中学生ともなると、性への関心が高まってきます。子どもの部屋を掃除していたらエッチな本が出てきてショックを受けた、なんていうお母さんも多いんじゃないかしら。とくに男の子の場合は、困りますよね。娘なら同性という気安さもあり、まだ声をかけやすいと思うのよ。勇気はいるでしょうけど、人生の先輩として話し合うこともできるはずです。でも、異性である息子の性に関しては、お手上げの人も多いんじゃないかしら。だって、経験がないんですもの。女性である母親が、この年頃の男の子の気持ちを理解するのは、むずかしいわよね。もちろん、知識として男の子の性をわかっているお母さんはいるかもしれませんよ。でも、経験したことがない以上、心から共感することはできないんじゃないかしら。しかも、ついこの間までは明けても暮れても「ママ、ママ!」とくっついてきたかわいい息子が、成人男性が見る「いやらしい本」を隠し持っているんですからね。こういうとき、いちばん大事なのはプライバシーの尊重だと思うのよ。親といえども、人が隠し持っていた物を勝手に処分したり、見つけ出したりするのはルール違反。掃除のついでに息子の引き出しの奥やベッドの下を調べてエッチな本を探し出す母親も中には、いるようです。潔癖なお母さんの中には「あんな、いやらしい本は全部捨てておいたわよ」と、勝手に処分するケースも…。 女性としては、その気持ちはわからなくもないのよ。私たち女性から見れば、やっぱりああいうものは不潔で気持ちのいいものではありませんからね。でも、自分が子どもの立場だったら、どう思う?自分の親に、それも異性である母親に、いやらしい本を見ていることがバレてしまうんです。しかも、大人の男性へと変わっていく体に不安を感じているかもしれない微妙な年頃…。ただでさえ心配が大きいのに母親にまで責められ、そのうえプライバシーまで侵害されればものすごく傷つきますよ。お母さんが「自分の息子に、こんなもの見せたくない」と考えるのはわかるけど、これは当たり前のことで避けようがないんですね。だれもが通る道なの。不潔に思ったり、禁止したりするべきものではないのよ。心配なら、経験者である夫に相談しましょう。こういうときこそ、お父さんの出番です。それとなく、男同士の話し合いをしてもらうといいわね。母親は首を突っ込まなようにして、知らぬ存ぜぬで通すこと。遠くから見守る姿勢がいいと思いますよ。 ※もうすぐ!※あなたの運命が動き出す◆今から準備しておくべきこと
2017年11月10日食べることが苦痛な子どもたち出典 : 私は大学附属病院小児科で「思春期やせ症」(神経性無食欲症)の子どもたちを見てきた経験があります。思春期やせ症というのは、思春期の子どもに起こるいわゆる拒食症のことで、栄養不足によって、無月経、低血圧、内臓の障害、骨粗しょう症など、様々な異常が生じるだけではなく、時には死亡することもあります。患者は小学生から高校生までいました。私が出会った「思春期やせ症」の保護者、特にお母さん方はとても子ども思いの方々でした。お母さん方は、子どもの健康のために様々な努力をしていました。例えば、子どもが見て食べたくなるように、色どりや形を豊かにした食事を作っていました。それでも子どもは、食べることにまったく興味を示さないのです。また、おもちゃを買ってあげるなどのご褒美を示しながら少しでも食べさせようとしますが、子どもは口を開こうとしません。食べることが苦痛なようです。何も食べないと激しい空腹感に襲われ、食べられるものはなんでも口にしたくなる健康な食欲とは大違いです。食べなければ年齢相応の食事量を満たすことができずやせていきます。体重が一定の水準を切ると入院する必要も出てきます。重症になるとトイレも自力で行けません。歩くという行為だけでも心臓が止まる可能性があるからです。自力で食べられなければ鼻からチューブを入れて栄養物を胃に流し込まなければなりませんが、子どもたちはこの処置を嫌がります。発達段階の若い女性に起こる、思春期やせ症出典 : なぜ子どもたちはこんなにも食べることを拒否し続けるのでしょうか。そして、思春期やせ症が男性ではなく女性に多発するのは、なぜなのでしょうか。私は、ちょうど発達段階にある若い女性の母性に、その原因があるのではないかと考えています。私は、視覚系の研究に従事していた頃、出産前後の母子ネズミを扱っていました。そこで、母性を強く感じる出来事がありました。ある時、母ネズミと生まれたての子ネズミたちを放置してしまったことがありました。ネズミの乳首は10個ですので子の数は10匹程度が適切ですが、生まれた子ネズミは20匹ほどいました。子はかわるがわるお乳を吸い、すくすくと育ちました。一方、母ネズミは徐々にやせていき死んでしまいました。半面、子育て中の母ネズミは防御本能が強く、巣に不用意に手を入れると噛みつかれて大けがを負うこともあります。子を守るためにはわが身を顧みず渾身の力で闘う一方、お乳を吸いつくされても決して子を襲わず、なすがままにされて命までも落としたのです。母性とはこのように、母体の生死に関わるほどの力を持っています。子どもを守るためには、自分の体を犠牲にさえします。そして思春期の女性は、この母性を獲得していく途上にあるのです。思春期やせ症を発症するメカニズムとは出典 : 思春期やせ症の原因は、今のところ分かっていません。「太りたくない、自分を美しく見せたい」とか「大人になりたくない」という深層心理で説明する人もいます。しかし思春期やせ症をすべてそのような深層心理で説明するには無理があると思っています。若い女性には過食が生じることも知られています。人を含め動物は子を宿すとよく食べるようになります。過食もまた、母性と関係するのかもしれません。私は、大人の摂食障害の病態と、早期に発症する思春期やせ症とはメカニズムが少し異なるのではないかと考えています。思春期やせ症の場合は、脳神経系の発達になんらかのトラブルがあり、アンバランスな状態になっているのではないでしょうか。性ホルモンの分泌が盛んになる思春期に、母性に関わる脳神経系も発達していくと考えられます。また、食事行動をコントロールするのは脳なので、食事行動がうまくいかないということの背景に、脳神経系の発達上のトラブルがあるのではないでしょうか。思春期やせ症は、生理学、病理学などの専門家によっていずれそのメカニズムが明らかにされるでしょうが、私は、母性が発現し維持されはじめる若い時期の女性に多発するという現実から、母性の発達との関係を否定することはできないように思います。大きな変化を迎えた思春期の体は、時にバランスを崩すこともあるからです。今後、こうした神経系の働きや影響について究明できれば、よりよい治療方法が見つかるかもしれません。思春期やせ症への対応方法出典 : ただ現在は、思春期やせ症に対しては対症療法的に対応するしかありません。ご褒美や罰を用いて食べることへの動機づけを高める行動療法的やり方を取ったり、場合によっては、医療的処置で命をつなぐことも必要でしょう。ある思春期やせ症を患った女性は就職先にケーキ屋を選び自分自身を食べることに興味を持たせようとしました。食欲がわかなくても薬を飲むように一定量の食事をとり、体重の増加や維持を確認することが自分へのご褒美となるようにしている人もいます。周りの人は、深層心理の問題だと片付けず、患者にとって適切な支援を行っていくことが大切だと思います。
2017年11月05日ADHDのある息子は、思春期真っ只中…母親はどうすれば?かなしろにゃんこ。さんの赤裸々コミックエッセイが発売!衝動性が強くてカッとなりやすかったり、物忘れが激しかったり……小さい頃は可愛いものだと見守っていたけれど、大きくなるうちに対人関係や学業への心配も大きくなって…ADHDのあるお子さんを育てる保護者の方々にとって、「思春期」のわが子とどう向き合うかというのは大きな悩み。そんな、発達障害のあるお子さんの思春期をテーマにしたコミックエッセイ、『うちの子はADHD反抗期で超たいへん!』(かなしろにゃんこ。著, 講談社)が10月4日に発売されました。著者のかなしろにゃんこ。さん。は、ADHDと軽度の自閉症スペクトラムがある、息子・リュウ太くんのお母さんで、漫画家さんです。これまで、さまざまな発達障害に関係する、ノンフィクション漫画や取材漫画を出版されており、近著に、息子のリュウ太君が幼少期から発達障害と診断されるまでを描いた『うちの子はADHD』や、発達障害がある人の進路選択について描いた『うちの子将来どーなるのっ?!』、人付き合いをテーマに取材した『うちの子、人づきあいだいじょーぶ?!』などがあります。かなしろさんの新刊、『うちの子はADHD反抗期で超たいへん!』は、とうとう思春期に突入したリュウ太君の日常、「なんでこうなの?」「どうしてそう考えるの!?」という、反抗期ならではのシーンがたくさん描かれています。ADHDがある思春期のお子さんを育てているパパ・ママはもちろん、「発達障害のある子どもってどんな進路を描くの?」といった将来に対する見通しを持ちたい保護者の方も参考にしていただける内容になっています。それでは新刊の中味を少し覗いてみましょう。子どもの発達障害、本人へ告知するタイミングって?Upload By 発達ナビ編集部赤ちゃんの頃から育てにくく、物音に敏感、保育園時代は衝動的に行動する生傷の絶えないやんちゃ坊主。小学校に入ってからも落ち着きがなく、授業中に教室を抜けだしたり居眠りすることもしょっちゅうあったり…というリュウ太君。小学4年生の時にADHDの診断を受け支援を受け始めました。(幼少期のエピソードは既刊の『うちの子はADHD』も併せてご参照ください)リュウ太君のかかりつけのクリニックの心理士さんのアドバイスもあり、かなしろさんはリュウ太君の愚痴も我慢して聞き、アドバイス役に徹していたといいます。しかし言葉づかいも日に日に乱暴になっていき、「生意気!」と思うこともどんどん増えていきました。ADHDと診断され、服薬も開始していたものの、まだ自分自身に発達障害があるとは知らされていないリュウ太君。「リュウ太本人も、自分の心と体のアンバランスさに戸惑っているんじゃないか?」という思いを募らせていたかなしろさんは「ADHDがあることを伝えるタイミング」について、真剣に考え始めます。リュウ太君を支える支援者は「中2くらいで告知すべき」とアドバイスをくれますが…。かなしろさんの決断はそれとは別のものでした(是非本編でご確認ください)。息子について伝えるオリジナル通信Upload By 発達ナビ編集部本人への告知を契機に、かなしろさんはリュウ太君の発達障害と、その特性を踏まえた周りの人たちとの付き合いについて、さらに考えを巡らせます。発達障害の支援は医療ケアだけではなく、学校や家庭をはじめとする生活環境も大きく育ちに影響するからです。「どのような方法でお友達にリュウ太のことをわかってもらえばいいだろう」と思っていたかなしろさんは、とあるウェブサイトに出会いました。自閉症スペクトラム当事者の「○○(名前)通信」という配布用告知シートを見つけたのです。かなしろさんは、それを真似て「かなしろリュウ太通信」(学校配布用告知シート)を作ります。(もちろんリュウ太君には了承済み)さて、このシートを配った結果、クラスメイトは?そして保護者会のメンバーの反応は?Upload By 発達ナビ編集部*新刊の巻末には、かなしろさんオリジナルの告知シートも付されています(男の子バージョンと女の子バージョンあり)。是非ご活用いただきたい付録となっています。中学入学…社会の現実を突き付けられ…Upload By 発達ナビ編集部本音と建前、理想と現実。社会の中には様々な矛盾もあります。発達障害がある子どもの教育に関して、その子の特性に合わせた支援や合理的配慮の重要性が語られる昨今ですが、実際の学校現場の教職員の認知度は様々…温度感のばらつきがあるのは、想像に難くありません。かなしろさんがリュウ太くんを通わせようと検討していた中学校でも、校長先生の反応はかなしろさんの願いに100%沿う形ではありませんでした。不安が募るかなしろさんですが、あまり強く主張して「モンスターペアレント」と思われるのも辛いし…とジレンマ。考えた結果、まずは入学後の息子さんの様子を、つぶさに見守ることにしました。「とにかく朝、元気に登校できているか?先生や友達の話を楽しそうにするか?」リュウ太君に対するセンサーを敏感にして、学校側の体制に意見するということは極力しない姿勢でいます。すると、当初の親の不安とは裏腹に、リュウ太君本人はなかなか機嫌よく通えている様子。校長先生との面談に同席していた担任の先生も、「体育会系っぽくて大丈夫かな?」と心配していたところ、絶妙な距離感でリュウ太くんをフォローしてくれていて、とても相性が良いようです。「面談で私が話したことを、先生なりに意識してくれているのかも…?」と思い直すかなしろさん。大切なのは、学校と不必要に対峙することではなく、子ども自身がどう感じて過ごしているかをしっかり見極めること。学校に対する母親としての正直な願い・期待と、現実を受け止めての折り合いの付け方、揺れる親ごころの機微を味わうことができるのも、この漫画の魅力の一つです。等身大のかなしろさんの姿勢に、きっと共感が持てることでしょう。あ、財布のお金減ってる…!思春期ならではのトラブルも、かなしろ流で見事に対応Upload By 発達ナビ編集部思春期は、社会と自分との繋がり、友達との繋がりをより意識し始め、家庭から距離を置こうとする巣立ちの準備をする時期です。しかし、そうは言ってもまだまだ子ども。大人に憧れ、いろいろ遊んだり買い物などをしてみたい気持ちはあっても、金銭を得るために働ける年齢ではありません。働けない立場の子どもがさあどうするか?ある日、かなしろさんは自分の財布のお金が減っていることに気付きました。(明らかに犯人はわかってる…、でもなんか言いづらい…。)そんな日々を過ごしていましたが、ある日とうとう犯行現場を押さえます…!裏表のない特性を持つ、リュウ太くんならではの「言い逃れ」も爆笑ものですが、この「家庭内での盗難事件(!)」を機に、お金のことを学ばせようとするかなしろさんの様々なアイディアも見どころです。こんな面白いレクチャーをされたら、みんなしっかり金銭感覚が身に付きそう!漫画家のかなしろさんならではの「金銭教育のテクニック」が記載されています。そこにはある飛び道具が…(かなしろさんの敬愛する有名漫画も登場します。どうぞお楽しみに)進学、就職、やがて来る「自立」の日を見据えて…Upload By 発達ナビ編集部学校、療育施設、病院など、さまざまな社会資源と繋がりを持ちながら、息子リュウ太君を育ててきたかなしろにゃんこ。さん。いつもハラハラしながら、まだまだ育児真っ最中です。新刊の後半では、自分の夢を見つけてまっすぐに挑戦しようとするリュウ太くんの受験・進学エピソードも。ADHDのあるお子さんが、自分の特性を理解しながら、どのように成長し、そして自立していくのか…ここから先は、ぜひ本書をお手に取って確かめてみてくださいまた、本著の巻末には、発達障害のあるお子さんを持つ親御さんならではのリアルな悩みに対して、精神科医の田中康雄先生が答えるQ&Aが掲載されています。掲題の「思春期を迎えたADHDの子どもたち」について、漫画では描き切れなかった話題や日々の子育てで感じる疑問について、田中先生のアドバイスが満載。思春期にまつわる悩みについてはもちろん、「服薬やカウンセリングについてどう考えれば良いの?」「イライラはADHDの特性によるの?それとも思春期だからなの?」など、発達障害がある子どもの親御さんが直面しやすいお悩みについても分かりやすく解説されています。かなしろさんの漫画本編と合わせて、大変参考になりますので、ぜひ手に取ってご覧いただきたいと思います。
