サンエックス90周年「うちのコたちの大展覧会 たれぱんだ、リラックマ、すみっコぐらし~みんなの生まれたところの話~」が、2023年8月23日(水)から9月4日(月)まで、阪急うめだ本店にて開催される。2022年に銀座で開催され、会期終了後は青森に巡回する。すみっコぐらしやリラックマなど人気キャラが集結「うちのコたちの大展覧会」は、「たれぱんだ」「リラックマ」「すみっコぐらし」などの人気キャラクターの生みの親である「サンエックス」の創業90周年を記念した過去最大規模の展覧会。会場では、初公開となるキャラクター原画や貴重な資料、映像を展示。それらを通して、のんびり屋でやる気がないコ、ひねくれているコ、目立たずひっそり暮らしているコなど、不思議な魅力に溢れるキャラクターたちの誕生の秘密に迫る。2mの巨大たれぱんだ&リラックマ「あつめてぬいぐるみ」約200体注目は、2mにもおよぶ「巨大たれぱんだ」やリラックマの人気商品「あつめてぬいぐるみ」約200体の立体展示、『映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の絵コンテや設定画資料など。フォトスポットも登場するため、鑑賞だけでなく“お気に入りのコ”と一緒に写真撮影も楽しめる。加えて、各キャラクターがどのようにして誕生したのか、初期カンプや試作ぬいぐるみを通して紹介。知られざる作り手の想いに触れることができる。こげぱんやアフロ犬など懐かしいキャラから最新作「チキップダンサーズ」までまた、サンエックスが生み出した1,000を超えるキャラクターがずらりと集合。「こげぱん」や「アフロ犬」といった懐かしいキャラクター、“ほねチキン”などの個性的なキャラクターがダンスをする「チキップダンサーズ」など、1980年の作品から最新作に至るまで、サンエックスが手掛けてきたキャラクターたちに出会える空間となっている。展覧会概要サンエックス90周年「うちのコたちの大展覧会 たれぱんだ、リラックマ、すみっコぐらし~みんなの生まれたところの話~」会期:2023年8月23日(水)~9月4日(月)会場:阪急うめだ本店 9階 催場※入場有料住所:大阪府大阪市北区角田町8-7開場時間:10:00~20:00※催し最終日は18:00終了。※最終入場は閉場の30分前まで。入場料:一般 1,300円(1,000円)、高校生 800円(600円)、小・中学生 600円(500円)※( )内は前売り料金。前売券はローソンチケット(Lコード:52412)にて8月22日(火)まで販売。※当日券は会場でも購入可。※未就学児は無料。入場には保護者の同伴が必要。※物販スペースは入場無料、一部のグッズは展覧会入場者限定販売となる。※再入場不可。※障がい者手帳所持者も入場券を購入すること。ただし付き添いの介助者1名は無料。※中・高校生は入場時、生徒手帳・学生証・身分証明書の原本の呈示を求める場合あり。※株主優待券は1枚で2名まで無料。※入場券を持たない未就学児、付き添いの介助者、株主優待券で入場者は来場特典しおりの受け取り不可。※阪急阪神お得意様カード、各種ペルソナカード、エメラルドSTACIAカード、阪急・阪神友の会カードを含むカード優待なし。※画像写真の無断転載禁止。
2023年08月19日TVアニメ『【推しの子】』の大規模展覧会「TVアニメ【推しの子】展 嘘とアイ」が、2023年9月9日(土)から9月25日(月)まで大阪・心斎橋パルコにて開催される。TVアニメ『【推しの子】』の大規模展覧会が心斎橋パルコでとある地方都市で働く産婦人科医・ゴローと、’推し’’のアイドル「B小町」のアイ。2人の最悪の出会いをきっかけに動き出す運命を、斬新な設定と先が読めない展開で描いた人気漫画『【推しの子】』。絵コンテや複製原画、再現衣装など展示TVアニメの放送開始を記念して開催される本展では、TVアニメの絵コンテや複製原画、作中で着用されているものを再現した衣装、ライブステージ映像コンテンツ、印象的なシーンを再現したフォトスポットなどを展示。その唯一無二の世界観を表現したコンテンツを通して、作品の魅力に迫る展覧会となっている。アイの音声ガイド付きチケット通常の一般チケットに加えて、展覧会限定となるアイの音声ガイドを聴きながら展示を楽しめる音声ガイド付きチケットも販売。気になる音声ガイドの内容は、会場に入ってからのお楽しみだ。展覧会ビジュアルを使用したオリジナルグッズまた、会場では本展の開催を記念したオリジナルグッズも販売。展覧会キービジュアルを使用したアクリルパネルやタペストリー、キャラアクリルスタンドフィギュアなど、様々なグッズが用意されている。コラボドリンクスタンドもさらに、心斎橋パルコの4階にあるカフェ「丸福珈琲店 グッドオールド&ニューエディション」には、『【推しの子】』のコラボレーションドリンクスタンドがオープン。アイ、アクア、ルビーをそれぞれイメージしたコラボドリンクと、数量限定となる「アイのドレスケーキ」が楽しめる。開催概要「TVアニメ【推しの子】展 嘘とアイ」開催期間:2023年9月9日(土)〜9月25日(月)会場:パルコギャラリー(大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 心斎橋パルコ 14F)時間:10:00~20:00(入場は閉場30分前まで/最終日は18:00閉場)入場料:■前売券/当日券アイ音声ガイド付き 1,500円、一般 1,000円※未就学児無料。※日時指定入場制。前売券取り扱い:イープラス※2023年8月19日(土)12:00に販売開始。※前売券は入場枠に空きがある場合のみ、入場前日の23:59まで購入可能。※会場混雑緩和の為、日時指定制の前売券を販売。※当日入場枠に空きがある場合には、会場にて当日券の販売を予定。※東京・福岡・名古屋にて行われた「TVアニメ【推しの子】展 嘘とアイ」の巡回展。©赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
2023年08月12日ミントデザインズ(mintdesigns)の展覧会「ミントデザインズ大百科:Mintpedia」が、福岡の九州産業大学美術館にて、2023年9月16日(土)から11月5日(日)まで開催される。東京などでも開催された巡回展だ。20年にわたるミントデザインズの活動を紹介勝井北斗と八木奈央によって2001年に設立されたミントデザインズは、衣服を「プロダクトデザイン」の視点から捉え、日常生活を豊かにするファッションの可能性を探ってきた。鮮やかな色使いやポップなモチーフを採用した大胆なテキスタイルなど、独自性の強いコレクションを手がけるほか、ファッションにとどまらないミッションワークも展開している。「ミントデザインズ大百科:Mintpedia」展は、20年にわたるミントデザインズの活動を紹介する展覧会。これまでに発表された40シーズンのコレクションを、年代やテーマ別ごとに映像で紹介するとともに、コレクションルック、130種類以上のグラフィックテキスタイル、デザインスケッチなどを展示する。また、福岡・薬院の本屋青旗では、サテライト展「Mintpedia2 & Museum Store」を、9月23日(土)から10月15日(日)まで開催。ミントデザインズの印刷物を一堂に集めて展示するほか、ポストカードやTシャツ、コレクションで使用されたボタン、デッドストックのオリジナルレースなども販売する。開催概要「ミントデザインズ大百科:Mintpedia」展会期:2023年9月16日(土)〜11月5日(日)会場:九州産業大学美術館住所:福岡県福岡市東区松香台2-3-1開館時間:10:00~17:00(金曜日は19:00まで)※入館はいずれも閉館30分前まで休館日:月曜日入館料:一般 200円、大学生・専門学校生 100円※高校生以下、65歳以上、九州産業大学の学生は無料■サテライト展「Mintpedia2 & Museum Store」会期:2023年9月23日(土)~10月15日(日)会場:本屋青旗 Ao-Hata Books Store住所:福岡県福岡市中央区薬院3-7-15 2F時間:12:00~19:00定休日 : 水曜日入場料:無料【問い合わせ先】九州産業大学美術館TEL: 092-673-5160
2023年08月07日あべのハルカス美術館では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2023年度後半は9月16日(土)から11月12日(日)まで「安野光雅展」、11月23日(木・祝)から2024年1月21日(日)まで「コシノジュンコ 原点から現点」、2月2日(金)から4月7日(日)まで「あべのハルカス美術館開館10周年記念 円空―旅して、彫って、祈って― 」 を開催予定です。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記の展覧会に続き、2024年度に「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」 の開催が新たに決定しましたのでお知らせいたします。「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」会 期 :2024年4月27日(土)~6月23日(日)共 催 :徳川美術館、読売新聞社開 催 趣 旨 :徳川家康の九男・義直(1600~50)によって創始された尾張徳川家は、名古屋城を居城とした大大名で、紀伊徳川家・水戸徳川家とともに御三家の一つに数えられていました。徳川美術館は、その尾張徳川家に伝えられた大名道具を有しており、その所蔵品は家康の遺品「駿府御分物」をはじめ、歴代当主や夫人たちの遺愛品など一万件余りにのぼります。本展では、数ある名品の中から、甲冑や刀剣など武具のほか、茶道具や香道具、能道具、婚礼調度、書画などを通して、尾張徳川家の歴史と華やかな大名文化をご紹介します。現存最古の源氏絵である国宝「源氏物語絵巻」と、三代将軍家光の長女千代姫が尾張徳川家に嫁ぐ際に持参した国宝「初音の調度」という、同館コレクションの精華というべき存在であり、日本を代表する名品も特別出品されます。「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」会 期 :2024年7月6日(土)~9月1日(日)共 催 :NHK大阪放送局、NHKエンタープライズ近畿、朝日新聞社開 催 趣 旨 :広重は、北斎とともに浮世絵版画の世界に風景画と花鳥画のジャンルを確立したことで高い評価を得ています。国民的な浮世絵師ともいえる知名度と人気を誇る広重ですが、大規模かつ総合的な展覧会は近年開催されていません。そこで、初期から晩年までの画業を総覧し、広重作品のすばらしさを再確認していただくとともに、あまり知られていない魅力的な作品を紹介し、広重のトータルなイメージを再構築いたします。※上記1~5の画像データは貸出が可能です。ご希望の方はお問合せください。また、事前に原稿の確認が必要になります。(画像の使用は、本展覧会をご紹介いただく媒体に限ります。ご使用後は破棄をお願いします。)※開催1ヶ月前を目処に詳細なプレスリリースを皆様のもとへお送りします。別紙: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月03日日本の若手アーティストの展覧会「蝉鳴(せみなり)」が台湾の商業施設「NOKE忠泰樂生活」にて8月1日(火)から8月13日(日)まで開催中です。台湾では、2022年のホテル「美寓meistay」での開催につづき、2回目の開催となります。今年の会場は、台北市の商業施設「NOKE忠泰樂生活」です。同施設は、2023年4月に開業、「TSUTAYA BOOKSTORE」などが入る人気の商業施設です。展示作品は、アートに興味がある人はもちろんのこと、会場に訪れる様々な方の目に触れ、話題となるでしょう。今回はメインビジュアルに使用されている、アーティスト金田涼子が描いた蝉のイラストを用いたグッズも展開します。バッグや帽子など、普段使いに適したグッズを揃えました。本展は中華圏のアート市場でオンラインとオフラインを組み合わせた新たな手法を駆使し、積極的に日本人アーティストの活動を支援するHRD Artist Label(日本法人:HRD ART株式会社、本社:東京都中央区)が共同主催で協力しています。蝉鳴(せみなり)メインビジュアル■VIP DAYの様子7月31日(月)は展示に先駆けてVIP向けのクローズドなイベントがおこなわれました。台湾の有名アートコレクターや人気の俳優、ビジネスパーソンなど多くの人が訪れ、作品鑑賞を楽しみました。展示風景(VIP DAYの写真)1展示風景(VIP DAYの写真)2展示風景(VIP DAYの写真)3展示風景(VIP DAYの写真)4展示風景(VIP DAYの写真)5■「蝉鳴(せみなり)」開催概要展覧会名 :「蝉鳴(せみなり)」開催日時 :2023年8月1日(火)から8月13日(日)まで各日11:00から21:30まで(7月31日(月)はVIP DAY、また金曜日・土曜日は22:00まで)会場名 :NOKE忠泰樂生活台北市中山區樂群三路200號3階 Uncanny入場料 :無料主催 :Meistay、HRD Artist LabelSpecial Thanks :APPortfolio、CAFE JIA SONG 咖央、Uncanny出展アーティスト:丸山純奈、金田涼子、新海至人、安藤万実、Yokoteen、田村勇太、橋本理麗[共同主催のMeistayより]蝉-中華圏文化の中で高貴さと永遠の命の象徴である蝉は、長い年月をかけて地中で孵化してさなぎになり、土を破って出る最適な時を待ちます。現代アートが盛んな中、新鋭のアーティストたちは長年の努力を重ね、初心を貫き制作を続け、現代アートを愛するコレクターたちの共感を呼び起こしています。「蝉鳴」は毎年、真夏に開催され、コレクターたちを招待し、アーティストの美しい思い出と成長の積み重ねを共に体験してもらう展示会です。Meistay美寓藝術文旅は今年もHRD Artist Labelと協力し、日本のアーティストの作品を展示することで、年に一度の現代アートの饗宴を開催します。皆様のご来場をお待ちしております!■HRD Artist Label(HRD)についてHRDは、アジアで急速に人気が高まっている現代アート市場を中心として、日本人アーティストの海外展開を支援してきました。具体的には、美術館やギャラリーでの作品展開催や作品のライセンス展開、ファッションブランドや映画俳優とのコラボレーション等、従来の枠にとらわれない方法によりアーティストのファン層の裾野を広げ、認知拡大を進めてきました。日本では2022年8月、代官山ヒルサイドフォーラムで大規模作品展「Moment to Last」を開催しました。2023年は丸山純奈とアシックス中国のコラボレーションなどを発表しました。