「セックス」の話をしよう。あなたのソレはどんなふうに始まった? 思い出してほしい。それぞれ悲喜こもごもあっただろうが、初めての実践は何かと気を使っただろう。ちなみに筆者は、「なんで先生は人間の身体について雄しべだの雌しべだのと遠回しに教えるんだ」なんて憤慨した口だ。詳しくは聞かないで。あなたが受けた性教育も、多くは同じように曖昧なものだっただろう。だからこそ、本稿で紹介する試みには驚かされた。ノルウェーの国営放送「NRK」が、ネットにあふれているポルノとは違う、「ありのままのセックス」を放映したのだ。ターゲットは性知識に乏しい子どもたち。「間違った知識をネットのポルノで身につけがちな若者の現状」に、NRKはこのようなかたちで一石を投じた。この社会実験に対し、SNSでは賛否両論が巻き起こっている。今回はこの試みをなぞりつつ、日本の性教育の問題点に触れ、私たちにいま何ができるのかを考えていきたい。
2018年01月02日「中学、高校では性教育をほとんどやっていないのでは、と感じるほどです。正確な知識を教わらないまま、漠然とタブー視、または神聖化されている。『セックス』と聞くだけで顔を赤らめる学生もいるいっぽうで、AVや雑誌の過激なフィクションを教科書としてしまう学生もいる」 こう語るのは、キリスト教の牧師・平良愛香さん(49)。女性を思わせる優美な名前の持ち主である彼が、東京・立教大学で行っている「キリスト教学講義」の授業は、学生はおろか社会人も聴講しにくるほどの超人気だという。評判が評判を呼んで『あなたが気づかないだけで神様もゲイもいつもあなたのそばにいる』(学研プラス・11月23日発売)という本まで出版されることに。 平良さんは1968年、沖縄生まれ。両親ともクリスチャンで、父は牧師。自分が同性愛者だという自覚を持ちながらキリスト教的価値観の中で暮らすことは、彼にとってきわめてつらいものだった。キリスト教世界では「神はゲイを許していない」という価値観が一般的だ。平良さんは「同じような境遇に苦しむ人の力になりたい」と、日本ではキリスト教で初めての、カムアウトした男性同性愛者の牧師となった。 そんな“日本初のゲイの牧師”平良さんは、性教育の革命に挑んでいる。圧倒的に遅れている日本の性教育。この現状が多くの差別や性犯罪を生んでいるという。 「特に性暴力に関しては、人ごとだと思っている人が圧倒的に多い。被害者にも非があると考えている学生も多いんです」(平良さん・以下同) 女性の約15人に1人は異性から無理やりに性交された経験がある(平成27年・内閣府男女共同参画局「男女間における暴力に関する調査」)。受講者の中にも被害者はいた。 「性被害に遭った経験のある学生は、毎年一定の割合でいるのですが、自分を責め続け苦しんでいる人や『どうして逃げなかったんだ』と親に責められた経験をもつ学生もいる。彼女たちに『あなたはなにも悪くありません』とハッキリ言うと、『初めて言われた』『その言葉を聞きたかった』という反応が毎年必ずあって……。いったい、中学、高校では何を教えているんだ!と残念な気持ちになります」 先日、性暴力被害者の伊藤詩織さんが実名で手記を出したことで、「合意のうえ」ということについて、さまざまな意見が飛び交った。被害者を責める意見も少なくない。 「たとえ一度OKを示しても、途中でやっぱりイヤと言えるのが本当の合意。それを徹底して教えなければいけない。たとえば、デートで気持ちが盛り上がりホテルに行ったときに、途中で『やっぱり今日は無理』と思うことは、珍しくはないはずです。でも、そこでほとんどの人は『ホテルに来てしまったんだから』と自己責任と捉え、我慢して応じてしまう。でも、それはおかしいんです。たとえどのような段階であっても『やっぱりイヤ』と言っていい」 しかし、性被害者は恐怖などでイヤと言えないケースも多い。そして、「ノー」と言わなかったからといって合意があるというわけではない。その典型が子どもの被害者だ。 「加害者が子どもに『かわいいね。髪の毛、触ってもいい?』と聞く。そこで子どもが『いいよ』と答える。すると、次には、『洋服もかわいいね』などと言って、触れる位置を少しずつ下にズラしていく。子どもは、最初に『いいよ』と言ったのだからと考え、抵抗できなくなってしまう。そして親に被害を訴えると『あなたが悪い』とののしられることすらある」 こうした話を講義ですると、多くの学生が「考えたこともなかった」と衝撃を受けるという。 「あなたのまわりにも、必ず性被害者はいる。それを知ったときに、被害者を責めるのはもってのほかですが『あなたは何をされたの?』と聞くことも絶対にやめてください。『あなたは』と聞くと主語が被害者になるので、聞かれたほうは無意識に責められていると感じてしまうんです。これはセカンドレイプを防ぐために、絶対に必要な知識です」 性被害者を作らない社会――。「性」が人を不幸にしない社会を求め、平良さんは今日も教壇に立つ。
2017年11月25日日本の多くの学校で行われる性教育では、生理や精通がくることを教えられても、妊娠や性感染症などについては最低限の知識しか教えられていないのが現状だ。それには、「早くから性について教えると、性行動が早まってしまう」という大人たちの行き過ぎた心配がある。しかし、実際に他の自治体に先駆けて高校生や中学生に向けた性の健康を教える講座を開いている秋田県では、10代の人工妊娠中絶率が下がり、全国平均をも下回るようになったというデータが出ている。(参照元:秋田大学)これを全国で行なうには文部科学省の方針の転換が必要だが、それが実現するまで、必要な性教育はどう実施していけばいいのだろうか。
2017年11月11日子どもへの性教育、「よし、始めよう!」と改めて考えると躊躇(ちゅうちょ)してしまうもの。特にきちんとした性教育を受けていない世代の私は、子どもの質問にどぎまぎしてしまうことも。性教育を“性の話”として、家庭で自然に話ができるようにするにはどうしたらよいのか、保健師の岩崎眞有美さんに話を聞きました。子どもに性の話をするのはいつから?タイミングは?「お風呂に入ったときや母親の月経時、また下の子の出産を機になど、日常生活で性に関する場面に遭遇したときがチャンスです」と岩崎さん。岩崎さんは去年の春に第3子となる女児を出産したばかり。当時、出産に立ち会うことができた5歳の次男。彼の記憶として、「出産=ただ母が辛そうだった…」と彼の頭に残ってしまうのは違うと思い、改めて子どもと一緒に産後の振り返りをしたそうです。「赤ちゃんはね、おまたのおしっこが出るところと、うんちの出るところの間にもうひとつ赤ちゃんが生まれる穴があってね、そこから生まれてきたんだよ」という母の言葉に、「じゃ、うんちと一緒に生まれてきたの?」と次男(笑)。彼は恥ずかしさも抵抗もなかったのだとか。ママの月経中、ナプキンの取り替え時やシーツが汚れてしまった場合など、子どもが生活の中で気付いたときには、これは病気でも怪我でもなく月経であることを伝えます。「お腹には赤ちゃんのもとが入っていて、赤ちゃんがいない場合は用意したふかふかのベッドが体から出ていくんだよ」と、子どもがイメージできる範囲でよいので話をします。岩崎さんは、「女の人は毎月の月経によってお腹が痛くなったりだるくなるの。だから優しくしてね」と子どもたちに伝えているので、たくさんお手伝いもしてくれるのだそう。子どもの「なぜ?」の問いかけに、まずは“共感”日常でふとした拍子に子どもが問いかけてくる「なぜ?」、これに正直に、わかり易く答えることが大切だと岩崎さんは言います。親が構えてしまうと、「この話はしちゃいけないものなんだ…」と、子どもながらに学んでしまうもの。そんなときにはまず、「話をしてくれてありがとう」「いいところに気づいたね」「不思議だよね」と、子どもの「なぜ?」に共感することから始めるとよいでしょう。これらの言葉により、子どもの突然の質問にドキッとした自分の心を落ち着かせる“間”にもなり、親もどぎまぎせずに済むかもしれません。おむつが外れた頃から、自分のおしりは自分で洗えるようにおむつが外れて、トイレでおしっこができるようになった頃から、自分でお尻をふくことを教えていきます。入浴中にも、性器は自分で洗えるように教えていき、家族や親戚でも触らせてはいけない大切な場所、プライベートゾーンであることを少しずつ伝えていきます。それが後に犯罪から身を守ることにもつながり、また自分自身を大切にすることにもつながってくるのです。男の子と女の子は体の構造が違いますが、違いを知る前にまずは自分の体を知ることから。性はプライベートなことなので、家庭の中では親子で個別に対応できるのが望ましく、できれば女の子はママが、男の子はパパが教えることができるといいそうです。伝える親、大人の性意識性を伝えていく親として、「親自身の“性の価値観”を見つめ直すこともやってほしい」と岩崎さん。性には生殖性、快楽性、連帯性と3つの意味があるそう。「性はいやらしいものと否定的にとらえてきたかも…」「自分は子作りばかり考え、生殖のことでしか考えられなかったかも…」「友だちに同性愛の友人がいて肯定的に性の多様性を認められている」など、まず自分の意識を自覚することが、子どもへ性の話しをする方法にも関わるくらい大切なのだそう。それと同時に夫婦で性について話すことができるとなおよいのだとか。「今後の夫婦間の性のあり方について語り合えると、予定外の妊娠は防げますし、より互いのことを尊重できるようになると思うのです」と岩崎さん。男の子の性のロールモデルは父親、女の子は母親。父親が母親を女性として尊敬し、いたわり大切にする態度が、互いの性を尊重し合うことにつながり、また子どもへ自然と伝わっていくのです。いざというときの相談相手、話ができる家庭を目指して最後に、成長していく子ども達への性教育、親として心得ておくべきことを聞いてみました。「思春期を過ぎても性の話ができるかどうかは、それ以前から家庭で性について話しているかどうか。困ったときには相談相手となるよう、子どもと話ができる環境を作っていくことが大切です」かといって、無理をするのもダメ。いいお母さんになろうとして「家できちんと性教育を!」と、必死になるのも分かります。しかし、「家でできる限界、また自分の性意識や価値観は超えられないことがあるのも確か。なかなかニュートラルに語れない場合もあるので、そんなときは地域の保健師さん、理解のある小児科医、学校の保健の先生など専門家に頼ることも必要です」子どもと性の話をすることは、自分自身の性=生を見直す機会、また夫婦関係を見直すよい機会にもなりそうです。<文:フリーランス記者林未香>
