かつては「時間つぶし」や「手なぐさみ」的なイメージの強かった主婦の“趣味”が変わり始めているという。 実際、子育てが一段落した50代以降の主婦が、手芸や読書といった趣味にのめり込むケースはこれまでも少なくなかったが、その多くは「作って終わり」「読んで終わり」になりがちな“自己完結型”だった。 しかし、そんなOVER50の主婦の趣味にも、時代の波による変化が起きているという。 「昔と比べると、趣味は世代間交流のツールとして機能しています。習い事やお稽古の種類も多様化していますし、『コミュニケーション』を重視している方が多いですね」 そう語るのは、趣味と資格のスクール情報を30年近く発信しつづけている『ケイコとマナブ』の正田彩佳さん。 女性の平均寿命が87歳を超えたいま、50歳はまだまだ人生の折返し点をちょっと過ぎたあたりだ。 インターネットが普及したこともあり、趣味で世界が広がったという人だけでなく、中には、新たな仕事を生み出した人も! 「自分で時間とお金をつぎ込んで幸せを感じるものが“趣味”だとするなら、自分の技術をお金がもらえるレベルにまで高めたものが“特技”だといえます。趣味は時間と経験が豊富なほど上達しますので、そうした“特技”につながりやすい。同じ20代で手芸を始めた人であれば、30代より50代のほうが、特技になりやすいといえるでしょう」(正田さん) 最近ではハンドメード作品を販売するアプリが人気を集めたり、特技と仕事をマッチングするサイトができたりと、一般の主婦が特技をお金に変える環境も増えつつある。 また、趣味とは異なるかもしれないが、主婦ならではの、家事や育児などのスキルが仕事に結びつく可能性があることも、現代ならではといえるだろう。 趣味が仕事につながっているのは、芸能界でも同じこと。ベテラン芸能リポーターの城下尊之さんに、OVER50の女性有名人たちの趣味事情について聞いた。 「その世代の芸能人の趣味といえば、まずはキャシー中島さん(66)のハワイアンキルトが代表格。もはやその道の第一人者で、各地にお店や教室を構えるなど、こちらが本職になる勢いです(笑)。また、八代亜紀さん(67)の絵画の腕前も有名ですね。フランスのル・サロン展で5年連続入選、永久会員になるほどです。五月みどりさん(78)も二科展で2年連続入賞しているほか、近年では特技(?)の腹話術が若者からも大評判となっていますよ」(城下さん・以下同) そのほか、男性顔負けの趣味で脚光を浴びる人も! 「かつてはお嫁さんにしたい女性の代名詞だった女優の市毛良枝さん(67)は、いまや芸能界イチの登山家。スポーツ雑誌で特集されるほどの、本気のアウトドア派です。同じく女優の田中美佐子さん(58)は、最近では豪快にメバチマグロを釣り上げる姿が話題。オールドファンはビックリしつつも、往時を知らない若い層からは『男前!』と新たな人気を得ています。みなさん、もともとは自分のために始めた趣味だと思いますが、それが新たな魅力となり、結果的に仕事にもつながっているのでしょうね」 有名無名問わず、人生の後半戦に新しい「自分」をもたらしてくれる――。それこそが「趣味」の最大の醍醐味なのだ!
2018年04月21日名曲「愛の讃歌」を日本に伝えた“シャンソンの女王”の壮絶な人生を描く、2018年1月8日スタートの帯ドラマ劇場第3弾「越路吹雪物語」。このたび、越路吹雪のキャリア絶頂期を宝塚歌劇団の後輩である大地真央が務めることが決定、同時代の岩谷時子を市毛良枝が演じることが分かった。■大地さんも男役トップスターとして活躍!圧倒的な歌唱力と表現力で日本中を魅了した、戦後の大スター・越路吹雪。彼女の波乱に満ちた生涯と、盟友の作詞家・岩谷時子との濃密な友情を綴っていく本作では、越路吹雪(河野美保子)と岩谷時子の青年期を、瀧本美織と木南晴夏が演じることが発表されていた。そして今回、瀧本さんからバトンを受け継ぎ、キャリア絶頂期の越路吹雪を演じるのは、越路同様、宝塚歌劇団で男役トップスターとして大旋風を巻き起こした大地さん!宝塚時代の美保子(愛称・コーちゃん)は、落第寸前の“落ちこぼれ”だったが、天性の歌唱力と明るい性格で先輩スターや同期に支えられ、男役トップスターへの階段を駆け上っていった。実は大地さんも、入団時は49人中25番というエリートとはいえない成績だったそうで、やがてめきめきと頭角をあらわし、月組男役トップスターとして一時代を築いていった“伝説”の持ち主。本作のポスター撮影に際し、大地さんは「越路吹雪さんは、尊敬する“大上級生”。うれしさと同時に、責任も感じています」と大先輩を演じる心境を明かしながらも、「新人時代、私は“現代っ子”や“異端児”などと言われたのですが、越路さんもやんちゃな面がおありだったようで…。