KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『掃除機』が3月4日に開幕し、本作を演出した本谷有希子のコメントと舞台写真が到着した。本公演は、引きこもりの50代の娘、無職の40代の息子、80代の父親が暮らす家の情景を、一家の「掃除機」の目線から描いた戯曲。チェルフィッチュ主宰・演劇作家・小説家の岡田利規が2019年にドイツ有数の公立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレ劇場に書き下ろし、自ら演出した『The Vacuum Cleaner』(ドイツ語上演)を、劇作家・小説家・演出家の本谷有希子による演出で、日本語にて初演する。引きこもりの娘役は家納ジュンコ、無職の息子役は山中崇、父親役はモロ師岡、俵木藤汰、猪股俊明の3人で1役を演じるほか、一家の掃除機<デメ>役は栗原類が演じる。また、ミュージシャンとしてだけでなく、ダンサーとのコラボレーション、絵本出版など、ジャンルを越えて活躍するラッパーの環ROYが音楽を担当する。■演出 本谷有希子 コメントこれまで演出家として自分の中のイメージを舞台化することに使ってきた想像力を、他人の、それも岡田さんの言葉を膨らませるためだけに使い倒したこの一カ月は、とても刺激的な時間でした。改めて、演劇とは何か、演出とは何か、本谷有希子らしさとは何か、てかそんなものあるのか、いや、そもそもなくない? みたいなことを考えさせられる、貴重な経験にもなりました。ドイツで上演した岡田さん演出の掃除機とは、別物になってしまったであろう本作を、ぜひ劇場に確かめに来てもらえると嬉しいです。<公演情報>KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース『掃除機』3月4日(土)〜3月22 日(水) KAAT 神奈川芸術劇場<中スタジオ>作:岡田利規演出:本谷有希子音楽:環ROY出演: 家納ジュンコ、栗原類、山中崇、環ROY、俵木藤汰、猪股俊明、モロ師岡
2023年03月06日チェルフィッチュ主宰の岡田利規が2019年にドイツの公立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレ劇場のために書き下ろし、自ら演出した『The Vacuum Cleaner』が『掃除機』としてKAAT神奈川芸術劇場にて日本語で日本で初めて上演される。高齢になった親が、引きこもりの子どもたちの面倒を見る“8050問題”と呼ばれる社会問題を扱った本作の演出を務めるのは本谷有希子。本谷にとっては他人が執筆した戯曲を演出するのは今回が初めての試みとなる。独特の言葉の面白さを持つ岡田の戯曲の世界を本谷はどのように舞台上に構築するのか? 初日を前に話を聞いた。ドラマ要素が排された岡田利規の戯曲「なんで私なんだろう?」――。2020年にオファーが届いた際の本谷の偽らざる思いである。これまで本谷が舞台化してきたのは一貫して自ら執筆した戯曲か小説。それでも、岡田の戯曲を演出することを決めたのはなぜか?「岡田さんの戯曲って私の戯曲の作り方と、本当に全く違うんですよね。例えばドラマの在り方。私は自分の芝居をドラマとして作ってきた時間がすごく長いけど、岡田さんの戯曲はドラマ要素が極力削られている。年々、私は自分の作劇法に不自由さを覚えていたこともあって、近年は自分の小説を舞台にしたりもしてたんですが、自分以外の人が書いた戯曲、しかもドラマ要素が排されたものを演出することに単純に興味が湧きました。数回におよぶワークショップ、ディスカッションを経て、稽古に入ったが、そこで「自分なりのつくり方を探すのに苦労しました」と苦笑交じりにふり返る。「“私らしさ”というものは、私の書く戯曲の中にあるもので、演出で自分らしさを見せてきたわけじゃなかったと実感しました。稽古序盤は自分の好きなように演出してみたら、すごくシンプルな味付けになったんですよね。悪くはないのかもしれないけど物足りない。どうやって自分の“色”を着けていこうかと……。そこで戯曲の言葉と俳優の身体の関係性をもう一度、捉え直すべきだなと感じて、言葉で表現することと身体で表現することを別々に走らせるという試みをして、少しずついろんなものが見えてきました。舞台美術も最初は具象セットだったんですけど、途中で抽象にガラッと変えてもらって。そこから、またイメージを捉え直しました。しゃべる家電、3人の父親役、家族以外の“他者”本谷も俳優陣も岡田の演出で上演されたドイツ語版の初演の資料は見ずに今回の日本語版に臨んでいる。例えば、劇中の一家の80代の父をモロ師岡、俵木藤汰、猪股俊明の3人で演じるが、これは本谷の決断で実現したアイディア。本谷はその意図を“自由”という言葉を使って説明する。「2019年の『本当の旅』という公演で、ひとりの語り手を複数の俳優が入れ替わりながら演じるということをやってみたんですけど、その時、ちょっとだけ『自由になった!』という感覚があったんです。私はずっと戯曲から『自由になりたい』と思っていて、でも方法がわからなくて、いろんな活動をストップさせていた期間があったんですけど、ひとりの役を複数が演じたことで『こんなふうに遊んでいいんだ!』という感覚を得たんです。今回、戯曲を読み込んだうえで、岡田さんの書く世界は強度があるので、3人で父親を演じても大丈夫だろうという思いでチャレンジしてみることにしました」。『掃除機』キャスト上段左から)一家の長女<ホマレ>役・家納ジュンコ、掃除機<デメ>役・栗原類、無職の長男<リチギ>役・山中崇、音楽を担当し長男リチギの友人<ヒデ>役で出演もする環ROY下段左から)父親<チョウホウ>を3人1役で演じる俵木藤汰、猪股俊明、モロ師岡タイトルでもある“掃除機”は物語を通じて一家を見つめる存在。一家に一台あって、いろんな部屋で使用されるという点でも家族を見守る家電として絶妙なチョイスと言えるが、本作における掃除機とはどのような存在なのか?「この物語に登場する人たち(父、長女、長男)は、同じ家に住んでいながら、掃除機としか会話しないんですよね。最近の家電って本当に私たちの生活に寄り添っているし、現代を生きている人々の孤立感を表現する上で“しゃべる家電”はいいモチーフだな、と。掃除機はおっしゃる通り、家の中に必ずあって、動きもするんですけど絶対に家の外には出ない存在。この物語は家の“内側”だけで行われる局所的な世界を描くお話でもあるので、そんな存在の家電に家族の状況を語らせるところが岡田さんらしいなと思いました」。今回、音楽をラッパーの環ROYが担当し、舞台上でライブのように生演奏をしてもらうことに決めた意味、ねらいもまさにそこにある。「登場人物たちがみんな、家の中で近視眼的にあれこれ考えつつ、気づけば取り返しのつかない状況に追い込まれている。でも物事の見え方って場所や人によって当然違うし、この栗原類くんが演じる掃除機の捉え方も家族それぞれで違う。ひとつのテーマになるべく異なる視点を持ち込みたいと思って、環さんには舞台上で実際に音を出してもらい、同じ舞台上に家族以外の他者がいるという状況にしています。環さんには音楽をお願いして、実際に芝居を見ながら音も出してもらうけど、彼には『基本的に、このお芝居には無関心でいてください』とお願いしてるんです。だから環さんは稽古場でもすごく大事なシーンの後ろで、勝手に昼ごはん食べたりしている(笑)。そんな無関心な他者の視点も含め、いろんなフレームを持ち込みたいと思っています」。『掃除機』チラシ改めて本作について「岡田さんの独特の手法で、現代人が抱える孤立感やそれを生み出す社会を切り取っている。でもわかりやすくは解決しないしできない、そんなもどかしさもある。だから観に来る前と劇場を出た後で、物事の捉え方が“なんとなく変わったような”気持ちになる、そんなお芝居にできたらと思ってます」と語る本谷。2つの才能がどのような融合、化学変化を見せてくれるのか? 完成を楽しみに待ちたい。取材・文=黒豆直樹<公演情報>KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『掃除機』2023年3月4日(土)~3月22日(水)会場:KAAT神奈川芸術劇場〈中スタジオ〉チケット情報:の画面のようなデザインが目を引く本公演のチラシデザインについて、デザイナーの小池アイ子さんに、フリーアナウンサーの中井美穂さんがインタビューした連載「中井美穂 めくるめく演劇チラシの世界」を3月2日(木)に公開予定です! こちらもぜひご覧ください。
2023年02月27日劇団「チェルフィッチュ」主宰の岡田利規の戯曲で2019年、ドイツの演劇祭テアタートレッフェンで“最も注目すべき10作品”に選ばれた「掃除機」が本谷有希子の演出によって日本で初めて上演される。引きこもりの高齢化――いわゆる「8050問題」(80代の親が50代の子の面倒を見ること)をテーマにした本作にて、一家(父と引きこもりの娘と無職の息子)を見守る“掃除機”を演じるのが栗原類。近年、精力的に舞台出演を重ねている彼に本作の魅力について話を聞いた。栗原は2021年に岡田の作・演出による「未練の幽霊と怪物」に出演。同作を今回、演出を務める本谷が見に来た縁で、本作への出演が決まったという。「僕自身、“8050問題”というのもこの戯曲で初めて触れました。生々しく、重い題材であり、戯曲で読んでいる段階では複雑さを感じていたんですが、最近、稽古に入って本谷さんの演出でつくっていく中で、淡々とした会話にちょっとブラックなファンタジー的な要素が見えて笑える部分があったりして、面白いです。8050問題は、もしかしたら自分の身にも起こりうることかもしれないと思いますし、この舞台をやりながら『家族って残酷だな』と感じています」。栗原が演じるのは、80代の父、50代、40代の引きこもりの長女と無職の長男を見つめる掃除機のデメ。「決して無機質な存在ではなく、感情もあってシニカルな視点も持っているけど、この一家に愛着も感じている」とのこと。「観ていくうちに“掃除機”であることの意味がわかる芝居になっていると思います。本谷さんも俳優陣も、ドイツで初演された時の映像や資料は見ずに、日本初演でどんな表現ができるか? いろんな実験を繰り返しながら作っています」。松尾スズキ、ノゾエ征爾、西田征史、白井晃、根本宗子などここ数年、日本の演劇界の第一線で活躍する演出家の下で精力的に舞台に出演している。「数週間にわたって演出を受けて、それが身体に刻み込まれていく感じが自分に合っていると思います。純粋にライブの緊張感の中で表現するのが楽しいです」と語る。そして、舞台に立つ上で大切にしている、こんな思いを明かしてくれた。「市村正親さんが2016年に『ミス・サイゴン』を卒業される際に受けたインタビューで『その日、見に来たお客さんに『市村、いいな』と思ってもらえないと明日の仕事がない。毎日がオーディション』『最初から大きな役をやるんじゃなく、少しずつ上がっていくのが自分にはちょうどいいペースだった』ということをおっしゃっていて、すごく刺さりました。そのインタビュー記事は毎回、本番の5分前に読んでいます」。KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース「掃除機」はKAAT神奈川芸術劇場にて3月4日(土)より上演。チケットは発売中。取材・文:黒豆 直樹