2017年10月18日子どもの成長は嬉しい。でも反抗期は超たいへん!?ーかなしろにゃんこ。さんの漫画エッセイ新刊、第2話を先行公開!発達ナビにも漫画コラムを連載中、かなしろにゃんこ。さんの新刊『うちの子はADHD反抗期で超たいへん!』(講談社)が、10月4日に発売されます。注意欠陥と衝動性のADHDなどがある、著者・かなしろさんの息子さんのリュウ太くんがとうとう反抗期に突入!この漫画では、発達障害と診断された小学校高学年から、高校受験までの様子が、描かれています。発達ナビでは、新刊の第1話・第2話を特別に先行公開!(第1話は以下のリンクから読めます)第2話「ADHDのことを伝える」です。(画像提供: 講談社)Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部監修は田中康雄先生(北海道大学名誉教授、こころとそだちのクリニックむすびめ院長)、かなしろさんの漫画のほか、著書内には田中先生の書き下ろしの解説も収録しています。
2017年10月03日子どもの成長は嬉しい。でも反抗期は超たいへん!?ーかなしろにゃんこ。さんの漫画エッセイ新刊、第1話を先行公開!発達ナビにも漫画コラムを連載中、かなしろにゃんこ。さんの新刊『うちの子はADHD反抗期で超たいへん!』(講談社)が、10月4日に発売されます。注意欠陥と衝動性のADHDなどがある、著者・かなしろさんの息子さんのリュウ太くんがとうとう反抗期に突入!この漫画では、発達障害と診断された小学校高学年から、高校受験までの様子が、描かれています。発達ナビでは、新刊の第1話・第2話を特別に先行公開!第1話「反抗期のまえぶれ!?」です。(画像提供: 講談社)Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部監修は田中康雄先生(北海道大学名誉教授、こころとそだちのクリニックむすびめ院長)、かなしろさんの漫画のほか、著書内には田中先生の書き下ろしの解説も収録しています。
2017年10月02日思春期は、とても難しい時期。大人みたいな口もきくし、身体つきも大人並みに成長している子もいます。けれども、精神的にはまだまだ幼さが残っていますよね。そう、ここが思春期の難しいところだと思うのよ。大人の入り口にいるんだから、ある程度の自主性を持たせることも大事。でも、親のサポートなしではやっていけません。放任主義もダメだし、過保護でもダメ、ちょうど良いバランスで子どもと向き合えればイイわよね。でも、難しい年頃の子どもを前に、距離のとりかたがわからない親御さんもいると思うの。急に親と口をきかなくなったり、乱暴な言葉をいうようになったり…。そんな子どもを前にして、途方に暮れている人がいるかもしれませんね。こういう場合、あれこれ考え過ぎないで、放っておくことも必要です。もちろん、子どもを支援するのも大事だけど、それ以上に大切なのは親のありかた、生きる姿勢だと思うのよ。昔の人もいっているでしょ?「子は親の背中を見て育つ」ってね。子どもは、ビックリするくらい親を冷静に見ています。特に思春期は、まっすぐで純粋な子どもの心と、鋭い大人の分析力を合わせ持っていますからね。ごまかしは通用しません。 親が社会の中でどう振る舞っているのか、ひとりの人間として尊敬できるのかどうか、しっかり観察しています。もちろん、親だって人間ですから完璧な大人として振る舞うなんてことは無理ですよね。逆に、聖人君子でもないのに聖人君子ぶった態度をとるほうが子どもにとってはイヤなんじゃないかしら。ウソは必ずバレますからね。そこで大切なのが、親の「人生に対する姿勢」です。そりゃあ、親として子どもの見本になれるような、りっぱな人間でありたいとは思うけど私も含めて、そんな親はなかなかいないと思うのよ。でも、人生と誠実に向き合うことや、正直に生きること、夫婦が楽しく協力しながら暮らすことなど、日常の中で「親の背中」を見せることはできるはずですよ。特別りっぱなことじゃなくても、一生懸命人生を生きる姿そのものが、子どもに良い影響を与えるんじゃないかしらね。子どもが親を避けはじめたときこそ、親の楽しむ姿や正直に生きる姿を見せてあげてほしいのよ。言葉より、よっぽど子どもの胸に届くはずです。 栄光の人生へ一直線!≪仕事網羅占≫天賦の才・転職・収入・成功
2017年09月15日8月24日、東京・全労済ホール/スペース・ゼロにおいて「マリアと緑のプリンセス」のゲネプロが行われた。“いのち”のミュージカルと銘打たれた本作は、主人公・マリアが通う劇団ボアベールで様々な夢を追いかける彼女たちの悩みや葛藤を描いた作品となっている。舞台「マリアと緑のプリンセス」チケット情報現実の生活と将来の夢の狭間で悩みを抱えるマリアの葛藤を、劇団ハーベストで活躍中の加藤梨里香が2年ぶりに好演。2年前に「花より男子 The Musical」で3000人を超えるオーディションを勝ち抜き、ヒロイン・牧野つくし役を射止めた加藤の実力は本物で、今作でも繊細な思春期の女性の心の移り変わりを、歌で、演技で、細やかに演じきっていた。劇団で子ども達に演技を教えるビリーを演じるのは小野田龍之介。大舞台での座長も経験し、益々磨きのかかったその圧巻の歌唱力とダンスは必見である。演出家を目指し、劇団では演出見習い兼掃除係として働くトニーは、演劇集団D-BOYSの山田悠介が演じる。山田はミュージカル初挑戦とのことだが、とても初挑戦とは思えない仕上がりとなっている。最大の目玉は、今作よりの出演となる歌舞伎俳優の中村鴈治郎である。鴈治郎が演じるマシューは、陽気な日系ハワイ人で、かつてラスベガスでショーのプロデューサーを務めていたという人物。父親を早くに失くしたマリア親子を公私共に支えるマシューを、おおらかな包容力で演じていた。座組全体の活力を体現するような力強い歌声と演技は圧巻のひと言。こちらもミュージカル初挑戦とは到底思えないパフォーマンスを披露していた。物語のテーマとしては、とても分かりやすく「命のあり方」や「人を思う気持ち」がとても丁寧に描かれている。単純なテーマこそ見えにくくなってしまうのが常だが、本作では狭き門をオーディションで勝ち抜いたジュニアキャストが素晴らしい才能を披露し、作品の一部として、「子役」ではなく“プリンシパル”をしっかりと演じているからこそ明確に見えてくる。鴈治郎と山田の“新たなる挑戦”と、子ども達が体現する無限の可能性。加藤や小野田、吉川らのハイレベルなパフォーマンスに包まれ、確かな実力を持ったキャストが結集し、良質なエンタメとしてはもちろんだが、夏休み最後の思い出として、是非とも家族揃っての観劇をお奨めしたい。東京公演はすでに終了。8月29日(火)・30日(水)大阪・サンケイホールブリーゼ、9月2日(土)KAAT 神奈川芸術劇場 ホールで上演。
2017年08月28日「今回、初めて読んだこの児童小説、それはもう衝撃的でした。大半が周囲から雑用を言いつけられるような幼児虐待やネグレクトのシーンでしょ。思春期に読んだらトラウマになりそう。難しいテーマだからこそ丁寧に作らなきゃ」 そう語るのは、ミュージカル『にんじん』の稽古場で20代最後の誕生日を迎える秋元才加(29)。’13年のAKB48卒業後は数々の舞台で活躍している。『にんじん』は、赤い髪とそばかすのために、家族から「にんじん」というあだ名で呼ばれるフランソワ・ルピック少年の物語。理不尽な怒りを向ける母親、冷淡な父親……家族の様子を冷静に観察しながら少年は成長していく。 ’79年、日本でのミュージカル初演のときに主人公「にんじん」を演じたのは22歳だった大竹しのぶ。この夏、なんと38年ぶりの再演に挑む。 「還暦のしのぶさんなのに少年にしか見えないんです。でも、ご本人はふざけて『近くの席じゃ実年齢がわかってしまいそうだから、遠くから見てもらおうかしら』って(笑)。でも少年の心の揺れが伝わってくる。(キムラ)緑子さんが演じるお母さんも怖くって。なのに、どこか哀愁を帯びていて。お2人の複雑な表現を目の当たりにしています」(秋元・以下同) 秋元の役は、結婚を控えている姉エルネスティーヌ。結婚すれば、家族との息苦しくて窮屈な生活から飛び出せるとの思惑がありそうだ。 「家族はそれぞれに事情を抱えているけれど、共感できる人間臭さを出せたらいいな」 そう、本作は家族というものを考えさせる。 「一家は誰かの本音ひと言で壊れてしまいそうなもろさで張り詰めてる。そのうえに家族が成り立っているグラグラした感じを表現したい。にんじんはしっかりと前向きに生きる強さを持っています」 さて、秋元自身にも呼ばれたくないあだ名があったそう。 「背が高くて体が大きいので“だいこん”とか。子どもって思ったことをズバズバ言うでしょ。にんじんの気持ちがよくわかる」 100年以上前に書かれた小説だが、幼児虐待のニュースをよく見聞きする現代社会に問題を投げかける作品だ。 「古さを感じさせないのが醍醐味。稽古3日でそこに気づけました。私にしては、早いぞ(笑)」
2017年07月31日放課後等デイサービス。思春期の娘の居場所でした現在、高校3年の発達障害のある娘(広汎性発達障害、自閉症スペクトラム、ADD、LD)は中1の時から放課後等デイサービスを利用しています。放課後等デイサービス(以下、放課後デイ)は、学習支援をメインに行うところや運動を多く取り入れるところ、療育に近い支援を行っているところなど様々な特色がありますが、娘が通っているデイサービスは本人や親の希望を元に、それぞれの子どもの特性を配慮した指導を幅広く行っている施設です。娘はLDの症状があり、私達親子は家庭での学習に限界を感じていました。娘が中1の夏休みから、近所に新教室を開いた放課後デイに通う事にしたのでした。普段学校では知り合えない子たちグチを言い合う仲Upload By 荒木まち子中1の夏休みの前から通っている放課後デイでは、複数の指導の先生達が日々の勉強の方法や、試験前の勉強の仕方、夏休みの課題の取り組み方などを指導してくれました。勉強がマイペースで進められるようフォローしていただいたのと同時に、同世代の子ども同士が友愚痴を言い合う会(通称「グチ会」)にも参加し、学校では普段言えないことも吐き出して、ストレス軽減できる場所として、大いに役立っていたようです。通い始めたきっかけは、初めての定期テストでした。中学のテストは小学校のテストとは全く違い、周りの友達もピリピリし始めます。いつもとは違った雰囲気の中で数日間テストを受け続けるということは、環境の変化に弱い娘にはとても大きなプレッシャーでした。自分で勉強の計画を立てることが出来ない娘は、気持ちばかりが焦ってしまい試験前にはプチパニックを起こしました。テストが終わるとすぐに夏休み。各教科ごとに「夏休みの課題」が出されます。そして夏休み明けには、また定期末テストが控えているという目まぐるしいスケジュール。学校で息が詰まる思いをしていた娘に、居場所をくれたのでした。お腹が痛い…中2のある日突然、学校に行けなくなりましたUpload By 荒木まち子中2になると娘は「学校の友達と自分の違い」や「自分の障害」について色々と考えるようになりました。この頃の娘は皆と同じになりたいと思う強い気持ちと、いくら頑張ってもどうしてもできないことがある自分にとても悩んでいました。自分では気付かないまま無理を重ねるうちに、娘は体調を崩すようになりました。ドクターストップで一時休学…放課後デイは、さあどうする?Upload By 荒木まち子学校に行けなくなったことで、周囲の目が気になりだし、娘はすべてのことに疑心暗鬼になっていました。そんな娘の様子を知った放課後デイの先生は、「好きな教科だけ勉強したらいい」、そして「学校が辛い時には学校を休んで放課後デイで過ごしたらいい」と提案してくれました。それまでの“学校の授業についていくための学習指導”を“苦手な教科の学習ではなく、本人が学びたいと思う教科のみの指導”に変更し、かつ『居場所』としての放課後デイの利用をすすめて下さったのです。当初は学校を休むことに不安が強かった娘ですが、学校の先生や主治医の協力もあり、娘は少しずつ『心や体を休める事の大切さ』を学んでいったのでした。趣味に没頭することで落ち着きを取り戻し、高校生活がスタートして…Upload By 荒木まち子精神的に落ち着くと、娘は自ら英検や漢検、パソコン検定などの資格取得のための学習を希望し始めました。これらの資格取得は娘の自信に、しっかり繋がったようです。高校生になってから娘は放課後デイでピアノや英語、絵画や小説作成など趣味の活動を主に行っていました。でも学年が上がるにつれ同世代のメンバーが徐々に減っていき・同じ趣味を持つ友達がいないこと・悩みを相談できる先輩がいなくなったこと・少・中学生と一緒に活動することに娘は少しずつ違和感を覚え始めました。そして趣味によって自己肯定感が増した反面、大人の言いなりになりたくない!と思うようになってきた娘は、徐々に荒れ始めました。娘に次の波が押し寄せてきたのです。<続く…>
2017年07月19日フリースタイルダンション化する、息子との口喧嘩!Upload By かなしろにゃんこ。ネットなどの記事を読んで言葉の使い方を少し学びだした息子リュウ太は中学生になるとメキメキ早口でまくし立てる話し方を身に着けていきました。親の失敗を見つけてはバカにしはじめたり、叱られるときは必ず逆ギレしてつっかかってきます。「母が傷つくトドメ」のことばのつもりが…Upload By かなしろにゃんこ。ある日の口喧嘩で負けそうになった息子は私が傷つくであろう言葉を連射してきました。「キモイ」「マジ死ね」「変態S野郎」など散々な言葉です。アメリカドラマの影響や海外のギャングゲームの影響で禁止用語に近い汚い言葉を背伸びしながら使うことが楽しいようでした。思春期のそういう気持ちは私もよく分かるのですが、親に対して使うのはNGです。どうやったら親に対してヒドイ言葉を使わなくなるかな~と考えました。嫌がるとまた言ってくる気がしたので、「そうです!お母さんは変態で頭のオカシイ大人だって自分で分かっているから、ちっとも悲しくない」と伝えてみました。息子は「え~……」と意外な顔をして黙ってしまったのでニヤリ!うまくいったかもしれないと思いました。「さり気なく褒めて、空気を変える。それが勝因ね」(ヒーローインタビュー)Upload By かなしろにゃんこ。「お母さんはクソババァだし、性格悪いし、それが何か?」と開き直ってやりました。自分を卑下しすぎですが、まぁ…本当のことです(笑)。それに、少しくらい変人扱いされていたほうが嬉しいこともありました、漫画家という職業なので常にオモシロイことを体験したり考えたりしたい自分がいて「普通の人」と思われることのほうがツライのです。私が息子に「キモイ」「マジ死ね」「変態S野郎」と言われても傷つかないのはそういう理由だと話すと言わなくなりました。それとケンカの最中に「しゃべるのうまくなったね!」と褒めると調子が狂うのか、怒りで声を荒げていたのに大人しくなっていくのでした。そしてあっという間にケンカは終了していきます。溜まった負のエネルギーをぶつけてスッキリしたのかもしれませんが、イヤなケンカを早く終わらせたいと息子も思っているのだと感じます。こんな感じで現在も口論になったら「どこか褒めて空気を変える」方法で、ケンカをさっさと終わらせるようにしています。
