春から梅雨の時期にかけて、子育てをするツバメ。ついこの間まで卵だった雛が成長していく姿を、ほほ笑ましく見守っている人は全国各地にいるでしょう。鳥のイラストを描いている、ゴイサギ(@goi_can_fly)さんは、巣が狭くなるほど成長したツバメの雛たちを目撃。あまりのかわいさに、こんな4コマ漫画を描きました!今日見た巣立ち前のツバメ。落ちそうなくらいパンパンなのに絶対出ようとはしないの可愛かった。頑張れ。 pic.twitter.com/9oiiMfU0wW — ゴイサギ (@goi_can_fly) June 9, 2022 巣立ちを宣告された雛たちは、まだ安心できる巣の中にいたいのでしょう。本音の「やだ」に、多くの人が心をつかまれました!・ミチミチでかわいい!・巣立ち、頑張れ~!・我が家にある巣も、今は雛でギュウギュウに詰まっています!・雛の頭に、ポワポワの羽毛が残っているところがリアル。ずっと親に守られていたい気持ちがあっても、そうはいきません。最初の一歩は怖いかもしれませんが、雛たちには、巣の外に広がる世界に羽ばたいていってほしいですね。[文・構成/grape編集部]
2022年06月10日春は旅立ちのとき。新生活を迎え、まだ体になじまない制服姿やスーツ姿の学生や新社会人を目にするたびに、当時、不安と希望を胸に抱いた若かりし日々の自分を思い出す大人たちも多いかもしれません。目の前に続く未来への道を進むのに、精一杯だった青春と呼ぶべきひととき。背中を見送る親の気持ちを想うより、未来が待ち遠しかったあの頃。しかし、年月を経て、「見送られる側」から「見送る側」の親の立場となったとき、ワクワクしたはずの”旅立ちの春“は全く違う光景として目にうつるのです。そんな親目線の“春の旅立ち”を描いたにしむらアオさんの漫画 『君の春』 は、母親として子を想う気持ちとともに、自分自身の旅立ちを見送ってくれた母親への想いが不思議と交錯するストーリーに仕上がっています。■なんてことのない日々のぬくもり…君がくれた幸せのかけらたち『君の春』は、巣立っていくわが子を前に、親子で共に歩んできた日々を振り返る母親のモノローグから始まります。「子どもなんてそんなに好きじゃない…」、そう思っていた昔の自分を見事に裏切ってくれた“君”との出会いから始まった母親として生きるステージ。自分以上に大切な存在と巡り合えた幸せをかみしめながらも、初めての育児に戸惑い、迷い、そのなかで変化していく母親の心情や親子の距離感が印象的に描かれています。はかなくて、壊れそうだった小さな“君”をただただ守ってあげたいと願っていた日々。しかし成長するにつれ、そんな親心がもしかしたら間違っているのでは…と気づき、少しずつ手を離し、見守ることを学んだ時間。どれも“君”がくれたかけがえのない経験だったのです。「小さな君を抱っこして眠れなかった夜」も、「小さな君の手を引いて歩いた道」も、あとですごく大事になる、そしてうんと懐かしくなることを、育児に奮闘する今の自分に伝えたいメッセージのように心に響きます。赤ちゃんと2人で過ごす生活のなかで、ときに孤独や不安といった感情に支配され、ままならない育児に心が砕けそうになるだってあります。だけど、何気ない日常の隙間に、そこはかとなく輝く、まるでギフトのような瞬間が母親の心が救うこともまた事実なのです。小さなわが子を胸に抱いて感じた幸福のひととき。今まで知ることもなかったような穏やかな幸せが、確かに母親の心に刻まれていくのです。■「私が君を守る」そう思っていたけど…母の手を離れて旅立つ君へいよいよ息子が家を出る引っ越し当日、息子と笑顔で別れる母親。ガランとした子ども部屋に春の空気が流れ込み、やわらかくゆれるカーテンを見て、母親のまぶたの裏に浮かんだのは、小さな“君”を胸に抱いて、お昼寝をしたあの日の風景。ほんのり暖かくて心地よい春の風、静寂の中やさしく響く飛行機の音、やわらかな光にゆれてキラキラ輝くカーテン、そして、甘い香りを放つ赤ちゃんだった“君”、そのすべての感覚がよみがえります。やわらかな君の頬に自分の頬をすりよせて、愛おしさで胸がいっぱいになったあの日の気持ちも、熱を出した君をたまらなく心配したことも、学校に出かける君を毎朝見送った日々も、すでに過ぎ去ったものばかりだけど、母親の胸に大切にしまっておきたい大切な宝物。しかし、そんな切ない想いを胸に閉じ込めて、笑顔でわが子を送り出したいのも親心なのかもしれません。