2023年02月16日今をときめく女性たちの人生に迫るドキュメントバラエティ番組『セブンルール』。MCを務めるスタジオキャストは、年代も、仕事のジャンルも全然違う面々。毎週、リラックスしたトークを展開する心地のいい関係性は、YOU、本谷有希子、長濱ねるのどんなマインドから生まれているのか。『セブンルール』が生んだ関係性。――長濱さんが新たにMCに加わってから、早くも1年半が経ちましたが、年代もタイプも違う3人が、番組を通してつながる面白さみたいなものは感じていますか?本谷有希子:最初はもちろん、(長濱)ねるちゃんとの交わり方みたいなものがわからなかったんですが、収録を続けていくうちに、それぞれがなんとなくお互いを把握してきたし、自然になってきたと思います。違う年代の感覚が入るというのは大事なことで、ねるちゃんの世界観が加わり、番組によりバリエーションが出たな、とは思いますね。長濱ねる:私自身も、最初はこの番組におけるポジションみたいなものをどうしようと思っていましたが、みなさんがとにかく優しく接してくださって。だから、20代を代表して意見を言わなくちゃ!みたいなプレッシャーはなくなりました。MCとしてのコツは、今も掴めていませんが…(笑)。YOU:年代もジャンルも違う良さってある。私はプライベートでごはんに行ったり、飲んだりする時でも、異業種の人との関わりがすごい楽しかったりするんですよね。いろんなお話が聞けるから。――そんな3人の関係性は、どんどん進歩しているのでしょうか。YOU:この3人でどこかにデビューするわけではないので、そんなに深く考えてはいないです(笑)。本谷&長濱:あははは!(笑)YOU:それに、ここにメンズのMCが2人(青木崇高、尾崎世界観)入ることで、ちょうどいいというか、心地よくお話が回るので、必死に関係性を良くしていかなきゃ、というのもないですね。――確かに、番組を拝見していると、みなさんとても自然体に見えます。ところで、これまでに番組に登場した女性たちの中で、人付き合いが上手いとか、つながり上手だと思った方は、いらっしゃいましたか?本谷:不動産アドバイザーの青木人生(ひとせ)さんですかね。夜の街で働く女性に、不動産情報を提供するという仕事をされているんですが、その角度から、地域の人たちとつながっているのは面白いなって。長濱:私が印象的だったのは、銭湯の番頭で、外国人と結婚したレイソン美帆さん。この方も、街の人々とのつながりが素敵だと思いました。本谷:あと、ホームレスの支援やボランティアを行っている川口加奈さんも印象に残っています。活動を通して、どんどんつながりが広がっていくあたりが。ただ、毎回毎回、つながることの重要性とか、人付き合いの視点から、VTRを見ることはなくて…。YOU:みなさん、何かと何かをつなげるために活動をしているわけではなくて、自分がやりたいことをするために行動をしたら、結果的に、自然とつながりが生まれていただけなんですよね。――なるほど。3人はコミュニケーションをとるのが上手そうに見えます。人付き合いをする上で、マイルールなどあれば、教えてください。長濱:いつでも、フットワークは軽くいたいですね。今はまだ年上の方と接することが多いので、相手をあまり詮索しすぎないこと、そして、距離をちゃんと取ることも心がけていて。さらに、相手の話をきちんと聞くこと、相手をちゃんと見ることかな。あまりできていないかもしれないんですが。YOU:できてるよ~。本谷:私の場合、心地よい関係を築くために、なるべくラフにしておこうかな、って。たとえば、約束をきっちりするのではなく「今ここにいるから、来られるならどう?」ぐらいに。ちゃんとした約束にしないことで、相手が来なくても何も思わないし、相手にもプレッシャーを与えないで済む気がします。その方が楽ですよね。YOU:私は、年上も年下も知り合いがいっぱいいるんですが、“上の方から誘われたら絶対に行く”とかでなく、誰とでも接し方は一緒。もしマンツーマンだったら、なぜこの日にこの場所で、相手は私なの?と考えて、その人が欲していることを探るのは好き。それから、適度なウソも必要だと思うの。この仕事って時間が不規則で、相手からすれば、今日何をしているのかが想定できないじゃないですか。それに、誘いを断るのに「忙しいから」とは言いたくない。そんな時は「ごめんなさい、明日ちょっと…」って濁すだけで、勝手に、忙しいんだなって思ってもらえるんですよね。そういう術も、自然と身につけました。でも、誘いを断って家で寝てたとしても、体調管理の一環だから、それはウソでもないんですよ。…っていうウソの話です(笑)。長濱:(笑)。でもわかります。YOU:私なんて、焼き肉食べに突然韓国まで行っちゃうような馬鹿みたいな時代に育ったので(笑)、フットワークが軽いのは当たり前。本谷:いつかMC5人で飲みに行って、チームワークをもっと強めたいですね。YOU:コロナ禍じゃなければ1日5軒、渋谷区、世田谷区ともう一区ぐらいは余裕で行きますよ。長濱:最高ですね(笑)。さまざまなジャンルで活躍している女性に密着し、“いつもやっている7つのルール”を導き出すドキュメントバラエティ番組『セブンルール』。出演・青木崇高、尾崎世界観、長濱ねる、本谷有希子、YOU。毎週火曜23:00~カンテレ・フジテレビ系で放送中。(1枚目写真)ゆう8月29日生まれ、東京都出身。俳優、歌手、タレント、エッセイストなど多岐にわたり活躍。現在放送中の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK)に出演。衣装はすべて本人私物(2枚目写真)もとや・ゆきこ1979年7月14日生まれ、石川県出身。劇作家、小説家。2016年『異類婚姻譚』で芥川賞を受賞。著作は海外でもさかんに翻訳され、さまざまな言語で出版されている。オールインワン¥60,500リブタートルネック¥9,350(共にリノ/グッドスタンディング TEL:03・6447・2478)イヤリング、ネックレスは本人私物スニーカーはスタイリスト私物(3枚目写真)ながはま・ねる1998年9月4日生まれ、長崎県出身。元欅坂46。雑誌『ダ・ヴィンチ』でのエッセイ連載や、NHK・SDGsキャンペーン「未来へ17アクション」PR大使としてなど、幅広く活躍中。ジャケット¥45,000パンツ¥36,000(共にYONLOKSAN TEL:03・6910・8567)シャツ¥55,000(PERMINUTEinfo@perminute.net)ニットベスト¥24,000(LITTLEMAINANAlmntokyo.info@gmail.com)イヤリング¥23,182ネックレス¥22,728(共にvalentinemayu_hashimoto@valentinetokyo.com)リング、人差し指¥30,000中指¥15,000(共にmeitianeikasigustu@gmail.com)靴はスタイリスト私物※『anan』2022年1月12日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小川夢乃(本谷さん)岡本祥熙(長濱さん)ヘア&メイク・諏訪部留美(AIR NOTES/YOUさん)橋本庸子(本谷さん)風間裕子(長濱さん)インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2022年01月06日女優の橋本愛が3日、都内で行われた「Hulu U35 クリエイターズ・チャレンジ」ファイナリスト発表イベントに沖田修一監督、本谷有希子、じろう(シソンヌ)とともに出席した。オンライン動画配信サービスのHuluは、2022年3月まで35歳以下を対象とした若き映像クリエイターを発掘する育成プロジェクト「Hulu U35 クリエイターズ・チャレンジ」を実施。同プロジェクトにはプロ・アマ問わない35歳以下のクリエイターが参加でき、選考を経て選出された5人のファイナリストが制作費1000万円とプロの映画制作チームのサポートを受け、自身がプレゼンした短編企画を監督として制作できるという。完成した5作品は、ファイナリストたちの制作過程に密着したドキュメンタリー番組とともにHuluで配信。その後は5作品の中から最終審査によってグランプリ作品を選出し、グランプリ受賞者には賞金100万円とHuluオリジナル新作の監督権が贈られる。その第3次審査=ファイナリスト選考発表イベントが行われ、審査を通過した10人の候補者のプレゼンを受けて、審査員長の沖田修一監督のほか、橋本愛らが審査員を務めてファイナリスト5人を選出。コンペディションの審査は今回が初めてだという橋本は「自分とあまり年齢が変わらない方が熱さを持って挑戦している姿が格好良かったですし、本当に皆さんに獲って欲しいという気持ちが強くあったので、その中から5人を選ぶのは酷なことでした」と正直な胸の内を明かしつつ、「Huluさんの企画が今年で終わらず、ずっと続けば若い人にチャンスが届くと思うので期待しています」と来年以降の開催を望んだ。この日発表されたファイナリストは、『脱走球児(だっそうきゅうじ)』の近藤啓介さん、『まんたろうのラジオ体操』の老山綾乃さん、『鶴美さんのメリバ講座』の幡豆彌呂史さん、『瑠璃(るり)とカラス』の吉川肇さん、『速水早苗(はやみさなえ)は一足遅い』の上田迅さん。総評として橋本が「芸術文化に関わる身としては文化を守らなければいけない気持ちが強くあり、今すごく短い時間の中で自分を表現することが主流になっています。今、2時間かけて映画を撮ることに興味がある人がいるのか不安でしたが、こんなにたくさんの方々が応募されて、今日お会いした10人の方は自分の撮りたい作品への熱量や気持ちが伝わってきました。本当に今日をもって自分は駄目なんだと諦めるのではなく、たまたま今回がタイミングじゃないだけで、諦めずにずっと続けて欲しいなと素直に思います」とファイナリストに選ばれなかった5人に対して温かい言葉を。2014年の「キングオブコント」優勝でメディアに出演するようになったシソンヌのじろうも「心を腐らず続ければ勝ちだと思います。いつかはチャンスが来るし僕も体験しているので、諦めずに自分のやりたいことを続けてください」とエールを送った。
2021年08月04日待ってました、と言わずにはいられない。自らの名前を冠した「劇団、本谷有希子」で、過剰な自意識に苛まれる人間たちを描き人気を博した本谷有希子さん。その後、作家活動をスタートさせ、三島賞や芥川賞を受賞するまでに。その一方で演劇活動はお休み状態が続いた。その本谷さんが久々に演劇『本当の旅』を上演する。本谷有希子が演劇に戻ってきた! 「以前とは違う表現を探りたい」「演劇から足を洗う気はなかったです。それは一瞬も。ただ、どのタイミングにやりたくなるのかがわからなかっただけで。劇団をやっていた時は、公演の時期を先に決めて、何をやるかを後から見つけていたんですが、いつしかそれがルーティンになっていて。そんな時に小説を書き始めたんですけれど、小説って全力で書いたら、違う景色が見えてきて、書くのが楽しくなってしまって。いま、演劇でも同じような経験ができないかと思っているんですが」そして3年ぶりとなる舞台は、自身の短編「本当の旅」を題材に。「去年からワークショップという形で演劇活動は始めていましたが、そこでたまたま、自分の小説をお題にしてやってみたら、思わぬ手応えがあったんです。これなら以前とは違う表現が探れるような気がして、今回の公演に繋がっていったんです」その“違う表現”とは?「これまでは、ひとりの主人公を中心に周りの人がいて物語ができていましたが、この作品では、明確には主人公を設けずに群像劇の形をとっています。配役も決めず、同じ役を役者が入れ替わり演じますし。SNSの話ですが、舞台上で実際に撮影して映像で見せる方法を考えてみたり、デジタルの部分を人間の体で表現したり。これまでやったことのない作り方で面白いです」『本当の旅』は、旅行先のマレーシアで、インスタグラムに楽しそうな写真をアップすることに夢中になり、現実よりもネットの中の世界こそが本当だと信じてしまう男女の物語。「不自然で気持ち悪いけれど、なんか面白い。その“空気”みたいなものをそのまま舞台に提出したい。私、現実を直視しない人が好きなんです。彼らにはリアルの大事さに気づかないで突き進んでほしいですね」もとや・ゆきこ1979年生まれ。自身が主宰する劇団公演『幸せ最高ありがとうマジで!』で岸田國士戯曲賞を受賞。小説では’14年に三島由紀夫賞を受賞。最新作は短編集『静かに、ねぇ、静かに』。『夏の日の本谷有希子「本当の旅」』“お金で買えない価値”を求めて旅行に出た男女3人。“楽しそうな”写真をアップすることに夢中になる彼らだが…。会場では作中に登場するマレーシア料理の提供も。8月8日(木)~18日(日)原宿・VACANT作・演出/本谷有希子(『静かに、ねぇ、静かに』講談社刊より)出演/石倉来輝、今井隆文、うらじぬの、大石将弘、後藤剛範、島田桃依、杉山ひこひこ、富岡晃一郎、福井夏、町田水城、矢野昌幸全席自由(整理番号付き)4300円別途1ドリンク500円(共に税込み)(問)ヴィレッヂ TEL:03・5361・3027※『anan』2019年8月14日-21日合併号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年08月12日本谷有希子が作・演出を務める公演、「夏の日の本谷有希子『本当の旅』」が本日8月8日から18日(日)まで、東京・原宿のVACANTにて上演される。2018年に刊行された自身の小説『静かに、ねぇ、静かに』に収録されている短編を舞台化したものだ。SNSでの表現を大事にする若者たちがマレーシアを旅し、「本当の旅」を知る姿を描く。2009年に『幸せ最高ありがとうマジで!』で岸田國士戯曲賞を受賞、2016年には『異類婚姻譚』で芥川賞を受賞した本谷。演劇活動としては、2016年に飴屋法水らとともにVACANTで公演を行ったが、この時は複数人の共同創作であり、自身が役者として登場するなどもある異例の作品だった。彼女が作・演出を務める公演としては、2012年の『遭難、』以来実に7年ぶりとなる。出演するのは、石倉来輝、今井隆文、うらじぬの、大石将弘、後藤剛範、島田桃依、杉山ひこひこ、富岡晃一郎、福井夏、町田水城、矢野昌幸。さまざまな作品で活躍する、小劇場界の実力者ばかりが集まっている。2000年に「劇団、本谷有希子」を立ち上げて以来、一作ごとに着実に人気を獲得し、大きな劇場での上演を重ねてきた本谷。本多劇場や紀伊國屋ホール、PARCO劇場での上演も経験している。そんな彼女が今回選んだのは、VACANTというスペース。客席とステージの段差がない空間で、いったいどんな作品を作り出そうとしているのか。本谷が手がける久しぶりの舞台作品に期待が募る。文:釣木文恵