また、金田涼子の上海宝龍美術館での個展も大きな話題になりました。今後も、アート界に新たなムーブメントを起こすべく、新たな取り組みに積極的に取り組んでまいります。■会社概要会社名 : HRD ART株式会社所在地 : 〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目13番16号 銀座wallビル UCF5階設立 : 2021年9月E-mail : info@hrdart.co.jp URL : Instagram: 事業内容 : アーティスト関連業務の代理運営、プロモーション、作品展の開催、その他関連業務 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月02日作り込まれた世界観とパフォーマンスで多くの人を魅了する櫻坂46。そんな櫻坂46の衣装や映像、ダンス、CDジャケット、美術セットなどのクリエイティブや制作過程を見て取れる、総括的な展覧会、櫻坂46展『新せ界』が始まる。本展のタイトルは「新せ界」。「世」という漢字が形を変え、生まれた「せ」と、時代とともに変化する彼女たちを重ね合わせ、漢字でなく平仮名の「せ」が用いられた。空間演出は、櫻坂46のCDジャケットを手がけてきたアートディレクター、映像ディレクターのOSRINさん。「アイドルを含むポップカルチャーの展覧会は、新しい見せ方の可能性を探っている段階です。そしてその実現に必要なのは、従来とは違うスタッフィング。OSRINさんは美術や空間のイメージが非常に鮮烈な方なので、本展を手がけてもらうことで、驚くような化学反応が起こるのではないかと考えました」と、話すのは本展のディレクションを担当するクリエイティブディレクターの本信光理さん。空間作りの過程も少し独特なものに。「チャレンジングだったのは、OSRINさんの空間プランに合わせて展示物と並べ方のストーリーを構築していった点。普通は“意味”があって“形”がありますが、今回は先に“形”を作り、そこに“意味”を見いだしていったんです。しかし、そのままだとメンバーが介在しない展示になってしまう。そこで、最後にメンバー全員に未来のビジョンを語ってもらうインタビューを入れました。各々のグループへの想いを理解でき、それがまた展覧会の構成にフィードバックされていきました」そうして過去から現在、未来までを辿る展示が作り上げられた。注目は、MVやライブ衣装が並ぶ1章「衣装―存在を支えるもの」と、セット美術が展示される4章「彼女らの痕跡―存在と不在の狭間」。いずれも物語性のある空間デザイン、演出が施されている。「櫻坂46のファンのみならず、ものづくりやクリエイティブに興味を持っている人にも来てほしい」と本信さん。櫻坂46の世界に没入できる本展を、ぜひ五感で楽しんでみて。櫻坂46展『新せ界』六本木ミュージアム東京都港区六本木5‐6‐207月28日(金)~10月29日(日)10時~20時(入場は19時半まで)会期中無休一般(前売り)2200円ほか※入館は事前予約制。※『anan』2023年8月2日号より。(by anan編集部)
2023年07月31日東京駅周辺の便利なエリアには、ステキな美術館がいくつか集まっています。今回は、そのなかから夏のおでかけにおすすめしたい「ゾクゾクする」アートが見られる展覧会を2つご紹介!あやしい絵にゾクゾク!「甲斐荘楠音の全貌」東京ステーションギャラリー【女子的アートナビ】vol. 303まずは、東京駅直結の美術館、東京ステーションギャラリーで開催中の「甲斐荘楠音の全貌」。大正から昭和にかけて活躍した日本画家、甲斐荘楠音(かいのしょうただおと/1894-1978)の代表作が集まる過去最大規模の展覧会です。甲斐荘は、京都生まれ。御所近くの裕福な家庭で育ち、幼少のころから歌舞伎好きで劇場に通うような子どもでした。その後、京都市立絵画専門学校(現:京都市立芸術大学)に進学。ルネサンス美術にも関心をもち、《モナリザ》の模写などもしていました。卒業後は、革新的な日本画を次々と発表し、注目を集めます。《幻覚(踊る女)》1920年頃、京都国立近代美術館彼が描く「あやしい」雰囲気の作品は、おもに大正時代に制作されました。女性の姿が独特な色彩やタッチで表現され、かなりのインパクト。ちょっと官能的でもあり、ゾクゾク鳥肌が立ちます。《春宵(花びら)》1921年頃、京都国立近代美術館ゾクゾクを通り越して、ギョッとする作品もあります。白粉をたっぷり塗った顔がやや不気味にも思える《春宵(花びら)》は、花魁を描いた作品。描きかけの部分もあるので、未完作といわれています。この花魁と似たような姿をした画家自身の写真も、参考資料として展示されています。太夫に扮する楠音、京都国立近代美術館芝居好きの甲斐荘は、ときどき女形として素人歌舞伎の舞台に出ることもありました。さらに、異性装で「女性」として振る舞うこともあり、彼が遊女や女形に扮した写真も多く残っています。《春》1929年、メトロポリタン美術館、ニューヨークPurchase, Brooke Russell Astor Bequest and Mary Livingston Griggs and Mary Griggs Burke Foundation Fund, 2019 / 2019.366また、本展には海外からの出品作もあります。展覧会のメインヴィジュアルにも使われている《春》は、アメリカのメトロポリタン美術館から来日。本作品は、甲斐荘が所属した絵画団体「新樹社」の第1回に出品された作品です。描かれている女性の顔は、以前の画風にあったあやしい雰囲気が薄まり、優しく微笑んでいます。本作は、新しい画風を切り拓いたといわれる作品で、2019年にメトロポリタン美術館所蔵となりました。映画衣裳の世界でも活躍!『旗本退屈男 謎の南蛮太鼓』衣裳、東映京都撮影所 ©東映(映画公開:1959年、監督:佐々木康、製作・配給元:東映株式会社、衣裳着用者:市川右太衛門)あやしい絵のイメージが強い画家ですが、本展では知られざる後半生についても紹介しています。甲斐荘は、風俗の考証家として、時代劇映画の衣裳制作にも携わっていました。会場では、「旗本退屈男」シリーズの豪華衣裳を多数展示。甲斐荘が映画『雨月物語』(溝口健二監督)のために考案した衣裳は、アカデミー賞衣裳デザイン賞にもノミネートされました。世界も認めたデザインセンスをもつ甲斐荘の着物は必見です。《虹のかけ橋(七妍)》1915-76年、京都国立近代美術館最終章では、画家が60年もかけて描き続けた大作《虹のかけ橋》を展示。21歳のときに構想した作品で、少しずつ手を入れたり、顔を描き直したりしながら、最後まで女性の美を追求していたようです。まさに、甲斐荘の「全貌」を見ることができる展覧会は、8月27日まで開催。クールな絵にゾクゾク!「ABSTRACTION抽象絵画の覚醒と展開」アーティゾン美術館外観続いてご紹介するのは、東京駅から徒歩圏内にあるアーティゾン美術館で開催中の「ABSTRACTION抽象絵画の覚醒と展開」。本展では、印象派から1960年代ごろまでのアート作品をとおして抽象絵画の歴史を紹介しています。展示されている作品は、ヨーロッパやアメリカ、アジアの作家など多岐にわたります。各作品は、ポンピドゥー・センターやフィリップス・コレクションなど、海外の美術館や個人コレクションから30点も来日。国内からも、国公立、私立美術館、個人コレクションもあわせて約70点が出品されています。さらに、アーティゾン美術館が新収蔵した作品95点を一挙に公開。あわせて約250点ものクールな抽象絵画を楽しめる大規模展覧会です。ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904-06年頃石橋財団アーティゾン美術館展示構成は、12のセクションに分かれています。最初のセクション「抽象芸術の源泉」では、マネ、ゴッホ、モネなどの印象派作品を展示。まず1作品目は、セザンヌの作品が紹介されています。セザンヌは印象派を代表する画家のひとりですが、やがて印象派の仲間から離れて独自の革新的な絵画を制作します。彼の作品は、その後キュビスムやフォービスム、抽象絵画へと影響を与えることになりました。抽象絵画の創始者は…フランティセック・クプカ《赤い背景のエチュード》1919年頃石橋財団アーティゾン美術館【新収蔵作品】セクション3「抽象絵画の覚醒」では、抽象絵画の世界を切り拓いた代表的な画家カンディンスキーやモンドリアン、ドローネーなど、巨匠たちの作品が多数登場。なかでも必見作は、展覧会のメインビジュアルにも使われているクプカの作品です。抽象絵画の創始者のひとりといわれるクプカは、当初、挿絵画家として生計を立てながら絵画のスタイルを模索。構図を単純化してしき、やがて作品は抽象絵画へと変化していきました。ほかにも、古賀春江や岡本太郎、ミロ、デュシャン、草間彌生、白髪一雄、瀧口修造など、巨匠たちの作品や、現在活躍している作家の絵画も展示されています。なお、各フロアへの入り口にもぜひ注目してみてください。ポロックやアルトゥングの作品が大きくデザインされ、展示への期待感がグッと高まります。抽象絵画を心ゆくまで楽しめる展覧会は、8月20日まで開催。Information展覧会名:甲斐荘楠音の全貌絵画、演劇、映画を越境する個性会期:~8月27日(日) ※会期中、展示替え有[前期7/1~7/30、後期8/1~8/27]休館日:月曜日[7/17,8/14,8/21は開館]、7/18(火)会場:東京ステーションギャラリー時間:10:00~18:00(金曜日~20:00) *入館は閉館30分前まで観覧料:一般¥1,400高校・大学生¥1,200中学生以下無料展覧会名:「ABSTRACTION抽象絵画の覚醒と展開」会期:~ 8月20日(日)休館日:月曜日、7月18日(火)※ただし、7月17日(月・祝)は開館会場:アーティゾン美術館時間:10:00~18:00(8月11日を除く金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで観覧料:日時指定予約制ウェブ予約チケット ¥1,800 、窓口販売チケット¥ 2,000 、学生無料(要ウェブ予約)*予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットを購入可能*中学生以下の方はウェブ予約不要
2023年07月30日展覧会「風景論以後」が、東京都写真美術館にて、2023年8月11日(金・祝)から11月5日(日)まで開催される。1970年代前後の日本における風景論とその後風景は、芸術や美と結びつけて語られ、西洋の近代美術の主題となってきた。また、写真や映像においても、カメラのレンズを通して撮影者の視点をうつしだすという意味で、風景は重要な主題であり続けてきた。そして、「風景とは何か」を問う風景論は、社会的な構造や美の捉え方をも語るものであり、不安定な社会状況を背景に登場してきたのだった。実際、1970年前後の日本に現れた風景論は、どこにでもある風景を現実の側から捉えなおそうと試みるものであった。70年代に入り、学生運動の潮流が下火になる一方、全国的に都市化と均質化が進むなか、ありふれた、日常的な風景を国家と資本による権力そのものだとする風景論が、写真や映像メディアと連動して展開されたのだった。このように、写真や映像にうつしだされる風景の背後には、表面的には目に見えない権力の網の目が存在していると捉えられるのだ。展覧会「風景論以後」は、このように1970年前後の日本に登場した風景論を起点として、風景のなかに反映された社会制度や事象にまで光をあてるもの。当時の議論を牽引した映画批評家・松田政男による風景論や、その理論と連動した写真・映像表現を紹介するとともに、現在に至るまでの作品をたどることで、風景論以後の写真と映像の可能性を探ってゆく。現代における風景第1章では、現代における風景に着目。現代では、スマートフォンなどによって誰もが美しい風景を写真や映像に残すことできる一方、ソーシャル・メディアを通して、人びとはあらゆる種類の写真や映像を大量に消費している。このようにイメージが氾濫するなか、風景の背後に存在するものに目を向けることは難しい。会場では、広島平和記念公園とその周辺を継続して撮影し、公園都市としての広島を捉えてきた笹岡啓子などを紹介する。個人に向かう表現1970年代後半を経て、バブル経済の膨張と崩壊が起こる80〜90年代にかけて、写真や映画においては、非商業的で、個人に向かう表現が多数手がけられている。第2章では、70年代頃から写真や映像を用いて、大阪の居住地周辺の日常的な風景を記録するようになった今井祝雄や、ファッション誌の編集者から写真家に転向し、人の気配を残した匿名的な風景を撮影した清野賀子などに光をあてる。風景論誕生の契機本展で着目する風景論が生まれる具体的な契機となったのが、足立正生、佐々木守、松田政男らによる映画『略称・連続射殺魔』だ。同作では、1968年に起こった無差別連続射殺事件の犯人が、生まれてから逮捕されるまでに目にしたであろう風景のみ構成されている。第3章では、この『略称・連続射殺魔』や、風景論を経て独自の実作と理論へと向かった中平卓馬を紹介する。1970年代前後の風景論を再考第4章では、風景論の起源に着目。風景とは、馴染みのある言葉であり、さまざまな文脈や歴史的背景のもとに語られてきたため、風景論として定義することが難しい。1970年前後の日本における風景論は、そのなかでも特異な位置を占めるものの、当事者間の理論的な差異などから、その内容には大きく光があてられてこなかった。会場では、『略称・連続射殺魔』ばかりでなく、大島渚の『東京战争戦後秘話』などの映像作品、アーカイブ写真や印刷物の数々から、風景論の登場当時の議論を再考する。展覧会概要展覧会「風景論以後」会期:2023年8月11日(金・祝)〜11月5日(日)会場:東京都写真美術館 B1F 展示室住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内開館時間:10:00~18:00(木・金曜日は20:00まで)※入館はいずれも閉館30分前まで休館日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)観覧料:一般 700円(560円)、学生 560円(440円)、中学生・高校生・65歳以上 350円(280円)※( )は有料入場者20名以上の団体、同館の映画鑑賞券提示者、各種カード会員割引料金※小学生以下、都内在住・在学の中学生、障害者手帳の所持者および介護者(2名まで)などは無料※第3水曜日、9月18日(月・祝)は65歳以上無料※8月11日(金)〜31日(木)の木・金曜日17:00〜21:00 は、サマーナイトミュージアム割引(学生および中学・高校生は無料、一般および65歳以上は団体料金)■上映企画・出品作家による上映:崟利子日時:8月26日(土) 10:00 / 13:00 / 15:30 / 18:00・出品作家による上映:遠藤麻衣子日時:8月27日(日) 13:00 / 15:00 / 17:00・風景論をめぐる映画特集:平沢剛(キュレーター、本展企画協力)日時:8月24日(木) 18:00、10月6日(金) 18:00、10月7日(土) 10:00 / 13:00 / 15:00 / 18:00、10月8日(日) 13:00 / 15:00 / 18:00、10月9日(月・祝) 15:00 / 18:00、10月12日(木) 18:00、10月13日(金) 18:00料金:いずれも 当日券(1プログラムにつき) 500円※全席指定、各回定員(190名)入替制※鑑賞当日10:00より当日上映回すべての受付を開始※上映作品については美術館ホームページを参照【問い合わせ先】東京都写真美術館TEL:03-3280-0099(代表)
