会社あらゆる人がルール作りに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年02月14日年齢を重ねると、若い頃と比べて身体が動きにくくなるものです。人によっては早く歩けなくなったり、転倒が増えたりして、生活に支障が出ることもあるでしょう。介護福祉士の勉強をしている、忍者ママ(mother_ninja_)さんが近所を歩いていた時のこと。病院を目指して歩いていた高齢者夫婦を見て、思わず足を止めたといいます。『目の前で知らないおばあちゃんが転んだ話』嫌な予感がして、忍者ママさんが高齢者夫婦を見守っていると、急かされていた高齢女性が転倒。高齢男性が助け起こそうとしますが、自身も身体が不自由で、腕をあらぬ方向に引っ張るのが精一杯でした。見かねた忍者ママさんは、助けに入ると1人で高齢女性を起こし、病院まで支えて行きます。介護福祉士の勉強として、人間の身体機能から考えられた、最小限の力で介護をする技術『ボディメカニクス』を学んでいましたが、現実での実践は難しいもの。力技で運んだところがあったため、忍者ママさんは高齢女性に謝罪しました。すると、高齢女性は「夫の起こし方より100倍まし」といい切り、夫婦そろって忍者ママさんに感謝したのでした。きっと、高齢夫婦だけでは不安でいっぱいだったことでしょう。忍者ママさんの行動には、称賛の声が多数寄せられています。・リアルでは、勉強通りにいかないこともありますよね。・おじいさんも不自由な身体で「自分が支えないと」って必死だったんだろうな…。・見て見ぬ振りが多い中、当たり前のように助けられるのは素敵。・高齢者同士だとパニックになることもあるので、助けに入るのは正解!例え高齢者の助け方について知識がなくとも、困っている人がいたら、自分にできることをするのが大切です。少し力を貸してもらえるだけでも、ありがたいシーンはたくさんあるでしょう。行動できる人でありたいと、改めて思わされますね。[文・構成/grape編集部]
2023年01月29日いろいろな性格の人がいるように、猫の性格もさまざま。いつも上機嫌で甘え上手な猫もいれば、その逆で素直に甘えられない猫もいるようです。カナダにある動物保護施設『Oromocto and Area SPCA』にオスの高齢猫が保護されました。ウェブメディア『The Dodo』によると、マックスという名前の猫はまるで、気難しいおじいさんのような性格なのだとか。マックスが何を要求しているのかを正確に当てられないと、スタッフたちはもれなくマックスの猫パンチをくらうことになるのです!そんなマックスの愛らしさも知っているスタッフたちは、「早く里親が決まってほしい」と願い、あるアイディアを思い付きます。それは…『マックスが誰かを叩かなかった日数』を表示すること。ケージに『俺が理由もなく誰かを叩いた日から2日が経った』という貼り紙を付けて紹介したのです!この貼り紙の日付の部分は常に書き換えられるので、マックスが誰かを叩いたらカウントはゼロに戻ります。『Oromocto and Area SPCA』はFacebookで、そんなマックスの写真を連日投稿しました。すると見た人たちが大笑い!マックスは一躍、人気者になったのです。投稿には「こういう猫が大好きだ!」「貼り紙に爆笑した」「こんなかわいい猫になら、喜んで猫パンチをもらうわ」「彼はただ叩きたいんだよ。それが理由だ」などマックスを擁護する声があふれています。スタッフの目論見どおり、これらの写真が注目を集めたおかげでマックスの里親希望者から続々と問い合わせが寄せられたとのこと。その結果、マックスにぴったりの里親が決まりました!猫が大好きなラリーサさんはマックスのことを知り、はるばるアメリカのケンタッキー州から迎えに来たそうです。ラリーサさんの家には4匹の先住猫がいて、現在マックスはにぎやかな家で暮らしています。「いつも不機嫌で気難しい性格の猫」と紹介されたら、家族に迎えたいと思う人はなかなか現れなかったかもしれません。マックスの個性的な性格をユーモアたっぷりにアピールする作戦は大成功でしたね![文・構成/grape編集部]
2023年01月26日2022年公開の話題作『PLAN 75』が2月17日(金)よりPrime Videoにて独占配信されることが分かった。少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本を舞台に、75歳から生死の選択権を与える架空の社会制度<プラン75>をめぐって、「生きる」という究極のテーマを問いかける本作。年齢による命の線引きというセンセーショナルなテーマを打ち出しつつ、懸命に生きようとする人々を丁寧に描く細やかな演出が大きな話題となった。監督・脚本は、本作が長編初監督作品ながら2022年カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ある視点」部門への正式出品、そして、カメラドール特別表彰授与という快挙を成し遂げ、第77回毎日映画コンクールでは脚本賞を受賞した早川千絵。「経済的合理性を優先し、人の痛みへの想像力を欠く昨今の社会に対する憤りに突き動かされて生まれた映画です。倍賞千恵子さん演じるミチという女性の姿を通して、人が生きることを全肯定する。そんな映画にしたい」と、是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画『十年 Ten Years Japan』で本作の出発点である短編『PLAN75』を再構築、キャストを一新し長編映画化した。夫と死別し、長年一人で暮らしてきた主人公・角谷ミチを演じるのは、名優・倍賞千恵子。セリフで多くを語るのではなく、目や手の動きだけで哀しみや恐れなどの感情を繊細に表現。本作での演技が高く評価され、第14回TAMA映画賞の最優秀女優賞を、第44回ヨコハマ映画祭と第35回日刊スポーツ映画大賞では主演女優賞を受賞した。<プラン75>に携わる若い世代のヒロムと瑶子を『ヤクザと家族 The Family』(21)の磯村勇斗、『由宇子の天秤』(21)の河合優実が演じ、たかお鷹やステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美らが脇を固める。『PLAN 75』は2月17日(金)よりPrime Videoにて独占配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:PLAN75 2022年6月17日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2022『PLAN75』製作委員会 / Urban Factory / Fusee
2023年01月23日自民党の麻生太郎副総裁(82)が15日、地元の福岡県で開かれた講演会で、少子化の最大の原因は「晩婚化」と持論を展開し、ネット上では批判が殺到している。麻生副総裁は講演で、少子化問題について「一番、大きな理由は出産する時の女性の年齢が高齢化しているからです」と述べた。また、女性の初婚年齢が「今は30歳で普通」だと述べ、複数の子どもを出産するには「体力的な問題があるのかもしれない」と指摘しました。まるで晩婚化する女性に少子化の非があるとも受け取れるこの発言には、政治家や著名人からもSNSで苦言が上がっている。子ども政策に注力し成果を上げている兵庫県明石市の泉房穂市長(59)はTwitterで次のように発言。《“晩婚化”が無関係とは思わないが、最大の原因とも思わない。女性の体力的な問題も理由に挙げているが、早く結婚して、若いうちに産まない国民が悪いと言っているようにも聞こえる。国民に責任を転嫁せず、政治家の責任(子育て支援策の充実化など)を果たすことを切に願う》産婦人科医でベストセラー作家の宋美玄(46)も次のように苦言を呈した。《確かに晩婚化により欲しい数の子どもが得られなくなっていることは人口学的にも事実なのですが、言い方によっては女性が知らない/産まないせいだというニュアンスになるので注意していただきたいです》そもそも、内閣府の令和4年版「少子化社会対策白書」によれば、夫婦が理想の子供の数を持てない理由として「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が56.3%で最多となっている。また、内閣府の2020年の資料の「少子化関連指標の国際比較」によると、日本人の平均初婚年齢は29.4歳で、OECD加盟国の中でも出生率の高いスウェーデンの34歳やフランスの32.8歳よりも早婚であることがわかる。麻生副総裁の発言に対してはネットの女性掲示板でもブーイングの嵐となった。《女性だけが原因?》《脳みそ、昭和のままか》《お給料少なくて税金ばかり取られるからよ》《高齢者はこういう考えしかできないから・・・》《その晩婚化になった理由を考えろよ。金がないから家族養えないから若い子が結婚したがらないんだよ。金がないのに子供に責任負えないからだよ。とにかく給料が足りないんだよ!》《1番の理由は女性も馬車馬のように働かないとやっていけないからです。馬車馬のようにストレス社会で働き、家の事もし、子育てをするのは無理ゲーです》《沢山産んだらアホって言われる国悲しい》《誰がこんな国にした》いったい晩婚化社会を作ったのは誰なのか。女性たちの悲鳴は麻生副総裁に届くのだろうか――。