2019年08月08日タレントの伊集院光が、15日に放送されたTBSラジオ『伊集院光 深夜の馬鹿力』(毎週月曜 深夜1:00~)にて、カンテレ・フジテレビ系番組『セブンルール』(毎週火曜23:00~)について語った。後輩芸人に勧められて、『セブンルール』を見始めたという伊集院。番組の"ツッコミどころ"について語っていたが、「VTRを見ているスタジオに若林(正恭)くんとYOUさんがいるの。ここでの若林くんとYOUさんの仕事の素晴らしさが出ている」と絶賛し、「一番難しいと思うの。こういうしゃれた番組に、若林くんみたいな世の中をななめに見る人が出るのってすごい難しいポジショニングだと思う」と評した。続けて、「やっぱりすごい腕なんだなと感心しちゃったのは、VTRで映画監督に『あのエンディングはどういうことを意味しているんですかね』と聞くと、『これ、私が正解言っちゃうのは違うと思うんですよ。それは観客に委ねる』って。スタジオ戻ってきて、若林くんが『でも俺なら言っちゃうかもしれないな。俺は年とっちゃったから、なぜこのインタビュー番組が組まれたかとか、この人がどういうものを求めているのかとか、これを撮らなきゃ帰れないっていうことが分かっちゃうから、俺は答えちゃうんだよな。情けないな』って言うの」と紹介。その上で、伊集院は「かっこよくない? これが俺からしたら、5万点の答えなの」と語った。さらに「YOUさんも、本谷有希子さんがかき氷さん屋に並んでいる人たちに対して、『本当にかき氷食べたくて並んでいるのかな。食べてる自分が好きだったりして』ってちょっと毒ずくわけ。YOUさんは『100%自分が食べたくて食べてます~』って。5万点でしょ」と振り返り、「この意味は多分、大人になればなるほど分かるんだけど、ここで茶化すこともここで空気を読むことも、空気の読み方も超絶妙で震えるんだよね」と話していた。
2019年07月16日俳優・青木崇高と芥川賞作家・本谷有希子、タレント・YOUと「オードリー」若林正恭の4人が“いま輝いている女性”“いま見たい女性”に密着する「セブンルール」の7月2日(火)今夜放送回に、『ホットギミック ガールミーツボーイ』の監督・山戸結希が登場する。大学時代に映画に目覚め『あの子が海辺で踊ってる』を製作。同作が第24回東京学生映画祭で審査員特別賞を受賞。ガールズグループ・東京女子流を主演に迎えた『5つ数えれば君の夢』で商業映画デビューすると、菅田将暉、小松菜奈、重岡大毅、上白石萌音らをキャストに迎えた『溺れるナイフ』では、思春期ならではの若者の揺れる感情を美しい映像で描き、若い世代を中心に人気を獲得。また乃木坂46やNGT48、ラストアイドルなどのアイドルから、Aimer、RADWIMPS、SPYAIRといったアーティストまで数多くのMV撮影も手掛けるなど多彩に活躍する映像作家である山戸さん。10代の頃は「何もしていなくて、何をやっても面白くなかった」、その人生が変わるきっかけとなったのが大学のサークルで映画を作ったことだった。『あの娘が海辺で踊ってる』が学生の映画祭で賞を取ったことから“自分にはこれしかない”と考え、映画監督の道を歩み始めたという。女性監督が極めて少ない日本映画界で「1人でも多くの女の子が、映画を撮り始めてほしい」と考えた山戸さんは昨年、オムニバス映画の企画を立ち上げた。後進の監督が新作を撮影できる機会を設け「ライバルがたくさんいる世界を歓迎したい」と話し、かつて田舎で暮らしていた自分のようなどこか鬱屈した若い人たちとつながる映画を届けたいという山戸さんの“7つのルール”とは!?思春期を描くことに定評のある山戸さんの最新作『ホットギミック ガールミーツボーイ』は、「乃木坂46」の堀未央奈が映画初主演を飾り、間宮祥太朗、清水尋也、板垣瑞生らが共演、相原実貴の漫画「ホットギミック」を映画化するもの。平凡な女子高生・成田初が3人の男性との恋に揺れ動きながら喜び、痛み、迷いの先にある“自分”の意志として歩むべき道を探す…という物語が描かれる。『ホットギミック ガールミーツボーイ』は現在大絶賛公開中。「セブンルール」は7月2日(火)今夜23時~カンテレ・フジテレビ系で放送。(笠緒)
2019年07月02日女優・趣里が主演を務め、菅田将暉と共演する芥川賞作家・本谷有希子原作の映画『生きてるだけで、愛。』。この度、本作のBlu-ray&DVDリリースに先駆け、趣里さんと菅田さんのコメント動画が公開された。安室奈美恵、「Mr.Children」など人気アーティストのMVを手掛ける関根光才が監督を務める本作は、自分という存在を誰かにわかってほしい、他者とのつながりを求める現代の若者たちの心情をリアルに綴る、新たな傑作ラブストーリー。趣里さんが、自分にも他人にもうそがつけず、真っすぐすぎる言動に走ってしまうヒロイン・寧子を、菅田さんが恋人・津奈木を演じている。そのほか、津奈木の元恋人・安堂役で仲里依紗、寧子が働くカフェバーの店長夫妻役で田中哲司と西田尚美、津奈木の上司役で松重豊らも参加している。そんな劇中で恋人同士の2人が登場する動画が公開。今回本作は、Blu-ray豪華版と通常版、そしてDVD通常版がリリース。Blu-ray豪華版には、外装封入特典のアウターケースやフォトブック(28ページ)、特典ディスクがついており、特典ディスクにはメイキングやキャスト登壇の舞台挨拶の映像が収録されている。『生きてるだけで、愛。』Blu-ray&DVDは6月4日(火)リリース。(cinemacafe.net)■関連作品:生きてるだけで、愛。 2018年11月9日より新宿ピカデリーほか全国にて公開ⓒ 2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会
2019年05月28日11月9日、映画『生きてるだけで、愛』が公開されました。原作は、小説家・劇作家・演出家としてマルチに活躍する本谷有希子さんの同名小説で、うつ病の人が抱える思いや葛藤をつまびらかに描いた作品だと、話題になっています。■「当たり前」のことができない苦しみ主人公の寧子(趣里さん)は合コンで出会った津奈木(菅田将暉さん)の家に転がり込み、同棲しています。うつ病による過眠症を患っていて、どんなに早く寝ても起きるのは午後。そのため、まともに働くことができず、ひきこもる日々を送っています。出版社でゴシップ誌の編集をしている津奈木は、寡黙な性質。いつも言葉少なに寧子に接するのですが、彼女はそんな津奈木の態度に不満を抱えていました。ある日、「津奈木とヨリを戻したい」と元カノの安堂(仲里依妙さん)が訪れます。スーツが似合うキャリア系の安堂から見ると、寧子はただ自堕落で甘えているだけの女性。「人間として最低」などと激しく非難します。うつの苦しみ、過眠症のつらさなどわからないくせに…と思いながらも、寧子は言い返せません。それは心の中に、自分も「普通」になりたい「ありきたりな社会人」になりたいという願望があるからです。そんな想いを見透かしたのか、安堂は強引な口ききをし、寧子はとあるカフェバーでバイトをすることに。今度こそ上手くいくかも?と思ったものの「トイレのウォシュレットが怖い」ことを理解してもらえず、感情が爆発してしまいます。寧子は店をめちゃくちゃに荒らして、逃走。やっぱりダメだった…どうして自分はこうなのかと、悶え苦しみます。人と同じでいたいのに、そうなれない自分。その苦悩を津奈木にぶつけ、五千分の一秒でいいから自分を理解してほしいと叫ぶのです。■うつ病ってつまり何?うつ病は、端的にいえば脳のエネルギーが常に欠乏している病気です。例えばあなたは2km走ってくたくたになっても、食事をして栄養を補給したり、眠って休息を得たりすれば、心身ともに回復しますよね。うつ病は、脳にエネルギーがないのでこのような「回復」ができません。常に疲労困憊状態で、あるときいきなり活動的になります。つまり、脳の指令がTPOに応じてうまく動かないため、心も体もそれに振り回されてしまうのです。特に寧子のような症状は「非定型うつ病」と称されます。困難から逃れたいという「ひきこもり衝動」と「攻撃衝動」が、その特徴です。引きこもり衝動は、家から出ないだけではありません。眠りに逃げて回避する「過眠症」として現れることがあります。また、「攻撃衝動」は激しく他人をののしるだけでなく、突然その場にあるものを壊す、といった暴力行為に及びます。非常に行動が極端なため、周りの人を驚かせ、距離を置かれてしまうんですね。ただうつは、不治の病ではありません。適切な治療をすれば十分に回復できます。もし恋人など身近な人がうつになったら、どのように接すればいいのでしょうか?■接し方のポイント非定型うつ病の人は、ストレスへの耐性が非常に弱いです。拒絶に対して非常に過敏になり、「批判を受けた」と思いストレスを感じたら、根源となる人や場所を徹底的に避けようとします。このような行動はあまりにも極端で子どもっぽく見えるので、第三者からは「ワガママ」を言っていると解釈されてしまうのです。ただ、実際にはひどく否定されているわけではなく、言った本人にそんな意図はないことがほとんどです。認識のズレを指摘し、きちんと誤解を解くと、患者の心が安定します。さらにストレス発散方法を見つけ、自律できるように治療するのです。相手の真意や物事の本質を第三者的な視点で、現実的な認知ができるように手助けする。それが、サポートする側に求められる対応と言えます。■まとめワガママと障害の境界線、ご理解いただけましたでしょうか。まず、うつは「治る病気」と信じましょう。今病気を抱えている人も、サポートしている人も、それが最初の一歩です。大切な人がうつ病になるのは苦しいことですが、自分自身を大事にしつつ、相手にとって心安らぐ存在となれたらいいですよね。