2017年10月26日子どもからの「赤ちゃんはどこから来るの?」という質問、ママならきっと聞かれることでしょう。小さい子に本当のことをいってもわからないし、かといって「大人になればわかる」という回答では満足しない…かなりの難問です。先輩ママたちはどのように答えてえたのか、聞いてみました。■子どもにとっては衝撃的!? 「帝王切開のエピソード」出産方法は大きく分けて2つ。産道を通る「普通分娩」と下腹部を切って赤ちゃんを取り出す「帝王切開」。普通分娩の説明は難しいけれど、帝王切開のほうは事実を伝えるだけなので意外と楽なのだとか。「帝王切開だったので、正直に『ママのお腹を切ってあなたを取り出した』と答えました。『ママは痛くなかったの?』『赤ちゃんも切れちゃうんじゃないの?』などと質問攻めにあいますが、それほど衝撃的のようで、なぜお腹の中にいたのかはどうでもよくなるようです」(42歳・小学6年生のママ)「お腹を切ると赤ちゃんが出てきた。そういうと、想像できないほどびっくりします。うちの子は茫然としていましたが、姪っ子は泣き出してしまいました。それ以来、赤ちゃんがどこから来るのかという話題は親戚中で話されなくなりました。当時は帝王切開が嫌だったけど、こんなところで役に立つとは!」(29歳・小学2年生のママ)「うちの子が小さいときには、ギター侍がはやっていました。テレビを見ながら『ママも切腹して子どもを産んだんだよ』というと、ゲラゲラ笑いだしたんです。歌いながら産んだと勘違いしていたみたいだけど、大人になれば本当のことがわかるし、とくに指摘しませんでした」(50歳・大学生のママ)大人になった今でも、お腹を切るということは少なからず衝撃があります。それが子どもならなおさら。嘘はついていないけど、子どもからの質問攻めから逃れられるという点では、いい方法かもしれません。ただ、トラウマにならないようにフォローをお忘れなく!■コウノトリ、キャベツ畑… 「ファンタジーすぎる話はNG」よく、「子どもはコウノトリが運んでくる」「キャベツ畑にいた」なんて話がありますが、現実離れしているので避けるママが多いようです。真実は語らず、オブラートに包んで説明するのだそう。「パパとママが神さまにお願いしたら、あなたが生まれてきたんだよ、といいました。なかなか子どもができなかったので実際にお参りに行ったこともあるし、嘘ではないですよね」(40歳・3歳児のママ)「パパとママが愛し合って、もっと仲良くなると子どもができるといいました。詳しい内容はさておき、そういう感情がないとなかなか子作りに至らないと思うので…」(39歳・5歳児のママ)「まずは大人にならないと子どもができないと説明し、そのうえで、本当に好きな人と出会ったときにその愛の証拠として子どもができると話しました」(41歳・小学4年生のママ)「まだ子どもが小さいから聞かれることはないけど、私は両親に『橋の下で拾った』といわれてショックだったので、嘘くさい話はしたくないです」(33歳・1歳児のママ)子どもができるには、パパとママが仲良しであることが条件。さらに、大人にならないとできない。子どもには、このくらいの説明でもいいのかもしれませんね。■子どもの豊かな発想が炸裂! 「自分で考えさせる」あえて答えを出さずに、考えさせるというママも見られました。「聞かれたら、『あなたはどう思う?』と逆に質問します。いろいろと考えているうちにどうでもよくなるみたいですが、自分で考えるというきっかけになるし、ユニークな意見も出てきておもしろいです。上の子は『空から降ってくる』といいましたが、下の子は『桃の木になる』といいました。なぜ桃の木かといえば、自分が桃を好きだからですって」(39歳・小学3年生&5歳児のママ)「生々しい話は避けますが、パパとママの卵のもとが、ママのお腹で合体すると答えました。その卵はどこからできるのか、どうやってお腹で合体するかは、子どもに考えてもらいます。『パパはわからないけど、ママの卵はスーパーの特売で買ってきた』といわれたときにはドキッとしましたが…」(48歳・高校生のママ)子どもにも考えてもらえば、発想力や調べるきっかけを作れそうですね。トンデモ回答がとびだしても否定せず、「そうだったらいいね」などと考えることの楽しさを教えてあげましょう。海外では幼稚園のころから性教育が始まるケースもあり、真実を知る年齢に正解はありません。しかし、現在の日本では、幼児期に知る必要はないと考える人が多いものです。こうした質問をきっかけに、親としてもいつごろから性教育をするべきか考えることが必要かもしれませんね。
2017年10月01日「赤ちゃんはどうやってできるの?」とつぜん子どもに聞かれたら、答えに困ってしまいませんか? 子どものころ「コウノトリが運んでくる」と教わり、いつしかそれが違うことを知ってショックを受けた私たちは、子どもにも同じように話していいのかどうか、迷います。そんなママや子どもたちに向けた性教育ワークショップがあると聞き、さっそく取材に行ってきました。■「性」は「生」。命をつなぐ当たり前で大切な人間の営み性教育ワークショップ『SEIJUKU』(生塾)を主宰するのは、ウェルネス&ビューティジャーナリストの久保直子さん。久保直子 Naoko KuboAMPP(フランス植物療法普及医学協会)認定メディカルフィトテラピスト、DTWフラワーエッセンスプラクティショナー、フランス式スポーツアロマテラピストの資格を持ち、スキンケアやボディケアなどの美容面はもちろん、女性ホルモンケア、ストレスケア、睡眠などの植物療法、特に「メンタルビューティ」を軸にした独自のウェルネス&ビューティプログラムを企画&発信。二児の母の立場を生かしmama cafeや性教育ワークショップ『SEIJUKU』を主宰。「日本では性教育を“言ってはいけない事”のように扱っていて、なかなか学ぶ機会がありません。私たち親の世代がそうやって育ってきたので、子どもへ伝えるときも、言葉が見つかりません。でも、「性」は命をつなぐ大切なことで、生きる上で当たり前の営みです。当たり前のことを当たり前に伝える。その環境を作っていくために、『SEIJUKU』を始めました」(久保さん)現在ワークショップに参加するのは、お子さんのいる方、いない方、独身の方など様々。「性に関する悩みを持つ全ての方に来ていただける場にしたい」というのが久保さんの願いです。■子どもが楽しめる紙芝居での性教育取材した日は、『SEIJUKU』第5回目。第2回目のときに「子どもが興味を持てるよう、紙芝居にしては?」というアイデアが出たことから、今回は紙芝居を導入してのワークショップになったそうです。紙芝居は、久保さんの伝えたいことをもとに、保育士の井上夏紀さんが子どもの視点を想定したアドバイスを加え、イラストレーターのカイフチエリさんによる、子どもが楽しめるイラストで描かれた、完全オリジナル作品。監修には医師の安来志保さんも加わっています。さらに、この日紙芝居を読むのは、久保さんと、久保さんの10才と7才のお嬢さん。読み手に子どもが参加することで、同世代の子どもたちもより身近なこととして受け止められるようです。さあ、いよいよ紙芝居のはじまりです!■「おちんちん」と「おまた」をくっつける、をどう伝えるか紙芝居のタイトルは『誕生 ~birth~』。「男の子の体と女の子の体はどうして違うの?」という子どもの素朴な疑問をもとに、パパとママが出会い、愛しあい、「おちんちん」と「おまた」をくっつけると赤ちゃんができるという流れを、イラストを使ってわかりやすく説明していきます。「おちんちん」と「おまた」をくっつける───誰もがいちばん説明に戸惑うこの点も、やさしいタッチのイラストのおかげで自然に話を聞けるようになっています。「おちんちん」と「おまた」は決して特殊なパーツなのではなく、「赤ちゃんをつくる」という大事な役割を持っている部分なんだよと、とにかくありのままを伝えることで、子どもたちは体の組織の一部として認識してくれたようでした。「大人が変に隠すから子どもが勘ぐり、真実を知ったときに心がざわついてしまう。まずは大人が正しい性教育を受けないと、子どもへ上手に伝えられないな」…そんなことを考えさせられました。■誰もがみな何億分の1の確率で生まれた奇跡の存在「生まれてきたすべての人が、周囲に守られながら、いろいろな困難を乗り越えて生まれてきた何億分の1の奇跡だと伝えられれば、この紙芝居は成功だと思っています」と久保さん。数億分の1の確率で卵子と精子が出会い、お母さんのおなかの中で約300日をかけて育ち、お母さんの「おまた」から出てくる───その長い道のりを、子どもに伝わりやすいように説明していく今回の紙芝居。参加したママたちからは、「自分が子どもに教えるために参加したのに、自分が子どもを授かったときのことや、自分も親から生まれたことを思い出し、そこに感動してしまいました」という声も聞かれました。■それぞれの家庭に、それぞれの性教育を紙芝居のあとは、参加者全員で、紙芝居の感想と「性教育」についてのセッション。ここで実際にママたちが感じている「性教育」の悩みを聞くことができました。「娘が小学生になったとたん、上級生から性に関する情報を聞いてくるように。どう教えていいか分からなくて、ワークショップに参加しました」(7才女の子のママ)「自分が親から教わってこなかったので、間違った情報を信じていたり、興味本位で悪気なく体の見せ合いっこをしたりしていた。子どもには正しい情報を伝えたい」(2才女の子のママ)「うちは男の子で、女の子に優しい男性になってもらうために、男の子にこそ教えないといけないと思って参加しました」(2才男の子のママ)「生理のとき、お風呂で息子に生理の状態を見せて、血が出る意味や、心が不安定になることなどを話しています。息子は女性の自然現象として聞いてくれていますが、外でお友達に話したときのことを思うと、少し不安になります」(3才男の子のママ)最後に久保さんから、「家庭ごとの教育方針があっていいし、正しい性教育の方法はひとつではないです。教育方法を学んでそのまま実践するよりも、各家庭、個々人で考えることがなにより大切です」とメッセージがありました。『SEIJUKU』は今後、ジェンダーに合わせた内容、生理が始まる10才頃からの一歩進んだ性教育、動画を使っての情報発信なども検討するそう。「赤ちゃんはコウノトリが運んでくる」説でいいかどうか。まずは親が考えてみることで、子どもへの教えかたが見えてくると思ったワークショップでした。性教育ワークショップ『SEIJUKU』(生塾)本記事の公開に合わせて、紙芝居『誕生 ~birth~』の一部をユーチューブで配信スタート!