2023年01月17日現在日本のもっとも深刻な問題といえる、少子高齢化。その危険性は数十年前から指摘されていましたが、さまざまな要因から出生率の低下に歯止めがかかっていない状況です。少ない若者で多くの高齢者を支える社会は、安定したものとはいえません。このままでは、状況はさらに悪化していくでしょう。東京都の『少子化対策』に、加藤浩次が疑問2023年1月4日に行われた新年のあいさつで、東京都の小池百合子都知事は、0~18歳の子供に月5千円程度を給付する施策を発表しました。この施策は、定期的に給付することで、子育てを切れ目なくサポートするのが狙い。金額については、地方と東京都の教育費の差が5千円程度のためとのことです。小池都知事は、少子化が深刻な状態であり、危機的であると力説。新たな少子化対策として、今回の『大胆な取り組み』を新年度から開始予定としました。加藤浩次「確かにお金も大事だけれど…」翌5日に放送された情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)では、東京都の新しい少子化対策について特集。街頭インタビューでは、新しい施策に対して喜ぶ人もいる一方で、「子育て支援なら分かるが、本当にそれが少子化対策になるのか」という声も上がりました。番組でも、出演者からは「だからといって『もう1人産もう』という考えになるのか」と疑問を呈する意見が。そういった意見を受け、お笑いコンビ『極楽とんぼ』のメンバーであり、同番組のMCを務める加藤浩次さんは、このように持論を展開します。そこなんですよね。だから、お金っていうのも当然大事で、VTRでも(そういう意見が)ありました。お金があるっていうことで「もう1人欲しい」っていう方も多いと思うんだけど、じゃあ5千円増える、年間で6万円増えることによって、出生率が上がるのかっていうのはちょっと難しいのかなって。もっと複合的な問題な感じもするんですけど。スッキリーより引用確かに、毎月5千円の給付があれば、子育てに必要な費用を少し抑えることができるでしょう。しかし「子供が18歳になるまで毎月5千円をもらえるなら、子供を産もう」と考える人は、一体どれだけ現れるのでしょうか。以前から世間では「現役世代の貧困が未婚率につながり、そこから少子化につながっている」という意見が上がっています。『スッキリ』でも、専門家が少子化対策に必要なのは賃金の押し上げや、非正規雇用の改善であると指摘をしました。加藤さんが抱いた疑問は、どうやら多くの人も感じている模様。ネットでは共感する声が上がっています。・子育て支援ではあるかもしれないが、『少子化』支援ではないと思う。・その通りで、少子化はまさに『複合的な問題』。もっと根本の改善が必要。・ないよりはあったほうがいい。でも、これで「子供を産もう!」とはならないよ…。この施策が少子化対策の1つであり、今後さまざまな新しい施策が増えていくのであれば、効果は出るのでしょう。しかし、長年日本が少子化問題を改善できなかったこともあり、多くの国民が不安や疑問を覚えているようです。内閣府によると、このままだと2050年の全国民の平均年齢は51歳になるのだとか。そのような未来を回避するには、多くの人が求めている施策が必要なはずです。[文・構成/grape編集部]
2023年01月05日物価高に増税、少子化、年金の改悪……。私たちの家計がますます火の車になった岸田政権下の2022年を振り返り、経済ジャーナリストの荻原博子さんが警鐘を鳴らすーー。ますます少子化に拍車がかかり、改善が見られません。2022年の日本の年間出生数は、統計の開始以来初めての80万人を下回る見通しです。これまでの少子化に加え、新型コロナの影響もあるのだろうと分析されています。子どもの貧困問題に取り組むNPO法人「キッズドア」が、経済的に困窮し支援が必要な子育て家庭を対象に行ったアンケート調査では、ほぼすべての家庭が「家計が厳しくなった」と回答。出費を減らしている項目は、「洋服などの費用」74%、「日用品の費用」62%などのほか、もっとも多いのは「食費」の84%。子育て世代はそれほど苦しいのです。国は2023年以降「出産・子育て応援交付金」を、新生児1人当たり10万円相当のクーポン券などを支給することにしました。また、「出産育児一時金」についても現状の42万円から50万円に増額する方針で、岸田首相は「こどもまんなか政策だ」と胸を張りました(2022年12月10日)。でも、本当の意味での支援になっているのでしょうか。出産・子育て応援交付金は、先述の通りクーポンで配布されます。クーポンは子育て用品に交換できるものですが、当然ながら現金より使い勝手はよくありません。それでもクーポンにこだわるのは、現金を送ると「使われずに貯金に回る」「子育て関連じゃないものに使われる」などと思っているからでしょう。ですが、余裕のある家庭は子どもの将来のために貯金するし、余裕のない家庭は今日の食事に使うのが当然ではないでしょうか。クーポンの作成や配布には、事務費用や郵送費用などが掛かります。現金給付よりコストがかかるクーポンにこだわるのは、業者との癒着などがあるのかと疑いたくなります。また、近年出産費用が上がっていましたから、出産育児一時金の増額はありがたいことでしょう。ただ子育てにお金がかかるのは出産時だけではありません。特に重くのしかかるのは教育費ではないでしょうか。日本の高等教育への国の支出はOECD諸国で最低レベルです。子ども1人当たりにかかる教育費は、すべて国公立でも1千万円、すべて私立なら2千万円を超えるといわれます。それだけの経済力がないと思う方は、子どもを産むのをあきらめるでしょう。それが少子化の原因の1つだと思います。一時的なクーポン配布などではなく、教育費をどう支援するのか。抜本的な教育支援こそが、少子化の解消につながる1つの方法ではないかと思います。
2022年12月30日物価高に増税、少子化、年金の改悪……。私たちの家計がますます火の車になった岸田政権下の2022年を振り返り、経済ジャーナリストの荻原博子さんが警鐘を鳴らすーー。2022年の年金改定で、高齢者は「どんどん働け」といわれ、それでも年金額が減っていく苦しい状況に陥っています。年金は原則65歳から受給が始まります。ですがこれまでも、65歳より遅くもらう「繰り下げ」や早くもらい始める「繰り上げ」によって自分の好きな時期から受給を始められる制度があり、「繰り上げは60歳から、繰り下げは70歳まで」が決まりでした。しかし2022年4月以降は、繰り下げの限度を75歳まで拡大。年金は「60~75歳までの間にもらい始める」ものとなったのです。また、繰り上げを選択すると、1カ月早めるごとに受給額が0.5%減額されていましたが、今後は0.4%減額と、早くもらい始めるデメリットがわずかですが縮小しました。一方で、遅くもらい始める繰り下げは、これまで通り1カ月遅らせるごとに0.7%の加算ですが、最大10年間繰り下げると0.7%×12カ月×10年=84%の増額になりました。ほかにも、働く高齢者の給与が一定基準を超えると年金の支給を停止する「在職老齢年金制度」は、4月以降、年金を減らす基準を緩和しました。さらに、厚生年金に加入しながら働く高齢者は、加入期間が長くなるほどもらえる年金額が増えるはずですが、これまでは70歳で退職するときにだけ年金額が増えていました。4月以降は、在職中でも年金受給額が毎年見直され、受給額が増えていきます。これらの施策から見えるのは「働ける高齢者は長く働いてほしい」ということ。だから、「基準を緩和し、たくさん働いても年金を減らしません」「働いたら毎年年金額を増やします」などと、働きやすい環境整備を行っているのです。しかし、そもそもの年金受給額は増えません。コロナ禍での現役世代の賃金低下に連動して、2021年、2022年の2年連続、年金は減額でした。2023年の年金額は、2022年の物価高に伴い増額されると予測されていますが、ただし、現役世代の負担を減らすために年金額を抑制する「マクロ経済スライド」が発動されるでしょう。受給額としては昨年より多少増えても、物価上昇分をカバーできない。実質目減りです。物価が上がり年金額はどんどん目減りしていくなか、働きたくても働けない高齢者もたくさんいます。本来うれしいはずの長生きが“リスク”だと感じさせない施策を、国には期待したいものです。
2022年12月30日医療が発達している現代でも、身体への負担は大きいものです。高齢出産ともなれば、身体への負担はより重くなるともいわれています。お笑いタレントの、だいたひかるさんは、2022年1月、46歳の時に第1子を出産しました。一般的に、35歳以上の出産が高齢出産と定められていることから、だいたさんもこの定義に当てはまります。同年11月20日、だいたさんは高齢出産でよかったことと悪かったことをブログでつづりました。高齢出産で良かった事は、私はの場合ですが…気持ちに、人に捧げる余裕が出来ていた事悪かった事は、捧げる時間に余裕が無い事一長一短です!だいたひかるオフィシャルブログーより引用気持ちの面で、子育てに自分の時間を捧げる余裕ができていたことがよかったという、だいたさん。一方、それらに捧げる実質的な時間に余裕がないと感じたこともあるそうです。出産を経ると、子育てが始まります。これまで当たり前のようにできていたことに制限がかかり、精神的な負担を感じる場合があるでしょう。だいたさんは、年齢を重ねてから出産をしたことで、気持ちの面で余裕が持てたようです。高齢出産のよしあしをつづっただいたさんの声に、さまざまな感想が上がりました。・出産が終わった今、余裕があるかどうかも大切なことだと思います!・高齢出産をしました。夢を叶えてからの出産だったので、今は自分のための時間をそれほど欲しいと思いません。体力的にはきついですが。・守るべきものを持つと、人生は変わりますよね。妊娠や出産は人生を変える大きな出来事で、そのタイミングをコントロールできるものではないでしょう。命を授かり、出産をしようと決めたその時が、その人にとっての『いいタイミング』だったといえるのかもしれません。[文・構成/grape編集部]