2018年11月17日「初めて台本を読ませていただいたとき、“出会った!”と感じたんです。寧子の心の葛藤が理解できたし、どこか自分の人生と重なる気がしました。寧子を救うことで自分も救われたいという感情が湧いてきました」映画『生きているだけで、愛。』(11月9日より全国ロードショー)で主演を務めた趣里(28)は、出演を決意したときの心境をこう語った。彼女が演じた主人公の寧子は、うつが招く過眠症のせいでひきこもり状態。同棲中の恋人・津奈木(菅田将暉)はいるが、自分の感情がコントロールできず、日々彼に理不尽な感情をぶつけてしまう。じつに、生きづらい性格の女性だ。「生きていくうえでいろいろな葛藤って、人は誰しもあると思います。変わりたいのに変われない自分。とても普遍的な話だと思って撮影に臨みました。そうは言っても、寧子はかなりエキセントリックですよね(笑)」(趣里・以下同)危ういほどに繊細で、まっすぐすぎるがゆえに常軌を逸した言動に走ってしまう寧子。「役作りは、あえて言えば“何も考えないこと”ですね。寧子のことを考え、自分の人生を振り返り、とにかく理解しようと努めて、あとは現場で自然に、監督に導かれるままという感じでした」クライマックスで寧子は服を脱ぎながら商店街を疾走する。ヌードになることへの抵抗感は?「それがあまり感じなくて(笑)。寧子はそういう表現ができちゃうコなんだなあと思ったら、すんなり受け入れられました」そしてラスト、寧子が文字どおり、津奈木と裸の心で向き合うシーンは印象的だったとも。「すれ違っていた2人がほんの一瞬でもわかり合えた。その瞬間があったから、寧子はこれからも生きていける。その感覚はとても腑に落ちましたし、“人は一人じゃない”と気付かされた自分がいて、そういう思いを大切に明日からも生きていこうと思いました。人とちゃんと向き合い、相手のことを知るって、当たり前のようだけど、じつは難しいこと。自分自身もいま、人を知ることが活力になっているし、ここからすべて動き出すのかなあと思っています」原作は、劇作家・小説家の本谷有希子の同名小説。早くも趣里の代表作になると注目されている。「これほど人の生きざまを思いっきり出している作品は、なかなかないと思います。そして何よりも、『絶対、自分がやりたい!』と思う役に巡り会えたということがうれしい」
2018年11月12日俳優の菅田将暉が10日、都内で行われた映画『生きてるだけで、愛。』の公開記念舞台あいさつに、主演の趣里、共演の仲里依紗、西田尚美、メガホンをとった関根光才監督とともに登壇した。イベントでは、タイトルにちなんで「これだけあれば愛を感じること」のお題でトークが展開され、ほかの登壇者の答えを見て「俺ちょっと、ほんと間違えたなあ」と苦笑いを浮かべた菅田は"焼売には辛子だけで、愛。"と挙げて「最近、論争になったのが焼売だったんです。うちのマネージャーは塩がいいとか、醤油がいい人、ラー油もほしいとか。俺は絶対に辛子だけなので」とこだわりを告白。これに趣里をはじめとするキャスト陣や観客の多くが辛子酢醤油派であることを知った菅田は「辛子酢醤油ってジャンルを俺は知らないや。そんなものあるの?」と目を丸くしていた。同じお題に、趣里は"おひとり様だけで、愛。"と答え「私、何でも1人で行きたくて、1人でどこかに食べに行くとか、カラオケに行くとか、そういうお話です(笑)。ちょっとした旅行も1人で行きます」と説明し、菅田から「焼売も?」と声をかけられると、「焼売も新幹線で1人!」と笑顔を見せた。同作は、芥川賞作家・本谷有希子の同名小説を実写映画化したもので、うつによる過眠症のせいで引きこもり状態の寧子(趣里)と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながらも、寧子と同棲を続けている津奈木(菅田)を中心に、他者とのつながりを求める若者たちの心情をリアルに綴った、エモーショナルなラブストーリー。菅田と共演した感想を聞かれた趣里が「菅田さんはやっぱりこのままでいてくださったので、こちらもそのままいることができました」と須田に感謝すると、関根監督も「控え室でも2人が自然体で話していて、菅田さんがみんなの空気感を受け止めてくれた」と絶賛。これに菅田は照れ笑いを浮かべながら「そんなに『菅田さん、菅田さん』って飛び交われても。そんなでもなかったですよ」と謙遜すると、趣里と関根監督は「菅田さーん!菅田さーん!」とイジられていた。
2018年11月11日◼︎本谷有希子の同名原作が映画化!DRESS読者のみなさん、こんにちは。今回みなさんにご紹介したいのは、劇作家・小説家の本谷有希子の同名原作を映画化した『生きてるだけで、愛。』です。2016年に小説「異類婚姻譚」で第154回芥川賞受を賞した本谷有希子が、2006年に発表した『生きてるだけで、愛』は、第135回芥川賞候補に、のちに単行本が第20回三島由紀夫賞候補にもなりました。本作のヒロイン・寧子は過剰な自意識に振り回されて、自分自身すらコントロールできず、現実との折り合いがうまくつけられない女性。映画では、寧子の彼氏・津奈木のキャラクターを独自に膨らませ、他者とのつながりを求める現代の若者たちの姿をエモーショナルに映し出します。◼︎『生きてるだけで、愛。』のストーリー寧子(趣里)と津奈木(菅田将暉)は同棲して3年になる恋人同士。メンタルに問題を抱え、鬱状態にある寧子は、バイトも満足に続かない。おまけに過眠症で、津奈木の買って帰ってくるお弁当を食べる以外は、敷きっぱなしの布団の上で寝てばかりの生活をしているのだった。一方の津奈木も、文学に憧れて出版社に入ったものの、週刊誌の編集部でゴシップ記事ばかりを任されることにやりがいを感じられず、職場での人間関係にも行き詰まっていた。そんなある日、寧子がいつものように家で寝ていると、突然、かつて津奈木と付き合っていたという安堂(仲里依紗)が訪ねてくる。寧子と別れさせて、津奈木を取り戻したい安堂は、寧子が津奈木から離れても生きていけるようにと、なぜか寧子の社会復帰を手助けするという。寧子は、安堂の紹介で半ば強制的にカフェバーでバイトを始めることになり……。◼︎主演ふたりの熱演に注目本作の主人公・寧子(やすこ)を演じるのは、TVドラマ『ブラックペアン』のクールな看護師・猫田役も記憶に新しい趣里です。俳優の水谷豊を父、女優の伊藤蘭を母に持つ趣里。独特の雰囲気と個性を持った彼女が、鬱で過眠症というヒロイン・寧子を繊細な危うさと、感情豊かな力強さで見事に演じている姿は必見!その圧倒的な存在感から、今後の活躍が楽しみです。そして寧子の恋人・津奈木(つなき)を演じるのは、若手人気俳優の菅田将暉です。社会や仕事への不満を抱えながらも、優しさと無関心がない交ぜになった男の存在感を、いつもより少し大人な表情と包容力で演じています。閉ざされた心情と生き様を抑制の効いた芝居で魅せる様からは、不器用ながらも真っ直ぐな男の色気を感じます。◼︎寧子と津奈木、恋の行方は――。愛することにも愛されることにも不器用で、関係が成就する前に自ら壊してしまうような寧子。他人と距離を保つことで傷つきも、傷つけもしないけれど、すべてを諦めているような津奈木。いびつな自分を受け止めてくれる相手がお互いに必要だった、不器用な男女ふたりの関係は、寧子の前に津奈木の元カノ・安堂が現れたことから変化していきます。ふたりはなぜ、惹かれあい、3年間も一緒に暮らしていたのか。物語が進むにつれて「自分という存在を誰かにわかって欲しい」「誰かとつながりたいという」現代の若者たちのリアルな心情がどんどん浮き彫りになっていきます。せめて一瞬だけでも、わかりあうことができたら…。とても愛おしく、とても切ない、そんな彼らの願いがヒリヒリと心に突き刺さります。あまりに真っ直ぐで、あまりに不器用な男女ふたりのエモーショナルなラブストーリー『生きてるだけで、愛。』は、スクリーンでぜひご覧ください!◼︎『生きてるだけで、愛。』公開情報『生きてるだけで、愛。』11月9日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー原作:本谷有希子『生きてるだけで、愛。』(新潮文庫刊)監督・脚本:関根光才出演:趣里菅田将暉田中哲司西田尚美/松重豊/石橋静河織田梨沙/仲 里依紗配給:クロックワークス上映時間:109分公式サイト:©2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会
2018年11月10日「生きてるだけで、ほんと疲れる」そう感じたことはありませんか?もし「ある」なら、以下のテストを試してみましょう。□ 愛するのも 愛されるのも下手□ ダメな自分にイライラする□ 誰よりも寂しがり屋だ□ 優しくされると不機嫌になる□ 軽くいなされるとムカつく□ 本当は誰かとつながりたい□ 誰ともわかり合えない気がするご自身に当てはまるものはいくつあったでしょうか?■不器用な2人の姿から目が離せない上記のうち、1つでも当てはまったなら、きっとあなたはヒロイン・寧子のように繊細で人の気持ちに敏感なタイプです。そんなあなたは、今すぐこの作品を観たほうがいいでしょう。痛々しくも愛おしい寧子に自分を重ねれば、いろいろなことを考えさせられ、自身の“生きづらさ”と向き合う勇気をもらえるかもしれません。11月9日スタートの映画『生きてるだけで、愛。』は、〈愛することにも愛されることにも不器用で関係が成就する前に自ら壊してしまうような女〉=寧子と〈他人と距離を保つことで傷つきも傷つけもしないけれどすべてをあきらめているような男〉=津奈木の心情を綴るラブストーリー。今を懸命に生きる2人は、あなたとあなたが愛した彼のよう。わかり合いたいのにわかり合えず、満たされなくて、でもつながっていたい……切ないほどに不器用な彼らの姿から目が離せないこと請け合いです。■寧子と津奈木は「共依存」関係?寧子(趣里)と津奈木(菅田将暉)は同棲して3年のカップル。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子は、日がな1日、布団の中で惰眠をむさぼっています。一方の津奈木は、文学を志して出版社に入ったものの、週刊誌の編集部でゴシップ記事の執筆に明け暮れる日々。やりがいを感じることもなく、淡々と仕事をこなす彼は死んだ魚の目をして家と会社を往復します。完全に破綻しているように見える2人が一緒にいるのは、“いびつ”な自分を受けとめてくれる相手を必要としているから。これって心理学でいう「共依存」状態なんでしょうね。寧子は、経済的にも精神的にも負担をかけるという意味で津奈木に依存していますが、津奈木は津奈木で、自分の存在価値を見出すために寧子に依存している様子。自己肯定感を高めるために行動を起こすのではなく、自分なしでは生きられない存在がいることを、とりあえず「価値」と捉え、自身を納得させている印象です。顔を合わせれば寧子は津奈木に理不尽に感情をぶつけ、同じ布団で眠ることもない2人。もはや男と女とも言えない危うさをはらんだ……でもエンドレスに続きそうな不思議な関係に、ある日変化が訪れます。■強烈キャラの痛いお姉さん登場それは寧子の前に、津奈木の元カノ・安堂(仲 里依紗)が現れたこと。津奈木に未練がある安堂は、寧子と別れさせて彼を取り戻すべく、寧子の社会復帰と自立を手助けしようとするのです。寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、安堂の紹介で半ば強制的にカフェバーでのバイトをスタートすることに。この安堂のキャラクターがまた強烈で。パッと見、仕事がデキるきれいなお姉さん風なのですが、ヨリを戻すためにとにかく必死。自分は正しいと思い込み、人の話を聞かずに突っ走る様はあまりにも痛々しく、これまた「身近にいそう」もしくは「いつぞやの私?」という気持ちにさせられます。彼女は他人の心の痛みに鈍感で、自分の痛みには敏感な人。だから上から目線で相手が傷つくようなことをまくしたてますが、自分が同じ目に遭うことは許せません。安堂=他人の心の痛みに鈍感で、自分の痛みには敏感。寧子=自分だけでなく、他人の気持ちにも敏感。津奈木=鈍感なふりをして心を閉ざし、人に対して肯定も否定もしない。その3者の違いも興味深く、こんな人は嫌とか、共感できるけどしたくない、なんて気分にさせられたりも。■一瞬でもわかり合えたと信じたい時に過呼吸気味に話す寧子のセリフには、いくつもの名言があるのですが、その1つが「私は、私と別れることができない」です。仕事、恋人、友達……たとえ全てを捨ててもつきまとう“自分”を持て余している人は少なくないでしょう。普段、そのことを忘れたふりをしながら過ごしている私たちだって苦しいのだから、自分でもコントロールできないほどのエネルギーを持つ“自分”と向き合い続ける寧子が「生きてるだけで、ほんと疲れる」のは当然かもしれません。そして、満身創痍になりながらも「自分という存在」をわかってほしい、一瞬でも誰かとわかり合えたと思える瞬間を信じたい、とばかりにもがく寧子を、力の限り抱きしめたくなるのは津奈木だけではないはず。――もう一生、誰にもわかってもらえなくてもいいから。(あなただけには)わかってほしい。私のことを。そんな彼女の心の叫びが伝わるラストシーンの美しさは格別です。そこにあるのは真実の愛なのか、それとも……。最後に、この映画に寄せられた漫画家・鳥飼茜さんの言葉をお届けします。「いつも言葉が通じていない『私』と誰かの合間に生きてる思いが行き交う、たった一息の間が描かれている。それはとても美しいから、最後の一瞬まで逃さず見届けて欲しい。」【STORY】生きてるだけで、ほんと疲れる。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながら寧子との同棲を続けている津奈木。そこへ津奈木の元カノが現れたことから、寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、二人の関係にも変化が訪れるが……。11月9日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー!『生きてるだけで、愛。』出演:趣里、菅田将暉、田中哲司、西田尚美/松重豊/石橋静河、織田梨沙/仲 里依紗原作:本谷有希子『生きてるだけで、愛。』(新潮文庫刊)監督・脚本:関根光才配給:クロックワークス©2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会