2017年08月17日近年、急速に認知されてきたコスメといえばデリケートゾーンコスメではないでしょうか。デリケートゾーンとは、ズバリ言うと、女性の性器、VIOエリアのこと。ヨーロッパではすでにデリケートゾーンをケアするのは常識となっていますが、日本ではここ数年でやっと浸透してきたところです。では、“デリケートゾーンに使うコスメ”とは何なのか。現在の日本の実情や、性教育の遅れなども含め、お話ししたいと思います。■デリケートゾーンコスメって何だろうデリケートゾーンコスメとは、女性の性器周り、つまり“おまた専用”のコスメのことを指します。なぜ専用のものが必要なのかというと、顔同様、膣内のPh値が関係しています。健康的な膣内は弱酸性で、平均3.5~4.5位に保たれており、自浄作用が働いていると言われます。しかし洗浄力の高いボディソープやアルカリ性の石鹸(せっけん)は殺菌力が強いものが多く、Ph値のバランスを崩してしまい、かゆみやおりものの原因になってしまう可能性も。顔にも常在菌がいて、取りすぎない洗顔が推進されるようになりましたが、それはデリケートゾーンも同じ。専用のコスメで優しく洗い、必要以上のものは取らないケアを。菌との共生は人間の美容と健康にとっては重要事項なのです。デリケートゾーンの悩みで多いのは、臭いとかゆみ、そして蒸れなどがあげられます。女性には月に1度生理が訪れます。ただでさえ、ナプキンをしたり、蒸れやすい環境にあるのがデリケートゾーン。必要な皮脂膜などを洗い流して、乾燥をひき起こせば、ますます悪臭の原因にもなりかねません。 これまでなかなかフォーカスされなかった部分だけに、悩みを外に打ち明けられなかった人も多かったのではないでしょうか。その場所をじっくり見直すためにもぜひ注目してほしいのが、デリケートゾーンコスメなのです。■遅れている日本の性教育振り返ってみれば、昭和の時代に、親子でデリケートゾーンの話をしてきた、生理や性の話をしてきた、という家庭はそうそうないでしょう。日本ではそういう話をするのはたとえ家族であってもタブー。それこそ、おまたを触ろうものなら、そんなところ触ってはダメ、と母親に叱られた人が大半なのではないでしょうか。しかし、考えてみると、このデリケートゾーンほど、女性にとってつながりが深く、大切な場所はありません。それこそ排泄(はいせつ)もすれば、生理の血を出すところでもあれば、ここから生命が生まれてくるという、体の機能にとって非常に重要で、かつ神聖な場所です。それなのに、その部分の話になると目を伏せてしまい、「何か汚い場所」として捉えられてしまう…よく考えたらおかしな話です。これは日本の性教育の遅れが関係していると考えられます。もともとすべてのことにオープンにするアメリカ、ヨーロッパの文化とは違うこともありますが、性の問題は特にクローズドな状態にあるのが現状。男尊女卑の文化も根強く存在し、性の問題は揶揄(やゆ)もされやすい。ちなみに、ヨーロッパでは、すでに多くのデリケートゾーンコスメが展開されており、性についての知識もしっかりと教育されているというから、日本とは正反対です。■知るべき知識を知らずにいる怖さ重複して言うと、ここは生命が生まれる場所で、女性の機能が集約されている場所でもあります。つまり、この場所から目を背けているということは、体の機能と向き合っていない、女性として向き合っていない、ということになるのではないでしょうか。毎月この場所で行われる月経を含め、しっかりと知識を持っている女性はどれだけいるのでしょう。脳と卵巣の連携によって女性ホルモンが分泌されて、女性ホルモンが2種類あって、それがそれぞれどういう働きをして、経血につながるかを学ぶ場面は少なかったように思います。女性にとって女性ホルモンは切っても切り離せない大切な機能であり、生命を誕生させる機能を知らずに育つということはとても恐ろしい話かもしれません。日本の性教育の遅れは顕著で、今も教育の指針は統一されてはおらず、各家庭で独自に行われているのが現状なのです。■デリケートゾーンコスメから始めてみよう性教育に迷う大人たち。親たち。けれど、その必要性は分かっている。では、その一歩をどう踏み出せば良いのでしょうか。そんな時にひと役買うのが、デリケートゾーンコスメたちです。デリケートゾーン専用のコスメを使って洗う。この行為は、その場所に目を向けるとてもいいきっかけになります。女性ホルモンだ、生命の誕生だ、と言うとちょっと重い話になってしまいますが、お手入れを行う=いたわるということであれば、誰でも始めやすいはず。まずは目を向けること。意識するだけで、がぜん違ってきます。ちなみに、私が娘たちにデリケートゾーンコスメで性教育を始めたのは、長女が5歳、次女が2歳の時。「大事なところだから洗おうね」その一言だけで、子どもは何かを感じ取ってくれるものです。自分を知る第一歩として、こんなにいいツールはありません。そこで今回は、親子にも使いやすいデリケートゾーンコスメたちをいくつか紹介しようと思います。■親子で使いたいデリケートゾーンコスメまず、基本となるのはやはり洗浄料だと思いますが、今は顔と同じように、洗った後の保湿クリームや、スプレータイプやシートタイプなど、その場面に合わせてたくさんのデリケートコスメたちがラインアップされているので、自分のライフスタイルに合わせて、手に取りやすいものから始めてみましょう。▼ピュビケア デリケートコットン ワイプ“かぞくに使って欲しいもの”をコンセプトに、ナチュラル&オーガニックなデイリーユース製品を作り続けるたかくら新産業。粘膜の経皮吸収にもフォーカスし、さまざまなオーガニック製品を展開しているなかで、いち早く、日本初のデリケートゾーン専門美容サロンピュビケアとコラボレーションしてオーガニックコスメブランドを発売。デリケートゾーン専用のマイルドなソープや保湿クリームなど、こだわった製品展開で、イタリアのICEAを取得しています。100%オーガニックコットンを使用したウェットシート。このワイプシートは、使った後、そのままトイレにも流せるという機能性にも優れている逸品。何と言っても手に取りやすい価格にも注目。外出先や旅先など、いろんな場面で重宝すること間違いなし。(左)フレッシュシトラス (右)フローラルローズ 各12枚入り ¥648(税込)/たかくら新産業▼アンティーム オーガニック by ルボアインティメール バーシングオイルフランスなど、ヨーロッパの子どもたちは早くからそういった教育を母親から受け継ぎ、自分の体をいたわっていく習慣があるといいます。フランスにあるフィトテラピーの考え方をベースに、日本における植物療法の第一人者である森田敦子氏が手がけたデリケートゾーンケアコスメ、アンティーム オーガニック by ルボアから、新たにお目見えしたのは、かつてないマタニティケア、『インティメール バーシングオイル』。産前・産後の女性だけでなく、デリケートゾーンのケア含め、女性が“性”と向き合うことの大切さを伝えたいという森田氏のメッセージが込められています。産前のケアにも産後のケアにも使えるマッサージオイル。32周目以降に使うことで、硬くなった膣や会陰をやわらげ、スムーズな出産をサポート。また、年齢を重ねて萎縮した膣をほぐす目的にも使える画期的な製品。お風呂上がりに使うのがオススメ。“触る”ことを改めて意識させる、女性に1度は手にとって欲しいプロダクト。30mL ¥10,800(税込)/サンルイ・インターナッショナル▼トレスマリア ソープ & トレスマリア ミラー“ラグジュアリーデリケートゾーンコスメブランド”として、バルドゥッチ淳子さんが立ち上げたトレスマリア。洗う、潤す、見つめる、という3ステップで女性の大切な部分をケアすることを提案します。鏡で自分のデリケートゾーンを見るということはとても重要なステップ。月の周期によって体が大きく変化する女性ならではのお手入れを、ぜひ親子でやってみてほしいです。(右)国産のシャクヤクコンプレックスと10種類の美容成分やシルクソルトを配合。しっとりなめらかに洗い上げるソープ。180g ¥4,104(税込)/(左)3ステップの最後、見つめるのために作られた楕円形ミラー。キーワードとなるシャクヤクの花のピンクが印象的。¥1,944(税込)/バルドゥッチ▼ウーマンエッセンシャルズ リフレッシュスプレーフランスからお目見えしたのは“最も女性らしい部分をケアすることで、女性の人生と魅力を向上させること”をブランド理念としたウーマンエッセンシャルズ。皮膚・粘膜・体毛という3つの要素があるデリケートゾーンにアプローチする高レベルな処方を搭載したブランド製品として誕生。フランスの婦人科医と皮膚科医による医療品と同様の厳格なクリニカルテストによって認められています。この『リフレッシュスプレー』は、ボディとデリケートゾーン両方に使えるデオドランドスプレーで、リフレッシュ効果も高く、最初の1本としてもおすすめです。デリケートゾーンというのは、常に隠されている状態で、蒸れと闘っており、臭いを気にしている女子は多いもの。洗浄料、保湿剤、マッサージ剤とラインアップも豊富な中、特にこのスプレーは使い勝手がよい人気アイテム。30mL ¥2,592(税込)/BCL<取材協力>・ピュビケア ・アンティーム オーガニック by ルボア ・トレスマリア ・ウーマンエッセンシャルズ
2017年07月31日子どもたちは知りだがり。だからどんな疑問だってすぐに口にします。「どうやって赤ちゃんはできるの?」「どうしてママにはおちんちんがついてないの?」そんな性にまつわる問いかけに困ってしまったことはないでしょうか。正しく、わかりやすく伝えたい。でもまだ早いかな? さまざまな気持ちが交錯しますが、そんなときはぜひ絵本の力を借りてみてください。今回は子どもたちに「やさしく性を伝えてくれる」をテーマに絵本を選んでみました。あかちゃんはこうしてできる作:ペル・ホルム・クヌーセン/訳:北沢 杏子/出版社:アーニ出版 「あかちゃんはこうしてできる」 デンマークの性教育絵本であるこちらは、なんと世界35ヵ国で翻訳出版されています。内容は受精、妊娠、胎児の成長、出産といったどれも説明が難しいものばかり。知らなければ当然のように疑問を抱く子どもたちに、この絵本はありのままの真実を素直に届けてくれます。「小さなころに母が読んでくれたおかげで、保健の授業で性教育について教わるときにもとまどいを感じることがなかった」というママもいるように、わかりやすく正しい性の知識を楽しみながら身につけられると評価も高いようです。おちんちんの話作:やまもとなおひで/絵:ありた のぶや/出版社:子どもの未来社 「おちんちんの話」 先生やママたちからの「男の子の性教育の絵本がほしい」という声をもとにつくられたのがこちらの絵本。思春期直前までの男子に「自分の体に目を向け、責任をもってほしい」という願いが込められ制作されました。性別の差となるペニスの存在、その機能。さらには自慰といった大人への成長過程にまつわる性情報も網羅されています。