2022年11月21日困っている人がいたら率先して助けてあげましょう。「小さな頃に親にいわれた」「小学校の道徳の授業で習った」という人もいるでしょう。もちろん、こういった親切は誰かに強いたり、強いられたりする類のものではありません。しかし、こんな光景に出くわしたらどうでしょうか。もしかしたら、積極的に「人に親切にしたい」と感じるかもしれませんよ!高齢男性が電車で席を譲られるも…電車に乗っていた、りらこ(@riraco123)さんは、ある日素敵な光景を目撃したといいます。それは、電車に乗って来たおじいさんと、男性のやりとり。シートに座っていた男性が「席を譲ろう」と声をかけると、おじいさんは笑顔でこう告げました。「ありがとう。でも、腰が悪いから、立っていた方が楽で…」腰やヒザなどの調子が悪い場合、人によっては立ったり、座ったりすることで身体に負担がかかります。このおじいさんの場合は、きっと立っていたほうが楽なのでしょう。男性の親切に感謝しつつも、丁寧に断ったおじいさん。さらに、電車から降りる時、男性にこのように声をかけたといいます。「さっきはありがとう。嬉しかったよ」電車で高齢男性に席を譲ろうとした男性がいて「ありがとう、でも腰が悪いから立ってた方が楽で☺︎」と断っていた。そして降りるときに「さっきはありがとう、嬉しかった」と声をかけておられた。とても素敵。断り方まで勉強になる。私もこんなふうに穏やかに歳をとりたい。— りらこ (@riraco123) November 13, 2021 人によっては「席を譲ろうかな」と思っても、勇気が出ずに「席を譲れない」という人もいるでしょう。そう考えると、男性の「席を譲る」という行為は素晴らしいものです。席を譲ってくれた男性の、気持ちをおじいさんは理解していたのでしょう。しっかりとお礼と感謝の気持ちを伝えました。この2人のやりとりを見て「心を打たれた」という、りらこさんのツイートに多くのコメントが集まりました。・席を譲ってもらうと嬉しいよね。もう一度お礼をいいたくなる気持ちが分かる。・かっこいい!自分も高齢者になったら、こういう対応ができる人になりたい。・「ありがとう」だけじゃなく、「嬉しかった」って自分の気持ちも伝えられるのが素敵。見習いたい。男性の親切な言動に、優しい言葉を返した高齢男性。こういった親切心や優しさが広がると、素敵ですね!grape HIT(グレイプ ヒット)ウェブメディア『grape』で、過去に多くの共感を得た記事や反響の大きかった投稿を再構成してお届けしています。[文・構成/grape編集部]
2022年11月20日10月24日に、出産時に支払われる出産育児一時金を現行の42万円から来年度からは47万円に引き上げられるという発表がありました。6月には2021年の出生数が発表されましたが、過去最少の出生数に。歯止めがかからない少子化の現状を受け、ベビーカレンダーは、2022年7月26日(火)~7月29日(金)の期間、ベビーカレンダー会員のママ881名を対象に、妊娠・出産に関する意識調査を行いました。2022年6月に厚生労働省から発表された「令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)」によると、2021年の出生数は約81万人。2020年の約84万人から減少し、1899年の調査開始以来、過去最少の数字を更新することとなりました。 10月には、これを受け来年度から出産育児一時金を現行の42万円から47万円に引き上がることが発表されました。深刻化に歯止めがかからない少子化の現状を受け、ベビーカレンダーでは出生数減少に関し、独自の分析・考察をおこないました。 経済支援の制度が実際にあったなら、3人以上の子どもがほしい人が75%超に!まずは、出生数減少の要因が「女性人口の減少」と「出生率の低下」のどちらが多いのかを、「年齢別女性人口」と「年齢別出生率」を年単位で算出し、分析しました。すると、2006年~2015年の出生数減少の要因は「女性人口の減少」のみと考えられ、「女性人口が前年と変わらなければ、出生数は増えていた」という結果に至りました。しかしながら、2016年以降は「女性人口の減少」「出生率の低下」「1人頭の出生数の低下」のいずれもが重なり、出生数を押し下げる要因が多面化していることが浮き彫りになりました。 現状の女性人口を増やすことは不可能なため、どうしたらいいのか考え得る対策の中で取り組むべきことは、「出生率を上げること」と「婚姻数を増やすこと」だと考えます。日本はスウェーデンやフランスに代表される欧米諸国と比較し、婚外子(非嫡出子)に認められる権利が乏しいため、婚姻数の減少が出生数のマイナスに直結。これも、2021年の「人口動態統計月報年計(概数)」によると、日本の婚姻数は2013年以降、2019年には一時増加となりましたが、減少の一途をたどっています。 では、婚姻した夫婦の出生数を増加させるには、何が必要なのか。ベビーカレンダーの調査・分析から見えてきたのは「経済的理由」です。出生数の減少要因が「女性人口の減少」に限定されていた2006年〜2015年には、経済の一時的な回復が見られたのです。 上記の表を見ると、2003年〜2007年には完全失業率が改善していることがわかります。 また2006年〜2009年にはデフレ脱却が見られたと考えられ、この一時的な経済の回復により、経済的な理由から出産を控えていた人たちの不安が和らぎ、出産に踏み切った可能性が高いと考えられます。 そこで、ベビーカレンダーでは「2016年以降における出生数低下の要因は経済的理由にある」との仮説の下、ベビーカレンダー会員に妊娠・出産に関する意識調査を実施しました。子ども1人以上の出産を経験した会員ママ881名を対象にアンケートをおこなったところ、「現在の子どもの人数はもともと希望していた人数ではない」と答えた人が全体の4割を超え、その要因として「経済的な理由から」と答えた人が約3割を占めました。 1.産みたいのに踏み出せない。その要因の約3割が「経済的な理由から」!会員ママ881名を対象に現在の子どもの人数を尋ねたところ、「1人」(64.25%)「2人」(26.33%)という結果となり、アンケート回答者の約9割が「子どもは2人以下」ということがわかりました。 また、現在の子どもの人数はもともと希望していた人数かを尋ねたところ、「はい」(53.58%)「いいえ」(46.42%)という結果に。回答者の4割以上が希望の人数を出産していないことが明らかになりました。そこで「いいえ」と答えたママを対象に、希望していた子どもの人数を断念した理由を尋ねたところ、結果は「経済的な理由から」(28.21%)「年齢的な理由から」(18.46%)「夫や家族など周囲が育児に協力的ではないから」(5.38%)となりました。「その他」の回答として「病気など身体的なトラブルから」「離婚をしたから」などが挙がり、また「断念しておらず、第2子以降を妊活・妊娠中」という声もありましたが、経済的な理由から希望の人数を断念した人が約3割という結果になりました。 また、現在の子どもの人数が希望どおりか否かにかかわらず、初めての妊娠・出産を振り返り、「これから子どもを持つ」と考えた際にどんな制度があったら良かったかを尋ねると、回答数が多かった順に、1位「経済的な負担を軽減する制度」(87.97%)、2位「妊娠中や産後も仕事をしやすい、育児と仕事を両立しやすい制度(66.97%)、3位「家事代行など、育児中の負担を軽減する制度」(43.59%)となり、やはり経済的な支援の必要性が明らかになりました。 2.子ども1人の出産に対する理想の支援額は80万円。出産育児一時金と倍近くの乖離!では、2人目、3人目を出産し、出生数を増加させるには、どの程度の経済的支援が必要なのでしょうか。希望していた子どもの人数を断念したママのうち、その理由を「経済的な理由から」と答えた人を対象に、出産に対する理想の支援額を尋ねたところ、「40万円未満では少ない」(26.63%)「40万円では少ない」(18.09%)「50万円では少ない」(28.14%)と感じる人の合計が全体の7割以上という結果に。 また、少子化支援を前提に1人の出産に対する支援額として、いくらでは多いと感じるか/少ないと感じるか/多すぎると感じるか/少なすぎると感じるかを尋ね、その回答をPSM分析したところ、子ども1人の出産に求める支援額の「妥協価格は75万円」「理想価格は80万円」であることが明らかになりました。※PSM分析…「Price Sensitivity Measurement(価格感度測定)」の略。