2018年11月09日こんにちは。アートディレクターの諸戸佑美です。【シネマの時間】第46回は、趣里X菅田将暉で贈る今を懸命に生きる、不器用な男女のエモーショナルなラブストーリー!映画『生きてるだけで、愛。』をお送りします。原作は小説家、劇作家、演出家などマルチな活動で活躍する芥川賞作家・本谷有希子が発表した同名小説。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながら寧子との同棲を続けている津奈木。そこへ津奈木の元カノが現れたことから、寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、ふたりの関係にも変化が訪れるのですが……。リアルとバーチャルが交差する社会の中で、自分という存在を誰かにわかってほしい、他者とのつながりを求める現代の若者たちの心情をリアルに綴る、エモーショナルなラブストーリーです。メンタルに問題を抱え、鬱状態で過眠症の主人公・寧子役は、『ブラックペアン』などの印象的な演技で活躍目覚ましい趣里が演じ、危うくも美しい圧倒的な存在感で魅力的です。また、寧子に寄り添う出版社に勤める恋人・津奈木役には、今年第41回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に輝いた菅田将暉が等身大の男の佇まいを優しさと色気を滲ませ演じています。このふたりのタッグというだけでもワクワクするのですが、津奈木の元・恋人で津奈木を取り戻そうとする安堂に『ホリデイラブ』での“サレ妻”キャラなどでも話題になった仲里依紗。寧子が働くカフェバーの店長夫妻に演技派俳優の田中哲司と西田尚美、津奈木の上司に『孤独のグルメ』の松重豊、同僚には『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』の石橋静河らが脇を固め見応え十分。監督には、数々のCMやAKB48、Mr.ChildrenなどのMVなどを手がけ、カンヌ国際広告祭でグランプリなどを受賞、最近ではドキュメンタリー映画『太陽の塔』も手掛けた関根光才の長編劇映画初監督作品です!”ほんの一瞬だけでも、分かり合えたら”彼らの心の叫びはあなたの心の声かもしれません。11月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー!■映画『生きてるだけで、愛。』あらすじー他者とのつながりを求める若者たちの心情をリアルに綴る、 エモーショナルなラブストーリーある飲み会で知り合い、同棲して三年になる寧子(趣里)と津奈木(菅田将暉)。もともとメンタルに問題を抱えていた寧子は鬱状態で、バイトも満足に続きません。おまけに鬱による過眠症のため、家にいても家事ひとつできず、敷きっぱなしの布団の上で寝てばかり。姉との電話やメールでのやり取りだけが世間との唯一のつながりでした。一方の津奈木も、文学に夢を抱いて出版社に入ったものの、週刊誌の編集部でゴシップ記事の執筆に明け暮れる日々。仕事にやり甲斐を感じることもできず、職場での人間関係もままなりません。それでも毎日会社に通い、家から出ることがほとんどない寧子のためにお弁当を買って帰ります。津奈木は寧子がどんなに理不尽な感情をぶつけても、静かにやり過ごして喧嘩にすらなりません。それは優しさであるかに見えて、何事にも正面から向き合うことを避けているような態度で、むしろ寧子を苛立たせますが、お互いに自分の思いを言葉にして相手に伝える術は持ってないのでした。ある日、いつものように寧子がひとりで寝ていると、部屋に安堂(仲里依紗)が突然訪ねてきます。かつて津奈木とつき合っていた安堂は彼に未練を残しており、寧子と別れさせて彼を取り戻したいと言います。まるで納得のいかない話ですが、寧子が津奈木から離れても生きていけるように、なぜか安堂は寧子の社会復帰と自立を手助けすることに。こうして寧子は安堂の紹介で半ば強制的にカフェバーのバイトを始めることになります。カフェバーではマスターの村田(田中哲司)とその妻である真紀(西田尚美)をはじめ、引きこもりの過去を持つ莉奈(織田梨沙)も働いており、寧子を全面的にサポートするというのです。最初は戸惑いつつも、思いがけないチャンスを得て、寧子は今の自分と生活から抜け出そうと次第に前向きになっていきます。そんな寧子の変化と挑戦に耳を貸す余裕もなく、相変わらず否定も肯定もせず受け流す津奈木。会社では気の進まない仕事を大量に押しつけられ、「ゴシップ誌は皆さんの下半身でメシを食っている」と割り切っている編集長の磯山(松重豊)とは話が通じません。ただひとり、同じ葛藤を抱えている後輩の美里(石橋静河)だけはさりげなく彼を気遣っていましたが、記事の無断差し替えが発覚したことをきっかけに、疲労とストレスの限界に達した津奈木はついに爆発してしまいます。同じ頃、寧子は遅刻や無断欠勤を繰り返しながらも、見守ってくれる村田たちのおかげで、みんなの仲間入りができるかのように思えていました。しかしそれも長くは続きません。些細な会話の行き違いから、彼らとのどうしようもない断絶を痛感した寧子は、店を飛び出してしまうのですが……。■映画『生きてるだけで、愛。』作品紹介映画『生きてるだけで、愛。』は、11月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー!公式サイト:監督・脚本:関根光才原作:本谷有希子『生きてるだけで、愛。』(新潮文庫刊)製作・プロデューサー:甲斐真樹製作:松井智、藤本款、板東浩二、新井重人、森原俊朗、前信介、 上田豊、水戸部晃アソシエイトプロデューサー:佐藤公美、金井隆治協力プロデューサー:高口聖世巨、白川直人撮影:重森豊太郎照明:中須岳士音楽:世武裕子美術:井上心平録音:山本タカアキ編集:田巻源太衣裳:立花文乃ヘアメイク:田中マリ子助監督:久保朝洋制作担当:中村哲也スチール:久保田智製作年:2018年製作国:日本上映時間:109分映倫区分:G製作幹事 :ハピネット、スタイルジャム企画・制作プロダクション:スタイルジャム配給:クロックワークス©︎2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会■映画『生きてるだけで、愛。』キャスト趣里=寧子菅田将暉=津奈木田中哲司=村田西田尚美=真紀松重豊=磯山石橋静河=美里織田梨沙=莉奈仲里依紗=安堂【シネマの時間】アートディレクション・編集・絵・文=諸戸佑美©︎YUMIMOROTO
2018年11月06日主役か脇役かに関係なく、彼女の姿が気になって、ついつい目で追いかけてしまう――。そんな“心地の良い違和感”とでもいうような不思議な存在感を趣里は持っている。幼い頃からバレエに打ち込み、英国への留学も果たし、ケガでバレエの道を断念するも、その後、舞台、映像と着実に経験を積み女優としてのキャリアを培ってきたというプロフィールだけを見れば、“王道”、“正統”といった言葉で括りたくなるが、そんなお上品な枠組みには収まりきらない凄まじいまでの熱量と衝動をこの小さな身体に抱えている。まもなく公開の主演映画『生きてるだけで、愛。』の原作は劇作家で芥川賞作家の本谷有希子の同名小説。彼女に本谷作品の魅力を尋ねると「登場人物たちがちょっとエキセントリックなところもありますが、行く末が気になってしょうがないところ」との答えが…。改めて、彼女は出会うべくしてこの作品、寧子(やすこ)というヒロインに出会ったのだと実感させられた。恋人の津奈木(菅田将暉)と同棲して3年になる寧子だが、以前より鬱を抱え、家事もバイトもままならぬ生活を送っている。ひょんなことから津奈木の元カノの安堂(仲里依紗)を介し、渋々ながらもカフェバーで働き始めることになるのだが…。エキセントリックな主人公「他人とは思えなかった」時に理不尽な感情を津奈木にぶつけ、些細な人間関係に傷つき、断絶さえ感じてしまう寧子。確かにエキセントリックな一面が目立つが、趣里さんは生きづらさを抱えながら、それでも現代社会を生き抜こうとする寧子が「どうしても他人とは思えなかった」と明かす。「私自身、一番大きかったのはバレエをケガで断念した経験です。将来の夢が一日で消え去る絶望を感じて、どん底の時期でした。けど、それでも明日は来るんです。最悪の状況にいるのを自分でもわかりつつ、それでも向き合わなきゃいけない。だからこそ寧子を近い存在に感じたし、たとえば寧子がああ見えて、ものすごく気を遣ったり、色々なことを気にしているのが手に取るようにわかりました」だからこそ、演じるにあたって、寧子の行動原理や変化も自然と受け入れ、表現することが出来た。「彼女の日常を考えると、エキセントリックに見える部分もすごく自然な流れとして理解できたんです。全て、理由やきっかけがあった上でいま、彼女はこうなっているわけで、そこに歩み寄りつつ、自分の経験を思い出しながら演じて、すごくしっくりくる部分も多かったです。途中で安堂さんと会い、カフェバーで働き始めて寧子が変わっていくんですけど、まさに他人との関わり合いの中で人間は影響を受け、成長したり変化していくんだというのをしみじみと感じました。人との関りで自分のこともわかってくるし、周りからもらう空気感の大切さを改めて知りました」。様々な変化や過程を経た上でクライマックス、寧子は内に秘めた感情や衝動を思い切り爆発させるかのようにある行動に出るのだが、行動そのものの驚きもさることながら、心に突き刺さるのは彼女の表情!泣いているのか?笑っているのか?それとも、怒っているのか?混ざり合った感情が観る者の胸を締め付ける。「人間、哀しく切ないからこそ笑ってしまったりすることってありますよね?こういうとき、言葉でも思考でもない状態の中で、どうなっちゃうんだろう?と想像をしながら演じました」生きづらさや葛藤は「少しずつ目を外に向けること」で向き合う寧子の抱える生きづらさや葛藤を自身も含め、誰しもがどこかに内包しているものだと受け止めたという趣里さんだが、彼女自身はそうした感情とどのように向き合い、折り合いをつけるようになったのだろうか?「以前は本当に他人の目や評価を気にしてたんですよね。自意識も高くて『そんなの気にすることないよ』と近い人たちに言われるタイプでした。気にしいで『それじゃダメだ』と思いつつ『いや、でも…』となって、本当にめんどくさいなって自分でも思います(苦笑)。でもいまは、少しずつ目を外に向けることでその人にはその人の人生とか環境とかがあって、そうした違いを受け入れて、一緒に仕事したりするって面白いんだなって思えるようになりました。これは年齢を重ねたことで少しは俯瞰で見られるようになってきたということなんですかね?以前よりも他人に興味がわくようになりました。『この人、どんな人生を歩んできたんだろう?』って」話題作への出演「エンターテインメントにはすごい力がある」近年、舞台、映画、ドラマとジャンルを問わず話題作への出演が続く。もっと言えばドラマ「リバース」での嫉妬に燃える令嬢の狂気や「ブラックペアン」での看護師“ねこちゃん”など、彼女の演技そのものが大きな話題となり、注目を集めるようになってきた。「自分が知らないところで『ブラックペアン』がニュースになってたりして、『え? これ私?』みたいなことも多かったです(笑)。でも、昔から変わってないのは、エンターテインメントにはすごい力があるって信じていることです。私自身、舞台や映画を観て勇気が出たり、つらい感情を自分と重ねてそれでも頑張ろうって思えた経験が自分の中に残っているんです。そこで『自分もそんな風になれたら』と思ってここまでやってきたので、いまこうしてそういう声をいただけるというのは、少しはそれができていることなのかなという気持ちで嬉しいです」。(text:Naoki Kurozu/photo:You Ishii)■関連作品:生きてるだけで、愛。 2018年11月9日より新宿ピカデリーほか全国にて公開ⓒ 2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会