おこがましいのですが、似ているエピソードが多々あって、うれしく思っています。そういう点では楽しんで演じさせていただきたいなと思っています」と “共通点”を挙げ、笑顔で意気込みを語った。■いよいよシャンソンを歌う時が来た…!新たなチャレンジに意気込み!!また、越路吹雪といえば名曲「愛の讃歌」を連想する人が多く、“日本シャンソン界の女王”として知られているが、大地さんは「実は、私はどちらかというとジャズが好きで…宝塚時代からあまりシャンソンにはあまりご縁がなかったんです」と告白。「そんなこともあって、シャンソンというのは60才代位のある程度年齢と経験を積んでから歌うものだと勝手に決めていたのですが、ちょうどその時期がドンピシャで訪れて驚いています!私にとって新たなチャレンジになるのですが、すごく楽しみですね。“いよいよ、シャンソンを歌えるんだ!”…いま、そんな心境です!」と語り、12月中旬からスタートする収録を心待ちにしている様子。ポスター撮影当日は、リサイタルをイメージした真紅のドレスとショートヘアのウィッグを身に着けてスタジオに登場。照明を浴びてカメラの前に立った姿は、まさに“シャンソンの女王”そのもの!「衣装とヘアメークの力を借りて、自然に越路さんを演じられたような気がします。とても楽しい撮影でした」と、早くも役柄への手ごたえは十分だ。■大地さんとも“縁”深い、偉大な作詞家・岩谷時子役には市毛良枝そして、越路のマネージャーとして彼女を終生支え続けた大親友であり、稀代の作詞家でもある岩谷時子の絶頂期を演じるのはベテランの市毛さん。大地さんは、岩谷時子さん本人とも深い“縁”があり、「私が宝塚を退団して初めての舞台で歌詞をすべて翻訳してくださって、励ましの言葉をいただいたことを覚えています。思えばその舞台は日生劇場でしたし(※越路吹雪が500回以上ロングリサイタルを行なった劇場)、不思議な“縁”を感じています。市毛さんとは一度ドラマでご一緒させていただいたのですが、ほんの一場面だったので、今回がっつりお芝居させていただくのを楽しみにしております」と新たなタッグに思いを馳せてコメント。市毛さんもまた、「私はまさに“ドンピシャ世代”で、越路吹雪さんのリサイタルを劇場で拝見していました」と明かす。「岩谷時子さんを演じるチャンスをいただけて、この上なく光栄。越路さんはいま、思い出してもドキドキワクワクして胸がいっぱいになってしまうぐらい素敵でした。大地さんも一時代を築いた大スターでいらっしゃるので、ピッタリだなと思っています」と共演を楽しみにして入る様子だ。大地さん、市毛さんが登場するのは、3月初旬を予定。宝塚退団後に映画、舞台、リサイタル…と忙しい日々を送りつつ、プライベートでは後に夫となる作曲家・内藤法美と交際を深めていた時代で、人生の絶頂期へと向かっていく2人を、実力派同士が華やかに、かつ繊細に演じてくれるはずだ。■越路吹雪をスターの座に押し上げる男たちも併せて、越路吹雪(河野美保子)をスターの座へと導く、男性キャスト陣も決定!越路吹雪に淡い恋心を抱く宝塚少女歌劇団(当時)所属の脚本家・庄司義男には駿河太郎、歌劇団の教務責任者で、自由奔放な美保子を何かと叱る大塚弥一には宇梶剛士。また、越路吹雪の歌の才能を最初に見抜く宝塚音楽舞踊学校(当時)の声楽教師・伊藤登に中村俊介、伊藤とは逆に、美保子を落第させるべきと主張する日本舞踊の教師・近江丈一郎に篠井英介が決定。越路吹雪を見守り、支えた男性たちとの関わりにも注目だ。「越路吹雪物語」は2018年1月8日(月・祝)より毎週月~金曜日12時30分~テレビ朝日にて放送。毎週月~金曜日7時40分~BS朝日にて再放送。(text:cinemacafe.net)
2017年12月06日テレビ東京では、寺島進扮する“駐在さん”こと江波敦史が活躍する人気シリーズのスペシャルドラマ「駐在刑事スペシャル」を10月13日(金)に放送することを決定。今回はゲストに黒木瞳を迎え、人情味あふれる“駐在刑事”が傷ついた子どものために奮闘する物語を描くという。奥多摩・水根に駐在する警察官・江波敦史(寺島さん)は、かつて警視庁捜査一課の刑事として活躍していた。しかし担当事件の取調べ中、重要参考人の中瀬由紀子(杉本彩)が服毒自殺したことで左遷されることに。赴任してから4度目の夏。いまや地元では“駐在さん”と呼ばれ慕われている。ある夕方、江波は山岳ガイド・池原孝夫(鈴之助)に呼び出され、奥多摩山岳ガイドセンターへ。登山道具がなくなってしまったという。盗んだのは合宿に来ている少年山岳会の三田浩樹(小林喜日)だった。