生活者の感覚から、商品・サービスに対する受容価格を解析する分析手法。価格に関する4つの質問を通じ、「上限価格」「妥協価格」「理想価格」「下限価格」を導き出す。 さらに、現在の子どもの人数が希望どおりのママに、「1人目を産もうとしていたとき」を振り返ってもらい、同様のアンケートをおこなったところ、「40万円未満では少ない」(39.1%)「40万円では少ない」(17.04%)「50万円では少ない」(25.76%)と感じる人の合計は全体の8割を超え、支援額のPSM分析結果においても、希望していた子どもの人数を断念したママと同様に「妥協価格は65万円」「理想価格は80万円」であることがわかりました。 現在、出産育児一時金の支給額は子ども1人につき42万円。この額には「産科医療補償制度」の掛け金が含まれているため、制度に加入していない医療機関などで出産した場合などには、支給額は40万8000円(令和3年12月31日までの出産の場合は40万4000円)となります。来年度からは47万円に引き上げられると発表がありましたが、いずれにしてもその額は、理想の80万円とは倍近くの乖離があることが浮き彫りになりました。 3.経済支援の制度が実際にあったなら、3人以上の子どもがほしい人が75%超に! 前段では、少子化支援を前提とした子ども1人の出産に対する理想の支援額80万円と、実際に子ども1人につき支給されている出産育児一時金42万円とを比較しましたが、出産育児一時金はあくまでも出産費用を補填するための支給金です。そこで、「経済的な負担を軽減する制度」が第1子を考える際に実際にあったとしたら、妊娠・出産を「したい」と思う度合いはどれほど変わったかを尋ねると、「約64%上昇する」という結果に。 また、「経済的な負担を軽減する制度」が第1子を考える際に実際にあったとしたら、持ちたいと思う子どもの人数は増えたかを尋ねると、「増えた」(67.52%)「増えない(変わらない)」(32.48%)という結果に。 さらに「増えた」と答えた人に何人の子どもがほしいと思ったかを尋ねると、結果は「2人」(24.44%)「3人」(52.96%)「4人」(12.41%)「5人」(7.59%)、「6人以上」(2.59%)となり、「3人以上」と答えた人の割合の合計は75%以上。経済的な支援制度の充実が、1人頭の出生率に大きく影響する可能性を示唆する結果となりました。 今回、実施した意識調査では、ベビーカレンダー独自の分析・考察から導いた仮説のとおり、出生数減少の要因には「経済的理由」があり、経済支援制度が実際に充実していたなら、「希望する子どもの人数が増える」ということが明らかになりました。 ベビーカレンダーでは「専門家から直接アドバイスを受けられる」という当社の強みを生かし、経済の側面からも有識者の意見を聞くとともに、メディアとして経済支援の重要性を国や自治体にも訴えかけていきます。 また、婚姻数を増やすこと、出生数を上げることも重要と考えており、ベビーカレンダーが運営するメディア『ムーンカレンダー』において、女性の婚活を後押しする体験記事や編集部員によるマッチングアプリの利用体験記なども配信しています。 さらに2022年9月には恋愛・マッチングアプリを紹介するメディア『シッテク』、婚活に悩む方に向けたメディア『婚活会議』の事業譲渡契約を締結。今後は情報発信のみならず、実際の出会いの場を提供するための施策も推進していきます。<調査概要>調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2022年7月26日(火)〜7月29日(金)調査件数:881件※集計結果は100%にならない場合がございます。
2022年10月27日交通事故に巻き込まれることなどをはじめ、人はいつ、どのような状況でケガをするかは分かりません。バスに乗っていた、みよ(@miyo1974)さんは、1人の高齢者がケガをするのを目撃しました。それは、高齢者がバスに乗ろうとしていた時のこと。手すりを握ることができなかった高齢者は、後ろに転倒してしまいます。高齢者は後頭部に傷が生じ、出血するほどのケガを負ったのです。ケガをした高齢者に、医療従事者が…?すると、みよさんはとっさに行動を起こしました。まず、普段から持ち歩いていたというゴム手袋を急いで身に着け、タオルで高齢者の頭をおさえます。次に意識がどの程度あるかを確認し、消防救急無線である『119番』に電話をするよう、周りの乗客に依頼しました。一連の応急手当をしてからも、救急車が到着するまで高齢者の付き添いを続けたみよさん。実は、みよさんは看護師です。医療知識と経験があるため、ケガをした高齢者の応急手当を行うことができたといえます。その後、救急車が到着。救急隊は、応急手当をしたみよさんに、感謝を表明するカードを渡しました。なんと!バスに乗ろうとした高齢者。手すりをつかみ損ねたのか後ろに転倒。後頭部を裂傷出血。急いでゴム手袋をしてタオルでおさえる。(何故かゴム手袋を持ち歩いている笑)。意識レベル確認。その場にいた方に119依頼。救急車到着まで付き添い。こんなカードをいただきましたよ。夜勤間に合うかな? pic.twitter.com/wb2na9gu7f — みよ (@miyo1974) October 19, 2022 この日、夜勤があり、仕事に向かう途中だったというみよさん。仕事の前でも、率先して目の前の負傷者を救ったのです。みよさんがTwitterに一連のエピソードを投稿すると、多くの人から称賛と感謝の声が上がりました。・その人を助けて下さり、本当にありがとうございました。他人でも、みんなが誰かにとって大事な人なんですよね。私もできることを実行するように心がけています。・医療に携わる人は「助けたい」という志しがあるからこそ、できる仕事なんだと思います。尊敬しますし、ケガをされた人も心強かったのではないでしょうか。・とっさに対応できて、すごくかっこいいです!どうか夜勤は何事も起きませんように。人の命を救う仕事をしている、医療従事者。普段から病院をはじめとする現場で知識と経験を身につけているからこそ、バス内など公共の場でも、みよさんのように人の命を救えたのでしょう。私たちが医療従事者でなくとも、もし目の前で倒れたりケガをしていたりする人を見たら、救急車を呼ぶなど自分にできることをしていきたいですね。[文・構成/grape編集部]
2022年10月21日日本体芯力協会(会長:鈴木亮司)は、頑張らない筋トレ「体芯力」体操の普及活動を行っており、ロコモ予防に高齢者が手軽に布団の中でもできるモジモジ体操が話題になっています。10月10日の転倒予防の日を前に、横浜市にある町田内視鏡クリニックで高齢者向け転倒予防トレーニングを実施します。モジモジ体操【ロコモが増加、国も高齢者に運動を呼びかけ】コロナ禍で高齢者の運動不足による筋肉量の低下で、ロコモの増加が懸念されています。ロコモとは運動器の障害のために移動機能が低下した状態のことを言い、転倒、骨折や関節の病気などの運動器の故障は、要支援や要介護になる原因のトップです(※日本整形外科学会 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイトより)。ロコモで転倒すると最悪のケースでは、一日中ベッドの上で寝たきりとなり、排泄、食事、着替え、寝返りをするにも誰かの手助けが必要となります。今年4月に日本医学会連合は80歳になっても元気に歩いて外出できる「80GO(ハチマルゴー)運動」を提唱、スポーツ庁はロコモ対策として「座っている時間を減らす」「片足立ちやスクワットなどの下肢筋トレ」「散歩や健康体操などで体を動かす」ことを高齢者に呼びかけています。しかし、高齢者にとっては、スクワットなどを行うことが困難な場合もあり、簡単に無理なくできる運動の需要が高まっています。【たった10秒、体をひねるだけのモジモジ体操】高齢者でも簡単にできるロコモ予防の運動が話題です。一回10秒、寝転んで体をひねるだけのモジモジ体操は医師も推奨しています。やり方は、まず仰向けでまっすぐ寝ころび腰に手を当てて、お腹に長方形を描くようにイメージします。その長方形を平行四辺形にするつもりで股関節を動かし、片方の腰を引き上げ、もう一方の腰を下げます。逆も同じように行いこれを1セットとし、10セット行うだけ。リラックス効果が高く、布団の中で就寝前に行ってそのまま寝ても大丈夫。力を抜くことが最重要で、最低週2回の体操で効果が期待できます。この体操で鍛えられるのは「体芯」である大腰筋、半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉です。立ち上がる、歩くといった動きをするときに体をスムーズに動かす大元の役割を果たしていますが、体の奥にあり普通のトレーニングでは鍛えることができません。横浜市にある町田内視鏡クリニックの町田マキヨ院長が73歳で現役なのは、「体芯力」を鍛えたから。大腸の内視鏡手術はとてもハードで帰宅時には手すりにつかまらないと階段を登れないほど、体力に限界を感じて閉院を考えていたときに「体芯力」と出会いました。体の痛みが解消しただけではなく、体の使い方が上手くなり手術の所要時間も年々短くなりました。今ではフルスクワットを100回楽にこなせるようになり、クリニックの患者さんにも体芯力の体操を推奨しています。