2017年06月27日大人のニキビは、思春期にできるものとは全くの別物。放っておいても、思春期向けの薬を塗っても治りません。しかも、若いときのようにメイクをやめで刺激を減らすこともできないし・・・。全然治らないしむしろ悪化?!そんなときの応急処置の方法は?!大人に「ニキビ」ができるときの特徴大人ニキビって、思春期のニキビみたいに小さなニキビがたくさんできるのではなく、頬や鼻・顎などに1個、2個などと少量ではあるものの巨大なサイズのものがどーんと目立つようにできてしまうもの。格好悪いし、はずかしいしで気分も下がって最悪ですよね。早く治すためにもなるべくメイクはしたくないけれど、大人はすっぴんで仕事に行くわけにはいきませんし、大事なデートやお友達とのお出かけではコンシーラーなどで隠したい。となると、ただでさえ代謝が落ちているから昔よりスムーズに治るわけでもないので、どんどん悪化をしていく一方。さらに、昔の要領で潰してしまうとシミのような跡になってしまうことも・・・。大人ニキビの主な原因は乾燥と言われています。乾燥により肌のターンオーバーがうまくできず、毛穴を角質がふさいでしまうことでできる場合が多いのだとか。また、ストレスや生活リズムの乱れ、生理周期などによるホルモンバランスの変化も原因と考えられています。大人ニキビの応急処置方法とにかく「保湿」をするニキビができると、「皮脂だ」と思って乾かしたい気持ちになりますが、それは思春期の皮脂分泌が過剰だったころの話です。今、皮脂がたとえたくさんでているとしても、原因はおそらくインナードライでしょう。また「角質のつまりが原因か!!」とピーリングをしたくなってしまうかもしれませんが、それはニキビができにくくなるように予防する対策であり、できてしまったニキビには刺激すぎることも。大人のニキビは何度もしつこく洗顔をしたり、角質をオフしたりするよりも、とにかく保湿をしてあげることが大切です。日中の刺激や乾燥から守るなら”ニキビパッチ”が便利トニーモリー トニーラボ AC コントロ―ル スポットパッチ (5枚) 海外直送品並行輸入品乾燥しがちな気候ながらも美肌の女性が多いことで知られる韓国では、コンビニエンスストアで売られているほどメジャーなのが”ニキビパッチ”。ニキビができてしまった上から貼る、半透明のシールです。商品により、ニキビを改善する成分が含まれているものといないものがあるなど効能は違いますが、いずれにせよ、ニキビの部分を保湿することができ、しかも誤って手や髪で触れてしまうなどの刺激から守ることの可能です。肌に馴染む色ですが、貼っていることを知られたくない場合はマスクなどで隠せばナチュラルです。大人ニキビに向けた薬を選ぶ【第2類医薬品】ペアアクネクリームW 24g ※セルフメディケーション税制対象商品市販で売られているニキビ薬には、思春期ニキビではなく大人ニキビに向けて作られたものも多く存在しています。大人の肌に向けてつくられているため、思春期ニキビに向けた治療薬よりは効果が期待できるでしょう。とは言え、ケガが治りにくくなったのと同じようにニキビもそんなに簡単は治らないのは大人です。根気強く、肌を清潔に保つ・規則正しい生活や食事を心がける等に気を配りながら、薬を塗ってあげる必要があります。一般皮膚科で「飲み薬」を処方してもらうのも手「ニキビくらいで病院に行くのは…」と軽く考えていると、ニキビの赤みが引くのに1ヶ月、そしてシミのような跡が消えるのに3ヶ月~半年以上かかってしまうことがあります。場合によっては消えないシミになってしまうかも?!炎症のある巨大なニキビができた際には、一般皮膚科にで診療をしてもらうのも一つです。皮膚科で飲み薬を処方してもらってきちんと定められた回数飲むと、治りが早くなります。なお、小さなニキビは軽くできるくらいで飲んでいるといざ巨大なニキビができたときの効き目が下がってしまうこともあるため、あくまで緊急時用ととらえてください。カバーする際は”肌に優しい”コンシーラーでナチュラグラッセ コンシーラー キャラメル 01本来、ニキビはできてしまった場合はなるべくその部分だけはメイクをしないでもらうたいところですが、どうしても隠したい日は誰にでもあります。デートや結婚式などのお呼ばれ、女子会など、ニキビが目立っている状態では参加したくない用事もありますよね?!そんなときは、なるべく肌に優しい成分のコンシーラーを使用するようにしましょう。赤みが目立つ場合にはグリーン、茶色くシミっぽくなっている場合にはイエローを使うとカバーしやすくなります。25歳以上の「大人ニキビ」は慌てず騒がず応急処置ニキビができてしまう回数は大人になるにつれて減るけれど、できるときはどどん!!とハイダメージに巨大なものができてしまうのが嫌なところ。できてしまう前に予防ができたら良いけれど、そういうわけにいかないときもたくさんありますよね。そんなときは、慌てて触り悪化をさせてしまわないようにし、落ち着いてこれらの処置をしてみてください。初期段階であれば、しっかり保湿をしてあげることで悪化前に沈静させることも可能です。
2017年06月17日大人ニキビは、思春期にニキビが出なかった人でも発生する可能性があります。大人ニキビは、思春期に発生するニキビとは原因が違い、治る過程も違います。また、大人ニキビになると肌の状態が悪くなり、化粧のノリが変わるのが特徴です。そのため、きちんと対処して治す必要があります。ここからは、大人ニキビの原因や治療方法について見てみましょう。なかなか治らない人もいる大人ニキビとは大人ニキビとは、大人になってできるニキビのことです。基本的には、毛穴に皮脂がつまることになって発生しますが、それ以外にも生活習慣や化粧の残りかすなども原因といわれています。思春期のニキビと違い、発生原因がたくさんあるため、対処方法が違ってきます。しかし、皮脂の増加だけと決めつけてしまい、なかなか治らない人もいます。また、思春期の場合は皮脂の増加が主な原因となるため、20歳ころにホルモンバランスが落ち着くのと同時にニキビが減っていきます。ですが、大人ニキビの場合は原因が多種多様になっています。そのため、ニキビの発生原因を特定し、きちんとした対処をしないといつまでも発生し続けることになるようです。大人ニキビが発生すると、顔のアゴ周りや頬に発生します。それ以外にも胸や背中など体のどこにでも発生する可能性があるのも特徴です。大人ニキビができる原因現在、大人ニキビとしてはさまざまなものが考えられています。ここでは、大人ニキビの原因と考えられている事例についてご紹介します。生活習慣の乱れがニキビの原因に大人ニキビの大きな要因といわれているのが、生活習慣によるものです。生活の中でストレスを多く感じることがあると、それによって大人ニキビが発生するといわれています。人間はストレスを感じると、精神的に憂鬱になるだけでなく、自律神経にも大きな負担をかけることになります。自律神経に問題が生じると、それによってホルモンバランスにも影響するようです。ホルモンバランスの乱れは皮脂の分泌量にも大きく影響し、それによってニキビが発生しやすくなると考えられています。ほかにも、食生活において野菜が少ない油ものが多いインスタント食品類が多いと肌が乱れやすくなります。肌の環境が悪くなると、ターンオーバーの力が弱くなって、徐々にニキビができてしまうこともあります。また、食生活だけでなく睡眠不足も肌にとっては悪影響で、大人ニキビができる原因と考えられています。 化粧の落とし忘れはニキビができやすくなる大人ニキビは生活習慣だけでなく、化粧を落とし忘れることで発生することもあるようです。化粧を落とさないと、それが肌につまって炎症を起こします。その影響でニキビができることもあるので注意が必要です。また、しっかりとクレンジングや洗顔ができていないと、肌に残った化粧の残りがニキビの原因となります。間違った洗顔方法がニキビの発生原因に化粧の際に使っている化粧品が肌に合っていないとニキビができることもあります。肌は思っている以上にデリケートなため、無理に強力な洗顔剤やクレンジング剤を使うと肌荒れを起こします。それを続けてしまうとニキビにつながることがあるようです。さらに、洗顔方法が大人ニキビの発生原因となっていることもあります。忙しいからといって適当に洗顔をしたり、ゴシゴシと強めに肌をこするのも控えましょう。肌を無理にこすると乾燥しやすい肌を招き、皮脂の増加を招いてニキビの発生原因となります。大人ニキビの対処法大人ニキビが発生した場合、まずは肌の状態を見直すのが重要になってきます。普段の食生活や睡眠を見直すことも重要ですが、大人ニキビを減らすには洗顔と保湿を見直しましょう。ニキビが発生した場合、まずは洗顔剤の見直しを行います。洗顔剤として油分が多い合成界面活性剤使用のものを使っていると、肌の状態が荒れてしまいます。フリーオイルのものや、天然成分由来のものを選ぶと、肌にも負担をかけなくてすみます。また、洗顔方法についても見直すようにしましょう。洗顔をする際には丁寧に行うことを心がけます。ゴシゴシと無理に落とすのではなく、皮脂の多い鼻やおでこから洗剤を広げていきましょう。なでるように洗顔をした後、ゆっくりと丁寧に洗顔剤を落としていき、回数を分けて落としていくのがポイントです。最後に、洗顔をした後は必ず保湿を行いましょう。保湿をしないと乾燥を招き、皮脂の増加を促します。大人ニキビの予防には生活改善が大事新しい大人ニキビができるのを予防するためには、生活習慣を見直すことが大事です。睡眠は肌の状態を大きく左右するので、睡眠時間が6時間以下の人は要注意です。時間の確保が難しい人は、寝始めの3時間でも状態をよくしましょう。寝始めの3時間は成長ホルモンが多く分泌されるため、肌のターンオーバーに大きく影響します。同時に、食生活の環境が悪くなっている人は見直しを行うようにしましょう。野菜が少ないと肌の状態をよくするビタミンAやビタミンE、ビタミンCが摂取しづらいため、できるだけ食事に野菜を摂りいれましょう。また、野菜がないと便秘がちになり、それによって肌荒れが発生し、その結果、ニキビにもつながると考えられるので注意しましょう。監修:村石世志野
2017年04月25日昔は「子ども」といえば無邪気なもので、恋愛などに関心を持つのは中学生になってから、というイメージがあったかもしれません。しかし、イマドキの小学生は恋人がいる子もおり、発育状況も親たちが子どものころとは変わってきています。そんな現状にどう対処すればいいのか? 先輩ママたちの経験談を紹介します。■中学年でも体に変化が!?「うちの娘は成長が早かったので、4年生のときからブラジャーを着けています。恥ずかしいと嫌がるかと思ったけれど、ほかにも着用している子はいるみたいだし、優越感にひたれるのか、『これ、かわいいから自慢できる!』なんて喜んでいました。初潮についても、3~4年生で迎える子が増えているらしく、4年生の時に保健体育の授業がありました。『お母さんも生理なの?』といきなり聞かれたときには驚きましたが…。娘は授業ではよく理解できなかったようなので説明しましたが、心はまだ子どもなんだなぁと少しホッとした思い出があります」(41歳・小学6年生のママ)私が子どものころは、ブラジャーを着けているのは高学年の一部の女子、保健体育も小学5年生の臨海学校の前に受けた記憶があります。しかし、最近の子は発育がいいようで、こうした教育も前倒しになっている学校もあるようです。ほかのママからも「娘の友だちが小3で初潮を迎えた」「小6の娘がまだ生理が来なくて悩んでいる」という声が…。ママとしては驚くかもしれませんが、こうした現実を受け止めつつ、性に対して教えてあげられるといいですね。このとき、学校ではどこまで教わったかを聞き出し、そのレベルに合わせて話すと、子どもにもわかりやすくなるでしょう。また、発育には個人差があります。「ママが初めてブラジャーをしたのは中学生のときだよ」といった経験を話してあげると、子どもは安心できるかもしれませんね。■恋の話しがしたいお年頃「うちの娘は4月から6年生になりますが、彼氏持ちのお友だちが多いといいます。うちに遊びに来ても、恋バナをして盛り上がっているそうです。そんな彼氏とのデートといえば、近所のショッピングセンターに行く程度。恋に恋したい年頃かもしれないし、親にもオープンに話してくれるので、しばらくは様子見です」(39歳・小学5年生のママ)思春期を迎えれば、異性に関心を抱くことは珍しいことではありません。人を好きになることで成長することもあるでしょうが、小学生にはちょっと早いかも? なんて思ってしまいますよね。小学校高学年になると、性に関する知識を得たり、興味がわいてきたりする年頃。さらに反抗期も迎えるので、完全に否定するのではなく、親子のコミュニケーションを密にしながら見守っていくのがいいかもしれません。 ■子どもの「思春期」、親子でどう向き合う?体や恋愛の変化といったことは、親子間ではなかなか話しにくいもの。とくにふだんから「あれはダメ」「これをやりなさい」と厳しい親に対しては、子どもが相談しにくいことも。私自身もそうで、初潮を迎えたときすら親に言い出せませんでした。ふだんから子どもと話す時間を作る、子どものやることをすぐに否定せずにまずは見守るなど、相談しやすい雰囲気を親が作ってあげること。こうしたことを子どもが思春期を迎える前にやっておくとよさそうです。子どもを取り巻く環境は、時代によってどんどん変わっていきます。その変化についていけず、驚かされることもしばしば。もちろん個人差はありますが、こうした事例を受け止めておくことも大事です。ただショックを受けるだけではなく、子どもにどう接したらいいかわかるかもしれません。