大人でも過酷な槍ヶ岳のクラシックルートを登りたくて持ち出したと江波に打ち明けるが、そこにはある理由が…。駐在所では、老舗旅館の女将・池原美也子(市毛良枝)と、アウトドア用品メーカーのサンレイ副社長・羽川雄一(飯田基祐)が、江波の帰りを待っていた。宿泊客の権藤則夫(大浦龍宇一)が森から帰ってこないという。サンレイでは、水根で “サンレイの森”というレジャースポットを作る大規模計画が進行中で、権藤はその計画責任者。だが早速森へ向かった3人が発見したのは、権藤の撲殺体だった――。今回ゲストとして出演する黒木さんが演じるのは、警視庁捜査二課理事官の緒方綾乃。冬山遭難事件、奥多摩で起きた殺人事件、そして森林開発に絡む贈収賄事件――。複雑に絡み合う3つの事件を、駐在・警視庁捜査一課・捜査二課、それぞれの立場の人間が対立しながら解決へ突き進んでいく。主演の寺島さんは、「江波という駐在所の警察官は庶民派で、自然を愛していて、お年寄りやこどもや女性に優しい人間。二枚目気取りしてない所も自然体で魅力なんじゃないかと思います」と自身の役柄について語り、「奥多摩の大自然の美しさと黒木瞳さんの吸い込まれるような美しさ!!もうこれが見どころでしょう!一緒に会話してて吸い込まれてセリフを忘れちゃうこともあるくらい」と見どころをアピール。一方、「刑事を演じるのはすごく久しぶり」と言う黒木さんは、「『刑事貴族』に出演したとき以来、久しぶりに拳銃も持たせていただきました。寺島さんとは前に夫婦役を演じたことがあり、気心は知れてるのでお芝居も阿吽の呼吸・勝手知ったる…という感じでとても安心して現場に入ることができました」と撮影は順調だったよう。また「私が演じる緒方綾乃は何かを思って水根に来た、ミステリアスな部分や正義感みたいなものを引き受けたキャラクターだと感じています。自然豊かなところで活躍する駐在さんを『ぎゃふん』と言わせる綾乃を是非みてください!」とコメントしている。ドラマ特別企画「駐在刑事スペシャル」は10月13日(金)20時~テレビ東京にて放送。(cinemacafe.net)
2017年09月22日直木賞作家・荻原浩の小説「神様からひと言」が、「神様からひと言 ~なにわ お客様相談室物語~」として6月10日(土)よりNHK総合にてドラマ化されることが決定。また主演には小出恵介を迎えることも分かった。主人公・佐倉凉平(33)は、曲がったことが嫌いな熱血漢だが、ときどき正義感が溢れすぎて上司と衝突してしまうことも。それが原因で大手広告会社からここ「珠山食品」に転職してきたばかりだが、着任早々の大きな会議の席、また上司とケンカをしてしまう。失敗続きの彼が新たに配属されたのは、「お客様相談室」。昨今話題のモンスタークレーマーたちに対応する社内では最前線の部署だ。はじめはふてくされていた涼平だったが、「相談室」には癖はあるけれど面白おかしい面々が。遅刻魔でだらしない先輩が、実はクレーム処理の達人だったとか…。「自分は会社組織には合わないのではないか」と感じていた凉平は、やがて、「相談室」で個性豊かな面々に囲まれ「クレーム処理」のスキルや精神を身につけ、人間的にも成長していくのであった…。原作は、「海の見える理髪店」で第155回直木賞を受賞した荻原氏の「神様からひと言」。本作は、食品メーカーの「お客様相談室」に望まず配属された会社員が、個性あふれる仲間たちとクレーム処理に奮闘する中で、自分の人生を見直していく姿を描いていく。今回は、ネット炎上対応など現代的要素を織り交ぜ、連続テレビ小説「マッサン」の羽原大介が脚本化。2006年には伊藤淳史や陣内孝則出演でWOWOWにてドラマ化もされたが、今回、7月配信開始のNetflixオリジナルドラマ「Jimmy~アホみたいなホンマの話~」で、明石家さんま役を演じることでも話題の小出さん主演でドラマ化となった。小出さんのほかにも、岸井ゆきの、三宅弘城、吉沢悠、小泉孝太郎、市毛良枝、草笛光子、段田安則らが出演する。土曜ドラマ「神様からひと言 ~なにわ お客様相談室物語~」は6月10日(土)より毎週土曜日20時15分~NHK総合にて放送(全6回)。※翌週土曜0時55分~再放送(cinemacafe.net)