体芯力トレーニング1体芯力トレーニング2体芯力トレーニング3【死ぬまで歩ける体づくりをサポートしたい】体験者からは、「膝痛が取れて正座や登山もできるようになり、ストレスまで消えて性格が明るくなった。」「70代になってスキーで夫に置いていかれるようになったのが体芯力を始めてから、夫がついて来られないくらいスイスイ滑れるようになった。今では娘と孫よりもスタミナがあり、ロックフェスティバルも最後までノリノリで楽しむことができた。」と好評です。「体芯力」を鍛えるモジモジ体操は、18年間でプロアスリート含め3万人以上のパーソナルトレーナーを勤めてきた鈴木亮司が考案。子どもの頃は体が弱く運動が苦手、中学時代は不良に絡まれても何も抵抗できずに悔しい思いをして、強くなりたいと格闘技を始めました。格闘家として活躍するも練習中の眼窩底骨折でドクターストップがかかり、負荷をかけない新たな筋トレを模索したのがきっかけです。体育学の権威である小林寛道東大名誉教授と出会い、理論的裏付けを得て力まずに鍛える「体芯力」体操を考案しました。「ジムなどでは高齢者に対してメディカルチェックを行い、危険と見れば参加させないケースが多くあります。健康になるために運動するはずが、健康でなければ運動できないのはおかしいと疑問に思い続けてきました。一番必要な人に必要な運動が届いていないことは、高齢社会における深刻な問題です。モジモジ体操は高齢者も無理なくできます。死ぬまで歩ける体をつくり、毎日を楽しく過ごしてほしいです。」《鈴木亮司プロフィール》高齢者を中心に18年間でのべ3万人以上のパーソナルトレーナーを務める。アメリカプロバスケット選手、有名格闘技道場、プロ格闘家、プロボクサーなどもクライアントにおり、アスリートから80歳以上の高齢者まで、ほぼ同じ内容のトレーニングを実施。著書には、「死ぬまで歩ける体をつくる!10秒 『寝ころび筋肉ひねり』」「インナーマッスルに効く『体芯力』全身体操」「体のたるみを引きしめる!『体芯力』体操」「腰・ひざ 痛みとり『体芯力』体操」「100歳まで歩ける!『体芯力』体操」がある。URL: 会長・パーソナルトレーナー鈴木亮司書籍_寝ころび筋肉ひねり《転倒予防トレーニング概要》10月10日の転倒予防の日を前に、10月7日(金)14時から高齢者でも簡単にできる転倒予防トレーニングを5名限定で開催します。場所: 町田内視鏡クリニック〒246-0031 神奈川県横浜市瀬谷区瀬谷3-1-29URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月29日10月1日から75歳以上の人が加入する「後期高齢者医療保険」が変わり、75歳以上の医療費に「2割負担」の区分ができます。そのことで、高齢者の医療費に変化はあるのでしょうか?経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれましたーー。■いざ病気になったときのため負担上限を調べよう現在は単身世帯で年収383万円以上、75歳以上が2人以上の世帯は年収520万円以上という現役並みの所得がある方は3割負担ですが、それ以外の多くは1割負担。ですが10月以降は、今1割負担の方のうち、年金収入と、事業収入などがある方はそこから経費を差し引いた合計所得金額を合わせて、単身世帯で200万円以上、2人以上の世帯だと合計320万円以上の収入があると2割負担になります。2割負担になるのは後期高齢者の約20%、約370万人です。1割負担から2割負担になると、医療費が2倍になると心配かもしれません。ですが、ご安心を。負担が急激に大きくならないように当初3年間は、外来医療の1カ月の負担増加額が3000円以内に収まるような措置が取られます。たとえば1カ月の医療費が5万円だったとすると、1割負担なら5000円ですが、2割負担だと1万円。支払いは5000円増えますが、このうち3000円を超える分(2000円)は払い戻され、実質的には8000円の負担になるというわけです。軽減措置を受けるには、払戻金を振り込む口座の登録が必要です。すでに登録がある人は手続き不要ですが、登録のない人には市区町村などから申請書が郵送されます。登録手続きをお忘れなく。「もし入院したら」と心配な方もいるでしょう。月50万円の医療費がかかった場合、1割負担だと5万円ですが、2割負担になると10万円。負担が大きく増えます。入院か通院かに関係なく医療費が多額になった場合は、これまでどおり「高額療養費制度」が利用できます。高額療養費制度は70歳を境に負担上限額が変わり、70歳以上で一般的な収入(年収156万~約370万円)の方は、月5万7600円が負担上限です。先のケースで10万円を払っても、高額療養費を申請すれば5万7600円を超える分(4万2400円)は払い戻されます。加えて、高額療養費制度は世帯合算が可能です。条件は同じ医療保険に加入していること。夫婦とも75歳以上なら、どちらも後期高齢者医療保険ですからOK。それぞれが払った医療費を足し合わせて、負担上限を差し引いた分が払い戻されます。また、療養が長引き、高額療養費制度を過去12カ月に3回以上利用した場合、4回目からはさらに負担上限が下がります。高額療養費制度の負担上限は、年齢と年収で決まります。あらかじめ自分の負担上限を調べておくと安心でしょう。日本の医療制度は高額療養費制度などもあり、今のところ健全といえるでしょう。ただこれ以上個人の負担が増えないよう、医療制度が改悪されないよう国の動きに目を光らせていたいと思います。【PROFILE】荻原博子身近な視点からお金について解説してくれる経済ジャーナリスト。著書に『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)、『50代で決める!最強の「お金」戦略』(NHK出版)などがある
2022年09月23日大切なペットが迷子にならないよう、飼い主たちは対策をしています。それでもペットは、予期せぬ場所から家を抜け出し、危険な外の世界へ駆けていってしまうことも。アメリカ在住の、ちよ(__chiyodayo__)さんが、夫と買い物に行った帰りのことです。夫婦が車から荷物を下ろしていると、白っぽい何かが接近してきました。最初は、アメリカに生息している有袋類の『オポッサム』が近付いてきたかと思ったのですが…。ちよさん夫婦の自宅近くにいたのは、高齢な迷子犬。雨から逃れるためか、勝手に家の中までついてくると、自宅のようにくつろぎ始めました。夫婦は、夜も遅いため迷子犬を保護することに。猫2匹と暮らしているちよさんにとって、動物のお世話は慣れたものです。とはいえ、迷子犬は高齢かつ、愛情をたっぷりと受けて育った子なので…。迷子犬はお嬢様においや味に敏感で、人が持っていないとおやつに口を付けない迷子犬。飼い主さん一家は愛情ゆえに、飲み物や食べ物を手ずから、丁寧に与えていたのかもしれません。そんなお嬢様育ちの迷子犬に、猫も興味津々でした!翌日、ちよさんが迷子犬の情報をFacebookで探すと、すぐにそっくりな犬『ニーナ』ちゃんの捜索願いがヒットします。すぐに連絡してみると、事態が大きく動きます。飼い主さん一家の喜びように涙迷子犬のニーナちゃんを迎えに来たのは、いかつい男性でした。日本円で1万円ほどの価値がある100ドル札を夫婦に手渡すと、車に乗って去っていきます。嵐のようなひと時後、なぜか掛かってきた男性からの電話に出ると、ニーナちゃんの帰宅を喜ぶ飼い主さん一家の声が!偶然のミスで掛かってきた電話に、ちよさん夫婦は思わず涙がこぼれます。謝礼を渡したいほど、ニーナちゃんの無事が嬉しかったことを理解した夫婦は、ありがたくお金を使わせてもらったのでした。ニーナちゃんと飼い主さん一家の再会は人々の胸を打ち、「ハッピーエンドでよかった~!」「飼い主さんが圧のある人で笑った。素敵なエピソード」「優しい人に保護してもらえてよかったね、ニーナちゃん!」との声が寄せられています。おそらくニーナちゃんは、自力ではとても自宅へ帰れなかったことでしょう。人の優しさが感じられるエピソードに、胸がいっぱいになりますね![文・構成/grape編集部]