2017年03月04日(参加型ステージ_難波屋/大阪Photo by江里口暁子)シングルマザー、重度の障害を持つ弟。母親と弟の間で揺れ動く思春期を過ごしたナカガワ エリさん。生き辛さを感じていた彼女が偶然始めたアフリカの太鼓「ジャンベ」。人生に失望していた彼女は、そこから少しずつ即興で音と声を使ったワークショップを行い、自分の中に変化を感じるようになる。「即興楽団UDje( )」(うじゃ、以下うじゃと記す)の始まりだ。自分救済から弱者救済に繋がる彼女の活動が起こすストーリーの前編はこちらうじゃが訴える、障害者とその家族を取り巻く社会問題エリさんの3つ年下の弟は、視覚障害、知的障害、癲癇、強い自閉症といくつもの障害を併せ持っている。幼い頃から彼女は弟と彼の同級生と関わる中で、言語のみに頼らないコミュニケーションになじんでいったという。それが今のうじゃの原点となった。言葉じゃないんです。言葉でやっちゃうと伝わらないことが多い。純粋に体同士とか声とか太鼓の方がわかりやすい場合があるし、満たされることも多い。それって障害者だけのことじゃなくて、大人も頭で考えて、しゃべって、コミュニケーションして繋がったように錯覚しているけど、実は表面的なつながりでしかないんですよ。体でダイレクトにいろんなことした方が、もっと繋がりができます。(音のワークショップ_千葉盲学校青年学級/千葉Photo by淺川敏>)そう語るエリさんは、今日も全国の障害者施設や老人施設、生活に困窮した人たちが利用する救護施設などを巡り、アフリカの太鼓ジャンベを使って即興音楽を作りコミュニケーションを生み出すワークショップを行っている。エリさんが関わっている障害を持つ子供の家族から聞いた、深刻な問題を話してくれた。障害を持つ子供の親というのは、子供が大声を出したり、変わった行動をとったりする時に『どうやって静かにさせるか』『どうやって社会に合わせていくか』『変な風に見られないようにするにはどうすればいいか』など、周りに迷惑をかけずに生きていくにはどうしたらいいのかっていうことで悩んでいるんです。でも私は逆じゃない?って思います。合わせられる人が合わせればいいはずなのに、合わせられない人が、なぜ合わせなければいけないのか?って。だって彼らに負荷がかかるでしょう?障害の子っていうより障害の子を取り巻く環境が閉塞的というか抑圧的だと思うんです。障害者を一箇所にまとめておくのも、その方が便利で簡単だから。だから施設を作って、ある意味一つのところにまとめておくことで、大人が扱いやすいようにしていると思うんです。(音のワークショップ_地域作業所カプカプ川和/神奈川Photo by秋山佳子)確かに現代社会では障害者は健常者と関わることが非常に少ない。障害を持っている人は健常者と比べてできないことも多く、いろいろと世話はかかるが、いつの時代もどの国にも障害者というのは社会に必ず存在する。その障害者が見えにくい現代の日本社会。私たちは障害者との関わり方がわからずに、戸惑いのような気持ちを胸に抱えていないか。障害者と、その家族が抱える不安や生き辛さを、社会全体が理解しサポートすることが私たちの社会には求められている。(参加型ステージ_親の会クリスマスイベント/東京Photo by木村雅章)今年1月、うじゃは「福祉連絡会」というものを立ち上げた。これまでの活動で千葉、東京、神奈川、大阪、三重、広島など、たくさんの福祉施設と関わってきたが、福祉施設同士の交流があまりないことにエリさんは気が付く。例えば老人施設で働いている人が、知的障害者施設で働いている人とつながるようなことが大切です。自分の働いている施設しか知らない人が多いから。だからこそ分野を横断するようなネットワークづくりが大事だと思うんです。まだどうなるかはわからないんだけど、福祉に関わる人同士が会う場を作り、今後何か新しいことができたらいいなと思ってます。うじゃの活動には人と人とを繋ぐっていう役割もあって個々に違う価値観が出会い、何かしらの作用を起こす場、そういうところからおもしろい変化が起こっていけばいいと思います。固定概念に捕らわれずに、そこに当たり前のようにあった壁を取っ払ってしまうエリさんのパワー。彼女のような発想が現代の福祉の世界に新しい旋風を巻き起こしてくれるのかもしれない。弟が与えてくれた彼女の生きる道(参加型ステージ〜集合写真_釜ヶ崎の夏祭り/大阪Photo by淺川敏)2009年に始まったうじゃの活動も今年で8年目。直感を信じて行動するというエリさんは、自分の与えられた環境を振り返ってこう語る。うじゃは私の中で、家族のつなぎ直しになったんです。今でも問題はありますが、捉え方が変わりました。母との付き合い方も変わりました。私が背負っているものも、ひとつずつ降ろす作業ができてきたなって。やっぱり弟の存在は大きい。そしてうじゃ。弟がいたからこそ、こんなことを深く考える人生になった。弟は何食わぬ顔でそこにいるだけなんだけど。でもそうやって役割を私に与えてくれているのかもしれません。人生に失望していた8年前の姿から想像もつかない人生を今彼女は送っている。彼女と仲間たちが起こしたこの、うじゃという活動は、言葉だけに頼らないコミュニケーションの技法を身につけることで、人間不信になった人たちの心を癒し、自信の持てない子供達に自信を与え、コミュニケーションが困難な障害者に表現方法を与えてきた。感じたことはやってみたい、体がやりたいからする。社会の中で自分が置かれてる立場に関わらず、分断された人と人の垣根を取り払い、誰もが自分らしく生きていける社会を築くこと。そのことだけを目指し次々と新しいことにチャレンジしてきた即興楽団UDje( ) 主宰のナカガワ エリさん。彼女のこれからの活動にも注目していきたい。大阪で救護施設のステージ近日公開大阪に移り住んだエリさんは、知り合いの紹介で吹田市にある救護施設でワークショップを始めることとなる。エリさんが“おっちゃん”と呼ぶこの利用者たちは生活に困窮している人だったり、精神的にまいっていたり、体に障害があったりなど、社会に適合するのが困難な人たちが多い。ここで3年間、月1回のワークショップを行ってきた。この施設の利用者の人たちの中にも「もう人と関わるのはいやだ」「もう人は信じたくない」「面倒だ」と、人とのコミュニケーションから離れ、孤立してしまっている人も多いという。そんな中、うじゃのワークショップに興味を持ってくれた人たちが毎月参加してくれている。去年の10月にこのメンバーで初めてステージに立ちました。おかげでみんなのやる気が出てきてすごく変わったんです。最初は恥ずかしいことはできないと言っていた人たちが、いろんな提案を始めたりとか、足が不自由な人がいたら手を貸してあげたり、演目を自分で決めたりするようになりました。以前は彼ら同士の中でコミュニケーションをとることはあまりなかったようだけど、ワークショップを通して繋がりが生まれ、思いやりの気持ちも芽生えてきたと思います。そして今、彼らの願いは、うじゃと一緒に他の施設に慰問に行くことだという。今月2月26日に大阪で開催される、障害の有無にかかわりなく、誰もがあるがままの自己を自由に大らかに表現するロック&アートフェス「HAPPY カムカムロック&アート」。このイベントに救護施設のメンバーがうじゃと一緒に「即興楽団UDje( )×千里寮芸能団のコラボバンド」として出演するという。演目名は「参加型即興演舞〜声を出そう、踊ろう、悪い獅子をやっつけろ!」。興味のある方は是非参加してみてほしい。(うじゃと救護施設有志によるコラボバンドの参加型即興演舞_大道芸祭り/兵庫Photo by細見大悟)《HAPPY カムカムロック&アート》日程:2月26日(日)料金:500円会場:さをり会館 大阪市都島区中野町5-13-4【MAP】【Open】11:00~ガムテープ太鼓づくり(11:00~12:00まで)持ち帰りの場合は300円さをり織り体験(11:00~17:0030分500円)高田雄平のリストバンド作り(11:00~17:00500円)姫路まさのり(13:00~)ゆるみま食堂(11:00~20:00)NAGAYA CAFE(11:00~17:00)【MAIN EVENT】13:00~すずむしバンドカラン☆コロンここなっつSUKIDARAKE MAFIAシェイクオブロック即興楽団UDje( )×千里寮芸能団太陽ドラム×梶原徹也(ex-THE BLUE HEARTS)【AFTER PARTY】17:30~(※20歳未満の来場はご遠慮ください)嫌になっちゃうズ中宮竜善×かのうさちあザ・リラクシンズアカリトバリはちようびAnd more…—————Text by バンベニ 桃ーBe inspired!
2017年02月17日「思春期になると、娘から父親は嫌われる」とよくいわれます。でも実際にこの「パパ嫌い期」を経験しなかった女性も少なくありません。私自身、自分の衣服を父親の下着と一緒に洗われても気にしませんでした。また友だちも休日に父親と出かけたという話を学校でよく聞いたものです。なぜ父親を嫌う女の子と嫌わない女の子が出てしまうのでしょうか。自分自身の経験談をもとに、まだ娘が幼いうちに、ママができることを考えます。■ママのフォロー私の父は仕事が忙しく、早朝から深夜まで働くほどの仕事人間。出張や単身赴任もしょっちゅうあって、しばらく顔をあわせないということもありました。父との接点があまりなかったことが「パパ嫌い期」を回避できたのでしょうか。そこには、母なりの工夫があったそうです。そこで私の母が行ってきた工夫をもとに、ママができることをご紹介します。<ママができるパパのフォロー>・父の不満を子どもには言わない実際には私の母は、「いつも家にいなくて、私ひとりで子育てをしているようなもの」、「食べものの好みがうるさくて面倒」などの不満を抱えていたようです。でも、子どもの前では父をたてる言葉を投げかけ、父親の威厳を保っていたようです。・父の存在をクローズアップする母は常に、「父の存在がいかに子どもにとって必要な存在なのか」を話してくれました。「お父さんががんばって働いてくれるから、ご飯が食べられる」「お父さんはたまにしか家にいないから、今日は好きなものを食べさせてあげようね」といった具合に。こうした会話を聞くことで、私も「父は子どもに関心がある」と思ってきました。・父と過ごす時間を大切にする休みの日には必ずどこかへ出かけ、父親と過ごす時間を作る工夫をしていたそう。思い返してみれば、特別な場所ではなくても、日曜日になると一緒に近所の公園や河原などへ行き、夏休みも必ず海水浴とキャンプには連れて行ってくれました。私が思春期に父を避けなかったのは、父が私と一緒に過ごす時間を大切にしてくれたことに加え、母のフォローがあったことが大きいのかもしれません。■親の愛を感じる友人Nさん(35歳)は、「父親をうざったいと感じたことはあるけれど、嫌いと感じたことはない」といいます。Nさんの家は、お店をやっていて、ご両親は土日も仕事。Nさん自身は、おばあちゃんに育てられたそうです。「私がわがままをいうと、父がビシッと叱る。怖かったけど、忙しいのにちゃんと見てくれているんだなって思えた。学校から帰ってくると話を聞いてくれたのは、うれしかった」このようにコミュニケーションがとれていても、年頃になると「うざったい」と感じてしまったNさん。それでも「嫌い」と思わなかった理由とは?「自分のことを大切にしてくれているとわかっていたからかな。反抗期には、何をいわれても『うるさい』とか『別になんでもない』って言い返すこともあったけど、それでも父はあきらめずに、毎日話しかけてくれた」Nさんは、お母さんからも『お父さんはあなたのことが心配だから』といわれて、そこで親の愛が感じられたみたいです。「店が忙しいからと放置されていたら、『嫌い』という感情に変わっていたかも…」と、Nさんは話します。思春期を迎えた娘との距離感がわからないという父親は多いと思いますが、あまり意識しないことも大切かもしれません。気を使って距離をとるのではなく、むしろ話しかけたほうがいい場合もありそうです。そのためには、子どもがまだ小さいうちから、パパと話す時間を作ってあげるといいですね。子どもが起きている時間に会えない場合は、パパと文通するのはいかがでしょうか? ■「パパ嫌い期」体験談「パパ嫌い期」を体験した人は、どうしてそう感じてしまったのでしょうか? Hさん(31歳)によれば、「体の変化にふれられてたこと」が原因だったと振り返ります。「私が初潮を迎えたことを母親経由で知ったようで、帰ってくるなり『今日は赤飯だな』とか『おまえも大人の女に近付いたな』と言われて…。家で寝てばかりで、あまり会話がなかったのに、いきなり初潮のことにふれるなんて。『気持ち悪い!』と思ってしまったんです。」Hさんからすると、ふだんは父の文句ばっかり言っている母がわざわざ報告した意味も理解できなかったといいます。初潮という大人の女性になる体の変化は、多くの女の子にとって、うれしい気持ちよりも恥ずかしい気持ちのほうが大きくなるものだと思います。そんなときに、父親とはいえ異性に指摘されると、避けたくなる気持ちも理解できなくはない気もします。Hさんの娘さんは、いま小学4年生。Hさんは、娘が初潮を迎えたときには、様子を見ながら夫に話そうと思っているそうです。今回紹介したケースはあくまで一例なので、すべての家庭に当てはまるとは限りません。でも、小さいころからパパが娘とコミュニケーションをとること、一緒にいる時間が短くなりがちなパパをママがフォローしてあげることで、娘が『パパ嫌い期』を回避できる可能性はアップするかもしれませんね。
2016年12月18日【ママからのご相談】はじめまして!昨日、『君の名は。』という映画を観てきました。実は最近中2の娘とうまくいっておらず、会話もほとんどありません。その娘がお友達と3回も観に行っていて、何が娘をそんなに感動させたのか知りたくて、主人と2人で観てきました。娘のことは誰よりも理解していたつもりでしたが、そうでもないかもしれない。だから娘とギクシャクしているのかもしれない。映画を観ながら今までの娘との葛藤を振り返り、そう思い始めています。それで、映画の主題歌を歌っているRADWIMPSというバンド。娘はそもそもこのバンドが好きで映画に行ったようなのですが、CDについている歌詞を見てみると、独特な感じで理屈っぽいものもあって、ちょっと驚きました。日ごろアイドルのおっかけをやっている私にとっては、なかなかハードルの高そうな感じです。このままではさらに娘にバカにされそうなので……少しおばさんにも分かりやすく教えていただければと思います。目次 『RADWIMPS』が思春期の感性に響く4つの理由理由その1:『RADWIMPS』というバンド名に込められた“矛盾の共存”理由その2:カッコつけないカッコ良さ。常に未開拓の地を行く野田洋次郎さんのキャラクター理由その3:宗教、性、悪。大人が誤魔化すタブーにも静かに切り込む潔さ理由その4:テレビ露出は控えめでも、才能は超一流音楽の中に、子どもの苦悩を知るヒントがあるかも?●A. 『RADWIMPS』が思春期の感性に響く4つの理由こんにちは。同じく『君の名は。』観ました!ライターの月極姫です。『RADWIMPS』が思春期の感性に響く4つの理由をご紹介します。●理由その1:『RADWIMPS』というバンド名に込められた“矛盾の共存”挿入歌4曲及び劇伴22曲すべて『RADWIMPS』(以下、RAD)によるものということで、私も音楽目当てで観に行ったクチです。しかし絵もきれいで、単なるラブストーリーに留まらず、もう一度観に行きたいほど楽しめました。もともと新海誠監督がRADの大ファンだったところから話が進み、音楽担当が決まったようですね。『RADWIMP(ラッドウィンプス)』は2005年にデビューしたロックバンド。今年初めてテレビ朝日系の音楽番組『ミュージックステーション』に出演するなど、テレビでの露出がほとんどなかったこともあり、ファン層はネットでの口コミに強い10~20代の若者層が圧倒的多数です。