2017年04月25日この度NHK宮崎放送局は、地域ドラマ「宮崎のふたり」を制作する事を発表。本作には、柄本明、森山未來、池脇千鶴らが出演することもこのほど明らかになった。定年退職した男・幸彦(柄本明)は、ひとり宮崎にやって来た。悪態ばかりつく、かなり嫌なオヤジである。 幸彦はかつて新婚旅行で訪れて以来、40年ぶりの宮崎のようだ。妻の京子(原田美枝子)から送られてきた謎のハガキを手に旅する幸彦は、宮崎生まれのタクシー運転手・詠介(森山未來)とその彼女・咲耶(池脇千鶴)に出会う。そして詠介・咲耶のふたりと共に、新婚旅行の際に訪ねた宮崎の思い出の地をたどる中で、これまで犠牲にしてきた妻との時間を取り戻そうとするが…。物語の主な舞台は、新婚旅行の定番コースだった宮崎市・日南市。 異国情緒あふれる南国・宮崎の風景は、日本中の若者の憧れだった。1960年代から70年代にかけて、「新婚旅行ブーム」に沸いた宮崎県。全盛期には年間37万組もの新婚カップルが訪れたとか。そして、それから月日は流れ、いま団塊世代をはじめ、当時訪れた夫婦が新婚旅行の地を再び旅する“もう一度、ハネムーン”が人気となっている。そんな本作は、“もう一度、ハネムーン”を題材に、 新婚旅行から40年…連れ添い続ける夫婦の愛が描かれていく。キャストには、定年退職をし宮崎にやって来た男・幸彦役に、「竜馬がゆく」など時代劇ものから『ウォーターボーイズ』のオカマバーのママなど幅い演技を見せつける柄本さん。妻・京子役に『世界から猫が消えたなら』の公開を控える原田美枝子が演じ、地元のタクシー運転手・詠介、その彼女咲耶役に『苦役列車』で「日本アカデミー賞」優秀主演男優賞を受賞した森山さん、『ジョゼと虎と魚たち』『そこのみにて光り輝く』の池脇さんが好演する。そのほか市毛良枝も出演し、5月から宮崎県宮崎市、日南市ほかにてオールロケで撮影される。脚本は、「リッチマン、プアウーマン」「大切なことはすべて君が教えてくれた」などを手がけてきた安達奈緒子が担当。音楽は、 大河ドラマ「篤姫」などの吉俣良が手掛け、また劇中歌には、「NHK紅白歌合戦」にも出演し、宮崎の新婚旅行ブーム時に流行したデューク・エイセスの「フェニックス・ハネムーン」が使用される。「宮崎のふたり」は10月19日(水)22時~BSプレミアムにて放送開始。(cinemacafe.net)
2016年04月28日●『劒岳 点の記』の次作を求めて『八甲田山』『復活の日』『誘拐』『鉄道員(ぽっぽや)』など日本映画史に残る珠玉の名作で手腕をふるってきたキャメラマン・木村大作氏。2009年には初監督作品となる『劔岳 点の記』が大ヒットを記録し、日本アカデミー賞最優秀監督賞・最優秀撮影賞ほか多くの賞を受賞した。それから約5年、待望の最新作となる『春を背負って』が2014年6月に公開された。笹本稜平氏の同名小説を原作に、山に生きる人々の"家族"の物語を描いた『春を背負って』。立山連峰の3000mを超える大汝山に建つ山小屋を舞台に展開される本作は、木村監督こだわりの演出と撮影によって、圧巻の映像美を見せつける。出演者は、主人公・長嶺亨を松山ケンイチが演じるほか、菫小屋(すみれごや)で働く従業員・高澤愛を蒼井優、菫小屋(すみれごや)で働きながら亨の成長を見守る多田悟郎を豊川悦司、亨の母親・菫を檀ふみ、亡き父・勇夫を小林薫が扮し、さらに新井浩文、吉田栄作、安藤サクラ、池松壮亮、仲村トオル、市毛良枝、井川比佐志、石橋蓮司など個性的な実力派の俳優たちが揃っている。そんな『春を背負って』がBlu-ray/DVDとなって2014年12月17日にリリースされる。そこで今回は、Blu-ray/DVDの発売を前に、本作のポイントや近況をあらためて木村大作監督に振り返ってもらった。○木村大作監督が語る『春を背負って』――『春を背負って』の監督をするのが決まった経緯を教えてください木村大作監督「決まったというより、自分が考えたことだからね(笑)。『劒岳 点の記』が2009年に公開された。この映画で、俺は映画界からおさらばするんだ、死んでもいい、みたいなことを言ってたんだけど、いざ終わってみると、明日からどうして生きていけばいいんだろうって。なので、もう一本くらい良いだろうということで、いろいろ考えたところ、やっぱり新田次郎だろうと。新田さんの本はすべてがドキュメントで、大好きだから、次は『孤高の人』をやりたいと思って、本も書いたし、ロケハンにも行った」――もうほとんど決まっていた感じですか?木村監督「あとはクランクインをいつにするか、くらいの話まで決まっていた。原作を読めばわかるとおり、加藤文太郎という大正から昭和にかけての登山家が、冬の日本アルプスをあちこち初めて縦走する。それも単独行で。それを読んで、これだと思った。『劒岳 点の記』よりもしんどい、大変な映画になると思ったとき、これだと思ったわけですよ」――さらにハードルを上げたかった木村監督「そういうもんですよ、やっぱり。それで、夏にロケハンをやったんだけど、夏でも相当に大変なところなんだよ、槍ヶ岳は。それが冬になると思うと……。富山から長野まで10日間、単独行で縦走するんだけど、考えるだけでも大変だよね。