小さなうちは理解するのが難しい内容ですが、思春期前の息子をもつ親にとっては大きなサポートブックとなってくれそうです。性とからだの本(5) 女の子のからだ、男の子のからだ監修:大島 清/構成:本田睨/文:本田睨/構成:久道 健三/文:久道 健三/出版社:偕成社 「性とからだの本(5) 女の子のからだ、男の子のからだ」 小学校高学年からおすすめしたい性の絵本。生物の体は女であるメスが基本となっています。では、基本となるメスからどうやってオスができたのか。性はそもそもどうやって決まっているのか。基本がメスである理由は…? など、次から次にわいてくる疑問のひとつひとつをしっかりと解消してくれる一冊。思春期におこる心と体の変化や避妊、病気のことまで多岐にわたって性教育を学ぶことができる、貴重な性教育本です。女の子のからだの絵本文:北沢 杏子/絵:今井 弓子/出版社:アーニ出版 「女の子のからだの絵本」 それほど男女の見た目に違いのなかった幼少期。それが思春期になると女の子の乳房はふくらみ、わき毛や性毛が生えてきます。外だけじゃなく、体の内側でも変化が起こるこの時期の子どもに、この絵本は「大丈夫」「なにも恥ずかしいことなんかないんだよ」とやさしくささやいてくれます。Q&A形式で聞いてみたいと思う疑問にしっかり答えていくので、友だち同士で見るのもおすすめ。成長にともなう体の変化やしくみをすんなり受け入れ、理解するのに役立つ本です。男の子のからだの絵本文:北沢 杏子/絵:今井 弓子/出版社:アーニ出版 「女の子のからだの絵本」 「女の子のからだの絵本」の男の子バージョンがこちら。男の子は思春期になると声変わりがスタートします。それからわき毛や、性毛が生えてきて女の子とは違った変化を感じることができます。外性器とぼっきのしくみや射精のこと。体のなかで起こる変化を女の子バージョンと同じくQ&A形式で紹介。なぜ体は成長にするにつれ変わっていくのかといった大きな疑問も含め、性を意識し始める子ども自身の不安をやわらげてくれる…。そんな絵本です。性が違うことは、とても不思議なことですね。「なぜだろう?」という子どもの疑問によりそいながら絵本を読み、一緒にお話ししてみましょう。そうした親子の時間は性に対するとまどいや恐れをなくし「大丈夫なんだ」という安心感を子どもに与えてくれるはずです。
2017年06月08日子どもから、何気なく性の質問をされたことありませんか?「恥ずかしがってはいけない」と思いつつ、いざ具体的な質問をされたら答えにたじろいでしまうママも多いと思います。そこで、助産師であり、2児の母であり、幼児・思春期教育「いのちのおはなし」の活動を行なっている上田美和さんに、性の質問に対する具体的な答え方を教えてもらいました。嘘やごまかしはしない、そして真摯に向き合うはじめに上田さんに、子どもから性の質問があったときにどのような態度や姿勢が好ましいのか聞いてみました。「私がいつも伝えているのは『嘘やごまかしはしない』『真摯に向き合う』ことの2つです。理由は親が思う『生』や『性』のイメージがそのまま子どもへ伝わるからです。また、嘘やごまかしがあとになってわかると『性の話は親にはできない⇒だってごまかされた!嘘をつかれたから!』となってしまうことがあります。10代になって妊娠していても、妊娠させてしまったとしても、親に相談できずに中絶できる月を超えてしまう、ということをよく耳にします。ですので質問されたときには、そのときの自分が持つ、できる限りの知識で答えてほしいと思います」今回、上田さんに聞いた質問は3つ。どれも実際にママたちが子どもに聞かれて困ってしまった質問です。もちろん、この答えが正解!という訳ではなく、上田さんならこう答えるというもの。今回は4〜6歳くらいの子どもに対する答え方として教えてもらいました。「おちんちんが固くて痛い」と言われたら?見せてもらえる年齢のお子さんの場合は「おちんちんが病気になっているかもしれないから見せて」と見せてもらいましょう。見ても病気ではなさそうで、ただ勃起しているだけのときには「おちんちんも体操しているのかもね♪○○くんも、朝起きたときは『う~ん!』ってのびのびしたくなるでしょう?それと一緒で、おちんちんもときどき体操したくなるんだよ。おいしいおやつのことを考えているうちに元に戻っちゃうから大丈夫」などと答えてあげましょう。あまりに頻繁に痛みを訴えるときは、炎症を起こしていたり、病気のときもあるので泌尿器科または小児科に相談してください。「(生理のときにお風呂場で)ママのおしりから血が出てるよ」と言われたら?まずは、今、出ている血は、カッターで手などを切ったときに出る「痛い血」とは違うことを伝えてあげましょう。きっと、血が出ている=痛いのかな?と心配になっているのかもしれません。そして、女性には毎月1回月経があること、月経の仕組みをそのまま伝えしましょう。「大人の女の人の体は、毎月赤ちゃんを迎えるために、赤ちゃんのお部屋になる子宮というところに、ふかふかなベッドを準備しているの。でも、赤ちゃんが来なかったときはそのベッドを体の外に出して、また来月のために新しいベッドを準備するの。体の外に出てくる古いベッドは経血と言って、その経血が出てくることを月経とか生理というんだよ」と、伝えてみると良いと思います。さらに理解できる年齢になったら「月経のときはホルモンの作用でイライラしたり、経血が出る時のお腹の痛みで辛くなるときがあるので、月経の時の女の人には優しくしてあげようね♪」と教えてあげてください。「なんで女の子は足を開いたらいけないの?」と聞かれたら?自分の思うそのままを子どもたちにも伝えてみると良いのではないでしょうか?どうして自分がそう考えるようになったのかを思い返していただきたいと思います。もし、私がそのように聞かれたとしたら、我が家ではプライベートゾーンの話を常日頃から伝えているので「プライベートゾーンは自分だけの大切なところ。スカートを履いているときは直接下着が見えてしまうかもしれない。プライベートゾーンが簡単に見えてしまうような行動はしないでほしいなぁとママは思ってる」と、伝えると思います。今回、上田さんに話を聞いて、今しっかり答えてあげることが将来の信頼関係に繋がるということにハッとしました。わが家の子どもは2人とも男の子なので、正直、性についてはわからないこともたくさん。そんなときは夫にも協力してもらって正しい知識をわかりやすく説明してあげたいと思いました。<今回、話を聞いたのは>上田美和さんここからいふ広場・和ごころ助産院主宰/院長看護師として脳外科やICU病棟を経験後、助産師となり大学病院の周産期センター、個人産院、助産院勤務を経、自分の出産を機に地域の開業助産師となる。ひとの生と死、病院と地域という両極端ともいえることを経験してきたからこそできることがある!と、生まれるときから息を引き取るときまでの女性の一生をサポートする助産師として、心と身体について学び始める。2009年に母の花助産院を開院。東日本大震災の年に縁あって宇都宮市へ引っ越し、2015年4月に自然派育児を応援する<こころ>と<からだ>と<ライフ>を学べるコミュニティ施設「ここからいふ広場」を雀の宮に開設。「妊娠・出産・育児期のママたちが活き活きと笑顔でいることが社会の健康に繋がる」をモットーに、頭蓋仙骨療法、母乳相談、乳房ケア、いのちのおはなし(幼児・思春期教育)などの活動を行っている。ここからいふ広場HP和ごころ助産院HPブログ「和ごころひといき村」<文:フリーランス記者飯作紫乃>
2017年05月12日ころんとかわいい幼児体型だったころからいつの間にか背も手足も伸びて、少しずつ大人に近づきはじめる小学校時代の女の子。そろそろ下着もレベルアップするころかな? と下着売り場をのぞいてみると、その種類はじつにさまざま! どれを選べばよいか迷ってしまうかもしれません。そこで、成長に応じた下着の選び方とチェックポイントを、 前回 に引き続きワコールの石川さんに教えていただきました。■「ジュニア用」には理由がある! 成長に応じた下着の選び方前回の記事でもお伝えしたように、女の子のバストは初経をはさむ前後約4年間で大きく変化します。「ジュニアブラには、成長期のデリケートなバストを保護したり、安定させたりする役割があります。その時々のステップに応じて、お子さんの体に合うものを選んであげられるといいですね」と石川さん。<お話をうかがったのは>株式会社ワコール 総合企画室 広報・宣伝部石川 桃子さん女性の「美しくありたい」に応える企業として、さまざまな活動を行うワコール。成長期の女の子とその保護者への取り組みとして、ワコール人間科学研究所のデータをもとに、成長期のからだの変化や下着の選び方をレクチャーする無料の出前教室「ワコール ツボミスクール」も開催。10万人以上が参加している(2016年3月末現在)それでは、ステップごとの下着の選び方を見ていきましょう。■ステップ1(初経が始まる1年以上前)の下着これまでの下着だとバストトップの浮きが目立つようになるものの、バスト全体はまだふくらんでいない状態です。この時期は、バストトップをやさしくカバーするタイプの下着を用意しましょう。胸にあたる部分が二重でソフトな仕様のタンクトップやキャミソールは取り入れやすいでしょう。胸の部分に不織布が付いた、ソフトタッチのジュニア用ブラトップ。吸汗速乾性が高く快適な着心地。フェアリーティアラ ブラトップ(キャミソール)CZX389 ME・WH/¥3,996(税込)/(ワコール) 胸の部分にふわふわパッドを施したタンクトップ。サイドはメッシュ構造で通気性がよく、運動をするときにも◎。ピエ クレール タンクトップ/¥1,058(税込)/(グンゼ)このタイプの下着をブラへの入り口として取り入れることで、ステップ2に進むときの抵抗感がやわらぎ、すんなり移行できる子が多いそうです。■ステップ2(初経が始まる前後)の下着バストトップの周りもふくらみはじめ、輪郭がわかるようになってきたら、そろそろステップ2に移行を。ゆれや刺激からバストを守りながらも成長は妨げないよう、この段階ではノンワイヤーで生地自体に伸縮性のあるものがおすすめです。とくに、ステップ2から3までの時期で留意したいのが、バストのゆれです。バストは、クーパー靭(じん)帯と呼ばれる腺維で支えられていますが、運動などでの激しいゆれをきっかけに、伸びたり、切れたりしてしまうことがあります。とくに、成長段階にあって、体育や部活などで大人より運動する機会の多い子どものほうが、クーパー靭帯にダメージを受けやすいことがあります。一度ダメージを受けたクーパー靭帯は元に戻らないといわれていますので、たとえ小ぶりだったとしてもバストトップ周りがふくらんできたら、バストを包み込んで、ゆれや刺激から保護するタイプの下着にチェンジしましょう。成長段階のバストをふんわり包むファーストブラ。伸縮性があるのでからだの成長にもやさしくフィット。ストラップも幅広でくいこみにくい。フェアリーティアラ ジュニアブラジャーCFX220 ME/¥2,484(税込)/(ワコール)ふわふわのパッドがバストを保護。