2023年07月29日アイドルグループ・櫻坂46の藤吉夏鈴、田村保乃、山崎天が27日、東京・六本木ミュージアムで行われたグループ初の展覧会「新せ界」(同所にて7月28日~10月29日まで開催)のプレス内覧会に出席した。「新世界」ではなくひらがなの「せ」を用い「新せ界」と銘打つ同展覧会。「世」から徐々に形を変えて生まれた「せ」と彼女たちを重ね合わせ、時とともに変化し続けてきた彼女たちの過去から現在、さらにメンバーそれぞれが描く未来のヴィジョンまでをたどり、衣装や映像、ダンス、CD ジャケット、美術セットなど、彼女たちのために作られたクリエイティブやその制作過程が見て取れる、総括的な展覧会となっている。一足先に同展覧会を見た3人は、感想を求められると、田村は「グループとしてこういう展覧会ができるというのは当たり前じゃないので、それができたことがすごく嬉しいですし、完成した空間を見てみて、これまでの自分たちの過去を振り返ることができたり、これからの未来をみなさんに楽しみにしていただけるんじゃないかなと思いました」と声を弾ませ、山崎は「私たちのことをじっくり見る機会は自分たちもなかったので、新たな気づきだったり、メンバーも見たことがない展示がたくさんあったので、ファンの方にも楽しんでいただけるかなと思いましたし、クリエイティブの裏側をたくさん見ていただけると思うので、みなさんにあまりお見せすることがなかった部分も楽しんでいただけたらなと思います」とアピールした。また、印象に残った展示を聞かれると、田村は4thシングル「五月雨よ」のジャケット撮影で用いられた白い大樹が展示されている空間がお気に入りであることを明かし「メンバーが撮った写真だったり、山崎が8mmカメラで撮ってくれたパリでの映像が流れていて、メンバーだからこそ撮れるメンバーの顔が流れていて、私も見たことがない映像だったので、メンバーの笑顔がたくさん見られてグッときました」と吐露し、藤吉は同スペースの一部のレイアウトに携わったそうで「五月雨の木の横に写真が並んでいるんですけど、そこは私がみんなに協力してもらいながらやらせていただきました。5時間くらいかけて、支えていただきながら作ってみました」と打ち明けた。加えて、藤吉は「公開されていない企画書がたくさん飾られていて、企画書って歌詞がきたりすると変わったりするんですけど、その変わる前の企画書が飾ってあったりして、それはまだ公開されていないので、楽しんでいただける内容になっているんじゃないかなと思います」と紹介し、山崎は「衣装を飾ってあるスペースがあるんですけど、10秒くらい見ていただけると驚きがある面白い展示だったので、インパクトが強くて印象に残っていますし、私たちは踊りが激しいのでステージ衣装をマジマジと見ることってなかなかないと思うので、細かい部分まで見ていただけたら楽しんでいただけるかなと思います」とオススメした。さらに、櫻坂46は今月にフランス・パリで開催された『Japan Expo Paris 2023』に参加したが、この夏に行ってみたい国を聞かれると、Japan Expoが初海外だったという田村は「海外の街並みが好きで、イギリスもパリもすごくきれいだなと思うので行ってみたいです。行けたらたくさん写真を撮って、お姫様になった気分を味わいたいです(笑)」と笑顔で語り、同じくJapan Expoが初海外だったという山崎は再びパリに行きたいそうで「時間が足りなくてルーブル美術館とかにも行けなかったのでリベンジしたいです」とコメント。藤吉はイタリアのコロッセオを挙げ「欲を言えばそこで櫻坂のミュージックビデオを撮影がしたいという願望があります」と吐露し、その理由を追及されると「純粋に見た目が好きで、日本にも素敵な廃墟があって、先日もお休みがあったので廃墟に出かけたんですけど、人がいない地域に行って写真を撮ったりするのが好きなので、コロッセオにも行って見たいと思います」と目を輝かせ、田村は「廃墟に出かけたの?」と目を丸くした。最後に、田村は「欅坂46から櫻坂46、そしてこれからの櫻坂46に期待していただけるような展示になっていると思いますので、ぜひ楽しみにご来場ください」と呼びかけ、山崎は「メンバーの声だったり写真だったり、たくさん展示させていただいているので、宝探しのような気分で見させていただきました。至るところに展示してあるので、上から下まで見逃すことなく、隅から隅まで見ていただければなと思います」とメッセージを送った。※山崎天の崎は正しくは「たつさき」
2023年07月27日展覧会「芭蕉布人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事」が、美術館「えき」KYOTOにて、2023年9月9日(土)から10月29日(日)まで開催される。人間国宝・平良敏子が今に繋げた「芭蕉布」「芭蕉布(ばしょうふ)」とは、沖縄を代表する織物だ。亜熱帯を中心に分布する植物「糸芭蕉(いとばしょう)」から作られる芭蕉布は、第二次世界大戦後に消滅しかけたものの、これを現代へと繋いだのが人間国宝の平良敏子(たいら としこ)である。芭蕉布を製作するには、まず、3年ほどかけて糸芭蕉を育てる必要がある。そして、収穫された繊維から糸を作り、染め、織りに至るまで、30近い工程を経て芭蕉布は完成される。展覧会「芭蕉布人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事」では、芭蕉布の着物、帯、裂地や資料など、約70点を紹介。透けるような風合い、琉球藍や車輪梅の力強い色彩、そして多彩な絣柄など、手仕事から生まれる芭蕉布の世界にふれることができる。展覧会概要展覧会「芭蕉布人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事」会期:2023年9月9日(土)~10月29日(日) 会期中無休[前期 9月9日(土)~10月3日(火) / 後期 10月4日(水)~29日(日)]会場:美術館「えき」KYOTO住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹7階隣接開館時間:10:00~19:30(入館は閉館30分前まで)観覧料:一般 1,000円(800円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 600円(400円)※( )は前売料金※前売券は、8月5日(土)から9月8日(金)まで前、美術館チケット窓口(休館日のぞく)、京都駅ビルインフォメーション、チケットぴあ(P994-348)、ローソンチケット(L53359)にて販売※障害者手帳の提示者本人および同伴者1名は、当日料金より各200円割引※着物「煮綛芭蕉布」10点は、前期・後期で前・後ろ身頃を替えて展示【問い合わせ先】ジェイアール京都伊勢丹TEL:075-352-1111(大代表)
2023年07月27日銀座8丁目にあるクリエイションギャラリーG8の最後の展覧会 『THE ENDING ’23』が、2023年8月1日(火)〜9月2日(土)に開催される。グラフィックデザインを中心に、クリエイターのビジュアル表現の実験と制作発表の場としてギャラリー活動を行ってきたクリエイションギャラリーG8。グラフィックデザインを扱うギャラリーがなかった1985年、銀座7丁目に「ギャラリーG7」がオープンし、1989年、現在の地に移転。亀倉雄策責任編集のデザイン誌『クリエイション』の名を冠したクリエイションギャラリーG8として活動。これまで開催してきた展覧会は400本を数える。同展では、これまでの展覧会ポスターとクリエイターによるトークショー映像で活動を振り返る。また、ギャラリーと関わりの深いデザイナー、イラストレーター、アーティスト16人による8組の2人展を3日間ずつのリレー形式で開催。浅葉克己+山口はるみ、上西祐理+野田凪、葛西薫+フィリップ・ワイズベッカー、大原大次郎+菊地敦己など、これまでの展覧会を思い出すと同時に、その革新的な創造が興味深い面々ばかり。会期中はミニイベントも開催予定。日程をチェックしてから出かけたい。なお、9月20日(水)からは新しいアートセンター「BUG」が、東京駅のグラントウキョウサウスタワー1階(八重洲南口直結)にオープンする。今後はBUG Art Awardや展覧会などの活動を通じて、アーティストが全力で挑戦できる機会と場所を提供していく。この38年間にクリエイションギャラリーG8が築いたものを確かめながら、新しいスタートを待ちたい。[二人展開催予定]8月1日(火)〜3日(木)浅葉克己+山口はるみ8月4日(金)〜7日(月)上西祐理+野田凪8月8日(火)〜10日(木)宇野亞喜良+永井一正8月17日(木)〜19日(土)葛西薫+フィリップ・ワイズベッカー8月21日(月)〜23日(水)髙田唯+中村至男8月24日(木)〜26日(土)大原大次郎+菊地敦己8月28日(月)〜30日(水)田中良治+服部一成8月31日(木)〜9月2日(土)亀倉雄策+『クリエイション』掲載作家<開催情報>『THE ENDING ’23』会期:2023年8月1日(火)~9月2日(土)会場:クリエイションギャラリーG8時間:13:00~20:00休館日:日祝、8月11日(金・祝)~8月16日(水)展覧会URL:
2023年07月26日京都の最古の禅寺として知られる建仁寺の塔頭・両足院にて、山田晋也の展覧会「あってない なくてある - A shifting presence -」を2023年7月16日から7月24日まで開催します。2020年、2022年に続いて、両足院で三度目の作品発表となる今展では、ライフワークとして伝統的な染織品の制作にとりくむ山田が、古来から続いてきた「織り」という営みを、インスタレーションに導入します。展示風景1【作品について】夕闇の静寂の中、山田が抽象画を描いた黒い絹本の囲いの中で、織り手が手機のゆかしい音を響かせ、シルエットで浮かび上がります。その気配と動きは、知らないのに懐かしいもの、「遠くて近い、近くて遠い」、「あってない、なくてある」という、相反する感覚として感得されることでしょう。期間中、会場で絶え間なく織りつづけられるのは、純白の紙布。かつて織物用の金銀箔の支えとして用いられてきた素材を再利用し、織り上げた布は両足院に奉納されます。ものが作られる過程を、美として提示する試み。それは、人間が技とともに生きてきた長い時間を荘厳することでもあります。通常非公開の両足院で、夜に公開される本展は、特別な空間と時間を提供します。夜の禅寺で展示される作品とともに、自身を顧みる機会となればと願っています。展示風景4■「あってない なくてある - A shifting presence -」開催概要会期 :2023年7月16日(日)~7月24日(月)開場時間 :17:30~21:30(受付終了 21:00)会場 :両足院(建仁寺山内)京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591入場料 :1,000円 学生無料(学生証の提示をお願いします)主催 :Pulse of Silence実行委員会共催 :両足院会場施工 :Antiques & Art Masa、京表具井上光雅堂制作協力 :川嶋啓子、稲あゆ美、松村綾子、株式会社辻商店、豊和堂株式会社、CANVAS Inc.問い合わせ:075-468-6301(豊和堂株式会社)【アーティストについて】山田晋也1974年京都生まれ。豊和堂(京都市上京区)アートディレクターとして、国宝をはじめ数々の歴史的な重要染織品の復元、奉納をおこなう。『ぼくらが日本を継いでいく(琳派.若冲.アニメ)』展(2017~2008年京都高島屋、新宿高島屋)『ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展』(2019比叡山延暦寺)では、染織工芸技術とポップカルチャーを融合させた。2019年 神戸アートマルシェ2019参加2020年 「胎内衆会 『ぼくらは何処にかえるのだろう?』」建仁寺塔頭、両足院2021年 『the silence as connection 静寂につなぐ』古美術瀬戸2021年 ACK連携プログラム『Pulse of Silence』COCON KARASUMA2022年 ACK連携プログラム『うちにあるもの -Representation-』有斐斎弘道館 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月18日畳職人の山田 憲司(屋号:山田一畳店)は、東福寺 光明院にて畳の展覧会を7月30日(日)まで開催しております。畳職人の山田 憲司は、東福寺 光明院の寺紋に合わせて作った、「鶴の畳」などを公開しております。庭園家の重森 三玲氏の庭園を背景に、枯山水に水を飲みに来た鶴をテーマとしており、内部空間と外部空間を繋げる作品となっています。また、「鶴の畳」以外にも、「龍の畳」や、六角形の「無限畳」、「曜変地目」といった作品も鑑賞することができます。公開期間は2023年7月1日から7月30日迄で、1ヶ月間自由に見学することが可能です。(拝観料は別途300円必要)イベントURL: 鶴の畳光明院無限畳■特徴全て同じ色の畳(天然イグサ)を使用するが、畳の織り目を変えることで光の反射で色を変化させている。301枚の畳をパズルのように組合せることによって一つの絵を描いている。光の反射によって色を変化させている為、立つ位置によって色が変化して見える。また時間帯によっても色が変化し、朝は嘴が輝き、夕方になると羽の色が金色に変化する。