2022年09月01日晩婚化や少子化が憂慮される今の世の中、高齢で不妊治療する人も少なくないようです。私もご多分に漏れず、結婚が遅かったため40歳になってから不妊治療を開始。うまくいかずにあちこち病院をさすらったのち、待ち受けていたまさかの診断とは! そんな私の体験談です。★関連記事:40歳で結婚。「子どもができたらうれしいけど」夫の言葉に生理不順の私は…【体験談】県内の病院では無理ですと門前払いされ…30歳を過ぎてから結婚した私は当時、東京の実家から某県へ引っ越して不慣れな生活に四苦八苦。電車やバスの本数が1時間に1本だったり、駅前に店はなく、スーパーまでが遠かったりと、慣れない環境での生活にいっぱいいっぱいで、自分の人生設計など考える余裕はありませんでした。気付いたら40歳を超える年齢になっており、「子どもが欲しい」と慌てて思い立ち、市内にある評判の良い女医の産婦人科を受診したのです。まずは問診票を書き「不妊治療」にチェックを入れ受付に提出。人気のクリニックだけあって、1時間以上待たされ、やっと診察室に呼ばれると、女医は開口一番「最初から年齢を聞いていたら待たせなかったのに。すぐお帰りください」とひどい言葉を放ちました。「いや、ちょっと待ってください」。話だけでも聞いてほしかったので食い下がると、「あなたの年齢ではうちのクリニックだけでなく、県内ではもう無理ですよ。東京でも大阪でも自分の納得のいくお好きなところへ行きなさい」と門前払いされました。不妊治療の通院を始めたが結果は出ず妊活の一環で、SNSで知り合いになった院長が経営する鍼灸院にも通っていたのですが、その鍼灸師に「女医にひどいことを言われ、診察してもらえなかった」と愚痴りました。すると「あのクリニックは、うちのお客さんもボロクソに言われて泣かされたんですよ。気にしないで〇〇クリニックへ行ってごらんなさい、あなたより年上の人も通っていますよ」とすすめられたのが、わが家から電車を乗り継いで1時間半かかり、ローカルテレビでCMも流れる、県内でおそらく一番有名な不妊治療クリニック。そちらに通院することにしました。しかし、1年以上通院するも結果は出ず……。排卵誘発から採卵、受精、胚移植まで、結果が出ていないのに毎月同じ処方の繰り返しで、ひと月に数十万円の治療費ばかりが飛んでいき、どこが悪いのか調べてはくれないのです。漠然とした不安の中で、なぜか思い出されるのが一番初めに受診した、嫌なことを言う女医の「県内では無理です、東京でも大阪でも行きなさい」という言葉でした。当時ブログで不妊治療日記を書いていた私は、フォロワーの皆さんとの交流の中で、東京や大阪には日本国内でトップクラスの不妊治療クリニックがいくつかあることを知りました。患者は当たり前のように新幹線や飛行機で通院していると知り、私も憧れるようになりました。ぜひそちらで診てもらいたいと思い、勇気を振りしぼって在来線と新幹線を乗り継いで4時間ほどかけて大阪の超有名クリニックの門をたたいたのです。診断結果はまさかの糖尿病の疑いだった!超有名クリニックだけあって患者層はどことなくセレブに見え、場違いを感じつつも待合室で待つこと2時間。メディアで拝見していた超有名医師の診察です。医師は気さくでやさしく話を聞いてくれ、その場で必要な検査をいくつか提案してくれました。その内容は血液検査をはじめ、BCE(慢性子宮内膜炎)検査、子宮の収縮検査、銅亜鉛検査、不育症の検査など「え?」と思うようなことばかりで、県内の病院ではまずなかった検査です。10個ほど検査があったでしょうか、すべての診断結果が出るまでの半月ほどは、期待と不安でとても待ち遠しかったです。しかしその結果は! なんと「糖尿の疑い」で薬が処方されたのです。毎年の健康診断でも血液検査はしますが、一度も糖尿病と言われたことはありません。医師が言うに「一般的な健康のための適正値と、妊活のための適正値は違うんですよ」とのことでした。そのような考え方があるのだと、初めて知りました。驚くとともに、最初の県内のクリニックではどうしてそれを教えてくれなかったのだろう。「少しでも早く治療していたらもっと早くに授かれたかもしれないのに」と残念な気持ちにもなりましたが、結果がわかり、遠方まで通ったかいがあったなと思いました。まとめ近場の産婦人科で、私が高齢妊活者であるがゆえに「お帰りください」とまさかの門前払いをされ、その後テレビCMで有名な県内の不妊治療クリニックに通うも思うような結果が出ず。ただ時だけが過ぎてもんもんとした気持ちでいた私が、不妊治療のブロガーたちの後押しもあり、奮起して新幹線通院を決断したことによって、まさかの糖尿病(妊活基準)が判明しました。私がネットの民と交流せず、何も疑問に思わずに県内の病院にそのまま通い続けていたら何の結果も得られなかったでしょう。不妊治療は風邪などの一般的な病気とは違い、どこの病院でも通えば良いというものではないようでした。近場で済ませようとせず、思い切って県外へ飛び出す勇気も必要なのだと思い知りました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。イラスト/村澤綾香著者/こぴあ(50歳)園芸店店主。園芸ライター。県の里親として虐待児童の一時保護など児童の福祉に携わる。主に1歳前後の里子がお泊りに来るので、日々奮闘中!
2022年08月13日日本の深刻な社会問題であり、さらにいろいろな問題を引き起こしている少子高齢化。現代社会で問題視されているうちの1つは、高齢者ドライバーによる交通事故です。歳をとると、誰しも自然と身体がおとろえるもの。目が見えづらくなったり、認知能力が低下したりと、車の運転に支障をきたしてしまいます。佐賀県警察が高齢ドライバーについて注意喚起2022年8月9日、佐賀県警察本部のTwitterアカウントは高齢ドライバーにまつわるエピソードを投稿。同県の神埼地区を管轄する、神埼警察署の警察官が目にした実際の光景に、多くの人が驚く声を上げました。なんと高齢ドライバーは、タイヤがパンクした状態の車を運転していたというのです。【神埼警察署】タイヤがパンクした状態で運転していた高齢の方を保護しました。「気づかなかった」と説明されたため、今後の運転について御家族を交えて話し合いをしました。扱い次第で車は凶器となり得ます。体の異変や更新時期等、機会があれば運転免許返納について考えてみましょう。 pic.twitter.com/OePPsAKd91 — 佐賀県警察 (@goroukun_spp) August 9, 2022 写真には、盛大にパンクし、ホイールから外れかかっているタイヤが写っています。パンクに気付かなかったという、高齢ドライバー。もし警察官がパンクに気付かなければ、このドライバーが事故を起こしていた可能性は高いといえるでしょう。こんなにもパンクをした状態であれば、大半のドライバーは運転中に異変に気付くはず。それでも気付くことができなかったのは、認知能力の低下が影響しているのかもしれません。事故を未然に防ぐために、佐賀県警察本部は今回のケースを紹介した上で「身体に異変を感じたら、免許の返納を検討してみてください」と呼びかけました。【ネットの声】・こ、怖すぎる…。ここまでパンクしても気付かないだなんて…。・信じられない。この状態で「気付かなかった」は、運転をしちゃいけないでしょ…。・『パンク』という域を超えてる…。これで、まともに運転ができるの!?投稿にもあるように、車は便利な利器であると同時に、人の命を奪う凶器にもなり得ます。しかし、交通手段が限られる地域では、車が生活必需品であることも事実。高齢ドライバーによる事故を減らすには、個人の意識だけでなく、社会の協力も必要といえるでしょう。少子高齢化が進む日本社会で、どのようにして高齢ドライバー問題を解決するべきかが、社会全体に問われています。[文・構成/grape編集部]
2022年08月11日愛し合う2人が「一生をともに過ごせるように」と願い、結婚するのは自然なこと。それなら、仲のよい2匹の犬が永遠の愛を誓うのも、自然なことなのかもしれません。アメリカのノースダコタ州で、長年一緒に暮らしてきた2匹のピットブルが結婚式を挙げました。メス犬のフランとオス犬のアールは、飼い主さんが2匹の世話をできなくなったため、動物保護施設『ホームワード・アニマル・シェルター』に預けられました。2匹はすでに高齢で、シェルターに来てからもずっと寄り添って過ごしています。その仲むつまじい姿を見たスタッフは、「この犬たちは離ればなれになるべきじゃない」と思い、2匹を一緒に引き取ってくれる里親を探すことにします。しかし、高齢の大型犬が2匹となると、里親になるためのハードルはどうしても高くなってしまいます。そこでスタッフはあるアイディアを思い付きます。それは、フランとアールを結婚させること!実際に結婚式を挙げて、2匹の幸せそうな姿を披露することで、犬たちの愛らしさを知ってもらおうと考えたのです。こうして2022年7月12日、フランとアールはスタッフやほかの犬たちが見守る中、青空の下で結婚式を挙げました。@homewardanimalshelter Fran & Earl just couldn’t wait any longer! July 12th, 2022 will always be a special day ♥️ Fran & Earl hope you can all join us for their reception at Paws Walk on 7/19. Looks like we might have to keep our eyes on Rosie now too #wedding #weddingideas #pitbullsoftiktok #adoptme #goldenyears #emptytheshelters ♬ Going To The Chapel - The Paragonsドレスアップした『新郎』と『新婦』のそばには、介添え役である犬たちも勢ぞろい。特製の犬用ウエディングケーキが用意され、結婚宣誓書にはフランとアールが署名代わりに肉球でスタンプを押しました。また、指輪の代わりに、結婚式の日付が書かれた名前入りの首輪を交換。式の後には、ブーケトスまで行われ、ラッキーな独身のメス犬がキャッチしたそうです!最初から最後まで、その場にいた誰もが笑顔になった、ほほ笑ましい式となりました。『ホームワード・アニマル・シェルター』のFacebookでシェアされた結婚式の写真には、祝福の声が殺到しています。・感動して泣いちゃったわ。フランとアール、おめでとう!・愛があふれているね。素敵な結婚式だ。・かわいい2匹がずっと一緒にいられますように!結婚式でのフランとアールの表情は、穏やかでとても幸せそうに見えます。自分たちのために、優しいスタッフやほかの犬たちが祝福してくれていることを分かっていたのかもしれません。住み慣れた家からシェルターにやってきて、2匹は不安だったはず。お互いの存在が大きな心の支えになっていることでしょう。フランとアールがこれからもずっと一緒にいられるように、新しい家族が早く決まるといいですね。[文・構成/grape編集部]