パッドの内側は肌の保湿成分に近い「スキンタッチ加工」を施した綿100%でソフトな肌触り。ピエ クレール ファーストブラ/¥1,058(税込)/(グンゼ)ステップ1と比べるとよりブラらしさもアップしますので、大人の仲間入りをしたようでうれしく思う子もいれば、なんとなく恥ずかしくて抵抗がある子もいるでしょう。そんな子には、この下着をつけることで胸がゆれるときの痛みをおさえたり、保護してくれることを前提に、「つけると快適に過ごせるよ」とポジティブに伝えてあげるとよいかもしれません。また、ブラが透けるのが恥ずかしい子には、ブラの上にキャミソールなどの肌着を着せて対策を。「夏場は暑いからブラとTシャツだけ、というケースも多いのですが、最近の肌着は吸汗速乾性にすぐれた商品がたくさん出ていますので、透け対策はもちろん、快適に過ごす意味でもブラの上に肌着を着ることをおすすめします」(石川さん)■ステップ3(初経から1~3年)の下着バスト全体が立体的にふくらみ、大人のバストに近づいていく時期です。まだ成長段階にありますので、大人用のように「ブラの形でバストを安定させる」ものではなく、「ブラが子どものからだに合わせる」タイプを選びましょう。横にも成長するバストをやさしく支える、ゆるやかなL字カーブのワイヤーを採用。ソフトなつけ心地で大きくなるバストをサポート。フェアリーティアラ ジュニアブラジャーCFX387 SX/¥3,996(税込)/(ワコール)やわらか素材のワイヤーと立体的でソフトなカップが、成長期のバストを支えながら、バストメイクもかなえる。ピスカピスカ フレームワイヤーブラ/¥1,598円(税込)/(グンゼ)伸縮性のある生地で、成長しつづけるバストをやさしく支えられるよう、ワイヤーのカーブがゆるやかなものがよいでしょう。■運動時には「ジュニア用スポーツブラ」もおすすめ先にお伝えしたとおり、ステップ2以降は「バストをゆらさない」ことが大きなポイントです。とくにバストがゆれやすい運動時には、よりバストの安定をキープできる設計のスポーツブラが適しています。「いつもはファーストブラ、運動時にはスポーツブラと使い分けてもよいですし、普段から運動量が多い子なら日常的にスポーツブラをつけても問題ありません」(石川さん) バスト上部を押さえてゆれを軽減させる新設計のスポーツブラ。バックスタイルもX型で、運動時の動きを妨げない。フェアリーティアラ ジュニアブラジャーCFX235 SX/¥3,348(税込)/(ワコール)汗をかいてもべたべたしにくく、デオドラント加工も施したスポーツブラ。運動時でもずれにくい、伸びがよくソフトなストラップを採用。ピエ クレール スポーツブラ/¥1,058(税込)/(グンゼ)注意したいのは、必ず「ジュニア用」を選ぶこと。一見大人用と変わらないデザインのように見えますが、カップの位置や構造、フィット感などが大人用とは異なるためです。■子どもと一緒の「下着選び」で、母娘のコミュニケーションを!子どももママも、初めてのブラ選びには不安がつきものです。実際に、ワコールが開催している「ツボミスクール」でのアンケートでは、母親からは娘の初めてのブラを選ぶ際に「サイズがわからない」「どんなタイプのブラを選べばよいかわからない」「ブラをつけさせるタイミングがわからない」との声が多く挙がっており、子ども自身も「友達との成長の差」「ブラをつけたほうがいいのか」などの不安を抱えていることが明らかになったそうです。「ママ自身がお子さんの成長や下着についての知識を深めておくことが、母子の不安の解消につながるように思います。できればお子さんと一緒に下着を選んでいただきたいですね」(石川さん)下着は親が用意するものと思いがちですが、その時必要なブラのタイプやサイズは子どもによって個人差があり、また成長期においてはバストだけでなく、身長も横幅も日に日に変化します。子ども自身が「着心地がいい」と思える下着を選ぶには、お店などで採寸してもらったり、実際に肌触りやデザインをたしかめたりすることが、やはり大切になってきます。「女の子はレースや花柄などガーリーなデザインを好むと思われるかもしれませんが、この頃の女の子たちには、意外とブルーやボーダーといったシンプル系・スポーティ系が人気だったりするんです。このあたりも、もしかするとママとの認識のずれがあるかもしれません。お子さんと一緒に下着選びを楽しんでもらうことで新たな発見があったり、女の子のからだの成長について話をするきっかけにもしていただければと思います」(石川さん)ママ自身が「からだのことってなんとなく話題にしづらいな」と思っていると、それは子どもにも伝わるもの。服選びの延長のように、カジュアルな感覚で子どもと一緒に下着を選べると、女の子のからだの成長についても話題にしやすくなるかもしれませんね。<取材協力>・ワコール ・ワコール ツボミスクール ・グンゼ
2017年04月19日心もからだも、日々成長していく子どもたち。とくに女の子の場合、小学校中学年くらいを目安に、からだつきが大人びてくる子も少なくありません。デリケートなこの時期に、親ができることとは? いまどきの小学生女子の下着事情から選び方、子どもとのコミュニケーションのとり方まで、女の子のからだの発達と下着について長年研究を進めているワコールのプロに教えていただきました。<お話をうかがったのは>株式会社ワコール 総合企画室 広報・宣伝部石川 桃子さん女性の「美しくありたい」に応える企業として、さまざまな活動を行うワコール。成長期の女の子とその保護者への取り組みとして、ワコール人間科学研究所のデータをもとに、成長期のからだの変化や下着の選び方をレクチャーする無料の出前教室「ワコール ツボミスクール」も開催。10万人以上が参加している(2016年3月末現在)■いまどき小学生女子の17%が、4年生までにブラデビュー!「最近の子は発育がいいなあ」と思ったことはありませんか? いまどきの女の子のからだの成長について、ワコールがまとめた「バストの成長と年齢の関係」のデータを見せていただきました。ワコール人間科学研究所のデータでは、11歳でバストのふくらみがみられる女子の割合が、1980年では約45%に対し、2014年では80%近くまでアップ。また、初経(初めての月経)の年齢も、1980年では12歳で約20%だったのが、2014年は50%以上になっていることがわかりました。つまり、現代っ子は親世代の頃よりも、ちょっぴり成長が早めな傾向にあると言えそうです。では、ブラはいつ頃からしている子が多いのでしょう。ワコールの調査によれば、小学4年生で17%がこれまでの下着からブラ機能のある下着にチェンジしているそう。さらに、ブラをしている子のうちの80%が小学生のうちにファーストブラデビューをしているという結果が!そんなに早い時期からブラをつけるの? とびっくりしてしまいそうですが「ここでいうブラとは、バストを保護する意味でのブラ機能がついた下着のことです」と石川さん。つまり、大人用のブラではなく、ソフトなノンワイヤータイプやスポーツブラ、あるいはバストにあたる部分が二重になったタンクトップなども広くは「ブラ」に含まれ、これらを初めてつけるタイミングを「ファーストブラデビュー」ととらえているとのことです。「成長が早い子もいれば、のんびりめな子もいますので、10歳になったからブラデビューをしなきゃ! ということではありません。データはあくまで目安としてとらえていただいて、ママ自身がうちの子もそろそろかな? と心の準備をしつつ、お子さんの成長に応じてその時々にあった下着を選んであげることが重要です」(石川さん)子どものからだの変化に気をかけながら、その子にとってよいタイミングで下着を切り替える声がけをしてあげられるとよさそうですね。■生理とバストのふくらみ… どっちが先だっけ?自分も通った道ではあるけれど、どんな順番で、どうやって成長していったか記憶があいまい…そんなママもいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、女の子のからだの発達について、いま一度おさらいしてみましょう。●ステップ1:乳頭のあたりがふくらむ(初経が始まる1年以上前)乳頭のふくらみが肌着やTシャツの上からでもわかるようになります。胸がちくちくする、服とこすれたり手があたったりするだけでも痛い、固いしこりのようなものがあるなどを感じる子もいます。●ステップ2:ふくらみが横に広がる(初経が始まる前後)ステップ1から1~2年かけて、少しずつ乳頭の周りがふくらんで横に広がり、輪郭がわかるように。バストがゆれるため、走ると痛みを感じる子も。そろそろ初経をむかえる心づもりをしておくとよいでしょう。●ステップ3:立体的にふくらむ(初経から1~3年)初経をむかえたあとも、バストは成長します。約3年かけて大人のような全体的に丸みをおびたバストに近づいていきますが、まだ大人用のブラだと上カップが浮くなど、きれいにフィットしません。初経をきっかけに下着をチェンジしよう、と考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、じつは初経よりバストの成長のほうが先に始まるのです。■娘の胸の変化に「運動会で初めて気づいた!」というケースも「ちょうど10歳頃(小学4年生)から親と一緒にお風呂に入らなくなる子が増えることもあって、つい子どものからだの変化を見過ごしてしまうことも多いようです」と石川さん。実際に「運動会で初めて娘の胸の変化に気づいた」なんて話もよくあるのだとか。また、バストや下着のことで悩みがあっても、親に相談しにくい…という子も少なくありません。「お子さんが下着のときにバストトップが透けていないか時折チェックしたり、日頃から“大人になることは決していやなことではなく、楽しいことや、できることがたくさん増えるんだよ”とポジティブに語ってあげていると、お子さん自身もからだの変化をステキなものだととらえられたり、ママに話しやすくなったりするんじゃないかなと思います」そういえば私も親に「そろそろブラがほしい」って言いにくかったなあ、と、思い当たる方もいらっしゃるのでは。経験者であり、最大の理解者であるママだからこそ、子どもの気持ちに寄りそって、不安や気がかりを解消するサポートしてあげられるとよいですね。次の記事では、成長に応じた下着の選び方、チェックポイントをご紹介します。<取材協力>・ワコール ・ワコール ツボミスクール