バンド名の由来は、「すごい、強い、イケてる」という意味の「RAD」と、「弱虫、根性なし、役立たず」という意味の「WIMPS」という2つのスラングを合わせたもの。つまり、「イケてる根性なし 」「見事な役立たず 」というような、つかみどころのない造語です。ご相談者様は、歌詞に対して「理屈っぽい」という印象を持たれたようですが、RADの歌詞はよく哲学的 とか文学的 と形容されます。バンド名が示すように、さまざまな矛盾に無理やり蓋をするのではなく、ありのままに共存させているという感じでしょうか。一流の演奏技術で、脆く弱くヘタレな人物像を描き、脆弱そうなルックスで怖いくらい骨太な反骨心も歌い上げています。相反する2つの要素を見事に融合させている点、それを聴く者が無理なく理解できるよう翻訳するテクニックは見事のひと言です。「大人になりたい、でもなりたくない」「現実を見なければいけない、でも見たくない」「努力したい、でも頑張っても意味が無いような気がする」思春期とは、こんな相反する感情に苛まれることの連続。RADの音楽が、あっというまに若者たちの共感を得、伝播していったのも無理はないといえるでしょう。ともすれば、“わかりやすいキャラクター”“ステレオタイプな表現”を求めがちな私たちですが、そもそも人間とは複雑怪奇な構成体。自分の中の矛盾から目を背け始めたら、心が年老いているサインかもしれませんよ?●理由その2:カッコつけないカッコ良さ。常に未開拓の地を行く野田洋次郎さんのキャラクターボーカル、ギター、ほとんど全ての曲の作詞作曲も担当する野田洋次郎さんは、1985年7月15日生まれの31歳。180cmの長身で、幼児期から小学4年生までをアメリカで過ごし、慶應義塾大学中退という経歴の持ち主です。野田さんは一見ヒョロッとして、ちょっとボサボサの髪の毛と長身を生かした独特のファッションが印象的。細身の草食系男子に見えないこともありません。しかし、彼が作るメロディ、歌詞、映画に触れるほどに、今にも壊れそうな繊細さを、屈強な技術と精神でガッチリ支えている 正体に気が付くでしょう。二十歳そこそこで作り上げたデビューシングル『25コ目の染色体』の難解かつ人間愛に満ちた世界で早くも示した、早熟の天才ぶり。その後実力派バンドとしての地位を手堅く確立していくわけですが、1つの成功に安住したり執着したりするほどナヨいタイプでもありません。2012年にスタートしたソロプロジェクト『illion』も、「どこにも所属せずにいたい」という覚悟の現れ。『illion』の初ライブとなった『FUJI ROCK FESTIVAL ’16』直後のインタビューでも、『結局、僕はやったことがないことをやりたいし、アウェイは好きなんだろうな』『自分の根源はアウェイだと思うんです』と述べています。この“不利な状況”を恐れない姿勢は、楽曲のテーマにもよく表れています。●理由その3:宗教、性、悪。大人が誤魔化すタブーにも静かに切り込む潔さこれからRADを聴く初心者、とりわけ女性にもとっつきやすそうな楽曲を挙げるなら、『me me she』『最大公約数』『君と羊と青と』『いいんですか』『ふたりごと』などの恋愛ソング、もしくは青春っぽいさわやかさを感じさせるものがいいかもしれません。また、映画『君の名は。』の挿入歌『前前前世』『夢灯籠』『スパークル』『なんでもないや』いずれもおススメです。これらは、たとえばRADを知らないお友達とカラオケで歌っても違和感なく受け入れられることでしょう。しかし、RADの音楽はまったく違う顔も持っています。『五月の蠅』『G行為』『コンドーム』『狭心症』『おしゃかしゃま』あたりは、中にはアレルギーを起こす方もいるかもしれませんが、ぜひ聴いていただきたい曲であり、多くのファンが「一番好きな楽曲」として挙げるもの。ランキングサイト『ランキングブック』でのアンケートにおいても、『おしゃかしゃま』『五月の蠅』などは上位にランクインしています。これらのテーマとなっているのは、憎悪、性、欲望、世の中に蔓延る悪 。これらは実在するからこそ思春期の子たちは関心を抱くわけで、「うん、そういうこともあるよね」と一旦受容されれば落ち着くものを、真っ向から遮断されると暴走しかねません。子どもが答えにくい疑問をぶつけてきたとき、「そこまで深く考えなくてもいいじゃない」「怖い考えはやめなさい」「忙しいときに、何言ってるの」「目の前の現実を見て」「そんなことより○○を頑張りなさい」「子どもには関係ないから」こんなワードではぐらかしたり、いったん横に置いたまま忙殺されて忘れている、ということはありませんか?しかし、拒絶されてしまった子どもたちの「?」は、受け入れてくれる相手を求めてさまよいます。逃げることも諦めることもせず歌い上げるRADの世界によって、若者が慰められているところも大きいと思うのです。●理由その4:テレビ露出は控えめでも、才能は超一流若者のテレビ離れが進み、逆にインターネットの広告費が右肩上がりとなっている昨今。お茶の間ウケだけを狙うならまだまだテレビも有効かもしれませんが、実力のあるアーティストは必ずしもテレビでの露出を意識する必要がなくなってきた とも言えるでしょう。メンバーの意気込みと経歴も華やかで、リーダーでギター担当の桑原さんは「RADで食っていく」という覚悟で高校を中退したツワモノ。ベースの武田さんとドラムの山口さんは国立音大のジャズ科出身で、いずれも演奏のうまさでは定評があります。洗練された曲構成も玄人受けするもので、『いきものがかり』のメンバーがテレビ番組で絶賛したり、RADのツアーで共演した『Mr.Children』の桜井和寿さんがステージ上で褒めたたえたりするなど、「大物アーティストが褒めていたから」というきっかけでハマっていくファンも多いようです。また野田さんは、映画『トイレのピエタ』で、主題歌担当だけではなく主演を務め、『第39回日本アカデミー賞』の新人俳優賞を受賞しています。故・手塚治虫氏の手記を原案としたこの映画で、野田さんは突然の余命宣告を受ける売れない画家・宏を演じました。あまりに自然体すぎる朴訥な演技に賛否は分かれましたが、『Walkerプラス・ムービーウォーカー』2015年6月5日配信号のインタビューでも、下記のように語っています。**********『もともと不器用でカッコ悪い奴が好きなんです。人間らしくて、美しいなって。だから、(主人公の)宏が発する言葉で理解できないところはなかったです』**********と言うように、表情、声色、ふとした瞬間に現れる神経質そうな貧乏ゆすり、すべてが見事なまでに自然であり、杉咲花、リリー・フランキー、大竹しのぶ、宮沢りえといった錚々たる共演者に劣らない存在感を見せつけています。この映画も野田洋次郎の世界が垣間見えるので、これからRADをかじってみたいという人にはおすすめです。●音楽の中に、子どもの苦悩を知るヒントがあるかも?ご相談者様のご趣味であるアイドルのファン活動も、立派なご趣味として続けていかれてはどうでしょう?親は親、子は子で別の世界を持っているのは至極当然のこと。むしろ無理に娘さんの世界に迎合すれば良い、というものでもないと思います。とはいえ、ご相談者様が「娘にバカにされるかも」と危惧されているとおり、音楽の趣味に関しては娘さんの方がやや大人かな?という印象を受けますが(ごめんなさい!)。思春期の子どもの心が分からなくなって道に迷ったとき、ちょっと歩みを止めて、子どもが好んで聴いている音楽、観ている映画、読んでいる本に触れてみる ことをお勧めします。肉親だからこそ直接は伝えられない心の声が、そこに吐き出されている可能性は十分にあるからです。余談ですが、筆者も思春期は遠い昔の40代ですが、“Wimper”(RADファンのこと)の1人です。【参考文献】・『ぴあMUSIC COMPLEXVol.5』ぴあ株式会社・『ラリルレ論』野田洋次郎・著●ライター/月極姫(フリーライター)
2016年09月22日こんにちは。子育て研究所の佐藤理香です。思春期の女子で話題になるのが“生理”。初潮を迎えた子も、まだの子も何かと気になる話です。すでに生理がきている子には、「最近生理がこない……」という新たな事情も。「生理はこないほうが楽だし、まあいいか」なんて考えの子は、要注意です。今回は、思春期に生理がこない『無月経 』についてお伝えします。●生理がこないのは体からのSOS!初潮を迎えた後、しばらくは排卵しない無排卵の生理で、不規則な状態が続きます。体ができたところで、一定した周期で生理がくるようになります。こうなると一安心と思いたいところですが、思春期の子はパタリと生理が止まってしまうことがあります。「合宿があるから生理がきたら困る」「友達と海に行くから生理がこないでほしい」などと願う子は少なくありません。生理がくると、寝ても起きても気になりますし、トイレに行くたびに何かしらの対応が必要です。衣類やお風呂にも気をつかい、匂いにも敏感になります。しかし、生理がこないことは体からのSOS。意外にも、心にも大きく影響する問題 なのです。●生理がくる条件ってあるの?女性ホルモンが増え、体も心も大人の女性へと変わる思春期。日本では、中学生前後にはじめての生理を迎えるのが一般的です。『日本産婦人科学会』の調査では、初潮のときの体の条件はおおむね以下のようになっています。・平均年齢:12歳・平均体重:42.9kg・平均身長:152cm平均的な値なので個人差はありますが、身長が伸び、150cm前後になってきた小学6年生以降から、初潮を迎える準備をしておきましょう。●無月経の危険性月経がないこと、生理がこないことを『無月経』といいます。近年では、思春期の子どもは多くのストレスにさらされていることが分かっており、精神面から月経が止まることも知られています。不規則な生活が原因で起こる場合もあります。一般的に、無月経は次の2つに分類されます。●『原発性無月経』原発性無月経は、18歳を過ぎたのに月経がこない状態、つまり、まだ初潮を迎えていない状態です。私たちの体は、脳が月経開始の指令をだしています。月経がはじまらないということは、脳から指令が出されていない状態で、視床下部や下垂体の機能に問題がある 可能性があります。子宮や卵管といった生殖器が未発達のままになる先天異常 もあります。卵巣や甲状腺などの機能異常 も原因になりうるので、医師の診断を受けましょう。●『続発性無月経』続発性無月経は、月経が3か月以上止まった状態です。それまであった月経が止まることは、視床下部や下垂体、甲状腺、卵巣などの異常 によって起こります。ホルモンの異常や、『多嚢胞性卵巣症候群 』でも無月経になります。このような異常は、免疫に問題があったり、時に腫瘍があったり、抗うつ薬などの薬剤を使っていたりすることが原因となることもあります。----------生理がない!ということは体からのSOSです。生理がこないからラッキーだと放置しておくと、思わぬ病気があるかもしれません 。気になる症状がある場合は、医療機関を受診するのがおススメです。学校生活に受験や友人関係、思春期の子は多くの悩みがあり、プレッシャーを感じている場合が多いです。中にはダイエットをしたり、不規則な生活になっていたりする子もいます。思春期の子は体も心も忙しく、生活も乱れがちになります。しかし、体の成長は待ってはくれず、着実に大人の体へと成長していきます。将来、望んだときに妊娠・出産ができるように、仕事や生活を元気に乗り切れるように、今のうちからまずは規則正しい生活を心がけましょう!【参考リンク】・学際領域の診療 小児・思春期学校保健2005年『日産婦誌』57巻7号 | 日本産科婦人科学会(PDF)()●ライター/佐藤理香(株)
2016年09月01日大人でも突然できることのあるニキビ。ニキビができてしまう原因はいろいろありますが、一度できるとなかなか治らないのが厄介なところです。それだけにニキビができないように予防することが大切。今回はニキビを予防するための基本的なやり方をご紹介します。■どうしてニキビができるの?ニキビの予防方法を学ぶためには、まずニキビができる原因を知る必要があります。ニキビには思春期にできるものと、大人になってからできるものの2種類があります。思春期のニキビは、成長ホルモンが活発になることで、皮脂がたくさん分泌されることで発生します。これに対して、大人のニキビはストレスや睡眠不足などの生活習慣が原因になることが多いです。生活習慣が乱れると、ホルモンのバランスも乱れてしまい、それが皮脂の過剰な分泌を招くことでニキビができてしまいます。いずれにしても、ニキビは皮脂の過剰分泌が原因になっており、これを防ぐことが予防の基本となります。■皮脂汚れをためないようにしようニキビ予防の基本的な考え方は、とにかくお肌を清潔にするということです。お肌のケアをおこたると、皮脂汚れはどんどんたまってしまいます。特にメイクをすると皮脂汚れはたまりやすくなりますので、メイクをしたら必ずメイク落としをして洗顔をすることが大切です。化粧品にはもともと油分が多く含まれているため、メイクをそのままにしておくと、それが皮脂汚れの温床になってしまいます。メイクを落とすときは、できるだけオイルクレンジングを使わないことも大切です。オイルクレンジングは油分を多く含むので、ニキビができやすくなってしまうとともに、すでにできているニキビにも悪影響を及ぼします。メイク落としは油分の少ないものを使うのがニキビ予防の基本です。■洗顔のしすぎにはNG皮脂汚れをしっかり落とすことはニキビ予防に欠かせませんが、実は、皮脂を落としすぎることもニキビの原因になってしまうのです!皮脂はお肌のうるおいを保つために大切な成分です。もちろん、皮脂がありすぎるのはよくないのですが、一方でお肌に必要な皮脂もあります。洗顔をしすぎると、こうしたお肌に必要な皮脂まで洗い落としてしまうことになります。それによってお肌の乾燥を招くだけでなく、なくなった皮脂をおぎなうために分泌が過剰になってしまうこともあります。ニキビ予防のために洗顔をするなら、洗いすぎにはくれぐれも注意しましょう。■保湿ケアも大切!皮脂汚れは毛穴をつまらせ、お肌の新陳代謝を鈍らせてしまいます。お肌の新陳代謝が悪くなると、古い角質がお肌の表面に残って、新しい細胞の生成を邪魔してしまいます。それがニキビの原因になることがあるため、毛穴を詰まらせないこともニキビ予防のひとつです。お肌の水分が少なくなると、お肌が乾燥し、かたくなります。すると新陳代謝がにぶって毛穴がつまりやすくなってしまいます。乾燥を防いで保湿をすることで、お肌がやわらかくなって毛穴のつまりを解消できるのです。洗顔で皮脂汚れを洗い落とすと、お肌は乾燥しやすくなります。そのため洗顔後は特に保湿ケアが大切です。油分の少ない保湿美容液などを使って、お肌の乾燥をしっかり防ぐようにしましょう。■ニキビ予防に欠かせないことニキビの原因は生活習慣の乱れにあります。ニキビ予防のためにお肌のケアをしっかりしていても、生活習慣が乱れているとすぐにニキビはできてしまいます。スキンケアとあわせて、規則正しい生活を心がけましょう。(さむらいさん/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年08月30日こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。