これを実際にやったら死ぬなと思った。自分は死んでもいいけど、スタッフや俳優さんをそんな目にまで遭わせるわけにはいかない」――それで『孤高の人』はあきらめたわけですね木村監督「自分の判断でやめにしたんだけど、そうしたら言われましたよ、『誤魔化してやればいいじゃない』って(笑)。でも、『劒岳 点の記』のあとに、誤魔化しの映画は撮れない。俺は、そういうのをけっこう気にするんだよね。そう言いながらも、一応、誤魔化すための場所も見にいった。通年でやっている山小屋があって、ロープウェイもあったりするんだけど、そこで撮っちゃうと、そこばかりになってしまう。もちろん、そういうのを誤魔化しながら撮るのが映画なんだけど、自分の精神にはどうもあわない。なので、『孤高の人』はやめちゃいました」●『春を背負って』との出会い――そして、次に出会ったのが『春を背負って』木村監督『それで、新宿の本屋さんで何となく本を探していると、『春を背負って』という本があった。そのときは、映画化のための本を探していたわけではなく、ふらっと立ち寄って、棚を眺めていただけだったんだけど、タイトルが気になってね。『背負って』という言葉が好きなんですよ、昔から」――キャメラを背負ってみたいなことですか木村監督「それもあるけど、やっぱり人生は何かを背負って生きているもんだよ。俺なんかもう倒れそうだもん、重さで(笑)。それで、いいタイトルだなと思って読んでみると、たまたま山小屋の話だった。原作は奥秩父なんだけど、奥秩父は2,000m台だから、やっぱり3,000mのほうが画のスケールがすごい。だから原作者に会って、立山に変えたいと。それがダメだったら映画化はしないという話をしたら、ぜひ映画にしてくださいということだったので、原作者の了解をとって、話を進めていったわけです」――偶然の出会いだったんですね木村監督「今考えると、『春を背負って』は、大汝山の山小屋にたどり着けば、そこで生活しながら撮れるわけですよ。それに比べると、しんどさは『劒岳 点の記』のほうが上だよね。25箇所もあちこちの頂にいったわけだから。まあ、楽といえば……決して楽じゃないよ、楽じゃないけど、これだったら映画が撮れると思った。で、周りもそれに乗ってくれて、映画を作ったわけだけど、そういう映画の作り方は良くないなっていうのが、今の反省点だね」――良くないというのは?木村監督「『劔岳~』に比べて、あまりお客が来なかった(笑)。僕はね、普通の監督とは違うかもしれないけど、賞をとってもあまり嬉しいと思わない。やはり多くの人が観てくれたということのほうが嬉しい。それはキャメラマンをやっているときから同じで、その映画が賞を取ったり、自分が撮影賞を取ったりするよりも、いっぱいお客さんが観に来てくれたというほうが記憶に残っているし、嬉しいよね。そういうところがものすごく如実に出るもんで、あまり人が入ってないなっていう印象があったので、6月14日の封切りから今まで、ほとんど家から出ていない。家に篭って、歯医者に行ったり、読書をしたり……みたいな感じ(笑)」――意外と監督にとってダメージが大きかったと木村監督「あらためて思ったのは、映画作りというのは、多くの人が観に来てくれないと、相当にショックなんだなって。僕は二作目だけど、いろいろな監督が、当たったり、こけたりしながらも、監督生活を続けているのを見て、逆に感心した(笑)。もちろん、『春を背負って』は、こけたというわけではないんだけど、『劒岳 点の記』と比べると少ないよね。だから、監督には向いてないと思った」――監督としての精神的な部分ですね木村監督「一作目、二作目と、自分の思ったことをやったわけだけど、また違うものをと思っても、なかなか身体の中から出てこない。たとえば、黒澤明さんなんかは、次から次にアイデアが出てくる人だった。例えば『七人の侍』。あの作品も、きっかけは日本で西部劇をやってやろうということでしょ。それで、アメリカ映画の西部劇には雨がないから、最後を雨にした。そういうことで一千万以上の人が入っているわけですよ。それからいろいろあって、この辺で一発面白いものを作ってやるといって『用心棒』を作った。だから、そういう心境になりたいという気持ちがある。もし、次の映画を撮るんだったら、たくさんの人に観てほしいよね。でも、だからといって、今の流行にゴマをするような映画はやりたくない。作品名を出すといろいろ問題があるけど、今の世の中で受けている映画をやりたいとは思わない。自分がやりたいと思う作品をたくさんのお客様に観てもらいたいわけですよ」――今はそれを探している途中ということですね木村監督「やりたいものがまったくないわけじゃなくて、これまでにも2、3本あったんだけど、『どれくらいお金がかかりますか?』