2022年08月09日少子化とは言え、コロナ禍で低年齢化する受験は白熱する時代に。そんな我が子の敏腕マネージャーを目指し、アナログママ(所在地:福岡県福岡市、代表者:村上 みゆき)は、受験情報を一元化できる2023年度版『受験スケジュール帳』を2022年8月8日に発売いたします。発売から7年初めてのお子様の受験で何をしていいのか分からない・・・・そんな受験生のママを助ける受験スケジュール帳。受験期の情報を1冊にまとめられる親向け受験スケジュールです。中学生、高校生ならご自身で管理できます。こんなお悩みを解消北九州市のアポロジャパンの特許技術を入れ、アナログとデジタルを融合。手帳内の学校見学のページにスマホをかざすと、スマホの画像、動画、ボイス、URLなどスマホの情報がリンクします。この一冊であなたも我が子の敏腕マネージャーに。親子三人三脚で頑張った受験期もあなただけの大切な思い出が詰まった1冊の手帳になります!【商品概要】2023年度版(2024年受験)カラー :ホワイトサイズ :A5構成 :塾・習い事絞り込みリスト、塾・家庭教師情報、検定試験年間計画、受験候補リスト、学校面談・塾面談メモ、合同学校説明会、受験スケジュール、試験当日・面接当日、進学校MEMO、受験が終わったらやりたいことリスト始まり月:2022年10月終わり月:2024年4月定価 :2,750円(税込み)発売日 :2022年8月8日販売情報:丸善書店、Amazon、ヤフーショッピング※お取り扱い店舗は直接、丸善書店にご確認ください2022年度版(2023年度受験)もAmazon、ヤフーショッピングにて絶賛発売中!2021年10月~2023年4月記入可能【会社概要】商号 : アナログママ代表者 : 村上 みゆき所在地 : 福岡市中央区天神5-9-2-307URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月28日32歳で結婚した私には、高齢出産は他人事ではなく、いろいろと調べていました。高齢出産の場合、早産や妊娠高血圧症候群になるリスクが高まること。成功例のような芸能人の高齢出産報道の裏で苦しんでいる母親がたくさんいること。それらを知った私は34歳までに妊娠しなかったら子どもはあきらめようと決めていました。しかし私が妊娠し、告げられた出産予定日は35歳の誕生日をとっくに過ぎた日付でした。とにかく自重正直、あきらめかけていたときに妊娠した子です。私でも妊娠できたんだ!と驚いたのと同時に、大丈夫なのか?と不安が襲ってきました。情報や知識がある分、恐怖心も強かったのです。だからとにかく自重しました。 無理、無茶、頑張る、は一切しない。早寝、早起き、朝ごはん。おなかを冷やさないように飲み物は温かいものにし、散歩をして血行が悪くならないように過ごしました。その結果、定期健診のたびに助産師さんに誉められ、不安もやわらぎました。 気持ちに余裕が持てる妊娠がわかると同時に子ども中心の生活に切り替えましたが、不満はほとんどありませんでした。というのも結婚が早くはなかったおかげ(?)で、仕事も遊びもたくさんしてきました。結婚してからもしばらく子どもができなかったので、夫と2人で過ごす時間も十分に持てました。 その結果、仕事のキャリアに対する不安や遊びへの未練はほとんどなかったのです。妊娠中は自炊をしたり、散歩をしたり体調を整えることに専念できました。 体力はないけど楽しむ知恵はある出産は想像以上に体力を消耗しました。しかも回復する隙を与えてくれない、怒涛の育児。オシャレをして、おでかけするママたちをネットや雑誌で見ると、まぶしいやらうらやましいやら。けれどしょうがないと受け入れ、今の自分ができることを考えました。 とことん子どもと一緒に過ごしたり、写真をはがきに加工してネットを見られない祖母に子どもの近況を伝えたり、本を読んだり。体を使わず知恵を絞って、みんなと同じではない、私だけの新米ママ生活を作り上げました。 この先、子どもに障害があることがわかるかもしれない、そんな不安は今でもあります。けれどリスクを取って産んだのは私だと腹も据わりつつあります。先のことばかり考えて不安になるのではなく、今を大切に子育てしたいと考えています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:小原水月1児の母。管理栄養士免許取得。「健康が人生をわくわくさせる」をモットーに食と健康の分野でライターとして活動中。高齢出産後、生まれ育った都心を離れ夫の実家がある地方都市へ移住。義母と同居。
2022年07月22日私立中高一貫校って、実際どんなところなの?こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回のコラムは、これから中学受験を考えている親子さんの、「私立中高一貫校って、実際どんなところなの?」という疑問を少しでも解消できるよう、うちの子たち(長男・次男)が通う私立中高一貫校を例に、お伝えしたいと思います。昨今の少子化や新型コロナウイルスの影響下にも関わらず、中学受験者の増加傾向は続いているとのこと。これは、コロナ対応でのオンライン授業などで、公立校と私立校の差が浮き彫りになった影響もあるようで、それまで中学受験を考えてこなかったご家庭も、私立進学を検討するケースが増えたから…でもあるようです。ただし、志望校の説明会などで6年間の教育カリキュラムや設備はある程度「外側から」確認することはできるのですが、「入学後の学校生活が、実際どうなのか」は、入学してみないと分からないことも多いように思います。志望校選びの際、公立小学校の環境があまり合わなかったうちの子たちの場合は、受験校の知名度や、難易度・偏差値よりも、「入ってから」の学校生活が、その子に合っているか、過剰な負担がかからないか、6年間のびのび過ごせるか、などをイメージできる情報のほうが必要でした。そこで、当時の私たちがとても知りたかった、私立中高一貫校の一日の流れや、先生方の印象や授業内容、注意点、6年間の一貫教育…などの実際を、現在うちの子たちが通う、自由な校風のある中高一貫校(以下、A中学※)を例に、可能な範囲で「内側から」ルポしたいと思います。とはいえ、私立中高一貫校は学校自体が個性的で、それぞれ独自の教育方針に基づいて運営されているため、各校によって大きく事情が異なることも多いです。うちの子たちが通う学校が「一般的」なのかは分かりませんが、あくまで一例として、イメージのご参考になれば幸いです。※A中学は発達障害・不登校傾向のある子のいわゆる「積極受け入れ校」等ではありません。では、うちの子たちが通う、A中学の一日の流れを紹介します。まずは朝の風景から。私立中学の場合、通学範囲が多岐に渡るため、徒歩通学、自転車通学、電車通学など通学手段もさまざまで、県外から通う生徒さんも。うちの子たちは約1時間弱の電車通学で、以前はラッシュ時を避けて早めに登校していましたが、今は満員電車にも慣れたようです。登校後は各教室のHR(ホームルーム)の時間に出欠確認があります(欠席の場合は保護者からネット連絡)。各自の体調の確認は体温記録アプリの入力でスグに終わります。中学からは教科担任制なので、担任の先生と顔を合わせるのはHRの時間だけ、という日も。授業時間は中学1年生から毎日7時限目まであります。ですが、帰りのHRが終わる時刻は、公立小の6時限授業後の帰りの会終了時刻とほぼ同じ。その理由は、始業前の朝学、給食の配膳、全員での掃除の時間などがなく、とても効率化されているから。ちなみに授業の合間の休み時間は、しっかり10分あります。ランチタイムは弁当持参のほか、業者による弁当販売の利用や、登校時にコンビニなどで購入するのもOK。コロナ前は購買でポテト争奪戦が展開されていたようですが、現在の弁当販売は専用アプリでの事前予約と電子マネー決済で、生徒は当日受け取るだけになりました。帰りのHRのあとの掃除は、共用部分は清掃員の方がピカピカにしてくれるので、自分たちの教室のみ、4-5人の当番制で5分程度の簡易清掃。放課後には部活動のほか、補習授業なども行われています。補習授業は任意参加がほとんどで、検定試験の対策講座や、特進コース進学希望者のための準備講座など。部活は、運動部・文化部共に、ハード系からレクリエーション系、ユニーク活動系までさまざまで、部活自体に入る・入らないも含めて選べ、途中での入退部や複数の部のかけもちもOKなので、大学のサークル活動のような印象です。一部の運動部は外部委託のコーチがいます。また、先輩・後輩の上下関係がゆるやかで、下級生が部長・副部長に抜擢されることもあるのだとか。長男・次男の帰宅時間は、部活などがなければ17時前なので、中高生にしてはかなり早いほうだと思います(部活の日も18時には帰宅)。ただし、高校生になると学校のあと、大学受験塾に行く生徒さんも多いのだそうです。公立校と同様、中学からは教科担任制になります。