2018年11月06日映画『生きてるだけで、愛。』(11月9日公開)に出演する菅田将暉について、プロデューサー、監督がコメントを寄せた。同作は、本谷有希子による芥川賞・三島賞候補作となった同名小説を実写映画化。過眠症で引きこもり状態な上に、自分をコントロールできず理不尽な感情にさいなまれる寧子(趣里)と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れるも、やりがいを感じられずに日々をやり過ごす津奈木(菅田)は同棲を続けているが、津奈木の元カノが現れ、2人の関係にも変化が訪れていく。津奈木は原作小説では30代前半という設定のため、当初は「現在25歳の菅田には少々大人すぎるのでは」という声もあったという。しかし、『共喰い』(13)で“映画俳優”菅田将暉を作り上げ、本作でもプロデュースを担当する甲斐真樹が、「次に一緒にやるのであれば、絶対に今までやったことのない役で起用したい」と熱望。「今までで一番大人の芝居をして欲しい」と希望した。菅田自身も脚本を読み「自分たちの世代が『よくぞやってくれた!』と思えるような映画になると思う」と絶賛し、津奈木というキャラクターが生み出された。また、本作で長編監督デビューを飾り、脚本も担当する関根光才は、原作以上に菅田演じる津奈木のキャラクターを掘り下げたと語る。「(原作を読んで)津奈木にも誰かとつながりたいという思いや、今の自分に対する疑問があるけれど、それを隠すために自分の感覚をシャットアウトしているタイプの人間だという印象があったんです。寧子も津奈木も心の奥底に強い欲求を抱えているけれどそのアプローチは全然違う。そういう存在として描こうと思っていました」と明かした。
2018年10月23日映画『生きてるだけで、愛。』(11月9日公開)の完成披露上映会が20日に都内で行われ、趣里、菅田将暉、仲里依紗、西田尚美、石橋静河、織田梨沙、関根光才監督が登場した。同作は、本谷有希子による芥川賞・三島賞候補作となった同名小説を実写映画化。過眠症で引きこもり状態な上に、自分をコントロールできず理不尽な感情にさいなまれる寧子(趣里)と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れるも、やりがいを感じられずに日々をやり過ごす津奈木(菅田)は同棲を続けているが、津奈木の元カノが現れ、2人の関係にも変化が訪れていく。津奈木のエキセントリックな元カノ・安堂を演じた仲は、膝上のミニスカートで登場し、スラリとした美脚が輝く。最近はドラマ出演が多かったというが、久々にどっぷり映画の世界に浸かったという仲。フィルム撮影という手法に「NGが出せない。セリフ長いし、フィルム高いしなあというプレッシャーで、結構パニックになってました」と振り返った。また、作品にちなみ「誰かと分かり合えた瞬間」について聞かれると、夫である中尾明慶とのエピソードを披露。「旦那さんが仕事終わる頃かなと思って、『終わった?』と送るのと同時に、LINEで『終わった』って、シュッと」と、見事なシンクロっぷりに、共演者や観客からもどよめきが起こる。「そういうのが結構あって、わかり合えてる。あと、『今日は何食べたい?』と送って、返事が来なかったからハヤシライスを作ってたら、『ハヤシライス食べようと思ってた!』って。まあ、嘘かもしれないですけどね」と夫婦の絆を見せていた。
2018年10月20日映画『生きてるだけで、愛。』(11月9日公開)の完成披露上映会が20日に都内で行われ、趣里、菅田将暉、仲里依紗、西田尚美、石橋静河、織田梨沙、関根光才監督が登場した。同作は、本谷有希子による芥川賞・三島賞候補作となった同名小説を実写映画化。過眠症で引きこもり状態な上に、自分をコントロールできず理不尽な感情にさいなまれる寧子(趣里)と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れるも、やりがいを感じられずに日々をやり過ごす津奈木(菅田)は同棲を続けているが、津奈木の元カノが現れ、2人の関係にも変化が訪れていく。撮影前に監督といろいろ話したという趣里。プライベートなことも含め「結構何でも話しちゃって」と明かすと、菅田から「それはどんな?」と尋ねられる。趣里が「ご想像にお任せする」と返したものの、菅田は「事務所が一緒だから何となくわかるわ」と納得していた。また、作中での関係について、菅田が「僕は、お別れするつもりで演じてました」と明かすと、会場からは「え〜!」とブーイング。ファンの反応に「お前ら、現場来たことねえだろうがよ〜!」と不満を見せた菅田だが、「(別れる前提)じゃないとできない抱擁とか、じゃないと使えない言葉だな、と思いながら使ってました。もっと長い時間が経ったらわからないけど、今は一緒にいるべきじゃない、と思って演じてました」と告白した。一方、趣里も「私も、もう別々の第一歩なのかなと思った」と同意。さらに「元カノが、安堂さん(仲)。そして次に寧子さん。その次は誰か、見てみたい怖さもありますね。すごいチョイスなんです」と、作中の津奈木のエキセントリックな彼女たちについて触れる。趣里の言葉に、真剣に考えるそぶりを見せた菅田は「別に俺の遍歴じゃない」と自己ツッコミしつつ、「夢があって、生き生きとしてる時に安堂さんと一緒にいて、現実に迎合している感じの時に寧子と一緒にいるって感じ」と津奈木について説明。しかし「僕らの一つの答えなので、皆さんには関係ないと思います」と、観客に解釈を委ねた。
2018年10月20日本谷有希子の小説『生きてるだけで、愛。』が、主演に趣里、菅田将暉、田中哲司ら俳優陣を迎え映画化。2018年11月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショーとなる。芥川賞・三島賞候補作を映画化原作は、本谷有希子の同名小説だ。芥川賞・三島賞候補作となった『生きてるだけで、愛。』で描かれるのは、自分の思いを言葉にして伝える術を持っていない1組の男女の物語。不器用な男女の愛の物語主人公の寧子(やすこ)は、過眠症で引きこもり気味なヒロイン。恋人の津奈木(つなき)と同棲しているが、自分の感情をコントロールできず、日々彼に理不尽な感情をぶつけてしまう。愛されることも愛することにも不器用な寧子をそばで見守る、津奈木。しかし、彼もまた別の感情を抱えていた。出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れる日々だが、仕事へのやりがいは感じていない。人間関係に何も期待をしていない津奈木は、寧子に対して怒りもなければ喧嘩をすることもない。そんな津奈木の態度に苛立ったり、時には涙を流して寄りかかってくる寧子。津奈木は寧子をただ黙って見守り、背後から抱きしめる日々を過ごしていた。趣里・菅田将暉が恋人役にヒロインを演じるのは、ドラマ「ブラックペアン」で看護婦・猫田麻里役を演じた、若手女優・趣里だ。恋人役の津奈木には、映画『銀魂』シリーズ『となりの怪物くん』『あゝ、荒野』と出演作が続く、俳優の菅田将暉が選ばれた。関根光才、長編監督デビュー作不器用な男女の愛と、不安、期待を切り取り、他者とのつながりをもとめる現代の若者たちのリアルに迫る『生きてるだけで、愛。』。監督は本作が長編監督デビューとなる関根光才だ。有名企業のCMや安室奈美恵、Mr.Childrenなど人気アーティストのミュージックビデオを手掛けてきたクリエイターが、初監督ならではの初々しい感性と、映像ディレクターで培った確かな技術力で、儚くも美しい愛を映像化する。映画に深みを与えているのは、世武裕子が歌う楽曲『1/5000』。「あわい、あまい、めまい」と韻を踏みながら紡がれていく独特な歌詞は、作詞家の御徒町凧と世武の共作で生み出されたものだ。主人公の寧子、津奈木の心情ともリンクする映画の世界観を表した楽曲となる。なお、映画『生きてるだけで、愛。』は、イギリス・ロンドンで開催される第26回レインダンス映画祭のコンペティション部門への出品が決定。同映画祭にてワールドプレミア上映されることが決まった。あらすじ生きてるだけで、ほんと疲れる。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながら寧子との同棲を続けている津奈木。そこへ津奈木の元カノが現れたことから、寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、二人の関係にも変化が訪れるが……。【作品情報】映画『生きてるだけで、愛。』公開日:2018年11月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー出演:趣里、菅田将暉、田中哲司、西田尚美、松重豊、石橋静河、織田梨沙、仲里依紗監督:関根光才
2018年07月08日「ブラックペアン」でオペナース“猫ちゃん”を好演した注目女優・趣里が主演を務め、菅田将暉と共演する芥川賞作家・本谷有希子原作の『生きてるだけで、愛。』の公開日が、11月9日(金)に決定。待望のティザービジュアルと、初映像となる特報が解禁となった。■あらすじ生きてるだけで、ほんと疲れる。うつが招く過眠症のせいで、引きこもり状態の寧子(やすこ)と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながら寧子との同棲を続けている津奈木(つなき)。そこへ津奈木の元カノが現れたことから、寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、2人の関係にも変化が訪れるが……。■不器用だけど、いまを生きる人々に送るラブストーリー解禁された特報では、主演を務める趣里さん演じる寧子と菅田さん演じる津奈木、恋人同士の2人が登場し、「多分、私たちが分かり合えたのなんて、ほんの一瞬ぐらい」という寧子の切ないナレーションで始まる。鮮やかで独特な色使いと、アンニュイながら確かな温かみを感じさせるテーマソングと相まって、不器用な男女の愛の不安と期待をかき立てる仕上がりになっている。自分をコントロールできない寧子は、日々、津奈木に理不尽な感情をぶつけるばかり。一方、仕事にやりがいを感じられず、人間関係にも期待しなくなった津奈木は、そんな寧子を静かにやり過ごし、怒りもしなければ喧嘩にすらならない。そんな態度がむしろ寧子を苛立たせるが、2人は互いに自分の思いを言葉にして伝える術を持っていなかった。映像では、涙を流し津奈木に寄り掛かる寧子や、絶叫して暴れる寧子を黙って背後から抱きしめる津奈木など、不器用で時にエキセントリックな2人の日常が映し出されている。■初監督ならではの、新鮮な演出とフィルムの映像が紡ぐ作品そんな本作でメガホンを取るのは、安室奈美恵、「Mr.Children」など人気アーティストのミュージックビデオを手掛け、数々の国際的なクリエイティブアワードで受賞経験を持つ関根光才。本作が長編監督デビュー作となり、初監督ならではの初々しい感性と、映像ディレクターとして培った確かなセンスで、儚くも熱い愛の美しさを映像化する。さらにフィルムの質感にこだわり、生身の人間に宿る心のなまめかしさとざらつきを16mmフィルムで映し出し、思わず目を引く圧巻の映像美を実現している。そして映画にさらなる深みを与えるのは、映画音楽作曲家・シンガーソングライターの世武裕子が歌う楽曲「1/5000」。特報映像でも耳に残る「あわい あまい めまい」と韻を踏みながら紡がれていく印象的な歌詞は、詩人で作詞家の御徒町凧と世武さんとの共作で生み出されたもの。