お子さんが思春期に反抗的になるのはある意味当然のことですが、ごく稀に“反抗期のない子 ”がいます。親や祖父母のことが大好きで、「パパやママ、おじいちゃん、おばあちゃんのことをとにかく悲しませたくない」という子どもたちです。脳科学を専門とする医学博士でタレントの中野信子さんは、そういった“反抗期のない子”について、『脳の前頭前野の背外側部(はいがいそくぶ)の機能が弱いため、ものごとを自分の脳で合理的に考えることができない という特徴があり、親や祖父母の価値観に洗脳されやすい 』と、おりにふれて指摘されてきました。今回はそのような“反抗期のない子どもたち”について一緒に考えてみましょう。●筆者の旧友N君は、お父様のことが大好きで議員を世襲し、挫折して自ら命を絶ちました筆者の中学・高校時代の友人で、N君(故人)という人がいました。故人の名誉のために実名は伏せさせていただきますが、N君は正真正銘のセレブリティーの家に生まれ育った御曹司で、お父様は巨大与党所属の元国務大臣でした。愛されて育ったN君は本当に“いいやつ”で、愛すべき好青年でした。N君がどれほどいいやつだったかを示すエピソードが一つあります。高校のとき、勉強が苦手な友人たちは試験前になると筆者の“鈴木ノート”を借りて一夜漬けの勉強をし、及第点ぎりぎりで進級・進学したのですが、みんな友達のよしみで“鈴木ノート”を借りられて当然といった感覚でした。それに対しN君だけは試験が近づくと、「鈴木、申し訳ない。俺にもノートを貸してもらえないかなあ」と、膝をついて頼みに来たのです。あのN君であれば思春期に親に反抗したとは到底考えられません。案の定N君は30代のはじめに衆議院議員だったお父様が亡くなられた際、自分の意思でやっていたテレビ局のキャスターの仕事を辞め、巨大与党から補欠選挙に擁立されて衆議院議員に当選したのでした。高校生のころに垣間聞いた話によると、N君は「男たるもの与党の政治家となって国を動かせ」というお父様の話を素直に「はい」と聞き、年齢相応に反抗するどころかむしろそんなお父様に憧れていた ようです。ところがそんなN君の素直さは、お父様のみならずお父様の“取り巻き”だった人たちへの素直さにも直結してしまいました。取り巻きの人たちからもすっかり洗脳されてしまったN君は、その後公職選挙法違反や受託収賄容疑などで3度にわたって逮捕され、失意のまま41歳で自ら命を絶ったのでした。●親を好きであることが生きるうえで合理的なケースもあるが、逆もあるN君のように、立派なお父様のことが大好きで、そのお父様から話を聞き、おじい様のことを心から尊敬する。そのこと自体はけっして悪いことではなく、素敵なことです。そして、中には大好きな親と同じ職業に就いて成功する人もあり、親を好きすぎることが合理的な生き方でもあるケースは確かにあります。ただ、N君のようにややもすると親の価値観に影響されすぎているうえに“思いやり”もありすぎる人の場合、他人とのタフな駆け引きを必要とする政治家のような仕事が果たして適職であったかというと疑問は残ります。●脳科学に造詣の深い精神科医は、思春期に複数の価値観にふれることをすすめている都内でメンタルクリニックを開業する精神科医のA先生は脳科学にも造詣の深い医学博士ですが、N君のようなケースについて次にようにおっしゃっています。『Nさんに反抗期があったかなかったか、直接面識のない自分には分かりようもありませんが、お話だけからも明らかなことは、Nさんが非常に“思いやり”の深い人であったということです。これは、前頭前野の中でも腹内側眼窩前頭皮質(ふくないそくがんかぜんとうひしつ)と呼ばれる部分が一般的なレベルよりも発達しているためで、Nさんはこのケースに該当すると思われます。思いやりが深いことは素晴らしいことなのですが、眼窩前頭皮質が発達していて背外側部の機能が弱い場合、「思いやりが深くて打算的にはなれない 」という、政治家には最も不向きな人格に育っていたおそれは否定できません』(50代女性/都内メンタルクリニック院長、精神科医)自分の脳は人間性に強く関与する前頭前野のどの部分が発達していてどの部分に弱さがあるのか。残念ながらそれを自分で計り知ることは難しいと言えます。しかし、偏りを最小限にとどめることはある程度は努力で可能になるのではないでしょうか。A先生は言います。『思春期には、できるだけ複数の価値観にふれる ことをおすすめします。自分の親、自分のおじいさん、自分の家族の価値観には親近感はあるでしょうが、この世の中は全然違う感性を持った人間が「共に暮らしている」のだということを意識して自覚した方がいいでしょう。特にますますグローバル化が進むこれからの時代は、その方がストレスに対してタフかつ安全に生きることができるのではないかと思います』(50代女性/前出・精神科医)----------最後に、今はなき愛すべき友N君が、これからも人間どうしの足の引っ張り合いのない天国で笑顔で過ごされますよう祈念しながら、締めくくらせていただきたいと思います。合掌。●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
2016年08月23日こんにちは。子育て研究所代表の佐藤理香です。子どもも小学校高学年になると立派な思春期。中学、高校と、より多感な年齢になっていきます。この時期の女の子は自我意識が強くなり、外見を気にするようになります。美容やファッションなどに目覚めるのもこのころです。また、あこがれの対象としてモデルやアイドルを意識するようになり、ダイエットにも興味が高まります。このダイエット、思春期に行うにはリスクも多く、気をつけないと大変なことになります。そこで今回は、思春期のダイエットについてお伝えします。●思春期の女の子とダイエット小学校高学年から高校にかけて、女の子の体は大人の女性へと変容していきます。女性ホルモンも増える影響で皮下脂肪が増します。このため、一時的に太ったように勘違いしがち です。最近では、細身のスタイルがかっこいいという風潮もあります。そのため、ダイエットが不必要な子までダイエットをしているケースも見られるのです。●思春期に行うダイエットのリスク必要のないダイエット、間違ったダイエットはリスクが大きく、次のような危険を伴います。●(1)体が大きくならないこの時期は血液や筋肉など、体の主要な部分の成長が必要な時期です。特に身長は思春期を逃すと伸びることが難しくなります。ダイエットで栄養が不足すると、体全体の成長が止まってしまうのです。成長が止まることで貧血になる、筋肉が育たずにいつも疲れやすい、集中力が続かない などのトラブルがでます。●(2)生理不順体重が減り、脂肪も落ちると、生理不順が起きやすくなります。何か月も生理がこないということも稀ではありません。体は栄養が足りなくなると、卵巣まで栄養を届けることができず、正常な排卵ができなくなるのです。生理不順は将来、赤ちゃんが欲しくなってもなかなか妊娠できない『不妊症』に悩む原因 になります。●(3)ブサイクになる!?ダイエットで栄養が不足すると、体内でたんぱく質や脂質が不足します。髪の毛や爪はたんぱく質でできていますので、うるおいのないパサパサ髪、抜け毛、もろい爪になってしまいます。さらに、ビタミンなども不足することで肌もボロボロ、荒れがちになります。ホルモンバランスの崩れから毛深くなった というケースもあります。●(4)“食べること”が恐怖!?多感なこの時期は、学校生活や勉強、部活動、友人関係、家族関係で悩みや不安も多いため、食欲にも影響しています。悩みを一層深くし、食べることができなくなる『拒食症』や、食べ続けてしまう『過食症』など、ダイエットによって摂食障害を引き起こす可能性 があります。摂食障害になると心身ともに蝕まれ、深刻なうつや死に至る こともあります。ここまでくると治療や入院が必要です。ダイエットを甘くみてはいけません。●ダイエット中でも食事は必須!いくらダイエットが危険だといっても、「絶対にやる!」という女の子もいるでしょう。そのような場合は、間違ったダイエットにならないよう保護者が見守りたいものです。この場合も、食事を抜くことは止めましょう。食事は体のエネルギー源です。勉強も遊びも美しくなるのも、すべて食事からということをよく理解させることです。憧れのトップモデルは、食事をしっかり管理しながら体型を維持しています。専門家がつくことも多く、運動も取り入れています。素人が単に食事を減らして痩せたところでキレイな体型にはなりません。どうしてもダイエットをやるというなら、バランスの良い食事と運動で健康的に進めるのがポイントです。食事制限をして必死に痩せたところで、体には大きな影響がでてしまうのです。今のままで十分にかわいいこと、魅力的であることを自分で理解できるようになることも大人への一歩かもしれませんね!【参考文献】・『危険がいっぱい思春期ダイエット』福岡秀興・著●ライター/佐藤理香(株)
2016年08月18日こんにちは。子育て研究所の佐藤理香です。思春期の子どもと話をすると、「この子、気持ちが不安定なのかな……」と感じることがあります。何かにイライラしていたり、逆に気力が感じられなかったりする場合もあります。思春期の子どもをもつママやパパも一度は感じたことがあるのではないでしょうか?そこで今回は、思春期のイライラと無気力 についての対処法をお伝えします。●思春期にイライラしたり無気力になったりするのはどうして?●思春期は心が不安定!?思春期の子どもは、親からの自立と依存の狭間で心が揺れています。さらに、友人らとの人間関係も複雑化しており、他人と自分を比較して自身をより強く認識 するようになります。劣等感や優越感を感じるなど、心理的にはストレスが多く不安定になる時期です。●イライラ・無気力はSOSイライラして八つ当たりしてくる、いつもやる気が感じられない。こんな状況になると親は心配してしまいますが、実はすべてが悪いわけではありません。イライラや無気力はSOSのサインであることが多いからです。一般的には、SOSを出せずにそのまま頑張ってしまう子どもは鬱になりやすい 傾向にあります。イライラや無気力を表せる子どもは、無意識的に心のバランスをとろうとSOSを発しているのです。●落ち着いて振り返る時間をイライラしたり無気力になったりしている子どもは、物事に対して疑問をもったり、時には不満や不安を感じたりしながら問題意識をもっています。しかし、それを解決するために、自分自身と向き合い心の声をきく時間がもてていない可能性があります。自分自身で落ち着いて考える時間をもち、何に対してイライラしているのか、何に不満をもち、疑問なのか、振り返ることで落ち着きます。●親ができる対処法3つ思春期の子どもはデリケートです。ニコニコ笑っているかと思えば急に不機嫌になるなど、対応が難しいと感じる親も少なくありません。しかし、子どもの心が不安定だからといって、腫れ物に触るように放置したり、親の意見を押し付けたりすると逆効果。子どもが心を閉ざすことになりかねません。下記では、親ができる対処法を3つお伝えしますので参考になさってください。●(1)子どもを休ませるイライラ・無気力は心のサイン、子どもからのSOSです。学校生活は朝から晩まで分刻みで決められています。それに部活動、習い事と予定が休みなく入っている子どもも多いです。場合によっては、習い事が週3回、週4回と連日に渡ることもあります。大人でもハードなスケジュールに子どもは疲れていないでしょうか?状況をみて親がSOSを察知し、休ませてあげる ことは大きな意味をもちます。●(2)過剰な期待はNG子どもに期待することは悪いことではありません。親は自分の理想像を意識的に、時には無意識で子どもに話しているものです。思春期を迎える子どもは、敏感に親の期待を察する ので、それがいい意味で後押しになっていることもあります。しかし、子ども自身の理想と親の考えに温度差が大きい場合は、子どもがプレッシャーに感じている可能性があります。安心できるはずの自宅でもプレッシャーを感じるようになると、子どもは居場所を失うことになりかねないので注意が必要です。●(3)親子で対話するイライラや無気力は力技で解決できるものではありません。安心して心が落ち着いてくると自然に解決するものなのです。心の安定のためには、イライラの原因は何か?やる気がでないのはなぜか?など、本音を言える環境が必要になります。「何とかしたい!」「何とかしてほしい!」子どもはこのようなSOSを“言える相手”にぶつけ、精神バランスを保ちます。“言える相手”は親であることが多く、その言動は時に酷だと思うほどです。しかし、子どもにとって、“言える相手”がいるということは、信頼の証であり、精神的に大きな支え なのです。親の考えを押し付けていませんか?子どもの考えを善悪で決めつけていませか?頭ごなしに子どもの意見を否定していませんか?子どもと落ち着いて向かい合い、黙って話を聞いてあげるだけでも安心します。失敗が怖い、友達のあの子が嫌だなど、子どもの弱いところも多く出ることでしょう。まずは子どもの話を素直に受け止めるというスタンスが重要です。【参考文献】・『見逃さないで! 子どもの心のSOS 思春期に がんばってる子』明橋大二・著●ライター/佐藤理香(株)