2017年04月17日かなり乱暴な言い方になるが、日本人にとって「セックス」とは何であろうか?子供をつくるための手段?それとも欲を満たすための行為?みなさんは、セックスがコミュニケーションツールの一つであるという認識はあるだろうか?最近ヤッてないカップルに贈る、「セックス推進キャンペーン」「旅先でセックスしよう!」こんな大胆なテーマを掲げキャンペーンを行っているのは、デンマークの旅行会社『SPIES』だ。実はデンマークは日本と同じで、少子化が近年社会問題となっている。ならばその少子化を少しでも「食い止めましょう!」と、旅先でセックスをして子どもを作ることを促進する名目の“社会的”キャンペーンが同社によるものだ。旅先でセックスをして子どもができたらベビー用品を3年分プレゼント、さらに、早く孫の顏が見たい母親たちが息子や娘のためにツアーを予約すると約18000円割引になるという。『SPIES』によると、旅先では男性も女性もロマンティックな気分になることが多く、普段の生活よりも51%もセックスをしやすい環境になるという。ならばこのチャンスは生かすべきであると、キャンペーンを大々的に打ち出して、旅先のセックスを助長する動画まで作成した。少子化を食い止める…という表向き体裁はあるものの、明らかにセックスに焦点が当てられた動画である。しかしデンマーク国民から批判が殺到したというニュースはない。※動画が見られない方はこちら5歳から学ぶ「セックスについて」(Photo by Mads Bødker)それもそのはず。デンマークでは国営テレビでも「セックス」という言葉が何度も発せられているほどで、この国では性を隠すものだとは捉えていない。デンマークの性教育はなんと5歳から始まるそうで、男の子も女の子も自分の身体について知り、セックスを楽しむための知識を家庭で教えるのだという。(参考元:J・SPA!)デンマークは性教育の先進国だ。1967年に世界で初めてポルノを解禁し、その3年後から学校での性教育が義務教育課程に導入された。そして現在では、今の性教育にプラスしてポルノを授業に取り入れることを検討中だという。ポルノ…要するにAVについて学校で教育するなんてあまりにも非常識なように思うが、ここにはきちんとした理由がある。まずポルノ上で行われていることと現実的なセックスの違いをきちんと教育すべきであるということだ。ポルノにはない現実のセックスの喜びを探求できるよう、大人が導いてあげるべきだと考えている。また、少年は99%。少女の86%が16歳までにポルノを見たことがあるいう調査記録があり、10代のうちからセックスについて議論することも重要であるとされている。性生活において賢明な決断を下せるようになるためには、性に目覚めた瞬間からそれについて教える人が必要なのだ。(参照元:RT)年間セックス回数、「最下位」の日本(Photo by Roberto Trombetta)それに対し、日本ではセックスはまだまだ「秘密にするもの」という意識が強いのかもしれない。初めて「性」について習う学校の授業でも、何だか重々しい雰囲気で保健の先生が明らかに「秘密のこと」というていで話を進める。男女が別々で授業を受けることも多く、とにかく気まずくて目を逸らしたくなってしまう生徒も多いだろう。しかしデンマークではそんな日本の雰囲気とは真逆だ。性について学ぶとき、男女が別々になって授業を受けることなんてほとんどなく、むしろかなり突っ込んだ話も展開される。例え男性の自慰行為に話題が及んでも、笑いが起こるなど決して気まずい雰囲気はないようだ。(参照元:NEWYORKTIMES)そのデンマークとは違う雰囲気が今の日本の性に対す閉鎖的な雰囲気を作り出しているのか、日本の年間性交率は1年に48回と世界26ヵ国中、最下位。(参照元:womanexite)また、25歳から29歳の未婚男性のうち25%が性交渉の経験なし。女性も29.3%と、4人に一人は性交渉未経験であることが明らかにされている(参照元:国立社会保障・人口問題研究所)人間との「セックス」の良さとは?(Photo by Tord Sollie)本来のセックスの楽しさや喜びを我々は知らないまま大人になってしまったらどうなってしまうのであろうか。AVで見るセックスが正しいセックスと理解してしまうのか、それとも今話題の「セックスロボット」さえあれば事足りる世の中になってしまうのであろうか。VRが台頭し2050年までにはセックスロボットとのセックスが、人間とのセックスよりも上回るというデータもある。(参照元:Bondara)日本では「セックス=下ネタ」のような印象があり、コミュニケーションツールであるとは今だ認識されていないように思う。(参照元:QREATORS)そんな日本では、この話が遠い未来のことであるようには思えないしかしセックスは男女のコミュニケーションの一つである。テキサス大学の研究によると、セックスの動機は一般的に認識されている「子供を作るため」「性欲を満たすため」を含め、237つも特定される。このテーマについて研究しているトロント大学のミューズ博士は「私が前向きな目的でセックスをしていると、私の性欲や満足度は増加する。パートナーもおそらくそれを察知し、それが2人の関係にもプラスの効果をもたらす。私たちの満足感が2人の良好な関係につながるのだ」と述べる。(引用:THE WALL STREET JOURNAL)つまり「相手を喜ばせたい」や「距離を縮めたいから」などのポジティブなセックスはお互いの欲を満たす以上に人間関係にもプラスに影響するのだ(参照元:THE WALL STREET JOURNAL)私たち日本人も性に対してタブーなイメージをもつよりも、きちんとしたコミュニケーションの一つであるという認識をもっと高めたほうがいいのかもしれない。さもなければ、「人間がいなくてもセックスができる社会」がいつの日か訪れてしまうだろう。—————Text by Asuka YoshidaーBe inspired!
2017年02月13日悩ましい子どもへの性教育。他の家庭ではどうしてるの?出典 : 発達障害児の子育て、特に多感な思春期の頃というのは、いろいろ苦労されている方も多いと思います。その中でも親として悩ましいことの1つは、性教育についてではないでしょうか。そもそも子どもたちは、自分たちの性についてどう考えているのでしょうか?先日、発達障害の親の会で性教育について話し合う機会がありました。そこでは、発達障害や知的障害のある子どもに対し、どうやって「自分の身を守ること」「人を傷つけないこと」を教えるか?ということが話題になりました。私たち親の世代は小学校5年生頃に男女別に分けられ、スライドや映画を視た後に先生からの話を聞く、というのが性教育でした。なんだか通り一遍の話で本当に知りたいことはわからないという感じ。それがきっかけで友達同士でコソコソと情報交換し合って、徐々にいろんな知識を得ていくというパターンが典型的なものでしたね。しかし、アスペルガー症候群の診断が出ている娘は小2から不登校で、中2の現在まで学校には通っていません。これでは性教育を受ける機会もありませんし、発達障害を持った子どもたちは、友達同士でそういう情報交換をするのが苦手な傾向にあるように思います。親の会ではいろいろな情報や体験談を聞くことができましたが、「こうしたらいい」という明確な答えは出ませんでした。娘は性について、どこまで知っているのだろう出典 : 我が家の場合、小4で娘にパソコンを与えたときに「これで性についても知ることになるだろうな」という覚悟がありました。自由にネットの世界を楽しんでほしかったのでフィルタリングもしませんでしたし、プライバシーを尊重するために娘が何を見ているかということには一切関知しませんでした。ただ、「ネットに書いてあることが本当とは限らない」「女の子は被害に遭いやすい存在である」「ネットの中の人の性別や年齢は信じてはいけない」ということは最初に言い聞かせ、もし不安なことがあればすぐに相談することを約束していました。娘は自由にいろいろな情報を取り入れているようで、性についても「ああ、ひと通りのことはわかっちゃったみたいだな…」ということは何となく日頃の会話で理解できました。だけど、生理が始まったときなどは信頼できるサイトの情報をプリントアウトして私から渡したりしましたし、直接手当てのアドバイスもしました。そうしているうちに、自分の身体の変化が気になるときは直接相談してくれるようになったのです。「フィルタリングについてどう思う?」とあるとき聞いたら、「どんなことでも信じちゃう子にはいいかもしれないね」と言ってました。なんか大人な意見ですね。娘に直撃インタビューしてみることに出典 : そうは言っても、娘に正しい情報を伝えるためにはきちんと性教育をする機会が必要だなと感じていました。「そうだ!直接本人に聞けばいいのでは?」とあるときふと思って、娘にインタビューしてみました。私「性教育って学校でやるんだよね」娘「行ってないから知らん」私「じゃあ、誰から教えてほしい?」娘「親だけは絶対に嫌。ママ、おばあちゃんと性について話したい?」私「それは嫌すぎるな。じゃあ誰ならいい?」娘「人からは嫌。ちゃんとした知識が書かれた本で、生々しくないデザインのやつを読みたい」私「それは本棚に並べておけばいいのかな?」娘「嫌。だってマンガ読もうかなぁと思って本棚を見たら性教育の本が並んでるなんて、エロ本が本棚に交じってるみたいだから。別の部屋にある本棚に入れておいてくれたら読むよ」私「トイレに置いておくっていうのは?」(そういう意見をどこかで読んだのです)娘「トイレしながらそんな本読むなんて嫌」親からそんな話を聞きたくないというのは想定内でしたが、性教育の本が娘の中ではエロ本扱いということにビックリしました。目につくところにおいてほしくない、ましてや読んでるところを人に見られるなんて言語道断という娘に、「思春期の子どもというのは好奇心と恥じらいが混じり、難しいものだな」と感じました。さまざまな誘惑や犯罪に巻き込まれないよう、私の経験から知ってほしいこと出典 : 私が娘に望むことは、●自分は唯一の大切な存在であると知ること●自分を傷つけるものに対しては「No!」と意思表示できることです。そう確信しているのには理由があります。同じアスペルガーと診断を受けている私は自己肯定感が低く、自分のことが大切な存在だと意識したことがありませんでした。そして性被害に遭っても、なかなか「自分はひどいことをされたのだ」と意識できず、「私の勘違いなのかな?」と思っていました。その場でとっさに逃げられなかったり、その後も「考え過ぎなのかな…」と自分の考え方のせいにしたりし、その結果フラッシュバックに悩まされるようになったからです。娘には、私と同じ苦しみを味わってほしくはありません。子どもが自分の身を自分で守れるように。CAPのススメ出典 : フラッシュバックに悩んだとき、私が受けたのがCAPというプログラムでした。その内容は、●自分の大切さを知る●自分を守るためのにはどうしたらいいのかを知るというものです。それまで「自分を尊重する」ということを知らなかった私ですが、プログラムを受講後は「私は尊重されていいんだ」ということを知りました。人にはそれぞれ人権があり、自分を犠牲にしてまで周囲のために頑張らなくてもいいんだということを理解できるようになったのです。CAPには知的障害を持った子どもたちのためのプログラムもあります。もし、私が子どもの頃にこのプログラムに出会っていたら、性被害に遭ってもすぐ大人に相談できたと思います。また、逃げるための実践的な訓練もあるので、防げていた被害もあるでしょう。娘にもいずれ、また全ての子どもたちにもぜひ体験して欲しいな、と思っています。子どもワークショップでは、最初に「権利」(基本的人権)について学びます。「生きるために絶対に必要なもの」と説明します。さらにその中でも特に大切な“子どもの特別に大切な3つの権利「Safe(安心)、Strong(自信)、Free(自由)」“について学びます。大切な自分を守るための行動の選択肢は、「No(イヤという)」「Go(その場を離れる)」「Tell(誰かに話す)」です。自分は大切な存在と思う感覚(人権意識)があってこそ、「いや」と感じることができ、自分を守るための行動を選ぶことができるのです。