鶴休飲水図光明院畳東福寺畳■開催概要日時 : 2023年7月1日~7月30日 午前7時~日没ごろ会場 : 東福寺 光明院アクセス: 京都市東山区本町15丁目809URL : 入場料 : 無料(お寺の拝観料は300円必要)■山田による作品解説ツアー料金: 1,000円(30分間、予約制)日時: 7月15日(土)14:00~14:307月16日(日)13:00~13:307月22日(土)14:00~14:307月23日(日)11:00~11:307月29日(土)14:00~14:307月30日(日)14:00~14:30予約: ■イベント7月16日(日) 13:30~17:30 彫刻ワークショップ 3,000円(前売り) 定員10名7月17日(祝月)13:30~17:30 彫刻ワークショップ 3,000円(前売り) 定員10名7月23日(日) 12:30~15:30 俳句会 500円 定員15名 初心者歓迎光明院個展マリリンモンロー畳SNSで話題となった、山田 憲司の代表作「龍の畳」と「無限畳」も光明院にて展示しています。鶴の畳光明院展覧会「鶴休飲水図」このプロジェクトは2021年に私、山田 憲司が思いついた案で、壁の無い解放された空間の床にデザインを付加することで、室内空間と室外空間の境界が、曖昧になるのではないかという仮説から作られたプロジェクトです。今回、東福寺 光明院で展示をさせて頂くにあたり、庭園にある枯山水を湧水に見立てて、そこに水を飲みに来た鶴を畳のデザインにしました。鶴は光明院の寺紋でもあります。外部空間の庭園と内部空間の床に、共通のストーリーを作ることで普段では分断されている空間を繋ぎ合わせた作品となっています。アートは本来、壁に絵を掛けたり空間の中に彫刻を置くなどして立体的に鑑賞されてきました。しかし私の作品は「床面」をテーマにすることで、その空間には何も存在しないが、空間そのものが作品になるような空間演出を意識しています。床の素材に畳を用いることで、人が踏んだり乗ったり寝転んだりすることが可能になり、作品の中に入り込めるような体験ができます。是非この機会に新たな鑑賞体験をお楽しみ下さい。「鶴休飲水図」は背後に見える、庭園家・重森 三玲(みれい)の庭園にちなんで301枚の畳で構成されています。畳の表面に使われている素材のイグサは、熊本県八代市の松島氏の農地で育てられたものを、2022年の7月に私自身が刈り取りさせてもらい作品に活用しました。全て同じ色のイグサで作っていますが、イグサの織り目の角度をずらすことで光の反射で色を変化させています。正面から見ると鶴の頭は深緑色に見えますが、反対面からみると鶴の頭は白くなり、逆に背景が深緑色に見えます。一歩一歩、歩くたびにイグサの色が変化していきますので、光が反射した時のイグサのさまざまな色合いをお楽しみ頂けます。色が変化するのは場所を変えた時だけではなく、時間帯や季節によっても変化していきます。写真のように冬の夕時には鶴の羽が金色に輝きます。さらに朝日によって嘴が金箔を貼ったかのように数分だけ光り輝く時もあります。7月の展示の時はどのような色が出るかはわかりませんが、その日その瞬間、その時の気候や天気など、その時にしか味わえない美しさが体験できるはずです。【アート畳をはじめた理由】奈良時代から続く1300年の歴史をもつ畳ですが、近年、畳の生産量は住宅の洋風化と共に激減しています。その原因の一つは、畳のデザインは長い間、正四角形のみであり、現代の洋風住宅の需要に応えられなくなっているところです。そこで、どんなインテリアにも対応できるデザインの畳を作りたいと思い、変形畳の開発を始めました。開発を始めてから5年ほどたち、ようやく細かいデザインまで畳で表現できるようになり、個展開催までたどり着きました。今回の個展がきっかけとなり、畳需要の増加、そして海外活動へのきっかけとなってくれれば良いと思っております。畳は、日本独自で始まった固有の伝統文化であり、まだ他の国では知られていません。イグサという柔らかい素材を床に使っているのは、世界的に見ても非常に珍しいです。この独特で素晴らしい文化である畳を、アートと融合させることで世界中の人に伝えていきたいです。<以下、参考資料>やまだ けんじ■代表者の経歴・1983年 畳屋の5代目として生まれる・2006年 建築会社に勤務・2018年 変形畳の研究を開始する・2020年 恵比寿・弘重ギャラリーにて初個展・2023年 銀座シックスにて合同展「ブレイク前夜展」参加■その他(特許・表彰など)・公益財団法人岐阜県産業経済振興センターがおこなう、2018年度の事業可能性評価でA判定を取得・羽島市が実施する優れた技術を有するものに認定する、2019年はしマイスター認定される。■会社概要屋号 : 山田一畳店所在地 : 岐阜県羽島市竹鼻町2382-1代表者 : 山田 憲司設立 : 1869年事業内容: 畳店URL : 【本イベントに関するお客様からのお問い合わせ先】山田一畳店Tel:090-3562-5085 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月14日これまで100冊以上の絵本を出版し、児童文学界のノーベル賞といわれるアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞した絵本作家、荒井良二さん。現在では活躍の場を広げ、絵本にとどまらない表現の世界を自由に旅している。そんなアーティストとしての荒井さんが出力全開で臨む展覧会「new born荒井良二いつも しらないところへ たびするきぶんだった」が開幕する。「手のひらで読む絵本世界とはまた異なる世界へ誘ってくれるのではないでしょうか」と学芸員の中村貴絵さん。荒井さんはここ10年ほどの間に新しい活動期に入った。東日本大震災後は被災地をめぐるワークショップツアーを実施、2014~’18年には「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」の芸術監督を務めている。「それまでの表現媒体が絵本だったというだけで、もともと社会の観察者としての一面があったのだと思います。それがこうした活動をきっかけに開花し、アートを媒介に社会や地域、人、歴史とつながっていったのではないでしょうか」本展では代表作の絵本『あさになったのでまどをあけますよ』などの原画の展示に加え、新作絵画や立体作品など約300点を展示。山形ビエンナーレで発表された物語「山のヨーナ」のインスタレーションを再構成した作品や、大分県の公園に設置されたオブジェ《たいようをすいこむモン》のマケット(試作の模型)も登場。開幕前にワークショップの参加者と共に制作した作品も展示予定だ。面白いのはどんなに道具や場所が変わっても、荒井さんの飄々とした物腰はそのままに見えること。「新しいジャンルに飛び込み、表現の枠を広げていくことに躊躇がない現在進行形のアーティストだと思います。ただそこに大きな覚悟はなく、展覧会のタイトルのように、あくまで知らない場所を旅する『気分』であるところが、実に荒井さんらしい」私たちもそんな気分に身を委ねて、荒井良二さんの新しい世界を旅してみたい。『あさになったのでまどをあけますよ』原画 2011年 偕成社、個人蔵 ©Arai Ryoji《new born 旅する名前のない家たちを ぼくたちは古いバケツを持って追いかけ 湧く水を汲み出す》制作風景《絵の中のぼくとぼくの中の絵》2023、個人蔵 ©Arai Ryoji《流れ星スパーク奏でよギター》2022年、個人蔵 ©Arai Ryojiあらい・りょうじ1956年、山形県生まれ。2005年、アジアで初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞。『たいようオルガン』でJBBY賞など国内でも受賞多数。ライブペインティング、ワークショップのほか、作詞・作曲など音楽活動も行う。最新刊は絵本『ねこのゆめ』(NHK出版)。写真:志鎌康平「new born荒井良二いつも しらないところへ たびするきぶんだった」横須賀美術館神奈川県横須賀市鴨居4‐1開催中~9月3日(日)10時~18時8/7休一般1300円ほかTEL:046・845・1211※『anan』2023年7月12日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2023年07月11日ささやかで豊穣な、植物たちのパラレルワールドを旅する。「練馬区立美術館コレクション+ 植物と歩く展」をご紹介します。植物を定点カメラで撮影すると一粒の種子が芽を出し、根を張り、花を咲かせるさまは実にダイナミック。「植物と歩く」というタイトルには、こうした植物の営みのそばで共に過ごすという意味が込められているとか。“花”“草”“木”をテーマにした作品が並ぶ中、見どころの一つが放映中のNHK連続テレビ小説『らんまん』の主人公のモデル、牧野富太郎博士の植物図。学芸員の木下紗耶子さんはその特徴をこう話す。「牧野は植物の特定の個体を写実的に描くというより、その種の典型・標準型を描くことを追求していました。全形図だけではなく解剖図も描き込むなど、植物を分類する上で必要な情報を余さず伝える工夫が随所に凝らされています。植物学の知識を持たない人にとっても目を見張るものがあり、植物を深く探究する執念が伝わってきます」展示作品の制作期間が1910年代から2020年代にわたる中でも、新しいアプローチを採用しているのが倉科光子の「ツナミプランツ」シリーズ。東日本大震災の津波の浸水域をフィールドワークし、土壌の流動によって以前はその地で見られなかった植物を描く。発見場所の緯度経度だけを記したタイトルが、小さな雑草と現実世界をつないでいるようだ。このように植物を描くという行為は同じでも、描き手によって異なる顔を見せる植物の世界。一つ一つ、その扉を開けてみませんか?牧野富太郎「ホテイラン」(東京帝国大学理科大学植物学教室編纂『大日本植物志』、第一巻第四集、第一六図版)1911年紙に多色石版印刷個人蔵倉科光子《37°33’22″N 141°01’31″E》2015‐2020年水彩紙に透明水彩作家蔵須田悦弘《チューリップ》1996年岩絵具・木練馬区立美術館蔵©Yoshihiro Suda / Courtesy of Gallery Koyanagi「練馬区立美術館コレクション+ 植物と歩く展」練馬区立美術館東京都練馬区貫井1‐36‐16開催中~8月25日(金)10時~18時(入館は17時半まで)月曜(7/17は開館)、7/18休一般500円ほかTEL:03・3577・1821※『anan』2023年7月12日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2023年07月10日展覧会「映画監督 山崎貴の世界」が、長野・松本市美術館で2023年7月15日(土)から10月29日(日)まで開催される。映画監督・山崎貴の作品を紹介山崎貴は、2000年に『ジュブナイル』で監督デビューを果たした、長野県松本市出身の映画監督。CGによる高度なビジュアルを駆使した映像表現、“VFX(ビジュアル・エフェクツ/視覚効果)”の第一人者と言われている人物だ。2005年に発表した映画『ALWAYS 三丁目の夕日』では、東京タワーの建設や東京オリンピックが行われた昭和30年代をVFXで表現し、第29回日本アカデミー賞最優秀作品賞・監督賞をはじめ、13部門中12部門を受賞。多方面から話題を集めた。その後も『SPACE BATTLESHIP ヤマト』『永遠の0』『DESTINY 鎌倉ものがたり』などにおいて、CG合成とは思えない緻密な映像で多くの人々を魅了。共同監督を務めた『STAND BY ME ドラえもん』では、3DCGアニメーションの分野でも高い評価を獲得した。デビュー作~最新作まで「映画監督 山崎貴の世界」は、そんな山崎貴のデビュー作から最新作までを紹介する展覧会。『ジュブナイル』や『永遠の0』の絵コンテ、『アルキメデスの大戦』のために作った平山案戦艦の模型をはじめ、デザイン画、出演者の衣裳、実物大のセット、VFXの制作過程、完成映像などを通じて、山崎貴がつくりあげてきた映像の魅力に迫る。【詳細】展覧会「映画監督 山崎貴の世界」期間:2023年7月15日(土)~10月29日(日)※月曜休館(祝日の場合翌平日)、ただし8月中は無休会場:松本市美術館 企画展示室住所:長野県松本市中央4-2-22開館時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)観覧料:大人1,300円、大学高校生900円前売券:大人1,100円、大学高校生700円※20名以上の団体は200円引き。※大学高校生は、観覧当日、学生証の呈示が必要。※本展観覧券では松本市美術館3階コレクション展示室と記念展示室は鑑賞できない。別途、コレクション展示の観覧券が必要。※前売券の取り扱いは7月14日(金)まで。【問い合わせ先】松本市美術館TEL:0263-39-7400
2023年07月10日サイゲームス(Cygames)の展覧会「Cygames展 Artworks」が、2023年9月2日(土)から10月3日(火)までの期間、東京・上野の森美術館にて開催される。サイゲームスの展覧会が上野の森美術館にて開催「グランブルーファンタジー」や「ウマ娘 プリティーダービー」をはじめとする、数多くの人気ゲーム作品を手掛けているサイゲームス。本展では作品の中に登場するデザインやイラストといったアートワークに焦点を当て、貴重な資料の数々を展示する。グラブルやウマ娘など人気作品のアートワークに焦点展示タイトルは、サイゲームスの原点である「神撃のバハムート」のほか、「Shadowverse」「グランブルーファンタジー」「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」「ウマ娘 プリティーダービー」など様々。各種アートワークやクリエイターたちの試行錯誤を示す資料を通して、新たな視点から作品の魅力に触れることのできる展覧会となっている。先着3,000枚限定の特典グッズ付きチケット7月3日(月)より販売開始となるチケットは、一般チケットと特典グッズ付きチケットの2種類がラインナップ。先着3,000枚限定となる特典グッズ付きチケットには、各作品を象徴するキャラクターを描いたステッカーセット9枚入りとフォンタブストラップが付属する。開催概要「Cygames展 Artworks」開催期間:2023年9月2日(土)〜10月3日(火)開館時間:10:00~17:00分(入場は閉館30分前まで)会場:上野の森美術館(東京都台東区上野公園1-2)<チケット>■一般チケット販売期間:2023年7月3日(月)12:00~料金:大人2,000円、大学生・専門学生1,500円、中学生・高校生800円※全日日時指定制。※小学生以下無料。※なくなり次第販売終了。■特典グッズ付きチケット販売期間:2023年7月3日(月)12時00分~料金:3,000円特典:ステッカーセット9枚入り、フォンタブストラップ※先着3000枚。※なくなり次第販売終了。© Cygames, Inc.© CyDesignation, Inc.© Cygames, Inc. / Citail Inc.© Nintendo / CygamesTHE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.