って言うから、金額を言ったら、それっきりだもん(笑)。製作費のかかる作品は、今の映画界では本当に難しい。やっぱり向こうは商売だから。現実的な予算感で、俺が出来るもの、やりたいものは何かと考えて、最近やっとまとまりだした感じだね。今日もちょっと偉い人と話したんだけど、まあ乗ってこない(笑)。そういうやりとりをしていく中でも、突然に思いつくこともあるので、今はそれを待っているところがある」――ひらめきですか?木村監督「そう。それをずっと待っている感じだね。これまでの2本もそうだったから。『劒岳 点の記』も『春を背負って』も突然に下りてきた。『劒岳 点の記』は、撮影旅行で能登半島に行った帰りに、一回、劒岳を拝んでみようと思って撮影したんだよ。それでこれを映画化したいと思って作ったんだから、本当は世の中にもっと出て行かないとダメなんだよな。今、月に2回くらい、地方で講演があるんだけど、そのときはいつも車で行くようにしている。そうすることで、何かが出てくる可能性があると思っているんだよ。あとは、DVDが売れてくれると、次の企画が言いやすい(笑)。だから、こうしてお願いしてるんだけど、この業界は、本当に損得勘定がすべて」●家族と一緒に落ち着いてみてほしい――現在、監督が探している題材は、やはり山や風景などは鍵になっているのでしょうか?木村監督「いや、山はちょっとしんどいかな(笑)。『劒岳 点の記』が70歳で、『春を背負って』が75歳。次に封切られるのはたぶん80歳だよ。75歳を過ぎると、体力が心配なので、次は違うものをやりたいんだけど、やっぱり山になるかもしれない。"山三部作"なんて良いと思うんだけどね。次にもし"山"を題材にするなら、誤魔化して撮る(笑)。今までは絶対に誤魔化さずに撮ろうと思っていたんだけど、それはそれで、映画の持っている本来のカタチだと思うんだよ」――山の題材がひらめけば誤魔化して撮るわけですね(笑)木村監督「だから、今は何か良いものがないかといろいろ探している。1日、2日くらいで長編一冊読んじゃうからね。この4カ月でものすごい量の原作を読みましたよ。読んだ本を、本棚に入れずに、ずっと並べてあるんだけど、もう部屋の端から端まで埋まっちゃってる。それを見ると、俺も勉強家だなって思うんだよ(笑)」――あくまでも、ピンと来る原作を探している木村監督「そう。だから、現代物はあまり読んでいない。現代物は俺の精神にフィットしないんだよ。何だか知らないけど、殺人の話ばっかりだし……読む気がまったくしない。やっぱりドキュメンタリか時代物がいいね。気に入ると、その小説家の本ばっかり読んじゃう。本屋で探すときも、題名じゃなくて、小説家の名前で探すくらい。そういう意味では、誰かにすがっているところがあるのかな。その本には書かれていない精神的なものが、他の本にあるかもしれないと思って、いろいろ探しちゃうんだよね。そういう意味でも、時代劇とかの精神状態が好きだなあ。現代劇をあまり読まないのは、何か違うと思っちゃうんだよ。何かキレイじゃない」――現代劇は、あえて汚れたところをみせている感じがありますよね木村監督「それが嫌いなんだよ。汚れだけがドラマじゃないだろうって。そんなものは人生の中の一瞬だし、特定の人だけですよ。基本的には、そんなに劇的なことばかりが起こるわけがない。そんなことを思ったりするので、何も自分の中に入ってこない。だいたい、小説って5ページくらい読むとわかるんだよ。5ページ読んでダメだと思ったら、絶対にダメだと思うのでもう読まない。そういう意味では、小説家にこだわっているとだいたい同じような書き出しになるから、結局全部読んじゃう(笑)。その小説家が好きで読んでいるんだから、半分くらい読んで面白くなくても、確実に後半は面白くなるという期待感や安心感がある。そして実際、ちゃんと面白くなるんだよ」――ちなみに、監督は映画を観るとき、やはりキャメラマンとしての視点で観ていらっしゃるのでしょうか?木村監督「普通に一般の映画観客として観てますね。だから、基本的にはキャメラとかは気にしない。やっぱり、観客を引き込ませる作品というのは、キャメラや監督の演出とかじゃなくて、その映画がすごいんだと思うし、だから観るんだと思うな。ただ、何だこれって思う作品だったら、逆にキャメラが気になったりする(笑)」――『春に背負って』がBlu-ray/DVDとなってリリースされますが、あらためてBlu-ray/DVDで観てもらいたいポイントはありますか?木村監督「DVDやBlu-rayだと、じっくり観られるのが良いよね。