2016年12月16日子育て中、頭を悩ませてしまうのが「性」の話題ではないでしょうか。何気なく聞かれた質問にどう答えればうまく伝わるのか、一瞬言葉につまってしまった経験は誰しもあるかもしれません。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと、子どもでも分かりやすい性にまつわる絵本を集めてみました。おちんちんのえほん作:やまもとなおひで/絵:佐藤 真紀子/出版社:ポプラ社 「おちんちんのえほん」(絵本ナビ紹介ページ) 性にまつわる単語を、子どもはおふざけに扱ってしまいがち。この絵本は、表紙を見て「おもしろそう!」と手にした子に、男女による性の違いや排泄のこと、性犯罪や成長に伴う体の変化など幅広い知識を授けてくれます。ごまかさず、照れることなく子ども目線で疑問を解決してくれる、幼児向け性教育の良作です。ぼくどこからきたの?作:ピーター・メイル/絵:アーサー・ロビンス/訳:谷川 俊太郎/出版社:河出書房新社 「ぼくどこからきたの?」(絵本ナビ紹介ページ) 「赤ちゃんはどうやって生まれるの?」1度はこの疑問を投げかけられたことのあるママも多いはず。この問いかけに、楽しいイラストと的確な言葉で応えてくれるのがこちらの絵本。子どもたち自身に「どこからきたと思う?」と先に考えさせることで、その後の説明がすんなりと心に残ります。時にはユーモアを交えながら赤ちゃんの誕生を学べる一冊。あかちゃんはどこから?作:ローズマリー・ストーンズ/絵:ニック・シャラット/訳:やまもとなおひで/出版社:ポプラ社 「あかちゃんはどこから?」(絵本ナビ紹介ページ) あたたかい語り口のこの絵本では、男女の体が違うことに意味があることを教えてくれます。親の持つ「ありのままをありのままに伝えたい」という思いに応え、寄り添ってくれる一冊。赤ちゃんはどうやってできて、どうやって生まれてくるのか。親にごまかされてしまった自身の経験から「自分の子には本当のことを伝えたい!」というママにもおすすめです。 おんなのこってなあに? おとこのこってなあに?作・絵:ステファニー・ワックスマン/訳:山本 直英/出版社:福音館書店 「おんなのこってなあに? おとこのこってなあに?」(絵本ナビ紹介ページ) 男の子、女の子。違うところは何でしょうか。好きな遊び? 好きな色? 好きなこと? 実は、違うのは「体のつくりだけ」。この絵本では性だけじゃなく、個性を認めあう大切さを知ることができます。いろんな国の子どもたちが写真で登場し「この子は男の子? それとも女の子?」と言い合いながら読み進めていくと、最後には大人の男女の姿。「偏見を持たず、お互いを知って大切にしあうことが大事」と、大人にも気付きのある名作です。性の絵本(全5冊)編著:山本 直英 高柳 美知子 安達 倭雅子/絵:木原 千春/出版社:大月書店 「性の絵本(全5冊)」(絵本ナビ紹介ページ) 全5巻がセットになった、小学生中学年~中学生向きの性の絵本。「生きるってどういうこと?」「子どもから大人へ生きる」「女と男、ともに生きる」「なぜ、こんなことして生きているの?」 「生きていくからききたいこと」にテーマが分けられ、性についての科学的な知識をまっすぐに伝え、「生きる」ことを前提に性を学ぶという視点で編集されています。年齢にそって、子どもたちにアプローチしたい絵本です。情報の渦の中で生きる時代だからこそ、正しい知識を教える機会を設けるのは大切なこと。タブーにするのではなく、疑問を口にしやすい雰囲気づくりも性の理解への第一歩となっているのかもしれません。 データ協力: 絵本ナビ
2016年11月10日(Photo by Dasha Buben)2003年、東京のある養護学校で衝撃の事件が起こった。 養護学校で行われていた「性教育」を不適切とし、都議3名が産経新聞記者を引き連れ、「視察」を行ったのだ。 産経新聞は授業で使用された教材を「まるでアダルトショップのよう」などと、「不適切」な報道を行った。 その後、教師らが創意工夫してつくり出した教材は都教委によって没収された。 それから13年、「日本の性教育」は変化したのか。 権力によって踏みにじられた性教育(Photo by Monoar)2003年、都立七生養護学校で起きた上述の事件は、教育への権力介入はもちろんのこと、日本における性教育へのタブー意識などが存分に表れている事件ではないだろうか。 七生養護学校では、子どもたちの間で起こる性的ないたずらに対応するため、性教育を本格的にスタートさせた。 教師たちは、視覚的教材や具体的な言葉などを使用することにより、知的障がいを持つ児童にもわかりやすく性知識を教えていた。 知識のみらならず、自己肯定や愛着形成を含む性教育、いわゆる「包括的性教育」を実施していた七生養護学校。 しかし、突如として七生養護学校での性教育は、発達段階を無視し、学習指導要領に違反するものとして「不適切」と判断されてしまう。 その後、教員や保護者らは都及び都議らに対して提訴し、2013年11月に勝訴した。 高裁判決では、七生養護学校の性教育は「望ましい取り組み方」とされた。 さらに、学習指導要領は「一言一句が拘束力すなわち法規としての効力を有するとすることは困難」などとも述べられ、教育実践者の裁量が広く認められる判決となった。 しかし、七生養護学校事件以降、日本の教育現場における性教育は未だに萎縮しているという。 衝撃的な学習指導要領(Photo by Victor Björkund)現行の中学保健体育の学習指導要領には、驚きの文言がある。 妊娠や出産が可能となるような成熟が始まるという観点から、受精・妊娠までを取り扱うものとし、妊娠の経過は取り扱わないものとする 注目すべきは「妊娠の経過は取り扱わない」としている点だろう。 望まぬ妊娠に効果的とされる性教育だが、「妊娠の経過」を取り除き、果たして正しい性知識は教えられるのか。 外部講師を招いた性教育を行う学校は存在するものの、まだまだ十分とは言えない日本の性教育。 私たちはどのようにして正しい性知識を得るべきか。 リベラルな国、アメリカ?(Photo by Celso FLORES)日本以外の国では、一体どのような性教育が行われているのだろうか。 アメリカを例に見てみよう。 実は、アメリカでは禁欲のみを求める性教育が大半とされる。 さらに、アメリカの3分の1のティーンエイジャーたちは、正しい避妊方法についての教育を受けないともいわれている。 Advocates for Youthの報告によれば、禁欲のみを求める性教育を受けても、長期的に見たときには、性行為の開始時期を遅れさせることはできないとされている。 日本では、2000年度から医師による性教育を開始した秋田県で人工妊娠中絶率が減少した。 望まぬ妊娠、そして近年、若年層に広がる性感染症などを防ぐためには、正しい性知識を教える性教育は必須だろう。 しかし、権力からの不当な圧力があるなどして、性教育を思うように行えない学校が多い場合、性知識はどのようにして得られるのだろうか。 情報社会に溢れるデマと、テクノロジーが生む期待(Photo by andronicusmax)ティーンエイジャーたちが気軽に性知識を得る場所としてまず挙げられるのは、インターネットだろう。 しかしインターネット上には、誤った情報も多数含まれる。 ネット上に溢れる、性をモノのように扱うポルノは、歪んだ性感覚を生み出しかねない。 そんな中、アメリカで「Juicebox(ジュースボックス)」というアプリが開発された。 (Photo by App Store)開発者はブリアナ・レーダー。 彼女は高校時代、テネシー州で1日の禁欲のみを求める性教育含む性教育を受けた。 大学入学後、十分に性教育を受けてこなかった友人たちが安全ではないセックスなどを行っていることを知った。 州や国が変わらないならばと、性知識とオープンな対話の場を提供する「ジュースボックス」を開発した。 現在、アプリの対応言語は英語のみで、17歳以上という年齢制限がある。 ユーザーは、匿名で性について質問ができたり、自らの性体験を他人とシェアしたりできる。 Yahoo!知恵袋やOKWAVEのように一般ユーザーが回答するのではなく、「ジュースボックス」ではトレーニングを受けた専門家が回答者だ。 次世代の性教育の可能性を感じさせるアプリといえるのではないか。 性教育にモザイクはいらない(Photo by Brad Flickinger)日本で2008年、5大学の大学1年生に対して行われた調査では、「性感染症」や「妊娠」についての性教育の充実を高校教育に求めていた学生が多かったことが明らかにされている。 権力者などにより「過激」だとか「偏った」とレッテル貼りされた性教育だが、望まぬ妊娠、性感染症、性被害、誤った情報の氾濫といった現状を踏まえてもなお、性教育はタブー視されたり、抑圧されたりしなければならないのか。 子どもたちが性教育を学校で学ぶ権利を奪ってはならないし、スマートフォンによる性教育が全員に適している、あるいは届けられるとも限らないが、上述したアメリカのアプリのように、デジタルネイティブ世代だからこそ、有効な性教育のあり方を今後探ってゆけるのではないだろうか。 今、新しい性教育を考え、生み出す時代が来ている。 via. Advocates for Youth, COSMOPOLITAN,PILCON, San Francisco Chronicle, 「こころとからだの学習」裁判支援サイト, 「こころとからだの学習」裁判支援サイト 「声明『こころとからだの学習』裁判最高裁決定を受けて」, 埼玉医科大学雑誌,信濃毎日新聞, 諏訪の森法律事務所, 中日新聞, 東京弁護士会, 七生養護「ここから」裁判刊行委員会, 日本性教育協会, “人間と性”教育研究協議会, ひみつ基地, 弁護士ドットコム, マイナビニュース, 文部科学省, ユニ・チャーム この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「ゆりかご」から始まる、世界で一番早い「性教育」 小学校高学年になると、保健体育の授業で性教育を扱い始める。デリケートな話題であるため、教師はいつも以上に慎重だ。「男子は校庭に出て遊んでいるように」と、女子... ーBe inspired!