2023年07月06日公益財団法人 阪急文化財団が運営する逸翁美術館では、阪急東宝グループ(現 阪急阪神東宝グループ)の創始者として知られる実業家・小林一三の生誕150年を記念した展覧会を2023年度4回にわたって開催していますが、その第1弾である「阪急昭和モダン図鑑」展を4月15日(土)~6月18日(日)に開催し、大変ご好評いただきました。第2弾となる「はっけん!小林一三と宝塚」展では、小林一三が手がけた沿線開発のシンボル「宝塚」にスポットライトをあて、7月1日(土)~9月3日(日)の期間で開催しています。1911(明治44)年開業の温泉施設を皮切りに、現在の宝塚大劇場周辺には映画館、遊園地、動物園、植物園、図書館、球場、プール、レストランなどが次々と開設されました。1960(昭和35)年には、これらを総合して「宝塚ファミリーランド」と命名され、長きにわたり多くの人びとに親しまれました。いつの時代も宝塚の中核だった宝塚歌劇は来年110周年を迎えます。本展は「文学青年小林一三」「宝塚歌劇の歴史」「レトロなファミリーランド」の3部構成で1910~1950年代の宝塚を振り返り、当時のポスター、写真、映像、小林一三の自筆原稿や宝塚にゆかりのある遺愛品を公開。あわせて最新の文献調査でわかった新発見や再発見も紹介します。概要は次のとおりです。【会期】2023年7月1日(土)~9月3日(日)開館56日/65日間中【休館日】毎週月曜日ただし7月17日開館、7月18日休館【会場】逸翁美術館 展示室【観覧料】一般700円 ※中学生以下無料。各種割引あり。【開館時間】午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)【主な出品】(1)ポスター「宝塚少女歌劇公演」(1938年)(2)ポスター「楽しい宝塚へ」(1950年)(3)逸翁筆扁額「藝又藝」(1951年)(4)小林一三生家模型(5)宝塚ファミリーランド映像他、約120点【関連企画】7月22日(土)14時学芸講座「知られざる1910年代の宝塚~学芸員の調査方法おしえます~」学芸課長補佐 正木喜勝8月13日(日)14時学芸講座「小林一三が描いた -誰もがタノシイ宝塚」館長 仙海義之■「逸翁美術館」について観覧料:一般【個人】700円【団体】500円学生(高校生以上)【個人】500円【団体】400円小人(中学生以下)【個人】無料【団体】無料開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)所在地:大阪府池田市栄本町12-27■ご参考「小林一三」について小林一三は、1873(明治6)年、現在の山梨県韮崎市に生まれました。「一三」の名は、誕生日1月3日にちなみます。19歳の時に慶應義塾を卒業し、三井銀行で本店勤務の後、大阪支店に赴任します。元来、文学青年で小説家志望であった一三ですが、銀行員時代の先輩達との出会いから事業の面白さに目覚めていきました。1907(明治40)年、三井銀行を退職し、箕面有馬電気軌道(現、阪急宝塚線・箕面線)を創立します。1910(明治43)年に運行を開始した電鉄事業は、沿線の住宅開発を併せて行うという独創的なアイデアによって好調なスタートを切りました。1918(大正7)年に社名を阪神急行電鉄と改め、1920(大正9)年には神戸線が開通し、「阪急電車」として広く親しまれるようになりました。一方梅田では、1929(昭和4)年に日本初のターミナルデパートとなる阪急百貨店(現、阪急うめだ本店)を開業し、洋食をメインとした大食堂は大人気となりました。また、宝塚歌劇や阪急ブレーブス、そして東宝を設立するなど、たくさんの人たちに楽しんでいただく事業を次々に成功させていきました。このような一三のユニークな発想から生まれたビジネスモデルは、日本の私鉄経営をはじめとして、様々な事業者に影響を与えました。そうした手腕が見込まれて、東京電燈(現、東京電力)の経営を立て直し、1940(昭和15)年には第二次近衛内閣の商工大臣に、戦後には戦災復興院総裁に任命されました。また、一三個人としては、幅広い著作を遺した文化人としての業績も持っており、日常の暮らしの中では、趣味の俳句や茶の湯を通じて多くの人々との交流を楽しみました。多方面に足跡を残した一三は、1957(昭和32)年、享年84歳で没しました。しかし、多くのお客様の暮らしに潤いをお届けするための新たなライフスタイルや娯楽の提案を第一とする一三の精神は、現在も阪急阪神東宝グループの様々な会社に受け継がれています。そして一三が創始した数々の社会事業・文化事業についても、今なお社会の中で息づいています。■展覧会の各回の概要は、以下のニュースリリースをご確認ください。「逸翁美術館 阪急東宝グループの創始者 小林一三の生誕150年を記念した展覧会を開催します」(2023年1月11日付) 公益財団法人 阪急文化財団 リリース 発行元:阪急阪神ホールディングス大阪市北区芝田1-16-1 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月06日スタジオジブリのアニメーション映画などの背景を手掛けた山本二三の展覧会「アニメーション美術の創造者 新・山本二三展」が、2023年7月8日(土)から9月10日(日)まで、静岡・浜松市美術館で開催される。山本二三 - スタジオジブリ名作アニメ映画など“背景美術”を担当山本二三は、長崎県五島出身の美術監督。アニメーション作品の中で主人公たちキャラクターが動き回る舞台、背景を作り上げる背景美術を担当し、宮崎駿の『天空の城ラピュタ』や『もののけ姫』、高畑勲の『火垂るの墓』といった名作アニメ映画の背景美術も手掛けた。物語の世界がどのような世界で、どんな暮らしが営まれているのかを瞬時に伝え、ときに登場人物の心の動きをも暗に示す背景美術において、日本アニメ界を代表する存在だ。空想上の異世界から現実の生活空間、自然の風景にいたるまで、幅広い世界観を確かな画面構成と精緻な描き込みで描き上げ、多くの名作アニメーションを支えてきた。手描きの背景画や初公開の新作など約230点を展示展覧会「アニメーション美術の創造者 新・山本二三展」では、山本二三の初期から新作までの手描き背景画を一気に紹介する他、制作の過程で生み出された未公開の美術設定やイメージボード、制作用具、本展初公開の新作「桜舞う浜松城」など約230点を展示。描かれた背景のジャンルごとに分類し、山本二三の背景美術の魅力に迫っていく。【詳細】アニメーション美術の創造者 新・山本二三展開催期間:2023年7月8日(土)~9月10日(日) 9:30~17:00(入場は16:30)※休館日7月10日(月)、7月18日(火)、7月24日(月)、7月31日(月)、9月4日(月)会場:浜松市美術館住所:静岡県浜松市中区松城町100-1観覧料:一般 1,200円(960円)、大学生・専門学校生・高校性 800円(640円)、70歳以上 600円、中学生以下 無料※前売券・20名以上の団体は()内の料金(1人あたり)。※中・高・大・専門学校生、70歳以上は、身分証を提示。※障害者手帳等を持参者及びその介護者1名は無料。【問い合わせ先】浜松市美術館TEL:053-454-6801
2023年07月06日株式会社 松栄堂が運営するインセンスショップ「リスン」は今年、移りゆく時間の間にある世界をきりとり香りで表現した「GRADATION」シリーズを発表し、香りのイメージヴィジュアルとして、ガラス作家 汲田 日向子氏にご協力いただきました。そしてこのたび、同氏の展覧会「KUMITA HINAKO EXHIBITION -GRADATION-」を2023年7月6日(木)~7月31日(月)にリスン京都とリスン青山で同時開催します。まじりあい、変化していくグラデーションの世界を、淡く柔らかい色で表現したインセンストレイや、インセンスキーパーが優しく彩ります。香りとガラス作品が織りなすグラデーションの世界をぜひお楽しみください。また、「GRADATION」シリーズ3種の香りを含む全9種の香りをセットしたインセンスアソートメントも同時発売します。移りゆく時間とその間にある世界を、香りを通して感じることができます。「GRADATION」全3種を含んだアソートメントも7月6日に同時発売【展覧会概要】■リスン京都期間:2023年7月6日(木)~7月31日(月)11:00~19:00※ただし7月15日(土)・16日(日)は11:00~18:00所在地:京都府京都市下京区烏丸通四条下ル COCON■リスン青山期間:2023年7月6日(木)~7月31日(月)10:00~19:00※水曜定休所在地:東京都渋谷区神宮前5-47-13 2F■GRADATION ASSORTMENT(7月6日 新発売)商品名:GRADATION ASSORTMENT販売価格:1,980円(税込)商品概要:18本のインセンスとメタル製ホルダーのセットインセンス内容:「GRADATION」シリーズ3種[343 CANTABILE/344 GROW/345 ENDLESS]の香りを含む全9種のインセンス×各2本・218 WHISTLE香り:グリーンシトラス白檀にグリーンと野バラの爽やかさをアレンジした香り。・343 CANTABILE香り:フローラルグリーン春から夏へと移ろう季節をイメージした明るいフローラルグリーンの香り。・009 SOUND ON WAVE香り:個性的な花爽やかなシーサイドポップス。シングルフローラルの香り。・076 LUCY香り:おしろいバラの軽やかな香りをベースにしたパウダリーな甘さの女性的な香り。・344 GROW香り:パウダリーシルク子供から大人へと成長してゆく過程をイメージしたパウダリーで深みのあるムスクフローラルの香り。・289 NOBLE香り:クリムゾンシルクチュベローズなどのフローラルにモスをアレンジした、深みのあるムスクフローラルの香り。・249 CONTINUE香り:シナモンとクローブ照りつける大地の恵みを、いっぱい吸い込んだシナモンとクローブの香り。・345 ENDLESS香り:スパイシーウッド広大で多様な大地をイメージしたスパイスと香木の香り。・253 ETERNAL香り:香木「甘、酸、辛、鹹(かん)、苦」の五つの味わいが網羅された、香木の香り。取り扱い:リスン京都、リスン青山、リスン オンラインストア■GRADATIONシリーズ商品名: 343 CANTABILE販売価格: 1本55円(税込)、10本入550円(税込)香り: フローラルグリーン春から夏へと移ろう季節をイメージした明るいフローラルグリーンの香り。取り扱い: リスン京都、リスン青山リスン オンラインストア(10本入のみ)商品名: 344 GROW販売価格: 1本55円(税込)、10本入550円(税込)香り: パウダリーシルク子供から大人へと成長してゆく過程をイメージしたパウダリーで深みのあるムスクフローラルの香り。取り扱い: リスン京都、リスン青山リスン オンラインストア(10本入のみ)商品名: 345 ENDLESS販売価格: 1本55円(税込)、10本入550円(税込)香り: スパイシーウッド広大で多様な大地をイメージしたスパイスと香木の香り。取り扱い: リスン京都、リスン青山リスン オンラインストア(10本入のみ)(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2023年07月04日浜松市と株式会社静岡第一テレビ(所在地:静岡市駿河区中原563)は、スタジオジブリのアニメーション映画などの背景を手掛けた山本二三の作品が鑑賞できる展覧会『新・山本二三展』を2023年7月8日(土)から9月10日(日)までに静岡県浜松市の浜松市美術館で行います。山本二三展チラシ表イベント詳細: ■「新・山本二三展」アニメの鑑賞中、キャラクターの背後に流れる景色を意識することは多くありませんが、スクリーンの中で主人公たちが動き回る舞台を作り上げるのが背景美術の仕事です。そこはどのような世界で、どんな暮らしが営まれているのかを瞬時に理解させ、ときに登場人物の心の動きを言外に示す背景美術の世界において、山本二三の絵仕事は確かな画面構成と細部の精緻な描き込みで他の追随を許しません。空想上の異世界から現実の生活空間、自然の風景にいたるまで幅広い表現を描き分け、多くの名作を支えた山本二三の背景描写の数々をご堪能いただきたいと考え、開催いたします。■『新・山本二三展』について『天空の城ラピュタ』(1986)、『火垂るの墓』(1988)、『もののけ姫』(1997)。誰もが知る国民的アニメーション映画で美術監督を務めた山本二三。確かな画面構成と細部に至るまでの精緻な描き込みにより、宮崎駿・高畑勲の両監督を支え、日本のアニメーションを世界に誇る文化へと押し上げました。本展示会ではその山本二三の作品など約230点を紹介し、山本二三の背景美術の世界に迫ります。