「自分がいなければ…」と必死で育児に臨んだ時間のなかで、抱きしめたらすっぽり包み込めるほど小さかった君が、歩き、話し、学び、自分の考えで自分の人生を選択し、いつの間にか大人になっていたことにあらためて気付かされる旅立ちの春。当時、若すぎて知るよしもなかったわが子を見送る母親の心情が、気づけば自分自身のなかににじみだす…。あのころ、言えなかった母親への「ありがとう」と育児の喜びを運んでくれたわが子への感謝の想いが交錯する、そんな温かくて切ない感情を呼び起こす季節が春なのかもしれません。にしむらアオさん自身の経験にもとづいて描いた漫画『君の春』がTwitterで大反響を得て、各メディアでも取り上げられ話題沸騰中!●ツイッター: @nishimura_ao
2019年05月09日北川悦吏子脚本の朝ドラ『半分、青い。』が、視聴率的に20%前後をマーク。SNSでも盛り上がりをみせています。左耳の失聴というハンデを抱えながらも、明るく生きていくヒロイン楡野鈴愛(永野芽郁)。今週はついに漫画家になるという夢を追いかけ、上京することになりました。祖父のコネで農協への就職が決まっていたのに、それを蹴って、憧れの漫画家・秋風羽織(豊川悦司)のもとで修業することを選んだ鈴愛。それに一番猛反対したのは、母・晴(松雪泰子)でした。■子どもが夢をもつことを喜ぶ? 寂しい?頑固に東京行きを主張する鈴愛を、なにがなんでも止めようとした晴ですが、娘の強い意思を確認したあと、自分を納得させ、その後は娘を応援しようと決意します。「鈴愛の夢は、お母ちゃんの夢や。娘が夢を持つことはうれしい」と涙ながらに言う晴。でも、「子どもの巣立ち=親離れ」でもあるので、寂しい気持ちを抑えることができません。晴は泣きながら言います。「お母ちゃんは寂しくてたまらん。あんたはもう18かもしれんけど、お母ちゃんの中には、3つのあんたも5つのあんたも13歳のあんたも全部いる。もう大人やと言われても…」たしかに親にとって子どもはいつまでも子どもであり、そばに置いておきたいのが母心。このエピソードに呼応するように、鈴愛はある夜「怖い夢を見た」と、少女時代のように、母親の布団に潜り込んでいきます。そして母に「ごめんね」とようやく素直に言えた鈴愛。晴は「泣いてない」と言いながらも涙・涙。母親の寂しさを誰よりもわかっている鈴愛は、母の背中が小さくなっていることを感じたようでした。■優秀な子どもをもつ親にも葛藤がある昔からいわば神童だった、佐藤健演じる律。鈴愛が困ったときは、いつも助け船を出してくれたり、さりげないフォローもしてくれた、大切な友だちです。そんな律が、よりにもよって、大切なセンター試験を、うっかりミスによって受けられなくなるという珍事が発生。原因は、律の家に来た鈴愛が、律と同じクリアファイルを間違えて持ち帰ってしまったため(じつはカメの仕業だったことがあとで判明)。そこに律の受験票が入っていたようで…。視聴者的には「そんなものがなくても再発行してくれるのでは?」とツッコミたくなるが、そこは抜け目のない北川脚本。律の父・弥一(谷原章介)をとおして「律がそのことに気づかないはずがない」と指摘させる。「プライドがチョモランマより高い」と言われる律が、そのことを承知で受験に行かなかったのではないかと、弥一は推測。彼は親として、息子が“できる子ならではのプレッシャー”を抱えていたことを理解していたよう。「律は心の奥底でどこかホッとしたのではないかと。僕は心底ホッとした」と穏やかな口調で言います。律に京大を受けさせたかった母・和子(原田知世)も今回の一件は納得済みの様子。晴が悲しいとき、つねに笑顔を見せ、妻をいたわってきた晴の夫・宇太郎(滝藤賢一)もすばらしいが、弥一もじつにいい夫でした。■舞台は東京へ! カリスマあふれるトヨエツに期待いよいよ舞台は、岐阜から東京へ。豊川悦司演じる秋風羽織先生に、鈴愛は振り回されそうな予感! トヨエツは、北川悦吏子脚本の『愛していると言ってくれ』のシリアス路線とは打って変わり、カリスマ性あふれる変人漫画家役をおちゃめに演じている。鈴愛を上京させたきっかけは、イベントのときに鈴愛が差し入れた五平餅が気に入ったから、という流れになっていたが、はたして本当にそうなのか!? 鈴愛は、漫画家になるという夢に邁進(まいしん)していけるのか? そしてその夢を応援する律や家族は、今後彼女の発するSOSにどう応えていくのか? 律と鈴愛の関係性がどう変化していくのかも気になるところです。NHK連続テレビドラマ小説『半分、青い。』(月~土)午前8時~8時15分
2018年05月12日