2016年10月04日3月3日は「ひな祭り」。女の子の健やかな成長を祝うイベントとして知られていますが、じつは昔は「ひな祭り」=「性教育の日」としての意味合いもあったそうです。かわいらしい印象が強い「ひな祭り」に、そんなエロティックな意味合いがあったとは…。エキサイト電話占いの キクチミカコ先生 によると、「ひな祭りの日にはじめるといい、“アダルトな魅力を引きだす方法”もある」のだとか! さっそくご紹介しちゃいます!■「ひな祭り」=「性教育の日」ってホント?ひな祭りは、“女の子のお祭り”です。女の子が、自分自身の“女性性”を意識するにはもってこいの日。だからこそ、性教育を絡めやすかったのでしょう。ひな祭りに飾る品々にも、“女性性”を示すモチーフがたくさん隠れているんですよ。■ひな祭りの食事にも“女性性”を示すモチーフが・ハマグリまずは、お吸い物に入っているハマグリ。2枚の貝殻がピッタリと密着しているさまから“処女”という意味合いもあるといわれています。「処女」=「貞節・純潔」。つまり、女の子の貞節が守られますように、という願いが込められているのだそう。・ちらし寿司具沢山のちらし寿司は、“世のなかにはさまざまな男性が存在する”という意味を持っているのだとか。「具沢山」=「甘い男、辛い男、柔らかい男、歯ごたえのある男…」。よくかみしめて、ちゃんと味を理解してから結婚しなさい、という戒めだそうです。・桃の花たくさんの実をつける桃の花は“多産”の象徴。桃は早いうちに花が咲き、とても甘い香りがすることから、女性性を示すモチーフとして起用されてきました。桃の花は美しいだけではなく、厄除け、魔除け、長寿のパワーがあるともいわれています。■大人になっても、「ひな祭り」ってお祝いするの?ひな祭りに限らず、季節の行事を大事にする姿勢は、“旬”の運気を取りこむことにつながります。とくにひな祭りは“女の子のお祭り”ですから、自分自身の女性性を再認識するうえでも、ぜひ意識的にお祝いしていただきたいですね!恋愛したい気持ちはあるけれども恋愛から遠ざかっている女性や、意中の男性の前で女性性を出すことに抵抗がある女性、また、パートナーとのマンネリやセックスレスが気になっている女性は、ひな祭りを楽しむことで、恋愛運や女性としての運気がアップします。また、今年のひな祭り当日は、“恋愛”や“女性”を意味する金星に、土星と天王星が非常に良い角度をとります。土星は“落ちつき”や“安定”をもたらし、天王星は“サプライズ”をもたらします。ひな祭りを楽しくお祝いする女性に、“良い意味で想定外の手応え”を運んでくれるでしょう。■知りたい!「アダルトな魅力を引きだす方法」ひな祭り当日は、お風呂場を徹底的に掃除しましょう! お風呂場は、ハダカになる場所ですから、セクシャリティ関連の運気をアップさせる重要ポイントです。ピカピカになったお風呂には桃色の入浴剤を入れて、バスタイムを楽しんでくださいね。キクチ先生によると、「ひな祭りを楽しくお祝いする女性に、想定外の手応えがある」とのこと。大人になると、毎年ただ過ぎさっていくだけの「ひな祭り」。今年は女性性に目を向けてアダルトな魅力を引きだしてみて。意中の彼がいる人も、恋のお相手募集中なあなたにも、きっと“想定外の手応え”があるはず!●取材協力:エキサイト電話占い キクチミカコ先生
2016年03月02日3月3日は桃の節句、女の子のお祭りですね♪この華やかな行事が近づくと、いくつになっても心が弾むような気がします。そんなひな祭りは古来、女の子への性教育の機会でもあった、という衝撃の説を以前ご紹介したことがありました。≪ひな祭りは性教育の日!?≫そもそも「ひな」という言葉自体が“女性自身”の隠語だったとも言われていますし、お膳に欠かせない菱餅は女性器を、白酒は男性のアレを模しているとする説もある、ということ。ですから、もうこの行事自体がエロ、いや性教育の題材の宝庫!ってことになります。本来は女の子の幸せを願うはずである「桃の節句」に、性の話題を持ち込むなんて!とお思いになる人もいるかもしれませんが…。しかし、本当に女性が幸せになるには正しい性知識が必要不可欠なのでは?…といった大義名分を振りかざし、ひな祭りをエロ目線、いえ大人の視点で見てみたいと思います。正しい性知識か否かはともかくとして、見方によっちゃ面白いことになりそうです。≪“貝”はやっぱりエロいのか≫ひな祭りのお膳にはハマグリのお吸い物が不可欠。ハマグリは上下の対になる貝殻としか合わせられないことから、夫婦和合を意味するとされ、女の子が将来唯一無二の伴侶を得て幸せになりますように!と願うひな祭りには欠かせない食材です。そのハマグリが持つもうひとつの意味合いは「貞節・純潔」。2枚の殻をぴったりと堅く閉じた姿が、うら若い少女の未熟な女性器を表すとされ、乙女の純潔が守られますようにとの願いがこめられているのだそう。地方によってはシジミや赤貝が供されることもあるようですね。実はこれ、シジミ→ハマグリ→赤貝という流れがあって、女性器の成長を表しているという説も…。いずれにしても、露骨な話ですよね!また、ハマグリを使うのは、平安時代の女児の遊び「貝合わせ」(ぴったりと合う対の貝殻を探す、神経衰弱のようなゲーム)にちなんでいるとも言われています。が、大人の「貝合わせ」と言えば、ちょっと特殊な性技の名前。こっちを先に連想した人もいるんじゃないでしょうか?もともと、貝はその形状から女性器にたとえられることが多いもの。日本では、一枚貝のアワビや子安貝がその代表として有名ですよね。ちなみにフランスでは、ムール貝がこれに当たるのだとか。どこの国でも考えることはひとつ、という良い例でありましょう。また、ムール貝の仲間である「イガイ」は、アワビやムール貝よりも女性器により近い姿…というか「そのもの!?」ってくらい酷似しているのだそう。しかも海藻を挟み込んでいることが多く、その姿がヘアまで再現しちゃっているらしいです。ちなみにこの貝、みそ汁やブイヤベースなどにすると良い出汁が出ておいしい、とのことです。食べる勇気がなかなか出ませんが。≪ひな人形で妄想…宮中の性教育≫ひな祭りの主役は、やっぱりひな人形。お内裏様とおひな様は当然夫婦として並べられ、永遠の愛を表しているわけですが、問題はそこから下の壇の人々です。彼らには様々な設定がなされていることをご存知でしょうか?たとえば三人官女。時代によってその顔は変わるので一概には言えないのですが、真ん中の官女には眉がなかったり、お歯黒を塗っていたりすることにお気づきですか。平安の世、宮仕えの女官の中でも、既婚者は眉をそり落としお歯黒をすることになっていたそう。おそらく、この人が姫君の侍従のリーダー、つまりバリキャリのお局様です。このお局は姫の身の回りの世話だけではなく、家庭教師として女性に必要な教養を教えていたとのこと。もちろん、ウブな姫君に性教育を施すことだってあったことでしょう。夜な夜な殿方の喜ばせ方や褥(しとね)での振る舞い方を、体験談を織り交ぜながら語り聞かせていたかもしれません。その下に控える五人囃子は、子ども音楽隊ではなく貴族の子息たち。いいとこのボンボンがコネ入社したようなものですが(平安時代はそれが普通)、うまくやれば大出世できるとあって、その胸の内には野心が燃えたぎっています。さらにその下、右大臣・左大臣はお内裏様のお付き人。常に貴人に付き従い、時には恋の橋渡しをすることもあったとか。当然、夜の実地教育のための女官の手配や、殿の好みの女性を集めるなどのマネジメント業務も行っていたことでしょう。また、明治時代に入るまでの日本は同性愛・特に少年との性愛がごく普通に行われていたと言われていますから、有力な大臣と立身出世を狙う五人囃子による愛憎劇場が毎夜繰り広げられ…今で言うBLってところ?なんて下衆な想像もできてしまいますね。ということで、雑学と妄想のひな祭り、いかがでしたでしょうか?紅白梅が香る春の宴で、ちょっとした話の種になれば幸いです。(文=石村佐和子)雛人形のお内裏様は誰?恋人ができない理由がわかる!【無料診断】
2015年03月03日