映画館だと、興奮したり、夢中になったりするけど、Blu-rayだったら、家でタバコを吸いながら、安楽椅子に座って、落ち着いて観られる。場合によっては途中で止めて、トイレに行ったりもできる。そういう安心感があるから、すごく観やすいと思う。自分から、Blu-rayで観たほうが良いよなんて、あまり言っちゃいけないんだけど、今の映画館はあまり好きじゃないんだよ。というのも、3D以降、シルバースクリーンになっちゃって、基本的には明るい。でも、自分の家だったら調整できるじゃない。俺は家で映画を観るとき、部屋を暗くしてみるんだよ。プラズマテレビの後ろにブラックのカーテンを引いたりして。それがすごく観やすいだよなあ」――それでは最後に読者の方へのメッセージをお願いします木村監督「『劒岳 点の記』は観たけど、『春を背負って』は観ていないという人がたくさんいると思いますが、映画の質としては、『春を背負って』のほうが上じゃないかといってくださる方も多い作品なので、まだ観ていない人にはぜひ観てもらいたいね。できればBlu-rayで、ちょっと部屋を暗くして、落ち着いて観てもらいたいし、できれば家族と一緒に観てもらえるといいなあ。『春に背負って』はそういう映画だと思うので、ぜひ家族と一緒に落ち着いて観てください」――ありがとうございました『春を背負って』のBlu-ray/DVDは2014年12月17日の発売。"豪華版"となるBlu-ray版は、本編Blu-rayと、未公開映像満載の特典Blu-rayとの2枚組みで、価格は5,700円(税別)。DVD版は1枚組で、価格は3,015円(税別)となる。
2014年12月16日累計観客動員数158万人、興行収入18.9億円の大ヒットを記録した感動作、映画『神様のカルテ』の続編となる『神様のカルテ2』の製作がこのたび決定した。働くとは何か、家族とは何か、人間の生死とは何なのかという普遍的なテーマを深く掘り下げた世界観で読者を魅了し、シリーズ累計210万部を突破した夏川草介によるベストセラー小説の映画化。映画では、美しい自然に囲まれた信州・松本を舞台に、主人公の医師・栗原一止(いちと)が、旧友の医師との再会と衝突を経験し、最愛の妻や友人に支えられながら、尊敬する上司の意志を受け継ぐ感動のヒューマンドラマが描かれる。主人公・一止役には前作に引き続き、国民的アイドルグループ「嵐」の櫻井翔。一止の妻・栗原榛名に人気女優・宮﨑あおい。一止が尊敬する上司の医師・貫田に柄本明ほか、原田泰造、要潤、吉瀬美智子、池脇千鶴、朝倉あき、西岡徳馬ら前作からのキャスト陣が勢揃い。そして、一止と医療方針をめぐり衝突する・進藤辰也役に舞台・映画で活躍する若手屈指の実力派俳優、藤原竜也。さらに、濱田岳、吹石一恵、市毛良枝といった新たなキャストが加わり、前作以上に豪華なキャスティングが実現した。今回の製作決定を受け、主演の2人からは「撮影から2年の時を経て、再びこの作品に関われること大変嬉しく思います。前作撮影中は、悩み、苦しみ、決して楽しいことばかりの現場ではありませんでしたが、自分の知らない一面と出会えた作品でした。役柄の“栗原一止”と共にまた、成長することができたらと思います」(櫻井さん)、「一止さんを見守れること、榛名さんを生きられること、とても楽しみです」(宮﨑さん)と、再共演に懐かしさと喜びで胸いっぱいといった様子。また今回、初出演となった藤原さんからは「前回の世界観を壊さないように、そして良い意味でレギュラーキャストの方々の刺激になれるように頑張ります。櫻井さん、宮﨑さんとも初共演でどういう化学反応が起きるか分かりませんが、現場が楽しみです」と期待感あふれるコメントが寄せられた。前作に続いて、深川栄洋監督がメガホンをとる本作。2013年1月より長野県松本市、関東近郊にてクランクイン、公開は2014年を予定している。『神様のカルテ2』は2014年、全国東宝系にて公開。■関連作品:神様のカルテ2 2014年、全国東宝系にて公開