※山本二三:長崎県五島市出身。1953年生まれで現在70歳。■開催概要イベント名: アニメーション美術の創造者 新・山本二三展開催日時 : 2023年7月8日(土)~9月10日(日) 9:30~17:00(入場は16:30)※休館日7/10(月)、7/18(火)、7/24(月)、7/31(月)、9/4(月)会場 : 浜松市美術館(〒430-0947 静岡県浜松市中区松城町100-1)アクセス : JR「浜松」駅 バス10分観覧料 : 一般:1,200円(960円)、大学生・専門学校生・高校性:800円(640円)、70歳以上:600円、中学生以下:無料前売券・20名以上の団体:()内の料金(一人あたり)中・高・大・専門学校生、70歳以上の方は、身分証をご提示ください。障害者手帳等をお持ちの方及びその介護者1名無料です。公式サイト: <内容>初期から最新作までの手書き背景画に加え、制作の過程で生み出された未公開の美術設定やイメージボード、制作用具、本展初公開の新作「桜舞う浜松城」など約230点の作品を、描かれた背景のジャンルに注目して分類して紹介し、山本二三の背景美術の魅力に迫ります。また、会期中に山本二三の御子息であり山本二三美術館副館長の山本鷹生氏による講演会や、アニメーションの原理が学べるゾートロープ制作のワークショップ、展覧会監修者の久慈達也によるキュレータートークなどのイベントを開催します。山本二三展チラシ裏■講演会「山本二三の絵画解説」講師:山本鷹生氏日時:2023年7月8白(土)14:00~15:00場所:浜松市美術館 2F講座室定員:60名(先着順) ※当日13時より受付にて整理券配布■ゾートロープ制作ワークショップ講師:山本鷹生氏日時:2023年8月6日(日)[1回目]10:00~12:00 [2回目]14:00~16:00場所:浜松市美術館 2F講座室定員:各20名(事前申込・詳細はHPをこ覧ください)※小学校3年生以上が対象■キュレータートーク講師:久慈達也氏(本展監修者・DML代表/京都芸術大学非常勤講師)日時:2023年7月23日(日)14:00~15:00場所:浜松市美術館 2F講座室定員:60名(先着順)※当日13時より受付にて整理券配布■会社概要商号 : 株式会社静岡第一テレビ代表者 : 代表取締役社長 赤座弘一所在地 : 〒422-8560 静岡県静岡市駿河区中原563設立 : 1979年2月事業内容: テレビ放送業資本金 : 10億円URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】浜松市美術館TEL:053-454-6801 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月03日鉄人28号やマジンガーZ、機動戦士ガンダムに代表される巨大ロボットアニメ。その日本独自のアニメーション文化を徹底解剖する展覧会『日本の巨大ロボット群像』が、2023年9月より福岡市美術館、2024年2月より横須賀美術館で開催される。「巨大ロボット」のデザインと映像表現の歴史を辿る本展では、ロボットアニメの元祖といわれる『鉄人28号』から近年のアニメーションに登場する巨大ロボットまで、その設定上の「メカニズム」と「大きさ」を軸に検証する。巨大ロボットという空想上の存在にリアリティを与えるため、どのような創意工夫が凝らされ、いかにしてファンを魅了してきたか。「巨大ロボットとは何か」を問いかける、かつてない展覧会だ。6月27日、本展覧会の記者発表が東京都内で行われた。登壇者は、本展監修者であり福岡アジア美術館学芸課長の山口洋三氏、ゲストキュレーターの廣田恵介氏、五十嵐浩司氏の3名。また、ゲストとして、メカニックデザイナーの宮武一貴氏が登場した。本展の見どころを情熱たっぷりに語った記者発表の様子をここで紹介したい。左から山口洋三氏、宮武一貴氏、廣田恵介氏、五十嵐浩司氏まず語られたのは、本展を作り上げる上で掲げたテーマだ。・巨大ロボットの“本物”を見た人はいる?・アニメの制作素材は、すべて2次元である。廣田氏は、「本物の巨人ロボットを見た人はいますか?」と記者たちに問いかけた。お台場の実物大ユニコーンガンダム立像をはじめ、数々の実物大の巨大ロボットが全国各地に存在するが、それらは立っているだけのモニュメントでしかない。ではテレビや映画館で見た巨大ロボットはどうか。どんなに大きなスクリーンに映し出されても、設計上の寸法とは程遠い。アニメの原画は?これもやはり本物のロボットとは言えないだろう。要するに、「巨大ロボットの“本物”は、人々の頭の中にしか存在しない」のである。「美術館という立体的な場所で、人の頭の中だけに存在する巨大ロボットの“本物”を展示するにはどうすればいいか、それを一番に考えた」と廣田氏は語る。原画を並べるだけでは表現できない、我々の頭の中にいる“本物”のロボットを体感できる展示。この前段を聞いただけで、誰もがワクワクするような内容だ。続いて、本展の見どころ4点が解説された。一つずつ順を追って紹介したい。① 巨大ロボットの「メカニズム」に注目!「飛び出す絵本の中に入り込んだ感覚を味わってほしい」と廣田氏。『勇者ライディーン』のゴッドバードを含む3種の形態を表現するため、三面の立体パネルを用意。アニメの制作資料を並べるだけでは伝えられないライディーンの変形の魅力を感じさせてくれるという。勇者ライディーン (C)東北新社ちなみに、本展で紹介するロボットは全て展示方法を変えているとのこと。それぞれのロボットに真摯に向き合う展覧会であることがわかる。② 気分はパイロット?ロボットの「大きさ」を体感できる!全国各地に存在する実物大のガンダム像は、足元から見上げることしかできない。しかしこの展覧会では、ガンダムをなんと地面に展示。来場者がその上を歩ける革新的な展示方法だ。「美術展に行くことの面白さは、自分の体を尺度にして展示物の大きさを体感できること。ぜひ自分の手や足とガンダムの大きさを比べてみてほしい」。そう廣田氏は語った。また、『太陽の牙ダグラム』の顔(=コックピット)の実物大模型も展示。アニメの設計寸法通りに制作中であるというその模型は、本展の関係者ですら、本当に人が入れるコックピットなのか、まだわからないという。アニメーション用に設計した巨大ロボットが、実際に存在したら、乗り込めるのか、座れるのか。本展に訪れて確かめてほしい。ほか、宮崎駿氏が生み出した『ルパン三世』に登場するロボット兵ラムダも実物大で展示される。③ 「内部メカ」にもえる!永野護氏が生み出したゴティックメード等、内部構造から逆算して考えられたロボットを、かなり大胆な展示方法で表現。ほか、ロボットが合体するシーンで緻密に描かれる内部構造にも注目。その見どころを集めた映像作品の上映もあるようだ。④ メカニックデザイナー・宮武一貴による圧巻の巨大絵画を展示!本展のために、日本を代表するメカニックデザイナーの宮武一貴氏が縦259㎝・横582㎝におよぶ巨大絵画を描き下ろした。宮武氏は「デザイナーとして巨大な絵を描くことは想定していない。描く姿に魂を与えられるかが課題だったが、描いているうちに宿るという自信があった。精神的にこたえるものもあったが、ペンを持つとからだが自然に動いた。皆さんにどう接してもらおうか思いながら描いた。完成した作品をぜひ会場で見てほしい」とコメント。廣田氏は、巨大絵画の制作を宮武氏に依頼した理由として、「巨大ロボットという架空のものを扱うにあたり、お寺の仁王像や日本橋の麒麟像のように、神がかったものを会場内に置きたかった。宮武さんはイラストレーターではなくデザイナー。宮武さんの絵は構造を伝えるための絵であり、巨大ロボット制作の出発点である。今回の展示のコンセプトを表現できるのはデザイナーである宮武さんであると考えた」と話した。また、宮武氏とイラストレーターの加藤直之氏が生み出した『宇宙の戦士』に登場する機動歩兵の展示も、加藤直之氏の全面監修で制作。機動歩兵に入れるような工夫を施した疑似装着システムなる展示も、会場でぜひ目の当たりにしてほしい。宇宙の戦士(1977年)加藤直之・宮武一貴 (C)スタジオぬえ以上が記者発表で語られた見どころである。本展で紹介される作品タイトル数は約45タイトル。これまでのロボットアニメ展とは全く違う展示になることは間違いない。我々の頭の中にしか存在しない巨大ロボットが、一体どのように目の前に現れるのか。9月9日の開幕が待ち遠しい。記者発表の最後に本展監修者の山口氏から伝えられたセリフを引用して、このレポートを締めたい。「刮目して待て!!」<開催概要>日本の巨大ロボット群像 -巨大ロボットアニメ、そのデザインと映像表現-(英訳)Giant Robots: The Core of Japanese Mecha Anime〇巡回会場・会期福岡市美術館(2023年9月9日~11月12日)※チケット購入はこちら※チケットぴあ限定のお得な図録付きチケットは6月30日(金) 10時~数量限定販売横須賀美術館(2024年2月10日~4月7日)以降、京都(2024年夏)など追加巡回を調整中。●展覧会『日本の巨大ロボット群像』WEB::
2023年06月30日展覧会「日本近現代ガラスの源流」が、富山市ガラス美術館にて、2023年7月8日(土)から10月9日(月・祝)まで開催される。日本の近現代ガラス芸術の源流を探る明治以降、国内では洋式ガラスの普及に伴い、幅広いガラス製品が生産されるようになる中、芸術としてのガラス地位向上に努め、独自の表現を追求する作家は次第に増えていった。1950年代から1970年代にかけてはガラス会社に所属する多くのデザイナーが、プロダクト・デザインと美術工芸作品の両方を手掛けて活躍するようになる。一方、会社には所属せずに、工場と職人を借りる「壺借り」という方法で制作を行う作家や、ガラス会社を経て個人の窯を築く作家も現れる。展覧会「日本近現代ガラスの源流」では、1870年代から1970年代前半までのおよそ100年の動きを追いつつ、各時代、各作家の重要作品と関連資料を展示。作品を通して、日本のガラス芸術がどのように切り拓かれてきたのか、日本の近現代ガラス芸術の源流を探る。本展では、それぞれの作家による想像性豊かな作品の数々が見どころのひとつ。たとえば、日本の近現代ガラス芸術の先駆者とも言える岩田藤七は、溶けたガラスに息を吹き込む「吹きガラス」による表現を、またもうひとりの先駆者である各務鑛三は、ガラス表面を削って加飾する「グラヴィール」や「カット」によって、自身の創造性を作品に落とし込んだ。展覧会概要企画展「日本近現代ガラスの源流」会期:2023年7月8日(土)~10月9日(月・祝)会場:富山市ガラス美術館2・3階 展示室1~3住所:富山県富山市西町5-1開場時間:9:30~18:00(金・土曜日は20:00まで、入場は閉場の30分前まで)休館日:第1・3水曜日(ただし8月16日(水)は開場、8月23日(水)は閉場)観覧料:一般 1,200円(1,000円)、大学生 1,000円(800円)※( )内は20名以上の団体※本展観覧券で常設展も観覧可※前売券取り扱いは一般 1,000円のみ※無料観覧の対象は、高校生以下、富山市に住所登録がある70歳以上、お出かけ定期券またはシルバーパスカ提示の65歳以上、身体障がい者手帳、療育手帳、または精神障がい者保健福祉手帳提示者及びその介助者(1名)、団体引率者■出展作品・作家岩城滝次郎、小林菊一郎、岡本一太郎、明治~昭和初期の氷コップ・醤油差し等、松浦玉圃、岩田藤七、各務鑛三、明道長次郎、高木茂、降旗正男、淡島(小畑)雅吉、佐藤潤四郎、青野武市、各務満、各務クリスタル製作所、岩城硝子工藝部、小川雄平、小柴外一、吉田丈夫、佐々文夫、竹内傳治、佐々木硝子株式会社、株式会社保谷硝子、船越三郎、菅澤利雄、岩田久利、岩田糸子、岩田工芸ガラス株式会社、藤田喬平、益田芳徳、小谷眞三、舩木倭帆、他(展示導線順、会社名は展示作品・資料の制作当時)【問い合わせ先】富山市ガラス美術館TEL:076-461-3100