寧子や津奈木の心情ともリンクする、映画の世界観を表現した渾身の歌詞とメロディは必聴だ。自分という存在を誰かにわかってほしい、他者とのつながりを求める現代の若者たちの心情をリアルに綴る、新たな傑作ラブストーリーがここに誕生した。『生きてるだけで、愛。』は11月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年07月05日ブシュロン(BOUCHERON)が、創業160年を迎えるにあたり、高橋一生とレティシア・カスタを起用したショートフィルムを公開。童話「シンデレラ」をモチーフにした“運命の愛”を綴る物語フランスのハイジュエラー「ブシュロン」が、ブランド創業160年の記念すべき年に制作したのは、童話「シンデレラ」をモチーフにした12分間のラブストーリー。主役には、日本で圧倒的な支持と人気を誇る高橋一生と、フランスの女優であり、ブシュロン160周年のアンバサダーでもあるレティシア・カスタを起用した。2人がそれぞれ演じるのは、名家に生まれ何不自由のない生活を送る男と義理姉から虐げられる日々を送る女。2人はいつしか惹かれ合うが、境遇の違いから恋に踏み出せないもどかしさを抱える。そんなある日、男から送られた宝石を身に着けたことをきっかけに変化が現れ出す、という物語だ。劇中で2人が身に着けていたジュエリーは――高橋一生が手にした、グラフィカルなリング「キャトル」は、ブシュロンを象徴するモチーフを彫金師の卓越した技術で再現したコレクション。また、レティシア・カスタが身に着けていたのは、ピンクゴールドとダイヤモンドのセルパンボエム ネックレスや、イエローゴールドにラピスラズリが輝くペンダントだ。制作にはトップクリエーターが集結監督は、音楽CDなどのアートディレクション/デザイン、ミュージックビデオ、ショート・ムービーなど数多くの作品を手掛けてきた関和亮。そして脚本は、2016年に『異類婚姻譚』で第154回芥川龍之介賞を受賞した本谷有希子が務める。また、劇中に流れる音楽は、日本だけでなく海外でも積極的に活動しているジャズバンド「ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ(SOIL&″PIMP″SESSIONS)」が手掛けた。ムービー内使用アイテム例・キャトル クラシック リング 1,010,000円+税・セルパンボエム ネックレス 22,100,000円+税・セルパンボエム ペンダント 225,000円+税【問い合わせ先】ブシュロン カスタマーサービスTEL:03-5537-2203
2018年05月27日今週末に公開を控えた『ラブ×ドック』に主演する女優・吉田羊が5月7日(火)今夜放送の「セブンルール」に登場。小劇場から人気女優へと上り詰めた彼女の仕事ぶりに番組が密着、吉田さんの“素顔”やその胸の内に迫る。福岡県久留米市で五人兄妹の末っ子として生まれ育った吉田さんは、優秀な兄や姉に比べて「スポーツができたわけでもないし、勉強ができたわけでもないし、中の下だった」という。子どもの頃「褒められることへの渇望がすごかった」彼女は東京の大学に進学、たまたま見かけた舞台役者の募集広告に応募して小劇場の世界へ。ここから吉田さんの女優人生が始まるのだが、ここでようやく褒められるようになったかといえば理想とは裏腹に観客から自分の芝居について褒められることはなかったそう。その悔しさをバネに舞台に立ち続け映像にも活躍の場を広げ、様々な脇役を演じながら芝居を続け、2014年、ドラマ「HERO」に抜擢。一躍脚光を浴びたことで瞬く間に大ブレイクし、2016年にはCM出演本数で女性タレント部門のナンバー1に輝くなど超人気女優への階段を駆け上がった。そんな吉田さんに番組カメラが密着。仕事現場で見せるスタッフたちへのさり気ない気配りやプライベートでの買い物の様子など、吉田さんの“リアルな裏側”に迫っていく。自分に関して「自分には何もない」「得意分野なんか1個もない」「お芝居やってて本当に下手だと思う」と控えめな発言を繰り返す吉田さんだがその真意とは!?スタジオでは小劇場の演出家出身の本谷有希子が「HEROに抜擢されたときは小劇場界がザワザワした」というほどの大ブレイクを果たし、現在は男女問わず人気の吉田さん。その素顔、芝居では見せない胸の内、「セブンルール」を解き明かす。吉田さんが主演を務める『ラブ×ドック』は遺伝子レベルで恋愛を操作するクリニック“ラブドック”を舞台に描く、仕事は完璧だけど恋愛は失敗続きな剛田飛鳥(吉田さん)が、恋に仕事に友情に奮闘する、大人が楽しめる新感覚ラブコメディ。5月11日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。吉田さんに密着した「セブンルール」は5月7日(火)今夜23時~フジテレビ系で放送。(笠緒)
2018年05月08日俳優の青木崇高と芥川賞作家の本谷有希子、タレントのYOUと「オードリー」若林正恭という4人がMCを務め、“いま輝いている女性”“いま見たい女性”に密着する新感覚ドキュメント「セブンルール」。その12月5日(火)今夜放送回は女優の前田敦子に密着する。今回密着する前田さんといえば「AKB48」のオープニングメンバーとしてデビュー。その創成期から国民的グループへと躍進した時代、グループのシンボル的存在だった“絶対的エース”。グループ卒業後は「毒島ゆり子のせきらら日記」で過激シーンに挑戦するなどアイドル時代の殻を破り大きな成長をみせ、最近では月9「民衆の敵」や『探偵はBARにいる3』などで存在感のある演技をみせている。ドラマの収録現場では共演者たちと談笑、カメラにも気さくに答えてくれる一方で「プライベートを撮影したい」というスタッフの申し出は断る。その理由について「うその自分はいらない」と語る前田さん。番組では多いときは“週5日”も遊ぶという親友・柄本時生と「欅坂46」のコンサートを鑑賞する姿や、変装など一切せずにショッピングする姿など、普段見ることができない休日の過ごし方にも迫るほか、自身の恋愛や将来について、いま不安に思っているのは「一生独身かもしれないこと」と打ち明けるなど、「ありのままの自分」を見せ続ける。前田さんがグラビアアイドル出身の市議会議員・小出未亜を演じているドラマ「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」は毎週月曜21時からフジテレビ系で放送中。篠原涼子、高橋一生、石田ゆり子、古田新太らとの共演でみせる新たな前田さんの姿に注目だ。そして映画『探偵はBARにいる3』も全国公開中。同作は大泉洋と松田龍平演じる“探偵と高田”のコンビが札幌・ススキノを舞台に活躍するハードボイルドシリーズの最新作。前田さんは売春組織に所属する失踪した女子大生・麗子役で出演。北川景子、鈴木砂羽、リリー・フランキー、田口トモロヲ、志尊さん、安藤玉恵、マギーら豪華キャストとの共演をお見逃しなく。今回の密着で「私って地味だなって思った。ちょっとショックだった」という前田さん。3か月にわたる密着でみえてきた前田さんの“セブンルール”とは!?「セブンルール」は12月5日(火)23時からカンテレ、フジテレビ系で放送。(笠緒)
2017年12月05日“いま輝いている女性”“いま見たい女性”に密着する新感覚ドキュメント「セブンルール」の10月31日(火)放送回はジャズ・ピアニストの上原ひろみにスポットを当て、世界を舞台に活躍する彼女が自分のペースを守りながらライブを行うためのルールなどに迫る。本番組は俳優・青木崇高、芥川賞作家・本谷有希子、タレント・YOU、「オードリー」若林正恭と独自の世界観を持つ4人がMCを担当。普段あまりテレビには登場しないが、さまざまな分野でキャリアを輝かせている女性たちの「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」を掘り下げ、それを手がかりにその女性の強さ、弱さ、美しさ、人生観そのものを映し出していくというもの。現在ニューヨークを拠点に1年の3分の2を海外で過ごし世界中で年間150本のライブを行っている上原さん。静岡県出身、6歳からピアノを始め17歳でジャズ界の巨匠チック・コリアに絶賛されると、20歳でアメリカ・ボストンのバークリー音楽大学に入学。在学中にジャズの名門レーベルと契約し24歳で世界デビュー。2011年にはグラミー賞を受賞したほか、昨年は全米ビルボードのジャズチャートで日本人女性初となるトラディショナル・ジャズ部門1位を獲得するなどその才能は突出している。上原さんの魅力は自由奔放でパワフルな即興演奏。自身でも「ほとんどアドリブなのでどうなるのか分からなくて楽しい」と語るライブ演奏は世界の音楽ファンから愛されている。番組では、東京でのイベント・番組出演の裏側からフランス・パリ、スイス・チューリヒでのツアーライブまで、上原さんのオンとオフを余すところなく追い続ける。「とても野性的な演奏」「思い出しただけで震えがくる」とパリっ子たちを魅了する“オン”の姿と共に、日本に帰ると必ず立ち寄るラーメン屋や、常備している出身地・静岡のソウルドリンクなど、彼女の“オフ”の部分も取材。言語や食事も違いマネージャーもいない世界で上原さんが活躍するための“セブンルール”を紹介する。「またライブ行きたいな~」と上原さんの演奏を絶賛する青木さん、「久しぶりに自分ゴミ感すげぇ来た…」と呆気に取られるYOUさん、そこで若林さんが抱いた「どんなジャズ・ピアニストがつまらないか?」という疑問からMC陣4人は大激論に。そこで本谷さんが発した「毒っ気たっぷりの回答」にも注目。世界を魅了するのジャズ・ピアニストに迫る「セブンルール」は10月31日(火)23時~カンテレ/フジテレビ系列全国ネットにて放送。(笠緒)
2017年10月31日9月26日(火)今夜放送される「セブンルール」に、渡辺直美、柳原可奈子、横澤夏子らを手がける人気スタイリストの大瀧彩乃が登場。アイドルグループ「チェキッ娘」からスタイリストに転身した彼女の「セブンルール」に番組が迫る。本番組は俳優の青木崇高と芥川賞作家の本谷有希子、タレントのYOUと「オードリー」若林正恭という4人がMCを務め、“いま輝いている女性”“いま見たい女性”に密着する新感覚ドキュメント大瀧さんは“ぽっちゃり系”タレントを中心に衣装のスタイリングを手がけており、多くのインスタフォロワーを持ちいまや世界のポップアイコンとなった渡辺さんをはじめ、柳原さん、横澤さんなど現在12組のタレントを担当している。彼女のタレントの体型を活かしてその魅力を引き出すスタイリングテクニックが評判を呼び、タレントのスタイリングだけでなくテレビ、雑誌、ファッションショーなどから仕事の依頼が絶えない。さらにこの5月には自身のテクニックを紹介した「ぽっちゃり女子向けのファッションbook」も出版した。幼い頃からファッションが大好きだった大瀧さんは10代の頃アイドルグループ「チェキッ娘」のメンバーとして活動していた頃、スタイリストという仕事を知り、引退後、アシスタントとして働き始めたという。番組では衣装の買い付けからリース、返却、事務作業と多忙を極める大瀧さんに密着。ほかとカブらないスタイリングをするため韓国を訪問し、日本にはないデザインや素材を求めてソウルの街を夜中まで歩き回るその仕事ぶりや、大切にしているのは愛犬と家族と過ごす時間だという彼女の休日のリフレッシュ法などを紹介。タレントを支えるスタイリストとしての想いとその「セブンルール」を紐解いていく。またスタジオではMC陣による“スタイリストの裏側”トークも。YOUさんがスタイリストに頼まず自前の衣装を着ている意外な理由や、若林さんのガールズバー通いをスタイリストのアシスタントが「ハライチ」澤部佑にバラした理由。“若林流オシャレ”ルールにほかの3人が揃ってダメ出しするなど今回も4人がゆる~い脱線トークを展開。こちらもお楽しみに。「セブンルール」は9月26日(火)23時~カンテレ・フジテレビ系にて放送。(笠緒)