2016年08月11日子育て研究所代表の佐藤理香です。先日、お子様が思春期を迎えたママが「もう小さな子どもでもないし、大人でもないし、接し方が難しい!」と言って嘆いていました。子どもが思春期に入ると、これまで以上に衝突したり、 葛藤したりする機会が増えると思います。口をきかない、全く話をしなくなったというケースも聞きます。これは思春期特有の心理状態が影響しているためで、成長のための重要なプロセス です。子どもの心の状態を理解できれば、反抗的な態度や不安定さにも慌てることなく対応できます。今回は、思春期の子どもの心理と接し方をお伝えしていきます。●思春期を迎える子どもの心思春期のとらえ方は男女差があるようですが、おおよそ10~18歳ごろといわれています。この時期の子どもには、次のような変化がみられるようになります。●依存と自立に揺れる思春期の子どもは、依存(甘えの行動)と、自立(反抗的な行動など)の行ったり来たりが激しくなります。親に干渉されて「うるさい」と怒鳴ることもあれば、「聞いてよ~」と甘えてくることもあるなど、子ども自身が葛藤する時期 なのです。精神科医の明橋大二氏によれば、“甘えない子が自立する”のではなく、“甘えた子が自立する”のだといいます。親に依存しながら甘えてくる言動も、反抗的な行動も、子どもの自立につながるステップなのですね。●自我意識の強まりこの時期の子どもは、大人への準備をし始めるので体に大きな変化が見られるようになります。体毛や胸のふくらみ、初潮など外見的な変化とともに、異性への関心も強くなります。また、交友関係が複雑化し、友達の言動から大きな影響を受け始めます。自分と他人の違い、自分は周囲からどう見られているかなど、他人との比較や競争で劣等感や敗北感を感じることもあり、心理的にはストレスが多く不安定な状態になりやすい時期 といえます。●子どもとの接し方思春期の心の変化をお伝えしましたが、一緒に生活する親御様はやはり心配になるものだと思います。続いては、子どもとの接し方と、その前提となる考え方についてお話しします。●親にはどう接してほしいか? 子ども目線で再考するご自身が中学生や高校生だったころを思い出してください。学校生活や部活動、友達に遊びと、思い出すことは家庭以外のことが多いのではないでしょうか。この時期は、周囲の環境から影響を受けやすいので、記憶のインパクトは家庭外のことが多くなります 。では、親との関係はどうだったでしょうか?「いつも叱られてた!」という人、「親は何も言わなかった」という人、中には「記憶がない」という人もいることでしょう。これは、親からの干渉を嫌っていた表れともいえます。しかし、親は要所要所で関与してくれたはずです。べったりではなく、子どもが必要とするときに支えてあげるというスタンスが大切なのです。●子どもはただ受け入れてほしいだけ!?思春期の子どもは、知恵や知識、思考力がついてくるので、物事に自分なりの考えを持つようになります。思春期は“対話が重要”と言われることが多いですが、対話すらままならないということもあります。そのような場合でも、子どもからの発信が必ずあるものです 。その発信がどのようなものであれ、はじめから否定したり、話を遮ったりしたら子どもが心を閉ざしてしまいます。大人は正解を知っていることが多いので、考えを誘導したり、押し付けたりしたくなりますが、まずはそこをガマンすることがポイントです。子どもが話しだすのを待つ、そして落ち着いて聞くという受け入れの心を持ちましょう。●家庭は甘え&リラックスができる場所に子どもを尊重して対応しようとしてもうまくいかないこともあります。感情のタイミングや個性、家庭の事情もありますので通り一遍の正解はありません。しかし、これだけは重要だということがあります。親の愛情 です。家庭では甘えてよい、好きなようにリラックスして時間を過ごせるのだという安心感が必要です。そして、子どものことを愛していて、どんなときも必ず味方であること、これを言動で継続的に示すことが大事なのです。ふと子どもがもらす悩みや葛藤、心配や不安をキャッチできるように、喜びを共感できるように、家庭は子どものすべてを受け入れるという場所になるとよいですね。【参考文献】・『見逃さないで! 子どもの心のSOS 思春期に がんばってる子』明橋大二・著●ライター/佐藤理香(株)
2016年08月04日男の子って女の子に比べてマザコンだ、とは昔からよく言われていることですよね。ですが、そうは言っても思春期になれば母親離れをするもの……。それがかつての常識でした。しかし、ゆとり世代の男子の中には思春期をとうに過ぎ、成人してもママにべったりな「マザコンエリート」が存在しているとの情報を入手。しかもその数は年々増殖しているというではありませんか。今回はそんな彼らの気になる生態に迫ってみたいと思います。■一緒に買い物は当たり前?LINEでも仲良くやりとり!少し古いデータではありますが、2013年11月25日に放映された日本テレビの「有吉ゼミ」で、現役男子高校生に「母親と一緒に買い物に行きますか?」と質問したところ、およそ65%が「行く」と回答。母親と買い物をすればお小遣いを使わずにモノを買ってもらえる、などの長所はありますが、思春期は恥ずかしさがそのメリットを上回る……ということはもう「古い考え」のようです。また、母息子ともども、スマホを使いこなすのもこの世代の親子関係の特徴。ちょっとした日常報告やジョークなどを、ポップなスタンプを交えつつ軽やかなやり取りします。私と母とのLINEへいわ(*’ vw ’) (実家が大分) pic.twitter.com/bCqn2GE7Ax— 嵩宙りく (@ri_ku7) 2013年8月19日■なぜゆとり男子はマザコン化した?マザコン男子自体は昔からそれなりに存在していたと思います。しかし、最近のマザコン男子の大きな特徴の一つは堂々としていること。「お母さん大好き」を隠しもしなければ、照れもしません。その主な3つの理由を分析してみたいと思います。理由1:お母さんが若くてきれい!ゆとり世代のお母さんはだいたいバブル世代。華やかだった若い頃の心を忘れていません。美容に関心が高く、いつまでも綺麗な人が増えています。また、ネットやスマホもバリバリ使いこなし、精神的にも若いのです。そのため隣にいても自慢できたり、話をしていても面白かったり。「堂々マザコン」になってしまうのも仕方ないのかもしれません。理由2:ゆとり男子は反抗期がない!?ゆとり世代、特に男の子は「反抗期」がなかった、という人が増加しています。ゆとり世代の特徴である「空気をよむ」「社会や他者に反抗することを諦める」という姿勢その理由だとか。反抗期のなかったゆとり男子は子供のころの「べったり親子関係」を引きずったまま成長し、自然に「マザコン男」になるのです。理由3:少子化社会で育ったから今のゆとり世代は兄弟も少なく、一人っ子もたくさんいます。そんな少子化の影響からか、核家族がほとんど。お父さんは仕事に出ていて、小さなころから遊び相手や話し相手が母親しかいなかった、なんてこともマザコン男子が増えた要因の一つ。何かあっても、頼れるのは母親というイメージが抜けず、マザコンとなっていくのです。核家族の多い都会では、田舎に比べると特にマザコン男子が多いのかもしれませんね。理由4:周りがマザコン男子に寛容多様な価値観が認められるようになった現代日本。偏見や差別が減ったことはとても好ましいですよね。その時代の波に乗ってでしょうか。「お母さん思いの優しい男の子なんて素敵じゃん!」「女の子の気持ちをよくわかってくれて、話してて楽しい」と、周りの女の子たちも「マザコン男子」にとても寛容な態度を示しています。「マザコン男=キモい」というのは昭和的思考なのかも……?■人種の多様化も理由ゆとり世代という論点からは少しズレるのですが、日本がグローバル化したこともマザコン男子が増えた要因の一つと言えます。日本の文化として、結婚をしたら母親よりも妻を優先するのが当たり前!という風潮がありますが、海外では真逆。お隣韓国では、結婚をしても母親が息子のことに口出しをするのは当たり前ですし、その他の諸国でも自分の母親を大切にする人もかなり多いですよね。そもそも「マザコン」という概念は日本にしかなく、「母親を大切にする(しすぎる)」という意味の否定的な言語があることすら、諸外国では考えられない事なのかもしれません。一昔前に比べると、かなりグローバル化した日本の社会。海外の人の価値観に触れることも多くなり、マザコンでなにが悪いのか?と感じる人が増えているということも頷けます。■結婚するならマザコン男子!?マザコン男子を旦那さんにすると、いつまでもお母さんと比較されイヤな思いをするのでは、などの理由から結婚相手としては避けたいと考えている人も多いのでは?しかし、それは勉強不足な我々の偏見にすぎなかったのです。実はマザコン男子は結婚するのにぴったり!と、あのハーバード大学の調査がそれを示しています。マザコン男子は愛情深く育っているため、「浮気をしない」「酒におぼれない」「女性に優しい」という性格の人が多いみたいです。また、「収入が多い」「キャリアが高い」といった特徴も。お母さんとのポジティブなコミュニケーションが、マザコン男子を明るく積極的な性格にさせるようです。それが功を奏して、キャリアアップにつながるのかもしれませんね。また、マザコン男子は結婚してもなお、何かにつけてお母さんのところに行くもの。夫婦というものはいつまでも新婚ラブラブ、というわけにもいきません。旦那がうっとうしくなる頃にお義母さんのところに行ってくれれば、自由な時間も持つことができますよね。ちなみに筆者の弟(18歳)も重度のマザコン。この記事を書いていると、彼に当てはまることばかりでした。でも、明るくて優しい、女の子の機嫌を取るのが上手い弟は確かに結婚するには良い人材のように思います。姉バカだろ!と言われればそれまでなのですが。でもまあ身近な存在から考えてみても「マザコン男子」、あなどれない存在なのかもしれません……。ゆとり女子のみなさんも身近なマザコン男子を狙ってみてはいかがでしょうか。
2016年08月02日【ママからのご相談】小6になる息子のことで相談なのですが……。ちょっとしたことで反抗的な態度を取ることが多くなってきました。それなのに甘えてくることもあって……。思春期ってこんな感じなのでしょうか。どう接すればいいですか。●A. 子どもの心を第一に考えて、大事なときに手を離さないことです。こんにちは。メンタル関連を中心に書いているメンタルケア心理士の桜井涼です。ご相談ありがとうございます。思春期に入りかけているお子さんがいらっしゃるということで、自立のときに見せる反抗と、依存である甘えの狭間で相談者様も迷いが生じることがあるかと思います。この2つは、大人になるための大切な成長課程なので、無理に押さえつけようとしたり、構い過ぎてしまったりすることはよくありません。お子さんの心の成長 を第一に考えて、依存(甘え)の面を見せたらしっかりと甘えさせましょう。自立(反抗)の面を見せたときは、無理に押さえつけるようなことをしないで、また構い過ぎないことも大切です。●思春期は心の大事な成長小学校高学年あたりから、反抗と甘えのあいだで行ったり来たりを繰り返す時期を『プレ思春期』 と呼びます。反抗したかと思っていたら、次は甘えてきたなんてことを繰り返して、自立と依存のあいだを行き来します。この年齢であれば、あって当然の心の動きだと思っていただければと思います。相談者様のお子さんは、心が健全に成長してきている のですから心配ありません。思春期は、自立しようとする心が反抗という形で表れます。大人になるためには自立は必要です。これを抑えようとしないようにしましょう。依存は、思春期の中で親から友達、そして異性へと向かっていきます。この時期は親から友達に移行していきます。その課程の中ではさまざまなことがあるため、傷つくこともあるでしょう。そんなときに安心して戻れる場所が必要です。それが家であり、親なのです。●親がしてはいけないこと・してあげること思春期は、子どもが多くの模索や心の葛藤などさまざまなことを学びます。その状況の中で親がしてはいけないことがあります。それが、“親の不安を解消するための過保護・過干渉”です。親だって不安になりますよね。この不安を解消するためにしてしまうのが、・先回りをして手を貸したり口を出したりすること・子どもに構い過ぎてしまうことなどです。これは一見、子どものために動いているように思えますが、実は自分の不安を和らげるため にしていることなのです。構うことは大切ですが、度が過ぎれば害になります。してあげなくてはいけないことは、“助けを求めてきたら必ず受け止める”です。学校や習い事などの中で生じる不安や問題を乗り越えるのに、助けが必要になることだってあります。そのときに、突き放すことが必要な場合もありますが、本当に助けが必要なときは必ず受け止めてあげることがお子さんの成長に役に立ちます。手を離してしまわないようにすることが心を救うことにつながります。●この時期の接し方反抗が生まれるのは、親と子がそれぞれに主張や意見があるからです。反抗が起こったら、子どもの意見をまず聞いてあげてください。話を聞いて譲れるところとそうでないところがあります。そんなときは、「なぜ譲れないのか」をきちんと説明してあげることが大切なポイントになります。相談者様が言ったことに対して、ご主人が話も聞かずに反対ばかりしたら反抗的な気持ちになりませんか?それと同じことです。甘えてくるのは、家の外で不安になるようなことなどがあったときだと思われます。親に甘えることで受け入れてもらって、安心をしたいのです。受け入れてあげて安心させてあげてほしいと思います。この年齢になれば、反抗と依存を繰り返します。大切なのは、親の不安な気持ちを優先させてしまわないこと です。そのせいで過剰に反応し過干渉になってしまったり、「もう勝手にしなさい!」と子どもの手を離してしまったりすれば、完全な思春期に入ったときに、親に頼れない・家に戻れないとなってしまうことが心配です。そうならないように、今の時期を大切にしていただければと思います。相談者様のお力になれたら幸いです。ご相談ありがとうございました。【参考文献】・『10代からの子育てハッピーアドバイス』明橋大二・著●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)
2016年07月20日思春期のゴールは子離れのスタート(前編) の続きです。■子どもが親離れを始めたら、親はこう考えよう!親離れを何とも思わない子どもに対して、親はどうなるかというと、かなりの心の痛みを感じるはずです。だって、ついこの間まで自分がいなければ生きていけないほどだったのに、あるとき急に自分に対して反抗を始め、親子の間には、目には見えない距離ができていきます。次第に子どもとの距離は長くなっていき、そしてまた急に、子どもが目の前からいなくなってしまう。こうなってしまったときの親の寂しさは計り切れません。子どもと一緒に過ごした幸せな日々は、もう二度と来ないと気づき、心にぽっかりと穴が開いたような気持ちになることでしょう。子どもと違って、親には「子どもが成長したら自分から離さなければならない」というような本能はありません。ですから寂しい気持ちになるのは仕方のないことです。でも、つらい気持ちは何とか克服したいですね。そんなときは理性の力を借りて、子離れを理解しようと努めるしかありません。自分自身のつらさや寂しさを理由に、子どもをいつまでも自分につなぎとめていてはなりません。わが子はもう、立派な1人の大人となったのです。考えてみてください。どこから見ても大人の人に対して、子どものような扱いをしたら、それは失礼なことですよね。わが子に対してもそんな失礼なことをしてはいけません。子どもが大人になったからと言って、もう親子でなくなるなんてことはありません。成長しても親子は親子です。でも、その関係がちょっと変わるだけです。わが子を1人の人間として認め、接していく関係に切り替わったということです。「子どもが親離れをしたら、わが子との新しい関係が始まるのだ」と考えましょう。■子育てよりも長い、夫婦だけの時間さて、わが子との関係は今まで述べたとおりですが、夫婦という関係も忘れてはなりません。子どもが親離れしたら、そこからは夫婦の時間がほとんどになります。考えてみれば人生の道のりの中で、子育てをしている時期なんて、たったの数十年間です。平均寿命から考えても、子育ての期間よりももっと長い時間が、これから先も続きます。そして、その時間を共にするのは、誰あろう自分の伴侶です。子育てが終わり、子どもは立派に成長しましたが、それでもまだまだ人生の途中です。子育てと同じように、ときにはほめ、ときには厳しく接して、夫婦でお互いに高め合っていきましょう。子育てはいつか終わってしまうものですが、人生はずっと続きます。子育ての後は、自分自身を育てる楽しみをじっくりと味わっていきましょう。