2023年06月29日新版画とは、江戸時代から続く伝統的な浮世絵木版画の技術を使って、同時代の画家の作品を表現したニューウェーブのこと。明治以降、写真や印刷技術の普及で衰退の一途をたどっていた木版画技術に注目し、温故知新ともいえる新しい作品を考案し広めた人物が、渡邊版画店(現・銀座8丁目にある渡邊木版美術画舗)の初代店主・渡邊庄三郎だ。色鮮やかな新版画から渡邊庄三郎の軌跡を辿る『THE 新版画版元・渡邊庄三郎の挑戦』。庄三郎は17歳で浮世絵商・小林文七の輸出の出店に勤め、そこで出合った浮世絵木版画特有の美しさに魅了される。その後独立し、明治42年に東京・京橋に渡邊版画店を構え、浮世絵を販売。大正4年から版元として、来日した外国人画家の作品の版画化に始まり、鏑木清方門下生だった伊東深水を中心とした新進気鋭の画家たちを絵師に起用して、新たな木版画を作り始めた。版画は絵師、彫師、摺師(すりし)の分業で制作される。それを統括する庄三郎は版元として類いまれな才能を発揮した。例えば摺師には、わざと凹凸のあるバレンを使って版画を摺らせて、従来にはなかった味わいのある「ざら摺り」の手法を開発。また1枚の版画に30~40回もの多重摺りを行い、古典にはなかった精緻で鮮やかな色彩を実現。その創意工夫に溢れた美しい新版画はたちまち話題となり、それらの作品をきっかけに次々と新版画の版元も登場。庄三郎はまさに新版画ブームの火付け役だ。本展はそんな新版画の数々から庄三郎の仕事ぶりが窺える、いわばプロデューサーの回顧展。美人画、風景画、役者絵、花鳥画など、江戸時代から続く浮世絵版画の定番モチーフごとに、その魅力と進化ぶりをたっぷりと紹介している。2000年代にリバイバルブームが巻き起こった新版画だが、昨今は日本ならではのアートとして、特に外国人ファンが急増しているというニュースもあるほど。本展は海外でも話題になっている新版画について学べる絶好の機会となるだろう。チャールズ・W・バートレット《ホノルル浪乗り》大正8年(1919)渡邊木版美術画舗蔵新版画誕生のきっかけとなった外国人作家フリッツ・カペラリやチャールズ・W・バートレット、橋口五葉など草創期の作品から展覧会は始まる。川瀬巴水《清洲橋》昭和6年(1931)渡邊木版美術画舗蔵川瀬巴水《日本風景集II関西篇京都清水寺》昭和8年(1933)渡邊木版美術画舗蔵風景画では場所や構図、摺りの技術などが詳しく紹介される。「巴水ブルー」と呼ばれるきっかけにもなった川瀬巴水の作品をはじめ、笠松紫浪など渡邊版画店を代表する風景画の名手を中心に展示。小早川清《舞踏》昭和9年(1934)渡邊木版美術画舗蔵当時のモダンな雰囲気の女性たちをカラフルに描き出した小早川清の作品をはじめ、女性の日常的なシーンを描いた多彩な美人画も登場。山村豊成(耕花)《梨園の華十三代目守田勘彌のジャン・バルジャン》大正10年(1921)渡邊木版美術画舗蔵渡邊版画店で人気の高かった役者絵。山村豊成、名取春仙の歌舞伎役者の似顔絵作品を見た庄三郎は彼らをスカウトし、江戸の浮世絵とは異なる新時代の役者絵を誕生させた。小原祥邨《柘榴に鸚鵡》昭和初期渡邊木版美術画舗蔵花鳥新版画の中でもモダンさと日本情緒の絶妙なバランスを持つ、小原祥邨の作品。『THE 新版画版元・渡邊庄三郎の挑戦』美術館「えき」KYOTO京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町ジェイアール京都伊勢丹7階隣接6月24日(土)~7月30日(日)10時~19時30分(入館は閉館の30分前まで)会期中無休一般1000円ほかTEL:075・352・1111※『anan』2023年6月28日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2023年06月26日展覧会「マリー・ローランサンとモード」が、名古屋市美術館にて、2023年6月24日(土)から9月3日(日)まで開催される。東京のBunkamura ザ・ミュージアムや京都の京都市京セラ美術館でも開催された巡回展だ。両大戦間パリにおける美術とファッションふたつの世界大戦に挟まれた1920年代のパリは、様々な才能がジャンルを超えて交流し、豊かな文化が生まれ「レ・ザネ・フォル(狂乱の時代)」とも呼ばれる奇跡のような空間であった。そんな時代に活躍した代表的な女性が、マリー・ローランサンとココ・シャネルである。共に1883年生まれのふたりは、芸術とファッションという別々の道に進むことに。ローランサンは、初期にはキュビスムの影響を強く受けた作品を手がけていたものの、徐々にパステル調の淡い色調を用いた優美な女性像で人気を博す。一方、シャネルはエレガントなファッションデザインを提案し、そのドレスやスーツなどには男性服の素材やスポーツウェアを取り入れた。20年代パリの芸術界を俯瞰する約90点を展示展覧会「マリー・ローランサンとモード」では、ローランサンとシャネルの活躍を軸に、1920年代のパリの芸術界を展観。とりわけ、スペインからパブロ・ピカソ、アメリカからはマン・レイなど、国境を越えて集まった多くの若者たちにより活性化されたパリ芸術界における「越境性」に着目し、当時の美術やファッションを約90点の作品と共に解説する。また、1983年から30年以上にわたり、メゾン・シャネルのアーティスティック・ディレクターを務めたカール・ラガーフェルドにも光を当てる。ローランサンの絵画から着想を得て発表したコレクションにフォーカスし、ローランサンとシャネルのふたりが100年近い時を経て見事“コラボレーション”を果たしたことを、ローランサンの《ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン》の展示を交えつつ紹介する。展覧会概要「マリー・ローランサンとモード」会期:2023年6月24日(土)~9月3日(日)会場:名古屋市美術館住所:愛知県名古屋市中区栄2-17-25 芸術と科学の社・白川公園内開館時間:9:30~17:00(8月11日(金)を除く金曜日は20:00まで)※いずれも入館は閉館30分前まで休館日:月曜日(7月17日、8月14日は開館)、7月18日(火)観覧料:一般 1,800円(1,600円)、高大生 1,000円(800円)※( )内は前売り・団体料金※中学生以下は入場無料※団体割引料金は20名以上に適用※障がい者、難病患者は、手帳または受給者証(ミライロID可)の提示により本人と付添者2名まで、当日料金の半額で観覧可※高大生チケットあるいは障がい者チケット購入者と中学生は、当日美術館の受付にて証明となるもの(学生証、障がい者手帳など)を提示すること※名古屋市交通局発行の「ドニチエコきっぷ」「一日乗車券」を当日利用して来館した者は当日料金から100円割引※「名古屋市美術館常設展定期観覧券」の提示で当日料金から200円割引※いずれも他の割引との併用不可※会期中、本展の観覧券で名古屋市美術館の常設展も観覧可【問い合わせ先】名古屋市美術館TEL:052-212-0001
2023年06月25日ポケモンカードゲームとコラボレートした展覧会「Pokémon Card Art Walk in Yokohama Minatomiraiー横浜みなとみらいを歩いて巡る、ポケモンカードアートの展覧会ー」が、2023年6月27日(火)から9月30日(土)までの期間、横浜・みなとみらいエリアで開催される。横浜みなとみらいを舞台にしたポケモンカードの展覧会横浜・みなとみらいエリアの複数施設を舞台にした本イベントは、ポケモンカードゲームのカードイラストに焦点を当てた展覧会。期間中、みなとみらいの街で異なるコンセプトの展示イベントが同時多発的に行われ、様々な視点からポケモンカードの展示が楽しめる。「ポケモンカード 151 イラストコレクション」初代ポケモン151匹に焦点たとえば、6月27日(火)よりマークイズみなとみらいにて行われる「ポケモンカード 151 イラストコレクション」では、シリーズの原点である「ポケットモンスター 赤・緑」に登場する151匹のポケモンのカードイラストを展示。全151点のイラストを館内の様々な場所に掲出することで、アート性の高いポケモンカードの魅力を施設全体で楽しめる企画となっている。「ポケモンカード アートウォーク」1,000種を超えるカードを大型展示また、グランモール公園(グランモール軸)、ランドマークプラザ・クイーンズスクエア横浜(クイーン軸)を主な舞台とした「ポケモンカード アートウォーク」は、1,000種類を超えるポケモンカードのイラストを大型展示する企画。初代「ポケットモンスター 赤・緑」から、シリーズ最新作「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」まで、世代を超えて愛されるポケモンカードを、横浜・みなとみらいエリア各所で楽しめる。実物カードの展示、伝説ポケモンの特大カードもこのほか、同じく1,000種類を超えるポケモンカードの実物を展示する「ポケモンカード 美術館」、伝説のポケモンたちにフィーチャーした特大カードを展示する「ポケモンカード 伝説の回廊」、ポケモンカードをモチーフにした立体オブジェ「ポケモンカード アートフォトスポット」など、様々な企画が行われる。開催概要「Pokémon Card Art Walk in Yokohama Minatomiraiー横浜みなとみらいを歩いて巡る、ポケモンカードアートの展覧会ー」開催期間:2023年6月27日(火)~9月30日(土)※各イベントで開催期間が異なる。開催場所:横浜ランドマークタワー・ランドマークプラザ、マークイズみなとみらい、スカイビル、グランモール公園、クイーンズスクエア横浜、その他近隣エリア各所時間:各施設の営業時間に準ずる■「ポケモンカード 151 イラストコレクション」開催期間:2023年6月27日(火)~9月30日(土)時間:施設の営業時間に準ずる場所:マークイズみなとみらい館内■「ポケモンカード アートウォーク」開催期間:2023年8月1日(火)~9月30日(土)時間:施設の営業時間に準ずる場所:グランモール公園、ランドマークプラザ、クイーンズスクエア横浜、マークイズみなとみらい■「ポケモンカード 美術館」開催期間:2023年7月15日(土)~9月30日(土)時間:10:00~19:00場所:スカイビル 10階(中央広場)■「ポケモンカード 伝説の回廊」開催期間:2023年7月15日(土)~9月30日(土)時間:施設の営業時間に準ずる場所:ランドマークプラザ館内(3階公共歩廊)■「ポケモンカード アートフォトスポット」開催期間:2023年8月1日(火)~9月30日(土)時間: 開催期間中は常時展示場所:山下公園、元町プラザ、横浜公園、横浜市役所、マリン アンド ウォーク ヨコハマ■「ポケモンカード デジタルスタンプラリー」開催期間:2023年8月1日(火)~9月30日(土)時間:7:00~24:00場所:ランドマークプラザ、マークイズみなとみらい、スカイビル、山下公園、元町プラザ、横浜公園、 横浜市役所、マリン アンド ウォーク ヨコハマ※内容は予告なく変更となる場合あり。©Pokémon. ©Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc. ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
2023年06月23日展覧会「佐藤健寿展 奇界/世界」が、2023年7月15日(土)から9月18日(月・祝)まで群馬県立館林美術館で開催される。写真家・佐藤健寿の展覧会これまで世界120カ国以上を巡り、“奇妙なもの”を撮り続けてきた写真家・佐藤健寿。佐藤の造語をタイトルとして出版された写真集『奇界遺産』3部作は、異例のベストセラーとなった。写真集『奇界遺産』『世界』の作品を中心に約200点展覧会「佐藤健寿展 奇界/世界」では、そんな佐藤の代表作『奇界遺産』と、過去20年にわたる旅を振り返る『世界』の2つの写真集の作品を中心に、200点あまりを紹介。多様な文化や建築、自然が生んだ奇景など、見る者に多くの驚きと発見を与えてきた作品を豊富に取り揃える。世界遺産・富岡製糸場を撮影した撮り下ろし作品また、佐藤が紹介する世界各地の多様な文化に関連した国立民族学博物館所蔵の民族資料も展示。さらに、映像作品の《WONDER/MICROCOSM》や《SATELLITE》、会場となる群馬において関心を持ったという世界遺産・富岡製糸場を捉えた撮り下ろし作品も交えながら、写真家・佐藤健寿の魅力に迫る。【詳細】展覧会「佐藤健寿展 奇界/世界」会期:2023年7月15日(土)~9月18日(月・祝)休館日:月曜日(ただし7月17日(月・祝)、8月14日(月)、9月18日(月・祝)は除く)、7月18日(火)開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)会場:群馬県立館林美術館 展示室2~4観覧料:一般 830円(660)円、大高生 410(320)円※( )内は20名以上の団体割引料金。※中学生以下、障害者手帳等所持者とその介護者1名は無料。※群馬在住の65歳以上は平日のみ2割引。【問い合わせ先】群馬県立館林美術館TEL:0276-72-8188(代表)©KENJI SATO