2017年09月26日俳優の青木崇高と芥川賞作家の本谷有希子、タレントのYOUと「オードリー」若林正恭という4人がMCを務め、“いま輝いている女性”“いま見たい女性”に密着する新感覚ドキュメント「セブンルール」。その9月5日(火)今夜放送回に、夫は芥川賞作家の滝口悠生、異彩を放つデザインで出版社からオファーが殺到するブックデザイナー・佐藤亜沙美が登場する。本番組は普段あまりテレビには登場しないが、さまざまな分野でキャリアを輝かせている女性たちに密着。取材していく中で、意識・無意識に関わらず、その人が「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」を見つけ、「なぜそれにこだわるか?」を掘り下げるというもの。「セブンルール」を手がかりにその女性の強さ、弱さ、美しさ、人生観そのものを映し出していく。今回密着するのは、ブックデザイナーの佐藤亜沙美、35歳。書籍だけでなく森山直太朗のCDジャケットデザインなどで知られる佐藤さんは、1人の人物が作ったとは思えない多様で常に遊び心がある個性的なデザインを生みだすことで、森山さんをはじめ能町みね子ら作家たちからの信頼も厚い。子ども時代から本を読むことが心の拠り所だった彼女は、装丁家の祖父江慎がデザインをした本に惹かれ装丁家に憧れるようになり講演会に必ず出かけ、そして押しかけ弟子になったという。また佐藤さんの夫は本谷有希子と同じく2016年に芥川賞を受賞した滝口さん。滝口さんが小説家になる前に作成していたフリーペーパーを読んで「ひと読みぼれ」したといい、強引にアタックしたのだという。家事は夫頼みで佐藤さんが食べたいときに滝口さんが食事を出してくれる。番組ではそんな2人の夫婦の日常や休日にも密着するほか、森山さん、能町みね子との新作打ち合わせ現場や、彼女が担当した大原櫻子の「Quick Japan」表紙撮影にも密着。表面上のデザインだけでは語りきれない、彼女の作品の魅力にも迫る。フォントやインク、紙などの細部にこだわり、印刷所に足繁く通い、自分の出来る全てを本のデザインに注ぎ込もうとする彼女の「本」への想い、そしてセブンルールとは?スタジオでは、本谷さんが、作家・滝口悠生の妻としての佐藤さんとは面識があったものの、「こんなイケイケで仕事してる人とは思ってなかった…」とイメージの違いに驚き、YOUは「生きる力が養われてる」と彼女の人生に共感する。そして、4人のトークは仕事を始めるとき、まず最初に何をやるか…という話題に。本谷さんは「冒頭の一文を60回書くこともあって61回目にピョンって出た瞬間に、これで最後まで行けたと思うこともある」と小説の生みの苦しみを語る。一方、若林さんは「やりたくないことを箇条書きで書き出す。ほかの人のネタの悪口とかいっぱい書いてあるから、ノートをなくしたら終わり…」とデスノートばりのノートの存在を告白する。さらに、青木さんは「高校時代に出会っていれば、自分の人生も変わったのに…」と残念がる本を発表し、メンバーの苦笑を誘う。果たして、青木さんが読んでいれば「(俳優にならずに)大阪で就職して女をはべらせてたのに…」という本とは?本と読者の“出会い”のきっかけとなる装丁。そこに込められた想いとこだわりに迫る「セブンルール」は9月5日(火)23時~カンテレ・フジテレビ系で放送。(笠緒)
2017年09月05日俳優・青木崇高、芥川賞作家・本谷有希子、YOU、「オードリー」若林正恭という異色の組み合わせの4人がMCを務め、“いま輝いている女性”“いま見たい女性”に密着する新感覚ドキュメント「セブンルール」が、本日4月18日(火)より放送スタート。第1回目は、世界が注目するダンサー・菅原小春に密着!番組ナレーションを、気鋭のロック・バンド「Yogee New Waves(ヨギー・ニュー・ウェイブス)」のボーカル&ギター・角舘健悟が初挑戦で務めている。普段あまりテレビには登場しないが、さまざまな分野でキャリアを輝かせている女性たちに密着する本番組。取材していく中で、意識・無意識に関わらず、その人が「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」を見つけ、「なぜそれにこだわるか?」を掘り下げて行く。その「セブンルール」を手がかりに、その女性の強さ、弱さ、美しさ、さらには人生観そのものを映し出す。初回に密着する女性は、世界的に注目を集めるダンサーの菅原さん、25歳。三浦大知ら人気アーティストの振付を担当したり、「EXILE」とミュージックビデオで共演したり、昨年末の紅白歌合戦では坂本冬美と競演。また、「バーニーズニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」の広告に起用されるなど、国外からのオファーも30か国以上に及び、唯一無二の表現力で名を知られる存在だ。カメラは彼女のこだわりが詰まったイベントの舞台裏や、才気あふれるダンス創作の現場に潜入する一方で、彼女が愛してやまない千葉県の実家で過ごす休日の様子も。そこには10歳でダンスを始め、18歳でダンス留学し、見る見るうちに世界へと飛び出した彼女を、ただ見守る家族の姿があった。ところが、密着取材の途中で、彼女に“最悪”の時期が訪れる。予定していた海外遠征の中止などが続き、心のバランスを崩し、踊れなくなった彼女としばらく会えなくなってしまった。果たして、菅原さんはカメラの前に戻ってきてくれるのか?そして、そんな彼女の「セブンルール」とは?いま輝く女性たちのドキュメンタリーをスタジオで見つめ、縦横無尽にトークするのは、バラエティ界に欠かせないYOUさん、若林さんと、バラエティのレギュラーは初めてという青木さんと本谷さんという異色の顔合わせ。全くの台本なしとあって、最初はYOUさんが「誰かがしゃべんないとマズイんじゃないの?」と切り出すなど、手探りの状態。だが、互いの印象や各自のルールを語るうちに、本谷さんが若林さんを「最初に挨拶したときに、この人、言ってることと違うこと考えてるなってわかった」と鋭く評したり、青木さんが自らを「髭こそこんなに生やしてるけど、実は繊細で見掛け倒しなんですよ」と告白したりするうちに、それぞれ口も滑らかになっていく。やがて、菅原さんのVTRから“無心で何かに取り組んだことがあるか”“苦しいときに逃げるのは悪いことか”など、それぞれの人生経験がにじんだ、ゆるいけれどもハイブローなトークに発展していき――。番組のMCは初めてとなったが、無事に収録を終えた青木さん。「緊張感は全くなかったです。僕は二十歳の頃に役者になろうと思って、バラエティーは番宣しか出ないって決めてたんです。でもこの歳になって、いろいろな人に会い、面白い経験をして、表現を取り入れたいなと思っていたところにお話をいただいて。若いときに決めたルールは変えてもいいのかなと。収録では難しいことを考えず、感じたままを言おうと思いました」と充実感を覗かせる。同じく司会初挑戦の本谷さんは、「すごく緊張していたんですけど、これから探り探りやっていきたいです。もっと主人公の女性たちを、“くさしたい”です(笑)。私は会う人、会う人に『TVってどうやるの?』って聞いたんですけど、いろんな答えが返ってきて結局わからなくなりました。でもこのメンバーなので、うそくさい番組にならなくて良かったです」と、さすがの切り口で回答。そんなフレッシュな2人を見てYOUさんは、「お2人とも初めてとは思えないくらい、すき間がないくらい会話を重ねていて。番組タイトルと違ってルールがないトークで楽しかった」と感想を語る。一方、若林さんは「多分、回を重ねるごとに本谷さんと青木さんは、僕やYOUさんよりも鋭いことを言って、その発言がインターネットで取り上げられたりするようになると思います」と語り、一同を笑わせた。また、今後の見どころについて若林さんは「“この4人で話すんだ、面白くなりそうだな”と想像していた以上の収録になったと思います。主人公たちのルールを自分に取り入れる人もいるだろうし、いまの若い女性ってこうなんだというのもわかる番組。そしてスタジオの力の抜けたトークが見どころですね」とアピール。本谷さんは、菅原さんの姿に「ああいう人がなるべくして世界的に認められていくんだなと思いました。私の興味は、普通の環境で育った人が、どうやってああいう突出した人になっていくのか、に移っていった」と語り、「自分じゃない人生を見るのが大好きなので、そういう好奇心が満たされると思いました」と魅力をコメントする。YOUさんは「番組が撮影を断られた日があって、その日がどんななのかを見たいなと。これから会ったこともないようないろんな人にVTRで会えると思うと楽しみ」と話し、また、青木さんは「VTRを見ていると、“あのとき、自分もああすれば良かった”と思いそうだけど、もっと収録回数が進んでいくと“後悔するより、いまやるしかない”というふうに、自分の過去も浄化されていくような気がします。あまり自分で生き方を開拓していく女性と接点がなかったので、そうした生き方をのぞき見られるのが楽しみ」と、それぞれ今後にも期待を寄せている。また、今回VTRのナレーションを担当したのは、東京を中心に活動し、この夏のフジロックフェスティバル2017にも出演する予定の音楽集団「Yogee New Waves」の角舘さん。初めてのナレーションを録り終えた角舘さんは「歌っているときとはぜんぜん違う感覚。昔からLIVEのMCで『喋らないでいいんじゃない?』って言われていたくらい滑舌が悪いので。最初は“大丈夫かなぁ”と心配でしたが、これから回を重ねるごとに、自分なりのナレーションを掴みたいと思います。クレームはけっこう傷つきやすいので、やめてください(笑)」と、初挑戦らしい感想を語ってくれた。「セブンルール」(#1 菅原小春)は4月18日(火)22時~カンテレ/フジテレビ系列にて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年04月18日“いま輝いている女性”、“いま見たい女性”に密着する新感覚ドキュメント「セブンルール」が、4月18日(火)よりフジテレビにて放送スタート。この度、本番組のスタジオキャストとして俳優・青木崇高、芥川賞作家・本谷有希子、YOU、「オードリー」若林正恭という異色の4人の組み合わせが発表された。本番組では、テレビに出ることはなかなかないけれど、様々な分野でそのキャリアを輝かせている女性を主人公に、彼女たちに密着。取材の中で、意識・無意識に関わらず彼女たちが“いつもしていること”を7つ見つけ、「なぜそれにこだわるか?」を掘り下げ、その女性の強さ、弱さ、美しさなど、人生観そのものを映し出す新感覚ドキュメントとなっている。また、国内にとどまらず、海外など彼女たちの仕事場や活動の場を広げて行く先々に密着する。そして、彼女たちのドキュメンタリーをスタジオで眺め、縦横無尽にトークを展開していくのがこちらの4人。「テラスハウス」でもスタジオキャストを務めているYOU。女性の人生を痛々しくも愛おしく描く芥川賞作家・本谷有希子。2人の女性とタッグを組むのは、「オードリー」若林正恭と、番組の司会は初挑戦となる俳優・青木崇高。異色な組み合わせで贈る、独創的で愉快なスタジオトークにも注目だ。今回決定した3人を見てYOUさんは、「(若林さんは)めんどくさそう…ですけど、初めましてのお2人(青木さんと本谷さん)との共演も楽しみです」とコメント。不安でいっぱいだと言う本谷さんは、「YOUさんは揺るぎない審美眼を持っているので、番組が嘘くさくならなくて安心。青木さんは芝居を見る限り、番組の実直さや率直さを担っていくかたになりそうな予感。若林さんは偏見にまみれているおかげで独自の視点を持ち込んでもらえて、内容が多層的になりそう」と鋭い分析。また、番組のレギュラー初挑戦となる青木さんは、「あまり余計なことを考えずにリラックスしていられたらなあと思います。人の生き方、人生観を見聞きするのはとても楽しみなので、それを視聴者のみなさんと共有できればいいなあと思います」意気込み、若林さんは「芸人が1人という珍しい座組なので、どうなるのか楽しみ」と期待を語っている。なお、番組を制作するのは、「ボクらの時代」「テラスハウス」などを制作しているイースト・エンタテインメントのプロデューサー・松本彩夏。松本プロデューサーは「“情熱”は心にそっと秘めつつ、魅力ある女性たちを“平熱”で描いていきたいと思います!」と意気込みのコメントも寄せている。「セブンルール」は4月18日(火)より毎週火曜日23時~カンテレ・フジテレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2017年04月04日