A中学は「フレンドリーで個性的な先生が多い」とのこと。長男は特に先生の影響を受けやすいため、教科担任の先生次第で成績も大きく左右されます。生徒の興味を引き出すことが上手い先生もいれば、例え話がマニアック過ぎて先生の話に誰もついていけない…なんてことも。私立校は学校といえど民間企業なので、公立校と違って自治体単位の人事異動がなく、正規雇用で長く勤める先生が多いようですが、自己都合による退職・休職などで入れ替わりも時々あります(たまに、夢を追いかけて旅立ってしまう先生も…)。全体的には比較的若い先生が多いため、親しみやすくて柔軟な印象を受けますが、高校課程になると専門性の高い選択科目が増え、元大学教員などの非常勤講師のご高齢の先生なども多くなります。私が特に気になっていた先生の質ですが、長男曰く「スグに怒鳴ったり、高圧的な態度の恐い先生は、ほぼいない」とのこと。これには理由があって、A中学では「生徒側が先生を評価する」仕組みがあるため、生徒に極端に不評な先生は、大抵翌年度にはいなくなっているからです。ただし、部活動等で実績がある先生や、ICT化に詳しい先生などが、突然他校に引き抜かれてしまうことも。優秀な人材の確保には一般企業と同じく経営努力が必要で、学校側もかなり苦労されているようです。授業内容は、A中学の場合はいわゆる「超進学校」ではないので、公立校と大きく異なるわけではありません。同じ教科書を使って、同じような授業内容で進んでいると思います。ただし、主要教科では習熟度別のクラス編成があって、上位クラスでは副教材を使ってガンガン先に進んだり、少し難しい発展的な内容にも取り組んでいるようです。また、よく言われるように、中高一貫校は中3で高校受験勉強をせずに済み、その分高校課程の内容に早く入るため、高3時点で余裕を持って大学受験勉強に臨むことができる…ハズです(生徒次第かもしれません)。授業のICT化はかなり進んでいると思います。A中学では、コロナ以前から全校生徒が1人1台タブレットを所有し、先生方も含め、あらゆる場面で使いこなしていたので、緊急事態宣言時の休校措置や、校内で陽性者が出たときのオンライン授業への切り替えも迅速でした。日頃から授業中に、調べ学習やプレゼンテーション、動画や写真の記録と共有、レポート作成など、タブレットは何かとよく使っています。また、宿題でも、ネット上のグループウェア経由で、教科担任からの課題が指示されネットで提出したり、回答フォームから小テストを送信したり、宿題を提出し終わると丸つけ用の解答がPDFでダウンロード配布されたりも。生徒からの質問をメールで受けつけている先生もいます。宿題はプリントやワークなども出ますが、プレゼンテーション用の動画やスライドを作成する課題などもあって、字を書くのが少々苦手な長男も熱心に取り組んでいます。また、英検などの検定試験の勉強は、個別最適化できる学習アプリを活用しています。このように、うちの子たちが通うA中学は合理的で「自由な校風」が魅力ですが、反面、生徒自身の意思や意欲次第の「自己責任」となる部分も多いです。こういった校風の学校は、特に丁寧なケアやサポートを希望する場合、志望校選びの際は注意したほうがいいでしょう。例えば、不登校傾向でしばらく学校に登校しない子がいても、学校側から、いわゆる「登校刺激」などの働きかけはないため、先生から頻繁に電話がかかってきたり、自宅訪問されることはありません(クラスメイトとはオンラインゲームなどで自発的な交流が続くことも)。勉強についていけなくなっても、自分から職員室に質問に行かない限りは、学校側が勝手にフォローしてはくれません。勉強に限らず、やる気や積極性のある子には丁寧に面倒を見てくれますが、そうでない子は放任されます(「それが気楽」という子もいるでしょう)。そのため、校風が合わなかったり、勉強についていけなかったり、対人関係のトラブルなどが解決しなかったりで、他校に転校していく子も毎年学年に数人程度いて、同様に他校からの転入生も同程度いますが、「来る者拒まず、去る者追わず」という少々ドライな印象です。また、高校課程へ内部進学せずに、中3で他校の外部受験を希望する生徒は、学校側の受験指導やサポートは期待できませんし(留学以外)、それまで内申点を意識してこなかったり、公立校との学習進度のギャップがあったり…などの面でハードルが高くなるでしょう(万が一、外部受験して不合格だった場合、元の中高一貫課程に戻ることはできないそうです)。こういった点も事前に十分理解・納得した上で、中学受験を検討したり、志望校選びができるといいと思います。その学校の「実際」を知るには、在校生や卒業生、保護者などの声を直接聞いたり、特に配慮を要するお子さんの場合は、事前面談をお願いしたり、個別相談会などで気になる点を確認してみるといいでしょう。また、その学校に直接の知り合いがいない場合は、ネットの評価や口コミ情報なども気になると思います。ただし、うちの経験上、ネットの口コミは「現在の状況と全然違った」「一部の極端な意見だった」とあとから分かることも多かったので、参考程度に留めておくのがいいように思います。うちの子達にとって、最も「この学校を選んでよかった」と私が思うのは、ユニークな長男にも、繊細な次男にも、友達や仲間ができたことです。合理的で効率化され、のびのびとした雰囲気のA中学では、入学当初はおとなしそうな子が多いように見えた生徒さん達も、過剰な負担やプレッシャーの少ない環境で過ごすうちに、じょじょに「本領発揮」していくようです。長男曰く「最初から個性的な子が多いんじゃなくて、元からその子にある個性を出しやすいんだと思う」とのこと。そのため、思春期真っ只中の中1・中2くらいの間は、特に男子生徒同士のケンカや口論、挑発行為なども多く、心配していた時期もありましたが、先生方は「自己主張してぶつかり合うことも、成長の過程」「ケンカしないより、仲直りできるほうが大事」と、おおらかに見守っていました。すると、同じメンバーで長く一緒に過ごすうちに、どの子も心身共に成長し落ち着いていくので、中3〜高校生になるころには、次第にトラブルも減っていきました。以前は長男と反りが合わなかった子も、今では仲間として気遣ったり、協力し合ったりができるようになったそうで、わが子に限らず、子どもたちの成長をとても嬉しく感じました。A中学に限らず、子どもが「自分」や「個性」について悩みながらも著しく成長する、発達の上でも大切な思春期から青年期への6年間を、安定した環境の中で過ごし、じっくり時間をかけて人間関係を築けることは、中高一貫教育の大きな魅力だと私は思います。本当にその子に合う学びの場に出会えるように…以上、うちの子たちが通うA中学を例に、私立中高一貫校の「実際のところ」をお伝えしました。繰り返しますが、これはあくまで一例であり、学校の校風や教育方針によるところも大きいので、中学受験を検討されているご家庭は、「その学校は実際どうなのか」自分の目で見て、聞いて、肌で感じて、メリット・デメリットを十分比較した上で、志望校選びをするといいでしょう。長男の話では「確かに入学前には分からないことも多いけど、文化祭とか体験授業とかに行ってみれば、必ずその学校の雰囲気っていうのが現れる。これはもう、”雰囲気”としか表現できないけど、感じ取ることはできるから」…とのこと。中学受験に限らず、お子さんが本当に自分に合う学びの場に出会えるよう、祈っています。文:大場美鈴(楽々かあさん)記事協力:長男・〇太郎(監修:井上先生より)受験というハードルがありますが、私立の中高一貫という選択肢は高校まで一定の教育環境の中で過ごせるというメリットがあると思います。DX化が進んでいる学校だと連絡帳や必要な提出物などのチェックが楽ですよね。楽々かあさんの書いておられるように、各学校によって方針や仕組みが違うので、情報収集はそこに通っている保護者の方から直接話を聞けるのが理想だと思います。大場美鈴(著),『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』あさ出版, 2020.6.27
2022年07月19日「新しい刺激的なことが見つけられない」年齢を重ねるにつれ、経験豊富となる一方、そんな悩みを持つ人もいるようです。森なつめ(@natsumemori)さんが描いた創作漫画には、同様の悩みを持った高齢男性が登場。悩める高齢男性は、ある店へと誘われます。『新しい快感』新しい快感 pic.twitter.com/QmpEzcTPy3 — 森なつめ (@natsumemori) July 13, 2022 高齢男性を招き入れたのは、斬新なサービスを提供している店。お腹を空かせた男子高校生に、客は料理やドリンクをおごることができるようです。豪快に食べる男子高校生の姿を前にして、高齢男性は満たされた表情になりました。しかし、店のメニューにはドリンク代のほか、コメント代まであり、料金は10万円越え!大人の遊びに、「笑った」「これくらい余裕がある大人になりたい」「店と客、男子高校生の全員にとっていい関係」などのコメントが寄せられました。また、「若い人にごちそうする側の気持ちが分かる」「この店に行きたい。マジで需要があるぞ」など、高齢男性に共感する声も上がっています。漫画にあるような店がなくても、食べ盛りな子供におごる人は現れるかもしれません![文・構成/grape編集部]
2022年07月14日