2012年12月13日2010年10月に劇場公開され話題を集めたよしながふみの人気漫画の映画化、“男女逆転”版『大奥』の続編となる『大奥[右衛門佐・綱吉篇]』。主人公である大奥総取締・右衛門佐(えもんのすけ)役に堺雅人、女将軍・徳川綱吉役に菅野美穂が演じることに加えて、このほど彼らを取り巻く豪華キャスト陣と新ビジュアルが公開された。家光の時代から30年、“犬将軍”と呼ばれる徳川綱吉の時代。大奥に現れたのは、汚れなき心で将軍を支える院主・有功(ありこと)と瓜二つながら、自らの野望を叶えようと暗躍する男・右衛門佐(堺雅人)。不安と孤独に身を焦がし愛を求め続ける女将軍・綱吉(菅野美穂)を己の野心のために利用しようと近づいていく姿、そして大奥で渦巻く愛憎のドラマが描かれる。先日発表された堺さん、菅野さんの初競演に続いて、今回新たに発表されたキャスト陣は豪華絢爛。女将軍・綱吉に主従の関係だけでなく愛にも似た思いを抱く御側用人・柳沢吉保役にはNHK連続テレビ小説「カーネーション」で一躍注目を浴び、映画・ドラマに引っ張りだこの尾野真千子。対して、冷静沈着な右衛門佐の片腕・秋本役には柄本佑が扮し、本作の語り部という役目も果たす。五大将軍・綱吉の世継ぎ問題に端を発し、派閥争いで野望・策略・陰謀・嫉妬渦巻く大奥の男衆のバトルが最大の見どころの一つとなる本作。右衛門佐、秋本を率いる“御台所・信平チーム”と、現幕府の実権を握る“桂昌院チーム”の2つの勢力があの手この手で、野心をぶつけ合っていく。綱吉の正室であり、右衛門佐を綱吉の側室にしようと京より呼び寄せた食わせ者、御台所・信平役には宮藤官九郎。対して、綱吉を溺愛する実の父親・桂昌院を西田敏行、綱吉の側室で彼女との間に子をもつ伝兵衛役には、原作者に「この人以外に浮かばない!」と言わしめた元祖王子様キャラの要潤と、日本映画界きっての演技巧者が集結した。その演技合戦ももちろん、今回公開されたビジュアルからは、一癖ある右衛門佐役の堺さんを筆頭に、原作漫画ファンも納得のハマリ具合が感じられる。さらに、綱吉の初恋の相手・阿久里に榎木孝明、その妻・牧野備後守成貞に市毛良枝、右衛門佐の母・水無瀬権中納言氏信に由紀さおり、桂昌院が崇拝し生類憐みの令の発令を薦める僧侶・隆光に堺正章らベテラン勢のほか、大奥を取り巻く男衆には、ドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」の桐山漣を始め、三浦貴大、郭智博、満島真之介、永江祐貴、竜星涼といった若手勢も参戦!まさに死角なしの鉄壁の布陣に仕上がったようだ。二宮和也、柴咲コウ、堀北真希、玉木宏らが集結し大ヒットを記録した前作『大奥』にも全くひけをとらない豪華絢爛なキャストたちが、果たしてどんな泥沼試合を見せてくれるのか?期待が高まる。映画『大奥[右衛門佐・綱吉篇]』は12月22日(土)より全国にて公開。映画同様、堺さん主演で“男女逆転”大奥の誕生秘話と、その過程で引き裂かれる純愛を描くTVドラマ「大奥[有功・家光篇]」は10月、TBS系列にて放送開始。■関連作品:大奥[右衛門佐・綱吉篇] 2012年12月22日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012男女逆転『大奥[右衛門佐・綱吉編]』製作委員会 中学生円山 2013年、全国にて公開© 『中学生円山』製作委員会
2012年07月27日2010年に公開された『大奥』に続いて、今年12月に公開される新作映画『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』の新キャストがこのほど発表された。すでに出演が発表されていた堺雅人と菅野美穂と新たな“大奥”を描き出すキャストは、尾野真千子、柄本佑、要潤、市毛良枝、榎木孝明、由紀さおり、堺正章、宮藤官九郎、西田敏行。10月にはTVドラマも公開され、大きな注目を集めることになりそうだ。その他の情報『大奥』は、よしながふみの同名コミックを原作に、謎の疫病によって男女の立場が逆転してしまった江戸時代を舞台に女将軍を頂点とする“大奥”の人間模様を描く異色SF劇。続編は前作より前の時代の物語で、映画『大奥~永遠~』では、“生類憐みの令”で知られる五代将軍・綱吉(菅野)と、大奥総取締役の座を狙う謎の男・右衛門佐(えもんのすけ/堺)のドラマを描く。このほど発表された新キャストは、幕府の側用人として綱吉に仕える柳澤吉保役の尾野真千子、右衛門佐の部屋子として仕える秋本役の柄本佑、綱吉の父・桂昌院役の西田敏行、その配下で綱吉の側室でもある伝兵衛役の要潤、桂昌院と伝兵衛の対抗派閥である大奥の正室、信平役の宮藤官九郎ら。そのいずれもが演技派として主演を務めることも多い俳優たちだ。本作に登場する“大奥”は、将軍に仕える美しき男たちが3000人も揃う巨大な空間。栄華を極め、最盛期を迎えていた大奥を舞台に、世継ぎ作りに悩む女将軍の苦悩や、正室と側室の派閥争い、ひとりの男の出世にかける野望など、女と男の愛と欲望の物語が描き出される。映画『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』12月22日(土)全国ロードショーTVドラマ『大奥~誕生~[有功・家光篇]』10月 TBS 系列にてオンエア
2012年07月27日