2016年06月19日「将来パパのお嫁さんになるっ!」。かわいい娘にそう言われてデレデレしたのも遠い昔。今では「ちょっとパパ、臭いんだけど」などと思春期の娘に邪険に扱われているパパは少なくないのではないでしょうか。また、「一生あなたのそばにいるわ」と瞳をうるませていた妻が、今では「家にいると邪魔だから出かけてくれない?」などと冷たくあしらうようになったという人もいるでしょう。悲しいかな、ママや娘にとって“パパ”という存在は軽んじられる傾向にあるのです。そこで今回は、実際にパパたちが経験した「ママや娘によるイジメ(?)」エピソードについてご紹介します。●(1)娘がLINEでしか会話してくれない『昔はあんなに私になついていた娘ですが、思春期とともに嫌われるように……。今では口もきいてくれず、会話もLINEを通して必要最低限 という感じ。一度目の前で食事をしているのにLINEしてきて、しかも内容が「明日友達んち泊まっていい?」だったことがあり、そのときはさすがに注意しました。普通に話してよ!』(46歳男性/15歳の娘のパパ)父親と携帯電話を通してしか会話しないという思春期の女の子は意外と多くいるようで、同様のことで悩んでいるパパは多く見られました。それにしても、別々の部屋にいるならまだしも、目の前にいるのにLINEしてくるなんて精神的にけっこうキツいですね。ママや友達とはよく話すのに。なぜ思春期の娘たちは父親を前にすると岩のように沈黙を貫くのでしょうか。●(2)休日に置いてけぼりにされる『GWや夏休みなどは家族みんなで旅行に行きたいのですが、娘やママから「一緒に歩きたくない」と言われるので、一人寂しく家で過ごしています 。ちなみに、ママと娘は一緒に買い物などに出かけて楽しそうです。ここだけの話、時々泣いてます』(52歳男性/17歳の娘のパパ)こんな悲しい出来事があっていいのでしょうか。普段は家族のためにあくせく働き、その汗が臭いと言われ、ウザいと無視をされながらも頑張った結果、家で孤独な休日を過ごすなんてあんまりです。趣味でも見つけて気を紛らわせるしかありません。●(3)妻に「犬小屋並みに臭い」と罵倒された『妻とは一緒の寝室、一緒の枕で寝ていたのですが、ある日枕が二つに増えていました。理由を聞くと、「だってあなたが寝た後の枕、犬小屋並みに臭いんだもん 」と痛烈な返しをされました。悪臭を放っている自分が悪いとはいえ、悲しい気持ちでいっぱいでした』(46歳男性)男性の加齢臭は、枕に最も残ると言われています。そのため、奥さんは毎晩その悪臭に耐えていたのだと思いますが、「犬小屋」はあまりにも厳しいですね。男性の心って意外とガラスのように繊細ですから、もう少しオブラートに包んで伝えてほしいですね。●(4)「今度彼氏家に連れてくるからどっか行ってね」『以前、娘が彼氏を家に連れてきたことがあるのですが、そいつがあまりにもチャラチャラしていたので、思わず「お前に娘はもったいない。帰れ!」と追い返したことがあります。それ以来、口をきいてくれない娘ですが、ある日久しぶりに話しかけられ「今度彼氏家に連れてくるからどっか行ってね」 とだけ言われました。たしかに前の対応は悪かったと思いますが、そんな言い方しなくても……』(39歳男性/18歳の娘のパパ)父親たるもの、娘に変な虫がつかないように気を配るのが義務ですが、その気持ちが強すぎて空回りしてしまうこともありますよね。娘を思うがために、娘に嫌われる……なんとも切ない構図です。とはいえ、「今度彼氏家に連れてくるからどっか行ってね」は辛辣ですね。“パパよりも彼氏の方が大事”感がにじみ出すぎていて窒息しそうになります。頑張れパパ!----------いかがでしたか?どんなに職場でブイブイいわせてるデキるパパでも、妻や思春期の娘の前では「臭い汚いウザい」のひと言で片付けられてしまいます。パパは家族のために頑張っているから臭いのです。これを読んだママは今日から少しでもパパに優しくしてあげてくださいね。●文章/パピマミ編集部
2016年06月18日思春期は子どもとぶつかることが多く、とても大変な時期。それゆえ、とかく目の前の反抗的な子どもをどうしたらよいかとばかり考えがちです。でも、私たちは、反抗期のその先の子どもの姿についても知っておかなければなりません。思春期が終わると同時に、親にとってはもっとつらく感じる「子離れ」の時期が待っているのですから。■子育て期=母親の人生でもっとも素晴らしい時間何かにつけ反抗してばかりの思春期。早くこの時期が過ぎてほしい…と願うのは、どの親も同じでしょう。でも、子どもたちは思春期が終わったら、どのように変化していくのでしょう。思春期を越えた子どもたちは、もう「1人の大人」という立場で、親と接しようとします。そんなわが子を見て、あなたはきっと「ここまで成長したか」と感慨深く、そしてうれしく思うことでしょう。でもその一方で、つらい気持ちも感じるはずです。子どもを育てることは実に苦労が多く、無償の愛で続けていかなければならない大変な仕事です。でも、子どもが与えてくれる親としての幸せは、ほかのどんなものにもかないません。子育て期というのはいわば、母親の人生でもっとも素晴らしい時間と言えるはずです。しかし、そんな素晴らしい時間は永遠には続きません。子どもは成長していき、思春期を迎え、そしてある時急に、親から離れていく日が来るのです。■親から離れていく思春期後の子どもたち親子の別れは、人間にだけあるのではありませんね。むしろ、人間以外の動物の離れ方のほうがはっきりしています。そして決定的に違うのは、あるとき急に離れていくのは、子どもではなく親のほうであるということです。「もうこの子はちゃんと自分の力で餌をとったり、自分を守ったりして過ごしていける」というところにまでわが子が成長したとき、親はきっぱりとした態度で子どもを自分のそばから追い出そうとします。子どもにとっては突然のことで、何が何だかわかりません。ですから、親がどんなに自分を追い払おうとしても、必死に近づいて行こうとします。それが何回も続いて初めて、自分はもう親と一緒に過ごせないのだと悟り、名残惜しそうに親を見つめながら、新たな自分の住処を探しに出ていくのです。人間以外の動物の世界では、親子の間でこのようなことが行われています。これに対して人間の場合、最初に離れようとするのは子どものほうです。ここでちょっと、自分が思春期を終えようとした頃を振り返ってみてください。親から離れていくとき、人間以外の動物の子どものように、「離れたくない」という気持ちが起こったでしょうか。たいていは、大したことではなかったとか、特に心に感じるものはなかったと思い出せるでしょう。これは、人間の本能に関係しています。人間には本能的に「成長したら親から離れていくもの」ということが、脳に刻み込まれているのです。したがって、思春期を終えた子どもたちが親から離れていくことは、必然的なことと言えるのです。<後編に続く>
2016年06月18日大人ニキビは思春期のニキビとは全くの別物です。それを知らずに、思春期と同じようなケアを続けてしまっていませんか?間違ったケアはニキビを悪化させることもあります!まずは大人ニキビができる原因から正しく理解して、効果的なケアを心がけましょう。今回は、陶器のようになめらかな肌に導く、大人ニキビの撃退法を2つご紹介します!疑うべきはホルモンバランスの乱れ大人ニキビができた時、まず疑うべきはホルモンバランスの乱れによる免疫力の低下。免疫力が低下すると、ニキビの原因となるアクネ菌が繁殖しやすくなるのです。ホルモンバランスを大きく左右するのはストレス。今までと同じような生活を繰り返していても、日々のストレスが溜まっていった結果、ある日突然ニキビができることもあります。気づかないうちにストレスをため込まないよう、夜はゆっくり入浴したり、深い睡眠を導くラベンダーのアロマなどを活用するなどして、心を休ませましょう。6時間以上の睡眠をとるホルモンバランスを保つために、特に気を付けるべきなのは睡眠不足!睡眠時間が足りていないとホルモンバランスが乱れ、一気に肌の不調となって現れます。週末の寝だめはかえってサイクルを狂わせるので逆効果!規則正しい生活と6時間以上の睡眠を確保してくださいね。シンデレラタイムと呼ばれる22時~2時に眠れなくても、きちんと朝日を浴びて同じ時間に起きることが大切です。和食中心の食生活を取り入れる和食中心の食生活もルモンバランスを整えます。肌が不調なときは洋食を控えて、魚や大豆製品、野菜中心の生活を心がけましょう。ごはんは白米より玄米がおすすめです!玄米にはビタミンB群、鉄分、ミネラル、食物繊維がたっぷり含まれていて、体の巡りをよくするうえに肌荒れにも効果的です。肉や魚もきちんと食べて、肌の成分でもあるタンパク質を摂取しましょう!ニキビの原因となるような習慣はありませんでしたか?毎日違う時間に寝たり、ストレスをため込んだりしてホルモンバランスを乱れさせないように気を付けましょう。生活習慣を改善すれば、肌を美しくするサイクルが自然と生まれますよ。
2016年06月13日思春期に子どもから激しい反抗をされると、親は戸惑います。どうしたらよいのかと、うろたえます。脳科学から思春期の反抗について考えてみましょう。「なぜこんなに反抗するの?」という疑問が、すっきりと解消すること間違いなしです!■反抗の激しさは脳が求めていた!思春期は、第2反抗期が訪れるものとされています。ただし、反抗の度合いは人それぞれです。上の子は反抗期の訪れがはっきりしていてすぐわかったけど、下の子は「後から振り返ってみたら、あのときが反抗期だったのかな」という感じだったなど、同じ血を分けた兄弟でも反抗の度合いが違っていたということがあるのです。始まる時期についても同様です。ですから、「ほかの子に比べて反抗がひどすぎるのでは」「反抗期がいつになってもやってこない」といった親の心配は無用です。なぜなら、反抗の度合いや時期については、その子の脳が決定していることであり、脳は子どもによってみんな違うからです。親が心配してもどうにもなりません。反抗期が過ぎ去るのを、あるいはやってくるのを待つしかありません。親に「イヤだ」と反抗することをきっかけとして、前頭前野(※)は働き始めます。でも、前頭前野が働くのにどれだけ強い刺激、つまり反抗が必要なのかは、脳によって違います。逆に考えてみれば、反抗が強いということは、それだけ強い刺激を脳が求めているからにほかなりません。脳が求めた刺激が反抗というかたちで出ているなら、脳は正常に発達しているのです。反抗を続けていくうちに、言葉や態度による反抗をしなくても前頭前野が働いて、自分の力で何でもできるようになります。自分がそんな力を得たと脳が判断したとき、反抗期は終わります。なんでもそうですが、習得するには反復練習が必要です。脳が学習するにも、繰り返しが絶対に必要なのです。子どもの反抗は、脳が学習を終えるまで続きます。その終わりの時期も人によって違っていて、大学生でも、まだ反抗期にいると感じられる人もたくさんいます。(※)前頭前野とは、大脳の前頭葉の中に存在する領域で、「記憶」「思考」「創造性」「感情コントロール」などを、つかさどる脳内の最高中枢です。人間と他の動物の脳を比較した場合、大きく違うのが前頭前野で、人間の脳の部位でもっとも発達している部分です。従って、頭の良い人、発想が豊かな人、新しい物を造り出す人などは、前頭前野が発達していると考えられています。■長い反抗期、親が乗り越えるにはわが子への信頼と心の余裕が必要子どもの反抗は、脳が成長のために求めている刺激なのだ、それほど子どもの脳は成長してきているということなのだ、とわかってはいても、反抗期の子どもに毎日接していると本当に大変です。「ご飯できたよ」と声をかければ「食べない」と返される。「出かけるの?」と尋ねれば「ほっといてよ」と言われる…。まったく会話になりません。友だちとの電話中に親が通りかかれば、すっとその場からいなくなってしまう。これでは子どもが考えていることも、今置かれている状況もわかりません。そのような時親は、不安でいてもたってもいられなくなるのです。そんなとき、親はどうすればよいのでしょうか? 答えは、今まで育んできたはずの子どもとの信頼関係を信じて、ひたすら今のわが子を認めることです。何を考えているの、何をしているのと迫りたい気持ちを我慢することです。わが子を信用していればこそ、心の余裕が持てて、今の子どもの姿を受け入れられるのです。果てしなく続くように思われる思春期ですが、わが子を信じていれば、きっと乗り越えられるはずです。
2016年04月09日前編 では、なぜ思春期が社会の道徳意識を教える時期なのかについて、脳の成長のしくみから解説しました。後編では、社会モラルを教えるための具体的な方法を紹介します。■思春期の子どもにはこうやって社会の道徳意識を教えよう!社会的な道徳意識(社会のモラル)を脳に植え込むのにふさわしい時期は、思春期です。でも、これは決してたやすいことではありません。親だけの力では不足と感じることもあるでしょう。どうやったら思春期の子どもに道徳意識を教えられるのか。それをご説明しましょう。これまでのしつけのように、社会的な道徳意識を試行錯誤で身につけさせる?それはいけません!というのも、たとえば「やってみたら誰かにけがをさせちゃった。ごめんなさい。今度からこれはしちゃいけないな」というのは許されませんよね。試行錯誤している間にたくさんの人が傷つけられたり、不幸になったりしてしまいます。思春期の子どもに道徳意識を教えるには、上手に言葉を使って何度も説明するしかありません。つまり、理性に訴える、理屈でわからせるという方法になります。というよりも、その方法以外にありません。前頭前野にとっては、社会的な道徳意識というのは「理性」として入っていくのです。■子どもとの積極的な話し合いをでも、このやり方は、とりわけ日本人にはとっては困ってしまう方法かもしれません。日本の子育てはつい「親が正しい姿を見せればいい、それを見て子どもが育ってくれれば」となってしまいがちです。「親の背を見て」的なしつけは、日本人は得意な傾向にありますが、面と向かって子どもとうまく話し合うのは苦手な傾向にあるようです(むろん家庭によっていろいろですが)。子どもとしっかり向き合って、話し合いが持てない親たちは、学校で教えてくれないかな、なんて考えてしまうこともあります。でも、親がやるべきしつけを、ほかの人に転化してしまって、果たして効果が出るものなのでしょうか?なんとなく、でやってしまっていては、親の意思が子どもに伝わらず、子どもの脳に社会的な道徳意識を定着することはできません。タイミングを見て何度でも、真面目に、この世の道徳について語りかけてください。そのためには、子どもとの話し合いの場を、日常的に作っていくことが必要でしょう。そしてもうひとつ大切なポイントがあります。思春期の子どもにこういった話を真剣に語るのは、家族において誰が適任か? それを考えておくことです。道徳意識を教えるのは、子どもにとってもっとも身近な社会人が適任です。家庭によってはそれが父親のこともあるでしょうし、母親のほうがふさわしいこともあるでしょう。いずれにせよ、親が逃げずに子どもとしっかり向き合って、話し合う場を作ること、それが重要です。
2016年04月08日