2023年06月19日鈴木マサルの展覧会「テキスタイルの表と裏」が、東京・西麻布のカリモク コモンズ トウキョウ(Karimoku Commons Tokyo)にて、2023年7月1日(土)から7月22日(土)まで開催される。テキスタイルデザイナー・鈴木マサルの展覧会鈴木マサルは、鮮やかで奥行きのある色彩を活かした傘やバッグ、ソックス、タオルといったテキスタイル製品のデザインを多数手がけるテキスタイルデザイナーだ。テキスタイルにとどまらず、近年では商業空間やギャラリーのインスタレーションデザインも担当するなど、その活動は多岐にわたる。テキスタイルを主役に展覧会「テキスタイルの表と裏」は、これまで傘やバッグなどのプロダクト商品をメインに展示を行ってきた鈴木が、テキスタイルを主役に据えて実施する展覧会。会場では、両面からプリントされた色柄がそれぞれ裏側に染み込むことで、かすれた色面とベタの色面が重なり独特の表情を楽しめるテキスタイルの新作「表と裏がない」を発表する。プロダクトとしてより自立して存在させるにはどうすればよいか考えた鈴木は、平凡な形状のテキスタイルには表側と裏側が存在し、特に服などは表側だけを装飾している事実に気が付く。もしテキスタイルに裏表がなければ、使い方もマインドも自由になり、自立し、様々な制約から解放されるのでは?そのように考えた鈴木は、テキスタイルの平凡な形状ゆえの表層や表面性に着目。空間により自由に存在させることを目指し、新作テキスタイルを考案したのである。石巻工房 by カリモクとのコラボアートオブジェも会場では、テキスタイル作品のほか、鈴木と「石巻工房 by カリモク」とのコラボレーションによるスツールやベンチなど木製の家具や、オブジェ作品「KARIMOKU BIRD」の展示販売も行う。展覧会概要鈴木マサルの展覧会 2023「テキスタイルの表と裏 Looking through the overlays」会期:2023年7月1日(土)~7月22日(土)会場:カリモク コモンズ トウキョウ住所:東京都港区西麻布2-22-5時間:12:00~18:00定休日:日曜日【問い合わせ先】Karimoku Commons TokyoTEL:03-6805-0655
2023年06月16日手塚治虫によるマンガ『ブラック・ジャック』の連載50周年を記念した展覧会『手塚治虫ブラック・ジャック展』が、10月6日(金) から11月6日(月) まで東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)で開催されることが決定した。1973年に「週刊少年チャンピオン」で連載が開始された『ブラック・ジャック』は、現在第一線で活躍する医療従事者の多くに影響を与えたといわれている作品。無免許医でありながら天才的な外科技術を持ち、不可能と言われる手術もこなしてしまうブラック・ジャックは、命を救った患者に莫大な報酬を要求。彼は、常に医者とは何か、生命の尊さとは何か、金より大事なものは何かを問い続け、患者の死に対する恐怖や周囲の人間のエゴイズムをもあらわにし、社会そのものに立ち向かっていく。そんな『ブラック・ジャック』のすべてが一堂に会する本展では、本作を通して、誕生秘話から作品そのものが持つ手塚の深いヒューマニズム、そして新型コロナウイルスを経験した現代においても斬新に感じる医療のリアルな描写など、作品の魅力を存分に解き明かす。<開催概要>『手塚治虫ブラック・ジャック展』10月6日(金) ~11月6日(月) 東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)開館時間:10:00~22:00(最終入館21:00)公式サイト:※手塚治虫の「塚」は旧字体が正式表記
2023年06月15日「アンリアレイジ(ANREALAGE)20周年記念展覧会 ANREALAGE 20TH EXHIBITION “A=Z”」が、東京・表参道のスパイラルガーデンにて、2023年6月16日(金)から7月2日(日)まで開催される。アンリアレイジの20周年を記念する展覧会ブランド設立20周年を記念する「アンリアレイジ20周年記念展覧会“A=Z”」は、世界中の人々が非日常的な日々を経験した「2020~2023年」の間に発表されたコレクションで構成される展覧会だ。2020~23年発表のコレクションにフォーカス会場では、パリコレクション全体がデジタルショーのみの開催となった21年春夏“HOME”、21年秋冬“GROUND”、22年春夏“DIMENSION”、22年秋冬“PLANET”の4シーズンに加えて、対面での開催を再開したパリコレクションでの23年春夏“A=Z”、23年秋冬“=(イコール)”など、世界中が非日常から日常を取り戻していく過程で作られた洋服を一挙紹介。たとえば記憶に新しい“=(イコール)”では、“全く別の視点から見る世界と自分が見る世界は、決してイコールではない”という点にフォーカスし、等しく異なる世界を表現。物事を見る際、人間は「可視光線」に、ミツバチやモンシロチョウなどは人間の眼では捉えられない「紫外線」の光に頼っていることから、特殊な材料を使用した白いコートやドレスに光を浴びせることで、色や模様を浮かび上がらせた。“HOME”では、衣と住の境界を超えるような「家のような服。服のような家」を目指し、テントを体全体を守る家に見立て、骨格部分を外し紐を引っ張ると流麗で柔らかなシルエットを描く洋服へと変化する仕掛けを。また“GROUND”では、天と地が逆転した際に衣服はどうなるかという点に着目し、逆立つ襟やめくれ上がるジャケットなどの裾、ショルダーや襟部分に寄せ集まる模様などを表現した。このように、毎シーズン斬新なショーで見る者を魅了し、「日常」と「非日常」を融合、もしくは超越させるような対極的な思考を反映するアンリアレイジのコレクション。本展覧会は、そんなコレクションに登場した洋服たちを間近で鑑賞することができる特別な機会となっている。3つのエリアで構成会場は、3つのエリアで構成。パッチワークに原点回帰した23年春夏“A=Z”にフォーカスしたエリアでは、無数の継ぎ目が露出したルックをはじめ、様々な種類のパッチワークが施されたルックが立ち並ぶ。壁にはアンリアレイジ20周年を記念し、2003年から2023年までのコレクションの軌跡が分かる“WALL OF THE COLLECTION LOOKS OF 20 YEARS”を掲示。20年分に及ぶルックが並ぶ様はまさに圧巻だ。映像を活かしたルック展示黒い幕で覆われたエリアでは、デジタルとアナログの融合を象徴するように、真っ暗な空間で光の演出が行われる。21年春夏“HOME”、21年秋冬“GROUND”、22年春夏“DIMENSION”、22年秋冬“PLANET”の4つを取り上げ、21年春夏から順にモデルがスクリーン上のランウェイを歩き、ルックが展開されていく。それぞれ、コレクションテーマを反映させた映像が流れるのが印象的。たとえば22年秋冬“PLANET”を表す映像では、地球の6分の1の重力の中、浮遊し身体を弾ませながら真っ白な洋服に身を包んだモデルたちが右から左へと歩みを進めていく。スクリーンに登場したルックに連動して、画面の背後に展示されている洋服もライトアップされるなど、デジタルを巧みに融合させた仕掛けが用意されている。光が色が浮かび上がるインスタレーションもまた、23年秋冬“=”に焦点を当てたエリアでは、回転する台の上にウェアを展示。ゆっくりと回転する台に乗る真っ白な洋服は、光を当てるロボットアームの前に来ると色や模様が浮かび上がる。光を浴び続けないと白く戻ってしまう仕様のため、色や模様が浮かんでは真っ白な状態へと戻るといった再生が繰り返されるような演出となっている。デザイナー森永邦彦にインタビュー“洋服における本当の当たり前とは?”コレクションを通して日常と非日常を融合もしくは超越させるような、対極的な思考を反映するのが得意なアンリアレイジのデザイナー・森永邦彦。ブランド誕生から20周年を記念して開催される展覧会「アンリアレイジ20周年記念展覧会“A=Z”」に際して、制作の根底にあるものや、こだわりなどについて話を伺った。アンリアレイジでは、毎シーズン様々な仕掛けで(デジタルやアナログ、リアルやバーチャルなど)驚きをもたらすコレクションを展開していますが、そのインスピレーション源はなんでしょう?<日常と非日常>という、相反する2つの要素がずっと自分の中のテーマになっています。日常ってごく当たり前のものではあるけれど、“ファッションや洋服における本当の当たり前”とはなんだろう?と、疑問を持つことを大切にしていて。固定観念に囚われず、身の回りに溢れることを、ひとつひとつ考えていくことが自分にとっても主題になっています。逆に自分から遠いようなテーマを設けることは、あまりないですかね。具体的な例を教えてください。たとえば、紫外線を浴びせることで、洋服の模様や色を浮かび上がらせた2023年秋冬コレクション“=”は、ユクスキュルの環世界の概念(※1)を表現したものですが、これは僕が“色ってどのようにできているんだろう?”という疑問からスタートしたものでした。色というのは“光の反射”が非常に関わっているらしいんですけど、光の中のいろんな波長が反射することによって、僕たちは青や赤だと識別することができるらしいんです。そこからさらに光の反射について探求していくと、“人の目に見える波長と見えない波長”があることに辿りつきました。つまり、人間には白が赤に変わるように見えていても、ミツバチやチョウだったり他の生物からしたら、もともと違う色で、それがピンクだったり青に見えていたりする。環世界の概念には、“すべての事象は、自分がどのように物事を見ているかに懸かっている”という哲学的なテーマを感じ、コレクションで表現しようと思いついたのです。(※1)ヤーコプ・フォン・ユクスキュルが提唱した生物学の概念。すべての動物はそれぞれに種特有の知覚世界をもって生きており、それを主体として行動しているという考え。とても壮大なテーマなんですね。生物が世界をどのようにして見ているかという観点に着目した写真作品やアートは数多くありますが、ファッションに落とし込む上で難航した点は?やはり着る人によって形も変わりますし、またその人がどこにいるかで色に変化があるという点ですかね。暗いところと明るいところにいる時では、見え方が変わるように。けれど、それこそがより環世界に親和性のあるものだとも感じています。2023年秋冬コレクション“=”のランウェイにはない、今回の展覧会ならではの演出のこだわりは?今回の会場となるスパイラルガーデンの「スパイラル」というワードは“螺旋”を表していて、この空間のスパイラル自体と、“=”で表現した洋服の色の移ろいなどコレクションが持つ意味を上手く調和できることに気が付きました。中央のウェアが並んだ台がずっと回り続ける中で、色があらわれて、また消えて真っ白に戻り、そしてまた色が現れて…というこの演出は、この会場だからこそ作れたもの。またそこには、再生を繰り返すファッションとしての意味合いや、アンリアレイジが進んでいきながらも、またブランドの原点を通っていくというメタファーも表現しています。今まで見たことがない、ユニークかつ素敵な演出でした…!ありがとうございます。そして種明かしをすると、実は“=”の服は本当は紫外線は必要なくて、太陽光のもとでも色が変わるっていう洋服なんです。でも室内では、太陽光の紫外線を当てないと色が変化しないので機械を用いて光を当ててるんですけど。ここで面白いのは、ここで使ってる紫外線っていうのは一定の波長を出しているため、“本当の太陽の光”の下では、また違う見え方をするということ。当たり前ではあるのですが、太陽光は日ごとはもちろん、国や季節によっても波長が異なるので、毎日絶妙に異なる表情を洋服から伺うことが出来るという仕組みが隠されているのです。洋服というより“アート”の領域ですね…!こういったアプローチは、20年間のブランドの軌跡の中でも、常に根底にあるものなのでしょうか?そうですね。この20年間、僕の中では<日常・非日常>という大きなテーマは常にあるのですが、そこから生まれるシーズンごとのテーマを、どのように楽しく魅せるか?ということも大切にしています。最後となりますが、展覧会を通して伝えたいことはなんでしょう?入場無料の展覧会なので、ぜひ肉眼で色が変わるのを見るという体験をしてほしいです。目の前で色が変わるというのは、画面では伝わりきらないと思うので。またブランドが築き上げてきた20年の中で、変わる部分と変わらない部分があって。洋服は変わってきてるけど、根底にある変わらない思想も、展覧会を通して感じてもらえたらと思います。オリジナルグッズを販売なお、会場ではオリジナルグッズや書籍、“光で色が変わる”バッグやバッジなどを販売。アイテムもあわせてアンリアレイジの世界観を楽しめるようになっている。展覧会概要「アンリアレイジ20周年記念展覧会“A=Z”」会期:2023年6月16日(金)~7月2日(日)会場:スパイラルガーデン住所:東京都港区南青山5-6-23 スパイラル1F入場料:無料
2023年06月05日